宮藤「見上げていたあの人を」 (49)

ストパンssです

注意

アニメくらいしか見てないのでそこまで詳しくない

キャラクター崩壊の可能性あり

独自解釈もあるかも

ネウロイさんは空気読める



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1388578435

宮藤「坂本さん、この小瓶はなんですか?」


坂本「ん?ああそれは試作の細胞活性化薬だな。」


宮藤「さ、さい……?」


坂本「うちは宮藤がいるから問題ないが治癒魔法の使い手がどこにでもいるわけではない、むしろ足りないくらいだ。」


坂本「故にこの細胞活性化薬だ。」


坂本「これは人体の細胞を活性化させることで人間本来の治癒力を促進させる効果がある、らしい。」


宮藤「へぇー…じゃあこれが完成したら怪我をしても治る人が増えるかもしれませんね!」


坂本「そういうことだな、まぁこれは試作品だし栄養剤程度に思っていればいいだろう。」


宮藤「坂本さん、これ一本貰ってもいいですか?」


坂本「はっはっは、元々皆に配るつもりだったからな、構わんだろう。」


宮藤「ありがとうございます!!」

宮藤「細胞活性化薬、かぁ……」


宮藤「これが完成すれば治療の手が足りないところの人達も助けることができるのかな。」


宮藤「部屋に戻って飲んでみよう。」










宮藤「では。」


宮藤「う……なんだろうこの味……渋柿…?」


宮藤「り、良薬口に苦しというし。」


宮藤「あ、そろそろ晩御飯の用意をしないと!」


宮藤「そろそろ皆訓練を終えてかえって、く…る……」


ばたん

リーネ「芳佳ちゃん遅いなぁ……」


ハルトマン「つかれたー……って、あれ?今日の炊事担当は宮藤とリーネじゃなかったっけ?」


リーネ「ハルトマンさん、それが芳佳ちゃんが来なくて……」


ハルトマン「サボり、かな。」


バルクホルン「ハルトマン、お前と宮藤を一緒にするな。」


バルクホルン「しかし妙だな、あの宮藤が無断で休むとも思えん。」


ハルトマン「何か用事を言いつけられたのかもしれないしぃ、わかんないよ?」


ルッキーニ「あれ、ヨシカはー?」


リーネ「それがまだ来てないの。」


ペリーヌ「サボタージュですの?仮にもウィッチなのですから……」


シャーリー「おいおい、本人もいないのに小言は勘弁してくれよペリーヌ。」

ペリーヌ「ではわたくしが探し出して一言言ってきますわ。」


シャーリー「程々になー」









ペリーヌ「全く……何故あんな豆狸が少佐の……」


坂本「私がどうかしたか?」


ペリーヌ「し、しし、少佐ぁ!?」


ペリーヌ「い、いえっ!なんでもありませんわ!!それよりも宮藤さんを見かけませんでしたか?」


坂本「宮藤か?数刻前に会ったが……自分の部屋ではないか?」


ペリーヌ「そうですか……」


坂本「そうだペリーヌ、お前にも渡しておこう。」


ペリーヌ「この小瓶は?」


坂本「細胞活性化薬だ、とは言っても試作品だからな、栄養剤だと思ってくれ。」


ペリーヌ「あ、ありがたく頂きます少佐!」


坂本「はっはっは!しかし宮藤がどうかしたのか?」


ペリーヌ「それが……」








坂本「ふむ……妙だな。」


坂本「先程の時点では宮藤はいつも通りだったし遅れる理由は無いと思うが……」


坂本「よしペリーヌ、お前は宮藤の部屋を見て来い、私はこれを持って行ってから合流する。」


ペリーヌ「は、はい!」







ペリーヌ「全く、少佐にまで迷惑をかけて……これは一言言わなければ気が済みませんわ!!」


コンコン


ペリーヌ「宮藤さん!いますの!!」


……


ペリーヌ「入りますわよ!!」


ガチャ


宮藤「ぅ……ぁ……」


ペリーヌ「宮藤さん!?一体どうし……熱っ!」


ペリーヌ「何故こんなにも身体が熱いんですの!?」


ペリーヌ「だ、誰か!誰かー!!」

医務室


ドドドドドドドドドドド……!


バルクホルン「宮藤ぃ!!!」


ハルトマン「静かにしなよトゥルーデ」


バルクホルン「しかし!」


リーネ「芳佳ちゃん!!」


ルッキーニ「ヨシカ!」


サーニャ「芳佳ちゃん!」


エイラ「待テってサーニャ!」


ハルトマン「ダメだこりゃ。」


宮藤「ぅ……く……」


ルッキーニ「……ヨシカどうしちゃったの?」


坂本「分からん、ただ高熱を発し、意識が朦朧としている。」


坂本「原因は……不明だ。」


サーニャ「そんな……」


エイラ「ミヤフジ……」


ミーナ「美緒、宮藤さんの部屋から空になった小瓶が見つかったわ。」


ペリーヌ「まさか……これが!?」


坂本「いや……この細胞活性化薬は宮藤に渡す前に既に私とミーナが飲んでいる。」


坂本「もしこれに原因があるならば先に私達が倒れているはずだ。」


ミーナ「でも年齢によって影響が変わるのかもしれないわ、とにかく今は様子を見るしか……」


坂本「くっ……私があれを渡してさえいなければ……!」


ペリーヌ「少佐……」

ミーナ「とにかく、いつまでもここに全員いては軍務に支障をきたします。」


ミーナ「しかし宮藤さんを一人にする訳にもいきません。」


リーネ「わ、私が芳佳ちゃんを見てます!」


ルッキーニ「私もヨシカ見てりゅー!」


サーニャ「私、も…芳佳ちゃんを見てたい、です」


ミーナ「全くもう……一時間ごとに交代で宮藤さんを看病する、それでいいわね?」


バルクホルン「そうだな、それが妥当だろう。」


ハルトマン「じゃあ誰が一番最初に」


バルクホルン「さぁ全員拳を構えろ」


ハルトマン「トゥルーデ帰ってこーい」


坂本「クジ引きでいいだろう。」

シャーリー「いやぁ、悪いねぇ。」1


バルクホルン「おのれリベリアン…!」4


ハルトマン「どうどう」8


リーネ「うう……」3


サーニャ「哨戒が……」9








エイラ「サ、サーニャ……」2


サーニャ「エイラなんて知らない」


エイラ「」


坂本「リーネ、お前は今日の炊事担当なのだからとりあえずそれをこなせ。」


リーネ「は、はいっ!」



シャーリー「しっかし宮藤はどうしちまったんだか。」


宮藤「……」


シャーリー「まぁ今は落ち着いてるからいいか……ん?」


シャーリー「宮藤の髪ってこんな長かったか?」


シャーリー「まぁバルクホルンみたいにいつも見てるわけじゃないからなぁ……」


エイラ「おイ、交代の時間だゾ。」


シャーリー「ん?あぁもうそんな時間か。」


シャーリー「じゃあ宮藤を頼んだぞー」

エイラ「全ク……世話を焼かせるやつダナ。」


エイラ「ミヤフジのせいでサーニャに嫌われちゃったかもしれないんだゾ……」


エイラ「ヒーマーダーナー」


エイラ「ん……?」


ふにふに


エイラ「んンー…?」


むにむに


エイラ「ミヤフジの胸が……大きくなっている!?」


リーネ「エイラさん交代の……って何してるんですか!!」


エイラ「おいリーネ!触ってミロって!!」


リーネ「な、なにを…やめ」


むにゅ


リーネ「!?」

エイラ「ミヤフジの胸は明らかに成長していた……少なくとも昨日の時点では」


リーネ「昨日の時点ではいつもの芳佳ちゃんでした。」


エイラ「ず、随分と自信たっぷりだナ……」


リーネ「ええ、まぁ。」


エイラ「しかしなんでいきなり……」


エイラ「心なしか髪も伸びてるような気もするし……」


リーネ「成長期……にしては……」


エイラ「一体ミヤフジに何が起こってるんダ……?」


ビーッ!!ビーッ!!


リーネ「!!」


エイラ「ネウロイ!?」


宮藤「ぅ……」


リーネ「でも芳佳ちゃんを一人には……」


ミーナ『観測されたネウロイは大型の周囲に小型が護衛するタイプです、現在出撃可能なウィッチは出撃するように、繰り返します……』


リーネ「う……」


エイラ「チャチャっと終わらせればイイんダ、行こうリーネ。」


リーネ「………すぐ戻ってくるからね、芳佳ちゃん。」


タタタッ

宮藤(警報……ネウロイが………)


宮藤(私も……行かないと……)


宮藤「ぅ………」


宮藤(身体……動かない……そうだ、私意識、失って……)


宮藤(全身内側から押されてるみたいだ……)


宮藤「ぁ………」


宮藤(く……こんなんじゃダメだ……!)


宮藤(自分の不調も直せない治癒魔法使いなんて……!)


宮藤(やれるか分からないけど全身に治癒魔法をかけて……!)


ミキミキメキ……!


宮藤「ぐ……ぅ……!」


宮藤(身体が、軋む……!でも、こんなの、すぐに直してやる……!)

宮藤「う……ぐ、く…!!」


宮藤(まだ身体が熱を帯びてるけど……これなら、行ける!!)


宮藤「あれ……こんなに、服きつかったっけ……?」


宮藤(それに汗でびっしょりだ……)


宮藤「たしかこの棚に皆さんの着替えが……」


宮藤「……なんで私の服がこんなに小さいんだろう。」


宮藤「仕方ない……坂本さん!お借りします!!」


大ネウロイ「キュイーーン」


ハルトマン「なにあのネウロイ!?」


ミーナ「大型はそこまで硬くはないみたいだけど……」


小ネウロイ「キィーーーン」


シャーリー「あーもうくっそ!!あの周りの小さいのが邪魔だ!!」


坂本「あの小型、攻撃能力は無いが耐久性と機動性が異常に高い。」


坂本「大型を潰そうにも小型が徹底的に守っているため近づくことはおろか銃弾すら届かない。」


バルクホルン「だぁぁぁぁあ!!!」


小ネウロイ「キィーーーン」


バキィィンッ!!


ハルトマン「トゥルーデの一撃でなんとか真っ二つかぁ……」


ペリーヌ「でも再生速度が早すぎてすぐに次が出てきますわ……!!」


ルッキーニ「うじゅー……邪魔するにゃー!!」


坂本「リーネによる狙撃にも対応された……」


ミーナ「攻略するにはあの小型を停止、破壊する……あるいはあの小型の対応速度を上回る速度で攻撃するしかないわね……」


ミーナ「シャーリーさん、いけるかしら?」


シャーリー「私だけだと決定力に欠けますからルッキーニと行けば何とか。」


シャーリー「でもそのためにはこっちに注意が向かれるとキツいですね……」


バルクホルン「それは我々がなんとかする。」


リーネ「!……何か来ます!!」


大ネウロイ「キュイィィィィィ!!!」


ハルトマン「見るからに危険なんだけど…!?」


坂本「小型に防御させ、大型が攻撃するのか!」


エイラ「明らかに大砲ってかヤバそうだゾ!あんなの撃たれたらシールド張っても消し飛ばされル!!」


リーネ「この方角には基地が……芳佳ちゃん!!」


ミーナ「総員!なんとしても攻撃を止めなさい!!」

小ネウロイ「キィーーーン」


シャーリーさん「あーくっそ!!退け!!」


ペリーヌ「トネール!!」


小ネウロイ「キュキーン」


ペリーヌ「弾かれた!?」


エイラ「不味いゾこれ……!!」


大ネウロイ「キュォォォォォオオン!!」


ギュォオオオオオオァアアア!!!


バルクホルン「撃たれた!!」


リーネ「芳佳ちゃん!!」


ヴォォォン!!


ハルトマン「シールド!?」


バルクホルン「なんだあのサイズは!?」

こういう状況




\ビ←ム◎←ネウロイ

シールド

ハルトマン「あの大型の一撃、基地を飲み込めるくらい大きかったけど……あのシールドそれすら完璧に弾ききったよ!?」


坂本「記録にある宮藤の最大規模のシールドの二倍はあるぞ……!」


ミーナ「一体誰が……!?」


「皆さん!大丈夫ですか!!」


ルッキーニ「誰?」


シャーリー「着てる服からして扶桑の軍人だろうが……」


サーニャ「あの人、かっこいい……」


「皆さん!あのネウロイは連続して攻撃できないようです、今のうちに畳み掛けて行きましょう!!」


エイラ「アッハイ」


ミーナ「……美緒、誰なの?」


坂本「同僚にあんな奴はいなかったと思うが……」


ハルトマン「ねぇ、あの人のストライカーユニットって……」


坂本「震電、だと……!?」

ミーナ「とにかく今はネウロイをなんとかすることが先よ、考えるのは後!」


坂本「あ、あぁ、分かっている。」






ミーナ「総員、散開してネウロイへ攻撃!シャーリーさんとルッキーニさんへの注意をそらして!!」


全員「了解!!」


サーニャ「……!」

サーニャ「ネウロイが……!」


大ネウロイ「キュゥーーーーン」


リーネ「撤退していく……?」


ペリーヌ「出鼻を挫かれましたわ……」


バルクホルン「撃ち逃げ、というわけか。」


ミーナ「おそらくあの攻撃のチャージが完了しそうになったらここへ来て撃って逃げるつもりなのね……」


「追いますか?」


ミーナ「い、いえ、迂闊に追って返り討ちにされては元も子もないわ。今回は撤退しましょう。」


「はいっ!」


シャーリー「で、あんた誰なんだ?」


「え?」


リーネ「扶桑の服を着てるってことは扶桑皇国軍の方ですよね?」


「え?え?」


エイラ「凄いシールドだったナ、ウチのミヤフジってやつよりもデカかったゾ。」


「え?あの、え?」


ペリーヌ「宜しければお名前を教えていただけませんこと?」


「あの!私です!」


全員「え?」


大人宮藤「宮藤!宮藤芳佳です!!」


全員「……は?」



基地。


ミーナ「ええと、確認するわね。貴女の名前は?」


宮藤「宮藤 芳佳です。」


ミーナ「階級は?」


宮藤「軍曹です。」


ミーナ「誕生日は?」


宮藤「八月十八日です。」


ハルトマン「そんなのよりもっとわかりやすい方法があるよ。」


ハルトマン「シャーリー、ちょっと飛び跳ねてみて。」


シャーリー「ん?わかった。」


ピョンピョンゆっさゆっさ


宮藤「〈◎〉〈◎〉」


ハルトマン「宮藤だよ、うん間違いない。」


ミーナ「どういう判断基準なのよ……」


リーネ「ほんとに芳佳ちゃんなの……?」


宮藤「そうだよリーネちゃん!」


ペリーヌ「本当に宮藤さんだとしたら、その……」


シャーリー「私とほぼ同じくらいないか?」


エイラ「少佐の服がピッタリだしナー」


ペリーヌ「その、色々と成長してますわね……」


宮藤「どうしちゃったんでしょう、私。」


坂本「思いつく原因は『あれ』しか思いつかないが……勿論身体を成長させる効果はないはずだ。」

ミーナ「もしかしたら宮藤さんだからこそ、こうなったのかもしれないわ。」


バルクホルン「どういうことだ?」


ミーナ「あくまで推測だけれど……宮藤さんの治癒魔法が細胞活性化薬を強化したんじゃないかしら。」


ハルトマン「細胞活性化ってのはつまり細胞を成長させるってことだもんねー、まぁそれでもこんな急激に身体が育つ例なんて聞いたこともないけど。」


坂本「大体20歳くらいにまで成長したようだな……あのシールドから察するに魔法力の減衰は起きてないようだが、な。」


ペリーヌ「少佐……」


ミーナ「美緒……」


坂本「フッ、気にするな。それよりも元に戻す方法だ。」


坂本「無理矢理成長させて身体に良いわけがないからな。」


ミーナ「とりあえず私はこの細胞活性化薬を制作したところに問い合わせてみるわ。」


ミーナ「宮藤さん、しばらくはその姿でしょうけど何か異常があったらすぐに言ってね?」


宮藤「はいっ!」

エイラ「とーりーあーえーずー」


宮藤「え?」


ルッキーニ「うじゅー!!」


宮藤「ひゃあ!?」


ルッキーニ「おぉおー……二等賞!シャーリーよりはちっさいけど!」


宮藤「ル、ルッキーニちゃん!やめてぇー!」


エイラ「なるほどナー……私もやるゾー!!」


宮藤「いやぁあー!!」


シャーリー「あはは、盛り上がってんなー」


ペリーヌ「なんですの……この、敗北感は……!」


リーネ「あ、あはは……」


宮藤「見てないで助けてくださーーい!!」


バルクホルン「………」

ハルトマン「どったのトゥルーデ?」


バルクホルン「いや、なんでもない。」


バルクホルン(今の宮藤は恐らく私よりも肉体年齢は上だろう……果たしてそれを『妹』と呼ぶことができるのだろうか……?)


バルクホルン(いや、あくまでも肉体のみが成長しただけであり中身は変わらないんだ、やはり妹なのだろう、だが…)


ハルトマン(とか考えてるんだろうなぁー……)


ハルトマン「とりあえずさー、そろそろご飯にしようよー。出撃したりでお腹ペコペコだよー」


リーネ「あ、今用意します!」


宮藤「わ、私も!本当は私も担当だったし!」


ルッキーニ「逃げた!」


エイラ「追エー!」


サーニャ「 エ イ ラ ? 」


シャーリー「そろそろやめとけよルッキーニー」

待たせたな(土下座)

バイトのシフトが増えてPC携帯にすら触れないことが多かったんです……

恐らくこれからも更新速度遅くなるんで、申し訳ないです。

リーネ「大変だったね……」


宮藤「う、うん……」


リーネ「それにしても……」


宮藤「ん?」


リーネ「芳佳ちゃん、大人になっちゃったね……」


宮藤「そうだね……でも!中身は私だから!」


リーネ「分かってるよ芳佳ちゃん。」


宮藤「元に戻れるかなぁ……?」


リーネ「きっと戻れるよ!」


宮藤「晩御飯も用意出来たし持っていこう!」

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