まゆ「Pさん大好きですよ……♪」 (52)

まゆ「まゆの体も心も全部、Pさんだけのものですよ……♪」

まゆ「イケないこと……しませんか?」

まゆ「まゆをずっと見てくださいね?」





P「とまあ。散々まゆからアタックされてきた訳ですが」

ちひろ「はあ」

P「ぶっちゃけ襲っちゃったんですよね。車内で」

ちひろ「早苗さーん」

P「やめて。一応同意の上だと思った故の行動なんですから」

ちひろ「理由はどうあれ16歳はアウトですよアウト」

P「ほら、14歳の母とかあったやん?」

ちひろ「早苗さーん」

P「ごめんなさい」

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ちひろ「で? 既成事実まで作ってどうするんですかこれから」

P「ちょ、ちょっと。まだしてませんて」

ちひろ「はい?」

P「いやまあ確かに押し倒しましたよ? 助手席倒して上から乗り掛かりましたよ?」

ちひろ「本気で早苗さん呼んでいいですか?」

P「男はそんな雰囲気になったら野獣と化しちゃうんですよ! 理性とかすっ飛んじゃうんですよだから許して!」

ちひろ「まあ良くはないけどいいとしましょう。で? それからどうしたんですか?」

P「いや……どうもこうも」





P「泣いたんですよ、まゆが」

ちひろ「……へ?」

まゆ「あ、あの……Pさん?」

P「ごめん。もう抑えられないんだ……」

まゆ「う、うふふ……。ようやくPさんと結ばれる時が来たんですね……」

P「出来るだけ優しくするから、少しだけ我慢してくれよ?」

まゆ「もちろんですよ。でも、まずはキスからお願いします……」

P「ああ、もちろんだ」

まゆ「うふふ、ふふふふ……」





まゆ「う……うぅう……」ポロポロ

P「!?」





ちひろ「単に感極まっただけじゃないんですか?」

P「俺もそう思ったんですけどね……」

P「ど、どうした? やっぱり怖いか?」

まゆ「ち、違うんです……。嬉しいのは本当なんです。で、でも……」

P「でも?」

まゆ「――! ごめんなさい!」グイッ

P「お!?」

まゆ「乱暴してごめんなさい! お疲れ様でした!」バタン

P「え、あ、ちょ! ……えー?」





ちひろ「なん……だと……?」

P「いやー。完全に誘われてる状況から拒否されるのがあんなに辛いなんてナー……」

ちひろ「目が明後日の方に向いてますよ。気持ちは分かりますが戻ってきてください」

P「それで済めば良かったんですよ。俺の空回りってだけですから」

ちひろ「まだなにか?」

P「あれ? 気付きませんでした?」





まゆ「Pさぁん。愛妻弁当持って来ましたよぉ」

P「あはは。ありがとな」

まゆ「じゃあここに置いておきますね?」

P「なあまゆ」

まゆ「は、はい? どうかしましたか?」

P「いや、この微妙な距離感が気になってな」

まゆ「うふふ。離れていても心は繋がってますよ」

P「そうか?」スッ

まゆ「!」サッ

P「……なんで後ずさるの?」

まゆ「き、気のせいですよぉ」

P「そう?」スッ

まゆ「うふふ……」サッ

P「……」ススッ

まゆ「……」ササッ

P「……」スススッ

まゆ「あ、そろそろレッスンの時間ですね。行ってきます」バタン

P「」





ちひろ「うわぁ……」

P「確かに……確かに俺が悪かったけどさ! あんなに避けなくたっていいじゃない……!」

ちひろ「自業自得ですからなんとも言えませんが」

P「仕方ないじゃない! 男の子だもん!」

ちひろ「割と不快なんでやめてください」

ちひろ「まあとりあえず謝ればいいじゃないですか。幸い話はしてくれるんでしょ?」

P「謝りましたよ! 土下座で何度も何度も!」

ちひろ「大の大人が女子高生相手に土下座かぁ……」

P「まゆとの関係が元に戻るなら俺のプライドなんか特別ショップの3本150mcセットよりさらに安いものですよ!」

ちひろ「うわぁ……。で? 進展は?」

P「進展も何も」

まゆ「おはようございまーす」ガチャ

ちひろ「あら、良いタイミングですね」

ちひろ「おはようまゆちゃん」

まゆ「おはようございます」

P「お、おう。おはよう」

まゆ「……おはようございます」

ちひろ(無理して笑顔作ってる!?)

P「きょ、今日のスケジュールは朝から雑誌のインタビューだな。局まで送るよ」

まゆ「あ、あの。タクシーで行けますから大丈夫です! それじゃあPさん、お弁当ここに置いておきますね!」

P「へ? い、いやだから」

まゆ「ちゃんと領収書は貰いますから大丈夫ですよぉ。では、行ってきます」パタン

P「」

ちひろ「南無……」

P「うおおぉぉおおお……」ボロボロ

ちひろ「イベントで2000ほにゃらら番取った時より泣かないで下さいよ」

P「だっでぇ! 今の見だでじょお!?」

ちひろ「見ましたけど。ちゃんとお弁当作ってきてくれてるじゃないですか」

P「弁当……? まゆの弁当……?」トコトコ

ちひろ「プロデューサーさん?」

P「まゆうぅぅ! 今日もお弁当がしょっぱいよおぉぉおお!」モグモグ

ちひろ(め、めんどくさい……)

P「うわああぁぁあああん!」

 
 ………
  …

 その日の夜


まゆ「ただいま帰りましたぁ」

ちひろ「あ、お疲れ様」

まゆ「……Pさんは居ないんですかぁ?」

ちひろ「あの後泣き崩れちゃってね……。今日は早退させましたよ」

まゆ「……! そ、そうですか……」

ちひろ「……ねえ、まゆちゃん。お茶でも飲まない?」

まゆ「そろそろ帰らないと寮監に怒られますから」

ちひろ「いーの。私が連絡しといてあげるから。ね?」

まゆ「でも……」

ちひろ「ね?」

まゆ「……わかりましたぁ」

ちひろ「はい、どうぞ。熱いからゆっくり飲んでね」

まゆ「ありがとうございます。ふぅー……」

ちひろ「……ね、まゆちゃん。聞きたいことがあるんだけど」

まゆ「分かってますよ。Pさんとのことですよね」

ちひろ「実は今朝全部聞いてね。いきなりで怖かった?」

まゆ「……半分正解です」

ちひろ「半分?」

まゆ「Pさんがまゆを女として見てくれたのはとっても嬉しかったんですよ? 今まで何をやってもはぐらかされてましたから」

ちひろ「まあ職業柄手を出せないのもあったでしょうけどね」

まゆ「押し倒された時はようやく幸せを手に入れたと思ったんです。思ったんですけど……」

ちひろ「けど?」

まゆ「……まゆは確かにPさんに惹かれてこの事務所に来ました。アイドルになったのもPさんと一緒にいたいから」

ちひろ「……うん」

まゆ「トップアイドルにしてやるー! なんて、ふふ。子供みたいにはしゃぐPさんも可愛くて、一緒に夢を追い掛けたくなって」

ちひろ「……」

まゆ「いつの間にか夢が2つになって。でもその2つをいっぺんに叶えることは出来なくて」

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ちょいエロ

ちひろ「……プロデューサーさんのお嫁さんと、トップアイドル?」

まゆ「うふふ、正解です」

ちひろ「確かに両方同時には無理ね」フフッ

まゆ「キスをせがんだ時、サイリウムを振るファンの皆さんの顔が浮かんで。目の前の幸せが本物か分からなくなって……」

ちひろ「板挟みになっちゃったか」

まゆ「……ひっぐ……。まゆ、は。悪い子です……。Pさんを誘って、おいてっ! 自分の都合で拒絶して……!」

ちひろ「よーしよし。辛かったわね」ギュッ

まゆ「ううぅう……」

>>19
なにこれ可愛い!
ありが㌧

ちひろ「今朝来た時から謎だったのよ。本気で拒絶したならなんで顔出したんだろって」

まゆ「……」グスンッ

ちひろ「まゆちゃんなら自分のスケジュールも管理してあるはずだから直接仕事場にも行けるはずだもんね。さらにお弁当まで作ってきてるし」

まゆ「そ、それは……」

ちひろ「彼に会いたかったんでしょ? で、お弁当は罪滅ぼしってとこかしら?」

まゆ「……ちひろさんにはなんでもバレちゃうんですね」

ちひろ「まゆちゃんよりかは人生経験豊富だから。お姉ちゃんって呼んでも構いませんよ?」

まゆ「ふふ、ちひろお姉ちゃん♪」

ちひろ「なーに? まゆちゃん♪」

 
 ………
  …


ちひろ「本当に送らなくていいの?」

まゆ「大丈夫ですよぉ。寮までは人通りの多い道だし、1人で夜風に当たりたい気分ですから」

ちひろ「そう? 危ないって思ったらすぐプロデューサーさんを呼ぶのよ? 数秒で駆け付けるはずだから」

まゆ「いつも頑張ってくれてるのにこれ以上迷惑はかけれませんよ。あ、ちひろさん」

ちひろ「はい?」

まゆ「きょ、今日のことは内緒にしといてくださいね? Pさんのことだから責任感じちゃいそうですし……」

ちひろ「ふふ、了解です。私の口からは伝えませんよ」

まゆ「お願いしますねぇ。それじゃあ、おやすみなさい」

ちひろ「おやすみなさい」パタン

ちひろ「ふぅ……」





ちひろ「で、いつまでロッカーに隠れたままなんですかね。どこぞの頑張り屋さんは」

P「……」ガチャ

ちひろ「理由、聞いてましたよね?」

P「はい……」

ちひろ「夢に挟まれて苦しんでるまゆちゃんの泣き声聞こえてましたよね?」

P「はい……」

ちひろ「なら、何をするべきかも分かってますよね?」

P「……はい!」

ちひろ「よろしい」

ちひろ「寮監には1時間後にプロデューサーさんが連れて帰ると連絡しました」

P「ありがとうございます! ちひろお姉ちゃん!」

ちひろ「こんな不肖な弟を持った覚えはありませんよ。ほら、行った行った」

P「はい! お疲れ様でした!」

ちひろ「お疲れ様でした」





ちひろ「がんばれ、2人とも」クスッ



 ………
  …


トコトコ

まゆ(明日、Pさんに謝ろう。これ以上離れ離れでいるのは寂しいですし……)ガシッ

まゆ「きゃっ!? だ、誰ですか!?」

P「さ、さすがに本気で走るのはしんどいな……」

まゆ「Pさん!? な、なんで……」

P「積もる話は後だ。ちょっと着いて来い」

まゆ「そ、そんなに引っ張らなくても着いていきますよぉ。い、痛いです……」

P「ごめん。気持ちに余裕が無いから少し耐えてくれ。近くの河川敷までだから」

まゆ「え、ええー……?」





P「やっぱりこの時間だと誰もいないな」

まゆ「う、うふふ。こんな人気の無い場所に連れてきて、まゆをどうする気なんですかねぇ?」

P「そうだな。まずは」

P「ごめん」

まゆ「え?」

P「まゆの気持ちも考えずに突発的な行動をして、ごめん。俺のせいで苦しめて、ごめん」

まゆ「……ちひろさんから聞いたんですかぁ?」

P「ん? ロッカーの中で聞いてた」

まゆ「……悪戯が好きな大人ばっかりですねぇ」

P「でもおかげで目が覚めたよ。まゆをトップアイドルにするって言ったのは俺だもんな」

まゆ「……まゆも、ごめんなさい」

P「ん?」

まゆ「Pさんを誘うようなことばかり言ってたのはまゆですから。Pさんは何も悪くありませんよ」

P「いや。だからと言って襲う俺が悪い」

まゆ「それは結果論ですよぉ。きっかけを作った方が悪いです」

P「でも担当アイドルを車内で襲うなんざ、トラウマを植え付けてもおかしくないことやっちゃったし……」

まゆ「まゆはPさんが求めるならどこでもいいんですよ? こ、今回はその……。心の準備が整ってなかっただけで……」

P「いや、決めた。初めては俺の家でする」

まゆ「え。あ、あの……。そんな堂々と……」カァ

P「もちろんアイドルを引退するまでは手を出さないさ。きっちりトップアイドルになって、それからだ」

まゆ「……本当に、トップアイドルになれますか?」

P「俺がしてみせる。絶対に2人で頂点まで行く」

まゆ「もう1つの夢は……?」

P「まゆが待っていてくれるなら、叶えるつもりさ。俺の夢でもあるしな」

まゆ「ほんとう、ですか?」

P「ああ、だからこれは――」ギュッ





まゆ「ん……!」

P「……」





まゆ「ぷはぁ……。あ……」

P「……約束の証だ」

まゆ「あ、あの……。い、今はまゆを見ないでください……」

P「なんで?」

まゆ「だ、ダメです。さっきお化粧直したのにまた涙が出ちゃって……」

P「気にしないよ」

まゆ「ま、まゆは気にするんです。Pさんにはまゆの最高だけを見て欲しいですから」

P「まゆはどんな時でも最高だ。じゃないとこんな事しない」

まゆ「……口説き文句が上手くなりましたね」

P「誰かのおかけでな」

まゆ「うふふ……。でも知りませんよ? まゆは束縛しますからね?」

P「いくらでも縛れ。だから、一緒に歩いていこう」

まゆ「……はい!」

>>34
訂正
おかけ→おかげ

終盤でやらかすなよ俺…

 
 ………
  …


 数年後


ちひろ「私に祝儀を払わすなんていい度胸ですね」

P「ちひろさんの時もちゃんと出しますから……」

ちひろ「まあ可愛い妹のためなら仕方ありませんけど」

まゆ「ありがとうございます、ちひろお姉ちゃん♪」

ちひろ「いえいえ♪」

P(そろそろおばさんな気も……)ボソッ

ちひろ「……なにか、言いました?」

P「イエ、ナンデモアリマセン」

ちひろ「よーしよし。レアメダルの刑がお望みですかそうですか」

P「ごめんなさいごめんなさいっ!」

まゆかわいいよまゆ
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ちひろ「まったく。いくつになっても変わらないんですから。まゆちゃんも大変なら私に言うのよ?」

まゆ「うふふ。大丈夫ですよ。Pさんとなら、どんなことでも乗り越えられますから」

P「まゆ……」

ちひろ「まるで駄目な夫。略してマダオに引きずられて転がり落ちちゃ駄目よ?」

まゆ「その時はその時です」

P「まゆ!?」

まゆ「ふふ、冗談ですよぉ」

ちひろ「こんな良い奥さん泣かせたら本気で早苗さん引き連れて乗り込みますからね」

P「泣かせませんよ。絶対に。ええ」

ちひろ「よろしい」

ちひろ「じゃあ私は来賓席に行きますから、お早めにお願いしますね」

P「はい、後ほど」

まゆ「うふふ」

P「どうした?」

まゆ「いえ、夢を手に入れたんだなって思うと嬉しくて……」

P「まゆが頑張ったから、だよ」

まゆ「Pさんもですよぉ?」

P「俺はほら。後押ししたに過ぎないさ」

まゆ「そんなことありませんよ。Pさんが傍にいてくれたから、まゆは頑張れたんです」

P「そう言ってくれるとありがたいな」

まゆ「うふふ。ねえ、Pさん?」

P「なんだ?」

まゆ「約束通り、まゆをトップアイドルにしてくれました。約束通り、まゆをお嫁さんにしてくれました」

P「うん」

まゆ「それに約束通り、今までまゆに手を出さず耐えてくれました」

P「はは……。それが一番辛かったかもな」

まゆ「でも、最後に嘘つきましたね?」

P「ん!? どれ!?」

まゆ「Pさんの家で初めて、だったはずですよぉ?」

P「あー……、だから今晩にでもと……」

まゆ「ならやっぱり嘘つきです」

P「ん? ん?」





まゆ「2人の家で初めて、ですから♪」





おわり

オチが弱くてすません。
純粋なまゆを書きたくなったから書いた。後悔はしてない。
お付き合い感謝ですよー。

>>37
上のコラが似合いすぎてて困る。
支援さんくす!

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