向日葵「チョコ?どうしたんですの急に?」
櫻子「ほら、今度バレンタインじゃん
だから私も誰かに作ってあげる」
向日葵「へぇ~、べ、別に教えてもあげてもかまいませんわよ
そのかわりめんどくさがらずにちゃんと作るんですのよ」
向日葵(櫻子のことだからバレンタイン忘れてると思ったのに…
でも、櫻子と一緒に作るのもアリ…ですわね)
櫻子「おう!超うまいの作ってみせるからな!」
向日葵「はいはい、途中で飽きないといいですわね」
向日葵(櫻子の作ったチョコ…フフフ)
向日葵「それじゃあ始めましょうか、まずは…」
櫻子「あー、今日はいいや
明日からがんばる」
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向日葵「ちょっと!もう飽きたんですの!?」
櫻子「飽きてないしー
明日からやるって言いに来ただけだしー」
向日葵「はぁ…しょうがないですわね…」
櫻子「じゃあ、明日までに材料とか全部用意しといてね!」
向日葵「くたばれ」
翌日
スーパー
櫻子「うわぁ~、セールやってる!」
向日葵「櫻子、あまり遠くに行かないで!まったく…」
櫻子「うおお、このチョコちっさいのに高い!」
向日葵「ほら、バカなことやってないでさっさと買いますわよ」
櫻子「ん?何で作られたやつばっかり買ってるの?
あれ買うんじゃないの?」つカカオ豆
向日葵「そんな本格的なものは家庭では作れませんわよ…(多分)
このチョコを溶かして作るんですわ」
櫻子「ええっ!?毎年それ溶かしてから作ってるの?」
向日葵「そうですわよ」
櫻子「おかしいな~、そのチョコならよく食べるけど向日葵の作ったやつのがうまいじゃん」
向日葵「そ、それはほら…トッピングとかありますし…」
向日葵(この子はなんで恥ずかしげもなくこんなことを…うぅ照れますわ)
櫻子「でもさ、溶かすだけなら簡単じゃん
私でもすぐに作れるでしょ」
向日葵「あら…果たしてそうかしらね…?」フフフ
櫻子「な、なんだよ…」
向日葵「実際に作ってみたらわかりますわよ」
櫻子「なんかムカつく!絶対上手く作ってやる!」
向日葵「上手く作れるといいですわね」
向日葵(まぁ本当はそこまで難しくはないけど櫻子のことだから何かしでかしそうですわ)
向日葵の家
向日葵「結構買いましたわね…
少し休んでから始めましょうか」
櫻子「うん、そうだね」
楓「向日葵お姉ちゃん、櫻子お姉ちゃんお帰りなさいなの」
向日葵「ただいまですわ」
櫻子「おー、楓ー…」ハッ
櫻子(くっ、向日葵にチョコの作り方教えてもらうなんて楓に知られたくない!
私は向日葵より立場が上だと普段から教えこんでいるからな)ウムム
櫻子「あ、楓!そういえば花子が会いたがっていたぞ!
なんか急ぎの用事だってさ!」
楓「花子お姉ちゃんが…?」
楓(?…そういえばあの袋…スーパーの…バレンタイン…)
楓「わかったの!すぐに花子お姉ちゃんのところに行ってくるの!」
楓「櫻子お姉ちゃんがんばってね!」
櫻子「お、おう!」
櫻子(これもうバレてるじゃん…)
台所
向日葵「じゃあ始めましょうか
まずはチョコを溶かしますわ」
向日葵「水を沸騰させて…」
櫻子「ここにチョコ入れればいいんだな?」
向日葵「あっ!おバカ!そのまま入れたら!」
櫻子「ん?」ドバドバイ
向日葵「遅かったですわ…」ハァ…
向日葵「普通お湯にチョコを入れたら味が薄くなるでしょう
わかりませんの?」
櫻子「向日葵が言うの遅いのが悪い!」
向日葵「そうですわね、櫻子のしそうなことを予想できなかった私が馬鹿でしたわ」
櫻子「なんかムカつく言い方!」
向日葵「まぁ予備はたくさんありますし続けましょうか」
しばらくして
向日葵「チョコを溶かしたらあとは型に入れてトッピングなり色々やって冷蔵庫で固まるまで冷やせば完成ですわ」
向日葵(ふうっ、我ながらよくできてますわ
これはみなさんに配る分と…
そして…櫻子へのほ、ほほ本命チョコ
で…肝心の櫻子が作ったチョコは・・・
思ったよりは上手に作れていますわね、よかった…)
櫻子「これはあかりちゃんのでー、これはちなつちゃんのー、これはねーちゃんのー、あとはー・・・」
向日葵(あ、あれ…私の分は?)
向日葵「さ、櫻子、それで全部ですの?」
櫻子「…?そうだけど?」
向日葵「へ、へぇ~色んな人にあげるんですのね~」
向日葵(なぜ…私の分が…ないんですのーーー!!)
櫻子「毎年もらってばっかりだったからね、今年はあげようと思ってさ」
向日葵「さ、櫻子にもお返しという感情はあるんですのね」
向日葵(なのに…私の分が…ない…)ガクッ
櫻子「失礼だな向日葵!私だってちゃんと礼儀はあるよ!それにホワイトデーは3倍返しって言うしね!」ワクワク
向日葵「やっぱりお返し目当てなんですのね…」
向日葵(わ、私にくれれば何十倍にだってして返すのに…)
櫻子「向日葵、今日はありがとね!」
向日葵「え、ええ…」
櫻子「じゃまた明日!」
ガチャ バタン
向日葵(はぁ…疲れましたわ…)
向日葵(どうせ毎年櫻子にはあげるだけですし…
今年も去年と同じ、そう思えばいいんですわ)
向日葵「寝ましょうか」
・・・zzz
翌日
学校
あかり「櫻子ちゃんが作ったのぉ!?すごーい!」
櫻子「そうなんだー!すごいでしょー!?ほら、ちなつちゃんのもあるよ!」
ちなつ「櫻子ちゃんありがとー!」
ちなつ(櫻子ちゃんが…た、食べられるの?)
ちなつ「あ、向日葵ちゃんもチョコありがとね!」
向日葵「どういたしまして」ニコ
ちなつ「櫻子ちゃんがチョコ作るなんて珍しいねー?」
向日葵「ええ…昨日は大変でしたわ」
ちなつ「へぇ~、一緒に作ったんだ?」
向日葵「べ、別に教えてと言うから教えてあげたまでですわ」
ちなつ「じゃあ、向日葵ちゃんと作ったってことは失敗はしてないってこと?」
向日葵「ええ、私が作るところを見てましたから味は保証しますわ
だから食べても大丈夫ですわよ」
向日葵(そう…私の分まで食べて…)
ちなつ「うらやましいなぁ~
私も結衣先輩と一緒に…」ウフフ
向日葵「吉川さんがあちらの世界にいってしまわれましたわ…」
放課後
綾乃「大室さん古谷さんチョコありがとうね」
千歳「ありがとなー、うちも千鶴と一緒に食べるわ」
櫻子「どういたしまして!じゃあまた明日です!さよーなら!」
向日葵「で、ではさようなら」
綾乃「ええ、また明日ね」
千歳「また明日なぁ」
~~~~~~~~~
櫻子「ふぅ…終わった終わった!
配るのって大変だなー
向日葵って毎年配ってるけどすごいなー」
向日葵「ええ、大変ですけど作るの好きですし」
櫻子「へぇー、ま、来年からはもう作らない!めんどくさい!」
向日葵「もう飽きたんですの?」
櫻子「うん、もらう方が楽だし!」
向日葵「飽きるの早いですわね…
予想通りですけど」
向日葵「…あの」
櫻子「何?」
向日葵「これ…チョコあげますわ」スッ
櫻子「私の?」
向日葵「ええ、そうですわ」
櫻子(んん?他より大きいな
でも昨日作ってるときにはなかったのに…)
櫻子「向日葵!これ!私が帰った後に作ったな!」
向日葵「いえ、一緒に作ってましたわ
あなたはまったく気づいてませんでしたけど」
櫻子「あれ?そうなの?まぁいいや、ありがとう向日葵」
向日葵「どういたしまして」
櫻子「……」
向日葵「急に黙ってどうしたんですの?」
櫻子「ぅ…え、えと」
櫻子「ん、これ…あげる」スッ
向日葵「…え」
向日葵「い、いつの間に…」
櫻子「昨日帰った後家で作った
向日葵に見られたくなかったし…」
向日葵(あ…さ、櫻子を疑った私が馬鹿でしたわ
櫻子…私のために…)ウルウル
櫻子「なんで泣いてるんだよ!」
向日葵「さ、櫻子が私の分作ってくれたのが嬉しくて…」
櫻子「ええ!?そんなにチョコ好きだったんだ?」
向日葵(こ、この鈍感娘!
色々考えすぎてたみたいですわ)ハァ
向日葵「ありがとう、櫻子」
櫻子「おうっ!感謝して食えよ!」
夜
向日葵の部屋
向日葵「ふ、ふぅ…」ドキドキ
向日葵「ささささ櫻子が作ったチチチチチョコ…」ゴクリ
向日葵「あ開けますわよ」
パカッ
向日葵「は!ハート型!!!!!」キマシタワー!
向日葵「!!!!?真ん中に文字が!」
I WANT YOU
向日葵「!!?!?!?!?」
バターン!!!
楓「向日葵お姉ちゃん!?どうしたの!?」
夜
向日葵の部屋
向日葵「ふ、ふぅ…」ドキドキ
向日葵「ささささ櫻子が作ったチチチチチョコ…」ゴクリ
向日葵「あ開けますわよ」
パカッ
向日葵「は!ハート型!!!!!」キマシタワー!
向日葵「!!!!?真ん中に文字が!」
I WANT YOU
向日葵「!!?!?!?!?」
バターン!!!
楓「向日葵お姉ちゃん!?どうしたの!?」
その頃
大室家
櫻子「ねーちゃん、向日葵にチョコあげた」
撫子「へぇー、がんばったね」
櫻子「うん
ねーちゃんからいいこと教えてもらったしあげないとって思ってさ」
撫子「う…うん、よかったね」
~回想~
昨夜
撫子「櫻子、真ん中に文字とか書いてみたら?」
櫻子「え?」
櫻子「文字か!いいかも!」
撫子「ちょっと!普通のペンで書いたら食べられなくなるでしょ」
櫻子「あ、そっか」テヘヘ
撫子「ほら、これでこうやって…」
櫻子「これどういう意味?」
撫子(冗談で書いたけど…読めないんだ)
撫子「えーっと、あなたを下僕にしてあげてもいいよって意味だよ」
櫻子「へぇー、さすが高校生!すごい英語知ってるなぁ!向日葵も読めないだろうし書いとこう!」
撫子「あ、ちょっと…」
櫻子「ねーちゃんありがとう!」
櫻子「これで向日葵は知らないうちに私の下僕になるな!」ワハハハハ
撫子(面白そうだしほっとこう)
~回想終わり~
撫子(明日からのひま子が楽しみだな)フフッ
櫻子「ねーちゃんほんとにありがとう!」
撫子「全然いいよ、こちらこそありがとう」
櫻子「?」
バレンタインひまさく編終わり
夜に続き投下します
撫子×めぐみです
夜
大室家
ピンポーン
櫻子「こんな時間に誰だ?」
花子「花子見てくるし」
撫子「大丈夫大丈夫、私の友達だから
私がでるよ」
櫻子「あれ?玄関行く前に冷蔵庫に寄った?」
花子(あ、撫子お姉ちゃんが昨日買ってたチョコだし)
櫻子「そうだ花子、私のチョコ食べたか?」
花子「食べたし」
櫻子「どうだった?どうだった?」キラキラ
花子「う…ぉ、おいしかったし」タジッ
櫻子「どのくらい?」
花子「と、とってもおいしかったし」
櫻子「今までで一番?」
花子「しつこいし!」
花子(でも本当においしかったし)
ガチャッ
撫子「めぐみ、なんでこんな時間に?」
めぐみ「どうしても今日中に渡したくて
学校じゃ…ほら…」モジモジ
撫子「そうだね」
めぐみ「は、はい!撫子!」スッ
撫子「え?これケーキ?」
めぐみ「うん、バイト先のパティシエさんに頼んで作り方教えてもらったんだ」
めぐみ「ほら、私、将来ケーキ屋さんになりたいって言ったでしょ
その練習がてらって言うか…」
撫子「へぇ、めぐみってケーキ屋さんになるのが夢だったんだ」
めぐみ「あれ!?これ何回か話したよね!?撫子、私の話聞いてないの!?」
撫子「いや、聞いてるんだけど時々忘れちゃうみたい」
めぐみ「ひどい!」
めぐみ「まぁ、私はほとんどデコレーションしかしてないんだけど…」
撫子「ううん、とっても嬉しいよめぐみ」
めぐみ「あぁ…撫子ぉ…」
撫子「じゃあ、私からも」スッ
めぐみ(!ハート型!?撫子がこんなダイレクトなチョコをくれるなんて!)
めぐみ「すっごい嬉しい!ありがとう撫子!」
撫子「う、うるさい、今何時だと思ってるの?」ペシン
めぐみ「あいたっ」エヘヘ
撫子「それと、私のチョコは時間なくて手作りじゃないよ
ごめん」
めぐみ「ううん、いいの
撫子からもらえるだけで嬉しいから」
撫子「ありがとうめぐみ」ニコ
撫子「めぐみ、もう遅いけどこれからどうするの?」
めぐみ「撫子の部屋に泊まれるなら泊まりたいな…なんて」
撫子「あー、今部屋散らかってるからちょっと無理」
めぐみ「ち、散らかってても気にしないよ」チラチラ
撫子「家まで送っていくよ」
めぐみ「あ…そ、そうですか
じゃあ家までお願いします」
撫子「うん、じゃあ行こうか」
~~~~~~~
めぐみの家周辺
めぐみ「撫子、ありがとう」
撫子「私こそ、素敵なケーキありがとう」
めぐみ「うぅ…」
めぐみ(もうちょっと一緒にいたいなぁ)
撫子「めぐみ」
めぐみ「へ?」
チュッ
撫子「…じゃあ、また明日」
めぐみ「う、うん…」ポケー
めぐみ(な、撫子からチューしてくるの久しぶり!)
めぐみ「おやすみなさい!」
撫子「おやすみ」
翌日
めぐみの部屋
めぐみ「撫子からもらったチョコ…」
めぐみ「あの照れやな撫子がまさかのハート型のチョコをくれるなんて!」
めぐみ「開けちゃおう」ペリペリ
めぐみ「丁寧に…丁寧に…」ペリペリ
めぐみ「ん?」
桃の形チョコ ピーチ味
めぐみ「ハートの形じゃなくて桃の形だった…」ガーン
終わり
短いですがバレンタインなでめぐ編終わりです
読んでくれた方ありがとうございました
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