エレン13変化(エレミカ寄り)(236)

*ミカサの誕生日をエレンがお祝いするお話です。
(現実世界ではミカサの誕生日はだいぶ先ですがそこは気にしないで下さい)

*途中でアンケートを募集します。(集まらなかったら自分の趣味に走ります)

*エレミカ寄り? ミカエレなのか自分でもよく分かりません。すみません。

それではスタート!

エレン「はあ…今年もこの季節が来たか…」

2月10日。

ミカサの13回目の誕生日がもうすぐやってくる。

エレン「今年くらいなんかいつもと違ったことやりてえな…」

エレンはカレンダーを見つめながらもやもや考えた。

エレン(毎年「おめでとう」と言ってハグして終わり、だもんな。それだけでいいってミカサは言うけど…正直、味気なさすぎるよな)

こういう事は誰かに相談したほうがいい気がする。

エレン(思い切って女子の意見を聞いてみるか…)

そう思ったエレンのこと後の行動が…

ミカサを天国へと導く第一歩になるのだが…。

この時のエレンは、まだそれを知らない。

エレンは早速、その日の朝、朝食後に女子に相談する事にした。

その時間をアルミンを使って確保した後(ミカサの席を外させるためにアルミンに外に連れ出してもらった)クリスタ、ユミル、アニ、ミーナ、サシャ、ハンナの六名に残ってもらってその輪の中に入り、エレンは話を切り出した。


ユミル「ふ~ん…つまり毎年同じ事しかやってないから今年くらいちょっと趣向を変えてミカサを喜ばせたいわけだな」

クリスタ「プレゼントをあげるのは…ダメなの?」

エレン「それはダメだ。前に一度だけ髪留めをプレゼントしたら逆に怒られたんだよ。「私の為にエレンのお金を使ってはダメ。自分の為に使って欲しい」ってな」

クリスタ「うわあ…(ミカサすごいなあ)」

サシャ「何か作ったものをあげるのもダメなんですか?」

ミーナ「そうね…ミカサの好物を作って食べさせてあげるとか」

エレン「それだって材料費がかかるだろ? ミカサは金がかかるものは全部ダメなんだよ」

アニ「無理なんじゃない? 金をかけずに喜ばせるなんて」

エレン「そこをなんとかしてえんだよ…毎年「おめでとう」って言ってハグして終わりじゃ味気無さ過ぎるだろ」

ユミル「え? 今なんて言ったエレン」

エレン「いやだから…毎年おめでとうしか…」

ユミル「いや、その先の…」

エレン「え? ああ…ハグして終わり?」

ユミル「そうそう…それ、おまえ…それって…」

エレン「ああ? なんだよ」

ユミル「エレン…おまえ、たらしだったんだな」

エレン「はあ?(心底首傾げ)」

ユミル「それ毎年やってんの? 本当に? おめでとうって言って、ハグしてやってんの?」

エレン「そうだけど……何か変か?(汗)」

ユミル「いや変どころか…ある意味最高なんじゃねーの?」

クリスタ「うん…けっこうそれって嬉しいかも」

ミーナ「しかも、毎年、忘れず、でしょ?」

アニ「とんだたらし野郎じゃないか」

ハンナ「あーそれいいなあ…私もやってもらいたい」

何故か女子全員に絶賛?されてしまって逆に戸惑うエレンだった。

エレン「え…? あ…そうなのか? ミカサの奴、けっこうそれで満足してんのかな…」

ユミル「十分なんじゃねえの? ミカサなんだし」

エレン「う~ん(何か納得できねえ)」

クリスタ「でも困ったね。ミカサがそういうなら私達もミカサの誕生日をお祝いできないよね」

ユミル「ああ…金をかけられると逆に怒られるなら同じだな」

アニ「ねえ…」

そこでアニが口を挟んだ。

アニ「多分さ…ミカサに金を使うのはダメでも…エレンに対して金をかけることはミカサもOKするんじゃないかい?」

クリスタ「どういう意味?」

アニ「うん…あのさ…こういうのだったらどうだろう?」

アニの提案に全員なるほど! と手を打った。

クリスタ「それいいね! 材料から揃えて作っちゃえばお金も安く済むし、ミカサも絶対喜ぶよ!」

サシャ「ですね~と、すればどんなのがエレンに似合うか考えないと!」

ミーナ「あ! 私、白衣とかいいと思う! お医者様が着ているアレ」

ハンナ「私は素肌に白シャツかな…(ドキドキ)」

アニ「猫耳とか…」

エレン「おい、何か…あんま変なのはやめてくれよ」

女子一同「「「大丈夫だって…!」」」

全員の言葉にいまいち共感出来ないエレンだったが、これ以外の方法もないような気もする。

エレン「分かった。その辺の細かいところは任せる。頼んだ」

クリスタ「任せて…! ミカサにバレないよう、女子総出でこっそり衣装を作るから!」

ユミル「ククク……じゃあ今のうちにメジャー持って来い。エレンの身体測定始めるぞ!」

女子全員「「「おー!」」」






その頃、外の二人は…

ミカサ「アルミン…エレンが先に外で待ってろと言って30分も経っている。いくら何でも遅すぎるような」

アルミン「あれ~おかしいなあ(棒読み)(早くしてくれ…そろそろ限界だ)あ、ほら来たよ」

エレン「遅くなって悪い。二人共待たせた」

ミカサ「ううん…全然(キリッ)」

アルミン「(良かった…ミカサの機嫌治った)じゃそろそろ出かけようか」

今日は三人が買い物当番の日である。

街まで日用品等を他の訓練兵の分も含めてまとめて買い出しに行くことになっていた。

エレン(とりあえず必要なものは皆に聞いてメモった。これをミカサに知られないようにこっそり追加して買ってくればいいんだよな)

エレンが頼まれたものは服を作る為の材料、糸やハサミ、布であった。

エレン(ミカサの喜びそうな格好を俺が13パターン着て、その都度ミカサをハグしてやるっつー変則ファッションショーがプレゼント…か。残り二週間ちょいで女子総出で服を作って貰うんだから失敗は許されねえな…!)




と、いうわけで13パターンエレン変化。
ネタのリクエストを先着順で受け付けます。
13パターンアイデアが出次第、続きを書き始めます。
*集まらなかったら自分の趣味に走ります。

スク水

白衣+メガネ

ミカサの服

ベビー服

EVAのプラグスーツ
コスプレがダメならタキシードで

上半身裸に鎖付き首輪

彼シャツ(ミカサの)

>>14
ミカサの服とぎりぎり被ってないか?

メイド服

>>6

2月なのにスクール水着…!

そのセンスに脱帽しました。男子の方でいいですよね?

(ちなみにお披露目は夜中の0時、女子寮にてエレンが潜入して行う予定)

>>7

ミーナと同じ意見ということでファイナルアンサー? ですかね。
(もともとメガネはかけさせるつもりだった。白衣にメガネは必須だと思うので)

>>8

ミカサの服…ミカサの私服と同じというこでOKですかね?
(訓練兵の服だと違いが分かりにくいので…そうかな?)
ペアルックですね。ある意味。

>>9

ベビー服…!
その発想はなかった…!

>>10

エヴァのプラグスーツ…!
作るのは女子訓練兵全員(ミカサ除く)なので、彼女らにエヴァの知識があれば可能ですが…
どうしよう…進撃の世界にアニメはないし…
それに近い感じのスーツを作るという手でもいいですか?
タキシードでも勿論OKですが。

>>11、12
お披露目はミカサの前だけでやるのではなく、
他の女子も一緒に見ているので放送出来ない感じなのは…どうしよう。すっごくやりたいけれど…(笑)
ちょっとストーリーに絡めさせられるか考えてみます。

>>13
彼シャツ
これは、8の方とほぼ同じと考えてOKでしょうか?

>>14
8の方と一緒にまとめさせてもらいますね。

>>15
メイド服…女性の方ですかね?
(男なら執事の筈だから)


すみません。
話の都合上、「王子様スタイル」という衣装を最初にエレンに着させても良いですか?

正直言って、こんなに案が集まると思ってなかったので、
趣味に走ることになるかなーと思っていたので、書き進めていたら、
最初に王子様が出てきてしまいました。すみません。

********************
(続きをぼちぼち投下していきます~)
********************


ミカサ(おかしい…)

ここ数日間、エレンの様子がおかしい。

ミカサ(エレンだけじゃない。なんだろう…皆が、変)

エレンだけではなく、他の者もどこか慌ただしい様子なのだ。

男子はそうでもないが、特に女子が。

ミカサ(気になる。エレンに聞いてみよう)

しかしその時、ミカサより先にクリスタがエレンに声をかけた。

クリスタ「エレン、ちょっといい? 手首を触らせて」

エレン「ああ…いいぜ」

クリスタ「!」

エレン「どんなもん?」

クリスタ「(ひぃふぅみぃ…うん。こんなもんかな)うん、だいたい分かった。ありがとう」

エレン「おう」

ミカサ(だいたい分かった? 何が分かったのだろう…)

意味不明の会話に混乱するミカサだった。




ミカサ「エレ……」

ユミル「悪い、エレン。首を触っていいか?」

エレン「おう」

ミカサ(こ、今度はユミル…?)

ユミルは両手でだいたいのエレンの首周りを触ると納得したようだった。

ユミル「(やっぱ男子なだけあって女子より少し太いか)うん…ま、こんなもんかな。サンキュ」

エレン「ああ…こっちこそ」

ミカサ(何がこんなもん…なの? そして何故エレンは無抵抗に触らせているの…?)

自分が触ろうとするとだいたい嫌がられてしまうので今の光景はミカサにとってとてもショックだった。

そしてユミルに続き、

アニ「エレン、ちょっといいかい? 頭を触らせて」

エレン「おう」

ミカサ(今度はアニまで…! どうして…!?)


さすがに三人目になるとミカサもオロオロし始めた。

アニ「(猫耳…猫耳…猫耳…)ん…OK。だいたい曲線が分かった」

エレン「おう…アニ、おまえやっぱりアレにするのか?」

アニ「ふふっ…当日までのお楽しみだよ(猫耳しっぽ)」

エレン「嫌な予感がするな…(汗)」

アニ「いいじゃないか。男冥利に尽きるだろう?」

エレン「まあ…そりゃそうなんだけどさ…(照)」

ミカサ(エレンが照れた…! どうして…! 何故?!)

この急展開にミカサのHP(ヒットポイントという名の生命気力)はどんどん削られていく。
その様子にようやく気づいたアルミンがミカサに声をかけた。


アルミン「ミカサ…どうしたの?」

ミカサ「あ…アルミン…(ガタガタガタガタ…)」

アルミン「ちょっ…すごい顔色悪いよ? 何かあったの?」

ミカサ「え…エレンが…皆に…体を…触らせて…いる…ので」

アルミン「(あちゃー…見られたのか)えっと…ミカサ、まずは落ち着こうか(ミカサをずるずる廊下に引っ張り出す)」

>>20

ぶほほおおお?!
そっちでしたか。申し訳ない。その発想はなかった。

ハンナの意見に近い感じですね。
ちなみに下はパンツ履いて…ますよね?
(履いてないのも面白いですけど…見てるのはミカサだけではないので(笑)

ミカサ「あれはどういう状況なのだろうか…? エレンはアルミン以外の人間に触られるのをあまり良しとはしなかったのに…私ですら、一年に一度、ハグして貰える時くらいで…滅多に触れないのに…(ブツブツ)」

アルミン「(あーもう…エレンのバカ野郎)ミカサ、あのね、落ち着いて、聞いて」

ミカサ「うん…私は落ち着く(深呼吸)」

アルミン「今ね、実は…(ドカッ!)」

その時、アルミンの後ろから何故かサシャが現れた。

サシャ「あわわ…ごめんなさい…です。ててて…」

前方不注意(?)と思われるサシャがアルミンにぶつかったようだ。

どうやらノートを大量に運んでいたせいで(恐らく教官に運ばされていたと思われる)
アルミンにぶつかってしまったようだ。
廊下にノートが散らばってしまった。

アルミンは仕方なく、サシャの手伝いをした。

サシャ「すみません…ついでに教官室まで運ぶの手伝って貰えませんか?」

アルミン「えっ…」

サシャ「午後の授業が始まる前に持っていかないと教官にまた怒られるんですよ…お願いします!」

アルミン「いや…でも…(まだ説明し終わってない)」

ミカサ「アルミン、手伝ってあげて。私は後でいいから」

アルミン「(仕方ない。夜にまた話そう)じゃ行こうか」

そしてアルミンとサシャは二人きりになると…

アルミン「もう…サシャってばなんで邪魔したの…」

サシャ「当たり前じゃないですか! ミカサに計画をバラしたら水の泡になるからですよ! もう少しで衣装が完成するのにアルミンこそ、なんでバラそうとしたんですか!」

アルミン「いや…だって…ミカサのあまりの落ち込み様を見てられなくて…」

サシャ「そんなの、当日になれば全部吹き飛びますから!」

アルミン「そりゃそうだろうけど…はあ、エレンももう少しうまくやってくれよ…体のサイズなんか測ってメモ渡した方が早いだろうに」

サシャ「いや、それは既にやり終えていますけど、最終的なイメージと微調整する為に補正している子もいるんですよ! 指や手で測る方が早いですしね!」

つまりクリスタ、ユミル、アニは、微妙なズレを修正、最終チェックをする為に念の為、エレンの体をもう一度測ったのである。

アルミン「だったらせめてミカサの見えないところでやってくれ…あれじゃ下手したら当日を迎える前にミカサの気力がゼロになっちゃうよ」

サシャ「そうですね…次からは気をつけないと…私からも皆に伝えておきますね!」

そしてサシャの用事を無事に済ませてアルミンも男子寮に戻った。

午後の座学の準備をする為である。

アルミン「はあ…またミカサを宥めるのは僕の役目か」

早く誕生日来ないかなあ…と願うばかりのアルミンだった。

どうでもいいが安価出す時は半角にしてくれんか

安価先追い掛け辛い





そして、そのまま夜を迎えてしまった。

布団の中でミカサは考えた。

ミカサ(はあ…結局アルミンにも事情を聞きそびれた)

あのあと、なんやかんやで忙しくなってしまい時間が取れず、アルミンと話す機会を逸してしまった。

ミカサ(エレンに聞いても「なんのことだ?」ってあからさまに様子がおかしかったし…)

何か隠されているのはさすがのミカサも感じ取っていた。

ミカサ(それにここ最近、夜中にミシン…? のような音が遠くから聞こえる。誰かがこっそりミシンを使っているのだろうか)

基本的に就寝時間後の夜の自由行動は認められていないので(排泄は除く)本来ならば夜中にミシン(足踏み式)の音がするのは異常である。

それなのに教官が何も言わないところをみると、許可を得てやっていることになる。

ミカサ(ミシンが動いているという事は…誰かが服を作っているという事…皆、エレンを触っていたという事は…皆でエレンの服を作っているという事なの…?)

概ねその推理は正解であった。

しかしそこから先が、ミカサらしく曲解していった。

ミカサ(そういえば来月(3月30日)はエレンの誕生日…それに合わせて皆でエレンのプレゼントを作っているのだとしたら…)

>>26

安価? アンケートのことでしょうか?
すみません。ちょっと意味がよく分かってないです。

どこを半角にしていけば読みやすいですか?

>>26

もしかしてこういうことですか?
>>(のあとの数字)

>>26

もしかしてこうか!?

リンクがつながるのか…気づいてなかった。

>>26

改めてありがとうございます。
全く気付いてなかったので…助かりました。



ミカサはその瞬間、言いようのない胸の疼きを感じた。

ズキズキ…と傷むそれは、頭痛の比ではなかった。

息が苦しいくらいに。

ミカサ(それはつまり…エレンは皆から好かれているということ…それ自体は良い事の筈なのに…)

ミカサはもしもこの先、エレンが誰かを好きになり、彼女を作ったとしても、受け入れるつもりでいた。

何故なら、家族だから。

ミカサ(そうだ…きっとそうだ。エレンは優しい。これは何も不思議な事じゃない。皆でお祝いする気なのだ)

だったらどうして…

自分にも声をかけてくれないのだろうか。

それだったら…

自分もエレンの為に服くらい作るのに。

仲間はずれにされたような疎外感と、それに伴うもやもやに苦しめられる。

未来のエレンの隣に、自分ではない誰かがいる姿を想像して…

ミカサは眠りながら自然と涙を零していた。

次の日の朝…。

ミカサ、エレン、アルミンの順でいつものように朝食を取っていたが…

ミカサはほとんど話さず重苦しい表情で食事を終えると先に食器を片付けに行った。

アルミン「…………」

アルミンはもう、我慢の限界だった。

立ち上がり、椅子を引く。

その様子にエレンは、

エレン「(小声)おい、アルミン!」

アルミン「(小声)止めるなよエレン! 僕はもう…!」

エレン「(小声)あともう少しの辛抱なんだよ! 今日の夜中の12時。つまり10日の日付に変わる瞬間まではミカサに知られたくないんだよ!」

アルミン「(小声)でもあれ…絶対変な風に誤解してるよ?! せめて誤解だけでも解かないと…!」

エレン「(小声)誤解してても大丈夫だって! それにサプライズは隠し通してこそだろう?!」

アルミン「(小声)そうだけどさ…! ああもう…何かフラフラしてる…!」

食べ終わった食器を戻しに行く後ろ姿を見てもミカサの気力は限りなくゼロに近いことは一目瞭然だった。

2ちゃん アンカー
でググれば意味とか使い方とか大体わかる

>>30

何分、SS投稿がようやく二作目の素人なので…。
よく分からないまま、とりあえずやってよく失敗したりしています。
失敗しながら覚えていくのでよろしくお願いします。

>>35

後でちょっと時間のある時に勉強してきます。
とりあえず、今日下書きした分までは書き終えてから寝ます。

エレン「(小声)それよりも! 今日の夜中に俺は女子寮に忍び込まねえとなんねえからよ…アリバイ作り、本当頼んだぞアルミン! この計画の肝はおまえなんだから…!」

アルミン「(小声)本当…エレンは僕が何でもやれると思ってるよね」

エレン「(小声)出来るだろ? アルミンなら」

アルミン「時と場合によるよ! 僕だって完全じゃない! むしろ出来なかったり…失敗することの方が断然多いんだ…! どちらかというと役立たずなんだよ!」

エレン「おまえ…自分で役立たずとか言うな…! おまえ自分のすごさ全然分かってねえだろ!?」

アルミン「過大評価し過ぎだよ!」

コニー「なあ…何珍しくケンカしてんの?」

アルミン「実は…その…」

エレン「馬鹿! 言うな! 内緒だっつーの!」

コニー「なんだよ~何かおもしろそうな気配がしたのにケチだなあ」

ククク…と笑いながら残念そうなコニーにアルミンは言った。

アルミン「いや、言うよ! というより言わないとアリバイは作れない! これは男子の協力も必要だ!」

アルミンはエレンの反対を押し切って今回の計画の全容をコニーに説明した。

すると…

コニー「へえ~そんな事やるんだ。まじで真夜中12時頃にエレン一人で女子寮に忍び込むわけ? マジですげえな」

エレン「だってそうするしか方法がねえだろ」

コニー「ふ~ん、で、俺達はもし教官が夜に見回りに来た時にエレンがいたいことを悟らせないようにしないといけないんだな」

アルミン「そうなんだ。もし誰か一人でも裏切ったらエレンは独房行きになるね」

コニー「ひゅ~スリル満点。嫌いじゃねえぜ? そういうの♪」

エレン「頼む、コニー。今回だけはマジで成功させたいんだ。女子の為にも…ミカサの為にも」

コニー「いや、俺は別に反対しねえけど…若干一名、ものすご~~~~~~~く反対しそうな奴がいるけどそれはどうするつもりなんだ?」

アルミン「(うっ…ジャンの事か)ジャンには悪いけど…睡眠薬を盛る(広角をあげる)」

コニー「ぶはっ…分かった。それしかねえか。睡眠薬はどうやって調達すんの?」

そこでアルミンはミカサの方に視線を一瞬、巡らすと、

アルミン「僕が後でミカサと共に医務室に行って、ミカサの体調が悪いことを理由に薬を貰ってくる。ミカサは薬があんまり好きじゃないからくすねてくることは十分可能」

コニー「……おまえ、恐ろしく頭回るよなあ…まじですげえ」

アルミン「ジャンの夕食にはこっそり薬を混ぜる。コニー、君に任せてもいいかな?」

コニー「全然OK! やっべ! 楽しくなってきた!」

アルミン「あ、そろそろミカサ戻ってきた。詳しい事はまた後で」

コニー「OK~♪」

ミカサが戻ってくるとすかさずアルミンは行動に移った。

アルミン「ミカサ…やっぱり顔色が悪いよ。一度、医務室に行こう。僕が一緒に行くから」

ミカサ「いやだ…エレンと離れたくない」

エレン「(罪悪感…)ミカサ…あんまり我が儘言うな。ほら…こっち来い」

そう言ってエレンは立ち上がり、ミカサを抱き寄せておでこ同士で熱を測った。

エレン「(少し熱あるな…これは本気でやばいか?)俺が医務室まで運んでやるから…少し寝とけよ」

ミカサ「やめて…だったらアルミンと二人で行ってくる。(体重いって思われたくない)」

エレン「そうか…じゃあ行ってこい。後の事は俺に任せとけ」

ミカサ「うん…(こくり)」

そのやりとりを見ていた女子はかげで「ひゃああ」と騒いでいたが、クリスタが「しーっ」と止めていた。






そして…ようやくその時がやってきたのだ。

>>41

訂正。
かげで→陰

変換ミスった。

夜の11時。開始時刻一時間前。

女子寮の中は皆、そわそわしていた。

就寝時間は夜の10時。

本来ならば、起きていてはいけない時間だが、この日だけは女子全員が起きていた。

エレンの到着を待つ為である。

ミーナ「大丈夫かなあ…」

廊下をキョロキョロこっそり見ていたミーナは不安げに辺りを見渡した。

ハンナ「愛の力で突破してくれないとね…あ、あれ!」

ミーナ「ああ…キター! こっちこっちこっちこっち!!」

小声でミーナがエレンに指示を出す。

まるで野生の猫のように足を運んで、最短ルートで到着したエレンは素早くミーナのいる部屋に入ると額の汗を拭った。

エレン「悪い…時間大丈夫か?」

ミーナ「大丈夫! まだ十分余裕あるから! 早速着替えて! まずはこれね!」

エレン「おおおお……」

その完成した衣装を見るのはエレンも初めてだ。

完成度の高さに思わず息が漏れる。

エレン「これ…高かったんじゃねえか?」

ミーナ「全然! 材料は安いので作ってるから心配しなくていいよ。はい、脱いで脱いで!」

ミーナに急かされてエレンは乱暴にシャツを脱ぎ出す。

エレン(教官が見回りに来る前になんとか終わらせるしかねえからな。時間との勝負だ!)

ミカサが現在寝ている部屋の隣部屋で準備に取り掛かる。

その足元に、何故かサシャの寝顔があった。

エレン「あれ? サシャ寝てんのか?」

ミーナ「あーうん。衣装作り終えたから疲れて寝ちゃたんだと思う。起こすのも悪いし、寝かせてていいよ」

ハンナ「しょうがないよ。仕上げは私達だけでやろう」

エレン「悪いな」

ミーナ「いいって!」





そしてその頃、ほぼ同時刻。

男子寮の方は既にほとんど寝静まっていたが…。

その内の一人がむくっと起き上がった。

ジャン「なんか今日は寝付けねえな…」

アルミン(?!)

コニー(?!)

おかしい。

睡眠薬を飲ませた筈のジャンがまだ寝ていない。

アルミン(コニー?! どうなってるの?! 確かに飲ませたんだよね?!)

コニー(お、俺はちゃんとスープに混ぜたって!)

目だけで会話している二人。

ジャンはその内「便所でも行くか…」と言って布団から出た。その時…

ジャン「あれ…?」

アルミンの隣にいつも寝ている筈のエレンの布団…寝場所が奇妙だった。

ジャン(あいつあんなに小さかったっけ…?)

布団の膨らみに違和感があった。

思わずそろりと近づいてめくってみると…

アルミン(まずいっ…!)

アルミンは慌てて起きてジャンを阻止しようとしたが一歩遅かった。

そこには何故かエレンを模した木の丸太があった。

エレンの文字(メッセージ入りの紙)を残して。

『後のことは頼んだ! 万が一、事が教官にバレたら俺を見捨てていいからな!! BYエレン』

ジャン「なんだこれ?」

ジャンの頭の中ははてなマークでいっぱいだった。

ジャン「っていうかなんでエレン居ねえの? あいつ何処に行ったんだ……アルミン」

ジャンの両目が据わっている。アルミンは沈黙したが…

ジャン「アルミン…話さないなら俺は今から教官にチクリに行くぞ」

アルミン「待って! 分かった…言うよ」

ひと呼吸置いてから、アルミンは言った。

アルミン「今、エレンは女子寮に居る」

ジャン「はあ?! 何じゃそりゃ?! 意味分からん! 夜這いにでも行ったっていうのか?!」

アルミン「違うよ! その…明日はミカサの誕生日だから0時丁度にお祝いする為にエレンは女子寮に行ったんだ。だから今日だけは! 今日だけは見逃してくれないかな」

ジャン「断る。こんな規則違反見逃したら、絶対連帯責任を取らされる。教官の心証を悪くしたら元も子もねえ…!」

アルミン「大丈夫だよ! 黙ってさえいれば! 教官もそうまいちに夜の見回りをしているわけじゃない…」

定期的に見回りをするとその隙をついて夜間外出するをする者が現れる為、そのサイクルは不定期となっている。

それでも、アルミンはエレンの計画を聞いてからの数日間の統計データをノートに記録してある程度の傾向は把握していた。

アルミン「僕の調べた統計データの結果を見るなら今日はその危険度は10%以下…もし見回りに来たとしても、それは夜の2時以降の筈だ。だからきっと大丈夫…」

ジャン「そんな数字はあてにならねえよ! そもそも明日の朝にお祝いすりゃいいじゃねえか! なんでわざわざ真夜中にする必要が…!」

コニー「なんかさぁ…女子全員でエレンの服を作って、真夜中にファッションショーをやるって言ってたぜ」

アルミンだけでなく、遂にはコニーも起きてきた。

コニー「ミカサが喜びそうな服をたくさん作ってエレンに着せ替えて、その都度ハグさせて「おめでとう」って言うんだってさ」

アルミン「コニー…」

コニー「もうしょうがねえだろ。でもなんでだ? 睡眠薬効かなかったのか?」

ジャン「はあ? 睡眠薬?!」

コニー「ジャンに知られると面倒だから今夜だけは熟睡させようとスープに混ぜたんだけどな~」

ジャン「はっ…そいつは運が悪かったな。今日のスープは珍しく人参入りだったから、サシャに全部飲ませたわ」

コニー「げええっ…おまえまさか人参嫌いなの?! 贅沢! 馬面のくせに!」

ジャン「馬面はよけいだ! くそっ…アルミン! 今話した事は全部本当なのか?!」

アルミン「うん…その通りだよ」

ジャンはプルプルと拳を震わせた。

ジャン「くそっ…羨ましい…羨ますぎるぞエレン…!!!!!」

ギリギリギリギリ……

ジャン「でもそれじゃ…もしバレたらエレン一人の問題じゃなくなるよな」

アルミン「そうだね。エレンは万が一の時は見捨てていいって言ってたけど。この件、ジャンとミカサ以外は全員知ってるからね。どうなるか…」

ジャン「うがっ…(そうだったのか)」

知らされてなかった理由は自分でも良くわかっているので何も言えないジャンであった。

ジャン「くそっ…くそっ…くそっ…!!」

アルミン「ジャン…本当に申し訳ないんだけど、ここは黙っていてくれないかな……ミカサの為に」

ジャン「ミカサの為に……か」

アルミン「ミカサ、絶対喜ぶと思うんだ。それこそ夢のような時間を…一瞬だけど過ごす事が出来る。僕だってそのミカサの顔を見たかった。エレンと一緒に女子寮に潜入したかったさ! でもそれだともしもの時に責任を取らされるからって…エレンは一人で行ってしまった。それだけの覚悟で、エレンは行ったんだよ!」

ジャン「うぐっ…」

アルミン「エレンはいつも…自分の方ばかりミカサにしてもらって返せない事を気にしていた。僕からみたらどっちもどっちな気もするけど…今回初めてミカサが喜びそうな事が出来るってエレン、張り切ってたんだ。だから…その集大成を邪魔するなら」

そこでアルミンは鋭い視線を見せた。

アルミン「僕は一生、ジャンを恨む(キリッ)」

ジャン「ぐぐぐっ…!」

アルミンに恨まれたら恐ろしい事になりそうな気がする。

ジャンは葛藤した。

己の中の正義感と恐怖にの狭間で。

コニー「そうだぞージャン。男は黙って見守る時も必要だぜ」

ジャン「おまえは黙ってろ! くそっ…本当に…本当に…ミカサはそれで喜ぶんだな?」

アルミン「僕の予想では…かつてない程に。下手したら、体中が濡れて昇天するかもしれない」

コニー「ぶはっ…! その言い方なんかエロいぞ(笑)」

アルミン「いやいや…大げさじゃないよ。だって自分の場合と置き換えてみなよ。好きな子が自分好みの格好になってくれるっていう状況を…! 僕達の場合は、ビキニの水着とか、メイド服とか、ミニスカートとか…! 今回はそのパターンをエレンが13パターンやるって言ってた。もしそれを自分がやられたらどうなるか逞しく想像してみてよ…!」

ピンポンパンポーン…(しばらくお待ちください)

ジャン(ミカサのミニスカート…タイトなスカート…網タイツ…バニーガール…メイド服…ハイヒール…女王様…ウェディングドレス…裸エプロン…ぐはああああああああ!?)

9個目で既にあっさりダウンしたジャンは鼻血を吹き出して倒れ込んでしまった。

アルミン「分かったかい? 僕の言った意味が」

ジャン「ああ…確かに…こりゃやばいな」

アルミン「だろう? しかもエレンはハグもしてくると言った。正直、僕は明日のミカサがどんな状態になるのか心配になってくるほどだよ」

ジャン「ぐぐっ…分かった。もう分かった。俺の負けでいい」

ジャンは鼻血をちり紙で止めながら言った。

ジャン「負けでいいから…せめて今日だけは泣かせてくれ…」

ジャンは男泣きに泣いた。

それを宥めていたその時…

コツ…

コツ…

コツ…

誰かが近づいてくる音が聞こえてきた。

すみません…(´Д`;)ヾ ドウモスミマセン

タイムアップです。まだ続きあるけど…今日はここまで…。

また明日、時間があれば書いていきます。

乙です
やっぱり男キャラより女キャラの方が着せたい衣装とか簡単に思いつくな

>>31
ありがとう
試行錯誤のお手本みたいでワロタ

期待

>>52

ですね。
13パターン(年の数)で挑戦したかったけど、
13も思いつかねーよとセルフツッコミ入れながら始めて、
こうなりゃ足りない部分は助けてもらおうと
安価(アンケート)に走ることにしました。

本当はイラストも投下してみたいけれど、
イマイチ画像のUPの仕方を理解していないので、
今回は文章だけでとりあえず進めていきます。
脳内で補完していってください。

>>53

むしろ皆さんに助けてもらわないと何もできてない気がします。
こちらこそありがとうございます。

>>54

期待された…!(ドキドキ)
最後まで、が、頑張ります…!

************
こっそり再開…。
短いですが…。
************



アルミン「えっ…」

ジャン「まさか…」

コニー「嘘だろ…?」

そのまさかだった。

まだ夜の12時をまわっていないのに、教官が見回りに来たのである。

ガチャり…

キース「全員いるか?」

アルミン「はっ…!(汗だらだら)」

キース「おや? キルシュタインの姿がないようだが?」

コニー「便所に行っております!」

キース「そうか…では戻ったらちゃんと寝るように行っておけ」

キー…ガチャリ

ジャンの咄嗟の判断で、エレンが普段寝ている位置に滑り込んで寝たふりをしたのだ。

顔を見られていないから、位置だけえエレンを判断されたのだろう。

ジャン「あ…あぶねー…」(むくり)

アルミン「でも、今のナイス判断だったよ。次もし見回りが来たら、今度はエレンが便所に行ったことにすればいい!」

コニー「なるほど! 考えたな! さすがジャン!」

ジャン「そ…そこまで考えてたわけじゃねえけど…くそっ…うっかりエレンを庇っちまった…」

アルミン「でも…まずい事になったかも…」

コニー「なんで?」

アルミン「男子の次は…普通、女子の方に行くよね」

コニー「あー! あっちで見つかったら言い訳しようがないじゃん! どうしようジャン!」

ジャン「俺が知るか!! そん時はそん時だ! 俺はもう寝る!」

自分の布団に戻ってしくしくまた泣き始めるジャンであった。

そして12時になる五分前。

エレン「本当にすげえ…よくこんなの作れたな」

実際着てみるとよけいにその完成度の高さが伺えた。

衣装の出来栄えにただ感心するばかりである。

ミーナ「みんなすっごい頑張ったからね。じゃ、ちょっと廊下で待ってて。合図したら入ってきてね!」

ミーナはエレンより先にミカサの居る部屋に入っていった。

ミーナが入ると途端「きゃあ」という小さな歓声が聞こえた。

ドアに耳を当てて様子を伺うエレン。

女子のざわざわ…した声が聞こえる。

どうやらミカサいる部屋に女子はほとんど集合したようで、

二段ベッドのそこには、できる限り詰め寄ってスタンバイしているようだ。

後は、ミカサを起こして貰うだけ…

エレン(ごくり…)

緊張が走る。

ミーナ「ミカサ…起きて(ゆさゆさ)」

ミカサ「ん…どうしたの皆?(まだ眠い(´-ω-`))」

クリスタ「(小声)いいから起きて…もうすぐ始まるから」

ミカサ「始まる? 何が?」

ピーン…

ピーン…

ピーン…

クリスタ「あと一分…」

ミカサ「(訳が分からない)……?」

ピーン…

ピーン…

ピーン…

クリスタが時計を確認した。

クリスタ「せーの!」

振り子時計が0時を告げたその瞬間、

クリスタは指揮を振った。

クリスタ「(小声)ハッピーバースデイーミカサー」

ユミル「(小声)ハッピーバースデイーミカサー」

アニ「(超適当に小声)ハッピーバースデイーディアミカサー」

ミーナ「(小声)ハッピーバースデイートゥーユー♪」

女子一同、小さくパチパチパチ…!(拍手)

ミカサ「は…………ああ!(ポン!)」

やっと合点がいった。

真夜中に起こされた理由を。

ミカサ「そういえば今日は私の誕生日…すっかり忘れていた…」

クリスタ「ふふふ…だろうと思った。あのね。私達からプレゼントがあるんだよ」

ミカサ「えっ…それは申し訳ない(オロオロ)」

ミーナ「いいから貰っておきなって! もういいよ! エレン! 入ってきて!」

ミカサ「…エレン?」

ガチャ…

そっと部屋に入ってきたエレンは、

部屋の照明を消しているせいではっきりとは見えなかったが、

窓から入ってくる月明かりだけを頼りに見えたその姿はまるで…

どこか御伽噺に出てくるような王子様のようだった。

ミカサ「…………………」

言葉が出ない。

エレン「よう、ミカサ」

ミカサ「エレン? これは一体…私、夢を見ているの?」

エレン「いや、夢じゃねえよ。ほら」

エレンはそう言ってツカツカ…とミカサのいる位置まで移動すると、

ミカサに合わせて軽くしゃがんでハグして見せた。

女子の、黄色い悲鳴があがる。

クリスタ「しーっ! 静かに! 夜中だから!」

ミカサ「あの…これは…一体…どういう状況なの…?(オロオロ)」

お腹が減って力が出ない…。
何か食べてから、また再開出来る時間になったら再開します。

き・た・い☆

おもしー

エレン「いや、毎年同じ趣向もつまんねえと思ってさ…今年はちょっと皆に協力して貰って…俺がミカサの誕生日を祝いに来たんだよ」

ミカサ「え? え? ではまさかこの衣装は…」

エレン「他の女子に協力して作ってもらった。一から全部」

ミカサはそこで改めてエレンの衣装を凝視した。

襟元から胸元までの黄金の装飾。それと合わせた袖口の装飾。

両肩にはモップ(?)のような黄色い肩パットのようなものがついている。それはミカサも初めて見る装飾だ。

白い長ズボンと良く合う、濃い青色をベースにしたその上着は見るからに高そうな物に見える。

クリスタ「ちなみにその王子様スタイルは私が総指揮の元、計七名で仕上げました! どう? ミカサ」

ミカサ「どうも何も…(ウルウル)」

ミカサの涙腺はそこで崩壊した。

ミカサ「すごく…嬉しい…」

女子一同「ひゅーひゅー」

エレン「わ…泣くなよ…泣くのはまだ早すぎる! 衣装はこれだけじゃないんだよ」

ミカサ「そ…そうなの?」

エレン「これを含めて13パターン、おまえの年の数と同じだけ作って貰ってる」

ミカサ「え…えええ?!」

クリスタ「その衣装は『ベルサイユのばら』っていう昔のフィクション小説(*進撃の世界に漫画が存在するか不明な為、娯楽は全て媒体を小説に変換します)の主人公、オスカルという女性の着ていた男装服をモデルに作ったの…えへへ」

ユミル「クリスタ…ベルばら好きだもんな」

クリスタ「うん! だから是非、エレンにこれやって欲しいんだけど…(エレンに台本を渡す)」

エレン「? なんだこのセリフ集…(しかも結構長い)」

クリスタ「オスカルの名シーン…やって(ハート)」

エレン「はあ?! 今ここで演技しろってこと?」

クリスタ「うん!」

>>63

>>64

わあ…

読んでいる人が増えている…(ドキドキ)
が、頑張るぞ…!

エレン「はー…話の前後を全く知らんのに出来るかな(パラパラ…)」

クリスタ「大丈夫! エレンなら出来るって!」

エレン「う~ん…失敗しても笑うなよ(照)」

台本を広げながら、ざっとセリフに目を通して挑戦してみるエレンだった。



(以下、演技中のエレン)


エレン『兵士諸君!
    聞いての通りだ。
    ランベスク公率いるドイツ人騎兵が民衆に発泡した。

    私は以前、諸君にこう言ったことがある。

    心は自由なのだ…と』


エレン(なんか格好いいセリフだな…ドイツ人ってなんだ? よく分からんがフィクションの世界だから、その世界の人種みたいなもんかな)

エレン『どんな人間も人間である限り
    誰の奴隷にも所有物にもならない。
    心の自由を持っている…と…

    今、あの言葉の過ちを私は訂正しようと思う。
    ”訂正”というのが適当でないなら
    ”つけくわえる”と言ってもいい

    自由であるべきは心のみにあらず!!

    人間はその指先、髪の毛一本に至るまで全て
    神の下に平等であり自由であるべきなのだ。

    かつてアメリカが自らの手で
    イギリスからの独立を勝ち取ったように
    
    今、我がフランス人民は自由・平等・友愛を旗印に
    雄々しくも立ち上がった…』


エレン(おおっ…なんかよう分からんがすごくよく分かるぞ! この人物の気持ちが!)


徐々に感情移入していくエレンだった。

エレン『たった今から私は女伯爵(ラ・コンテス)の称号と
    私に与えられた伯爵領の全てを捨てよう!

    さあ! 選びたまえ!

    国王の貴族の道具として民衆に銃を向けるのか
    自由な市民として民衆とともにこの輝かしい偉業に参加するか!』


女子1『隊長…!』

女子2『我々は貴方についていきます!』

女子3『フランス万歳!』


エレン(うおっ…びっくりした。そうか…この人物は隊長なのか)

エレン『さあ勇敢なる兵士諸君!
    祖国の為に民衆と共に戦おう!

    歴史を作るのはただ一人の英雄でも
    将軍でもない。我ら人民だ。

    我らは祖国の名も無き英雄になろう!!


    人間の世のある限り
    歴史と共に我らがフランス衛兵隊の名は
    永遠に人々の上に語り継がれよう

    目指すはテュイルリー宮広場
    ドイツ人騎兵ぞ!!

    弾丸(たま)をこめー!』

エレン(動作の指示が書いてある…片腕をあげてポーズを決めるのか)


エレン『進撃!!(ビシッ)』

女子一同「「「おおおおおお…!!(パチパチパチ…)」」」


エレン「あれ? なんか意外と出来たな」

クリスタ「エレンありがとう…! 萌えた!! すっごく萌えたよおお!!」

エレン「ああ…そうなのか?(イマイチ理解できないが…)」

ミカサ「か…格好良かった…(じーん)」

エレン「あれ? でもこれ元々は女性の道場人物のセリフなんだよな? ほとんど口調が男と変わんねえな」

クリスタ「だって男装の麗人だもの。オスカル様かっこいいでしょ?」

エレン「まあ…話の内容はよく分からんが、言ってることは結構いいな。最後の進撃!!(ポーズ)とか」

クリスタ「でしょでしょー! このお話すっごいオススメだからエレンも後で読んでみて! 貸すから!」

エレン「お、おう…(クリスタが興奮しとる。珍しい…)」

ユミル「じゃあそろそろ次の衣装にチェンジにいくか?」

エレン「あ…その前に…」

もう一度、忘れないうちにエレンは行動した。

エレン「ミカサ…誕生日おめでとう(軽くハグ)」

ミカサ「(ボン!)あ、ありがとう…」

エレン「今日はあと12回、ハグするからな」

ミカサ「! 最後まで持つだろうか…出血大サービスすぎる)う…うん」

エレン「じゃ、次の衣装に着替えてくる」

>>71

変換ミス
女性の道場人物→女性の登場人物


ベルばらも「自由への進撃」をしているのでエレンに言わせてみたかった(笑)
(*ちなみに集英社文庫4巻参照)

以下、とりあえず着替えるリストを作っていこうと思います。

1.スクール水着(男性用)>>6

2.白衣+メガネ(お医者様スタイル(ミーナ希望))>>7

3.ミカサの服(ペアルック)>>8

4.ベビー服>>9

5.EVAのプラグスーツ>>10
(そういえばシンジのでいいのかな?)

6.タキシード>>10

7.上半身裸に鎖付き首輪>>11
(下は履かせておきます。*ユミル制作)

8.彼シャツ(ハンナ希望)>>13

9.メイド服>>15

10.猫耳しっぽ(アニ希望)

11.???

12.???


あとはサシャが何を作るか決めないといけないです。
(サシャの萌えポイントはなんだろう…)

以上で漏れがなければ残り二つを考えます。
まだ何かアイデアある人いますか?

ふかした芋の着ぐるみ

コックさん(ハァハァ

せーらーふく

>>74

いかした芋の着ぐるみwwwww
ゆるキャラみたいな感じでしょうか?
それとも顔出てるやつでしょうか?

>>75
コックさん!
これは私自身、入れようかどうしようか考えてた(迷ってました)
ではせっかくなので入れましょうかw

>>76

おっと、13超えてしまった…!
まさかの…!

組み合わせて
猫耳しっぽセーラー服でもいいですか?

とりあえず、ここで安価を一旦締め切ります。

>>77
>>74は顔手足が出てるヤツで

エレンが次の服に着替えている間、ミカサにはひとつ椅子が用意され、部屋の真ん中あたりに座ることになった。

ミカサ(もうどんな格好で来てもいい…!)

正直、こんなサプライズをして貰えるなんて思ってもいなかった。

ミカサにしては珍しくそわそわしながら次を待つ。

ガチャ…

ミカサ「………?!」

しかし次に来た衝撃は先ほどの覚悟を軽く吹っ飛ばした。

エレン「………」

エレンはなんと、バスタオルで胸から膝まで隠して恥ずかしそうに部屋に入ってきたのである。

まるで女性の風呂上りスタイルのように…

ミカサ(待って!? これはどういう事?! まさか…そんな…!)

巡る邪な想像を必死に振り払う。

しかし想像してしまう。

期待してしまう。

女子その1「エレン~それじゃ意味ないよ。タオル外さないと」

エレン「馬鹿! 2月だぞ?! さみーんだよ!(震)」

女子その2「えーそこは男の子でしょ。我慢しなよ」

ミカサ(どんな格好でもいいとは思ったけれど、これは違う…! 絶対違う…!)

ミカサは珍しくブルブル震えて怯えた。

顔を真っ赤にして次に来るだろう衝撃に備える。

が…耐えられる自信なんて、ない。

エレン「くそ…これって衣装のうちに入るのか? こんなのがミカサ好きなのか?」

ミカサ「(パクパク…)(←言葉にならない)!!!!」

エレン「じゃーねえ! いくぞ!」

バサッ!

バスタオルを脱ぎ捨ててそのまますぐにハグをする。

>>78

なるほど…あっちか。笑いの神が起きるなあ(笑)

>>79

訂正。

エレン「しゃーねえ! いくぞ!」

たまにはこんな少女漫画チックなのもいいな

ミカサが可愛くてによによしてしまう

上半身裸…!

下は…水着の黒…!

この2月の最中、この格好はある意味拷問にも等しかった。(寒さ的な意味で)

案の定、エレンの体は鳥肌だらけである。

エレン(気合で耐える…!)

ミカサ「ksんfんsd;fんksんfjksbfjksdbfjsbfksbfksdんfksんksdf…」

ミカサの言語がもはや宇宙語である。

エレン「ミカサ…おめでとう!! よし、これでいいな! 次行くぞ次!」

ミーナ「えーそこはもうちょっと、せめて10秒は耐えようよ(S顔)」

ユミル「根性ねえなあ(ドS顔)」

アニ「本当に…クズだね(超ドS顔)」

エレン「好き勝手言いやがって…さっきの服が暖かかったらよけい寒く感じるんだよ! 時間もあんまりねえんだから、さっさと行くぞ!」

ミカサ(←あまりの衝撃に魂が抜けている)

>>82

ミカエレだとだいたいミカサがエレンを襲ってるものが多いですからね(笑)
エレミカでくらい、エレンが頑張ってもいいじゃないか…!
が、今回のテーマのつもりです。

そしてミカサを昇天させるのが最終目標です(笑)

ミカサの意識がどこか行っている間にエレンは3着目を着替えて戻ってきた。

エレン「よーし、今度はまともなのがきた」

ざわっ……

エレンはハイネックの黒のセーターの上に長い白衣(膝が隠れる位長い)を着て、黒縁メガネ、聴診器をかけていた。

急いで着替えたせいもあって髪がいつもよりボサボサだ。

そのせいで、よけいに忙しそうな医者の雰囲気を出している。

ミーナ「キタ━(゚∀゚)━!」

エレン「何が?!∑(°д°)」

ハンナ「予想以上の出来じゃない! まさかここまではまるとは思わなかった…(ごくり)」

ざわざわ…

一斉注目されるエレン。

エレン「そうか? これに似たやつはうちにもあったから、たまに部屋着で着てたんだけど」

ミーナ「え? 家で着てたって…」

エレン「うち、親父が医者なんだ。白衣なんて、何枚家にあったか覚えてねえよ」

ミーナ「ごふっ……!(通りで自然!)」

ハンナ「ミーナ! しっかりして! 萌え死ぬのはまだ早いわよ!!」

ミーナ「いい人生だった…(がくり)」

ハンナ「ミーナああああ!」

ミーナの屍はさておき(?)、肝心なのはミカサである。

意識がどこか飛んでいってるミカサに声をかけるエレン。

エレン「おーいミカサ、大丈夫か? 熱、計るぞ?」

そして二度目のおでこ同士のごっつんこ。

エレン「朝よりは熱下がってんな。脈、計るぞー」

その様子は実に手馴れていて、傍で見ているとエレンが本当の医者のように見えてくる。

エレン「ちょっと早いけど、まあ大丈夫だろ。口、あーんして」

喉の様子を胸ポケットに入れていた小さいライトと鉄製の平たい棒のようなものを使って、診察を始める。

これは本格的な診療のようである。

エレン「ん…よし、特に異常は見当たらねえな。せっかく聴診器もあるし、久しぶりに心音聞いてもいいか?」

ミカサ(こくり)

エレン「ちょっと胸あけて…ああ、全部じゃなくていい。上ボタンひとつでいいから…」

しばし、皆、注目。

エレン「よし、異常なし。問題ねえな、ミカサ!」

ミカサ「はっ…!(正気に返った)私は何を…エレン?」

エレン「おう」

ミカサ「あれ? さっきは服を着ていなかったような…」

エレン「もう着替えたんだよ。どうだ? 似合うか?」

ミカサ「ふふっ…子供の頃みたい」

エレン「俺も実はちょっと懐かしい。じゃあいくぞ?」

ミカサ「うん…」

おめでとーと言いながら三度目のハグを終わらせて満足したエレンだった。

しかし外野は…

アニ(エレン…意外とやるね…)

ユミル(やっぱあいつすげえな…)

クリスタ(ちょっとだけ格好良かったかも…働く男の人って感じで)

ハンナ(ミーナ大丈夫かな…)

と、それぞれ思いを巡らせていたのだった。

書き溜めていた分がだいたい書き終わったのでまた書き溜めてから投下します。
ちょっと時間がかかるかもですが…気長にお待ち下さい。


医者エレンが意外とかっこいい
ミカサは最後まで昇天せずにいられるのか

何事もなければもう少し医療の知識も習って
調査兵団にとって貴重な軍医の役もしてたんだろうな

ええのう

>>88

わあい。期待されて舞い上がります~♪

>>90
医者エレン、ナチュラルに着こなしているところがかっこいいと思います。
ミカサさん既にいろいろいっぱいいっぱいです(笑)

>>91
そうですね。
多分、調査兵団に入るために自分から勉強してそうだなーと思って。
(ままごとみたいにやってたかもしれないですが)
それをみてお母さんは息子は跡を継いで医者になるのかしら?
なんて思ってそうで…とか想像してました。

>>92

そもそもエレミカはこれが処女作です。
(前回はミカエレ風)
自分、どっちが好きなのかわからなくなる時があるので、
もし途中で嫌悪感とか出たら言って下さい。

とりあえず、このままのアホなノリで進めていきます。

隣の部屋で4着目の衣装を見たとき、エレンはあれ? と思った。

控え室であるここには未だに転がって寝ているサシャと、番号順に並べられた衣装がある。

4の数字の籠の中には、何処かで見覚えのある服が入っていた。

エレン(これって…ミカサが立体機動訓練の時にジャケットの下に普段着ているシャツと同じ色のズボン…そして極めつけは同じ色のマフラー)

そこまで認識してごく当然の結論が出た。

エレン(これ着たらただのペアルックじゃないか?)

これのどこが良いのかさっぱり分からなかったが、エレンは一応、それに袖を通した。

そして再び部屋に戻ると…

ミカサがびっくりしたような表情を見せた。

ミカサ「同じ…」

エレン「だなあ…こんなのでいいんか?」

ミカサ「嬉しい…お揃い…(照)」

エレン「じゃあいくぞ…」

ミカサ「待って…だったら私もそれと同じ服に着替えたい」

エレン「? 意味あんのかそれ?」

ミカサ「(こくり)少し待ってて」

そしてミカサも寝巻きから普段の服に着替えると、互いに再び向かい合った。

エレン「なんか変な感じだなあ…これ…(少し照れる)」

ミカサ「私も…ふふっ…」

エレン「じゃあいくぞ…おめでとう、ミカサ」

ミカサ「うん…(至福)」

クリスタ(あ…今までで一番キュンときた)

ミーナ(わかる…私も)

ハンナ(あ、復活した…)

ユミル(ふん…(笑))

エレン「次、着替えてくるぞ」

ミーナ「(ガーン)もう…?」

エレン「しょうがねえだろ? まだ半分も終わってねえ」

ミカサ「そう…(しゅーん…)」

エレン「なんだよ…これ気に入ったのか? 同じ服とマフラーしているだけだろ?」

ミカサ「うん…(照)」

エレン「だったら別の日にまたしてやっから。とりあえず、今は我慢な」

ミカサ「うん…!(明るく)」

ユミル「なんか今…ミカサの頭に犬耳のような幻が見えたのは気のせいか?」

アニ「だいじょうぶ…私はしっぽも見えた」

ユミル「そうか…そうだよな(目ごしごし)ミカサがたまにワンコに見えるのは間違っちゃいないよな」

そして5着目に突入。

ドアから顔だけ覗き込む|゚Д゚)))エレン。

エレン「……おーい、ひとつきいていいか?」

ミーナ「どうしたの? 着用方法分からなかったの?」

エレン「そうじゃなくて…これ考えたの誰だよ(汗)」

そーっと部屋に入った瞬間…

女子一同「「「ぶはっ……!!!!」」」

もこもこちsたタオル生地を全身に覆ったそれを着たエレンはなんていうか…非常に可愛らしかった。

クリスタ「か、可愛い…(*´`)」

ユミル「やべえ…! すげえ…! 考えたの誰だ?! 天才過ぎるだろ…!!」

一同、大爆笑である。

アニ「さあ…? 誰だったっけ? 覚えてないけど」

ミーナ「ここにいないサシャじゃない? うろ覚えだけど。なにげに一番はりきっていろいろ作ってたし」

ハンナ「かもね…あーもう、やっぱり起こしてきた方が良かったかな」

ミーナ「でも起こしても全然びくともしなかったよ? まるで薬でも盛られたみたいに寝てるし…(*実際に盛られています)」

ハンナ「仕方ないか。後で聞いてみよ」

エレン「サシャか…あいつの頭の中どーなってんだ?」

>>95

訂正

→もこもこしたタオル生地を

エレンは非常に突っ込みたくて堪らなかったが(もしかしたら本人ではないかもしれないが)、とりあえず、今はそれを置いておいて、ミカサに抱きついた。

ミカサ「ふ……ふわふわ…する…!(感動)」

エレン「だろうなあ…赤ちゃんに着せる服と似てるよなこれ」

ミカサ「ふわふわ…ふわふわ…(癖になりそう)」

エレン「着てて暖かいし、寝る時の寝巻きには使えるけど普段着るのにはちょっと恥ずかしいな…」

ミカサ「ふわふわ…ふわふわ…(既に中毒)」

エレン「おいミカサ…戻ってこーい」

ミカサ「はっ…!(しまった! ついつい)」

エレン「気持ちは分かるが、続きはまた今度な…おめでとう」


そして次でようやく6着目に突入である。

EVAスーツも、最初の王子様スタイル(オスカル風)みたいに、
エレンに途中で演技をさせたいのですが、
エレンは誰役が一番似合うと思いますか?
またどのシーンをやるのが一番いいでしょうか?
(*しかしEVAは遠い記憶過ぎて場面の詳細が思い出せない…)

覚えているのは綾波の

綾波「ごめんなさい…こんなとき、どんな顔をすればいいのか…わからないの」

シンジ「笑えばいいと思うよ」

くらいしかしっかり思い出せません。


何も希望がなければ、

シンジ→エレン
綾波→ミカサ

でいってもいいですかね?

このシーン以外でもっとエレンに似合いそうなシーンがあれば、そっちを優先します。

>>98
プラグスーツをリクエストした者ですが、作者さんにお任せします

あ、もしも破を視聴済みなら、クライマックスの
シンジが綾波を助ける所をお願いしたいです

シンジ「僕僕がどうなったっていい、世界がどうなったっていい!
 だけど綾波は、せめて綾波だけは、絶対助ける!」
でシンジが綾波の手をたぐりよせて抱きしめるシーン

描写が面倒そうなので、パスしてくれても構いません

エレン「なんだこれ?! かっけーな!」

男の子の心をくすぐる全身スーツ。

青と白を基調とした全体の線に沿ったその服は、エレンも見たことのないデザインだった。

エレン「えーっと…背中のチャックをあけて…着ればいいのか? うおっ…なんか気持ち悪いくらいぴったりのサイズだなあ」

ハンナ「大丈夫? 一人で着れた?|゚Д゚)))」

ドアをあけてこっそり様子を伺うハンナにエレンは興奮気味に答えた。

エレン「ああ! これ…今までで一番格好いいな! 戦闘服って感じがする」

ハンナ「うん。実はそのとおり。エヴァで闘う為のパイロットの服なんだよ」

エレン「パイロット? なんだそれ」

ハンナ「えーっと、運転手をもう少し専門的に言った言葉かな? あのね…ついでに…(台本を渡す)」

エレン「やっぱりな…くると思ってたぜ。今度は何をやらせる気なんだ?」

ハンナ「エヴァンゲリオン・破っていう小説のクライマックスシーンをお願いします(^人^)」

エレン「(さっきより長いな…)あ、今度はひとりじゃないんだな?」

ハンナ「うん、皆で読み合わせするよ」

エレン「(さっきのよりはやりやすそうだ…)で? 俺は誰の役だよ」

ハンナ「イカリ=シンジ(碇シンジ)って役だよ」

エレン「ちょっと待ってな。一回全部、目を通すから」

ハンナ「うん! 準備できたら教えてね!」



以下、読み合せを始めます。
*エヴァンゲリオン・破を観てない方はネタバレになるのでネタバレ気になる方は先に観てから読んで下さい。
*詳しい描写はある程度省略するので気になる方は、映画を観て下さい。

ミカサ(私も読む…のか。ヒロイン役らしい。嬉しい…(ドキドキ))

ミカサ「では…始める」



以下、演技中の一同。


ミカサ『イカリ君がもう、エヴァに乗らなくてもいいようにする……!」

ミカサ『逃げて、弐号機の人……ありがとう』


(中略*詳しい描写は映画を見てね!(宣伝しておきます(笑)))


エレン『乗せてください…!
    僕を…初号機に乗せて下さい!』

ハンナ『何故ここにいる(サングラスキラーン☆)』

エレン『僕は…僕は初号機パイロット…イカリ=シンジです!』



エレン『うおおおおおおおおおおお……!』

以下、ずっと戦闘シーンの描写をハンナがナレーション風に説明している。
(詳しい事は(以下略))



エレン『アヤナミを……返せ……!」

ミーナ『動いている…発動限界の筈なのに』

ユミル『…暴走?』

アニ『分からない…何故、初号機が動いているのか』



ユミル『はっ…?! エヴァがこんな力を…?!』

アニ『初号機が人の域を超えている…?!』

ミーナ『プラグ摺動(しゅうどう)、180オーバー! もう危険です!』

アニ『やめなさい! シンジ君…人に戻れなくなる…!(うっ…なんだこのシナリオ。嫌なセリフじゃないか)』




エレン『僕が止まったっていい…
    世界が止まったっていい…

    だけどアヤナミだけは…
    せめてアヤナミだけは…

    絶対、助ける……!』


ハンナの情景描写のナレーション。
(とにかくエヴァが大活躍してます)


ユミル『行きなさい…シンジ君…!』

アニ『ミサト?!』

ユミル『誰の為じゃない…!
    あなた自身の願いの為に…!(全くだ…誰かにも言って聞かせてやりたい)』


(中略)

エレン『アヤナミ…どこだ?』

ミカサ『だめなの…』

エレン『!?』

ミカサ『もう、私は
    ここでしか生きられないの』

エレン『アヤナミ?!』

ミカサ『いいの、イカリ君
    私が消えても代わりはいるもの』

女子一同『代わりはいるもの』

エレン『違う…!』

エレン『アヤナミはアヤナミしかいない…』

ミカサ『え…?』

エレン『だから今…助ける…!』


ミーナ『そんな…形状制御のリミッターが消えています! 解析不能!』

アニ『人の域に留めておいたエヴァが本来の姿を取り戻していく。
   人のかけた呪縛を解いて、人を超えた神に近い存在へと変わっていく…

   天と地と万物を紡ぎ…
   相補性の巨大なうねりの中で
   自らエネルギーの凝縮体に変身させているんだわ

   純粋に人の願いを叶える
   ただそれだけの為に…!

   (なんだこれ? まるで巨人化のようじゃないか)』

エレン『うおおおお…ああ…いいい…ぐううううう…(ずっと呻き声のターン!*梶ボイスで再生して下さい)』


エレン『アヤナミ…!』

ミカサ『…ん?(少し眠そうな感じで)』

エレン『アヤナミ…!』

エレン『うおおおおおおおおおおお!!!』

エレン『アヤナミ…手を…! こい…!!』


ミカサ、手を伸ばす。
それをエレンが引っ張って抱きしめる。



女子一同「「「おおおおおおお…!(パチパチパチ)」」」

>>99
>>100

とりあえず、こんな感じになりました。
エレンがシンジを演じるって新鮮で楽しかったです(笑)

これをただの部屋でやってると思うと草不可避

ハンナ「文句なしだわ…エレン。あんたって演技うまかったのね」

ミーナ「本当…こんな特技があるなんて知らなかった」

エレン「自分でもびっくりだ…」

とりあえず、これでハグも終了である。

ミカサから離れて、エレンは疑問を口に出した。

エレン「でも話の内容がさっきのクリスタのやつよりよく分かんなかったぞ。これってつまりどういう状況なんだ? そもそもエヴァってなんなんだ?」

ハンナ「ああ…ええっとね。簡単に言うと、巨人と同じくらいの大きさのものを人工的に作って、その中に入って動かして闘っているのね。その乗り物が”エヴァンゲリオン”と呼ばれるものなの」

ミーナ「でもその乗り物には相性があって、相性のいい人間しか乗れないの。そこで選ばれたのがイカリ=シンジ、アヤナミ=レイ。ほかにもいるけど、ここではその二人がパイロットなの」

ハンナ「でも途中で三人目の…アスカっていうパイロットが乗っていたエヴァが暴走しちゃって…殺してでも止めないといけなくなったの。その任務を放棄しようとしたシンジ君は、一度パイロットを外されるのね」

エレン「ああ…だから最初は乗ってなかったのか」

ミーナ「そうそう。でも、今度はシンジ君がエヴァに乗っていない間に、アヤナミが敵…私達でいう巨人のような敵ね。シト(使徒)って呼ばれてるそれが襲ってきて、アヤナミもそいつに飲み込まれ…食われかけるって言えばいいのかな? そういう状態になって…」

ハンナ「それをギリギリで助けるのがシンジ君なの」

エレン「はーっ…(俺達の今の状況と似てるのか。フィクションだけど)」

>>105
それが声優さんのお仕事ですよ…!wwwww

あと、おまえらもフィクションだろ、
というツッコミはなしでお願いします(笑)。

ハンナ「詳しい事はこの本に書いてあるから、読んでね(分厚い本ドン☆)」

エレン「今、手渡されても持って帰れねえよ。明日でいいか?」

ハンナ「あ…それもそうか。ごめんごめん」

エレン「しかしそうか…巨人と同じ大きさぐらいのものを人工的に作るか…大変そうだけど、もしそれが実現できたら俺達も巨人と闘いやすくなるかもしれねえな!」

ミーナ「そうね…でも誰が乗るのかが問題よね」

ユミル「そんなのエレンが乗るに決まったようなようなもんだろ」

エレン「ああ…! もし実現出来るなら乗ってやる!(やる気満々)巨人どもをボコボコにしてやんよ!(ファイティングポーズでシュッシュ)」

アニ(………)

エレン「アルミンに頼めば、案外作ってくれるんじゃねえか?」

ハンナ「(ドラえもんじゃないんだから…)いや…さすがにそれはどうだろう?(汗)」

ミーナ「ええっと、エヴァはね、作ったとしても、維持費がとてもかかると思うの。お金が沢山ないと、実現は難しいんじゃないかな」

エレン「そうか…(がっかり)だったら俺達が立体機動で今まで通り頑張るしかないか…」

ハンナ「そういうことだね」

ミーナ「じゃあそろそろ次に行こうか」


そして7着目へと続く。

やっと半分過ぎた…。

ちょっと休憩します~。

今度は少し衣装チェンジに時間がかかっているようだ。

ミカサ「こんなにいろんなエレンを見れるなんて夢にも思わなかった…どれも素晴らしい…)

ジーン…

ミカサが余韻に浸っていると、ようやくエレンの登場である。

全身白いタキシードとシルクハット、白いマント。片眼眼鏡に白い手袋。青いシャツに赤いネクタイ……

これは所謂…

女子一同「「「怪盗キッドキタ━(゚∀゚)━!」」」

ミカサ(?)

ミカサは娯楽に疎いので、何故皆が興奮しているのか理解していない。

クリスタ「ということは、手品ね!手品をやってくれるのね!」

ユミル「何やるんだあ? エレン」

エレン「はあ? 何言ってんだ? 手品なんて出来るわけねえだろ」

女子一同「「「手品! て・じ・な!」」」

エレン「あのなあ…突然そんなこと言われて出来るわけねえだろ…………………」

手首をくるっと回して

ポン!

ミカサの目の前で造花のバラの花を一本だけ出現させた。

エレン「こんなのくらいしか」

ミカサ「………………………」

エレン「………………………」

ミカサ「………………………」

エレン「………………………な、なんか言えよ。恥ずかしいだろうが」

照れて困るエレンにミカサは更に困った。

ミカサ「ごめんなさい…こんな時、どんな顔をすればいいのか、分からないの」

エレン「……笑えばいいんじゃねえの?(照)」

ミカサの小さな笑顔に、周りは「あー!」と笑った。

ハンナ「そのセリフは…さっきのプラグスーツの時にやって欲しかった…! くっ…!」

ミーナ「まさか素で出てくるなんて思わなかったよお」

エレン「何の話だ?」

ミーナ「後で説明する…」

エレン「全く…まさか手品の仕込みの支持まで入ってるなんて…おかげで準備に時間がかかったじゃねえか」

クリスタ「でも怪盗キッドといえば手品だもん。その白タキシードとセットだよ」

女子一同「「「うんうん」」」

エレン(女子のツボがさっぱり分からねえ…)

そう思いながら「おめでとう」のコールと共にハグをするエレンだった。

8着目に続く…。

>>110

訂正

ミカサ(こんなにいろんなエレンを見れるなんて夢にも思わなかった…どれも素晴らしい…)

カッコが間違ってます。独白です。

>>110

訂正その2

まさか手品の仕込みの指示まで

支持→指示

変換ミスった。

8着目の衣装に着替えたエレンは、さっきの白マントで全身を覆いながら入ってきた。

エレン「また寒いやつきた…誰だこれ考えたの…」

ユミル「ククク…(挙手)」

エレン「ユミル、おまえかあ! だから首のサイズを何度も確認したんだな…」

ユミル「まあな。あ、手首はクリスタにも手伝って貰ったけどな」

クリスタ「あんまり締めつけがきついと痕が残るかもと思って…ギリギリまで調整したんだよ」

ミカサ「締め付け…?」

ざわ…

何だか嫌な予感がする。

ミカサ「ユミル…どういう事?(ゴゴゴ…)」

ユミル「そう警戒しなくていい…これはあるカードをモデルにイメージして作ったアートだよ。タイトルは『封印されしエレン=イェーガー』だ」

エレン「ったく…」

エレンの首、両手首、両足首の五ヶ所にそれを繋ぐ錠と鎖…鎖は途中でぶった切っていたが、それはとてもなんというか…素晴らしくエクゾチックだった。

上半身は裸だったが、下は白い布の腰巻(膝が隠れる程度)、胸には鍵と似ているペンダントがひとつ(十字架にも似ているが、頭の部分だけОの字になっている)頭には蛇の飾りがついたティアラのようなものがかけられていた。

ミーナ「遊戯王っぽいデザインだね。王様みたい」

ユミル「元ネタはエグゾディアだけどな」

ハンナ「なるほど!」

エレン「エグゾディア?」

ユミル「頭、両手、両足のカードを計五枚、揃えると無敵になる役のことさ。モンスターカードの中で最強のチートカードだよ。化物中の化物だ」

エレン「…化物がモデルなのか」

少し複雑になる。

自分がまるで化物に似ていると言われているようで。

ユミル「でも鎖から解き放たれた時(5枚揃えるという厳しい条件のこと)最強になれるんだぜ? エレンっぽくないか?」

ミカサ「確かに…そうかもしれない(スリスリ)」

エレン「お、おい…手首触っても手枷は外せないぞ」

ミカサ「鍵がいるのね?(触って確認中)」

エレン「そういうデザインらしい・というか、水着よりかはマシだけど、さみーんだよ! これも!」

エレンは再びさっさとミカサに抱きついてハグを終わらせた。

ユミル「ふざけんな。それじゃハグのうちに入らねえよ。せめて30秒は耐えろよ」

エレン「さっきより秒数が増えてるじゃねえか! チッ…じゃあせめてマントくれ! 一緒に包まるから!」

ミカサ「(ぶーっ)え、エレン…? きゃああっ!?」

白マントに一緒に包まるという出血大サービスにミカサの心臓は激しく跳ね上がった。

ドックン…ドックン…ドックン…

細身ではあるが適度に逞しい筋肉に直に触れる。

いつぶりだろう。こんな風にエレンを意識して触っているのは。

ミカサ(こんな…こんなことって…!!)

水着の時は意識がほとんど飛んで残っていなかったので、その感触をゆっくり味わう余裕はなかった。

しかし、今は違う。

ミカサ(エレンの肌が…体温が…ああっ…(ブルブル))

この時間が、刹那が、

ミカサ(ユミル…皆…ありがとう…!)

感謝しか出来ない。

この時を用意してくれた全てに…!

エレン「…10、11、12、13、14、15、16……(途中省略)30! もうイイだろ!(がばっ)」

ユミル「ちっ…しゃーねえな(ミカサも限界か)」

エレン「次行くぞ! 今、何時だ?」

ミーナ「あ…やばい…もう一時間経ってる。確かに少し急いだほうがいいかも!」


そして9着目へ続くのである。

>>11

少し条件が変わってしまいましたが(枷が増えた)
どうせなら首だけでなくて手首両足もやっちゃいました。てへ☆

EVAリクエストに応えてくれてありがとうございました、感謝です
ミカサの反応もだけど女の子たちの反応もかわいい

エレン「寒いのばっかじゃねーか! またこういうのかよ!」

ミカサと同じデザインのシャツを素肌の上に一枚だけ羽織って、下はパンツ一枚のエレンが乱暴にドアを開けて入ってきた。

女子一同「「「きゃあああ!」」」

エレン「顔を隠して指の間から見るくらいなら堂々と見ろよ!」

アニ「じゃあ念慮なく(ジロジロ)」

ユミル「見せてもらうよ(ジロジロ)」

ミーナ「見ちゃう見ちゃう(ジーッ)」

エレン「あ、いや、悪かった。そんなに見なくていいから(汗)」

ミカサ「………」

エレン「ミカサ…?」

ミカサ「え…エレン…だめ(真っ赤)」

エレン「え…(まずいΣ(゚д゚lll) なんか様子が変だ)」

ミカサ「せめて下のズボンはいて…私のを今、貸すから(脱ぎ脱ぎ)」

エレン「おまえが脱いでどうすんだよ! 馬鹿!」

慌てて止めに入るエレン。

その至近距離にミカサの顔は更に真っ赤になった。

エレン「あーもう! さっさと終わらせるぞ!(寒いから) おめでとう! ミカサ!」

そしてぴゅーっとドアの外に逃げるエレン。

残されたミカサは、がくんと、腰が抜けてしまった。

ユミル「大丈夫か? ミカサ(笑)」

ミカサ「力が入らない…(こんなこと初めて…)」

ユミル(おーおー乙女な表情しとる)

クリスタ「今のはちょっと刺激が強すぎたんじゃ…(指の間から見てる)」

ユミル「ククク…この次は違う意味で衝撃的だからな。ミカサ、あと少し頑張れよ」

ミカサ(これ以上、何がくるっていうの…?)(*次は女装です)



いよいよ10着目へ突入します!

お腹が減って力が出ない…(二回目)
下書きがまた溜まったら投下します~
もちっとだけ待ってて下さい~

>>116
いえいえ~エヴァのプラグスーツはコスプレの基本です((`・ω・´)キリッ)
最初、どうやって進撃の中の子達が娯楽を知るようにするか迷ったですが、
新聞を読む描写はあったので、だったら活字(小説本)でいいやと思い、ああなりました。
多分、アニメや漫画はなくとも、舞台やミュージカルくらいなら、中央にいけばありそうですよね。

女子の反応がコスプレを楽しむ女子と全く変わらない(笑)
エレンを人形にして遊んでますね。完全に。
(今回のエレンは着せ替え人形みたいなもんです)

エレン(いい加減、布が欲しい…あ、今度は大丈夫か?)

広げた服を確認した。

エレンは一度、固まった。

エレン(……ブーツ、長い靴下、フリルのエプロン、スカート、しかもカツラまである。黒髪のセミロング…)

それら全てに突っ込まずにはいられない。

エレン「女装じゃねえか…! どこをどう見ても…!」

何がどうなって女装になったのか。いや、

それ以前に女装なんか見て、ミカサは喜ぶのか。

エレン(いや…女子の事は女子にしか分からねえ…筈。俺には理解出来ないが…これでミカサが喜ぶのであれば…)

いや、でも、もし、万が一、引かれたらどうしよう。

ぐるぐる葛藤するが、時間はない。

エレン「えーい! やるしかねえ!」

引かれたら引かれた時だ!

そう腹をくくって、エレンは女装(メイド服)になった。

エレン「待たせたな!」

ガチャ…

エレンが登場した瞬間、空気が固まった。

エレン(やべえ…やっぱ皆引いてるか? これ?)

汗だらだら反応を待っていると、直後、遅れて、

女子一同「「「似てる…!」」」

と、合唱した。

エレン「は? 誰に?」

ミーナ「『会長はメイド様』っていう作品のヒロイン、アユザワ(鮎沢)=ミサキ(美咲)に」

エレン(まじか…)

ユミル「いやまさか…ここまで違和感が仕事しなくなるとは思わなかったわ」

エレン「なんじゃその言い方は」

クリスタ「はまってるって事だよ。はい…(台本を手渡す)」

エレン「(もう突っ込む気力もねえ)女の声なんて出せねえよ」

クリスタ「そこは気にしなくていいから…元々、ヒロインの性格がエレンに似てるからやりやすいと思うよ」

エレン「(俺に似てるヒロインって何なんだ)相手役の男はミカサがやるのか?」

ミカサ「私も男の声は出せない…」

クリスタ「全く気にしなくていいよ! あ、じゃあいっそ、言葉遣いは普段の二人のままで読んでいいよ」

ユミル「その方が違和感ないかもな」

エレン「ということは、女言葉の部分を男言葉で話していいって事か。分かった。それならやってみる」



以下、エレンとミカサの演技。

ミカサ『あいつら誰にも言ってないよ…言ってないみたい』

エレン『…そ、そうかやっぱり…
    かなり覚悟してきたんだがな…
    あいつらに何かしたのか?
   (ここはこのままだな)』

ミカサ『別に…
    俺…私の密かな楽しみだったから
    あんま…あまり言いふらさないで欲しいとは言った』

エレン『…やっぱ楽しんでんのかよ…(ここも変更なし)』

ミカサ『だってきっと心配だって言ったら怒る(”でしょ”は省略)』

エレン『……(怒っているらしい)』

ミカサ『まー私は別に学校にバレてもいいと思う(”けどね”は省略)
    バイト自体は許可されているんだ…から(”し”だと言いづらい)』

ミカサ『メイドの服着てるからって
    会長が強い事も
    頭がいい事も
    努力を惜しまない性格なのも
    全部変わらない
    胸を張っていい(もう細かい語尾は適当にいこう)』

エレン『…昨日、一日中何故ウスイ(碓氷)がこれ程ムカつくやつなのか考えていたんだが』」

ミカサ『……(傷ついて無言…気持ち分かる)』

エレン『お前は私…俺が必死になって走っているところを
    もう既に走ってたり余裕で走り抜けたりするんだ。
    そうして俺の前を後ろ走りしながら、
    たまに俺に声をかけてくる。

    俺は負けん気が強いから
    それがすげー悔しくてむかつくんだけど
    今回はお前が前走ってたから
    助かったんだよな……

    (なんかミカサみてえな野郎だな、このウスイとかいう奴)』

エレン『見てろよ
    すぐにウスイ(碓氷)を追い越して今度は俺がお前の心配してやる
    (あれ? 別に変更するところがねえな)』

エレン『あ…そうだ
    マフラー悪かったな。他にもいろいろ…
    貸しを作るのは嫌だから何か礼をしたいんだが
    思いつかなくてな…
    何か考えといてくれ

    (ここも変えるとこがねえ…あれ?)』

ミカサ『では…一日だけ
    私だけのメイドになって欲しい( *`ω´)キリッ』

エレン『は!?(変態だなこいつ…!)
    何考えてんだお前アホか!』

ミカサ『いいでしょ…ケチ…』

エレン『黙れヘンタイ!!!!!(本当だよ…)』


女子一同「「「おおおお……(パチパチパチ)」」」

エレン「一人称以外、変更すべきところがねえ。どーなってやがる…この子、ヒロインなんだよな? 本当にヒロインなんだよな?」

クリスタ「ヒロインです!(`・ω・´)キリッ」

ユミル「つまりエレン、お前もヒロインなんだよ」

エレン「どういう理屈だそれは!? 俺は男だぞ! ヒロインじゃねえよ!」

アニ「でも似合ってるのは否定出来ないんじゃない?」

エレン「このヒロイン役はたまたまだろ? なあミカサ! お前もそう思うだろ?!」

ミカサ「そ…そうね(←意味が良く分かっていない)」

ユミル「ククク…まあいい。次の衣装を見ても同じように言えるか勝負だな。ミカサ」

ミカサ「?」

エレン「おい…どういう意味だよ」

アニ「次はいよいよあたしの作ったやつの番だよ」

エレン「げっ…嫌な予感がしてたアレか」

アニ「私の作った衣装を着てみて判断すればいいさ」

エレン「また女装かよ…(←察した)」

アニ「ただの女装じゃないさ。私の萌えを詰め込んだ作品だ(`・ω・´)キリッ」

エレン「何故お前もキリッとする…まあいい。ミカサ、お前、俺が女装してても気持ち悪くないか? 本当に大丈夫なのか?」

ミカサ「(きょとん)全く。むしろ可愛いと思う(照)」

エレン「そ、そうか…じゃあこのままハグしてもいいんだな」

ミカサ「(こくり)………」

エレン「(いろいろ複雑だな…)よし、じゃあハグするぞ! ミカサ…おめでとう」

ミカサ「ふふ…私も…」

エレン「お…おい」

ミカサも抱き返す。その柔らかい感触にエレンもドキッとしてしまう。

エレン「つ、次行くからな…もういいよな!(焦)」

ミカサ「……うん」


そして11番目の決戦が始まる…!

今日はここまで~
続きはまた明日書きます。(`・ω・´)ノシ

乙でした
続き待ってます

あ、実は私、
一作目はミカエレ(エレンのパンツを洗おうとするミカサのお話)、
二作目でエレミカ(ミカサの誕生日祝い)
と書いてますが、三作目どうしようか迷ってます。

ミカエレとエレミカ、どっち向きがいいのか…

ここの掲示板って、あんまりエロス書かない方がいいですかね?
どの辺までOKなのかよく分かってないですが、
エロコメも好きなんで…
ちょっとそれっぽく書いてみたい気持ちもあります。

戻ってくる前に、何かアドバイスくれたら嬉しいです~。
(甘えてみる)

続き期待

自分の書きたいものを書けばいい。
読んでいる人に媚びるようなことはしなくていい。
純愛が好きな人が居ればエロが好きな人もいる。
次の作品に関しては自分がどちらなのかで決めたらいい。
その自分が楽しめるようなものを書けば
読んでる人も楽しくなるんじゃないかな?
楽しんだもの勝ちってやつだ、頑張れ。面白い
ちなみに今エレアニと暗殺教室のパロ書いてる。
書きたかったから書いた。

ちなみにアドバイスとしては、エロは自信がなければやめた方がいい

>>130
結構、ここの掲示板は割と自由度が高いと考えても良さそうですね。
了解です! 己の萌えに突き進みます!(`・ω・´)キリッ
エレミカ、ミカエレどっちも好きなので、
ある程度、書いてみて調整しながら決めていきます!

アドバイスありがとうございます!

エレミカも好きだぞ、乙

>>131
エロは…とりあえず、過去に書いたことがないわけではないですが、
経験値的に数字化するなら

エロ:シリアス:ギャグ=30:50:60

くらいの比率ですかね。
経験値は、シリアス>ギャグ>エロくらいです。

自信が出来るくらい、
もし、いいのが書けたら投下してみます。

アドバイスありがとうございます!

132

自由度が高いといえばそうだな。
そのせいで「wwwww」やりまくるksいるけど。

>>127
あともう少しで全部の衣装が終わるのでお付き合いくださいませ~

>>133
同士よ…! キラーン☆

>>134
寝ぼけて書き間違えてとった。
エロ:シリアス:ギャグ=30:60(70):60
くらいかな…

一番得意なのはシリアス長編。

>>135
まじっすかーすごい掲示板なんですね。
2ちゃんねる超初心者なので、まだ本当、勉強中です。

ちなみにやりまくるエロより葛藤するエロの方が好み(`・ω・´)

>>129
あ、すみません。(´Д`;)ヾ ドウモスミマセン
見落としてた…ありがとうございます。
あともうちょっとでゴールだから頑張る

***********
清書、投下しまーす
***********




再び現れたエレンの姿を目に入れたその瞬間…

ミカサの体は勝手に動いていた。いや、突き動かされたというべきか。

まるで餌を見つけたワンコのように飛びつく。

エレンにハグされる前に、自分からハグしてしまったのである。

エレン「お、おい…ミカサ!? どうした?!」

ミカサ「ハッ…(我に返る)」

再び、エレンの姿を目に入れる。

その瞬間、また、ビリビリとした衝撃が体中を走った。

黒い猫耳(カチューシャ)+紺色の冬服セーラー服(リボン赤+スカート丈膝上+黒タイツ)

という女装(いでたち)を見た瞬間、良く分からない感情がミカサを支配したのだ。

ミカサ「分からない…これは一体…抱きつきたくて…堪らない…!」

エレン「はあ?! (どどどどどどどういう事だ?!)」

アニ「ミカサ…それが萌え、だよ」

ミカサ「萌え・・?」

アニ「自分では抗えない。良く分からない甘い感情・・・人はそれを”萌え”と呼ぶんだよ!!(ビシッ)(なるほど君っぽく指突きつけ)」

ミカサ「…?! これが…萌え…!」

まるで初めて水(ウオーター)という名を知ったヘレン=ケラーのような天啓が、ミカサに襲いかかった。

知ってしまったら最後、もう後に引けない。

昔の自分(少女時代)には戻れないのだ。

アニ「そうさ…今までの衣装も十分良かったけれど…それは性的な良さだったり、刺激だったり、触り心地だったり、格好がよかったからドキドキしただけ…このドキドキは、それと似てはいるが一線をかく全くの別物…私にとってはこの王道(猫耳しっぽ)×王道(女子セーラー服)が最も自分の萌えを具現化したものなのさ!」

ミカサ(な、なんですってー!?)

アニ「どうやらミカサ…アンタと私は似たような趣味・趣向を持っているようだね。ふん…嬉しいよ」

エレン(二人が何を言っているのか全く理解出来ねえ)

ひとり取り残されるエレンだった。

アニの舐めまわすような視線がエレンを襲う。(*本人気づいてません)

アニ「倒錯的で素敵だろ…? スカート丈も、膝が見えるくらいの丁度いい長さだ。あえて素肌は見せず、黒タイツを履かせることでエレンの美脚ラインを強調する。そしてエレンの猫目に合わせた黒猫耳…三毛猫と迷ったけど、ここはあえて黒で全体を揃えてみたよ」

ミカサ(あ、あなたが神か…!)

ミカサが何故かアニを尊敬の眼差しで見ている。

アニ「それでも…あんたはエレンを…ヒロインとは認めないのかい?」

ミカサ「もう…エレンがヒロインでいい…!(がくり)」

エレン「こらミカサー!!(ゆっさっゆっさ)」

遺言(?)を残してぐったり昇天するミカサを必死に揺り起こすエレンだった。

エレン「おい! 起きろ! アニの口車に乗るな! 何かいろいろ間違ってるだろ?! 頼むよおい!(涙目)」

自分の家族にヒロイン認定されてはかなわない。

エレンは必死にミカサを揺り起こした。

ミカサ「はっ…!(再び我に返る)」

エレン「全く…訳が分からんこと言いやがって…だいたいなあ…こういう可愛い格好は、本当ならミカサ、おまえにやって貰いたいくらいなんだぞ!(男としては)」

ユミル「ああ…それなら大丈夫だ。エレンとミカサの背丈はほぼ同じだから、エヴァのプラグスーツと水着を除けば、ミカサでも着れるように少し大きめのサイズに作ってあるよ」

エレン「あ…そうだったのか(早着替えでそこまで気づく余裕がなかった…)」

ユミル「手枷はサイズ調整出来る仕様にしてあるしね。ククク…そういうプレイがお望みなら、の話だが」

エレン「バッ……す、するわけねえだろ! アホか!」

エレンは顔を赤らめて否定するが、ユミルは「ふ~ん」と本気にしなかった。

ユミル「なんにせよ、その服はもう全部、エレン、あんたのものだ。好きに使うといいさ」

エレン「………(ま、まじか)」

エレンは自分の服(スカート)の先を摘みながら一瞬だけ、これを着たミカサを想像してみた。

もやもや~ん…

エレン(俺なんかより…ミカサがこういうの着た方が100倍可愛いじゃねえか)

ちょっとだけ、萌えの意味が分かった気がした。

エレン(はっ…! 馬鹿か…?! 今はミカサ優先だろうが!)

エレンは邪念を振り払い、ミカサをハグし返すと、

エレン「おめでとう…ミカサ。次行くぞ。続きはまた今度な」

ミカサ「うう……((´;ω;`)本気で名残惜しい)」


そしていよいよ12着目(あともう少しでゴールだ!)へ続く。

エレン「………」

12着目の衣装を目の前にエレンは困惑していた。

エレン「これ…どうやって着たらいいんだ?」

チャックはあるようだが、構造上、自分では締められないと思う。

何故なら、全身を覆うサイズのじゃがいも(着ぐるみ。手足出てるタイプ)だったから!

悪戦苦闘して、なんとか体を入れてみたものの…

後ろだけはどうにもならなかった。

エレン「背中に手が届かねえ…くそっ…サシャを起こして手伝って貰った方がいいかもな。せっかくここにいるし」

エレンはまだ寝ているサシャを揺り起こした。

耳元で、目覚めやすいセリフを言ってみる。

エレン「おいサシャ…スープが冷めるぞ」

サシャ「冷めたらだめええええ! は! エレン! ここは?! どこ!?」

エレン「女子寮だよ。お前、今までずっとここで寝てたぞ」

サシャ「そんな! 今何時ですか?!」

エレン「今…(チラッと確認)夜中の一時半くらいかな。やべ…いつの間にか結構長居してたんだな」

サシャ「そんなあ…じゃあファッションショーは終わったんですか?」

エレン「いや、まだだ。つーか、見れば分かるだろ。この着ぐるみ、一人では着れねーんだよ」

サシャ「あ! そうでした! すみません…では失礼して…」

サシャに背中のチャックを締めて貰い、ようやく完成した。

じゃがいも星人のようなものが…!

サシャ「むふーっ…我ながら良い出来です」

エレン「サシャが作ったのか? コレ」

サシャ「はい! このもふもふ感を出すのに苦戦しました!」

もふもふもふもふ……

確かに触るともふもふ…する。
綿のようなものを詰めているようだ。

エレン「あのさ、サシャ、おまえ、これと他にも衣装作ったのか?」

サシャ「? はい! ベビー服とこのふかした芋の服と、私の尊敬する作品の、とあるキャラクターの衣装、三つ作りました!」

エレン「すげーな…よく頑張ったな」

サシャ「だってミカサのお祝いですから! はりきりますよ、そりゃあもう…(じゅるり)」

そこで何故、唾液が出てくるのか分からないが、サシャは嬉しそうだった。

サシャ「皆、はりきりましたよ! 普段あんまり話さないアニですら、頑張ってました! 萌えを教えるとかなんとか言いながら…」

エレン「そのけんは既に分かった。確かにすごかったな」

サシャ「ええ?! じゃあもしかして、残すはもう、私の作った残り二つだけですか? とほほ…皆の完成品も見たかった…(涙目)」

エレン「心配すんなって…また機会を作っていつか見せてやるよ」

サシャ「むふふ…エレンは優しいですね(´ω`*)…ミカサが惚れるのも分かります。プフー」

エレン「ばーか、褒めても何も出ねえぞ」

サシャ「知ってますー。じゃ時間勿体無いんで、一緒に行きましょうか!」




今度はサシャと共に部屋に入る。

と、その瞬間、爆笑の渦が巻き起こった。

ミーナ「あーサシャ…! やっと起きた…! プフッ」

ハンナ「良かった起きて…プフッ!」

アニ「(笑いたくない…笑いたくないのに…!)………」

ユミル「これは…笑うなっつーほうが無理だろ」

クリスタ「サシャ、なんでこのデザインにしたの?」

サシャ「皆さん、自分の欲望を具現化しろって言ったじゃないですか! だから私は、『触り心地』『見た目』『リスペクト』を全部つぎ込んだんです!」

クリスタ「そ、そう…(やっぱり差者は斜め上の発想の持ち主ね…すごい)」

ユミル(その結果がこれだよ…! を地でいきやがった…)

>>143
訂正

変換ミス→エレン「その件は既に分かった。
変換ミス2→クリスタ「そ、そう…(やっぱりサシャは

なんかミスが多くてごめんね。

ミカサ「すごい…美味しそう…」

エレン「食べるなよ。さすがに食えるようには作ってねえ」

ミカサ「うん…それは分かってる…」

エレンはミカサをハグすると…

ミカサ「もふもふする…(気持ちいい)」

エレン「だろうな。綿、詰まってるみたいだぞ」

ミカサ「(もふもふもふもふ…)楽しい…」

エレン「お前、赤ちゃんの服の時も似たような反応してたな…」

ミカサ「だって触って楽しい…飽きない…」

エレン「そうか…まあ、楽しいならいいか」

エレンは12回目のおめでとうを言うとミカサから離れて言った。

エレン「次でようやくラストか…長かったなあ…」

でも、長いようであっという間だった気もする。

サシャ「あ、待って下さい!」

エレン「なんだよ」

サシャ「ラストを飾る前に、ちょっとだけ待ってて貰えませんか? すぐ戻りますので…!」

エレン「何だ? まだ何かあるのか?」

サシャ「次の格好にはどうしても必要なアイテムがあるんです! 今から調理場に行ってとってきます!」

エレン「お、おい…無茶すんなよ…! 見つかったら独房行きだぞ?!」

サシャ「大丈夫です! 慣れてますから!(キュピーン☆)」

両目を輝かせてサシャは部屋を出て行ってしまった…。

お、お腹が減って力が出ない(三回目)
書いていると何故かサシャ状態になってしまうんだ…。

食べてからまた再開します。

食べたら眠くなってしまった…。
少し仮眠とってきます。またね(o・・o)ノシ

エレン「…とりあえず、最後の衣装を着てサシャを待つか」

一旦、また隣の部屋に戻って、ミーナに着替えを手伝って貰い、着ぐるみを脱いで、最後の衣装に着替えるエレン。

エレン「何だ? 思ってたのよりまともだぞ。白いハチマキと、黒い長袖(厚手)と、ズボンと、腰下用のエプロン(シンプル)だけか」

想像していたものよりずっとまともだった。

その黒い長袖には胸に刺繍で文字が縫われている。

小さく『ユキヒラ』と書かれていた。

エレン「この『ユキヒラ』ってのが、サシャの尊敬する人物なのか? また何かセリフ言わされるんかなあ…?」

と、思いながらしばしサシャの到着を待つエレンだった。


サシャ「お待たせしました! エレン、これをミカサに『おあがりよ!』と言いながら食べさせて下さい!」

サシャが白い皿にのせて持ってきたのは、なんと肉だった。

それもただの肉ではない。調理済みの、である。

エレン「何だこれ?! すげー美味そう! サシャが作ったのか!」

サシャ「はい! 作って隠していたものを温め直してきました。ユキヒラ=ソーマっていう、私のリスペクトする登場人物が作った料理を真似て、私も作りました! 味は保障しますよ!」




オチがバレバレですねこれ…(笑)

サシャの好みのタイプはソーマ君みたいなタイプだと思います(`・ω・´)

それは厚切りベーコンと、じゃがいもによる『なんちゃってローストポーク』と呼ばれる料理であった。

(*食戟のソーマ1巻参照)

エレン「これ…作るの大変だったんじゃないか? こんな大きな肉の塊…金出して買ったら相当するだろ」

サシャ「いえ、実はこれ、肉の部分は外側だけで、中はじゃがいもで作っているので…まあそれでもお金はかかりますが、それだけの価値はある料理なんですよ!」

サシャは涎を零しながら(^q^)説明した。

サシャ「初めて試作を食べた時、あまりの旨さに失神したくらい、うまかったんですよこれ!」

エレン「失神?! 本当かそれ…!?(じゅるり)」

サシャ「はい! あ…でもこれも、実は最初に作ったやつの半分しかないんですけどね。味見し過ぎてサイズが小さくなっちゃいました。すみません…(てへっ)」

サシャが最初に涎を出していた理由はこれだったのだ。

エレン「やべえ…そんなすごいもんなら俺も食べてえな! 夜中だからよけいに食いたくなってくる…」

サシャ「ダメですよ! 今日はミカサの分まででオシマイです!」

エレン「くそーっしゃーねーか。分かった。渡してくる!」

エレンが部屋に入ると、今度は皆、違った意味で歓声をあげた。

ミーナ「うわあ…いい匂い…美味しそう」

ユミル「なんだ…おお…ベーコンか、これまるごと?」

サシャ「外側だけです! 中はじゃがいもですよ!」

皆、一斉に、腹の虫がなった。

クリスタ「恥ずかしい…(〃ω〃)」

アニ「そういや腹減ったね」

ユミル「もうこんな時間だしな」

ミカサ「皆で食べれば…」

エレン「いや、この量じゃ全員で分け合ったら一口ずつしか食べられねえ。今日だけはミカサが優先だ。えっと……『おあがりよ』」

エレンは腰を落として、ミカサの目の前に皿を差し出した。

ミカサは戸惑っていたが、周りの視線を確認して頷くと、丁寧に「いただきます」と手を合わせて箸を取った。

ミカサ「……!(口の中で何かが…溢れてくる!)」

噛み締める度にじっくり焼かれたベーコンの香ばしい肉汁が…

たっぷりと溢れてくる…

外はカリカリ…中はジューシーな官能的な食感…

ミカサ「はふっ……ふっ…(美味しい)」

ミカサが料理にパクついている姿なんて初めて見た。

普段の彼女は静かに、それこそよく噛んで落ち着いて食べる。

サシャ程ではないにしろ、今のミカサは野性的な食べ方だ。

エレン(やべっ…なんかエロいな…)

顔を真っ赤にして食べ続けるミカサに、エレンはうっかり頬を染めてしまう。

ミカサ「うっ…うん…(ごっくん)はあ…うん……(ごっくん)」

喉に通っていく快感には抗えず、夜中の空腹も相まって、ミカサはそれらをあっという間に完食してしまった。

ミカサ(こんなに美味しいものを食べたのは…初めて…あああっ!)

うっとりと、恍惚とした表情でミカサは両目を閉じて…

ごっくん…!

口の中の最後のものを喉に通し終えると、そのままミカサは横に倒れそうになった。

エレン「お、おい、ミカサ…?!」

慌てて体を受け止める。皿を捨てて。

(皿はサシャがダイビングキャッチ!)

エレンの胸の中で、ぐったりと眠るミカサ。

エレン「本当に気失いやがった…」

ミカサの頬には食べかすが残っている。

相当、一心不乱に食べたのだろう。

その直後……


コツ…


コツ…


コツ…


廊下の方から、規則的な足音が近づいてくるのが聞こえてきた。

ユミル(げっ…)

クリスタ(まさか…)

ミーナ(来たの…?)

ハンナ(みたいだね…! 皆!)

女子一同(((寝たフリ…!!!!)))

一斉に、事前の打ち合わせ通りに、女子は布団の中に逃げ込んだ。

エレンは当然、ミカサと一緒の布団の中である。

足音は止まない。

しかし部屋の中に入ってくる気配はない。

廊下の見回りだけしているのだろうか…?

エレン(……………)

全身を布団で隠しているので、引っペ剥がされない限りはバレないだろう。

至近距離。手を伸ばせばすぐ届くその位置にミカサは居る。

幸せそうな寝顔とともに。

ほほには食べかす。

先ほどのあまりに美味そうに食べるミカサを思い出して、一体どんな味だったんだろう…と好奇心が沸く。

ドクン……

ドクン……



今、キスをすれば…

口の中に残るソレを舐めれば味も分かるかもしれない。



エレン(! 馬鹿…今、一瞬、何を考えた! 俺! それじゃ変態すぎるだろ…!)



しかし真夜中の今、腹の虫も鳴っている。

食欲と性欲が同時に襲ってくるという奇妙な事態に、エレンは戸惑った。

こんなこと、前代未聞である。


エレン(キース教官…まだ廊下をうろついてんのか?)


足音は止まない。

しばらくは警戒するに越したことはないが…

ずっとこのままだと、理性の方がまずい。

エレン(はあ~いい匂いしやがって…! サシャのやつ、どんな絶品料理を作ったんだよ…ミカサがパクついてるところなんて初めて見たぞ…!)

口元につい、注目してしまう。

エレン(いかん…見てると二重の意味でムラムラしてくる…早く…早く…行ってくれ…教官!)






次のうち、どの行動がエレンとしては正しいと思われるか、>>152の方、お答え下さい。
(ここは安価の方が面白いので悪ノリします。ごめんね!(笑))




1.エレンはそんな卑怯なことはしない。男だから教官が去るまで耐える。

2.ほっぺの食べかすくらいは舐め取ってしまってもいいと考え、ぺろっと舌で舐め食べちゃう。

3.口の中に残っている肉汁の誘惑に負けて、キスをしてしまう。(*ミカサはそれでも起きません)

4.口の中の肉汁を吸っていたら、ミカサの他の部位まで気になって(性欲的な意味で)食べたくなってくる。

5.キース教官に全て見つかってゲームオーバー





選択肢は5つです。正しいと思われる行動を選んで下さい。

3番池

>>152

3番ルートあざーっす!

では3番のルートで続き書いていきます~。
(しばしお待ちを…)

4だろ

期待

3、キスルート

エレン(肉汁…ごくり…)

コツ…

コツ…

エレン(いやダメだ! そんなことをしては…!)

コツ…

コツ…

エレン(匂いを嗅ぐだけなら…)

コツ…

コツ…

鼻先を近づける。

甘い香りが鼻腔を擽る(くすぐる)。

つん…と。

肌が泡立つ。

全身に走っていく。

体の震えを抑え、エレンは深く息を吐いた。

エレン(いかん…ますます…なんか…やばい)

中途半端に近づいて後悔した。

この甘い誘惑はいつまで続くのか…

コツ…

コツ…

教官が去る気配はない。

エレン(どうなってんだよ…そうか。アルミンが言っていた危険時間に入っちまったのか?)

アルミンは前もって、夜中の2時前後は特に気をつけろ! と言っていた。

恐らくもうその時間帯に入ってしまったのだろう。

だったらここは下手に動けない…



ドクドクドクドクドクドク……

鼓動が早鐘のように打ち付ける。

エレン(………)

ミカサ(すうすう…)

エレン(今日、俺、頑張ったよな)

かつてない程に。気合を入れて頑張ったのだ。

ミカサに喜んで貰いたくて。

エレン(正直、これで良かったのか、あんまり実感湧いてこないけど…)

多分、成功したんじゃないかと思う。

だから、いいんじゃないかって、思う。

少しくらいなら、ミカサを貰っても。

エレンは動いた。

ミカサを起こさないように。

気づかれないように。

忍び込むように。

そっと優しく唇に触れる。

エレン(うわ…唇がプルプルしてる…脂が残ってる…)

普段、肉を食べるなんて贅沢は滅多に味わえない。

だからこの肉の脂は、冷めてしまえば、普通の人間ならば『気持ち悪い』と感じるかもしれない。

だが、エレンは違った。いや、エレン達は違うというべきか。

彼らにとって肉は贅沢品。その脂も贅沢品なのだ。

互いの皮膚の熱で復活する。その旨み。

舌先で舐め取るように掬う。

もう、躊躇わない。

唇をこじ開けて、舌を少しずつ入れていく。

ミカサの口内に残っている肉汁はエレンの予想以上に美味だった。

ほんの少し、唾液の混ざった肉汁を味わっただけでこの旨み。

これを味わったミカサが失神するのも分かる気がする。

エレン(うめえ…やばい…もっと吸いたい…)

意識が持っていかれる。理性が破壊される。

ミカサの体温と、肉の旨みの相乗攻撃に自然、エレンの力も入る。

普通なら、ここまでやればミカサが途中で起きてもおかしくないのだが…

ミカサは全く起きる様子はない。

よほど深く意識が落ちてしまったのだろう…。

それをいい事に、エレンは残っているものを食べ尽くすように、舌を使って口内を嘗めとった。

ちゅ…ぱっ…ちゅ…

最初は極力、音を立てないようにしていたのに、それを次第に忘れていく。

エレンはこの味を一生忘れないように心に刻みつけて、一度、唇を離した。

唾液が一筋、たれていく…。

これ以上は、今は出来ない。

いや、やっちゃいけない……。

ユミル「エレン…足音消えたぞ。今のうちに戻った方がいいかもしれん」

ユミルの小声で我に返る。

ユミルは隣で寝ていたようだ。

視線は交わさず、布団をかぶったまま会話をする。

ユミル「次のチャンスがいつ来るか分からない。その格好なら着替えなくても大丈夫だろ。名残惜しいだろうけど……行け」

エレン「分かった…ありがとう、ユミル」

ユミル「いいって…じゃ、また明日な」

エレン「ああ…!」

エレンはそっと布団を抜け出して、部屋を出て行った。

足音を消しながら…

それを確認して、ユミルは心の中で毒付いた。

ユミル(………やるならもうちょっと、うまくやれよエレン。リップ音、丸聞こえだったつーの)

多分、聞いちゃったのは自分だけではないだろう。

近くで布団をかぶったのは自分と、クリスタ、あとミーナあたりまでは聞こえたんじゃないだろうか。

ユミル(まあいいや…突っ込むのは後にしよう。ククク…明日が楽しみだな)

そう思いながら、ユミルもまた遅い眠りについたのだった。







(´Д`;)ヾ ドウモスミマセン
こういうの大好きなんです(`・ω・´)キリッ

残りは後日談みたいな感じで進みます~。

女性の感性って感じがする
良かった

取り敢えず乙

This story made me happy.
Thank you,>>1.

>>154
惜しい。一歩遅かった…。
早い者勝ちですw

>>155
あざーっす!

>>159
性別バレちゃった(笑)
はい、当方女っす。
自分が書く物語は少女漫画チックとよく言われます。

>>160
が、まさかの外国の方ですか…?
Thank you very much!

とりあえず、ここあたりで一旦、きりがいいので、
皆さんに一旦お礼の言葉を…。

安価の説明や方向性のアドバイスを下さった方、
アイデア投下して下さった方、
読んでくださった方、皆さんに感謝します。
ありがとうございます(_ _)

あと、もちょっとだけ続けますが、
気長に最後まで待っててもらえると嬉しいです。

女子寮を出たエレンは、足音を殺して外に出ると一度、便所に向かった。

ここを中継地点にすれば、万が一教官に見つかったとしても、排泄の用事だと言い訳が立つからだ。

便所の前で、思わず一息つく。

エレン(はーっ…)

今日は本当に大変だった。

だけど、なんだかんだで結構楽しかった。

協力してくれた女子一同の意外な側面も覗き見れたし、何よりミカサのいろんな反応が見れたのも良かった。

エレン(…………)

特に最後はやばかった。

ユミルの声で我に返ったけれど、アレがなかったら、どうなっていたか。

今頃になって罪悪感が湧いてくる。

失神している女子に対して、するようなことじゃない。

もしバレたら…ミカサにこの事がバレたら。

本当に合わせる顔がない。

エレン(…あの様子だと、ユミルには気づかれてたかもしんねえ)

エレンは思い出す。ユミルの言葉を。

ユミル『名残惜しいだろうけど……行け』

あれは恐らく遠まわしに止めてくれたのだ。

それが分からない程、エレンは鈍感ではない。

エレン「くそっ…」

思わず毒つく。ユミルには口止めしておかないと。

いや、でも無理か? ユミル話しそうだよな…周りにも。口が軽そうだし。

と、ついついウダウダ考えてしまうエレンだった。

エレン(まあいい…その件は明日、ユミルに確認しよう。今はとりあえず、こいつをどうにかしねえと)

エレンは便所に入った。もう一人の自分の気を鎮めるために。

すると、入れ違いになんと…

キース「おや? イェーガー…貴様も便所か?」

エレン「!?」

まさかの、キース教官である。突然の登場にさすがのエレンも肝を冷やした。

エレン「は…はっ!(敬礼)そうでありますが…!」

キース「ほう…便所で会うなど、珍しいな。どうだ…今日は楽しかったか? イェーガー」

エレン「はっ…!(……………え?)」

その質問に思わず反射的に肯定してしまい、エレンは次の瞬間、後悔した。

エレン(まずい…今の…まさか…)

キース「ククク…そこは『質問の意味が分かりません!』だろう? イェーガー、役者としてはまだまだだな」

エレン(滝汗)

これはつまりその、キース教官には全てお見通しだったという事か。

教官はにやにや笑いながら続けた。

キース「ふん…わしを舐めて貰っては困る。貴様らのやっている事くらい、だいたい把握しておる。今日の事も…な」

今から独房へ直行コースか…。

エレンがそう、覚悟を決めたその時、

キース「まあでもいい。そういう祝い事のある日があるおかげで、訓練兵同士の親交を深めることが出来る事も事実だ。あまりに度が過ぎるバカ騒ぎだったら止めるつもりだったが…酒を持ち込んだ形跡もないし、健全の範囲内だろう」

キース教官は意外にも、エレンの無断行動を咎めなかった。

キース「毎年いるのだよ。恒例行事と言ってもいいくらいにな。誕生日を0時丁度に祝おうとするバカが一人くらいは」

エレン「…………」

キース「だからわしは、各訓練兵の誕生日の夜だけは、夜の見回りを強化している。……この事は他言無用だぞ、いいな」

エレン「はっ…!(敬礼)」

キース「今度やる時は、わしにもバレないよう、もう少しうまくやるように。次はないぞ、イェーガー。では、行ってよし」

そう言って、キース教官はエレンより先に便所を出て行ったのであった。

まさかの展開にエレンは深い息を吐く。

エレン(くそっ…良かったんだか、悪かったんだか)

これでは結局、キース教官のせいで、誘惑に負けてしまったようなものである。

あれがなければ、多分、あんなことには…。

エレン(いや、責任転嫁すんな…自業自得だ。これは)

ふるふる頭を左右に振った。人のせいにするなんてみっともない。

興奮は冷め、すっかり意気消沈したので便所には寄らず、そのままエレンは男子寮に帰ることにした。

エレンは頭を掻きながら、白いハチマキを取って、首にかけなおし、自分の部屋に戻った。すると…

これだけ夜中に騒いでてキース教官にバレないわけがない(笑)
(*台本の読み合わせとか)

教官は大人なので誕生日の夜くらいは、
その内容次第では大目に見てくれるくらいのことはしてくれるんじゃないかと思ったんです。
*あ、でも酒持ち込んでたらアウトだったと思います。

コニー「おっしゃ! 勝った! さすがアルミン! 読みの天才!」

エレンの帰還時、何故か部屋の中の男子が全員、起きていたのだ。

男子1「くそー…負けたかぁ…」

男子2「戻ってきやがった…くそっ」

何やら不穏な空気である。一体、何が起きているのか。

コニー「へへーん、エレンを信じなかったお前らが悪い。俺は信じてたからな! 帰ってくるって!」

アルミン「エレン、お帰り」

エレン「お、おう…これ、どういう状況なんだ?」

部屋中央テーブルには蝋燭一本だけの灯と、『帰還』『独房』という文字のメモ紙、そしてその上に小銭や更に小さなメモ紙等が多数散らばっていた。

アルミン「ごめん…ちょっと悪いとは思ったけど…皆で博打してた」

エレン「はあ?! なんだそれ…まさか」

コニー「エレンが無事に戻ってくるか、独房入りになるか、小銭や食料を賭けて勝負してたんだ。いやー良かった良かった。無事に戻ってきて」

エレン「おいおい…これ教官にバレたら、俺よりお前らの方が重罪で独房入りになるぞ」

軍の規則には原則的に賭博は禁止されている。(過去にトラブルが多発した為)

個人同士の小さな賭け事ならばさすがにバレないので、隠れてやっている者達も多かったが、こういう大規模な賭場となるとさすがに責任問題が出てくる。

見つかれば最悪、開拓地送りになっても何もおかしくはない。

アルミン「こうするしかなかったんだ。男子全員の口を塞ぐには」

エレン「どういう意味だよ」

責めるようなエレンの口調にライナーが割って入ってきた。

ライナー「エレンのことを知ってる奴ならともかく、事情を詳しく知らない奴や、エレンに嫉妬する奴ら(恐らくこっちは陰に多数居る)ならエレンを密告しようとしたかもしれん。そいつらの動きを封じる為に、アルミンが一計を投じたんだよ」

ベルトルト「そうそう。エレンをダシにするのは気が引けたけど…公平な勝負事にすれば、お互いに監視し合うしね」

コニー「要はこの勝負は『エレンを皆で見守ろう同盟』みたいなもんだな。チクって裏切ったら、その時点で掛金没収。もし勝ったら勝ったグループの総取りの、一騎打ち勝負だ。アルミンが『エレンは必ず帰ってくる』方に一ヶ月分の給料を賭けるって言い出したから、皆、この賭け事に参加したんだよな」

コニーは「俺は信じてたぜ~」と笑っていたが、エレンは胃が重くなった。

アルミンに向き直ってエレンは言った。

エレン「アルミン…おまえなんて事を…」

アルミン「ごめん…さすがに男子全員をただ説得して、エレンの密告を防ぐ事は出来ないと思って…手荒なことしちゃった」

エレン「そんなことをしなくても…俺はもし失敗したら独房行きになっても…」

というか、先程の教官の話を言うなら、今回の件は失敗しない事が決まっていたようなものだ。

でも、それをここで皆にいうわけにはいかないのでエレンはアルミンを責めた。

エレン「おまえまで危ない橋を渡らなくても良かったんだ。渡るのは俺だけでいいんだよ…!」

エレンは非常に複雑な表情でアルミンを見た。

アルミンの気持ちは嬉しい。

だけど、そのせいでアルミンが犠牲になっては意味がない。

もしこの事がミカサに知られたら、ミカサも同じように悲しむだろう。

エレンの言葉にアルミンは「うん…でも…」と俯いてから言った。

アルミン「ミカサのお祝いを、成功させたかったのはエレン、君だけじゃないんだよ」

その言葉を聞いた瞬間、自分がいかに馬鹿だったか、気づいた。

アルミンだって本当はエレンと同じように祝いに行きたかったのだ。

エレン(馬鹿だ…俺…)

女子寮にアルミンも一緒に連れて行かなかった事を後悔した。

だけどもう……時は戻らない。

エレン「ありがとう…アルミン」

その代わり、その言葉をハグと共に告げる。

エレン「おまえのおかげで無事に全部…終わったよ」

アルミン「なら良かった…本当に良かったよ。エレン!」

あるミントエレンは互いに、ほんの少し涙を浮かべて喜び合った。

二人のその様子に周りの男子もつい苦笑いである。

ジャン「けっ…」

毒ついたのは、ジャン一人だけであった。

>>170
訂正

アルミンとエレンは互いに、ほんの少し涙を浮かべて喜び合った。

肝心のシーンで変換ミスやった…。すみません。

とりあえず、ここまで~。
続きはまた~ノシ

あ、進撃の世界にお給料制度があるのかどうかは不明なので、
其の辺は話の都合上、とでも思ってください。(´Д`;)ヾ ドウモスミマセン

ジャン「で? 戦果はどうだったんだ? 死に急ぎ野郎」

エレン「あん?(ぴくっ)」

ジャン「女の園に一人で特攻かました勇者様はちゃんと戦果は得られたんだろうなあ…?」

エレン「戦果…(ポッ)」

思わず疚しい事を思い出して赤面したエレンにジャンは青ざめた。

そんな反応がくるなんて思わなかったのだ。

ジャン「てめっ…一人だけ美味しい思いしやがって…羨ましい!!」

ギリギリ…

改めて嫉妬の炎が燃え上がってしまうジャンであった。

アルミンがジャンを「まあまあ」と宥めつつ、

アルミン「そうだね。土産話は後でたっぷり聞かせて貰わないとね。あ、でもその前に精算しよっか」

アルミンがパパッと小銭を数えて合計を出すと、

ライナー「全部で結構集まったな。37500円(進撃の世界の通貨単位が分からないので相当の価値と考えて下さい)の総取りか。よし、エレン。お前に新たな任務を頼むぞ(肩ポン)」

エレン「は?」

コニー「集まった金使って…今度街に買い出しに行く時のついででいいから本を買ってきて欲しいんだよ」

エレン「本? ああ…それくらいなら別にいいぜ」

ライナー「本当だな!? 男に二言はないな?!」

エレン「お、おう…(なんだ? ライナーが珍しく興奮しとる)」

そこから先は、男子の欲望が怒涛の勢いで吐き出された。




男子1「俺、To Loveるダークネスの最新刊を頼む!」

男子2「俺はてんで性悪キューピットの文庫版を…」

男子3「俺はいちご100%の文庫版を…」

男子4「俺はBASTARD(バスタード)の通常版一巻を頼む!」

エレン「ちょ…いっぺんに言うな! 覚えられん!」

耳慣れないタイトルにエレンは戸惑った。

するとアルミンが手助けする。

アルミン「後で僕がリスト作るから大丈夫だよ。…あ、ちなみに僕はハイスクールD×Dの最新刊でお願いします」

ライナー「俺は>>175で頼む」

ベルトルト「ライナー…君って奴は…(苦笑)」




次のうち、ライナーの好きそうな本のタイトルはどれでしょうか?

候補の中からお答え下さい。

1.アマガミ

2.キミキス

3.サクラ大戦

4.ときめきメモリアル

5.その他(上の中に候補にない場合は自由にお答え下さい)

なんでもいいわ

2

>>175
ありがとう!
ではキミキスで続きを書いていきますー。

2.キミキスルート。



エレン「え? ライナー悪い。もう一回言ってくれ」

ライナー「だから、キミキス-シジョウ=ミツキ-ルート版だ。いいか、ルートを絶対間違えるなよ! ルートを間違えると、全く別の作品になるからな!」

エレン「お、おう…(いくつか種類があるんだな。間違えないようにしねえと)」

アルミン「ライナー、読み終わったら、僕にも是非貸してくれ!」

ライナー「ああ、構わない。アルミン。お前はミツキの良さが分かる奴だからな!」

アルミン「当然じゃないか! 深窓のご令嬢で、優しくて、健気で…あの子の良さが分からない奴の気がしれないよ!(あの子も天使だ!)」

ベルトルト「しかし人気はフタミ=エリコルートの方があるってきくけど…」

ライナー「ふん! あんなのは俺の好みではないな」

ベルトルト(俺はフタミ派なんだけど…アニに少し似たクール系だし)

エレン(二人が何を話してるのかさっぱり分からん)

エレンもミカサと同じくらい娯楽に疎いので、女子の時と同じくまた置いてけぼりを食らっていた。

それが少しだけ寂しかった。

エレン(でも俺、活字読むのあんまり得意じゃないし…いや、苦手だからといって、逃げるのはよくねえか)

生来の努力家のエレンは、ここで覚悟を決めた。

エレン「アルミン、何でもいいからアルミンの勧める本を俺にも教えてくれ」

アルミン「え?!」

リストをテーブルの上で皆で作っていたその最中、エレンが突然そんな事を言い出したのでアルミンは驚いた。

アルミン「ど、どうしたのエレン?」

エレン「俺だけ皆の話が分からないのは嫌なんだ。頼む。アルミンの勧めるやつなら俺、頑張って読んでみるからさ…!」

アルミン(えええええ…純粋培養の萌えを知らないエレンに勧められる本なんて、ないよう…)

ライナー(参ったな…エレンはこっち側の人間じゃないぞ)

ベルトルト(と、とにかく考えてみようよ)

三人で急遽、作戦会議を始める。

アルミン「エレンは難しい文体のものは最後まで読めないと思う」

ライナー「挿絵が多いものがいいだろう。飽きないように」

ベルトルト「あと、登場人物も重要だ。エレンが好きそうなタイプの女の子が出ていれば尚いい」

アルミン「強くて格好よくて頭のいい完璧な女の子…………あ、いたかも」

ベルトルト「あ…もしかして『スレイヤーズ』?」

アルミン「うん…確かマルコが全巻持ってた気がする…マルコ、今、手元にある?」

マルコ「ごめん…手元には1巻しかない。残りは全部貸し出し中なんだ」

アルミン「1巻あれば十分だよ。あれなら初心者のエレンも読みやすいかも」

エレン「お? 俺でも読めそうな本があるんだな?」

マルコ「うん…明日貸すね」

エレン「ありがとうマルコ。恩に着る」

マルコ「いいって! ミカサとはちょっとタイプが違うけど、リナ=インバースも強くて格好良い女の子だからね。エレンも気にいると思うよ」

エレン「お、おう?(何故そこでミカサの名が出る?)」

ジャン「けっ…俺は空想の女より、現実の女の方がいいね!」

コニー「賭けに負けた奴は文句言う資格ねえぞー」

ジャン「うるせえ!q(゚д゚ )ウルセェ 俺はミカサ一筋なんだよ! てめえらみたいに浮気はしねえ!」

ライナー「浮気ではない!(`・ω・´)キリッ これは宗派に近いものだ」

アルミン「そうだね。宗教に似た部分はあるかもしれない。好みのキャラを愛でるという理念の元に集う意味では、僕達は何かしらの宗派に属していると言っても差支えはないよ……僕はアーシア派だけど」

コニー「俺はまだ、特別そういうのはねえけど…あえていうなら全裸派だな」

ライナー「馬鹿! そういうのはまた別の種類の萌えの話だろう」

コニー「だってよう…俺、特に贔屓するキャラいねえもん。そういうのより、水着のねーちゃんか、全裸のねーちゃんの方が好きだなあ…つーわけで、俺の分はエレン、春画本(エロ本)頼んだぞ」

エレン「はあ?!(真っ赤)」

ジャン「あ、だったら俺も…」

コニー「お前は賭けに負けたからダメだろ」

ジャン「くそっ…俺だって春画本見たい…ミカサに似たモデルの裸が見たい…(´;ω;`)しくしく」

エレン「おい、ジャン! お前さっきから変なことばっか言うな! ミカサで抜いてんのか、てめえ!」

ジャン「だったらどうした?! やんのか、おらあ!」

エレン「上等だ!! ぶっ殺す!!!」

アルミン「やめなよ! 二人共! 今何時だと思って…!」







ガチャり…






キース「………」

男子一同「………(あ…)」

キース「イェーガー、次はないと、言ったはずだぞ」

結局、エレンはその日……

一晩だけ独房行きとなってしまったのだった。

(ついでにジャンも)

一旦また、休憩します。
下書きがたまったらまた投下します。
またね~(o・・o)ノシ

その日、ミカサは夢を見ていた。

それは13人の小さなエレンが、自分を取り囲み、一緒にひとつ屋根の下で暮らしているという夢だった。

ミカサ(子供の頃のエレンよりもっと小さい。そうか…これは夢か)

年齢にして5~6歳程度だろう。

腰の高さまでしかない背丈のエレンが13人いる。

それぞれ、個性的な衣装を着て生活しているようだ。

ミカサ(あら…水着一枚のエレンがいる…寒そう)

可哀想に。ブルブル震えている。

腰スカート一枚の子もいる。

ミカサはあまりに可哀想に思い、自分の上着をその子らに着せてあげた。

水着エレン『あったかい…抱っこしてくれ!』

ミカサ『え?』

腰巻スカートエレン『俺も!』

素肌シャツエレン『俺も!』

寒そうな格好のエレン達に囲まれて、ミカサは幸せだった。

ミカサ(ふふっ…可愛い…)

王子様エレン『おい、そんなにいっぺんに集まったら、ミカサが困るだろ』

ミカサ『大丈夫…これくらい平気』

小さいエレンを三人同時に抱え上げ(ミカサだから出来る技だ)ミカサは上機嫌だった。

タキシードエレン『すげえ…さすがミカサだ。俺の手品より手品っぽい』

腰エプロンエレン『おーい、飯出来たぞー皆、席につけー』

全員『『『はーい』』』

幸せだった。こんな幸せは、初めてだった。

いつまでも続いて欲しい夢だった。

しかし平和は、いつも突然に崩れ去る。

ミカサ(あれ…動けない…)

闇の中に居た。

身動きの出来ない箱の中のようなそこに居た。

遠くから、声が聞こえる。

泣いている。

小さなエレン達だ。


声だけは聞こえるのに。

目すら開けられない。

ミカサ(私…もしかして死んでしまったの?)

意識のある死、というのも変な話だが、そう表現するしかなかった。

ミカサ(みんな…! 私は生きている…!)

伝えたかった。

エレンを悲しませたくなかった。

すると、闇の中から光が現れて…

今度は大きなエレンが現れた。

今のエレンよりもほんの少しだけ背丈の伸びた、まるで未来のエレンだ。

緑色のマントを羽織った、軍人の格好。

調査兵団の格好をしたエレンが迎えに来たのだ。

エレン『おきろ…ミカサ…』

優しく、触れる、キス。

それを感じてまるで、白雪姫のようだとミカサは思った。

ミカサ(そうか…私は夢の中では、白雪姫だったのね)

だから小人のエレンが13人もいたのか、と納得した。

(正確には白雪姫の小人は7人である)









エレンの口づけの余韻で目が覚めた。

ミカサ「…………」

とても幸せな夢だった。

思わず、唇に触れる。

ミカサ(夢の中とはいえ…え、エレンにキスされるなんて…)

思わず、赤面してしまうしかないミカサだった。

その日のミカサは絶好調だった。

スーパーミカサタイムだったと言ってもいい。

ミカサ(はああああああああああああああ!!!)

ザシュ…! ザシュ…!

斬撃は他を圧倒して早くなっていた。

立体機動のタイムトライアルの競争では、今日もダントツの成績である。

今日の訓練では、なんと過去最高最速の記録を持っているリヴァイの記録と並んだのだ。

キース「ほう…遂にアッカーマンが人類最強記録と並んだか」

と、言ってもそのタイムを叩き出したのは、リヴァイがまだ立体起動を扱えるようになってから、日が浅い時のことである(要は新人時代)。現在の彼は、調査兵団に所属しているため、タイムを測る機会がない。今、取り直せば、記録は大幅に塗り替えられるだろう。

しかしそれでも、訓練兵の身分で、これだけの記録を打ち出せるのだから、将来はエース確定である。

その日の訓練の全行程を無事に終え、夕食の時間になると、早速ユミルはエレンに近づいた。





ユミル「エレン、飯食う前にちょっといいか?(親指クイクイ)」

エレン「ああ…(丁度良かった)」

ミカサ「ユミル?」

エレン「ちょっと待っててくれ。アルミンと先に飯、食ってていい。俺の分、取っておいてくれ」

ミカサ「そう…(何を二人きりで話すのだろう…)」

食堂の外でユミルとエレンは二人きりになると、小さな声でひそひそと話し始めた。

ユミル「エレン、ひとつ言いたい事があるんだが」

エレン「俺も聞きたいことがある」

ユミル「ああ…それは察しの通りだよ。幸い、聞こえたのは私とクリスタまでだったから(確認済)今回は黙っといてやるよ」

エレン「く…クリスタにもバレたのか(赤面)」

ユミル「そりゃバレるだろ。むしろ、それだけで済んだのが奇跡に近いぜ? ククク…」

エレン「悪い……あん時は、魔が差したんだ。肉汁の…匂いに」

ユミル「んん~? 肉汁? ミカサのフェロモンの間違いだろ」

エレン「肉汁だ!(きっぱり)目の前から、肉汁の匂いが残ってる奴を嗅いだら…その…おかしくなるだろ!! いろいろと!!」

ユミル「そうかあ? 私はさすがにそうはならねえけど…」

エレン「いい匂いだったんだ。サシャの言う通り、あれを一気に食っちまったら失神しても何もおかしくねえ! 嘗めただけで、すげえ美味かったんだ」

ユミル「そんだけ食いたかったんなら、最初からミカサに分けて貰えよ…」

エレン「出来ねえよ! その…あんなに美味そうに食ってたら、一口、頂戴だなんて…」

ユミル「むしろサシャはその展開がくるように仕向けてアレ作ったって言ってたんだけどな…『はい、あーん。エレン』って、ミカサやりそうじゃん」

エレン「そ、そうだったのか…?」

ユミル「ああ…サシャも予想外だったみたいだぜ? 我を忘れてミカサが全部食っちまうなんて、ミカサのことだから、一口くらい、エレンにやりそうだなって…私らも話してたんだけど…ミカサも相当、腹減ってたんだな、きっと」

エレン「………」

その展開はそれはそれで困っただろうな、と思うエレンだった。

ユミル「で…? エレンは、肉汁のせいで、ミカサにチュッチュッしちまったと、言いたいわけだな」

エレン「その言い方やめろ…!(゚A゚)ヤメロ!! (赤面)……俺も、どうかしてたんだ…出来れば忘れて欲しい」

ユミル「うーん…そりゃ言われなくとも私達はいつか忘れるだろうけどさあ…」

ユミルは頭を掻きながら、エレンに残酷に告げた。

ユミル「エレン、あんた自身はどうなんだ? 忘れられんの?」

エレン「うぐっ…(ギクッ)」

ユミル「一生、隠すつもりか? ソレを」

エレン「……ああ隠すさ」

きっぱりと、答えるエレン。

エレン「こんな事、ミカサが知ったら傷つくだろ」

ユミル(むしろ滅茶苦茶喜びそうなんだが…まあいいや、面白いから言わない)

エレン「ミカサは俺の家族だ。大切な家族なんだ。だから、俺が守る。俺自身が、あいつを傷つけるような事があっちゃいけない」

ユミルは思わず口笛を吹く。

こいつは相当重症だと、思った。

ユミル「そう思うなら、もちっと自分を大事にするんだね」

ユミルは嘆息を混じえて言った。

ユミル「ミカサは聡い子だから、エレンの異変はすぐ気づく。その真相は分からなくとも…なんとなく理解できるんだろうよ。エレン、あんた自身の傷こそが、ミカサを苦しめる材料になるんだぜ」

エレン「………」

ユミル「思いつめたら、またミカサが心配すんぞ。何…もしバレても『悪い悪い! キスしちまった!』って軽いノリで笑って誤魔化しちまえ、な?」

ユミルはくしゃっとエレンの頭を触って慰めた。

ユミル「ま、この話はここまでだ。後で、作った衣装、全部渡しに行くから、スペース作っておけよ。サシャの芋の着ぐるみは収納に困るだろうけど…」

エレン「そうだった…それがあったな」

もういっそ、今後はクッションとして使用したほうが有効活用出来る気がする。

そう思う、エレンだった。

そして二人は食堂に戻ると、少し遅い夕食をそれぞれの定位置の席で食べ始めた。

アルミンは既に食べ終えて一旦、寮に戻ったらしく、待っていたのはミカサだけだった。

エレンを待っていたミカサは言った。

ミカサ「エレン…ユミルと何を話していたの?」

エレン「衣装の事だ。後で全部渡しに行くから、スペース作っておけって。サシャの芋の着ぐるみ、置くスペース作らねえとな…」

ミカサ「………」

エレン「ん? なんだ? ミカサ」

ミカサ「なんでもない」

エレン「どうした? 珍しいな、言えよ。遠慮なく」

ミカサ「……私も」

エレン「ん?」

ミカサ「私もあれ…着てみたい」

エレン(ぶふーっ!!!)

思わず、水を吹き零すエレン。

ゲホゲホ…

気道に入りかけた。

ミカサ「大丈夫? エレン…」

エレン「大丈夫だ…なんだ? そんなに気に入ったのかあれ」

ミカサ「あれだけじゃない。他の衣装も全部…エレンが着たのだから…私も着たい」

エレン「プラグスーツと水着はサイズ違うから、無理だってユミルが言ってたぞ」

ミカサ「頑張ればなんとか…」

エレン「そこは頑張るな…頼むから。他の衣装で我慢しとけよ」

ミカサ「分かった…エレンがそういうのなら」

そこでエレンは、メイドふくやセーラー服とか言っていた女装を思い浮かべた。

今度は、ミカサバージョンで。

エレン(………うん、やっぱりこっちの方がしっくりくるな)

女の子の衣装は、やはり女の子が着るべきである。

エレンがミカサに知られないよう、ぐっと小さなガッツポーズをとっていると、

ミカサ「エレン…」

エレン「何?」

ミカサ「私は、勘違いをしていた…」

エレン「ん…?」

ミカサ「てっきり皆は…来月のエレンの誕生日に合わせて、プレゼントの服を作っているのだと…思っていた」

エレン「えっ……」

ミカサ「自分だけ、仲間外れにされていると…そう、思っていた……ので、自分の誕生日の直前まで…ずっと思い悩んで…いた」

エレン「そうだったのか…」

様子がおかしかったのは、そのせいだったのか。

ようやく合点がいった。

ミカサ「まさか…私の為に…皆が動いてくれるなんて夢にも思わなかった。だから…皆にはお礼を言った…すると皆は『エレンが言い出したことだから、気にしなくていい。むしろエレンに礼を言え』と言ってくれた…ので、改めて言わせて欲しい…エレン…ありがとう」

ミカサの長い言葉をじっくり聞いて、エレンは優しく笑った。

今の言葉でようやく、実感が湧いてきたから。

エレン「楽しかったか? ミカサ」

ミカサ「夢のようだった…だから本当に、夢の中にまで出てきた」

エレン「ん?」

ミカサ「小さなエレンが13人、出てきてくれた。一緒に暮らしている夢を…見てしまった。あの後」

エレン「それは壮観だったろうな…」

思わず、プッと吹き出すエレンだった。

ミカサ「14人目のエレンも最後に出てきた。少し大人になったエレンだった。その…大人のエレンは…私に………き……」

エレン「き…?」

ミカサ「これ以上は、言えない(赤面)」

エレン「なんだそりゃ? 気になる切り方すんなよ…」

ミカサ「こ…これだけはエレンにも言えない…」

エレン「ふ~ん(珍しいな。ミカサがこんな言い方すんの)、ま、どうしてもって言うなら聞かねえよ。いい夢見れたんなら、それでいい」

ニカッと笑うエレン。

それを傍で見ていた外野(主に女子)は「エレンって本当、たらしだな(しかも無自覚の)」と思っていた。

普通気づくだろw

サシャ「あ! ミカサ! パン…その半分残してるパン…!」

その時、既に夕食を食べ終えた筈のサシャがミカサにすりすり近寄ってきた。

ミカサはそのパンをそのままサシャに差し出した。

ミカサ「あげる…」

サシャ「ありがとうございます!!!(モグっ)」

エレン「早ええよ!! 毎回!」

ミカサ「いいの…サシャは恩人…」

パンを頬張るサシャを横目にミカサは微笑んだ。

ミカサ「サシャの作ってくれた料理…とても美味しかった」

サシャ「(モグモグ…ごっくん!)自信作ですから! でも…まさか全部食べてくれるなんて思いませんでした!」

ミカサ「あの旨さには抗えなかった…(ブルッ)」

ミカサは頬を紅色に染めて、何かを思い出しているようだ。

その表情は、何処をどう見ても(エロス)感じているようにしか見えない。

エレン(うっ…)

エレンはうっかり、いろいろ思い出してしまった。

エレン(おちつけ…落ち着け…)

もう一人の自分に言い聞かせるエレンだった。

サシャ「でも、一口くらいならエレンにも『あーん』って食べさせるかもって思ってましたから…それが見れなくて残念です」

ミカサ「………………ああ!(驚)」

そうか、その手があったか。

というより、何故、その時思いつかなかったのか。

ミカサ「ごめんなさいエレン…一口くらい、あーんさせれば良かった(落ち込む)」

エレン「いや、別にいいから。あーんとか恥ずかしいだろ」

サシャ(何を今更…)

ミカサ「でも…! でも…! (悔しくてハンカチ噛みたい)」

エレン「そう落ち込むなよ。またいつか、食える機会はあるだろう…多分」

サシャ「むう…また作ればいいですね! 今度こそ、あーんさせましょう!」

エレン「どうしてそこに拘る…(目が据わってる)まあ、食いたいのは俺もだけど………旨かったし(ぼそっ)」

サシャ「え? あれ? 私、エレンに食べさせましたっけ?」

エレン「…(ハッ…しまった!)」






おーっと、エレン凡ミスキタ━(゚∀゚)━!(笑)

>>192
訂正

(エロスを)

を、が抜けてました。

サシャ「あれー? あの時、エレンには味見させなかった筈…ごふうううう!?」

エレンは慌ててサシャに自分の残りのパンを詰め込んで、口を封じた。

エレン「はは…何言ってんだ? サシャ? 前もって…そ、そう、前の日に俺も食べさせたじゃないか(超棒読み)(話を合わせろサシャ!)」

サシャ「んんん?!(そんな筈ありません! あれ結構、作るの大変なんですよ! 私とミカサ以外は、知らない筈です! あの料理の旨さは!)」

エレン「(いいから! 残りの飯、全部やるから!)忘れてたのか? サシャ…しょうがねえ奴だなあ…ははは…」

サシャ「(ごっくん)(分かりました! 合わせます!)そうでした! すっかり忘れてました! すみません!」

エレン「そうだよ…ったくよお…(あぶねー…危機一髪)」

そのやりとりを怪訝な表情で見つめるミカサ。

ミカサ「そう…知ってたの。エレン」

エレン「ああ!」

ミカサ「前日に知ってたのね。あの肉(ベーコン)とじゃがいものハーモニーを」

エレン「そうだよ! その二つのハーモニー、絶品だったよな!」

ミカサ「……(嘘付いてる)」

明らかにエレンの発言には矛盾があった。

それは、ミカサとサシャしか知らない事実と、エレンは知らない事実が、そうさせているのだが…。

ミカサ(どうする? ここで追求を続けるべき? それとも…)

迷った。エレンが明らかに変な行動をとっている。隠したい事がある証拠だ。

ミカサ(エレンは『旨かったし』と言った。それはあの肉の「旨み」を知らなければ出てこない言葉…でも、食べていれば『アレ』の存在も口から出てくる筈…言わない、という事は、エレンはそれを知らないという事になる)

そう。ベーコン、じゃがいもの他にもうひとつ、あるものが含まれていたのだ。

(*食激のソーマの1巻に答えが載ってます)

*逆転裁判のBGMを各自、好きなように脳内再生して下さい。

ミカサ(どうする? ここはエレンに矛盾をつきつけるべき…?)




>>195の方、選択してください。

1.矛盾を突きつける。
2.今はつきつけない。

Wow.Ψ(°ο°)Ψ

1にしてみるか

あらら…
>>196
の方が代わりに答えてくださったので、
1ルートでいいですか?

では、1ルートで続きを書いていきます。
今日は多分、ここまでです。
続きはまた明日~( ´ ▽ ` )ノ

>>191
エレンは、ミカサを落とそうと意識してミカサに笑いかけているわけではないので、
(しかし傍から見ると、たらしているように見える不思議)
無自覚なたらし野郎という意味で書いてました。
ちょっと説明不足だったかな? (´Д`;)ヾ ドウモスミマセン

まあ、正直、エレンはあんまり考えないで行動して、
ミカサのツボつきまくってるんですけどね。

******************
ここから一気に投下していきますー。
******************


1.矛盾を突きつけるルート。




と、その時、アルミンがひょこっと食堂に訪れた。

アルミン「あれ? 二人共まだ夕食とってたの? 早く入らないと、後からだと体冷やしちゃうよ?」

2月なのだ。夜はそれなりに寒い。

冷え込む前に風呂を済ませた方がいいと思い、アルミンは一足先に入浴を済ませてきたのだ。

(*北の方には温泉もあるという公式のデータがあるので、ここでは仮に入浴の習慣があることにします)

エレン「そ、そうだな…風呂入ってくっか」

エレンは明らかに話題が変わったことにほっとしている。

ミカサ(ダメ…!)

このままだとエレンに逃げられてしまう。

だけど引き止める話術など、ミカサは持っていない。

食堂を出ていこうとするエレン。

今、ここで追求しなければきっと、この件はうやむやに終わってしまう。

ミカサ(そうだ…アルミン!)

自分では口でエレンには勝てない。

でもアルミンならきっと。

話せば、真実を解明してくれる筈…!

ミカサ「待ってアルミン!」

アルミン「え? 僕?(なんだろ急に)」

ミカサ「こっちに来て」

ごにょごにょごにょごにょ…

ミカサは出来る限り詳細に、アルミンに事情を説明した。

その様子を、滝の汗を浮かべながら見守るエレン。

アルミン「ふむふむ…あーなるほど。そういうこと」

ミカサ「アルミン! これだけで分かったの?」

アルミン「いや、僕もまだ全部が分かったわけじゃないけど…可能性を絞り込むことぐらいなら、僕にも出来ると思う」

その瞬間、エレンは恐怖した。

ミカサは、最強の弁護人を手に入れたのだから。

アルミン「エレン、風呂に入る前に、少しお話しようか(☆☆キュピーン)」

アルミンの笑顔がこんなに怖いと思ったのは初めてだ。

エレン(まずいまずいまずいまずいまずい…)

今、ここで逃げ出さないと、負ける。

戦ったら…100%負ける!

エレン「いや、ほら、風呂入らねえと…!」

がしっ…!

アルミンの手が、エレンの肩に食い込んだ。

アルミン「時間は取らせないってば…それとも何? 今、ここで僕が質問したら何かまずいことでもあるの?(^^)ニコニコ」

エレン(お前、もうだいたい分かってて言ってるだろー?!)

絶対、何かを、確信、している。

このままだと自白させられる…!

エレン「べべべべべ別に…何もねえけど…?! でも、早く風呂入りたいんだよ! あ、明日でいいだろ? な? そんな急ぐことじゃ…(ガタガタ)」

アルミン「エレン」

エレン「(ビクッ)………ッ」

アルミン「僕は、今、ここで、君に、質問したいんだ。………いいよね?」

エレン「……はい」

アルミンの圧力にもう、抗う力はエレンには残っていなかった。

エレンは、法廷にひっぱり出されてしまったようなものである。

(*以下、逆転裁判風のイメージで脳内補完して下さい。

(*各自、好きな逆転裁判のBGMを脳内再生して下さい)

【逆転アルミン開廷】




弁護人アルミン「名前と、職業をお願いします」

容疑者エレン「エレン=イェーガーです。104期訓練兵です(何故ここから…?)」

弁護人アルミン「君にいくつか確認したいことがある。まず、サシャの作った『なんちゃってローストポーク』についてだけれど…君はこの料理を、ミカサの誕生日の前日に前もって、試食した。間違いない?」

容疑者エレン「間違いありません…(嘘だけど)」

弁護人アルミン「では、この料理については詳しく知っていると…そう解釈していいのかな?」

容疑者エレン「はい…(ベーコンとじゃがいもだろ?)」

弁護人アルミン「ではもうひとつ。この料理に使われていると思われる材料について、説明出来るかな?」

容疑者エレン「ベーコンと、じゃがいもです」

弁護人アルミン「他には?」

容疑者エレン「え?」

弁護人アルミン「そのふたつだけ? 他には、何もなかったのかい?」

容疑者エレン(えっ…これってどういう意味だ? まさか、それ以外の材料、使ってたっていうのか…?)

恐らく、そうなのだろう。

ここは正解を当てないとよけいに怪しまれる!

容疑者エレン「どうする? 当てずっぽうで言って外したら、ますます怪しまれる…サシャ! こっそり教えてくれ!)

目で合図を送ろうとするエレンに、アルミンは先手を打った。

弁護人アルミン「おっと…ここでサシャは発言したらダメだよ。僕は今、エレンに聞いてるんだから」

サシャ「………(ううう…ごめんなさいエレン!)」

えれん(ぐっ…! 読まれたか…!)

弁護人アルミン「答えられないの? こんな簡単な問いに?」

容疑者エレン(簡単…だと? ってことは、食感ですぐ分かる食べ物が入ってたってことか?)

エレンは必死に記憶の糸を手繰り寄せて考えた。

肉汁の中に何か、他にヒントはなかったか…?

容疑者エレン(思い出せ…どんな微かなことでもいい…! 思い出せ…!)

肉汁以外の何か、何かなかったか…?

容疑者エレン(ミカサの口の中に残っていたのは、肉汁と…何か刻んだもの…だったような)

強い味はしなかった。

ただ、時々こりっとした食感…小さな粒のようなものはあった気がする。

容疑者エレン(何かを刻んで、じゃがいもと混ぜてあったんだろうな。それを当てないと…ここで俺は負ける!)

エレンはかつてないほどに熟考した。

そうだ、香り!

あの匂いは、恐らくその系統の何かだ。

導き出した答えは……

容疑者エレン「なんか…きのこっぽい…ものかな」

依頼人ミカサ(当てた…!)

エレンはギリギリで正解を導き出した。そのおかげでミカサのモヤモヤが晴れた。

依頼人ミカサ(なんだ…私の思いすごしだったみたい…)

エレンは嘘をついていなかったことがこれで証明された。

すっかり気が済んだミカサは、ほっと息をついた。

容疑者エレン(良かった。この様子だと、世界したみてえだな)

弛緩した空気が流れた、その時、サシャは言った。

>>201
訂正

→容疑者エレン(ぐっ…! 読まれたか…!)
脱字と変換ミス

→容疑者エレン(良かった。この様子だと、正解したみてえだな)
変換ミス。世界→正解

>>201

訂正2
→容疑者エレン(どうする? 当てずっぽうで言って外したら、ますます怪しまれる…サシャ! こっそり教えてくれ!)
独白です。かっこが間違い。

証人サシャ「正解です! 脂を吸いやすい繊維質のキノコ類を刻んで練りこみました」

容疑者エレン「やっぱりキノコだったのか(良かったー(´∀`))」

証人サシャ「はい! ただ、キノコも最近、収穫量が少なくなってきているので、ひとつしか完成させられなかったんですけど」

弁護人アルミン「ひとつしか…完成していない?(ざわっ…)」

証人サシャ「はい! 時期があるんですよ。今は旬ではないので、どうしても収穫数が少ないんですよね。数が少ないと単価が跳ね上がるから、今回はミカサにあげる一回分しか作れなくて………あ!」

そこまで言って、サシャは自分が失言した事に気付いてしまった。

証人サシャ「ち、違いますよ! そ、そう…その一回分の、半分! 半分を、エレンに前日に食べて貰ったんです! だから、ミカサは完成品の半分の量しか食べてないんですよ!(本当は自分で食べたけど)」

弁護人アルミン「サシャ…それは本当かい?」

証人サシャ「本当です!(嘘だけど)」

弁護人アルミン「じゃあ今度は、サシャに質問するよ」

証人サシャ「な…なんでしょうか…(アルミンが怖いです…((((;゚Д゚)))))」

弁護人アルミン「君はミカサにあげるものを、自分では、一口も試食しなかったのかい?」

証人サシャ「し……してませんよっ(ううっ…嘘です! ごめんなさい!)」

弁護人アルミン「それは変だね」

証人サシャ「(ギクッ)…何が変、なんですか?」

弁護人アルミン「ミカサが気を失う程の絶品料理を目の前にして食いしん坊のサシャが全く手をつけないなんてありえない…!(ビシッ)(ゆさぶるコマンド発動)」

証人サシャ「(はぐわああああっ…日頃の行いが仇に)そ、そうですね。確かにその通りですけど…エレンとミカサ、二人が食べたら、もう私の食べる分は残ってないですよ…」

容疑者エレン「そ、そうだぞアルミン! 何も矛盾はないだろ?!(滝汗)」

弁護人アルミン(本当にそうだろうか…?)

アルミンはここから、長考に入った。

弁護人アルミン(ミカサは初め、エレンがキノコの存在に全く触れなかったことに違和感を覚え、おかしい…と感じた。

        エレンは本当は…試食なんかしてないのでは、と思ったのも、直前のサシャとエレンのやりとりがあまりに不自然だったからと聞く。

        でもエレンは『旨かったし』と、一瞬、答えてしまった。つい、うっかりという風に。

        いや…そもそも事前に食べていたのなら、それを今まで隠していた事の方が不自然だ。別に隠すような事じゃない。

        それなのに何故、今、このタイミングで露見した?)


アルミンはもう一度、ミカサの証言の細部を思い出した。

ミカサは会話のほとんどを覚えていたので、それを脳内イメージしてみる。


以下、再現映像。




サシャ「あ! ミカサ! パン…その半分残してるパン…!」

ミカサ「あげる…」

サシャ「ありがとうございます!!!(モグっ)」

エレン「早ええよ!! 毎回!」

ミカサ「いいの…サシャは恩人…」

ミカサ「サシャの作ってくれた料理…とても美味しかった」

サシャ「(モグモグ…ごっくん!)自信作ですから! でも…まさか全部食べてくれるなんて思いませんでした!」

ミカサ「あの旨さには抗えなかった…(ブルッ)」

サシャ「でも、一口くらいならエレンにも『あーん』って食べさせるかもって思ってましたから…それが見れなくて残念です」

ミカサ「………………ああ!(驚)」

ミカサ「ごめんなさいエレン…一口くらい、あーんさせれば良かった(落ち込む)」

エレン「いや、別にいいから。あーんとか恥ずかしいだろ」

ミカサ「でも…! でも…! (悔しくてハンカチ噛みたい)」

エレン「そう落ち込むなよ。またいつか、食える機会はあるだろう…多分」

サシャ「むう…また作ればいいですね! 今度こそ、あーんさせましょう!」

エレン「どうしてそこに拘る…(目が据わってる)まあ、食いたいのは俺もだけど………旨かったし(ぼそっ)」






弁護人アルミン(特に矛盾があるようには思えない。なのに何だろう…この違和感は)

アルミンの長考が改行したらよけいに読みづらくなったので再投下。

アルミンはここから、長考に入った。

弁護人アルミン(ミカサは初め、エレンがキノコの存在に全く触れなかったことに違和感を覚え、おかしい…と感じた。エレンは本当は…試食なんかしてないのでは、と思ったのも、直前のサシャとエレンのやりとりがあまりに不自然だったからと聞く。でもエレンは『旨かったし』と、一瞬、答えてしまった。つい、うっかりという風に。いや…そもそも事前に食べていたのなら、それを今まで隠していた事の方が不自然だ。別に隠すような事じゃない。それなのに何故、今、このタイミングで露見した?)


アルミンはもう一度、ミカサの証言の細部を思い出した。

ミカサは会話のほとんどを覚えていたので、それを脳内イメージしてみる。


以下、再現映像。




サシャ「あ! ミカサ! パン…その半分残してるパン…!」

ミカサ「あげる…」

サシャ「ありがとうございます!!!(モグっ)」

エレン「早ええよ!! 毎回!」

ミカサ「いいの…サシャは恩人…」

ミカサ「サシャの作ってくれた料理…とても美味しかった」

サシャ「(モグモグ…ごっくん!)自信作ですから! でも…まさか全部食べてくれるなんて思いませんでした!」

ミカサ「あの旨さには抗えなかった…(ブルッ)」

サシャ「でも、一口くらいならエレンにも『あーん』って食べさせるかもって思ってましたから…それが見れなくて残念です」

ミカサ「………………ああ!(驚)」

ミカサ「ごめんなさいエレン…一口くらい、あーんさせれば良かった(落ち込む)」

エレン「いや、別にいいから。あーんとか恥ずかしいだろ」

ミカサ「でも…! でも…! (悔しくてハンカチ噛みたい)」

エレン「そう落ち込むなよ。またいつか、食える機会はあるだろう…多分」

サシャ「むう…また作ればいいですね! 今度こそ、あーんさせましょう!」

エレン「どうしてそこに拘る…(目が据わってる)まあ、食いたいのは俺もだけど………旨かったし(ぼそっ)」






弁護人アルミン(特に矛盾があるようには思えない。なのに何だろう…この違和感は)

もやもやする、形のない根拠が、そこにあった。

弁護人アルミン(ん…?)

アルミンは、その違和感の焦点を見つけた。

エレン「どうしてそこに拘る…(目が据わってる)まあ、食いたいのは俺もだけど………旨かったし(ぼそっ)」

決定的な矛盾、ではないが、このセリフはいささか不自然な気がする。

弁護人アルミン(普通、一度既に試食しているのなら、ここは『まあ、もう一回食いたいのは、俺もだけど…』というセリフにならないかな)

でも、だったら何故『旨かったし』という矛盾したセリフが出てきたのだろうか。

ミカサも首をひねっていたポイントである。

パズルのピースはまだ足りない。

仕方がないので、別のアプローチをしてみる。

容疑者エレン「も、もういいだろ? 話は…(早く逃げてえ)」

しかし既にエレンは逃げ腰だ。

弁護人アルミン「待って。まだ聞きたいことは残ってるよ」

容疑者エレン(勘弁してくれえ)

弁護人アルミン「そうだね…もう一度、今度はエレンだ。事前に試食した時のことを詳しく説明出来るかな?」

容疑者エレン「(げっ…一からつくり話かよ)なんで? そんなことを聞く必要がある?」

弁護人アルミン「だってサシャもミカサも気絶するほどの絶品料理だったんでしょ? エレンも食べた時のこと、鮮明に覚えているんじゃないの?」

証人サシャ「強烈でした」

依頼人ミカサ「あんなの…初めて(ポッ)」

容疑者エレン「(まじか…)それはそうだが、それを話したら、何か解決するのか? はっきり分からねえと、こっちも答えたくない」

弁護士アルミン「そうだね…エレンがそれを答えてくれれば、真相の全てが分かると思う」

容疑者エレン(げっ…?!)

弁護士アルミン「イコール、これを拒否すれば、エレンは真相の一部を隠蔽したいということの証明にもなるよ(笑)」

容疑者エレン(ぐは…拒否できねえ!)

こんな風に言われれば、話さないと、後暗いことがありますよーと自らバラしたようなものである。

逆説的なアルミンの攻撃に、エレンのHPはもう底を尽きかけていた。

容疑者エレン「これで最後にしてくれないか? 時間もあんまねえし」

弁護士アルミン「いいよ。これで最後にする」

容疑者エレン「分かった…だったら話す」

そして、エレンは二度目の証言を始めたのだった。

一気に書き込みすぎて手首いてええ(´;ω;`)
少し休憩してから再開します。あともうちょっとで終わるよ。

容疑者エレン「サシャの料理を試食したのは、前日の夜だった。二人でこっそり調理場に忍び込んで、作って貰ったのを食べた。以上だ」

弁護人アルミン「本当に前日の夜? それ以外の時間ではなくて?」

証人サシャ(あっちゃー…まずい、まずいですエレン! やばいですう!)

サシャは一人、わたわたしている。

何故ならその証言には明らかな矛盾があったからだ。

弁護人アルミン「おかしいね…」

容疑者エレン「な…何がだよ?」

弁護人アルミン「確かサシャは、エレンから聞いた限りでは衣装を三着作っていた筈。他の子より負担が大きいのに、前日にそんな時間的余裕があるのかな?」

容疑者エレン「は、早めに完成させてたんだろ…?(答えを間違えたか?)」

弁護人アルミン「それにそれだと、完成した料理はミカサの口に入るまでに24時間近く経ってしまう。調理後にそんなに時間が経ったら、いくらなんでも気絶するほどの美味な料理が作れるかな? スープをメインにしたものならともかく、肉料理だよ? 出来立てが一番美味しいんじゃないかな?」

証人サシャ(そうですう…! いくらなんでも時間が空きすぎです!)

これは料理に精通していない者がやらかす凡ミスであった。

証人サシャ(鶏がら等のスープのだしを取るのには、逆にそれだけの時間が必要ですが、肉料理は煮込み系なら兎も角、焼くのがメインの料理はそこまで旨みが持ちません! 私が作ったのは、当日、皆が夕食を食べている時間帯ですよ! おかげで自分が正規の夕食を食べ損ねてしまいましたが(だから味見したのもある)…幸い、調理後に食堂に戻ったら、最後まで残っていたジャンが、スープだけは恵んでくれました…)

その直後に、サシャは寝てしまったのである。

弁護人アルミン「まあいいや。ここから先はサシャに聞こう。どう? エレンの言っていることに矛盾はないかい?」

証人サシャ「………」

容疑者エレン(頼む、うんって頷いてくれ)

証人サシャ「む……」

容疑者エレン(頼むサシャ…! 毎日パンやるから!)

サシャは自分の良心にはもう、逆らえなかった。

証人サシャ「ごめんなさい。エレン…私、言います」

容疑者エレン「?!」

証人サシャ「矛盾点、あります。矛盾だらけです。私は当日の夕食の時間を使って、調理場をこっそり借りて…調理をしました。ミカサに食べさせる時間帯から大凡を逆算して…その時間帯しかないと思ったので…」

弁護人アルミン「だろうと思った…三着も衣装を作った上に、料理まで作ったんだもの。スケジュール的にみても、もう直前に作るしか方法はないよね。……さて、エレン。もう言い逃れはできないよ」

容疑者エレン「……」

弁護人アルミン「何を隠す為にサシャに嘘をつかせたのか…まあだいたい予想はしてるけど、僕から言ったほうがいい?」

容疑者エレン「いや…待ってくれ。……分かった。自分で言う」

エレンは、項垂れた。

自分の罪を遂に認めたのである。


【逆転アルミンパート終了】

とりあえず、内密な話になるので場所を移すことにした。

エレン、アルミン、ミカサ、サシャの四人は今は誰もいない座学室に移動した。

エレンを取り囲むように席に着くと、ようやく彼は事実を話し始めた。

エレン「魔が差したんだ…」

アルミン(本当の罪人みたいなこと言ってる…(汗))

エレン「本当に、魔が差したとしか思えねえ。あの時の空気みたいなものに…」

アルミン(空気ねえ…)

いろいろと突っ込みたいけれど、とりあえずおいておく。

エレン「最後の衣装に着替えて、ミカサにサシャの作った料理を食わせた後、ミカサが気を失って…慌てて体を支えた直後に、キース教官の見回りが来たんだ」

サシャ「あの時はひやひやしたですよ~(><)」

エレン「教官の足音は…多分、5分か10分くらだったかな…ずっと続いて、皆、その間、身動きが取れなかった。俺は咄嗟にミカサと一緒に布団の中に隠れて、そのまま足音が消えるのを待った。そん時…」

ごくり、と喉を鳴らしてエレンは続けた。





エレン「…………ミカサに、キスした」







サシャ「え?」

アルミン「へ?(今、なんて言った?)」

エレン「だから…キスしたんだよ。料理の肉汁の味は、その時に知ったんだ。いや、肉汁を知る為に、キスしちまったと言ったほうが正しいかもしれねえけど」

アルミン「………………………………………………………」

予想のはるか斜め上をいかれてアルミンは言葉を失った。

アルミン「僕はてっきり、ミカサが食べた跡の皿をこっそり…ぺろっと嘗めたんだと思ってた」

サシャ「あ…すみません。それは私が代わりにやりました(テヘッ(´∀`*))」

アルミン「そうすれば、肉汁の旨みだけを知ってることになるし、矛盾も消える…ああでもそうか、それだけだとここまで隠そうとするのは不自然か。エレンの性格を考えると」

皿に残った肉汁を嘗めるのは、行儀が悪いとは分かってても、ついついやってしまう。

肉が貴重品だから尚更だ。

アルミン「そうか…そうだったんだ。ごめん…」

アルミンは真実を聞いて後悔した。

エレンの正確ならば、この事は一生、胸にしまいたかった筈だ。

それを無理に暴いたのは、自分だ。

そして、この事を聞いたミカサ本人はどう思うのだろうか。

ミカサの方に視線をやると、当の本人はきょとんとしていた。

ミカサ「エレン…それは本当なの?」

エレン「ああ……(まともに見れねえ)」

ミカサ「私に、キスしたの…?」

エレン「……ああ!(何度も言わすな!)」

ミカサ「どうしても、したかったの?」

エレン「ああ! その通りだよ! 殴るなり、ぶつなり、好きにしてくれ!!」

ミカサ「? 言っている意味が分からない。何故、私がエレンをぶたなければならないの?」

エレン「俺、それだけのことをしたんだぞ?! 気失ってるのをいい事に…その…好き勝手やっちまって……(罪悪感)」

ミカサ「だから、どうしても、したかったんでしょう? ならば、仕方ないじゃない」

アルミン、サシャ、エレンは三人同時に「え?」とミカサを注目した。

当の本院は、普段と全く変わらない涼しげな表情で続けた。

ミカサ「その程度のことで、私は傷ついたりしない。それは、蚊に刺された程度の些細なこと。むしろ何故、今まで隠していたのかが、全く理解出来ない…」

ミカサはそういい終わった後、非常に落ち込んで見せた。

>>211

→エレンの性格ならば、この事は一生、胸にしまいたかった筈だ。
また変換ミスです(多くてすみません)

ミカサ「私が…全部一人でサシャの料理を食べてしまったから…? それが原因なの?」

エレン「どうしてそうなる…」

ミカサ「だって一口でもエレンに食べさせれば、エレンは多分、満足した! 私が欲張ったせい…」

エレン「いや…あの…ミカサ?(何かズレてるぞ?)」

ミカサ「私は卑しい…本当に卑しい…やっぱり皆で、一口ずつ食べるべきだった…でもあの時は、勝てなかった…! 肉汁の誘惑に…!」

サシャ「分かります! その気持ち、分かりますよおおミカサ!」

二人はそこで何故か手を取り合った。

サシャ「肉汁には勝てませんよね?! 最強です!」

アルミン(あれ? なんでいつの間にか肉汁の話に…?)

サシャ「だから、しょうがないですよ! エレンも、肉汁の誘惑に負けたんですから! それで良しとしませんか? 全員仲良く負けちゃったんですし!」

アルミン(ええええ…)

どんなまとめ方だよ、という心のツッコミは、とりあえず仕舞っておくアルミンだった。

エレン「そ、そうなのか…?(何か違う気がする)」

サシャ「そうですよ! 肉汁の誘惑に負ければ、キスくらい誰だってしますって! 私もやりかねません…ふふ…(じゅるり)」

アルミン(いや、それは違う。絶対違う)

仮にエレンが肉を食ったとして、その後に彼にキスをしたくなるかと言われれば答えはNOである。

アルミンはさすがに、前者は否定した。

後者は…サシャならやりかねないとは思ったけれど。

エレン「うう~ん(頭痛い)」

ミカサ「エレン…もう終わった事をいつまでも気にするのは良くない。考え込むのはやめて」

エレン「(本当にこれで良かったのか?)……ミカサ」

ミカサ「何?」

エレン「俺は償いをしなくてもいいのか?」

ミカサ「何に対して?」

エレン「自分の罪悪感……だな。わりぃ…これは俺が決めることじゃねえ」

ただ、すっきりしたいだけの自分を叱咤した。

こんな言い方をすれば、ますますこじれるのは分かっているのに。

エレン「俺が勝手に楽になりたいだけなんだ…罰を受けて、それで許されたいと思ってる」

ミカサ「…つまり要約すれば、私がエレンに何か罰を与えれば、エレンは気が済むの?」

エレン「そうだな…それがいい。どんなことでもいい。なんかしろ」

ミカサは雷撃を受けたような衝撃を受けた。

ミカサ「ど、どんなことでもいいの…?(ごくり)」

念の為に聞く。もう一度。

エレン「何度も言わすな…思いつかないならいい(プイッ)」

ミカサ「待って! ………だったら」

ミカサは、生唾を飲み込んでから、言った。

罰と言うより、自分の望みを叶えるために。





ミカサ「目を閉じて……少しの間、動かないで」

エレン「分かった(ビンタでかまわん!)」

男らしく受け入れたエレン。

次の瞬間、ミカサは素早く距離を詰めて動いた。

アルミン(わぁお!)

サシャ(きゃあ! ミカサ! 大胆です!(指間チラリ))

今度はミカサから、エレンに、

その強引な口づけを与えたのだ。

エレン(んんんんん?! ちょっと待て!?)

思わず、目を開いたエレン。

ミカサ「ダメ! 目を、閉じて!」

エレン「まて! こら! ちょ…おい! アルミンとサシャに見られて…! ん…」

ちょっとディープで長いキスにさすがのアルミンも半眼になった。

アルミン「あー僕達、帰っていいかな? いいよねもう(棒読み)」

サシャ「後は二人でごゆっくり…( ̄∀ ̄)ニヤニヤ」

そう言って、本当にさっさと帰る二人であった。ピシャリ。

エレン「えっ…ちょ…これ…どういう展開?! アルミン!」

アルミンはエレンに何も言わず、本当に教室を立ち去った。

ミカサに一度キスをやめさせて、息を荒げるエレン。

エレン「何がどうなってこうなる?!(赤面)」

ミカサ「これでおあいこ…」

エレン「はあ?!(何が?!)」

ミカサ「平等にすればいい。単純な理屈だと思う」

エレン「いや、だから、それがおかしいんだって…」

ミカサ「どうして? エレンは私にキスをした。だからあ、私からもキスをすればいい。他に何が必要?」

エレン(もう…考えるのが面倒くさくなってきた)

エレンは折れた。

心の中の何かが折れた。

ミカサ「まだ足りないなら、続きをしよう、エレン(`・ω・´)キリッ」

エレン「いや、もう十分です! ありがとうございました!(何故か敬語)」

エレンはミカサをなんとか説得してそこで止めさせた。

自分の家族は、いろんな意味で最強だと思った瞬間だった。

ミカサ「来月が楽しみ…」

エレン「はあ?ε=(・д・`*)ハァ…」

ミカサ「エレンの誕生日は、私も頑張る…ので、期待してて欲しい」

そう言って、ミカサはエレンの頬にもう一度、キスをした。

もう、これでいいよ。

来月は何もいらねえよ、

と、思わずにはいられないエレンだった。











とりあえず、一旦ここでおしまい。

終わったああああああああああああ\(^ω^)/
いろいろツッコミどころ満載のエレミカ(最後ミカエレだけど)になったけど、
とりあえず、終わったよ(´;ω;`)

残りはおまけ的エピソードを書けたら、後で時間のある時にでもゆっくり投下するよ。
でも、本編的なお話はここでおしまいだよ。

今までありがとう!
次、またどこかで会えたら嬉しいです(((o(*゚▽゚*)o)))

(おまけ①)

そして少しの月日が流れて…

エレン(ええっと…この店で買うもんはこれで全部かな?)

以前、買ってきて欲しいと頼まれていた本等を、ようやく今日、買いに行けることになった。

ユミル、クリスタ、エレンの三人が本日の買い出し当番である。



エレン(にしても知らんタイトルばっかりだな…皆、よくこんなにいっぱい本を読めるな…尊敬するぜ)

エレンはアルミンが作ってくれたリストを確認しながら籠に入れた大量の本を会計しに行こうとする。

が、その時、それをユミルが止めた。

ユミル「お、おい…エレン…お前、まさか、その本全部買っていくのか?(滝汗)」

エレン「ああ…なんか結局もう、男子全員分のお使いになっちまってな…金なら大丈夫。大量に持ってきてるし」

結局、あの日エレンが独房にぶちこまれた(一晩だけだが)せいで、勝負に負けた側が後から抗議し始めたのだ。

そして話し合いの結果、博打の件はなかったことになり、代わりに男子全員分のお使いを、エレンが請け負うことになったのである。



ユミル「いや、金の心配してんじゃない。つか、エレン、それ会計しに行ったら店員に変な目で見られるぞ」

エレン「はあ? 何でだよ。こんだけ大量に買ってやってるのに?(どっさり)」

その数、少なく見積もっても20冊近くある。

ユミルはその本の中にある『電影少女』『爆裂ハンター』などのタイトルを見ながら「古いのが好きな奴もいるんだな」とどうでもいい事を思った。

まあ、その二つの作品はまだいい方として、だ。

中には本格的なバリバリの官能小説も混ざっている。

見過ごすのには、あまりにエレンが不憫に思えたのだ。

ユミル「そういう問題じゃない。まさかお前、この本のジャンル、知らないで買おうとしてたのか?」

エレン「さすがに全部は把握してねえよ」

ユミルは取り敢えず、汗を拭いながらどう説明するべきか悩んだ。

ユミル「えっとな…お節介かもしれないが、聞け。いいから、聞け。お前の買おうとしてる本、全部エロ系作品だぞ」

エレン「……はあ?!∑(゚д゚lll)」

これ全部が?!

ユミル「そうだ。しかもかなりマニアックな作品も混ざってやがるぞ。これだけの量を一気に買ったら、まず間違いなく、店員から白い目で見られる。悪いことは言わん。今日はせめてその半分くらいの量にしとけ」

エレン「ななななんあ…!(あ~い~つ~ら~!ヽ(`Д´)ノ)」

帰ったら、マジで覚えとけ…!

ぐぐぐっと拳を作るエレンだった。

ユミル「今日は優先して買わないといけない奴の分だけにしとけ。アルミンとか、その辺の」

エレン「……アルミンは後回しにしてやる(怒)」

エレンはすねた。アルミンの分の本を、本棚に戻す。

ユミル「…ん? ハイスクールD×D…? ぶっ…!!!! あいつ、そんなの読んでんのか?! ぷぷぷ…! 人は見かけによらねえなあ…」

エレン「…これもそういう系なのか?」

ユミル「主人公が『おっぱいの為に闘う学園ファンタジー』だからな」

どんな作品だよ!? とツッコミたくなったエレンだった。

(*主人公の声はエレンと同じ梶さんです)

ユミル「アルミン…あいつ、見かけによらずゲスい奴だな。今日からゲスミンと呼んでやろう」

エレン「………(今回だけは味方出来ねえな)」

エレンは無言でいくつかの本を適当に戻すと、

エレン「ユミル…ありがとな。なんかいつもフォローして貰ってる気がすんぜ」

ユミル「ん? フォロー? 何の話だ」

エレン「お前、よくいろんな奴の事を、客観的に見てんだろ。それでいて、深入りもしねえ。丁度いい感じでフォロー出来る。そういうのって、なかなか真似出来ねえよ」

ユミル「んー…ま、身近に一番フォローしなくちゃならん奴が一人いるからねえ………癖になってんのかもな」

ユミルは、少女コーナーで物色しているクリスタを横目でチラチラ見ながら言った。

ユミル「毎日やってりゃ、自然とそうなっちまうんだろうな……多分」

エレン「クリスタのことか?」

ユミル「そ。私の天使は、危なっかしいからね」

と、言いながらお、男二人組にナンパされかけているクリスタに気づき、急いでクリスタの元に戻るユミルだった。

エレン「…………」

チラリ。

籠の中の本を手にとって見る。

エレン(そりゃな…俺だって、そういうのに全く興味ねえわけじゃねえんだよ)

とりあえず、今日は買っていけそうな作品だけ、買っていく。

吟味しながら、つい内心毒つく。

エレン(でもな…その…やっぱり一気に買っていけるほどの度量はねえ。他の奴らには悪いが…今日はこんだけにしとこう)

そう思いながら、とりあえず5、6冊の本だけ籠に入れて会計しにいくエレンだった。




(おまけ①おしまい)

(おまけ②)



そして、エレン達が買い出しに行っていたのと同じ日の午後の休憩時間。

アルミン(にしても…まさかあのエレンがねえ…)

思わずニヤニヤ笑みが零れるアルミン。

先日、エレンの方から(うっかり?)ミカサにキスしてしまったというミカサの誕生日事件について思い出す。

アルミン(空気に呑まれたとかなんとか言ってたけど…絶対違うよねえ…ふふっ)

実際、もし自分が似たような状況になったとしても、ミカサ相手だったらそんな事は絶対しないと言い切れる。

……クリスタだったら話は別だけど。

アルミン(相手によるってこと…分かってないんだろうなあ…いや、分かってて認めたくないだけなのかな? なんにせよ、エレンももう少し素直になれればいいんだけどねえ)

そんな風に例の事件を思い出しながらアルミンは苦笑していた。

アルミン(でもエレンには、知らなかったとは悪い事しちゃったかな…)

自分が触れなければきっと、真実は露見しなかった筈だ。

いや、というか最初からエレンが「皿舐めちゃった! ごめん!」とでも嘘を言っておけば、バレることはなかった筈だ。(むしろそっちが普通の発想だ)

それが出来なかったということは、よほどエレンは余裕がなかったのだろう。

やってしまった事はもうどうしようもないが、アルミンはちょっぴり複雑だった。

頭を掻きながら廊下を一人で歩いていると、見慣れない格好をしたミカサが慌ててアルミンの方に近づいてきた。

そのミカサの姿に、周りの訓練兵全員がざわめき立つ。

ミカサ「あ、アルミン。丁度良かった。探していた」

アルミン「み…ミカサ? どうしたのその格好…?」

ミカサ「私の誕生日の時に、皆がエレン用の服を作った。これはそのうちのひとつ。私も着れるサイズなので…エレンにも好きな時に勝手に着ていいと言われたので、試着してみた。……似合っているだろうか?」

アルミン「当たり前じゃないか! とてもよく似合ってるよ!(感激)」

ミカサは猫耳と紺色のセーラー服を着て、廊下を走っていたのである。

ミカサ「そ、そうだろうか…(〃ω〃)」

アルミン「猫耳とセーラー服の掛け合わせかあ…王道中の王道だね!(これ作った人とは気が合いそうだ)ん? ちょっと待って? 最初はこれを、エレンが着たってことは…」

アルミンはまだ、衣装については詳しくは知らなかったので、この時まではまさか、エレンが女装させられていたとは思わなかったのだ。

ミカサ「そう…エレンも着た。エレンの匂いはまだ染み付いている……ので(ポッ)」

アルミン(うわ…お。ミカサ嬉しそうだな)

ミカサ「もうちょっとだけ…着ていようと思う。午後の訓練が始まるまでは、この格好でいようと思う」

アルミン「うん、いいんじゃないかな」

アルミンはにっこり笑うと、ミカサはそこで「アルミンにも誕生日の時のお礼が言いたい」と言い出した。

アルミン「え? 僕? 僕は特になにもしてないよ? むしろミカサの誕生日の時、何もできなくて申し訳なかったよ」

ミカサ「そんな事はない。私はアルミンからも十分、プレゼントを貰った」

アルミン「???(プレゼントを渡した覚えはないけど)」

ミカサ「あの時、『真実の解明』というプレゼントを貰った」

アルミン「ああ! あれ?! アレの事を言ってるの?」

ミカサ(こくり)

アルミン「いや、まあ…あれはたまたま僕が居合わせたから出来たことだし…エレンも嘘が下手くそだったから……たまたまだよ」

ミカサ「そんな事はない。私一人じゃ、エレンに逃げられていた。アルミンの協力があったからこその、成果だと思う」

アルミン「(う~ん…その分、エレンには申し訳なかったけどね)そう言って貰えるなら、嬉しいよ」

ミカサ「エレンは、アルミンも自由に衣装で遊んでいいと言っていた。アルミンに是非着て貰いたい服がある」

アルミン「え?! 僕も!? でも、サイズが大分違うから、ぶかぶかになると思うよ?」

ミカサ「多少大きくても問題ない…(むしろ萌える)一度だけでもいい……ので」

アルミン「まあ…そこまで言うのなら、いいよ」

そういう訳で、アルミンも衣装で遊ぶ事になった。

アルミン「………」

アルミンは部屋からすぐには出られなかった。

他の男子を一度、締め出して着替えたソレは、人前で着るのには勇気がいるものだったから。

アルミン(これを…エレンは着たんだ…女子の前でやったんだ…本当、君は勇者だよエレン!)

ミカサ「もういい? アルミン(ドア越し)」

アルミン「ちょっと待って! あと少しだけ!(微調整中)…よし、入ってきていいよ」

そう。アルミンも、メイド服を着てみたのである。

少しだけ、大きかったが許容範囲だろう。

ミカサ「やっぱりアルミンも可愛い(ポッ)」

アルミン「いや、まあ…その…(照れちゃうよ…もう)」

ミカサ「エレンとはまた違った意味で萌える…(ポッ)」

アルミン「も、萌え? 今、ミカサ、萌えって言った?Σ(゚д゚)」

ミカサ「? 萌え、ではないの?」

アルミン「いや、合ってるけど! ミカサからまさか『萌え』なんて単語を聞くなんて思わなかったよ」

ミカサ「アニが教えてくれた。女装男子は、萌えなのだと」

(*アニファンの方、本当、ごめんなさい(土下座中))

アルミン(アニが?! 予想外にも程があるよ!)

あの普段クールなアニにそんな隠れた趣味があったなんて…。

ちょっと俄かには信じられないアルミンだったが…。

ミカサ「一緒に…宿舎の中を歩こう。アルミン」

アルミン「ええ?! 皆にも見せるの?! ちょっと…恥ずかしいなあ…(〃ω〃)」

ミカサ「皆もきっと喜ぶ…」



そして移動途中…。



昼の休憩時間、一人で空き地で野良猫達と戯れて遊んでいたアニは、その衝撃的絵を目に入れて、ねこじゃらしを放り投げて、木の影に隠れてしまった。

アニ(なななんあななんあなな…何あれ?!(°д°))

アルミンと、ミカサである。

二人は先日の衣装を着て、外を歩いていたのである。

ミカサは猫耳セーラー、アルミンはメイド服で。

アニ(のなsfdんflsんfなk;fんkdlb;dklshbdssdf……)

その衝撃に、アニの頭の中は爆発した!

ミカサ「おかしい…何処にもアニがいない。アニにも見せたかった…のだけれども」

アルミン「本当にアニは女装男子萌えなの…? 僕、まだ信じられないんだけど…」

ミカサ「(こくり)女装男子を虐めてみたいっていう願望があるとかないとか言っていた…」

アルミン(ねじ曲がってるなあ…本当なのかなあ…?)

ミカサは嘘を言っているようには見えないが、そんな事を思いながらアルミンはようやく、木の影に隠れているアニを見つけた。

アルミン「あ、やっと見つけた! こんなところにいたのか、アニ」

アニ「fんそfsdんfsdんfsdんfklsんfks…(こっちに来ないで! 萌え死ぬ!)」

ミカサ「良かった…アニにも見せられた。どう…? アルミンも似合うでしょう?」

アニ「ふぁおsdhfsdfkjsdfkskdfksjdfks…(助けて!)」

アルミン「(言葉にならない程動揺してる。本当だったのか…)そうか、アニって意外な側面を持っていたんだね。クールなようでいて、実は女の子らしいところもあったんだ…」

アニ「お、おかしいなら、笑うがいいさっ(プイッ)」

アルミン「(ちょっと可愛い…)別に笑わないよ。萌えなんて人それぞれだし。僕だってそういう部分は持ってるし。別にいいんじゃないかな? 人に迷惑かけなければ…」

アニ「あ、あんたは…女装が苦にならないのかい?(恐る恐る)」

アルミン「程度によるよ。そりゃ少しは恥ずかしいけど…これくらいなら、許容範囲さ。ま…僕はそこそこ可愛いしね(ウインク&キラ☆)」

そういうキャラなのだという自覚はあるらしい。

アルミンの答えに、アニは内心、ちょっぴり喜んだ。

アニ「そ、そうかい…そりゃあ良かった…(顔を背ける)」

視線を逸らして照れながら言うアニであった。

と、その時…!





エレン「あー! アルミン!\(◎o◎)/! お前も着てみたのか! 似合ってんなあ!」

買い出しから帰ってきたエレン達が、アルミン達と合流したのだ。

クリスタ「すごい! アルミン可愛い!(萌える!)」

ユミル「ほう。まるでアルミンの為に作ったような代物になってんなあ…」

アルミン「え? いや、それはさすがに大げさだよ…」

クリスタ「ううん! アルミン似合ってるよ! やだもう…脳内に焼き付ける!(ジーッ)」

アルミン「そ、そんなに見つめられると恥ずかしいよ…(やったあああ! 役得キタ━(゚∀゚)━!)」

エレン「もうあれだ。メイド服はアルミンにやってもいいかもな」

アルミン「貰っても困るよ?!(置き場所とか)」

エレン「俺は猫耳セーラー服だけでもいいや(ミカサ用に)」

アルミン「人の話聞いてる?! エレン!」

ゲラゲラ…と笑いが起きて、一同は爆笑した。





その様子を遠くから…

見つけてしまったジャンがいた。



ジャン(なにあれえええ?! ミカサが猫耳セーラー服を着てる…!?)

その場で大量の鼻血を出して倒れる、ジャン。

マルコ「?! ジャン?! 突然、大丈夫か?! ……生きろ!」

それを慌てて介抱するマルコであった。

(*マルコは完全にとばっちり)




(おまけ②おしまい)

なんか、ついついアルミンにもメイド服を着させてみたくなったのだ…。
あと、アニが休憩時間に一人で猫と戯れている場面を急に書きたくなったのだ…。
(アニはなんとなく、猫だけは好きそうな勝手なイメージです)

またおまけも長くなったけど、今度こそ終了…(多分)。
長い間、ありがとうございました!

次回作も頑張っていくよ!

乙!
次回作期待

>>228
サンクス! 
何か次回作のリクエストあれば、書けそうだったら書いてみるよw
出来るだけ受け付ける方針で頑張るので、下に書いていいですよ。

まあ、思いつかない場合は、また自分で好き勝手にやりますけどねw

なら最新話の(マフラー巻いてくれて~~→何度でも巻いてやる、これからもずっと)のあれでギャグっぽいミカエレ頼む

読んでなかったら普通にすまん

>>230
マフラーネタでギャグですね。ちと考えてみます~ありがとう!

エレンがミカサにキスする場面で1か4みてみたいなぁ~壁|¦ω・)チラッチラッ

>>232
んん?
これって別ルートの話を読んでみたいってことですか?
その発想はなかった…まじか…(゚д゚)

今、別のお話書いている最中なので、ちょっと考えるだけ考えてみます。

>>230
「何度でも巻いてやる!」のタイトルで、リクエスト完了したのでお知らせします。
リクエストありがとうございました!

このSSまとめへのコメント

1 :  ✨リヴァイ✨   2015年02月14日 (土) 18:00:26   ID: 7twvWM24

エレンかわゆい(≧∇≦)
医者とか怪盗キッドとか・・・!

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