エレン「お前はなんとも思わねえのか！？」

ミカサ「でも実際2回も言ってるわけだし……」

エレン「そこにも俺は怒ってるんだよ！」

ミカサ「！？」

エレン「1度目はいいよ。俺が死んだと思って動揺してまともに話せなかったんだろ？ 正直萌えたよ」

ミカサ「萌えとか言うと世界観が……」

エレン「けど2回も使うのはどうなんだって話だよ！ キャラ付けか？ あざといわ！」

ミカサ「原作を否定するのは危ないからやめて……」

エレン「まあ先生も2chとか覗いてるみたいだし、アニメ見てキャラの印象変わったりで影響受けてるっぽいからな」

ミカサ「先生って誰なの」

エレン「確かに作品は作者のもんだと思うしな、俺がとやかく言うのも間違ってたな。その時々の先生の感性で描いてくれるものが好きだし楽しみにしてるよ」

ミカサ「エレン、過度なメタ発言は相手を選ぶから控えた方がいい」

エレン「畜生めが」

ミカサ「その、もう少しオブラートに包んだ言い方はできないの？ 今回は最初に『※キャラ崩壊注意』とも書いてないんだし……」

エレン「ハアァァ！？」

ミカサ「ひっ」

エレン「『※キャラ崩壊注意』ィ？ 二次創作に目ぇ通してる時点でそんなもん織り込んどけってんだアホが！」

ミカサ「ご、ごめんなさい」

エレン「金儲け目的以外の二次創作なんか総じてオナニーだぞ？ オナニーすんのにいちいち人の目なんか気にして言い訳すんなよ見苦しい」

ミカサ「でも人の目に触れる所に晒してるんだし、そういう気遣いも必要なんじゃ……」

エレン「そりゃ人前で自慰なんか見せたらなんかしら言われるだろうさ。言われるのが嫌なら1人でシコシコやってりゃいいんだよ」

エレン「ネタバレ注意とかならまだわかるけど回りくどいんだよ！ 『叩かれたくありませ～ん』って素直に言ってた方がまだ可愛気があるわタコ！！」

ミカサ「ご、ごめんなさい」

エレン「吐き気がしてくんだよ！」

ミカサ「そのフレーズ気に入ってるのね……」

エレン「ほんっとどいつもこいつもよ……」

ミカサ「エレン、その辺にしといた方がいい。みんな遠巻きにしつつ引いてる、あそこでベルベルトも震えてるし……」

エレン「その名前ネタだってもう飽きたんだよ！ 二番煎じどころの騒ぎじゃねえぞコラァ！」

ミカサ「ひいっ」

クリスタ「エレン？ どうしたんですか……？」

エレン「出たよ敬語！！」

クリスタ「ひっ！？」

エレン「なんでクリスタは時々敬語なんだよ！ サシャと混じってんのか！？」

エレン「原作なりアニメなりいっぺんでも見てたら間違わねえだろ！ キャラ崩壊以前の問題だろうが！！」

クリスタ「ご、ごめん……」

ミカサ「クリスタ、エレンはもう駄目。アルミンに任せよう」

アルミン「！？」

エレン「おぉ、アルミンか。今日も胃が痛そうだな。その描写ももう目が腐るほど見たけど」

アルミン「やりづらいよ……まあ落ち着いてよエレン。僕らだって偉そうなこと言える立場じゃないだろう？」

エレン「まあな……わかってんだよブーメランだってことは。まあ座れよ」

アルミン「うん」

エレン「俺がさっき言ったようにこんなもん所詮オナニーなんだからさ、こんな文章読んでも気にせずに好きにやればいいんだよみんな」

アルミン「強制力なんてないしね。それこそ何様だって感じだよ」

エレン「でもこれは俺の好き嫌いの話だからさ、どうしようもないんだ」

アルミン「わかるよ」

エレン「好き嫌いについて言わせてもらえればもうひとつあるんだ。作品は作者のもんだって言うのは俺が言ったことなんだけどさ、同時に作者って作品を作る装置だと思うんだよな」

アルミン「なんか語り出したぞ」

エレン「まあ聞けよ。だからなんというか、作品内で書き手が見えるようなのが嫌なんだ」

アルミン「わかるようなわからないような」

エレン「昔の漫画の枠外で作者が『俺は何をやってるんだ……』みたいなセルフツッコミなんて小っ恥ずかしくて見てられない」

アルミン「なるほどね」

エレン「後書きとかも嫌いだ」

アルミン「僕は好きだけどな後書き。作品内で説明できなかった部分とか、裏話とか知れて楽しいよ？」

エレン「確かにそうなんだよな。だからこれは単純に俺の好き嫌いの話だよ。最初に言った通りだ」

アルミン「わかってるならいいんだ。落ち着いたかい？ エレン」

エレン「ああ、ありがとなアルミン」

アルミン「どういたしまして」

アルミン「さあ、ずっと声張ってて疲れただろ？ 女の子でも眺めて癒されようよ」

エレン「いい考えだなアルミン。さすがだよ」

アルミン「それほどでもないよ。実際エレンは誰が好きなの？」

エレン「ミカサだよ」

アルミン「おっ」

エレン「ウルトラハイスペックな幼馴染の女の子が一途に自分だけを見てくれてるんだぞ？ 好きじゃないわけないだろうが」

アルミン「その割に全然態度に出ないよね」

エレン「それはあれだよ、好きな子ほどいじめたくなるってやつだ」

アルミン「童貞かよ」

アルミン「それにしても同期の女の子はみんな可愛いよね。こうして眺めてるだけで僕のアルr」

エレン「あ、1つ忘れてた。俺あれも嫌いだわ“エレンのイェーガー”とか“アルミンのアルレルト”とかいう表現」

アルミン「……へえ」

エレン「大昔からある表現なんだろうな。最初にそういう言い回し使い出した人は面白いし初見では爆笑したんだけどさ。いい加減しつこいかなって」

アルミン「……」

エレン「次にそういうの言う奴見つけたらぶっ殺そうと思ってるんだ」

アルミン「そう……」

エレン「悪い、何か言いかけてたよな。なんだって？」

アルミン「なんでもないよ……」

エレン「……」

アルミン「……さあ、君のオナニーももう済んだ頃だろう？」

エレン「いや、まだ言い足りないんだ」

アルミン「続きは君の中だけでやってよ。いつまでも君に構ってられるほど暇じゃないんだ」

エレン「待ってくれよ。今日はほとんどミカサとアルミンとしか話してないしさ、ライナーとかベルトルトとか……あとジャンにも！ あの馬面には1度言って聞かさないと……」

アルミン「……また会えるよ」

エレン「会えねえだろ！ ミカサもアルミンも！ ライナーもベルトルトも！ サシャもコニーもクリスタもユミルもマルコもミーナもハンナもフランツも、もう……！ どこで会えるっていうんだ！！」

アルミン「君は知ってるだろう？ エレン。君の会いたい僕らは君が探すんだ」

エレン「……そうだな。ワガママ言って悪かったよ」

アルミン「いいよ、友達じゃないか。じゃあそろそろ、本当に行くね」

エレン「ああ。アルミン、またな」

アルミン「うん。またね、エレン」