医者「切れた腕は元に戻せそうも無いね…」 上条「そう…ですか」(115)

カエル医者「すまないね……私も全力を尽くしたんだが……」

上条「いえいえ、先生が謝ることじゃないですよ!ムチャしすぎた、俺がいけないんです……」

上条(そうだよ……あんな、思ったことが現実になるなんてチート野郎を倒したんだ)

上条(自分の信念を貫くためなら、これくらいの犠牲は覚悟の上だったじゃないか)

上条「先生には前にもお世話になりましたから、すごく感謝してますよ」

カエル医者「……私に出来ることがあったら、なんでも言ってくれ。きっと力になる」

上条「……ありがとうございます」

アウレオルス後の腕なしとーまです。
ところどころ矛盾があるかもないかもだがこまけえことはry



インデックス「とーまの腕、治んないの……?」

上条「ああ、これ?ま、せっかくの幻想殺しだったけどな、無くなったら無くなったで不幸から開放されてよかったかなー、なんて」

インデックス「とーま……うっ……ひっく……」

上条「おいおい、泣くこたないだろ。」

上条「生まれたときから腕どころか足が無い奴だっているんだよ」

上条「俺の腕はもう一本あるんだし。ま、もし治ってたところでどうせ勉強なんてしないしな。大丈夫だろ、別にさー」

インデックス「うっ……ううっ……ひっく……」

上条「おいおい、インデックス……」

上条「インデックス……」

上条「腕が無くなったのが、お前を助けてからでよかったよ……」

小萌「上条ちゃん、大丈夫なのですか……?」

上条「ん……?ああ、小萌先生ですか。大丈夫ですよ。そんなに痛くないですし」

小萌「い、痛いとか痛くないとかの問題じゃないですよ!右腕がないなんて……」

上条「先生も心配してくれたんですね、ありがとうございます」

小萌「き、教師が生徒の心配をするのは当たり前です!」

小萌「他の先生方も、とっても心配してるんですよ!」

上条「はは、俺も有名人ですね」

小萌「まあ、上条ちゃんは微妙に悪い意味で有名なんですけどね……」

小萌「……ほんとに大丈夫なのですか?」

上条「だから、大丈夫ですって!ほら、もうピンピンしてますから!」

キラーン

小萌「なら、夏休みの課題は減らさなくて大丈夫そうですね!」

小萌「それじゃ2学期、退院後にまた会いましょう!宿題忘れたら、罰ゲームですからね!」

上条「お……鬼だ……」

上条「はぁ、レポートの作成を手書きからパソコン使うのを許してもらえたとはいえ……」

上条「こんだけ書かなきゃならないのか……」

上条「ま、うだうだ言ってても始まんねーな!」

上条「つーかこれ、いつ退院できんのかな……」

上条「ああ……貴重な青春の夏休みが……」

コンコン

上条「ん?どなたですかー?」

ガラガラッ

カエル医者「私だよ、調子はどうだね?」

上条「あぁ、先生ですか」

上条「うん、大丈夫ですよ。宿題の多さ以外は」

カエル医者「ははは、私も学生の頃は苦労したものだよ」

カエル医者「じゃ、困ったことがあったら遠慮なく呼んでくれよ」

上条「はい」

上条(ちょっとおせっかいだなあ~。ま、それだけ俺のことを心配してくれてるのか)

インデックスのとーま→とうまは直してくれ

同病院にて

御坂「初春さんが入院!?大丈夫なの!?」

佐天「かなり危険な状態です……このままだと命が……」

御坂「ど、どういうこと……いったい初春さんに何が起こったの!?」

佐天「私のせいなんです……うっ……わ、私が、初春に水をやらなかったばかりに!」

御坂「水……?」

佐天「そう、私はここ3日間帰省していたんです。それですっかり忘れていた……」

佐天「初春の頭の花を枯れさせたら、彼女の命もまた枯れ尽きてしまうという事を!」

御坂「な、なんですって!!」

佐天「初春はこの病室にいます……御坂さん、覚悟はいいですね……?」

御坂「ごくり……」

ガラガラッ

佐天「初春!生きてる!?」

初春「ただの盲腸ですよ!!!!」

そういや腕が切断された跡から
ドラゴンみたいなんが飛び出す設定あったよーな・・・

>>14
そうなのか。原作読んでないから知らんかった
>>18
それはアウレオルスの幻想が現実に…のやつじゃないの?


佐天「なーんだあ、心配しちゃった。ねえ、御坂さん?」

御坂「もう、びっくりしたわあ……でも、ちゃんと水はあげてるみたいでよかったわ」

初春「だから、この花はそういうのじゃありません!!」

佐天「ま、元気そうで何より!早くよくなりなさいよー」

初春「なんで花に話しかけてるんですか!」

御坂「そうそう、ちゃんとお水もらって、ね!」

初春「御坂さんまで、もう!」

御坂「あはは、ごめんごめん。ま、大丈夫そうで何よりだわ」

佐天「そうそう。手術の跡も全然ないし……よっぽど腕の立つ医者なんだなあ」

初春「ぱ、パジャマをめくらないでください!」

御坂「あはは、あ、私飲み物買ってくるよ。二人とも何がいい?」

御坂「えーっと、確か自販機が階段のところに……ん?」

御坂「この部屋……『上条当麻』……ってアイツ!?」

御坂「ふっふっふ……アイツまで入院中とは都合がいいわ。弱ってるところを奇襲作戦!」

御坂「中からは話し声は聞こえない……アイツ一人みたいね……」

御坂「よし、今日こそやっつけてやるんだから!」

ガラガラッ

上条「ん?」

御坂「弱ってるところを私に見つかったのが運の尽きね……ここで会ったが100年目!」

上条「って、おいビリビリ!?お前がなんでこんなとこに……」

御坂「さあて、どうやって料理してやろうかしら……」

バチバチバチ……

上条(げっ!そうか、右腕ねえじゃん!)

上条「おいおい、ちょっと待ってくれ!」

御坂「ふっふっふ、覚悟しなさい!……って、あれ?」

御坂「アンタ……右腕は……?」

上条「え?あ、ああ」

上条「取れちゃった」

御坂「えっ……?」

上条「取れちゃった」

御坂「それで入院してたの……?」

上条「ああ」

御坂「な、なんで右腕が……取れ……」

上条「んー、まあ色々あってな。説明するのも大変だから事故ってことにしといてくれ」

御坂「なんで……み、右腕……」

ボロッ

上条「えっ?」

上条「お、おい、なに泣いて……」

御坂「うっ、ひっく、だって、うっ、みぎうで……みぎうでがあ……」

ボロボロボロッ

上条「こ、こんなとこで泣くなって!誰かに見られたら、あらぬ誤解を……」

御坂「ひっく、だって、ひっく、みぎうで……うっ……」

ボロボロッ

御坂「ううっ……ひっく……」

ゴシゴシ

御坂「あ、あんたはなんで平気な顔してんのよ!う、腕一本なく……なくなってんのよ!?」

上条「だって取れたもんは仕方ねーだろ。治んないって先生が言うんだし」

御坂「な、なんで……なんでなのよおおおお!!」

ダッ!

上条「行っちゃった……」

上条「何だったんだ……まさに雷のごとく現われ去っていった……」

姫神「……上条当麻」

上条「ん……?ああ、姫神か。お前は大丈夫なのか?1回死んでたけど」

姫神「……ごめんなさい」

上条「え?」

姫神「あなたの腕……私のせいで……」

上条「別にこれは誰のせいでもねーよ。俺のせいだ」

上条「俺は別に気にしてないから、ここに来るくらいならインデックスを慰めてやってくれ。あいつの方が悲しんでる」

姫神「……そうやって強がって自分で抱え込んでいたら」

姫神「いつか耐えられなくなる日が来る」

上条「……まあ、確かにショックはショックだけどな」

上条「でも、お前もインデックスも、ついでにあの炎使いも助けられたし」

上条「これもそのうち慣れるさ。しばらくしたら変わりない日常に戻れるよ」

一応言っとくけど
原作22巻の上条さんは腕切られたあとなんか知らんけどすぐに右腕が生え変わって
幻想殺し復活するからな

>>38
アニメしか見てない俺にネタバレいくない



ステイル「上条当麻、その節は……すまなかった」

上条「おいおい、お前まで何言ってんだ」

上条「言うなら謝罪じゃなく、感謝の言葉にしな。なんたって俺が世界を救ったんだからな!」

上条「だいたいお見舞いなら、そんなリンゴだけじゃなくて菓子折りでも持ってくるのが礼儀ってもんじゃねーの!」

ステイル「お前……」

ステイル「強いな」

上条「こんくらいじゃなきゃ、バカスカ炎撃ってくるお前に向かってく勇気なんかわかねーよ」

上条「ま、右腕が無い今じゃお前に太刀打ちできないってのは、ちょっと残念かなー」

上条(……ん?)

ステイル「……お前は、大したやつだな」

ステイル「今なら、インデックスのパートナーがお前でよかったと思えるよ」

上条「またまた、そういうお世辞はいいから」

ステイル「神裂も心配してたぞ。見舞いに来るほどじゃ、ないらしいがな」

上条「へー、”あの”神裂がねえ~」

上条「あんなに俺のことワイヤーやら刀で痛めつけといて……」

上条(……?)

上条(……えっ?ちょっと待て……)

上条(”あの”神裂……?)

上条(”あの”って、”どの”……?)

上条「なあ、神裂って確か、長い黒髪を結んでて白いTシャツに片足だけ短いジーンズだったよな?」

ステイル「え? あ、ああそりゃあ……お前、この短期間で忘れたのか」

上条「短期間……お、おい、俺はインデックスを助けてから神裂には会ってないよな!?」

ステイル「どうしたんだ?そんなこと私が知るわけないだろう。まあ、おそらく会ってないとは思うが……」

上条(いや、ちょっと待て。俺今、インデックスを助けたって……)

上条(助けた……って……)

上条「!!!」

上条「おい!今すぐ先生を呼んでくれ!!」

ステイル「な、ど、どうしたいきなり」

上条「なんでもいいから、とにかく早く!」



ごめんステイルの一人称がわからん

ステイル「僕」

カエル医者「記憶が戻っている……?」

上条「はい。明らかにこの前まで思い出せなかった記憶が、はっきり思い浮かびます」

カエル医者「腕が無くなったことによる心的ショックで記憶が戻った……というのは、さすがに短絡的すぎか」

カエル医者「だが、おそらく腕が切れたことと記憶が戻ったことは無関係ではあるまい」

カエル医者「ちょっと、調べてみるよ」

上条「調べるって……何をです?」

カエル医者「実は、切れた君の腕は保存してある」

上条「えっ、そうだったんですか?」

カエル医者「医療は、進化する。今現在治せない腕だからといって、私がそれを放り投げるとでも思ったのかね?」

上条「……さすがですね、先生」

カエル医者「君ほどじゃないよ。その腕を、少し調べてみる。……君も一緒に来るかい?」



>>56-57
わざわざありがとう。もう出てこないけどね(´・ω・`)

上条「腕が無くなると、歩くバランスが難しいな……」

カエル医者「じきに慣れるよ」

カエル医者「……もっとも、私が腕を直したら、また元のバランスに慣れてもらうけどね」

カエル医者「この部屋だ」

ガチャ

上条「ここは……?」

カエル医者「医療に必要な血液やら器官やらが保管してある」

カエル医者「君の腕は……これだ」

上条「もと自分のものとはいえ、腕だけがあるのを見るのはさすがに不気味ですね……」

カエル医者「腕は、この箱に入れて持ち運ぶ。この箱に入れておけば腐ったりすることなく保存が可能だ」

カエル医者「……さて、ちゃんと説明しなくてはならないな」

上条「えっ?」

カエル医者「私は今まで、ほとんど全ての患者の手術を成功させ、完全に治してきた」

カエル医者「だが、君の記憶の復元とその右腕をくっつけることだけは出来なかった……」

カエル医者「……科学の力では、君を治せなかったのだ」

上条「幻想殺しが……手術に影響を与えたってことですか」

カエル医者「まさにその通りだ。麻酔や輸血までは問題なく行えたが、高度な医療機器は全く君に通用しなかった」

上条「こんな時まで、俺のジャマをするんですね……この右腕は」

カエル医者「科学を発達させればさせるほど、君の右腕をくっつけることは難しい……ということだ」

カエル医者「だが問題はそこじゃない」

上条「えっ?」

そういや異能ってどこまで異能なんだろ
能力スキャナー?はきちんと作動しなかったらしいし

カエル医者「君は、高校生だったね?それなら能力の基礎理論は習っているはずだ。」

上条「基礎理論、ですか?いやあ、不良なもんで勉強はあんまり……」

カエル医者「パーソナルリアリティ、と言えば分かるかな?」

上条「ああ、それくらいならさすがに知ってます」

上条「『自分だけの現実』を持つことで、ズレた世界を操る……なるほど、それが能力の基礎理論ってことですか」

カエル医者「そうだ。それじゃあ次に、これを見てくれ」

スッ

上条「これは?」

カエル医者「CTスキャンだ。君の切れた右手だけを機器に撮影させた」

上条「何も写っていませんけど……?」

>>69
SSだから勝手に決めちゃいました



上条「ああ、なるほど、CTスキャンは幻想殺しで無効になるってことですね」

上条「これが何か……?」

カエル医者「さっき言った基礎理論の話に戻ろう。能力者が能力を使うために必要なのは……」

上条「パーソナルリアリティ。つまり『自分だけの現実』……」

上条「えっ?てことは……」

カエル医者「そうだ」

カエル医者「君の”右腕”それ自身が、パーソナルリアリティを獲得している」

カエル医者「この”右腕”は、これだけで単独の意志を持つ生命体だ」

上条「いや、でもこの右腕の能力はシステムスキャンでも全く計れていなかった」

上条「この右腕の持つ幻想殺しが、パーソナルリアリティを根拠とする通常の能力とは限らないのでは……?」

カエル医者「確かに、この右腕が多大な未知数を秘めていることも事実だ」

カエル医者「だがとりあえず、現在の我々の科学理論をもってこの右腕について答えるなら、そう言うしかない」

上条「でも、いくらなんでも……右腕が意志を持ってるだなんて……」

カエル医者「まあ、何はともあれ君は重傷者だ。しばらくは安静に過ごしていなさい」

上条「……はい」

カエル医者「私も信じられないよ……だから、これを調べてみようと思う」

カエル医者「きっと君の腕は治してみせる。それまでこの腕を、預からせてくれないかい?」

上条「……わかりました」

その夜、病室

上条「はぁ……」

上条「なんか、変なことになってきたな……」

上条「ま、心配してても仕方ねーか!今日はさっさと寝て、明日宿題頑張るかな!」

??「……気付いたね?」

上条「えっ?」

上条「今、声が……どっから……」

??「ここだよ、ここ。まあ、別に物理的な場所なんて関係ないさ」

上条「これはテレパス……だな?誰だ、お前は?」

??「よくぞ聞いてくれました!」

??「えーっと、一は全で全は一で、お前は俺でお前は俺で、だから真理が……」

上条「おいおい、どっかのマンガで聞いたようなセリフだな」

??「というのは冗談で、俺はお前の右腕だ」

上条「……まあ、なんとなく予想はしてた」

右腕「飲み込みはやいね」

上条「お前は単独の生命体で、パーソナルリアリティを持ってる。それで合ってるのか?」

右腕「んー、本当はちょっと違うんだけどね。まあ似たようなもんさ」

上条「それにしても、俺は能力なんて皆無なのに、お前は幻想殺しの上にテレパシーまで使えるんだな」

右腕「テレパシー?とんでもない。そんなのは使えないよ。俺とお前は千切れたって一心同体、ただそれだけさ」

上条「……自分の体のパーツに違う意志が宿ってたなんて、正直気味が悪いな」

右腕「おいおい、ひどいこと言うな。俺はお前なんだぞ?」

上条「どういうことだ?」

右腕「さっき言っただろう、ちょっと違うって」

右腕「俺は単独の生命体……というわけじゃないんだ。お前が死ねば、俺も死ぬ」

右腕「俺はお前の命の一部。感情の一部。そして記憶の一部」

上条「……全然分からん」

右腕「お前の疑問を解決してやろう」

上条「疑問?」

右腕「まず、俺はさっき言ったようにお前の一部だ。あの医者が言ったような、単独の生命体じゃあない」

右腕「お前の体を流れる”魂”が、ちょっとばかり右腕に偏ってたから意志を持っただけだ」

上条「……言葉の意味は理解はできるが、全くもって納得は行かないな」

右腕「それから記憶だ。俺を失って記憶が戻ったのは、おそらく幻想殺しが脳の一部を圧迫してたからだろう」

上条「圧迫?」

右腕「つまり、お前の脳の記憶容量の一部を、幻想殺しが占めていたのさ」

右腕「そして、”光の羽”のショックでは実は記憶は失われたのではなく、脳内にある幻想殺しの領域にムリヤリ押し込まれた」

右腕「だから幻想殺しが無くなった今、記憶が戻ったんだろう……おそらくな」

右腕「ただこれは俺の完全な予測だ。ただつじつまが合うというだけの、無理やりこじつけで、本当のところは全く分からない」

上条「……これもまた、理解はおよんでも納得はできないな」

上条「で?わざわざ俺に話しかけてきたって事は、何か目的があるんだろう?」

右腕「ほう、察しがいいね。さすが俺だ」

上条「それほどでも」

右腕「……なんか、ほんとにお前は俺を拒絶してるな。まあ、無理もないか」

右腕「さて、頼みがある。とりあえず俺を取ってきてくれ。保管してある部屋は、わかるだろ?」

上条「はぁ……仕方ないな。まあ、そうしないと話が始まりそうにないしな。先生のところに頼みに……」

右腕「ああ、先生には喋らないでくれ。というか、誰にも言わず黙って取ってきてほしい」

上条「おいおい、黙って……って、それ盗むって事じゃねえか!こんな夜中に……」

右腕「盗むだって?もとの持ち主が、落とし物を回収しに行くだけだろう」

上条「お前なあ……」

上条「だいたい俺は片腕ないんだぞ?それで、見つからずに忍び込むって……どんだけ至難の業だよ」

右腕「大丈夫だ。手は打ってある。とにかく保管室へ行ってくれ」

上条「正直お前は信用できないが……行くしかないか」

ごめん、時間的な問題で今日はここまでです(´・ω・`)

スレ残ってたら明日また書きます
落ちてたら新スレたてて続きから書きます

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