女「…さてもさても」 (8)
女「…さてもさても、尻が痒い」
女「さてはて、腹に虫でも住み着いたのか。あるいは、何ぞ手入れを怠ったか」
女「………」
女「おい、太郎冠者」
タタタ…
太郎冠者
「おう、ここに」
女「ふむ、近う寄れ」
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女「おお太郎冠者。其方は当代随一のシリスキーと聞き及んでおるが真偽や如何に?」
太郎「然り、当方当代随一のシリスキーに御座る」
女「…………」
女「次郎冠者、それはまことか?」
次郎冠者
「…はっ。兄上はONAGOの骨盤ではなく、もっと先っぽ、尾骨にて身元確認をすることが唯一の特技にて御座います」
女「ほぅ、珍しい」
次郎「その的中たるや、万に一つも漏れは無く…」
女「おお、何たるシリスキー…」
女「ならば当然、女の尻を見慣れておるな」
太郎「然り、生まれてこの方、女の尻とともに寝起きしていると言っても過言ではありますまい」
女「…………」
次郎「さて姫君。女の尻にしかきょうみ」
太郎「…ONAGOの尻専門家の我に、今宵は如何なる要件か?」
女「ああ、尻が痒いのじゃ」
太郎「ふむ?」
女「とにかく痒い、痒いのじゃ」
次郎「…ほお、痒い尻?」
女「朝のお勤めを終え、夕餉の支度を終えた時より、まるで漆と山芋を流し込まれたように痒い」
太郎「…まるで経験が有るような口振り」
次郎「さてもさても」
女「…むず痒いのに、痛いようなこの痒み。しかし患部を見るのは些か躊躇われるこの痒み…」
太郎「おお、まさに乙女の恥じらい」
女「茶化すで無い!」
太郎「………」
女「ならば、当代随一」
太郎「はっ!」
女「…我が菊の穴を覗いてたもれ」
太郎「Oh…」
(小一時間)
太郎「女体とは…」
次郎「神秘である」
太郎「女犯とは…」
次郎「禁忌である」
太郎「女性とは…」
次郎「陰気である」
太郎「五行陰陽…!」
次郎「…ここに極まれり!」
太郎「おう!」
次郎「おう!」
女「…はて、人選を間違えたか?」
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