【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第13位【アラフォーマーズ】 (1000)

・京太郎主人公

・安価スレ

・某掲示板ネタ

・本編の数年後。京太郎はプロになってる

・基本ギャグ仕立て時々しんみりシリアス

・でも腹パンとか川落ちとか関係ない


・京太郎は麻雀ガチ勢(ランキング13位)

・でもドラマに出たり(松実宥とゲスト同士共演)、料理番組を持ってたり

・異名は「オカルトスレイヤー」。堅実な技術を持つオールラウンダー。闘牌時は非常に獰猛

・でも上位のオカルト持ちと打つと、ミンチより酷い状態になる

・高校生の頃の恋人は高鴨穏乃。少なくとも玄は知らない

・進学などの関係により、破局している

・大学時代、晴絵に息抜きとして連れていかれた先で鷺森灼と出会い、そして恋仲になる。

・なお、関係は切れている。灼が京太をフッた(身を退いた)

・弘世菫、小走やえと同じチーム

・江崎仁美、辻垣内智葉、弘世菫、原村和、新子憧、小瀬川白望と同じ大学(T大)

・カリス……ではなく、一とは高校時代に一緒にゲーセン行ったり、夏祭り行ったり、バッセン行く程度の仲

・脚力がヤバイ。女子サッカー日本代表にPK対決で勝利

・オカルトスレイヤーの愛称は、出演ドラマから
 超能力ヒーロー学園ものドラマ。超能力者に対抗する、唯一の魔法使い(物理)

・戦闘スタイルは完全にシャコさん


   須賀 京太郎 日本

  2X歳 ♂ 高い 標準
 『麻雀ランキング』13位
  M.O.手術 〝昆虫型″
    ━リオック━


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1376742749

※前スレ
【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」
【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 - SSまとめ速報
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【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 Part.2
【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 Part.2 - SSまとめ速報
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【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 Part.3【アラフォーマーズ】
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【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 Part.4【アラフォーマーズ】
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【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 Part.5【アラフォーマーズ】
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【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 Part.6【アラフォーマーズ】
【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 Part.6【アラフォーマーズ】 - SSまとめ速報
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【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 Part.7【アラフォーマーズ】
【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 Part.7【アラフォーマーズ】 - SSまとめ速報
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【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 Part.8【アラフォーマーズ】
【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 Part.8【アラフォーマーズ】 - SSまとめ速報
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【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 Part.9【アラフォーマーズ】
【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 Part.9【アラフォーマーズ】 - SSまとめ速報
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【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 Part.10【アラフォーマーズ】
【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 Part.10【アラフォーマーズ】 - SSまとめ速報
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【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 Part.11【アラフォーマーズ】
【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 Part.11【アラフォーマーズ】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1379229833/)
【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 Part.12【アラフォーマーズ】
【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 Part.12【アラフォーマーズ】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1379502188/)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1379785660

・安価を出して、安価先の内容を基に、
 そういう「そういう事があった」「そういうトピックのスレッドが立ってる」としてそれに絡めた話を書きます
 例えば安価先が【小鍛治健夜結婚】なら


引用元:【リアルババ抜き】 小鍛治健夜、結婚 【ターンエンド】

1 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
ソースはブログ。すこやんが男の手料理を食べたとかなんとか

2 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
すこやんみたいな干物が手料理をごちそうになる……これは結婚ですなぁ

3 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
やっとすこやんにも春が来たんだね……遅すぎるとしても

4 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
釣りかと思ったらマジだった

5 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
【悲報】ついに人柱がささげられる

6 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
勇者ありがとう。お似合いだよ……どんな人かはしらんけど

7 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
おめでとうすこやん!これで俺も安心できる

8 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
なんだこれは……たまげたなぁ

9 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
しつぼうしました。うえのさんのふぁんになります

10 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
ん、でもこれさ……この背景……スッガが出てる料理番組じゃないか……?

11 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
糸冬 了

12 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
やっぱりそんな都合がいい話がすこやんにあるはずがなかった


・と言う感じで、これならその番組ですこやんで絡んだシーンとか

・開始時の人間関係はフラットです。安価で人間関係が決まります

・いちゃいちゃとかルートとかコンマで闘牌とか今のところ予定はない。今のところ

一応のルールとか

【見出し系】
・基本、恋愛&マイナス結果確定系はNG
 状況なら確定系は可。
 例えば、『須賀プロ、○○プロと路上で口論』。
 但し、『須賀プロ、○○プロと路上で口論。その後、暴行』はNG
 同様に『○○プロ、須賀プロと共演。須賀プロを激怒させる』

・状況確定系でも恋愛関係確定はNG
 『恋人の○○と~』は駄目。
 『恋人と噂される○○と~』はギリOK
 あんまり恋人と噂が多いとなんか悪いこと起こるかもね

・順位確定系もアウト
 『須賀京太郎、M.A.R.S.ランキング2位に』みたいのは駄目

・暴行&下衆&鬱&エログロネタはNG
 AVデビューとかいじめ、強姦被害とか自殺とか薬物中毒とか元風俗嬢など。
 不良に絡まれたとかならまあよし

【ファンスレッド系】
・「○○プロ応援スレ」など
・一般人についてはNG

【質問、目撃スレ】
・「スッガと話したけど質問ある?」のような
・恋愛関係確定系はNG(彼女・元彼女など)


これ+同一IDの連続取得については最安価とします
なお、ズレて取得になった場合もこれにカウント

好感度

★5
ハギヨシ
大星淡

★4
弘世菫
宮永照

★2
松実玄
赤土晴絵
亦野誠子
国広一
片岡優希
小走やえ
東横桃子
龍門渕透華

★1
佐々野いちご
瑞原はやり
小鍛治健夜
松実宥
姉帯豊音
対木もこ
辻垣内智葉
愛宕洋榎
愛宕絹恵
野依理沙
三尋木咏
渋谷尭深
竹井久
夢乃マホ
原村和
宮永咲
染谷まこ
花田煌
加治木ゆみ
小瀬川白望
新免那岐
福路美穂子


この白糸台無双
白糸台スレでも立てたらええんですかね

13位「オカルトスレイヤー」 須賀 京太郎
ベーススタイル:『技術昇華』

攻撃力:40/40 防御力:40/40 速度:40/40
技術:60/60 幸運:10/10 気力:60/60

★麻雀スキル
・『情報(0)』
・『分析(0)』
・『対策(0)』
・【六欲天】『他化自在天(10)』
・【六欲天】『楽変化天(10)』
・【六欲天】『兜率陀天(10)』
・【六欲天】『須夜摩天(10)』
・【六欲天】『三十三天(10)』
・【六欲天】『四大王衆天(10)』


☆スキル
>『爽やかな笑顔』
>女性キャラと(ゲーム的には初登場)遭遇時の判定について
>内容や判定に正の補正が加わります

>『プロ並のシュートセンス』
>スポーツや運動関連の判定について
>内容や判定への正の補正が加わります

>『愚行権』
>彼は本当の意味での凡人だ
>運があろうが実力があろうが、とにかく分かりやすい華はない
>因縁めいた偶然なんて存在しない
>物語の補正なんてのは、ない
>だからこそ、普通と違う誰かには、もの珍しく映ったり……
>【……思考が常識離れしている相手の好感度に影響】

>『反響定位』
>舌打ち音の反響により、無視界でも通常通りの活動が可能
>音感関連の判定や『反響定位』が活用可能な判定について
>内容や判定への正の補正が加わります

>『マッハ!!!!!』
>大学時代限度ギリギリまで打ち込んだ古式ムエタイの成果
>立っている人間の肩を足場に走れる、肘でヘルメットを割れる等々……
>タイってスゲー。仏像や象さんに手を出すのはやめよう
>格闘やアクション判定について
>内容や判定に正の補正が加わります

その他、ランカーステータス
※安価内容を闘牌系にする際の参考に


?位 「???」 宮永 照
ベーススタイル:『技術昇華+運+オカルト』

攻撃力:30+?/60 防御力:30+?/60 速度:30+?/60
技術:45/60 幸運:30+?/60 気力:60/60


3位 「赤き腕を持つ帝王」 荒川 憩
ベーススタイル:『技術昇華+オカルト』

攻撃力:45/60 防御力:60/60 速度:35/60 
技術:45/60 幸運:50/60 気力:60/60
※(35+45)/2+50=90 コンマ10以上にて聴牌
※45×(50+45/2)=3240 これをコンマ一桁倍


9位 「悪魔の天敵」 辻垣内 智葉
ベーススタイル:『技術昇華+運』

攻撃力:40/60 防御力:40/60 速度:60/60
技術:50/60 幸運:40/60 気力:60/60
※(60+50)/2+40=95 コンマ5以上にて聴牌
※40×(40+50/2)=2600 これをコンマ一桁倍


12位「天上の荒武者」 弘世 菫
ベーススタイル:『技術昇華+運』

攻撃力:30/50 防御力:40/50 速度:40/50
技術:50/50 幸運:40/50 気力:60/60
※(40+50)/2+40=85 コンマ15以上にて聴牌
※30×(40+50/2)=1950 これをコンマ一桁倍


13位「オカルトスレイヤー」 須賀 京太郎
ベーススタイル:『技術昇華』

攻撃力:40/40 防御力:40/40 速度:40/40
技術:60/60 幸運:10/10 気力:60/60
※(40+60)/2+10=60 コンマ40以上にて聴牌
※40×(10+60/2)=1600 これをコンマ一桁倍


44位「蒼い血の死神」 大星淡
ベーススタイル:『オカルト』
攻撃力:20/60 防御力:20/60 速度:30/60
技術:20/60 幸運:60/60 気力:60/60
※(30+20)/2+60=85 コンマ15以上にて聴牌
※20×(60+20/2)=1400 これをコンマ一桁倍

立て乙

一応ある程度までは編集できたので
http://www54.atwiki.jp/ocltslyrkyo

>>11
ヒャッハァァァァァァァァァア!!!


やっべ、やっべ! マジやっべ!!
やっべー! うわこれやっべー!
なにこれスゲーよコレおいおいスゲーよ!

充実っぷりがぱねえっすよ。実にグレートっすよ、こいつぁ……!


願い事をひとつ、どうぞ

あ、シズやマホの地雷については爆発(解体)にはシリアスを余儀なくされるって意味だからね
別に鬱とか、シズが重いとかそういう話はないで

このスレは基本ギャグなんで
前に誰かが言ってたけど、銀魂と同じ感じやね

マホが地雷というか、シリアスな因縁があるというか
地雷って表現がよくなかったかな
まあ、シリアス的な場面(回想)に絡むってだけの話や

別に尾は引かないから安心するヨロシ



さて、シズを始めようか

お泊まり?なかったんだよそんなもん
明日も用事入ったけど

まあ、お酒入ってるのと携帯からなんで遅くなるから……
誰がヒロインっぽいかとかどの組み合わせがいいとか可愛いかとかを
なんかの参考までに話していて下さい

なるべくそれぞれの個性を出しつつ、可愛く書きたいもんで


京太郎「……」

穏乃「……」


 互いに無言である。無言であった。

 さて、去年の冬休み――つまり高校1年のときに、二人は出会った。

 ついでにいうと、新子憧とも出会った。

 この関係は、三人の内に留められている。

 というのも実に単純である。

 山登りだ川遊びだサッカーだ映画館だ……と、色々と交流を重ねてみたものの、

 この交流が始まったそもそもの理由が、京太郎の恋愛相談――原村和について――であるから。

 畢竟、原村和に打ち明けられる訳がない。

 然らば、彼女の友人である片岡優希と宮永咲もアウト。

 清澄勢、壊滅である。


 では、阿知賀はどうなるか。

 松実宥(顔が思い出せない)はプロとなってしまっており、忙しいので除外。

 松実玄(同じく)は、和に隠し通せるとは到底思えない(by新子憧)のでアウト。

 鷺森灼(同上)は信用できるけど、部長業で大変だろうし、

 須賀京太郎とかいう長野の片田舎の金髪で不良に間違われる少年には興味なさそうなので、除外。

 ちなみにこの不良に間違われるというのは、マジだ。

 新子憧がこの関係に割り込んだのも、その辺りに起因する。

 正直パンキッシュという点においては、もっとエキセントリックな頭髪色が存在するが、

 日本人の髪の色が黒髪であるとは決まっていない、というか地毛が様々ある以上、

 別にピンクだろうが緑だろうが紫だろうがオレンジだらうが、皆なんとも思わない。

 血液型みたいなものである。

 実際、頭髪占いというのもある。

 ではなぜ、金髪があんまりな扱いを受けるか。

 要するに、B型やAB型に対する印象と、同じであった。


 加えて言うのであれば。

 不良となる人間が、わざわざ髪の毛を金色に染める割合が非常に高い。

 雀蜂の警戒色みたいなものなのだろうか。知らんけど。

 着色技術が未発達な以前や、色分けが面倒だった昔の漫画で、

 解りやすく特徴付けする為に、不良などのある種アウトローを金髪にしていて、

 フィクション経由で、いつの間にかそんな認識が広まってしまったという説もある。


 ……まあ。

 とにかく、色々な理由で、『金髪=頭が軽そう+不良が好む』という観念から、

 須賀京太郎は、チャラ男だとかヤンキーに誤解されるのだ。Q.E.D.


 で、本題に戻ろう。

 異性に無警戒な高鴨穏乃が金髪の不良に騙されているのではないかと、そう考えた新子憧は、

 ありったけの勇気とちょっぴりの好奇心(むっつり)で、京太郎と穏乃の仲に割り入った。

 で、三人以外はこの関係を知らない。漏れてない。

 

 ちなみに京太郎と穏乃の繋がりの理由を聞いたときの憧は、

 自分の身体を抱き締めながら顔を真っ赤に吊り目を更に強調して、

 やっぱり男はケダモノだと言わんばかりに、毛を逆立てる猫がごとき警戒心を露にしながらも、

 恋愛というネタに対する多大な好奇心を隠し切れずにいた。


 こいつ、男に無理に迫られたら本当は嫌なのに断り切れないだろうな。

 なんて、他人事ながら京太郎は軽くその将来へと不安を抱いた。

 高鴨穏乃より、よっぽど危ないんじゃないだろうか。


 閑話休題。何度目だ。


 で、その新子憧はここにはいない。

 春休み、桜のシーズンということで阿知賀――吉野を訪れる観光客は多い。

 普段は手伝わないそうなのだが、急遽実家のヘルプに入っていた。

 松実玄、鷺森灼についても忙しさは同様。

 本来ならば、和菓子屋(土産屋)の娘である高鴨穏乃とてそうなのだろうが……。

 親御さんが、笑って送り出してくれたそうだ。

 年頃の娘が同い年の男と遊ぶんだから、もっと警戒してもいいんじゃないかな……親御さん。



 ……で。

 何故こうも長々と脇道ばかりの話を続けたのか。

 それは、須賀京太郎の緊張の現れだと思って欲しい。


京太郎「……今日は、さ」

京太郎「確か……お気に入りの桜の見える場所を教えてくれるんだよな?」

京太郎「前から――かーなーり前から、約束してた」

京太郎「そうだよな、穏乃」

穏乃「……っ」

穏乃「そ、そうだよ?」

穏乃「あ、アハハ……ゴメンね。ちょっと私も、忙しくて」

穏乃「きょ、今日は……その、約束だったからね」

穏乃「いや、その……あの、本当にごめん」

穏乃「ちょ……ちょっと、家の手伝いが忙しかったんだ」

穏乃「だからちょっと、遊べなかったって言うか……その」

穏乃「あ、あはは……ゴメンね?」


 たどたどしく言葉を切りながら、伺うような上目遣いをする穏乃。

 それまで何処と無く目線を反らされていたが故に、尚更これの破壊力は大きい。

 ちなみに今、ジャージだ。

 下はらスカートだ。阿知賀女学院の。

 きっと他に、スカートを持っていなかったのであろうことが窺い知れる。


 上滑りする乾いた笑いを浮かべる穏乃を見ながら、京太郎は思う。

 なんだよこれ。上ジャージ、下スカートとか反則じゃねえか。

 正直、京太郎としても改めて穏乃を意識せざるを得ない。

 本人に羞恥溢れる様を見ていると、眺めている側にもそれは伝染する。



 前回の一件。

 高鴨穏乃が、ジャージの代わりに丈が眺めなパーカーを。

 その下にスパッツを履いてきた一件から、明らかに彼女は京太郎を異性として認識していた。

 それは、京太郎にもはっきりと判った。

 ……いや。それ以前から、そうなっていたのだろう。京太郎が気付いたのがその時なだけで。

 どこか、避けられてるような気がしたのだ。

 あれほどされていた無邪気なスキンシップも、控えられるばかりか拒絶される始末。

 挙げ句――そんなスパッツ事件以来。

 会うことさえ、避けられていた。


 こうして今日、穏乃がここにいるのは……。

 京太郎が憧に、「穏乃との約束を非常に楽しみにしていた」と、それとなく伝えて欲しいと頼んだから。

 だから、穏乃はここに来ていた。

 それがなければ、居なかったんじゃないかとも思える。


京太郎「……」

穏乃「……」


 二人の間に、微妙な沈黙が訪れる。

 違和感という名の小石を挟んでしまった歯車は、上手く回らないのだ。

 最初が円滑だった故に、殊更その蟠りは大きく見える。

 やがて、沈黙を耐えかねた穏乃が、おずおずと口を開く。

 何とか間を持たせようとしている風にも、感じられる。


穏乃「え、えっとね……?」

穏乃「あの……その、今日は……さ」

穏乃「あの……」

穏乃「綺麗だから……えっとその、京太郎も、気に入ってくれると」

穏乃「気に入ってくれると……」

穏乃「気に入ってくれると、その、嬉しいなって」

穏乃「アハハ、ハハ……」


     ・
     ・
     ・

 互いに無言で、山を歩く。

 富士山などのように、観光客向けに整備されていない為か、その道は険しい。

 標高は、たかが知れている。

 が、足元に草が生い茂っていたり、木の根が群れていたり、急斜面があったりと中々にハードな道だ。

 なるほど。

 かつては修験道と言われていたのも、頷ける。


 京太郎は、高鴨穏乃からの山登りの『LESSON』を胸に土を踏み締める。

 穏乃はやはり師匠。脚馴れたもので、山道を躊躇なく登っていく。

 流石は穏乃だと、息を上げながら京太郎は漏らす。


京太郎「なあ、穏乃」

穏乃「……っ」

穏乃「な、何……?」


 京太郎に名前を呼ばれると。

 目に見えて、穏乃の身体が硬直する。

 ……先ほどは危なげなくと言ったが。

 やはりこれは、危なっかしいのではないだろうか。


 彼女の言っていた――『LESSON4』に引っ掛かる。

 今の様子で思ったが、彼女には……山への『敬意』が足りていない。

 京太郎の気のせいでないなら、注意力が散漫しているに等しい。

 『敬意』とは、『敬うこと』と『意識をすること』だ。

 山への『敬意』を持てば人は意識し、慎重になる。

 臆病と呼ばれるほどに怯えるのはまた異なるが――。

 恐怖を忘れずにいることは重要であるのだ。


 山は近しく感じられても、その内に危険を潜ませている。

 本来ならそこは、人里や里山を離れたそこは……異界であり、境界であるから。

 故の『LESSON4』。故の『山への敬意』。


 穏乃は明らかに、いつもより注意を欠いていた。


京太郎「……調子悪いなら」

京太郎「やっぱり、やめるか? そこに行くのは」



穏乃「――嫌だ!」



 あまりにストレートな大声に、京太郎は身を竦ませた。

 明確なる穏乃の拒絶。強固な意思。

 思えば彼女と出会って半年ほどであるが、このような表情を見るのは初めて――のような気がする。

 気圧されたというよりは……。

 ただ純粋に、驚いた。


 だけれども――穏乃は、違った。


穏乃「……あ」

穏乃「いや、違……っ」

穏乃「これは……あの……」

穏乃「わ、私……」

京太郎「……おい、穏乃」

京太郎「落ち着け。とにかく、落ち着けよ」

穏乃「きょ、京太郎と遊びたくて……」

穏乃「じゃなくて、京太郎は和のことが好きで……」

穏乃「私、私……」

京太郎「落ち着けって」

京太郎「深呼吸して、冷静になれ――」


 そう、声をかけながら手を伸ばした、その時だ。

 穏乃は、身を固くした。明らかに何かに怯えた。

 そのまま、後退りをして――


穏乃「あっ」


 足を、踏み外した。


京太郎「――ッ」


 瞬間、勢いよく地を蹴った。

 雑用他と、穏乃との山登りやそのための特訓で鍛えた両足の力をフルに活用する。

 普通ならば後が崩れているならば、落ちまいと勢いを殺すだろう。

 だがそれでは、穏乃を掴めない。

 だから京太郎は加速した。穏乃を拾えるギリギリの速度――ではなく。

 更に、それ以上に。

 そのまま、穏乃の身体を抱き抱えて、跳んだ。

 どちらにしても、彼女を掴むために出した速度では、二人一緒に落下するから。

 京太郎は、敢えて跳び――


京太郎(そこ、だ――!)


 崩れた急斜面の傾斜の先の、樹幹を蹴りつけた反動で舞い戻る。

 勢いがあったから。穏乃が軽かったから。彼女と鍛えていたから。

 だからこんな、スタントじみたアクションは成功した。


京太郎「――ぶはっ」


京太郎(危な、かった……)

京太郎(なんで俺はほのぼのと遊ぼうとしてんのに、こんなバトル紛いのシリアスなことしてんだ?)

京太郎(わっかんねー)

京太郎(穏乃とほのぼのいつも通りに過ごしたいのに、なんだこりゃ)

京太郎(……ったく)


穏乃「ご、ごめん……」

穏乃「私のせいで……ごめん」

京太郎「……全くだ」

京太郎「お前のせいで、俺の大事な友達の女の子が怪我するところだった」

京太郎「反省しろ。マジで」

京太郎「お前が教えてくれたこと、お前ができなくてどうすんだよ」

穏乃「……うん」


 しゅんと、俯き加減になる穏乃。

 さっきから思ってるが、誰だこりゃ。

 知ってる穏乃と違いすぎる。

 顔が濡れたアンパ○マンより酷い。元気が無さすぎる。


穏乃「あっ、痛……ッ」

京太郎「……訂正」

京太郎「その女の子、怪我してたわ」

京太郎「足か? 見せろよ」

穏乃「や、ちょ……」

京太郎「大人しくしろ。舌入れてキスするぞ、コラ」


 穏乃の腰を下ろさせて、その足をとる。

 どこからあの脚力が産み出されるのか判らない、柔らかい白い足。

 肉付きが良い訳ではない。脂肪はあまり乗っていない。

 でも、しなやかな軟らかさを孕んだ太股。

 体躯から考えるなら普通だから――一般的からは、細いものだろう。

 なのに、筋張った感じはしない。

 指が沈むくらいに、柔和で柔軟な白い脹ら脛。

 陶磁がごとき滑らかで決め細かな肌を持ちながらも、どこか力に満ちている。

 一瞬手当てを忘れるほどのものが、そこにはあった。

 彼女の顔を見上げようとすれば、そんな二本の足の付け根までを視線がなぞる。

 顔を真っ赤にした穏乃が、スカートを必死に押さえていた。


穏乃「きょ、京太郎……」

穏乃「や、これ、恥ずかしい……っ」

穏乃「恥ずかしいって……!」

京太郎「……」

京太郎「我慢しろ。手当てが終わるまで」

京太郎「足捻ってるんだから、仕方ないだろ」

穏乃「ううぅ……」


穏乃「……」

京太郎「……」

穏乃「……きょ、京太郎」

京太郎「……」

穏乃「あ、あのさ」

京太郎「……」

穏乃「もしかして、怒ってたりする……?」

京太郎「……『怒ってたり』ィ?」

京太郎「……あのな」

京太郎「激おこプンプン丸だっつーの、馬鹿!」

穏乃「あ、痛たぁ!?」


 一応用意していたバンデージテープと包帯で、応急措置を完了。

 そのまま穏乃の頭にチョップをかます。


京太郎「……あのなぁ」

京太郎「俺が間に合わなかったら、お前怪我してたんだぞ?」

京太郎「そんなん、怒らないわけねーだろ」

穏乃「……うん」

京太郎「山に来てんのに注意力はないし……」

京太郎「なんだかそわそわそわそわ、黙られると居心地悪いし」

京太郎「で、あれからなんつーかやたら避けやがってたし」

京太郎「怒る要素しか、ないじゃねーかん」


穏乃「ないじゃねー『かん』?」

京太郎「……噛んだんだって。流せっつーの」

京太郎「それぐらい、内心バックバクなんだってば」

穏乃「……うん」


京太郎「……ったく、もう」

京太郎「俺も楽しみだったけど……帰るぞ」

穏乃「えっ」

京太郎「『えっ』……じゃないだろ?」

京太郎「足捻ったお前を連れて、普段お前が通ってる路を通れるか」

京太郎「安静にしとけよ」

京太郎「この分じゃあ、筋も痛めてないだらし……」

京太郎「よっぽど酷くてもまあ、春休みが終わるより先には治るんじゃねーの?」

京太郎「大人しく、してりゃあさ」

穏乃「……」

京太郎「……んな顔、すんなよ」

京太郎「起こっちまったことはさ、しょうがねーだろ?」

京太郎「次は、気を付けりゃあいいっての」

京太郎「お前が、笑顔で居ろって言ったんだろ?」


 俯いた頭をワシャワシャと、掻き撫でる。

 今度ばかりは流石に抵抗はなく、されるがままになる穏乃。

 ……いつもと違うと言うなら。

 髪から伝わる穏乃の体に、力がないというくらいか。 

 流石にこの状態では、穏乃と言えども登山は辛い。

 大人しく、諦めざるを得ないだろう。

 運がよければ、こっちにいる間にまた登る機会がある。

 なけりゃあ――確かに残念だけど、穏乃が無事でいればそれでいい。

 そう、考えた。

 別にこれっきりじゃないんだから仕方ないものは仕方ないのだ。

 それよりは、穏乃の身体が心配なのだ。


 そんなつもりで言ったのに――。


京太郎「だから、戻るぞ」

穏乃「……」

京太郎「な?」

京太郎「今回は、縁がなかったんだよ」

京太郎「諦めろ。んで、気にすんな」

京太郎「山の天気と同じよーなもんだ」

京太郎「そーいう時もあるって」


 ――だというのに。


穏乃「……」

穏乃「ふ、ぐっ……!」

穏乃「う、ふぐっ……!」

穏乃「うぅ、ひっ……ぐう、う……っ」

穏乃「う、うぇえ……っ」


 穏乃は――泣き出してしまった。

寝る。寝ます
落ちてました

ちょっと時間ができたから、投下しようか

なんで京太郎はすぐ呪いを背負い込むんだろうね
ドMなのかな


あ、破局に関しては形ちょっと変わるでー


京太郎「ちょっ、お前……」

京太郎「な、泣くほどのことかよ……!」

京太郎「なあ、おい」


 流石に、快活で涙などとは無縁に思われた少女の号泣を前に、

 冷静さを保っていられるほど、京太郎は大人ではなかった。

 宥める方法も、碌に判らない。

 ただ必死に、問いかけるしか術を持たない。

 対する穏乃は、顔を真っ赤にして……。

 ブンブンと、首を振る。

 馬の尾のように纏められた長髪と、涙の軌跡が半円を描いた。


 慌てる京太郎と、声を上げる穏乃。

 やがて、大粒の涙を溢しながら、穏乃は言う。

 鼻を啜りながら、袖口で必死に涙を拭いながらの言葉であった。



穏乃「ちが、違う……んだって……!」

穏乃「京太郎と会うと……なんか、嬉しくて、恥ずかしくて」

穏乃「和の話してたりっ、向こうの話されたら、苦しくなって……!」

穏乃「でもっ……!」

穏乃「もう、和についても……」

穏乃「教えられること、ほとんどっ……なく、てっ……!」

穏乃「そうしたら、もう、京太郎と……会うこと、ない……んだって」

穏乃「そう、思ったら」

穏乃「なんか、悲しく……なって!」

穏乃「胸、痛くて……っ」

穏乃「辛くて……っ、苦しくなって……っ」

穏乃「もう、頭の中ぐちゃぐちゃになって……」

穏乃「こんなの初めて、で……っ」

穏乃「どうしたらっ、いいのか……! 私がどうなってるのか……」

穏乃「どう……なっちゃう、のか……」

穏乃「もう、判ら……なくて……っ」

穏乃「訳、判んなくなっちゃったんだよぉ……!」



 京太郎を困らせたくない。

 そう彼女は、続けて漏らした。

 だけど、思えば思うだけ、溢れる泪に歯止めが効かなくなる。

 しゃくり上げて、ジャージの袖の色を濃くしていく。



 やれやれと、京太郎は息を漏らした。

 知ってか知らずか、穏乃が今行ったのは告白に等しい。

 流石にそんな直接的な言葉をぶつけられても黙殺できるほど、京太郎は鈍感でもなければ薄情でもない。

 深い息を湛えて、


京太郎「……穏乃」

穏乃「な、に……?」

京太郎「――バカか、お前」


 デコピンを一発、高鴨穏乃に見舞った。


穏乃「痛っ」

京太郎「痛くしたんだから、当たり前だろ」

穏乃「なん、で……っ」

京太郎「『なんで』ェ?」

京太郎「お前が馬鹿だからだっつーの」

穏乃「馬鹿って……!」

京太郎「馬鹿だろ」

京太郎「泣いたこととか、避けてくれてたことは割りとどーでもいい」

穏乃「どーでもいい、って……」

京太郎「どうでもいいんだよ、どうでも」

京太郎「……いや、どうでもよくはないけどさ。とりあえず、置いとく」

穏乃「でも……っ」

京太郎「……いいから聞け」


京太郎「『和についてもう教えられなくなる』」

京太郎「『だから京太郎と会えなくなる』」

京太郎「……あのなぁ」

京太郎「お前、俺のことどんな奴だと思ってんだよ」

京太郎「彼女できたら、『ハイそーですか』『僕は幸せです』って」

京太郎「聞くだけ聞いたら、『実に助かったぜ』『サンキューフォーエバー』って」

京太郎「そんな風に、それまでの人間関係ほっぽって……後ろ足で砂かける」

京太郎「そんな人間だって、思ってたのか?」

穏乃「違、う……けど」

穏乃「怖くて……不安、で」

京太郎「……」

京太郎「……ああ、確かに俺も悪かった」

京太郎「お前の女の子の部分、判ってなかった」

京太郎「……そりゃあ、不安にもなるよな。訳判んないんだもんな」

穏乃「……う、ん」



京太郎「……でもさぁ」

京太郎「メールで済む話題を、わざわざこっちに来てまでする……って」

京太郎「途中からほとんど、ただ遊んでるだけだったし……」

京太郎「そういうとこ、察して欲しいっつーかなんつーか……」


 いや、無理だな……と自認する。

 恋心というものに気付かず、自分の変化に戸惑っていた穏乃に、

 そんな機微に気付けというのは、輝夜姫もびっくりな難題である。

 高鴨穏乃がどんな人間かなんて、判っていた。判りきっていたのに。

 更には……その奥の奥まで気付けなかったのは、自分が悪い。


 ……でも、まあ。

 ちょっと察して欲しいと思うのは、女々しい男心と、許して欲しい。

 京太郎とて、不安であることには変わりないのだ。

 一歩踏み出したら、この心地よい関係が崩れてしまうかもしれない。


 思春期なのだ。

 高校二年生にそこまで求められても、困る。

 小学生のようなストレートさもなけりゃあ、大人みたく巧みに振る舞えるわけでもない。

 そんな、微妙なお年頃なのだ。


穏乃「えっ……と」

京太郎「あー、もう!」

京太郎「いいか? 一度しか言わないから、よく聞けよ?」


京太郎「お前と遊んでると、スゲー楽しい」

京太郎「一緒に走り回ったり、一緒に麻雀打つのが楽しい」

京太郎「見てるとコロコロと表情が変わって、こっちも気持ちが上向きになる」

京太郎「美味いもの食べたときの、幸せそうな顔見ると嬉しい」

京太郎「俺のことを、自分のこと以上に喜んでくれるお前は優しい。俺は幸せだ」

京太郎「ちっちゃい身体にある、ガッツがスゲーと思う」

京太郎「お前の前向きな顔を見てると、とにかく励まされる」

京太郎「男なのにお前に負けるのは悔しい」

京太郎「山登りで勝ったときの得意げな顔、軽くムカつく」

京太郎「それ以上に、可愛いって思う」

京太郎「正直お前のいつもの格好、心臓に悪い」

京太郎「改めてくれて、実はちょっぴりホッとしてる」

京太郎「普段は明るいお前が恥ずかしがる姿は、堪らなく可愛い」

京太郎「正直、反則的な可愛いさでやられそうになる」

京太郎「俺は、お前の『笑顔になれ』って言葉に救われた」

京太郎「まだまだ未熟だけど、なんとか笑って麻雀打っていこうと思う」

京太郎「そういうの……全部引っくるめて、だけどな」


京太郎「俺は――」



京太郎「――お前のことが、好きなんだよ!」



穏乃「――」


穏乃「へっ」

穏乃「えっ」

穏乃「ふぇっ!?」


京太郎「あー、もう」

京太郎「どうやって告白するか考えてたの、全部パァだ」


 その為に色々、憧に相談していたというのに……。

 デートプランも、破棄。

 スマートな告白台詞は、無駄。

 ロマンチックなムードなんて、ない。


 まさか、こんなムードもへったくれもない山で、

 自己嫌悪でボロ泣きしてる女の子を前にすることになるだなんて、

 全く全然完全に、予想していなかった。

 泥臭く、ただ感情をぶつけるしかできない。

 スゲー恥ずかしい。かつてないほど、赤面してると思う。


 ……まあ。

 こういうの、ある意味自分っぽいとも思うし。

 こうして一人の――大好きな女の子の泪を止められたのなら。

 悪くないんじゃないかな、って思う。

 ……顔真っ赤にはさせちまったけど。


京太郎「……ここまで、叫ばせたんだから」

京太郎「返事、聞かせろよ」


穏乃「……で、でも」

穏乃「きょ、京太郎は和のことが好きで……」

穏乃「そ、それに……」

穏乃「私、和みたいに女の子っぽくないし」

穏乃「憧みたいに、お洒落でもないし」

穏乃「あと……」

穏乃「私、皆みたいに可愛く――」


京太郎「――馬鹿たれ」

穏乃「痛たぁ……っ」


京太郎「だからな、そーいうの引っくるめたり」

京太郎「全部が全部考えた上でさ」

京太郎「それでも、お前のことが好きだって言ってんだよ」

京太郎「俺は、お前に惚れたの」

穏乃「京太郎……」

京太郎「……つーか」

京太郎「俺の惚れた女の子のこと、可愛くないとか言うな」

京太郎「……可愛いっつーの」

穏乃「う、うぇ……!?」


京太郎「ああ、くそっ!」

京太郎「二度も言わないっていうのに、言わせやがって……」

京太郎「恥ずかしいじゃねーかよ! ……もう」


京太郎「……」

穏乃「……」

穏乃「……えっと、あ、あのさ」

穏乃「その、私……さ」

穏乃「好きとか、付き合うとかよく判んなくて……」

穏乃「そういうの、女子校だし……全然身近じゃないから」

穏乃「あの、それで……」

穏乃「ちょっと、興味があって……京太郎の相談に乗ってたりして」

穏乃「人を好きになるって、こんな風な顔するんだな……って思って」

穏乃「その……」

穏乃「やっぱり……まだ、よく判んなくて」

穏乃「だから……さ」


 後半になるにつれて、どんどん言葉尻が弱々しくなっていく。

 手をもじもじ、視線を漫ろに動かしていた。

 スカートの裾をきゅっと握りしめたかと思えば。

 そわそわと、足を動かしたり。


穏乃「だからね……あの、さ」

穏乃「やっぱり……そういうの、私には難しいんだけど」

穏乃「それでも……えっと」

穏乃「その、ね……?」

穏乃「さっき、京太郎が……あう」

穏乃「私の事をどう思ってるか言ってくれて……さ」

穏乃「嬉しかったんだ」

穏乃「だって…………私も、そんな風に京太郎の事を考えてたから」

穏乃「だから、京太郎が私の事を好きだって言うなら……」

穏乃「多分この気持ちも、京太郎と同じなんだ」


穏乃「私は――」



穏乃「――京太郎のことが大好きで、一緒に居たい!」


京太郎「……つ、つまり」

京太郎「返事は……」

穏乃「えっと……」

穏乃「イエス、ってことで」


京太郎「……マジか?」

穏乃「……本当だよ?」

京太郎「……マジで?」

穏乃「……うん」

京太郎「……マジか!」

穏乃「そう、何度も言ってるって!」


 ひゃっほぉぉぉぉぉぉおい!

 なんて叫びだしそうになって、思わずガッツポーズ。

 よしッ! よしッ!

 告白オッケー!

 若さと情熱って、スゲー!


×京太郎「……マジか!」

○京太郎「……マジだ!」


 不肖、須賀京太郎。

 16年と1ヶ月ちょっとほどにして、ついに彼女が出来ました!

 有難う、お父さんお母さん!

 有難う、神様!

 有難う、皆!

 有難う、憧! 後でキスしてやろう!

 嘘だよ! 穏乃がいるからな! なんか奢ってやるよ!


 やったぜ。天にも昇る心地だ。

 いや、天には昇らないけどな。

 変わりに――


京太郎「よし、登るぞ。山へ」

穏乃「へっ」

穏乃「いやでもさ、私の足……」

京太郎「背負う。今の俺にはそれぐらい、情熱が溢れてるんだ」

穏乃「でも……大変だって」

京太郎「いや……」

京太郎「記念すべき日だから、穏乃とその景色を一緒に見たいんだよ」

京太郎「……駄目か?」

穏乃「……わ、私としては」

穏乃「そう言って貰えたら、その……すっごく嬉しいけど」

京太郎「なら、決まりだな。ちゃんと掴まれよ?」

穏乃「うん……」


穏乃「本当に京太郎、大丈夫?」

京太郎「任せとけって」

京太郎「さっきのアレ見てりゃ、判るだろ?」

京太郎「お前に追い付く為に、鍛えてんだ」

穏乃「……そっかぁ」

穏乃「でも、そう簡単には負けないから!」

京太郎「上っ等ッ!」

京太郎「そうじゃなきゃ、張り合いがないもんな!」

穏乃「そんなこと言ってる間に、私がぶっちぎる!」

京太郎「ハッ」

京太郎「彼女に置いてかれて、堪るかよ!」



京太郎「さーて、その場所に着いたらキスするぜー!」

穏乃「――って、えええええええええええええええええええええ!?」

穏乃「ちょ、ちょ……」

穏乃「タンマ! タンマ!」

穏乃「恥ずかしいよ! 恥ずかしいって!」

京太郎「嫌だね! 絶対にノゥ!」



京太郎「さあ、ショータイムだ――――!」

穏乃「きょ、京太郎――――!?」





【高鴨穏乃との思い出が更新されました!】

【Gaea Memory『告白(高鴨穏乃)』を入手しました!】


※別にメモリが手に入ったから、だからどうという話でもない


個人的には、思春期の時分には告白成功すると
感極まって泣きそうになるタイプとヒャッハーするタイプがいると思うの


とりあえず、可愛いシズが書きたかったんや
あと、今じゃない京太郎を

そいじゃあ、出かけるでなー

せっくるしとるでこの2人

仮にあえて○○編とかつけるとしたら


高校編のヒロインは、部長・穏乃・一・(マホ)・(和)

大学編のヒロインは、憧・マホ・灼・(和)・(白望)

プロ編のヒロインは、今のところ、やえ・咲・淡・照やろうかね

まあ、知らんけど
ハギヨシさんは全編通して親友ポジや

現段階、やからなー


で、淡だったね
ログ読んでて気付いたんやけど、こいつキッチンに出とるんね

2220から始めるでー



憧ちゃんは、

・最初は、男に無警戒な友人をたぶらかそうとしているかも知れない金髪不良男

・次に、和の知り合いだけどやっぱり男は胸が好きか男

・で、「恋愛とか……ふきゅう」な相談相手

・それから、「へ、へー……しずに? そっかそっか……へー」で、
  こいつこの間まで和って言ってたけど相談してるうちにしずのことが……じゃああたしは?えっ!?

・そいで、「そ、そんなとこまで……ふきゅ」な聞いといて自爆

・からの、「あたしと同じ大学とか……いや、まさかね。しずいるし」になって

・「しずと別れるってどういうことよ……!」な許せない男

・理由聞いて和解、麻雀への真摯な態度としずへの思いに好印象。技術の手解きを

・京太郎と白望のあれこれにちょっとやきもき

・男に誘われるたびにテンパって京太郎に視線で助けを求める

・挫折して荒れた時期、本気で心配して半ば付きっきりになる

・発破をかけようとして、失敗。喧嘩する。自己嫌悪

・立ち直って、麻雀能力が自分より上になった京太郎に一抹の寂しさ

・京太郎の古式ムエタイに助けられてドキドキしたり

・先輩がいなくなって、和が司法試験で忙しくなるなか京太郎と二人で麻雀部を引っ張っていく

・お互い教師になるかと思いきや、京太郎は見事に麻雀プロに。自分のことのように喜んだ

・でも、付き合ってない   ←重要

阿知賀が壊れそうだな
毒牙にかかってないのはレジェンドだけか

高校一年生からの知り合いで、同学年同学部同部の唯一まともに喋れる異性を、
相手が精神的に参っているときに立ち直らせようとして失敗して、
その間に高校の頃の自分の先輩、現社会人にかっ拐われる


こう書くと、なんやあれやね

阿知賀の同窓会に京太郎を突っ込んでみたい

箇条書きマジック!

まあ、大学生活その後長いしなんかあったのかもね
アコチャーにそんな度胸はないって信じてるけど


さてー、淡やなー
今回は短く終わるはず


【某月、某日、某所にて】


淡(あー、なんかプール行きたいなー)

淡(落ち着くんだよね、プールとか水の中とか)

淡(何でなのかは知らないけど……)

淡(髪の毛の艶もよくなるしさー)

淡(うーん)

淡(むむむむむ)

淡(そうだ! プールに行こう!)


淡(と、なったらやっぱり……水着でしょ!)

淡(去年のは探せば多分あるけど、探すの面倒だしー)

淡(可愛いのが新しくでてたら、そっちの方がいいよね!)

淡(うんうん、その方がいい)

淡(それでスッゴいイケメンに、声とかかけられちゃったりして!)

淡(んふふふ、どーしよっかなー)

淡(……こんだけ可愛いんだから、そうなってもおかしくないよね?)

淡(……うん、よし)

淡(ちょこちょこ賞金系で稼いでるし、どうせ須賀の馬鹿に勝つまでタイトル戦でるつもりないし)

淡(水着を買いに、しゅっぱーつ!)

……元ネタのベース生物がヒョウモンダコって意味だからね?

入水する理由が無いから(震え声)

あ、判定


1~20:実はガチ泳ぎは苦手
21~40:それなりに、まあ
41~70:割りと運動神経自体悪くない
71~99:ベース生物:ヒョウモンダコ
ゾロ目:スキル『テトロドトキシン』『ハパトキシン』『拳法』修得

↓7

カナヅチあわあわ

これは調子に乗って溺れかけたところを京太郎に助けられるパターンですね

下手したら淡が超強化されとったな
怖いわ……どんだけ範囲内にゾロ目あんねん


>『プロ並みのシュートセンス』にて
>『マッハ!!!!!!!』にて


京太郎
1~20:普通に遠泳くらいは
21~40:溺れた人を救助したことがあります
41~70:あかつき号事件(意味深)     荒波の中を泳ぐ
71~99:ベース生物:モンハナシャコ フラグ
ゾロ目:鹿児島に泳ぎに行って、痴女と出会ったりなんか

↓7

ゾロ目

遠泳って普通なんですかね

これは策略やな

泳ぎでは常人並みなのに、それでも溺れてる自分助けに来てくれるぐらい思われてるって
汚いな淡きたない

須賀海王「問題はない!!15メートルまでなら!!!」


京太郎(あー、なんか泳ぎてーなー)

京太郎(プールでも、久しぶりに行くかね?)

京太郎(前はトレーニングで10キロとか)

京太郎(やりすぎなときは16キロとか泳いでたけど、最近忙しかったしなぁ)

京太郎(海なら浮力あるからまだ軽いだろうけど……背中の日焼けがやべーことになるんだよなぁ)

京太郎(もう延々と4時間、5時間、6時間泳ぐのは辛いしなぁ……)

京太郎(……うん、大人しくプールにしよう)

京太郎(水遊びでいいよな)


京太郎(水着は……どうせなら、新調すっか!)

京太郎(海じゃないから、あんまりナンパとかそーいう空気じゃないけど)

京太郎(ひょっとしたら、めちゃくちゃ可愛くてスタイルいい娘から逆ナンされるかも知れねーし!)

京太郎(うんうん、身なりに気を使って損はないよな!)

京太郎(……)

京太郎(……いや、週刊誌とか怖いからやんねーけど)

京太郎(でもメアド交換くらいなら……まあ)

京太郎(ハハ……そもそも影薄いから気付かれないか)

京太郎(ハハハ)

京太郎(……ハハハ)

京太郎(はぁ……)

多芸っぷりを考えたら日本で知らない人はいないレベルの知名度だろうに
須賀プロを応援してますって飲食店で須賀京太郎だと認識してもらえなかったんだよな

わ、ワイの周囲なら普通なんよ……(震え声)


淡「~♪」

淡(どれにしよっかなー)

淡(こっちも似合うし、こっちも似合いそうだし)

淡(んー、これは際どいかな?)

淡(こっちはー、どーだろ)

淡(他人に見せたら、どんな反応するだろうなー)

淡(……って、碌に男の知り合いとかいないんだった。最近なんて特に)

淡(……)

淡(パッと思い浮かぶのは、須賀の馬鹿ぐらいかな?)

淡(……)

淡(アイツに見せるとか絶っっっっ対、やだ!)

淡(いくら積まれてもやだ!)

淡(アイツ、ホントに腹立つ! なんで麻雀プロやってんの!)

淡(あんだけできるなら、他のでもいいじゃん! こっち出てこなくても!)

淡(なんか、ホンットにムカつく!)

淡(この間も、人の料理を無理して食べてムカつく!)

淡(かっこつけ男! たまたま失敗しちゃっただけなのに、あれじゃ私が悪いみたいじゃん!)

淡(自分は食べてあげたいい人みたいな評価貰うだろうし!)

淡(ナルシスト! ええかっこしい!)

淡(作り直させてくれてもよかったでしょ! もう!)


淡(……)


淡(見たら、どんな反応するんだろ)

淡(私の意外な魅力に、メロメロになっちゃったりしてさー)

淡(ま、そうなったら……振り回すだけ振り回して、捨ててあげるから)

淡(可愛くしてたら、可愛がってあげてもいいかもねー……なんて)


淡「これ、どう?」


淡(ふふっ)

淡(なーんて、聞いてみたりして――)

京太郎「……オレェ?」

淡(――ええええええ!?)

京太郎「……あ」

淡「……げっ」

アイエエエエ! キョータロー!? キョータローナンデ!?


京太郎「……どうも、大星プロ」

淡「ちょっと、プロって呼ばないでよ!」

淡「オフなの! 判るでしょ!」


 折角の買い物日和だというのに、厄介なものに遭遇してしまった。

 リベンジを誓われて(正確には京太郎の実力だけで勝った訳じゃない)、

 次のタイトル戦で再度勝負を……という約束はした。


 そこで終わっていれば、よかった。

 そのあと、まあ出会う。まあ出会う。

 理由は確実に、互いに飯屋を弘世菫から聞いている為であろう。

 だから、鉢合わせしてしまうのだ。お互いの先輩のお勧めに従うから。

 ……それが、非常に気まずい。


 例えるなら、デスピサロがすべての街にいるようなものである。

 むしろ、フローラを選んだあとのビアンカが行く街行く街にいる感じである。

 ……いや、これも違うな。

 どうでもいいけど、フローラでもビアンカでもエボラ出血熱でもなく、マリア選ばせろよ。

 どうしたらいいか判らず、ルドマンに話しかけてアッーな答えを貰うのは誰でも通る道だよね。

 ……なんの話だったか。

 銭型警部とルパンが顔を合わせる――というのは、普通だし。

 どう言っていいやら、とにかく気まずい。

 挙げ句、番組――料理番組でこの間共演してしまった。

 気まずさMAXだ。

 そんな空気に圧されたせいか、大星プロが料理を失敗してしまったのも不味い。

 料理は不味……くはなかった。見た目ほどの味ではなかった。


 ……まあ。

 とにかく、気まずいのだ。

 かといって、流石に無視する訳にも行かずに話かけてみたが……小声で怒鳴られた。

 言われてみたら、なるほど確かにそうであった。


京太郎「……悪いな、言う通りだ」

京太郎「自分が気付かないで無視されるからって、人までそうだとは限らねーもんな」

淡「……判れば、別にいいんだけどさ」


京太郎「……どうも、大星プロ」

淡「ちょっと、プロって呼ばないでよ!」

淡「オフなの! 判るでしょ!」


 折角の買い物日和だというのに、厄介なものに遭遇してしまった。

 リベンジを誓われて(正確には京太郎の実力だけで勝った訳じゃない)、

 次のタイトル戦で再度勝負を……という約束はした。


 そこで終わっていれば、よかった。

 そのあと、まあ出会う。まあ出会う。

 理由は確実に、互いに飯屋を弘世菫から聞いている為であろう。

 だから、鉢合わせしてしまうのだ。お互いの先輩のお勧めに従うから。

 ……それが、非常に気まずい。


 例えるなら、デスピサロがすべての街にいるようなものである。

 むしろ、フローラを選んだあとのビアンカが行く街行く街にいる感じである。

 ……いや、これも違うな。

 どうでもいいけど、フローラでもビアンカでもエボラ出血熱でもなく、マリア選ばせろよ。

 どうしたらいいか判らず、ルドマンに話しかけてアッーな答えを貰うのは誰でも通る道だよね。

 ……なんの話だったか。

 銭型警部とルパンが顔を合わせる――というのは、普通だし。

 どう言っていいやら、とにかく気まずい。

 挙げ句、番組――料理番組でこの間共演してしまった。

 気まずさMAXだ。

 そんな空気に圧されたせいか、大星プロが料理を失敗してしまったのも不味い。

 料理は不味……くはなかった。見た目ほどの味ではなかった。


 ……まあ。

 とにかく、気まずいのだ。

 かといって、流石に無視する訳にも行かずに話かけてみたが……小声で怒鳴られた。

 言われてみたら、なるほど確かにそうであった。


京太郎「……悪いな、言う通りだ」

京太郎「自分が気付かないで無視されるからって、人までそうだとは限らねーもんな」

淡「……判れば、別にいいんだけどさ」


京太郎「……で、さ」

京太郎「『これ、どう?』って……俺に訊いたのか?」

淡「……まさか」

淡「そんなわけ、ないでしょ?」

京太郎「だよな」

京太郎「そこまで仲いい訳じゃないし……」

淡「……そうだよ」

淡「あんたと馴れ合うつもり、ないから」

京太郎「……お互いさまだよ」


京太郎「んー」

京太郎「……つーっと、誰にだ? 誰と間違えた?」

淡「う……」

淡(独り言とか言えないし、どうしよう)

淡「そ、そんなの……あんたに関係ないってば」

淡「別に教える必要とか、あるの?」

京太郎「……あ」

京太郎「あー」

京太郎「もしかしてアレか。聞いちゃいけない系か」

京太郎「そうだよな。オフだしな」

京太郎「邪魔して、悪かったな。スマン」

京太郎「須賀京太郎は、クールに去るぜ」


淡「――」

淡「……は?」


京太郎(そうかそうか、大星プロにも恋人が居たなんてな)

京太郎(いやー、隅にも置けないぜ)

京太郎(一般人なんかな? それともスポーツ選手とか、俳優とか?)

京太郎(まあ、黙ってればかなり可愛いしなー)

京太郎(いい歳なんだから、恋人の一人や二人はいるだろ)

京太郎(いや……でも、だとすると、悪いことしたな)

京太郎(番組の企画とはいえ……恋人の手料理を別の男に食べられるとか、いい気はしないだろ)

京太郎(そこらへん、配慮足んなかったな)

京太郎(かといって、ディレクターに調べとくように頼むのも下世話だし)

京太郎(それとなく、訊いてみるか。なんか自然な感じで)


淡「……ねえ」


京太郎(ビアンカかフローラかと言ったら、やっぱりちゃんと選ぶべきだ)

京太郎(主人公との付き合いの長さ……)

京太郎(どれだけ主人公の支えになれるか……)

京太郎(そして、信頼感だよな。一番大事なのは)


淡「あんたなんか、勘違いしてない?」


京太郎(魔物アリなら、ラストまで主力メンバーのままの燻し銀ピエール一択だけど)

京太郎(残念ながら、それはできない)

京太郎(じゃあ、この条件を満たす奴がいるとしたら……)

京太郎(それは――)


淡「ねえ、話ー」

淡「聴いてるのー? 須賀ぁー?」


京太郎(――G、つまりお金だ)

京太郎(最序盤に、スライムを倒すとこからの付き合いだ)

京太郎(Gが無ければ、主人公は戦うことすらできない)

京太郎(信頼感はもちろんだ。決して暴落しないからな)

京太郎(つまり、Gが一番大事だ)

京太郎(ってーと、行く先々で金が貰えるフローラ一一択だろ)


京太郎(……何の話してたっけ?)


淡「ねえってば!」

京太郎「うごっ……!」

淡「なんかあんた、勝手に話進めてない?」

淡「そんな感じがするんだけど」

京太郎「……ん、うん」

京太郎「いや、彼氏と来てるのに邪魔しちゃ悪いなーと思って」

淡「……は?」

淡「なんでそんな風に思ったの?」

淡「オフの日の女は、必ず男連れてるとか思ってるの?」

京太郎「え……いや」

京太郎「違ったのかよ?」


淡「違うっての」

淡「どんだけ恋愛脳なの? 年中発情期なの?」

淡「男と女見たら、カップリングしなきゃ気がすまない性質なの?」

淡「テレビに映る女性プロ見ながら、『この人も休日恋人と一緒なんだよなぁ……』とか」

淡「そんなこと考えてんの?」

京太郎「……いや」

京太郎「それこそ、違うっつーの」

淡「ふーん、どうだか」


淡「ところでさー」

淡「さっき、動揺してたよねー?」

淡「話しかけても、反応しないし……」

淡「そんなに私に恋人がいたら、ショックなの?」


淡(弱点……なのかな? を、見ーっけ)

淡(ふっふーん。この間までのお返しに、からかってやーろうって)

淡(さーて、どんな反応するかな?)

淡(必死に違うって言ったら、なんでそんなに必死なのって)

淡(煽ってやーろう、っと――)


京太郎「――ああ、ショックだな」


淡「ふぇ!?」


淡(はぁ!?)

淡(人混みでいきなり、なに言い出してんのコイツ)

淡(やっぱり年中発情期なの?)

淡(常にリー棒立てて、赤牌4枚チップ4枚オールならぬ、脳内ピンク牌オールとかしてるの?)

淡(やっぱり、馬鹿なのかな)

淡(オカルトスレイヤーでずんどこどんどこ頭打ったりでもしたの?)


京太郎「いやそりゃ、(子供っぽい)大星プロに今恋人がいて」

京太郎「俺にいないとかショック過ぎるじゃねーか」

京太郎「なんか負けた気がするだろ」


淡(……で、でも)

淡(ふーん。私に恋人が居たらショックなんだー)

淡(へー、そっかそっか)

淡(ほー、なるほどなるほど)

淡(うんうん……)

淡(なーるほどねー)

淡(私に恋人が居たら、ショックかー)

淡(いやー、モテる女は辛いなぁ……)

淡(なるほどな、ってね)

淡(私に彼氏が居たらショックなんて……)

淡(なんていうか……可愛いとこ、あんじゃん!)

淡(へー)


淡(うんうん、ウイヤツだ)

淡(ならちょっとご褒美をあげようかな)

淡(飴と鞭って、言うしね!)


淡「……ね」

淡「このあと、暇?」

京太郎「いや……」


京太郎(水着は……買ったし、あとは喫茶店にでも行くぐらいか?)

京太郎(ああ、買ったさ……競泳用水着をな)

京太郎(ついデザインが良いから買ったら、8000円を楽々超えてた)

京太郎(デザイン重視で選ぶもんじゃねーんだな、やっぱ)

京太郎(なんつーかさ)

京太郎(日本刀とか、戦闘機みたいに……極限まで機能を突き詰めた故の美っていうか)

京太郎(そういう機能美があったんだよな)

京太郎(だから、あれは仕方なかった。必要な出費だった)

京太郎(……いや)

京太郎(……『競泳シールはありませんですが、よろしいですか』)

京太郎(言われた時点で気付くべきだったよ……間抜けてんな、俺)

京太郎(まぁ……あれは、いい買い物だったんだ)

京太郎(デザイン格好よかったからな!)

京太郎(……プールでしか使わねーけどな!)

京太郎(普通のと競泳水着置いてるのに、棚が近かったから間違えるけどな!)


淡「よかったらさー」

淡「水着選ぶの、一緒にやらせたげるよ!」

淡「ね、どう?」

淡「暇なんでしょ?」

京太郎「ん……あ、ああ」

京太郎(何の話だ?)

京太郎「そうだな、暇だな」

淡「なら、けってーい!」


淡「~♪」

眠いので、ここまでで
ホンマはプールからなんだけど、前スレにあった案が面白そうだったので、水着購入から

時間軸は、酔っぱらいやマーズレッド以前なのにデレデレ過ぎて困る
明らかに別の世界線に釣られてます。ありがとうございました



……あ

水着の話、1の実体験です
紛らわしいんだよコノヤロー

流石にこんなラノベみたいな会話はせんから

2200から始めるんでー

始めようか

今日で終わるのかね
あと、コンマ判定入ります。行き着くのかわからんけど


淡「で、こっちなんだけど……どう?」

京太郎「あー、そうだなぁ」

京太郎「ちょっと子供っぽ過ぎないか?」

淡「そう?」

淡「可愛いと思うんだけど……」


京太郎(……)

京太郎(なんで俺、こんなことしてるんだろう)

京太郎(水着買って、喫茶店に行って……休日を満喫しようと思ったのに)

京太郎(なんで俺は、こんなところで水着の選定をしてるんだろう?)

京太郎(さっきから、女子高生が向けてくる興味津々っつー感じの視線が痛いな)

京太郎(違うから。そういう関係じゃないから)

京太郎(さて……一応否定してみたものの)

京太郎(間違いなく、わざわざ訊いてくるってことは……)

京太郎(女としちゃ、肯定されたがってるパターンだな)

京太郎(あとは、否定+フォローか)


京太郎「あー」

京太郎「確かに俺も、可愛いと思う」

淡「でしょ?」

京太郎「ああ、そうだなぁ」

京太郎「この色合いとか、ここのアクセントとかいいよな」

京太郎(……似合うかどうかは別として)

淡「そうそう! 意外に判ってるじゃん!」

京太郎「まあな」

京太郎(……そう言って欲しそうにしてたし)


京太郎(……しっかし)

京太郎(この水着のサイズだと……コイツ、意外にあるな)

京太郎(着痩せするタイプなのか?)

京太郎(……)

京太郎(落ち着け、俺。相手は大星淡だ)

京太郎(距離感がよく掴めないから、必要以上に気を使わなきゃならないタイプだ)

京太郎(胸はともかく、落ち着け俺)



淡「でもさー」

淡「こっちもいいかなーって思うんだよね」

淡「どうかな?」

京太郎「……あー」

京太郎「今度はセクシー系を攻めてきたのか」

淡「そうそう」


京太郎(……果てしなく不毛な気がする)

京太郎(なんで俺、謂わばライバル……みたいな麻雀プロの水着選びに付き合ってんだろ)

京太郎(さっきの口振りだと……別に聞く相手がいるみたいだし)

京太郎(トイレにでも行ってるのか? 知らねーけどさ)

京太郎(そっちに訊いたらいいんじゃねーのかな。わっかんねーけど)

京太郎(……というか、コイツの服の趣味がわからん)


淡「で、どうなの?」

京太郎「正直……ちょっと派手じゃないか」

京太郎「似合うとは、思うぜ?」

京太郎(……嘘だけど)

淡「そっかー」

淡「ふーん……」

京太郎「……なんだよ」

淡「着てるとこ想像して、興奮した?」

京太郎(……おい)

京太郎(なんて答え求めてるのか、わからねーんだけど)

京太郎(え、俺に何を言わせたいの?)


 >正直興奮した

 >そんなことはない

 >普段から興奮してる。今も

 >淡はいつも可愛いよ

 >もっと際どいのを着てほしいな


京太郎(選べるか! 選択肢バグってるだろ、これじゃあ!)


京太郎(……これは、だ)

京太郎(からかい目的か? 本気で訊いてるのか?)

京太郎(……本気の理由がないな。そこまで親しくない)

京太郎(明らかに、顔を合わせると嫌そうな顔するしな)

京太郎(高校のときの俺とは違う……彼女がいたんだ。だから、判るぜ!)

京太郎(あれは実際に嫌がってる!)

京太郎(弘世先輩の話を聞くに、コイツは直情傾向……)

京太郎(宮永プロには、そうとうストレートになついていたって聞くし)

京太郎(嫌なら、素直に嫌だと表現するだろう……)

京太郎(だからコイツは、実際俺を嫌がっていて……)

京太郎(今回のようなのは、どっか機嫌がよかったんだろうな。つまりレアケースだ)

京太郎(つまりコイツは、からかい目的だ!)

京太郎(なら――)


京太郎「そんな風にわざわざからかうみたいに聞かなくても、さ」

京太郎「大星はいつも可愛いよ」

淡「――」


京太郎(――これだ!)

京太郎(相手の思惑に敢えて乗りつつ、肝心なところを外すッ!)

京太郎(これでどうだろうか)

京太郎(興奮するという……からかいの口実を求めていたんだろ?)

京太郎(どうだ?)


淡「……」

淡「いきなり何言ってんの?」

淡「彼氏でもないくせに……正直気持ち悪いんだけどさ」

淡「手当たり次第に、女口説く趣味でもあるの?」

淡「ナンパ男」


京太郎(~~~~~~~~~~ッッッ)

京太郎(こ、これは……)

京太郎(予想以上に……凹む。軽く死にたくなってくる)

京太郎(確かに、俺のことを嫌ってるんだ……こういう答えは来るだろう)

京太郎(それは、判ってた。判ってたけど……)

京太郎(いざ来ると、ダメージ凄まじい)

京太郎(予想の3倍以上の鋭さをもった言葉の刃だ)

京太郎(ぐ……)

京太郎(からかいに来てるって機嫌のよさなら、多少のノリは勘弁してくれると思ったけど……)

京太郎(そう、上手くもいかねーな)


京太郎「……わ、悪い」

京太郎「確かにお前のいう通りだった……すまん」

淡「……ふん」

淡「あんまり下らないこと、言わないでよ」

淡「言われるこっちの身にもなれ」

京太郎「……あ、ああ」

京太郎「その……なんつーか、すまん」

淡「……」


淡「……」

京太郎「……」


京太郎(き、気まずい)

京太郎(なんか完全にやらかしちまった感じだ……)

京太郎(なんか、空気を変える話題が欲しいが……)

京太郎(俺へのマイナス印象が生まれてしまったこの状況じゃ、何を言っても悪くしかならん)

京太郎(『坊主憎けりゃ、袈裟まで憎し』だ)

京太郎(俺の些細な動作1つでも、大星を苛立たせることになる……)

京太郎(これの解消には時間経過しかないって、知ってるぜ……!)

京太郎(沈黙が重くても……喋っちゃ駄目なんだ)

京太郎(余計に油を注いで、怒りを長引かせるどころか強くしちまうからな)

京太郎(……)

京太郎(……って、これスゲーいいじゃん)

京太郎(いいじゃん、スゲーじゃん)

京太郎(怒らせてごめんって謝って、離脱できるじゃねーか!)

京太郎(胃が痛くなる、訳が判らない超展開に付き合わなくていいんだよ!)

京太郎(やったぜ! 言い訳ゲット!)

京太郎(早速、使おう――)


淡「……ねえ」


京太郎(――ですよねー)

京太郎(つーか、話切り出すの早えーぞ! オイ!)

京太郎(タイミング悪いな、お前!)


淡「そんなこと、いつも女の子に言ってるの?」

淡「麻雀プロなのに、ナンパとかしてるの?」

京太郎「……いや」

京太郎「ナンパとか、したことねーし」

京太郎(プロになってからは、一度もないぞ)

京太郎「迂闊なこと言ったら、大変なことになるからさ……」

淡「ふーん」

淡「随分自然そうに見えたから……どうだか」

京太郎「……いや」

京太郎「本当に、してないから」

京太郎(……プロでできるわけないだろ)


淡「……」

淡「ふーん?」

淡「……」

淡「私はまあ……許してあげるけどさ」

淡「あんまり、そういう軽いこと言わない方がいいんじゃないの?」

淡「下らないスキャンダルとかで潰されたら……困るし」

京太郎「……」

京太郎「確かに、その通りだな」

京太郎「ありがとう、大星プロ」

淡「……別にー」

淡「ていうか、だからプロって言うなって」

京太郎「ああ、そうだった」

京太郎「……悪い」

淡「……ふん」


京太郎(……確かに、決着つける前にさ)

京太郎(リベンジ誓った相手がいなくなったら、困るもんな)

京太郎(俺が軽率だったな……うん)

京太郎(……いや)

京太郎(それ言ったら、お前はどーなんだって感じだけど)


淡(……)

淡(……いきなり、何言い出すんだろ。こいつ)

淡(ビックリした。ホント、ビックリした)

淡(そりゃ、確かに私は可愛いけどさっ)

淡(でも、いきなり言われたらやっぱり驚くでしょ)

淡(……)

淡(す、須賀が相手なら……じゃなくて、須賀が相手でも)

淡(驚いて、なんかお説教みたいなこと言っちゃったし……)


淡(でもあの様子だと……すごく言い馴れてそーなんだよね)

淡(誰かが誤解したり、ネットに乗せたりしたら大変だろうし)

淡(そーいうとこ、気をつけなよ)

淡(……つまんないじゃん。そうなったら)

淡(まだ、倒してそっから超連勝してないんだから!)


淡(あとやっぱ、ナンパ男だったらムカつく)

淡(なんていうか……仮にも私から直撃とったんだし)

淡(初めて、あんな大きいの入れてくれたんだし……)

淡(そんな相手が、大したことない……如何にも軽いナンパ男なら、最低)

淡(そこらへん、次にぶったおすまでちゃんとした奴で居てくれないと……困るんだよね)

淡(それでこそ、倒す価値があるんだよね)


淡(……で)

淡(……んーと、どうしようかな)

淡(……)

淡(いつも、可愛いか)

淡(……ナンパ男)

淡(……)

淡(んへへへ)


京太郎「……」

淡「……」

京太郎(気まずい)

京太郎(コイツ、お説教したかと思うと……ブスッと黙り混みやがって)

京太郎(その癖ニヤニヤしたりするし、ワケわかんねーよ)


淡「……ねえ、ナンパ男」

京太郎「ナンパ男じゃねーよ」

淡「事実じゃん」

淡「金髪ナンパ男」

京太郎「……ッ」

京太郎(だから、金髪は関係ないだろ!)

京太郎(それに俺は硬派だっての!)

京太郎(……ったく)

京太郎(あんまり言うなら、本当にナンパして口説いてホテル連れ込んだろかこのアマ)

京太郎(そんな恐ろしいことやんねーけど)


京太郎「……で、なんだよ」

京太郎「あと、ナンパ男はやめろよ。マジで」

淡「あんたの態度次第だから」

淡「ねえ……」

淡「で、さあ」

京太郎「……なんだよ? 勿体ぶんな」

淡「さっき――」


淡「『大星プロはいつも可愛いよ』」


淡「とか言ってくれたけどさ。このナンパ男」

淡「……」

淡「これ、ホント?」


京太郎「……」


 >冗談に決まってんだろ。バーカ

 >さあ、どうだろうな

 >ああ。恋人なら、幸せだと思う

 >うるせえ。黙らないと舌入れてキスするぞ

 >そういうのを訊いてくるところが可愛いよ

 >俺がナンパ男なら、お前はスイーツ(笑)だな


京太郎(選択肢ィ!)

京太郎(やっぱ、距離感判らない相手で混乱してるんかな)

京太郎(パッと思い付く返しが微妙すぎる)

京太郎(……どうしたもんかな)

京太郎(困ったな。どう答えたらいいもんか)

京太郎(どんな答えが欲しいんだよ、コイツ)


京太郎(からかいかも知んねーけど)

京太郎(いや、からかい何だろうが……)

京太郎(さっきのあれがあるとなー……踏み出しにくいぜ)

このあわあわ可愛いけど20半ばなんだよな
京太郎を逃したらほぼ確実にアラフォーコースだよな……


京太郎「……ん」

京太郎「まあ、可愛いんじゃねーの? そう思うぜ」

京太郎(黙ってれば、だが)

淡「ふーん」

淡「じゃあさ、じゃあさ」


淡「私に似合うと思う水着選んでみてよ」


京太郎「は?」

京太郎「いや、なんでだよ」

淡「別にー、特に理由はないけどさー」

淡「からかうつもりでも、女の子にそーゆー軽口叩いて混乱させたんだから」

淡「なんていうか……責任? みたいのとってよ」

京太郎「……意味が判らん」

淡「……ごめん、言ってる私にも判らない」


淡「……でも、さ」

淡「須賀ならどういう水着を選んでくれるのか……気になったんだ」

淡「そんな、ちょっとした興味って言うのかな?」

淡「……ま」

淡「別に、センスがないから選べないって言うならさー」

淡「それでも、いいけど」


京太郎「……上等」


1:赤!
2:虹色!
3:黒!
4:際どいの! 際どいの!

↓7

際どいの選ばれてたらラキスケイベントあったで

ま、選ばれなかったし戯言だけどね


京太郎「……赤とか、似合うんじゃねーの?」

淡「えー」

淡「派手じゃない?」

京太郎「パレオつけるとか、パーカー羽織るとかすれば行けるだろ」

京太郎「ホットパンツ履くとか、そういうのもあるしさ」

淡「パレオはともかく、パーカーにホットパンツって……」

淡(別に海とかいくワケじゃないからなぁ)

淡(……って、言ってなかったか)

淡(ま、別にいいよね。いう必要もないし)


淡(うーん)

淡(まあ、赤いのって結構好きなんだよね)

淡(高校の頃、テルたちと海に行ったときもそうだったし……)

淡(菫先輩に、『派手だ』とか言われたけど……)

淡(正直、あのセンスのない水着着てる人に言われたくない)

淡(結構気に入ってたのに……)


淡(この赤は……濃い目で、ちょっと暗め)

淡(赤以外は……縁が黒色か)

淡(後ろの方、ちょっと紐になってるし……)

淡(もし回りのとこが金色なら、あのときと一緒かぁ)

淡(んー)

淡(……ま、悪くないかな)


京太郎「……どうなんだよ」


京太郎(正直、もうそろそろ飽きてきた)

京太郎(確かに……だ。確かに……)

京太郎(コイツは、黙ってれば美人だ。スタイルも悪くない)

京太郎(それに俺は……今までこうして、女の子と水着を選ぶというのをしたことはない)

京太郎(……訂正)

京太郎(憧がいたけど……まあいいや。アイツ、どれ選んでも赤面するし)

京太郎(一緒にいるとこっちまで恥ずかしくなってきて、あんまり選んでるって感じじゃなかったし)

京太郎(悪くないんだが……)

京太郎(なんていうか、からかわれているってこの状況が嫌だ)

京太郎(正確に言うなら、よく判らん奴にからかわれている状況だな)

京太郎(どういう反応していいか、わかんねーんだよ。わっかんねー)

京太郎(打ってるときの趣味趣向は知ってるけど……)

京太郎(こいつが、どんな奴かよく知らん)


淡「んー」

淡「まあ、合格かな?」

京太郎「そりゃ、よかった」



淡「そう、合格なんだよね」

淡(――だから、まあ許してあげてもいいかなって)

淡「……そ、それでさ」

淡(――あれ?)

淡「よかったらさ……」

淡(……私)

淡「着て、見せてあげよっか?」

淡(……な、なに言ってんだろ)


淡「も、勿論今ここでじゃないんだけど――」




京太郎「い・ら・ねー」




淡「――」

淡「へっ」


京太郎(……)

京太郎(今度はなんのつもりなんだよ。なに企んでんだよ)

京太郎(あんまりしつこいと、ちょっとストレスたまってくるんだよなぁ)

京太郎(しかも、なに考えてるかわっかんねー奴からだし)

京太郎(暇って言ったけど、ありゃあ嘘だった)

京太郎(今から予定作るわ)


淡「……えっ」

淡「えと、な、なんで……?」

京太郎「いやー」

京太郎「悪いけどさ、実は予定があったんだよ」

京太郎「ちょっと、色々時間が詰まってるって訳だ」

淡「で、でも……」

淡「さっき、予定はないって……」

京太郎「いやー、直ぐ済むと思ってたからな」

京太郎「そういう意味だと、予定はなかった」


淡「も、もう少しだけじゃん!」

淡「もうそんなに、時間をとらないから……」

淡「だから……」

京太郎「……はぁ」

京太郎「あんまりさ、他人に――女性にこういうこと言うのは……気が引けるし」

京太郎「やるつもりもなかったんだけどさ……」

京太郎「大星プロ」

淡「な、なによ……?」


京太郎「――いい加減にしてくれ。しつこいんだ」


京太郎「こういう、感情に任せた台詞を他人に言いたくはないんだよ」

京太郎「そういう意味で、言っちまう俺はまだまだ未熟モンなんだろうけど……」

京太郎「それでもさぁ」

京太郎「さっすがに、我慢の限界だって……」

淡「な、なにが……」

京太郎「なんていうか、絡み方が流石にうんざりする」

京太郎「元々、知り合いっちゃ知り合いだけど……」

京太郎「こんな風に、休日を一緒に過ごす関係じゃなかっただろ」


淡「……う」

京太郎「なんつーか、さっき自分で言ってただろ」

京太郎「『馴れ合うつもりはない』って」

京太郎「これには、俺も同意するよ」

京太郎「いや、正確に言うなら……」


京太郎「よく知らねー奴と――『馴れ合う理由はない』んだ」

すこやんが見栄を張って「ホ、ホントは彼氏くらいいるからね」
で緊急速報が流れ新聞は各社すこやんで一面を飾り掲示板は鯖落ちの阿鼻叫喚

前の彼氏にクッソ仕込まれてるヒロインとか
早い段階で結婚しちゃって浮気されてバツイチになったヒロインとか
旦那のことが忘れられない未亡人とか
無自覚なビッチとか、自覚してるビッチとか、させ子とか流されちゃう女の子とか
嫌々ながら泡で働いてた女の子とか、PTSDからセックス依存症とか
本人はそれほどでもないのに何故か勝手に男が深みに嵌まっていくタイプとか
肉食系だけど、実はまともな恋愛したことなくて以外に純情なタイプとか
体許すボーダーは低いけど、心はあんま許さんタイプとか


そういうの、二次元ならクッッッッッッッソ大好きだけどさ

このスレではないからな。ニーズと違うし
そこらへんは読者層の違いってことで、勘弁してください

2230あたりから始めるんで、よろしゅう

その手の雑談は、人を選ぶんでほどほどになー

パ二キのR-18はエロじゃなくて鬱なんだよな

このあとヤンデレあわあわになって京太郎の奥さんになるんですよね?

羊水が腐り始める30代?

>>542
あれは素晴らしいビッチだった
自分の精神や状態の安寧のために、見事に性を利用してたからね
そういう自分本意な裏切りとか、本懐です



さーて、始めようか!

このスレは色々シリアスとしんみりが混ざるからほのぼのとは言い切れんけど
少なくとも鬱とバッドエンドは絶対ないで! 基本ギャグだし!

ドーモ、読者=サン
何がとは言わないけどハードな方の憧のオカルトスレイヤーです

今日も安価入る(かもしれん)からよろしくなー




……というか、振り直しの結果ハードじゃなくなったんだけどなぁ

ツンツンデレデレデレしてたら
タイミング悪いツンで京太郎と喧嘩しちゃってアラチャーに浚われただけで

ちくわ大明神(パニキガキタデー)



 京太郎の、静かな怒りと不満を湛えた目線を受けた淡は、


淡「……わかった」


 ただ静かに、そう言った。

 先ほどまでの笑みや、戸惑いを露にした瞳は消えていた。

 答えた後に、背を向ける淡。

 京太郎の態度に対して、なんの感情もぶつけない。

 京太郎が手渡した水着を、棚に戻しにいく。

 その足取りは、重いとも軽いとも言えない平静なものだ。


 大星淡の性格からするなら、もう一悶着あるか。

 それでも、言ってやるのだ。我慢しきれぬのだ。

 そう構えていた京太郎も、これには肩を空かされる気分であったが、


京太郎(これ以上面倒にならないなら、それでいいよな)


 と考えることにして、淡とは真反対へと歩き出す。

 目的のものは、手に入れられたのだ。

 この場をあとにする事への、後悔などあるはずがない。


 ……ただ、気分が乗らない。

 本音と鬱憤をブチ撒けて、晴れ晴れとしたというよりは、

 男として情けない姿を見せてしまったと、歯切れの悪い思いが残る。

 どうにも、後味が悪かった。


京太郎(……)


 子供の悪戯に本気になってしまったような、ある種の大人気なさと言おうか。

 誕生日の関係――情報収集の際知った――で、年齢的に見るなら京太郎が年下だろう。

 しかし、大星淡には、京太郎のような経験がない。

 大学で、モラトリアムを謳歌したことも。

 自主的に専門的な分野の勉強に志すことも。

 歳上の同級生と学業を送ることも。

 多少の能力や天分に差違はあれ、皆が机に向かう大学受験も。

 様々な職種に、パートタイムアルバイターとして顔を出すことも。

 そのどれも、経験していないのだ。


 彼女の人生は麻雀が基盤でできていて、徹底徹尾、それがウェイトを占めていた。

 その麻雀についても、正に天賦。

 己のあるべき姿として、収まっているのだ。

 勿論、実力勝負の世界に長く生きているが故の判断能力や価値観を有しているが、

 それが平静である日常の些細な部分や、根幹となる部分に作用するかはまた、別問題なのだ。


京太郎(……なんか、気分が乗らない)

京太郎(サンドバッグあるとこか、走れるところに顔を出して)

京太郎(今日は、やめとくか……プールは)

京太郎(……なんだよ、あの顔は)

京太郎(冷や水かけられると思ってなかった、犬とか猫みたいな顔しやがって)

京太郎(元はと言えば、お前の方が……!)

京太郎(……)

京太郎(……あー)

京太郎(俺、格好悪りぃ)

京太郎(流石に言い過ぎたか?)

京太郎(女相手に……あそこまで言う必要はなかったかもな)

まだ20代だからね



 一方の、淡はというと……。

 水着を戻したその足で、洗面所の個室に向かっていた。

 ドアを閉めて、そのまま凭れかかる。


淡「……」

淡「『よく知らねー奴と馴れ合う理由はない』……か」

淡「……そんなの、当然だし」

淡「言われなくても、そのつもりだっての」

淡「……」


 呟いてみる。

 他の個室に人がいるなら、すわ病人かと手早くペーパーを回して立ち去っただろう。

 が、幸いながら淡以外に利用者はいなかったが故に、

 己の預かり知らぬところで、黄色い救急車を呼ばれずに済んだ。

 ちなみに、黄色い救急車は都市伝説である。


淡(……ムカつく)

淡(なんなの、あの態度!)

淡(それまで普通そうにしてたのに、いきなり怒り出して!)

淡(嫌なら、最初から嫌ってハッキリ言えばいいじゃん!)

淡(そしたら、そんな奴には私も絡まないっての!)

淡(自分からは何も言わずに、他人に察して貰おうとして)

淡(駄目ならいきなりキレるとか、ワケわかんない!)

淡(……そりゃ、こっちも挑発したけどさ)

淡(バーカ!)

淡(バーカ! 馬鹿男!)

淡(ほんっっっっとに、ムカつく!)

淡(ムカつく! ムカつく! ムカつく!)

淡(絶っっっ対、次からどっかで会ってもシカトしてやる!)

淡(それがいいんでしょ? それなら私も、そうするから)

淡(顔合わせてから無視するのが変だから、話してただけだから……)

淡(嫌って言うなら、こっちから願い下げだ!)



京太郎『……あ、どうも』

京太郎『店屋が被るなんて、珍しいっすねー』

京太郎『なんか用あったら、あっちにいるんで』


京太郎『どーも、大星プロ』

京太郎『偶然って……意外に続くのな』

京太郎『んじゃ』


京太郎『……いや、流石に』

京太郎『どんだけ被るんだよ、これ』

京太郎『……そう思うよな、そっちもさ』


京太郎『……なんだこれ』

京太郎『あー』

京太郎『なんだこれは……ああ、別々で』


京太郎『……なあ』

京太郎『ドッキリじゃ……ああ、ないよな』

京太郎『……折角だし、一緒に食う?』


京太郎『……もう、驚かねえ』

京太郎『そうそう、これお薦めでさ』

京太郎『な? 美味いよな?』


京太郎『だから次も勝って、実力で勝ったって証明してやる』


京太郎『んんッ?』

京太郎『なんだこれは、ンマイなぁぁあ~~~~~!』


京太郎『確かに、その通りだな』

京太郎『ありがとう、大星プロ』


淡(……だったら)

淡(もっと最初から、そう言ってくれても……よかったじゃん)

淡(……馬鹿。馬鹿須賀)


淡(……思えば)

淡(……こっちはさ、研究で色々見て知ってるけど)

淡(そっちは別に、そうでもないんだよね)

淡(……)

淡(……ほんっと)

淡(だったら……そう、言いなよ。そうするから)


淡(……ずっと)

淡(ずっとさ……今まで話してたときもさ)

淡(そう、思ってたんだよね)

淡(……)

淡(ムカ、つく)

淡(だったら、笑うな。愛想笑いすんな。こっちに付き合うな)

淡(嫌なら……無理なんて、させないのに)

淡(……)

淡(……馬鹿)

淡(あのときも、そうだったし……)


京太郎『……いや、悪くないっすよ。これ』

京太郎『知り合いのおばあちゃんが言ってたんだけど……』

京太郎『「服の絵柄とボウリングの球は、見かけによらない」ってさ』

京太郎『俺風に言うなら、「料理と人間は見かけによらない」ってとこっすかねー』

京太郎『いや、無理とかしてないんで』

京太郎『食材勿体ないし、作ってくれた努力と気持ちが勿体ないじゃないっすか』


京太郎『……ん?』

京太郎『ああ、別に本当無理してないから気にすんなよ』

京太郎『不味かったら、食った瞬間に死んでるっつーの』

京太郎『俺が横で教えたのに、それで駄目なら俺の責任だしな』

京太郎『……んじゃ』

京太郎『あんま、気にすんなよ? 次に気を付けりゃいいんだって』

20代中盤のツンデレはうざいが京太郎に非がないかというとそんなに…


淡(……ムカつく)

淡(本当に、ムカつく)

淡(金髪ナンパ男)

淡(ムカ、つく……!)

淡(……っ)


 笑いながらも、奥底では拒絶されていた。

 再戦を近いながら、淡のことを煙たがっていた。

 気遣いに思えたのはやはり、視聴者に向けた点数稼ぎだった。

 自分はそんなことにも気付かなかった。 


 ――。


 気が付けば、頬を涙が伝いそうになっていた。

 悔しさと、怒りと、戸惑いと、悲しさと、苛立ちが綯い交ぜになって、淡の視界を歪め始めていた。

 必死に、それを押し止める。

 感極まって泣いたなど、そんなのダサすぎるのだ。

 誰が、あんな奴の為に泣いてやるものか。

 そんな屈辱的なこと、許せるはずがないのだ。


 ぐしぐしと、目尻を拭う。

 化粧の一つでもしてれば大変なことになったろうが、

 二十代に入って数年だが、淡には必要なかった。

 ただ、目尻が赤くなる。それを誰かに見られるなんて、嫌だ。


淡(……今日、もう、プールって気分じゃない)

淡(帰って……飲もう。飲んで、騒ご)

淡(……)

淡(……)

淡(やっぱ……なにもしないで帰るのも勿体ないから、水着ぐらいは買おうかな)

淡(……)

シズの告白のときといい、何故こうも長くなるのか。訴訟



一見メインヒロインに見えるかもしれませんが、錯覚です
大学のときにもっと濃密なことがあった憧は、付き合えてません
ツンデレ殺すべし。慈悲はない

じゃ、ちょっと安価入れるなー


1:このままプールイベに

2:先にフォローして、プールはラブコメで!


※イベントストックは
 ナンパしてきた不良をムエタイで駆逐する
 ラーメン食べる
 同じ映画を別々に見る
 髪が絡まって密着
 髪が絡まって溺れた淡に人工呼吸

※それ以外も、起きえます

※状態によってはイベントの内容も変わります

※プールはプール、フォローはフォローでイベント内容は違う形で起きます


1:このままプールイベに

2:フォローして、プールはラブコメで!


↓7

2

> 2:フォローして、プールはラブコメで!
たぶんこのラブコメって響きに釣られたやつがいる!

はい、俺です(^p^)

なるほど……
『先にフォローしちまえば、プールはラブコメ』って……実に完璧な作戦っすねー

『1がフォローを思い付くかどうか』って点に目を瞑ればよォォォォオ~~~~~~ッ!

じゃあ別に安価せずに好きなように書けば良かったんじゃ…

じゃあ、軽くやります


軽くだからね! あくまでも、軽くだよ!

なお現時点で1スレの半分ほど使い潰している模様


京太郎(……腹がへったな)

京太郎(だから、苛々してたのかもしれないな)


京太郎(……)


京太郎(正直なところ、咲とのあの一件のせいで……)

京太郎(大星と顔を合わせたくないっていうのが、ある)

京太郎(……まだ、疑惑でしかないけど)

京太郎(咲なら――――俺が、麻雀により魅せられることになった咲なら)

京太郎(軽くこなしそうな、気がするんだ……)

京太郎(……だから)

京太郎(大星とは、会話をしたくないって……きっと無意識に思ってるんだろうな)


京太郎(あいつから真っ直ぐに……)

京太郎(真っ直ぐな目で、リベンジを誓われるのが……辛い)

京太郎(やっぱり、次に咲を上回ってやるって……そう誓えば)

京太郎(馬鹿みてーに、女々しく凹んでる暇がないって……前向きには思える)

京太郎(でも……)

京太郎(大星の眼を前にすると、やっぱり思っちまう。嫌な部分も出てきちまう)

京太郎(『お前のそれは誤解』であって、『俺はそんなんじゃない』って)

京太郎(一瞬でも、そんな気持ちが胸を過る)


京太郎(だから、こんだけ顔を合わしてんのに……)

京太郎(俺はあいつがどんな奴なのか、知らない)

京太郎(下手に会話が発展して……あの話題になったとき、ボロを出しちまったらと思うと)

京太郎(どうしても、大星との会話を避けたくなるんだ)


京太郎(……どうにも、だ)

京太郎(ブルー入ってんのかな、俺)

京太郎(あの戦いで負けたら……やめようとも、思ってたしな)


京太郎(そういう意味で……)

京太郎(俺、大星に対して八つ当たりしてるようなもんだよな)

京太郎(あいつが悪いわけじゃないんだから)

京太郎(むしろ、俺が勝手な気持ちを……負い目を抱いちまってるだけだ)

京太郎(……そういう意味では、謝らないとな)


京太郎(で・も・な)

京太郎(そういうの抜きにしても、あいつは訳が判らん)

京太郎(嫌がってる癖に、この間、嬉々としてからかいに来たのはなんなんだ?)

京太郎(嫌な奴に嫌がらせして、溜飲を下げるつもりだったのか?)

京太郎(なんでそんなに難儀なことを……)

京太郎(嫌なら、出来る限り関わらないようにすると思うがな……)

京太郎(……)

京太郎(……いや、待てよ)

京太郎(あれは、あいつなりにコミュニケーションをとろうとしてたんじゃないのか?)

京太郎(そうだ。そうだよ)

京太郎(きっとアイツは、部長と同じようなタイプで……からかうのや嫌がらせが好きなんだ)

京太郎(素の状態がそんなんで、なんとか絡もうとしていたから……)

京太郎(だから、あんな嫌がらせ紛いのからかいかたをしてきたんだ!)


京太郎(……なるほどな。理解したぜ)

京太郎(あれは、あいつなりのコミュニケーションだったんだ!)

京太郎(そういう風なのしかできないんだろうな……)

京太郎(宮永プロみたいな例外を除いて、あいつにはああいうアプローチの仕方が普通なんだよ!)

京太郎(そうだったのか……)

京太郎(形が変でも、大星なりになんとか歩み寄ろうとしてたんだな)

京太郎(……そうとも知らず、悪いことをしたな)

寝落ちしてた。すまんち

ええんやで

照「咲と幼馴染なんだから咲の姉の私と京ちゃんも幼馴染」
京太郎「え…何それ…知らん……怖……」

こんな感じにもなり得たのか

・クウガ(2000の技的な意味で)
・アギト(料理的な意味で)
・555(一匹狼(孤独のグルメ)的な意味で)
・響鬼(鍛えてる的な意味で)
・カブト((知り合いの)おばあちゃんが言っていた的な意味で)
・電王((阿知賀の)特異点的な意味で)
・W(精神的にハーフボイルド的な意味で)・ウィザード(ショータイム的な意味で)

ライダー要素フルコンプまでもう少しだな

龍騎要素は餃子作るぐらいでいいやろ(適当)

昭和ライダーもたまには思い出して下さい(切望)

>>687
だって
・ライダーマン(非オカルト)
・スーパー1(拳法(ムエタイ)家)
・ZX(忍者)

くらいしか無いんですもの……本郷、一文字要素には届かないし、X(水泳)要素はコンマ外れちゃったし

京太郎が両腕にテスラコイルを埋め込むんです?

恋愛方面抜きも含むなら憧、小走先輩、和の3強だと思う

こんな幸せな世界線もありえたのか


742 1 ◆rVyvhOy5r192 saga 2013/09/14(土) 19:23:36.52 ID:atZ/KTTao

憧「誕生日おめでと」

憧「あー……うん。駄目ね、これ」

憧「駄目だ、これ……似合いすぎるわ」

憧「これだと、京太郎のイケメン具合が強調されちゃう」

京太郎「ありがとな」

京太郎「……あと、心配すんなよ」

憧「ふふ?ん? 本当に大丈夫?」


憧「2月2日が誕生日って、正直損な感じがしない?」

京太郎「そうか?」

憧「冬も終わりだし春にも遠いし、親からも微妙なプレゼントしか貰えなさそうっていうか」

憧「中途半端な時期だから、あんまり祝って貰えなさそう」

憧「大学だと、講義も休みになっちゃうしさ」

京太郎「ん……ああ」

京太郎「……まあ、早生まれのやつって皆そうなんじゃねーの?」

憧「そうかな」

憧「ま、あたしはこれから毎年祝ってあげるし……」

憧「もうひとつ、取って置きのプレゼント用意してるけど」

京太郎「マジか?」

京太郎「でも、悪いって……そんなにしてもらったら」

憧「いいって。ホラ、前向いて歩きなよ」

憧ちゃんをビッチ呼ばわりするのはやめるのです僕たち!


緊縛プレイからの騎乗位で、「ソッチの気はない」って劉さんやっぱりホモなんですねヤッター

ところでミサイル乗っ取っても、いざ撃ったらカニモフさんたちも死ぬから脅しにならないんですがそれは
音声認識もあるだろうし……大丈夫っすか、アレキサンダー先輩

まあ、軍人だから捨て駒上等、道連れ覚悟路線で威力交渉するつもりなんだろうけど

ちなみにもし憧ちゃんと結婚して2位なら、能力的には

「危険牌察知」
「一部直撃無効」
「放銃した相手は数局聴牌にマイナス補正」
「神憑り的な幸運がないと即死レベルの和了」

とか、訳の判らない強さやったで


早く1位、4位、5位、7位、11位、14位が明かされんかなー

さて、始めようかー

寝落ちはどうにかしたいんだけどね


京太郎(……身体動かしたら、落ちついたな)

京太郎(やっぱり……俺が悪いな)

京太郎(あいつの絡み方はともかく……あそこまで突き放す、角が立つ言い方は控えるべきだった)

京太郎(なんつーか、な)

京太郎(昔、本当に最初の頃の……優希を相手にしてるみたいで)

京太郎(色々思い出して、どうにも変な感じになっちまうんだよな)

京太郎(優希……どうしてんだろうな)

京太郎(……はあ)

京太郎(アイツに、こんな姿見せられないな)

京太郎(格好悪いぜ……笑われる)

京太郎(……よし、うだうだ考えるのは面倒臭え!)

京太郎(腹も減ったしラーメンでも食いに行こう!)


京太郎(……ところで)

京太郎(優希みたいな感じだったら、実は俺に気があったりして……)

京太郎(ま、ないな。ないない)

京太郎(似たような感じの憧が違ったんだから、そんなことないよな)

京太郎(人それぞれだよなー)


  ◇ ◆ ◇


京太郎「……」

淡「……」


京太郎(気まずい過ぎィィィイ!)

京太郎(なんでその日の内にまた遭遇すんだよ!)

京太郎(……相席オッケーとか言わなきゃよかった)


京太郎(そりゃ……)

淡「……」

京太郎「……」

京太郎(あんなこと言ったあとなら、こうなるって)

京太郎(視線も……合わせたくないよな)

京太郎(逆の立場なら、俺もそうだ)

京太郎(……はあ)

京太郎(本当は、頭冷やす時間を置いてからがいいんだよな)

京太郎(こうなったときって、変に謝られても余計苛々するだけだしさ……)

京太郎(しっかし……)

京太郎(話を切り出す……きっかけが、ねえ)

京太郎(……ま)

京太郎(とりあえずはさっさと、謝ろう)

京太郎(んで……時間をおくしかないな)


京太郎「あのさ――」

「――お待たせしましたー」


京太郎(タイミング悪すぎィィィイ!)

京太郎(え? なんなの? 誰か俺に恨みでもあんの?)

京太郎(運命の神様はD以下で、俺の発言にブチ切れてるのかよ!?)

京太郎(あー)

京太郎(帰りてえ……)

京太郎(大星の奴、食い始めてるし)

京太郎(……食券式じゃなかったら、店変えたのにな)

京太郎(これだから食券式は嫌なんだよ)

京太郎(なんか、せっつかれてるっていうか……流れ作業で相手にされてるっつーか)

京太郎(飯屋であっても、ものを食う場所じゃないって感じが……)

憧「そうです…須賀京太郎の家内ですが…はい?ちょっと給与の件で」

憧「え…?」


京太郎(おー、おー)

京太郎(メチャメチャ急いでるってワケじゃないけど……結構、急いで食べてるな)

京太郎(そりゃ、さっさと食べて立ち去りたいよな)

京太郎(……この間、猫舌とか言ってなかったか?)

京太郎(思わず、宮永プロにするみたいに……ふーふーしてやりそうになった覚えがある)

京太郎(……)

京太郎(まあ、いいや)

京太郎(……どうすっかな)

京太郎(食べてるときに話しかけられると、尚更苛立つよなぁ……)

京太郎(少なくとも、俺はそうだし)

京太郎(切り出せねえなぁ……話が、よォ――――)

京太郎(……結構、水飲むなぁ)

京太郎(猫舌なんだよなぁ……やっぱり)


京太郎(食べづらそうだな、大星)

京太郎(髪の毛、掻き上げながら必死に頬張って……)

京太郎(そりゃ……ラーメンみたいな髪の毛ぶら下げて、ラーメンは無謀だよ)

京太郎(……)

京太郎(なんかこれ、エロいな)

京太郎(額に汗浮かべて、髪の毛掻き分けて……若干涙目でラーメン頬張るってさ)

京太郎(エロい)

京太郎(間違いなくエロい)

京太郎(麺類食べる髪の長い女はエロい)

京太郎(……)

京太郎(……俺は何を言ってるんだろうか)

京太郎(相手は、大星だぞ?)

京太郎(落ち着け、俺は腹が減っているんだ)


京太郎「大星プ――」


淡『ちょっと、プロって呼ばないでよ!』

淡『オフなの! 判るでしょ!』


京太郎「……」

京太郎「……大星」

淡「……」

京太郎「これ、使えよ」

京太郎「ヘアピンとゴム……あった方が食べやすいだろ?」

淡「……」

淡「……ありがと」

京太郎「……いや」


京太郎「……」

淡「……」

京太郎「……」

淡「ふー、ふー」

京太郎「……」

淡「ふー、ふー」

京太郎「……」

淡「ふー、ふー」

京太郎「……」


淡「……んっ」

淡「……」

淡「……あひゅい」

淡「……」

淡「ふー、ふー」


「お待たせしましたー」

京太郎「あ、どうも」


京太郎「……いただきます」

京太郎「ふー、ふー」

京太郎「湯気、すごいなこれ」

淡「……」

京太郎「……」

淡「……」

京太郎「……」


淡「……それ」

京太郎「ん?」

淡「……同じ。私のと」

京太郎「ああ……」

京太郎「……」

京太郎「……弘世先輩に、薦められたんだよ」

淡「……そっか」

京太郎「……」

淡「……」


京太郎「……」

淡「ふー、ふー」

京太郎「……」

淡「ふー、ふー」

京太郎「……なあ」

淡「ふー」

淡「……何?」

京太郎「いや、さ」

京太郎「冷ますんなら……こう、こんな風にだな」

京太郎「スープから一気に麺を持ち上げて、空気にさらした方がいいぞ」

京太郎「その方が、よく冷える」

淡「ふーん」

京太郎「俺も、わりと猫舌だからな」

淡「……ふーん」


京太郎「……」

淡「……」

京太郎「……」

淡「……」

京太郎「……ご馳走さま」

淡(早ッ!? スープ全部飲み干してるし……)


京太郎「……」

淡「……」

京太郎「……」

淡「……」

京太郎「……」

淡「……」

京太郎「……なあ」

淡「……ねえ」


京太郎「……!?」

淡「……!?」


京太郎「……」

淡「……」

京太郎「……いいぞ、先に言って」

淡「……別に。大したことじゃないから」

京太郎「……そうか」

淡「……うん」


淡「……」

京太郎「……」

淡「……ねえ」

京太郎「……ん?」

淡「……そっちは、なんて言おうとしてたの?」

京太郎「……ああ」


京太郎「……さっきは、悪かった」

京太郎「ちょっと俺、余裕がなくなってたんだ」

京太郎「あんな言い方はさ……改めて、酷いと思う。我ながら」

淡「……」

淡「……別に」

淡「……」

淡「よく知らねー奴と、馴れ合う理由はないんでしょ?」

淡「そんなの、当然だよ」

淡「……」

淡「だから別に、どうでもいい」

淡「あんたみたいなよく知らない奴が謝ってきても、どうでもいいから」

淡「……」


京太郎「……それでも」

京太郎「いや……だからこそ、謝らせて貰う」

京太郎「そうじゃないと、筋が通らない」

淡「……」

京太郎「あれは……さ」

京太郎「お前なりに、俺のこと知ろうと……お互い『よく知らない奴』じゃなくそうと」

京太郎「そうして、くれてたんだろ?」

京太郎「それなのに……全然気付かないで」

京太郎「あんな風な言い方をして、悪かった」


淡「……」

淡「別に、そんなんじゃないから」

淡「それより……もう、私に構わないでよ」

淡「さっきのではっきり判ったけど、やっぱりあんたのこと……嫌い」

淡「どうせ今のだって、取りあえず頭下げとこうとか思ってんでしょ?」

淡「本当はそんなことないのに……」

淡「謝るのが、大人の対応とか思ってるんでしょ?」

京太郎「……それは違うぞ」

京太郎「俺は――」


淡「――うっさい!」


淡「私のこと、嫌なら……無理して合わせなくていい!」

淡「そんなんするくらいなら、話して来なくていい!」

淡「そういうのは嫌だから、もう顔見せんな!」

淡「私は、あんたみたいな奴が嫌いだ!」

淡「……大、嫌いだ」

京太郎「……」

京太郎「……すまん」


淡「……」

淡「……ごめん」

淡「今のは……私も、言い過ぎた」

淡「でも……」

淡「無理して、話しかけてくれなくていいから」

淡「私もそうするから……須賀もそうしなよ」

淡「……」

淡「須賀はさ、忙しいでしょ」

淡「あんな麻雀の打ち方なのに……色々、番組出てて」

淡「……だから」

淡「別に無理に、気を使ってくれなくていいから……さ」


京太郎「いや、俺は――」

淡「ご馳走さま!」


淡「それじゃあね」

淡「私はもう、話しかけないから」

淡「自分麻雀にだけ、集中してなよ」


【大星淡との思い出が更新されました!】

【Gaea Memory『喧嘩(大星淡)』を入手しました!】


※別にメモリが手に入ったから、だからどうという話でもない


ごひ、教えてくれ
俺はあと何回ツンデレあざとい淡を書けばいいんだ?
ゼロは答えてくれない



なんかさ
こいつら言うこと聞かないんだけど

エルシィ、エンディングが見えたぞ!


というわけで、プールに行きますかね
コンマ入りますんでよろしゅう


【プールに浮かぶ水死体(嘘)】


京太郎「……さて。来ましたよ、プール」

京太郎「これでナンパは無理でも、メアドくらいは……」

京太郎「……」

京太郎「……そんな、気分にはなれねーよ」


淡『――うっさい!』

淡『私のこと、嫌なら……無理して合わせなくていい!』

淡『そんなんするくらいなら、話して来なくていい!』

淡『そういうのは嫌だから、もう顔見せんな!』

淡『私は、あんたみたいな奴が嫌いだ!』

淡『……大、嫌いだ』


京太郎(嫌われてるって、知ってはいたけど……)

京太郎(やっぱ、いざ面と向かってそれを言われると……きっついな)

京太郎(大星であっても……誰かに拒絶されるのは、辛い)

京太郎(……はあ)

京太郎(あれから時間置いたけど、やっぱ来るなぁ……こういうの)

京太郎(つーか)

京太郎(アイツには、俺が無理して話しかけてるって……そう見えたのか?)

京太郎(……見えたんだろうなぁ)

京太郎(流石は、魔物級だよなぁ……)

京太郎(咲も宮永プロも、なんだかんだ直感すげーもんな)


京太郎(……俺、そんなに無理してる顔してるか?)

京太郎(別に、いつも通りだと思うけどな)

京太郎(やってることも、ここ暫くは大して変わらんし……)


京太郎(……あー)

京太郎(なんなんだよ、本当……)

京太郎(あー)

京太郎(あー……)

京太郎(……)

京太郎(よし、こんな時は目の保養だな!)

京太郎(折角、若いちゃんねーが多い場所に来たんだし!)

京太郎(いつ水着とボイン見るの? 今でしょ!)

京太郎(暫く麻雀の方の牌(パイ)オンリーだったし……別のパイも見ないとな!)

京太郎(乙な方のパイを!)

京太郎(よっしゃぁぁぁぁぁぁぁぁあああああ!)

京太郎(……)

京太郎(……何言ってるんだろう、俺)

京太郎(これは、疲れてるのかも知れない)


京太郎(……っと、松実さんからメールだ)

京太郎(防水ポーチに携帯入れてるから、濡れる心配もないしな)

京太郎(えーっと、何々……?)


京太郎(『須賀くんは何をしていますか? 私は元気です』)

京太郎(『ご飯ちゃんと食べてる? 無理してないかな?』)

京太郎(『休みたくなったら、いつでもうちの旅館に遊びにきてください』)

京太郎(『あと、小走プロとのタッグマッチ優勝を見ました。おめでとう!』)

京太郎(『おねーちゃんと一緒に、テレビの前で応援してました』)

京太郎(『知ってるかな? 私、昔の小走プロと戦ったことあるんだよ!』)

京太郎(『ドラは私のところにあるのに、凄い追い上げをしたのにびっくりしました』)

京太郎(『奈良県個人一位だったんだよ? すごいね~』)


京太郎(……癒される。結婚したい)

京太郎(……)

京太郎(この後の文さえ、なければ)


京太郎(えーっと)

京太郎(『それはそうと、昨日かなりのおもちをおもちなお客さんが来ました』)

京太郎(『思わず変な声が出そうになるくらい、すばらっ!だったよ』)

京太郎(『あ、すばらって言うのは花田プロの口癖で……』

京太郎(『って、同じ業界の須賀くんが知らないわけなかったね。えへへ、失敗失敗』)

京太郎(『私、昔に花田プロとも一緒に打ったんだよ~? すごいでしょ』)


京太郎(可愛い)

京太郎(正直あの人自身スタイルいいし、付き合いたい)

京太郎(なーんてな、ハハハ)

京太郎(……無理だって。判るから)

京太郎(だってさぁ……)


京太郎(『話を戻すね!』)

京太郎(『その、おもちの人のおもちは一見しておもちってわからないんだけど』)

京太郎(『でも歩き方から考えるとどうみてもおもちをおもちで』)

京太郎(『結構着痩せするタイプのおもちらしくて、服の下は中々におもちらしいおもちなんだよね』)

京太郎(『体のラインが判りづらい服を着ているあたり』)

京太郎(『実は自分のおもちにいい印象をもっていないのかもしれないね。勿体ないよね』)

京太郎(『そして、なんとね!』)

京太郎(『この人が着替えてるところに立ち会う機会があったんだよ!』)

京太郎(『でね、でね! この人のおもちは――(後略)』)


京太郎(……知ってた。こういう人だって知ってた)

京太郎(この手の話題を、あっけらかんと振ってくるあたり……)

京太郎(絶対俺、男として意識されてないよな)

京太郎(……)

京太郎(……はぁ、知ってた)

京太郎(俺は巨乳に対して縁がないこと、知ってた)


京太郎(さて……返信、どうしようかな)

京太郎(いや、巨乳好きだけどさ)

京太郎(流石に、女性相手にそんな話とかできねーから)

京太郎(そこまで俺、狂ってないから)

京太郎(そうだな……えーっと)


京太郎(『なるほど、それは松実さんの言うようにすばらっ!ですね』)

京太郎(『松実さんが喜ぶところがありありと目に浮かんで、俺もその場にいる気分になりました』)

京太郎(『……いや流石に、着替えに立ち会うって意味じゃないですよ(笑) 念のため』)

京太郎(『俺は今日は、オフです』)

京太郎(『プールに来てます。運動と……目の保養に(笑)』)

京太郎(『なーんて、俺がこんなこと言ってるって世間様に知られたら困るんで、内緒ですよ?』)

京太郎(『二人だけの秘密ですね』)


京太郎(……で)


京太郎(『どうせなら、松実さんと一緒にプールに来たいなーって』)

京太郎(『そんな風に思ってました。おもち品評会的な意味で』)

京太郎(『……まあ、松実さんの水着が見たいって言うのもありますけど(笑)』)

京太郎(……いや、これは不味いか?)

京太郎(変に意識されて、メールしてくれなくなったら悲しいしな)

京太郎(脈が全然なくても、お疲れさまメールに結構癒されるんだよな)

京太郎(……はぁ)

京太郎(いいや、これも送ろう)

京太郎(んで、ついでに……)


京太郎(『もし良かったら、そっちに休みに行くときに……海とか行きませんか?』)

京太郎(『今年の夏も麻雀付けってのは寂しいんで、できればどこかに遊びに行きたいです』)

京太郎(『松実さんさえよければー、なんですけど……』)

京太郎(……)

京太郎(結構、思いきったな……俺)

京太郎(ちょっと露骨か……?)

京太郎(……)

京太郎(ええい、ままよ!)


京太郎(……)

京太郎(……)

京太郎(……返信、まだか)

京太郎(……)

京太郎(……)

京太郎(……やっべ、ぶっこみ過ぎたか)

京太郎(……)

京太郎(……)

京太郎(……この時間、心臓に悪いよな)

京太郎(……)

京太郎(……)

京太郎(……まだかよ)

京太郎(……)

京太郎(……)

京太郎(……これ、まずったパターンか?)


京太郎(……)

京太郎(……)

京太郎(……いやでも、あの人結構長文書くし)

京太郎(……)

京太郎(……)

京太郎(……今、忙しくなったのかも知れないし)

京太郎(……)

京太郎(……)

京太郎(すげー不安だ)

京太郎(……)

京太郎(……)

京太郎(やっべ、引かれたらどうしよう……)

京太郎(……)

京太郎(……)

京太郎(何で俺、プールに来て携帯と睨めっこしてんの?)


京太郎(おっ、返信来た!)

京太郎(タイトルは……『いいね』!?)

京太郎(よっしゃぁぁぁぁぁぁぁぁあああああ! これ、来たんじゃね!?)

京太郎(おもち狂いってとこ除けば、松実さんスゲーいいもんな!)

京太郎(可愛いし、気が利くし、優しいし、家事できるし……スタイルいいし)

京太郎(頑張れメール、凄い励まされるし)

京太郎(前に『いやでしょう』の企画でいったとき、かなりこっちに気を使ってくれたもんなぁ)

京太郎(結構、マジなんだよなぁ……)

京太郎(うおー、やっべやっべ!)

京太郎(テンション上がってきたぜ!)


京太郎(えーっと、本文は……何々?)

京太郎(『海とか、とっても楽しそうだねー』)

京太郎(『寒がりのおねーちゃんと違って、私は水着も平気だよ?』)

京太郎(『でも残念ながら、奈良には海がないんだよね。これが』)

京太郎(『それに……夏場は、忙しくなっちゃって……』)

京太郎(『海まで遊びに行って、帰ってくるのは難しいかな?』)

京太郎(『お盆はお休みするけど……ちょっと予定があるんだ』)

京太郎(『誘って貰って嬉しかったけど……ちょっとごめんなさい、だったよ』)

京太郎(『海は無理だけど、うちには温泉があるから』)

京太郎(『入りに来てくれると、嬉しいな~(*´ω`*)』)


京太郎(……ドSか)

京太郎(タイトルで期待させといて、ドSか)


京太郎(これは……どっちなんだろ)

京太郎(角が立たないようにお断りのメールなのか)

京太郎(それとも本当に忙しくて、残念に思ってるのか)

京太郎(……)

京太郎(……メールだと、そのあたりの機微がわからないんだよな)

京太郎(視えないから苦手だよ、メールはさ……)

京太郎(……あー)

京太郎(金だけ落としに来いって意味とかじゃないよな……)

京太郎(いや、松実さんに限ってそんなのはないな)


京太郎(……)

京太郎(とりあえず、無難に返信しとこう)

京太郎(あー)

京太郎(……今思ったけど、松実さんって穏乃の話に出てたよな)

京太郎(話に出ても顔が分からないから……全然印象に残ってなかったけど)

京太郎(そっか、穏乃と憧の先輩なんだな)

京太郎(……考えてみれば。灼もだな)

京太郎(……)

京太郎(なんつーか、凄い縁やな)

エンディングが見えたのに
何故かクロチャーが出張って来る件について。訴訟


寝ますわー
おやすみー

新郎が五回ほど攫われる

基本的にどっちが告白しても、普通に付き合う程度の好感度やで
フラグ勢(判定時高コンマor好感度高勢)はな

お試し含めてな


あと、アコチャーは大学の友人やけどバードじゃないとは一言も言ってへんで

×バード
○ハード

危うくイカサマ師か、託卵になるとこやった


【温泉に浮かぶ焼死体(嘘)】


玄「……今大丈夫かな?」

玄「迷惑だったりしないかな?」

玄「……うーん」

玄「須賀くん、忙しそうだから……あんまり変なメール送ったら、きっと困るよね」

玄「……そうだ !」

玄「須賀くんもおもち好きだから、おもちのことを乗せたら喜んでくれるよね!」

玄「えーっと……」


玄「……うん、これでよし!」

玄「これならきっと自然に、メールが続くよね!」

玄「……」

玄「……」

玄「……お仕事中だったかな?」

玄「……」

玄「……」

玄「……でも、もうちょっと待ったら返信が来るかも」

玄「……」

玄「……」

玄「……どうしよう。長文過ぎて、面倒だって思われてたりして」

玄「やっちゃったかなぁ……」

玄「おねーちゃんが居たら、相談できるのに……」

玄「……」

玄「……迷惑になってないかな?」

玄「……それが、一番心配」

玄「……」

玄「……」

玄「やっぱり、やめとけば良かった……?」

玄「……」

玄「……うぅ」

玄「長すぎたよね、やっぱり……」

玄「……」

玄「……」

玄「……忙しいのかな」

>>816
灼「だからもっと遠くまで君を」
穏乃「奪って逃げる」
晴絵「ラララ」
憧「千の夜を飛び越えて」
宥「走り続ける」


玄「……!」


玄「……あ、広告メールだった」

玄「……」

玄「……」

玄「……どうしよう。失敗しちゃった……?」

玄「……」

玄「……」

玄「……それともやっぱり、おもちの話はやめた方が良かったかな」

玄「須賀くん……好きって判るけど、恥ずかしそうにしてたよね」

玄「……どうしよう」

玄「女なのにおもちについて熱く語る女って……引かれるのかな?」

玄「……おねーちゃん居たら、相談できるのになぁ」

玄「須賀くんの趣味とか、訊いてくれないかな……?」

玄「麻雀は……仕事じゃないときは、仕事を忘れたい人かも知れないから……」

玄「うーん」

玄「……」

玄「……」


玄「……!」

玄「あっ、来た!」

玄「えーっと、何々……?」

玄「なるほどなるほど……ふーむ」

玄「やっぱり、おもちの話は好感触なのかな」

玄「良かったぁ……」

玄「うんうん」

玄「判るよ。いっつも目を使ってるもんね」

玄「……ふふ」

玄「内緒かぁ……」

玄「……こういう、二人だけの秘密は親密度を上げるって雑誌にも書いてあったから」

玄「えへへ……好印象なのかな?」

ちいと風呂ば入ってきます
40分ほどお待ちを

オカルト能力は当人の心のスキマに由来し、いずれそれは心を虚無と破滅に導き、人間性を失わせる
そうなる前にそのスキマを埋めるのだ! 戦えオカルトスレイヤー(物理なし)!

みたいな、神のみぞ知る世界的なスレを誰か建てて下さいオナシャッス!


すまんち。ちょいと出かけてきます
パシリやねん。2010までお待ちを

影が薄くなりすぎて、妖怪みたいに忘れ去られた存在と見なされ幻想入りとかな
まあ、無縁塚あたりでモブ妖怪に食われるんやろうけど


おまたせー、始めるよー


玄「それで……えっと」

玄「プールか……いいね。いいね」

玄「品評会って、須賀くんもやっぱりおもちが大好き――」

玄「って、えええええええええええええええ!?」

玄「わ、私の水着が見たい……!?」

玄「えっ、えっ、えっ……?」

玄「い、一緒に海に行きたい!?」

玄「は、ううう……」

玄「ぅぅぅう……」


玄「……」

玄「も、もしかして……」

玄「これって……デートのお誘いなのかな……?」

玄「……で、でも私」

玄「おねーちゃんみたいに凄いおもちあるわけじゃないし……」

玄「うぅぅぅぅ」

玄「……どうしよう」

玄「やっぱり、デートなのかな……これ」

玄「でも……でも、でも、でも……!」

玄「いきなりこんなこと、言われても……」


玄「……」

玄「……奈良には、海ないし」

玄「もしかしてこれ……お泊まりデート……?」

玄「あう……」

玄「須賀くんと……お泊まり……」

玄「……」

玄「……」

玄「えへへへへ」

玄「……」

玄「……」

玄「……はう!?」

玄「……」

玄「……」

玄「は、早いよ! まだ早いよ!」


玄「……で、でも」

玄「まだ苗字でしか呼んでくれてないのに……お泊まりはないよね」

玄「……」

玄「……どうなんだろ」

玄「……どうしよう」

玄「おねーちゃんが、居てくれたらなぁ……」


玄「須賀くんは……爽やかだから」

玄「本当にただ、海に遊びに行きたいってだけなのかも……」

玄「私、おねーちゃんみたいにおもち大きくないし……」

玄「お泊まりなら、お泊まりって言うよね……?」

玄「……どっちなんだろう」

玄「聞いた方がいいのかな……?」

玄「……」

玄「……でも」

玄「自分から聞くと、誘ってるみたいで恥ずかしいし……」

玄「違ったら、もっと恥ずかしいよね……」

玄「それで避けられたりしたら……」

玄「……」

玄「……うーん」


玄「どうなんだろう……?」

玄「もし、本気だったら……」

玄「駄目って言ったら、別の時間とか出してくれるよね……?」

玄「……ざ、雑誌には」

玄「そんな風に書いてあったから……」

玄「……」

玄「……お盆には、お墓参りしなくちゃいけないし」

玄「……どうしよう」


玄「それとなく……聞いてみればいいのかな」

玄「ちゃんと、行きたいなってのは書いて……」

玄「あと、家に泊まりきてって書いたら……察してくれるよね?」

玄「これだけ聞いたら、私も須賀くんに会いたいんだって……アピールしてるって」

玄「……うん!」

玄「がんばるよ!」


玄「で、でも……」

玄「あんまり露骨だと……あれだから」

玄「その気がないなら」

玄「うちの旅館に……って、意味にも取れるようにしておこう」

玄「勘違いで、嫌われちゃったら怖いよね……」

玄「あんまりガツガツ行く女の子は嫌がられるって、あるよね」

玄「……」

玄「……うーん、でも」

玄「……す、須賀くんが私を?」


玄「ないない、ないよね」

玄「だって須賀くん、格好いいし……」

玄「美人さんとも知り合ってそうだし……」

玄「はぁ……」

玄「……私も、プロになってたら違ったのかな?」

玄「はぁ……」


玄「せめて、夏の間には……」

玄「京太郎くんって呼べるくらいにはなりたいなぁ」

玄「はぁ……」

淡編なのに何故か出張るクロチャー

さて……いこうか


【プールに浮かぶ水死体(仮)】


京太郎(……はあ)

京太郎(フラれたなぁ……はは)

京太郎(虚しいなぁ……)

京太郎(……)

京太郎(……どうしようか)

京太郎(……)

京太郎(……そうだな)

京太郎(ああ、それしかない)

京太郎(有言実行じゃないと……男じゃない)

京太郎(そうだろ、穏乃?)


京太郎(……)

京太郎(……視える)

京太郎(視えるよ……)

京太郎(サングラスごしでも……ハッキリと。中々のおもちが)

京太郎(眼をフル活用だ……!)

京太郎(サングラスで目線を隠しつつ……)

京太郎(その実、女の子の胸部を凝視――)

京太郎(視えるぜ……はっきりと)


京太郎(これは……俺が助平ということじゃあない)

京太郎(皆の笑顔を守るためなんだ)

京太郎(例えば……仮に俺が須賀プロとバレたとしよう)

京太郎(そうすると、俺のファンは悲しむ。俺の関わってきた人たちも)

京太郎(『プールで水着姿の女性を視姦! 変態麻雀プロを激写!』)

京太郎(万が一、こんな週刊誌の記事ができてしまったら……)

京太郎(俺を応援してくれている人たちは、笑顔じゃなくなる)

京太郎(そして……激しく視られている女の子たちも、侮蔑や嫌悪を抱くだろう)

京太郎(つまり……笑顔が失われる)


京太郎(俺は――)

京太郎(強いられているんだよ! 皆の笑顔を守ることを!)

京太郎(……うへへ)


京太郎(おっ……あれは)

京太郎(恥ずかしがり屋なのか? パーカー着てるな)

京太郎(しかも前、閉めてるし……)

京太郎(おお)

京太郎(中々の脚だ。いい脚だな)

京太郎(触りたいぜ……いや、頬擦りしてもいいくらいだ)

京太郎(……)

京太郎(穏乃も、灼もいい脚だったなぁ)

京太郎(何となく、歳を重ねるごとに……おもち以外もいいと思うようになってきた)

京太郎(進化するからこその人間だよな)

京太郎(人間を――エロを、嘗めんなよ!)


京太郎(……で、肝心のおもち)

京太郎(ほほう。ほうほう)

京太郎(なんか、『パパウ、パウパウ』みたいな感じだな……今の言い方)

京太郎(……どうでもいいけど)

京太郎(ふーむ、ふむふむ。なるほどな)

京太郎(隠してるのは自信がないのかと思いきや……いいものじゃないですか)

京太郎(松実姉妹に比べるのは酷ってモンだけど……中々に中々だ)

京太郎(谷間は間違いなく作られるな! そこに神殿を建てよう!)

京太郎(恥ずかしがり屋さんなんだろうなぁ……うんうん、いいね)

京太郎(だけどそれは……恥ずかしがるものじゃないぜ! 俺が保障する!)

京太郎(そんで、そんなパーカー程度なんて――)

京太郎(俺の前じゃ、まるっとお見通しだ! 丸裸だぜ! 下の水着が!)

京太郎(視える……視えるよ)

京太郎(隠された、その中々に『すばらっ!』な、おもちが!)


京太郎(金髪なんだけど、地毛なんかな)

京太郎(染めた金髪さんなら、パーカーは着ないか前は開けるもんな)

京太郎(いいね、いいね)

京太郎(可愛らしいじゃないか、金髪さん――)

京太郎(――)

京太郎(――金、髪?)


淡「……ぁ」


京太郎(……)

京太郎(……)

京太郎(……神様、俺のこと嫌いなの?)


京太郎(アイエエエエエエエエエ!?)

京太郎(ナンデ!? 大星ナンデ!?)

京太郎(ファッキンブッダ! ゲイのサディストこの野郎!)


京太郎(あー……気付かれてるよ、大星に)

京太郎(ガン見して選別してたのは……バレてないよな)

京太郎(おっ、目を反らしますか。そうですか)

京太郎(……)

京太郎(俺もそうしたいよ、ホント)

京太郎(なんでまた、ここにきて大星と会うんだよ)

京太郎(……はぁ)

京太郎(一気に気持ちが沈んだ)

京太郎(神様とか運命は、よっぽど俺のことが嫌いなんだな)

京太郎(このまま生きてたら……)

京太郎(俺からカピ以上の何を奪うの?)

京太郎(結婚したら、浮気されちまうのか?)

京太郎(麻雀、もっと引きが悪くなるの?)


京太郎(大学2年のあのときに比べりゃマシだけどさ……)

京太郎(つーか、あれは……比べ物にならないぐらい酷かったけどさ)

京太郎(最近の状況も、わりかし辛い)

京太郎(……)

京太郎(……萎えた。気持ちの方が、完全に)

京太郎(……はぁ)

京太郎(……)

京太郎(大星も、大変だよな……)

京太郎(向かう先、向かう先で……大嫌いな相手と出会ってさ)

京太郎(お互い……運がないよな)

京太郎(……いや)

京太郎(アイツは、麻雀に運を全部つぎ込んでるのかもな)

京太郎(……はは)

京太郎(同情するよ。変な言い方だけどさ)


京太郎(……)

京太郎(……気分でもないし、軽く焼くかな)

京太郎(オイルもってくりゃよかった……オリーブオイル)

京太郎(……いや、オリーブオイルは嘘だけど)

京太郎(はぁ……)


京太郎(やえさんが居たら、からかって気持ちを落ち着かせるのになぁ……)

京太郎(ハギヨシさんがいるなら……もっと楽しいだろうしさ)

京太郎(……はぁ)

京太郎(もう、ひたすら泳ぐか寝っ転がるかのどっちかだよ)


京太郎(あー)

京太郎(和とプールに行きたい)

京太郎(……和、どうしてるんだろ)

京太郎(在学中に旧司法試験通って、そっちの道行ったのは知ってるけど……)

京太郎(最後の方とか忙しくって、殆ど麻雀部の方に顔出せてなかったもんなぁ)

京太郎(憧とはよく、つるんだけどさ……)

京太郎(……あいつも)

京太郎(あんだけ可愛いんだから、彼氏作ればいいのに……勿体ない)

京太郎(シャイだけど気がいい奴だし、ちゃっかりだけどうっかりだし……)

京太郎(色々、可愛いとこあんのになぁ)

京太郎(アイツの男避けに使われてたなー……そういや)

京太郎(付き合い長いから、俺はまだ男の仲だと話せる方らしかったけど……)

京太郎(勿体ないな、アイツも)


京太郎(あー)

京太郎(男に絡まれてるとき、よく助けを求められたっけ。目線で)

京太郎(そういうことしちまうから、彼氏できないんだよ)

京太郎(周りの奴らも、俺が憧の彼氏だって誤解してたっけ)

京太郎(そんなこと、ねーのにさ)

京太郎(第一アイツ、気になってる奴がいるって言ってたよな)

京太郎(どうなんだろ? 実ったのかな)

京太郎(高校のときは色々相談したけど、アイツからは相談とかされなかったっつーか)

京太郎(アイツ自身のことはあんまり口にしなかったから、わからねーけど)

京太郎(……)

京太郎(2年のときに色々迷惑かけたけど、よく最後まで一緒にいてくれたよな)

京太郎(色々、教えてくれたしさ)

京太郎(世話になって……ばっかりだぜ)

京太郎(……久々に連絡でもとるか?)

京太郎(まだフリーなら、男紹介してやろうかな)


京太郎(……腹減ったし、なんか食おう)

京太郎(この手のアミューズメント施設の飯って、栄養補給以上のものがないよな)

京太郎(やたら大味だったり、やたら薄味だったりさ)

京太郎(プールに浸かり続けてるみちいに、舌の方もふやけちまう感じだ)

京太郎(あんまり飯屋にたまらせずに、泳がせようって魂胆かな?)

京太郎(あと、量というか……組み合わせもな)

京太郎(なんていうか、食事っぽくないんだよな)


京太郎(ああ……)

京太郎(なんていうか、夏のこの暑さとプールの湿気で)

京太郎(食べ物の味までぼんやりしてくる)

京太郎(この、プールサイドの妙に湿って生暖かい感じも……好きになれない)

京太郎(誰かと一緒なら、違うんだろうけどさ……)

京太郎(……)

京太郎(やっぱり、一人で来る場所じゃあないな)

京太郎(ここにいると、周りが靄いでる分……自分場違いさが浮き彫りにされる気分だ)

京太郎(こころなしか、コーラもただの炭酸水にしか思えないぐらい味気ない)



京太郎(……誰かに声かけてみるか?)

京太郎(いや……無理だな)

京太郎(大学生のときに何度かってくらいだし……)

京太郎(酒の勢いだから、殆どどうやったか覚えてない)

京太郎(夏祭りのときにもやったけど……)

京太郎(あれ、別口で来てた憧だから……ノーカンだよな)

京太郎(あのあと、怒られたし。怖い)


京太郎(大体……そういうキャラじゃないんだよ、俺)

京太郎(硬派なタイプだしさ)

京太郎(……)

京太郎(そう思うと……あんな風に声をかけてる奴らってスゲーな)

京太郎(相手の娘、あんまり乗り気じゃなさそうなんだけど……)

京太郎(それでも押すのか。スゴイガッツだ)

京太郎(案外、俺にもそういう肉食的なところが大事なのかもな……)

京太郎(……高校生の頃の俺、どんな感じだったっけ?)


京太郎(粘るねー。若いねー)

京太郎(……いや、俺もまだ二十代前半だけど)

京太郎(なんか、その手の前向きさはなくなってきたなぁ)

京太郎(状況に流されるみたいに、恋人作るようになるのかね?)


京太郎(――って)


京太郎(相手、大星じゃねえか!?)

京太郎(……)

京太郎(ちょっと近付いて、見てみようか)


淡「……」

金髪「ね? ね? いいでしょ、暇そうじゃん」

淡「……暇じゃない」

金髪「マジ? 予定あるの?」

金髪「って、ここプールだからプールしかねーっか!」

金髪「どこ行くの? 聞くだけならいいっしょっ? 聞くだけならさ」

淡「……」


淡(……対応マズった)

淡(この手の馬鹿、完全に無視しとけばよかった)

淡(考えごとしてたから、うっかり返事しちゃったし)


金髪「ねー、いいっしょ?」

金髪「参考にするだけだし、聞いたら直ぐにいなくなるからさー」

淡「……」

金髪「……あ、それともまだ俺と一緒に居たいの?」

金髪「やっべー、そうならそうと言ってよ」

淡「……」


淡(ウザい)

淡(うっとおしい)

淡(うんざりする)

淡(何言っても、自分に都合がいい風にしかとらないし……)

淡(イライラする)


金髪「いや、マジおねーさんそんな顔してても美人だよねー」

金髪「どっかで見たことある気がするしさー」

金髪「ね、ね。声聞かせてよ」

金髪「金髪同士、なんかの縁じゃん!」

淡「……」


淡(……怒鳴ったら怒鳴ったで)

淡(こいつの、思い通りになりそう)

淡(でも、ムカつく)

淡(……)

淡(さっき、須賀の馬鹿見つけてイライラしてんのにー)


金髪「ね、いいじゃん!」

金髪「ほらさー!」

淡「――っ」

淡「気安く、触んなッ!」



茶髪「――今のもーらい」



茶髪「どーよ」

茶髪「見出しは『大星プロ、痴話喧嘩か!?』とかで」

金髪「いいね、いいね。すげーありそう」

淡「……は?」


淡(……誰? 新手?)

淡(携帯? なんで写真?)

淡(えっ、ていうか私の名前?)

淡(何? 何なの?)


金髪「いい写真じゃん」

茶髪「だっろ?」

茶髪「伊達に女の子写してねーって」

金髪「このナンパ男!」

茶髪「お前に言われたくねーよ」

金髪「うははっ、俺、ナンパじゃねーし!」


淡「……は?」


淡(え? え?)

淡(意味わかんない……何なの?)

淡(えっ……?)

淡(何が起きてんのか、さっぱり……)

【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第14位【アラフォーマーズ】
【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第14位【アラフォーマーズ】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1380299491/)

一応次スレなー

次の次か、次の次の次で安価入りますんで


茶髪「おいおい、淡ちゃん呆然としてんじゃん」

茶髪「説明してやれって」

金髪「そうだったな。ごめんごめん」

金髪「ここにさ、大星プロの写った写真があるわけじゃん?」

金髪「でさ、これ……痴話喧嘩に見えなくない?」

淡「……はぁ?」

淡「そんな事実、どこにもないでしょ」

金髪「事実はどうでもいいんだって、事実はさ」

茶髪「大切なのは話題性よ。話題性」

淡「……」

金髪「休日、大星プロみたいな可愛い麻雀プロが彼氏とプールに遊びにきてて」

金髪「そんで、痴話喧嘩とか面白いって思わねー?」

淡「……どこがよ」

金髪「大星プロは面白いとは思わなくても、思う奴はどっかにいるって」

茶髪「ゴシップ紙でも充分だって」

金髪「……で、つまらないゴシップでもさぁ」

金髪「宮永プロとかと違って……」

金髪「あんまりランキング高くない大星プロにとっては、不味いんじゃないの?」

茶髪「人気商売って聞くしさぁ……」

淡「……は?」


淡(馬鹿馬鹿しい……そんな事、あるわけないでしょ)

淡(そんな下らない写真で動くほど、皆暇じゃないって)

淡(それに私、普通に賞金稼げる大会で稼いでるから……あんま人気商売って訳でもないし)

淡(馬っ鹿じゃないの……コイツら)

淡(……)

淡(……でも、須賀)

淡(アイツ前にそんな放送事故で……料理番組降板させられそうになったりしてた)

淡(もしかして……)


淡「……脅す気?」

淡「そんな下らない写真1枚で?」

茶髪「いやー、別に脅すなんて言わないって」

茶髪「ただ、一緒にプール巡れたらなぁって思うだけでさ」

金髪「そうそう。俺たち、紳士だし」

淡「……立派な脅迫じゃん」

淡「ここだけでも、普通に訴えられるんだよ?」

金髪「別にいいけどさー」

金髪「警察沙汰って、やっぱり余計に印象悪くなるんじゃねーの?」

茶髪「あることないこと、騒ぐ奴多いからねー」


淡(……どうしよっか)

淡(走って、逃げる?)

淡(でもコイツら、追いかけて来そうだし……写真も残る)

淡(警察沙汰とか……どうなんだろう)

淡(……ここ、プールだし。流石におかしなことは無理だよね)


淡「……わかった」

淡「ここにいる間だけなら、相手してあげる」

淡「ただし……」

淡「また写真撮ったり、その写真を盾にこれ以上なんかしようっていうんなら……」

淡「普通に、出るとこ出させて貰うから」


淡(――なんて)

淡(そういう台詞を言うなんて論外でしょ)

淡(明らかに言わせたがってるし……)

淡(あー、でも)

淡(今想像した台詞は言わないにしてもさ)

淡(どうしよう……コイツら)

淡(本当に面倒だし……もう)

淡(馴れ馴れしいし――もうっ!)


金髪「ね? ね? いいじゃん」

茶髪「ほらほら、行こうよ淡ちゃん」

淡「ちょ、触んなって――」



1:説得(物理)

2:説得(殺気)

3:「……そーいうのを、セクハラっつってな」

4:「逃げるんだよォ――――!」


↓7


※どれを選んでも結果は変わりません
※京太郎が警察の厄介にはなりませんし、チャラ男さんにはNRSが起こります
※その後のコンマ判定で、得られるスキルが変わるだけです


チャラ男 は バクサンした


判定

1~20:普通に穏便に済ませる
21~40:ミッシェル兄貴的な意味で
41~70:スキル『無意識の圧力』獲得
71~99:あわあわがあわあわしちゃう

ゾロ目:スキル『爆弾大蟻』


↓7

ちっ……

チャラ男の口んなかにコーラ突っ込んで爆発させる京太郎は生まれなかったか


京太郎「おい」


 淡の腕を掴んだ手を握り締め、自然と(自然とである。あくまでも自然とである)手を放すのを待つ。

 それから、京太郎は言った。


京太郎「……そーいうのを、セクハラっつってな」

京太郎「嫌がってる女子に無理に触るとさ……」

京太郎「訴訟、罰金、減給、免職……若しくは―――ああなるぞ?」


 指で後方を指し示す。

 けしからん盗撮犯が、事務所に連行されているのだ。

 両脇を抱えられて。心なしか、足が覚束ない様子で。

 理由とか、わっかんねー。なにもかもわっかんねー。


京太郎「ナンパしたいってのはわかるけどさ」

京太郎「やめとけよ。流石に皆の迷惑だから」

京太郎「明らかに、嫌がってるだろ?」


 背中に淡を庇って、静かに言う。

 怒りや苛立ちはあるが、努めてそれを表に出さないように。

 穏やかに、相手の目を見て。


京太郎「遊びに来てるんだし、やめようぜ……こういうの」

京太郎「お互い、余計なトラブルはなしの方がいいだろ? な?」

金髪「……」

茶髪「……」

金髪「……ッチ、なんかシラけるっつーか」

茶髪「あーあ、行こうぜ」


京太郎「……っと、タンマ」

京太郎「待ってくれ。携帯出してくれよ」

京太郎「さっき、なんかやってただろ」

金髪「……は?」

茶髪「……なんスか?」

金髪「知らねーし」

茶髪「証拠あんのかよ」


京太郎「……証拠は、お前ら持ってるだろ?」

京太郎「それとも、事務所に行ってみるか?」

京太郎「なんか出てきたら、大変なことになるぞ」

金髪「……」

茶髪「……」

金髪「っすかねー……」

茶髪「っべ、マジ……っかんねー」


京太郎「疑われるのって、気分よくないよな……」

京太郎「判るよ。冤罪とか、こえーしさ」

京太郎「……」

京太郎「ま、いいからさ――」

京太郎「出せ」

京太郎「確認込めて、俺がデータ消すから」

京太郎「な? 判るだろ?」

続きはあっちで

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