向日葵「休日の過ごし方」(110)

向日葵「………」ムクッ

向日葵「…ふわぁー」

向日葵「……ふぅ」

向日葵(朝…今日は休日…)

向日葵(櫻子のところに行かなくては…)トテトテ

櫻子の家

向日葵「おじゃま致しますわ」ガチャ

花子「あ、向日葵お姉ちゃん」

花子「櫻子ならまだ部屋で寝てるし」

向日葵「そんな事だろうと思ってましたわ」

向日葵「休みの日だからってだらけすぎですの」

花子「同感だし」

向日葵「まったく…」スタスタ

櫻子の部屋

向日葵「櫻子、入りますわよ」カチャ

櫻子「………」Zzz

向日葵「まったく、休みだといつまでも寝てるんですから」

向日葵「ほら朝ですわ、起きて」ユサユサ

櫻子「やだぁー…」Zz

向日葵「いい加減にしなさいな」ユサユサ

櫻子「うぅー」ムクッ

櫻子「…おはよう」

向日葵「おはようございます」

櫻子「…まだ11時じゃん」

向日葵「もう11時ですわ」

櫻子「もっかい寝るぅ…」グスグス

向日葵「ほらほらぐずってないで顔洗ってきなさいな」

櫻子「うん…」グスグス

向日葵(寝起きは素直なんですから)

向日葵(普段から言う事聞いて欲しいですわ)

櫻子「ねむいぃ…」フラフラ

向日葵「ほらちゃんと目を開けなさい」

向日葵「大丈夫かしら…」

櫻子「…あれ、なんで向日葵いんの?」スタスタ

向日葵「あなたが起きた時からずっといましたわ」

櫻子「ふーん、で、なんか用?」

向日葵「………」イラッ

向日葵「わざわざ起こしに来てあげましたのに…」

櫻子「…あぁ、おつかれっ!」

向日葵「…………」イラッ

櫻子「まぁ、せっかくだし遊んでやろう」

向日葵「………」ブチィ

櫻子「…なんかお腹空いたなぁ」グゥー

向日葵「もうお昼ですものね…」

櫻子「おにぎりが食べたいなぁ!」

向日葵「そう」

櫻子「食べたいなぁ!」

向日葵「…そうですの」

櫻子「作って♪」

向日葵「死ね」

櫻子「もっとオブラートにつつめよ」

向日葵「…はぁ」ニギニギ

撫子「あ、向日葵ちゃん」

向日葵「撫子さん…台所お借りしてますわ」ニギニギ

撫子「おにぎり?」

向日葵「えぇ、櫻子にせがまれたものですから」ニギニギ

撫子「…櫻子はほんとに自分から動かないなぁ」

撫子「いつもありがとね」モグモグ

向日葵「えぇ、構いませ…!?」ギョッ

向日葵(いつの間に食べてましたの)

向日葵「おにぎり出来ましたわよ」スタスタ

櫻子「くかー」Zzz

向日葵「また寝てる!?」ガビーン

向日葵「あぁもう!いい加減にしなさいなこのぐーたら娘ぇ!!」パシコーン!

櫻子「うぐあぁっ!?」ビクゥ

向日葵「一日何時間寝たら気が済むのよおばか!!」フシャー

櫻子「な、なにも打たなくてもいいだろどでおっぱい!!」キシャー

向日葵「櫻子がだらだらしてるのが悪いんですのよ!!」ギャオー

花子「またやってるし」

櫻子「………」モグモグ

向日葵「まったく…もう少ししっかりしたらどうですの?」

向日葵「私達、もう中学生なんですから」

向日葵「規則正しい生活、ご飯もちゃんと食べて…」クドクド

向日葵「そもそもあなたは少し、自分でやることを覚えて…」ガミガミ

櫻子「向日葵」モグモグ

向日葵「何か?」

櫻子「これ塩がうすいんだけど?」

向日葵「………」ブチブチ

向日葵「どうしてあなたはいつもそうなんですの!?」キィー

櫻子「な、なんで怒ってんの!?」

向日葵「人の話は聞かない!!自分では何もしない!!」

向日葵「そんなんじゃ社会に出てから…!!」

櫻子「しゃ、しゃけはおいしかった!!」

向日葵「…はぁ?」

櫻子「塩はうすいけどしゃけはおいしいよ!!」

向日葵「…………はぁ」

向日葵「当然ですわ、そもそも具を鮭にしたから塩を少なめにしたんですの」

向日葵「そうしないと塩分がおおすぎてしょっぱくなってしまいますわ」

櫻子「ふーん」モグモグ

向日葵「…おかわりありますわ」

櫻子「食べるー」

向日葵「はいはい」スタスタ

櫻子(なんかうまくなだめられた…)モグモグ

向日葵(櫻子はいっぱい食べるから作り甲斐ありますわ…)ホクホク

向日葵「さて」

向日葵「ご飯も食べたし宿題でもしましょうか」ドサ

櫻子「えぇー…」

向日葵「文句言わない、どうせ私がいないとやらないんだから」

櫻子「せっかく土曜日なのに…」ブー

向日葵「そんな事言って月曜日に困るのはあなたですのよ」

向日葵「分からないところは教えてあげますから…」

櫻子「ちぇー」

向日葵「……」カリカリ

櫻子「……」カリカリ

櫻子「向日葵…ここ…」

向日葵「ここはマイナスが2つだからこれをプラスにして計算するんですの」

櫻子「分かったー」カリカリ

向日葵「……」カリカリ

櫻子「……」カリカリ

櫻子「ここ…」

向日葵「ここは先に括弧の中を計算してから…」

櫻子「夕方…」

櫻子「結局宿題で一日が終わっちゃうよ…」ハァ

向日葵「朝早く起きて宿題を済ませれば午後が自由に使えますのよ」

向日葵「櫻子に付き合ってたせいで私の一日も終わりですわ」

櫻子「いやいや…別に頼んでねーし…」

向日葵「なっ…!?折角人がわざわざ…!」

櫻子「あぁー」グテー

向日葵「…はぁ」

撫子「櫻子ー」

櫻子「なに?」

花子「なに?じゃないし」

撫子「あんた今日ごはん当番」

櫻子「うぇー…めんどくさ…」

撫子「さっさと買い物行ってきな」

櫻子「………」シブシブ

向日葵「ほら行きますわよ」

近くのスーパー

向日葵「メニューは何にしますの?」

櫻子「…和牛ステーキ」

向日葵「予算オーバー確実ですわ」

あかり「あっ、櫻子ちゃんと向日葵ちゃん」

櫻子「あー、あかりちゃーん!」

向日葵「吉川さんもいますわ」

ちなつ「やっほー二人共」

向日葵「お二人はどうしましたの?」

あかり「今日はちなつちゃんのお家にお泊りなんだぁー」

ちなつ「だから二人でご飯つくるの」

櫻子「献立は?」

ちなつ「うーん、今日はハンバーグかなぁ」

櫻子「うちもハンバーグだよ!」

向日葵(今決めましたわね!?)

あかり「櫻子ちゃんたちもご飯買いにきたの?」

櫻子「私、今日ご飯当番なんだよねー」

向日葵「なに言ってるんですの、いつも私に投げるくせに…」ハァ

ちなつ「…………」キョトン

ちなつ「向日葵ちゃんが櫻子ちゃん家のご飯作るの?」

向日葵「えっ…」

櫻子「うーん、休みの日はいつもそうかもね」

櫻子「だいたい休みの日は向日葵、私ん家にいるからね!」

ちなつ「そうなんだー」

あかり「家族みたいだね?」

向日葵「ち、違いますわ!!」アタフタ

向日葵「櫻子がだらしないから仕方なく…!」アセアセ

櫻子「だから頼んでねーって…」

ちなつ「向日葵ちゃん、通い妻?」

向日葵「さ、櫻子のばかぁ!!」パコン

櫻子「なぜ私が!?」

夕食後
 櫻子の部屋

向日葵「…………」

向日葵(た、確かに)

向日葵(いつも休日は櫻子の家にいますけれど…)

向日葵(別にそんな、他意はありませんわ!!)カアァ

向日葵(私はただ、だらしない櫻子が心配で)

向日葵(しょうがないから起こしてあげて)

向日葵(しょうがないからご飯を作ってあげて)

向日葵(しょうがないから宿題を見てあげて…)

向日葵(こ、これは櫻子にびしっと言う必要がありますわ)

向日葵(全部櫻子がだらしないのが悪いんですの!)

櫻子「お風呂でたよー」スタスタ

向日葵「さ、櫻子ぉ!」

櫻子「な、なに!?」

向日葵「…ちょっと、ここに座りなさいな」ポンポン

櫻子「へ?あ、うん…」ストン

向日葵「…吉川さんに言われたこと、覚えてます?」

櫻子「『向日葵ちゃん、通い妻?』」

向日葵「そ、そこじゃねーですわ!!!」カアァ

向日葵「『向日葵ちゃんが櫻子ちゃん家のご飯作るの?』ですわ!」

向日葵「そもそも…なんで私が櫻子の世話を焼くのか分かってます?」

櫻子「…さぁ?」

向日葵「あなたがだらしないからですの!!」ガァッ

向日葵「あなたがだらしなくて何もできないから私が世話を焼いてあげてますの!」

櫻子「あぁ!?言ったなぁ!?」カチーン

櫻子「別に私何もできないわけじゃないし!やればできるんだよ!!」ギャァー

向日葵「それをやらないのが問題でしょう!?」ガアァー

櫻子「うっさいなー!だいたい向日葵はうっざいんだよ!!」キシャー

櫻子「あぁしろこうしろって!お前は私のお母さんなの!?」

櫻子「それに!それにさぁ!?」

櫻子「何回も言ってるけど!そんなの頼んでない!!」

向日葵「っ…!言いましたわね…!!」ブチィ

向日葵「頼んでない頼んでないって…!!」

向日葵「私がいなかったらあなたの生活ぼろぼろですわ!!」

向日葵「少しは感謝したらどうですの!!」

櫻子「そういうのがうざいって言ってんだよこのどでかおっぱい!!」

向日葵「………!!!」

向日葵「わ、私は…!私はぁ……!!」グスッ

櫻子「!?」

向日葵「さ、櫻子のためを…思ってぇ…!」ポロポロ

櫻子「ちょっ向日葵」アセッ

向日葵「櫻子がぁ…!心配だから…」ポロポロ

向日葵「心配だから…心配なのに…!」ポロポロ

向日葵「うざいって…あんまりですわ…」ポロポロ

櫻子「な、泣くなよ!ごめん!!」

向日葵「ぐすっ…うぅ…!」プルプル

櫻子「ごめんってば!言い過ぎたよ!」アセアセ

向日葵「あと胸は関係ありませんわ!!」ビャー

櫻子「ごめんー!!」

向日葵「……」グスン

櫻子「ごめんね…向日葵」

向日葵「…心配、なんですもの」

向日葵「いつも…心配ばっかりかけさせて」

向日葵「………」ギュッ

向日葵「…確かにお節介だったかもしれませんわ」

向日葵「ごめんなさい」

向日葵「でも」

向日葵「あなたの事が、大切だから」

向日葵「………」

櫻子「………」

向日葵(…思いっきり泣いてしまいましたわ)

向日葵(櫻子…きっと笑ってるかも…)

櫻子「ごめん、私、言い過ぎた」ギュ

向日葵「えっ…」

櫻子「いつもありがとね」

向日葵「…うん」

向日葵「………」

櫻子「…わ、私」

櫻子「向日葵がいないとだめな子だから」

櫻子「…これからも、よろしく」

向日葵「…ふふ、仕方ありませんわね」

向日葵「仕方ないから世話を焼いてあげますわ」ニコッ

櫻子「………へへ」

櫻子「…向日葵?」

向日葵「なんですの?」

櫻子「私ね、いつもうざいうざいって言うけど」

櫻子「本当は向日葵のこと、大好きだよ」

向日葵「分かってますわ、そんなこと」

向日葵「私も櫻子大好きですわ」

櫻子「うん、知ってる」

櫻子「今日は一緒に寝ていい?」

向日葵「仕方ないですわね、甘えん坊さん」ナデナデ

櫻子「向日葵のほうが甘えん坊じゃんか」

向日葵「…?」

櫻子「知ってる?向日葵ってね」

櫻子「寝言で私のこと櫻子ちゃん、って呼ぶんだよ」

向日葵「はぁ!?」

向日葵「ぜ、ぜんっぜん気づきませんでしたわ…!マジですの?」カアァ

櫻子「超マジ」

向日葵「うぅ…恥ずかしいですわ…」

櫻子「ほらほら櫻子ちゃんって呼んでみ?」ケラケラ

向日葵「さ、さく…!」アタフタ

櫻子「んー?」ニヤニヤ

向日葵「櫻子のばかぁ!!」


おしまい

おしまい

たまには生徒会サイドもいいよね!!

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