とーちゃん「ん? なに読んでんだ」よつば「うさぎドロップ」 (61)

とーちゃん「ほー、おもしろいのか?」

よつば「んーまだわかんない、えながかしてくれた」

とーちゃん「俺にも見せてくれよ」

よつば「まだいっこめだからむり、それにとーちゃんしごとは?」

とーちゃん「よつばに仕事しろと言われるとは……、まあそうするか」

よつば「……」

とーちゃん「……ふぅ」

とーちゃん(もう夕方か。 そろそろ晩飯の用意しねーと)ガタッ

よつば「……」

とーちゃん(お、まだ読んでんのか)

とーちゃん「おーい、よつば? 今日の夜ごはん何がいい?」

よつば「……」

とーちゃん「……よつば?」

よつば「っ!? なんだとーちゃんおどかすな!」

とーちゃん「おどかすなって……晩飯どうすんのかって聞いてるだけなんだが」

よつば「あ、あー、ばんめしな、うん。おいしいならなんでもいい」

とーちゃん「ふむ、具体的には?」

よつば「よつばはいまいそがしいの! そんなことかんがえてるばあいちがう!」

とーちゃん「!?」

よつば「もういいからあっていって!」ドン

とーちゃん「おわっ、押すな押すな」

とーちゃん(……まさか、よつばに飯より大事な時間があるとは思わなかった)

とーちゃん「あの本そんなに面白いのか? ……それはおいといて飯作るか……」

とーちゃん(飯食いながら見てる……)

とーちゃん「おい、行儀悪いぞ」

よつば「……」

とーちゃん「こらよつば」バッ

よつば「あ、なにすんだとーちゃん」

とーちゃん「ん? もう4巻まで読んだのか」

よつば「だめだー! みるなー! よつばがみる!」

とーちゃん「だめだ、明日学校だろ。さっさと飯食って寝ろ」

寝室

よつば「……」

とーちゃん(不貞腐れちまった)

よつば「……ねえ、とーちゃん」

とーちゃん「ん?」

よつば「よつばってじまんのむすめ?」

とーちゃん「はは、何言ってんだ」

よつば「こたえて!」

とーちゃん「……可愛い自慢の娘だよ」

よつば「……」

とーちゃん「なんだ、なんだ。どうした突然」

よつば「……しごとだいじょうぶ?」

とーちゃん「え?」

よつば「しごとむりしてないか!?」

とーちゃん「あ、ああ」

よつば「ならいい!」

とーちゃん「はあ」

よつば「……すきなひとはいるのか?」

とーちゃん「は?」

よつば「えなのおかーさんすきなのか!?」

とーちゃん「はあ!?」

よつば「どうなんだ!?」

とーちゃん「何言ってんだよお前。人妻だぞ」

よつば「そんなのかんけーない!!」

とーちゃん「違う違う、好きじゃない」

よつば「きらいなのか!」

とーちゃん「いや、嫌いとか好きとか……」

よつば「とーちゃんはゆうじゅーふだんだ!」

とーちゃん「は、はあ」

よつば「あ、まさかみうらのおかーさんか!?」

とーちゃん「いやいや、殆ど会ったことねーだろ」

とーちゃん「何だってんだ全く」

よつば「……よつばのほうがすき?」

とーちゃん「は?」

よつば「よつばのほうがだいじ?」

とーちゃん「そりゃ大事だ」

よつば「……ならいい、おやすみ」

とーちゃん(なんだってんだ? ……まあいいか)

とーちゃん「……ああ、おやすみ」

よつば「いってきまーす!」

とーちゃん「気をつけろよー!」


とーちゃん「さて……どうすっかな、お?」

とーちゃん(うさぎドロップ……よつばの漫画か)

とーちゃん「まあ、ちょっとだけ読むか」

とーちゃん「ん? 漢字の横に手書きでふりがなうってあるな」

とーちゃん「恵那ちゃんか……優しいな相変わらず」

とーちゃん「お、こんな時間か。四巻まですらすら読んじまったな」

とーちゃん「五巻は……高校生になるのか、えー……まじか」

とーちゃん「まあ、また今度だな。しごとしねーと」

とーちゃん「……しかし、なるほどな。よつばは自分を重ねてたわけか」

とーちゃん「まあ、血は繋がってないが」

とーちゃん「今日の晩飯はちょっと豪華にしてやるかな」

三日後

よつば「なんじゃそりゃーーーっ!」

とーちゃん「な、なんだなんだ!?」

よつば「あ、とーちゃん、いや、何でもない!」

とーちゃん「はあ?」

よつば「いいからとーちゃんはおふろにもどれ!」

とーちゃん「はあ。びっくりさせるな全く」

よつば「……」

後日

とーちゃん「ふうー、もう仕事はころごりだな、お?」

とーちゃん「うん、久しぶりに見るか」

とーちゃん「ん? 栞? ……8巻か」ペラ

りん(「わたし、ダイキチのこと……」)

とーちゃん「なんだこれ!!?」

りん(「さすがにあれじゃあ、コウキにもバレたなー」)

とーちゃん「こ、これは、なんだ一体」

正子(「あんたの父親は宗一さんじゃないの」)

とーちゃん「なんなんだ一体……!!」

りん(「ダイキチの子供産みたい」)

とーちゃん「」

よつば「ただいまー」

とーちゃん「おう、おかえり」

とーちゃん(俺は結局見なかったことにした)

とーちゃん(よつばも意味は分からなかったはずだ)

とーちゃん(やがて忘れていくさ。この前漫画だって9巻全部恵那ちゃんに返しているところ見たしな)

よつば「ねえ、とーちゃん」

とーちゃん「? なんだ」

よつば「よつばごはんつくれるようになりたい」

とーちゃん「? どういう心境の変化だ?」

よつば「いいの! おしえて!」

とーちゃん「まあ、いいけど」

高校生よつば「父ちゃん、朝だよ。起きてー」

とーちゃん「ん、もうちょっと……」

よつば「もう、朝ごはん私が全部食べちゃうよ」

とーちゃん「うう、わかったわかった」

よつば「白ご飯は?」

とーちゃん「少しでいい」

よつば「はい」

とーちゃん「ああ、いただきます」

とーちゃん「悪いな、全部やらせて」

よつば「いいよ、料理好きだからね」

とーちゃん「ああ、よつばにはもう俺じゃかなわん」

よつば「……ふふ」

とーちゃん「お、今日は煮物か」

よつば「うん」

とーちゃん「? またかまぼこ入れたのか」

よつば「そうだよ?」

とーちゃん「かまぼこなんて母ちゃんが入れてんの見た以来だな」

よつば「でも父ちゃん好きでしょ」

とーちゃん「ああ。よつばのなら美味いからな」

よつば「あー、おばあちゃんにいってやろー」

とーちゃん「やめてくれ」

とーちゃん「よつばは休みの日はどこか行かないのか?」

よつば「んー? 別にいい。父ちゃんとだらだらしてるほうが楽しいし」

とーちゃん「そうか」

よつば「……ねえ、ずーっとこれが続けばいいよね」

とーちゃん「ん? なんか言ったか?」

よつば「ううん、なんでも」


よつばドロップ終わり

よつば「とーちゃんの子ども産みたい」

ジャンボ「ロリコン」

やんだ「犯罪者」

あさぎ「変態」

風香「まさかとは思っていたけど本当にロリコンだったなんて」

恵那「はあはあはあ」

ってENDは嫌だったんで、これで
誰か勝手に書いてくれてもいいよ

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