浜面「俺は勇者なんだ!!」3 (89)

ここはとある異世界


平和だった世界に突如、魔王アレイスターを名乗る人物があらわれ、世界は混沌につつまれた。


世界各地には、想像上のものと思われていた怪物たちがはびこり、死者はあらたな魔王の手先となる。


とてつもなく強大な力の前に、人々が築き上げた文明は敗れ

絶望の淵に追われた時

世界各地に特殊な力を持つ人間が現れ始めた。




あるものは、生まれながらに不幸を纏い
その身には、かつて世界を滅ぼそうとした古い魔王『竜王』の力が宿り、右手にあらゆる幻想を壊す力を身につけていた。


あるものは、生まれながらに天使と悪魔の力を受けつがされた呪われた存在であり
全ての力の流れを操る無敵の矛と、何者も寄せつけぬ、無敵の盾を身につけていた。


ある少年は、生まれながらに天使のような翼を持ち、人知の及ばぬ物質を操る能力を持っており
人類最強の勇者を誇っていたが、魔王軍との力の差を知り撤退。
その後、勇者の連合を作りだし、反撃の時を待ちわびている。


ある少女は、生まれながらに雷を纏う力を持っていたが、強すぎる力の為に、姉の心を闇に堕とした。
一時、自分の強すぎる力を責めたが、悪魔のような天使のような少年に諭され、姉奪還への道を歩み出す。


ある少女は、外の世界へと強く憧れを持ち、師と慕う老人の元で、全てを貫く力を得た後、自身と関わりのある者全てに別れを告げる。
とある町で出会った少年を弟子とし、数々の試練を越え、ついには成長した少年により、自身の苦しみを解放される。
そして、己を超えた少年と共に、どこまでも進んで行く決意をする。


こうした特別な力を持って生まれた者たちは、アレイスターの放つ怪物を打ち破り、人々から「勇者」と称えられた。

各地の勇者達は、それぞれの思惑を胸に秘め、魔王アレイスターの討伐に旅立つ。



そして、ここに一人の若者がいる。

名を浜面 仕上

この混沌につつまれた世界で、普通に生まれ、10年前、自身の父親を失った少年。

生まれた町を守るために普通の兵士となった少年。

とある海に囲まれた小国を命掛けで守り抜き、勇者として名乗ることを決めた少年。

とある極東の島国にて、遂にその頭角を現し始めた少年。



これは、決して物語の主人公とは言えなかった少年が成長し

世界へ羽ばたく物語である。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1364289582

時系列順です。



外伝

麦野「私が勇者?」





プロローグ




第一章




第二章-1




第二章-2
浜面「俺は勇者なんだ!!」2 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1353759220/l50)

主要人物紹介


<浜面仕上>

この物語の主人公。でもしょっちゅう見せ場を奪われる。

麦野に幼少から鍛えられた為、身体能力や格闘能力は高い。


能力名は『幻想使役』<エビルドライバー>
自身を認めてくれた魔物や魔獣の心を力の源とし、魔具として使いこなす。


『Ver.1』

主に浜面が、巨大な魔物の力を圧縮させ、それによって魔物の性質を具現化した機械や、魔物の一部を自在に操作することが出来る。


『Ver.2』

魔物の力を更に圧縮させ、主に浜面自身が装備する武具を具現化する。


使用条件として、能力を一切使わずに、対象の仲間の魔物を一人で倒さなければならない。


『Ver.3』

?????

<クリスタル>

インデックスが手にいれて来た、スーパーレアアイテム。
魔物を倒して、その魂と魔力を封じ込めることで、浜面のように、その魔物の性質を表す魔具が具現化される。

基本的に魔物自体を外に出すことは、魔物が逃げる為に出来ないが、魔物との信頼を築ければ、共に戦うことが出来る。

浜面との相違点として、Ver.2のような進化はしない。
更に、浜面の能力を魔物の力との掛け算だとすれば、クリスタルは足し算プラスα程度のモノである。
しかし、魔物との信頼を築き、魔物が持ち主に100%力を貸すことで、様々な能力が追加されるであろう。

所持魔物の心



<スラ坊> (DQ)
浜面が能力を得たきっかけになった魔物。成長することで、姿が変わる。
現在、ホイミスライム、メタルスライムになれる。

『Ver.1』

低空を自在に高速で飛び回るホバーバイクを現出。

『Ver.2』

メタリックな鎧と、変幻自在にあらゆる武器に形を変える剣を具現化。
鎧の後背部からは、圧縮空気をジェット噴射させ、地面を滑るような高速移動や高いジャンプを行う事が出来る。
モデルは『ヴァンキッシュ』



<ケルベロス> (DMC3)
浜面の故郷を急襲した氷を操る魔獣。
古き伝説の塔テメンニグルを守る門番。

浜面達との壮絶な死闘を演じ、各々の活躍により追い詰められ、最後は覚醒した浜面に敗れた。


『Ver.1』

超大型バイクに、様々な氷の魔力で武装を施したような魔具を現出。
(イメージはDMC3レディのバイク)

『Ver.2』

ケルベロスの巨大な魔力を、浜面が装着する氷の爪へと具現化。
空気中の水分を一瞬で凍らせ、強力な氷の魔術と体術を使うことが出来る。
(イメージはウルヴァリン)

現在不完全ながらも、数秒のみ使用可能。




<グリフォン> (ドラゴンズドグマ)
モンサンミッシェル周辺の草原の主。
家畜をよく奪っていったので、浜面達に成敗される。


『Ver.1』

某腐海の姫が乗る、メーヴェに似たジェットグライダーを現出。
多数のジェット噴射口を操ることで、高速空中戦が可能。
武器に、噴射口からのエネルギー弾と、ロック式ホーミング弾がある。

『Ver.2』

隼のように高速で移動・攻撃出来るようになる、隼の双剣を具現化。
一緒に、マフラーのようなモノを装備しているが、大量の魔力と引き換えに、自身を別次元の膜で多い、ほぼ全ての攻撃を躱すことが出来る。


<アイアンゴーレム> (ダークソウル)

塔の頂上で宝を守っていた巨大な番人。強固な防御力と、怪力を誇る。
主に接近戦を得意とするが、腕を変形させることで、遠距離にも対応。


『Ver.1』

魔具としては、現出した黒い籠手が浜面に装着される。
背後には、籠手の動きと連動した巨大なアイアンゴーレムの腕。
籠手で相手を叩きつける動きをすると、背後の巨大な腕が相手を叩きつける。 言わば籠手は、巨大な腕のコントローラーである。


『Ver.2』

黒い籠手に、黒い具足が追加される。
籠手や具足自体にも、非常に高い攻撃力を持つが、真の力は、別にある。

籠手や具足で攻撃の動作を行うと共に、空間を突き破って、アイアンゴーレムの腕や脚が攻撃を行う。
なお、出現地点は指定可能な為、360°何処からでも攻撃出来る。

更に、遠距離用にガトリングボウ形態、超攻撃特化として、アイアンゴーレムの斧を具現化し、共に攻撃出来る。



<ガーゴイル>(ダークソウル)

安価にて採用。

工業都市にて、初めて浜面が闘った魔物。
常に複数で行動しており、VS浜面戦では、4体同時出現だった。

1体が倒れると、他の個体に魔力が流れ、その個体が更に強くなる。



『Ver.1』

ガーゴイル自体を召喚し、自在に操り、共に闘う事が出来る。
4体合体時には、巨大な悪魔の像が現れ、本気の麦野に匹敵する強力なレーザーを放つ。(イメージはMARのガーゴイル)

『浜面勢力』



<麦野 沈利>

幼少より勇者として世界を旅した元勇者。 元々はどこぞの町のお嬢様だが、師である執事に鍛えられ、旅に出る。(麦野勇者参照)

『原子崩し』という強力なビームのような能力を持つ。

10年前、浜面のいた村を襲ったドラゴンを倒すが、浜面の父親を救えず、苦悩の日々を送っていた。
しかし、浜面の成長により心は晴れ、自らの実力を十二分に発揮出来るようになった。

浜面の姉のようなポジションと幼馴染ポジションを陣取っている。


(能力)
『原子崩し』
簡単に言えば強力なレーザーを放つ能力。単純な威力で言えば、トップクラスの能力である。
応用として、盾を作ることも可能。


霊装「アルテミス」(DMC3)

装着することで、原子崩しの性能が著しく上昇し、原子崩しのエネルギーを様々な状態へと操作できる。

『ロック』
追尾する原子崩しを放つ。

『レイン』
空中から、地上に原子崩しの雨を降らせる。

『スフィア』
球状の高密度の原子崩しの塊を撃ち出す。

『ソード』
原子崩しを剣状に固定させ、物理防御不可に近い斬撃を行う。

<絹旗 最愛>

第一の町で守備隊に入っていた少女。
攻守に優れた能力『窒素装甲』をもつ能力者。

とても人懐っこく、上条当麻のパートナー、インデックスや
元は敵であった魔獣ケルベロスととても仲がよい。


(能力)
『窒素装甲』

大気中の窒素を身に纏い、攻守に優れた鎧を作りだす。


『Ver.2』

窒素を更に圧縮することで液化させ、液体窒素を生み出し操る。
液体窒素は気化熱で−200℃程になる為、触れるモノを全て凍らせる力を持つ。
(イメージは『ホワイトアルバム』)




<滝壺 理后>

第一の町で守備隊に入っていた少女。
優れた感知能力『能力追跡』を持つ。
魔物だろうが能力者だろうがただの人間だろうが幽霊だろうが 、彼女のレーダーは全てをを感知、把握する。

浜面に恋心は既に芽生えている。



最強級のとある切り札を所持。




<フレンダ・セイヴェルン>

第一の町で守備隊に入っていた少女。
現状、純粋な能力者ではないが、優れた爆破技術とトラップ作成能力を持つ。
更に、工業都市に入った後は、銃の扱いにも長けている。

この物語では、結構活躍する。


『所持魔物』

シャドウ(DMC)

黒い影のような靄に覆われたネコ科のような魔物。
影故に、その姿は変幻自在。



<佐天 涙子>

元モンサンミッシェルの兵士。
襲撃してきた魔物に一緒にいた仲間を皆殺しにされるが、浜面に助けられる。

勇者となった浜面の一番弟子として、浜面に同行する。


(能力)
『空気使い』
周囲の風を操る。現在、風を纏っての高速移動や、空中飛行も行える程に成長。
ただし、精密性や持久力に難アリ。

魔力を集中させることが出来る腕輪を着けることで、風の砲弾や、真空波を使うことが出来る。
(能力のイメージは烈火の炎の風子)


『所持魔物』

ブリッツ(DMC4)
木原数多の作り出した魔物。
御坂に匹敵する電撃を操る。

『上条勢力』



<上条 当麻>


伝説の能力『幻想殺し』を右手に宿す不幸な少年。
その力の正体は、太古の時代、世界を滅ぼそうとした魔王『竜王』の魂。


幼少より、人々に蔑まれてきたが、インデックスに導かれ、世界を救うために勇者となる。


過去、滞在していた村を襲った『魔王の使い』を名乗る者と壮絶な死闘の末、相打ちになり、記憶をほぼ失っている。
後々この失った記憶が上条当麻にとって重要な鍵となる。


竜王の5つの封印が解ける毎に、力が爆発的に増すが、全て解ければ世界が滅びると言われている。


残る封印はあと3つ。



(能力)
『幻想殺し』

全てを喰らう竜王の魂から、上条の右手に滲み出る力。魔力による全てのモノを消し去る。


封印『牙』

右腕から溢れ出た青白いオーラが竜王の顎を形作り、強烈な一撃を与える。


封印『爪』

竜王のモノへと近づく様な、変異した左手が、目の前の空間・次元ごと引き裂き、防御無視の攻撃を与える。

<インデックス>

上条当麻のパートナー。

10万3000もの能力の情報を頭に持ち、一度見た能力ならば、威力2割落ちほどで再現できる能力『魔導書館』を持つ。
ほぼチートだが、キャラが基本ギャグなので、ギリギリセーフ。
教会に所属する魔術師であり、上条当麻の保護を目的として派遣。そこで、上条当麻の壮絶な死闘を目撃する。

記憶を失った上条当麻を勇者として導いた張本人。


(能力)
『魔道書館』
一度見た能力・魔術ならば、一部のレア能力を除いて全て使える。
現在、2つの能力を同時に使えるまでに成長。


『所持魔物』

魔王の書(DQMT)
魔王が書き記し、魔力を宿した巨大な本。
インデックスですら知らない様々な知識が記されている。





<御坂 美琴>

海に囲まれた小国モンサンミッシェルの王女。
『超電磁砲』という最強クラスの電気能力者であり、最強クラスの上条ストーカー。

実の姉、番外個体が敵側につく事で一度心が挫けるが、謎の白い人の言葉により復活。

(能力)
『超電磁砲』
人間では最強クラスの電撃系能力。
電気や磁力を用いた攻撃はもちろん、レーダー等、様々な応用が効く。
能力名でもある電磁砲により、全ての敵を粉砕する。



『所持魔物』


ネヴァン《オリアナ・トムソン》(DMC3)

痴女。もとい魔女。

御坂と同じ電撃系の悪魔で、気に入ったと言う理由だけで、御坂に無理矢理ついてきている。


代償と引き換えに、ある程度願いを叶える力を持つ。代償は主に、御坂へのセクハラとなる。

『一方通行勢力』



<一方通行>

白い人、細い人、モヤシと呼ばれる自称細マッチョのモヤシ。
正体は、木原数多によって生み出された天使と悪魔の力を持った、元魔王アレイスター側の人間であり、「ベクトル操作」の現最強の能力者。
昔、とある理由により、教会と魔王軍の闘いに乱入し、双方皆殺しにした経歴がある。詳細は現在不明。


コーヒーと笑いに理解のある、できる男である。



(能力)
『ベクトル操作』
ありとあらゆるエネルギーの向きを操作することが出来る。
基本的に、自分への攻撃は全て攻撃元へと反射されるように設定されている。


『黒翼』
一方通行の悪魔の力を色濃く現出させた力。
圧倒的なエネルギーを圧縮させて出来た翼は、触れたモノを全て消滅させる。


『白翼』
一方通行の天使の力を色濃く現出させた力。
翼から放たれた光球は変異し、様々な攻撃方法を行う。
その威力は、黒翼と対を成すのに相応しいモノである。





<打ち止め>
御坂美琴の妹。
一方通行に強制的に同行し、番外個体を取り戻す旅に出かける。
というのは、半分建前で、本音は一方通行についていきたいだけ。

一方通行の真実を知る者の1人。




<白井 黒子>

旅に出た打ち止めへのボディーガード。「空間移動」の能力者。
打ち止めのこともマスコット的な意味で好きだが、純然たる御坂美琴のストーカー。
御坂美琴直属の侍女であるが、父親の旅掛の願いで、打ち止めを守る。

ついに御坂と合流を果たす。


一方通行の真実を知る者の1人。


(能力)
『空間移動』
文字通り、テレポートを行う。秒速50-60mほどの早さで、障害物を無視して移動出来る。
原作からの変更点は特に無し。

『スクール勢力』


<垣根帝督>

工業都市を創り上げた立役者。
元は幼少より世界を旅する勇者であったが、アレイスター勢力とのあまりの戦力差に一時撤退。
力を持った人間を集め、勇者の連合を作りアレイスター側に対抗する為、工業都市を創り上げた。

表向きは、世界に散らばる盗賊組織『スキルアウト』のボス。
本質は、世界に散らばる勇者をスカウトする『スクール』のトップである。


(能力)
『未現物質』
詳細不明。



<心理定規>

垣根と同じく、幼少より世界を旅する元勇者。現キャバ嬢。もとい、スクールNO.2。
旅の途中で垣根に出会い、面白そうなので、そのまま一緒に旅をしてきた。
工業都市を創り上げた立役者。

(能力)
『心理定規』
倒した魔物と心を通わせ、いつでも好きな時に召喚出来る。
契約時には、身体に刺青が浮かび上がり、それを触る事で、魔物を指定する。
その為、何時でも服を脱げるように、水着着用である。

<服部半蔵>

垣根と同じく、元勇者。現スクール特攻隊長。
かつて旅をしていた時、刺客として現れた一方通行に、仲間諸共半殺しにされている。

垣根にスカウトされ、スクールへと入る。
本人曰く、忍びの末裔。その為か、素の身体能力はトップクラス。

(能力)
『乱数銃器』
サイコロを振って、出た目に対応した銃器が現出される。
6が一番弱く、1が一番強い。
裏技で、1の武器を確実に出す方法があるが、半蔵曰くしんどいから滅多に使わないらしい。

作中、純粋な人間の中では、ブッチギリでトップの攻撃力を持つ。


6→ハンドガン2丁
5→サブマシンガン2丁
4→ショットガン
3→ライフル
2→???
1→パンドラ(DMC4)666種類の武器に変形するアタッシュケース。

なお、パンドラ使用時は、更にアタッシュケースについている、3列1〜6の数字があるスロットで、666種類の中から武器が決まる。
スロットを行わなければ、デフォルトで、360°に砲台が付いた丸い乗り物が現れる。
ちなみに、スロットで666が揃えば……。



<駒場 利徳>

垣根と同じく元勇者。現スクールNO.3。
その圧倒的な威圧感と物静かなカリスマ性により、スクール構成員の間では、垣根より駒場の方がまとめ役に相応しいと思われている。

半蔵と同じく、一方通行に仲間を皆殺しにされている。


(能力)
『肉体再生』
人より治癒能力が高いだけの能力。
駒場はそれを利用して、使えば身体に激痛が走る『発条包帯』という身体能力向上のアイテムを使用している。
浜面をも軽く圧倒する身体能力だが、身体は常に破壊と再生による激痛に蝕まれている。


<結標淡希>

垣根と同じく元勇者。ショタコンである。
スクールの幹部。一方通行に昔、全力顔面パンチを貰っている。

(能力)
『座標移動』
自身だけでは無く、自身から離れたモノも、触れずに転移することが出来る。原作と変わらず。



<風斬氷華>

垣根のクリスタルで呼び出せる、垣根のパートナー。
普段は、工業都市を適当にウロウロしている。

正体は天使で、記憶を失い倒れていたところを、勇者時代の垣根に助けられる。
工業都市を創り上げた立役者。彼女の天使の力によって、工業都市は魔物の侵入を防ぐことが出来る。

(能力)
詳細不明。



<ヘッドギヤの少年>
頭に土星の輪のようなモノをつけた少年。麦野のファンだが、能力の相性的に、麦野よりも強い。


(能力)
『重力操作』
指定範囲に対して、重力を軽くしたり重くしたり出来る。
範囲を狭めれば、それに比例して効果も上がる。

こんばんわ、1です。


需要がどこまであるのかわかりませんが、浜面勇者5スレ目突入です。

人物紹介や、設定だけで無駄に長くなってることをお許しください……。
ま、皆さんの暇つぶしになればそれで良しと言う事で。


とりあえず、今日は人物紹介で終わりです。
現在、のんびり試行錯誤中なので、ゆたりとお待ちください。

2章-2までの素養格付

G
参考LV1

スラ坊(スライム)

F
参考LV5

マリオネット


E
参考LV10

ヘル・プライド

滝壺理后(戦闘力)

D
参考LV15

フェティッシュ

グリフォン

ヘル・ラスト

C
参考LV20

ブレイド

ガーゴイル(一匹)

アイアンゴーレム

浜面仕上(能力無)

フレンダ・セイヴェルン

絹旗最愛(窒素装甲)

白井黒子(空間移動)

B
参考LV25

佐天涙子(空気使い)

絹旗最愛(Ver2)

フロスト

上条当麻(通常右手)

インデックス(魔道書館)

ジャミラス

グラコス

ケルベロス

ガーゴイル(4体)

シャドウ

A
参考LV35

浜面(幻想使役)
麦野沈利(原子崩し)
御坂美琴(超電磁砲)
ヘッドギアの少年(重力空間)

ブリッツ(通常)
インデックス(with魔王の書)
デュラン

半蔵(乱数銃器6?4)
アクバー
麦野沈利(アルテミス装着)

浜面仕上(幻想使役Ver2)

上条当麻(竜王の顎)

S
参考LV45

エンプレス
ヘル・バンガード

塔の騎士(心理定規)
ブリッツ(赤雷)

シェリー・クロムウェル

結標淡希(座標移動)

アウレオルス・イザード(黄金錬成)

ステイル・マグヌス(魔女狩人)

アクバー(真)

御坂美琴(withネヴァン)

半蔵(3)

上条当麻(竜王の爪)

つらぬきの騎士(心理定規)

絶対等速(悪)

ゲリュオン

デュラン(ダークドレアム)

駒場利徳

SS
参考LV55

半蔵(2)

番外個体(悪)

心理定規(総合)

削板軍覇(暫定)

垣根帝督(未現物質)

エグドラシル

半蔵(1)

神裂火織(聖人)

一方通行(ベクトル操作)

SSS
参考LV70

ダークドレアム

こんばんわ、1です。

申し訳ないですが、本編開始にはもう少し時間かかりそうです。

序盤の流れはまとまったので、後は書くだけだし1ヶ月以内には、そこそこ投下出来ると思います。



よかったらヒマ潰しに、同時進行してるこっちのSSをどうぞ。


上条「……GANTZ?」御坂「黒い球体の部屋?」
上条「……GANTZ?」御坂「黒い球体の部屋?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1360904443/)



ついでに、いままでのあらすじみたいなののせときます。
このスレから初めて見る人は、これ見て面白そうだったら、最初から見てやってください。

よくわからないかもしれないこれまでのあらすじ


時系列順です





『麦野勇者』


11年前、麦野が、おじぃと共に、勇者になる為の特訓をする。

麦野がアックアと出会う。

麦野が原子崩しを習得する。

麦野がおじぃの特訓を終える。

麦野の街に、アレイスター側であるテッラが襲撃してくる。

アックア負傷により、魔物の力が宿る。

おじぃ、テッラと共に、街ごと封印する。

麦野、母親・アックアと別れ、勇者として旅に出る。

『浜面勇者プロローグ』

10年前、浜面の住む村にドラゴンが襲撃。父親や街の人間が撃退に当たる。

麦野が勇者として、撃退に参戦。浜面の父親や街の人間の犠牲、麦野の片目と片腕を犠牲に、ドラゴンを倒す。

浜面が麦野に弟子入りする。麦野勇者一時引退。


10年後、麦野が隊長の、街の守備隊に入る。

滝壺、絹旗、フレンダと出会う。

上条がインデックスの代わりに、食い逃げで捕まる。

インデックスが浜面に捕まる。

街に魔物襲来。

木原数多が上条と接触。

浜面がスラ坊と出会う。

木原数多が連れてきた『ケルベロス』が、麦野の両腕を食いちぎり、麦野に勝利する。

絹旗、インデックスがケルベロスと戦う。

浜面参戦。ケルベロスの首を一つ獲る。

フレンダ参戦。ケルベロスをトラップにかける。

ケルベロスキレる。

上条参戦。ケルベロスを圧倒し、浜面達を助ける。

上条が、古代の魔王『竜王』の魂を宿していることが判明。

ケルベロスが自爆しようとするが、能力に目覚めた浜面が、スラ坊と共にケルベロスにトドメを刺す。


ケルベロスが浜面の仲間になる。

街の復興中、ステイル、神裂が現れ、麦野に『アルテミス』を渡す。
浜面VSステイルで、浜面がステイルに勝つ。

麦野の怪我を治す為、『冥土返し』と呼ばれる医者の元へ。

一ヶ月経過


『浜面勇者 1章』

賞金首『グリフォン』を撃破。浜面が仲間にする。

海に囲まれた小さな島国『モンサンミッシェル』到着。

国王である御坂旅掛・美鈴と仲良くなる。

上条・インデックスがお尋ね者になる。

アウレオルス・イザードが国に入る。


数日後、モンサンミッシェルから東の塔に、王女である御坂美琴の救出を旅掛に依頼される。

塔の頂上で、『アイアンゴーレム』と対戦。

上条・インデックスと合流。

浜面がアイアンゴーレムを塔から落とし、撃破。仲間にする。

アイアンゴーレムが増えるが、上条を追って来た御坂によって、瞬殺される。

上条が竜王の指輪を手に入れる。

一週間後、完治した麦野を迎えに行く。

城の舞踏会に浜面達が呼ばれる。

白井黒子、番外個体、打ち止め、御坂妹が登場。

酔っぱらった麦野・御坂により、浜面・上条の理性が崩壊しかける。

深夜、アウレオルス・イザードの襲撃が始まる。

上条がアウレオルスと共に、鏡の世界へと連れていかれる。


『マリオネット』襲来。新米兵士である佐天涙子を、浜面が助ける。

『フェティッシュ』襲来。街で戦っていた兵士が次々と倒される。

浜面VSフェティッシュ。能力を使わずに戦うが、最後は佐天に助けられる。


上条、アウレオルスに圧倒されるも、竜王の顎で撃破。


街に、『ジャミラス』、『グラコス』、『デュラン』、『アクバー』が襲撃。
それぞれに、絹旗・インデックス、フレンダ、浜面、麦野が対応する。


デュランに、浜面が瀕死にされる。

アクバーと戦う麦野の元へ、御坂・白井・番外個体が参戦。


アウレオルス復活。上条の過去の記憶を呼び覚まそうとする。

絹旗・インデックス、ジャミラスに圧倒されるも、佐天参戦により、ジャミラス撃破。

フレンダ、グラコスに大ダメージを与えるも、決め手が無く大ピンチに。

一方通行登場、参戦。笑いの分からないグラコスに制裁、撃破。

浜面、能力をVer.2に進化させる術を身につけ、デュランと再戦。

麦野組、アクバー相手に4対1ですら、大苦戦。

上条、過去の記憶の断片を思い出し、暴走。竜王の封印『爪』が解放される。

暴走した上条により、アウレオルス瀕死に。上条を鏡の中へと閉じ込め、現実世界へと戻る。

インデックスが上条の元へ。アウレオルスがインデックスを見て、かつての妻の姿とうり二つである事を知る。

上条の『爪』の力により、鏡の世界崩壊。アウレオルスがインデックスを庇い、致命傷を負う。

上条がインデックスを庇い、自ら命を絶とうとする。が、アウレオルスの最後の力により、一命を取り留める。

アウレオルス死亡。

麦野組の連携により、アクバー撃破。その際、アクバーの悪意の塊が、番外個体へと取り憑く。


浜面、デュランを僅かに上回る。デュランが30秒のみ『ダークドレアム』化。

デュラン、浜面を圧倒。最後の最後に、浜面がデュランを壁に剣で串刺しに。

浜面、デュラン、共に力尽きる。

番外個体、悪意に呑まれ、アレイスター側に。

戦闘終了。


次の日、一方通行により、世界の終わりまでのタイムリミットを宣告される。

麦野組(アイテム)、削板軍覇が指揮を取る船団と共に、日本へ。

上条・インデックス・御坂美琴、上条の過去を調べる為に、上条の故郷へ。

一方通行、次の街へと世界のタイムリミットを知らせに。打ち止めが荷物に紛れ込む。
旅掛が、白井を打ち止めのボディーガードとして送り込む。


一週間後、浜面、佐天と共に、勇者として修行の旅に出る。

2ヶ月後

『浜面勇者2章』


浜面と佐天へと、半蔵率いる盗賊団が襲撃。

終始、半蔵が押すも、能力の都合上引き分けに終わる。

半蔵と共に、港町へと向かい、削板の船団に日本へと連れて行ってもらう。

日本への航海中、アレイスターによる日本への刺客『エグドラシル』と遭遇。

半蔵の攻撃によって、エグドラシルキレる。

次々と船団を破壊。浜面、半蔵が追撃するも、手も足も出ず。

削板参戦。エグドラシルを海面に叩きつける。

浜面がケルベロスのVer.2を不完全ながらも発動。エグドラシルを愉快なオブジェにする。


日本到着。削板・半蔵離脱。工業都市に浜面・佐天がビビる。

工業都市主催のサバイバルに浜面・佐天が出場する。


開幕同時に、浜面が麦野組と遭遇。滝壺・フレンダを撃破後逃走。

盗賊団スキルアウト頭領兼、勇者連合『スクール』リーダーの垣根帝督、NO.2心理定規登場。


浜面、麦野・絹旗コンビ、佐天にそれぞれ、駒場利徳、半蔵、結標淡希が、スクールの力試しとして、垣根に当てがわれる。

佐天、結標に終始押される。最後に一矢報いようとするも、完敗。佐天リタイア。

麦野絹旗、半蔵に終始押されるも、絹旗の『窒素装甲』Ver.2により、半蔵逃走。麦野絹旗が追う。

浜面、駒場に圧倒される。トドメを刺される瞬間、半蔵達が乱入。

半蔵・駒場、共に隙をつかれ、撃退される。

駒場に、スクールの目的を聞き、サバイバル終了後の一時的な同盟を組む。

2時間後



教会の魔術師神裂、ステイル、シェリー参戦。シェリーと浜面が一戦交えるも、そのまま別れる。


心理定規により、3体の魔物が参戦する。

その内の一体『山羊頭のデーモン』が浜面の前に現れる。

山羊頭を撃破するも、浜面が去った後復活。浜面の跡を追う。

半蔵達スクール組が、神裂と接触。圧倒的な力の差により、スクール組リタイア。


麦野・絹旗組、高台にてステイルと遭遇。絹旗がステイルと対決する。


浜面、『偏光能力』・『絶対等速』と遭遇。重傷を負いながらも撃破。


浜面、絶対等速戦後、山羊頭のデーモンに再び遭遇。麦野達のいる高台の方向へと逃げる。

浜面、山羊頭のデーモンに追いつかれる瞬間、紙一重で勝利する。そのまま高台へ。

絹旗、ステイルに破れる。その後、浜面乱入。

ステイルと和解、その場を離脱後、麦野が浜面に勝負を仕掛ける。

浜面、麦野に破れるが、あまりの歯応えの無さに麦野がキレる。

浜面、麦野と再戦後、麦野を撃破。しかし、麦野の突然のラブコールにより、気絶。
浜面5位、麦野4位でサバイバル終了。


一方通行密かに参戦。シェリーを下し、サバイバル優勝。
神裂、居眠りにて失格。2位に。


数日後、上条組工業都市に到着、浜面達と合流。

インデックスが全員に、魔物の力を封印し、魔具へと姿を変えさせるクリスタルを配る。
浜面が、自身の個性を奪われ暴れるも、粛清される。


垣根、心理定規が浜面達に接触。心理定規に、浜面上条組全員がボコボコにされる。

垣根の元で、浜面達特訓開始。



一週間後、エグドラシル復活。日本への進行を再開する。



『浜面勇者2章-2』へ。


『浜面勇者2章-2』



エグドラシル進行再開。

垣根によって、工業都市の守りの要『ヒューズ・カザキリ』と風斬氷華を紹介される。

一方通行、工業都市のプロテインや栄養剤を飲み、トランス状態になる。


数日後、浜面、麦野とデート。エグドラシル、怒涛の進行により、残り4時間で到着予定。垣根焦る。


警備員に捕まっていた『絶対等速』の前に、アレイスターが現れる。
家族を生き返らせる代わりに、工業都市の守りを崩すことに。




浜面麦野、街中で絹旗、フレンダ、滝壺、佐天と合流。
上条、遊園地で御坂インデックスに振り回される。
一方通行退院。打ち止め、白井にお子様ランチを振る舞う。



浜面達の前に、『絶対等速』が現れる。そのまま対決する。

浜面、絶対等速を取り逃がす。

工業都市の守りの要『ヒューズ・カザキリ』が、絶対等速の攻撃により、一時機能停止に追い込まれる。


魔物の軍団が、工業都市に入り込み、避難していなかった人間達を蹂躙する。

<魔物侵入後〜2章-2終了時まで>





絹旗・フレンダ組→途中から警備員達と行動。
高速道路→第6地区にて『フロスト』(DMC)と対決、撃破。

第6地区遊園地にて、『シャドウ』と対決。
フレンダの活躍により、撃破。シャドウを仲間にする。
その後、再び『ヒューズ・カザキリ』の元へ。



佐天→浜面捜索開始。
途中で一方通行・白井に合流。御坂の部屋情報と引き換えに、浜面捜索を手伝わせる。
第15地区にて、『ブリッツ』(DMC4)と遭遇。逃げた先に、半蔵がいた為、半蔵に助けを求める。

半蔵の最強能力が発動した為、白井の空間移動で離脱。
その後第6地区にて、御坂達と合流。追って来たブリッツと戦う。

ブリッツ撃破後、御坂に仲間にしたブリッツを譲り受け、単独で浜面捜索開始。
『ゲリュオン』(DMC)を追う浜面と合流する。



御坂→上条、インデックスと共に、遊園地にて『ブレイド』(DMC)の群れを撃破。インデックスが遊園地に残る。
佐天、白井と合流後、上条と別れ、その後ブリッツと対決。

ネヴァンとの共闘にて、ブリッツを撃破。ブリッツをクリスタルに封印する。
その後、インデックスと合流。白井と共に、『ヒューズ・カザキリ』の元へ。

麦野・滝壺組→ブレイド、フロストの群れを一網打尽。
スクールのヘッドギアの少年達と合流後、『ヘル・バンガード』(DMC3)襲撃。
大きな被害を出しつつも、ヘル・バンガードを撃退。


数十分後、浜面が撃退し損ねた『エンプレス』が襲撃。これを撃破する。
その後、『ヒューズ・カザキリ』周辺にて、他の仲間の合流を待つ。



上条→御坂達と別れた後、遊園地に取り残されていた青髪や小萌を避難シェルターへと避難させる。

避難の途中、魔物に襲われたところを、通りすがりの『絶対等速』に手助けしてもらい、以後そのまま行動を共にしている。
上条は、『絶対等速』の正体をまだ知らない。


一方通行→白井、佐天と別れた後、打ち止めを避難シェルターに避難させる。
その後、半蔵や駒場と対峙するが、戦うこと無くその場は静まる。
レンタルビデオ屋で、ガキ使のDVDを物色中に、ブリッツの襲撃に合うが、返り討ちに。
2回目の魔物襲撃の際、空に空いた魔物が出てくる大きな穴に対して、強烈な攻撃を加え、無理矢理穴を塞いだ。

浜面→1回目の魔物襲撃時に、真っ先に『ガーゴイル』(ダークソウル)との戦闘に。
空中を飛び回り、遠く離れた17地区にて勝利を納め、ガーゴイルを仲間にする。

その後、『ヒューズ・カザキリ』の元へと向かう際に、木原数多の作品であるエンプレスに遭遇。
モノレールまで逃げるも、そこでも襲撃に会い、モノレールごと叩き潰し、どこか遠くに殴り飛ばした。

再び、『ヒューズ・カザキリ』を目指すが、大きな馬車を引く巨馬『ゲリュオン』と、馬車の中にいる女性に遭遇。

途中、佐天との合流を果たすが、圧倒的な力の差を見せつけられ、近くの建物に叩きつけられる。







『そして、物語は第2章-3』へ。

あらすじ投下終了です。

改めて見ると、無駄に長い話ですね……
まぁ、初めましての方も、これ見れば大体わかるんじゃないかなと。多分。


それでは、また近い内に、前スレで投下出来なかった部分を投下します。
もう少しだけお待ちください。

こんにちは、1です。

今日の夜、最低でも明日の夜までには、前回入りきらなかった心理定規と一方通行の話を投下していきます。



もうしばらくお待ちを。

何とかキリがいいとこまでまとめられました。


前スレの977らへんの時系列の話になります。


そこまで長くないですが、ゆたりと投下していきます。

14:28



『ヒューズ・カザキリ』




心理定規「…………」

ヘッドギア「心理定規さん……」




工業都市を守る『ヒューズ・カザキリ』の下。
心理定規と、援軍としてやって来たヘッドギアの少年は、ただならぬ気配に、辺りを警戒している。



心理定規「……居るわね、何かが……」スッ……

つらぬきの騎士「…………」チャキッ……


心理定規は、自身の能力で呼び出した、つらぬきの騎士(デモンズソウル)に警戒を促す。




そして、その瞬間は訪れる。

ブゥゥゥゥウウンッ……



ゴォォォォォオオオンッ!!!
ゴォォォォォオオオンッ!!!




ヘッドギア「!?こ、この鐘の音は……この魔法陣みたいなのは……まさか!!」キョロキョロ




突如、『ヒューズ・カザキリ』の周囲を囲むように、見覚えのある魔法陣が多数出現する。


同時に、頭の芯まで響くような鐘の音が、辺りに鳴り響く。



ヘッドギアの少年が辺りを見回す。
先ほど、嫌と言うほど見せつけられた魔法陣。
ということは、近くに居るハズなのだ。あの黒い死神が。

シュンッ!!!



ヘル・スロウス「「ヒャァァァァアアアアッ!!!!!」」ブンッ!!



次の瞬間、ヘッドギアの少年の予想とは違い、白いフードを被ったような死神が、心理定規の背後に数匹姿を現す。



短距離ながらも瞬間移動を行うことが出来るタイプの死神だ。
ヘル・スロウスは、手にした鎌で心理定規に襲い掛かる。




ブォンッ!!!


つらぬきの騎士「…………」チャキッ……


心理定規「ありがと、つらぬきの騎士。流石私の頼れるナイト様よね」

ヘル・スロウス「ァ…………」サァァァッ……」



つらぬきの騎士が、手に携える刃の大きな剣を一振りすると、心理定規に背後から襲い掛かっていたヘル・スロウス達は、真っ二つに分かれ、音も無く砂のように崩れ去っていった。



ヘッドギア「け、剣が見えなかったっス……流石心理定規さんの魔物……格が違うっスね……」


心理定規「そんなこと言ってる場合じゃないわよ。どうやらアレが、死神達のボスみたいね」



心理定規が、『ヒューズ・カザキリ』のてっぺんを見上げる。

ゴォォォォォオオオンッ!!!


ヘル・バンガード「ォォォォォォオオオッ……」


ゴォォォォォオオオンッ!!!




そこには、鐘の音と共に現れた、黒いボロ布を纏い、大きな鎌を手にした死神が、心理定規達を見下ろしていた。



ヘッドギア「やっぱりアイツか!!気をつけて下さい!!
アイツは、色んなところから瞬間移動で飛び出して来るっスよ!!」


心理定規「どこから来ても同じよ。私に近づけば、その瞬間彼が真っ二つにするか、剣で身体を貫いてくれるわ」



つらぬきの騎士「…………」スッ……



つらぬきの騎士が、ヘル・バンガードに意識を集中する。
彼の間合いに入った瞬間、全ての敵は、一閃の元に断ち切られるか、彼の独特な形状の剣に貫かれるだろう。




ならば、近づかなければよいのだが。

ゴォォォォォオオオンッ!!!


ヘル・バンガード「ォォォォォォォォォォォォオオオオオオッ!!!!!」


ゴォォォォォオオオンッ!!!



ヘル・バンガードの雄叫びと共に、鐘の音が鳴り響く。


その瞬間、『ヒューズ・カザキリ』の周囲に、魔法陣が空間に穴を開けながら、出現する。



ヘル・レイス「ォォォ……ォォォ……」ズルゥッ……



そこから出現し、地上へと落ちてくるのは、何やら燃え盛る大きな塊を担いだ、奴隷のような魔物達であった。

七つの大罪『憤怒』を司る死神『ヘル・レイス』




手にした大きな塊に溜め込まれたその怒りは、一つの現象をもって解放されるのだ。


爆発という解放を。




ヘル・レイス達が、魔法陣に空いた穴から、次々に這い出ては落下していく。


落下地点には、『ヒューズ・カザキリ』と心理定規達が。

心理定規「!?……あれはマズイわ。あの魔物は自爆するタイプ。しかもあの数だと、この塔でも一溜まりもないわよ!!」


ヘッドギア「そ、そんなこと言っても一体どうすれば!!」


ヘッドギアの少年はうろたえている。



心理定規「とにかく地面に着く前に片付けるわよ!!つらぬきの騎士!!片っ端から斬ってやりなさい!!」


心理定規がつらぬきの騎士に命ずる。



確かにこのつらぬきの騎士の実力ならば、地面に着弾し、爆弾を爆発させる一瞬前に、仕留めることも容易であろう。



しかし、『ヒューズ・カザキリ』を狙うのは、この黒い死神だけではなかった。

『ふむ。そろそろ行こうか、ゲリュオン』


ゲリュオン「ヒヒィィィィィイイイインッ!!!!」カッ!!






突如、黒い巨馬が姿を現し、その目が妖しく光る。






現在の時間は14:30。



浜面撃退から5分後。



ゲリュオンと謎の女性は到着していたのだ。
『ヒューズ・カザキリ』の元に。

…………




ゲリュオンの力の発動と共に、全ての時が止まっていく。



ゲリュオンと謎の女性。



そして、落下する爆弾ヘル・レイスを除いて。



『さて。時が止まっているのにこう言うのも変だが、時間もあまり無い。
本当は彼女の能力全てが欲しかったのだが……まぁ、いい。一部だけでも持っていければいいか』スッ……



謎の女性が馬車から降り、止まっている時の中で、素早く心理定規に近づき、手を頭の上に乗せる。




『さぁ……『心理定規』……魔物と心を通わす力……どんな力なのか、楽しみだな……」ォォォオオッ……








そして、時は動き出す。

心理定規「……!?なっ……」


心理定規は目を疑う。


先程まで遥か上空にいたヘル・レイス達が、あと数秒で地面に着弾する位置まで落ちて来ているのだ。



心理定規「くっ!!つらぬきの騎士!!アイツ等を全部……あれ?」


心理定規は、再び目を疑う。



隣にいたハズのつらぬきの騎士が、いつの間にか姿を消していたのだ。


しかも、再び呼び出そうにも力を感じない。存在自体を感じないのだ。





心理定規「な、なんで……」ハッ!?



心理定規が目の前を真っ直ぐ見る。

???「この少年の力も中々興味深いモノのようだからな。じっくり解析させてもらうよ。時間をかけてね……」


そこには、黒い巨馬とその傍らに立つ、目の下の隈が凄いことになっている女性が立っていた。



その隣には、気を失っているヘッドギアの少年を担いだつらぬきの騎士も。





心理定規「何で……まさか……力を盗られ」カッ!!!




次の瞬間、心理定規と『ヒューズ・カザキリ』を、真っ赤な光が包みこんだ。




それは、怒りを具現化したような真っ赤な光。



その光は連鎖的に生まれていき、『ヒューズ・カザキリ』は爆炎に包まれていた。

14:34



ォォォォォォオオオオオオッ……



大量のヘル・レイスによる爆撃により、爆炎に包まれた『ヒューズ・カザキリ』の機能が一時的に停止。


機能復帰には、数分を要するだろう。




その数分の間、工業都市は、魔物の侵入を許す事となる。




『ふむ。どうやら襲撃は成功したようだな。やれやれ、これで上の指示はクリアしたかな?
自分の目的の為とは言え、人に指示されて動くというのは肩が凝るな……それに爆発のせいか少し暑い……』フゥッ……


女性は、自分の肩を揉みながら、首を回し始める。


そして、暑さのあまり自らの服を脱ごうとしたその瞬間






「テメェは……何でテメェがここにいやがるンだァ?」ザッ!!

燃え盛る『ヒューズ・カザキリ』から少し離れた場所。
女性や巨馬の背後から、突如声が聞こえて来た。



女性が振り向くと、よく見知った少年が、所々ススで汚れた少女を担いでいる。



『いやはや。まさかここで君に会えるとは思ってなかったな、一方通行。
その少女をあの爆発から救い出したのか。流石、最強の能力者だな』


女性は、気だるそうに話しかける。




一方通行「こっちこそテメェにこんな所で会うとはよォ……久しぶりじゃねェか、木ィィィ山ァァアアちゃァァン。
暑がりの引きこもりが、こンな初夏の昼間に何で外に出てンだァ?」




一方通行が女性を木山と呼ぶ。

木山「私には私のやるべきことがあってね。ちょうど君が担いでいる少女に用があるのだよ。
どうだろう?その子をこちらに渡して貰えないかい?」



一方通行「欲しければ、俺から奪いとってみなァ……優しく捻り潰してやるからよォ……」



一方通行が不敵に笑みを浮かべる。



木山「ふぅ……やはり今回はこれで諦めるしかないようだな。仕方ない、ここから離れるとするか」スッ……


木山は、再びゲリュオンの馬車の中へと入る。




一方通行「おいおい、俺がそう簡単にお前等を逃がすと思」




木山「ゲリュオン」

ゲリュオン「ヒヒィィィィィイイイインッ!!!」カッ!!


その瞬間、ゲリュオンの目が妖しく光る。

一方通行「ってンのか?って……逃げられたか」


いつの間にか、瞬きすらしてないのに、ゲリュオンと木山は姿を消していた。



一方通行「あの馬はゲリュオンだっけかァ?時止めの戦馬か。
また厄介なの同士で行動しやがって。オラ、起きろクソガキ」ビシッ!!ビシッ!!!



心理定規「ヘブッ!!オブッ!!!はっ!?こ、ここは何処?私は誰?」


一方通行「ベタなことやってンじゃねェよ全く」

14:36




心理定規「そう……貴方が助けてくれたのね。ありがとう、礼を言うわ。一方通行」



一方通行「いらねェよ。それより、あの空に空いた馬鹿デカイ穴を何とかしなくちゃならねェンだ。
テメェがもう何ともないなら、俺はもう行くぞ?」



心理定規「ちょっと待って。私の魔物も何体か……あれ?」



心理定規の言葉が詰まる。
呼び出そうとした高位の魔物の何体かの反応が全く無いのだ。

心理定規「ウソ……何で?」


一方通行「木山の野郎の仕業だろ。あの引きこもりの脱ぎ女は、そういう能力を持ってやがンだよ。

文字通り人の能力を奪う『能力奪取』(スキルバンディット)ってヤツだ。
詳しい話はまた今度だなァ。テメェは残った力で自分の身とこの塔を、出来る限り守りな」グググッ……



ダンッ!!!



一方通行は足に力を溜めて飛び出すと、瞬く間に姿が見えなくなった。




心理定規「『能力奪取』って……そんな能力アリなの?」

14:35




第1地区



一方通行「ここが穴の中心真下辺りか……ったく、どいつもこいつも世話焼かせやがって……少しはゆっくりさせてもらいたいモンだァ」



一方通行が空に空いた大きな穴の中心に着き、ゆっくりと意識を集中させる。






バサァッ!!!


一方通行「……全く、俺みたいなのには似合わねェモノだよなァ……笑えるぜ」




目を開けた一方通行の背には、片翼の白い翼が出現していた。
それはまるで、天使の翼のように、真っ白で神々しい翼。

フッ……





白翼から、一枚の羽根が抜け落ち、それが1メートル程の大きさの光球に姿を変えて、ゆっくりと空へと飛んで行く。


それはまるで、タンポポの綿毛のように。行き先は、遥か上空に空いた、大きな穴。




バサァッ!!!


一方通行が白翼を軽く羽ばたかせる。
それに伴い、数十の羽根が抜け落ち、それら全てが光球となって、上空へと飛んで行く。




一方通行「さァて、これでお出迎えの準備は万端だァ。遠路遥々お越し下さった方々に、壮大な花火をご覧になっていただかねェとな……ッ!?」ピクッ!?




ふと、一方通行が何者かの気配に気づき、穴を見つめる。

一方通行「……来た……来た、来た、来たよ来たぜ来やがったなあンのクソ野郎ォがァァアアッ!!!!!」




一方通行が、歓喜と憤怒を混じえたような複雑な表情で、空に向けて叫んでいる。


彼が待ち望んでいた人物が、とうとう動き出したのだ。

ォォォォォォオオオオオオッ……



木原数多「おーおー、盛り上がってんなぁオイ。だけどまだ足んねぇなぁ、足りてねぇよ」



魔界から繋がった穴の中から、木原が工業都市を見下ろす。
そこには、様々な建物が崩壊し、至る所から火の手が上がっているのが見える。



木原数多「折角のパーティーなんだからよぉ……もっと派手にやろうぜ!!なぁ、オイ!!」


木原が後ろを振り向きながら、高らかに声を挙げる。
そこには、工業都市に大ダメージを与える為に、木原が選び抜いた高位の魔物達が、息を潜めていた。

木原数多「チッ!!こっちもノリが悪ぃな……しゃーねぇ!!さっさと終わらせて、データのまとめでもするか。……ん?」



再び地上を見下ろす木原の目に、見覚えのあるモノが現れる。
それは、白く輝く、1メートル程の大きさの光球。


それが、フワフワと綿毛のように、こちらに向かって来ている。
そしてその数は、ドンドン増えていく。




木原数多「オイオイ……出だしからやってくれんじゃねぇか、一方通行……」ヤレヤレ……



木原はめんどくさいといった表情で、首を振っている。



次の瞬間、白く輝く光球が破裂し、穴の中を照らすような大爆発が起きた。

絹旗が拐われ一方通行の精神植え付けられて
浜面達の前に敵として現れる展開マダー?

投下終了です。


これで、前回スレの最後らへんの裏側が終わりました。

ここから、ようやく新しい話になるんですが……しばしお待ちを。


とりあえず、>>1の好きな敵ベスト10に入るつらぬきの騎士が敵に回ったので、VSつらぬきの騎士を書くのが楽しみです。めちゃくちゃ濃いバトルにしたいです。


それではおやすみなさい。


>>79
その展開は100%ないですね。残念ながら。

こんばんわ、1です。

ただいま仕事もプライベートも夢への道のりも大忙しです。
しばらくの間、じっくり書くことも構想を練る事もできそうにないとです。


てなわけで、状況が落ち着くまでは、投下できそうにありません。
数少ない待っていただいてる方々には申し訳ないですが、しばらくお暇をいただきたいと思います。


投下する時は、2、3日間くらい連続して投下すると思うので、更新を見かけたらヒマ潰しに読んでやって下さい。

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom