ストライクウィッチーズ「サイレンが……」(627)

アグネス「どうあがいてもパンツ」

08月06日/02時24分33秒 宮藤 芳佳

宮藤「ん……んん……あれ? ここは……滑走路?」

宮藤「わたし、どうして、こんなところで寝ちゃったんだろ?」

宮藤「リーネちゃんと一緒に特訓してたのまでは憶えてるんだけど……」

宮藤「外も暗いし、とにかく部屋に戻らないと……」

その時、一台の軍用車のライトが光っているのに気付いた。

宮藤「あれ? 誰か居るのかな?」

土方「……」

すると、車から見慣れた海軍軍服の男、土方が降りてきた。

宮藤「あれ? 土方さん、どうしたんですか?」

土方「……」

宮藤「土方さん?」

土方「……了解。射殺します」

宮藤「えっ?」

何の事かと思った瞬間に、一発の銃声が響く。

弾は芳佳の側にあった夜間発進用ライトに着弾する

宮藤「えっ、ひ、土方さん?」

土方「ヒヒ……ヒヒヒヒヒ……」

そう言って、もう一発。とっさにシールドを張ろうとするが……

宮藤「きゃ! シールドが……張れない? な、何で……来ないで!」

終了条件:土方からの逃亡

宮藤「ど、どうして……どうして……」

土方の変化、シールドの張れない理由。
考えたい事はあるが、そんな余裕はなかった。

宮藤「何とかしないと……」

幸いにも、少し離れたところにある木箱の陰に隠れれば、銃弾は当たらなかった。
土方の腕も、正気ではないのか命中率が良くない。

宮藤「そうだ、助けを呼ばないと……」

そこで目が付いたのが車だった。
運転などしたことはないが、坂本さんがしているのを見たことがある。

宮藤「とりあえず、弾が切れたときに飛び出して……」

そして、土方の拳銃がかちりと言う音を立てる。
弾切れの合図だ。

宮藤「今だ!」

そのまま、物陰から飛び出して車へと向かう。土方のリロードとどちらが早いか……
結果は芳佳のほうが僅かに早かった。

宮藤「ドアを閉めて……えっと……」

運転のやり方を思い出す。坂本少佐はどうしていたか……

宮藤「確か、ギアを入れて……アクセルを……」

だが、その瞬間フロントガラスから大きな音がした。
見れば、弾が命中したのか大きなひびが入っている。

宮藤「は、早く……何で動かないの?」

宮藤「そ、そうだ……脇にあるレバーを」

芳佳はサイドブレーキを降ろした。
目の前に土方が居るのも忘れ……

宮藤「きゃあぁ!」

車は急発進し……

土方「ぐぁ!」

土方を跳ね飛ばしながら、近くにあった送信塔のぶつかった。

―――終了条件達成

08月06日/02時28分49秒 宮藤 芳佳

宮藤「あ、ああ……ひ、土方さん……」

目の前には煙を上げている車と撥ねられた土方の姿。

宮藤「と、とにかく……一旦基地に……」

だが、遠くから絶望の宴の開幕音がなった。
聞きなれているはずのサイレンような音が……

宮藤「えっ?さ、サイレン? ど、どうして……」

そして、サイレンの鳴っている森の方を見ると、そこには……

宮藤「ひぃ!」

先ほど死んだはずの土方が、目から赤い涙を流しながら立っていた。
そして、拳銃を構えて……

宮藤「いやぁぁぁぁぁ!」

宮藤は叫びながら反対側に走っていく。

宮藤「えっ? きゃぁぁぁぁ!」

その先に崖があるのも忘れて。

08月06日/02時44分12秒 ゲルトルート=バルクホルン

ゲルト「どういうことだ。これは……」

エーリカ「ねぇ~、トゥルーデ。皆はどこに行ったのさ?」

ゲルト「わたしは分からん」

エーリカ「とりあえず、部屋に戻ろうよ。雨も降ってるし」

ゲルト「こんな状況で部屋にのんびりできるか!」

エーリカ「でも……いっ!」

そういった瞬間に、彼女たちの頭の中に映像が流れ込んでくる。

ゲルト「くぅ……何だ?」

エーリカ「分かんないよ。とりあえず、様子がおかしいからさ、ミーナが来るまで部屋に……」

ゲルト「シールドも使えないし……仕方がないか」

そうすると、トゥルーデは腰から拳銃を取り出す。

エーリカ「トゥルーデ?」

ゲルト「ハルトマン。私は宮藤達を探しに行く。やはり様子がおかしい」

エーリカ「でも……」

ゲルト「カールスラント軍人としての義務だ。ハルトマン、拳銃は持ってるか?」

エーリカ「どっかにいっちゃった」

ゲルト「はぁ……とりあえず、私について来い。離れるなよ」

エーリカ「おっけー」


  終了条件:エーリカと滑走路に到達

ゲルト「よし、こっちだ」

拳銃を構えながら、慎重に廊下を進む。

エーリカ「むぅ……ねぇ、誰か居た?」

ゲルト「いや……食堂には誰も居ないが……」

エーリカ「じゃあ、滑走路か格納庫じゃないかな?」

ゲルト「今日の格納庫はミーナが鍵を閉めているはずだ。となると、滑走路か……」

エーリカ「え~、滑走路遠いじゃん」

ゲルト「文句を言うな」

その瞬間、外に通じるドアの前に人影を感じた。

エーリカ「誰?」

ゲルト「静かに!」

バルクホルン「ハ~ル~トマ~ン、あ~そび~ましょ~」

ハルトマン「くそがぁぁぁぁぁ!」

ババババババ!

バルクホルン「やるじゃない☆」

よく見ると、整備兵の一人のようだ。
もっとも、顔からは赤い涙を流し、手にはスパナを持っている。

ゲルト「ちっ、変なのが居るな。弾をあまり消費したくないが……」

エーリカ「どうすんの?」

ゲルト「ハルトマン、お前はここで待て」

エーリカ「何でさ……」

ゲルト「私があいつを何とかする」

エーリカ「早く戻ってきてよね」

そう良いながら、ゲルトは視界の外から整備兵の横の廊下へと行こうとする。

ゲルト「しかし、発見されると厄介だな」

ゲルト「そうだ、さっきの……」

そう言うと、ゲルトは目をつぶる。
すると、その整備兵の視界らしきものが頭に入ってくる。

ゲルト「やはり、これは他人の視界か……ならタイミングを計って」

そして、視界が反対側を向いた瞬間に……

ゲルト「今だ!」

引き金を引いた。そのまま、鉛玉は整備兵の頭を貫く。そして、そのまま倒れていった。

ゲルト「これでいい」

そのまま、エーリカの元へと行く。

エーリカ「どこ行ってたのさ」

ゲルト「外へのルートを確保した。滑走路に急ぐぞ。付いて来い!」


―――終了条件達成

08月06日/03時01分30秒 坂本 美緒

坂本「ん……くぅ……な、何だ。雨?」

彼女が目を覚ましたのは、フロントガラスの割れたトラックの中だった

坂本「私は、いったいどうして……くぅ!」

その瞬間に、彼女の元に視界が流れ込んでくる。

坂本「一体何が……そうだ。ミーナと一緒に別棟から滑走路に向かう途中で……」

坂本「……ミーナはどこだ? ミーナ! ミーナ!」

坂本「そんな……どこへ?」

  終了条件:森からの脱出

坂本「……しかし、一度基地に戻るしかないか」

坂本「くそっ、エンジンがかからん。ガソリンは満タンのはずだが……」

坂本「しょうがない。歩いていくか……」

坂本「ん?」

そう思うと、奥の道から人が歩いてくる。

坂本「おい、誰だ?」

だが、次の瞬間に彼女はとっさに構えた。
目の前の人物が赤い涙を流しながら、扶桑刀を持っていたから。

坂本「おい、何をして……」

屍人「イヒ……イヒヒヒヒ……」

屍人はぎこちない動作で刀を振ってくる。
それを彼女は間一髪で避けると、トラックの落ちたと思われる荷物を見る
そこにあったハンマーを手に取った。

坂本「残念だが、話は聞いてもらえんか……」

屍人「イヒヒヒヒ……」

坂本「このっ!」

そのまま、美緒はハンマーを振りかぶった。
屍人の頭を捕らえる。

坂本「もう一発だ!」

再度、ハンマーを当てると、そのまま屍人は動かなくなる。

坂本「しかし、何だ。こいつは……」

そう思いながら、動かなくなった人の懐を調べる。

坂本「鉛筆、タバコ、ライター、メモ帳、それに身分証か……役に立ちそうなものはないな……」

そう思うと、ハンマーだけを持って森の出口に急ぐ。

坂本「ミーナ、どこに居るんだ?」


―――終了条件達成

08月06日/04時07分14秒 エイラ=イルマタル=ユーティライネン

エイラ「どうなってんダ?」

サーニャ「分からない。魔法も使えないし」

エイラ「しかたネーナ。とりあえず、避難壕に行くしかないダロ」

サーニャ「避難壕?」

エイラ「ネウロイが攻めてき時に、けが人を避難させるちかしつが森の中にあったはずダ」

エイラ「そこに避難すれば」

サーニャ「芳佳ちゃん達もそこに行けば?」

エイラ「坂本少佐やミーナ隊長も知ってるからナ」

サーニャ「うん……でも、森はさっき変な大きい音がしたけど」

エイラ「大丈夫ダ。私が付いてるからナ」


  終了条件:森への到達

エイラ「サーニャ、足元気をつけろヨ」

サーニャ「うん……」

そして、少し小さな崖の前に立つ。

エイラ「よし、わたしが……」

赤い雨で滑っている崖をエイラが上り、サーニャに向かって手を伸ばした。

エイラ「ほら、手を……」

サーニャ「うん……」

だが、手を伸ばして引き上げようとした瞬間に……それの音が響いた。
銃声。おそらくライフルのものだろう。その銃弾が、握った手の近くに着弾する。

サーニャ「きゃ!」

エイラ「サーニャ!」

思わず手を離し落下するサーニャ。

エイラ「サーニャ! 大丈夫カ?」

エイラも追いかけようとするが……

エイラ「サーニャ! 今……うわっ!」

再び、足の近くに着弾。

エイラ「あの狙撃を何とかしないと……」

そうすると、近くにあった根元の腐った木を見つけた。

エイラ「これを使えば……」

そのまま物陰に隠れて、視界をジャックする。

エイラ「タイミングを図って……」

そして、視界が外れた瞬間に物陰から飛び出し、根元の腐った木を蹴る。

そのまま木が倒れて、崖を生い茂った緑で覆い隠した。

エイラ「これで、安全にいけるゾ」

そのまま崖の下に下りると、サーニャの姿を探した。

エイラ「サーニャ……サーニャ!」

だが、姿はない。見つけたのは彼女の足跡とそれに続く屍人の足跡。

エイラ「まさか、下であいつらに襲われて……」

その足跡は、ちょうど回り道で避難壕の方へ向かっている。

エイラ「とりあえず、サーニャを探さないト」

そういうと、彼女は独りでサーニャを探しに森へと駆けていった。


―――終了条件達成

08月06日/03時07分59秒 シャーロット=E=イェーガー

基地の近くにある「別棟」で震えている少女たちが居る。

シャーリー「ルッキーニ、大丈夫か?」

フランカ「シャーリー。怖い……」

シャーリー「大丈夫だ。わたしが守ってやるからな」

フランカ「シャーリー……」

シャーリー「ったく、とは言ってもあんな変なのがうろちょろしてたら……」

シャーリー「まず、わたしが出口を探してくるからな」



  終了条件:別棟からの脱出

シャーリー「まず、ルッキーニはこの中に隠れてろ」

ルッキーニ「うん……」

そのままルッキーニをクローゼットの中に隠す。

シャーリー「あとは、確か出口が……」

そういうと、彼女は出口を見に行くが……

シャーリー「な、何だよ。これっ……」

そこには板などで厳重に封鎖された出口があった。

シャーリー「こんなの馬鹿力でもないと……そうだ。窓!」

次に窓も見るが……

シャーリー「駄目だ、格子が嵌っていて……でも、なんか道具があれば外れそうな機が」

フランカ「シャーリー!」

シャーリー「ルッキーニ! 隠れろって言ったろ!」

フランカ「これっ!」

そう言うと、鍵のようなものをシャーリーに渡す。

シャーリー「これは、物置の鍵か……アソコなら何かありそうだな」

シャーリー「よくやったぞ。ルッキーニ。でも今度は隠れてろよ」

フランカ「うん」

そのまま、再びルッキーニを隠して物置へと急いだ。

シャーリー「この辺にいい道具は……」

そこで目に付いたのはバールだった。

シャーリー「これで格子を無理やり外せば……よしっ!」

そうして、彼女は後ろを向く。だが、そこには……。

マロニー「ウヒヒヒ……」

赤い涙を流す空軍大将の姿があった。

シャーリー「な、何であいつが……」

しかも、その大将が見ているのは……

マロニー「ウィッチの匂いがするぞぉ~、ヒヒヒヒヒ」

ルッキーニの隠れているクローゼットだ。
そのまま、クローゼットに手を伸ばし……

シャーリー「やめろぉぉぉぉ!」

後ろから、シャーリーがバールでマロニーを殴る。
二回、三回と殴打する度に赤い液体が床に散らばる。
そのまま、マロニーが動かなくなった事を確認すると、シャーリーはクローゼットを開ける。

シャーリー「ルッキーニ」

そこにいたのは、怯えきったルッキーニだ。

フランカ「しゃ……シャーリー。怖かったよぉ」

シャーリー「大丈夫だ。どんな事があっても、わたしが絶対に守ってやるからな」

フランカ「シャーリー……」

シャーリー「よっし、脱出するぞ」

そうすると、バールを使って格子をこじ開ける。

シャーリー「よっし、このまま森を抜ければ……」

そう言って、ルッキーニの手を握り基地へと急いだ。



  終了条件:別棟からの脱出

08月06日/05時44分21秒 サーニャ=V=リトヴャク

サーニャ「もう、追ってこないのかな?」

崖から落ちたときにすりむいた膝を引きずりながら言う。

サーニャ「エイラとはぐれちゃった……芳佳ちゃんも居ない」

サーニャ「避難壕に行けば会えるかな?」

サーニャ「足も染みるし、早くしないと……」

サーニャ「あれ? なんだろ?」

そう言いながら、空を見上げる。

サーニャ「綺麗……まるでオーロラみたい」

  終了条件:エイラのいる山小屋への到達

山道を歩く。

サーニャ「はぁ……だいぶ足も痛くなくなってきた」

そう言って、崖を上がる。

サーニャ「早くエイラに会いたい……」

サーニャ「エイラや芳佳と一緒に、また仲良くすごしたい……出来るよね」

そう思いながら、険しい山道を進む。
彼女にはエイラが必要だったから。

サーニャ「だから……頑張らないと……」

普段は空を飛んでるから分からない森の険しさ。
でも、大切な人を思うために一生懸命乗り越えていった。

サーニャ「……!!」

だが、崖の上にいたのはライフルをもった屍人。
その銃口は、サーニャの額に向けられている。

サーニャ「あっ……」

その瞬間に絶望を感じた。もう、撃ち殺されると。 だが……

屍人「ウヒヒヒ」

引き金は引かれずにそのまま笑いながら背中を向ける

サーニャ「た、助かったの?」

その時ばかりは彼女は自分を幸運だと思っていた。
理由は分からないが、見逃してくれたのだから。

サーニャ「これでエイラと一緒に……」

そう言うと、彼女は小さな小屋を見つけた。
そして、その中に彼女の探し人もいる。

サーニャ「エイラ……良かった。喜んでくれるかな?」

そう言うと、彼女は希望を胸に山小屋へと走り出した。

―――終了条件達成

フラグか

08月06日/05時50分27秒 エイラ=イルマタル=ユーティライネン

雨の降りしきる山小屋の中で、頭を抱えて泣く。
大切な人とはぐれてしまったから。この小屋に先ほど入ってから、泣いてばっかりだった。

エイラ「サーニャ……会いたいヨ」

エイラ「一緒に飛びタイ。一緒に喋りタイ。一緒に笑いタイ」

僅かな希望しかない。こんな中でどうしたらいいのかと。
だから、扉の叩く音と共に聞こえた彼女の言葉は最後の希望になっていた。

サーニャ「エイラ……開けて……」

エイラ「サーニャ……サーニャなのカ?」

姿は見えないが、この声は間違えなくサーニャだった。

サーニャ「エイラ、開けて」

エイラ「サーニャ……サーニャ! 今あけるゾ」

だから、彼女はドアへと走っていく。
希望が叶ったから

エイラ「サーニャ!」

そして、それがドアを開けた瞬間に

エイラ「無事で……」

彼女の赤い水を流した顔が

サーニャ「アハッ……エイラ……」

絶望が目と鼻の先にある事を知らなかったから。

エイラ「ウァアアアアアアアアアアアアアアアアアアア」

08月06日/03時48分11秒 坂本 美緒

坂本「はぁ……はぁ……ようやく基地に着いたか」

坂本「ミーナ……」

そう呟くと、向こうから走ってくる人影があった。

坂本「誰だ!」

ペリーヌ「坂本少佐! ご無事でしたか?

坂本「ペリーヌ! お前こそ無事だったか。他の皆は?」

ぺリーヌ「分かりませんわ。気付いたらわたくし一人で」

坂本「そうか……」

ペリーヌ「坂本少佐こそ、ミーナ隊長とご一緒では?」

坂本「いや、わたしもミーナを探している」

ペリーヌ「そうでしたの……とりあえず、格納庫へ行きませんか」

坂本「えっ?」

ペリーヌ「雨も防げますし、広いですから監視も容易ですわ」

ペリーヌ「さっき鍵が開いていましたので」

坂本「そうか……ん?」

坂本(鍵はミーナが持っていたはずだが)

(格納庫内)

ペリーヌ「しかし、これは一体……」

坂本「分からん。だが、外と連絡を取らなければならんな」

坂本「確か無線機があったはずだな」

ペリーヌ「確か、向こうの無線室ですわ」

坂本「そうか……ペリーヌ。見張りを頼む」

ペリーヌ「お任せください」

08月06日/03時59分04秒 シャーロット=E=イェーガー

シャーリー「ルッキーニ。大丈夫か?」

ルッキーニ「大丈夫……」

シャーリー「ったく、森の中の避難壕を作ったのはいいけど、行きにくいったらありゃしない」

ルッキーニ「シャーリー……」

シャーリー「安心しろ。わたしがどんな事があっても守ってやるから……」


  終了条件:ルッキーニの森から脱出

(訂正→)終了条件2:ルッキーニの森から脱出


シャーリー「よし、足元を気をつけろよ」

ルッキーニ「うん……」

シャーリー「ん? 何だこれ?」

森を歩いていたら、目の前にあったのはトラックだった。

シャーリー「これって、坂本少佐が乗ってたトラックだよな」

ルッキーニ「でも、窓が割れてるよ?」

シャーリー「……どれどれ、動くかな?」

そう言って、運転席に乗り込みキーを廻すが

シャーリー「駄目だ、エンジンが掛からない」

そのまま、鍵をもって降りようとすると、崖の上に光るものが見えた。
それは銃口だ。

シャーリー「ルッキーニ、伏せろ!」

そう言って叫ぶと、シャーリーはルッキーニの上に覆いかぶさる。
予想通り、銃声がする。完全に狙われてるのがわかる。
よく見れば、周りにも屍人がいる。

シャーリー「ちっ……やっぱり、あんなとこから命中率良すぎだろ」

ルッキーニ「シャーリー……」

唇を噛みながらも、トラックの積荷を見る。
そこで見つけたのは落下傘用の輸送カプセルだ

シャーリー「そうだ。ルッキーニ!」

ルッキーニ「んじゅ?」

シャーリー「お前なら、この中に入れるだろ?」

ルッキーニ「うん……」

シャーリー「今からこれをそこの坂に落とすから、お前はそこに入って脱出してくれ」

ルッキーニ「シャーリーは?」

シャーリー「あたしじゃ胸が大きすぎて入らないから、別の方法を探すさ」

ルッキーニ「うん……」

シャーリー「よし、じゃあ入れ」

そう言うと、ルッキーニを円筒のカプセルの中に入れる。

シャーリー「ちゃんと転がってくれるか? いや、転がんなかったら何とかするさ」

そうして、斜面になっている場所にカプセルを置いた。
すると、目論見どおり斜面をゆっくり転がっていく。


シャーリー「あとは……運に任せるだけだよな……」

そのまま、トラックにもたれかかる。
体をずらすと、赤い血の筋がトラックについていた。

シャーリー「撃たれるのって……こんなに痛いのかよ」

シャーリー「助かるかな? わたし……」

そう言いながら転がっていくカプセルを見る。
だが、次の屍人の動きを見ると、彼女は目を見開いた。

シャーリー「まさか、音で?」

屍人が転がるカプセルを見ている。ゴロゴロ音を立ててるのに興味を抱いたのか。

シャーリー「このままじゃ……」

そうして、彼女は必死に何か興味を逸らすものを、そして奴らを撃退できるものを探した。
そして、それを見つける。
足元に落ちていたライターに。

シャーリー「何でこんなもんが落ちてるんだか……好都合だけど」

そうすると、彼女は大声を上げる。

シャーリー「こっちだああああああ! 化物!」

屍人は声に気付いて、シャーリーの方へと寄ってくる。
だが、足りない。おそらく崖の上のスナイパーには届かない。
なら……

シャーリー「もっと……大きな音じゃないとな……」

鍵でタンクを開ける。
そして、片手にはライター。
最後に近寄ってくる屍人。

シャーリー「ルッキーニ……頑張れよ」

そう言って、優しい笑顔を見せた後……

動けない彼女はライターをタンクに投げ込んだ。



―――終了条件達成

08月06日/04時05分22秒 フランチェスカ=ルッキーニ

ルッキーニ「う……うにゅ~……頭がグルグルする~」

そう言いながら、止まったカプセルから抜け出す。
抜け出す前に大きな音がした事が気分の悪さに拍車をかけていた。

ルッキーニ「シャーリーは大丈夫かな?」

自分の来た方向を見る。
アソコにいたのは、自分が一番慕っていた人。一番遊んでくれた人。
そして、お母さんみたいだった人。

ルッキーニ「シャーリー……」

彼女はそう良いながら見続ける。
黒く煙があがるその森を。

そのお母さんが炎に包まれたその煙を

疲れた……眠い。
最初は一行ネタのはずだったのにどうしてこうなった。

一応、サイレン知ってる人が多いと思うけど、原作のシナリオに沿ってる。
役柄は原作知ってる人ならすぐに分かるはず。
リーネちゃんがいないけど……残りがミヤコと志村と土器子しかいないから出せないなんて言えない。

リーネちゃん志村でいいじゃん

ベラ、愛してるわ!を思い出した

つー訳で、もう一発ネタを書いて寝るわ。
落ちてなかったら続き書くかも。

>>78
ねーよwww
確かにスナイパーだけどさ、エーリカを助けるリーネの図が思い浮かばない。

>>79
最強のカーチャン乙

あの忌々しい事件が

???「こちら……。501の生き残りを1名確保」
???「了解。すぐに……な、何だ!」
『どうしたの? 応答して!』

再び、事件の幕が上がる。

エルマ「わ、わたしはあなたを信じます!」
芳佳「やっぱり、わたしを信じてくれないんですね」

ビューリング「今度の独房じゃ済まないだろうな……ほら、名前は?」
リネット「はい……リーネです」

ウルスラ「姉さま……そこにいたんですね」
キャサリン「ちょっと待つネー!」

ジュゼッピーナ「……聞こえる。ここで……」

マルセイユ「撃たなきゃ駄目だ」
シャーロット「で、でも……マイルズ少佐を……」

ハルカ「智子中尉!」
智子「もう……終わりよ」

いらん子小隊「サイレンが……」
~ホラゲー四天王はサイレン、サイヒル、バイオ、あと一つは?~
2009年秋・いらん子4巻と同時に公開予定

08月06日/04時01分05秒 リネット=ビショップ

リーネ「……何でこんな事になったんだろう……」

滑走路をトボトボと歩く
手にはライフルを持っている。この異変が起きてから人を撃ってしまった。
ネウロイしか撃ったことがないのに。あの気持ち悪い感覚が熱い銃身と共に彼女の手に刻まれている

リーネ「芳佳ちゃん……無事かな?」

そう思うと、赤い雨の降っている空を恨めしそうに見る。
この雨が降り出してから、全てが狂ってしまった。

リーネ「わたしも、人を撃たなきゃいけないのかな?」

そう思うと、後ろから声が聞こえた。

エーリカ「来るなよー!」

リーネ「今の声……ハルトマンさん?」


 終了条件:エーリカの救出

リーネ「よいしょ……っと」

たまたまぶつかっていた車の屋根を台替わりに見渡しのよい送電塔へと上る。
雨で見えにくいが声がする。

リーネ「どこにいるんですか?ハルトマン中尉」

そう思うと、再び耳を澄ます。

リーネ「あっちの方……」

だが、暗い中で目標に当てるのはほぼ無理だ。
だから、必要だった。おとりの様なものが

リーネ「何か……何か……」

そう思うと、少しはなれたところにゴミの詰まったドラム缶がある。

リーネ「あれは……そうだ……」

そう言って、送電塔から降りると壊れた車の中を漁る。
そして、見つけ出したのは発炎筒だ。

リーネ「これで……」

そう思い、彼女はドラム缶へと走った。
飛距離は50メートルほど。だが、その間に隠れる場所はない。
そして、視界をジャックすれば、そのあたりを狙っている銃兵がいた。

リーネ「タイミングを図らないと……」

そのまま、視界が外れた瞬間に一気に駆ける。

リーネ「あとは……」

そのまま、ゴミに火のついた発炎筒を入れると煙がモクモクと出てきた。
おそらく、囮にはちょうどいい。

リーネ「あとは、あそこに戻って……」

再び送電塔に登ってしばらく身を隠す。
同時に、ライフルの安全装置をはずした。

リーネ「集まってきてる……今なら……」

ライフル持った死人が2人が近寄ってきた。
興味深そうに、ドラム缶を眺めている。

リーネ「ごめんなさい……」

そう言うと、リーネはライフルを構える。
そして、引き金を一回引いた。乾いた銃声と共に屍人が一人倒れる。

リーネ「ハルトマン中尉のために……」

もう一人に狙いをつける。
だが、その瞬間にあちら側からライフルの音が聞こえる。

リーネ「……!!」

肩の辺りに激痛が走る。見れば、銃弾がかすって血が出ていた。
シールドが張れない以上、こうなるのは必須かもしれない。

リーネ「痛い……で、でも……」

みんなのために頑張らないといけない。そう思うと、狙いをつけて。

リーネ「ごめんなさい」

再度、引き金を引いた。
再び、嫌な感覚と共に銃弾は屍人を貫いた。



―――終了条件達成

リーネ「ハルトマン中尉!」

エーリカ「リーネ……大丈夫。じゃないじゃん。肩から血が……」

リーネ「大丈夫です。このくらいなら」

エーリカ「そ、そうなんだ……」

リーネ「他の皆さんは?」

エーリカ「それがトゥルーデとはぐれちゃって……」

リーネ「と、とりあえず、ここから逃げ出さないと」

エーリカ「うん、そうだね。森のほうに避難壕があったはずだから」

リーネ「避難壕なんて会ったんですか?」

エーリカ「トゥルーデやミーナも存在を知ってるから、きっとそこに集まるはず」

リーネ「は、はい!」

・赤い水
血のような赤い水。現在の雨もこれ。
詳しい理由は抜きにするが、これが体内に入ると屍人となる。

・屍人
体内にある程度の赤い水が入った人の事。詳しい説明は省略
基本は不死らしい。現在人間の形を保っているのは「半屍人」とか言われる。
今回は「もずく」っぽい影が取り付いた死体ではない。

・サイレン
サイレンのような音。実はサイレンではないが、
そんなネタばれはミヤコがいないこんな世の中じゃ関係ない。

・スナイパー
猟銃を持っている屍人の事。やたら命中率がいい
最初の多聞ステージでこいつに狙撃されて訳も分からずゲームオーバーになるのはよくある事

・SDK
SIRENの主人公で異界ジェノサイダー。公式のあだ名。今回は出番無し

・へタレ・ぽぽ子・ミヤコ・土器子・志村・先生・春海
いずれもサイレンの登場人物のあだ名や略称。

08月06日/03時53分22秒 ペリーヌ=クロステルマン

ガタッ

ペリーヌ「あら? 何の音でしょうか?」

外から変な音がする。

ペリーヌ「……」

思案をする。隣の通信室にいる少佐に伝えるべきか、否か。

ペリーヌ「まぁ……見てくるだけですし」

そのまま外への扉を開けようとする。

ペリーヌ「……」

だが、外には誰もいないように見えた。

ペリーヌ「やはり、気のせいで……」

そう良いながら、扉を閉めようとした瞬間に
ドンッ!
と背中に鈍痛が走った。

ペリーヌ「あぐっ!」

そのまま、扉の外へと倒れこんで、後ろを見た。
自分の背中に大きな刺し傷が出来て、血が流れている。
そして、その傷をつけた人物を見て、彼女は絶句した。

ペリーヌ「ミーナ……隊長」

顔から赤い水を流し、手にはナイフを持っているミーナがそこにいた。

ミーナ「ウヒヒヒ……ペリーヌさぁぁん」

ナイフには自分の血が付いており、明らかに正気を失っているのが分かる。
いや、それ以前の問題だろう。
彼女の軍服についている大量の血をみれば。

ペリーヌ「……ミーナ隊長……もしかして……」

雨の中で彼女は考える。そして至った結論はシンプルなものであった。
坂本の車が大破した時に……。

ペリーヌ「と、とにかく……」

ミーナは格納庫の扉に鍵をかけている。

ペリーヌ「坂本少佐に……いえ、皆にこの事を伝えませんと……」

雨で染みる傷口を意識しないようにして立ち上がる。


  終了条件1:ミーナからの逃亡
  終了条件2:坂本に危険を知らせる

ペリーヌ「しかし、どのように伝えれば……」

ミーナ「イヒヒヒ……一緒に綺麗な世界にいきましょ~」

ペリーヌ「いえ、まずはミーナ隊長から逃げる事が先決ですわね」

ミーナが一気にナイフをこちらへと向かってくる。

ペリーヌ「くぅ!」

だが、動きは遅いし単調だ。少なくても軍人である彼女には避ける事は造作でもなかった。

ペリーヌ「とはいっても、このままでは……」

背中から血が出てる以上、激しい動きはあまり出来ない。

ペリーヌ「そうですわ。基地の中に通信機があったはず……あれを使えば」

そう思いつくと基地へと走る。

だが、基地の入り口には屍人がいた。すかさず、身を隠す。

ペリーヌ「どうやら、あまり時間はないようですわね」

後ろからはミーナが追ってきている。
どうすれば良いのか? 思考をめぐらせた瞬間に遠くで爆発音が起こった。
そして、一瞬それに気をとられる屍人を見る。

ペリーヌ「ば、爆発?……そうですわ」

何かを思いついたように、近くにある木箱を漁る。
見つけたのは、少量の古い大型実包と導火線。

ペリーヌ「これを使えば……」

導火線を長めに設定し、缶に弾薬内の火薬を詰める。

ペリーヌ「これで、火がつくはず……」

そして雷管と少量の火薬を導火線に繋げる。
そのまま、雷管を地面に叩きつけて、離れた。

導火線に火がつき、時間差で缶の中の火薬に火が付いた。
小さな音と共に煙が上がる。その音と煙で屍人の興味を逸らした。

ペリーヌ「今のうちですわね」

建物を回るように移動し、入り口へと入ろうとする。
だが、何かが引っ掛かって少ししか開かなかった。

ペリーヌ「でも、何とかくぐれそうですわね」

背中が擦れるのも気にせずに、体を滑り込ませる。
そして潜り抜けた瞬間に。

ミーナ「ペリーヌさぁぁぁん?」

ペリーヌ「ひぃ!」

ドアの隙間からミーナの手が伸びてくる。が、その体は隙間を抜けてこなかった。

ペリーヌ「チャンスですわね」

かすかに眩暈がしてきた。背中の傷も麻痺してきたのか痛みが消えている。

ペリーヌ「随分時間を食いましたわね」

蛍のようなものが見え始める。血を流しすぎたのだろうか?
意識も朦朧としてきた。

ペリーヌ「でも、こんな事で泣き言を言ってられませんわね」

だが、どんな事があっても自分の役割を果たさないといけない。
そう思うと、彼女は通信機の元に走っていった。


―――終了条件達成

08月06日/04時08分41秒 坂本 美緒

通信室内で彼女は途方にくれていた。

坂本「くそっ、何で……」

外部の無線への通じていない。
何度呼び出しても、応答も何もしていないのだ。

坂本「どうしてだ……この一帯が隔離されてしまったのか?」

無線用のヘッドホンを投げ捨てる。そのまま、彼女は通信機を眺めた。
自分は無力だ。助けを呼ぶ事も何も出来ない。

坂本「わたしは……どうすれば……」

しかし、その瞬間に通信が入る。

ペリーヌ『さかもと……少佐……』

先ほどまで聞きなれていた声が。

坂本「ペリーヌ! お前、外にいたんじゃ!」

ペリーヌ『詳しいことを言ってる暇はありませんわ……』

坂本「どうした! 何があった!」

ペリーヌ「ミーナ中佐が……お亡くなりに……そして、化物になって……」

坂本「……!!」

ペリーヌ『私も……意識が朦朧と……もしかしたら、あの赤い雨を浴びたのがまずかったのかもしれませんわ』

坂本「今助けてやる! どこに!」

ペリーヌ『もう、駄目ですわ。それよりも、少佐……一言だけ……』

その言葉を聴いた瞬間に、彼女の目元から涙が出てきた。

坂本「何だ……」

ペリーヌ『皆さんを……守ってあげてください』

坂本「……」

ペリーヌ『私の分まで、一人でも多く……ここから救ってください』

その言葉を聞くと、呼吸が苦しくなった。
だが、それでも言わないわけにはいかない。

坂本「任せろ。……ウィッチに不可能は……ない」

ペリーヌ「少佐……最後に……少佐とお話できてよかったですわ』

坂本「ペリーヌ!」

ペリーヌ『少佐……ご無事……で……』

坂本「ペリーヌ! ペリーヌ!」

だが、通信はそこで途切れた。そして、途切れたと同時に、
美緒は泣き崩れた。大切な仲間を失ったことに……

08月06日/03時27分10秒 ゲルトルート=バルクホルン

ゲルト「ハルトマン。こっちだ」

エーリカ「うん……」

そう良いながら、彼女たちは滑走路へと向かっていく。

ゲルト「うん? 何だこれは……」

だが、その途中で奇妙なものを見つけた。

ゲルト「これは……車?」

エーリカ「誰かが事故でも起こしたのかな?」

ゲルト「分からん。だがこれがあの化物の仕業だと、ここも危ないか……ハルトマン」

エーリカ「なに?」

ゲルト「二手に分かれるぞ。わたしは格納庫の方へと行く。お前はこの辺でミーナ達がいないか探してくれ」

エーリカ「分かったよ。……トゥルーデ、気をつけてね」

ゲルト「ああ、再集合はどこにする?」

エーリカ「そうだね。森の避難壕なら……」

ゲルト「そうだな。わたしもミーナたちを見つけたら避難壕へ向かおう」

エーリカ「わたしもそうするよ」

ゲルト「ああ、じゃあ、幸運を祈る」


  終了条件:崖下への到達

ゲルト「しかし、何なんだ。あいつらは……」

そう言いながら拳銃を構えて、格納庫の方へと向かう。

ゲルト「しかし、この相手の視界を見る能力は便利だな」

この能力を駆使して、ここまで見つからずに来た。
そう言って、格納庫を見る。

ゲルト「やはり、鍵が掛かっているな。ん?」

だが、その時格納庫に近づいてくる視界があった。
そして、屍人は格納庫の鍵らしきものを持っている。

ゲルト「ま、まさか……」

嫌な予感がして物陰から格納庫の入り口を見る。
そこには彼女の予想通りの人間がいた。

ゲルト「まさか……嘘だ……ミーナが……」

彼女が顔から赤い涙を流して笑いながら格納庫の中に入っていく。
それを見ると、トゥルーデは格納庫に入らずに元の道に戻っていく。

ゲルト「ハルトマンに知らせないと……」

だが、すでにエーリカはどこかに行ってしまっている。

ゲルト「いや、避難壕で伝えるか。今は一人でも多く安全を確保しないと……ん?」

歩いているうちにひとつの事に気付いた。
足元がぬかるんでよく分からないが、足元に足跡のような凹みがある。
そして、それが崖の下に続いている。

ゲルト「まさか……誰か落ちたのか?」

そう言って、崖の下を見る。
そこには……

ゲルト「み、宮藤!」

落ちて木に引っ掛かって気絶している芳佳がいた。

ゲルト「今助ける!」

そう言うと、改めて状況を見る。
下は赤い川と彼女の引っ掛かってる木。

ゲルト「どうすればいい……そうだ、ロープを使えば……」

そうすると、近くにあった木に車の中にあったロープを縛り付けた。

ゲルト「くっ……地盤が緩いな」

だが、彼女はそれも気にせずにロープを降りていく。
そして芳佳の側まで行き、彼女の様子を見た。
幸いにも怪我はしていないようだ。

ゲルト「じゃあ、宮藤を縛って……うわっ!」

宮藤を助けようとした瞬間にロープが揺れた。

ゲルト「宮藤!」

せめて宮藤だけでも助けようとを彼女を抱えると、そのまま川に落下した。

ゲルト「くぅ!……た、助かったか。背中が痛いが……」

ゲルト「宮藤に怪我はない。わたしも少し痛いが大したことはない」

それを確認すると、芳佳が濡れないように抱っこして川の中を進んでいく。

ゲルト「このまま森まで行くか……いけるか?」

この川はたしか森までつながっているはずだ。
それを思い出すと、彼女は崖下から森へと歩いていった。


―――終了条件達成

そろそろメシ食ってくるわ。
残ってたら書くかも……マジで屍人化は胸が痛い。

とりあえず、
現在脱落者・ミーナ・シャーリー・ペリーヌ・サーニャ・エイラ
フラグ持ち  1人以上はいる

脱落者増えたなぁ

まぁ基本サイレン現世に復帰できるのは一人だしな。大抵戻った奴もろくなことにならないし。
どうあがいても絶望。

これって芳佳がSDKみたいになるの?

気になってSIREN買ってきた

エイラとサーニャ好きなんだけどな

エイラっていつの間に脱落したんだ?
>>58で悲鳴をあげたのを最後に登場してないけど
あそこでサーニャにやられたの?

>>147
原作の前田夫妻役だろ確か。

サイレンのクロスオーバーものは面白いなあ
ハルヒしかり禁書しかり

>>139
SIRENだし……

>>140
どうあがいても絶望。それがサイレンクオリティ

>>141
ミヤコがいないこんな世の中じゃ……
正直神代の血を持つ者がいないと……

>>142
最初のステージ→何をすれば分からんので殺害される→チュートリアルまだかよ
多聞のステージ→向こう行けば良いの?→狙撃→コントローラー投げる
この二つはガチだから

>>144
好きなキャラから死んでいくのがSIRENクオリティ。ちなみにストパンキャラは全員好きですよ

>>147
再登場するよ。……ルッキーニの話で。

>>148
どうか、あの家族には仮初でも幸せになってもらいたい。

>>149
禁書、けいおんのSIRENクロスオーバー見て、書きたいと思って書いた。
今は反省している。

屍人をフル勃起した男に脳内変換して読んでしまう助けて

>>151
いろんな意味で自重しろwwwww
つーか、お前らが屍人かよwwwww

08月06日/06時50分27秒 フランチェスカ=ルッキーニ

クローゼットの中で目が覚める。

ルッキーニ「うにゅ……シャーリー」

あれからどれだけの時間が経っただろうか?
シャーリーと別れ、カプセルから抜け出してからこの山小屋のクローゼットに隠れた。
一階建てだがいくつか部屋があり、隠れるには最適だと思ったからだ。

ルッキーニ「シャーリー……」

彼女の親しき人は無事だろうか?
そんな事を思いつつ、クローゼットの扉を開けようとした。

ルッキーニ「ひぃ!」

そこに地獄のような光景が待っているとも知らずに。

事実が一つ違えば喜ぶべき光景のはずだった。

エイラ「アハハハ……サーニャー」
サーニャ「フフフフフ……エイラー」

かつての仲間が、エイラとサーニャがクローゼットの前のテーブルで笑いあっていたのだから。
そう、事実が……

エイラ「イヒヒヒヒ……」
サーニャ「アハッ……」

彼女たちが赤い水を顔から流す屍人と化していなければ。

ルッキーニ「……エ、イラぁ……サーニャァ……」

まだ幼い彼女にはその光景を受け入れる事は出来なかった。
だから、後ろの板に頭をぶつける。

エイラ「ウァ?」

その音に彼女たちは気付いてしまうとも知らずに。


  終了条件:山小屋からの脱出

エイラ「アハッ……ナンダロナー」

エイラがクローゼットの扉を開けようと手を伸ばす。

ルッキーニ「ひぃ……」

だが、天は彼女に味方していた。

呼び鈴が鳴る。誰かは知らないが鳴らしたらしい。

エイラ「ダレダー?」
サーニャ「ハァーイ」

二人は揃って玄関のほうへと歩いていく。

ルッキーニ「今のうちに……」

そう思って、出ようとするが足がそこで止まった。
玄関には、今の二人がいる。このまま玄関から出れば見つかるのは確実だ。

ルッキーニ「どうしよう……」

そこで目に付いたのが時計だった。
ルッキーニはいすに登ると時計のねじを巻く。

ルッキーニ「あとは隠れるだけ」

そのまま、隣の部屋に隠れる。
時間がたてばどうなるか、よくいたずらをした事があるからよく分かる。

そう、時間がたてば……音が鳴るのだ。

エイラ「ァァ? ナーンダ?」

時計を見に来るエイラ。その隙をつき玄関へと走る。
だが、少しだけタイミングが早い。

サーニャ「アハッ ルッキーニちゃぁぁん」

サーニャがルッキーニに気付く。

ルッキーニ「うにゃ!」

だが、その前に部屋の鍵をしっかりとかけた。
部屋からはドンドンと叩く音がするが、しばらく開く様子はない。

ルッキーニ「エイラ、サーニャ……」

それは、逆に人間としての知能を失ってしまった証拠でもあった。

ルッキーニ「もう、戻れないのかな?」

そう良いながら、玄関の扉を開ける。
目の前には坂道があった。

ルッキーニ「ここを行けば、皆に会えるかな?」

そう言って、足を踏み出す。
すると、前から声が聞こえた。

「ルッキーニ、どこだー?」

ルッキーニ「この声……」

聞き覚えがあるどころではない。
先ほどまで一緒にいた声。

ルッキーニ「シャーリー♪」

無事だったのかもしれない。先ほどベルを鳴らしたのも彼女なのかもしれない。

ルッキーニ「シャーリー、よか……」

そう言って、後ろを振り向く。
そこには……

シャーリー「アハハ……一緒に行こうなァ」

屍人と化した満面の笑みのシャーリーがいた。

ルッキーニ「あ……ああ……」

シャーリー「わたしが守ってやるからなぁぁ」

ルッキーニ「いやだぁぁぁぁぁぁぁ!」

そのまま、涙を流しながら全力で離れていく。
もう、振り返る事はしない。だって、もう絶望しかなかったから。


―――終了条件達成

08月06日/06時11分39秒 エーリカ=ハルトマン

リーネ「はぁ……はぁ……」

エーリカ「リーネ。疲れてるの?」

リーネ「いえ、そんな事はないです」

エーリカ「さっきから様子がおかしいよ。肩の傷が痛むのかい?」

リーネ「大丈夫です。早く芳佳ちゃんと……」

そうすると、彼女たちは崖の上に到着する。

エーリカ「ん? ロープの跡?」

そう言うと、彼女は下の川を覗いてみる。

エーリカ「な……何? あ、あれ……」

そこには屍人が行列を作って川を歩いている。
その先には、赤い海がある。

エーリカ「こ、これって……」

リーネ「多分、皆がああなった理由です」

エーリカ「リーネ」

リーネ「この赤い雨や赤い水が体内に入って時間がたつと……」

エーリカ「あんな風に? でも、どうして?」

リーネ「分かりません」

エーリカ「でも、どうして……」

そうすると、リーネがライフルをてに持つ。

エーリカ「リーネ? どうしてそんな事が分かるの?」

リーネ「それは……」

そういって、銃床を地面に突き刺した。

エーリカ「どうしたの?」

リーネ「だって、わたしは多分、当事者ですから」

エーリカ「えっ?」

そう言って、リーネは自分の肩を見る。
そこについていたのは本当に小さな傷だ。

リーネ「水の入る方法は口だけじゃなくて、多分怪我からも入っちゃうんです」

エーリカ「まってよ! それじゃ早くしないと!」

リーネ「ハルトマン中尉! 聞いてください!」

エーリカ「!!」

リーネ「人によって時間差があるみたいです。実際、わたしはまだ意識を保ってられます」

エーリカ「でもさ、この異変を解決するには……」

リーネ「サイレンです」

エーリカ「えっ?」

リーネ「山の奥からサイレンが鳴っていました」

リーネ「それを止めれば、おそらく……」

エーリカ「うん、そうすればリーネは元に戻るんだね?」

リーネ「わたしだけじゃなくて、もう化物になった人も……うっ……」

エーリカ「リーネ!」

リーネが地面に膝をつく。めまいがしているのだろう。

リーネ「だ、大丈夫です。まだ……化物にはならなそうです」

リーネ「だから、ハルトマン中尉。生き残った人たちと一緒にサイレンを……」

エーリカ「分かったよ……トゥルーデたちと一緒にサイレンを止めてくるからさ」

エーリカ「それまで、化物になっちゃ駄目だよ」

そういうと、リーネは笑った。

リーネ「坂本少佐に鍛えられてますから、少し休んだら行きますね」

エーリカ「よっしゃ、わたしにお任せだよ!」

そういうと、エーリカは森のほうへと歩いていく。
だが、リーネは動かない。

リーネ「わたしは、化物になるのはいやだよ……」

そのまま銃身を杖代わりに立ち上がる。

リーネ「坂本少佐、ペリーヌさん、バルクホルン大尉……ハルトマン中尉……芳佳ちゃん」

倒れそうになるのを無理やり銃身で支える。
意識も朦朧としている。

リーネ「みんなに……皆に迷惑をかけるのだけは……」

そういって、自分を奮い立たせる。

リーネ「皆……わたしはみんなのために……」

>>150
再登場って
結局死んでんのかよ!
サイレン知らんから実はエイラは生きているのを期待してたのにorz

そのまま、口の中に銃口を入れる。

リーネ「……」

リーネ「……お姉ちゃん……お母さん……芳佳ちゃん……」

そのまま、ライフルの引き金を

リーネ「ごめんなさい」

足の指で押し込んだ。
とたんに、銃声が森の中に響いた。


エーリカ「リーネ?」

銃声を聞いてエーリカが振り返る。

エーリカ「リーネ? リーネ!」

もと来た道を戻る。だが、その足は途中で止まってしまった。

エーリカ「あ、ああ……」

遠目でわかってしまったから。
今の見る影もないリーネの死体が。

もう脱落者が……どうあがいても絶望。
しかも、ウィッチーズのブレインがこれからドンドンと……。これからが本当の地獄だ。

まとめ
      2時
宮藤 [滑走路 土方からの逃走]
    サイレン発生
宮藤 [滑走路 崖下に転落]
ゲルト[基地内 エーリカと共に滑走路へ]
      3時
坂本 [森   森から格納庫へ] (ライターを落とす)
シャー[別棟  ルッキーニと共に森へ]
ゲルト[滑走路 格納庫にミーナが入るのを目撃]
   [崖下  宮藤を発見](ロープを使用
坂本 [格納庫 ペリーヌと合流]
シャー[森   ルッキーニの脱出](自爆のため大きな音)
ペリーヌ [基地内 ミーナと遭遇 坂本と通信]
      4時
エイラ[崖   サーニャとはぐれる]
リーネ[エーリカと合流]
      5時
サーニャ [森  エイラのいる森小屋へ]
      6時
リーネ[崖   エーリカと別れ自殺]
ルッキーニ [森小屋 小屋から脱出]

脱落者・ミーナ・シャーリー・ペリーヌ・サーニャ・エイラ・リーネ
フラグ・まだいるよ

俺の友人にこのスレ教えたらリーネが死んだことでよっしゃあ!って言いやがった。
どんだけリーネが嫌いなんだよ…

つーわけで寝る。
明日、帰ってきて残ってたら続き書く。
……製作板のほうのSS書かないといかんのに、何やってんだ俺は……

>>172
まぁ、SIRENだし……他にもドンドン再登場するよ。ペリーヌとかリーネとか……
ちなみに、屍人は死んでるわけじゃないんだよね。正確には……

>>177
友人は股監督を敵にまわしたな。
ちなみに、俺の二番目に好きなキャラがリーネです……その友人が好きなキャラも死ぬんじゃね?

うりえんまだー?

SIREN買ったはいいが開始してすぐに死んだ三回目でトラックの陰に隠れる事を覚えた
順調に進めて行ったらよく分からん所から狙撃された
難しいなこれ

2だったらミーナさんが母体でお姉ちゃんが三沢だろうか
甲式お姉ちゃんが芳佳ちゃんいっしょに遊びましょ~とか言って襲ってきそい
あとキバヤシがペリーヌで三沢が芳佳かな

SIREN3発売マダー?

保守

屍人も無差別に人襲ってるんじゃなくて自分たちが見ている素晴らしい世界を
見てもらいたいから襲ってくるんだよねたしか。


シャーリー・・・(;ω;)

落ちない……どうあがいても(作者的な意味で)絶望。

>>182
終了条件2で出てくる……取るかは気分しだい。

>>187
そして、今度は志村ステージの最初で3方向から狙撃されると……
>>150の流れはガチだぜ。コンチクショウ。

>>204-205
サイレン2でもやってみたいね。
でも、機会は……どうあがいても絶望。(別のSS書かなきゃいけない意味で)

>>211
このスレで、SIREN3とサイレントヒル5を両方待ち望んでいる奴がいたら、
俺と一緒に赤い水の盃をかわそうぜ

>>218
そーだよ。エイラとサーニャは実は幸せな光景が見えてるのです。

>>221
……そんな君に……シャーリーは先生ポジションだから……

終了条件1をやってBADにするか
終了条件2を続けて達成させるか……で使うかどうかわかんない。どっちにいくかは読み手の要求しだい

・うりえん
「宇理炎」と書くが、打ち難いので今回は平仮名で表記。めっちゃ強い武器。
ただし、一般人が使うと死ぬ。詳しくはggr

・献血道具
誰かの血液を輸血する道具。血液パックや針など。
なお、血液パックは、別にブラッドサッカーの気を逸らす道具ではない。

・神代の血
神代さんちの呪いを受けた血。詳しくはggr

・ブレイン
……本当の地獄はこれからだ。詳しくはggr

・海送り
リーネやエーリカが見た屍人が赤い海に向かう現象。
帰ってくると、屍人はパワーアップする。詳しくはggr

・堕辰子(だだつし)
Q. 何それ? おいしいの? 
A. 八尾「まずい」

「だだつし」じゃなくて「だたつし」だ orz

08月06日/05時36分48秒 坂本 美緒

坂本「……よし、誰もいないな」

通信室の扉を扉を開け、外の様子を見る。

坂本「宮藤たちは無事だろうか?」

先ほど、ペリーヌとミーナの屍人化を知った。
その事は彼女にとって、とても重いものだ。

坂本(その為にも、この現象を何とかしなければ……)

胸に秘めた思いと共に彼女は外へと出る。

坂本(しかし、どうすれば元に戻るんだ)

そう良いながら、彼女は歩いていく。何かをしなければと思って。

  終了条件1:格納庫からの脱出
  終了条件2:「うりえん」の入手

坂本「まずは……この格納庫から出なければ……」

そう良いながら、彼女は視界ジャックを使う。
だが、少しジャックするだけで、それ自体が難しい事が分かる。

坂本「くそっ! 周りを囲まれているか」

ならば、強行突破するか?
いや、それは不可能に近い。ならば別のルートを通るしかない。

坂本「そういえば、地下に塹壕があったな……そこを通れば、森に出れる」

ここは一応は基地であるため、そのようなルートは多い。
そして、彼女もその存在を知っていた。

面白そう支援

坂本「こっちだな……」

そう良いながら、弾薬庫の近くを通る。
その時に、彼女の目に止まったものがあった。

坂本「弾薬箱が散らばってる?」

そこには、大型口径の弾薬や爆薬が散らばっている。

坂本「誰かが使ったのか? まぁ、使えそうだな」

そう言って、爆薬を手に取ると靴下に入れて導火線と発火装置をつける。
即席の爆弾だ。

坂本「これをもっていくか……」

そうして、右手にはハンマーを、左手には爆弾を持って塹壕へと入っていく。

塹壕の中は暗いが、明かりをつければ歩くのに支障はなかった。

坂本「こちらの方はまだ化物が少なそうだな」

そう良いながら、彼女は歩いていく。
だが、途中で足を止めて物陰に隠れる。何かの気配を感じたためだ

坂本「な、なんだ? こいつら……」

そこにいたのは四肢を張るように伸ばして、ねじれた頭を持つ屍人であった。

坂本「くそっ、変な連中が……」

だが、そんな小声を発した瞬間であった。

屍人「きぃ?」

僅かな声を聞き逃さず坂本の方へと歩いてくる。

坂本「気付かれた!」

そのまま、彼女は回れ右をして走り出す。
そして、蜘蛛のように追いかけてくる屍人の集団。

坂本「とりあえず、一旦隠れないと!」

そうして、なんとかしようと塹壕の中を見渡す。
周りは地下の塹壕らしく壁も天井もベトンで固められている。
だが、その中で一箇所扉のようなものを見つけた。

坂本「とりあえず、身を隠さなければ……」

そのまま、ドアを閉める。そのままドアノブを抑える。

坂本「入ってくるな……」

だが、ドアノブが引かれることはない。

坂本「こいつら……ドアが開けられないのか?」

だが、屍人はドアの前で彼女が出てくるのを待ち構えている。
たとえ、彼らがドアから離れたとしても、美緒が出ればまた見つかるのがオチだろう

坂本「なんとか……突破口を……」

そう良いながら部屋を探す。
だが、出口らしきものは一つもない。

坂本「くっ、出口は一つしかないか」

ドンと後ろの土の壁を叩く。
しかし、その行動が彼女に味方していた。

坂本「んっ?」

叩いた場所が変な感触がある。

坂本「ここだけ脆くなっている?」

少し調べると、どうやら、壁の向こうに空間らしきものがあるようだ。

坂本「……天に身を任せてみるか」

そうすると、先ほどの爆薬を壁に仕掛ける。
そして、自分はゆっくりと机のバリケードに隠れた。

坂本「脱出口であればいいが……」

そして、導火線が爆弾に到達すると

坂本「くぅっ!」

激しい音と共に爆発が起こった。その衝撃で壁が崩れ落ちる。
それをみて耳を塞いだ状態で美緒は立ち上がる。

坂本「やはり、無茶か?」

そう良いながら、壁にあいた隙間を彼女は通り抜けた。

坂本「さて、ここは……」

現れた空間を彼女は見渡す。どうやら、外につながる道があるようだ。
そして、その不思議な空間の真ん中には……

坂本「なんだ? これは……」

不思議な物体と巻物が置かれていた。


―――終了条件達成  

08月06日/05時31分05秒 宮藤 芳佳

芳佳「ん……んん……」

芳佳は意識を覚醒すると、ゆっくりと瞼を開ける。
暗闇から目が覚めてみたのは、天井だった。

芳佳「えっ……ここは……」

ゲルト「気がついたか、宮藤」

芳佳「バルクホルンさん?」

首を動かすと、ブーツや靴下を脱いでいるトゥルーデの姿がある。

芳佳「ここは?」

ゲルト「山小屋だ。多分誰も住んでいないが、冷えた体を温めるにはちょうどよかったからな」

芳佳「そうですか……! そうだ! バルクホルンさん! 土方さんが!」

ゲルト「ああ、分かってる。この惨状もな」

芳佳「……一体、何があったんですか」

ゲルト「分からん。だが、こうなった以上外と連絡を取って脱出するのが先決だ」

芳佳「坂本さんたちは?」

ゲルト「わからない。ハルトマンは無事だと良いが……」

芳佳「……リーネちゃん」

ゲルト「とりあえず、避難壕に向かおうと思うんだが、ついてこれるか?」

ゲルト「ここもおそらく危険だ。化物が来る前に移動しないと」

芳佳「はい、分かりました」

ゲルト「宮藤、武器は持っているか?」

芳佳「い、いえ……」

ゲルト「そうか……なら、これをもっていろ」

そうすると、暖炉にあった火掻き棒を渡す。

宮藤「で、でも……わたしは……」

ゲルト「残念だが、今はそんな事を行っている暇はない」

宮藤「は、はい」

ゲルト「急いでここから出て皆を探すぞ」

そう言って、玄関からトゥルーデと共に出て、山小屋を後にする。

宮藤「リーネちゃん、ペリーヌさん、サーニャちゃん、エイラさん、ルッキーニちゃん、シャーリーさん……皆、無事かな?」



終了条件:避難壕への到達

ゲルト「……こっちだ」

トゥルーデの呼び声に答えるように、芳佳は足を進める。
おそらく、視界ジャックをした結果、崖の上にはスナイパーがいるはずだ。

ゲルト「こちらは拳銃と火掻き棒。向こうがライフルでは分が悪いな」

宮藤「どうしましょうか?」

崖の上のスナイパーを二人で見る。
確かにこちら側に視線があり、出て行ったら見つかる可能性が高かった。

ゲルト「やはり、強行突破しか……

宮藤「あっ、待ってください!」

だが、その時にスナイパーが急に後ろに振り返って地面の方に銃を向ける。

宮藤「何があったんでしょう?」

ゲルト「何でも構わない。行くぞ!」

天が与えたのか、他の誰から見つかったのかは分からない。

宮藤(でも……)

ただ、銃声が聞こえてはこない。
となると、それはただの運だったのかもしれない。

宮藤「助かった……」

ゲルト「こっちだ……」

トゥルーデも迷わず山道を歩いていく。

そして、しばらく歩いたのちに見つけたのは避難壕の入り口だ。
だが、扉には古い南京錠が掛かっている。

ゲルト「ちっ……鍵を掛けてるなんて」

宮藤「でも、この鍵は壊れそうですよ」

宮藤はそう言うと火掻き棒を振りかぶる。
二回、三回と金属同士がぶつかる音がして、

宮藤「あっ、やりました」

錠前のついていた金具が地面へと落ちた。

―――終了条件達成

駄目だ。全然進まん。後一つか二つ書いたら寝る。
そろそろ、ブレインも出てくるし。

まとめ     2時
宮藤 [滑走路 土方からの逃走]
    サイレン発生
宮藤 [滑走路 崖下に転落]
ゲルト[基地内 エーリカと共に滑走路へ]
      3時
坂本 [森   森から格納庫へ] (ライターを落とす)
シャー[別棟  ルッキーニと共に森へ]
ゲルト[滑走路 格納庫にミーナが入るのを目撃]
   [崖下  宮藤を発見](ロープを使用
坂本 [格納庫 ペリーヌと合流]
シャー[森   ルッキーニの脱出](自爆のため大きな音)
ペリーヌ [基地内 ミーナと遭遇 坂本と通信]
      4時
エイラ[崖   サーニャとはぐれる]
リーネ[滑走路 エーリカと合流]
      5時
坂本 [地下道 うりえんの入手]
宮藤 [山小屋 ゲルトと共に避難壕へ]
エイラ[森   山小屋に到着]
サーニャ [森   エイラのいる森小屋へ]
      6時
リーネ[崖   エーリカと別れ自殺]
ルッキーニ [森小屋 小屋から脱出]

脱落者・ミーナ・シャーリー・ペリーヌ・サーニャ・エイラ・リーネ

すまん、山小屋じゃなくて森小屋だ

08月06日/07時04分29秒 エーリカ=ハルトマン

エーリカ「……リーネ」

避難壕への道をとぼとぼと歩く。
さすがにあの出来事は彼女にとってショックだった。

エーリカ「……埋めてくればよかったな」

あんな姿を他の人に見せないために埋めればよかった。
もしそうすれば、彼女も喜んだかもしれない。

エーリカ「ううん……今はそれじゃない」

だが、今を悔いてもしょうがない。
やるべきなのは一つだった。


  終了条件1:「武器」の入手
  終了条件2:「思い出」と「武器」の入手

茂みに隠れながらゆっくりと歩いている。
どうして隠れるのか? その理由は上空を見れば分かった。

エーリカ「翅まで生えるなんて、本当に化物だね」

上空を徘徊しているのは土方だ。だが、人間が上空を徘徊するなどありえない。
そう、彼はすでに人間ではなかった。

エーリカ「しかも、拳銃持ちなんてさ……」

どうやって、あれから逃げるか。
それを考える。

エーリカ「とりあえず、使えそうなものとかないかな?」

そうして、視界ジャックを行う。土方の視界を見ると、周りがよく見える。
そのまま、見ているとある奇妙なものを見つけた。

エーリカ「なんだろ……送電線が切れてる?」

見えたのは滑走路近くの送電線。
芳佳が車をぶつけたショックで送電線が切れているらしい。
そして、送電線は近くに非常用の安全装置レバーがついている

エーリカ「あれを使えば……」

そう言うと、見つからないように車の中に入る。
もう、ぼろぼろで動かないが何か彼の気を引けるものがあればいい。
そう思ってダッシュボードの中を漁っていた。

エーリカ「何か……何か……」

そうすると、一つの封筒の上にあるカメラを見つける。

エーリカ「よしっ、これだね!」

封筒ごとカメラを手に取る。
そして、安全装置を作動させると、切れた送電線を水の中に入れた。

エーリカ「みてろ~、化物」

そのまま有線を延ばして、カメラ自体は水溜りの側に置く。
そして、シャッターを遠くから切った。
フラッシュが上空を照らす。すると、興味を引かれたのか、土方が地面へと降りてきた。
そして、水溜りに足が触れた瞬間に、

エーリカ「もらったぁ!」

安全装置を解除して、電流を流した。
その結果、土方は一瞬で昏倒した。

エーリカ「やった……かな?」

エーリカは近づいて、土方の持っていた拳銃を拾う。
その時に、先ほど取った封筒が落ちる。

エーリカ「あ……これって……」

そこにあったのは、まだ幸せだった頃の、みんなの写真であった。


―――終了条件達成

08月06日/07時17分54秒 ゲルトルート=バルクホルン

ゲルト「な、なんだ……ここは……」

避難壕に入った瞬間にいった言葉がそれであった。

宮藤「バルクホルンさん……これが避難壕なんですか?」

ゲルト「いや……こんなはずじゃない」

彼女がそう漏らすのも無理はない。
避難壕の中が別の部屋であったのならば。

宮藤「ここって、病院みたいですけど」

ゲルト「扶桑の病院だな。まるで……」


  終了条件1:ブレインの撃退
  終了条件2:芳佳の安全確保

宮藤「バルクホルンさん! 後ろ!」

ゲルト「また来るのか!」

後ろを振り向けば、そこには蜘蛛屍人がこちらの方へと近寄ってくる。

宮藤「と、とりあえず、逃げましょう!」

ゲルト「ああっ、あの部屋だ!」

そう言って、近くにあった部屋に逃げ込むと、ドアを閉める。

ゲルト「あいつらはドアを開けられないようだな」

宮藤「でも、このままだと……」

ゲルト「私が何とかしよう」

宮藤「えっ?」

ゲルト「おそらく、奴らを指揮している奴がいるはずだ。そいつを撃退すれば」

宮藤「私もお手伝いさせてください!」

ゲルト「……宮藤」

宮藤「火掻き棒ですけど、一人や二人くらいなら……」

ゲルト「……そうか」

そう言って、彼女は窓からベランダ出るが、

ゲルト「だが、駄目だ」

宮藤「えっ?」

そのまま、閉めるとつっかえ棒をして窓を開かなくした。

宮藤「バルクホルンさん! バルクホルンさん!」

ゲルト「宮藤。安心しろ。私はハルトマンに次ぐエースだぞ」

ゲルト「あのくらいに遅れはとらんさ……」

そう言って、彼女はゆっくりとベランダを伝って別の部屋に行く。
再び拳銃の弾を確認すると、廊下へと出る。

ゲルト「相変わらず、気色が悪いな」

先ほどの部屋に集まる蜘蛛屍人。
だが、部屋に入る様子はなく、芳佳の安全は保障されているだろう。

ゲルト「あとは……親玉がどこにいるかだな」

そう言って、壁のパイプを伝って地面へと降りる。
そうして再び上を見上げた。そこには地下のはずなのに病院があった。

ゲルト「本当にどうなっているんだ」

そう良いながらも、彼女は親玉を探す。
そして、相手の視界から位置を特定する。

ゲルト「いた……」

そこには、人の体に乗っかった脳があった。
化物、その名前にふさわしい存在だ。

ゲルト「……」

そう良いながら、彼女はブレインに近づいていく。
気配を悟られないように。そして、射程に入る。

ゲルト「食らえ!」

タンという軽い銃声が一発響くと、ブレインが悲鳴を上げる。
だが、拳銃では威力が足りない。

ブレイン「キァァァァァ!」

ブレインが持っていたナイフを防衛本能で振りかぶる。

ゲルト「ぐぅ!」

ざっくりと腕に切り傷が出来て血が流れ出していく。
そして、そのままブレインは逃げようとするが

ゲルト「まだだぁぁぁぁ!」

その前に、彼女は銃弾をブレインに撃ち込んだ。

ブレイン「キャアアアアア」

悲鳴が聞こえる。
どこに発声器官があるのかは分からないが、それでも大声が出ていた。

ゲルト「や……やったか……ぐぅ!」

痛む腕を押さえながら立ち上がると上の蜘蛛死人が全て倒れている。

ゲルト「これで、宮藤も安全に……」

そう言って、再びブレインを見る。だが、その瞬間に彼女は絶句した。
その化物の、いや、「彼女」の服装に見覚えがあったから。

ゲルト「あっ……ああ……」

地下なのに降ってくる赤い雨が彼女の頭を冷やす。
その青い軍服は……その自由ガリアを象徴する服は

ゲルト「ぺ……ペリーヌ……う、ぷ」

そのまま、彼女は蹲る。全てのものを吐き出すために。

―――終了条件達成

ゲルト「うえっ! うぇ!」

地面に胃液を撒き散らしていく。
自分の手で同僚を殺してしまったことと彼女の成れの果ての二重苦に耐えられなかったのだ。

宮藤「バルクホルンさん!」

バルクホルン「み、宮藤!」

宮藤「今、手当てしま……!!」

ゲルト「見るなぁぁぁぁぁ! 宮藤ぃぃぃぃ!」

そう言うと、彼女は手に持っていた
今までかき集めていたと思われる医療道具を全部落とした。

宮藤「ぺ、ぺりー……」

それ以上、芳佳がその名を言う事はなかった。
ショックが大きすぎたから。

けいおんとサイレンのクロスオーバーが気になる
誰か知ってる人いない?

という訳で、後味悪いけど、もう寝る。落ちてなかったら続き書く。
つーか、俺のテンションがただ下がり中。
自分で書いといて下がるのは問題だよ。SIRENは本当に地獄だ。それが良いんだけど。

ちなみに、今回の終了条件2は芳佳じゃなくてエーリカのフラグだったりする。

>>290
戯言ニュースとのくすにあったよ。
唯「サイレンの音…?」でググレばいいよ。

補足
エーリカだけじゃなくてトゥルーデもフラグだった……すまん。
これで芳佳とルッキーニを除く3人の運命はほぼ決まったよ。

そして、次回から頭脳屍人がドンドン登場するよ。

以下、おまけの一発ネタ

それは、一通のメールから始まった

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
やぁリーネ、久しぶりだな。
こうやって連絡する日をずっと待ちわびていたよ。
それこそ気が狂うほどの長い長い時間――。
今日、やっとこの世界に"hw-biker.blog-paradise.com"は出現した!

この夏、お前は愛車にまたがって、あの消えた村――羽生蛇村を目指すことになる。
そこで決して終わることの無い永遠の夏を手に入れるのだ。
それは誰もが体験するようなありふれた一夏の体験などでは無い。
選ばれし者だけに与えられる得難い体験だな!

怖いのかい? 無理もない。
しかしお前は必ず来る、あの乙女と出会う為に――。

エイラ=イルマタル=ユーティライネンより

追伸:車の運転は気をつけろよ。
ーーーーーーーーーーーーーーーー

だからわたしは、あの村にいった……
あの、地獄のような体験に。

芳佳「ごめんね……りーねちゃん」

坂本「そんな調子じゃ、運命からは逃れられないな。宮藤」

迷い込んだ一人の少女と軍人一行

リーネ「助けてください! 人が…人が撃たれて!」

 羽生田村 地図から消えた村

屍人「ウワァァ! ヒッハァァァ」
エイラ「な、ナンダヨアイツラ……」

エーリカ「さーにゃん、行くよ」
サーニャ「うん……」

 屍人

ミーナ「ヒハ……ヒハハハハ」

 サイレンの鳴る村で

       儀式が始まる


ストライクウィッチーズ「サイレンが……」NT版・公開なんて出来ない

┌┴┐┌┴┐┌┴┐ -┼-  ̄Tフ ̄Tフ __ / /

  _ノ   _ノ   _ノ ヽ/|    ノ    ノ       。。
       /\___/ヽ
    /ノヽ       ヽ、
    / ⌒''ヽ,,,)ii(,,,r'''''' :::ヘ
    | ン(○),ン <、(○)<::|  |`ヽ、
    |  `⌒,,ノ(、_, )ヽ⌒´ ::l  |::::ヽl  
.   ヽ ヽ il´トェェェイ`li r ;/  .|:::::i |
   /ヽ  !l |,r-r-| l!   /ヽ  |:::::l |
  /  |^|ヽ、 `ニニ´一/|^|`,r-|:「 ̄

  /   | .|           | .| ,U(ニ 、)ヽ
 /    | .|           | .|人(_(ニ、ノノ

今日、ある島に取材に行ったらいきなり船が沈没して最悪だと思ったんだけどさ、
でも、俺は無事だし、ちょっと電波だけど可愛い女の子を発見した。
しかも、俺の事が必要だって言われたし。

これって、リア充生活のフラグですか?

とりあえず、他の人のサイレンSSを見直した。
やっぱ、禁書、けいおん、ハルヒでそれぞれ特徴があって、
しかもサイレンとクロス先を両方知ってるとさらに面白い。

はやく、あんなSSを書きたい……

08月06日/08時30分11秒 エーリカ=ハルトマン

エーリカ「……避難壕ってこんなんだっけ?」

避難壕の入り口を抜けたあとの一言がそれであった。
上を見れば、病院のような建物がある。
それだけではない。

エーリカ「まるで、塔だね。こりゃ……」

様々な建物が重なり、「塔」を形成していた。

エーリカ「そして、頂上からはサイレンみたいなのが鳴ってるし……」

それから彼女が考えた事は一つだ。

エーリカ「この塔を何とかして壊せば、どうにかなるんじゃないかな?」

そう思うと、彼女は拳銃を握る。

エーリカ「わたしだって、足手まといなんかじゃ……」

そうやって、一歩を踏み出そうとする。

エーリカ「!!」

だが、その足は止まってしまった。
物陰から病院の部屋の窓に見えた人影を見たから。

エーリカ「あれって……トゥルーデと宮藤じゃ……」

そう言って、物陰から身を乗り出した瞬間だった。
一発の銃声が響く。

エーリカ「えっ?」

エンフィールドの、イギリス製のライフルの音。それは数時間前に聞いたもので。
そして、その銃声と共に彼女の胸の辺りが熱くなる。

エーリカ「う……そ……」

そこに手を当てて離せば、手には真っ赤な血が付いている。
制服にも血液が滲み出している。
そして、彼女の結論は簡単だった。誰かに狙撃されたんだと。

08月06日/08時30分48秒 ゲルトルート=バルクホルン

ゲルト「くぅ!」

宮藤「動かないでください。結構、傷が深いんですから」

芳佳がトゥルーデの傷口を布巾で拭いている。雨に濡れているのかなかなか血が止まらない。

ゲルト「大丈夫だ。この程度でどうにかなるわけないだろう」

だが、芳佳は心配した様子で包帯を巻く。

ゲルト「しかし、よくこんなに機具を見つけたな」

宮藤「病院だったらしくてメスとか輸血道具もありましたよ」

宮藤「その辺は落としちゃいましたけど……」

見れば、先ほどのペリーヌの死体を見たところに色々な道具が赤い水たまりに沈んでいる。

ゲルト「お前のせいじゃない。もう、思い出すな……」

宮藤「はい……」

だが、彼女がしょんぼりしている暇はなかった。
ライフルの銃声がすぐに聞こえたから。

ゲルト「!! 宮藤」

宮藤「え? ええ? いえ、撃たれてませんけど……」

ゲルト「というと、また外か。お前はここにいろ!」

宮藤「は、はい。気をつけて」


終了条件1:狙撃兵の撃退
終了条件2:エーリカ=ハルトマンの救出

急いで彼女は拳銃を構えて外へと出る。
狙撃兵の正体は分からない。だが、確実に誰かが撃たれたのは確かだ。

ゲルト「誰だ?」

そう言うと、物陰に隠れて銃声がした方角を見る。
そして、向こう側の物陰で見つけたのは……

ゲルト「ハルトマン!!」

途端に、彼女は飛び出す。その瞬間に再び銃声がした。

ゲルト「くっ!」

銃弾が肩をかする。狙いが正確だ。
だが、それでも彼女はエーリカの元へとたどり着いた。

ゲルト「ハルトマン! しっかりしろ!」

>>244
ごめん、自分でも違和感あったけど無視してた。
今後は、「」外の文も人物視点で統一するわ

エーリカ「……トゥルーデ」

ゲルト「ハルトマン! 大丈夫か?」

エーリカ「あはは……やられちゃった」

エーリカを抱きかかえると、胸の辺りに血が染み出している。

エーリカ「ねぇ、トゥルーデ。わたしもきっとあんな化物になっちゃうよね」

ゲルト「しっかりしろ! 大丈夫だ。きっと助かる!」

そう言って、ハルトマンに肩に乗せて病院の方へ行こうとする。
狙撃されないように視界ジャックをして、彼女を引きずっていく。

ゲルト「もう少し……」

だが、狙撃兵の視界が私を捉える。
そして、銃声。銃弾は靴に命中してハルトマンと共に倒れた。

ゲルト「やはり、あいつを排除しないと……」

そう言って、水溜りに倒れたハルトマンを引きずって物陰に隠す。
そして、銃を握り締めた。

ゲルト「あとは慎重に行くしかないか」

相手の視界に入らないようにスナイパーを探す。
そして、しばらく距離を歩くと……

ゲルト「いた……」

そのライフルをもつ羽根屍人を見つける。
その姿を私はあまり直視できない。

リーネ「化物ころすぅぅぅ! ヒヒヒヒヒ」

変わり果てたリーネの姿だったから。

ゲルト「リーネ……すまない」

もしかして、私たちが化物にでも見えてるのだろうか?
それとも、ただ化物を殺す行動を繰り返しているだけなのか?
真偽は分からない。だが……

ゲルト「せめて、幸せな夢を見てくれ。私にはそれしか言えない」

そう言うと、私は彼女の頭に照準を合わせて

ゲルト「本当にすまない」

引き金を引いた。


―――終了条件達成

ゲルト「ハルトマン!」

私はハルトマンの元に行って、彼女を抱きかかえた。

エーリカ「あはは……やられちゃった」

服を見れば彼女の体から血が流れすぎたのが分かる。手遅れだと。

ゲルト「ハルトマン。頼む……死ぬな!」

水溜りには宮藤がおとした輸血セットが浮いている。
だが、使用済みであるし、そもそも輸血できる人間がいないのだから余計に恨めしい。

エーリカ「大丈夫だって、きっと少し休めば治るよ。だから、心配しないで」

ゲルト「……」

私は何も言えない。ここで騒いでもハルトマンに迷惑をかけるだけだ。
だから、黙って涙を流す。ただ、モクモクと……

08月06日/08時32分49秒 宮藤 芳佳

宮藤「バルクホルンさん……大丈夫かな?」

外から銃声が聞こえるたびに、私は自分の膝を力を入れて抱きかかえる。
怖いのだ。バルクホルンさんがいなくなるのが。

宮藤「どうか……みんな無事で居て……」

だが、その時に物陰から足音を聞いた。
隠れた物陰から除くと、そこには見覚えのある足と靴がある。

宮藤「あれって、シャーリーさん?」


終了条件1:病院からの逃亡
終了条件2:ブレインの撃退

宮藤「シャーリーさん?」

何故か足取りが変だと思ったので、恐る恐る後ろから近づいて声をかける。
確かに、後姿はシャーリーさんだ。何も変わってない。

宮藤「シャーリーさん。無事だったんですか?」

そう良いながら、彼女は振り向く。
そしてその姿を見て……

宮藤「いやぁぁぁぁ!」

わたしは悲鳴を上げていた。

シャーリー「みやふじ~、みやふじぃ~」

顔がなかった。変わりにあったのは蜂の巣のようなもの。
すでに人ではなく、屍人と化していた。

ちょっと、風呂は行ってくる

宮藤「シャーリーさんまで……」

だが、そんな事を行っている暇はない。
彼女の回りを見れば蜘蛛屍人がこちらのほうに向かってきている。

宮藤「と、とりあえず逃げないと……」

そう言って、一目散に他の部屋に逃げ込んで扉の鍵を閉める。
これで、屍人は入ってこれないはずだ。

宮藤「次は……」

どうにかして逃げ道を作らねばならない。
そうすると、逃げ道としては。

宮藤「上しかないよね」

雨に濡れながら、パイプを伝って上の階へと行く。
そして到着した瞬間に、下のドアが開く音がした。

シャーリー「みやふじ~、どぉこぉだぁ~?」

おそらく、シャーリーさんが開けたのだろう。

宮藤「このままだとまた見つかるよね」

あがった病室の中を探す。

宮藤「何か役に立つものを……」

そして見つけたのは、ビンと鉄アレイだ。

宮藤「これを使えば……」

わたしは思いついたことを実行に移す。
まずは、ビンをベランダから2階へと落とした。

シャーリー「うぁ?」

そして、視界ジャックをする。すると、シャーリーさんは落ちたビンのほうへ寄ってくる。
つまり、今居る場所が物の落とせる場所という事だ。だから……

宮藤「シャーリーさん……ごめんなさい」

わたしはその上から、鉄アレイを彼女の頭をめがけて投げつけた。
鈍い音が響く。悲鳴が聞こえる。そして、ブレインと蜘蛛屍人は動かなくなった。

―――終了条件達成

08月06日/08時13分51秒 坂本 美緒

坂本「これが避難壕か?」

避難壕はすでに変わり果てた姿となっていた。
そのおぞましさには虫唾が走る。

坂本「ペリーヌも撒いたか……」

だが、理由はそれだけではない。死んだはずのペリーヌが化物になって襲ってきた。
しかも、気味の悪い姿だったのを覚えている。

坂本「……諦めてなるものか」

そうすると、ハンマーを握り締める。
そして、ポケットにはうりえんもある。

坂本「わたしは、わたしの役割を果たすだけだ」

終了条件:ルッキーニとの合流

坂本「……まずはどこに行けば良い?」

近くに居る者の視界を見る。
この辺には妙な屍人が多い。それらがの視界が頭に流れ込んでくる。

坂本「なるべく、こいつらは……ん?」

だが、その中で一つだけ妙な視界があった。
じっと膝を抱えて泣いている視界。そして、その声を聞くと、正体が分かる。

坂本「ルッキーニ!」

この視界はおそらくルッキーニのものだ。
無事かは知らないが、それでも彼女の場所を把握しなければならない。
視界ジャックで一致する場所を探す。おそらくは……

坂本「塔の裏側か……」

一致しそうな場所はそこしかない。
だから、そちら側に足を進めようとするが、その時にわたしの後姿が流れ込んできた。

坂本「この、感覚は……」

後ろを振り返ると化物が居た。
イソギンチャクのような頭を持つ屍人。そしてその正体は。

坂本「やはり追いかけてきたか、ミーナ」

ミーナ「みぃぃおぉぉ!」

坂本「しつこい女は嫌われると、バルクホルンも言っていたぞ」

そう言ってハンマーを握る。周りにはイヌのような屍人が数体いた。だが

坂本「強行突破あるだけだな」

時間がない。そう思ってイヌは無視する。狙うはミーナのみ。

坂本「ぐぅ!」

やはり噛み付かれる。だが、そんなものは無視だ。
痛みなど気合で乗り切れる。だから、わたしは一直線に走った。

坂本「ミーナ!」

ミーナ「ひっ!」

そう叫んで、わたしはハンマーを振り下ろす。
嫌な音と共に、ミーナが地面へと倒れこんだ。

坂本「どうやら、ミーナを倒すと犬も動かなくなるみたいだな」

周りを見れば、犬屍人も彼女が倒れると同時に動かなくなっている。

坂本「こうしている場合ではないか……」

傷が痛むが、ルッキーニを助けるのには支障はない。

坂本「ルッキーニ!」

塔の裏手を探す。
まるで民家がいくつも積み重なったような佇まいだ。

坂本「一体何が?」

そして、彼女の視界と一致する場所を探す。
ほんの小さな一室。その視界が一致する場所に。

ルッキーニ「シャーリー……シャーリー……」

坂本「ルッキーニ!」

その少女はいた。


―――終了条件達成

残り予定。

トゥルーデ、エーリカ それぞれ2回 
ルッキーニ          2回
もっさん           2回
芳佳             3回

ぐらいを予定。

08月06日/10時10分32秒 ゲルトルート=バルクホルン

ゲルト「……この異変……どうすればいい?」

塔を見ながらそう思う。
この異変をどうすれば解決できるのか? それが分からない。

ゲルト「くそっ、考えがまとまらない」

何故か、頭がくらくらする。血を流しすぎたのか?
だが、そんな疑問もすぐに消えてしまった。自分の背後に気配を感じたから。

ゲルト「あ……ああああ!」

エーリカ「トゥルーデ!」

そこに、化物がいた。


終了条件2:エーリカ=ハルトマンの「殺害」

目の前に居たのは、ハルトマンのようなものだった。
だが、その顔は化物の顔というのにふさわしい。

ゲルト「く、来るな!」

エーリカ「トゥルーデ。おちついてね?」

落ち着いてなど居られない。
だから、先手必勝だった。

エーリカ「あぐぅ!」

ゲルト「死ねぇ! 化物!」

彼女の元に駆け寄って首を絞める。こんな化物がわたしの前に現れるなど許せなかった。
ハルトマンはよき友人であり、よき親友だ。だから許せない。

エーリカ「とゥ……あぐぅ……」

ハルトマンがわたしに拳銃を向ける。一瞬撃たれると思ったが。

エーリカ「あっ……」

彼女のポケットから落ちた写真を見ると、引き金はいくらたっても引かれない。

その写真は、皆で撮った思い出の写真だ。私とハルトマンも写っている

ゲルト「それを見て、哀愁でも沸いたのか?化物め」

エーリカ「うぐぅ!」

ハルトマンが私を腕を振り解く。
だが、その瞬間に……彼女の拳銃が落ちた。

ゲルト「終わりだ!」

それを拾い上げ、彼女の胸に向かって引き金を引いた。
乾いた音が鳴り、私の腕に……

……温かい「血」が降りかかった。


―――終了条件達成

08月06日/10時10分21秒 エーリカ=ハルトマン

エーリカ「あ、あれ?」

目が覚めると、私は変な気分だった。
まだ、胸が痛い。でも、助かったのだろうか?

エーリカ「死んじゃったと思ったんだけどな。ラッキーかな?」

鏡を見ても自分の体に異常はない。別に化物になったでもない。
そういえば、リーネが言っていたのを聞いたっけ。

エーリカ「まだ、私は化物にはなってないのかな。個人差があるって聞いたし」

そう言うと、血溜まりとなった水溜まりから体を起こす。まだ胸が痛い。
でも、傷はふさがってるようだ。

エーリカ「でも、泣き言を言ってらんないよね」

化物になる前に、異変を止める。それが基本だ。

エーリカ「その為にトゥルーデを探さないと」

そう自分を奮い立たせると、手元の拳銃を確認する。
うん、弾は入っている。

エーリカ「あとは、トゥルーデを追いかけて……」

視界をジャックして探せば一発で分かる。
そして、場所が分かると駆けていった。
だから、後姿を見かけたときは凄く嬉しかった。

エーリカ「おっ、居たいた」

そうして、後ろから近づくと、彼女がおびえたように振り替える。
どうしたんだろう?何故か、彼女の顔色が悪い。

ゲルト「あ……ああああ!」

エーリカ「トゥルーデ!」

ゲルト「く、来るなっ!」

おびえたように、化物を見たように私を見る。

エーリカ「トゥルーデ! 落ち着いて!」

そうして、彼女を落ち着かせようとするが……

エーリカ「私だ……あぐぅ!」

ゲルト「死ねぇ! 化物!」

その瞬間に首を掴まれる。苦しい。本気であたしのことを殺しに掛かっている。
どうして? もしかして、わたしのことが化物にでも見えてるの?

エーリカ(どうして……)

その時に私は気付いた。彼女の腕に切り傷がある事。
そして、それが「深いにも関わらず、治りかけている事」に。

エーリカ(まさか……)

リーネの言葉を思い出す。
傷から赤い水が入れば屍人になる。そして、個人差がある事。

エーリカ(つまり、トゥルーデは……)

侵食が始まってしまった。そして後戻りも出来ない事が。
なら、せめてあたしの手でとどめを刺そうと、拳銃に指をかける。

エーリカ「とぅ……あぐっ……」

さよならも言えない。でも、もう良いかもしれない。
そう思って下を見ると、

……そこにはあたしとトゥルーデの思い出があった。
それは引き金を引く事を躊躇わせて……

振りほどくと、ドンという音がした。

自分に血がトゥルーデにかかったのが分かった。
最悪だ。せっかく拾った命なのに……

エーリカ「今度はさっきより痛いや」

今度こそ、死んじゃう。せっかくふさがった傷も広がった。
しかも、今度は内臓まで傷ついたのかな?
口の中から血が出てくる。

トゥルーデを見る。彼女はあたしから逃げ出していた。

エーリカ「トゥルーデ……ごめん。助けられなかった」

今度こそ死ぬ。そして化け物になる。
ただ、一つ願うなら……

エーリカ「もう一回チャンスがあるなら、絶対助けるよ。トゥルーデ」

そう言うと、私はまた目を閉じた。

つー訳で、寝るわ。

ちなみに、ライフル弾で胸を貫通したよ。ただ、貫通弾だったし内蔵も無事だったから助かった
……と本人は分析してる。
でも、今度こそゲルトに撃たれたと。しかも、助からないと。

ちなみに、ゲルトは半分くらい屍人化してる。
普通の人間が化け物に見える程度には……

次はもっさんか……胸が苦しい

あ、ちなみに全部本人の分析だから……
助かった本当の理由は芳佳かルッキーニの話で明らかになるんじゃないかな?

残ってたら書く。それがマイポリシー

落ちたら諦めるしね。

・エーリカ化け物になったん?
A.なってない。ただ、トゥルーデから化け物に見えただけ。

・リーネの持ってるライフルっていつもの?
A.対装甲ライフルではなく、普通のエンフィールドです。
  ブリタニア製のライフルで基地にあったものです。

・今回、八尾さんの役が居ないのはなんで?
A. 候補になれるマロニーたんが真っ先に校長役になったため。
   他の将軍はあれだし……主に変態的な意味で。

・撲殺天使宮田の解体教室マダー?
A.出来るわけねーだろ……みんなの性格的な意味で

・いつものあの人じゃないのか
A.すまぬ……いつものあの人でもなく、PSYRENでもなくすまぬ……
  ってか、いつものあの人って誰だよ……

・幸せになんないの?
A.どうあがいても絶望。
  だって、SIRENだし……。

08月06日/10時32分49秒 宮藤 芳佳

宮藤「シャーリーさん……」

私のショックは時間がたっても抜けなかった。
自分の手でシャーリーさんを殺してしまったから……

宮藤「私、どうしたら良いのかな?」

皆を助ける方法が欲しい。せめて、あんな化け物のまま皆を放っておくのは嫌だ。

宮藤「皆に会いたい。どこにいるんですか?」

そう言って、呟いた。もしかしたら、もう会えないかもしれない人の名を。
この世界で生き残っているか分からない人の名を。

宮藤「坂本さん……」

坂本「呼んだか?」

宮藤「えっ?」

……意外と近くに居たようです。

宮藤「坂本さん! 無事だったんですか!」

坂本「ああ、宮藤。お前も元気そうだな」

久しぶりの再開だ。まだ半日も経っていないのにずっと会えなかったかように感じる。
そうして、私は坂本さんの体を見る。

宮藤「坂本さん! 足に!」

よく見れば、足や腕に噛み跡のような怪我がたくさんがある。
ここまで、あの屍人と戦ってきたのだろう。

宮藤「早く手当てを……」

坂本「はっはっは、この程度でどうにかなるわけないあろう。安心しろ」

そう言って笑い飛ばす坂本さんは凄く心強い。本当にいつもの坂本さんだ。

宮藤「そうだ! 他の人は……」

坂本「……あと、私が知っている範囲では一人だ」

そう言うと、坂本さんの後ろから小さな影が出てくる。

宮藤「ルッキーニちゃん!」

ルッキーニ「よ……芳佳ぁ……」

だが、そこにはいつもの笑顔がない。
そして、本来はいるはずだったシャーリーさんの姿も。

ルッキーニ「シャーリーがぁ……シャーリーがぁ……うえええん」

宮藤「ルッキーニちゃん……」

泣き出すルッキーニちゃんを私は抱きしめる。

ルッキーニ「うえええええええん」

坂本「ルッキーニ……」

宮藤「そうだ! あっちにバルクホルンさんが!」

坂本「バルクホルンもか?」

そう言って、私はバルクホルンさんのところへ連れて行こうとした。
だが、そこにあったのは……

宮藤「あれ? バルクホルンさん?」

ただの赤い水溜りだ。バルクホルンさんの姿もハルトマンさんの死体もない。

宮藤「どこに? ここがどこかも分からないのに」

そう良いながら、探そうとすると後ろの坂本さんが声をかけてくる。

坂本「ここは、おそらく未来の扶桑だ」

宮藤「えっ? どうして分かるんですか?」

坂本「これを見ろ」

そう言って、坂本さんはハルトマンさんの死体があった水溜りからわたしの落とした道具を拾った。
あったのは、血液を入れるパックだ。

坂本「これに見覚えはあるか?」

宮藤「はい。軍で血清とかを……」

坂本「いや、製造日だ……昭和78年と書かれている」

宮藤「えっ? それは……」

坂本「宮藤。これをどこで拾った?」

宮藤「そこの病室です……古い病院の割にはほんの少しですけど新しい血が入ってたので」

だが、状況を思い出すと確かに変だった。
このパックは、さっきまで誰かに輸血していたような状況でおかれていた。
でも、周りには誰もいなかった。

宮藤「まるで、いきなり誰も居なくなったみたいな」

坂本「もしかしたら、逆に人を置いてこの建物の山だけがここに現れたのかもしれんな」

宮藤「で、でも、そんな非現実的な」

坂本「もはや、現実など信じられるか」

確かに、非現実的な事が怒っている。
それを考えれば、この変な建物の塔も元は一つの村だったのだろう。

坂本「そして、この塔からサイレンが聞こえてくる」

宮藤「つまり、この突然現れた未来の建物の塔が原因って事ですか?」

坂本「おそらくな……」

そう言うと、坂本さんは何かを決めたように上を見た。

坂本「宮藤。お前はルッキーニを連れてここから逃げろ」

宮藤「そ、そんな!」

坂本「この塔から離れれば、おそらくは現実に帰れるはずだ」

宮藤「坂本さんはどうするんですか!」

坂本「私は自分の役割を果たす。上官として、仲間として、あいつらをこのような状況から解放する」

そう言って、坂本さんは塔へと歩いていく。

宮藤「坂本さん!」

私は何度も名前を呼んだ。
だが、その言葉で坂本さんが振り返る事はなかった。

アーカイブ72:輸血セット

芳佳が病室から拾ってきたもの。中にはまだ少量の血が残っていたらしい。
誰かが誰かに輸血していたのか、この塔が出来るときにコピーされた。
ただし、水溜りに落としたため、使い物にならなくなってしまった。
その製造日が昭和78年であるため、この施設が未来?のものであると坂本少佐が気付いている。

アーカイブ61:血まみれのカルテ

坂本少佐がうりえんと巻物を入手時に見つけたもの。
血まみれでほとんど見えないが、屍人の解体記録がある。
これから、坂本少佐は屍人が不死身であると同時にその滅ぼす方法も分かったと推測される。

>>446
ルッキーニ最終話を待て

08月06日/10時35分21秒 坂本 美緒

足が震える。
これから何をしようとしているのかが分かる。

坂本「私が震えるとはな……」

自分でも苦笑する。私はこんなに臆病だったか?
塔を一段降りるたびに、下からケモノのような声が聞こえる。
屍人だ。その中には、見知った顔も見える。

ミーナ「みおぉぉぉ」

ペリーヌ「少佐ぁぁぁ……アハハ」

ミーナ、ペリーヌ、サーニャ、エイラ、土方……変わり果てた姿がそこにある。

坂本「今、楽にしてやるさ……」


終了条件:集まった屍人の全滅

うりえんを握る。
これを使えば、私がどうなるかは分かっている。

坂本「しくじるわけにはいかん」

頭がぼぉっとしてくる。
嫌な感じだ。おそらく、私にも時間がないのだろう。

坂本「化け物を一箇所に集めるには……」

幸いにも、あいつらは私に気付いていなかった。
だから、何か別のものに興味を引かせればいい。

坂本「これを使うか……」

見つけたのは一本のロープ。それを近くの手すりに縛り付ける。
そのまま、私はロープに捕まって化けものの上にぶら下がった。

坂本「さて、扶桑魂を見せねばな……」

覚悟を決める。
もう、やつらを引き寄せる釣り餌の準備が出来たから。

坂本「こっちだぁぁぁぁ!」

餌は私自身。大声をだして奴らにワザと見つかる。
当然、砂糖に群がるありのように近づいてくる屍人の山。
それは私の下に集まっていった。

坂本「本当にこれで終わりだ」

うりえんを握って、私は……

坂本「さぁ……あの世に行こう。私が先導しいてやるから」

一気に、その炎を地面へと解き放った。
地面が炎に包まれていく。屍人と共に。

坂本「皆……」

そして、燃え盛る炎をみる。

ペリーヌ「少佐……」

幻覚か? ペリーヌたちの姿が見える。

エイラ「ナニシテンダヨー」

だが、その顔は異変が起こる前のもので。

サーニャ「ありがとう」

その優しい顔を見ると涙が出て。

ミーナ「だから、一緒に行きましょう」

坂本「ああ……分かってるさ。みんな……」

手の力が抜けて行き、私の体はその優しい笑顔がある炎へ落ちていった。
想像したとおりの結末に。

―――終了条件達成


08月06日/10時39分15秒 フランチェスカ=ルッキーニ

ルッキーニ「ひあぁ!」

宮藤「これは……青い炎?」

芳佳と鉄塔の上を歩いてると、地面に青い炎が走る。
そして、それに巻き込まれた屍人が消えていく。

宮藤「坂本さん……」

芳佳がそれを見て悲しい顔をする。
きっと、あたしと同じなんだ。

ルッキーニ「芳佳ぁ……」

だが次の瞬間、塔が震えている。
それを見ると、芳佳は何かを感じたようにあたしを見て言った。

芳佳「ルッキーニちゃん、先に逃げて……」

ルッキーニ「芳佳?」

芳佳「私にもやる事が出来ちゃったみたい」

ルッキーニ「どうして?」

芳佳「大丈夫。きっと追いつくから……ルッキーニちゃんは早く逃げてね」

そうすると、芳佳は塔に向かって走り出した。


終了条件:「国道」への到達

恐る恐る鉄塔の上を歩いていくと、住居が重なったような場所に出る。

ルッキーニ「こっちかな?」

下は青い炎に包まれているから落ちないように、慎重に歩いていく。
だが、上にもまだ屍人がいるのが視界ジャックで分かった。

ルッキーニ「うそっ……どうしよ……」

その屍人が出口を塞いでいる。どうすれば突破できるか。
そうすると、目の前に腐った木の板があった。

ルッキーニ「そうだ。これをこうして……よっし、おーい!」

目の前の穴にその板で橋を作ると、大声で叫ぶ。
当然、屍人はこちらに来るが、腐った板に足を踏み入れた瞬間に、板が壊れて落下する。
見れば、青い炎に包まれていた。

ルッキーニ「今のうちに行っちゃうよ」

勇気を持って先へと進む。
途中で目覚ましを使って、再び罠を仕掛けたりして屍人を青い炎に落としていく。

ルッキーニ「どこまで行けば良いんだろ?」

さすがに疲れてきた。そうして、何度もやった視界ジャックをもう一回行う。
そこには……

ルッキーニ「えっ?」

あたしの後姿があった。

ルッキーニ「あぐぅ!」

後ろから髪の毛を掴まれる。後ろには、ナイフを持った屍人がいた。

マロニー「うっへっへ、ウィッチをつっかまえたぞ~」

前にあたしを襲おうとした空軍大将だ。
そして、あたしは逃げられず、空軍大将は明らかにあたしの首を狙っていた。

ルッキーニ「あ……ああ……」

もう、どうにもならない。芳佳も坂本少佐も居ない。
助けてくれる人はどこにも居ない。

ルッキーニ「や、やだ……」

あたしは懇願する。でも、空軍大将は話を聞かなくて。
そのナイフはあたしへと振りおろされた。

ルッキーニ「いやだぁぁぁぁ!」

その瞬間、あたしの頭に衝撃が走った。

ちょっと、水飲んで風呂入ってくる。

ルッキーニ「あ、あれ? 痛くない?」

だが、衝撃は軽いものだった。
恐る恐る頭の上を見てみると、腕のようなものが乗っかっている。
そして、それにナイフが刺さっていた。

マロニー「う、ウガァ……」

後ろを見れば空軍大将が化け物に羽交い絞めにされている。
何でだろう? 化け物同士なのに。

マロニー「うう、ウガァ」

その化け物が空軍大将を端に引きずっていった。
どうしたのか? まるで仲間割れみたいに思えるが、それよりも……

ルッキーニ「あ…あ……」

その化け物には、もう顔もない。

マロニー「離せぇ!」

理性もない。

ルッキーニ「あああ……」

なのに、「彼女」は空軍大将を引きずって……


「ルッキーニは……わたしが……」


その「彼女」が落ちる瞬間、彼女の声と優しい顔が見えた気がした。

ルッキーニ「シャーーーーーリーーーーー!」

彼女は落ちて炎に包まれていく。
その様子を、あたしは泣きながら見ていた。


―――終了条件達成

我侭いってすみませんでした・゚・(つД`)・゚・

( ´;д;).。oO(皆の嫁だよシャーリー・・・)

08月06日/11時43分44秒 ゲルトルート=バルクホルン

ゲルト「ハルトマン……ミーナ……」

私は戦友のハルトマンさえ化け物になったショックで何処とも分からず歩いていた。
もう、化け物になるのを増やしたくはない。
でも、何も出来ない。何も思考する事が出来ない。

ゲルト「私は……もう一度、皆に……」


終了条件:「偽りの幸せ」の入手

オワタ( ´ ▽ ` )ノ

歩いてきた先にあったのは見慣れた基地だ。

ゲルト「戻ろう……」

何も考えられない。何も感じられない。
ただ、思うのは……

ゲルト「宮藤……」

妹によく似た友人

ゲルト「ミーナ、坂本少佐、シャーリー、ルッキーニ、エイラ、サーニャ……」

一緒にすごした仲間

ゲルト「ハルトマン」

最もおおく肩を並べた戦友

ゲルト「クリス……」

そして、大切な妹だ。
まだ死ぬわけには行かない。もう一度、皆に会う方法を……。
そう言って、私は自分の部屋の扉を開けた。

クリス「……」

ゲルト「えっ?」

ドアを開けた瞬間に居たのはクリスだった。

ゲルト「え、ええ?」

周りを見ると、そこには死んだはずの仲間が笑っている。

ゲルト「どうして……」

そうして、森のほうを見る。塔が倒れていく。
もしかしたら、異変が消えていったのか?

ゲルト「もう、どうでもいい」

わたしは、クリスを抱きしめる。ギュッと離さないように。

ゲルト「わたしは……ただ、この幸せをかみ締めたい」

「……」

後ろから何か聞こえたような気がする。頭の衝撃が走って視界が揺れる。
でも、もう良いんだ……


―――終了条件達成

頑張れ

08月06日/11時42分13秒 宮藤 芳佳

宮藤「この塔……」

私は坂本さんが発した炎に包まれている塔を見た。
やはり、間違いない。確実に移動をしようとしている。

宮藤「逃げる気だ……」

直感だったが確信があった。
このサイレン塔がどこか別の場所へと移動しようとしている。
そして、また異変を起こすのだろう。

宮藤「壊して、皆を守らないと……」

もう、自分のような悲しい人を作るのは嫌だから。


終了条件:サイレン塔の破壊

とりあえず、武器を探す。
手にあるのは火掻き棒だけだ。これでは壊す事が出来ない。

宮藤「どうすれば……」

再びサイレンが鳴る。時間がないのかもしれない。
爆弾? いや、足りない。もっと大きな力が必要だ。

宮藤「何か……何か!」

そうして周りを見る。

宮藤「あっ……」

その時、炎の中心に何か光るものを見つけた。

宮藤「あれって……」

坂本さんの烈風丸だ。
そういえば、坂本さんはあれを背負ってたっけ。

宮藤「でも、ここだと魔力が使えなくて……」

もう一つ、そこにはうりえんがあった。
そして、そこから発している炎が烈風丸に絡み付いている。

宮藤「ど、どういうこと?」

烈風丸は魔力を吸い取る刀。
もし、うりえんの炎が魔力に似たものであれば……
そんな理屈は、烈風丸の意味を知らない私には分からなかったが、あれを使えば……。

宮藤「たとえ、どうなっても……」

わたしは決意をするとロープを使って烈風丸の元へ行く。

宮藤「これで……」

そう言うと、私は烈風丸を握る。

宮藤「くぅぅぅ!」

熱い。そして、自分の全てを吸い取られる感覚に陥る。

宮藤「で……でも……」

負けるわけには行かなかった。
ただじゃすまない事は分かっていた。
そして、今も実感している。でも、私は剣を抜く。

宮藤「坂本さん……私は頑張ります。だから、力を貸して……」

もう、全ての感覚がない。
でも……

宮藤「これで……」

巨大な炎は巨大な剣となって。

宮藤「終わりだぁぁぁぁぁぁ!」

自分の身が虚無へと消えるのを感じながら、私はサイレン塔に向かって烈風丸を振り下ろした。



―――終了条件達成

以下、エピローグに行くよ~

皆・・・

08月06日/12時00分00秒 エーリカ=ハルトマン

私がトゥルーデの部屋のドアを開けると、そこに居たのは妹の服とみんなの写真を握り締めているトゥルーデが居た。

エーリカ「何してんのさ!」

持っていたバットで彼女の頭を引っ叩く。
だがトゥルーデは上の空で、妹の服を抱きしめながら「クリス」と言っていた。

彼女の顔も悪い。
何故か、化け物にはなってないが、精神が完全に壊れていた。

エーリカ「まぁ、わたしも人の事を言えないか」

自分の撃たれた傷口をみる。明らかに人間ではないのを実感してしまう。
屍人みたいな化け物ではないが、どうやら化け物になってしまったらしい

エーリカ「詳しい理由はわかんないけどさ。これって、またチャンスが増えたって事だよね」

そう言うと、トゥルーデを抱きかかえる。
彼女は妹の服を落とすと叫んで拾っている。

ゲルト「クリス! クリス!」

それはただの服なのに。

エーリカ「本当にクリスにはあたしが会わせてあげるよ!」

そういうと、わたしはトゥルーデを抱える。
見れば、サイレンの鳴っていた塔は壊れている。
となると、やる事は一つだ。

エーリカ「今度こそ……トゥルーデを助ける」

この異界から脱出する。そう言う希望を持って……。
たとえ、絶望だらけの世界でも。

エーリカ&ゲルト
END:永遠の迷い子

アーカイブ97:須田 恭也の血

サイレン塔、宮田病院の病室にあった輸血セットに残っていた血。
神代の呪いがあり、これを混ざったものは屍人化の阻止と不死の呪いを得る。
エーリカは水溜りに流れた血が混ざり不死化。後、トゥルーデにもエーリカの血液を通して混ざっている。

08月06日/12時00分00秒 フランチェスカ=ルッキーニ

ルッキーニ「シャーリー……」

あたしはただ泣いていた。
ここがどこかは分からない。でも、シャーリーを2度も失ったのは耐えられなかった。

ルッキーニ「もう……いいや……」

そのまま埃臭い地面に蹲る。
もう、何も分からない。芳佳もシャーリーも居なくなった。
だから、そのまま意識を閉じよう。

ルッキーニ「しゃーりー……」

遠くでプロペラの音が聞こえた気がするけど、どうでもいいや。
もう、何も聞きたくない。

『ケイ。聞こえるか?』
『どうしたの? マルセイユ』
『子猫ちゃんを一人見つけたよ。すぐに救助する』
『分かった。地上捜索をマイルズたちにも伝えておく』
『こんなの私一人で十分……え?あ…ああ……』

ルッキーニ ED:空虚の帰還

??? ???????

足元が崩れていく。
おかしい。どうしてだろう?
私は芳佳ちゃんのために化け物を撃ってったのに……。
でも、体が上手く動かなくて。

そう思うと、私の体は海へと落ちていく。

どうして……もう一度会いたい。

化け物になっても……私は……私は……芳佳ちゃんに……もう一度……

堪えられないから最終回もう一回見てきたらさらにやるせない気分に

??? ????????

塔が倒れていくのが分かった。
私はやったんだ。でも、どうしてだろう?
体が動かない。いや、感覚すらない。

体がまるで空虚になったように消えていく。虚無へと消えていく。

ああ、やっぱりうりえんをあんな風に使ったからかな?

でも……わたしは……もう一度……願えるなら……
わたしの願いは……


某日某日 某所

???「……戻りたい」

???「この世界に……お母さんと一緒に……」

???END:そして、運命はめぐる

という訳で、訳のわかんないENDになって、全てが終了。
応援してきた皆に感謝を。

最後の2つのENDは芳佳とリーネだよ。
何で、「運命は巡る」のか、なんでこんなENDなのかは言わない。
それぞれで想像したほうが楽しいだろうし。

ストパンメンバーとSIRENメンバー交流話とかで作者のテンションを上げたい今日この頃。

ネウロイ「・・・・・・」


しっかり完走したな
そしてシャーリーの犠牲は無駄にならなかった

>>1乙!!色々へこんだりしたけど楽しいSSだったぜ!!


今寝たら恐い夢見るだろうけど寝よう……


皆可哀想だったが面白かった

乙!

これはNT的な展開になりそうだな

それにしてもサイレン物は見ると心が抉られるのになんで毎回みてしまうんだろう

オゥフ誤爆したスマソ

>>557

サイレン系で最後まで読めたの初めてだわ
サイレン知らなくても面白かった

>>1
内容もペースも申し分なかったよ
さすが屍人だな!

>>553
ネウロイさんは空気を呼んで出てこなかったんだよ

>>555
先生の話はシャーリーでぜひ再現したかった。
シャーリーも面倒見とか良いし、ぴったりかなって思った。

>>556
一番へこんだのは作者なんだぜ。結末を知ってるから、トゥルーデとかの話はマジへこむ。
でも、SIRENだから安直なハッピーにはしたくなかったんだ。続けられたのはみんなの応援のおかげ。

>>557
まぁ、よくあることだ。
SIRENじゃなくてストパンの夢が見られるように願ってる。

>>558
SIRENも面白いよ。うん。

>>559
ちなみに、作者的な答えはこのスレ内にある。
そして、見てしまうのはやっぱりSIRENのシナリオが面白いからだと思う。

>>562
じゃあ、SIRENをやる事もお勧めするよ。
ホラゲーではバイオ、サイレントヒルと並ぶ面白さだから。

>>563
センクス。
こうやって、屍人扱いに……


んじゃあ、そろそろ最後に蛇足の小ネタでも書くか。

>>566
PS2売ってさえなければなぁ

>>1
ペースも内容も量も補足もすごかったです

>>1
読んでて死ぬ程嫌な気分になったけど最後まで読んでしまった
ありがとう

>>1

俺もPS2売ってしまった…、PS3のは違うのか?

ゲルト「クリス?」

突然車から消えた妹。

遠くから鳴り響くサイレン。

ゲルト「ぐ……ううう……」

頭が痛い。どうしてだ? 眩暈もして……

そして、目を開けたその場所は……


ゲルト「な、何だ! こいつら!」

鳥、鼠、猿、様々な化け物が襲い掛かってくる。

エーリカ「完全に町が封鎖されてるよ。それでもクリスを探すの?」

ゲルト「ああ、私は、あの子を助け出す」

霧と雪で封鎖された町

ペリーヌ「私はこんな町に居られませんの?」

ゲルト「そうだ、ペリーヌ。クリスを見なかったか?」

ペリーヌ「……知りませんわ」

そんな、静かな町の中で。

マロニー「分かるかね? 時間がないのだよ」

ゲルト「どうすれば、クリスを助けられる?」

遠くからなるサイレンが。

ゲルト「ここは……何処だ?」

町を血と錆の世界に変えていく。

次回
ゲルト「サイレンの音がする……」

また、変なゲームを選ぶ俺。元ネタ分かるのは数人だろうし……
ってか、時間がないからムリダナ

>>567
PS3を買うんだ!

>>568
正直、途中で時間表を作んなきゃ詰んでた。

>>569
SIRENのクロスってそんなものだよ。
嫌な気分なのに、何故か読むのが不思議。

>>570
PS3でも出来るよ

サイレントヒル?

>>575-576
分かる人がいるのか……

他にもミーナさんが坂本少佐の思い出を追いかけたり、
芳佳が血と錆の世界に迷い込んだり、
エイラが部屋に閉じ込められたり……
とか考える俺は、もう屍人なのでしょうか?

映画版の主人公はかーちゃんだっか

>>578
そーだよ。シェリルのかーちゃんが主人公
あの監督は本当にサイヒルを愛してたと思う。

>>579-580
見てないし見てみるかな、PS3のSIRENも買わねば…
PSのサイレントヒルは四年ほど前にやったけど未だに恐怖を覚えてるわ学校恐い病院恐い

どうしてペリ犬が犬屍人じゃありませんの!?

>>582
今度、3階建ての建物のエレベーターに乗ってみ。
4階のボタンがあるから。

>>583
誰か言うと思った。
屋上に一緒に行こうぜ。一緒に殴られよう

10月06日/8時00分00秒  エルマ=レイヴォネン

私としては、想定外だったんです。
こんな旅行になるなんて。

エルマ「私も乗せてくださいよ~」

船員「駄目だ。あの島にゃ……」

ウルスラ「乗せてあげても構いません」

エルマ「えっ?ウルスラちゃん?」

船員「ハルトマンさんが言うんでしたら……」

エルマ「どうしたんです? ウルスラちゃんがあんな島に行くなんて」

ウルスラ「別に……姉様が以前少しだけあそこで過ごしていましたので」

エルマ「あ~、ハルトマン中尉ですね……」

ウルスラ「……」

そのまま、気まずくなってしまう私たち。だが、その声を全て吹き飛ばす声がした。

オヘア「へい! どうしたネー。二人とも暗い顔して」

ジュセッピーナ「……」

ウルスラ「あっ……」

エルマ「なんというか、これって偶然でしょうか?」

オヘア「皆もあの島に行くネ? ミーも一緒ネ」

ジュゼッピーナ「ああ、本当は智子中尉も……」

エルマ「あはは……」

そうその時は、私たちは知らなかったのです。
これが悲劇の始まりだって事が……

10月06日/9時27分48秒 ハンナ=ユスティーナ=マルセイユ

マルセイユ「まったく、自分で飛ばないというのは安心できないものだ」

シャーロット「あ、あはは……」

マイルズ「ねぇ、ルコ。さっきから震えてるわよ。大丈夫?」

シャーロット「はい、初めての輸送任務ですけど」

そんな風に二人と雑談している。
私たち以外の兵士が、先ほどからいやらしい目で見ているな。まったく。
しかし、そんな中で。

マルセイユ「ん? 何だこの震動は?」

輸送機が変な揺れ方をする。

マルセイユ「おい、パイロット。何が……」

兵士「分かりません。操作不能」

マルセイユ「何だと……皆何かにつかまれー!」

需要があったら、プロット作る

あぶない

制作板のどのスレですか?
ぜひ読みたいので教えてください。

>>620
ストパンとレールガンのクロス物だから人選ぶよ。

佐天さんがウィッチになったやつかな

>>621
大丈夫です!
両方好きですから。

烈風丸+うりえん=焔丸

よし、落とそう
またな>>1
生きてここで会おうぜ

>>622
YES

>>623
キャラ重視の駄文だけど

佐天「ストライクウィッチーズ?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1281271632

>>624
マジか……

>>625

                    ___,. --──‐一'┴─:‐:‐:-- 、
               ,,.. -‐ヘl/:.:. . . . . . : . : . : . : : : : : ::::::ヽ\.、
          ,,..-‐ァ'´.:.:.:::.:/`ー一'`´ ̄ ̄丁l刀`ァ=一ー‐一へ:`丶、

        ,.ィ";:ゝ'".:.:.::;:-‐'′;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;\V|//;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;`ヾ、:::ヽ、
      /::/.:.:::.:.::/;;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:‐-沓、一;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;\::::`ヽ、

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    /`Y^'⌒ヽ/;:;:;:;:::::;:::;:;:::;:;:::;:;:;:;:;:;:;:/;:;:;:ト、 ;:;:|i|;:;:;:;:;:ヽ;:;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;:;;:;:;:;:;:;:;ヽ;:;:;`ヽ、::\
              `ヽ:;:;tァ:::::rァ::::;:ィ::;:;:/;:;:;:;:レ' :;:;:|i|;:;:;:;:;r一ー--...、;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:';:、;:;:;:;`ヽ、\
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               `ー┐;:;:;イ;:;:;:;:;:;:;:;/ ゙|i| :.:;';;;;/_   'Ni |;;;;;!::| `ヾ、;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;y'
                 lィ;:;:レ;:;:;:;:;:/  ,/|i|.:.;';;;;仁ソ  ,=、l;;;;;;|人   \_::;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;/
                  L/i;:;:;:/   /.:.|i|:.:i;;;;;{"´  : ´Tソ;;;r'::;ハ     `⌒`ヾ、;:;/
                      ゙'´   /.:.;.:|i|:.:l;:;;;;ト;;、ー'  i{;;;;;;|:(;::::ヽ           `’
                      ,ィ(´.:.:.:.:;.;|i| :i;:;;:;:|li`〒'";:イ;:;;:;|::::ヾ;::::ヽ  
                      ./.:.:.丶:.:::;:;|il ::l;:;:;:{;`ー-イ::;ハ;:;:;|:::::::::i;:::::::\ 以上、私こと>>1がお送りしました
                       /.:.:.r‐、:::::;:;:|il::::|;:;:;:l、 .:.:.::::::_:ソ;:;:{::::::::::`ヽ::::::::ヽ、
                   /-‐'’::::::ヽ、_|i|::::|;:;:;::|.:`丁´::;;;}:;:ヽ、::::::::::::ヾ:::::::::ヽ、 機会があれば生きて会おうな

                     /.:.:.::::::::::::;::;::;:|i| ̄;:;:;:::ヽ、!:`f´:::::ヽ:;:;:;ヽ::::::::::::::;::;:::::::ノヽ
                  / .: .:.:::::::::;::;:;::;;|i|;;;;;;:;::::::::.:::ト.:.:'.:::::::::!ヽ:;:;|::::::::::::::;:;::;:::':::;:イ
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このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年11月12日 (水) 12:30:40   ID: hmK4QgnT

なんだPSYRENじゃないのか

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