岡部「この記憶は一体……」(398)


シュタゲSS
ネタバレたっぷり
ゲーム未プレイだと訳解らないかもしれません

全ての事件を解決して数ヶ月が経った。
この世界には紅莉栖が居る。まゆりが生きている。
シャイニングフィンガーも居るし、ルカ子は男だ。
フェイリスはちゃんと秋葉原をオタクの聖地として引っ張って行っている。
居ないのは……鈴羽だけだ。
その鈴羽もきっと今頃は未来で幸せに過ごして居るだろう。
俺も毎日が楽しい。
こんな毎日がずっと続いてくれればと、そう思っていた。

岡部「ぬ……」ガクッ

ダル「ちょ、オカリンどうしたし。また右腕か何かが暴走したん?」

紅莉栖「肩膝付いて、ターミネーターのモノマネか何か?」

ダル「あぁ! 昨日、夜ロードショウでやってたねそう言えば」

紅莉栖「そうそう、中々面白くってつい全部見ちゃった。あのタイムマシンの理論は~~」

まゆり「オカリン……!」ダッ

まゆり「オカリン、大丈夫?」サスサス

岡部「まゆ……り。すまん、なんでも……」ドサ

まゆり「オカリン! オカリン!」

紅莉栖「え……ちょっと、マジなの!?」

ダル「えええええええええ? っちょ、なんぞー!?」

ピーポーピーポー


岡部「(熱い……脳が、焼けるようだ)」
岡部「(この感覚……覚えがあるな、たしか子供の頃……)」
岡部「(初めてリーディング・シュタイナーが……)」

まゆり「っあ! オカリン! 起きた……起きた……よ゛良かったよぉ」ポロポロ

岡部「まゆり……か? なんで泣いてるんだ」

まゆり「だってぇ……」エグエグ

岡部「ここ、は……病院。か。俺は一体どうしたんだ?」

まゆり「あのね、あのね、まゆしぃは良く解らないんだけど」
まゆり「オカリンはなんだかとってもお熱が高くなっちゃったらしくって」
まゆり「それで倒れちゃったんだーって、お医者様が言ってたのです」

岡部「熱……? 風邪かなにかだったのか?」

まゆり「んーん」フルフル
まゆり「原因は良く解らないんだって。ただただ熱が上がっちゃったんだーって言ってたのです」

岡部「そうか……熱か……昔もこんなことがあったな」

まゆり「うん……。まゆしぃはそのことを思い出して、とってもとっても怖くなったのです……」
まゆり「神様が今度こそ、オカリンをまゆしぃから取り上げちゃうんだって」

岡部「っふ。この鳳凰院凶真が神風情の思念に負ける訳が無かろう」
岡部「少々、位相幾何学について考えすぎてしまってな……知恵熱が出たのだろう」
岡部「天才も難儀なものだなフゥーハハハ!」

まゆり「いそー……がく?」
まゆり「っは! オカリンが起きたらお医者様に言わなくちゃいけないんだった!」
まゆり「まゆしぃはお医者様に連絡してくるのです!」
ステテテ~

岡部「……ん」ズキッ

医者「いやぁ、目が覚めて何より。丸1日意識が戻らなかったからね」
医者「でももう大丈夫かな。脳に異常も無いし、熱も下がったしね」
医者「ん。退院して結構です」

岡部「ありがとうございます」

医者「いえいえ。あっ、椎名さんの前に君に付きっきりだった……えーっと、牧瀬さんだね」
医者「彼女にもちゃんと連絡を入れたほうが良いと思うよ」
医者「昨日の夕方から今朝方までずっと君を見ていてくれたからね」
医者「……面会時間とかそう言う色々な問題があるんだけどね……」
医者「あの子なんだろうね、良く解らないまま論破されちゃったよ……」
医者「個人医院だからって馬鹿にされてるのかな……ははっ、参っちゃうなぁ」

岡部「あ、あの先生……」

医者「ごめんごめん! 長話しちゃったね、それじゃ」

岡部「一体なにを言われたんだ……」

まゆり「オーカリン! 着替えたら帰ろ? 今日ままゆしぃがお家まで送るのです!」キリッ

岡部「い、いや。ラボに寄ろうかと思っているのだg」

まゆり「ダメー!>< ダメなのです! オカリンのお家の人も心配してるし」
まゆり「オカリンが起きたらお家まで届けるのはまゆしぃのお役目なのです!」

岡部「ダルや、助手に退院などの報告だけでm」

まゆり「それはもうまゆしぃがメールしておきました!」フンス

岡部「そうだ、携帯や財布などもろもろラボに置きっp」

まゆり「抜かりは無いのです!」ジャン

岡部「……帰るか」

まゆり「うんっ」ニッコリ

その日は退院手続きを済ませて大人しく実家に帰った。
色々確かめたいことがあったが、一人で考えを整理するためにも実家に帰ったのは正解だったかもしれない。
携帯が何度かメールの受信を知らせたが今は見る気になれなかった。

岡部「この記憶は一体……」

岡部「なぜ俺は、経験していない世界線の出来事を覚えているんだ」

岡部「なんだこの記憶は」

脳がチリチリと焦げ付く。
まるで記憶の濁流だ。
俺が鈴羽と二人でタイムマシンに乗り、過去へ飛ぶ。
まゆりを見捨てて、フェイリスと……。
まゆりを見捨てて、ルカ子と……。
そして俺はクリスを見捨てて、まゆりを救った。
しかし、俺は……俺は、シュタインズ・ゲートに辿り着いた!
数々の思いを踏み躙って、未来を改変し、まゆりも紅莉栖も死なない世界線へと辿り着いた!!

岡部「じゃぁ、この記憶は一体なんだよ……」
岡部「なぜ、経験していない記憶があるんだ」
岡部「俺がまゆりを見捨てて、ルカ子と結婚したって言うのか……?」
岡部「子供まで作って……」
岡部「フェイリスともだ……まゆりを見捨てて俺は一体何をしてるんだ」
岡部「まゆりを救う方法が解らず、何百何千日と同じ2日間をループしたこともある……」
岡部「嘘だ……全部、全部嘘だ。現に俺は皆を救ったじゃないか」

じゃぁこの記憶はなんだ。
俺が取らなかった選択肢。
選ばなかった選択肢。
間違った選択肢。
一度経験して、戻って来たと言うのか。
ならば何故、何故俺は今まで忘れていたんだ。
冷静になれ鳳凰院凶真よ。
子供までこさえた俺が、何十年も経った後にタイムリープして選択肢を変えるだと……?
ありえん。
くそっ……考えがまとまらん。
忘れていたのか俺は……。

岡部「俺だけは……他の誰でもない、俺だけは……」
岡部「俺だけは、忘れちゃいけないのに」


岡部「……落ち着こう」
岡部「考えろ、考えるんだ鳳凰院凶真」

あの時だ。
あの猛烈な頭痛、あの時にこの見知らぬ記憶が俺の脳に流れこんできた。
そして、初めてリーディング・シュタイナーを発露した時のように高熱を発し、倒れた。
ココだ。
新たな能力……。
リーディング・シュタイナーと似て非なる、別世界線上の記憶を得る能力。

“アカシック・オブザーバー”

岡部「(カッコ良い……)」

なぜ、この能力が急に発露したのかは解らない。
だがそう過程すれば納得出来る部分がある。
世界線を大きく変動させる行為……あの時、俺は迷ったんだ。
毎度毎回、人の心を……ラボメン達の気持ちを踏み躙るような選択を迫られた時。
どの行為が正解なのかを……。
Dメールを送って良いのか、どうかを。
俺は心を焼き潰し、全てのDメール効果を消した。

“俺は”Dメールを送ったんだ。

だけど、もし。
もし、違う世界線の俺がDメールを送らないという選択肢を選んだとしたら。
確かにその未来は存在したんだ。
俺はDメールを送ったと言うだけで、別世界線上の俺は送らなかったのかもしれない。
そしてその経験、記憶をこの世界線の俺がアカシック・オブザーバーの能力で引き継いだとしたのなら……。
説明が付く。

岡部「無茶苦茶だ……」

ならばなぜ、鈴羽と一緒に過去へ行った後の記憶が無い。
フェイリスやルカ子と過ごした甘い記憶が無い。

岡部「穴だらけだ……紅莉栖に論破されるのがオチだな」
岡部「だが」
岡部「この記憶。引き継いだからには、忘れる訳にはいかない」
岡部「俺だけは、忘れちゃいけないんだ……」
岡部「忘れない。絶対に、だ」

数日経って……。


岡部「フゥーハハハ! 狂気のメァッド、サイエンティーストゥ! 鳳凰院凶真完全復活!」

紅莉栖「はいはい、クマクマ」

まゆり「オカリンが良くなってまゆしぃは本当にほっとしたのです」

ダル「オカリィーン!」ダキッ

岡部「なっ、なんだダルよ! いきなりくっ付くな! えぇい、気色悪いだろうが!」

ダル「だってだって、オカリンメール返さないしボクめちゃんこ心配したんだお!」

岡部「ダル……済まなかった。携帯の電源が切れていたんだ」

紅莉栖「嘘乙。ちゃんと着信音は鳴ったわよ、岡部の携帯」

岡部「なっ……」

紅莉栖「大方、また発熱でもして携帯なんて見る余裕無かったんでしょ」
紅莉栖「常に携帯で毒電波受信してるあんたがメールも返さない、着信も出ないって状況って言ったら……」
紅莉栖「ソレくらいしか思い浮かばないもの」

岡部「助手……」

紅莉栖「助手じゃないと言っとろーが! ま、返信来ないわ連絡もしてこないわで腹が立ってたけど」
紅莉栖「……無事で良かったわ」ボソッ

まゆり「んふー♪ 皆、心配してたんだよー」

ダル「そうだお! ボクなんて心配で心配で食べ物もピザしかノドを通らないレベルだったんだから」

岡部「皆……すまなかった。ありがとう」ペコリ

まゆり「(あれ? なんか何時ものオカリンとちょっと違う……?)」

紅莉栖「えっ」
ダル「えっ」

ダル「いやいや、オカリン。そこはデブ食えてんじゃねぇかピザ野郎! って突っ込み入れるっしょ?」
ダル「ってか、まずボクがオカリンに抱きつくシチュからしておかしいんだから突っ込み入れてくれないとこっちが困るっつーか」
ダル「……どしたん? まだ頭やられてんの?」

岡部「いや、俺は良いラボメンを持った」

まゆり「(オカリンどうししゃったんだろー)」
紅莉栖「(ちょっとちょっとどうしたの、岡部。なんからしくないじゃない)」
ダル「(マジで頭どうにかなっちゃったんでぃすか?)」

岡部「よし! そうと決まれば宴会だ!」

紅莉栖「なにが決まったのかサッパリ解らない!」

岡部「ハッハッハ! クリスティーナよ、なかなか鋭くスピーディーな突っ込みだ! 90点をやろう!」

紅莉栖「ティーナ付けんな! ってか、はぁ……もう本当に訳が解らないんですけど?」

ダル「なになに、オカリンの全快を祝ってぱーちーでも開こうって魂胆?」

岡部「さすがスーパーハカーだダルよ。その通ーり! 鳳凰院凶真の全快を祝って宴を催す!」

ダル「だからハカーじゃねぇって。それにハッカー関係無いっしょ」

岡部「いちいち細かいことを気にするな!」
岡部「さて、どうせならラボメン全員を集めよう。最近は全員集まる機会も無かったしな」

まゆり「さんせーい! わぁ、楽しみだなぁ」

岡部「まゆり! るみh……ルカ子とフェイリスに連絡。予定が合う日を聞いてくれ」

まゆり「らじゃー☆」

岡部「俺は萌郁に連絡をしておこう」ソウシン
岡部「さて、返信が来る前n」

ヴーヴー
萌郁:何時でも平気だよー^^ 

岡部「返信早いな……」
岡部「まゆり、ルカ子とフェイリスはどうだ?」

まゆり「うん、ちょうど今返信きたとこ~。えーっとねぇ、二人とも2日後なら空いてるって」

岡部「ならば決定だ。2日後のヒトナナマルマル時にラボに集合!」

まゆり「ヒトマル? マル?」

紅莉栖「17時。夕方の5時にここへってことよまゆり」

まゆり「わぁそうなんだー! 紅莉栖ちゃんは凄いねぇ」ニコニコ

紅莉栖「岡部、紛らわしい言い方すんな!」

ダル「ってか、ボクと牧瀬氏には予定聞かないノナー。っま、何にも予定無いんですけどネ!」キリッ

まゆり「んーと、5時ってことは……まゆしぃは学校が終わったらそのまま来るねー?」

ダル「うひょー! キター! オカリン、それを狙っての時間指定とか玄人過ぎんだろマジ!!」

紅莉栖「はぁ……HENTAI二人」

岡部「……」

紅莉栖「(なんだろう、なんだか岡部の雰囲気が凄く落ち着いて感じる……気のせいかしら……)」

翌日

ダル「♪」PCカタカタ
紅莉栖「……」携帯カチカチ
岡部「……」ドクペゴクゴク

岡部「助手よ、また@ちゃんねるに書き込みか?」

紅莉栖「! だ、誰が助手か! か、書き込んで何か無いわよ!!」

ダル「おほーw @ちゃんねらーであることがバレバレ、しかもコテハンまでバレてるのに必死で隠す牧瀬氏萌ュすなぁ」

岡部「栗ご飯と論破合戦をしていた時が懐かしいものだな」

紅莉栖「なにが、論破合戦よ。鳳凰院凶真さんが一方的にボコられてただけじゃないw」

ダル「確かに。栗ご飯とカメハメハたんに一方的に論破されてるオカリンなのであった」

岡部「まさか、この鳳凰院凶真を手玉に取っていたのがメリケン処女ことザ・ゾンビだったとはな」

紅莉栖「ヴァ、ヴァージンで悪いか! じ、じじ自分だって@ちゃんねるでは童貞王包茎院凶真って言われてるくせに!」

ダル「……あー、牧瀬氏牧瀬氏、もう1回言ってくんない?」
ダル「特に、童貞王と包茎の所を強調しt」

紅莉栖「うっさいうっさい! HENTAI! HENTAI!!」

岡部「ふむ。その情報は偽りだな」
岡部「俺は包茎ではない」

紅莉栖「えっ」
ダル「えっ」

岡部「あぁ、もちろん真性でもない。しかし、童貞と言うのは真実だな」

ダル「ちょ、オカリン突然何言い出して……ボッ、ぼぼぼぼぼくも全然被ってなんかねーし!!?」
ダル「どっどどどっど童貞ちゃうわ!!」

紅莉栖「(へ、へぇー岡部被ってないんだ。なんかホっとしたような……)」
紅莉栖「(しかも、童貞キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!)」
紅莉栖「(つまり、岡部はまだまゆりとも、桐生さんとも、フェイリスさんとも付き合ってない!)」
紅莉栖「(紅莉栖! アナタは今、アインス・ゲート(1の門)を突破したのよ!)」
紅莉栖「(えへえへ)」

岡部「(紅莉栖は一体何をニヤけているんだ……)」

ダル「あーもー、オカリンが余計な誤爆すっから牧瀬氏大勝利のアヘ顔になってるお……」

岡部「ダルよ。経験が無いことを別に恥じることはない」
岡部「俺も不用意にメリケン処女などと言ってはいるが、語感が良いから使っているだけだ」
岡部「(それに、アカシック・オブザーバーで蘇った俺の記憶では、童貞どころか……)」
岡部「(子供までこさえている始末だしな……)」

紅莉栖「(っは! トリップしてた……ヤバイ、話しが飛んでる。合わせなきゃ!)」
紅莉栖「あんたは本当になんでもかんでも、語感だとかカッコ良いとかで決めるんだから」
紅莉栖「しょーもない」
紅莉栖「(うわーん! 紅莉栖のばかばか! なんでココで憎まれ口叩くのよー(涙)」

岡部「……そう、だな」
岡部「以後、気をつけるとしよう」

ダル「オカリンおっとなー」ヒュー
ダル「でーも、なんか何時ものオカリンと違うような?」

岡部「俺は俺だ。そうだ、ダル、紅莉栖。宴会は明日だ。二人で明日の買出しに行ってきてくれないか?」

紅莉栖「だからティーナを付けるなと言っと……ろ?」

岡部「つけてないだろ?」

紅莉栖「……う?」

ダル「うん、良いけどなんでボクと牧瀬氏? オカリン行かんの?」

岡部「今日の講義(大学)は少々ハードだった。少し休ませてくれ」

紅莉栖「(岡部が名前で呼んだ岡部が名前で呼んだ)」

ダル「ん。了解なりー」

岡部「コレで好きなものを買ってきてくれ」スッ

ダル「っちょ!! 諭吉キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!」
ダル「マジでどしたん!? さすがにコレはなにか理由あるっしょ!?」
ダル「宝くじ!? ロト!? あぁん一体何しやがったんだゴルァァー!!」

岡部「落ち着け。俺が企画した俺の全快祝いだからな」
岡部「ラボラトリーメンバーNo.001にして研究所の創設者でもある俺が、大枚を叩く理由がある」
岡部「全て使い切って良いから、頼んだぞ」

ダル「よっしゃー! 任せろバッチ来いだし! 行こう牧瀬氏!」

紅莉栖「(あへあへ)」ポー

ダル「んもう! 早く行くおー! ブーン!」紅莉栖ズルズル

岡部「……」
岡部「紅莉栖、すまない」
岡部「俺はお前を、見殺しにしている」
岡部「お前の瞳を見ながら、俺はエンターキーを叩いたんだ」
岡部「俺はラボメン全員を幸せにする義務がある……」
岡部「しかし……何百、何千日と2日間をループした記憶。ルカ子との結婚生活」
岡部「フェイリスとの甘い生活……これらを経験した記憶のせいでどうも、達観した自分になっている気がする」
岡部「気をつけねばな……昨日もフェイリスを留未穂と呼びそうになってしまった」
岡部「気を引き締めろよ……岡部倫太郎」

でも可能性の世界の記憶全部思い出すなんて不可能じゃないのか
そんなの無限にあるし、それこそ脳がパンクするんじゃ

翌日


まゆり「オカリン退院おめでとー☆」

ラボメン一同「おめでとー!!」

岡部「フゥーハハハ! 鳳凰院凶真、地獄の淵より帰ってきたぞ!!」

ラボメン一同「かんぱーい!!!」

岡部「えっ、いや、普通なにかしら俺が挨拶をしてから乾杯をry」

ラボメン一同「かんぱーい!!!!」

岡部「乾杯……」

ダル「マジでオカリン気が利きすぎだろー! ピザまで注文してあるとか」モッチャモッチャ

紅莉栖「ほんと。高熱を出しすぎて脳に何かしらの影響が出来たのかしらね」モグモグ

ルカ子「でっ、でも、岡部s……凶真さんが無事で本当に良かったです」

萌郁「倒れた事……知らなかった……」

フェイリス「フェイリスも知らなかったのニャ……凶真ったら何かあれば直ぐにフェイリスに連絡するべきニャのに……」

>>33
リーディング・シュタイナーが発動するほどの世界線変動を促す選択肢のみの記憶
プレイヤーがセーブ&ロードして見たシナリオを当事者のオカリンもって思ってくれると幸いです
無茶な設定はご愛嬌で……


岡部「む。そういえば、何故ルカ子は知っていたのだ? 現場には居なかったはずだ」

ルカ子「実は、あの日まゆりちゃんと遊ぶ約束をしてまして……」
ルカ子「でもおかb、凶真さんが倒れちゃったからってまゆりちゃんから連絡が来て」
ルカ子「僕もお見舞いに行きたかったんですけど、まゆりちゃんが大丈夫って言うから……」
ルカ子「そっ、そのっ、お見舞いに行かなくてごめんなさい……」ペコリ

岡部「……」
岡部「心配をかけたな、すまん。ありがとう」ナデナデ

ルカ子「ふぇ!?」

紅莉栖「!」
まゆり「!」
萌郁「!」
フェイリス「!」

ダル「ピザうめぇー。しかもこの、ゼロキロカロリーコーラ!」
ダル「んごっく! んごっく! ぷはー!! キンッキンに冷えてやがるぅ!」

岡部「……」イイコイイコ

ルカ子「///」

紅莉栖「(何? 一体何なの? なんで漆原さんの頭撫でてんの!? なんであたしの頭撫でてないの!?)」
まゆり「(るか君いーなー。まゆしぃもなでなでされたいのです……)」
萌郁「(ずる……い……)」
フェイリス「(フシャー! 泥棒猫だニャ……! フェイリスの魔爪でそのペッタンコな胸を切り裂いてやるのニャ…

…)」

岡部「む、ルカ子。ほっぺにチーズの破片が付いてるぞ?」

ルカ子「えっ! あっ、ヤダ、ごめんなさい。ティッシュを……」

岡部「動くな……はむ」ペロ
岡部「うむ。取れた」

ルカ子「ふぇぇ……」

紅莉栖「 ( д)  ゚ ゚ 」
まゆり「 (。ω゜)」
萌郁「 (:D)| ̄|_ 」
フェイリス「 (゚Д゚≡゚д゚) !? 」

ダル「もぐしもぐ……!!」
ダル「っっっっちょ!!!! オカリン何してん!!」

紅莉栖「(良いぞ橋田!! 良く気付いた!!」
まゆり「(まゆしぃもして欲しいなぁ……)」
萌郁「(私もピザに顔面突っ込めば……)」
フェイリス「(凶真ぁ、一体どうしちゃったんだニャ……)」

ダル「いっ今のボク見たお!! エロゲーの必須イベント!!」
ダル「おべんと、付いてるぞ☆ をやりぁがったなぁあああ!!」
ダル「しかも……相手はルカ氏!! ぬおおおおおおおおお!!! 胸がっ胸が熱いッッ!!」

ルカ子「あっ、あのっそのっ」

岡部「ん? 一体何を騒いで……」
岡部「(しまった。夫婦ではない、それどころか恋人ですら……ルカ子は男だ)」
岡部「(迂闊な。別世界の記憶と混同し、平然とやってのけてしまった……)」
岡部「(どう切り抜ける……っっ)」

ダル「オカリン……ボクにはもう全部解っているのだぜ……」

岡部「なっ、何が……だ……」

ダル「オカリンが、ボクのエロゲーコレクションフォルダーから勝手にゲームしていたって事がな!」
ダル「“女装山脈”をプレイしたって事はバレバレ愉快!」
ダル「あーもー、っちょっとマジ恥ずかしさMAXだお……」
ダル「酷いおオカリン、エロゲーには興味無さそうな顔して、よりによって女装山脈勝手にやるとか」

紅莉栖「ちょっとちょっと、橋田。何を一人で納得してるのよ」
紅莉栖「説明してくれない?」

ダル「あー……もう、オカリンのせいだお!」
ダル「牧瀬氏、これ」ッス
ダル「http://www.noukano.com/3myaku/

紅莉栖「? なにこれ」
紅莉栖「えーっと……トンネルを抜けるとそこは、女装村だった」
紅莉栖「エッチする相手は全員、男の娘……」
紅莉栖「男の娘……女の子のように可愛い男の子のこと……」
紅莉栖「( д)  ゚ ゚ 」

ダル「あーもう、いくら男の娘が可愛いからって三次元に手を出すなんて……」
ダル「さすがオカリンだお……」
ダル「オカリンが男の娘に目覚めたのって、ボクのせいになるんかなぁ……」
ダル「それが転じてホモになって、ボクにいやらしい目線を向けてきたら……オエー」

紅莉栖「(橋田ァァァア……)」
まゆり「可愛い女の子の絵だねぇ」
萌郁「絵……」
フェイリス「(なっなっ……凶真は男の娘萌だったのかニャ!? だとしたらだとしたら……勝ち目が……)」

ルカ子「えっえっ、そんな……こっ、困ります……」
ルカ子「僕、女装なんて……」
ルカ子「でも、凶真さ……岡部さんがしろって言うなら僕……してみようかな……」

まゆり「えー! ルカ君、女装するの~?」キラキラ
まゆり「まゆしぃお手伝いしちゃうよ~!」ワキワキ

岡部「(どうしてこうなった……)」

紅莉栖「ちょっと岡部! そういうことなの!?」

岡部「じょ、助手……」

紅莉栖「助手じゃない! あんた……その、男の娘が好きだったの?」

フェイリス「そうだニャ! 凶真は女の子じゃなくって、男の娘が好きだったのかニャ!?」

ルカ子「///」

岡部「いっ、いや違うんだ……その……」

紅莉栖「違うって何よ! さっき現に、漆原さんに……おっおっ」
紅莉栖「おべんと付いてるぞ☆ ってしてたじゃない!」

萌郁「……」ピザジー

フェイリス「そうだニャ! フェイリスはこの目でしっかりと見たのニャ!」
フェイリス「舐め取るために、舌を使ってペロペロしてたニャー!」

紅莉栖「ぺろぺろぺろお!!」

岡部「ご、誤解だ! 皆、落ち着いてくれ!」

紅莉栖「なにが誤解よ!! クンn……おらぁ……なんでもない」
紅莉栖「(危なかった。とっても危ない台詞をはく所だった……せふせふ)」

フェイリス「釈明があるのなら聞くニャン!」

岡部「丁度、ドクペとピザを持っていて両手が塞がっていたのだ!」
岡部「だから、口で取るしかあるまい!?」

フェイリス「(嘘ニャ……思いっきり右手でなでなでしてたニャ)」

岡部「ルカ子、とっさのこととは言えすまないことをした」
岡部「ビックリさせてしまったな」

ルカ子「えっいえ! 全然! その……嬉しかったです」

まゆり「(ルカ君には何着てもらおうかなぁ~)」

フェイリス「ムー! 全然スッキリしないのニャー!」

ダル「はぁ、オカリンがマジで目覚めたらボクの穴も危険だろjk。女装山脈はアンインスコして自宅でのみプレイす

るお……」

萌郁「……」スチャ メガネトル

べちょ。

岡部「べちょ?」
ルカ子「べちょ?」
紅莉栖「……えっ?」
まゆり「……ほぇ?」
フェイリス「……ニャ!?」
ダル「……マジかよ」

萌郁「ちょっと……熱い……」ガンメンピザァ

岡部「萌郁ー! 貴様何をしているんだ!」

萌郁「顔に……チーズが付いちゃった……て……へっ」

ダル「付いたってレベルじゃねぇぞ!!」

岡部「火傷したらどうする! えぇい、座ってないで立て! こっちへ来い!」
萌郁「……」ズルズル

岡部「顔を洗え……って、動け! 自分で洗うんだ!」

萌郁「……」モタモタ

岡部「えぇぇぇい! じれったい! 動くなよ!」ジャー

パシャパシャ

岡部「けっこう、くっ付くものだな……目をちゃんと瞑っていろよ」コシコシ

萌郁「ん……」

岡部「よし、まだ動くなよ。顔を拭くからな」

萌郁「……」

ゴシゴシ

岡部「よし、綺麗になった」
岡部「しかし、こんなことをして……火傷でもしたらどうする」

萌郁「つい……」

岡部「ついってなんだ、ついって」
岡部「化粧も取れてしまったんじゃないか?」

萌郁「化粧……してないから大丈夫」

岡部「ほう……顔立ちのよさは生まれか」

萌郁「……えっ」

岡部「ふむ……」ガンメンガシッ
岡部「……」ジー

紅莉栖「(は? なんで桐生さんの頭掴んで顔面見てるの? は? 何で私の頭掴んでないの?)」
まゆり「(萌郁さんいーなーぁ)」
ルカ子「(さっきの……気持ちよかったな。えへっ)」
フェイリス「(ニャん……だと……)」

萌郁「(どきどき)」
萌郁「……」ンー

紅莉栖「(っちょ! きっきっきキッス!? なんで目ぇ瞑って唇を出してるの桐生さんは!!)」

岡部「うむ。火傷は無いな」
岡部「安心しろ、シャイニングフィンガー」

萌郁「……ッチ」

紅莉栖「(……っほ)」
フェイリス「(……っほ)」

岡部「さて、食事の続きを……っておい!!」

ダル「はむはむ! はふっはふっ!」
ダル「ピザは全部頂いた! なにか不思議なエッセンスを感じてとっても美味しかったお☆」

岡部「ダル、きぃさぁまー!!」

ダル「嬉しいご褒美でした」
ダル「それに、スタッフが美味しく頂かないと色々不味いっしょー」

岡部「……はぁ。もう良い、腹も十分満ちているしな」

ダル「腹の中がパンパンだぜ///」

岡部「それだけ食えばな」

紅莉栖「コホン……まぁまだ御菓子もあるし大丈夫じゃない?」

まゆり「ジューシーからあげNo1もまだまだあるよぉ」

ルカ子「僕も大分お腹一杯になりました」

フェイリス「フェイリスもだニャん」

ダル「だけどオカリン。飲み物がもうあんまり無いお? 買って来る?」

岡部「フフフ……」

紅莉栖「なに? 気持ち悪い含み笑いなんてして」

岡部「助手よ。今日、俺は良い物を持って来た」

紅莉栖「しょーもない想像しかつかないんですけど?」

岡部「ダルよ。俺たちはもう、大人の階段を登る段階に来ている……そうは思わんか?」

ダル「えっ……オカリン、まかさ……」

まゆり「???」
紅莉栖「(えっ? 大人…? ///)」
ルカ子「(……///)」
萌郁「(王様……ゲーム……)」
フェイリス「(凶真ったらこんな大勢の前で何を……///)」

ドンッ。

岡部「酒だ」

ダル「やっぱしー」

紅莉栖「(´c_` )」
ルカ子「(´c_` )」
萌郁「(´c_` )」
フェイリス「(´c_` )」

岡部「日本酒だ。まぁ舐める程度なら構わんだろう」

まゆり「だっ、ダメだよオカリン。まゆしぃたちはまだ未成年なのです!」

ダル「あー、まゆ氏とかルカ氏とかバリバリ高校生だからさすがにまずくね?」

岡部「無理やりには飲ません。一気飲みも許さん。味わう程度、少し楽しむ程度に飲もうと言っているだけだ」

ダル「まーボクらもあんまし飲んだこと無いしね」

岡部「そう言うことだ。まゆり、無理して飲まなくても良いからな」

まゆり「もー、そう言うことじゃないのにぃ」

紅莉栖「まぁまぁ、まゆり。みんなも居るし酷い事にはならないわよ」
紅莉栖「(酔った岡部をどうにかするチャンス……到来!)」

ルカ子「ぼ、僕も御神酒とかを舐めた事しかないんですが……ちょっと興味あります」
ルカ子「(酔った岡部さんが僕の唇を奪いに来るかも……///)」

萌郁「私は20歳だから大丈夫……」
萌郁「(何をされても大丈夫……)」

フェイリス「フェイリスも飲んでみたいニャ!」
フェイリス「(酔った凶真を介抱して色々GETだニャ!)」

岡部「行き渡ったな? では、乾杯」

ラボメン一同「かんぱーい!」

岡部「ぐい」
ダル「くい」
まゆり「チロ」
紅莉栖「ちびり」
ルカ子「ぺろ」
萌郁「くぴ」
フェイリス「こく」

岡部「ふー……美味い……」
岡部「(むしょうに酒が飲みたかった。これも記憶の引継ぎが原因か……)」
岡部「(未来の俺は中々に酒を嗜む男だったようだ)」

ダル「うはー、オカリンだいじょ? 良い飲みっぷりだけども」

岡部「うむ。問題ない」

まゆり「はわわ~(@ω@」
まゆり「目が回るよ~」

岡部「チロっと舐めただけだと言うのに……まゆり、ソファーで横になってろ」

まゆり「うんー」ヨタヨタ

岡部「おっと」ササエ
岡部「大丈夫か?」

まゆり「……うん。オカリン、ありがとー」エヘヘ

岡部「……少し、休んでいると良い」

まゆり「うん、まゆしぃは少し眠くなっちゃったのです……」クー

紅莉栖「……」ドヴォンドヴォン
紅莉栖「ぐぃー」プハッ

ダル「ちょ、牧瀬氏……? 何かおかしくね?」

紅莉栖「おかべっ! ちょっとこっちゃ来い!」

岡部「クリスティーナ……?」

紅莉栖「紅莉栖だと言ってろろーら! ……つげ」グィ

岡部「いや、しかし、お前……」

紅莉栖「つげと言ってろーが! ほんで、おまいも飲め!」ドヴォン

岡部「うおっ、いきなりつぐな!」

紅莉栖「なんだよぉ……わらしの酒が飲めないのかよぉ……」グスン

岡部「な、泣くな……解った。解ったから」

紅莉栖「にぱー」
紅莉栖「つげ」

岡部「……」チョロロ

紅莉栖「ちゃんと!」

岡部「はい……」ドヴォン

紅莉栖「かんぱーい!」

岡部「かんぱい」

紅莉栖「ぐぃー」
岡部「ぐぃー」

紅莉栖「ぷぁー!」

岡部「ふぅ、紅莉栖……大丈夫か?」

紅莉栖「ねぇ岡部ぇん……」

岡部「酔っているな……」

紅莉栖「酔ってないよぉ」スリスリ

岡部「それを酔っていると言うんだ……」ナデナデ

紅莉栖「はうぅ……」
紅莉栖「うぅん……おかべぇ……」スースー

岡部「眠ったか……」
岡部「さて、みんなは……」
岡部「……」

ダル「死屍累々とはまさにこのことなりぃ」

岡部「無事なのは俺とダルと……」

萌郁「くぴくぴ」

岡部「萌郁だけか」

ダル「ルカ氏もフェイリスたんも一口でダウンしちゃったぞなもし」
ダル「はぁ、でもフェイリスたんの寝顔見れたとかマジ僥倖! 俺得!」
ダル「実はボクももう眠いんだよね、お腹一杯だし、ちょっと飲んだらマジもう勘弁」
ダル「って事でおやすみオカリン」ゴロン グガー

岡部「……萌郁、お前は平気な」

萌郁「……」くー

岡部「……限界だったのか」

岡部「……」
岡部「まだ少し残っているな」トクトク
岡部「……ごく」
岡部「美味いな」
岡部「今日は楽しかった……」

フェイリス「きょーぉーまっ!」ダキッ

岡部「うおっ!? フェ、フェイリス!?」
岡部「寝ていたんじゃ無かったのか!?」

フェイリス「んふふ、猫寝入りの術ニャ!」

岡部「狸寝入りの間違いだろ」

フェイリス「フェイリスがしたら猫寝入りニャの!」

岡部「で、何で寝た振りなんてしてたんだ?」

フェイリス「もぉー、凶真ったら」ムギュゥ
フェイリス「それをフェイリスに言わせるのかニャ?」

岡部「さてな」

フェイリス「……」
フェイリス「ねぇ……」

岡部「ん?」

フェイリス「凶真、ううん。岡部さん少し、変わった?」

岡部「……どうしてそう思う?」

留未穂「なんと……なく……さ」ギュー

岡部「気のせいだよ」

留未穂「岡部さん、こっち向いて?」

岡部「だが、断る」

留未穂「……なんで?」

岡部「……」

留未穂「向いてくれないなら、私が見ちゃうよ……」ッス

岡部「……」

留未穂「ねぇ……岡部さん、何か隠してる?」

岡部「フェイ、いや留未穂。これは、俺の問題だ」

留未穂「やっぱり、私の不思議な力知ってるんだね」
留未穂「説明した記憶、無いんだけどな……でも、何か不思議と岡部さんには全部話してるような気もする」
留未穂「変だよね」クスクス

岡部「(リーディング・シュタイナー……)」

留未穂「私の力が必要になったら言って欲しいな……」
留未穂「だって、岡部さんは私の王子様だから……さ」ッチュ
留未穂「……あれっ? なんで王子様なんだっけな……んー?」

岡部「留未穂……」

γ世界線の記憶は無し。
比翼は自分が未プレイなので、それも無しです申し訳ない。


フェイリス「さーって、謎は解けないままだけどもう寝るニャ!」
フェイリス「凶真も! 皆より寝坊助だったら額に肉って描いちゃうのニャ!」
フェイリス「……おやすみ」 コロン

岡部「……すまん」
岡部「(気を使わせてしまった……か)」
岡部「(俺は俺が思う以上に、性格……いや、立ち振る舞いが変化しているらしいな)」
岡部「(気をつけねば……)」


数日が経ち、ラボ。

紅莉栖「でっ、でね……最近、岡部の様子が変だと思うのよ」

まゆり「うん。まゆしぃも何か、ちょーっとおかしいなあって思うのです」

紅莉栖「なんって言うか……大人っぽいって言うか」

萌郁「妙に……落ち着いてる」

紅莉栖「そう! そうなのよ……岡部のくせに何か全て訳知り顔って感じで」
紅莉栖「時々、慈愛に満ちた顔で私達の顔を見てるのよ!」

まゆり「まるでお父さんみたいなのです」

萌郁「……」ッポ

紅莉栖「私が突っかかっても前みたいに言い争いにならないし……」

まゆり「紅莉栖ちゃん、張り合いが無くなっちゃった?」

紅莉栖「いや、そう言う意味じゃないんだけど……」
紅莉栖「ほんと、まるで父親みたいな感じ……」
紅莉栖「(昔の、パパみたい……)」

まゆり「オカリン、大人になっちゃったのかなぁ~」

紅莉栖「!」

萌郁「!」

紅莉栖「まっまままmまゆり……? それってどう言う……」

萌郁「誰と……」

まゆり「ほぇ? 誰と?」

萌郁「……考えられるのは……二人」

紅莉栖「二人って……フェイリスさんと……漆原さん!?」

まゆり「んー? フェリスちゃんと、ルカ君がどうしたの?」

紅莉栖「いやいやいやいや、フェイリスさんはともかく……漆原さんは、おっ、男よ?」

まゆり「でも、オカリンかっこよくなったよねぇ」

紅莉栖「(話しが戻った)」
萌郁「(戻っ……た)」

まゆり「立ち振る舞いもとっても、大人ちっくで」
まゆり「まゆしぃは隣を歩いてるとなんだか申し訳なくなってしまうのです」
まゆり「ずーっと隣を歩いてたのになぁ……」

紅莉栖「はぁ……結局、解らず終いね」
紅莉栖「ん。そろそろ岡部や橋田が来る頃合ね」
紅莉栖「女子円卓会議は終了」

まゆり「はーい」
萌郁「……」コクッ

ドタドタドタ

ダル「ふぃー、疲れたー」
ダル「んもう、階段とか何時の時代だっつの!」

岡部「ダルには丁度いい運動だろ」

ダル「デブの膝耐久度をなめんなよ!」

岡部「少し、痩せないとな」

ダル「もう、体重の話しは無しにしようずー」

岡部「ははっ、悪かった。だがしかし、ダルの身の為だ」

ダル「最近オカリンなーんか悟りすぎじゃね?」
ダル「小五ロリにでも目覚めたん?」

岡部「俺にロリコン属性は無いよ」

ダル「んー、やっぱ何か達観してるぞなもし? ま、良いか」
ダル「ただいまー、んお結構居るじゃん」

まゆり「ダル君オカリンおかえりーん」
紅莉栖「おかえり」
萌郁「おかえり……ん」

岡部「ただいま」

ダル「ふぃー、コーラコーラ」
ダル「んごっく! んごっく!」プァー
ダル「あ、そういやオカリン」

岡部「ん? なんだ?」

ダル「実際のところ、女装山脈やってたん?」

岡部「っぶ!」

紅莉栖「!」
萌郁「!」
まゆり「///」

ダル「いやー、マジでやってたんなら僕も身の危険を感じちゃうっつーか」
ダル「最近、オカリンと二人きりの時にちょっとドキドキするっつーか」
ダル「……っね?」

岡部「ネ? ではない!」
岡部「そんなゲームはしていない!」

ダル「えっ。マジで?」

岡部「マジもマジ。大マジだ。やってないよ」

ダル「そっかー。ほっとしたよーな残念なような」

紅莉栖「(橋田はなんで残念がる?)」
萌郁「(がる?)」
まゆり「(ダル君もオカリンのことが好きなんだねぇ)」ニコニコ

ダル「んじゃぁ、今度貸すから改めて──」

岡部「やらん!」

紅莉栖「ダメ!」

萌郁「ダ……メ」

まゆり「良くないよう」

ダル「…oh 総攻撃ktkr」
ダル「っちぇー面白エロイのになぁ」

岡部「ダル……」

ダル「じょっ、冗談だお! 冗談!」

岡部「まったく……」

何時もと変わらない、楽しい日々が続いた。
少し違う点と言えば、最近まゆりは当然のこと紅莉栖やフェイリス。
萌郁やルカ子から毎日のようにメールが来るようになった。
俺は知っている。
皆が俺に好意を寄せていることを。
卑怯にも、俺だけは知っているんだ。

応えられるはずがない。
応えられるはずが……ないんだ。
これで良い。

ラボ屋上。



誰か来たようだ。

ッピ
   紅莉栖か。
   まゆりか。
   フェイリスか。
   萌郁か。
   ルカ子か。

ニア 紅莉栖か。
    まゆりか。
    フェイリスか。
    萌郁か。
    ルカ子か。

岡部「……」ボーッ
岡部「もう冬か」

紅莉栖「日向ぼっこするには寒いんじゃない?」

岡部「助手……」

紅莉栖「助手じゃないっつに。ほれ、紅茶」ポイ

岡部「……ありがとう」パシッ

紅莉栖「隣、良い?」

岡部「あぁ」

紅莉栖「よっこいしょういち……っと」

岡部「……」

紅莉栖「今の笑うとこ」

岡部「っふ」

紅莉栖「……ねぇ」

岡部「ん?」

紅莉栖「なにか──あったの?」

岡部「……何がだ」

紅莉栖「近頃……っていうか、倒れた後からあんた少し変だよね」

岡部「……」

紅莉栖「教えてくれないんだ……」

岡部「……」

紅莉栖「岡部さ、前に話してくれたよね」
紅莉栖「シュタインズ・ゲートについて」
紅莉栖「正直、半信半疑も良いところ」
紅莉栖「ラグナロックだとか、私が本当は死ぬはずったーとか」
紅莉栖「でも……でも全部じゃない、霞がかってるけど、確かにそんな記憶が私にもある」

岡部「……」

紅莉栖「Dメールとかタイムリープマシン理論が証拠だとかそんなチャチなもんじゃぁ断じて無い」
紅莉栖「私は、岡部を……無条件に信用してる……てたんだと思う」
紅莉栖「だから、こんな胡散臭いラボにも来てるし……その、毎日楽しいし」ボソッ

岡部「紅莉栖……」

かわいい(´∀`*)ポッ

紅莉栖「コホン。ようするに、私の勘と何かが、岡部。あんたが倒れた日から……」
紅莉栖「タイムリープじゃないにしても、そんな何かがあったんじゃないかって」
紅莉栖「そう感じる。だとしたら、知りたいし、力になりたい」

岡部「……」

紅莉栖「私じゃ……だめかな」

岡部「いや……そう言う訳じゃない」

紅莉栖「だったら……!」ッス
紅莉栖「ふーははは! 帰国子女の天才Mad scientist 牧瀬紅莉栖が金色の脳細胞を駆使して!」
紅莉栖「岡部倫太郎! お前を──救ってやる!」ビシッ
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org1975802.jpg

>>97
こんどこのポーズ使おう

岡部「……」

紅莉栖「なっ、なによ……何か言いなさいよ」カー

岡部「クックック……ははは、そうだな」
岡部「そうだった。実はそういうヤツだったな、紅莉栖は」
岡部「そうやって、何時も何時も俺を手助けしてくれた。まさに助手だ」

紅莉栖「……なによ、もう。助手じゃないっつに……」

岡部「リーディング・シュタイナー」
岡部「以前、説明したな?」

紅莉栖「う、うん。世界線が変動しても記憶を維持出来る、岡部の能力でしょ?」
紅莉栖「正直、眉唾物だって思うし、なんで岡部だけ? とも思うけど……」
紅莉栖「実際に私にも記憶の残滓のようなものがあるし……あぁ、ごめん。続けて」

岡部「あぁ、そのリーディング・シュタイナーがあの日。俺が倒れた日に発動」
岡部「進化……したのだと思う」

紅莉栖「進化……?」

岡部「あぁ、通常リーディング・シュタイナーは世界線が変動した時にのみ、俺が記憶を維持するために発動する能力だ」
岡部「しかし、この進化した能力……」
岡部「アカシック・オブザーバーが突然、発露した」

紅莉栖「アカシック・オブザーバー……?」
紅莉栖「(また厨ニ病乙な名前を……)」

岡部「この能力は、リーディング・シュタイナーより強力なものだった」
岡部「なにからどう説明すれば良い物か……」

紅莉栖「1から。岡部が話しやすいように。私が勝手に解釈していくから」

岡部「……解った」


岡部「まゆりを救うため、俺は遡ってDメールの効果を打ち消していった」
岡部「Dメールの効果を消すということは、即ち……」
岡部「皆の願いを一旦は聞きいれ、成就させ」
岡部「それを無かった事にする行為だ……」
岡部「俺はそれを繰り返した」
岡部「しかし、毎度毎回Dメール効果を打ち消すメールを制作・送信する時に俺は思ったんだ」
岡部「本当に、このまま送信して良いのかを」
岡部「送らなければまゆりは死ぬ」
岡部「しかし……そのために一体何人の心を踏み躙れば良いのだと」

紅莉栖「……」

岡部「迷った挙句、何百日、何千……年単位でループを繰り返たことがあった」
岡部「でも、おかしいんだ」
岡部「ループを繰り返した結果、俺はまゆりを救うことなく、鈴羽……」
岡部「前に話したな?」

紅莉栖「橋田の娘さん……?」

岡部「そうだ。その鈴羽が俺の異変。無限タイムリープに気付いてくれたんだ」
岡部「俺達はタイムマシンに乗り込み、二人で過去へと行った……」
岡部「この記憶はそこでお終い。俺が選択しなかった世界線の記憶だ」
岡部「まゆりを捨てた、記憶の1つだ」

紅莉栖「……」

岡部「まだある。俺はルカ子を男に戻す為のDメールを送らなかった」
岡部「送らなければルカ子は女のままで、まゆりは死ぬ」
岡部「ルカ子は元々男だ。元の性別に戻るなんて当たり前のことなんだ」
岡部「でも、Dメールを送れなかった俺が居る」
岡部「まゆりを見殺しにした、俺とルカ子は結婚し、子供まで作って幸せに暮らした」

紅莉栖「……つまり」
紅莉栖「ifの世界。仮定、仮に、岡部が選らばなかった選択肢を選んだ世界線の記憶」
紅莉栖「その記憶が、アカシック・オブザーバーによって岡部の記憶に飛び込んできたってこと?」

岡部「そのようだ……それにまだ、あるぞ」

紅莉栖「もう良い。大体把握できた。それに……」
紅莉栖「岡部、もの凄く辛そうな顔してる。見てらんないよ……ごめんね」

岡部「俺の方こそ、すまん……」

紅莉栖「あっ、謝んな! 私が謝ってるんだろうに!」

岡部「……」

紅莉栖「しかし……あの高熱と共にその能力が発動」
紅莉栖「膨大な記憶量に脳が耐え切れず、発熱したってことかしらね」
紅莉栖「何千日……いいえ、漆原さんとの結婚生活も含めたら何十年、なんでしょうね」
紅莉栖「普通だったら、気が狂うわ」

岡部「あぁ……俺もそう思う」
岡部「タイムリープを繰り返した経験が生きた」
岡部「記憶の齟齬や、どちら側の記憶か混濁しおかしな行動を取ったこともあっただろうが」
岡部「さほど混乱することは無かった」

紅莉栖「いや、でもそんな膨大な量の記憶がいきなり脳に叩き込まれて……」ブツブツ
紅莉栖「あの程度の発熱で済むのかしら……」
紅莉栖「岡部の脳の容量が普通の人と異なる……?」
紅莉栖「こればっかりは、岡部の頭を開いてみないことには……」ブツブツ

岡部「……」ジー

紅莉栖「ッハ!」
紅莉栖「っで……で、今に至ると」

岡部「あぁ……」

紅莉栖「……」
紅莉栖「そりゃ、達観。大人びてるはずだわ」
紅莉栖「岡部の精神年齢、本当ならお爺ちゃんクラスになってるはずだもの」

岡部「お爺ちゃん……か」
岡部「確かにな」

紅莉栖「随分と若々しいお爺ちゃんもいたもんだ」
紅莉栖「……で? オカリンお爺ちゃんは一体どうしたいの?」

岡部「どう、とは?」

紅莉栖「あんたが、その新しい能力に困惑してることは解った」
紅莉栖「自分にそんな記憶がって思うと、正直ゾっとする」
紅莉栖「でも、絶望的じゃないでしょ……?」

岡部「……えっ?」

紅莉栖「どうにかしなきゃならない。何とかしなきゃ、誰かが死ぬ」
紅莉栖「岡部は今、そう言う状況に立ってる訳じゃないんでしょ?」

岡部「……あぁ」

紅莉栖「なのにあんた今、あの時ここでα世界線からβ世界線へ戻ったら私が死ぬって」
紅莉栖「そう話した時みたいな顔をしてる」

岡部「……」

紅莉栖「ってあれ? そんな事あったかな……んん?」
紅莉栖「あぁもう、また前の記憶ってやつ?」
紅莉栖「調子狂うわね、コレ……」

岡部「っふ……だろ?」

紅莉栖「……えぇ」クスクス
紅莉栖「あんたは……さ。なんの為に、Dメール効果を打ち消して……」
紅莉栖「色々な人の気持ちを踏み躙って、この世界線まで来たの……?」

岡部「……」

紅莉栖「……寒っ。私、先にラボ戻ってるね」
紅莉栖「風邪引かない内に戻ってきなさいよ……」

岡部「何故……」
岡部「何故、俺は……」
岡部「まゆりを……救うためだ……」
岡部「紅莉栖、お前を死なせたくなかった……」
岡部「紅莉栖……」
岡部「お前を……」スクッ

カンカンカン。
──ガチャ。

紅莉栖「岡部……随分と早かったじゃない」
紅莉栖「ははーん、さては寂しくて私を追ってきた訳ですね? 解ります」ニヤニヤ

岡部「俺は……っっ!!」

岡部「あらゆる陰謀に屈せず!」
岡部「己の……己の信念を貫き、ラグナロックを戦い抜いたのだ!!」
岡部「この勝利の為に我が手足となってくれた仲間達に感謝を!!!」
岡部「犠牲となった全ての思いに……感謝を!!!!」
岡部「訪れたのは俺が望んだ世界であり、全てはシュタインズ・ゲートの選択である!!!!」

岡部「世界は……再構築された!!!!!」

紅莉栖「」ビクッ

ツカツカ。
ガシッ。

岡部「もがいて、もがいて……皆の気持ちを踏み躙って……」
岡部「それでも、死なせたくなかったんだ……」

紅莉栖「おか……べ? 肩、痛いよ……」

岡部「お前を……紅莉栖を!」
岡部「どうしても、死なせたくなかったんだ……」ポロポロ

紅莉栖「……」

岡部「俺は皆の気持ちを無視してがむしゃらにこの世界線まで走ってきた!」
岡部「まゆりを、お前を死なせないために……!」
岡部「お前がっ! 紅莉栖が好きだから! 誰よりも大切な人だから!」

紅莉栖「……えっ」

岡部「アカシック・オブザーバー。この能力はきっと俺の罪に対する罰なんだろう」
岡部「人の幸せを蹴り飛ばしておきながら」
岡部「自分の為に走り続けた、俺だけの」
岡部「絶対に忘れてはいけない罰なんだ」

紅莉栖「……」

岡部「俺は……お前が好きだ」

紅莉栖「っひぇ!?」

岡部「お前はどうなんだ」

紅莉栖「えっ、っと言いますと?」

岡部「聞きたいんだ。お前は俺のこと、どう思っている」

紅莉栖「知りたい……のか?」

岡部「あぁ」

紅莉栖「顔は……目を閉じろ」

岡部「……どうして」

紅莉栖「いいから、閉じなさいよ……」


……ンチュ

紅莉栖「っべ、別にしたくてした訳じゃないから」
紅莉栖「わ、私もそろそろファーストキス位済ませておきたいって」
紅莉栖「前々から思ってたから……」
紅莉栖「その辺のやつより、DTの唇との方が、そっその等価交換で……」

岡部「残念だったな」
岡部「俺はこれがファーストキスではない」

紅莉栖「なっ、生意気な! 童貞のくせに!」

岡部「うるさい処女」
岡部「もっとも……ファーストキスの相手はお前だがな」

紅莉栖「……えっ?」

岡部「言ったろ。俺は違う世界線の記憶もあるって」

紅莉栖「──あっ、ずる」

……ッチュ。

岡部「もう一度だ、何度でもしてお前にも思い出して貰いたい」
岡部「(同じ台詞を吐いたところで、紅莉栖は思い出しはしない)」
岡部「(コレは俺のエゴだな……)」

紅莉栖「そ、それならしょうがないな……キッ、キスだけだぞ」


………………。
…………。
……。
時間があっと言う間に流れていく。
アインシュタインに文句を言いたくなる気分だ。
なぁ、紅莉栖。
時間は人の意識によって、長くなったり短くなったりする。
相対性理論と言うのは、とてもロマンチックで、とても……切ないものだな。

俺と紅莉栖に流れる時間はあっと言う間だった。

岡部「綺麗だ、紅莉栖」

紅莉栖「バッ、馬鹿! まだ化粧中なんだからあっち行ってろ!」

岡部「はいはい、解ったよ」

紅莉栖「んもう」///

メイク「カッコ良い旦那さんですね」

紅莉栖「///」

リンゴーン リンゴーン

まゆり「オカリン、紅莉栖ちゃんおめでとー!」
萌郁「ぱしゃり ぱしゃり」
ルカ子「おめでとうございます……凶真さん」
留未穂「幸せになって下さいね、岡部さん」
ダル「死ね! 氏ねじゃなくって死ね!」

紅莉栖「汚いヤジが混じってるな……」

岡部「気にするな、ダルもその内に綺麗なコスプレイヤーと出会うだろう」

紅莉栖「なにそれ、予言?」クスッ

岡部「あぁ。だけど、ここから先は予言出来ない」

紅莉栖「……幸せにしろよ」
紅莉栖「(これこそが、ドライツェーン・ゲート(13の門)の導き……)」

岡部「……あぁ」

岡部「愛してる」

紅莉栖「倫太郎……私も……」



紅莉栖「ずっと愛してる」
おわり

勝利宣言が色々と違うのが気になった

カチッ……。

カチカチッ……。



-CONTINUE-




ラボ屋上。
誰か来たようだ。

   紅莉栖か。
   まゆりか。
   フェイリスか。
萌郁か。
   ルカ子か。


かなり強引でしたがお粗末様でした。
お風呂に入ってきます。
>>145 出しておきます。
書き上がってるので、スレが残ってたらアンカーのを投稿しますです。

>>133
申し訳ない、その当りはわざと改変させてもらってます。
アインシュタインのとかも。

勝利宣言は現在進行形、このオカリンのは過去形にしてみました。
では風呂ってきます。
アンカ↓

フェイリス

(`・ω・´)ゞ 乙であります!

保守ありがとうございます。

>>145
フェイリス了解です。
ファーストキスのくだりはロマンチック補正してください。
ルパン始まっちゃうのにごめんね、ノロマでごめんね。

投下開始します。

支援

-CONTINUE-




ラボ屋上。
誰か来たようだ。

    紅莉栖か。
    まゆりか。
ニア フェイリスか。
    萌郁か。
    ルカ子か。

岡部「……」ボーッ
岡部「もう冬か」

フェイリス「きょーぉまっ!」

岡部「……フェイリス」

フェイリス「んもう。屋上で黄昏ちゃってどうしたのニャ?」

岡部「俺だって、物思いにふけることもあるさ」

フェイリス「風邪……引いちゃうよ」
フェイリス「はい」パサ

岡部「……マフラー?」

留未穂「……うん。岡部さんの為に縫ってみた」
留未穂「初めてだったから、ちょっと上手くいかなかったんだけど……」

岡部「いや、暖かい。ありがとう」

留未穂「エヘヘ……」

岡部「でも、どうして?」

留未穂「……」
留未穂「解ってるくせに……」

岡部「……」

留未穂「岡部さんの目を見れば全部解るよ」

岡部「そうだったな……」

留未穂「ねぇ……なんでそんな哀しい目をしてるの?」

岡部「……」

留未穂「私じゃ力になれないかな、やっぱり」

岡部「誰なら……とかそういう問題じゃn」

留未穂「そう言う問題だよ!」
留未穂「私は、私は岡部さんの力になりたい!!」

岡部「留未穂……」

留未穂「岡部さん、何時も何かの嘘を付いてる……」
留未穂「とっても哀しい嘘……」
留未穂「想いに気付かない振りをして、無理やり気丈に振舞ってる」

岡部「……」

留未穂「ねぇ、なんで……?」

岡部「留未穂には関係の無いことだ」

留未穂「あるよ!!」
留未穂「あるよ……私、岡部さんのこと好きだもん!!」
留未穂「岡部さんは、どうしてかわかないけど、私の王子様なんだもん……」
留未穂「気になるよ、力になりたいよ……」

岡部「留未……穂」

留未穂「岡部さん……」モゾモゾ

岡部「なぜ、馬乗りになる……」

留未穂「こうするため……」

──ッチュ。
ヌルッ……チュク。

留未穂「んっ……はぅ……ぷはっ」

岡部「な……にを」

留未穂「ファーストキス、あげちゃった」エヘヘ
留未穂「でも、岡部さんとしたの……初めてじゃない気がする」
留未穂「もう1回……」
留未穂「はぷっ……ちゅるちゅる……んぁっ」

岡部「留未穂……」

留未穂「私は本気だよ。本気で岡部さんのことが好き」
留未穂「岡部さんが何かの理由で、皆と壁を作ってるのは解る」
留未穂「でもそれじゃ、寂しいよ!」
留未穂「我慢……出来ないよ……」グスグス

岡部「……」

留未穂「少しだけ……泣いて良いかな……」

岡部「……あぁ」


留未穂「……ふぅ」

フェイリス「お待たせニャ。ニャニャ! どうしたニャ? 凶真?」
フェイリス「元気が無いニャーぞ?」

岡部「……」
岡部「すまない……すまない……」 

フェイリス「……凶真らしくないニャ。もっと、元気を出して欲しいニャ」


すまない、フェイリス。
俺はお前に、本当に酷いことをした……。
最愛の父親を生き返らせ、そしてまた殺した。
殺したのは他の誰でもない、俺だ。俺の意思だ。
覚えているか? 留未穂。
俺とお前は、他の世界線では恋人同士だったんだぞ?
……。
留未穂は俺に下手惚れで、俺はしどろもどろで……。
一緒にカードゲームをして、留未穂のマンションに泊まって……。
俺も、留未穂が好きだった。
いや、今でも……好きだ。

フェイリス「じゃぁ凶真、先に……下りてるニャ」

岡部「……留未穂」

フェイリス「ニャ!? 凶真ぁ、フェイリスはフェイリスだニャー」

岡部「留未穂。聞いて欲しい」

フェイリス「ニャ……」

岡部「俺もお前が、留未穂が好きだ!」

留未穂「……」

岡部「だが、時間が……欲しい」
岡部「俺は俺が抱える問題を解決出来ていない……」
岡部「解決出来る問題じゃないのかもしれない」
岡部「だが……逃げる訳にはいかないんだ」
岡部「だから、少しだけ時間が欲しい……」

留未穂「」ポロポロ
留未穂「嘘……じゃ、ないんだね」

岡部「あぁ……」

留未穂「うん……待つよ」
留未穂「いくらでも待つ」
留未穂「ずっと待つ」

留未穂「秋葉留未穂は、ずっと待ってます」

ワーワー ワーワー

司会「雷ネットアクセスバトラーズタッググランドチャンピオンシップ決勝戦!!」
司会「注目はやはりこのチーム! フェイリス・鳳凰院凶真チーム!!!」
司会「さぁ、決勝戦の火蓋が今切って落とされたーぁっっ!!」

フェイリス「凶真! しっかり付いてくるニャ!!」

岡部「あぁ……!」

フェイリス「フェイリスと凶真が力をあわせれば負ける事なんてありえないのニャ!」
フェイリス「これからも、この先も……」


フェイリス「ずっとずっと、フェイリスと凶真は一緒に戦い続けるのだニャ!!」


おわり

カチッ……。

カチカチッ……。



-CONTINUE-




ラボ屋上。
誰か来たようだ。

   紅莉栖か。
   まゆりか。
   フェイリスか。
   萌郁か。
   ルカ子か。

>>180

るかこ

選択肢以外のコマンド入力されたら書き始めるところでした、感謝。
>>180

-CONTINUE-




ラボ屋上。
誰か来たようだ。

    紅莉栖か。
    まゆりか。
    フェイリスか。
    萌郁か。
ニア ルカ子か。

岡部「……」ボーッ
岡部「もう冬か」

ルカ子「岡部……さん?」

岡部「おぉ、ルカ子ではないか。どうした?」

ルカ子「いえ、ラボに行ったら誰も居なかったのでもしかしたらって……」

岡部「そうか」

ルカ子「なにを……してるんですか?」


岡部「色々と考えごとを……な……」

ルカ子「隣、良いでしょうか?」

岡部「ん? あぁ、勿論だ。断る理由など無い」

ルカ子「失礼します……」

岡部「……」

ルカ子「最近、岡部さんとっても大人っぽいですよね」

岡部「ん? はは、急にどうしたと言うのだ」

ルカ子「いっ、いえ……ただ、何となく最近岡部さんから大人の余裕みたいなのが感じられて……」
ルカ子「カッコ良いなって、羨ましいなって」

岡部「フハハ、面白い事を言うやつだ」

ルカ子「///」


ルカ子……か。
我がラボの誰よりも女らしく、可愛らしい容姿を持つ……男だ。
腕や足も細く、無駄毛の一本も見当たらない……だが男だ。
唇も柔らかい……だが、男だ。
俺は別世界線で、ルカ子と結婚した。
ルカ子は俺と、女として結婚したのだ。
子供まで作った……。
あれは……幸せだったのだろう。
時々、ルカ子を見てその情景を思い浮かべてしまう時がある。
気を付けねば、とは思っているのだが中々難しい。

ルカ子「岡部さん……?」

岡部「ん? あぁ、すまん。ぼーっとしていた」

ルカ子「ふふっ」クスクス

岡部「ルカ子」

ルカ子「はい?」

岡部「ラボは……ラボは楽しいか?」

ルカ子「ふぇ? あっ、はいっ。とっても楽しいです」ニコッ
ルカ子「もっと勇気を振り絞って、早く仲間に入れて貰えばよかったと思う位に」

岡部「それは良かった」
岡部「それはそうとルカ子よ」

ルカ子「はい?」

岡部「コスプレをする気はないか?」

ルカ子「っぶ! っあ、ごめんなさい。僕ったらついむせちゃって……」
ルカ子「って、えぇぇ……む、無理ですよぉ……」

岡部「何故だ? きっととても似合うぞ?」

ルカ子「だってだって、まゆりちゃんが僕に着せる服は女の子用で……」
ルカ子「す、スカートだってとっても短いんですよぉ……」

岡部「ルカ子」
岡部「男だろうが、女だろうが関係無い」
岡部「そんなことはどうでも良い」

ルカ子「っ!」

岡部「きっと、似合う。そしてそれは、ルカ子。お前の自信にも繋がる」
岡部「清心斬魔流の完成も近づくであろう」

ルカ子「岡部……さん」

俺はどうしたと言うのだ。
感情が押さえ切れない。
ルカ子は男だ。
しかし、俺に流れ込んでくる記憶がその認識を歪ませる。

岡部「ルカ子……お前のコスプレが、俺は見たい」
岡部「他の誰でもない、ルカ子のコスプレが見たいんだ」

ルカ子「岡部さん……そっ、それってどういう……」モジモジ


重なる俺とルカ子の手と手。
影が重なるのにそう時間は掛からなかった。
男だろうが、女だろうが関係無い。
そんなことはどうでも良い。
今は、ルカ子が猛烈に愛しかったんだ。
何年ものループに耐えた俺の脳は……男であるルカ子には敵わないと言うのか……?

ルカ子「岡部さん……そのっ、凄く嬉しいです……」ウルウル

岡部「(可愛い……)」ナデナデ

パシャ パシャ

オタクA「良いよ良いよぉ! うひょーwwwww」
オタクB「こんな可愛い子が女の子な訳ねぇwwwww」

まゆり「ルカ君大人気だねぇ」ニコニコ

岡部「とーっぜんだ!」

ルカ子「あうぅ……アングルが低いですぅ」

岡部「ぬっ、あいつ等マナーがなってない! 俺のルカ子の下半身を撮ろうとしてるな!」
岡部「こぅぅらぁぁぁあ!!」

オタクA「ヤベ、阿部さんが来た!! 掘られる!!」
オタクB「ちっくしょおお、ルカちゃんを独り占めしやがって高和の野郎!!」
オタクA「おい早く逃げんぞ!!」
オタクB「おっおう、早く帰ってこの写真で……フォカヌポゥ!!」

岡部「誰が阿部だ! 俺は岡部だ!!」
岡部「違った、鳳凰院凶~~~真っだ!!!」
岡部「っちぃ、逃げ足の速いやつらめ」

ルカ子「倫太郎さーん……」ウルウル

岡部「ルカ子っ、大丈夫か?」ダキッ

ルカ子「怖かったですぅ……あの人達、僕のパンツばかり撮ろうとして……」

岡部「あぁ、俺が現場を離れたばっかりに……すまない」

ルカ「……ずっと守って下さいね?」

岡部「あぁ、約束だ」


ルカ「これからも、ずーっと……大好きですっ! 凶真さん♪」


おわり

何故選択肢に鈴羽が居ない!
これが運命石の扉の選択か・・・

カチッ……。

カチカチッ……。



-CONTINUE-




ラボ屋上。
誰か来たようだ。

   紅莉栖か。 ×
   まゆりか。
   フェイリスか。 ×
   萌郁か。
   ルカ子か。 ×

>>198
安価まで行くか解らんけども。

もえいくさん

完走出来そうです。
感謝。

>>194
鈴羽は未来で幸せになってるんだよ……。





-CONTINUE-




ラボ屋上。
誰か来たようだ。

   紅莉栖か。
   まゆりか。
   フェイリスか。
ニア 萌郁か。
   ルカ子か。

岡部「……」ボーッ
岡部「もう冬か」

萌郁「……」

岡部「うお!? 桐生……萌郁……」

萌郁「……」

岡部「ええい、物音を立てずに近寄るスキルは外せと言ってるだろうが」

萌郁「ごめん……」

岡部「ふー、まぁ良い。どうした?」

萌郁「これ……」スッ

岡部「この寒いのにドクペの差し入れか……」

萌郁「嫌だった……?」

岡部「いや。ノドが乾いていたところだ。ありがたく頂く」

萌郁「よかった……」

岡部「ごくごく」

萌郁「……」

岡部「なぁ、萌郁……」

萌郁「なに……?」

岡部「なぜそこに居る?」

萌郁「……ダメ?」

岡部「いやいや、ダメではないが、何故居るんだ?」

萌郁「岡部君……居るから」

岡部「……そうか」
岡部「へっくち」
岡部「少し冷えたか……」

保守。全力でだ。

解除されてるか一応ts

解除されてる……さるさんなんて始めて引っかかったから本当に申し訳ない
ノパソまで引っ張りだしてきたのにな

投下再開します、お騒がせしました。

>>202
続き


萌郁「風邪……? 暖める……?」

岡部「ホッカイロか何か、持っているのか?」

萌郁「人肌しかない……」

岡部「断る」

萌郁「そう……」

岡部「……」

萌郁「……」

岡部「なぁ、萌郁……」

萌郁「なに……?」

岡部「一つ、聞いても良いか」

萌郁「……うん」

岡部「これは、もしかしたら俺の自意識過剰でありとてつもない勘違いなのかもしれないのだが」
岡部「……なぜ、俺に懐いているのだ……?」

萌郁「……それ……は……」
萌郁「岡部君が……私に居場所をくれた……から」

岡部「萌郁……」

萌郁「それに、岡部君の隣……」
萌郁「……」
萌郁「」カチカチカチカチ

岡部「?」

ヴーヴー ヴーヴー

岡部「メール?」

萌郁:それに、岡部君の隣ってすっごく居心地良いって言うか、安心するの!
   心が落ち着くって言うか……。
   私、この間まで友達も居なかったしさ^^;
   ラボメンに誘ってくれて凄い嬉しかったんだよ?
   何時もありがと☆

ペース早いけど平気か?

>>223
うっかりしてました。
少し、緩めさせて頂きます。



岡部「~~っ」

萌郁「……」

岡部「言葉で言えんのか」

萌郁「言葉だと……時間かかるかな……って」

岡部「さすが閃光の指圧師だな……話すよりメールの方が早いとは」

萌郁「ぶい」ピース


しかし……そうか。
萌郁のやつ、そんなことを考えていたのか……。

いまいちサルが暴れる基準が解らんけど
つ④

( `・ω・´) つ④

俺は萌郁に憎悪を抱いていた。
何度も何度も何度も何度もまゆりをこいつは殺したんだ。
だが……。
萌郁も殺されたし自殺までしている。
俺の目の前で殺されたんだ。
恨みはもう無い……。
別世界線で俺は、FBの正体を突き止め、萌郁の心の拠り所を奪った。
萌郁にとって、居場所と言うのはとても大きいファクターを担っているのだろう……。
生きる意味を無くすほどに……。
そんな萌郁が今、俺の隣で、俺の元で居場所を手に入れた。
それでコイツが幸せになれるなら、それはそれで良いかもしれない。

萌郁「……」コクリコクリ

岡部「眠いのか?」

萌郁「ッハ」フルフル

岡部「強がりはよせ、30分したら起こしてやる」

萌郁「……」ジトー

岡部「寒いだろ、もっとこっちへ来い」

萌郁「……」スリスリ

岡部「俺が白衣で助かったな。これなら少々無理はあるが、二人は入れる」

萌郁「ありが……と」

岡部「……」ナデナデ

萌郁「スースー」

岡部君……聞こえ……てる? ……声……
私……ここに……いて良いの……かな……
今……夢から……目覚めても……
居場所……みつかった……よ……
ゴメンネ……アリガトウ……


萌郁「岡部……くん」

岡部「ん? ……寝言か」クスクス

萌郁「す……き……」

岡部「……」
岡部「これも、悪くは無いかもしれないな……」


おわり


萌郁はキャラソンから色々貰いました。
原作とアニメだけじゃ情報が足りなかったので。。。

カチッ……。

カチカチッ……。



-LAST CONTINUE-



ラボ屋上。
誰か来たようだ。

   紅莉栖か。
ニア まゆりか。
   フェイリスか。
萌郁か。
   ルカ子か。



                     (´´
     ∧∧   )      (´⌒(´   比翼恋理やってみたいけど箱○買う金が無い
 ④⊂(゚Д゚⊂⌒`つ≡≡≡(´⌒;;;≡≡≡
        ̄ ̄  (´⌒(´⌒;;
      ズザーーーーーッ

比翼恋理のためだけに箱買うのありかな?


岡部「……」ボーッ
岡部「もう冬か」

まゆり「おーかりん」

岡部「まゆりか」

まゆり「はいこれ、暖かいココア。美味しーよぉ」

岡部「ありがとう」

まゆり「隣、良いかなぁ?」

岡部「許可を取る必要無いだろ」

まゆり「えへへ、そうだね」
まゆり「よいしょっと」

しばらくしたらPSPに移植されるんじゃね?

岡部「……」

まゆり「寒いねぇ」

岡部「あぁ、もう12月。冬も本番だ」

まゆり「クリスマスも楽しみだし、コミマもすっごく楽しみなんだー」ニヘラニヘラ

岡部「楽しい冬になると良いな」

まゆり「うん……」

岡部「……」

まゆり「ねぇ……オカリン?」

岡部「……ん?」

まゆり「最近さ、何かあったのかなーって……ちょっとまゆしぃは心配になってるのです」

岡部「別に、何も無いぞ」

まゆり「そっかぁ……」
まゆり「前にも言ったと思うけど……」
まゆり「まゆしぃはオカリンの重りにはなりたくないのです……」

岡部「まゆり……?」

まゆり「最近ね、オカリンの隣を歩いてるのにすっごくすっごく遠く離れて感じちゃうんだぁ」
まゆり「まゆしぃだけ置いて行かれて、オカリンがどっかに行っちゃう感じ……」
まゆり「でもね、オカリンは変わらずラボに居てくれて、まゆしぃのそばに居てくれるから……」
まゆり「まゆしぃはそれに甘えちゃってるのです」

岡部「まゆり……」

まゆり「でもでも、やっぱりそれって、良くないよね」
まゆり「まゆしぃが重りになっちゃって……オカリンを身動き出来ないようにしてるのかなぁ……」ポロポロ

岡部「ちっ、違う……」

まゆり「近くに居るのに、遠いよぉ……おかりん……」グスグス

岡部「すまん……すまなかった」ギュッ

まゆり「……」ポロポロ

>>239

                 _,.. -‐―‐-- .. __
                /´   .      `ヽ 、
               / 、、: ヘ :::::::.....      \
              ./ ‐-_ヽ!:...__>;::;;;;;;;::::::::...._   \
             /   /  \!´   \::::::::! ̄ ヽ、 ヽ,
             `‐rt-'....,,,___」     \::!    .ソ_,ノ   僕は…PCで出して欲しいんです…
               !:.\::::..  ヽ      >、:.、../_,、!、
     , --v‐- 、 _   ヽ::.ヽ::::..  `、    /  ニ,:',.':::::::(´
   , - ';;/::ノ.:::// l ̄`―`-:;;\::..  ヽ   /   /jヽ:::::::::::)-‐'チ、
 //.:::;ィ'":;∠;_/.:::!::::::.............  トr-;;_ `、 / ,.-=';`-- -‐ii'   ミ!ユ、
..:ヽ-'⌒/::;;-‐'´ └‐┴‐-----=;;:.ヽ;:::::..:;ノ::.::.ヽ;:::::::....... .. .oo!!_,,..-"-┘.....

     `┘             ´ ̄       ̄  ̄  ̄ ´

移植ならPCがいいな・・・
そして( ´∀`)つ④

俺は……馬鹿だ。
途方も無く、馬鹿だ。
一体どれほどの思いを蹴散らしてこの世界線まで来たと言うのだ。
全ては、まゆりの為だったのに。
俺は俺の罪に甘えて、それを直視せず、まゆりと向き合おうとせずにこの数ヶ月を暮らしていたんだ。
まゆりをこんなにも傷つけているとも知らずに……自分だけ辛いと思いながら。

岡部「まゆりまゆり」ギュー

まゆり「オカリンオカリン……」ポロポロ

岡部「すまなかった。寂しい思いをさせていた」
岡部「色々……考えこんで、煮詰まって、一人で焦っていただけなのかもしれない」
岡部「こんなにも近くに居るのに、まゆりのことを思ってやれていなかった」
岡部「まゆり、ごめんな……」

まゆり「んーん。オカリンには……謝って欲しくないのです」
まゆり「だって、まゆしぃはオカリンの人質だから」グスグス

岡部「まゆり……」ギュー
岡部「今年の冬は楽しく過ごそうな」

まゆり「うん」

岡部「クリスマスを楽しんで」

まゆり「うん」

岡部「そうだ、コミマにも行こう」

まゆり「うん」

岡部「年越しもしなくちゃいけないな」

まゆり「う゛ん」ポロポロ

岡部「いっぱいっぱい、思い出を作ろう」

まゆり「うん……」
まゆり「オカリン……」

岡部「ん……?」

まゆり「まゆしぃは、オカリンの人質で」
まゆり「オカリンのことが大好きなのです」

岡部「……あぁ」
岡部「まゆりは俺の人質だ」
岡部「一生、開放するつもりなんて無いから覚悟しておけ」

シャンシャンシャン シャンシャンシャン

まゆり「うわー! 雪っ、雪だよオカリン!」

岡部「道路が凍結している。転ぶなよ」

まゆり「うん! わー、水溜りが氷張ってる」パリパリ
まゆり「あはは!」

岡部「ホワイトクリスマスになったな」

まゆり「見てオカリン、イルミネーションもとっても綺麗!」

岡部「あぁ……」

まゆり「はーはー」サスリサスリ
まゆり「手袋忘れちゃって、手が冷たくなっちゃった」

岡部「はしゃぎ過ぎるからだ」
岡部「ほれ」

まゆり「?」

岡部「手を貸せ。手を握れば少しは暖かいだろ」

まゆり「……うんっ!」

ッギュ。

まゆり「オカリン……」

岡部「うん?」


まゆり「ずっと、離さないでね。大好きだよ」ニコッ


おわり


【さるよけ中】
        ♪      ∧,, ∧            ♪
♪          ∧,, ∧ ・ω・)

         ∧,, ∧ ・ω・)   )
    ♪∧,, ∧ ・ω・)   )っ__フ   ♪    ∧,, ∧
  ∧,, ∧ ・ω・)   )っ__フ(_/ 彡    .∧,, ∧    )
 ( ・ω・)   )っ__フ(_/彡    ∧,, ∧    )   )
 (っ  )っ__フ(_/彡    .∧,, ∧    )   ) Οノ
  ( __フ(_/彡   ∧,, ∧    )   ) Οノ ヽ_)

   (_/彡      (    )   ) Οノ 'ヽ_)
            (    )  Οノ 'ヽ_)
           (ゝ. Οノ 'ヽ_)      ♪
     ♪    ミ  ヽ_)

終りです。
長々とお付き合い下さりありがとうございました。
1日中SS書いて楽しかった。
投下に時間かかりすぎてワロタ! ありがとう!

GJ
こういう世界線もたまには良いよね

全作がまとめられたようなので良ければ読んでみて下さい。
こちらはまだ全キャラ攻略できてませんが、鈴さん居るのです。

-CONTINUE-




ラボ屋上。
誰か来たようだ。
          ッピ
ニア 
   紅莉栖か。
   まゆりか。
   フェイリスか。
   萌郁か。
   ルカ子か。

カチッカチッ

   紅莉栖か。
   まゆりか。
   フェイリスか。
   萌郁か。
   ルカ子か。
ニア ダル……?




30分……下さい。

      プォオオオオーーーーーーン!!

       __________
      /━━━━━━━━━ \
     |┃| ̄ ̄|. 〇 〇 [収束]┃|

     |┃| ̄ ̄|| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|┃|

     |┃|__||______|┃| 
     |┃               SG ┃|
     |┗━━━━━━━━━┛|    まゆりお姉ちゃん!

     |   ━━ ━━ ━━.  |<(^o^)> \(^o^)/ ミ  
     |     [収束.特快]    | ( )   ( )  ミ  
     |      \(^o^)/     .|  \\  └└ ミ
     |  〇     ━━━   〇  | . ┌────────────
     |___________|.  │

      │     │[=.=]|     |   │
      └─────────┘   │
        /         \    │

       /            \

>>271
ゆっくりめで投下します。


岡部「……」ボーッ
岡部「もう冬か」

ダル「おーオカリン居た居た」
ダル「ってか寒っ! 一体全体億屋上で何やってるんだってばよ」

岡部「ダル……か」

ダル「なんだおその顔! 女の子じゃなくって悪かったな!」
ダル「リア充爆発しろ!」

岡部「いやいや、そんなんじゃない」

ダル「いーっや、オカリンそんな顔してたお」
ダル「それに、僕は知っているんだ……」
ダル「最近、オカリンとフェイリスたんが仲良しってことをな……」
ダル「掲示板でも、最近その話題で持ちきりだお」
ダル「絶対に許さない……絶対にだ……」

岡部「待て待て、ダル。何かの誤解だ」
岡部「確かに、最近フェイリスからやたらとメールやらなにやらが来るが……」
岡部「このマッドサイエンティストである鳳凰院凶真があのような雌猫に興味があるはずなかろう?」

ダル「そこはかとなくフェイリスタンを侮辱されたような気もしますが……」
ダル「んま、そう言うことにしておくお」

岡部「ふぅ……。で、どうしたんだ? ダルが屋上に来るなんて珍しいじゃないか」

ダル「新ガジェットの開発会議を二人でしようっつったっしょー」

岡部「む……そういえば昨夜そんな話もした気が……」

ダル「おいおい、ボケるにはまだ早いぜー」

岡部「すまなかった。さて、ここは寒い……場所を移すか」

ダル「だったら、メイクインへ行こうよ」
ダル「今はメリクリイベントで全員サンタコス着用!」
ダル「しかもミニスカとか俺得すぎるぅ」

岡部「オーケー。ではメイクインに向かうとしよう」

─メイクインニャンニャン─


フェイリス「おかえりニャさいませご主人さま!」
フェイリス「あっ! ダルにゃんに……凶真ぁ~♪」スリスリ

ダル「」ビキッ
岡部「フェ、フェイリス! お前は今、仕事中だろう? 他の客と差別してはいかん」

フェイリス「んもー、凶真ったらいけずだニャ~」ッチェー
フェイリス「まゆしぃニャンニャン、二名様ご来店だニャ、案内頼むニャ」

まゆり「はぁい。あー、ダル君におかりんだー。トゥットゥルー☆」

ダル「来たおー、僕はアイスコーシー」

岡部「俺も同じ物で」

まゆり「はぁい、ちょっと待っててねー」


ズズー

ダル「っで、実際どうなん?」

岡部「……急に何の話だ?」

ダル「最後まで言わせんなよ、恥ずかしい」
ダル「オカリンは実際、誰と付き合ってんのって聞いてるんだお」

岡部「……っぶ」
岡部「ダル……お前、何を言ってるんだ」

ダル「最近、ラボの空気がなんちゅーか桃色なんですよね」
ダル「誰かさんを取り巻く空気っつーの?」
ダル「痒くて痒くてたまらんばい!」

岡部「気のせいだ。俺は、誰とも付き合って居ないよ」
岡部「(付き合える訳が無いだろう……)」
岡部「(俺に、そんな資格は無いんだからな)」

ダル「それってマジなん?」
ダル「嘘だったらさすがの僕も怒るってゆー」

岡部「ダル。俺はお前に嘘は吐かないよ」

ダル「厨二バリバリの妄想設定は吐き出すけれども」

岡部「それとこれとは話しが別だ!」

ダル「はいはい、解った解った。信用しますってばよ」

岡部「それより、その……なんだ」
岡部「ダルは恋人が欲しいのか?」

ダル「はぇ?」

岡部「ん? つまりそう言う事じゃないのか?」
岡部「(鈴羽の年齢を逆算してみても、そろそろダルが嫁さんと出会っても良い頃合だしな)」
岡部「(きっとこの話しはそう言う方向へ持っていく類のものなんだろう)」

ダル「欲しいに決まってるお!」ドン
ダル「ロリで、巨乳で、思いやりがあって、ツインテールの子どっかに落ちてないかなー」

岡部「……それはギャグで言ってるのか?」

ダル「マジもマジ! 大マジだお!」
ダル「ってか、それ以外女の子として見れない訳だが」

岡部「フェイリスはどうなんだ? 巨乳……ということは無いと思うが」
岡部「(俺の経験した世界で、ダルと留未穂がくっ付くなんてことは無かったがな)」

ダル「フェイリスたんは別腹。あーフェイリスたんと結婚してぇー」

岡部「ふはは、相変わらずだな」

ダル「はー、何かこんな話ししてたら寂しくなってきた」
ダル「なぁオカリン、新ガジェットの話しなんてやめてラボに帰ろうずら」

岡部「ん、そうだな。店も混んで来たし……コーヒー一杯で粘るのも良くない」
岡部「(それに何故か、男性客からの視線が痛い……)」
岡部「まゆり、会計を頼む」

まゆり「はぁい☆」

ダル「えーっと、割り勘で一人……」

岡部「良いよダル。ここは俺が払っておく」

ダル「っえ……マジすか。イケメンすぎんだろ……ほっ、惚れないからな!///」

岡部「惚れるなよ」

─未来ガジェット研究所─

ダル「ふー、何だかんだ言ってラボが一番落ち着くなりぃ」

岡部「だな」

ダル「ねね、オカリンオカリン」

岡部「ん?」

ダル「これ、なーんだ」

岡部「女装……さんみゃっ……ダルッ!」

ダル「結局オカリン、やってないんっしょ?」

岡部「やってない。断じて、やっていない」

ダル「だったら……やらないか」

岡部「やらない」

ダル「んもー、オカリンは堅いな!」
ダル「もっと、柔和な思考を持って、性癖の拡張を行おうとか思わない訳?」

岡部「俺は至ってノーマルだ」
岡部「興味が沸かないものは仕方が無かろう」

ダル「あーまぁ良いや、僕がプレイっすっから後ろから見ててよ」
ダル「きっと面白さ解るし」
ダル「これ、抜きゲーってだけじゃなくてシナリオも面白いんだぜ?」
ダル「まぁ一番凄いところは抜けちゃうところなんでがNe!」

岡部「……(ドン引き)」

ダル「さっ、スタートォ!」


カチカチ。
カチッ……。

ダル「はぅん、由良様可愛いよ由良様……」

岡部「ゴクッ……(確かに可愛い)」
岡部「(いやいや、だが男だ)」

ダル「はぁはぁ、たまらんですたい」
ダル「聞いてよオカリン、このエロイテキストボイス」
ダル「下品なんだけど、そそるっしょ?」

岡部「ゴクリ……(だが男だだが男だだが男だ)」

ダル「うひょーww 妊娠ktkr! 男の娘なのに妊娠!」

岡部「(ルカ子もこの絵に負けず劣らず可愛……)」
岡部「(いかん! 三次元と二次元とを比べてはルカ子にしつr……)」
岡部「(じゃなくて! ルカ子も男だ!)」

ダル「……ん?」
ダル「お、オカリンそれ……」

岡部「……む?」

ダル「テント、張ってるお(はぁと)」

岡部「んなっ!?」
岡部「っちが! こっ、これは生理現象でで!!」
岡部「別に男に発情した訳では断じて否!!!」

ダル「落ち着け、倫太郎」voice;ドモン
ダル「かく言う俺も、勃起していてな……」voice;ドモン

岡部「ええぇいうるさい! くっそ! こんな所を他のラボメンに見られたら……」
岡部「たら……」


まゆり「 壁]・ω・`)」ジー
紅莉栖「 壁]´Д`) 」ハァハァ
萌郁 「 壁]◎_◎) 」パシャパシャ
ルカ子「 壁]´;w;)」ウルウル
留未穂「 壁]▼皿▼)」ギリギリ

岡部「たら……」

ダル「いやぁ~ん!」

まゆり「あっ、あはは……ごめんね? オカリン」
まゆり「覗く気は無かったんだけど……」

紅莉栖「(岡部の、結構大きいのね……ずぼんの上からでもバッチリじゃない)」

萌郁「(ばっちり、撮れた……)」

紅莉栖「(桐生さん、後で私にもその画像……)」

萌郁「(了……解……)」

紅莉栖「(握)」
萌郁 「(手)」

ルカ子「(なんで……僕じゃないんですか……)」

岡部「違う、違うんだ……みんな、誤解なんだ話しを聞いてくれ……」

ルカ子「岡部さん……お幸せにっ!」ウルウル ダッシュ

今回は文章量ハッスルしすぎたみたいで申し訳ない。





まゆり「っあ、待ってルカ君! えっ、えーっと……二人とも、気をつけて……ね?」 ッダ

フェイリス「(ダルニャン……次、店来たときは殺すニャン……)」ダダッ

萌郁「(さっそく……鑑賞……)」
紅莉栖「(私の部屋にしましょう。PCもあるし、出力してなるべく鮮明に大画面で)」
萌郁「(こくこく)」

紅莉栖「」ステテテ~
萌郁 「」トコココ~

岡部「あっ、あっ」
岡部「」ポンッ

ダル「何か、誤解されちゃったみたいだけど……」
ダル「細けぇこたぁ気にすんな! 人類皆童貞! これで晴れて僕達はソウル・ブラザーだお☆」

岡部「orz」

ダル「あらぁ、思ったより落ち込んじゃったみたい」

岡部「ダル……一つだけ、聞いて良いか」

ミス
>>309差し替え

ルカ子「岡部さん……お幸せにっ!」ウルウル ダッシュ

まゆり「っあ、待ってルカ君! えっ、えーっと……二人とも、気をつけて……ね?」 ッダ

フェイリス「(ダルニャン……次、店来たときは殺すニャン……)」ダダッ

萌郁「(さっそく……鑑賞……)」
紅莉栖「(私の部屋にしましょう。PCもあるし、出力してなるべく鮮明に大画面で)」
萌郁「(こくこく)」

紅莉栖「」ステテテ~
萌郁 「」トコココ~

岡部「あっ、あっ」
岡部「」ポンッ

ダル「何か、誤解されちゃったみたいだけど……」
ダル「細けぇこたぁ気にすんな! 人類皆童貞! これで晴れて僕達はソウル・ブラザーだお☆」

岡部「orz」

ダル「あらぁ、思ったより落ち込んじゃったみたい」

岡部「ダル……一つだけ、聞いて良いか」

ダル「んー? なんぞ?」

岡部「その……ダルは、あっちの気がある訳じゃないんだよな?」

ダル「あっち?」

岡部「衆道だ!」

ダル「っぶ! あるわけないっしょ!!」

岡部「なら安心……した」
岡部「しかし! では何故、あんなゲームをやっているのだ!」
岡部「それでは誤解を産んでも仕方が無いではないか!」
岡部「長く生きているが、こんな経験は初めてだ!!」

ダル「長くって……僕達同じ歳でしょうに」
ダル「それに、何度も言ってるっしょ?」
ダル「男の娘は男であって、男にあらず」
ダル「実際、オカリンも勃起したじゃん」
ダル「興奮したっしょ?」

岡部「ぐぬぬ……」

ダル「別に男になんて興味無いけどさ」
ダル「可愛い女の子の顔にあんなもんがあったら、ギャップで萌えるっつーか」
ダル「そもそも、純正の男だったら妊娠しないし」
ダル「創作だよ創作。らしくないぜ? オカリン」

岡部「……ぐぅ」

ダル「っで、話しは戻って……」
ダル「性癖を広げようとしないオカリンの穴マンコを僕が広げてやろうっつー意味で」
ダル「このゲームをプレイした訳だが……」
ダル「なんぞ、気に喰わんかった?」

岡部「いや……疑ってすまなかった」

ダル「全くだお。僕が男に興味あるわけ無いっつーに!」
ダル「で、女装山脈はどうだったお?」キラキラ


岡部「あっあぁ……そうだな、不覚にも……その……」

ダル「勃起してしまったと」

岡部「あぁ……」///

ダル「ッフ」
ダル「オカリン、ここ、座って良いお」

岡部「あぇ?」

ダル「多分、もう皆帰ってこないっしょ」
ダル「僕はもう帰るお」
ダル「鍵は閉めて、合鍵も今日はボクが持って帰るから」

岡部「えっ? えっ?」

     /\___/ヽ

    /    ::::::::::::::::\
    |  ,,-‐‐   ‐‐-、 .:::|
   |  .゙  ̄"  |゙ ̄ " :::|   
    |     ` '    ::|   ここにティッシュ置いとくお。
    \  ヽニニ='  ::/
    /`'ー‐---‐一'´\
   /         ::::i  ヽ
  |   |       :::;;l  |
 ̄_|,..i'"':, ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

  |\`、: i'、
  .\\`_',..-i
   .\|_,..-┘



ダル「三人攻略する頃には空っ欠になってるだろうけど、それもまたアリさ、オカリン」
ダル「そんな夜もある」
ダル「じゃ、そゆことで! あでゅー」

キィ バタン ガチャ。

岡部「えっ……」
岡部「……」


こうして、俺の夜は更けて行った。
翌日、ティッシュは見事空になり、俺は虹色の朝焼けを拝む事になった。
ダル……お前は本当に良いヤツだな。
こんな俺のことを本気で親友だと思ってくれていて……。
しかも、性癖拡張まで世話をしてくれるなんて。
俺は良い友達を持った。
こんな終りも悪くは……。

岡部「無い訳無いだろうがっ!!!!!」


岡部「終り!!!!!」

まっちょしぃも当然書いてくれるよな!?!?

終りでございます。
長々とIDが変わるまで付き合ってくれてありがとう!
800レスとかいくSSってどんだけ文章量書いてんだよ、って感じですなびっくり

       _
     σ   λ
     ~~~~ 
    / ´・ω・)   <>>321さん♪>>321さん♪

 _, ‐'´  \  / `ー、_ >>234からまゆしぃルートなんだよ~?
/ ' ̄`Y´ ̄`Y´ ̄`レ⌒ヽ
{ 、  ノ、    |  _,,ム,_ ノl
'い ヾ`ー~'´ ̄__っ八 ノ

\ヽ、   ー / ー  〉
  \`ヽ-‐'´ ̄`冖ー-/


       _
     σ   λ
     ~~~~ 
    /´・ω・ )   <それも、俺だ

 _, ‐'´  \  / `ー、_
/ ' ̄`Y´ ̄`Y´ ̄`レ⌒ヽ
{ 、  ノ、    |  _,,ム,_ ノl
'い ヾ`ー~'´ ̄__っ八 ノ

\ヽ、   ー / ー  〉
  \`ヽ-‐'´ ̄`冖ー-/



-CONTINUE-


ラボ屋上。
誰か来たようだ。
          ッピ
ニア 
   紅莉栖か。
   まゆりか。
   フェイリスか。
    萌郁か。
   ルカ子か。

カチッカチッ

   紅莉栖か。
   まゆりか。
   フェイリスか。
   萌郁か。
   ルカ子か。
   ダル……?

   ∧   プチュン

─ヘ/  ':, /`ーw─'^ー ─ - 
      ∨

カタカタ……

ニア 鈴……羽……?
(二時までには……二時までには……)

-CONTINUE-


ラボ屋上。
誰か来たようだ。
          ッピ
ニア 
   紅莉栖か。
   まゆりか。
   フェイリスか。
    萌郁か。
   ルカ子か。

カチッカチッ

   紅莉栖か。
   まゆりか。
   フェイリスか。
   萌郁か。
   ルカ子か。
   ダル……?

   ∧   プチュン

─ヘ/  ':, /`ーw─'^ー ─ - 
      ∨

カタカタ……
      
   カタタタタ…・…
ニア  鈴……羽……?

岡部「……」ボーッ
岡部「もう冬か」

ラボの屋上で寝転がっていると、人影が俺の顔を隠した。
逆光で顔が見えない……。
どうせ、助手かまゆりだろう。

岡部「……ん?」
岡部「……なっ、なっ……」
岡部「鈴……羽……?」

鈴羽「オカリンおじさんっ!」ダキッ

岡部「んなっ!?」
岡部「何故、お前が今ココに!?」

鈴羽「ぶー」
鈴羽「せっかく会えたのに第一声がそれェ?」

岡部「あぁ、そうだな……久しぶ……って違う!」
岡部「どういうことだ?」
岡部「お前がココに居ると言うことは……」
岡部「世界は……世界は……」

鈴羽「世界は救われたよ」ニッコリ

岡部「……えっ」

鈴羽「オカリンおじさんは世界を二度救ったんだ」
鈴羽「SERNのディストピア化」
鈴羽「中鉢博士が引き金になる第三次世界大戦」
鈴羽「ぜーんっぶ、オカリンおじさんの頑張りで救われたんだよ」

岡部「なら……なぜ、お前がここに居る?」

鈴羽「ぶー、さっきから暗い顔ばーっか」
鈴羽「ちゃんと、世界は救われたよって、おじさんに報告したくって来ちゃった」テヘペロ

岡部「その報告のためだけに……タイムマシンで来たのか?」

鈴羽「っそ! まぁ、若いオカリンおじさんに会いたかったってのもあるけど」エヘヘ

岡部「ッタ、タイムマシンは!? タイムマシンはどこにある!?」
岡部「と言うか、作れたのか!?」

鈴羽「もー質問攻めー? (=ω=)」
鈴羽「詳しいことは言えないんだ。ただ、オカリンおじさんと、紅莉栖さんと、私のパパ」
鈴羽「三人が居れば、タイムマシンは出来ちゃうってこと」
鈴羽「言えるのはそれだけー」
鈴羽「これ以上言っちゃうと世界線変動しちゃうかもしれないし」
鈴羽「あっ、ちなみに私がここに来ることは多分、正史。この世界線上の私が今来てるって思ってね」
鈴羽「そんで、私が来ることによって、オカリンおじさん達がタイムマシンを作り始めるキッカケになるんだ」

岡部「……」ポカーン

鈴羽はとても無邪気で……。
俺が今まで見てきたどの鈴羽よりも幼い顔立ちをしていた。
きっと、幸せに暮らしているのだろう。
俺と一緒にタイムマシンに乗り込んだ鈴羽とはまるで違っていた。
でも……。

岡部「良かった……」ポロポロ
岡部「本当に、良かった……」ポロポロ

鈴羽「っちょ、おじさん!?」

岡部「すっ、すまん……。今、そっちは幸せなんだな」

鈴羽「……うん。みんな笑顔」
鈴羽「おじさんは毎日ヒーヒーしてるケド……」ボソ

岡部「うん?」

鈴羽「なーんでもないっ」
鈴羽「それより、今日はおじさん以外に会っちゃダメなんだけど大丈夫かな?」

岡部「うん? それなら問題ない。ラボには誰もまだ来ていないし……」
岡部「まゆりは今日はバイトがあると言っていた」
岡部「ダルのやつも新作のえr……ゲームが発売されると言っていたしな」

鈴羽「あははっ! 別に隠さなくても良いよ、パパの趣味は知ってるし」

岡部「(パパ……か。ダルのやつめ、完全に教育に趣味を入れたな……っくっく)」
岡部「それで? これからどうするんだ? 少し位ゆっくりしていけるんだろ?」

鈴羽「もっちろん! そのつもりだよ。若いオカリンおじさんなんてチョーレアだもん」ニシシ

岡部「?  ふん、まぁ良い。ここは寒い、ラボに行こう」

鈴羽「おー!」

─ラボ内─

鈴羽「ズズズ……はぁ、暖まるぅ」

岡部「粗茶だがな」

鈴羽「味なんて大して気にしないよ、うん、でも美味しい」

岡部「それは良かった」

鈴羽「ズズズ……」

岡部「なぁ、鈴羽……聞いても良いか?」

鈴羽「良いよー。答えられる事なら教えてあげる」ッニ

岡部「……リーディング・シュタイナーの能力は知ってるよな?」

鈴羽「もちろん」
鈴羽「アカシック・オブザーバーも、ね?」

岡部「!」

鈴羽「やっぱり、それが気になってるんだね」

岡部「やはり、と言うのは?」

鈴羽「この時期のオカリンおじさんは、そりゃぁもう元気が無かったんだって」
鈴羽「おじさん本人は勿論、パパや紅莉栖さん、まゆりさんや萌郁さんも言ってた」
鈴羽「だから未来のおじさんは、私に世界は救われたよー安心して良いよーって伝えてくれって」
鈴羽「そう頼まれたんだ」
鈴羽「ちなみに、アカシック・オブザーバーについてこの時代のラボメン達には誰にも教えていない」
鈴羽「そうだよね?」

岡部「あぁ」

鈴羽「うん。オジサンは誰にも悩みを打ち明けられず苦しんでたって言ってた」
鈴羽「これは俺の罪に対する罰だから仕方が無いんだって」
鈴羽「でも……でも、もしたった一人でもそれを知ってくれる人が居たら」
鈴羽「それで、救われるんだって」
鈴羽「当事者である、この時代の人にはとても打ち明けられなかったって」

岡部「……それで、鈴羽なのか」

鈴羽「うん」

岡部「俺は、お前にも悪いことをしたんだけどな」

鈴羽「聞いてる」
鈴羽「一緒に一人乗り用のタイムマシーンに乗り込んだんでしょ?」
鈴羽「無茶するねー」ケラケラ

岡部「あぁ、あの時は……ループのしすぎで何も考えられなかった」

鈴羽「しかも、私を犯そうとした……」ニヤニヤ

岡部「んなっ!?」
岡部「そっ、そこまで言ってるのか……?」

鈴羽「ん?」
鈴羽「あったり前じゃん?」

岡部「……?」

鈴羽「だって、アタシ──オカリンおじさんの恋人だし」

岡部「(  ロ)゜゜」

鈴羽「へ? 何驚いてんの?」

岡部「(  ロ)。。」

鈴羽「……知らなかった?」

岡部「」コクコク

鈴羽「……マジ?」

岡部「」コクコクコク

鈴羽「あちゃぁ……まずったかな……? いや、んでもー」
鈴羽「注意事項には無かったしなぁ、まぁ良いっか」
鈴羽「と! 言う訳なのさ」

岡部「なにが、と言う訳なんさ……」

鈴羽「私とおじさんはー、恋人!」
鈴羽「残り時間、いくらでもある訳じゃないんだし折角だからイチャイチャしよーぜー」ワキャワキャ

岡部「ちょっちょ! ちょっと待てい!」

鈴羽「なによーもうー」
鈴羽「人がせっかくヤル気出したってのに」

岡部「良いから! 話しを聞けっ!」

鈴羽「ぶぅー」

岡部「お前は……ダルの娘だな?」

鈴羽「うん」

岡部「なのに、俺の恋人?」

鈴羽「うん!」

岡部「ダルは……未来のダルはなんて言ってる?」

鈴羽「オカリンなら良い! むしろおk!」

岡部「ダル……」
岡部「ああああそうだ! 他の連中は!?」

岡部「まゆりや、紅莉栖。男だがルカ子にフェイリス、萌郁も」
岡部「少なからず、俺に好意を寄せていたはずだ!!」

鈴羽「だからー、おじさん話し聞いてた?」
鈴羽「アカシック・オブザーバーによる別世界線の記憶」
鈴羽「おじさんは結局、コレが重荷になって誰とも付き合わなかったんだよ」
鈴羽「まぁ……ちょっとばかり、おじさんの回避の仕方が下手でさ、逆レイプされちゃったりしたり……」

岡部「ぎゃ、ぎゃくレイレイ……れいぷ?」

鈴羽「うん」
鈴羽「今でもそれが尾を引いてて、たまにおじさんは犯されてる」
鈴羽「とても腹立たしいことにね!」

岡部「……誰に?」

鈴羽「今さっき名前が出たオバサンたち」

岡部「……」

鈴羽「と、言う訳なのさ」
鈴羽「解ったぁ?」

岡部「あぁ、理解は出来ないが……なんとなく解った気がするよ」

鈴羽「んふー♪」
鈴羽「おっと、もうそろそろ時間だ」
鈴羽「あーあ、結局こうなるのかぁ」

岡部「お? 何がだ?」

鈴羽「おじさんの童貞を奪うのは発情した紅莉栖ばぁさんなんだ」
鈴羽「逆レイプでね」

岡部「(  ロ)   ゜゜」

鈴羽「だから、今日私が奪っちゃおうかと思ったんだけど……はぁ」
鈴羽「結局はこうなって無理なんだなぁ」
鈴羽「私が無理やりしようとしても収束なんちゃらで結局出来ないんだろうし……忌々しい!」
鈴羽「牧瀬紅莉栖……!!」

岡部「(  ロ)  。。」


鈴羽「くすっ」
鈴羽「それじゃぁ、おじさん……またね?」ッス

岡部「えっ、あっ……ああぁ」

──ッチュ。

鈴羽「はむ……ちゅる……」

岡部「( ゜q ゜)」

鈴羽「んふ」ペロ
鈴羽「私が産まれたら、優しくしてね?」

岡部「あ、あぁ……」


鈴羽「それじゃーねー!」
鈴羽「未来で、待ってるからねー!!」

岡部「……あぁ」


岡部「俺は……橋田倫太郎になるのか?」

おわり

長い旅路でしたがありがとうございました。
オカリン、最後はパニクって婿養子になると思ってますね。

朝7時からちょいちょい書いて今の時間までって書きすぎワロタ!!
ありがとおおおおお!!

カタカタ……。
カタカタ…………。

岡部「ふぅ、目が疲れた……」
岡部「全てのエンディングを見るのに大分時間がかかってしまったな」
岡部「……ん? なんだコレは」
岡部「一つだけ、まだエンディングがあるみたいだが」

岡部「はて……もうフラグは全て回収したはずだが」
岡部「CGのコンプは……なにっ、99%!?」
岡部「どこかに、あと一枚、あると言うのか……?」
岡部「セーブポイントは一箇所。分岐も簡単な物で間違いようも無いはずなんだが……」

岡部「む、いかんいかん。目が疲れすぎてシパシパする……」
岡部「はは、ディスプレイに俺以外の顔が見え……」
岡部「ん?」
岡部「ふgぁぁっ」

岡部「ふごー! ふごー!」
岡部「(なんだ!? なんだ!? 口を塞がれた!?」」

綯「CG……見つからないんだろう……?」

岡部「(な……え……)」

綯「コンプリートの仕方教えてやろうか?」

岡部「(えっ、なにこれ現実? ゲーム? えっ?)」
岡部「(恐怖で体が動かな……)」

綯「最後のCGはさぁ……ゲームオーバー画面だよぉおお!!!」
綯「お前の喉笛がかっ切れたCGだよぉおお!!??」

岡部「むー!!! むーー!!!!」

綯「あはははあははあははあはh!!!!!」
綯「やっと殺せるやっと殺せる!!!!」
綯「殺されるのを待ってたんだねええええ!!!!」
綯「キャハハハハハハハハハアハhhhh!!!!!」

───ザシュッ。


   ∧   ジジ……

─ヘ/  ':, /`ーw─'^ー ─ - 
      ∨

───────────────── プツン


-GAME OVER-

本当に終りでございます。
SSスレが400近くも行って嬉しいよ!
ありがとう、そして、ありがとうございます!!
無茶な設定に付き合ってありがとう!

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