QB「分かった、まどかのことは諦めるよ!!」(361)

QB「本当にものすごかったね・・・変身したまどかは」

ほむら「・・・」

QB「彼女なら、最強の魔法少女になるだろうと予測はしていたけれど」

ほむら「・・・その結果も、見越したうえだったの」

QB「遅かれ早かれ、結果は一緒さ」

QB「彼女はきっと最悪の魔女になるだろうね」

QB「そしてこの星を十日かそこらで滅ぼすだろう」

QB「ま、あとは君たち人類の問題さ」

QB「僕らのエネルギー回収ノルマは概ね達成できたことだしね」

ほむら「・・・」

QB「? ・・・戦わないのかい?」

ほむら「いいえ、私の戦場は、ここじゃない」

QB「暁美ほむら・・・まさか君は・・・!」

ガシャンッ

QB「待つんだ!暁美ほむら!!」

ほむら「何?もう貴方に用はないわ」

QB「そうもいかないね。こっちとしては、まだ気になることがあるんだ」

ほむら「・・・」

QB「君はこの世界について、あまりにも詳しすぎる」

QB「イレギュラーな存在だ」

QB「どうしてだい?次の戦場に向かう前に教えてくれよ」

ほむら「・・・私はまどかを守りたいだけよ」

QB「と、言うと?」

ほむら「まどかを貴方達から守りたい。絶対に魔法少女になんかさせない!!!」

QB「ほう、それはどうしてだい?」

ほむら「・・・約束したからよ」

QB「なるほど」

ほむら「・・・それだけよ」ガシャン

QB「ちょっと待つんだ!」

ほむら「まだ何かあるの?これ以上、記憶を失う貴方に話すことはないわ」

QB「さぁ、どうだかね。過去に戻っても、もしかしたら覚えているかもしれないだろう?」

ほむら「知っていたのね・・・私の能力」

QB「今、仮説が確信に変わったけどね」

ほむら「・・・」

QB「なるほどね、友達を救うために君は何度でもやり直してるわけだ」

QB「そんなに彼女を救いたいのかい?」

ほむら「当たり前でしょう!?まどかは・・・私の・・・大切な・・・・」

ほむら「もう、・・・彼女が不幸な目にあってるところなんて、見たくないの・・・!」

QB「・・・要はまどかを不幸にさせたくないから、か」

QB「そんなくだらないことだったとは」

ほむら「・・・・!」ガシッ

QB「まぁ、そこまでするのであれば、僕がまどかを諦めてしまってもいいのだけど」

ほむら「・・・?!」

ほむら「・・・騙されないわ」

QB「嘘をつくつもりはないね。それに、何度も君に振り回されている僕らの身にもなってくれよ」

QB「うっとうしい限りさ。魔法少女になれる子なんてまだいくらでもいる」

QB「確かにまどかを諦めるのは惜しいけどね」

ほむら「・・・・!!」

QB「過去に戻って、このことを覚えていたなら僕はまどかを諦めるよ!」

QB「これで彼女も幸せになるさ!」

ほむら「・・・本当・・・なの?」

QB「本当さ!君に個体を何体も殺されるより幾分マシだね!」

ほむら「・・・約束、してくれるのね・・・?」

QB「ああ、もちろんさ!」

QB「ただし、僕らには危害を加えない、という約束でね!」

QB「契約もしないし、彼女は不幸になんてならないようにするさ!」

ほむら「・・・・!」

ほむら(嘘・・・まさかコイツからそんなことを言い出すなんて・・・!)

ほむら(騙されるかもしれない。でも、みんなやまどかと幸せな毎日が送れるのなら・・・!)

QB「その代わり、いつもよりはもっと前に時間を戻してもらえるかい?」

QB「こうなってくると、僕としてもやらないといけないことがあるからね!」

ほむら「・・・具体的に言うと?」

QB「うーん・・・・まぁ、そこは君に任せるよ!」

ほむら(もっと前に時間を戻そうとすると、多くの魔力を使ってしまう・・・)

ほむら(それでも、この僅かな希望にかけたい・・・!)

ほむら(あの入院生活の日々は苦痛だけど、まどかが魔法少女にならないのなら・・・!)

ほむら「・・・分かったわ」

ほむら「・・・この約束、絶対に忘れないで」シュィィィィン

QB「善処するさ。もう君を敵に回すのは嫌だしね」

ほむら「・・・まどかを泣かせたら、許さない」

QB「分かったよ」

QB「要は僕が契約をせまらず、彼女を不幸にさせないこと!」

ほむら「そうね、しっかりと覚えてなさい」

QB「それじゃまた会おう!!暁美ほむら!!」シュオオオオオオオ

シュオオオオオオオオ....





QB「・・・・・」

QB「・・・ふむ」

QB(奇跡なんてものをこの僕が実感する日が来るなんて)

QB(暁美ほむら)

QB(それほど彼女の想いは強いということか)

QB(・・・まあ、僕が同調するほどではないか)

QB(ただ約束は約束だ)

QB(この契約、真っ当してみせようじゃないか!!)タッタッタッ

QB(それにしても、どれぐらい前まで戻されたのだろう)

QB(このままじゃちょっと状況が分からない)

QB(ただ、見慣れた場所なのは確かだ)

QB(大抵、何か起こってから少女たちとは遭遇するのだけど)

QB(仕方ない、ゆっくりでいいからちょっとずつ状況を・・・)




ピーピーピーピー
ドカーン!!



QB「!!」

QB(ああ・・・・なるほどね・・・)

QB「さて、向かうとしよう」タッタッタッ

QB(やっぱりそうだった・・・)

QB(さて、会いに行かないと・・・)







マミ「ううぅ・・・」

マミ「痛い・・・痛いよお・・・」

マミ「パパ・・・ママ・・・」メソメソ

マミ「あぁ・・・痛ぃ・・・」

QB「やぁ、こんにちは。巴マミ」

マミ「・・・!! あなたは・・・誰!?」

QB「僕はキュゥべえ!!よろしくね!!!」

マミ「キュゥ・・・べえ・・・?」

QB「そうだよ、マミ!久しぶりだね!」

マミ「・・・?」

マミ「ね、ねえ!お願い助けて!交通事故で、パパとママが・・・!」

QB「ん? ああ、あの動かない人間のことかい?」

マミ「は、はやくパパとママを助けてあげて!!」

マミ「私より痛そうなの・・・」

QB「残念だが、もう手遅れみたいだ。動かないしね」

マミ「・・・・!」

マミ「そ、そんな・・・」ブルブル

マミ「うう・・・ううぅうぅううぅうぅう!!!!」

QB「・・・仕方ないのさ、いつかはこうなる運命だった」

QB「でもね、君の運命なら、変えてあげられるよ!!」

マミ「うわああああああ!!パパぁ!ママぁぁぁぁぁ!!」

QB「・・・聞いちゃいないみたいだね」

マミ「・・・・・」ブルブル

QB「僕はね、願い事をなんでも一つ叶えてあげるんだよ!」

QB「その代わり、魔法少女になってもらうけどね!!」

マミ「まほう・・・しょうじょ・・・?」

マミ「私・・・生きられるの・・・?」

QB「ああ、そのはずだったんだ」

マミ「・・・!?」

QB「僕はある少女と約束・・・契約をしてね」

QB「残念ながら、君と契約することができないんだ」

マミ「へ・・・?」ズキッ

マミ「うぅ・・・!」

QB「その契約さえなければ、僕は今すぐにでも君を回復させて魔法少女にしてあげるんだけど」

QB「契約は、絶対だ」

マミ「そ、そんな・・・・」

マミ「私・・・死んじゃうの・・・?」

QB「ああそうさ」

マミ「わ、私・・・友達とたくさん遊びたい・・・」

マミ「たくさん・・・大好きなお菓子を食べたい・・・」

マミ「そ、そしてね・・・みんなでお茶を飲むんだよ・・・」

マミ「私が淹れたお茶を飲んで・・・みんなが美味しい、っていうの・・・」

マミ「また遊ぼうね、って言ってね・・・バイバイしてね・・・」

マミ「うそ・・・・うそ・・・・」

マミ「嘘・・・嫌だ・・・・嫌だあああああああああああああ!!」

マミ「パパぁ!ママぁ!早く助けてよお!!!」

マミ「本当に痛いのおおおお!いやああああああああ!!!」

マミ「痛いイタイイタイ痛い!!血が出てるのぉ!!!」

QB「・・・やれやれ、哀れなものだ、巴マミ」

マミ「誰でもいい助けてよぉ!!!!!」

マミ「死にたくない!!!死にたくないよおおおおおお!!!!」

マミ「嫌だぁ!お願い!!!助けてえええええ!!!」

マミ「助けてよ・・・お願い・・・」

QB「・・・」

QB(ん? 煙が出始めてる・・・僕は去るとするか)

QB「それじゃあ、さようなら、巴マミ」

QB「君がご馳走したバームクーヘンの味は忘れないよ」タッタッタッ

マミ「キュゥべえ・・・!?待ってお願い助けて!!」

マミ「行かないで!!お願い!!!一人は怖いよお!!!」

マミ「キュゥべええええええええええええええええ!!!!」

ドカアアアアアアアアアアン

QB「・・・これじゃ生きてはなさそうだ」

QB「まぁ、約束だし。仕方ないよね」

QB「さて、彼女の分も何とか取り返さないと」

QB「マミもかなり良い素質を持っていた子だからなぁ」

ピーポーピーポー

QB「実に惜しい」

QB「何とかなるか。行くとしよう」

ちょっと先の話



QB「・・・きゅっぷい」

QB(それにしても・・・なかなか難しいものだ)

QB(素質を持った子がなかなか現れない)

QB(乱獲しちゃえばそれで済む話なのだけど)

QB(できれば効率良いほうが好ましいかな、やっぱり)

QB(さて、腹ごしらえも済ませたし)

QB(子供の多そうな公園にでも行ってみよう)

QB(おや、あれは・・・)

杏子「・・・」グスッ

杏子「うぅ・・・」メソメソ

杏子「」グゥ~

QB「やあ、こんにちは!」

杏子「わぁ!!」ビクッ

QB「君は佐倉杏子だね!僕はキュゥべえ!よろしくね!」

杏子「・・・お、お化け・・・?」

QB「君がそう思うなら、そういうことにしておこう」

杏子「・・・」ガブッ

QB「うわぁ!いきなり何をするんだ!!!」サッ

杏子「いや・・・マシュマロみたいで美味しそうだったから・・・」

QB「・・・」

杏子「ご、ごめんね・・・痛かった・・・?」

QB「・・・思い切りじゃないから、まあいいさ」

杏子「ホ、ホントか!?」パァァァ

QB「なんていうか・・・君は相変わらずだね」

杏子「!! ね、ねえ、どうしてアタシの名前知ってるの・・・?」

QB「僕と君は何度も会っているみたいだからね」

杏子「へーそうなんだー・・・・嘘ついたら神様に怒られるんだよ?」

QB「そうなんだね。僕には理解できないよ」

杏子「」ムッ

杏子「・・・そうやってみんな話も聞かずに勝手なこと言うんだもん・・・」

杏子「うう・・・」グスッ

QB「・・・どうしたんだい?何かあったのかい?」

杏子「・・・私の親父はね、神父さんなの」

杏子「新しい教えを説いていたら、急に貧乏になったの・・・」

杏子「もう食べるものも何もなくて、すごくお腹が空いて・・・」

QB(うん、そういう理由だったね)

杏子「遂にね、電気も点かなくなっちゃったの・・・」

杏子「とても暗くて、怖いの・・・」

QB「そうかい?僕なら安心して眠れるんだけど」

杏子「そんなことあるもんか!」

杏子「それに、親父が急に怖い人になったの・・・」

杏子「いっぱい殴られた・・・私、何もしてないのに・・・」

杏子「これも、みんなが親父の話を聞いてくれないからなのさ・・・!」

QB「なるほどね・・・」

QB「まあ、僕ならその願いをかなえることもできるんだけどね」

杏子「へ・・・!?」

QB「僕はね、願い事をなんでも一つ叶える代わりに、魔法少女になってもらう契約ができるんだ!」

QB「魔法少女になれば、どんな奇跡だって起こすことができるよ!」

杏子「ホ、ホントか!?じゃあ・・・!」

QB「ただ、今の僕にはそれができない」

杏子「ど、どうしてさ!?私の願いを叶えてよ・・・!」

QB「そうしたいのはこっちだって同じなんだよ!」

QB「はぁ・・・契約は契約だし」ボソッ

杏子「なんでもするから!!私の親父の言葉を、みんなに届くようにしてほしいんだよ!!」

杏子「そして親父は表から、私は裏で魔法少女として頑張るから・・・!」

杏子「絶対に魔法少女をさぼったりしないよ!?親父のためなら!!」

杏子「お願い!この通りだよ!!」

QB「・・・」

QB「はぁ」

QB「言っただろう?それはしたくてもできないんだ」

QB「ただ、そういう可能性があった、ということだけは覚えておいてほしいかな」

QB「それに、君の運命なんて、変えられないんだ」

杏子「へ・・・?」

QB「邪魔をしたね。僕は帰るよ。じゃあね」タッタッタッ

杏子「あ、待って!!」

杏子「うわぁ!」バタン

杏子「うう・・・いったぁ・・・」

杏子(うぅ・・・結局逃がしちゃった・・・)

杏子(なんで契約してくれなかったんだろう・・・)

杏子(・・・明日からあの白いのを探そう・・・)

杏子(そして、絶対に親父の話をみんなに聞かせるんだ!!!)グッ

杏子(私だって負けてられない!親父のように頑張らないと!)

杏子(でも・・・今日も親父、怖いのかなぁ・・・)

杏子(お酒ばかり飲んで・・・私たちのご飯はないのに・・・)グゥゥゥ

杏子「・・・早く帰らないと怒られちゃう」




杏子「ただいまー・・・・」

杏子「・・・・・・!!!!!!!」

杏子「お母さん!!?お母さん!?」

杏子「ねえどうしたのお母さん!!」

杏子「う、うわあああああああああああああああ!!!」

杏子「嫌だよおかあさあああああああああああん!」

杏子「どうしてぇ・・・どうしてぇ・・・」

杏子「怖いよ・・・何これぇ・・・・」

杏子「う、おえぇええぇえぇえ・・・」

杏子「はぁ・・・はぁ・・・」

杏子「親父・・・親父・・・!お母さん!!お母さんがあああああ!!!!」ドタドタ

杏子「親父いいいいいい!!!お母さん!お母さんが・・・!」バタン

杏子「へ・・・・?」

杏子「お、親父・・・・」

杏子「う、あ・・・・」

杏子「うわあああああああああああああぁああぁぁぁああぁああぁ!!!!」

杏子「親父ぃ!!!親父ぃ!!!」

杏子「降りてきてよ!!親父ぃぃぃぃ!!!」

杏子「なんで!?どうしてえええええええええええええええええええ!!!!」

杏子「やめてよおおお!なんでえええ!!!」

杏子「うわあああああああああああああああああああ!!!!!」

__________________________________________

××で無理心中か




○日午後□時△分頃、佐倉さん宅の近くに住む老人が子供の悲鳴を聞き、尋ねたところ
妻・佐倉●●さんの遺体を発見したとして119番があった。

消防隊員が駆け付けたところ、●●さんの夫である佐倉■■さんが自室で首をつって
死亡しているのが確認された。
妻の●●さんは包丁で複数個所刺されており、■■さんの自室に血のついた包丁が
発見された。二人とも病院に搬送されたがまもなく死亡した。

娘である佐倉杏子さんは留守で無事だったものの、精神的ショックが大きく病院に搬送された。

××署の発表によると、■■さんの犯行と判断し、無理心中を図った可能性が高いとみて調べている。


__________________________________________

QB「・・・杏子、聞こえるかい?」

杏子「・・・」

QB「どうして反応してくれないんだい?」

杏子「・・・」

QB(人間というのは不思議な生き物だ・・・)

QB(死んでいる訳じゃないのに、話すことができないなんて)

QB(死んでしまったマミと比べたらずっとマシじゃないか!)

QB(君にはまだ人生が残されているのさ)

QB「・・・さて、僕はそろそろ行かないと」

QB「たまに遊びに来るよ。じゃあね、杏子」サッ

この出来事からまた先のお話


さやか「おはよーっ!まどか!」

仁美「おはようございます、まどかさん」

ほむら「おはよう、まどか」

まどか「んはおー!」モグモグ

さやか「またまたパンなんか咥えちゃってー漫画の読み過ぎ?」

まどか「ち、違うよぉ!ちょっと間に合わなさそうだったから・・・!」

仁美「少し行儀悪いですわ、まどかさん」

まどか「う・・・ごめんなさい・・・」シュン

ほむら「次からは気を付けるといいわ。私たちを待たせたら、悪いと思ったのよね?」ニコッ

まどか「う、うん・・・でも、ごめんね・・・」

さやか「まあまあ、細かいことは気にしない!早く学校行こう!」

まどか「うん!!」

仁美「そういえば、昨日帰り道に・・・で・・・・」

さやか「ほほう、そりゃ私も見に行くべきだったかなー!」

まどか「でも・・・だったから・・・・」

ほむら「・・・」

ほむら(本当に平和ね・・・)

ほむら(この子たちには本当に魔法少女の認識はなさそうね)

ほむら(あの入院生活を思い出すと辛くなるけど・・・)

ほむら(みんな幸せそうだし・・・これでよかったのかもしれない)

ほむら(こんな時間があっても・・・いいのかもしれない)

さやか「ほむらー!ぼさっとしてないで行くよー!」

ほむら「ええ、分かったわ」

教室

ほむら「ふぅ・・・」

ほむら(宿題を出しとかないと・・・)

QB(どうだい?学校生活は?)

ほむら(約束を覚えてくれていたもの。とても楽しいわ)

ほむら(まだちゃんと輪には入れてないかもしれないけど・・・)

QB(まぁ、入って最初はそんなものだろう)

ほむら(そうかもしれないわね)

ほむら(悪いんだけど、用があるなら後にしてくれないかしら?)

ほむら(そろそろ授業が始まるわ)

ほむら(はいはい、分かったよ)

放課後

さやか「っしゃー!終わったー!」

ほむら「貴方はほとんど寝てたけどね」

さやか「うるさいなー!別にいいじゃん!」

ほむら「ふふっ」

まどか「ねえねえ、これからどうしようか?」

仁美「お茶でもどうですか?いつもの場所で」

さやか「そうだねー・・・私はいつものホットドックで!」

まどか「さやかちゃん、毎回それだとお小遣い厳しくない・・・?」

さやか「大丈夫!別腹だから!!」フンスフンス

ほむら「そういうことじゃないと思うのだけど・・・」

仁美「うふふ、それじゃあ、行きましょう」

さやか「たはー!食った食った!」

まどか「早いよさやかちゃん・・・」

さやか「だってさー、すっげーお腹空いてたんだもん」

ほむら「色気より食い気」

さやか「なっ!?」

仁美「こればかりは賛成ですわ・・・」

まどか「本当だね・・・ウェヒヒヒ」

さやか「二人まで!?なんなのさ!」

ほむら「それより、このケーキについてなんだけど」

さやか「こらー!話を逸らすなー!!」

>>70
最後のほむらはQBに訂正


仁美「それでは、ごきげんよう」

まどか「仁美ちゃん、またね!」

さやか「宿題よろしくねー!」

ほむら「バイバイ」

ほむら「さて、私も今日は行くところがあるの」

まどか「あれ?そうなんだ」

ほむら「ごめんなさい、今日は帰るわね」

さやか「んー・・・だったら今日は解散する?」

まどか「そうだね、それがいいかも」

まどか「そして上條くんのところでしょ?」

さやか「う、うん・・・///」

ほむら「それじゃあ、また明日」ニコッ

まどか「うん、バイバーイ!」

さやか(よし、恭介のところに行く前にCD屋よってこうかな)

さやか(今日はどんなのがいいかな~・・・)

さやか(待ってろよ~~恭介ーーー!!)フンスフンス



病院

さやか「ふぅ・・・」

さやか(毎度毎度緊張しちゃうなぁ・・・)

さやか(大丈夫、いつも通りで!!)

さやか「恭介、いる?」コンコン

恭介「ああ、入っていいよ、さやか」

さやか「今日はこれを持ってきたよ!ドビュッシー!」

上條「ああ・・・CDか・・・」




上條「・・・」

さやか「・・・どう、かな・・・?」

上條「・・・」

さやか「うっ・・・私ってさ、こんなんだからさ、クラシックなんて聞くがらじゃないだろうって」

さやか「みんなに言われるんだよねー。たまに曲名当てたらみんなビックリするの!」

上條「・・・」

さやか「・・・これも、恭介のおかげなんだよ?恭介が教えてくれたから・・・」

上條「さやかはさぁ・・・」

上條「さやかは・・・僕をいじめたいの?」

さやか「へ?」

上條「・・・何で今でもまだ、僕に音楽なんて聞かせるんだ?嫌がらせか?」

さやか「・・・・!  だって、恭介音楽好きだから・・・」

上條「もう聞きたくなんかないんだよ!!!!」

さやか「ひっ・・・!」

上條「自分で弾けない曲、ただ聞いてるだけなんて!!」

上條「僕・・・僕は・・・!」グシャアア

さやか「・・・! やめて、恭介!」

上條「動かないんだ・・・もう痛みさえ、感じないんだ・・・!」

上條「こんな手なんて・・・!」

さやか「諦めちゃだめだよ・・・!きっとなんとかなるよ・・・!」

上條「でも・・・もう動かないんだ・・・!」

さやか「だからって・・・諦めちゃいけないんだよ・・・!」

さやか「きっと・・・奇跡も、魔法も、あるんだよ・・・!」

その頃、ほむら


シュワアアアアアアアア

ほむら「・・・なんとか仕留めたわね」

ほむら「ちょっと危なかったけど・・・」

ほむら「・・・」

ほむら(やっぱりおかしいわ・・・)

ほむら(私だけがこうやって魔法少女だなんて)

ほむら(今は一人でなんとかやれている。前だってそうだった)

ほむら(でもどうして・・・どうしてなの)

ほむら「巴マミ」

ほむら「どうして貴方が現れないの・・・?」

ほむら「・・・これは調べてみる必要がありそうね」

その時、さやか。病院の屋上


さやか「・・・」

さやか(どうして私じゃなくて恭介なの・・・?)

さやか(私の腕なんて、別になくなってしまってもいいのに・・・)

さやか(変われるのなら、私が変わってあげたい・・・!)

さやか(恭介の腕を、治してあげたい・・・!)ギュウウウウ

さやか(でも、私には何もできない・・・)

さやか(むしろ、恭介を傷つけていたなんて・・・どうして気がつかなかったんだろう・・・!)

QB「・・・何かお困りのようだね」

さやか「!? ア、アンタは・・・?!」

QB「僕はキュゥべえ!また会えたね、美樹さやか!」

さやか「なっ・・・!どうして私の名前を・・・!」

QB「いやはや、ちょっと君のことは知っているからね」

さやか「な、何なのアンタ・・・犬?じゃないよね・・・?

QB「君がそういうなら、そういうことにしておこう」

さやか(何なのコイツ・・・宇宙人!?こんな生き物見たことない・・・)

QB「本当は接触すべきじゃなかったんだけど、君のような子を見ると契約したくなっちゃってね」

さやか「契約・・・?」

QB「そう!魔法少女になる契約さ!」

さやか「は、はぁ!?魔法少女!?アンタ、何言ってんの?」

QB「本当のことさ。ただで魔法少女になれ、なんて言わない」

QB「魔法少女になる代わりに、何でも願い事を一つかなえてあげる!!」

さやか「え・・・?」

さやか「願い事を・・・何でも・・・?」

QB「ああそうさ。僕にかなえられない願いは無いよ!」

さやか(だったらもしかしたら・・・)

さやか(恭介の腕を治すことが・・・!)

QB「そ、それってさぁ!私でもできるのかな!?」

QB「残念だが、君には無理だ」

さやか「ど、どうしてよ!」

QB「ある少女との約束でね。君とは契約できないんだ!」

さやか「な・・・どうしてよ!!そんな子、私には関係ないでしょ!?」

QB「いや、そうとも言えないのさ。だから悪いね、できないんだ」

QB「でも、一つ分かっただろう?奇跡も、魔法も、ありえるのさ」

QB「それじゃ、またね」シュッ

さやか「あ・・・待って・・・!」

街中



さやか「はぁ・・・はぁ・・・!」

さやか(さっきのヤツ・・・どこに行った・・・!?)

さやか(なんとか捕まえて、契約したい・・・!)

さやか(そう遠くには行ってないはずよね・・・)

さやか(もう!なんでどこにもいないのよ!!)

さやか(絶対に諦めるもんか・・・!)

さやか(恭介・・・)

さやか(待っててね・・・私が、何とかするから・・・!)

翌日

まどか「さやかちゃん、おはよー!」

さやか「お、おはよー」クタクタ

まどか「あ、あれ?なんかしんどそうだね?」

さやか「まあね。ちょっと運動がてらに街中走ってたら、全身筋肉痛さー!」

まどか「・・・街中は危ないよ、さやかちゃん」

まどか「あ、そういえばね、今日はほむらちゃん学校お休みするって」

さやか「え、そうなの?だったら今日は二人かぁ」

まどか「へ?仁美ちゃんもお休み?」

さやか「そうみたい。なんか大事な用事があるんだってさー」

まどか「そうなんだ・・・みんな、色々とたいへんなんだね・・・」

さやか「そうね。うわ、もうこんな時間!学校、遅刻しちゃうから急ごうか!!」

まどか「そうだね!!」

昼ごろ、ほむら


ほむら(・・・・!)

ほむら(何故なの・・・?)

ほむら(巴マミはこの学校に在籍していない・・・!)

ほむら(そんなはずはないわ・・・)

ほむら(こんなこと今までなかった・・・)

ほむら(考えられるとしたら・・・キュゥべえ)

ほむら(キュゥべえが過去で何かしたとしか思えない・・・)

ほむら(・・・アイツを探さないと)

ほむら(・・・何処にもいない、こんなときに・・・)

ほむら(仕方ないわね・・・私にできることをしましょう・・・)




ほむら(・・・流石に過去の出来事だと情報量が多すぎるわね・・・)カタカタ

ほむら(インターネットじゃちょっと効率が悪いかしら・・・)カタカタ

ほむら(確か、学校の図書館には新聞があったわね・・・)

ほむら(過去10年分ぐらいは所蔵されているんじゃなかったっけ)

ほむら(いや、これもネットと対して変わらないか・・・)

ほむら「ん・・・?」

ほむら「何・・・この記事・・・」

_______________________________________________


精神病院に入院中の少女 薬の分量ミスか


●日午前◆時▼分頃、××精神病院に入院する佐倉杏子さんの遺体が病室で発見された。
医師たちの救命措置も応えず、佐倉杏子さんの死亡が確認された。
杏子さんに身寄りはなく、親戚などにも連絡はつかないとのことだった。
担当の看護婦が与えた点滴、薬の量に問題があるとされ、○○署は調べを進めている。

病院側は、「精神障害者であった杏子さんの突発的な行動の影響であり、我々には関係がない。
しかし、しっかりと患者を監視できなかったことは認める」としたうえで・・・


_______________________________________________



ほむら「何よ・・・これ・・・」

ほむら「嘘でしょ・・・そんな・・・!」

ほむら「杏子・・・!!!」

ほむら「そんな・・・杏子が死んでたなんて・・・!」

ほむら「嘘よ・・・こんなの・・・!」

ほむら「どうして・・・どうして・・・」

ほむら「精神的に障害を・・・そんな・・・あの子はそんな子じゃ・・・」

ほむら(私の知らない過去で何があったっていうの・・・?)

ほむら(キュゥべえ・・・貴方は一体何をしたというの・・・?)

ほむら(過去を遡った以上、キュゥべえが何かしたとしか思えない・・・!)

ほむら(まさか、巴マミもこんな目に・・・!)

ほむら(いや、もしかしたらまだ間に合うかもしれない・・・!)

ほむら「インキュベーター・・・・!」ダッ

放課後、さやか


さやか「はぁ・・・はぁ・・・!」

さやか(あーくっそぉー!!あのキュゥべえとかいうのはどこにいるのよ!!)

さやか(こんだけ探しても見つからないなんて・・・)

さやか(もしかして、きのういた場所にいないかなぁ・・・)

さやか(病院の屋上・・・)

さやか「・・・行ってみるしかないでしょっ!!」タッタッタッ

病院の屋上


さやか(頼むからいてよ・・・!)

ピーン ウィィィィン

さやか「・・・いた!!」

QB「おや、さやかじゃないか」

さやか「はぁ・・・はぁ・・・アンタのこと、ずっと探してたんだよ・・・!」

QB「どうしてだい?」

さやか「お願いだから・・・私と契約して・・・!」

QB「悪いね、昨日も言ったけどそれは無理なんだ」

さやか「その子との約束なんて、私には関係ないじゃない!!」

さやか「私は恭介を救いたい!!ただそれだけなの!」

QB「契約したいのはこっちもそうなんだけどね」

QB「約束は約束だ。それで実際こっちも助かってることだし」

さやか「・・・何でなのよ!そんなにその約束が大事なわけ!?」

さやか「へぇー!! よっぽど大事な子なんだー?!その子!」

さやか「誰がそんなこと言ったのか教えなさいよ!」

QB「うーん、まぁ教える分は構わない」

さやか「誰よ!そんな自分勝手な約束したのは!!」

QB「暁美ほむら。君たちの友達だよ」

さやか「・・・・は?」

さやか「・・・何でアイツがそんなこと言うのよ!!」

QB「まどかを不幸にさせたくないらしいからね」

QB「まぁ、利害の一致、ってところかな」

さやか「はぁ!?何でここでまどかが出てくるのよ!」

QB「僕にもよく分からない。人間のことなんて」

さやか「くっ・・・! 関係ないわ!私と契約してよ!」

さやか「これが、私に残った最後の手段なの・・・!」

さやか「もう苦しむ恭介の姿なんて見たくない・・・!」

QB「僕には関係ないね」

さやか「・・・!」

QB「もう会うこともないだろう。本当にさようならだ、美樹さやか」スッ

さやか「そ、そんな・・・・!!!」

さやか「キュゥべえ!ねぇキュゥべえ!返事してよ!!」

さやか「聞いてるんでしょ!キュゥべえ・・・!」

さやか「返事してよ・・・キュゥべえ・・・」


さやか「・・・本当にいなくなってしまったの・・・」

さやか「そんな・・・恭介を助けられると思ったのに・・・」

さやか「恭介・・・ごめんね・・・」ウルッ



さやか「あ・・・」

さやか(恭介の病室まで来ちゃった・・・)

さやか(でも、もう合わせる顔がないよ・・・)

さやか(あんなこと言っといて・・・)

さやか「・・・」

さやか「・・・恭介、いる・・・?」

さやか「・・・」

さやか(いないか・・・何故だろ、ちょっとホッとしちゃった・・・)

看護婦A「あら、あなたはいつもお見舞いに来てくれている子ね」

さやか「あ、こんにちは。あの、恭介はどこに・・・?」

看護婦B「上條君ね、彼なら昨日の夜外国に向けて出発したわ」

さやか「え?」

看護婦A「あら、聞いてなかったの?」

看護婦A「確か志筑さん、だったかしら」

看護婦A「その家の人たちが外国で手術を受けられるよう、お金を出してくれたらしいわ」

さやか「へ・・・?」

さやか(何で・・・何で仁美の家がそんなことを・・・!)

看護婦B「聞く話だと、その家のお嬢さんが上条君とか仲がいいらしく」

看護婦B「彼女の説得で家族みんなが賛成したらしいわ」

看護婦B「上條君の家の人たちも承諾したみたいだし」

看護婦A「やだわーなんだかいいお話ねー」

看護婦B「そうね、確か上條君ってバイオリンを弾くのがとても上手だったんじゃないかしら?」

看護婦A「まあ素敵ね!腕が治ったら、そのお嬢さんに弾いてあげないとだわ!」

看護婦B「本当ね!私も聞きに行っちゃおうかしらー!」

看護婦A「Bさんったら!邪魔しちゃいけないわよー!」



さやか「・・・」

さやか「・・・失礼しました」

さやか「・・・」

さやか(・・・何で?)

さやか(・・・どうして?)

さやか「ふざけないでよおおおおおおおおお!!!!」

さやか「アイツが!!ほむらが邪魔さえしなければ私が恭介の腕を治していたのに!!!」

さやか「何もかもアイツのせいだ・・・・!!」

さやか「許さない・・・・!絶対に・・・!」

さやか「暁美ほむら・・・・!」

さやか「・・・!」タッタッタッタッ

その頃、ほむら


ほむら(・・・結局どこにもいなかった・・・)

ほむら(巴マミ・・・彼女だけでも助かっててほしい・・・)

ほむら(杏子・・・)

ほむら「・・・」

ほむら(・・・意外と家で大人しくしてる方があっちの方から来るかもしれない・・・)

ピンポーン

ほむら「?」

ガチャッ

ほむら「あら、さやか。どうした・・・」

さやか「・・・」

ほむら「さ、さやか・・・?」

さやか「」ドンッ

ほむら「キャッ!」バタン

さやか「アンタ・・・なんでキュゥべえにあんなこといったのよ・・・!」ガシッ

ほむら「さ、さやか・・・!?どうしたの、落ち着いて・・・!」

さやか「アンタがキュゥべえとした約束のせいで!私が恭介を救いそびれたのよ!!」

さやか「恭介は取られたわ!仁美にね!!」

さやか「私が契約して治していれば、外国まで行くことなんてなかったのに!!」

さやか「全部お前のせいだ!!!」

ほむら(な、何が・・・?)

ほむら(私がした約束は、まどかを魔法少女にしないこと・・・!)

ほむら(ただそれだけよ・・・!)

さやか「何もできない私に残された小さな希望だったかもしれないのに・・・!」

さやか「アンタ・・・!」

ほむら「ま、待ってよさやか・・・訳がわからな」

さやか「うるさいうるさいうるさい!!!」

ほむら「ひっ・・・!」

さやか「なにビビってんのさ!アンタ、魔法少女なんでしょ!?」

さやか「自分勝手に一人だけ願いことをかなえといて!ふざけないでよ!!」

ほむら「ま、待ってよ・・・」

さやか「だったらさぁ、キュゥべえと契約できるように話つけてくれない?」

さやか「あ、その必要もないか!アンタがすればいいだけの話じゃん!!」

ほむら「な、何を・・・?」

さやか「アンタ、本当に魔法が使えるんでしょ?」

さやか「その魔法で仁美を殺してよ」

ほむら「へっ・・・?!」

第1話 『夢の中では指名された、ような……』



まどか 「ねぇねぇ聞いたよほむらちゃん。横浜ベイスターズに指名されたんだってね」

ほむら 「ええ。でもドラフト4位指名だから素直に喜べないわ」

まどか 「どうしてー? 4位でも立派だよ?」

ほむら 「馬鹿言わないで。なぜあの人よりも順位低いのかしら」ブツブツ

まどか 「誰のこと言ってるの?」

ほむら 「巴・・・マミよ・・・」

まどか 「そっか~。マミさん日ハムに1位指名だったもんね」

ほむら 「ぐぅっ」

ほむら「絶対に私の方が評価が高いはずなのに、結果も出しているのに・・・」


巴マミの1位指名は日本ハムファイターズ、阪神タイガース、西武ライオンズの3球団競合であった。
ちなみに同期入団である早乙女和子(中日ドラゴンズ、育成5位)は年末に解雇されている。

さやか「ていうかさー、ぶっちゃけ前から仁美うざかったんだよねー」

さやか「一人だけお嬢様ぶっちゃってさー。何アレ、気持ち悪っ」

ほむら「・・・と、友達のことをそんな風に言うなんてよくないわ・・・」

さやか「ハッ! そうやってアンタはすぐいい子ぶるしね!!」

ほむら「・・・」

さやか「あーあホント、鬱陶しいなぁ」

さやか「恭介は取られるし、アンタたちはこんなんだし・・・ムカツク」

ほむら「・・・」

さやか「もうさー、さっさと殺してきてよ。アンタの顔を見ただけでイライラするの」

ほむら「・・・貴方に最初から可能性なんて残ってないわ」

さやか「は?」

ほむら「貴方はただ犬死するだけの運命だって言ってるのよ!!」

誤爆wwww

ほむら「どんな時間軸の貴方でも、そうやって願いを叶えて魔法少女になったわ!」

ほむら「もちろん彼の腕は治った!貴方のおかげでね!」

ほむら「でも、彼が貴方のものになることなんて絶対になかった!!」

ほむら「何度も何度も失恋して、ただ絶望に打ちひしがれながら魔女になっていくのよ!」

ほむら「私が何言っているか分からないでしょうね?ええ、分かってもらう必要なんてないわ!」

ほむら「だけど、ようやくはっきりした。貴方の願いは、ただ彼を自分のものにしたかっただけ!」

ほむら「そんな下心丸出しで、魔法少女なんてできるわけないじゃない!!」

ほむら「貴方なんて、魔女化して当然よ!!」

さやか「・・・」

ほむら「もう一度だけ言うわ!!」

ほむら「貴方がどれだけ頑張っても、命をささげても、彼は貴方に見向きなんてしないのよ!!!!」

さやか「・・・誰がそんなこと信じる、っていうの?」

ほむら「別に信じてもらおうだなんて、これっぽっちも思ってないわ」

ほむら「ただ、現に上條は仁美の傍にいる。それだけは確実ね」

ほむら「形こそは違えど、こういう結末になることは分かっていたわ」

さやか「・・・へぇー・・・・そんなこと知りながら私たちと仲良くしてたんだ?」

ほむら「・・・」

ほむら「・・・今頃、あの二人は貴方が思っていたようなことをしてるんじゃないかしら?」

さやか「・・・! アンタ・・・!」グッ

ほむら「事実を言ったまでよ。彼は貴方なんかに興味がない」

ほむら「毎日お見舞いに来てくれていたのにね?可哀想」

さやか「・・・・!」

ほむら「殴りたければお好きにどうぞ。負け犬の遠吠えね?」

さやか「・・・」

さやか「・・・」

ほむら「あら、どうしたの?」

さやか「・・・もう、アンタに用はない」

ほむら「・・・そう。用が済んだなら、帰って頂戴」

さやか「・・・・うるさい」バタン

ほむら「・・・」





ほむら(・・・別にかまわない、彼女ぐらい)

ほむら(ただ・・・分かり合えるかも、って思っていたのに・・・)

ほむら(今更何言ってんのよ。・・・・別にいいじゃない・・・・)

ほむら(本当に・・・どうでもいいのよ・・・そうよ・・・)

QB「・・・やあ、具合が悪そうだね」

ほむら「・・・」

ほむら「・・・どうしてなの」

QB「何がだい?」

ほむら「確かに、私はまどかを魔法少女にしないで、と言ったわ」

ほむら「美樹さやか。彼女は関係ないじゃない」

QB「何を言ってるんだい?大いに関係があるじゃないか!!」

QB「彼女たちと契約してたら、それこそ僕の契約破棄になってしまうよ!」

ほむら「・・・どういう意味?」

QB「うん?そのままの意味なのだけれど」

QB「仕方ない、少し説明するね」

QB「とは言っても、僕が考えたことなのだけどね」

QB「鹿目まどか。彼女はとても繊細な少女だ」

QB「彼女は身の回りの人間に何かが起こると、一番精神面に大きな影響を及ぼす」

QB「まどかを魔法少女にしない イコール まどかを不幸にさせない、だったよね?」

ほむら「・・・そうね、そういうことになるわ」

QB「だったら簡単な話さ!その契約通り、まどかは不幸にならなければいい!」

QB「巴マミ、佐倉杏子、美樹さやか・・・彼女らの死は、君が思っている以上にまどかに大きな影響を与えている」

QB「それが、前の時間軸で僕が見たまどかさ」

QB「だから、彼女らとは契約しない、まどかが人の死を見ることをなくしたのさ!」

QB「起こりうるであろう未来を消す。一番手っ取り早くて、まどかが不幸にならない方法じゃないか!」

ほむら「・・・・!!!!!」

QB「何か間違ってるかい?」

ほむら「そ、それは・・・」

QB「僕も大変だったよ・・・代わりを探すのに苦労したんだ」

ほむら「・・・その結果が、これだというの・・・?」

QB「まあそうなるね」

QB「マミは事故死、杏子は人為的なミスで死んじゃったね」

QB「なあに、ちょっと死ぬのが早まっただけさ!」

ほむら「そんな・・・・!巴マミ、も・・・」

QB「それでも、まどかを見ていたらは幸せな日常を送れているようだ」

ほむら「そ、そんな・・・」

QB「これも全部君のおかげじゃないか!鹿目まどかはもっと君に感謝するべきだよ!!」

ほむら「どうして・・・どうして・・・」

QB「しかしまあ、本当に契約したかったなぁ」

QB「彼女らのような人間を見ると、どうしても魔法少女にしたいのだけれど」

QB「何とか僕も我慢できたもんだよ」

QB「とりあえず、おめでとう!暁美ほむら!」

QB「君とまどかの幸せは保障できた!」

QB「でも、魔女は現れ続ける。そこは頼んだよ!」サッ


ほむら「・・・」

ほむら(嘘よ・・・こんなのって・・・)

ほむら(違う!違うっ・・・!私が望んでいた未来はこんなものじゃない・・・!)

ほむら(みんなとただ平凡な毎日を送りたかっただけなのに・・・!)

ほむら(・・・まどかを守りたかっただけなのに・・・!)

ほむら「うう・・・」

ほむら「ううううううううううううううううぅぅううぅううぅううぅ!!!」

ほむら「ごめんなさい・・・みんな・・・ごめんなさい!!!!!!」





ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい
ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい

その頃、さやか


さやか「」フラフラ

さやか(・・・明日から学校どうしよう・・・)

さやか(勢いだけであんなこと言っちゃったんだもの・・・もう会えないよ・・・)

さやか(ほむら・・・絶対に怒ってる・・・)

さやか(言っていることはよく分からなかったけど・・・絶対にそうだ・・・)

さやか(もうおしまいだよ・・・)

さやか(恭介・・・仁美・・・)

さやか「・・・」

さやか(・・・家に帰らないと・・・)

さやか(でも・・・鏡見るのも嫌だよ・・・)

さやか「・・・」

ガタンゴトンガタンゴトン

ホストA「言い訳とかさせちゃダメっしょー?」

ホストA「女ってバカだからさぁ、金もたせるとすぐ意味の分からないことに使うんだから」

ホストB「いやぁーホント、女は人間扱いしちゃダメだね」

ホストB「犬かなんかだと思ってしつけないとねぇ」

さやか「・・・」

さやか「ねぇ、女ってさ、みんなそうなの?」

ホストA「はい?」

さやか「好きな人のために頑張っても結局は無駄。そういうことなの?」

ホストB「はぁ? なんだこのガキ」

さやか「聞いてるの。答えて」

ホストA「当たり前だろうが!うっとうしい女の連絡はうっとうしいに決まってるじゃねーか!」

ホストB「ホントだよ。自覚ないのかねー?ホント馬鹿だよ、女って」

ホストA「優しくするとすぐ調子に乗ってつけ上がる。家畜みたいに扱わないとそうなるのさ!」

さやか「・・・」

ホストB「ゴミ女は一生ゴミ!ちょっと親しいぐらいで勘違いしてんじゃねーっつうのボケが!」

ホストA「そうそう、誰もてめぇに興味ないっての!アハハハハハ!!!」

さやか「・・・」

さやか「・・・ふふっ」

ホストA「あっ?」

さやか「あはははははははははははははははははははは!!!!」

さやか「あー可笑しい!そうだよね、そうだよねー!」

さやか「何私一人で空回りしてたんだろ!バカみたい!あはははははははは!!!」

さやか「そうだよねー!私のことなんて恭介は興味なかったんだよねー!」

さやか「むしろ私にいじめられてる気持ちだったものねー!あははははは!!」

さやか「私が好きでもあっちが好きじゃないと意味がありませんね!あははは!!」

ホストA「へぇ・・・この子、失恋したみたいで狂ってるよ?」ヒソヒソ

ホストB「今がバカな時じゃねぇ?ちょっと優しくしたらついてくるんじゃね?」ヒソヒソ

ホストA「ですねー・・・近くにホテルあったか?」ヒソヒソ

ホストB「次の駅降りれば近いぜ?それにこのガキ、いい身体してるじゃねーか」ヒソヒソ

ホストA「女子中学生か・・・たまにはいいねー!!」ヒソヒソ

ホストB「ああそうだな!今夜はこいつでいいか!」ヒソヒソ

ホストA「おい、ガキ。何つまらねー男にひっかかったぐらいで壊れてんの?」

ホストB「そうそう、俺等ならもっとやさしくしてやるぜー?」

さやか「へぇーアンタらゴミみたいな連中が?どんななんだろー?」

ホストA(へへ・・・やっぱり女はバカだな!)

ホストA「だったら遊びに行こうぜ!良い場所、知ってるぜ?」

その頃、ほむら



ほむら(・・・魔法少女は私一人だけになってしまった・・・)

ほむら(ワルプルギスの夜が出現するのも、かなり近い・・・)

ほむら(巴マミ・・・杏子・・・・・さやか・・・)

ほむら(魔法少女になるべくしてなったみんなとなら、倒せると思ったのに・・・)

ほむら(勝てるの?ワルプルギスの夜に・・・)

ほむら「・・・もたもたしてられない」

ほむら「彼女たちは私のせいで犠牲になってしまった」

ほむら「罪滅ぼし、なんて言わない」

ほむら「でも、必ずワルプルギスの夜を倒してみせる・・・!」

翌日

まどか「ふぁぁあぁあぁ~・・・ほむらちゃん、おはよー」

ほむら「ええ、おはよう。何だか眠そうね?」

まどか「うーん本読んでたらちょっと遅くなっちゃった・・・」

ほむら「そうなの・・・」

まどか「そういえばね、ほむらちゃん」

まどか「さやかちゃんがどこに行ったか知らない?」

ほむら「へ?さやか?」

まどか「うん。昨日から家に帰ってないんだって」

ほむら「そう、なの・・・私は知らないわ・・・」

まどか「うーん・・・どうしちゃったんだろう?さやかちゃん大丈夫かなぁ?」

ほむら「・・・」

ほむら(さやか・・・何があったの・・・?)

放課後

まどか「仁美ちゃん、今外国に行ってるんだね!すごいなぁ!!」

ほむら「そうね・・・」

まどか「・・・?ほむらちゃん、今朝から元気がないよ。どうしたの?」

ほむら「い、いえ、何でもないわ!ちょっと考え事を・・・」

まどか「そうなんだ・・・何か困ったことがあったら、私に相談してね!」

まどか「と言っても、何もできないかもだけど・・・」

ほむら「・・・」

ほむら「・・・私、今日はちょっと用が・・・」

まどか「そうなんだ・・・うん、分かった!また明日ね!バイバイッ!」タッタッタッタッ

ほむら「ええ、バイバイ・・・」

ほむら(急いで武器を調達しないと・・・!)

ほむら(今回は、絶対に負けられない・・・!)






ほむら「・・・・ふぅ」

ほむら(これだけの銃器と車があれば、とりあえずは大丈夫かしら・・・)

ほむら(いや、まだ足りないわ。ワルプルギスの夜はこんなものじゃ・・・)

ほむら(現れるその日まで、全力で準備しないと・・・!)

ワルプルギスの夜出現 当日

ほむら(・・・私にできることは全てした)

ほむら(あとは全力で戦うのみ)

ほむら(・・・まどか)

ほむら(・・・・みんな・・・)

ほむら(絶対に勝ってみせるからね・・・・!)



ワルプルギスの夜出現

5

4

3

2

1

ワルプル「アハハハハハハハ.....」ゴゴゴゴゴ

ほむら「来たわね・・・ワルプルギスの夜・・・!」

ほむら(最初から全力でいく!)ガシャンッ

ドン ドン ドン ドン ドン

ほむら(いけ!)ガシャンッ

ドドドドドドドカアアアアアアアアアン

ワルプル「アハハハハハ...」

ほむら「チッ」

バシュッ バシュッ バシュッ バシュッ バシュッ

ほむら「・・・当たれぇ!!!!」バシュッ

ドカァンドカァンドカァンドカァン

ワルプル「ンーアハハハハハハ....」

ほむら「これでもダメなの・・・!」

ほむら(次はこれをぶつけてやる・・・!)

ブオオオオオオオン

ほむら(タンクローリー!この爆発なら・・・!)

ドッカアアアアアアアアアアアアアアアン

ほむら(やった・・・!?)

ワルプル「アハハハハハハ....」

ほむら「そんな・・・!」

ワルプル「アハハハハハハハハ!!!!」ヒュンヒュン

ほむら「キャッ!」バシッ ドカァン

ほむら「なっ・・・!くっ・・・!」

ワルプル「アハハハハ!!」ブォン

ほむら「な・・・ビル!?」

グシャアアアアアアアアン

ほむら「うあああぁ!!」

ほむら「ぐぅっ!」ドシャッ

ほむら「はぁ・・・はぁ・・・」ブルブル

ほむら「そんな・・・全く歯が立たないなんて・・・!」

ほむら(強すぎる・・・!どうすれば・・・!)



まどか「ほむらちゃん!ほむらちゃん!!ここにいるの・・・?!」

ほむら「ま、まどか・・・!?」

ほむら(どうしてこんなところに・・・!)

まどか「あ、やっと見つけた!ほむらちゃん!!!!」

ほむら「ま、まどか!どうしてこんなところに・・・!」

まどか「ほむらちゃんだけ避難場所にいなかったから・・・心配になって・・・!」

ほむら「こんなところにいたら危険よ!!早く逃げて!」

まどか「やだよぉ!こんなに血だらけで・・・逃げられないよ!!」

ほむら「私は大丈夫だから!ここにいたら、やられてしまう・・・!」

まどか「嫌だ!逃げるんだったらほむらちゃんも一緒にだよ!」

ほむら「で、でも・・・私はアイツを倒さないといけない・・・!」

まどか「ほむらちゃんが死んじゃったら意味がないよぉ!!」

ほむら「・・・・!」

まどか「大切な友達が目の前で死ぬなんて・・・絶対に嫌だ!」

まどか「私は耐えられない!そんなほむらちゃん、見たくない!!」

ほむら「まどか・・・」

ほむら(まどかの気持ちが・・・すごく嬉しい・・・)

ほむら(本当に、私の大切な友達だから・・・)

ほむら(でもね・・・逃げる訳にはいかないの)

ほむら(貴方を守るために犠牲になってしまった人たちの分まで・・・戦わないといけないの)

ほむら「ありがとう・・・そう言ってくれるだけで、とても嬉しい・・・」

ほむら「でもね・・・私は戦わないといけないの・・・!」

まどか「そんな・・・!ほむらちゃん・・・!」

ほむら「貴方を守りたい・・・これが私の最初の気持ちなんだよ」

ほむら「そして私に残された・・・最後の道しるべ」

まどか「・・・」

QB「そういや、そういう願いだったかい?暁美ほむら」

まどか「・・・!? 誰・・・?!」

QB「久しぶりだね、鹿目まどか」

まどか「へ・・・?」

ほむら「どうして・・・貴方がここに・・・」

QB「ちょっとね、様子見ってところかな」

まどか「ほ、ほむらちゃん・・・これは・・・」

QB「僕かい?僕はキュゥべえ!君の幸せを保障したものさ!」

まどか「私の・・・幸せ・・・?」

QB「そう、そしてそれは、暁美ほむらとの契約のことを言うんだけどね」

ほむら「・・・契約?」

QB「そう、契約。とは言っても、二つあるんだけど」

QB「まず一つが魔法少女になる契約!これで彼女は君を守りたいと言って魔法少女になったのさ!!」

まどか「へ・・・?どういうこと・・・?」

ほむら「・・・」

QB「そしてもう一つ!君を魔法少女にさせないこと!」

まどか「わ、私を・・・?」

QB「そう!」

まどか「ま、魔法少女って・・・何?」

QB「魔女を狩るものたちさ!」

QB「僕はね、女の子に魔法少女になってもらう代わりに、何でも願い事を一つ叶えてあげてるんだ!」

まどか「・・・」

QB「それで暁美ほむらは君を守ろうとして何度も失敗してるんだけどね」

ほむら「・・・」

QB「魔法少女になると、その未来はもう決まったようなものなんだ」

QB「人間にとって、絶望のレールを延々と走ることに等しいらしいよ?」

QB「そこで、暁美ほむらは君を契約させないように頑張ってるんだけど」

QB「毎度毎度どうもうまくいかないらしい。僕のせいなんだけどね」

ほむら「・・・」

QB「だから、暁美ほむらにとって何もせずに君を救うことができる二つ目の契約はとても魅力的だっただろう!」

QB「実際、それで君が人の死を見ることはなくなったんだしね!」

まどか「人の、・・・死・・・?」

QB「そう!君が今、出会っていたかもしれない仲間の死だよ!」

まどか「仲間・・・?」

QB「まぁ、言い換えるなら友達、かな」

まどか「へ・・・?」

QB「暁美ほむらとの契約。それは元々君の幸せを考えてのことだったんだ」

QB「君は家族や仲間、友達の死が一番苦しい。そうだろう?」

まどか「うん・・・」

QB「だったら簡単さ!君だけでなく、君に関わるであろう子たちの願いをあえて叶えなかったのさ!」

QB「そうすることで、彼女たちの未来を奪う!とても手っ取り早いじゃないか!」

ほむら「・・・!」

QB「それでみんな不幸な最後を遂げているけどね。まあでも、美樹さやかは死んでないから大丈夫だよね」

まどか「さやかちゃん!ねえ、さやかちゃんはどこにいるの!?」

QB「さあ僕は知らないよ。どこかで元気にしてるんじゃないのかい?」

QB「いずれにせよ、彼女が契約しても犬死だっただろうね」

まどか「そんな・・・・こんなのって・・・ないよ・・・」

QB「どうしてそんな顔をするんだい?結果、君はこのことを知らずに生きてこれたじゃないか!」

QB「君がここに来た時点で、それもなくなったんだけどね」

QB「とにかく、僕は君と暁美ほむらの幸せは叶えられたんだ!」

QB「それで十分じゃないか!」

まどか「何よそれ・・・」

ほむら「・・・」

まどか「貴方たちに・・・他の人の未来を奪っていい権利なんてない!!!」

ほむら「・・・・!」

まどか「そんなこと、絶対にやっちゃいけないんだよ!!!」

まどか「みんな・・・苦しくても、悲しくても、生きているのに・・・!」

まどか「その契約でもしかしたら、生き残ることができたんでしょう・・・!?」

まどか「そして、私の隣にいたのかもしれないでしょう・・・!?」

まどか「私の大切な、未来の仲間を、友達を勝手に奪わないで!!!!」

QB「・・・はぁ」

QB「訳が分からないよ」

QB「これが君の幸せじゃないか。人の死が、嫌なのだろう?」

まどか「・・・嫌だよ、とても・・・怖いよ・・・」

まどか「でも、生きているということは、いつか死ぬことなの」

まどか「それをすぐには受け止められないかもしれない」

まどか「でも・・・でも・・・私はその死から目を逸らしたりなんて、絶対にしない!!!」

ほむら「・・・!」

まどか「絶対に忘れないもん!みんなと過ごした日々!楽しい思い出も、悲しい思い出も!」

まどか「私はその人たちの分まで強く生きてみせる!」

まどか「そして、その悲しみを乗り越えていくことが、生きていくことなんだって、胸を張って言える!」

QB「・・・そうかい、それが君の答えかい」

QB「・・・はぁ・・・全く、本当に訳が分からないよ」

まどか「・・・」

ほむら「ま、まどか・・・」

まどか「ほむらちゃん・・・」

まどか「私のために頑張って戦ってくれたこと、本当に感謝してる」

まどか「でもね、貴方は私の友達の未来を奪ってしまった」

ほむら「ま、待って!それは・・・・!!」

まどか「それは絶対に許されることではない」

ほむら「・・・!」

まどか「貴方が犯した罪は、とても重いよ・・・」

ほむら「そ、そんな・・・こんなのって・・・」

まどか「」サッ

ほむら「そ、それ返して!その拳銃は、危ないわ・・・・!」

まどか「私、戦うよ」

ほむら「へ・・・?」

まどか「うっすらだけどね、どこか遠い世界で、そんなことがあった気がするの」

まどか「たくさんの人に囲まれて・・・泣いて・・・笑って・・・」

まどか「そんな未来があったはずなんだな、って」

ほむら「・・・」

まどか「だからね、その死んでいった人たちの分まで戦うの」

ほむら「む、無茶よ!!それだけは・・・!」

まどか「・・・私、さっきのほむらちゃんみたいだね」ニコッ

ほむら「む、無理よ・・・・!あなたは魔法少女じゃない・・・!」

まどか「でも・・・」

QB「・・・」

QB(ふむ、契約なしであれを認識できるのか)

QB(普通の人間なら無理だろうね)

QB(これが因果の力か・・・)

QB「・・・君が戦ったところで、勝ち目なんてないだろうね」

QB「それに、無意味だ。それこそ犬死だ」

まどか「・・・そうかもしれないけど・・・このままじゃ・・・!」

QB「まぁ、好きなようにすればいい。僕には関係のないことだ」

まどか「・・・・なら」

ほむら「やめてまどか!キュゥべえの言う通りよ!貴方が敵うはずないわ!」

まどか「・・・やってみないと分からないよ・・・そんなこと・・・!」

QB「まさか本当にいくつもりかい?」

ほむら「・・・! キ、キュゥべえ!契約を!まどかと契約を!!!」

QB「・・・」

QB「はぁ」

QB「正直、君には失望したよ」

QB「まさか君が契約を破るなんて」

QB「僕の計らいも、頑張りもすべて水の泡じゃないか」

ほむら「だって・・・このままじゃまどかは本当に・・・!」

QB「・・・もうこれ以上喋らないでくれ」

QB「してもいいのだけれど、契約は絶対なんだ」

QB「僕が破るつもりはないね」

QB「だから好きなようにさせればいいのさ。死ぬと分かって突っ込むなんてどうかしてるよ」

QB「人間なんて、みんな自分勝手な生き物なんだね」

QB「本当に、哀れだよ」

しかし本当にまどカスさやカスだな死滅しろよ
道徳的(笑)なこと言ってるつもりなんだろうが
実際さやカスはどう転んでも犬死にだしヒトミを逆恨みしてるだけだし
能力も無いくせに人を恨む・妬むって点ではアニメ史で5本の指に入るだろ
まどカスは何を持ってQBを責めたたてるんだよ
客観的に見れば宇宙全体にかかわるQBのエコ活動の方が3人より大事だろjk

まどか「」ギュウウ

ほむら「ま、まどか・・・」

まどか「ほむらちゃん、いってくるね」タッ

ほむら「う、嘘・・・!待って、まどかぁ!」

QB「後を追わなくていいのかい?僕の努力を無駄にしないでほしいなぁ」

ほむら「うっ・・・くっ・・・」

QB「やれやれ、まだ動けないようだね」

ほむら「そんなことない・・・わ・・・・まどか・・・」

QB「・・・さて、鹿目まどかはどうなるのかな」



ワルプル「アハハハハハハ....」

ワルプル「アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!!!」

俺らも牛豚鳥に「感情はある」と知りつつ食べてる訳だが
別に肉食わなくても死なないのにね
カニも全身茹でて食べるし
定期的に足切って育成すれば無限に生えてくるのにね

でも効率がいいから仕方無いね

QB「急がないと、まどかが死んじゃうよ?」

ほむら「分かってるわ・・・」スチャッ

QB「まぁ、その必要もないだろうね」

ほむら「・・・何?」

QB「ほら、きたきた!」

QB「代わりの魔法少女たちさ!!」

ほむら「・・・!あれは・・・!」

QB「そう!マミや杏子、さやかの代わりとなるようにしっかり契約してきたんだ!」

QB「マミたちには若干劣るかもしれないが、あのグループなら大丈夫だろう」

QB「エネルギーもそこそこ集まったしね!」

QB「だから言っただろう?君は何もしなくていいんだよ」

QB「勝手に一人だと思い込んで、君が空回りしてただけじゃないか」

まぁアニメでもQBいってることおかしいけどな
魔法少女が魔女になってエネルギーが出ることが人類に有益とか言いながら
地球を滅ぼす魔女になるまどかと契約しようとするし

おまえら自分は矛盾だらけなのに作品の矛盾となると鬼の首を取ったようになるな

「矛盾してるのが人間なんだよ」

手塚治虫や浦沢直樹、藤子不二雄の作品でさえ矛盾はある
矛盾を無くす事の難しさがわからんなら黙っとけ

ほむら「そんな・・・じゃあ・・・」

QB「言ったはずだよ?まどかと君の幸せは保障したって」

QB「君たちが戦わなくても、彼女たちに任せておけばいいじゃないか!」

QB「大人しくこの場から離れるべきだったんじゃないかい?」

QB「もっと言えば、最初から避難していればよかったものを」

QB「代わりはいくらでもいる、ってことも伝えたはずなんだけどなぁ」

ほむら「・・・・まどか!まどかは!?」

QB「さぁ、もう既に魔法少女たちは戦闘を始めているよ?」

QB「今頃その戦禍に飲まれちゃってるんじゃないかなぁ」

QB「君がここまでしちゃったんだ、あとは君が頑張ってまどかを助けてあげなよ」

QB「もう僕が出る幕はないね」

ほむら「くっ・・・!まどか!まどかぁ!!!」




QB「ふぅ・・・行ってしまった・・・」

QB「それにしても、なかなか激しい戦いだ・・・」

QB「まぁあれだけ数がいれば犠牲は多いだろうけど倒せないこともない」

QB「さて、人類がどんな答えを出すのか、じっくりと見ようじゃないか!!」











ワルプルギスの夜 消滅後

ほむら「はぁ・・・はぁ・・・」

ほむら「まどか・・まどか・・・」

>>290
まどかは恐らく魔女を倒し尽くして魔女化するだろうから(魔女化するとしたら)
他の魔法少女が絶望する前にまどかが魔女化しちゃって地球あぼんだと思ったんじゃね?
そうなったらエネルギーも糞も無いし


>>295
矛盾なんて気にするかな?
俺はキャラがクズ過ぎる方が気になるけど

QB「・・・何とか倒せたようだね」

QB「魔法少女たちはほとんど死んでしまったようだけど」

ほむら「まどか・・・まどか・・・」

QB「ありゃ、聞こえてないようだね」

ほむら「・・・・」ジャバッ ジャバッ

QB「探したって無駄だろうに」

QB「死体さえ残らないんじゃないかな」






QB「どうだい?鹿目まどかは見つかったかい?」

ほむら「・・・」

QB「あんだけ激しい戦いだったんだ。巻き込まれて平気な方がおかしい」

QB「結局犬死だったね」

ほむら「・・・」

QB「・・・彼女を取り巻く因果は本当にすさまじいものだった」

QB「契約していれば、犬死せずに最高の魔法使い、そして最悪の魔女になれたのにね」

QB「契約が絶対だし、仕方ないんだけどね」

QB「まあでも面白いものが見れたよ!君たち人間は本当に自分勝手なんだね!」

QB「何かあれば何かにすがり、他人のことなんてどうでもいいんだね」

QB「自分が可愛くて仕方がない、困ったことがあれば責任転嫁」

QB「実に醜い生き物だね!君たちを見てそう思ったよ!」

QB「感情の無い僕らからすればそんなことにはならないからね」

QB「事実を話したときのまどかの顔を見たかい?人間はあんな顔をするんだね!」

QB「面白いながらも、訳が分からなかったよ」

QB「こんだけ間近で人間の裏を見れてよかったよ!」

QB「これは僕の中でいい経験になるんじゃないかな!」

ほむら「・・・」フラッ

QB「ん・・・? どこにいくんだい?」

QB「・・・また時を戻すのかい?」

QB「まあ、まどかも死んじゃったみたいだし」

ほむら「・・・もう、誰にも頼らない・・・」

QB「・・・そうか、じゃあ戻るんだね」

ほむら「・・・」

QB「契約は僕が忘れない限り、続けると思うけどね!」

ほむら「・・・」ガチャンッ

シュオオオオオオ

QB「また会おうじゃないか!暁美ほむら!!」

チュンチュン

ほむら「!?」ガバッ

ほむら「・・・・戻ったようね」

ほむら(今までの中で・・・間違いなく最悪だったわ・・・)

ほむら(まどかのあの冷たい視線・・・)

ほむら(もう、こんな目にはあいたくない・・・!)

ほむら(とにかく、今日は学校だわ・・・)

ほむら(支度しないといけない・・・)

ほむら(そして、今後、どうしていくべきなのか・・・)

ほむら「・・・」

ほむら「私は・・・どうすればいいの・・・?」

ほむら「・・・考えるのをやめたら、止まってしまいそうだわ・・・」

ほむら「・・・・」

ほむら「・・・・・今日の朝刊?」

ほむら「はぁ・・・読む気になんてなれないというのに・・・」

ほむら「あれ・・?この記事・・・」



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精神病院に入院中の少女 薬の分量ミスか


●日午前◆時▼分頃、××精神病院に入院する佐倉杏子さんの遺体が病室で発見された。
医師たちの救命措置も応えず、佐倉杏子さんの死亡が確認された。
杏子さんに身寄りはなく、親戚などにも連絡はつかないとのことだった。
担当の看護婦が与えた点滴、薬の量に問題があるとされ、○○署は調べを進めている。

病院側は、「精神障害者であった杏子さんの突発的な行動の影響であり、我々には関係がない。
しかし、しっかりと患者を監視できなかったことは認める」としたうえで・・・

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おしまい

誰もが一度はする妄想「QBがいなかったら」をそのまま形にしたよ!
頑張ればまどかとほむほむは幸せになれるんじゃないかな!
周りが不幸?そんなの関係ないよ!!
スレタイは実は まどか「私がいたかった世界」にするはずだったのにこうなっちゃったけど

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