碇シンジが調子に乗った模様。「渚カヲルがやってきた!ヤァヤァヤァ!」(384)

ミサト「あらこんな時間なのにまだアスカ起きてないの。シンジ君、起こしてきてよ」

シンジ「言語道断!!」

ミサト「えっ」

シンジ「言語道断!!言語道断!!
     オバンの頼みを聞くなど言語道断!!」

シンジ「あっちぃ

ミサト「あらこんな時間なのにまだアスカ起きてないの。シンジ君、起こしてきてよ」

シンジ「言語道断!!」

ミサト「えっ」

シンジ「言語道断!!言語道断!!
     オバンの頼みを聞くなど言語道断!!」

シンジ「あっちぃなぁ…。まだかよゴールは…」

シンジ「ってwwwwwそれはwwwwwコンゴ横断wwwwwwwww」

ミサト「……私起こしに行くわ」

シンジ「はい、刺身包丁」

ミサト「…どんな野蛮な起こし方するのよ…」

シンジ「刺身包丁を天井に刺し、そこにぶらさがりキックをアスカの腹に」

ミサト「要りません」

シンジ「ヘイ!!アスカ!!ご来光が天にお出ましじゃい!!起きんかい!!」

アスカ「む…うるさいわねえ…」

シンジ「ヘイ!アスカヘイ!」


ミサト「まぁテンションはともかくちゃんと起こしてくれてるみたいね…」


シンジ「ヘイ!鬼婆ことミサトが、いや、ミサトこと鬼婆が、
     もとい婆という名の婆がお怒り、いやお碇だぞ!!ヘイ!!」


ミサト「…」

前回のあらすじが欲しい
アラエル戦以降見れてないけど、これ続きでいいの?

アスカ「分かったわかっ…ってキャアァァァァァァア!!!」

シンジ「朝一番にその奇声とはお前の前世はおんどりか何かか」

アスカ「ちょっ!そ、それ!!何してんのよ!!!」

シンジ「おパンティーの穴に両腕を通し新しい形のブラを模索している最中だが」

アスカ「ド変態!!!やめなさいよ!!!!」

シンジ「? え?」

アスカ「し、しらばっくれる気…!?」

シンジ「毎週水木金の朝はこのスタイルと二か月前から決めてるんだけど」

アスカ「イヤアアアアアアアアアアア!!!」

これ何回目?
一回目を見てそれ以来なんだがまとめ見に行ったほうがいい?

>>15
一応アルミサエル戦も書いたけどまとめられては無いと思う。見た限り。
でも読んでも読まなくても特に話に影響は無いです。

>>20
何回目だろ。分かりません。
でも今回はそんなに前の話を引きずらないようにしようと思ってます。

~ネルフ本部~
シンジ「あ、リツコさんこんにちは」

リツコ「あらシンジ君、こんにちは」

シンジ「あ、なんか今日リツコさん…」

リツコ「? なにかしら?」

シンジ「いつもよりなんだか…」

リツコ「え?何?」
リツコ(新しい香水…やっぱり分かるかしら?)

シンジ「いつもより人間に近いですね!」

リツコ「   」

リツコ「…いつもは何に近いというの」

シンジ「んーなんだろ、ウサギかな、猫かなー」

リツコ「あら」

シンジ「ポメラニアンとか、チワワ…いやモンゴイカ…もしくはコウイカ…
     いやしかし…うん、塩辛だな!リツコさんはイカの塩辛に近いですね!!」

リツコ「…」

ミサト「レイ、シンクロテストの準備、いいわね?」

レイ「大丈夫」

ミサト「じゃ、準備して頂戴!」

マヤ「LCL、注水!」

レイ「! !? もがっ…!」

ミサト「あらどうしたのレイ、もうLCLには慣れっこでしょ?」

レイ「ちがっ…もが…ごぼっ…」

マヤ「!? 分析の結果、今注水されているのは水のようです!」

ミサト「ええっなんで!?」

日向「…すいませんシンジ君が
    『綾の波関は春場所に集中するためにありとあらゆる水分を力水にしたいと地団駄こねてましたよ』
    と言っていたもので…」

ミサト「この期に及んで彼を信用するあなたもあなただわ」

申し訳ないですが書きためはしない(前回してみたけど)ので、
時々猛烈に投下が遅れることがあると思いますが、
それでもいいという、心がバルト海のように広い方は読んで下さい。

~ネルフ本部~

シンジ「ねぇねぇばっちゃんM、じゃなかったミサばあさん、
     筋肉の中でどの筋肉が好き?舌骨筋?」

ミサト「…」


シンジ「よぉアスカ!ゲンゴロウムシみたいな顔してどこ行くんだ?」

アスカ「…」


シンジ「おっす綾の波関!溺れかけたんだって?災難だなぁ!」

レイ「…」


シンジ「リツコさ…は、いいや。変な胞子とかが飛び散ってきたら困るから」

リツコ「…」

シンジ「はぁ…なぜだか何の理由もなくみんなが僕を苛めしいたげる…」

シンジ「まったく…この世界は狂ってるよ…」

シンジ「真理は常に世間から疎まれる…ペンペンが言った通りだ…」

シンジ「おや?誰かいるぞ」

カヲル「♪~~」

カヲル「歌はいいね。歌は心を潤してくれる。
     リリンが生み出した文化の極みだよ。そう感じないか?碇シンジ君。」

シンジ「高野豆腐好き?」

カヲル「……」

カヲル「コウヤドウフ…。分からないよ。食べたことがないから」

シンジ「いや、僕このバッタに話しかけたんだけど」

カヲル「……そ……っか…」

シンジ「そーかそーかお前はあの触感が苦手な方かー」

バッタ「ピョンピョン」

シンジ「ねぇ、このバッタ、トノサマバッタかな?」

カヲル「ああ、それは旧約聖書で食べることが許された数少ない昆虫、イナゴだね」

シンジ「あ、いや、今のは風に話しかけたんだけど」

カヲル「…そ……っか…」

シンジ「それにしても君、なんか面白いね」

カヲル「……。…。…」

シンジ「いや返事しろよ、どういう了見だ」

カヲル「あ、ああごめん、もしかしたら僕に話しかけてるんじゃないかもなって思って」

シンジ「いや今のは僕の頭の中の住民、富岡さんに話しかけたんだよ」

カヲル「……そう…。で、富岡さんは返事してくれt

シンジ「あ、おい!石毛さん!そんな怒るなよ!」

シンジ「んもう!どうして小寺さんがここで首を突っ込むんだ!」

シンジ「ねぇオカちゃん、なんか言ってやってよ!」

シンジ「え?富岡さんの問題より、あそこにいる白い髪の男が気になるって?」

カヲル「 」ピク

シンジ「いやオカちゃん、オカちゃんには悪いけど僕、あの人に毛ほどの興味もないんだよ」

カヲル「…」

カヲル「…話しかけてもいいかい?碇シンジ君」

シンジ「目的は?」

カヲル「目的…リリンには目的が必要なのかい?
     それならば、僕の心の中からそれに似た気持ちを探すなら…
     そうだなぁ…碇シンジ、キミという人間をもっと知りたいのかもしれないな…」

シンジ「すいませんもしもし警察ですか?」

カヲル「…」

シンジ「…はい、はい分かりました。どうもありがとうございました」

カヲル「…で、なんて言ってたんだい?相手の人は?」

シンジ「……」ススス

カヲル「どうして離れていくんだ?」

シンジ「…」ススス

カヲル「ちょっ…なんで…」

シンジ「変質者からは見なかったふりをして適度に距離を取りなさいって」ススス

カヲル「へん…僕は違うよ。キミの仲間、仕組まれた子供、フィフスチルドレンさ」

シンジ「…」ススススススス

カヲル「待ってくれ!」

カヲル「僕は変質者、と呼称される者ではないよ」

カヲル「さっきも言ったように、キミと共にエヴァンゲリオンに乗ることになる、フィフスチルドレンさ」

シンジ「…あなた様が変質者ではないという何かご証拠はおありになるのでしょうか」

カヲル「それはきっと難しい問題だね。悪魔の証明と呼ばれるものさ。
     人は自分自身が何者かさえも本質では分かっていないのかもしれない。
     周りの人も、だ。そんな環境に囲繞されて、自分が何者かではないとどうやって言えるんだい?」

シンジ「…」スススススススススススススススススススススス

カヲル「あぁっ!今のは僕がいけないのか!?」
     

カヲル「はぁはぁ…どうしてこうなってしまったんだろう…」

シンジ「おやお困りのようですな白髪の御仁」

カヲル「あぁ、全くだよ。神にすがりたい気持ちだ。
     ゴルゴダの丘にのぼる彼の気持ちが分かったよ」

シンジ「では、どうしたいのですかな?」

カヲル「…後ずさりしながら話すのはやめないか」

カヲル「もう少しキミと話がしたかったけど…どうも歯車は最初から狂ってしまった。
     はじめからやりなおせたらいいけどね」

シンジ「やりなおせよ!!」

カヲル「えっ?」

シンジ「どうしてそこで諦める!?人間はなぁ!!!
     どんな状況でも!!どんな時でも!!!やり直しがきくんだ!!」

シンジ「無限の可能性が…そこにはあるんだよ!!」

カヲル「…」

カヲル「フフ…君は本当に面白いな」

カヲル「いいよ。君のくれたチャンスだ。もう一度、僕らの出会いをやり直そう」

~テイク2~

カヲル「♪~」

カヲル「♪~~~~♪~♪~~~~」

カヲル「♪~♪~~~~~♪~~~♪~♪~~~」

カヲル「来ないな…」

~ミサト宅~

シンジ「ねぇアスカ、僕何かを忘れてる気がするんだけど」

アスカ「ハァ!?知らないわよ」

シンジ「なんだったかな…アスカがトイレに入ってる間、トイレのドアの前で太陽神の舞を踊ることかな…
     それともアスカがテレビに夢中になってる隙に木星にささげる儀式を行うことかな…」

アスカ「やめなさいよ気持ち悪い…」

アスカ「とにかくねぇ!私はあんたが何をし忘れたのかなんて全ッ然知らないわ!
     私はアンタに毛ほどの興味もないんだから!」

シンジ(ん?『毛ほどの興味もない』…?なんか聞いたことあるフレーズだな)

シンジ「あっ!」

アスカ「…思い出したの?」

シンジ「アスカ!いつになったら鼻の下のうぶ毛剃るのやめてくれるの!?」

アスカ「アンタはどんなマニアックな毛に興味持ってんのよ!?」

カヲル「♪~~~♪~~♪♪~~~♪~~~~~~~~」

カヲル「♪~~♪~~~♪~」

カヲル「♪~♪~~」

カヲル「…」

カヲル「…」

カヲル「あれは明日の同じ時間にやりなおすってことだったのかな」

カヲル「♪~~~」

カヲル「歌はいいなぁ」

カヲル「……」

カヲル「♪~~~~~」

カヲル「いいな、歌は」

~翌日・ネルフ本部~

アスカ「さーて今日もシンクロテストね!シンジ!あんたには負けないわよ!」

シンジ「敗北を前世に置いてきた男!!碇シンジです!!!」

アスカ「う、うっとうしい…ってアレ?誰あれ」

カヲル「やぁ、碇シンジ君」

アスカ「? シンジ、あんた知り合い?」

シンジ「ああそうだよ」

カヲル「!」

シンジ「紹介するよ。マゾ田マゾ夫君だ」

カヲル「   」

アスカ「えぇぇぇーーっ!?マジィ!?かっわいそーーwwww」

カヲル「……」

カヲル「ち、違うよ、シンジ君」

シンジ「えぇ~?この僕がマゾ田君の何を間違えたって言うんだ…」

カヲル「だから、そのなm

シンジ「わかった!知り合いじゃないんだ!!」

カヲル「   」

ミサト「というわけで紹介するわ。フィフスチルドレンの、渚カヲル君よ」

カヲル「よろしく」

アスカ「何よ、やっぱりマゾ田マゾ夫なんかじゃないじゃない」

シンジ「あれおかしいな、マゾさマゾる…?ん?なんかヘンだな」

カヲル「渚カヲルだよ、シンジ君」

シンジ「ん?マゾ渚カヲマゾル…?マゾママゾゾ…?マゾギマゾル…?」

カヲル「マゾはいらないんだよシンジ君」


ミサト「とにかく、シンジ君、先輩パイロットとして渚君を案内して頂戴」

シンジ「おっすおっす!!ついてこい!マゾ!!いや、なんだけマ…マ…ゾ…」

カヲル(…不安になってきた)

カヲル(でも対使徒とのデータは目を見張るし、テストの結果も優秀だ。
     おそらく記憶力にいくばくかの問題があるだけなんだろうな)

カヲル(それに、クセはあるけどなかなか面白いし、興味深い人物だ)

シンジ「オーケー、マゾ。ここからはおふざけナシだ。
     仕事の世界、ビジネスの世界だ。私もそういう対応をさせてもらう。いいな」

カヲル(へえ。やっぱりリリンは状況に応じて色んな側面を見せるんだな。興味深い!)

シンジ「いいかマゾ、ここは赤木リツコの部屋だ。気をつけろ」

カヲル「なぜ?」

シンジ「シンプルに言おう。危険だからだ。やつを見た者はまず精神をやられる。
     その次に目だ。目を潰される。だからこの部屋の前を通る時は常に開脚前転で通れ。
     そうすれば死ぬ確率はグッと減る」

カヲル「なるほど」

シンジ「それじゃ、いくぞ」

 ゴロン…ゴロン…

マヤ「なにしてるのかしら…あの子たち…」

冬月「フィフスチルドレンが来たらしいな…」

ゲンドウ「ああ」

冬月「老人たちが直接送り込んできたパイロット…。得体が知れんな」

ゲンドウ「ああ。調査は進めている」


カヲル「今廊下を通った人は?」

シンジ「あれは用務員さんだ」

カヲル「…用務員さん」

シンジ「そうだ。廊下が汚れたら彼らを呼べ」

カヲル「そうか分かった」

シンジ「あとピザを食べたい時も注文を頼むといいだろう。
     だが勝手に全ての注文を忘れてマヨコーンLサイズにしてしまうことがある。
     その点だけ気をつけろ」

カヲル「わかったよ」

リツコ「…フィフスチルドレンとシンジ君が見当たらないけど」

ミサト「ああ、シンジ君にネルフの案内を頼んだのよ。
    やっぱり最初はしっかり実態を知ってもらわないとね!」

リツコ「……ミサト」

ミサト「何?」

リツコ「あなたは優秀だけど……やっぱり馬鹿よね」

ミサト「へ?なんで?」

シンジ「…というわけだ。これで大体ネルフの実態がつかめただろう」

カヲル「ああ、それで一つ気になることがあるんだ」

シンジ「何だ?」

カヲル「用務員さんはなんであんな高い所にいるんだ?」

シンジ「正直なところ、ここにいる誰もが迷惑に思っている」

カヲル「えっ?」

シンジ「だが高い所行きたい行きたいと言って聞かないので仕方がないからあそこに立たせてやっている」

シンジ「見ろ。結構ご満悦な顔してるだろ」

カヲル「ホントだ…。なんだか哀れだな」


冬月「…。フィフスがしきりにこちらを見ているな…」

ゲンドウ「ああ…」

冬月「やはり何か狙っているようだな…!何をするつもりなんだ…!」

ごめんなんか寝てた。昼寝したけど意味なかったぽい

ちょっと、浮かんでこないってのもあるし、少し寝させてくれ。
すぐ戻る。すぐ戻ってくるから…。ほsっゆ出来たら頼む…

「保守出来たら頼む」だった

シンジ「というわけでマゾ。これで話は終わりだご苦労だったな」

カヲル「いや、楽しかったよ」

シンジ「仕事もこれで終わり、ということでこのビジネスライクな対応も終わりだ」

カヲル「そうかい」

シンジ「…」ススススス

カヲル「あれ!?」

シンジ「…」スススス

カヲル「どうして離れていくんだい?」

シンジ「ビジネスが終わりなら悪質変質ド変態とはもうオサラバでやんす」

カヲル「…」

カヲル「な、なあ、ちょっと待ってくれ」

シンジ「一体この必死さは何なんだ…底知れぬ狂気と恐怖を感じる…」

カヲル「   」

シンジ「…分かった。じゃあこうしようじゃないか」

カヲル「なんだ?」

シンジ「君がゲームに勝ったら君の話を聞いてやろうじゃないか」

カヲル「ゲーム?」

シンジ「そうだ。その名もズバリ……」



カヲル「………」

カヲル「……………」

カヲル「この『ダルマさんが転んだ』というゲーム…。
     僕はずっと壁に顔を伏せているだけど…ルールがよく分からないな…」



シンジ「あっ、メインの部分教えるの忘れてた」

~翌日~

カヲル「なぜ僕は彼に避けられるんだろう。どうしてもその理由が知りたい…」

ミサト「あら渚君、どうしたの壁に突っ伏しちゃって」

カヲル「ああ葛城三佐、シンジ君はそこにいますか?」

ミサト「? 誰もいないけど」

カヲル「やはりな…予想は出来てたさ」

ミサト「代わりに『こいつ最高にアホ』と書かれた紙が置いてあるわ」

カヲル「それは予想外だな…」

カヲル「だがいいことを聞いたぞ。彼女が彼の居場所を教えてくれた」

カヲル「ここ……か」

~学校~

アスカ「変態!早くしなさい!次は理科室よ!」

シンジ「えっちらおっちら」

アスカ「何してんのよ!?」

シンジ「いやデュークズウォークに代わる健康歩行法を」

アスカ「…ていうかデュークズウォークは確かに初号機ができないように
     プログラミングされたけど…。生身のアンタには関係ないでしょ?」

シンジ「ああそうだったけか。あの事件が起きて以来、
     デュークズウォークの姿勢で動けないように縛られて鷲に肝臓を食べられる悪夢ばかり見るんだよね」

アスカ「あんたにとってデュークズウォークってなんなの…」


カヲル「なるほど…シンジ君は『デュークズウォーク』が好き…か」

~駅構内~

カヲル「そろそろ彼が駅に着く時間だ」

シンジ「…」すたすた

カヲル「来たっ!ここだ!ここでデュークズウォークだ!」

カヲル「ひょいひょいひょい」

シンジ「あのすみません、ネルフに行くにはこっちでしたっけ?」

カヲル「!! 来たっ!!」

カヲル「え、ええこっちであって…」

男「ああ、こっちだよ。そのまま右に折れたらいいから」

シンジ「おじさん、ありがとう!」

男「ああ、気をつけてな」

カヲル「………。そう、か…」

カヲル「ふう…。僕もネルフに急ごう」

警備員「なぁ君。君がマゾ田マゾ夫君かな?」

カヲル「えっ?」

警備員「さっき匿名で『マゾ田マゾ夫が駅で妙な動きをしている』…と連絡が」

カヲル「………そうですか…」

~ネルフ本部~

カヲル「ふう…今日もシンジ君とはすれ違いばかりだったな」

カヲル「…どうして僕は彼に固執するんだろう?」

カヲル「別に彼一人に無視されたからといって害があるわけでもないのに」

カヲル「……」

カヲル「やはり彼が…魅力的だからなんだろうな…」

 プシュー

シンジ「…」

カヲル「あ、シンジ君…」

シンジ「………」

カヲル「何か物憂げな顔をしている…今が話しかける好機かもしれない」

シンジ「……」

カヲル「やぁ。どうしたんだい?こんな所で」

シンジ「あとはシャワーを浴びて帰るだけだけど…帰りたくないんだ。このごろ」

カヲル「…」キョロキョロ

カヲル「それは僕に話しているんだよね?」

シンジ「それ以外に一体どんな選択肢があるというんだ…。
     どういう脳の構造をしてたらそういう気狂いめいた疑いが浮かんでくるというんだ…」

カヲル「そっ、そうだよね!僕に話している以外ないよね!」ワクワク

カヲル「そうか…家では誰も君の相手をしてくれないのか…」

シンジ「まったくこの世界は狂気に満ち満ちているよ…」

カヲル「でも君には何か心当たりは無いのか?」

シンジ「あったらとうに分かってるよ…」

カヲル「でもホームがあるという事実は、幸せにつながる。良いことだよ」

シンジ「ようやく誰かが相手にしてくれたと思ったら変なこと言うし…。
     この世界は悪意に溢れているよ…」

カヲル「い、今のはそんなに変じゃなかったろ…」

カヲル「僕は君ともっと話がしたいな。いっしょに行っていいかい?」

シンジ「え?」

カヲル「シャワーだよ。これからなんだろ?」

シンジ「…うん」

カヲル「だめなのかい?」

シンジ「いや、別に、そういうわけじゃないけど…、でもシャンプー忘れたから取ってきていいかな」

カヲル「貸してあげるよ」

シンジ「あぁ、シャワー室の場所を忘れちゃったし…」

カヲル「昨日キミが教えてくれたよ」

シンジ「僕お湯苦手なんだよね」

カヲル「温めにしたらいいよ」

シンジ「えーと…」

カヲル「…なぜ逃げようとするんだい」

シンジ「別に逃げようとしているわけじゃないけど…
     変態からは極力離れなさいってお巡りさんが…」

カヲル「またそれかい。僕は変態なんかじゃないよ。分かってくれるだろ?」

シンジ「じゃあこうしよう…」

カヲル「え?なんだい?」

シンジ「第六回!!!『変態判定試験 inネルフ』!!!!
     爆熱強烈白熱大開催!!!!!」

カヲル「えっ、どうしたの急に」

シンジ「第一問!!!あなたは今街の真ん中で全裸でいます!!これからどうしますか!?」

カヲル「うーんどうだろう、でも人間は元々裸で生まれてくるんだよね。
     それを恥じるのは、結局禁断の実を食べてしまった原罪に由来するんだろうね。
     人は人を信じられないから自らを隠そうとする…。それが幸か不幸かは分からないな」

シンジ「判定基準にも載ってないほどの変態回答が飛び出してくるとは…」

シンジ「さて第一問だけでスカウターを破壊するレベルの変態っぷりを見せつけたマゾ夫選手。
     気を取り直して第二問でやんす」

シンジ「全裸で困り果てたあなたの前に仮面が一つ落ちてきました。
     それをどう使いますか?」

カヲル「仮面…か。自らを他人から隠す道具、そして他人を自分から隠す道具。
     それは結局自分を自分から隠すツールなのだろうね」

カヲル「だからもしその状況で自分を恥じているなら、その仮面を着用するだろう。
     そんな自分を見ないため。嫌いな自分を心の奥底に閉じ込めるために……ね」

シンジ「やだもうほんとに怖い…」

シンジ「えーわたくし碇シンジ、生まれてこのかた感じたことのない恐怖を感じておりますが
     最後の第三問に入りたいと思います」

シンジ「全裸に仮面着用という屈指のド変態な、いでたちで街を闊歩するあなた。
     すると目の前に女物のパンティーが落ちていました。どうしますか?」

カヲル「それは簡単だね」

シンジ「おっとマゾ田選手余裕の発言」

カヲル「どこかに下着を落として困ってるは人がいるずだ。交番に届けるよ」

シンジ「…全裸で?」

カヲル「まぁ…そうなるよね」

シンジ「…」

この時僕の脳に住む野生の感覚が僕に告げた…

『こいつはヤバい』と――

そして、そんな度を越した変態が僕にこう言うのだ。

カヲル「さあ、シャワー室にいこう」

やはりこんな白髪マゾヒョロ男など相手にすべきではなかったのだ…。
僕は自分の選択を悔いた…。

カヲル「場所を忘れたなら連れて行ってあげるよ。さ、行こう」

 ぐいっ

シンジ「!!」

 バッ

カヲル「…?なんだい?どうして腕を振り払う?」

シンジ「く、来るな…」

カヲル「一時的接触を極端に避けるね、君は。恐いのかい?人と触れ合うのが」

カヲル「他人を知らなければ裏切られることも互いに傷つくこともない。でも、さびしさを忘れることもないよ」

カヲル「人間はさびしさを永久になくすことはできない。人は一人だからね。
     ただ忘れることができるから、人は生きていけるのさ」

こいつはマジでヤバい……。
イッちまってる……。クレイジーだ…。

すまんちょと抜ける

シンジ「や、やめろ…!」

カヲル「どうしたんだい?怯えたような目をして」

シンジ「一体何が目的だ!」

カヲル「キミを、人間というものをもっと知りたいんだよ」

シンジ「い、一体何を知ろうというんだ…」

シンジ「直径か!もしや僕の聖なる楽園の直径か!?」

カヲル「?」

シンジ「させませぬ!
     この碇シンジそうやすやすとエデンの園に足を踏み入れさせませぬ!!」

カヲル「エデンの園…か。そこになる実は、甘美な味がしたのだろうね」

シンジ「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

シンジ「刑務所だ!こいつは刑務所クラスの変態だ!」

シンジ「こいつはヤバイ!!そのヤバさ太陽系随一だよ!!」

シンジ「今すぐ走って逃げだすべきか…!
     だが僕のエデンを晒して逃げれば、奴は欲情して『ヒョッホホーイ!』と猛烈なダッシュをみせることは必至…!」

シンジ「こんな時こそあの必殺奥儀!!」

シンジ「バックステップデュークズウォーク!!」

シンジ「秘部を守ってデュークズウォーク!貞操死守しろデュークズウォーク!」

カヲル「あ、それデュークズウォークってやつだろ?僕も練習したんだ」

カヲル「えっちらおっちら」

シンジ「ギャアアアア!!!まさかのデューク返し!!!
     こうなったらもうここからは全力でフィジカルの勝負だよ!」

シンジ「そーれシラガに負けるなデュークズウォーク!負けたら最期だデュークズウォーク!」

カヲル「いいね、コレ。全身のゆがみが矯正されていくようだよ。
     カラダはココロと密接にリンクしている。カラダの歪みを直せばココロも洗われるのかもしれないな」

シンジ「わああああああ!あのシラガ一挙手一投足に変質オーラをまとわせているよ!!」


リツコ「あらあの子たち…結構仲いいのね」

シンジ「なんだこれは…僕の前世ひっくるめても最大のピンチだよ…
     レイに三時間ぶっ続けでてっぽう用の柱と間違われた時でさえここまで苦しくは無かった…」

カヲル「さあ段々追いついて来たぞ」

シンジ「ひええええええ!! どうする速さをとって普通に走るか…!
     だがそれはヤツにとってはエサが猛スピードで逃げていくようなもの…
     あのシラガが禁断の本気を出してしまう…!!」

カヲル「さあ、もう少しだ」

シンジ「わああああああ!!あのマゾ、とんだサドだよ!
     こうなったらやったるんじゃーい!!
     碇シンジ全身全霊本気を見せたうんじゃーーーい!!」

シンジ「やれば骨盤が砕けてしまう恐れのある禁断の技…ファイナルデュークセパタクローじゃい!!」

 スッタカスッタカ

カヲル「へえ、ああいうのもあるのか。キミは本当に面白いなぁ」

 スッタカスッタカ

シンジ「ぎゃあああああ!!まさかの瞬間技コピー!」


マヤ「あら、鬼ごっこだなんて、やっぱりあの子たちも子供なんですね」

ミサト「…とてもそうは見えなかったけど」

そして一時間後…僕達は同時に倒れ込んだ…

だがそこには奇妙な友情が芽生え始めていた…


シンジ「はぁはぁ…やるじゃないか…。まさかあそこで捻りを加えてくるとは…」

カヲル「いや、キミも唐突に左右の揺れを加えたり…かなりのモンだよ…」

シンジ「…こんな心地いい気持ちは久しぶりだ」

カヲル「全くだね。デュークズウォークはリリンの生み出した英知かもしれない…」

シンジ「…汗、かいちゃったよ」

カヲル「丁度ここはシャワー室の前だ。入って行こう」

シンジ「ああ…」

~風呂~ 

 チャポーン

カヲル(ずっと避けられていたけど…段々彼のことがわかった気がする)

カヲル「なぁシンジ君」

シンジ「?」

カヲル「どうしてはじめ、僕を避けていたんだい?」

シンジ「いや…まさかおんしがあそこまでのデュークの腕があるとは思わなかったから…。
     正直なところ、変態性の濃縮スープのように思っていたよ。それは今も思ってるけど…」

カヲル「そうか、人は結局のところ未知を恐れる」

カヲル「暗闇の先の未知を。まだ見ぬ明日という未知を。」

カヲル「他人の中の未知を恐れ、そして自分の中にある未知までも恐れていく…」

カヲル「だが未知の部分がない人間なんていない。
     つまり人間は心をもってしまった時点で自分に恐怖する運命なのさ。
     そう思わないかい?碇シンジ君」

シンジ「ビシソワーズって何だったかなぁ」

カヲル「…シンジ君はどうだい?
     何か僕に聞きたいことは無い?」

シンジ「そうだなぁ。とりあえず僕の前世の血液型は何型?ってことくらいかなぁ」

カヲル「…すまない。分からないよ。
     そもそも君の前世は何なんだい?」

シンジ「リツコさんかなぁ」

カヲル「その人はまだ生きてるんじゃないのかい?」

シンジ「いやリツコさんていうのは僕が子供のころ踏み殺したアブにつけた名前なんだけど」

カヲル「…それでも前世としてはおかしくないかい?」

カヲル「虫にも名前をつけるんだね。奇妙なことだよ」

カヲル「名前というのはつまるところ、自分を納得させるための呪文なんだよ」

カヲル「よくわからない。知ろうと努力していないけど、
     ただ名前というラベルをつけておけば自分はそれを知ったように錯覚する…」

カヲル「全てを知ることはできない。そういう人間だからこそ生まれた記号なんだよ」

シンジ「とりあえずマゾ、君の肛門に『渚カヲル』と名づけてみた」

カヲル「……そうか…」
   

カヲル「じゃあ僕から聞きたいことが」

シンジ「何だい?」

カヲル「風呂というのは全裸で入るものじゃないのかい?」

シンジ「確かにそれが一般的スタイルだな」

カヲル「…その服は?」

シンジ「葛城=ギャガー=ミサトのブラとパンティーだが」

カヲル「なぜそんなものを…」

シンジ「最近彼女、僕に冷たくてね。
     彼女のお気に入りの下着を風呂でウォッシングして仲直りしようと思ってね」

カヲル「へえ。キミって意外に気がきくんだな」

シンジ「おい意外にってなんだよコイツゥ」 コツン

カヲル「あはは、すまない」

 ブチィッ

シンジ「あはは」

カヲル「あはは」

メシ食ってました ほ

シンジ「時間だ」

カヲル「もう、終わりなのかい?」

シンジ「うん、もう寝なきゃ」

カヲル「君と?」

シンジ「ドンと来い、いやDon't恋だよ」

カヲル「常に人間は心に痛みを感じている。心が痛がりだから、生きるのも辛いと感じる」

カヲル「ガラスのように繊細だね。キミを除けば」

シンジ「おっとぅい!誰がアウト・オブ・ケースだってぇ!?
     心の繊細偏差値50ジャスト!心の不安定さ三順目のジェンガクラス!
     地球市民30億人の平均値!碇シンジです!!」

カヲル「じゃあキミの心は今痛がっていることはあるのかい?」

シンジ「心の痛みやすさメジャー級!心の賞味期限49日!
     正真小心傷心少年!碇in the 碇です!!」

カヲル「in?」

カヲル「さてとにかく上がろう。もう十分あったまっただろう」

シンジ「レンジでチン!レンジでチン!ホットもっと碇の心!
     万年氷河期の冷酷ハートを打ち破れ!ひゃっほーーーーい!!」

 とたたたたたた

カヲル「あ、行ってしまった。どれどれ僕もあがろう…」

 ざばっ…


この時――
シンジが着用していた、紐の切れたミサトのブラが取れ、そのまま湯船に取り残されることになり――

『葛城ミサトが男子風呂に忍び込んでいた』と騒ぎになり
ミサトの懲戒免職が議題にのぼるほどの事件になってしまうのだが――

それはまた後の話―――

~カヲル宅~

カヲル「やはり、僕が下で寝るよ」

シンジ「いいよ、僕が無理言って泊めてもらってるんだ、ここでいいよ」

カヲル「でも…重くないかい?」

シンジ「大丈夫ナリよ。こういうタイプの掛け布団あと思えばなんでもないナリ」

カヲル「そうか…」

カヲル(正直なところ…背中がゴツゴツして眠りづらい……)

カヲル「それで――キミは何を話したいんだい?」

シンジ「えっ?」

カヲル「僕に聞いてほしいことがあるんだろう?」

シンジ「……」

シンジ「いろいろあったんだ、ここに来て」

シンジ「来る前は、先生のところにいたんだ。穏やかで何にもない日々だった」

シンジ「トンボの目をマジックで塗りつぶしたり、カブトムシの角に油粘土の塊を刺したり、
     近所の子供たちの遊び場の沼のほとりにピラニアの死体を置いて立ち入り禁止区域にしたり
     おばあさんのやってる駄菓子屋の値段表に全部ゼロを4つ付け足して客足を遠のかせたり――
     何も無い日々だった」

シンジ「せいぜいイベントごとがあったとしても、
     お祭りとか、市民会館で歌謡コンテストとか、
     一人のお客さんから3千万円売り上げた駄菓子屋のおばあさんが開く立食パーティーとか…」

シンジ「でもそれでも良かったんだ。僕には何もすることがなかったから。」

カヲル「人間が嫌いなのかい?」

シンジ「僕は無償の愛を豪雨のごとく世界の全てにふりまいているつもりだ」

シンジ「けれど…傲岸で奸智で下劣な人間どもはその雨の恵みが分からなかったらしい…」

カヲル「…水のあげ方を間違えるとかえって腐るよ。なんでもそうさ」

カヲル「キミにはキミなりに悩みがあるんだな。
     でもそういうところも含めて、コウイに値す…」

シンジ「でもどうやっても好きになれない奴もいるよ」

カヲル「…誰だい?」

シンジ「名前にラ行の文字が入ってるやつ」

カヲル「……。」

カヲル「じ、じゃあ僕はセーフだね、マゾ田マゾ夫だから…」

シンジ「は?お前の名前は渚カヲルだろどういう記憶システムの脆弱さなら自分の名前が忘れられるんだ」

カヲル「……」

カヲル「でもキミの話を聞いていると、キミのことが色々と分かったよ…」

カヲル「僕はキミに逢うために生まれてきたのかもしれない…」

シンジ「ハァ!?キッショいんじゃカスゥァ!
     調子乗っとォとケツの穴に指入れて目玉外に押し出したろかい!!」

カヲル「えっ」

シンジ「奥歯ガタガタ言わせてオクラホマミキサー演奏さしたろかい!!!
     このアルビノド変態ィィぃぃ…んん…むにゃむにゃ」

カヲル「なんだ寝言か…」

シンジ「スースー」

カヲル「……」

シンジ「スースー」

カヲル(強烈な腹式呼吸だな…。呼吸の度に身体が持ち上げられて眠りづらい…)

~朝~

ゼーレ「希望の形は人の数ほど存在する。」

ゼーレ「希望は人の中にしか存在しないから。」

ゼーレ「だが我らの希望は具現化されている。」

ゼーレ「それは偽りの継承者である黒き月よりの我らの人類、その始祖たるリリス。」

ゼーレ「そして正当な継承者たる失われた白き月よりの使徒、その始祖たるアダム。」

ゼーレ「そのサルベージされた魂は君の中にしかいない。」

ゼーレ「だが再生された肉体は既に碇の中にある。」

ゼーレ「ところでタブリス、その格好は何だ」

カヲル「別になんでないよ。骨盤の歪みが矯正されるんです」


ミサト「朝っぱらからデュークズウォークとは、危ないやつね」

~弐号機ケージ~

カヲル「さあ行くよ。おいで、アダムの分身。そしてリリンのしもべ。」

弐号機「ゴゴゴ…」

~ネルフ本部~

マヤ「エヴァ弐号機、起動!」

ミサト「そんなバカな!アスカは?!」

マヤ「まだ自宅で寝ている模様です!」

マコト「セントラルドグマに、A.T.フィールドの発生を確認!」

ミサト「弐号機?」

マコト「いえ、パターン青!間違いありません!使徒です!」

ミサト「何ですって?」

ミサト「使徒…あの少年が?」

ミサト「すぐに出撃できるパイロットは!?探して!」

マヤ「シンジ君がネルフ内の庭園で四つ葉のクローバーを探しています!」

ミサト「もうそれでいいわ!」

シンジ「ぶー。クローバーじゃなくてザトウムシを探してたのに」

男「いいから来い!非常事態だ!」

シンジ「ここで見逃してくれたらザトウムシの押し花、いや押し虫あげるよ押し虫」

男「断じていらん」

~セントラルドグマ~

カヲル「やあ、来たね」

シンジ「おっすおっす!お待たせることにかけては右に出る物がいない!
     碇シンジちゃんだよっ!おっすおっす!!」

シンジ「えーと僕はそもそも何しにここに来てたんだっけ。全然思い出せない」

シンジ「よし順を追って思い出そう。まず僕はゲンドウに手紙をもらって第三新東京市に来て…」

ミサト「何やってんの!いいから早く戦って!」

シンジ「ああそうそう、その後ミサトさんが来てくれたんですよね!」

シンジ「なつかしいなぁあの頃…僕もまだ肺呼吸してたっけ…」

マヤ「初号機および使徒!どんどん下降していきます!」

ミサト「シンジ君!!いいから戦って!」

シンジ「あれ、なんで僕はここに来たばかりのころを思い出してたんだっけ。
     思い出せない。よし、順を追って思い出そう。
     まず僕はゲンドウから手紙をもらって…」

ミサト「早くーーー!!」

投稿もっと早くていいぞ

青葉「最終安全装置、解除!」

日向「ヘヴンズドアが、開いて行きます…」

シンジ「えーとトウジが僕にひざまずいて『ありがとうございます太閤様』と涙を流して…」

ミサト「もう思い出すのはいいから!」

シンジ「じゃあ何したらいいですか。フラッシュ暗算ですか」

ミサト「戦闘よ!!」

シンジ「フラッシュ暗算フラッシュ暗算 閃光と共に狂熱降臨
     イエス!!これぞまさにフラッシュ安産」

ミサト「シンジ君!?きいてる!?」

シンジ「コショウの話ですか?ええスパイシーです」

ミサト「何言ってんの!?」

日向「今日はシンジ君に言われてLCLをタコス風味にしてあります」

ミサト「あなたなんで彼に従順なの!?」

シンジ「ところがどっこい目がチクチクして戦闘どころじゃないこの現状」

ミサト「アホォォーー!!」

>>308
すまん書きためすると、どうも乗らないんもんで…

間が空いてる時は、寝てるかゲームしてるか続きが思い浮かんでないと思ってくれ。

シンジ「えーとどうしたらいいんだろう。まず目の前にいるマゾ夫をつかまえて…」

ミサト「そう!その流れで良いわよ!」

シンジ「こうグッと握りしめて…」

ミサト「そうよ!その感じでお願い!」

シンジ「そして目の前のマシュマロ星人に叩きつける」

ミサト「やめて!!」

カヲル「アダム…われらの母たる存在…
     アダムより生まれしものはアダムに還らねばならないのか?人を滅ぼしてまで…」

カヲル「違う…これは…リリス!そうか、そういうことかリリン!」

カヲル「……」

カヲル「シンジ君」

シンジ「なんだ凪坂オル」

カヲル「渚カヲル、だよ。ところでシンジ君、頼みごとがあるんだ」

シンジ「イルカの絵なら買わないよ」

カヲル「大丈夫そういうことじゃない」

シンジ「実印は貸せないよ」

カヲル「そういうことじゃない」

シンジ「僕の腎臓はあげられないよ」

カヲル「……シンジ君」

カヲル「君の手で僕を消してくれ」

カヲル「シンジ君…君の手で僕を消してくれ」

シンジ「え?消失イリュージョン?」

カヲル「そういうことじゃない。キミの手で僕を殺してほしい」

シンジ「な、なぜ……」

カヲル「僕は最初からこの時のために仕組まれた子供なんだ。それは僕の運命だ」

カヲル「サードインパクトを起こしても、ここから逃げのびても、僕は結局死ぬことになる」

カヲル「ならば…僕は自分が選んだときに自分が選んだ人に命を絶ってほしい」

カヲル「それが僕の最後の自由なんだ」

カヲル「シンジ君…もし少しでも僕を想う気持ちがあるなら…やってくれ」

シンジ「口の中がおいしい味がする。今度のLCLはとんこつ味にしてもらおう」

カヲル「…」

シンジ「あ、ごめん聞いてなかった。最初からお願い。
     アーンコール!アーンコール!」

カヲル「…」

カヲル「…というわけだよ。分かってもらえたかな?シンジ君」

シンジ「とりあえずふえるアカメを五年間漬けてみたけど
     無限増殖はしなかったという話はよく分かった」

カヲル「……」



カヲル「…という話だ。やってくれるかい?シンジ君」

シンジ「あ、そういえば僕の名前ってシンジだったっけ。ごめん聞いてなかった」

カヲル「……」


カヲル「というわけで僕を殺してほしいんだ」

シンジ「そうか…分かったよ…」

カヲル「……。それじゃ、頼むよ」

シンジ「富岡さんの話はよくわかったけどオカちゃんの言い分も…」

カヲル「…」


カヲル(これはダメだ…シンジ君が僕の話を聞く可能性は限りなく低いだろうな…)

アカメじゃ魚だ。ワカメだった。

カヲル「……シンジ君。キミにプレゼントだ」

シンジ「え?マジ?もらった物は俺の物。もらえる可能性があるものも俺の物」

カヲル「物じゃないよ。でもきっと…喜んでもらえると思う」

 スゥ…

日向「!!? 初号機のプログラムに異変が!」

ミサト「!? これは…!!」

リツコ「封印していたはずの…!!?」


シンジ「デュークズウォークが……できる……!?」


カヲル「これが僕の出来る最後のプレゼントだよシンジ君」

シンジ「ワイワイワーーーイ!!
     生きる喜び感じてデュークズウォーク!全身全霊デュークズウォーク!!
     親の敵とばかりにデュークズウォーク!!!」

カヲル「今だ…!デュークズウォークをするときに…」

 スゥゥ…

シンジ「見ろォォーーーーーー!!!
     これが究極完全破滅壊滅最強屈強、世界に誇る碇シンジのデュークズウォーーーーーーー…」

 プチッ

シンジ「うん?」

日向「も…目標消失!!」

シンジ「手のひらに何かをはさんだ気がする……。
     けど…けどけどけどぉぉーーーーー………?」

シンジ「気にしなぁぁーーーーーーーーーい!!!
     デュークズスターーーーイル!!!!」

 第17使徒 タブリス エヴァンゲリオン初号機により撃破さる

 ザザーーン…

ミサト「シンジ君…ここにいたのね…」

シンジ「あ…ミサトさん…」

ミサト「気にする事は無いわ…彼は自分の意思で飛び込んだのよ…あなたは悪くない」

シンジ「でもまぁ…ちょっといい気分はしないですね」

ミサト「……あなたもそんなことを感じ…いえなんでもないわ」

シンジ「…子供のころを思い出しました…」

ミサト「え…?」

シンジ「外に置いておいたスニーカー、もといズックを履こうとしたら
     中に死にかけのセミがいて、立った瞬間猛烈な断末魔をあげた七二七事件を…」

ミサト「そう…」

ミサト「それじゃ私も行くわね…」

シンジ「どうしたんですか?」

ミサト「何かよく分からないけど私に関する議題があがってるらしいわ…重要な話だって…」

アスカ「あ、ここにいたのね!変態!」

レイ「…」

シンジ「おや御両人、どうしましたこんな所で。潮干狩りですか」

アスカ「…ジョーダンもいつものキレがないわね」

シンジ「…」

アスカ「アンタバカァ!?何体も使徒を倒してきたじゃない!
     ちょっと人間に似てるからってそれに罪悪感感じてたらやってられないわよ!」

レイ「碇君…。みんなで料理を作ったの。碇君も食べましょ」

シンジ「…みんなって?」

アスカ「私にファースト、あとミサトとヒカリ、それと大阪弁と眼鏡も手伝ったわ」

シンジ「…リツコさんは?」

レイ「タマネギを切って下さったけど」

シンジ「……ギリギリ食せるレベルだな…」

アスカ「ほら!行くわよ!せっかく作って食べなかったら承知しないんだから!」

 僕はようやく重い腰をあげた。 だが…彼のことは忘れられないかもしれない。
 デュークの美学を共有し、昇華したデューク仲間のマゾなんとかマゾなんとかのことを……
 水平線に転がる橙色の太陽の中に、デュークズウォークをした彼の姿が輝いているように見えた。


第八部 サイコのシ者 ~完~

全ての使途を倒した。だがそれはプロローグの終焉に過ぎなかった。

運命に翻弄される仕組まれた子供たちとその母親の魂。

全勝優勝のかかる第一の少女に、異臭コレクションを増やす第二の少女。

そして立つ。碇シンジが新たに見つけた骨盤修正法とは?

 次回。最終部 『あのころを、君に』
 来週末かさ来週末開始予定

さーて次回も、サービスサービスゥ!

サービスサービスと書いておいてまた書くのもなんですが、いつも書いていることなので。

三月の震災の影響は少しずつ国民の頭の中から薄れつつありますが、
被災された方はあの時と変わらぬ惨状に置かれたままかと存じ上げます。
無責任なこのSSが、重苦しい心を一瞬でも忘れるための何かになれたらと思います。

三重県は特に何も起きておりません。せいぜいAKが知事になったくらいです。

三月は自由気ままな学生身分だったので気楽に書いていたのですが、
今は週末くらいしか書けそうにありません。間があいて申し訳ないです。

新劇場版は、あまり内容が変わらないのでやるつもりはないです。
むしろ「シンジ以外全員が調子に乗った模様」をやったろうかと思っています。嘘です。

三重県にはすごくやばい断層があるからもう時期そんなことも言えなくなるぜ

>>370
もう北海道に逃げるしかないというのか…

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