佐々木「ん?素直になる薬?」(1000)
佐々木「自白剤の類なの?」
橘「い、いえ。そういうキケンなものでは……」
佐々木「ふうん」
橘「最近女の子の間で流行ってるんです!好きな人に告白したいけど勇気がでない、みたいな時に」
佐々木「これを飲むのね」
橘「そうなんです!まあ、実際はただのあめ玉なんですけど……」
佐々木「プラシーボ効果というやつね、実際にそういう心理状況っていうのは、事象に少なからず影響を……」
橘「あ、あの!それあげますから、使ってみてください」
佐々木「え」
橘「ぜひ!」
佐々木「はあ、まあいいけど」
橘「……うっし」
佐々木「?」
佐々木「というわけなんだ、キョン」
キョン「いかにもうさんくさいものを渡されたな」
佐々木「そうなんだよ、彼女はああ言ってたけど、僕はあまり信用していなくてね」
佐々木「こういう非日常的を日常とする君に助言を求めに来たのさ」
キョン「なんだ、バカにしてるのか」
佐々木「まさか、尊敬しているんだよ」
キョン「まあいいさ。経験則から言わしてもらうが、あの手の連中から貰ったものなら、下手に手を出さない方がいいな」
佐々木「やはりそうかな」
キョン「うちの連中にも言えることだが、何か俺たちには及びも付かないような意図を裏に隠してるんだ、いつも」
佐々木「怖いなあ、まったく。くっくっ」
キョン「楽しそうじゃないか」
佐々木「おや、そうかい?」
キョン「やれやれ」
佐々木「大体、僕は誰かさんと違ってひねくれ者でもないからね」
キョン「はあ?」
佐々木「自画自賛するようで、あまり気分はよろしくないけど、僕は結構自分に素直なタチだと思うんだよ」
キョン「そうかい」
佐々木「そもそも、用途が告白の時の背中押しとなれば、僕には全く必要がないのさ」
キョン「言ってて自分で哀しくないのか、お前は」
佐々木「そういう君だって、似たもの同士じゃないか」
キョン「あのなあ、俺はお前と違って、出来るものなら彼女だって欲しいし、青春を謳歌したいんだよ!普通にな!」
佐々木「くっくっ、そうだったね。まあ、そんなに怒らないでおくれよ」
キョン「まあいいさ、お前に使うアテがないんなら、さっさと捨てちまえ」
佐々木「それも悪いじゃないか」
キョン「ふむ……じゃあ、今ここで飲んじまえよ」
佐々木「一応用心して、救急車を呼ぶ準備だけはしておいて欲しいな」
キョン「あめ玉なんだろ、ただの」
佐々木「毒とも限らないさ」
佐々木「ごくん」
キョン「……」
佐々木「……」
キョン「……」
佐々木「ぐっ……ううっ……」
キョン「さ、佐々木!?」
佐々木「く、苦しい……」
キョン「おい!?だ、大丈夫か!きゅ、救急車!119!」
佐々木「……くっくっ」
キョン「……え」
佐々木「す、すまないね……ふふっ……心配させたみたいで……くくくっ」
キョン「お、お前な!」
佐々木「ちょっとからかってみたくなったのさ、君の態度があまりにもつっけんどんだったんでね」
キョン「やれやれ」
佐々木「実においしいアメだったよ」
キョン「そうか、うんとまずかったらよかったんだが」
佐々木「おいおい、怒らないでおくれよ」
キョン「俺はこの一年間で、何が起こっても信じちまうような、純粋無垢な受容の心を身につけたんだ」
佐々木「くっくっ、悪かったね、それは」
キョン「お前な……」
佐々木「まあでも、ほら、いつもの通り。何の変わりもない。心配してくれてありがとう」
キョン「心臓に悪いから、冗談は時と場合をわきまえてくれよ、これからは」
佐々木「うん、約束するよ。君に嫌われたら生きていけないからね、もう」
キョン「……ん?」
佐々木「え?あ、ああ……僕は友達が少ないってことだよ」
キョン「あ、ああ……」
佐々木「まあ、友達が少なくたって、キョンが傍にいてくれればそれで問題ないんだけど」
佐々木「……!?」
キョン「お、おい……佐々木?」
佐々木「(ぼ、僕は何を言って……)」
キョン「おまえやっぱり、その薬で何か……」
佐々木「いや、僕はなんともない!今まで通りさ!」
キョン「ほんとか?」
佐々木「そうとも、今まで通り君のことがだいす……わぁぁぁっ!?」
キョン「!?」
佐々木「あ、あはは!冗談さ!びっくりしたかい?」
キョン「あのなあ……だから本当に心臓に悪いからやめろって」
佐々木「そ、そうだね。気をつけるよ、じゃあね、キョン!」
すたこらさっさっさー
キョン「やれやれ、なんだったんだ一体」
~~~~~~
佐々木「はぁ……はぁ……」
佐々木「これはとんでもないことになった」
~その夜・佐々木の部屋~
佐々木「だいたい何だって言うんだ」
佐々木「もらったのは素直になる薬のはずなのに」
佐々木「あれじゃあただの男好きじゃないか……ああ、思い出しただけでも恥ずかしい」
佐々木「あ、明日には薬の効果も切れていてくれないと困るな」
佐々木「何せ僕の学校はただでさえ男子が多いんだし……」
佐々木「ああ、憂鬱だ」
~翌朝~
佐々木「さて、体に変わったところもなさそうだし」
佐々木「もう大丈夫かな……」
とぅるるるる
佐々木「ん、キョンか……」
佐々木「もしもし」
キョン「おお、元気そうだな」
佐々木「なんだい、藪から棒に」
キョン「いや、なんというか。昨日の去り際のお前が何だか妙な感じがしたからな」
佐々木「そ、そうかな」
キョン「ちょっと気になって電話したのさ。いや、なんともないならいいんだ」
佐々木「まったく、心配性だね君も。でも、そういう優しい所が好きだよ」
キョン「え?」
佐々木「い、いや!ゆ、友人としてね!」
キョン「あ、ああ、そうか」
佐々木「(だめだ……全然治ってないじゃないか……)」
佐々木「と、とにかく、もう切るよ」
キョン「あ、なんだ。忙しかったか、悪いな」
佐々木「違うよ、君の声を聞いてると、会いたくなっちゃうから」
キョン「はあ?」
佐々木「いやその!学校の友達とね!早く学校行きたいなあなんて!」
キョン「(昨日友達少ないって言ってたなかったっけ……?)」
佐々木「まずい」
佐々木「こんな調子で学校なんかに行ったら……」
佐々木「……」
佐々木「こんな僕にだって、一応イメージってものがあるんだ」
佐々木「うーん」
佐々木「まあいいか、とりあえず登校してみて、ダメそうなら早退すればいいさ」
~放課後~
佐々木「……なんともなかった」
佐々木「何事もなく、普通……」
佐々木「朝で薬が切れたと考えるべきなのかな」
佐々木「やれやれ、人騒がせなあめ玉だったよ」
佐々木「くっくっくっ」
キョン「あれ?佐々木じゃないか」
佐々木「やあ、奇遇だね」キュン
佐々木「あ、あれ……?」
キョン「どうかしたか?」
佐々木「い、いや、何も……」
キョン「ははあ、さては腹が減ってるな?」
佐々木「え?」
キョン「俺からたかろうったってそうは行かないぞ、何せ財布がスッカラカンだからな!」
佐々木「いや、誰も聞いてないんだけどね……」
キョン「そ、そうか」
ぐー
佐々木「キョン、君、お腹が減っているのかい」
キョン「……」
~~~~~~
佐々木「くっくっくっ」
キョン「いつまで笑ってるんだよ、まったく。弁当を忘れる日だってあるだろう」
佐々木「悪いね。でも、そんなにがっついてハンバーガーを頬張ることないじゃないか」
佐々木「ハンバーガーは逃げないよ」
キョン「いや、そうとも限らん」
佐々木「くっくっ、君は本当に用心深くなったな」
キョン「何が起きても不思議じゃないからな……がつがつ」
佐々木「……」
キョン「……?」
佐々木「あ、ああ、ごめん。君の食べっぷりがいいから、なんだか見とれていたよ」
キョン「動物園感覚か?まあおごってもらってるから文句は言わんがな」
佐々木「違うよ、なんていうか、愛おしいっていうか」
キョン「はあ?」
佐々木「あ!?いや、だからやっぱりあれだね、動物園感覚だね、はは」
キョン「お前、やっぱりなんか変じゃないか?」
佐々木「き、気のせいだよ」
キョン「ふむ……」じー
佐々木「あう……」
恋愛感情を病気だと思ってるやつは
自分の恋愛感情を自覚してしまった時
その精神的苦痛を「治療」する目的で相手にアプローチをかけるので
どうしても自分の「治療」の方を優先してしまい、
相手を思いやることを2の次にしてしまいがちだ。
そして大抵変な振られ方をして、無駄に傷を深くする。
>>58
からずっと保守してるってすげーな
キョンに朝比奈さんのリスペクト話を聞かされて
ちょっとイラっとしつつも冷静さを取り繕いながら
「キョン、きみはちょっとその人を理想化しすぎているようだね」
とか言ってしまってキョンの機嫌を損ねて欲しい
68:佐々木「ん?素直になる薬?」 (222)
69:(´・ω・`)ごめんね素直じゃなくて (14)
いろいろと妄想する余地があって楽しい
ハルヒ「キョン、その佐々木さんってただの親友なのよね」
キョン「そうだが」
ハルヒ「親友ってわざわざ毎日うちの学校の校門まで来て一緒に帰るくらい仲いいわけ?」
キョン「それくらいいいんじゃないか、親友だし」
ハルヒ「……本当にただの親友なの?」
キョン「親友だっつの、な、佐々木?」
佐々木「うん、そうだね。 僕とキョンは確かに親友だよ」
ハルヒ「ふ、ふーん」
佐々木は親友という
絶対に損をしないポジションを確保してくるあたりがいやらしい
佐々木「それでさ、~~」
キョン「ハハハ、そいつはえらいアホなヤツだな」
ハルヒ「ねえ」
佐々木「でしょ?」
キョン「あ、そういえば先週あそこに新しい~~」
佐々木「本当かい?ぜひ行きたいな、僕」
キョン「じゃあ」
ハルヒ「ねえ!ってば!」
キョン「なんだよさっきから」
ハルヒ「親友って普通手つないで歩いたりしないと思うんだけど!」
キョン「そうか?んー……」キョロキョロ
佐々木「あ、ほらキョンあれじゃないかい?」
キョン「ああ、ほらハルヒ、見てみろよ」
ハルヒ「?」
JK「キャッキャッ」
JK「キャッキャッ」
キョン「な?ただの友達同士であるだろう女子高生だって手つないでるだろ?」
ハルヒ「あれは女の子同士でしょ!!」
キョン「女と女がいいんだから女と男でも別にいいだろ」
ハルヒ「違うの!」
佐々木「?」
キョン「? 佐々木、ハルヒの言ってる事分かるか?」
佐々木「う~ん……よくわからないや」
ハルヒ「女と女じゃ友達かもしれないけど女と男が手をつないでたら恋人って決まってるの!」
佐々木「あの……涼宮さん?だから私達は親友だってば」
キョン「そうそう」
ハルヒ「いー!!!」
ハルヒ「私はね普通の・・・いえ、そこらへんにある、ありふれた恋愛に興味はないわ」
キョン「で、どんな恋愛ならいいんだ」
ハルヒ「愛よりも激しく!誰よりも愛しく!それが私が求める恋愛像よ」
キョン「プッ」
ハルヒ「な、なによ。変だった?」
キョン「ああ、変だ」
ハルヒ「いー!!」
ハルヒ「……わかったわ、あそこの女子高生達を見なさい」
JK「アハハ」
JK「ウフフ」
キョン「仲いいな」
ハルヒ「手!つないでる手の形!」
佐々木「?」
キョン「大差ないだろ」
ハルヒ「ダメなの!あんたたちのは恋人つなぎっていうの!恋人しかしちゃダメなの!」
キョン「そうなのか……仕方ないな、ほどくか」
佐々木「えー」
ハルヒ「えー、じゃない!」
キョン「嫌なのか?」
佐々木「うん」
キョン「でもなぁ、これ恋人つなぎらしいしなぁ」
佐々木「キョン、あのね」
キョン「うん?」
佐々木「確かに僕達は恋人同士じゃないかもしれない、しかしよく考えて欲しいんだ」
キョン「ふむ……」
佐々木「この深く絡み合う君と、僕の指のように繋がっている僕達の絆を表すにはただのつなぎ方じゃいささか役不足だと思うんだ」
キョン「なるほどな」
佐々木「だからね、キョン。 たとえ僕達がまだ恋人同士じゃないとしても、僕は君にこんな風にずっと手をつないで欲しいと思ってるよ」
キョン「さ、佐々木……!」
佐々木「あぁ、キョン……!」
ハルヒ「ハイハイハイハイハイハイハイハイ!!!!」
佐々木「む」
ハルヒ「ちょっとアンタ!ちょっと、あの、えと……アンタ!!」
キョン「佐々木にアンタとか言うな」ベチ
ハルヒ「いてっ」
ハルヒ「さ、佐々木さん?さっき何しようとしてたのかしら?」
佐々木「さあ?何かしようとしてるように見えたかしら?」
ハルヒ「絶対!絶対、絶対、絶対、絶対ち、ちゅ、ちゅちゅ……キスしようとしてたわよ!」
キョン「おいおいそんな馬鹿なハル」
ハルヒ「アンタはちょっと黙りなさいよ!」
佐々木「そうだよ涼宮さん、キョンの言う通りだ、私がキョンに?キスを?そんな……僕達は親友だよ?ん?」
ハルヒ「あんた喧嘩売ってんのかってくらいムカつく女ね……」
佐々木「コミックコーナーによっていいかな。ちょっと目障りなモノがあってな」
キョン「目障りなモノ?」
佐々木「ああ、これこれ」
バリッ
佐々木「前後巻がセットというのが気に食わないんだよね」ニッ
ハルヒ「分裂から・・・ってワケね」
ハルヒ「だいたいさっき佐々木さん『まだ』、とか言ってたわよね」
佐々木「んー、私そんな事言ったかな?キョンはどうだい、覚えてる?」
キョン「まだ?……そんな断片的にあげられてもなぁ」
佐々木「ね、涼宮さんって面白いね」
キョン「それだけは保証する」
ハルヒ「うっさいわよバカキョン!」
キョン「やれやれ」
ハルヒ「『まだ恋人同士じゃない』うんぬん言ってたでしょ!?まだってことはこれからなるって事なんじゃないの!?」
佐々木「うーんどうだろう?そもそもそんな事言ったかも覚えてないしね、言葉のアヤかもしれないね」
ハルヒ「……」
佐々木「じゃあキョン、僕達はそろそろ行こうか」
キョン「あぁ」
ハルヒ「ちょ、待ちなさいよ!」
ハルヒ「どこいくのよ」
キョン「新しいクレープ屋できたろ? そこに行くんだ、佐々木はクレープ好きだからな」
佐々木「じゃあね、涼宮さん」
ハルヒ「あたしも行く」
佐々木「えー」
キョン「まあまあ、そう邪険にするなよ」
佐々木「うん、わかったよ」
キョン「よしよし」ナデナデ
佐々木「へへ」
ハルヒ「……ねぇ、あたしがついてったら何か不都合あるわけ?ねぇ、なんか悪い?ねぇねぇ?」
佐々木「……は?」
ハルヒ「キョンに媚び売るのは上手なのね、もうちょっと愛想よくすれば?そうすれば友達増えるかもよ、友達の少ない佐・々・木さん?」
佐々木「……ちょっと、言わせておけば」
キョン「二人で内緒話しか?仲いいなぁ」
佐々木・ハルヒ「ううん!全っ然!?」
キョン「俺は……そうだな、チョコバナナでいいかな」
佐々木「僕もそれが好き」
キョン「じゃあ佐々木もチョコバナナか」
ハルヒ「あたし苺生クリームがいい!」
キョン「はいはい、じゃあその三つで」
佐々木「おいしいね」
キョン「ああ」
ハルヒ「はむはふ!」
佐々木「おやキョン、口の横に生クリームがついているよ?」
キョン「ん?ああそうか、スマン、とってくれるか?」
佐々木「お安いごようだよ」ぺろっ
ハルヒ「!?!?!?」
キョン「綺麗になったか?」
佐々木「ああ、大丈夫だ」
ハルヒ「ちょっと!!!」
佐々木「ん?なぁに、涼宮さん?」
ハルヒ「あ、あんたさっき!」
キョン「ハルヒ、口の周りクリームだらけだぞ」
佐々木「食べ方が汚いからね」
ハルヒ「う、うっさいわ……よ……フフーン、キョン、取りなさい!」
佐々木「っ!?」
キョン「は?まぁいいが」
佐々木「あぁっ!涼宮さん!向こうにキャトルミューティレーションされてる乳牛が!」
涼宮「えっ嘘!?」バッ
>向こうにキャトルミューティレーションされてる乳牛が!
だんだんハルヒレベルに堕ちてきてるぞ
佐々木「……」スッ
ハルヒ「う、嘘ついたわね!嘘つきはしけむぐゅむぐむぐ!?」
佐々木「はい、綺麗になった。 全く、涼宮さんって意外に子供っぽいのね」
キョン「あ、そのティッシュもこっちに渡せ、クレープの包み紙と一緒に捨ててくる」
佐々木「ああ、ありがとうキョン」
ハルヒ「……」
佐々木「……くっくっく」
ハルヒ「なにすんのよ!」
佐々木「口を拭いてあげたの、逆に感謝してほしいな?」
ハルヒ「あ、あんたさっきキョンの口舐めたでしょ!エッチ!」
佐々木「口の端だよ、キスじゃあるまいし」
ハルヒ「みーまーしーたー!下唇にちょっと舌を這わせた所みーまーしーたー!」
佐々木「なっ」
ハルヒ「エロ!エッチ!淫乱!」
佐々木「くっ……」
ほらやっぱり佐々木はエロいんだよ
佐々木「ん?……ふふ、涼宮さん、向こうにいる女子高生達を見てみてよ」
ハルヒ「は?」
JK「ン……ハァッ」チュッチュッ
JK「ンフ……ッ」チュッチュッ
ハルヒ「あ、あ」
佐々木「ね?最近は友達同士でキスする事も普通なの」
ハルヒ「あの人達はどうみてもそっち系の人達でしょ!?」
佐々木「そうかなぁ?私には美しい友情にみえるけどなぁ」
ハルヒ「あ、あんたまさか……」
佐々木「ち、違うよ!私が言いたいのは、友達同士でキスするのは全然おかしいことじゃないって事!」
ハルヒ「いい加減無理があるわよ」
佐々木「な、無いよ」
キョン「よっ、何話してんだ?」
佐々木「な、なんでもないよ」
ハルヒ「ねえキョン、あの女子高生達何に見える?」
佐々木「あっ!ちょっ!」
キョン「ん?……お、おぉう」
ハルヒ「ね、何に見える?友達?」
キョン「いや、友達っていうかあれは……あれだろ、その、同性愛者の方々っていうかなんていうか」
ハルヒ「そうよね!フフっ、佐々木ね?あの人達がただの友達同士に見えるんだって」
佐々木「ち、違っ!そんなこと言ってないもん!」
キョン「さ、佐々木……」
佐々木「キョン……信じてよ……」
キョン「ふむ、確かにそう言われてみればそうみえなくともないな、最近じゃ女の子同士で遊びでキスすることもあるようだし」
ハルヒ「なっ」
佐々木「だよね!だよね、キョン!」
ハルヒ「あの二人はどう見てもただのレズビアンじゃない!」
キョン「ハルヒ!!!」
ハルヒ「!?」
キョン「なんでもかんでも偏見の目で見るんじゃない」
キョン「それにもしお前が同性愛者だとしてだ、好きな人と一緒にいた所にさっきのお前みたいな奴がやってきて『レズビアンだー!』って指差しながら叫んだらどう思う?ん?」
ハルヒ「そんなの……嫌よ、嫌に決まってるわ」
キョン「そうだな、そしてお前はそんな奴じゃないよな」
ハルヒ「うん」
キョン「よし」
ハルヒ「私……謝ってくる!」
キョン「うむ、いい子だ」
ハルヒ「う、うっさいばか!」タタタッ
佐々木「彼女、結構良い人じゃないか」
キョン「だろ?」
佐々木「……さて、僕達はそろそろ帰ろうか」
キョン「だな」
佐々木「ねえキョン、今日もいいかい?」
キョン「もう二週間連続になるぞ?本当に親御さんから了承は得てるんだろうな?」
佐々木「もちろんだよ、それともキョンは帰っても誰もいない寂しい家僕に帰れっていうのかい?」
キョン「そんな馬鹿な」
佐々木「じゃあもしかして……迷惑、かい?」
キョン「それこそ馬鹿な、むしろウェルカムだ、妹も喜ぶしな」
佐々木「くっくっく、じゃあ今夜もお邪魔させてもらおうかな」
キョン「あぁ」
ハルヒ「ちょっとぉぉぉぉぉ!?」
佐々木「やれやれ……ずいぶん地獄耳だな」
ハルヒ「さっき泊まるとかなんとか言わなかった?」
キョン「言ったが」
ハルヒ「二週間になるとかなんとかも言ってなかった?」
佐々木「言ってたね」
ハルヒ「ダメでしょおおおおお!?」
キョン「はぁ、何がだよ」
ハルヒ「そ、そんなの不純異性交遊よバカキョン!」
キョン「不純異性交遊って……お前なぁ」
佐々木「ほぅ不純異性交遊、不純異性交遊ねぇ……」
ハルヒ「な、何よ」
佐々木「つまり涼宮さんは私とキョンがセックスをしていると、そう言いたい訳だね?」
キョン「せ、セックスって、ば、ばかお前……」
ハルヒ「か、可能性よ!可能性があるだけで高校生男女の同棲なんて許されるわけないわよ!」
佐々木「なるほど、涼宮さんは『親友』という間柄は性行為を行う可能性がある間柄だ、と、そう認識している訳だ」
ハルヒ「は、はぅぁあ!!!!」
佐々木「だそうだよキョン?どうだろう、親友としての間柄を深めるために今夜あたり、幸いな事に僕達は男女の親友だからそういう事をするのも不可能ではない訳だけど……」
キョン「バッバカ、佐々木!おおおおま、なっ、えっ!?本気かっ!?」
佐々木「くくく、冗談だよ、キョン」
キョン「ふぅ、あまり過ぎた悪ふざけはよせよ佐々木……」
佐々木「それにしては本気で動揺していたね?」
キョン「お前がやたらと真に迫ってたからな」
佐々木「ばっ、ばか、何を言うんだ君は!も、もう、まったく」
くそう何だこいつら人前で公然といちゃつきやがって
ハルヒ「わ、わかったわよ」
キョン「何がだ?」
ハルヒ「あんた達が変な事しないように私もキョンの家に泊まるわ」
キョン「は?いや部屋がなぁ」
ハルヒ「わ、私はキョンの部屋で一緒に寝るから」
佐々木「キョンの部屋には私がもういるけど」
ハルヒ「はぁ!?ぜ、絶対変な事してるじゃない!」
キョン「してねぇっつの」
佐々木「なんなら今夜しようか?」
キョン「おい」
佐々木「冗談」
ハルヒ「と、とにかく私も泊まるから!」
佐々木「どうぞどうぞ」
キョン「いやおい佐々木……」
佐々木「キョンは私の家に泊まる事にするから」
キョン「はぁ!?」
佐々木「ね、キョン」
ハルヒ「な、なんでよ!」
佐々木「だって、涼宮さんはキョンに家に泊まるんでしょ?」
ハルヒ「でも……」
佐々木「それで私達は寝る所が無くなっちゃうから、私の家に行く事にするの」
ハルヒ「そうじゃなくて……」
佐々木「わかった?」
ハルヒ「……」
佐々木「ねぇ、涼宮さん」
ハルヒ「……」
キョン「おい佐々木、ちょっとそこまでだこっちこい」グイッ
佐々木「えっ、キョン」
キョン「こいつはな、自分のわがままほとんどそのまま通してきたから、あまり言い負かされる事に慣れちゃいないんだよ」
佐々木「だからって」
キョン「分かってる、だから言い負かすのは段階的に、ちょっとずつにしてくれ、な?」
佐々木「……」
キョン「古泉も死ぬかも知れんし……それにほら、あんな風にしょげてるのは可哀相だろ?」
佐々木「……もう、わかったよ」
キョン「佐々木、ありがとな」
佐々木「本当に、誰にも優しいんだな、君は」
キョン「そんなんじゃないっての」
古泉は佐々木殴っていいぞ
佐々木「涼宮さん」
ハルヒ「……な、なによ」
佐々木「な、泣いてるの!?」
ハルヒ「泣いてないわよ!目にゴミがはいっただけ!」
佐々木「……キョンが二人泊まるくらいならなんとかなるって」
ハルヒ「ほんと!?」
佐々木「うん」
ハルヒ「じゃあ私も一緒に泊まるわ!」
佐々木「うん、だから誘おうと思って」
ハルヒ「さ、佐々木さん……」
佐々木「ん?」
ハルヒ「えっと……あ、ありがとね」
佐々木「う、うん」
キョン「じゃあ行くかー」
キョン妹って佐々木のことなんて呼んでたっけ
俺はむしろハルヒといちゃいちゃするキョンを見て何だか面白くない気分の佐々木が見たい
キョン妹「おかえりー!あ、ハルにゃんもいるー!」
キョン「あれ、母さんは?」
キョン妹「用事があって突然帰れないってー、ご飯はキョン君とささにゃんに作ってもらえって言ってたー」
キョン「そっか、すまん佐々木、頼めるか?」
佐々木「まかせてよ」
ハルヒ「私も作る!」
キョン「そっか、じゃあ任せた」
キョン「うん、美味かった」
キョン妹「おいしかったねー!」
佐々木「後片付けは僕がするよ、キョン達はお茶でも飲んでてくれ」
ハルヒ「わ、私も手伝う」
佐々木「そう?ありがと」
キョン妹「ねーねーキョンくーん」
キョン「んー?」
キョン妹「キョンくんさー、どっちと結婚するのー?」
佐々木「!」
ハルヒ「!」
キョン「結婚はまだ考えてないからなー、そんな先の事聞かれてもなー」
キョン妹「えー」
キョン「ホラ、いいからお風呂の準備してきなさい」
キョン妹「はーい」
おい誰だよハルヒと同等の存在だからってささにゃんかなとか考えたやつ……いくらなんでも無理あるだろjk
佐々木「なかなかませてるんだね」
キョン「ん?」
佐々木「キョンの妹さんだよ」
キョン「ああ、そうだな」
佐々木「キョンは結婚するならどんな女性と、とか決めているのかい?」
キョン「お前もか……うん、気が合う人じゃないか、よくわからんが」
佐々木「そうかい」
佐々木「ところでキョン」
キョン「ん?」
佐々木「僕達なかなか気が合うと思わないか?」
キョン「なんでだ?」
佐々木「僕も結婚するなら気が合う男性とって考えていたんだ」
キョン「そうか!そりゃ気が合うな、ハハハ」
ハルヒ「~~~!」
佐々木「さて、洗いものも終わったし……」キュッ
佐々木「僕も妹さんと一緒にお風呂入ってくるよ」
キョン「おうお疲れ」
ハルヒ「わ、私も一緒に入ってくるわ!」
キョン「いやいいんだがな、そういやお前パジャマとかスウェットとか持ってきてないだろ」
ハルヒ「あ、そうだったわ、どうしよ……」
キョン「……あー、俺のでよかったら貸すぞ、もちろん嫌ならいいんだが」
ハルヒ「ほんと!?」
キョン「ああ、ちょっと取ってくる」
ハルヒ「ふふん」
佐々木「じゃあ僕先入ってるよ」
ハルヒ「お先どーぞ!」
キョン妹「あつーい、もう出るー」
佐々木「うん、ちゃんとバスタオルで体拭いて上がるんだよ?」
ハルヒ『入るわ』
佐々木「どうぞ」
ハルヒ「ふっ」バンッ
佐々木「良いスタイルだね」
ハルヒ「えっ」
佐々木「そう言って欲しかったんだろう?」
ハルヒ「……なんかイラつく言い方ね」
佐々木「キョンが大きい胸が好きな男だといいね」
ハルヒ「好きよ!」
佐々木「……へぇ、そうなんだ、良い情報を聞いたよ、僕も努力してみようかな」
ハルヒ「な、なんなのよその余裕!」
佐々木「まだまだ子供だね」ザバァ
ハルヒ「……!」
佐々木「女の魅力は胸やお尻だけじゃない、首、鎖骨、肩、腰、脚、それこそ全身に魅せ方があるんだ」
ハルヒ「……」ドキドキ
佐々木「胸が大きいからあなたより勝ち、なんて考えはまだまだ『女の子』の考えだよ涼宮さん」
ハルヒ「……」
佐々木「じゃあ、私も上がるね」ポン
ハルヒ「くっ……」
パタン
佐々木「くっ……」
キョン「お、佐々木も出たのか」
佐々木「うん……あ、あのさ」
キョン「ん?」
佐々木「キョンはさ、あのさ……えっと」
キョン「どうしたんだ?」
佐々木「……くく、いや、なんでもない」
キョン「そうか……?」
キョン妹「佐々木お姉ちゃーん髪の毛かわかしてー」
佐々木「うん、こっちに座って?」
キョン妹「わーい」
キョン「……?」
ハルヒ「……」スゥーッ
ハルヒ「はぁー……いいわ」
キョン『ハルヒもう出たのか?』
ハルヒ「わわっ!?」
キョン『俺もそろそろ入りたいから急いでくれ』
ハルヒ「わ、わかったわよ!」
キョン「佐々木が俺の部屋に布団敷いてくれたから、そこで寝ろよ」
ハルヒ「うん」
ガチャ
佐々木「あ、涼宮さんこっちなの?」
ハルヒ「ちょっとぉぉ!!」
佐々木「涼宮さん、もう夜だよ」
ハルヒ「はっきり言わせてもらうけどその格好は妹ちゃんの教育に悪いわ!」
佐々木「僕これしかもってないんだ」
ハルヒ「嘘ついてんじゃないわよ!」
佐々木「やれやれ、そんな嘘をついて私に何の得があるの?」
ハルヒ「こ…の……」
佐々木「涼宮さんは床の布団でいいよね」
ハルヒ「は?」
佐々木「私とキョンはこっちのベッドに寝るから」モソモソ
ハルヒ「ちょ……っと待ちなさいよ~!」ズルズル
佐々木「きゃっ、ちょ、ちょっと足引っ張らないで、ホントに!めくれる!めくれるから!」
ハルヒ「そんなのうっっっすぃ~~の着てるのから悪いんでしょぉ~!」ズルズル
佐々木「ちょっと!ちょっと待ってよ涼宮さん、見えちゃうから!」
ハルヒ「めくれてなくても見えてるわよこのエロ女!」
めくれる・・・やはりネグリジェか・・・女狐め
キャーキャー
キョン「ふむ、案外仲良くやってるみたいだな」
キョン妹「キョンく~ん早く寝ようよ~」
キョン「ああはいはい、今そっちにも布団敷くんだから」
佐々木「ずるいよ!布団にくるまるなんてずるいよ!」
ハルヒ「アハハハハッ!このベッドは私のものよ!」
佐々木「えいっえいっ」ドン、ドン
ハルヒ「わっ、キャッ」コロコロドサッ
佐々木「くっくっく、自らの策があだとなったね、やっぱり君はまだお子様だよ」
ハルヒ「くっ」
佐々木「これでキョンのベッドは私の物!そしてキョン自身も私のもの!」
ハルヒ「なー!?本性あらわしたわね!?」
キャーキャー
こうしてキョンのベッドの取り合いは、キョンが妹の部屋で寝ている事に気がつく夜更けまで続きましたとさ。
糸冬
>>455
はははは かわいいやつらめ
今更だけど俺>>1じゃないからね
>>58の続きから
佐々木「きょ、キョン。あんまり見つめないでくれないか、恥ずかしいじゃないか」
キョン「お前、何か隠してるだろ」
佐々木「そ、そんなことないったら」
キョン「んー?」じー
佐々木「だ、だから……その、ええと」
キョン「ははあ、わかったぞ」
佐々木「!」
キョン「さてはお前、ほんとはこっちのテリヤキの方がよかったんだろ」
佐々木「……はあ?」
キョン「チーズバーガー頼んだものの、俺がテリヤキ頼んだの見て、急に食べたくなったんだな」
佐々木「いや、あのね」
キョン「皆まで言うな、ある、俺にもあるぞそういうこと。だから気持ちはよくわかる」
佐々木「キョン?」
キョン「まあもともとお前の金で買ったハンバーガーだ。好きなだけ食えよ」
佐々木「……なんだかなあ」
キョン「確かにこのテリヤキの匂いは殺人的だからな」
佐々木「くっくっ、まあそういうことにしておこうか」
佐々木「(助かったね、これは)」
キョン「ほれ」
佐々木「ん?」
キョン「食っていいぞ。ほれ、あーん」
佐々木「……え?」
キョン「お前におごってもらったんだ、遠慮するなよ」
佐々木「いや、そういうことじゃなくて……」
きゅん
佐々木「(あ、あれ……?体が勝手に)」
佐々木「……あむ」
キョン「そうそう、我慢はよくないぞ」
佐々木「(これは、いわゆる間接キスというやつじゃないか……というか、あーんって)」
佐々木「(ぼ、僕はなんて恥ずかしい真似を……でも、でも)」
佐々木「……はっ」
キョン「?」
佐々木「危ない危ない、僕としたことが、状況に流されるところだったよ」
キョン「何だ、流されるって」
佐々木「いや、こっちの話だよ。気にしないでくれ」
キョン「なんだそりゃ。まあいいか、ほれ、それよりもっと食べるか?」
佐々木「いや、もう結構だよ……あーん」
キョン「それは新しいギャグなのか?」
佐々木「い、いや!ちがっ……これは」
キョン「……ほれ、あーん」
佐々木「あむ」
キョン「ははは」
佐々木「(だ、だめだ……だんだん抗えなくなってきている様な気がする……)」
佐々木「ね、ねえキョン。もうやめにしないか、周りが見てるよ」
キョン「え?そうか?」
佐々木「周りから、恋人か何かかと思われてしまうよ」
キョン「別にいいじゃないか」
佐々木「え?」
きゅんっ
佐々木「はう……」
キョン「知り合いに見られてるわけでもなし、そんなに気にするなよ」
佐々木「ぽけー」
キョン「おい、聞いてるか?」
佐々木「そ、それは告白と受け取ってもいいのかな」
キョン「はい?」
佐々木「はっ……うわぁぁっ!な、なんでもない!なんでもないよ!」
キョン「なあ、体調悪いのか?」
佐々木「……ある意味そうかもね」
キョン「なんだ、無理させちまったみたいで悪かったな」
佐々木「いや、気に病むことはないよ。僕は君とこうして二人でいるのが好きだからね」
キョン「え?あ、そ、そうか?」
佐々木「あ、その……うん、それは本当に」
佐々木「(これは本当にそうだからなあ……否定もできないけれど……あれ)」
佐々木「(ちょっと待てよ……僕が飲んだのは素直になる薬だったな)」
佐々木「(僕はさっきから、薬のせいで変になっていると思っていたけれど)」
佐々木「(あれは全部僕の本心なのか……?自然な気持ち……?)」
佐々木「……」
キョン「なんか本当に具合悪そうだな、とりあえず家まで送ろう」
佐々木「え?あ、ああ……すまないね」
キョン「ちゃんと掴まってろよ」
佐々木「うん」
キョン「なんか久しぶりだな、こうして二人で自転車乗るのも」
佐々木「そうかもしれない」
キョン「学校は楽しいか?」
佐々木「それなり、かな」
キョン「そうか」
佐々木「……ねえ、キョン」
キョン「ん?」
佐々木「風が気持ちいいね」
キョン「そうだな」
佐々木「(僕の、素直な気持ち……か)」
佐々木「……」
ぎゅっ
キョン「え?」
佐々木「ちゃんと掴まってろ、って言っただろう?」
キョン「あ、ああ」
佐々木「あのね、キョン」
キョン「ん」
佐々木「正直なところ、僕は今現在のこの生活に結構満足しているんだ」
佐々木「それなりに充実もしているし、そんなに退屈だとも思わない」
佐々木「むしろ、劇的にいろいろなことが起こり続けていて、驚きの連続さ」
キョン「そいつはよかった」
佐々木「でもね」
佐々木「そんな慌ただしい毎日の中でも、こうして君と二人で自転車に乗っていた時のことを思い出すんだ」
佐々木「僕らが中学生だった頃、周りの景色はとても退屈に見えたよ」
佐々木「まるで世界が止まってしまっているような閉塞感の中にいた」
佐々木「今振り返るとそんな気がしてならない」
佐々木「でも、それでも、僕はあの時のことをしつこく思い出す」
佐々木「過去のどこかに落とし物でもしてきたみたいにね」
キョン「ふむ」
佐々木「それでね、思ったのさ」
佐々木「あの頃の僕にあって、今の僕にないもの」
キョン「なんだそりゃ」
佐々木「……キョン」
ぎゅっ
キョン「わわっ!?」
佐々木「君が隣に居ない、ただ、それだけの違いなんだけれど」
佐々木「でも、それは……僕にとって、世界がまるで変わってしまうことより大きな出来事みたい」
新・保守時間目安表 (休日用)
00:00-02:00 10分以内
02:00-04:00 20分以内
04:00-09:00 40分以内
09:00-16:00 15分以内
16:00-19:00 10分以内
19:00-00:00 5分以内
新・保守時間の目安 (平日用)
00:00-02:00 15分以内
02:00-04:00 25分以内
04:00-09:00 45分以内
09:00-16:00 25分以内
16:00-19:00 15分以内
19:00-00:00 5分以内
くつくつ
保守レット
置くだけ
佐々木「あなただけ見つめてる。一人で待つ、二人だけの部屋」
ハルヒ「あなたの微笑みはバラ色の鎖」
佐々木「いけっ!夢なし女」
ハルヒ「フン、大きなお世話よ」
佐々木「キョン。日曜日だ。どこか行かないか」
キョン「あいにく外は雨だ。行く気がしない」
佐々木「そうか。では、部屋の中でイカせてあげようか♪」
キョン「ああ、頼む」
佐々木「くっくっくっ。わかった。始める前にシャワーを浴びてくるよ」
>>639
いいぞいいぞもっと
保守レット
コンパクトになりました。
>>642
悪い。保守のつもりで書き留めたものだから続きはないです。
佐々木「いいシャワーだったよ。ん?」
キョン「Zzz」
佐々木「おや?待ちくたびれて寝てしまったようだな」
佐々木「・・・駄目じゃない。女の子をがっかりさせちゃあ。彼氏として失格だぞ、キョン」
寝返りのざま、キョンの右手が佐々木のバスタオルに当たりはだけてしまう。
佐々木「!?」
佐々木「・・・・・・わかったよ。先に僕をイカせてくれるんだね。うれしいよ」
そう言うと佐々木はキョンの右手を自分の下半身にあてようとした。
佐々木「というわけなので早速素直になる薬とやらを飲んでみたよ」
キョン「やれやれ…嫌な予感しかしないんだが飲んだものは仕方がない。調子はどうだ?」
佐々木「君とこうして歓談できているから調子は上々と言ってもバチは当たらないんじゃないかな、ただ…」
キョン「ただ…何だ?」
佐々木「もし最後に君に会った日にあんな告白もどきではなくしっかりとした告白をしたらどうなっていたかが気になってね」
キョン「い、一体何を言ってるんだ!?へ、下手な冗談はSOS団だけで満腹だぞ…」
佐々木「冗談じゃないよ、男子で僕を素直に僕として見てくれるのはキョン、君だけなのだよ」
キョン「え、えっとだな、いきなりそんなこと言われてもだな」
佐々木「済まない、ただの冗談だよ。ある部分を除いてね」
佐々木「寝てても体は正直なんだ」
佐々木「感じてほしい」
キョンの右手を下半身にあてようとしたそのとき
トルル♪トルル♪トルル♪
佐々木「!」ビクッ
佐々木「な、なんだ電話か・・・びっくりしたじゃないか。誰から?」
「涼宮ハルヒ」
佐々木「涼宮さん。なんでこんなタイミングでかけてきたの」
佐々木「出たほうがいいのかな。・・・駄目だ。いることがバレちゃう。どうしよう・・・」
来てたね。。。
僕告白されたんだ。僕を見てくれ。気にならないかい?僕が君の知らない男の女になるんだよ?キョン、僕は…
佐々木「キョン、君は涼宮さんの事が好きなのかい?」
キョン「・・・おいおい。何を言い出すんだ。お前は俺の周りではかなりまともな部類だと思っていたんだがな。」
佐々木「そうかい?じゃあ言わせて貰おう。キョン、僕は君が好きなんだ。もちろん恋愛対象としてね。僕と付き合ってくれないか?君の彼女になりたいんだ。」
キョン「な・・・、えっ・・・。」
佐々木「くっくく。冗談だよ。昔の旧友を困らせるのは僕の趣味じゃないんでね。」
キョン「心臓に悪い冗談はよしてくれよな・・・。」
佐々木「すまなかったよ。では今日はこの辺でお暇させて貰おう。またね、親友。」
キョン「ああ。気をつけて帰れよ。」
~帰宅後~
佐々木「死のう」
感じるまま感じることだけをするよ
感じるまま感じることだけをするよ
早く書かないとみんながドン引きするような変態佐々木書いちまうぞ
佐々木「キョン、僕は君に親友以上の感情を抱いてる」
キョン「へ?」
佐々木「いわゆる恋愛感情というものさ…」
キョン「佐々木…」
古泉「○○さーん(キョンの本名)!!」
佐々木「!?」
キョン「すまん…俺にはこいつがいるんだ…」
佐々木「ふえ?」
古泉「ど、どうしたんですかこんなところでふたr…はむっ」
キョン「そういうことなんだ…すまん」
佐々木「死のう」
男「それで・・・この前の返事を・・・」
佐々木「本当にすまない。今僕は勉学に集中したい。それに・・・中学生の頃から気になっている人もいるんだ」
男「・・・ぐ・・・ならば仕方ない・・・!」
バッ
佐々木「うわ!や、やめ」
男「佐々木さん・・ごめん・・!」
古泉「うぅ…」
キョン「一樹…」
佐々木「…」
古泉「そ、そこはだめですよっ・・・」
キョン「俺達に駄目なところなんて存在しない。完璧さ」
古泉「だ、だからぁ…うっ!」
佐々木「…」
キョン(アカン…一樹のおちんちんあんなにおっきくなってる…///)
古泉(うぜぇ…きめぇ…)
佐々木(これもなかなか…)
佐々木「う・・・ここは・・・」
男「おはよう佐々木さん。ここは僕の家さ。他には誰もいない」
佐々木「ここから出してくれ!この鎖も・・・!」
男「ごめんね佐々木さん。僕の欲望の全てを君にぶつけて死ぬことにしたんだ」
佐々木「なっ・・・!馬鹿な真似はよせ!」
佐々木(とりあえず2人に素直になる薬を浣腸してあげるしかない。)
ズブッ!!!
キョン「あんっ!!!!」
古泉「うぬぅ…」
佐々木(僕は…私は…キョンが幸せなら…)
キョン「一樹タソ、ぼくをいじめてぇぇぇぇぇぇえええええええええっっっ!!!」
古泉「死に腐れよもみあげホモがっっっっ!!!!!」
キョン「!!!!!!!!!」
佐々木(…よしっ!)
古泉「竜巻旋風脚!!!!」
バシィ!!!
キョン「ぐえっ」
佐々木(なんという脚力…そのまま東の空へ消えて行ってしまった)
キョン「一樹タソ…」
佐々木(失恋中なら私にだって…!)
谷口「どうしたんだ?キョン」
佐々木(誰だろう…キョンを知ってるみたいだけど…)
谷口「相談に乗るぜ」
キョン「そんなことより僕の上に乗ってぇぇぇええええええ!!!!」
谷口「どぅわっっっ!!!??」
佐々木(素直になる薬って怖いなぁ…)
佐々木「キョン、今さら言うのもなんだが僕は君に好意を抱いているようだ」
キョン「ああ、俺も佐々木のことは好きだぞ」
佐々木「変わらないね、君は。そういう鈍感なところも嫌いではないけど」
佐々木「いつかの雨の日を覚えているかい?」
キョン「雨の日なんてたくさんあっただろ」
佐々木「くつくつ、そうだったね」
佐々木「君は覚えていないかもしれないけど、あの日僕はこう言ったんだ」
佐々木「僕も一応、女なんだってね」
佐々木「ここまで言えばさっきの言葉の意味を理解してくれるかい?」
キョン「佐々木、お前……」
佐々木「キョン、君が好きだ」
キョン「」
佐々木「……」
佐々木「なんてね」
キョン「へ?」
佐々木「久しぶりの再会に浮かれてしまってね、君をからかってみただけさ」
キョン「お、お前タチわりぃぞ……」
佐々木「くつくつ、昔の馴染みで許してくれよ」
キョン「やれやれ、しょうがないな」
キョン「佐々木も女、か」
キョン「佐々木は佐々木だろ」
次の日・部室
古泉「おや、珍しいですね。僕の勝ちです」
古泉「僕にもやっと勝利の女神が微笑んでくれたのでしょうか。それとも……」
古泉「……あの、どうかしましたか?」
キョン「ん、ああ……そうだな」
古泉「体調がよろしくないのでしたら、今日は早退されてはいかがですか?」
キョン「いや、別に大丈夫だ」
古泉「無理はなさらぬよう」
キョン「わかってるさ。それと顔が近い」
キョン「ちっ、もうくたばりやがったか」
谷口「」
佐々木( ガクガク…)
国木田「やぁ、キョン。どうしたんだい?」
キョン「しゃぶれよ」
国木田「うわぁぁぁあああああああああ」
佐々木(彼は結構足が速かったんだな…逃げられちゃったよ)
キョン「…。おい佐々木」
佐々木「!!!!!!」
佐々木「な、なんだい?(どうして僕はキョンに話しかけられただけでこんなに喜んでいるんだろう…こんなホモに…)」
キョン「お前胸無いしなんか男みたいだよなぁ、喋り方もよぉ」
佐々木「えっ…どういうこt」
放課後
キョン「……ん?」
キョン「あれは佐々木か……」
佐々木「ん、誰かと思えばキョンじゃないか」
キョン「元気にしてたか、って昨日も会ったけどな」
佐々木「くつくつ、元気だよ。そういう君は暗い顔をしているね。何かあったのかい?」
キョン「昨日から妙に落ち着かなくてな」
佐々木「君も僕との再会に浮かれているんじゃないのかい?くつくつ」
キョン「佐々木」
佐々木「……なんだい?」
キョン「お前は、俺を何だと思っている?」
佐々木「君は君だろう?キョンさ」
キョン「そうじゃなくて、俺が、男かどうかだ」
佐々木「何をおかしなことを言っているんだい?君は正真正銘男だろう?」
キョン「……そうか」
キョン「佐々木、お前の言う好意とやらを、どうやら俺もお前に抱いているらしい」
佐々木「えっ」
キョン「好きだ、佐々木」
佐々木「き、キョン、君はおかしなことを言うね。あれは冗談だと言ったじゃないか」
キョン「冗談なのか?」
佐々木「……いや」
佐々木「僕も、君が好きだよ」
キョン「そうか」
佐々木「ああ」
キョン「……」
佐々木「……」
キョン「帰るか?」
佐々木「こういう場合、手を繋ぐべきなのだろうか。キョンならどうする?」
キョン「繋ぐかもしれんな」
佐々木「くつくつ、そうかい」ギュ
おわり
>>732
もっと佐々木とキョンのイチャイチャを書いてくれよ…
キョン「お前は俺のこと好きなんだろ?じゃあ良いだろうが」
佐々木「嫌だよ…僕はこんn」
バシッ!!!!!
佐々木「うっ…」
キョン「俺はお前なんか全く好きじゃないのにタダでセックス(アナル)してやろうとしてんだぜ?」
キョン「第一お前おなべだから男みたいな喋り方してんだろ?それで俺のこと好きってことはアナルセックスしたくてたまらない淫獣なんだろ?」
佐々木「ぼ、ぼくはおなべではないよ。僕らは親友だから…その…」
キョン「いいから尻をこっちに向けろ。男の娘を犯すシチュでいくから」
キョン「あと、お前を親友だと思ったことは一度もない。ずっとうっとうしいと思ってたよ」
佐々木「そ、そんな…」
>>732
おまえならまだやれるって
佐々木(ひどいよ…)
キョン「ハァハァハァ…倉之助のア○ルはよく閉まってるよっ…!!」
佐々木(でも…キョンが喜んでくれるなら…キョンの傍にいれるのなら…)
キョン「倉之助…キスだ…キスしよう」
佐々木「うっ…」
佐々木「うっ…うっ…」
キョン「あの…佐々木?」
佐々木「…。」
キョン「いや、すまん。あのー、えっと今さっきの全部嘘だ。お前のこと…大好きだし親友と思ってるよ」
佐々木(そろそろ素直になる薬が切れる時間だったね…)
キョン「だから…その、警察とかに言うのは勘弁してくれないか?」
キョン「付き合ってもいいからさ…だかr」
佐々木「…」
佐々木「…くつくつ、親友を警察に突き出すなんてしないさ」
キョン(やだ…男らしい///ガチで惚れたわっ!!!!)
おわり保守
自分に素直になった佐々木がキョンに性癖暴露して変態するような話でよければ
>>748
どうかお願いします
佐々木「キョン、帰ろうと思って玄関まで行ったら、僕のあれがないみたいなんだが……?」
キョン「あれって何だ? いくらなんでも、あれじゃ分からんぞ?」
佐々木「ほら、あれだよ。 足に履くあれのことだ」
キョン「……ああ、靴のことか」
佐々木「そう、それだ! くつくつ……」
-佐々木宅-
佐々木「くっくっ、まぁ分かっていたことではあるけど特に何の変化もないね」
佐々木「はぁ、それにしても今日は暑かったなぁ、汗臭いしすぐにシャワーを・・・」
佐々木「ホントに・・・ひどい臭いで・・・」スンスン
佐々木「もっとずっと嗅いでいたくなるような・・・」
佐々木「・・・っ!?僕は何をやってるんだ?」
佐々木「熱で頭までやられてしまったのかな、さっさとシャワーを浴びてこよう・・・」
佐々木「はー、まったくさっきの僕はどうかしてたな」
佐々木「うわっ、やっぱり汚れてるなぁ、今日は体育もあったし」
佐々木「下着もぐしょぐしょ、染みまで出来てるし・・・」
佐々木「流石に恥ずかしいね、こんなのもしキョンに知られちゃったら・・・」
佐々木「あれ、なんでいきなりキョンのことなんか思い出したんだろう?」
佐々木「本格的に体調不良かな、今日はさっさと寝ることにしよう・・・」
>佐々木「下着もぐしょぐしょ、染みまで出来てるし・・・」
ゴクリ…
佐々木「・・・」ジー
佐々木「にしても、本当に汚れちゃって・・・」
佐々木「こんなに汚れてたら臭いだって・・・」スンスン
佐々木「うぅっ・・・最悪だ、こんな臭いの発生源が自分だとは・・・」
佐々木「これは女としてというより人間として恥らいを感じてしまうな」
佐々木「・・・でも・・・いや、本当にひどい臭いで・・・」スンスン
佐々木「んっ・・・く、クセになりそ・・・」
佐々木「うわあああああああああ!!!!なにやってるんだ僕はぁぁぁ!」
佐々木「うぅぅ・・・もう、本当になんなの?」グスッ
佐々木「まるでこれじゃ変態だよ・・・」
佐々木「僕はマイソフィリアだったのか?それともオスフレジオラグニア・・・」
佐々木「でも今までそんなものに反応したりすることなんて・・・」
佐々木「・・・そういえば今日橘さんにもらった薬」
佐々木「素直に・・・、え・・・つまり、う、うそでしょ?」
佐々木「僕の本性だって・・・!?」
>>757
今気付いたけど佐々木が僕ッ子になるのって男の前だけらしいぞ
あとおちんちんが勃起してきますた
佐々木「でも仮にそうだとして、それに素直に流されるなんて・・・」
佐々木「僕が今まで生きてきた中で育んできた自我がそんな急にポンと出た物に負けてしまうのか?」スンスン
佐々木「冷静になろう、原因が分かったなら対処だってできるはずだ」スンスン
佐々木「薬の効果なら時期に消え去るだろうし、分かっているならそれほど驚きもしない」スンスン
佐々木「分かっているなら本能と云えども理性で押しとどめられるさ」スンスンスンスン
佐々木「そ、そういうわけでもうちょっと考えをまとめるためにシャワーは今日はいいってことにしよう」
>>761
あぁやっぱりそうだったか
男と話すときは僕、女と話すときは私はわかってたんだが
一人称はどっちか分からなかったんだ、直すわ
佐々木「思うんだけど、臭いに対して免疫を付ければいいんだよね」
佐々木「だ、だからこれは本能に負けてるわけじゃない・・・」
佐々木「そして徐々に慣れるよりも一気に、一番ひどいレベルの臭いに慣れてしまうのが」
佐々木「荒療治だが、しかし緊急を要する僕には、ひ、必要であって」
佐々木「だから、こ、この下着をかぶってクロッチを鼻に当てることは何もおかしいことじゃないんだ!」
佐々木「うっ・・・くぅ・・・でもこれはやはり・・・」
佐々木「そ、そうだ!他のことで気を紛らわせればいいんだ!」
佐々木「だから、その、自慰をすることによって・・・そう、これは正当な理由があるんだ、ウ、ウヘヘヘ・・・」
佐々木「んっ・・・はぁ、いい臭いぃ・・・」
佐々木「こんな姿キョンに見られたら幻滅されちゃうよぉ・・・」
佐々木「あはっ・・・下もこんなぐっしょりで、あぁ・・・カスがたまっちゃってる・・・」
佐々木「こ、これもすごい臭いなんじゃ・・・」スンスン
佐々木「うっはぁぁぁぁぁぁん!なにこれ!もうこんなの人の臭いじゃない!」
佐々木「アハハハハッ!私もうなんか今人間やめちゃってるぅ!」ニチュニチュ
佐々木「そ、そうよ!私は神様って言ってる人たちもいるくらいなんですもの!」
佐々木「ギリシャ神話の神々はみんな変態ばっかり!しかも自分勝手!でもいいの!」グチュグチュ
佐々木「だって私も彼らも神様なんだから!人間じゃないからぁ!」
佐々木「うぁっ・・・イクッイクゥゥゥゥゥゥゥ!!!!」ビクンビクン
>佐々木「うっはぁぁぁぁぁぁん!なにこれ!もうこんなの人の臭いじゃない!」
クッソワロタ
・・・・・・・・・・
佐々木「最悪だ・・・」
佐々木「十数年間積み上げてきた僕の人格がこんなものに一瞬で飲み込まれてしまうなんて・・・」
佐々木「もうやだ・・・死んじゃいたいよぉ・・・」
prrrrrrrr
佐々木「うひゃい!?」
佐々木「だ、だれ・・・キョ、キョン!?」
佐々木「どうしよう、なんかもうキョンと会話できないよ・・・」
飯食ってくる
かなり抑えめにしてるけど気分悪けりゃやめるからいってくれ
佐々木「・・・やぁキョン」
キョン「おう佐々木、元気か?」
佐々木「いや・・・、うん、まぁ元気だよ。それで一体どういった要件だい?」
キョン「おう、そりゃなによりだ。要件というのはだな、今度ちょっとうちに来てもらいたいんだ」
佐々木「な、なんだって!?」
キョン「ずいぶん食いついたな。妹がお前に会いたがってうるさいんだよ」
キョン「まぁこないだ公園で話したが、改めて礼もしたいしな。」
キョン「まぁお前は忙しいと思うし無理にとは・・・」
佐々木「いくよ!いくいく!だってキョンからのお願いだし!僕もキョンに会いたいし!」
キョン「お、マジか、恩に着るぜ。じゃあ次の日曜にでもきてくれ」
佐々木「うん!大丈夫安心して!体はちゃんと洗っていくから!」
キョン「?お、おう」
佐々木「なんかすごく恥ずかしいこと言った気もするけど」
佐々木「キョンに会えるのは嬉しいなー、さっき話せないなんて言ったけどやっぱり話してると落ちつくしー」
佐々木「妹さんには感謝だね、行くときはなにか買っていってあげよう」
佐々木「くくく、キョンの家♪キョンの声♪キョンの匂いー♪キョンのパンツー♪」
佐々木「・・・駄目だ、やっぱりまともに顔を合わせる自信がない」
佐々木「まぁ日曜までに薬の効果が切れるのを祈るしか無いか」
佐々木「でも自分の性癖にばっかり気を取られて気づかなかったけど、いや、本当は気づいていたのだけれど」
佐々木「やっぱり私、キョンのことが好きだったんだなぁ・・・」
佐々木「ちゃんとそのことに気がつけたのはきっといいことだけれど」
佐々木「それと一緒にこんな自分の嫌な一面を知ることになってしまうとは皮肉なものだね」
佐々木「きっと告白でもしたら今の関係は崩れてしまう」
佐々木「それに仮にキョンが私を受け入れてくれてもこんな性癖の女の子嫌に決まってるよ」
佐々木「・・・女の子か」
佐々木「私は自分が思っていた以上に普通の女の子だったんだなぁ・・・」
佐々木「はぁ・・・オナニーして寝よっと」
-日曜-
佐々木「スンスン・・・よし、臭くない!」
佐々木「服も今日は女の子らしく白のワンピース!」
佐々木「うん・・・まぁ、か、かわいい・・・かな?///」
佐々木「自分に素直になるっていうことは、自分の嫌な面を見ることでもあるけど」
佐々木「それでも偽りたくない気持ちだってあるんだ、私はキョンに対してのこの恋心に目を背けたりしない!」
佐々木「今日は積極的にアプローチしてみよう!」
今のこれ>>1?
佐々木(一応この3日間臭い嗅ぎながらのオナニーは絶ってきたし)
佐々木(発作的に興奮しちゃっても理性である程度抑えられるようになった)
佐々木(大丈夫、普通の女の子だから、がんばれ私)
ガチャ
佐々木「おじゃましまーす」
キョン妹「わー!佐々木お姉さんホントに来てくれたんだー!いらっしゃいませー!」
佐々木「やぁ先日ぶりだね、今日は読んでくれてありがとう」
キョン妹「この間は途中でキョン君に追い出されちゃったから、私ももっとお姉さんと話したかったのにー」
佐々木「くっくっ、まったくもって嬉しい限りだね。最近じゃ私にそこまで気をやってくれる人なんて殆どいないから嬉しいわ」
>>521の続き書きます
>>789
違う、ただの変態なんだすまない
佐々木「キョンは部屋かい?」
キョン妹「キョンくんはさっきお姉さんにだすお菓子と飲み物買いに行ったよー」
佐々木「おやおや、それは気を使わせてしまったね」
キョン妹「いいのー、キョン君帰ってきたら佐々木お姉さんとられちゃうしー」
佐々木「と、とられる!?それはその、いや、妹さん何を言ってるの、私とキョンはそういう関係じゃ・・・」
キョン妹「んー?キョン君どうせまたお姉さんとお話しするからって私追い出すでしょ?」
佐々木「え?あ、あぁ、そんなことないよ!今日は3人で遊びましょうね?」
キョン妹「わーい!じゃあキョン君の部屋にごあんなーい!」
>>793
頼んだ
また人いなくなったら書くわ
キョン「さ、佐々木?」
佐々木「ねえ、どうしてだろうね」
キョン「え?」
佐々木「こうして君の傍にいると、僕はなんとも言えない気分になるのさ」
キョン「はあ」
佐々木「なんというか、気兼ねなく、自分らしくいられるんだ」
佐々木「自分自身を演じたり、体面を取り繕ったり、そういう煩わしいことを考えなくてもいい」
佐々木「ある種の心地よさ、とでも表現すると、一番近いのかな」
キョン「まあ、長い付き合いだからな」
佐々木「そうだね」
佐々木「その、こんなことを言うと、変に思われるかもしれないけれど」
佐々木「僕は、君の隣に勝手に自分の居場所を見つけていたのさ」
キョン「……」
佐々木「悪いね、つまらないことをベラベラとしゃべってしまって」
佐々木「キョン、僕たちは恋人という間柄になったということで間違いはないかな?」
キョン「まあ、そうなるな」
佐々木「一般に恋人というものはキスや抱擁といった愛情表現をするのだろう?」
キョン「ま、まあな」
佐々木「……」
キョン「……」
佐々木「キョン」
キョン「……」
佐々木「キョン」
キョン「あーもうわかったよ」ギュ
佐々木「くつくつ」ギュ
なんか交通事故になりそうなので一端引く
ごめんタイミング間違えた
>>801さんお願いします
キョン「……かまわんさ」
佐々木「はー」
佐々木「(随分と好き勝手に喋ってしまった……きっと、薬の効果が切れたらとんでもなく恥ずかしいんだろうな)」
佐々木「(でも、いいじゃないか。今は、こうして身を任せていたいよ)」
ぎゅっ
キョン「なあ、佐々木」
佐々木「なんだい?」
キョン「たとえばの話なんだが」
キョン「もし、俺に彼女がいたら、どうする?」
佐々木「……え?」
佐々木「……それは、涼宮さんのことかい?」
キョン「今、俺はたとえばの話をしてるんだ」
佐々木「……そうか」
キョン「お前さっき、俺といると楽だっていっただろ、自分の居場所みたいだって」
佐々木「いざ振り返ってみると、なんだか恥ずかしいね」
キョン「もし、俺に誰かそういう、いわゆる恋人がいたらさ」
佐々木「(なんだろう……胸の奥がちくちくするな)」
キョン「お前は、こうやって俺と過ごすことも、なくなっていくんだろうか」
佐々木「そうかもしれないね」
キョン「やっぱり、そうだよな」
佐々木「現に君は涼宮さんたちと過ごす時間が増えて、僕らはめったに会わなくなっただろう」
佐々木「誰かと誰かの距離が近づくっていうことは、また別の誰かと距離をおくことでもあるのさ」
佐々木「どうしたんだい、急に。よくわからない仮定の話なんか持ち出してさ」
佐々木「(なんだかイライラするな……)」
キョン「なあ、佐々木」
佐々木「だから、なんだい」
キョン「お前が、自分の居場所を見つけたって言うならさ」
キョン「俺は、なるべくならそれを守ってやりたいと思うんだ」
佐々木「え……?」
キョン「あんまり、お前がつまらなさそうな顔をしてるのを見るのが好きじゃないからな、俺は」
佐々木「きょ、キョン?」
どくん
佐々木「(あ、あれ……なんだろう、この感じ……)」
キョン「だからさ、俺はお前とこうして気楽に過ごす時間を大事にしていきたいんだよ」
佐々木「う、うん」
キョン「ははは、悪いな、俺もつまらんことをベラベラとしゃべっちまった」
佐々木「ううん……そんなことないよ」
佐々木「つまらなくなんか、ない」
キョン「ま、彼女なんか出来る見込みもさらさらないんだけどな」
佐々木「……」
佐々木「ね、ねえキョン」
佐々木「……はっ」
キョン「ん?」
佐々木「(僕は今、何を言おうとしたんだ?)」
佐々木「い、いや、なんでもないよ」
キョン「そうか。なあ、どうでもいいが少し休憩しないか?どうも最近運動不足でな」
佐々木「あ、ああ、ごめんよ。随分長い間走らせてしまったね」
キョン「そこの公園でいいか。コーヒーでも買ってくるよ」
佐々木「……うん」
キョン「あー、ダメだな。もう年だ」
佐々木「くっくっ、バカなこと言わないでおくれよ。まだ高校生だっていうのにさ」
キョン「まあ、さっきの話だが、忘れてくれて構わんぞ」
キョン「俺に彼女ができるような遠い未来までには、お前も別の居場所を見つけてるさ」
佐々木「……」
キョン「?」
佐々木「なんだか寂しいね、それも」
キョン「そうか?」
佐々木「……」
佐々木「(さっきから、胸の奥の方でもやもやしているもの)」
佐々木「(僕は、とっくの昔にその正体に気づいていたのかもしれない)」
佐々木「(でも、それだけはだめなんだ。それだけは、言っちゃいけない)」
佐々木「(僕は本当に、キョンとのこの関係にやすらぎを感じてるんだ。それを、壊すことなんてできない)」
しえn
キョン「どうしたんだよ、急に黙っちゃって」
佐々木「え?あ、ああ、な、何でもないよ」
キョン「そんな下手くそな動揺の隠し方があるか」
佐々木「うう」
キョン「やっぱりお疲れの様子だな」
佐々木「(色々考えすぎて、頭が疲れちゃってるんだよ)」
キョン「まあ、無理もないさ。お前もあの素っ頓狂な連中に日々振り回されてるんだろう」
佐々木「当たらずとも遠からず、かな」
キョン「お互い苦労するよな、やれやれ」
佐々木「(僕は今、まったく別件で気を揉んでいるんだけどね)」
佐々木「(はあ、とにかく落ち着かなきゃいけないな)」
ごそごそ
佐々木「(ん……ポケットにアメ玉が入ってるな。糖分でも取れば、少しは気分転換になるかもしれない)」
佐々木「ぱくっ」
佐々木「……あれ、これって」
佐々木「こ、この包み紙……僕はなんてことを」
キョン「ん?どうした?」
佐々木「……!」
きゅんっ
佐々木「ふぁっ……」
キョン「?」
佐々木「(だめだ……切ないよ……)」
キョン「なんかまた具合が悪そうだな、病院寄っていくか?」
佐々木「……いや、もう少しこうしていようよ」
佐々木「(だめだ、もうキョンと別れて帰らないと、でないと……)」
キョン「そうか?」
佐々木「(僕は……本当に……)」
佐々木「ねえ、キョン」
キョン「ん?」
佐々木「さっきの話なんだけれど」
キョン「ああ」
佐々木「君は、僕の居心地のいい居場所を、なるべく残したいって言ってくれた」
キョン「そうだな」
佐々木「ただ、僕らがいくら親友だと言ったからって、いつまでもこんな毎日が続くワケじゃない」
キョン「そうとも」
佐々木「僕らだって大人になって、周りを取り巻く環境だって、大きく変わっていくんだ」
キョン「うむ」
佐々木「でも、でもね」
キョン「?」
佐々木「(だめ……やめて……)」
佐々木「僕は……僕は……」
佐々木「ずっと、君とこうしていたいって思うよ」
キョン「ん?ああ、そ、そうか」
佐々木「そのために、僕はどうすればいいのか、ってずっと考えていたんだ」
キョン「……」
佐々木「時間が流れて、僕らの周りの景色が変わっていくなら」
佐々木「僕らも、変わらなきゃいけないって、そう思った」
キョン「あいかわらず小難しい話が好きだな」
佐々木「キョン」
キョン「おう」
佐々木「(言わないで……お願い……)」
佐々木「僕はさ、ずっと恋愛は心の病だって言ってきただろう?」
佐々木「でも、気がついたら、僕は君のことばっかり考えているんだ」
佐々木「これって、心の病なんだよ」
佐々木「ねえ、もし僕みたいなのが、その……あの
佐々木「き、きき、君の彼女になりたい、なんて言ったらさ……ええと」
佐々木「キョンは、どう思うのかな……」
うっ!
・・・ふぅ
キョン「……」
佐々木「……」
佐々木「(すごく胸が苦しい……こんな気持ちなんだな、人を好きになるっていうのは)」
キョン「あー、その、なんだ」
佐々木「……」
キョン「笑っちまうだろうな、そんなこと言われたら」
佐々木「え……」
キョン「だって、佐々木が、だろ?想像もつかんわ」
佐々木「そ、そうだよね、僕みたいなのが……」
佐々木「(わかってたのに……こうなるってことくらい、大切なモノが壊れちゃうってことくらい……)」
佐々木「っく……ひっく……はは、変だな……なんで僕は、泣いて……ううっ」
キョン「お、おい!」
佐々木「ごめん、キョン……やっぱり僕は疲れてるみたいだ……ぐすっ」
佐々木「もう、帰るよ」
佐々木「(このアメのせいだ……こんなもののせいで、僕は大切な居場所を失ったんだ……)」
佐々木「(さよなら、キョン)」
キョン「……ちょっと待て」
ぎゅっ
佐々木「ふぁ!?」
キョン「いいか、人の話は最後まで聞くもんだ」
佐々木「きょ、キョン!?」
キョン「なあ、佐々木。いくら鈍感な俺でも今のはわかるぞ」
キョン「お前は、勇気を振り絞って俺に好意を伝えてくれたんだろう」
佐々木「だ、だからなんなのさ、関係ないだろう!僕なんか!僕なんか!」
キョン「お前から問いかけてきたんだから、最後までこっちの答えを聞けと言うとるんだ」
佐々木「いらないよ!もう十分だ!」
もう変態佐々木なんて書けねえじゃねえの・・・
キョン「もし、お前が俺の彼女になりたいって言ったら?」
キョン「そんなもん、笑いがとまらんにきまっとるだろうが」
佐々木「ううっ……ひどいよ……」
キョン「だってな、そんな幸せなことってあるか?」
佐々木「え……?」
キョン「なあ、佐々木。俺はな、今まで生きててこんなに笑いがとまらんことはなかったぞ」
佐々木「あ、あの、え?いや、じょ、状況が……」
キョン「お前は頭はいいが、肝心な所が抜けてるから、わかりやすく言うぞ」
キョン「もし、お前が俺の彼女になりたい、なんて言ったらな」
佐々木「は、はい」
キョン「俺は全力を尽くして、お前のこと幸せにしてやるから覚悟しとけ!」
ぎゅぅぅ
佐々木「あ……あ……」
佐々木「ひっく……ひっく……うう……うわああああああああん」
起きてて良かった
~~~~
キョン「なあ、いいかげん泣きやんでくれよ」
佐々木「す、すまない……でも、なんだか止まらなくて……ぐすっ」
キョン「なんだか端から見たら俺が悪者みたいじゃないか」
佐々木「で、でもっ……ひっく、その、ほんと……うれしくって……うう」
キョン「あーもう、ズルいなお前は」
ちゅっ
佐々木「んんっ!?……んっ……ちゅ」
キョン「はあ」
佐々木「……」
キョン「あ……すまん、つい」
佐々木「ず、ずるいのはどっちさ……こんなことされたら……んん」
キョン「!?」
佐々木「んちゅ……はむ……んっ……んちゅぅ」
佐々木「(もう、なんにも我慢できなくなっちゃうじゃないか……ばか)」
佐々木ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!!!!!!11
キョン「ぷぁっ……さ、佐々木!ストップ!タイム!」
佐々木「キョンが悪いんだぞ……まだ、もっと」
キョン「んっ……んんっ……!」
佐々木「ん……ちゅっ……んむ……」
佐々木「ふにゃ……」
すりすり
キョン「……ゴクリ」
佐々木「……もっと」
キョン「……ちくしょう」
佐々木「んちゅ……んん……はむ」
佐々木「んん……もっと」
キョン「……ぐぐ」
佐々木「……♥」
あんまり支援で埋めちゃってもなんだし、これからは黙って抜いてるから安心して書いてくれ
佐々木「ねえ、キョン。ぎゅーってしておくれ」
キョン「あ、ああ」
ぎゅー
佐々木「ん……これで、ここはずっと僕の居場所になったかな」
キョン「そうだな」
佐々木「くっくっ、そういえば、さっき僕が言っただろう?『周りの景色が変わるなら、僕らも変わらなきゃ』って」
キョン「あー、言ってたな」
佐々木「僕はね、あの時思っていたのさ。何かを得るために、大切なモノを失う覚悟が必要なんだって」
キョン「ん?」
佐々木「キョンという親友を失うかわりに、恋人になれたら、ってね」
佐々木「でもね、違ったんだ」
佐々木「君は、昔も、今も、そしてこれからも、ずっと僕の隣にいるって、そう言ってくれたんだ」
佐々木「だからね、親友だったキョンも、これからの、その、こ、恋人のキョンも、ずっと僕と一緒に歩いてくれる」
佐々木「それはね、すごく素敵なことだと思うんだよ」
キョン「そうだな」
佐々木「ねえキョン、これからもひとつ、よろしく頼むよ」
キョン「ああ」
おしまい
三日に渡ってのろのろと書いてすまんかった、以上
>>884
ありがとう、最高だった
なんかもうやっぱり佐々木は可愛いな
>>895
>>1が書き終えたしあの後の展開
妹がキョンの下着見せてきて結局興奮しちゃって
妹がお姉さんキョン君好きなんでしょとかやたらませた発言してきて
動揺したりパンツ被ったりしてたらキョンが帰ってきて見られちゃって
いろいろテンパッた挙句何を思ったかキョンを押し倒しちゃって
逆レイプまがいの事しようとした寸前で思いとどまって
罪悪感マックスでキョンの家から逃走して
公園でうなだれてたらキョンがきて
俺はお前をすべて受け止めるよ的なこと言って
それからいろいろ変態やりながら二人幸せに過ごしましたチャンチャン
って話くらいしかないからもういいよ
佐々木「失礼しまーす」
キョン妹「どうぞどうぞー、ベットにでも腰掛けてください」
佐々木「ありがとう、さて何をしようかな?」
キョン妹「ゲーム!ゲームしよ!」
佐々木「構わないけど私はあまりそういうの得意じゃないの、いいかしら?」
キョン妹「平気だよ!じゃあそこのコントローラーとって!」
佐々木「くっくっ、それじゃあ・・・ん、これは・・・」
佐々木(ちょっ・・・こ、これ・・・)
佐々木(もしかしなくてもこれキョンの・・・!)
キョン妹「ん?あー!それキョン君のパンツだよー、出しっ放しだったんだねー」
佐々木「っ!ま、まったくキョンもだらしないね、妹さんだっているのに・・・」
キョン妹「えー、私はよく見てるからなんとも思わないよー」
佐々木「い、いつも!?そ、それはうらやまs、いや、そ、そうね、兄妹だものね!」
キョン妹「もしかして佐々木お姉さんキョン君のパンツもっとみたいのー?」
佐々木「ひょえ!?」
キョン妹「それならこっちの棚にねー」
佐々木「ちょちょちょちょちょ!い、妹さん?別に僕はそういった趣味があるわけでもそもそも見たいわけでも・・・」
キョン妹「ほらー、キョン君こんなピンクのパンツも持ってるんだよー!」
佐々木「!」
キョン妹「他にもねー・・・」
佐々木(キョンのパンツ、キョンのパンツがあんなにたくさん・・・!)
キョン妹「・・・お姉さん?」
佐々木「あ、あぁ、なんだい?」
キョン妹「お姉さんキョン君のこと好きでしょ」
佐々木「!」
佐々木「い、一体どういう根拠があっていきなりそんなことを言い出したのかな?」
キョン妹「えー、なんとなくー」
佐々木「なんとなく・・・」
キョン妹「あとキョン君のパンツ見ながらニヤニヤしてたから!」
佐々木「う、うそ!?」
キョン妹「あ、私トイレ行ってくるねー、ゲームのセットお願いしまーす!」
佐々木「あ、ちょっと、まだ誤解が・・・」
佐々木「い、いっちゃった・・・」
佐々木「・・・」
佐々木「キョンのパンツが・・・」キョロキョロ
佐々木「ちょ、ちょっとくらい、いいよね」スンスン
佐々木「ふわぁ・・・キョンの匂いぃぃぃぃ」
佐々木「そういえば中学の時自転車の後ろにしがみついてる時もキョンの優しい匂いがしたなー」
佐々木「ちょっと・・・これかぶっちゃったり・・・えへへ」
佐々木「んんっ・・・はぁっ、ど、どうしよう、早くやめないと」
佐々木「ちょっと、スイッチ入ってきちゃって・・・」
佐々木「でもっ・・・も、もぅっ・・・うぁっ!」ビクッ
ガチャ
キョン「ただいまー・・・え?」
佐々木「えっ・・・キョン?」
キョン「佐々木・・・お前、なにしてんだ?」
佐々木「う・・・あ・・・こ、これはその・・・」
佐々木「え?だって、いや、これは、パンツが、いや、キョンが、その」
佐々木「ちがっ・・・においが、よくて、やさしいのが、あう・・・?」
キョン「お、おい、佐々木?」
佐々木「う、う、うあああああ、うああああああああああああ!!!!!」ガバッ
キョン「なっ!?」ボスッ
佐々木「くっ、くくくくっ・・・、ぜ、全部、キョンが悪いんだよ」
佐々木「いつもいつも僕のこと親友としか見てくれなくて」
佐々木「ぼ、僕だって女の子なんだよ?」
佐々木「特別な感情なしにあんなにずっと一緒にいるはずないじゃないか・・・!」
佐々木「それに、僕をそんなに惑わすいい匂いだしちゃって・・・」
佐々木「そ、そもそもこの僕の性癖だってキョンのせいで生まれちゃったんだ!そうだ!そうに違いないよ!」
佐々木「僕が変態になっちゃったのも、僕がこんなにおかしくなっちゃったのも、キョンを好きになっちゃったのも・・・」
佐々木「全部キョンのせいなんだああああああああ!!!!」
ちゅうううううううううう
キョン「っ!?」
ガチャ
キョン妹「お姉さんゲームセットできたー・・・あれ?」
佐々木「むちゅぅぅぅぅぅぅぅ」
キョン「ん・・・んぐっ、ちょ、佐々木!おい、おいって!」
佐々木「・・・っ!」バッ
キョン「あ、おい!佐々木!」
佐々木(っっっっっ!!!)ダダダダダダダ
佐々木(最悪・・・!)
佐々木(あんなところ見られた挙句訳の分からない逆切れしちゃって・・・)
佐々木(もう付き合うどころの話じゃない、親友ですらいられなくなっちゃった)
佐々木(・・・もういいや、どうでも)
佐々木(この先性癖を隠しながらいてもそのうちバレちゃう)
佐々木(どっちにしろそこで終わっちゃうんだ、それならむしろ先に終わらせられただけ)
佐々木(こんな格好しちゃって、馬鹿みたい)
佐々木(こんな変態、誰も相手にしちゃくれない、もう・・・)
キョン「佐々木!」
佐々木「え・・・キョン?」
キョン「ったく、どうしたってんだよ。お前らしくねえな」
佐々木「・・・キョン、いいんだよ普段どおりに接してくれようとしなくても」
キョン「・・・」
佐々木「さっきはすまなかったね、言ったとおりだ、僕は君が好きだった」
佐々木「まぁこれはつい最近気がついたことなんだけどね・・・くっくっ」
佐々木「そして僕はどう仕様も無い変態みたいなんだ、これもつい最近知ったことさ」
佐々木「今までそういった性癖を持つ人間に嫌悪感を抱いたことはなかった、人間他人と違うことなんて星の数ほどあるんだ」
佐々木「実際今まで通りの僕だったならその性癖に気づいただけなら動揺しなかったと思う」
佐々木「でもね、僕は自分の恋愛感情に気づいてしまったんだ」
佐々木「それを自覚した途端、僕は自分の性癖にコンプレックスしか感じなくなった」
佐々木「まったく、いやキョン君のせいなんかじゃないんだ」
佐々木「僕は勝手に君を好きになって僕は勝手にダメになってしまった」
佐々木「だから・・・恋なんて知りたくなかったんだよ」
キョン「言いたいのはそれだけか?」
佐々木「え?」
キョン「じゃあ俺からも言わせてもらうぜ?」
キョン「佐々木、俺はお前が好きだ」
佐々木「・・・いいんだよ、気を使わなくても」
キョン「うるせえ、黙って聞いとけ」
キョン「あのなぁ、俺だって男だぜ?お前を女としてみたことだって無いわけねえだろ」
キョン「俺もお前と同じだよ、きっと自分の中でなんとかお前を親友で止めとこうとごまかしてたんだ」
キョン「今の関係が壊れるのが怖くてな」
キョン「でもあんなことやられちまったら、そりゃあ落ちるに決まってんじゃねえか・・・」
キョン「あと、もう一つ言わせてもらいたいことがある」
佐々木「な・・・なに?」
キョン「俺はな、すごい臭いフェチなんだ!」
佐々木「・・・!?」
キョン「俺はそれがずっとコンプレックスでな、それを負い目にしてきたんだ」
佐々木「う、うそ・・・」
キョン「な?俺もお前も、世間じゃ変態って呼ばれる部類の人間なんだ」
佐々木「そうだね・・・変態だよね」
キョン「でも、俺達の間だけなら、別に気にすることじゃねえんだよ」
キョン「俺がいれば、お前も普通・・・で、佐々木、お前は俺が好きなんだったよな?」
佐々木「うん・・・、うん!僕は、僕はキョンが大好きだよ!」
キョン「じゃあ何の問題もないよな?」
佐々木「うぅぅ・・・うあああああん!!!!キキョンに嫌われなくてよかったぁぁぁ!」
キョン「俺もだぜ佐々木、あと、すごく、いい匂いだな・・・」
それから
キョン「おっす、今日もすごい臭いだな佐々木」
佐々木「あぁキョン、僕は今日で入浴禁止5日目だよ。最近じゃ周りが凄く嫌な目で僕を見てくるんだ」
キョン「だろうな」
佐々木「でもね、その・・・そういう視線も最近悪くないかなとか思うようになってきてるんだ///」
キョン「ったく、相も変わらずどころかますます変態っぷりに磨きがかかってるな、俺の恋人は」
佐々木「くっくっ、さぁ今日も君の臭いをかがせて、僕の臭いを嗅いで、そして・・・」
佐々木「どこまでも臭く情熱的に僕を抱いてよね、キョン♪」
終わり終わり
なんかもう終始適当だった
つまらない上にエロもなんか良く分からない感じで申し訳ない
でも佐々木に変態は似合う、これだけは譲らない
変態でもクールでもデレてもキャラ崩壊しても佐々木可愛い
>>930乙!
ところでこれ書いたのってお前?
ttp://elephant.2chblog.jp/archives/51587901.html
>>933
なぜばれたし
そっちは比べ物にならないくらい濃い内容だから読まないほうがいいよ
あとみんな読んでくれてありがとう
まだ残ってたのか、どうせなら誰かちょっとしたの書けばいいのに
>>58のつづきとして、20レスほどいただきます。
残レスが少ないため、ご支援などは少な目にご協力頂けますと助かります。
また、さるさん回避のため、10分に1度の投下速度となりますことをご了承下さい。
「佐々木、どうかしたのか? 何だか昨日からおかしいぞ」
いつも冷静な佐々木がこれほどまでに取り乱すことなど、正直記憶にない。
そのきっかけとなった事象といえば、
「あの薬を飲んでからだよな。急に慌てだしたり、その……俺をからかうようなことを――」
「からかうだなんて、そんなこと……っ!」
そして佐々木は、発言者本人でさえも驚愕してしまうような言葉を言い放った。
どこまでも正気の瞳で――
「僕はキョンのことが好きなんだ。親友としてはなく、一人の男性として」
時が、止まったように感じられた。
佐々木の言葉を認識するのに十秒、理解するためさらに十秒、そして顔が燃え上がるのにコンマ一秒。
「え……? あっ……」
俺の顔色が劇的に変化する様を見て、ようやく自分が何を言ってしまったのか気付いたのだろう。
真向かいに鎮座する少女の顔からも炎が吹き出でた。
「ご、ごめんっ!」
「佐々木!」
走り去ろうとする佐々木へと伸ばされた手が、あと少しというところで停止してしまう。そのまま何の躊躇いもなく踏み込んでいれば、佐々木を受け止めることができただろう。
だが、親友の伏せられた瞳から零れ落ちるものを見てしまった俺は、金縛りにあったかのように動けなくなってしまった。あいつを捕まえる権利が俺にあったのか、誰か教えて欲しい。
「………………」
備え付けの硬い椅子に、力なく腰を落とす。
気分によって引き摺り下ろされた視線の先には、半分ほど残されたハンバーガーが映っていた。
「くそっ!」
食欲など、とうの昔に消失してしまっていた。しかし俺は、冷めてしまったハンバーガーをしっかりと咀嚼する。
僅かばかりでも佐々木と繋がりのあるものを、捨て去ることなどできなかったからだろうか。
これを放り投げてしまえば、もう二度とあの親友に会えなくなるという予感が芽生えたからだろうか。
様々な感情が、口から吐き出してしまいたいほどに胸中を埋め尽くしていたが、それらさえもまとめて飲み下してやる。
冷静になれ。考えろ。俺はどうすべきだ? 何ができる?
……それだけじゃない。
俺は……、俺はどうしたいんだ? あいつとの、佐々木との繋がりを――
『もしもし』
「古泉か、今すぐ橘の連絡先を教えろ」
結局、この騒動の発端となった飴玉を用意した人物――つまり、橘を問い詰めるため、古泉に協力を仰ぐことにした。
俺もよほど混乱していたのだろう。普段なら一秒で浮かびそうな対応策を思いつくために、パサついたファーストフードをすっかり嚥下しなくてはならなかった。
油の切れた思考の歯車を、咀嚼することによって無理矢理動かしていたような感覚だ。
……それだけ冷静さを欠いていたということなのか。
『穏やかではありませんね。あなたらしくもない』
悪いがな、これでもかなり冷静になったつもりなんだよ。
これ以上落ち着けってんなら、液体ヘリウムでもぶっかけてくれ。
『まあいいでしょう。しかし、あなたへ回答する前に一つ尋ねたいことがあります――何があったのですか?』
大方予想はついてるんだろ? 俺から何か言うべきことなんて残っているのか?
『あなたの親友が突如として店を飛び出したことは『機関』の連絡員より報告を受けています。ですが、僕からしてみれば犬も食わないやり取りがあったとしか思えないのですよ』
痴話喧嘩に見えたってんなら、そいつに眼科医を紹介してやることを勧めるぜ。
……まあいい。ここで問答をしていたところで何がが進展するわけでもないからな。
俺は、信号機の壊れた五叉路の交通整理を任された新米警察官のように混乱した思考のまま、これまであったことを伝達した。
古泉は、「ほう」だとか「ふうん」だとか相槌を打っていたが、十分ほど経過したところで、
『大まかな事態は把握しました』
佐々木が最後に漏らした発言をどう伝えればいいのか全くわからず、言葉に詰まってしまった俺を見かねただけなのかも知れんが。
『ですが、橘京子の連絡先はお教えすることが出来ません』
「俺の話を聞いてたのか? 古泉、お前まで俺の邪魔をしようってんなら――」
『そうではないのです。橘京子への連絡役は僕が買って出る、とご理解下さい。今のあなたでは情報伝達に時間が掛かってしまいそうですので』
ああ、そうだな。俺が直接問い詰めたくもあるんだが、あのエセ超能力者を泣かせずに解決策を白状させる方法が思いつかん。
まったく、俺はどうしちまったんだ。
無二の仲間である古泉にまで当り散らすなんて、本当にどうかしてやがるぜ……。
『橘に事実確認をしたあと、今後の対応策を練ることになるでしょう。一時間後にこちらから連絡します。それまでに帰宅されることをお勧めしますよ』
沈着冷静な古泉の言葉に対して、了承の返答ではなく「すまん」とだけ答えた。
『ではまた後ほど』
「古泉、待ってくれ。もう一つ頼みがある」
『おや? なんでしょうか』
「佐々木が無事に帰宅したか確認してくれ」
『ほぅ……』
俺の気分がこれほどまでに動転している原因は、まぎれもなく佐々木の様子にある。
二年ほど前の出会い以来、俺はあいつの笑顔しか見てこなかった。
佐々木は生まれてから一度たりとも泣いた事がない――そんな絵空事なんぞ信じる気にもならない。だが、この目に映った佐々木の涙は、想像以上の衝撃を俺の脳細胞に与えてしまったようだ。
『ご安心下さい。あなたの大切なご友人は無事ですよ。今現在も『機関』の者が注視しています。もちろん、女性のね』
頼んでおいてなんだが、プライベートもあったもんじゃないな。
家に帰ったら、コンセントのカバーを外して、妙な機械がついてないか確認したくなるぞ。
『そのような違法行為などしませんよ。ただ、あなた達が無用な事故に巻き込まれぬよう遠巻きに見守っているだけです。しかし――しかしなぜ、あなたはこれほどまでに佐々木さんを心配するのでしょうか』
「わからん」
それが嘘偽りない答えだ。
「…………だがな、気になるんだ」
しかし、これもまた正直な回答なのだ。あの後姿はどうしようもなく俺の脳裏にこびりつき、思考を混乱させる。あいつが今どうしているのか、堪らなく気になるのだ。
古泉は、納得したんだかしてないんだかわからないトーンで「なるほど」と漏らしたあと、「一時間後に連絡します」と残して電話を切った。
きっかり一時間後、古泉の携帯から連絡が入った。
『お待たせしました』
ずいぶん早かったな。帰宅して以来ずっと部屋を回り続けて、もう少しでバターになっちまうところだったぞ。
『なるほど。そのようなジョークを口にできるほどには回復されたようですね』
まあな、今さらこんなことを言うのもなんだが、さっきはすまなかった。
『別に構いませんよ。他ならぬSOS団の仲間から相談された事なんですから』
対象が佐々木だけに、世界を守る『機関』としての責務も少しくらいは混ざってるんだろ? まったく、お前も大変だな。
『今回は『機関』抜きでの行動ですよ。高校生同士の恋愛相談役として楽しませてもらっているくらいです。ふふ、こういったイベントもなかなか楽しいものですね』
やれやれ。俺が少しも楽しくないのは、お前の言葉がビタイチ理解できないせいだと思っておくさ。
『さて、本題に入りましょうか。あなたにお伝えすべきニュースが二つあります』
そうかい。だったら、当たり障りのない方を先に言ってくれ。
『いえ、そうではありません。今回のニュースは二者択一、どちから一方しかお伝えすることができないのです』
なんだそりゃ? 俺に運試しでもしろってのか?
『いいえ、そうではないのです。僕がお伝えしたいことの一つは真実です。そして、またもう一方は、橘京子と相談し、でっちあげた偽りの真実です』
あなたはどちらを選択するのですか?――と、古泉は平素のふざけた様子など微塵も滲ませることなく、俺に選択を委ねた。
投下が遅れており、申し訳ございません。
多くの方がお気付きのことかとは存じますが、書き溜め分がなくなりペースが落ちております。
これ以降、20~30分程度、レス間隔が空くと思いますが、最後まで書く所存でございますので、どうぞよろしくお願い致します。
先ほど、忍法帖のリセットが行われ、スレッドが立ちにくい状況となっております。
このため、ゴールデンタイムでも30分程度は持つであろうと考えておりますので、
保守につきましても、なるべく自らの手で行うよう努める予定です。
また本レス以降、スレッドの降下状況が把握しやすいようageて投下致します。
「古泉、お前が俺に伝えたい方を話してくれ」
俺ははっきりとそう言った。
『おや、いいのですか? 僕は『機関』に属する人間なのですよ。春先の脅威は去ったとはいえ、あなたと佐々木さんの仲を邪魔すると思わないのですか?』
「確かにお前は『機関』の人間なんだろうよ。だがな、それ以前にSOS団副団長なんだろ? そして、それ以上に俺の友人なんだよな」
『ほぅ……』
古泉は虚を突かれたように溜息を漏らし、そしてしばらく無言でいた。
おい、何か話せ。お前がそんなリアクションをしていると、なんだか俺がとんでもないことを言っちまったような気分になるじゃねえか。
それにな、お前の挙げた前提はおかしいぞ。それじゃ、素直にどちらか一方を選べるはずもないだろ。
どちらかが真実で、どちらかが嘘だなんて前提があったら、いくら頭の悪い俺でも、真実なんてものは想像できちまうんだ。
『おっと、それもそうですね。はは、僕としたことがまったく間の抜けたことをしてしまったものです』
だからな、俺は『古泉が俺に伝えたい情報』を選択したんだ。どんな内容でも受け止めてやるよ。
俺の言いたいことを理解したのなら、さっさと何か言ってみろ。
そして古泉は、子供のように快活な笑い声をあげた。
『では、騒動の発端となった丸薬について、まず説明するとしましょう』
『かの薬品は、特定部位の言語中枢を選択的に麻痺させ、また同時に製作者の意思を反映させた発言を強いるものだったのです』
「なんだそりゃ。どう考えても、今の地球じゃオーバーテクノロジーだろ」
『お察しの通り、この件には周防九曜が噛んでいます。おっと、この言い方は大袈裟でしたね。正鵠を射るならば、橘京子が周防九曜に”お願い”しただけなのです』
「お願いだなんて、ずいぶんと可愛らしい言い方だな」
『まさにその通りです。この事件の動機とも言うべき部分は、高校生同士のまさに他愛もない相談から始まっていたのですよ』
まったく、橘もやつも面倒なことをしてくれるもんだぜ。九曜が高校生と表現されていることと、どっちにツッコミを入れるべきか迷うほどだ。
『橘京子は、あなたと佐々木さんの仲が進展するよう画策していたようです。そして、周防九曜の協力を得て、件の飴玉を作成した――ということです』
「なぜ橘は、そんなけったいな野望なんぞ抱いていたんだ」
『あなたへの回答としては、彼女が佐々木氏の神格化を諦めていなかった、と申し上げておきます。まあ、彼女の気持ちもわからなくはないですからね』
「わかった。これからお前に奢られる時は注意しておくよ」
俺の軽口にも、律儀に微苦笑を漏らす古泉はどこか楽しげに感じられた。
『ご安心下さい。僕は、このような失策など採用しませんよ。はっきり言ってこれは間違っています。たとえ発案者の目論見どおり事が運んだとしてもね』
どのように事が運べば目論見どおりの展開になるのか想像もつかなかったが、一応の説明を受け、俺の混乱も収まってきたようだ。ウソかホントかなんて気にならないほどにな。
『橘京子も、これほどまでに大事になるとは予想していなかったのでしょう。ひどく反省していましたよ』
そうでなくては困るのですが、と古泉は締めくくった。
「それで、この騒動はどうやったら解決するんだ?」
『周防九曜の改変を取り下げればいいようです。そちらの依頼については、橘京子に任せてあります』
もうそろそろ佐々木さんの症状も快復したのではないでしょうか、と古泉は赴任したばかりの研修医のように生真面目な様子で話した。
この騒動もようやく解決するようだ。だが、もう一つ大事なことが残っている。
「佐々木には連絡しているのか?」
『いえ、まだですよ。事態がどちらに転ぶかわからなかったのでね。それに、僕も橘京子も馬に蹴られて死にたくないのです』
「意味がわからんぞ。もっとわかりやすく説明しろ」
『佐々木さんに伝える役目は、僕でも橘京子でもないということです。さて、僕はその人物の名を伝えなくてはならないのでしょうか』
俺は「いらん」とだけ答えて、通話を切った。
ああくそっ、古泉の野郎に礼を言うのを忘れちまったな。まあいい。明日の放課後にでもコーヒーを奢ってやるさ。
それよりも、今の俺にはやらねばならないことがある。
俺は、右手に納められた端末を繰り、この騒動の唯一にして最大の被害者へとダイヤルした。
佐々木に伝えるべき人物なんぞ知ったことか、別にそれが俺でなくとも関係ないのだ。俺は自らの意志で佐々木に連絡する。この役目は他の誰にも渡せないし、渡したくもない。
なぜかって? そんなの決まってるだろ。
あいつの涙を見てしまった――もしかすると、あいつを泣かせてしまったかもしれない人間として当然の責任なんだからな。
佐々木「憂鬱だ」キョン「佐々木でも憂鬱になることがあるんだな」 - SSまとめ速報
(http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1306669079/)
ここ借りたら?
>>986
そうですね。
そちらのお話も終わっていらっしゃるようですし、レス数が足りないようでしたら、跡地を使わせて頂こうかとと思います。
お待ちになって頂いております方々には、大変ご迷惑をお掛けしてしまい本当に申し訳ございません。
もう少々お付き合い頂けますようよろしくお願い致します。
「やれやれ、まだ冷えるな」
すっかり陽の落ちた藍色の空をバックに、かつて通っていた中学の校門前で俺は一人ごちた。
古泉との通話の直後、佐々木への連絡を試みたのだが、当然というべきかあいつは出なかった。
留守電にメッセージを入れようかと頭を悩ませてみたのだが、「あー」だとか「うー」だとか唸っている間に、にべもなく録音終了の時間となる始末だ。
なんとも間の抜けた話なのだが、俺は古泉に連絡を入れ、SOS団の副団長殿に善後策を請うこととなった。
古泉のアイデアによる、まずメールで連絡するという善後策を即時採用し、ダメ出しを受けつつもなんとか佐々木に文面を送ることができた。
その苦労もあってか、その数分後には佐々木からの電話があり、そこでようやく今回の騒動の原因を説明したのだった。
……まったく、妙な労苦を払うはめになったもんだぜ。これじゃ古泉の言うとおり、高校生同士の恋愛相談みたいじゃねえか。
「やあ、キョン。すまない、待たせてしまったようだね」
「別に、待っちゃいねえよ」
家から学校までの距離は、俺の方がよほど近い。それに俺のすぐ傍には、かつて佐々木も利用した俺の愛車があるのだ。胸中には、ウソがバレてしまったあとのなんとも言い難い気恥ずかしさがよぎった。
「ふふ、ならばそういうことにしておくとするよ。キミの厚意を無にしないためにもね」
電話口で、今回の経緯を知ったためだろうか、佐々木は平素のような冷静さを取り戻しているようだった。
>>991
新しくスレッドを建てることがより良い解決策であると、私も思います。
しかし、先の忍法帖リセットによって、それができなくなってしまいました。
まったく違う内容のSSで跡地を利用することは、礼に欠く行為であると認識しておりますが、
他に方法もないため、そのような対応に頼らざるを得ない事態につきましては、どうぞお目溢しいただきますようお願い致します。
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