魔法使い「このめがねかけたら、おめめがいたくなった」ゴシゴシ
勇者「視力どんくらいだっけ?」
魔法使い「りょうほうともにぃてんぜろ」
勇者「メガネはまだ縁が無さそうだな」
魔法使い「うん」
タッタッタッ
勤勉兵士「今すぐ城に向かって下さい!王がお呼びです!」
勇者「こっから城まで軽く100kmぐらい離れてんぞ?」
兵士「5分以内に到着して下さい!それでは!」
タッタッタッ
勇者「無理ゲーじゃね?」
魔法使い「けど、あなたならできるでしょ」
勇者「しょうがねぇ……。魔法使い、俺にしっかり掴まっとけよ」
魔法使い「できるだけやさしくしてね」
勇者「ま、出来るだけな」ニヤッ
魔法使い「いやなよかん」
勇者「全力ダッシュ!」
ビュン!
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2分後
王様「思ったより早かったのぉ」
勇者「無茶ブリしやがって」
王様「まあまあ」
勇者「イライラするのも時間の無駄だ。早く本題に入れ」
王様「それでは改めて……。よく来たな勇者よ!そして……、」
魔法使い「きもちわるい……、よった……ウエッ……」
王様「……もう少しどうにかならんかの?」
勇者「無茶言わないでくれよ」
王様「仮にも『絶可勇者』を名乗っておるんじゃろ?」
勇者「まぁ、出来ない事は無いけどさ。スキル的に」
勇者スキル→『絶対可能』:自分がしたいことが必ず成功する。
魔法使い「ねぇ、ゆうしゃ」
勇者「どうした、魔法使い?」
魔法使い「……あれ。あれはかいしたらすっきりするかも」ジッ
王様「何故にわしの頭を見ておるのじゃ」
魔法使い「さっそくですとろい」キョイン
ボッカーン
王様「」
勇者「魔法使い……。あの王冠は王様の数少ないidentityなんだぜ?無許可で破壊したらダメだろ?」
王様「て、誰が王冠の破壊をすると思うか!まだこの新品の王冠のローン払いきってねーんじゃぞ!」
魔法使い「……こわしちゃってごめんなさい」シュン
王様「まぁ、お主のスキル上このオリハルコンで作られた王冠も紙屑同然じゃしのう……」
魔法使い「うん」
王様「多少の破壊ぐらいは多めに見てやろう」
魔法使い「おじちゃんありがとう」ニパツ
勇者「よし、ついでにあそこの気持ち悪い銅像も破壊しちゃえ」
王様の銅像<オチツケマックス!ツメヲカムナマックス!
魔法使い「ですとr」
王様「あの者を全力で止めよ!」
兵士「はっ!」
魔法使いスキル→『超破壊』:選んだ対象を問答無用で破壊する。例えそれが概念的なものであっても。
勇者「ところでさっきの王冠何十年でローン組んでたんだ?1割ぐらいは出しとくぞ」
王様「月に48万の173年ローンじゃ」
勇者「すまん、俺は親に仕送りしなくちゃいけなくて」
王様「つい先々月絶縁したんじゃなかったかのぉ……」
勇者「畜生」
王様「ザマァ」
勇者「よし、今ここで叩き切ってやる」チャキ
王様「ちなみにわし死んだら、次の支払いは勇者になっておるぞ」
勇者「貴方の命令であれば私はこの心臓を喜んで捧げましょう」キリッ
王様「それで良い」
王様スキル→『小さな歴史』:寿命等で死なない。多少のダメージも即回復。
王様「さてと、それはさておきじゃ。今日お主を急遽呼んだのは仕事の話じゃよ」
勇者「また魔王が蘇ったのか?」
王様「いや、今回はわしの直属部隊で問題が起きての……」
勇者「魔法使い。ちょいとこのじいさんと話すからあっちの方で破壊してきていいぞ」
魔法使い「わかった」トテトテ
ドッカーン!ボッカーン!
勇者「さ、続けてくれ」キリッ
王様「……。わし直属の部下に竜騎士がおるのじゃが知っとるか?」
勇者「あの無精髭のおっさんなら知ってるぜ?」
王様「あゝ、そやつはもう引退しとる」
勇者「マジかよ」
王様「その後任として若い竜騎士をわしは部下として直属部隊に入れたのだが……」
勇者「もしかして堕ちた?」
王様「かもしれんのじゃ……」
王様「目撃情報によればその竜騎士の鎧は最初は赤だったのじゃが、最後に目撃された時は黒くなっていたそうじゃ」
勇者「今そいついないの?」
王様「先日竜ごと消えたから慌ててお主を呼んだのじゃ」
勇者「ちょっと待て。さっきの言い方じゃ直接竜騎士と会ったことが無いみたいに聞こえるんだけど」
王様「その竜騎士は放浪グセがあっての……」
勇者「直属の部下としての役目果たせねー奴を入れんなよ。超問題児じゃねーか」
王様「そう言わんといてくれ。他に竜騎士が居らぬのだから」
勇者「分かったよ、で、俺はそいつを俺はどうすればいいんだ?」
王様「お主の判断に託す」
勇者「はぁ?」
王様「無害だと思えばそのまま放置しても結構。ちょっとヤバそうなら手足の1、2本切り落として連れて帰って来てもよし。他国にも問題が生じそうなら殺ってきてもよしじゃ」
勇者「……珍しく殺人許可出したな」
王様「戦力よりも人命優先じゃ」
勇者「りょーかいした」
勇者「魔法使いー」
魔法使い「なに」トテトテ
勇者「今からお仕事の時間だ」
魔法使い「ですとろい?」
勇者「するかもな」
王様「くれぐれも無茶だけはするんじゃないぞ?」
勇者「へいへい」
魔法使い「ですとろい」キュイン
ドッカーン
肖像画<カ、カオノハンブンガー!
魔法使い「さ、いこ」
王様「」
勇者「あ、後で俺が直しておくぜ……」
王様「いいいい行って来るのじゃ……」
勇者「お、応」ガシッ
魔法使い「にょっ」
勇者「行って来まーす」ビュン
魔法使い「にゃああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
キラリーン
王様「肖像画の一部が景色なのも中々風流じゃのう……」
空中
勇者「さてはて、竜騎士とやらは何処に居るのかねぇ……」ビュン
魔法使い「どうやってそらとんでるの?」
勇者「俺は何でも『成功』出来るからな」
魔法使い「よくわからないすきるだねよ、それ」
勇者「概念系のスキルなんて大抵そんな感じだろ」
魔法使い「わたしの『ですとろい』も?」
勇者「魔法使いのスキルは分かり易いよな……」
魔法使い「しんぷるいずべすと」
勇者「そうだった。なら、俺がこのまま直進すれば竜騎士に会う事も『可能』、だよな?」ニヤッ
魔法使い「かもね」
勇者「もう少ししたら下に降りるぜ」
魔法使い「わかった」
勇者スキル→『絶対可能』補足事項:自分のしたい行動が必ず『可能』になる。
秘境の温泉
カポーン
幼女?「そろそろ王に顔出しぐらいはしないのか?」
マナイタ?「んー……。明日行くよ……」
幼女?「それは一昨日も聞いたぞ」
マナイタ?「うるさいよー」モミッ
幼女?「んっ……!?」ピクッ
マナイタ?「幼女の癖に無駄に乳が大きくてけしからんのう……」モミモミ
幼女?「やっ、……やめ……んっ……てぅ……!」ゾクソクッ!
マナイタ?「……」ピタッ
幼女?「……?」
マナイタ?「幼女でさえこんなに大きいのに……」グス
幼女?「なんかデジャブ……」
マナイタ?「幼女だってこんなに大きいのにぃ……。なんで私の胸は……」ツルペターン
幼女?「その内大きくなる筈」ポンポン
マナイタ?「畜生ぉぉぉぉぉぉぉお!!これが勝者の余裕なのか!?この胸にぶら下げてある肉がその証なのか!?」モミモミモミモミ
幼女?「!??!?!???!!??!」ビクンビクン
アァァ……
魔法使い「ちちくりあってる」
勇者「子供は見ちゃいけません」サッ
魔法使い「けち」
勇者「なにが!?」
マナイタ?「そこにいるのは誰だ!?」バッ
勇者「ちょりっす。勇者でした」
魔法使い「と、まほうつかいだよ」
マナイタ?「流石勇者と言ったところ……。この結界を私たちに気付かれないように壊して入ってくるなんて」
勇者「結界?そんなのあったけ?」
魔法使い「あなたはきづいていないかったけど、わたしがですとろいしてあげたよ」
勇者「なるへそ」
マナイタ?「こんな小さな子供が?」
魔法使い「」カッチーン
魔法使い「ですとろい」カッ
山<エベレストカラ、ナダラカナオカニナッチマッタゼ
マナイタ?「恐るべし勇者パーティー」
勇者「ところで、俺が今ここにいる理由わかる?」
マナイタ?「私が王の饅頭を盗み食いをしていた件についてだろ?」
勇者「……お前、竜騎士?」
竜騎士?「私は竜騎士以外の何者でもないのだが」
幼女?「なあ、竜騎士よ」ムクリ
竜騎士「ん、どうしたロリ巨乳」
幼女?「もう大人しく王の所へ顔見せに行かんか?」
竜騎士「嫌だ」
幼女?「相手は勇者、我らでは太刀打ち出来ん。それに、今回はちとばかり話が別にあるように見えるのじゃ」
竜騎士「ん?そうなのか」
勇者「あんたらには少し確認したい事があってな」
竜騎士「なんだ」
勇者「堕ちた?」
魔法使い「すとれーと」
竜騎士「堕ちる、とは何だ?竜。背中から落ちる事は正しいあるが……」
竜「闇の力に魅されたかどうかと聞かれておるのだ」
竜騎士「私達はそれを倒すのが仕事だろ?魅せられたら本末転倒じゃないか」
竜「それに……」ドロン
竜「まだ赤竜、色は黒くなってはおらん」
魔法使い「もんだいかいけつ」
勇者「そうみたいだな」
竜「しかし、何故我らが堕ちたという情報が流れたのだ?」
魔法使い「よろいがくろい」
竜騎士「こないだAmazonで買った鎧の事か?」
竜「まったく……。鎧なんぞに60億ゴールドも使い込んでのぉ……」
竜騎士「だって、前の鎧は水に落ちたの拭かなかったらサビちゃったし……」
勇者「もうここにいる意味も無いな……。帰るぞ、魔法使い」
魔法使い「なにもなかった。つまらない」トテトテ
竜騎士「まて、このまま帰すとでも思うか?」
竜「さっきの話聞いてた?」
竜騎士「こいつらを帰したら世間に私たちの住処がばれる→そしたら王が来る→何饅頭盗んでんだ→殺られる的な感じに……」
勇者「ならねぇよ」
竜騎士「では手合わせをお願いしたい」
勇者「闘いたいだけなのな」
竜「面倒だ……」
魔法使い「にぃたいいちはひきょう」
竜「それでは竜騎士の意味がないではないか」
魔法使い「それもそう」
竜騎士「それでは少し広い所へ出よう」
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