春香『あ…………』 (72)


『こ、こんなこと駄目だって……』

そんなことを言いつつ、

春香は自分の欲望を抑えきれずに秘部へと手を伸ばし、

指を動かす

『んっ……』

指は筋に沿ってではなく、

割れ目を割いて侵入していく

駄目だと思っているからこその背徳感

人間元来の三大欲である性欲

それらは強く結び付き、春香へと快楽を与える

その一つ一つはあまりに弱く、

だからこそ求めてしまう

『っ、ぅ……うぅっ』

駄目なのに止められず求めてしまうそんな自分に絶望しながら、

春香は体を震わせ、そして達してしまった

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P「って言う感じでどうですかね?」

小鳥「ゴミですね、何の気も起こりませんよ」

P「なん……だと?」

小鳥「そもそも、春香ちゃんがおn……え、えっと」

P「いや、恥ずかしがっても意味無いですからね?」

小鳥「へーそうですかー」

P「ええ」

小鳥「……春香ちゃんがオナニーするって言うのは良いんです」

小鳥「でもそれじゃぁただオナニー見てるだけなんですよ!」

P「で、でもですね……」

小鳥「なに純情ぶって赤くなってるんですか!」

P「いやその……オナニー見てるだけなら健全かなと」

小鳥「不健全ですよッ! むしろオナニーでオナニーって何!?」

P「……フィルター仕事して」


小鳥「フィルターとかどうでも良いですから!」

P「いや、駄目でしょう……流石に連発し過ぎです」

小鳥「どうせ手遅れですよ。私がいき遅れてるわけですしね」

P「諦めてます?」

小鳥「それは……って話題すりかえないで下さい!」

P(……あ、赤くなった。恥じらいあったんですか)

小鳥「とにかく、春香ちゃんでする妄想って言うのは」

小鳥「そんな味気なくてつまらないモノではなく」

小鳥「もっとこうアダルティじゃなくちゃ駄目です」

P「そこまで言うなら手本を見せてくださいよ」

小鳥「ふふふっ……いいですよ、1分間の夢みせてあげます」


『っ……ゆ、雪歩?』

『春香ちゃんがいけないんです』

春香がなにを聞いても、

雪歩はそういうだけで歩み寄っていく

まるで一種のホラー映画のようにも思える雪歩の言動

当然、春香は後ずさっていく

しかし、背を向けて逃げるよりも

後ずさると言う動きは逃走においては危険だった

『っ!』

ガクッと膝が崩れ、お尻が床へ落ち、

そのまま倒れ込んだ春香に雪歩は乗り掛かった

『えへへ……やっと、やっと捕まえましたぁ』

ハイライトの消えた瞳、三日月型に歪んだ唇

雪歩はそんな笑顔を作り出していた


春香には覚えはない

でも、雪歩はずっと見ていた

取材も、歌も、躍りも、そのレッスンの時も、

シャワーの時も、着替えの時も、

事務所にいるときも、来るときも、帰るときも、

ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっと

ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっと

ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっと...........

『ゆ、kんっ!?』

『んふふ……あはっ、美味しい……』

雪歩は強引なキスをし、

恐怖によって溜め込まれていた春香のよだれを――


P「ストォォォォップ!」

小鳥「え?」

P「え? じゃない! 雪歩がヤンでるじゃないですか!」

小鳥「そういう設定ですし」

P「もっとノーマルにできないんですか!?」

小鳥「出来ますけど……あんまり面白くないですよ?」

P「それは小鳥さんでしょう、俺はノーマルが良いんですよ」

小鳥「……これだから【ピヨッ】は」

P「【ピヨッ】の癖に」

小鳥「な、そ、それは駄目ですよ!」

P「大丈夫ですよ、多分。それより続きです」

小鳥「おまかせあれ!」

中断


キスの水音よりも淫らで、艶かしい音を響かせながら、

互いの呼吸を合わせ、秘部を合わせ、

腰を動かして刺激し合う

快感によって起きていく乳首を、

春香は口に含んだ

『んっ!?』

『あずささんのが大きいからいけないんですよ?』

豊満なその胸は、

なんの気なしに見ても惹かれる……いや、

そもそも、なんの気なしに見ることさえできないほど魅力的だ

大きさも然ることながら、その柔らかそうで張りのありそうな胸は、

こんな時には最大の引力をもってして視線を、意識を、引っ張っていく


『春香、ちゃ』

『あずさん……っ』

だんだんと早くなっていく下半身の動き、

それに伴って強くなっていく下腹部の疼きと、快感

溜まっていく快楽が器から溢れ出した時、

2人は大きく体を震わせながらも、

息を止めて声を押し殺し、

愛液を相手の体へと撒き散らした

『っ……ふ』

『…………』

快楽で果てた余韻

訪れる静寂は、2人の押し込めていた感情を吐き出させた

『……馬鹿、みたいですよね』

『そうかもしれないわね……』

春香の呟きに合わせたあずさの言葉

そして、あずさは続けた

『でも、仕方ないのよ』

『………………』

『仕方、ないの……ごめんなさい。春香ちゃん』

『良いんです、私も……仕方ないって解ってますから』

春香は泣きそうなあずさのことを優しく抱きしめ、

そっと……唇を重ね合わせた


P「………………」

小鳥「…………」

P「……俺、普通のって言いませんでした?」

小鳥「だから普通でしたよね?」

P「どこが!? 何今の暗い終わり方! 何があったんですか!?」

小鳥「実は、春香ちゃんとあずささんはプロデューサーさんが好きだったんです」

P「いや、ないでしょう……」

小鳥「解らないですよ?」

P「ないですってば。で、それでどうなるんです?」

小鳥「プロデューサーさんは可愛い事務員さんと結婚してしまって」

小鳥「2人の恋は儚く散り、その悲しみを埋めるために2人は……という」

P「……だから結婚できないんですよ」

小鳥「うるさいっうるさいっうるさいっ! 妄想くらい好きにさせて!」

P「好きにさせた結果がそれでしょうに」

小鳥「ヤンデレ雪歩でそのポークピッツさらに縮めさせますよ?」

P「ぐはっ、違うぞ!」

小鳥「フヒヒッ」

P「くっ……見たことないくせに!」

小鳥「ピヨッ!?」

中断


P「もっとこう、普通なんですよ」

小鳥「そもそも、普通の基準が違うんだと思いますよ?」

P「それは……確かにそうかもしれませんね」

小鳥「私的にはヤンでようが、悲恋だろうがなんだろうが普通ですからね」

P(小鳥さんに異常のラインなんてあるのか……?)

小鳥「一方、プロデューサーさんからしてみたら、それは普通じゃないんですよね?」

P「ま、まぁ」

小鳥「なら、プロデューサーさんの普通のアダルティなヤツ見せてくれません?」

P「…………」

小鳥「……春香ちゃんの一人エッチはダメですからね?」

P「わ、分かりましたよ……相手とか指定アリですか?」

小鳥「特に制限は設けませんよ。ただ、リョナとかはちょっと対象外なので。それだけ」

P「いや、春香がそういう目にあうなんて想像したくないですから……」

小鳥「ですよね。あ、でも【ピヨッ】とか……ダメですか。脅迫されて、みたいなやつは大好物です」

P「俺はあんまり好きじゃないですね……とりあえず――」


『ねぇ、春香ー』

『んー?』

春香と美希しかいない事務所で、

気だるそうな美希の声と、

それに応える読書中の春香の声が小さく響く

『寝たいなって思うんだけど、いい感じの枕がソファにないの』

ソファはあっても枕はない。

それは当然のことなのだが、

クッションさえもないわけじゃない

というか、クッションはあるのだ

『クッション使ったらいいんじゃないかな?』

『えーっ、ミキにはあのクッション合わないの』

『じゃぁ、諦めて起きてるとか』

春香の意地の悪い答えに、

美希は少し膨れてそっぽを向く

『……春香はいけずなの』

『そんなこといわれても……』

『じゃぁ、春香。ソファに座って欲しいの! 一緒にその本を読みたいの』


『美希が読んでも面白くないと思うよ?』

『いいからいいから』

美希に急かされながら春香はソファへと座り、

その隣に美希は座りこんだ

『…………………』

『…………………』

図書室しかり、

漫画を読んでいるわけでもない以上、

自然と部屋は静まり返る

『…………………』

『…………………』

美希にとってそれはやはり退屈で、

けれど、それは美希が望んでいた時間だった


美希の体は自然と傾いていく

もちろん、

それは美希が意識している動きだが、

読書に耽っている春香が気付くわけもなく……

美希の頭が春香の太ももへと落ち、ポスッと柔らかな音が響き、

春香にはその僅かな重みとともに衝撃が伝わった

『きゃぁっ!?』

『Zzzz...........』

『み、美希?』

『Zzzz...........』

『……………』

美希の寝たふり

春香はそれを知ってか知らずか、

小さく笑うと、その金髪の髪を優しく撫でる

『仕方ないなぁ』

『Zzzzz.............』

春香の呆れたような言葉

けれど、言葉とは裏腹に春香は嬉しそうに微笑んでいた


P「どうですか?」

小鳥「え? 終わったんですか?」

P「聞いてない!?」

小鳥「聞いてましたよ。美希ちゃんと春香ちゃんが出てくる話ですよね?」

P「そうですけど」

小鳥「それで?」

P「え?」

小鳥「どこ!? アダルティでエロスな部分どこ!? 健全じゃないですか!」

P「それは………」

小鳥「ただのイチャイチャじゃないですか! ゆるゆりじゃないですか! 茶道部ですか、茶道部なんですね!?」

P「いや、なんていうかその……春香でエロいこと考えるのもなぁって」

小鳥「え、春香ちゃんのエロに興味なしなんですか?」

P「いやそういうわけじゃないんですけど……罪悪感が」

小鳥「春香ちゃんの【ピヨッ】で【ピヨッ】してる人が何を今更。そもそも春香ちゃんの【ピヨッ】見るって盗撮か覗きですよ?」

P「うっ」


小鳥「これだからヘタレは……」

P「別に良いじゃないですか。春香の笑顔が見られればそれで良いんですよ」

小鳥「【ピヨッ】顔ダブルピース?」

P「ちがう! 断じて違う、そんなことは許さない!」

小鳥「まぁ、私もそれはちょっとねぇ。堕ちた表現で使われること多いですけど、もはや定番過ぎて食傷気味です」

P「………………」

小鳥「ごめんなさい、私が悪かったです。そんな目で見ないでください」

P「わかったら――」

小鳥「【ピーッ】」

P「あれ、雑音が入りましたね」

小鳥「感じちゃうって言っただけなのに」

P「気色悪いって思われるからじゃないですか?」

小鳥「冗談なんですけど……」

P「小鳥さんの場合、ガチっぽいんで」

小鳥「ひどいっ!」


小鳥「気を取り直して、みきはるでやり直しますね」

P「え? 俺の設定使うんですか?」

小鳥「ええ。そうすることで、プロデューサーさんでも想像しやすいかなと」

P「ヤンデレとかはやめてくださいよ? 結構気に入ってるんです、さっきのシチュ」

小鳥「だが断る!」

P「!」

小鳥「小鳥、いっきまーす!」

P「ちょ、小鳥さ――」


『………………』

『………………』

黙り込んだ2人

一つの本を読むことによって、

その距離はかなり近く、

肩が触れ合い、吐息も混ざり合うようなものだった

けれど、

春香は本に集中していて、

そんな気など全く起きてはおらず、

しかしながら、美希だけは意識してしまっていた

春香の髪から香る花の香りは、

市販のシャンプーの中で中々の値段ではあるが、

若い子の間では大人気で、

美希自身がそのCMを担当していたりもするシャンプーだ

美希『……美希のCM見てるの?』

春香『ん? 見てるよ』

美希『シャンプー使ってくれて嬉しいの』

春香『うん、いいシャンプーだよね』

春香はちゃんと答えてくれるが、

決して美希を見ることはなく、

その声色もなんだか素っ気ないもののように美希は感じていた


自分だけが勝手に意識しているとは解っていても、

美希はそれがなんだか悔しく、悲しく、そして寂しかった

春香をじぃっと見つめても、

春香は自分を見てはくれないという嫌な感覚

自分よりも、本を大切にしているような態度

それが美希は気に食わなかった

『春香!』

『きゃぁっ!?』

春香を押し倒し、

手を弾いてその本をどこかへと飛ばす

『あっ……』

『ヤ!』

『み、美希?』

『ヤなの! ミキの事見てくれなきゃヤなの!』

春香に馬乗りになった美希は、

春香を見つめ、春香は正面にいる美希を見つめるしかなかった


『ど、どうしたの……? 急に』

『春香はずっと本を見てたの』

『だ、だって読んでたし……』

理不尽なことだと美希自身解っている

読書していたのは春香だった。

美希よりも先に来て、本を読んでいたのは春香なのだ

だから、美希のやっていることは、

春香に対して悪いことでしかない。

美希はそれを知りつつも、春香を見つめたまま答えた

『本なんていつでも読めるの』

『そうだけど……』

『ミキはたまにしか春香といられないの! ずるいの! こういう時くらい見て欲しいの!』

『え、えっと、ごめん?』

『春香は何も解ってないの』

『え――っ!?』

春香の理解していない謝罪

もちろん、理解出来る人など極希にもいないかもしれないが、

美希はそれが気に食わず、春香の唇に自分のそれを重ねた


『解って欲しいの』

ほんの数秒、

ただ唇を重ね合わせるだけの簡単なものだった

けれど、その思いは、心は。

春香へと伝わったのか、

『………………』

春香は黙り込み、自分の唇をそっとなぞった

『……春香』

『………………』

『ミキ、春香のこと好きなの』

何も答えないが、

そのほほは赤くなって言っているのが分かって、

だからこそそのまま続け、

『ミキは本に嫉妬しちゃうくらい春香が好きなの』

『……美希』

『春香は、ミキのこと……嫌い?』

中断


『嫌いじゃ……ないよ』

『……好きでも、ない?』

『そんなことは――』

はっきりしない春香を美希は睨みつける

怒っているわけじゃない。

ただ……怖いだけ

嫌いと言われるのが、拒絶されるのが。

けれど、それで睨んでしまっていては印象を悪くするだけ

その負の連鎖に囚われた美希は、

春香の胸に押しつぶす勢いで手を当てた

『みっ、き……、いた……』

『答えて、答えて欲しいの!』

快楽を与えるわけでもなく押しつぶされ、

息がつまり、圧迫感により疲労と痛みが春香を襲う

『いた、い……痛いよ……』

涙を溜めた春香の瞳

それだけでなく、辛そうな声

『ぁ……ごめん、春香』

美希の暴走を止めるには十分すぎるものだった


『……好きだよ。私、美希ちゃんのこと』

『ほ、本当? 本当に?』

『うん、本当』

春香はそう言いつつ、

美希の金色の髪を撫で、そのまま抱き寄せた

『強引すぎる美希は嫌だけど、美希自身のことは好き』

『……だって、春香がミキのことほったらかしにするから!』

『してないよ? ちゃんと話聞いてたよね?』

『でも、ミキをみなかった!』

『だって読書してたんだからそれは……ぇ、ぇっと……美希……?』

目の前で春香を見つめる少女がにやっと笑う

『ミキはすごく悲しかったの、切なかったの』

『だ、だから』

『許さないの、春香にも切なくなってもらうの。ミキの大切さをその体に教え込んでやるの!』

『ま、待ってよ、理不尽だよっ!』

『問答無用なの!』

美希は春香を押さえ込むと、

その服の中へと手を忍び込ませた


『や、やめ、嫌い! 強引な美希なんて嫌い!』

『ミキは春香の全部が好きだよ?』

『やっ、んっ……み、きぃっ』

『ミキには大きさでは勝てなくても、十分良い胸してるの』

いつの間にかむき出しにされた胸には、

美希の熱い吐息がかかり、春香の体を刺激していく

くわえて、

手慣れた手つきの美希のマッサージと称したえっちぃ動きのせいで、

春香の体は火照り、

下腹部はじんわりと熱くなってきていた

『ん……ふっ……ぅ、み、んっ』

『はぁっはぁっ……春香の胸、美味しそうに見えてるの』

『見えてきたじゃ、なぁあっ!』

パクッと。

まるで肉まんを頬張るように、春香の片胸を口の中へと吸い込み、

舌で舐めまわす

ほんのり感じる酸味は……。

『春香の味がするの……電車混んでた?』

『っ、ん』

春香は小さく頷くことしかできなかった

果てることができないような微弱な快感

けれど、貯まるたびに刺激は共振のように強くなっていき、

しかし、一定の位置からは先へは進まない。

美希は春香の呼吸、体温、動きからそのたまり具合を見極め、

もう少し。という絶妙のタイミングでクールダウンを行ってくるのだ


『あはっ、春香が可愛いの。もちろん、普段の春香も可愛いけど』

『はぁっ、はぁっ、み、みきぃ……』

『今の春香はちょっぴりエロくてエロカワイイの』

『あ、あとで、後で絶対仕返しするんだから……』

そう言いつつも、

焦らされ続けた春香の体は正直すぎるほどにその先を欲し、

声は怒りよりも艶めかしさが強く

春香の瞳も美希にとってはお預けを食らった犬のようにしか見えていなかった

『春香、お願い。できるよね?』

『っ……嫌』

『なら、いつまでもいつまでもそのままなの。プロデューサーさんの前でも、カメラの前でも』

『……ずるい』

『楽してズルして頂いちゃうのがミキのモットーなの』

それに反論する余裕はなかった

刺激を待ち望み、期待する体

それを表しているのが、湿った下着と、動くたびに淫らな音を出す秘部だった


『えっちぃ音がしてるの……舐めちゃうよ?』

『や、だめ、だめっ!』

『それは前フリだってミキは思うな!』

『ほんとにぃぃぁんっ!』

敏感になった陰核を、

美希はなんの躊躇もなく唇で挟み込み、

染み出してくる春香の体液を舐めとる……フリをしながら、

陰核を下着越しにペロッと舐めただけ。

それだけで春香は体を仰け反らせ、

けれども決して溢れ出させてはもらえなかった

『春香のそういう声も好き、全部好き!』

『やっ、ゃ……もう、解った、美希のこと大事にするから!』

『ダメなの、時間はまだ1時間あるの』

『準備時間考えてよぉっ!』

『知ったこっちゃないの』

『いやぁぁぁぁぁぁぁっ』


『ぁ、ぅ……ぁ……』

『まだまだなの』

『ぅぅ……』

体をビクビクと震わせる春香

そうした張本人である美希は、

春香の服を全部剥ぎ取ると、

ビニール袋に入れて自分の鞄へと押し込んだ

『ミキが洗濯してあげるの……とりあえず、一緒にシャワーあびよ?』

『っ、む、り……』

『だらしないの……たった数十回程度で』

完全に力の抜けた春香を引きずるようにしてシャワー室へと運び込み、

第2Rへともつれ込――


P「いい加減にしましょうか」

小鳥「あーっ! 今いいところだったんですよ!?」

P「俺の健全な2人の関係を滅茶苦茶にしやがって!」

小鳥「だから言ってるじゃないですか。誰も健全なんて求めてないんですよ」

P「いや、確かに話の振りは春香を【ピヨッ】ネタにするなら? でしたけど……」

小鳥「……………」

P「小鳥さん?」

小鳥「解りました、なら……プロデューサーさんX春香ちゃんにしますよ」

P「はい!? なんでですか!」

小鳥「男なら自分x女の子がセオリーってもんじゃないんですかねぇ?」

P「な、何言って」

小鳥「なんでそれを避けてるんですか?」

P「避けてるわけじゃ……」

小鳥「なら、良いですよね? 見せてあげますよ。彼氏いない歴=年齢の妄想力とやらを!」

P「…………………」


ここまで。

健全なSSを目指しています


『なんで……なんで……』

ポロポロとこぼれていく涙

プロデューサーはそれをさも当然のように舐めとった

『ひっ』

『どうした?』

『違う、違う……こんなのプロデューサーさんじゃない!』

認めたくないからこその現実逃避

でも、目の前にいるのは

今、自分の貞操の危機となっているのは

間違いなくプロデューサーだった

『おいおい、酷い奴だな、俺はプロデューサーだぞ?』

『違う、プロデューサーさんはこんなことしません!』

『そうか……あくまでそういうなら教えてやるよ』

優しさのないプロデューサーの声色と表情

それに怯える隙さえも与えられることはなく

気づいたときにはシャツは引き裂かれていた


『きゃぁああぁぁあぁ!』

『綺麗な形してるんだな』

春香の胸はその姿をプロデューサーにさらけ出していて、

隠そうにも腕は頭上でクロスさせられているせいで動かせず

隠すことはできない

『や、こんなの……嘘、嘘ですよね……?』

泣きながらも

悲しみのあまり乾いた笑い声が上がる

『……夢じゃないぞ』

プロデューサーはそう言い、

春香の乳首を吸うのではなく、噛みつき、

痛みを与えることで現実だと教え込む

『っ……ぁ、ゃ……』

『我慢できなくなった……それが理由だ』


恐怖に震える春香とは対照的に、

プロデューサーはオモチャを手にした子供のように嬉しそうに笑う

『可愛いよ、春香』

『ぁ、あぁ……ぅ……』

その柔らかな胸を撫でては摘まむように指をめり込ませ、

その弾力を感じながらもう片方に口づけをする

『プロ、デューサー……さん……』

涙で歪む視界

そこに映るのは、

プロデューサーではなく、欲に負けた一人の男だった


『……春香、下も触るぞ』

『…………………』

プロデューサーの言葉に、春香は反応しなかった

……いや、出来なくなっていた

明るかった瞳からは光が消え、

裏切られた悲しさの涙で濡れた表情も変わることはない

『……なにも言わないなら良いよな』

しかし、

ただの男に成り下がったプロデューサーは、

その事にどう思うわけでもなく、

ダッチワイフと戯れるかのように、春香の初めてを奪い去った――


P「……音無小鳥さん」

小鳥「えっフ、フルネーム?」

P「最低です」

小鳥「ピヨッ!? 男なら好きなシチュじゃ……」

P「春香を怯えさせた時点で大嫌いなヤツですね」

小鳥「もしかして……Mr.ドリラー?」

P「意味は解りませんが、違います」

小鳥「なんでそんな春香ちゃんのエロ嫌いなんですか?」


P「別に嫌いじゃありませんよ」

小鳥「じゃぁ……好きすぎるから?」

P「はい?」

小鳥「プロデューサーさん、春香ちゃんのこと好きですよね?」

P「……何言ってるんですか?」

小鳥「ふふっ結構自信あっての質問なんですよ」

P「自信ですか……例えば?」

小鳥「……仕方ないですね、説明します」


小鳥「人が妄想するのは、そう言う事象を見てみたかったりしてみたかったり」

小鳥「要するに、叶わない夢を見たいからなんですよ」

P「……それがどう繋がるんですか?」

小鳥「それは今から話しますよ」

小鳥「自慰で使われない妄想にも理由があります」

小鳥「その子じゃ気持ち良くないとか……ね」

P「…………………」

小鳥「でも、プロデューサーさんは春香ちゃんの自慰で自慰するんですよね?」

P「まぁ……」

小鳥「じゃぁその一つ目は違う。ならなぜ」

小鳥「プロデューサーさんは春香ちゃんとのエッチを妄想しないのか」


小鳥「それは、春香ちゃんとの行いを叶わない夢にしたくないから」

P「!」

小鳥「違いますか?」

P「……………」

小鳥「どうなんですか? プロデューサーさん」

P「……ちょっと違いますね。アイドル全員、そういう妄想はしません」

小鳥「罪悪感がわくから、ですか」

P「ええ、それもありますが……そういう対象にはならないって言うのもあります」

小鳥「贅沢過ぎません? あずささんとか魅力的な人多いのに」

P「確かに魅力的です……ですが、俺は春香の方が好きなんで」

小鳥「! さらっと言ってくれますね……」


P「……かといって、妄想で汚すなんて嫌だったんですよ」

P「罪悪感がありますし、叶わないことを自覚する事になりますからね……」

P「我ながら意気地がない。ヘタレ野郎だって思います」

P「でも、仕方ないじゃないですか! 俺は春香が好きなんですよ!」

小鳥「……………」

P「だから、正直小鳥さんの妄想を聞くたびにイラっとしてました」

小鳥「……だ、そうよ? 春香ちゃん」

P「えっ」ガチャ

春香「あはは……」

P「い、いたのか……」

小鳥「私が応接室に待たせといたんです。良い話が聞けるって」




P「なんてことを……」

小鳥「焦れったいからです、いい加減諦める理由くらいくれても良いじゃないですか」

P(小鳥さんはそう言うと買い出しの口実出て行ってしまった)

春香「あの……プロデューサーさん……」

P「春香、さっきのは……その、あれだ……忘れてくれ」

春香「嫌です!」

P「っ春香!」


春香「忘れません、記憶喪失になっても忘れません」

P「……なんでだ?」

春香「好きだから……それじゃダメですか?」

P「!」

春香「私もプロデューサーさんが好きなんです……だから……」

P「春香……」

P「アイドルが恋愛なんてスキャンダルだぞ」

春香「……解ってます」

P「なら……」

春香「プロデューサーさんはアイドル天海春香しか好きじゃないんですか?」

P「そんなことは……」

春香「アイドルだって女の子なんです!」

春香「好きな人に好きって言われて……喜んじゃう女の子なんです!」


P「……かなり大変な事だぞ?」

春香「……はい」

P「アイドルを辞める事になるかもしれない」

春香「事務員も楽しそうですよね」

P「………………」

春香「……………」

P「なら……春香」

春香「はい」

P「人生を、プロデュースさせてくれるか?」

春香「!」

P「大変で辛くて、苦しいものになるかもしれない」

P「それでもよければ……俺と付き合ってくれ」

春香「私の答えは決まってます……」ギュッ..........

P「春香……」

春香「よろしくお願いします! プロデューサーさん!」

終わり

完璧な純愛でしたね、プロデューサーさん!

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