阿良々木「今日は暇だけどさ」(540)
千石撫子から電話がかかってきたのは土曜日の午前中のことだった。
それは僕が部屋でお宝本を眺めていたときだったので、
お宝本を隠すべく咄嗟に布団に潜りこんでから携帯が鳴っていることを遅れて認識した。
なんだ電話か。こんなときに。
本と煩悩の一つを中に残して布団から這い出ると、
鳴り止まない携帯の着信音に終止符を打ってやる。
「もしもし、千石か」
電話の相手、千石撫子。
僕の妹の同級生。
怪異に遭った少女。
「あ、あのね、暦お兄ちゃん」
だと
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