春香「そう思わない?」
千早「確かに上手いかもしれないわね」
春香「かもしれないってレベルじゃないよ!プロだってあんな上手い人そうそういないよ!?」
千早「ダンスは凄く上手いけど、歌はそこまで言うことかしら」
春香「歌も超上手いよ!正直千早ちゃんそんなに上手くないしプロデューサーさんのが100万倍上手いって!」
千早「えっ・・・」
春香「だってこないだのレッスンで、冗談で『マライアキャリーの歌を練習したい』って言ったらお手本だって普通に歌い出したんだよ!?」
春香「マライアキャリー歌いこなせる男の人なんて世界中探したってなかなかいないよ!」
千早「なんだか聞き捨てならないことを言われた気がするのだけれど・・・」
春香「ダンスだってマイケルジャクソン顔負けだよね!超人ですよ超人!あの人がデビューしたら間違いなく天下取れるよね!」
春香「それでバーターでテレビ出して欲しい!」
春香「プロデューサーさんをデビューさせてくれるよう頼んでくる!」ダダッ
千早「・・・そんなに上手くないって言われた・・・」ショボーン
社長「確かにわたしも彼にはティンと来てるんだがねぇ・・・断られ続けてるんだ」
春香「まじっすか!使えないなぁ!」ダダッ
社長「・・・使えないって言われた・・・」ショボーン
春香「プロデューサーさん!デビューしましょうよデビュー!」
P「春香はもうデビューしてるだろ?」
春香「プロデューサーさんがですよ!」
P「俺は自分が活躍するよりみんなに愛されて輝く春香が見たいんだ」
春香「・・・えへへへ、わたし頑張ります!」
春香「あああああああああ~♪」
千早「・・・なにしてるのかしら」
春香「なにって、歌の練習だよ?」
千早「プロデューサーをデビューさせる話は?」
春香「えへへへ、自分が活躍するよりわたしをトップアイドルにして輝かせるほうが良いんだって!」
千早「・・・上手く丸め込まれたわけね」
春香「・・・はっ!つい嬉しくて本来の目的を忘れるところだった!ありがとう千早ちゃん!」
千早「それよりわたしの歌が上手くないというのは」
春香「カラオケにいたら結構上手なほうだよ!」ダダッ
千早「・・・」
こうして春香の強引な説得により、Pはデビューした。
デビューするやいなや世界中で歌唱力、ダンスが話題になり
デビュー2年目にして100万人を動員する世界ツアーを成功させるほどの爆発的な人気を博した
そんな目の回るような忙しさの中、常にそばに居てくれた専属マネージャーの律子と結婚
子宝にも恵まれ、幸せに暮らした
春香は一度だけバックダンサーとして同じステージに立ったが、レベルが違い過ぎた為二度とPとステージに上がることはなかった
終わり
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