まどか「今日も一人でお弁当か」(457)
さやか「鹿目さん、一緒にお弁当……」
女子1「いいじゃん、ほっとこ」
女子2「何かあんまりうちらと溶け込みたくないみたいじゃん?あの子」
さやか「え……そんなこと」
仁美「いつも一人でお弁当食べて」
さやか「うん……」
女子1「好きで食べてるんでしょ?行こーよ」
さやか「……」チラッ
トトト...
代行 pIsx8cbL0
>>1ありがとう
さやか「鹿目さん、一緒にお弁当……」
女子1「いいじゃん、ほっとこ」
女子2「何かあんまりうちらと溶け込みたくないみたいじゃん?あの子」
さやか「え……そんなこと」
仁美「いつも一人でお弁当食べて」
さやか「うん……」
女子1「好きで食べてるんでしょ?行こーよ」
さやか「……」チラッ
トトト...
パタン
まどか「……」
まどか「(新しいクラスになってから、一緒にお弁当食べようって言ってくれる人、いなくなっちゃったなあ)」
まどか「(……今日もまた、一緒に食べようって言えなかったし……)」
ざわざわ
男子「よーし、外で食いに行こうぜ!」
女子「屋上でしょー」
まどか「……」
まどか「(二年生になってからは殆どの人が教室から出て行ってお弁当食べるからちょっとはマシだけど……)」
まどか「……はあ」
まどか「……私、友達出来ないのかなあ」
パクッ...
まどか「(……パパの料理も美味しくないよ)」
◆
放課後
まどか「……」
マドマド...
まどか「……家に帰りたくないなあ。でも学校は皆部活やってるし……」
まどか「……どうして私って、こうなんだろう。何もできなくて、ただ生きてるだけで……」
スウゥ...
まどか「……」ピタッ
カラカラッ、
カラカランッ...
まどか「……」
魔女「しゃあああ」
まどか「……え?」
まどか「……嘘、でしょ?何これ、え?」
パーンッ
パンパンパンッ
まどか「!?」
魔女「ぐぎゃああああ」
??「伏せて!」
まどか「っ」ばっ
??「……すぐに終わるわ」
まどか「……へ、あの」
淫獣「彼女は魔法少女」
まどか「ひっ!?」
淫獣「魔女を狩る者さ」
まどか「……魔法、少女?」
??「……」
まどか「魔女?」
まどか「(どうしてこんな……わけわかんないよ)」
淫獣「鹿目まどか」
まどか「!何で私の名前……」
淫獣「僕と契約して――」
??「おしゃべりは後にして」
淫獣「……倒せるのかい?」
??「一発で」スッ
ッパーンッ
魔女「おんぎゃあああああああ」
シュウゥッ
まどか「……消えた」
??「……危ないところだったわね」
まどか「……は、はい」
淫獣「僕はキュゥべえ、宜しくねまどか」
??「……」グリッ
QB「!?突然何……うわあ!」
??「……」ダッ
まどか「あ、あの!」
まどか「(……行っちゃった。助けてもらったお礼も何も……言ってないのに)」
次の日
まどか「(はあ……一体昨日のはなんだったんだろう)」
まどか「(魔女に、魔法少女――それにあの子は)」
ガラッ
先生「はーい、皆席ついてー」
がやがや
先生「今日は大切な連絡があるからよく聞いてねん♪」
さやか「新しい彼氏できたんだってさ……」コソコソ
女子「卵焼き作るの上手い彼らしいねえ?」
まどか「(そっか、だからあんなに機嫌いいんだなあ)」
先生「実は本日!私とある人が付き合って……」
ざわざわ
がやがや
男子「自慢話長ぇ」
女子「仕方ないけどさあ、それよりあの教室の外、誰かいない?」
男子「うおっ、まじだ」
まどか「(あの髪の長さ……)」
先生「……ということで」
まどか「(はあ、やっと終わった、先生の話)」
先生「転校生紹介します♪」ケロッ
しーん...
男子「そっちが先だろ」ぼそっ
女子「先生だから仕方無い」こそっ
先生「何か言いました?」ニッコリ
しーん...
先生「はい……では暁美さん、入ってきて」
ガラッ
まどか「……あ」
まどか「(嘘、あの子――)」
ザワ...
??「暁美ほむらです。宜しくお願いします」ペコッ
先生「暁美さんは心臓の病院で入院していたんだけど、つい先日、退院予定を早めて
学校に出て来られたの。まだまだ不自由なことが多いと思うから皆宜しくね」
男子「美人ー」
女子「いいなあ」
パチパチ
まどか「(……まさか、昨日の魔法少女の人が……どうして)」
ジッ...
まどか「!」ビクッ
まどか「(見られてる……?)」
先生「それじゃあ休憩時間!」
ほむら「……」フイッ
まどか「あ……」
まどか「……」ホッ
休憩時間
まどか「(……どうしようかなあ、私。一時間目は保健室行って寝ておこうかな。
確か、美術だったはずだし……)」
ガラッ
まどか「(いいや、もう何度もサボっちゃってるんだし……)」
「鹿目さん」
まどか「……!?」
まどか「は、はい……?」マドマド
クルッ
ほむら「保健室?」
まどか「……へ?あ、あの」
まどか「(何でこの子が私に話しかけて……!?そうだ私、昨日のお礼言わなきゃ……)」
ほむら「私もちょうど行こうと思ってたところだから。つれて行ってくれない?」
まどか「……は、はい」
まどか「(でも、怖くて言えない……)」
ザワザワ
女子1「あの子、いつも一人だからって転校生を友達にしようとしてるわけ?」
女子2「友達(笑)」
今回はちゃんと完結させるんだろうな
ほむら「……」
まどか「あ、はは」
まどか「(……この子にも聞こえてるのに。こんなこと言われてる子となんて、一緒にいたくないよね)」
ほむら「行きましょう、まどか」
まどか「……え?」
スッ...
まどか「(今、名前を……)」
まどか「……う、うん」
トトトッ
◆
まどか「あの、暁美、さん?」
ほむら「ほむらでいいわ」
まどか「……でも私、」
ほむら「美樹さやかも、志筑仁美も名前で呼んでいたんじゃないの?」
まどか「へっ!?ど、どうして美樹さんと志筑さん……?」
ほむら「……」ピタッ
ほむら「……何でもないわ」
まどか「……う、ん」
まどか「(私、変なこと言っちゃってないかな。暁美さん、だんだん早足になっちゃってる)」
>>22
そのつもり
ほむら「……」
まどか「あ、あの」
ほむら「なに?」
まどか「いや……えっと、昨日は、その」
ほむら「お礼ならいらないわ。その代わりにあのキュゥべえというおかしな生物に話しかけられても無視して」
まどか「……わ、わかった」
まどか「(……よくわからないけれど、一応頷いておかなきゃ)」
ほむら「……保健室、こっちよね」
まどか「あ、うん」
まどか「(まるで私が案内されてるみたい……)」
ほむら「まどか」
まどか「な、なにっ!?」
まどか「(そういえば、保健室もそうだけどどうして私の名前……知ってるんだろう)」
ほむら「……いつも、一人なの?」
まどか「えっ……」
ほむら「教室でも、毎日……」
まどか「それは……ははっ、一人っていうか……」
まどか「私、友達いないから……」
ほむら「……まどか」
まどか「私、暗いんだって。それでとっつき難いって思われてるみたいで……」
ほむら「そんなこと」
まどか「……だからよけい自分に自信が持てないし、なんていうのかなあ、もう友達だって……」
まどか「(……いらないかな、なんて)」
ほむら「なら、私が」
まどか「……暁美さん?」
ほむら「……!」
ほむら「……私が、あなたの友達」
まどか「……でも」
ほむら「あなたの、最高の友達になってみせる」
まどか「……暁美さん」
ザワ...
上級生1「あの子転校生?」
上級生2「ていうかいきなり何あの子」クスクスッ
まどか「あっ……」
ほむら「……保健室、入りましょう」フイッ
まどか「……私、教室戻るね」
ほむら「え?でも、あなたも保健室に用事があったんじゃ」
まどか「へへっ、ここまで来たら治っちゃった」
まどか「(本当は逆に頭がズキズキしてきたけど……)」
ほむら「……そう」
まどか「暁美さんは保健室で寝て来なよ!心臓の病気、だっけ?」
ほむら「……」
ほむら「……そうね、そうさせてもらうわ」
◆
ガラッ
まどか「……」
しーん
まどか「(あ、そっか。みんな美術室に……)」
まどか「私も早く行かなきゃ……」
ガッ
まどか「!?」
ばたんっ
まどか「ったた……」
まどか「なんでこんなところに椅子なんか……」
タタタッ
まどか「……とりあえず立ち上がらなきゃ」グッ
ガラッ
男子「……お」
まどか「……!」
男子「鹿目、お前何やってんの?」
まどか「えっ?」
男子「そこ、俺の席なんだけど。ていうかなに?机の中覗こうとかしてたわけ?」
まどか「……し、してないよ!?」
男子「じゃあなんだよその格好」
まどか「……これは」
まどか「(椅子に足が引っ掛かって、それで……)」
男子「こんなとこでこけたってのか?」ニヤニヤ
まどか「……っ」カアァッ
男子「うわっ、だっせえ」
まどか「……」
男子「まじありえねえっての」
キーンコーンカーンコーン
男子「おっと、授業始まる」
ガラガラッ
ダダダッ...
まどか「……」
まどか「……あ、私も、行かなきゃ」
グスッ
まどか「……」
まどか「こんなの、全然悲しくも悔しくもないよ、私……」
美術室
がらっ
まどか「すいません、遅れました」
先生「……あぁ、座れ」
まどか「はい……」
クスクスッ
まどか「……」
先生「それじゃあ今日はまず二人ずつ組になって」
まどか「!」
女子1「一緒に組もうー」
女子2「いいよいいよー」
男子「じゃあ俺らはこっちで」
ワラワラ
まどか「(……ほら、やっぱりこうなるんだ)」
先生「鹿目、お前は?」
まどか「私……」
女子「かわいそー、相手いないの?」クククッ
ドッ
男子「くははっ」
女子「っくく……」
先生「お前等なあ……」
がたんっ
一同「!?」
さやか「……鹿目さん」
まどか「……へ?」
さやか「あたしたちと一緒にやんない?」
仁美「先生、三人でも構いませんわよね?」
ざわ...
先生「あぁ、そうだな。構わないぞ」
女子1「ちょ、別に気にすることないのにねえ」
女子2「ほんとほんと」
男子1「つまんねえの」
まどか「……美樹さん、志筑さん」
さやか「あたしたちのことはさやかと仁美でいいって」
仁美「そうですわ」
まどか「う、うん……」
ガラッ
先生「ん?」
ほむら「……すいません、遅れました」
先生「あぁ、転校生か。保健室へ行っていたんじゃないのか?」
ほむら「よくなりましたから」
先生「それなら今ちょうど二人組みにわかれるところだったんだが」
女子1「暁美さん、暁美さん!」
女子2「私と組もう!」
男子「俺とどうっすか!」
女子3「二人で一緒にぜひ!」
さやか「うわあ……」
仁美「転校生さんが来た途端これですのね……」
まどか「……うん」
ほむら「……ごめんなさい、私は」
ジッ
まどか「!」
さやか「あれ?かなり鹿目さんにガン飛ばしてきてない?」
仁美「……のようですわね」
ほむら「まどか」
まどか「えっ」
ほむら「……一緒に組んでもいい?」
まどか「で、でも……」
さやか・仁美「」
さやか「あー、あたしらはいいよ」
仁美「気にしないで、鹿目さん」
まどか「……う、ん」
ほむら「……まどか」
まどか「……ごめんね?」
さやか「いいって」
ざわざわ...
女子1「うわ……最低」
女子2「ていうか何で転校生、あんなのに構うわけ?」
女子3「せっかくさやかたちのグループにお情けでいれてもらったのにさあ」
まどか「……」
ほむら「……」
まどか「暁美さん」
ほむら「……この辺りに座りましょう」
まどか「……うん」コクッ
ザワザワ
ガヤガヤ
まどか「(みんなの……視線が痛い)」
「 」
「 」
先生「……」
まどか「(先生、何も言ってくれないんだ。当然だよね、私なんて滅多に授業にも出てないんだし、
面倒ごとなんかに関わりたくないもんね……)」
先生「……」コホンッ
先生「それじゃあ今日はお互いのデッサンな。始めて」
ザワザワ
まどか「あ、じゃあ……私、絵下手なんだけど……」
ほむら「大丈夫よ、私もだから」
まどか「あ、そ、そっか、あはは……」
まどか「(どうしよう、こういう場合ってどういう会話すればいいかわからないよ……)」
ほむら「……まどか?」ホムッ
まどか「あ、ううん!」
女子1「あの二人まじでなんなの?」
女子2「カナメさんうざいんですけど」
まどか「……」ビクッ
まどか「(聞こえない振り、しなきゃ……)」
ほむら「……」
サラサラ
まどか「(私も、書かないと……)」
ほむら「……」
まどか「(う、なんか見られてる……でも、暁美さん、本当に綺麗な子だなあ)」
ほむら「……」カキカキ
まどか「(……こんな子と友達になれたら、きっと毎日楽しいんだろうなあ)」
『あなたの、最高の友達になってみせる』
まどか「……」
ほむら「まどか?」
まどか「え?」
ほむら「書かないの?」
まどか「……あ、うん」
男子「今の聞いた?」
女子1「早速名前呼びじゃん」
まどか「……時間、なくなっちゃうもんね」
ほむら「えぇ」
まどか「(暁美さんは、きっとお情けで私といてくれるだけで……あの言葉だって、嘘だよね)」
まどか「(今の今までだって、そうだったんだもん)」
カキ、カキ、
まどか「(期待なんてしちゃだめ……)」
数十分後
キーンコーンカーンコーン
先生「それじゃあ、出来てる人も出来てない人も絵を前に持って来てここへ置いて」
ザワザワ
まどか「(あんまり書けなかった……)」
ほむら「まどか、どう?」
まどか「あ、私全然……」
ほむら「見てもいい?」
まどか「(ここで断ったらどう思われるかな……こんなに下手なの、見せたらもっと嫌かも知れないし……)」
ほむら「だめ?」
まどか「あ、えっと……」
ヒョイッ
まどか「!?」
男子「どれどれー?」
女子「ぷっ、何これカナメさん超天才じゃん、ピカソ?」クスクスッ
まどか「……っ」カァア
まどか「(どうしよう、どうしよう、どうしよう……!先生も気付いてくれないし)」
まどか「(暁美さんだって……)」
スッ
ほむら「それ、貸してもらえる?」ホムッ
女子1「!?」
女子2「あ、どうぞ!」
ほむら「……」
まどか「暁美さん……やっぱり私書き直し……」
ほむら「……可愛いわ」
まどか「え?」
ほむら「……まどかの絵。私こんなに可愛くなんてないのに……」
まどか「そんな……」
ザワザワ
ほむら「……素敵な絵」
まどか「……あ、ありがとう」
まどか「(どうして暁美さん、そんなこと――)」
女子1「何あれ意味わかんない」
女子2「素敵な絵ってきもっ」
まどか「……」グッ
まどか「(そんなこと言ったら、暁美さんまでいじめられちゃうのに)」
先生「おーい、そこ何やってるんだ?早く前にもってこい」
ほむら「はい」
まどか「……」
◆
昼休み
まどか「……」ハア
まどか「(……食欲、ないな)」
ガヤガヤ
女子1「どうする?暁美さん誘う?」
女子2「あーでもまたカナメさん誘いに行くんじゃないの?」
女子1「あんな子のどこがいいのかわかんないわー」
ガラッ
タタタッ...
まどか「(そんなわけないよ……もう暁美さんだって)」
トッ...
ほむら「まどか」
まどか「……暁美さん」
ほむら「……どうしたの?」
まどか「えっと……」
ほむら「一緒に、食べていい?お弁当」
まどか「……」
まどか「う、うん」
さやか「……」
仁美「……」
ガラッ
まどか「……あ」
バタン
まどか「(……美樹さんたち、私たちのこと、見てたのかな)」
まどか「(美術の件もあったし……きっと怒ってるんだろうな)」
ほむら「どこで食べる?いつも屋上で……」
まどか「えっ!?お、屋上なんて……」
ほむら「……」
まどか「私、出来れば教室がいいなって……」
まどか「(屋上に行ったらきっと色んな人に見られて笑われちゃう……)」
ほむら「わかったわ」
まどか「ごめんね?」
ほむら「どうして謝るの?」
まどか「え……だって」
ほむら「……」コトッ
ほむら「それじゃあ、食べましょうか」
まどか「あ、うん……」
まどか「(誰かと一緒にお昼食べるなんて久しぶりで……緊張してきちゃった)」
ほむら「……」ハムッ
まどか「……あ、いただきます」カタッ
ぐちゃあ
まどか「!?」
ほむら「……」ホムッ
まどか「(お弁当、ぐちゃぐちゃ……誰かが私の鞄、振ったのかな……)」
ほむら「……まどか」
まどか「あ、はは……私がちゃんと持ってこなかったのが悪かったのかな!
帰ったらパパにごめんなさいって言わなきゃ!」
ほむら「……」
まどか「……うわあ、それにしてもすごいことになってるなあ……」
ほむら「……」ホムッ
まどか「……もう、ぐちゃぐちゃ……」グスッ
まどか「(……泣いちゃだめなのに。どうして私ってこんなに弱いんだろう……。
暁美さんにも変に思われちゃうよ……もう、だめだよ私……こんなの)」
ほむら「!……まどか」
まどか「ご、ごめんね暁美さん!私、今ちょっと目に何か入ったみたいでその……」
グイッ
まどか「!?」
ほむほむマジ天ほむ
ほむら「まどか、大丈夫……」ギュッ
まどか「あ、暁美さん……?」
ほむら「私がずっと、一緒にいるから」
まどか「……!」
ほむら「だからまどか、安心して」
まどか「……暁美、さん」
まどか「……」コクッ
―――――
――――― ――
ザワザワ
「知ってる?」
「あぁ、見た見た」
「今度の転校生レズってるんだってさ」
「ほんっとねえわ、あんな美人顔でレズとかさあ」
「しかも相手はあのブスな二年生の子でしょ?カナメさんだった?」
「……」
―――――
――――― ――
放課後
まどか「……」
ほむら「まどか、一緒に帰りましょう」
まどか「あ、うん……」
まどか「(誰かと帰るのも久しぶりだなあ)」
ガラッ
トトト...
まどか「(でも、やっぱり変な感じ……)」
ほむら「……」ホムホム、
まどか「(どうして暁美さんは、ここまでこんな私にしてくれるんだろう)」
ほむら「それじゃあ私、下駄箱まだ向こうだから」
まどか「あ、うん」
ほむら「すぐに履き替えて来るわ」
まどか「い、急がなくて良いよ」
まどか「(……よくわかんないや、暁美さん)」
ガタッ
まどか「……」ハキハキ、
まどか「いたっ」
まどか「……画鋲」
「子どもっぽい悪戯ね、まったく」
まどか「え?」
泣いた
??「……」
カラカラ
??「はい、これでもう大丈夫。傷口はちゃんと洗っておいたほうがいいわよ」
まどか「え、あの……」
トトト...
まどか「……」
まどか「上級生、かな……」
まどか「(吃驚して涙も引いていっちゃった……)」
ほむら「まどか?」
まどか「あ、ごめん暁美さん!すぐに……」
ほむら「……画鋲?」
まどか「こ、これはその……さっき掃除してた人が置いていったみたいっていうか!」
まどか「(あんまり心配……はないか、あんまり嫌われるようなことがないようにしなきゃ)」
ほむら「……そう」
まどか「うん……」
ほむら「……」ホム
ほむら「帰りましょうか」
――――― ――
まどか「……」マドマド
ほむら「……」ホムホム
まどか「(何か、話したほうがいいよね……でも話題がないし……それに)」
ほむら「……!」
まどか「暁美さん」
ほむら「まずいわ、魔女の結界に足を踏み入れてしまった……」
まどか「えっ?」
スゥ...
まどか「!」
まどか「(これって、昨日の……)」
QB「やあ、また会えたね、まどか」
ほむら「!インキュベーター……!まさかまどかの前にわざと」
QB「暁美ほむら。勘違いしないでほしいな。この魔女は僕が呼んだものじゃない」
QB「まどかがいるから魔女が寄って来るんだ」
まどか「……え?」
QB「今のまどかは心にたっぷり呪いの気持ちがあるからね」
まどか「……呪い……?」
ほむら「……っ」
魔女「……ぬぐぐぐぐっ」
QB「ねえ、まどか」
まどか「……あ、あの」
QB「強くなりたいとは思わないかい?それにね、僕と契約したらなんでも一つ願いを叶えてあげられるよ」
まどか「……何でも、強く……」
ほむら「まどか、そいつの言葉に耳を貸さないで!」
QB「だから僕と契約して魔法少女になってよ」
まどか「……」ガクガクッ
QB「(あまりの恐怖で頭が回らないみたいだね、これで――)」
魔女「ぐあああああっしゃああ」
ほむら「!」
ほむら「(しまった、まどかとインキュベーターに気を取られて……!)」
「キュゥべえ!あまり急いた勧誘はしないで、って……」
「言ってるでしょ!」
ドッ...ゴーン!
ほむら「……あなたは」
??「まったくもう」
QB「弱ったなあ、君はまだ来ないと踏んでいたんだけど」
??「私もこのあたりはまだのつもりだったのよ。けど、気になってきてみれば……」
まどか「……あ、あれ?」
ほむら「まどか、大丈夫?」
まどか「……暁美さん、……それに」
??「そう、やっぱりあなたがカナメさんだったの」
まどか「……さっきの」
??「初めまして。私は巴マミ。あなた達と同じ見滝原中の三年よ」
ほむら「……」ホムウ、
まどか「あの、どうして私のこと……」
マミ「そうね、噂が色々回ってきたから。あなたは鹿目まどかさん、それから暁美ほむらさんね?」
ほむら「……えぇ」
まどか「あの、噂ってどんな……」
マミ「気にしなくていいわよ、あんなの」
QB「マミも同じようなことを言われていた時期があったしね」
さすがぼっち先輩
マミ「えぇ、そうね。今もそうだけど」
まどか「えっ……」
マミ「だから鹿目さん。あなたのことが気になってたのよ」
QB「いつ魔女に襲われるかもわからないしね」
ほむら「……つけてたの?」
マミ「そんな恐い顔しないで欲しいわ、暁美ほむらさん?」
まどか「あの……」
マミ「まあそんな感じね。キュゥべえから鹿目さんも魔法少女候補だって聞いたとき、友達になれるかもって喜んだものよ」
まどか「……!」
マミ「これから宜しくね、鹿目さん」ニッコリ
ほむら「……」ホムウ
マミ「もちろん、暁美さんもだけど」
◆
まどか「(……今日は一日で色々なことがあったなあ)」
『それじゃあ鹿目さん、暁美さん、また明日』
『まどか、僕と契約する気になったらいつでも言ってね!準備は出来てるよ!』
『私がずっと、一緒にいるから』
まどか「(……魔法、少女か)」ウト、
まどか「(……明日から、楽しくなれば……)」
まどか「(それはとっても、嬉しいなって……)」
◆
次の日
まどか「……」
ゴソッ
まどか「(あ、また画鋲……)」
トリトリ、
まどか「……」ハア
まどか「(やっぱりそう簡単に……)」
ガラッ
ドドドッ
まどか「!?」
男子「よっしゃ成功!」
女子「うわ真っ白、きったねー」
プププッ
まどか「……」
マミ『何かされたときはうわ、餓鬼っぽい!って心の中で笑ってやればいいのよ』
まどか「(大丈夫、私……こんなことでへこたれない、こんな“餓鬼っぽい”ことで……)」
女子「ちょっと、早くそこどいて掃除したらー?」
まどか「……あ」
ドンッ
まどか「ご、ごめ……」
さやか「ちょっと、何こんなとこで立ち止まって……って、あんた……」
まどか「あ、美樹さん……」
女子「あ、さやかおはよー」
さやか「……何したの?」
仁美「……すごいチョークの粉」パンパン
まどか「あ、ありがとう、志筑さん……」
女子「何したのって……」
男子「俺しらねー」
女子「ちょ……!ただ黒板消しをその子の頭に落としただけ」
さやか「……バカじゃないの」ボソッ
仁美「ちょっと、さやかさん」
女子「!」
さやか「あんたもあんただよ、鹿目さん」
まどか「えっ」
さやか「ぼそっとしてるから。もうちょっと気をつけなよね」
まどか「う、うん……」
さやかちゃんはいい子過ぎて泣ける
まどか「(もしかして、私を助けてくれたのかな……)」
仁美「はい、鹿目さん。あとはトイレかどこかの水道で洗ったほうがいいかもしれませんわ」
まどか「ありがとう……」
仁美「……さやかさんも私も、あなたのこと嫌ってませんわ。何かあったらいつでも言って」コソッ
まどか「!」
仁美「待ってますわ」ニッコリ
まどか「……」
まどか「……志筑さん、美樹さん……」コクッ
ガラッ
まどか「……あ、暁美さん」
ほむら「……おはよう、まどか。……その頭、どうしたの?」
まどか「あ、これはその……!」
まどか「暁美さんこそ……足」
ほむら「……どうってことないわ、少しぼーっとしていただけ」
まどか「……そ、そうなんだ……」
まどか「(……何か、されたのかな。でもどうして暁美さんまで……)」
まどか「(やっぱり、私が一緒にいるから……?)」
昼休み
ゴソッ
カタン
まどか「(……今日はお弁当、大丈夫だ)」ホッ
ザワザワ
ダダダッ...
ほむら「まど……」
ガラッ
マミ「鹿目さん、暁美さん」
ガヤガヤ
女子「転校生の次は上級生?」
「一体なんなのよおあの子……」
ほむら「巴マミ……」
まどか「あ、あの……?」
――――― ――
マミ「ここならあまり見られないし、穴場だからいいでしょ?」
まどか「マミさん……」
QB「一人ぼっちでお昼を食べる気には到底なれないんだろ、マミ」
まどか「うわっ」
ほむら「どうして学校に」
QB「マミがどうしても来て欲しいって言うからさ」
マミ「一人ぼっちは寂しいものね」
まどか「……」
マミさんに台詞取られたしあんこの出番無さそうだな
ほむら「……巴マミ」
マミ「そんな顔しなくてもいいわよう、慣れてるんだから」
まどか「……」
QB「でも、もうマミは一人ぼっちじゃないじゃないか」
マミ「え」
まどか「!」
ほむら「……」
QB「だって、まどかも暁美ほむらもいるだろ?」ニッコ
マミ「……そうね、そうだったわ」
まどか「……マミさん」
ほむら「私はそんなつもりなかったんだけど」
マミ「またまたあ」
ほむら「……」ホムウ
マミ「(こうして誰かとお昼食べるなんて何年ぶりかしら……)」
マミ「(今どんな魔女が出てきたって勝てそうな気分。心が軽いわ)」
マミ「(……私、もう何も怖くない)」
―――――
―――――
まどか「……」
まどか「(私も、一人じゃない……)」
ツンツン
まどか「?」
カサッ
『死ねよ』
まどか「!」
女子「……」クスクス
まどか「(私には、マミさんも暁美さんも……いるんだから)」
まどか「(一人じゃない)」グッ
―――――
―――――
俺「今日も一人で学食か」
放課後
ほむら「……」ホムホム、
まどか「あ、あの、暁美さん」
ほむら「なに?」
まどか「……その、やっぱり足」
ほむら「……私がぼうっとしていたのがいけなかっただけ」
まどか「……そんな」
マミ「あ、いたいた」
まどか「!」
まどか「マミさん……」
俺「学食席空いてないな。教室でパンでも食うか。」
マミ「私も一緒に帰っていい?」
ほむら「構わないけど……まどかに魔法少女の戦いを見せるつもり?もしそうなら私は」
まどか「私!」
ほむら「……まどか」
まどか「私、あの……魔法少女の戦い、ちゃんと見て見たいし……」
まどか「(一人じゃないんだ、私は。それに、魔法少女として戦えたら私……)」
ほむら「そんなの」
マミ「えぇ、わかったわ」
まどか「!」
ほむら「巴マミ――」
マミ「暁美さん、嫌ならついてこなくても結構よ」
ほむら「……っ、いいえ、行くわ。まどかを魔法少女にするわけにはいかない」
マミ「ふーん」
マミ「(……嫌だわ私。何を焦ってるのかしら……これじゃあまるでキュゥべえと同じ)」
まどか「(二人とも、機嫌悪そう……)」
ほむら「……」ホムホム、
まどか「(あんなこと、言わない方が良かったのかな……)」
マミ「……大丈夫よ、暁美さん」
ほむら「え?」
マミ「今日はキュゥべえいないわ、だからすぐに契約なんてできないもの」
ほむら「じゃあなんで……」
マミ「一人ぼっちじゃないって、信じていたいから」
ほむら「……」
まどか「マミさん?」
マミ「何でもないわ、さ、そろそろ魔女の結界が近いわね……ここかしら」
ほむら「……病院」
ほむら「……!」ハッ
マミ「それじゃあ行くわよ!」
まどか「あ、私も……」
マミ「鹿目さんは私の後ろに、絶対守るから安心して」
ほむら「ま、待って!」
ドッ...
まどか「暁美さん!?」
ほむら「……足が……っ」
マミ「その怪我、どうしたの!?」
ほむら「……何でもないわ」グッ
まどか「あっ……!」
ほむら「……っ」
まどか「だめだよ暁美さん……足が」
マミ「……そうね、これじゃあ戦うなんて到底無理よ」
ほむら「けどっ」
マミ「ここで待っていて、暁美さん。先に魔女を倒しに行ってくるから。鹿目さん!」
まどか「えっ、で、でも……」
マミ「すぐに終わらせるわ、行きましょう」
まどか「……」
ダッ
ほむら「バカッ、行っちゃ……行っちゃあなたは!」
ほむほむ足怪我させられてたのか
――――― ――
マミ「ねえ鹿目さん」
まどか「……はい」
マミ「恐い?」
まどか「……マミさんがいるから」
マミ「そう」
まどか「……」
マミ「ねえ、私って。どうしていつも一人だったのかしら」
まどか「……それは。私だって、そうですし」
マミ「……でも、今はお互いちゃんと一緒にいられる」
まどか「……はい!」
マミ「あなた一人でも、私の側にいてくれるから――」
魔女「ぐがああああああああ」
まどか「!」
マミ「……」
スッ
マミ「寂しくなく、死んでいけるわ」
まどか「……え?」
ドンッ
マミ「ごめんね、鹿目さん――ありがとう」
えっ
まどか「(マミさん、まさか最初から自殺するつもりで――!?)」
まどか「(違う、どうして私のほうにマミさんの撃った銃弾が……)」
まどか「私……」
バッ
ほむら「……っ」
まどか「!」
まどか「暁美さん……!」
魔女「ぐあああああああああああ」
マミ「……その足で、どうして」
ほむら「まどかっ……!」
魔女「ごううううううう」
マミ「!」
まどか「ま、マミさ……!」
魔女「ごっくん」
マミさんぼっちこじらせちゃったんだな
まどか「……!」
ほむら「……くっ」
魔女「ごっきゅごっきゅ……」
まどか「……あ、あ……」ガクガク、
まどか「マミさんが……食べられちゃった……」
魔女「……ごっきゅごっきゅ」じろっ
まどか「ひっ!?」
まどか「(今度は私の番……?さっきの弾に、私が当たってれば良かったのかな……もう、わからないよ)」
まどか「(どうしてこんなことに……)」
ずがあああああんっ
まどか「!」
魔女「ぐあああああああああああ」
スウ...
ほむら「……」ハア、ハア
まどか「……暁美、さん」
ほむら「……っ」フラッ
まどか「暁美さん……!」
まどか「血が……どうしよう、血が止まらないよ……」ガタガタ
―――――
―――――
まどか「……」
まどか「(全部、あれが全部悪い夢だったらいいのに……)」
まどか「(……あれ?)」
パチッ
QB「やあ、目が覚めたかい」
まどか「!」
まどか「あなたは――」
QB「……マミは消えてしまった。彼女がいなくなればこの町は今まで以上に魔女に狙われるだろう」
まどか「マミさんは、どうして……」
QB「もう我慢出来なかったんだろうね、クラス内のいじめに」
まどか「でも……!」
QB「一人で死ぬのは、彼女にとって重すぎた。だから君を道連れにしようとしたんだろうね」
マミさん酷いよwwwww
まどか「……嘘、マミさんが……」
QB「ところでまどか、僕と契約して」
ガチャッ
まどか「!」
ほむら「……」
まどか「暁美さん……!足!あとマミさんの弾に当たった腕も……」
ほむら「平気よ」
まどか「そういえば、ここは……」
ほむら「私の家」
まどか「え……」
QB「魔法少女の回復力は普通の人間よりも遥かに早いからね」
まどか「……」
ほむら「……まどか」
まどか「……私、もう誰も信じられないよ」
ほむら「……!」ホムッ
ほむら「そんな……」
アニメあまり見てないんだがストーリーをアレンジしてんの?
まどか「(やっぱり、結局こうなっちゃうんだね、私)」
まどか「(信じては裏切られて、最後は私が辛くなるだけ。……暁美さんだって、きっといつか裏切るんだ)」
ほむら「……まどか」
まどか「ごめんね、暁美さん」スッ
ほむら「!」
まどか「……私、もう帰るね」
ほむら「……えぇ」
ほむら「気をつけて」
ガチャッ
バタン...
まどか「あたしってホントにバカ」
>>174
ストーリーをアレンジしてるつもりはない
―――――
―――――
まどか「……」
まどか「(いっそ一人だったほうが、楽だったのかな)」
まどか「(やっぱり私に友達なんて……いらないんだよ、きっと)」
まどか「……」
まどか「……」グスッ
QB「……」
まどか「キュゥべえ……」
QB「僕と契約する気はあるかな?」
まどか「……」
QB「マミの死に様を見て怖くなったのかい?」
まどか「……」
まどか「……わかんないよ」
QB「……そうか」
まどか「……」
QB「なら僕はいつまでも待ってるよ、しばらく魔女は暁美ほむら一人に任せても大丈夫そうだし」
まどか「……」
QB「それじゃあ」
まどか「ねえ、キュゥべえ」
QB「なんだい?」
まどか「契約したら、この世界全部、無くしてしまえるのかな」
QB「……君が本当にそれを望むのならね」
まどか「……」
―――――
―――――
次の日
知久「まどか、朝だよ、早く起きなきゃ」
タツヤ「ねーちゃ、ねーちゃ!」
まどか「……ん」
ごそっ
まどか「(学校、行きたくない……)」
知久「熱でもあるのかい?」
まどか「……わかんない」
ピタッ
知久「うーん、そんなことないじゃないか。ほら、早く起きなきゃ遅刻するよ」
タツヤ「だーだー」
まどか「……」
まどか「……うん」
のそっ
もう学校行かなくていいよまどか
ガラッ
『……私、もう誰も信じられないよ』
まどか「(あんな言い方……)」
まどか「(暁美さん、怒っちゃっただろうな……)」
トトト...
ざわざわ
まどか「……?」
「上級生が一人死んだんだって」
「知ってる知ってる!カナメさんと仲良かった人でしょ?」
まどか「……!」
まどか「(マミさんのことだ……)」
ちょい待ち、死体見つかったのか
ほむほむが持ち帰ったのか
>>188
ほむらが学校側に報告したということで
どういう風に報告したんだ
下手するとまどかが風評被害に遭うじゃないか
まどか「……」
「まあ、そりゃあ落ち込むよね……」
「ざまあって感じだけど本当に死んだとなるとね……」
まどか「……」グッ
さやか「そういうときだけ偽善者面すんなっての」
仁美「ですわね」
まどか「あ……」
さやか「ったく、ほんとむかつくわー」
仁美「はしたないですわよ」
トトト...
まどか「……」
まどか「(当たり前だよね、私が挨拶したって……)」
お負けにブサイクときたらもう死ぬしかないじゃない!
キーンコーンカーンコーン
ガヤガヤ
まどか「……」
キョロッ
まどか「(……ほむらちゃん、来ないのかな)」
―――――
―――――
これでまどかを救えると思って高をくくっていた。
まどかが私の転校するつい数ヶ月前まで、誰も友達がいないことを内心喜んでいた。
これであの子を独り占めできると――
けれど私が魔法少女になった理由はあの子を救うこと。
それなのに、どうしてそんなことを考えてしまったのか。
どうして……まどかを泣かせてばかりいるのか。
まどかがいつ美樹さやかや志筑仁美と仲良くなったのかもわからない。
どうやっていじめられているまどかを救えるのか、私はもう、まどかの前に現れないほうがいいのか。
いつものように、まどかがまだ笑顔の世界をループすればよかったのか……。
――わからない。
「でも、きっと彼女は君がいないとだめになっちゃうだろうね」
「君が助けてあげなきゃいけないんじゃないかな?暁美ほむら――」
―――――
(まどかを魔法少女にするためにね)
―――――
まどか「……」
まどか「(今日はあんまり……誰も何も言ってこない)」フウ、
男子「えーっと、次の授業は体育か」
女子「うわ、めんどくさー」
ガヤガヤ
まどか「……体操服」
まどか「あった……」ホッ
ホムラチャン
すまん、ちょいっと休憩
5時過ぎには再開する
乙
む
ほ
>>205から
運動場
女子「あっつ……」
男子「この中でやんのはきついだろ……」
ガヤガヤ
ピッピー!
先生「はーい並んで!今日は体育祭の準備……」
まどか「(……良かった、誰かとペアで組むわけじゃなさそう)」
先生「準備体操して、各自自分の種目を決めて練習に取り掛かること!」
まどか「(……一番できそうなのにしなきゃ)」
キョロキョロ
まどか「(あれもだめ、これもだめ……)」
まどか「(……何で私、こんなことしてるんだろう)」ハア
先生「鹿目さん?」
まどか「あっ、あの……」
先生「顔色悪いわよ。休んどく?」
まどか「……は、はい」
木陰
まどか「……」
まどか「(誰も私のことなんて気にしてない……)」
ザワザワ
上条「マミさんの首にも・・・穴はあるんだよな・・・」
まどか「……」
まどか「(私って……生きてる価値、あるのかなあ)」
ピーッピッピピーッ...
――――― ――
ガタンッ
女子1「はあ、やっと終わったー」
女子2「休める人はいいよねえ」
まどか「……」ビクッ
女子3「ちょっと……」
さやか「……」
仁美「……」ヌギヌギ
まどか「……」
「きゃーっ」
まどか「……え?」
「この鳥、頭割れてない?」
「なんでこんなところに鳥の死体なんてあるのようっ」
「うわ、誰がやったの、こんなの……ひどすぎでしょ」
ザワザワ
si
>女子3「ちょっと……」
>さやか「……」
>仁美「……」ヌギヌギ
校庭でいきなり緑が脱ぎだしたのかと
女子1「更衣室にこんなの置くとか……」
女子2「趣味悪すぎ……」
まどか「(……頭割れてる……?そんな……マミさん)」ガクガクッ
女子3「誰かこれなんとかしてよ!」
女子1「とは言っても……って」
さやか「!?」
仁美「鹿目さん?どうしたんですの?顔色……」
「まさかカナメさんがこれやったんじゃ……」
「まっさかー。でも、かなり震えてるよね?本当に……」
ザワッ
まどか「……え!?私、何も……」
まどか「(嫌だ、昨日の、マミさんが……)」ガクガク、
「でも、ねえ?」
「確かにこれは見たくも無いけど……」
バンッ
さやか「……」
一同「!」
さやか「あんたらいい加減にしなよ」
仁美「……そうですわね。よってたかってこんなことして。何が面白いのかわかりませんわ」
女子1「ちょ……」
さやか「この鳥」
ガヤッ...
さやか「たぶん、猫か何かに食べられたんでしょ。かわいそうだけど……」
まどか「……美樹さん」
さやか「仁美、着替えた?」
仁美「えぇ」
さやか「行くよ、まどか」
まどか「……え?」
さやかが良い子
90点
O
o
。 ‡ ‡ ‡
|\_/ ̄ ̄\_/|
♪ \_| (゚)(゚)(゚) |_/
\ 皿 / ♪
♪ / ∞ )
/ /( )_,、、.,、,、、..,_ /i
| | ( .、.:、:, :,.: ::`゙:.:゙:`''':,'.´ -‐i
ガチャッ
ザワ...
トトト、
まどか「……」
さやか「あーあ、やってらんないよね、ほんと」
仁美「まどかさん、大丈夫?」
まどか「え、あ、あの……」
さやか「あたしたちのことさ、さやかと仁美でいいって言ったでしょ?」
ほ
まどか「あ、うん……」
仁美「さやかさん、かっこよかったですわよ」
さやか「そりゃどうも」
まどか「二人とも、どうして」
トッ...
さやか「……あれ」
仁美「……今日は休んでたんじゃ」
ほむら「まどか」
さやか「って無視かよ」
仁美「……」
まどか「暁美、さん……」
ほむら「まどか、私……」
さやか「……」ムッ
さやか「あのさあ」
ほむら「……なに、美樹さやか」ホムッ
さやか「なっ……あたしの名前覚えてたんだ」
ほむら「……」
さやか「あんた、一体まどかのなんなわけ」
まどか「!」
仁美「さやかさん……」
ほむら「……友達よ」
まどか「……!」
さやか「へえ、こんなこと言いたくないんだけど、あんた、浮いてるのわからない?」
ほむら「……」
さやか「そりゃまどかと仲良くすることとかは止めないけどさ、最初のうちはクラスメートと馴染むこと
のほうがいいでしょーが。そうしなきゃあんたもまどかも大変なことになるのわかんないの?」
む
まどか「……美樹さ」
さやか「まどかはちょっと黙ってて」
まどか「……」
仁美「……」
ほむら「どういうつもり、美樹さやか」
さやか「……あんただってあんなふうに色々言われるの、嫌でしょ」
ほむら「……私は構わないわ。ただまどかが言われることに関しては許せない」
まどか「……え?」
さやか「はあ?あんた……」
ほむら「あなたは――私といるからまどかが酷い目に遭っているといいたいの?
それとも、まどかといるから私が酷い目に遭っているとでも?」
さやか「!」
ほむほむ
ほむら「私は――まどかを助けたいだけよ」
さやか「あんた……意味わかんない。話聞こえてたわけ?」
ほむら「えぇ、はっきりと」
まどか「……」
まどか「(どうしてこんなこと……どうして)」
仁美「私、解せませんわ。なぜあなたが頑なにまどかさん以外の方を拒むのか」
ほむら「……」ホムッ
.....::::::::::──:::::..........
. /:::::::::::::::::::/::::::::::____:::\
/:::::::::::::::::::::::::;ィホ孑"⌒ ̄¨ミメヘ
/::::::::::::::::::::::::::/:::::::/;ィ :::/ ::::::::!::::::::::':,
,'::::::::::::|:::::::::::::::| ::::/:/ |:::/ |::::::/|::::::::::::::::.
. '::::::::::::::|:::::::::::::::|:::/:/ `|人|:;' |::ト;:::::::::: l _/\/\/|_
| ::::::::::: |:::::::::::::::l/yr=ミ:、 レ′ |;斗v::| :::| \ /
| ::::::::::: |:::::::::::::::| :{_ヒri}゙ /行ミt/| :::| < マドカァー! >
| ::::::::;?:::::::::::::::!  ̄´ ヒrリ.》 j:::::| / \
l :::::八-|:::::::::::::::| ' ,,,,,, ,::::::|  ̄|/\/\/ ̄
|::::::::::::`|:::::::::::::::| {ニニニィ ,::::::::|
| ::::::::::: |:::::::::::::::| ∨ } ノ ::::::|
. 八:::::::::八::::::::::::::|> .. ゙こ三/.<:::::::::::|
/ ::::::::::::::::∧:::::::::::|__ ≧y‐<:::::| ::::::::::::::|
/::::::/⌒ヽ- ヘ:::::::::|  ̄テメx;;_ :::::/|:::::::::::::::|
. /:::/ ∧:::::| _ ||/:::::/ .| :::::::::::::!
// ∧:::|'⌒ \|||::::/ |:::::::::::::;
. ノ" ! ? `マI⌒`゙|リ|:::::::/
(──- ,, | `} ,ム ,ノ| | :::/
/::\ \ | | / | ∨ | |::/
/:::::::::::X \ ノ 人 /| i| ?ノ j∧
/::::::::::::〈 ヽ/ `´ | i| | i|/ \ヽ、
/::::::::::::::::::} | 丿 | i| | i| i }
ほむう
ほむら「……もう、私は誰にも頼らない」
仁美「……え?」
ほむら「そう決めたから。それだけよ」
さやか「……まどか、何かよくわかんないけど、こんなのと一緒にいないほうがいいんじゃないの」
まどか「え……でも」
ほむら「……まどか」
まどか「……」
俺「……」
,....―..、 \貴女は、鹿目まどかのままでい/ r.、 ri,r.i_
/:::::::::::::::.ヽ \ば、馬鹿 こんなことやって / ! v' '' ,' 'っ
,ヘn !-===、::::::::! \それには及ばないわ / ___ ! ` / l|
ィlj´ ' }'ト、 ./,イハ;、:,::;、::::.\ __\まどかあぁあぁッ/ /: : : : : : \ ト--イ l| l|
ljリ -'::::l ヽ.、,.:´ lバ''. _''' 〕'::「/ ^'`ーv'´/\ ∧∧∧∧ ./ /: : ≠ ニニニ=)\/v^v/ l| 1l|
`く、 ` ,....ノl |`T´ l |::|/,-、 '´ {.< ほ .> |: : (/´: : |\:´`:/ / l| l| l|
`ー´::::::::::レ'´l` v'.l:l l::::::::`ー..‐ < 予 む .> _____ |: : :ハ!\i シ / /ー―──-、
'''"ノ::;:::/ヽ ヽ l: { \::(ヾ:::ヽ、 < ほ. > (\ ∞ ノ 、: : ト-' , / /: : : : : : : : : : : : `、
────────────────< 感 む > \ヽマドカ/ ゝ: :\ / /ー―─--、 ー`-、/
/:::::::/ ヽ:\ < の > ヽ)⌒ノ 〕: :Y /:二:二:ミ: : \: 、ー、
/:::::::::ノ  ̄ ̄ ̄ \::ヽ < !!!! .> {: { 丶 }: : : `,: ∧: l
/__/ ∞ \', /∨∨∨∨∨\ \: l| l ∧: : : } 、l
[___________] / / 「ニニニiヽ. \ `ll| / } ヽ∠__r、_
|:::::::::l::::::::/-/_|///,' |::/|:::i;:::::::|. / l i| |ノ/ノハノ))! \ _イlllll|、 ∧ 〈 |´E〔
|::::,/|:::::::::l:/,__!_-`/ レ-rA::::|::|. / | (| | ┰ ┰| | \ / ,イlllllll| f `二三二 ̄ ̄´
l:::i、 |::::::r' {,J/`:::::::::::z-r.l:::|::/ | ハN、'''' ''ノN \ / / | ∨_,、三三二―
/::::::::i:::::::| `´::::::::::::::::じ' /:/ Jノ⊂}| {.介}lつ. \ / / l ∧_\ 〉
/:::::::::::l:::::|ト、 、__ ' ノ/ Jノバく_/_l_j_,ゝ!し. \{ 山_山_山V 山_山_ツ
/:::r -、_|l:::||ヽ、ヽ、 __ ,.. イ/ (__j__| =3 ホムッ. \
そういや元々コミュ障だったな
『……私、もう誰も信じられないよ』
『でも、きっと彼女は君がいないとだめになっちゃうだろうね』
『君が助けてあげなきゃいけないんじゃないかな?暁美ほむら――』
まどか「……暁美さ」
ほむら「(違う、まどかがだめになるんじゃない……)」
ほむら「私が、だめになっちゃうから……」
まどか「……!」
キーンコーンカーンコーン
さやか「……」
仁美「まどかさん……」
さやか「まどか。あんたがその転校生と一緒にいるのはいいけど、他のには気をつけなよ。
あたしたちは構わないけどクラスの奴ら皆僻んでるからさ。それに、あたしたちはもう
あんたを庇いきれないし」
ほむほむもマミさんと一緒か
また水遁されたし……
仁美「……さやかさん、いいんですの」
さやか「しゃあないじゃん。チャイム鳴ったし」
仁美「……ごめんなさい、まどかさん」
さやか「あんたたちも早く教室戻ってきなよ」
トトト...
まどか「(私こそ、ごめん。さやかちゃん、仁美ちゃん……)」
ほむら「……っ」ガクンッ
まどか「あ、暁美さん!」
ほむら「……」ハア、ハア
まどか「暁美さん、まだ怪我、治ってないんじゃ……」
ほむら「……でも」
まどか「……ねえ」
ほむら「……」ホムッ
まどか「暁美さんは……どうして私にそこまでしてくれるの?」
ほむら「……それは」
まどか「……ご、ごめん、変なこと聞いちゃったかな……」
ほむら「……いいえ、大丈夫」
まどか「昨日は、ごめんなさい」
ほむら「……え?」
まどか「私、暁美さんにひどいこと言っちゃったなって」
ほむら「……構わないわ」
まどか「(私はもう、暁美さんを信じるしかない……)」
まどか「暁美さん、立てる?」
ほむら「……まどか」
まどか「……今日はもう、帰ろ」
ほむら「……」コクッ
◆
ガチャッ
知久「まどか、学校で何かあったのかい」
タツヤ「ぶうう」
まどか「……何でもないよ」
知久「何も言わずに早退するなんてだめだってわかってるだろう?」
まどか「……うん」
知久「……まどか」
まどか「パパ、ごめん。今は出てって」
「ただいまー」ガチャ
知久「でもまどか……」
まどか「ママも帰ってきたよ」
知久「まどか」
まどか「出てって!」
タツヤ「うっ……」
知久「……また後で話を聞かせてもらうよ」
まどか「……」
知久「さあ、タツヤ行こうか。ママが帰ってきた」
タツヤ「まーあま?」
バタンッ...
まどか「……」
まどか「(さやかちゃんも仁美ちゃんも、きっともう助けてくれない)」
まどか「(皆、私をどんなふうに見るんだろう。どんなふうに指差して、どんなふうに笑って……)」
まどか「……っ」
ギュッ...
まどか「……皆、いなくなっちゃえばいいのに」
◆
まどか「グスン・・・」
俺「まどか、君は一人じゃないよ」
まどか「えっ・・・?」
俺「俺がいるじゃないか」
俺「○○君・・・」
俺「好きだ、まどか。」
俺「私も・・・!」
タツヤ「うっ……」
知久「……また後で話を聞かせてもらうよ」
まどか「……」
知久「さあ、タツヤ行こうか。ママが帰ってきた」
タツヤ「まーあま?」
バタンッ...
まどか「……」
まどか「(さやかちゃんも仁美ちゃんも、きっともう助けてくれない)」
まどか「(皆、私をどんなふうに見るんだろう。どんなふうに指差して、どんなふうに笑って……)」
まどか「(私が全部、悪いのは分かってる……でも)」
まどか「……っ」
ギュッ...
まどか「……皆、いなくなっちゃえばいいのに」
◆
俺2「俺もいるよ」
知久「……いってらっしゃい」
まどか「……いってきます」
知久「今日はちゃんと行くんだよ、学校」
まどか「……」コクッ
ガチャッ
まどか「……あれ」
ほむら「おはよう、まどか」
知久「お友達が迎えに来てくれたのか、良かったねまどか」
まどか「……う、うん」
知久「さあ、行ってきなさい」
トンッ
知久「(友達が来てくれるんだからいじめじゃないと信じよう)」
ほむほむ重いな
―――――
―――――
まどか「暁美さん、どうして来たの」
ほむら「だめだった?」
まどか「あ、いや……そういう意味じゃないけど。暁美さんの家、遠くないのかなって」
まどか「(それに、どうして家の場所知ってたんだろう)」
ほむら「……平気よ」
まどか「……そっか」
トトト、
ガヤガヤ
ザワザワ
まどか「(学校、近付いてきちゃった……)」
ほむら「……まどか、大丈夫?顔色良くないわ」
まどか「……うん、大丈夫」
『あんたがその転校生と一緒にいるのはいいけど、他のには気をつけなよ』
まどか「……」
―――――
―――――
ごそっ
まどか「上靴……」
まどか「画鋲、入ってない……」ホッ
まどか「暁美さんは……あれ?どうしたの?」
ほむら「……」
ほむら「……何でもないわ」バッ
まどか「(今何か隠して……)」
こんどはほむほむか
ほむほむマジ天使
まどか「でも」
ほむら「教室、行きましょう」
まどか「……う、うん」
ガラッ
ザワ...
ほむら「……」
まどか「(あ、今日は何にもされてない……)」
まどか「(机にも椅子にも、何も……)」
e
ほむほむはまどかさえいればそれでいい
ほむら「……」ホム、
ザワザワ
まどか「……」
まどか「(もしかしてさやかちゃんや仁美ちゃんが何かしてくれて……)」キョロ、
まどか「(……いない)」
ほむら「……まどか」
グイッ
まどか「あ、暁美さん?」
ほむら「教室の外に出ましょう」
まどか「え、うん……」
まどか「(……一体どうなってるんだろう、突然何もなくなるなんて)」
ガラッ
ほむら「……」
まどか「暁美さん?」
ほむら「……」ピタッ
まどか「……あ」
「~~」
「~~~~」
まどか「……さやかちゃんたち」
ほむら「何か話してるみたいね」
homyu
まどか「(……やっぱりさやかちゃんたちが何か)」
クルッ
さやか「!」
仁美「……!」
女子1「 」
女子2「 」コクッ
タタタッ
まどか「(何も言わずに通り過ぎて行っちゃった……)」
さやか「……」
仁美「……」
まどか「あ、あの」
さやか「……ごめん」ボソッ
ホムッ
まどか「……え?」
バッ
まどか「……行っちゃった」
まどか「(一体なんのことかわからないよ……)」
ほむら「……」グッ
ほむら「……あの子」
まどか「……暁美さん?」
キーンコーンカーンコーン
ほむら「!」
まどか「……戻らなきゃ」
パシッ
まどか「……暁美さん?」
ほむら「……ごめんなさい、何でもないわ」
スッ...
ほむら「……教室、行きましょ」
まみまみ
――――― ――
先生「はーい、それじゃあ出席とりまーす」
まどか「どうしよう、先生もう来ちゃってる……」コソッ
ほむら「……もう少し様子を見てから入りましょう」
まどか「……うん、そうだね」
先生「相沢くん」
「はい」
先生「牡蠣原さん」
「はーい」
先生「……さん、鹿目さん」
シーン
先生「あれ?鹿目さんは?」
「……」
「せんせー、カナメさんって誰ですかあー」
まどか「……!?」
クスクス、
まどか「(やっぱりまだ終わってなかったのかな……)」
ギュッ...
まどか「!」
まどか「暁美、さん……」
ほむら「手、震えてるわ」
まどか「……」
まどか「ごめん……」
ほむら「まどかが謝ることじゃない」
先生「悪ふざけはよそうね、じゃあ次……」
ほむら「……」
まどか「……」
まどか「(安心した私がバカだったのかな……)」
キーンコーンカーンコーン
先生「じゃあ朝の会は終わりね、次の授業に遅れないように!」
男子「きりーつ、れーい、ちゃくせーき」
ザワザワ
ガラッ
先生「……あら」
まどか「せ、先生」
先生「鹿目さん、それに暁美さんまで」
まどか「あの、私……」
ほむら「遅れてすいません」ペコッ
先生「それは構わないけど……鹿目さん、もう勝手に帰ったりしないでね」
まどか「あ、はい」
先生「……お母さんから電話があって。とても心配してたから」
まどか「……はい」
先生「もし何かあったんなら遠慮なく相談して」ニッコリ
まどか「……」
まどか「(相談したら、きっと先生だって見ない振りするに決まってるのに……)」
ヘタレをこじらすとこうなるのかな
ほむら「……まどか、教室」
まどか「う、うん」
ガラッ
ザワザワ
まどか「……」
ほむら「……」
まどか「(誰も、私たちの方に見向きもしない)」
まどか「(……何かされるよりはマシって、そう思わなきゃ)」
コロコロッ
ほむら「……」ホムッ
まどか「あ、消しゴム……」ヒョイッ
バッ
まどか「!」
女子1「あっぶねー」
女子2「だね」
女子1「そんでさっきの話の続きなんだけどさあ」
まどか「……」
h
ほむら「まどか……」
まどか「あ、はは……何か言われたりするよりはマシって思わなきゃ」
ほむら「……」
ほむら「……」ホムッ
◆
数日経過
まどか「……」
ほむら「まどか」
まどか「……え?」
まどか「あ、ごめん、私……」
ザワザワ
まどか「次の授業、なんだっけ」
ほむら「音楽」
まどか「あ、じゃあ早く行かなきゃ……」マドマド
ガタガタッ
まどか「あ、教科書……」
ガヤガヤ
男子「やっべ、次音楽じゃん」
女子1「早く行かなきゃ遅れる!」
女子2「うわあ」
ダダダッ
フミ、
フミフミ、
グシャッ...
まどか「あ……」
ほむら「……っ!」
まどか「……あは、汚れちゃった……、教科書」
ヒロイヒロイ、
ほむら「まどか、これも……」
まどか「あ、うん、ありがと」
まどか「(ママに買ってもらった大切な筆箱……これも汚しちゃうなんて)」
ほむら「……」
まどか「私たち……」
ほむら「まどか」ホムッ
まどか「……いっそ、本当に存在しない人間になれたらいいのにね」
ほむら「……」
キーンコーンカーンコーン
まどか「……行こう、音楽室」
ほむら「……」
―――――
―――――
ほみゅ
―――――
―――――
「精神的にもかなり参ってるみたいだね、鹿目まどかは」
「当然だよね、あんなに大勢の人間に存在しない人間として扱われてるんだから」
「何が言いたいの」
「要するに、彼女は相当危ないところまで来ているということだよ」
「君はどうかはわからないけどね」
「……」
「それに結局、まどかがあんな風になったのは君のせいだしね」
「本当はわかってるんだろう?あの時、まどかのところへ行かなければ」
「まどかは美樹さやかや志筑仁美と友達、いいや、親友にだってなれていた」
「まどかが魔法少女になったり魔女に襲われたとしても、何も文句は言えないんじゃないかな――暁美ほむら」
―――――
―――――
ファサ
放課後
まどか「……じゃあ、私ここで帰るね」
ほむら「え」
まどか「……いつも送ってもらって悪いから」
ほむら「そんなことないわ。私が好きでしてるだけなのに」
まどか「だからよけいに悪いんだよ」
ほむら「まどか……」
まどか「ごめんね、暁美さん」チクッ
ほむら「……いいえ。それじゃあ、また明日」
まどか「……うん、また」チクチクッ
――――― ――
まどか「……」マドマド
まどか「(どうしてだろう、家に帰りたくないな)」
ザワザワ
まどか「(……あ、あれクラスの人)」
チクッ
まどか「(……私、生きてる意味なんてないんだよね)」
まどか「(今だって存在ないのと同じなんだし……)」
まどか「(死んじゃったって、誰も気にしないよね――)」
スウ...
――――― ――
ほむら「……」ホムホム、
ほむら「(まどかの様子が、変だった……)」
ほむら「(……まどかのあの目……まるで魔女に――)」
ほむら「……」ハッ
ほむら「まさか……」
ほむら「(魔女の口づけ……!)」
ダッ...
―――――
―――――
まどか「……この辺りでいいかな」
まどか「……」キョロッ
まどか「どうやって死のうかな……」チクッ
まどか「ライターが落ちてるし……でも、首吊りのほうが楽かなあ」
ごそごそ
まどか「……ハサミで手首切ってから首吊ってライターで火をつけて……」
まどか「……私にはぴったりな死に方だよね」チック
まどか「……ごめんね、パパ、ママ」
まどか「あと、タツヤも……」
まどか「それから……誰だろう、私を心配してくれる人」
まどか「そんなにいないもんね……」
まどか「もう、いいかな……あ、でも。暁美さんも……」
グスッ
まどか「……死にたいのに、どうしてこんなに涙が出てくるんだろう」
ポロポロ
まどか「やだなあ、私……」
まどか「やっぱり死ななきゃ……」
スッ...
QBがこの瞬間を逃すわけがない
まどか「……さよなら、私」
ほむら「まどかっ」バッ
僕と契約して生命保険にはいってよ
まどか「……暁美、さん」
ほむら「まどか、やめて!そのハサミを捨てて!」
まどか「……」
まどか「……でも」
ほむら「(どうして!?魔女は倒したはずなのに……っ)」
まどか「……暁美さん、ふらふらだよ」
ほむら「……っ、まどか、お願い、そのハサミを」
まどか「!」
まどか「だ、だめ!」
ガッ...
ほむら「!?」
まどか「……あ、けみさん」ハッ
ほむら「くっ……」カクッ
ジワジワ...
まどか「あ、わ、私……そんな、何でこんな血……暁美さん!」
カシャンカシャンッ
ほむら「ハサミ、捨ててくれたのね……」
まどか「そ、そんなの!……ご、ごめん、あなたを傷つけるつもりは……私が死ぬつもりで」
ほむら「まどか。あなたが死ぬなんて、もっとだめ。それならいっそ私を傷つけて」
まどか「……そんな……!どうして……!」
ほむら「……いつも、あなたはこんな風に私を守ってくれたから」
まどか「……え?」
ほむら「くっぅ……!」ビクビクッ
まどか「あ、暁美さん!……そのお腹……」
ほむら「さっき、魔女を倒したときに負った傷だから……あなたの、せいじゃない」
ビクンビクン
まどかの絶望が伝わってくる
まどか「……どうして、……なんでこんなこと」
ほむら「……あなたを、守りたかった」
まどか「……暁美さん」
トッ...
QB「……」
まどか「!」
ほむら「!……インキュベーター」
QB「まどか」
まどか「……キュゥべえ、何でも願いを一つ叶えてくれるって、あなたはそう言ったよね」
QB「あぁ、なんでも一つだけ、叶えてあげられるよ」
ほむら「……まどか、だめ……っ」
俺「ほむほむのパンティー!」
まどか「ほむらちゃんに挿れるおちんちんください」
まどか「……でも」
ほむら「……この世界全部、あなたは大好きだった。そう、でしょ」
まどか「……そんなわけ」
ほむら「あなたは、そうだった。何があっても、この世界を、大好きだって……」
ドク、ドク...
まどか「暁美さん、血が、止まらないよ……もう」
ほむら「……私も、何度もこんな世界って……そう思った、わ」
まどか「……っ」
キュッ
ほむら「でも……、どんな世界でもあなたは、この世界が好き……だから、自分から壊そうなんて、しないで」
まどか「……ほむらちゃん!」
ほむら「……やっと、名前で呼んで、くれたわね……」フッ
ほむら「ねえ、まどか」
まどか「……ほむらちゃん、なあに、ほむらちゃん……!」
ほむら「最後に、……お願い」
まどか「!」
ほむら「……魔法少女にだけは、ならないで」
ほむら「あなたを救って、私はこれでお終い……だからお願い、まどか」
カサッ
まどか「でも……!……あれ、この紙」
ほむら「……!それは……」ハア、ハア、
まどか「(前にほむらちゃんが隠した……)」
『カナメさんと離れるなら、暁美さんと仲良くしたいでーす!でも、あの子と離れないならあなたもいじめちゃうよ☆
2年●組クラス一同より』
まどか「……ほむらちゃん、これ」
ほむら「……」ハア、ハア、
まどか「どうして……」
ほむら「……あなたに見せる、べきじゃないって、思ったから」
まどか「……!」
ほむら「……まどか、ごめんなさい」
まどか「ほむらちゃ……」
ほむら「今まで――ありがと……」
まどか「……」
QB「ほむらのソウルジェムはもう崩れかけている。あと数分も持たないだろうね、彼女の命は」
まどか「……ごめん、ほむらちゃん」
QB「……」
まどか「だって、このままじゃ私、救われたことにならないよ」スッ
QB「鹿目まどか」
まどか「……キュゥべえ」
QB「……いいだろう。言ってごらん、その魂を差し出すに値する願いを」
まどか「私が、ほむらちゃんが――みんなが笑顔で幸せに過ごす世界にして欲しい」
ほむら「クンカクンカwwwwwwwwwwwww」
―――――
―――――
ただ、まどかの笑顔が見たかった。
いつものみんなに愛されるまどかが見たかった。
だけどそれを邪魔していたのは私で、終わらせなきゃいけない。そう思った。
もう一度、まどかの笑顔さえ見れたらそれでいい。
この命がなくなったって。
だけど結局、最後に見たのはまどかの泣き顔――
最後に聞こえたのは、まどかの強い声――
―――――
―――――
―――――
―――――
チュンチュン、チュンチュン...
ほむら「……」パチッ
ほむら「……どうして私……戻ってる」
ほむら「……まどか」
ガバッ
タタタッ
ほむら「(この時間ならちょうど登校時間――!)」
看護師「あ、ちょっと暁美さん!あなたまだ――」
ほむら「(まどかのところへ行かなきゃ……まどかは、まどかは!)」
タタタッ
淫獣「……!」サササッ
ほむら「……」
ほむら「(今はあんなのに構ってる暇はない、まどかの姿は――)」
??「はあ、今日はどんなお茶を淹れようかしら」
女子1「あー、巴さんのお茶美味しいもんね!今度また飲みにいっていい?」
女子2「あ、私も私もー!」
ほむら「!」
ほむら「(巴マミ――)」
??「でさー、昨日恭介の奴が」
??「まあ、はしたないですわね」
トトト...
ほむら「……!」ハッ
??「あはは、二人とも言いすぎだよー」
??「まどかは優しすぎるんだって!」
??「そういうさやかさんも口ではそう言いながら笑ってますわよ」
??「うぅ、仁美ぃ!」
ほむら「……まどか」
??「……え?」ピタッ
むほ
??「あれ、転校生?ていうかそれ、病院の服じゃん!?」
??「まさか抜け出してこられたの?大丈夫なのかしら……!」
ほむら「私は……」
??「転校生、かな」
ほむら「……え、えぇ。明日からここに通う、暁美ほむら」
??「わあ、楽しみだなあ。ほむらちゃんって呼んでいい?」
ほむら「……」ホムッ
??「私、鹿目まどか!ますます楽しいクラスになりそうだなあ、宜しくね、ほむらちゃん!」
終わり
ほむ?
今日中に終わってよかった、というか時間がない
最後まで見てくださった方、代理してくださった方、ありがとうございました
ハッピーエンド世界の続きは残ってたらまた……それでは
ほむほむはほむほむが幸せになれる世界に来たってこと?
この場合まどかはほむほむみたいに記憶が残ってるんじゃないの?
このまどかは魔法少女じゃないの?
えっ 乙
>>1ほむ
ごめん、最後に
>>435
まどかが最後に願った願いが叶った世界+ほむらのまどかを救うという目標が達成できてない(まどかが魔法少女になってしまった)世界
だから、まどかに対するいじめとかはなくなっているもののまどかは魔法少女じゃないし、ほむらはまだループ。
つまり本編の世界に戻ったというイメージ
わかりにくくてごめん
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