龍田「アレがない」天龍「は?」 (42)

天龍「おい龍田、いつまで寝てんだよー」バンバン

天龍「電達が呼んでたぜ! 今日も遠征行くんだろ、おーい!!」ドンドン

天龍「あーけーろーよー! お前がサボると姉である俺の顔も立たないだろ!?」ドンバン

 ……しーん……

天龍「………」

天龍「た、龍田? 大丈夫か? 生きてる?」コンコン

天龍「(……まさか中で倒れてる……!?)」

天龍「しっかりしろ龍田! 今その扉ブチ破――」ゴウッ

龍田「それはやめて」ガチャッ

天龍「――へぶっ!!」バンッ

艦これss
5-2の羅針盤にむしゃくしゃしたから書いた
書き溜めてあるので完結までマイペースに投下していく

天龍「んだよ……起きてるなら返事しろよ……」ズキズキ

龍田「……うん……」

天龍「つーかいつまで布団被ってんだよ、脱げよ」

龍田「………」ギュッ

天龍「脱げってほらー、とっとと起きて武装しろよー!!」グィィィ

龍田「……嫌……!」ギュゥゥ

天龍「はぁはぁ……今日はやけに強情じゃねーか……」

龍田「………」

天龍「何か嫌なことでもあったのか?」

龍田「………」コクリ

天龍「!、……一体、何があったんだよ?」

龍田「………」シュン

天龍「言ってみろって、俺達相棒だろ? 隠し事は無しな!!」

龍田「……、………」ボソボソ

天龍「ん?」

龍田「……アレが……ぃの……」

天龍「……へ?」

龍田「あ、アレが……ないのっ……!!」ギュッ

名前消し忘れてました


天龍「(何言ってんだコイツ)」

龍田「………」フルフル

天龍「(いや待て。発言を落ち着いて整理しよう。龍田はさっきなんて言った?)」

天龍「(アレがない? アレってなんだ?)」

天龍「(……アレ……ない……、……ッ!?)」

龍田「?」

天龍「(ア レ が 来 な い !?)」ガーン

龍田「……天龍ちゃん?」

天龍「龍田! 言え! 誰にやられた!!」

龍田「え? 何の話……」

天龍「提督か!? 提督だな!? 待ってろ殺してくる!!」

龍田「天龍ちゃん!? ま、待って提督は関係ないの! 私の責任だから」

天龍「うるせぇ俺の気が収まらねぇんだよ!!」

龍田「落ち着いて天龍ちゃん、あなた何か勘違いを――」

  バサッ

龍田「あ」

天龍「ん?」

龍田「……お布団が……」モゾモゾ

天龍「………」

龍田「………、……見た?」シュン

天龍「龍田……お前、頭のアレどうした?」

龍田「………」

龍田「……ないの……どこかで落としちゃったみたい」

天龍「それで布団被ってたのか」

龍田「……うん……」

天龍「とりあえず探しに行こうぜ、俺も手伝うから」グイッ

龍田「!、だ、だめっ!」バッ

天龍「どうした?」

龍田「……アレが無いと、お外に出れないよぉ……」ギュッ

天龍「!?」

支援感謝します


天龍「えええぇっ!? た、龍田!? お前そんなキャラだったか!!?」

龍田「天龍ちゃんに見られるのだって恥ずかしいのに……」モゾモゾ

天龍「ちょ、お前のアレなんなの!? どういうアレなの!?」

龍田「……天龍ちゃんなら、わかるでしょ?」

天龍「(わかんねーよ!!)」

龍田「………」ウルウル

天龍「はぁ……、わかったよ。俺が探してきてやる」

龍田「本当!?」パァッ

天龍「このままじゃ遠征出来ないしな」

龍田「ありがとう、天龍ちゃん……」

天龍「(……それに、今のコイツ見てるとなんか調子狂うんだよな)」

天龍「――さて、どこから探したものか……」

天龍「部屋の中には無かったし、昨日帰投した時はちゃんと着いてた」

天龍「となると鎮守府のどこかだと思うんだが」

電「あ、天龍ちゃんなのです!」

雷「あら? やっほー天龍ちゃん!」

響「やぁ、天龍ちゃん」

天龍「天龍ちゃん言うな!」

響「まあまあ天龍ちゃん。ところで龍田さんの様子はどうだった?」

雷「大丈夫だった? 心配してたのよ」

天龍「(なんか納得いかねぇ……)ああ、それなら――」

天龍「――ってわけで、今は出撃できる状態じゃないな」

電「ええっ!? それはたいへんなのです!」

雷「なるほど、そういう事情があったのね」

響「ああ……そういえば、昨晩会った時はついてなかったね」

天龍「そうなのか?」

電「言われてみれば、寝る前に挨拶した時は無かったような……」

雷「無かったわね。ハッキリ覚えているわ!」

響「外している姿は珍しい、というより初めて見るから印象に残っているよ」

天龍「帰ってきた時はあったぞ。どこで失くしたんだ?」

電「皆に聞けばわかるかもしれません、電は聞き込みに行ってくるのです!」ビシッ

雷「雷も行ってくるわ!」

天龍「おお、悪いな任せた!」

電「電の本気を見るのですー!」タッ

雷「電には負けないんだからっ!」タッ

 「アレがアレで大変なのです!」「アレ知ってる人居ない!? アレよアレ!!」


響「……期待はしない方がいいよ」

天龍「知ってる」

響「ところで、龍田さんのアレって何の役割を伴っているんだい?」

天龍「それは知らない」

響「天龍のそれは?」

天龍「格好良いアクセサリー」

天龍「寝かせたり立てたり自由自在」ピコピコ

響「そう、ちなみに無いと?」

天龍「キマらなくてダセェけど、引きこもるほどじゃねーな」

響「じゃあ龍田さんにとってのアレってなんなんだろう」

天龍「うーん……俺も気になってるけど、聞き辛いっつーか……」

響「無いと恥ずかしくて言いづらいもの……、うぅん……」

響「そうか、パンツだ」ポンッ

天龍「なんでパンツ頭に乗せてんだよ」

響「……趣味?」

天龍「人の妹を変態みたいに言うんじゃねぇ」

響「もしくはブラ的な」

天龍「下着から離れろ!!」

響「真面目に考えるとメイクとか髪型みたいなものだと思うよ」

天龍「さっきまでふざけてたのかよ」

響「意外とナーバスなんだね」

天龍「まあ……龍田はああ見えて打たれ弱いし」

響「ただ、私はその気持ちわからなくもないよ」

天龍「というと?」

響「実は私、帽子が無いと出撃できないんだ」

天龍「マジでか」

5-2は空母2軽空母1でボスルート確定だぞ
俺はそれに戦艦3で回してる

響「ほら、私って小さいだろう?」

天龍「駆逐艦だしな」

響「頭皮が日焼けしたら目立つから嫌なんだ。髪も白いし」

天龍「ああ、そういう……」

響「出撃前に風に飛ばされて失くした時は参ったよ、予備も丁度切らしてたし」

天龍「その時はどうしたんだ?」

響「仕方がないから代替品を装着して行ったよ」

天龍「ふぅん」

響「Mのロゴが付いた赤い帽子で」

天龍「えっ」

>>17
嘘つけ二個目の分岐で毎回下に逸れていくぞ
三回その編成でやって三連続だぞ……

響「行く先々の深海棲艦が爆笑でね、すばらしい快進撃だった」

天龍「……えー……」

響「笑ったり固まったりしてる深海棲艦を撃つだけの簡単なお仕事」

響「ヲ級なんて艦載機で自爆してたよ」

響「これが本当の爆笑」

天龍「もう標準装備でいいんじゃないかな」

響「いや、二度目はウケないから……」

天龍「(やっぱりウケ狙いだったのかよ!)」

響「そんなわけで、龍田さんにも代替品を渡してみたらどうかな?」

天龍「なるほど」

響「それなら今日中に遠征も出来るだろうしね」

天龍「だが、代替品って言ったってそもそもアレが何かも分からないのに……」

響「見当は付いているよ」

天龍「本当か!?」

響「あの形状、役割。これしかない」スッ


響「蛍光灯」

天龍「おおっ……なるほど、言われてみれば!」ポンッ

響「大破すると光るしね」

天龍「ありがとな響、早速渡してくるぜ!!」ダッ

>>19
戦艦3がルート固定なのかもしれない
こっちは空母2軽母1駆逐1戦艦1航戦1でやってるから今度駆逐を戦艦にしてみる

天龍「………」ヒリヒリ

響「………」

天龍「……おい……」

響「綺麗な紅葉だね」

天龍「この野郎」

響「まさか本当に渡すとは思わなくて」

天龍「真顔で冗談言うのはやめろよ悪質だぞ!!」

響「ごめんよ。お詫びと言ってはなんだけど情報提供するよ」

天龍「本当になんだよ最初から提供しろよ」

響「龍田さん、帰投した時は確かに着けていたんだよね? アレ」

天龍「ああ、俺はしっかり覚えてるぜ」

響「そして、就寝前には着けていなかった……」

天龍「お前達からそう聞いたな」

響「……私の記憶が正しければ、昨日の出撃では龍田さんが大破していたね」

天龍「そうだな、旗艦の電を庇って……、!」ハッ

響「その状態で失くし物をするとすれば――」

天龍「――入渠ドックか!」

響「うん。先日はふらふらだったから、うっかり忘れ物をしても不思議じゃない」

天龍「アイツ寝起き悪いしな。……よし、行ってみる!」

天龍「おじゃましまーす、……ん」

電「あ」

天龍「電、お前なんでここに?」

電「そ、それは、そのぅ……」チラッ

美雪「」プスプス

天龍「……あー、いい、察した」

電「ちょっと本気を出し過ぎてしまったのです……。天龍ちゃんはどうしてここに?」

天龍「昨日龍田が入渠してたろ? そんときにアレ落としたんじゃねぇかと思って」

電「そうなのですか……ここには無かったですよ?」

金剛「スイマセーン! 落し物って、もしかして黒いRingネー!?」

天龍「!、ああ、そうだ。知ってんのか!?」

金剛「Hai! 少し前にここでTea timeを楽しんでいたら拾ったヨー!」

天龍「良かった……それ大切な物なんだ、返してくれないか?」

金剛「Oh……ごめんネ、何だかわからなかったから他の子に渡しちゃいマシター」

電「誰に渡したのですか?」

金剛「んーと、髪の長い空母の人ネ! 名前は聞いて無いからワカラナイデース」

天龍「髪の長い空母、というと……」

電「……うーん、結構いらっしゃいますよね……」

金剛「ドゥナツがどうとか言ってたヨ!!」

電・天龍「「!!」」

金剛「ところでー、ドゥナツってナンデスカー?」

天龍「赤城ィィィィッ!!」ダッ

電「じょ、情報提供ありがとうございましたのですー!!」ダッ

金剛「? お役に立てたなら何よりデース!!」

赤城「まさか鎮守府でドーナツが手に入るなんて……!」

加賀「……それ、ドーナツなの? 小麦粉では形成されていないようだけど」

赤城「きっと私達専用のドーナツなのよ、新しく開発されたのね」

加賀「それを開発するなら、先に艦載機や電探だと思う……」

赤城「戦うには娯楽も大切! 提督にもやっとそれがわかったのよ!!」

加賀「……そう、かしら……(どこかで見たような……)」

赤城「それじゃあ、いただきまー――」


天龍「――ストォォォォップ!!」バンッ

電「なのです!!」ズサッ

天龍「ふぅ……どうにか間に合ったな……」

電「ギリギリセーフだったのです……」

天龍「ちょっと歯型付いてるけどまあセーフだよな」

電「……まあ……ギリギリ……うん……」

天龍「このくらいなら次大破して修理する時に直ってるだろ」

電「とにかく、早く届けてあげるのです!」

天龍「そうだな、全速力で行ってくるぜ!」

天龍「……?」

天龍「(龍田の部屋の前にカレーが置いてある?)」

天龍「(ラップの上にメモが乗ってるな、どれどれ)」


『どうか出てきてください まだ間に合います 雷』


天龍「………」

龍田「助けて天龍ちゃん、雷ちゃんが私を引き籠りとして扱うの」

天龍「実際的に引き籠りだからな」

龍田「……う……」

天龍「でも、これで引き籠り生活も終わりだぜ! ほら!」

龍田「!」

天龍「ったく、大変だったんだぞ? もう落としたりすんなよ」

龍田「うん……ありがと~、天龍ちゃん……!」パァッ


龍田「うふふっ、これでバッチリだよ~……♪」

天龍「(どうでもいいけど、アレどういう原理でくっついてんだろう)」

天龍「こうして、鎮守府で起きた小さな事件は解決を迎えた」

天龍「遠征には他の班が行ってしまっていたので、俺達の仕事は急遽出撃となった」

天龍「成功はしたが無事かというとそうでもなく、雷が母親のような眼で龍田を見ていたり」

天龍「赤城の視線がずっと龍田(のアレ)に向かっていたりと揃いも揃って集中力がまるで無い」

天龍「結果、敵に奇襲を許してしまい、あわば全滅かと思われたが」

天龍「響がLのロゴが入った緑の帽子を被っていたことで敵は爆笑、隙をついて殲滅に成功した」

天龍「……正直、響のヤツが次に何すんのかは俺もちょっと楽しみだ」

天龍「まあそんなわけで、今日も鎮守府は平和だった。報告終了!」


丁度いい頃合になったから入渠させてるやつら入れ替えて
リベンジを夢見て寝ることにする。お付き合い感謝

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年05月16日 (土) 22:31:13   ID: y9QffTPz

頭のやつは龍田の本体だ…うわなにするやめr

2 :  SS好きの774さん   2015年08月09日 (日) 15:59:03   ID: x1Z9WUQU

次はWだな

3 :  SS好きの774さん   2016年10月04日 (火) 23:22:52   ID: 7WAvBwxJ

可愛いお

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