パワプロ「あれ、あおいちゃんは?」(918)

矢部「部室で着替えてるでやんすよ」

パワプロ「そ、そうなんだ…」

矢部「あれ、パワプロくん…?」

パワプロ「な、なに?」

矢部「何を考えているでやんすか?」

パワプロ「明日の練習メニューだけど?」

矢部「嘘をつくなでやんす!」

パワプロ「あれ、聖さんは?」

矢部「部室で着替えてるでやんすよ」

パワプロ「そ、そうなんだ…」

矢部「あれ、パワプロくん…?」

パワプロ「な、なに?」

矢部「何を考えているでやんすか?」

パワプロ「明日の練習メニューだけど?」

矢部「嘘をつくなでやんす!」

あおい「おまたせー」

パワプロ「あ、あおいちゃん終わった?」

あおい「うんっ、それじゃあ帰ろうか」


矢部「いつも思っていたでやんすが」

あおい「ん?」

矢部「なんで毎回着替えるんでやんすか?」

あおい「く、くさいから…恥ずかしいんだもん」

パワプロ「あれ、守くんは?」

矢部「部室で着替えてるでやんすよ」

パワプロ「そ、そうなんだ…」

矢部「あれ、パワプロくん…?」

パワプロ「な、なに?」

矢部「何を考えているでやんすか?」

パワプロ「明日の練習メニューだけど?」

矢部「嘘をつくなでやんす!」

パワプロ「たしかに女の子にはあのにおいきついよね~」

あおい「あ、パワプロくん」

パワプロ「ん?」

あおい「今ボクのこと、女の子扱いしたね?」

パワプロ「…あ」

あおい「もうっ、女の子扱いは無しって約束したでしょ」

パワプロ「ご、ごめん…」

あおい「まあ、でも、パワプロくんたちはすごいよね…」

パワプロ「え?」

あおい「だって、いっつもユニフォームじゃない」

パワプロ・矢部「…」

聖「またせたな」

パワプロ「あ、聖さん終わった?」

聖「ああ、それでは帰ろうか」


矢部「いつも思っていたでやんすが」

あおい「ん?」

矢部「なんで毎回着替えるんでやんすか?」

聖「そ、それはだな…に、臭いが…その…」

パワプロ「そんなことないよあおいちゃん!」

矢部「オイラ達だっておしゃれしたいお年頃なんでやんす!」

パワプロ「でも、俺たちにとっての素晴らしい服がないから、ユニフォームなんだよ!」

あおい「で、でも、入学式の時までユニフォームはどうかと思うよ?」

パワプロ・矢部「…」

パワプロ「そ、そうだ、あおいちゃん、そろそろ修学旅行だね!」

あおい「え、あ、そうだね」

よかった。話を変えられた。

矢部「班分けが楽しみでやんすよー」

あおい「うん。ボクも。できればパワプロ君たちと一緒がいいな」

パワプロ「え? なんで?」

あおい「あ、いや、それは…ぱ、パワプロ君たちだったら、羽目を外して楽しめそうだから…」

矢部「オイラもあおいちゃんと一緒がいいでやんすぅ!」

あおい「ははは…」

・ ・ ・

あおい「それじゃあここで、じゃあね~」

矢部「ばいばーいでやんす~」

パワプロ「じゃあねー! あおいちゃーん」

矢部「パワプロくん」

パワプロ「ん? 何?」

矢部「オイラ、あおいちゃんのこと、好きなんでやんすよ」

パワプロ「そ、そうなんだー」

俺だってあおいちゃんのこと好きだよ、矢部くん。

矢部「オイラ狙っていくでやんすよ」

狙う?

パワプロ「どういうこと?」

矢部「どういうことって…そういうことでやんすよ」

パワプロ「矢部くんの好きって意味が良くわからないんだけど…」

矢部「だから、オイラ、あおいちゃんとお付き合いがしたいんでやんすよ」

お突き合いだと…こいつ、本気で…。

ああ、お付き合いか。

矢部「だからオイラ、今度の修学旅行、告白するでやんす!」

ああ、あおいちゃんのこと、女の子として好きなのか。

俺は友達として、大好きだって言ってるのかと思った。

パワプロ「それじゃあまず、一緒の班にならないと難しいよね」

矢部「そうなんでやんす! 明日が勝負でやんす…」

はは、矢部くんはりきってるなぁ。

それじゃあ俺は、矢部くんを…

…。

なんでだろ。

応援、したくないな。

パワプロ「まあ、その、頑張って」

矢部「ええ~応援してくれないんでやんすかぁ!?」

パワプロ「俺はそれより野球さ! 野球野球!」

矢部「さっすがパワプロくんでやんす!」

…なんなんだろ、この胸のトゲトゲした気持ちは…。

パワプロ「…ただいまー」

帰宅。速攻風呂に入って自分の部屋に戻る。

パワプロ「…ふう」

ブーブー

パワプロ「ん…メール?」

カチャ ピッ

あおいちゃんから…?

あおい『今日のぼくの球、どうだったかな?』

パワプロ「…」

俺は捕手だから、聞いてくるのも当たり前だよね。

パワプロ『ちょっと、腰の振りが甘かったよ』

あおい『やっぱりそうだったんだ…ありがとう!』

パワプロ『いやいや、気にしないで。練習中に言えればよかったね。ごめん』

あおい『パワプロくんは悪くないよ。気にしないで!』

あおいちゃん、優しいなぁ…。

話題でも、変えてみようかな。

パワプロ『明日は修学旅行の班決めだね』

あおい『うん。なんでくじ引きで決めるんだろうね?』

パワプロ『確かにね。仲のいい友達で固まっちゃうからかな?』

あおい『ああ、そうなると、余っちゃう人もいるからね』

パワプロ『あおいちゃんが余らないなんて、誰が言ったの?』

あおい『ええ! そんなぁ…』

パワプロ『はは、冗談だよ(笑)』

あおい『いじわる~』

・ ・ ・

やべ、昨日メールし過ぎちゃった…。

矢部「おはようでやんすぅ…」

パワプロ「ふわぁ…おはよう矢部くん…」

矢部「オイラ、ちょっと寝不足でやんすよ…」

パワプロ「俺もだよ。何かしてたの?」

矢部「いやぁ、班決めだから、ちょっと眠れなかったでやんす!」

パワプロ「はは、矢部くんらしいね」

先生「よーし、班決めするぞーこっちの列から並べー」

ざわ…ざわ…。

あおい「パワプロくん、パワプロくん」

パワプロ「ん?」

あおい「一緒になれるといいね」ニコッ

パワプロ「う、うん」

笑顔がとてもまぶしい。

パワプロ「矢部くんも忘れてあげちゃあかわいそうだよ」

あおい「あ…うん、そうだね」

パワプロ「さて、俺だ」

ガサガサ

パワプロ「…」

4班、か。どんな人がいるのかな?

4班の集まってる場所に行ってみると、そこにはマネージャーのはるかちゃんがいた。

はるか「あ、パワプロくん」

パワプロ「はるかちゃん一緒だね」

はるか「はい…よかったです…パワプロくんがいてくれて」

や、やめて、そんな甘い言葉を言うのは!

あおい「…あ…」

矢部「あおいちゃん、何班でやんす?」

あおい「4班」

矢部「…ううん…」バタン

あおい「ちょ、ちょっと矢部くん!?」

「せんせー! 矢部くんが倒れました~!」

あれ、矢部くん、どうしたのかな?

パワプロ「矢部くん、大丈夫!?」

矢部「…ぱ、パワプロくん…オイラは先に逝くでやんす」

パワプロ「やめてよ! 今にも死にそうな顔して言うのやめて!」

あおい「とにかく、保健室に!」

パワプロ「う、うん」

矢部「すぅすぅ…」

憎たらしい顔で寝てるなぁ。

あおい「矢部くんどうしたんだろ? 何かあったのかな?」

パワプロ「昨日もあんまり眠れなかったって言ってたよ」

あおい「加藤先生もいないし、不安だね」

パワプロ「うん…」

あおい「…や、矢部くんの近くでしゃべってたらうるさいから、ベッドからちょっと離れて話さない?」

パワプロ「そうだね」

でも、待てよ?

担当の先生がいない保健室。

なんだか、すごくおかしな雰囲気な気がする。

パワプロ「…」

あおい「パワプロくん…」

パワプロ「な、なに?」

あおい「パワプロくん、班どうだった?」

パワプロ「4班だったよ。あおいちゃんは?」

あおい「やったぁ! 私も4班だよ!」

パワプロ「へえ! それはよかった! はるかちゃんも一緒だったんだよ!」

あおい「そうなんだ! 友達がいっぱいいてよかった~」ニコニコ

こんな満面の笑み、久しぶりだな。

パワプロ「…」

あおい「パワプロくん…」

パワプロ「なに?」

あおい「あ、いや…なんでもない」

パワプロ「う、うん…」

あおい「ちょっと、この保健室の静かすぎるから…」

…あおいちゃんすっごくエロい。

いつもはユニフォームで隠れている脚が、露になっていることもそうだけど。

それ以上に、あおいちゃんの顔が紅潮していたことが、エロい。

あれ?パワプロキャラに脚なんて…

>>40
心の眼で見るんだ…。

ん、聖ちゃん書いてたのか?

あおい「…」

パワプロ「あおいちゃん、熱とかないよね?」

あおい「え? ないよ、大丈夫っ。でも、どうして?」

パワプロ「顔が赤いから…」

あおい「!! え、ええええ!?」

うわお、もっと真っ赤に!

パワプロ「大丈夫!?」

あおい「な、な、なんでもないよ! ひ、日焼けじゃないかな!?」

>>44
そうです。

声すっごい裏返ってるな~。

あおい「もうっ、調子狂っちゃうなぁ」

パワプロ「え?」

あおい「パワプロくん、ボクのことジロジロ見すぎ!」

パワプロ「え、そうかな?」

あおい「昨日だって腰の振りとか…」

パワプロ「い、いや、それは女房としてのアドバイスだよ」

あおい「パワプロくんはどうみても男だけど?」

パワプロ「きゃ、キャッチャーだよ」

あおい「…」

パワプロ「…」

あおい「クスッ なに、あせってるの? パワプロくんっ?」

あおい「昨日のメールのお返しっ」

パワプロ「もー驚かさないでよ~」

正直、びびってました。

あおい「加藤先生遅いね」

パワプロ「そうだね」

あおい「…」

あおいちゃんは、保健室の入り口に眼を向けていた。

パワプロ「!!」

髪のぴよんぴよんが…! 俺の目の前に…!!!

パワプロ「ハァハァ…」

にぎにぎしたい…!
にぎにぎしたい…!
にぎにぎしたい…!
にぎにぎしたい…!
にぎにぎしたい…!
にぎにぎしたい…!

パワプロ「…」

あおい「うーん、まだ班決めだからどこに行くかとかのルートとか決める…」クルッ

パワプロ「!」

あおい「なんかしようとした?」

パワプロ「いやいや、全然!」

あおい「そう? ならいいんだけど…」クルッ

にぎにぎしたい…!
にぎにぎしたい…!
にぎにぎしたい…!
にぎにぎしたい…!
にぎにぎしたい…!

あおいちゃんのぴよんぴよんから目が離せない…。

握りたい。

触りたい。

ぴよんぴよんしたい。

パワプロ「…」

なんだこの汗は…。

滝のような汗は…。

あおい「むぅ、髪が…」

ピヨンピヨン

パワプロ「!!」

ギュッ

あおい「ひゃうっ!?」

あおい「な、なに!? パワプロくんっ?!」

パワプロ「つ、つい…」

あおい「もう! 触らないでよっエッチ!」

ぴよんぴよん触っただけでエッチ!?

パワプロ「ごめん、本当についついなんだよ…」

あおい「それでも、他人の髪をいきなり触るのはどうかと思うけど!?」

パワプロ「あおいちゃんの髪艶々してて気持ちよさそうなんだもん…」

あ、やべ、本音が…!

あおい「き、気持ち…! え、エッチ!」

まあ、これは言われても仕方ないか…。

あおい「帰る!」

パワプロ「や、矢部くんは!?」

あおい「パワプロくん一人で見てられるでしょ! じゃあねっ!」

ガラガラ

あおい「きゃあ!!」

パワプロ「!? …加藤先生、ドアにくっついて何してるんですか?」

加藤「あら、ばれちゃったわね」

まさか…ずっとしてたのかな?

あおい「び、びっくりしたぁ…」

加藤「あらあら、早川さん、尻餅ついちゃって…パンツ見えてるわよ?」

パワプロ「!」

あおい「きゃふっ!?」

加藤「ふふ、パワプロくんに見えなくてよかったわねぇ」

あおい「…」キッ

そ、そんなににらまないでよ…。

あおい「パワプロくん、加藤先生もいたから帰るよ!」

パワプロ「う、うん」

加藤「あ、ちょっとパワプロくん」

パワプロ「は、はい?」

加藤「頑張ってね」

パワプロ「へ?」

あおい「パワプロくーん?」

パワプロ「うん、今行くよー!」

パワプロ「ただいまー」

はるか「パワプロくん! 矢部くんは大丈夫だったんですか?」

パワプロ「うん、気絶してるみたいだよ」

はるか「気絶!?」

パワプロ「よくわからないんだけどね、ちゃんと息もしてたから、大事には至ってないと思うよ」

はるか「そうですか…よかったぁ」

はるかちゃんは優しいなぁ。

あおい「はるか、どこに行くか決めたの?」

はるか「うん、とりあえずはこんな感じ」

あおい「へ~有名所ちゃんとおさえてるね!」

パワプロ「どんな感じ?」

あおい「…」プイッ

パワプロ「え? あおいちゃん…?」

あおい「今はボクが見てるんだよ? 後でも見れるでしょ」

ああ…嫌われちゃったかな…?

パワプロ「はるかちゃん、俺たちがいない間になにかあった?」

はるか「うーんと…」

考えてるってことは、なかったんだろうなぁ。

はるか「なかったです」

パワプロ「やっぱりね」

はるか「え?」

パワプロ「あ、いや、なんでもないよ」

はるか「ふふ…」

あ、笑ってくれた。

パワプロ「お、おもしろかったかな?」

はるか「パワプロくんは、面白い人ですね」

あおい「…」イライラ

はるか「ふふふ」

パワプロ「ははは…」

キャッキャウフフ

あおい「はい! 見終わった! パワプロくん見ていいよ!」

パワプロ「あ、そう? ありがと」

あおい「はぁ…」

はるか「どうしたの? 溜息なんかついて」

あおい「いや、ちょっと考え事」

はるか「なにか悩んでることがあったら、私に言ってね?」

あおい「…ありがとう、はるか」

パワプロ「ふーん。わりといいルートだね。スムーズに行けそう」

あおい「そうだね」

ビクッ

あおい「な、なんでビックリするのさ!?」

パワプロ「ご、ごめん…」

あおい「さ、さっきのことは…べ、別に怒ってないから、気にしなくていいよ」

そ、そうだったんだ…てっきり相当来てるのかと思ってた。

あおい「さ、触りたいなら…次はちゃんと断ってからなら…」ボソボソ

パワプロ「え?」

あおい「な、なんでもない!」

ごめん、明日早いんで寝ます。

過疎ってるから大丈夫なのかな?
落ちたら製作に移ります。
気軽に保守でかまいませんよ~

どうやら許してくれてるみたいだから、よかった。

でも、あのぴよんぴよんがまた目の前に来たら触っちゃうけどね。

先生「よーし決まったら持ってこーい」

パワプロ「はーい。はるかちゃん、これでもう決定でいいよね?」

あおい「ま、待って!」

パワプロ「ん、なに?」

あおい「ボク、もう一つ行きたいところが…」

パワプロ「確かに、このコースだとあっという間に終わっちゃうもんね」

あおい「じゃあ、いい?」

パワプロ「うん。どこ行くの?」

あおい「内緒っ」

お茶目にウィンクしちゃって、これだからあおいちゃんは憎めない。

パワプロ「ま、あおいちゃんが行きたいって言うんなら、きっと面白いところなんだね」

あおい「お、面白くはないよ…?」

あら、そうなんだ。でも、行きたいって言うくらいだから、何かあるんだろうけど。

パワプロ「今からでも楽しみだな~!」

矢部「ただいまでやんす…」

パワプロ「うわわっ! 矢部くん、もう大丈夫なの?」

矢部「生死を彷徨っていたでやんすが、なんとか戻ってこれたでやんす」

パワプロ「そっか、それはよかった。それで、矢部くん」

矢部「なんでやんす?」

パワプロ「何班?」

矢部「…」バタン

「せんせー! 矢部くんがまた倒れましたー!」

パワプロ「ありゃりゃ…」

矢部くんの評価が下がりました。

何!? 俺が一体何をぉ!?

あおい「矢部くん何班なんだろうね?」

パワプロ「あの感じだと、俺たちと離れたかもね」

あおい「えー! そーなんだー!」

あれ? なんか喜んでるように聞こえるんだけど…。

パワプロ「機嫌いいね」

あおい「えー!? そんなことないよー!」

声が元気になってるよ! これはだませないよ!

パワプロ「あおいちゃん絶対喜んでるでしょ!?」

あおい「…だって、矢部くんちょっと、めんどくさいんだもん」

…それは、そうだけど。

で、でも、矢部くんにもいいところがあるでしょ!?

あおい「それに矢部くん、ボクの髪を毎回触ってくるんだよ!」

なにぃ!? 矢部くん、殺す!

っとと…ぴよんぴよんのことになるとついつい乱暴になっちゃうな…。

パワプロ「人の髪に触るのはよくないよね~」

あおい(パワプロくんが言えることじゃないけどね…)

パワプロ「ただいまー」

部活も終わり、家に帰ってきた俺。

母「パワプロ、さっき早川ちゃんから電話があったわよ」

パワプロ「え?」

母「早川ちゃんってとってもいい子ねぇ~あんたにはもったいないわ」

何を勘違いしてるんだ母さん。

パワプロ「それじゃあ電話するよ、子機貸して」

母「はいよ」

パワプロ「それにしても、俺が帰る前に電話ってことは帰ってすぐかな?」

ピッ

パワプロ「…」

プルルルルル

あおい「もしもし?」

パワプロ「あ、あおいちゃん、どうしたの?」

あおい「パワプロくん、今暇かな…?」

パワプロ「うん、まあ」

あおい「ちょっと公園に来てくれないかな?」

パワプロ「公園に? …いいよ」

こんな時間にどうしたんだろう。

パワプロ「あれは…」

ポツンと見える人の形。

パワプロ「あおいちゃーん」

あおい「パワプロくん!」

やっぱりあおいちゃんだ。

あおい「ごめんね、いきなり呼び出して…」

パワプロ「いいよいいよ、気にしないで。それより、どうしたの?」

ごめん、ちょっと寝る…。
すぐに再開します! ごめんなさい!

あおい「ま、まあ座って!」

パワプロ「? う、うん」

薄暗い光に照らされたベンチに、俺は言われたとおりに座った。

あおい「…」ストン

あおいちゃんも、隣に座る。

パワプロ「…」

あおい「あ、あのさ…」

パワプロ「うん」

あおい「私…」

なんだか、すごく悩んでるのかな…?

>>118
ミスった。
×あおい「私…」
○あおい「ボク…」

あおい「ボク、髪をおろそうと思うんだ」

パワプロ「」

あおい「こ、こんなことで呼んで悪いかなとは思ったんだけど…」

な、なんで俺を呼んだんだろう?

あおい(パワプロくんはおろしたほうが好きなのかりたかったし…)

パワプロ「…それだけ?」

あおい「ご、ごめん…それだけだよ…」

パワプロ「はぁ…あおいちゃん」

あおい「な、なに?」

パワプロ「そんなことで呼び出さないでおろさないでくださいお願いします」

あおい「え!? え!?」

ありゃ、やっぱり本音がでちゃった。

あおい「お、おろさないほうがいいのかな?」

パワプロ「当たり前じゃないか! もし髪をおろしたら俺の楽しみが…」

一体何の楽しみなのだろう。

あおい「た、楽しみ…?」

パワプロ「正直に言うよ。俺はあおいちゃんの髪が好きなんだ!」

とんでもない変態発言!

あおい「か、髪…!?」

パワプロ「その艶やかでサラサラした髪がたまらなく大好きです!」

ああ、歯止めがきかないっ。

あおい「…ふーん…私じゃなくて髪が好きなんだ…」

あれ、殺気!?

パワプロ「ああ、いや、もちろんあおいちゃんのことも好きだよ!?」

あおい「髪よりは下なんでしょ?」

いやいや、そういうつもりでいったわけじゃ…!

あおい「パワプロくんって髪フェチなんだね」

パワプロ「そ、そうなのかな?」

あおい「じゃなきゃ女の子に『髪だけ』好きなんて言わないもんね」

パワプロ「だ、だからそれは…!」

あおい「わかったよ。パワプロくんが言ったとおり、ボクは髪をおろさないよ」

パワプロ「そ、そう」

よかったぁ。

あおい「それじゃあ、気をつけて、おやすみ~」

パワプロ「ちょ、ちょっと待って!」

あおい「ん? どうしたの?」

パワプロ「女の子一人で夜道は危ないよ。送っていくよ」

あおい「…また、女の子扱いするの?」

パワプロ「それとこれとは別だよ」

あおい「…」

パワプロ「俺はあおいちゃんを野球のときに女だとか、区別はしない」

パワプロ「でも、あおいちゃんは部活が終われば女の子なんだから」

あおい「///」

パワプロ「だから、さ…?」

あおい「…うん、ありがとうパワプロくんそれじゃあ、送ってくれる?」

パワプロ「うん」

パワプロ「それにしても、あの怖がりのあおいちゃんがよくここまで歩いてこれたね」

あおい「む、なに、その言い方?」

パワプロ「いやあ、怖くなかったのかなって」

あおい「それは怖かったよ、でも…」

あおい「パワプロくん待たせたら悪いし…」

あおいちゃんなりの配慮だったんだ。

それ以上に気になることは、

パワプロ「なんで家に電話したの?」

あおい「え、だってボク、パワプロくんの電話番号知らないよ?」

パワプロ「え!」

教えてなかったっけ?

あおい「ボク、結構傷ついてるんだからね、パワプロくんに、実は嫌われてるんじゃないかと…」

パワプロ「そ、そんなことないよ! あ、あおいちゃん携帯持ってきてる?」

あおい「うん」

パワプロ「じゃ、じゃあ教えるよ」

あおい「ありがと」ニコリ

あおいちゃんの電話番号を手に入れた!

パワプロ「まあ、もしかしたら電話なんて一度もしないかもしれないけど、一応ね」

あおい「む、そんなこと言ったら、電話しちゃうよ?」

パワプロ「はは、大歓迎だよ、いつでも」

あおい「うんっ」

ガチャ

あおい「ふぅ…」ゴロン

あおい「…パワプロくんに、好きって言われちゃった…」

あおい「うぅぅ…」

あおい「な、なに考えてるんだボクは!…」

あおい「ボクの髪の毛…そんなにいいのかな?」

あおい「この髪がなかったら…パワプロくんはボクのこと、見てくれないのかな?」

あおい「…嫌、だな」

あおい「…パワプロ、くん…」

パワプロ「はっくしょん!」

パワプロ「誰かがうわさしてるのかな?」

それだったらどんなうわさか気になるけど…。

パワプロ「さぁて、明日の練習に備えて、帰って寝よう」

あ、そういえば飯食ってなかったな。

…どうか母さんが変に追求しませんように。

・ ・ ・

そんなこんなで、修学旅行の日になった。

メンバーは俺とあおいちゃんとはるかちゃんと他二名男。

はるか「あおい、一緒に座ろう?」

パワプロ「うわー完全に俺一人じゃん!」

あおい「矢部くんがいるでしょ? 新幹線は自由だよ?」

パワプロ「矢部くんね…欠席なんだ」

あおい「え…」

はるか「じゃ、じゃあ席を回して一緒になりましょう」

あおい「他の男子は?」

「まったく…悪いやつだな…」

「や、やめろ…新幹線の中でそんなとこ…」

あおい「…うわあ」

パワプロ「…よろしくお願いします」

パワプロ「まさか矢部くんが欠席するとは思わなかったよ」

あおい「たしかにね。一番楽しみにしてたのに」

はるか「今回は矢部くんの分まで楽しみましょう」

パワプロ「そうだね!」

あおい「今から楽しみだなっ」ワクワク

ワクワクしてるあおいちゃん、可愛いなぁ。

おっと、別に俺はあおいちゃんに好意なんか…ないから。

パワプロ「そういえば、あおいちゃん」

あおい「ん?」

パワプロ「ちょっと後ろ向いてくれる?」

あおい「なに?」クルッ

ピヨンピヨン

ああ…ぴよんぴよんたまらないっ!

パワプロ「さ、触っていい…?」

あおい「えっ!?」

はるか(パワプロくん…目がエッチ…)

あおい「な、何言ってるのさ!? 馬鹿じゃないの!?」

や、やっぱり怒られた!

あおい(は、はるかの前で頼まれても…困るよ)

はるか「パワプロくん、それはちょとデリカシーが…」

パワプロ「ご、ごめん。自分の欲望に忠実何だ」

って、何言ってるんだ俺!?

変態宣言も甚だしいよ!!!

あおい「変態!」

あおいちゃんに言われたら興奮するダメな俺でごめんなさいっ!

パワプロ「ちょ、ちょっとでいいから…」

だからやめろ、俺…!

あおい「もう…」シュルン

パワプロ「!!」

嘘…だろ…?

髪を…おろした…?

うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!

パワプロ「…」

あおい「…ねえ」

パワプロ「…」

あおい「ごめん…」

パワプロ「…」

あおい「そ、そこまで落ち込まなくても…」

パワプロ「…」

あおい「も、もう結んだよ」

パワプロ「…」チラッ

あおい「そんなに好きなの?」

パワプロ「好き」

あおい「///」

画像班はまだか?

あおい「まったく、子供みたいなんだから…」

パワプロ「ごめんごめん」

はるか「ふふ…だったらあおいはお母さんね?」

あおい「な…!」

パワプロ「はは、こんな可愛いお母さんだったら…」

いや、待てよ…?

あおい「な、なんで静かになるの?」

あおいちゃんの料理は…。

>>149
あおいちゃんのエロ画像とか製造中止になったパワプロのエロゲの画像とかあるが入れたSDカードが見つからないから諦めた

考えるのはよそう。

パワプロ「あおいちゃんが母さんは嫌だな」

あおい「ど、どういう意味!?」

パワプロ「いや、あおいちゃんは…」

はるか「もしかして彼女がいいとか?」

ちょ! はるかちゃん何言ってんの!?

パワプロ「はは~はるかちゃんそんなこと…」

あおい「…///」

パワプロ「あ、あおいちゃん…?」

あおい「ひへ!? な、なんでもないっ!」

風呂入ってきます。
エロゲってあのコナミにすっげー搾られたやつかな?

ttp://sukima.vip2ch.com/up/sukima017468.jpg
ttp://sukima.vip2ch.com/up/sukima017469.jpg
ttp://sukima.vip2ch.com/up/sukima017470.jpg

あおいちゃんは
貧乳か巨乳か美乳か

>>171
ほむらちゃん見ると胸が熱くなる。彼女の胸は厚くないけど。

>>175
俺は
あおい→美乳
みずき→巨乳
聖→貧乳
だと思ってる。


ただいま。

パワプロ「着いたー!」

あおい「ほら、パワプロくん、行くよ」

パワプロ「どこに?」

あおい「旅館!」

パワプロ「そうだったね…」

・ ・ ・

考えてみれば…。俺、あの二人と一緒なんだよな…。

「夜が楽しみだぜ…」

「お、おい…パワプロの前でやめろよ…」

死にたい。

は、早く班行動に…。

「ああ、パワプロ」

ビクッ

「なんだ? そんなに驚いて…」

お、俺は対象に入ってないよな…?

パワプロ「な、なに?」

「俺たちは二人でデートするから、お前らとは別行動でいいよな?」

「な、おい! 勝手に決め…ふむぅ…」

ガチャ バタン

俺は何も見てない。何も見てない…。

パワプロ「あ、あおいちゃん!」

あおい「パワプロくん」

パワプロ「今正直な気持ちを言わせてください」

あおい「な、なに?」

パワプロ「会えてよかった」

あれは間違いなくすごい方向に行ってたから。

あおい「な、何言ってるの!?」

パワプロ「理由は聞かないでくれ…」

パワプロ「さて、気を取り直して、行きましょー!」

あおい「う、うん」

はるか「はい」

それにしても、野球部のたった二人の女の子と一緒に回れるなんて…うれしいな。

二人とも、私服でとっても可愛いし。

あおい「む、何ジロジロ見てるの?」

パワプロ「あ、いや、私服姿見るの初めてだから」

あおい「そ、そうだっけ? どうかな?」

パワプロ「うん、可愛いよ。ユニフォームと違って女の子らしい」

ユニフォームでも女の子らしいところといえば、胸かな。

おっと、俺は胸が大好きな男ではな…否定できないかな。

あおい「そんなパワプロくんも、ユニフォーム似合ってるよ」

パワプロ「そうかな? ありがとう」

あおい(もう突っ込まないようにしよう…)

はるか「それじゃあ、まず、あそこに行きましょう」

パワプロ「うん」

あおい「ここからはバスで行くんだよね」

パワプロ「どのバスだろうね」

はるか「だ、大丈夫! 私、調べてきたから」

あおい「さっすが、はるか!」

はるか「ふふ…」バタン

パワプロ・あおい「!?」

パワプロ「ちょっとはるかちゃん!? 旅館出て早々倒れて…」

はるか「ごめんなさい…昨日から貧血気味で…」

パワプロ「先生! 七瀬さんが!」

・ ・ ・

先生「七瀬のことは大丈夫だ。お前らは回って来い」

パワプロ「は、はい」

先生「ん? ザコ橋とザコ見はどこだ?」

パワプロ「あ、旅館の外で待ってます!」

先生「そうか。わかったじゃあ、行ってこい」

パワプロ「はるかちゃん大丈夫かな…」

あおい「確かに顔色悪かったよね…」

パワプロ「さて、それじゃあそろそろ行きますか」

あおい「うん…」

あおい「…あ…」

パワプロ「ん?」

あおい「二人…きりだね」

パワプロ「あ…」

はるかちゃんが倒れたから全然気にしてなかった…。

パワプロ「ま、まあ、気にせず回ろうよ。ね?」

あおい「う、うんそうだね」

内心、ちょっとドギマギしてる俺もいるけどね。

あおい「バスきたよ!」

パワプロ「うんっ」


パワプロ「中、誰もいないね…」

あおい「そうだね」

パワプロ「俺、ちょっと座るよ」

あおい「じゃ、じゃあボクも」

パワプロ「…」ドギマギ

あおい「…」ドギマギ

ガタン

あおい「うわわっ」

パワプロ「おっと」

あおい「…/// ごめん」

パワプロ「いや、大丈夫大丈夫」

あおい「それにしても、すっごく揺れたね」

パワプロ「そ、そうだね」

あおいちゃんのぴよんぴよんに目がいったけど、忘れるんだ!

あおい「パワプロくんみて! お寺!」ピヨン

パワプロ「…ほ、ほんとだね」

あおい「時代を感じるねー。あ、あっちには神社だよ」ピヨン

パワプロ「…お、おおきいねー」

あおい「歯切れ悪いなぁ。どうしたの?」

パワプロ「そ、そうかな? 気のせいだよ」

パワプロ「やっぱりダメだ、あおいちゃん」

あおい「え?」

パワプロ「集中できない」ニギッ

あおい「うひゃぁ...!? な、何するの!?」

パワプロ「あー落ち着くー」ニギニギ

あおい「や、やめてよぉ...」

パワプロ「…」

あおい「…?」

パワプロ「ご、ごめん…取り乱しちゃった」

あおい「い、いいよ…で、でもお願い」

パワプロ「え?」

あおい「ボクにちゃんと、許可を取ってからにして?」

パワプロ「う、うん…本当にごめん」

パワプロ「さ、降りよう」

あおい「うん」

パワプロ「うわわ! 人が多いね」

あおい「そうだね。はぐれちゃいそうだよ」

パワプロ「まあとりあえず、なるべく離れないようにしよう」

あおい「うんっ」

って、言ってるそばから…!

あおい「うわわっ…」

パワプロ「あおいちゃん!」ギュッ

あおい「!」

パワプロ「くおっ…!」

腕が引きちぎれる!

パワプロ「くっそ…で、でも…」

ここで離したら…!


気合だー!!!

グイッ

あおい「あ、ありがとう…」

パワプロ「無我夢中になっちゃって、あおいちゃんのこと考えてなかったけど、腕痛くなかった?」

あおい「え…あ、うん。大丈夫だよ」

パワプロ「ならよかった」

あおい「…パワプロくん」

パワプロ「ん?」

あおい「はぐれるといけないから、手、つないどこ?」

パワプロ「えっ?」

あおい「勘違いしないでよ? またさっきみたいになったら、迷惑だろうから…」

パワプロ「そ、そうだね」

あおい「それじゃあ、いこっ」ギュッ

柔らかな手。

正直、恥ずかしくてたまらなかった。

まるで、早川あおいと、付き合っているようで。

あおいちゃんは、どんな顔をしているのか、よくわからない。

俺を引っ張るように手を握っているから。

あおい(どうしようどうしよう…!?)

あおい(流れで手をつなぐとかいっちゃったけど…)

あおい(恥ずかしくてパワプロくん見えないよぅ…)

あおい(パワプロくんどんな顔してるんだろ…?)

けっこう早いペースで歩くから、あおいちゃんのぴよんぴよんがすごいことになってる。

また触りたくなってきた。

パワプロ「あおいちゃん」

あおい「な、なに!?」

パワプロ「触っていい…?」

あおい「あ、あとでもいいでしょ!?」

パワプロ「え…あ…」

許可が下りなかった。

パワプロ「ん…あおいちゃん、ここに栗まんじゅうが…」

あおい「今食べなくてもいいでしょ!?」

声が裏返ってる…。

パワプロ「知ってる? あおいちゃん」

あおい「な、なに!?」

パワプロ「某ネコ型ロボットの道具を使って、地球が栗まんじゅうで埋め尽くされそうになったって話」

あおい「そんなこと、あ、あるわけないでしょ!?」

なんか、喧嘩腰で怖い…。

パワプロ「あおいちゃん、怒ってる」

あおい「怒ってないよ!」

パワプロ「お、怒ってるでしょ?」

いまだにスピードが下がらないもん。

あおい「…」

いきなりあおいちゃんが止まる。あやうく当たりそうになった。

すると、ものすごい真っ赤な顔で、こっちに振り向いた。

あおい「い、言っとくけど、ボクは全然怒ってないし、手を握ってることとかも、全然気にしてないからね!?」

パワプロ「う、うん」

あおい「それと、足が速いのはパワプロくんが遅いだけだから!」フイッ

ぴよんぴよんが可愛く揺れて、彼女はまた歩き出した。

もちろん、俺の手を握りながら。

パワプロ「あ、あおいちゃん」

あおい「何?」

パワプロ「あおいちゃんが歩くの早いのはわかったけど」

パワプロ「俺、もっとあおいちゃんと話しながら歩きたいよ…」

あおい「…」

パワプロ「あおいちゃん?」

あおい(ボクだって、できたらそうしたいよ!)

あおい(恥ずかしくって顔が見れないの! パワプロくんも察してよ!)

パワプロ「ま、待ってよ」

スピードがさらに…。

ギュッ

あおい「!」

パワプロ「ちょ、ちょっと待ってって」

あおい「…」

パワプロ「どうしちゃったの? あおいちゃん」

あおい「…な、なんでもないよ」

パワプロ「だったら、こっちに顔向けてよ」

あおい「!」

バチッ

パワプロ「っ!」

あおい「パワプロくんのわからずや!」

一体、なぜ俺はぶたれたんだろう。

パワプロ「あおいちゃん!」

あおいちゃんは走って、俺からどんどん距離を離そうとする。

でも、あおいちゃんよりも、俺は足が速いから、追いつけるんだけど。

ガシッ

普通に腕をつかんじゃったけど、今はそんなことを言ってる場合じゃない。

パワプロ「あおいちゃんっ」

あおい「…」

まだ、こっちを向いてくれない。

あおい「…」

パワプロ「なんで、こっちを向いてくれないの?」

あおい「…バカ」

パワプロ「…」

あおい「そうやって、簡単に腕とか掴むからだよ」

パワプロ「え? あ、ええ?」

ど、どういう意味だ?

あおい「ボクは部活じゃなかったら、女の子なんでしょ?」

あおい「そうやって…男の子と手をつないだり…今みたいに腕掴まれたりすると…」

パワプロ「…」

あおい「は、はず、恥ずかしいのっ…」

寝ます。
早めに起きて書きたいけど、睡魔にはかなわないかも。
それでは。

パワプロ「!」

すかさずあおいちゃんの腕から手を離す。

パワプロ「ご、ごめん…」

あおい「…」モジモジ

パワプロ「…」

恥ずかしい。

そう言われると、ちょっと馴れ馴れしかったかな…?

あおい「ご、ごめんね、急に女の子、みたいなこと言っちゃって…」

パワプロ「…」

俺が言ったんだから、謝ることはない。

あおいちゃんは確かに野球をしているときは、男だと思ってもいい。

でも、部活じゃない時の彼女は、正真正銘女の子なのである。

パワプロ「あおいちゃん…」

あおい「なに?」

ギュッ

あおい「ひゃ///」

パワプロ「俺も、正直、恥ずかしい。というか、さっきあおいちゃんに言われてめちゃくちゃ恥ずかしくなった」

あおい「う、うん…」

パワプロ「でも、俺の本心を言うと、あおいちゃんと手を握ってたい。変態と呼ばれてもかまわないから、つないでたい」

あおい「…」

パワプロ「ご、ごめん…気持ち悪いよね」

当たり前だ。セクハラだよこれは。

あおい「…そんなこと、ないよ」

あおい「そんなこと言われたら、断れないよ」

パワプロ「…」

パワプロ「あ、いや、もしいやならいやって言ってよ? さすがに無理はしてほしくないから」

あおい「手をつなぐ理由がはぐれないようにするためなら、問題ないでしょ?」

あおい「それにパワプロくんがそんなにつなぎたいって言うんだもん」

パワプロ「…」

あおい「ボクもちょっと、つないでたいな…。なんてねっ」

ドキン

パワプロ「…!」

凄い破壊力。

すこし頬を染めて、こんなこと言われたら。

ときめかないわけ、ないじゃないか。

ああ、やっぱり俺…

あおいちゃんのこと、

好きなのかもしれない。

あおい「ようし、こうなったらたくさん見て回ろうね!」

パワプロ「ええ!? あ、うん」

あおい「? おかしなこと言ったかな?」

パワプロ「いや、全然!?」

あおい「そ、そう? なら言ってみよー!」

パワプロ「おー!」

急に恥ずかしくなってきた。

あおい「あ、お賽銭箱があるよ!」

パワプロ「そうだね、お願いしとこっか」

あおい「うん!」

チャリン

パワプロ「…」

→甲子園出場&優勝!
あおいちゃんと付き合う!
矢部くんと掘り合う!

最後のなんだ!?

最後のなんだよ…俺の中にそんな気持ちは何もないよ…。

(あんまし話に関係ないけど)どうしようかな?

>>293
1甲子園
2あおいちゃん

パンパン

あおいちゃんと付き合えますように…。

パワプロ「よし、あおいちゃん、なにお願いした?」

あおい「え? ぼ、ボク? …えっと…」

あおい「も、もちろん甲子園だよ!」

あ! やべー俺めっちゃ個人的なお願いを…。

パワプロ「お、俺もー…」

あおい「そ、そっか…」

な、なんで悲しい顔するんだろ?

パワプロ「あ、お守りあるよ」

あおい「記念に買っとこっか」

パワプロ「うん」

へーいろいろあるなー。

合格祈願、学業成就、必勝祈願、恋愛成就。

こ、ここで恋愛成就は買えないよな…。

パワプロ「ど、どうしよっかなー」

あおい「うーん…」

パワプロ「じゃあ、俺は必勝祈願で!」

あおい「じゃ、じゃあボクも!」

恋愛成就ぅぅぅぅぅ!

パワプロ「じゃ、そろそろ次のところいこっか!」

あおい「う、うん!」

パワプロ「…」

あおい「あ、待って」

パワプロ「なに?」

あおい「と、トイレ行ってくる!」

パワプロ「え、あ、うん」

凄い大きく宣言したなぁ…。

ちょっと可愛い。

パワプロ「…」

この間に恋愛成就を…!

って、もしバレた…なぁ。

パワプロ「それにしても、遅いなぁ」

あおい「はぁはぁ…おまたせ!」

パワプロ「うわっ、あおいちゃん。そんな走らなくてよかったのに」

あおい「お、遅くなったら…はぁはぁ…ちゃんと時間通りに回れないでしょ?」

パワプロ「そ、そうだね…ん?」

あおいちゃんが持ってるお守り…なんだ?

あおい「!」バッ

パワプロ「あ、あおいちゃ…」

あおい「は、早く行こうよ!」

持ってたのは…恋愛成就?

そ、そんなわけないか。

あおいちゃんは俺と一緒に必勝祈願買ったんだもんな…。

トイレ行ってたんだし…。そんな余裕ないよな?

パワプロ「ここが舞台になったお寺かー」

あおい「そうだね、すっごい綺麗な景色」

パワプロ「あおいちゃんの方が、綺麗だよ」キリッ

あおい「え…///」

パワプロ「みたいな感じでね~」

あおい「! もう、びっくりさせないでよっ!」

パワプロ「え?」

あおい「ほ、ほんとにび、びっくりしたんだから…」ドキドキ

パワプロ「!」カァァ

なんだよ、あおいちゃん、かわいすぎる…!

パワプロ「じゃあ、俺もびっくりさせてみてよ」

うわ、変なこと言っちゃった!

あおい「…む、無理だよ」

パワプロ「はは、だよね」

あおい「パワプロくん…私のこと…好き?」

パワプロ「」

え、な、いきなりなんだ?

あおい「ねえ、好き?」ズイズイ

上目遣いで近寄らないで! うわぁ!

弾道が上がった。

あおい「ねえ、答えてよ…」

パワプロ「あ、あおいちゃん、ど、どうしたの!?」

あおい「ボクは…パワプロくんのこと...好きだよ?」

パワプロ「///」

あおい「だから、答えてほしいな…?」

パワプロ「お、俺…おれおれれおれ…」

あおい「?」

パワプロ「お、俺もあ、あおいちゃんのこと…」

風呂行ってきます。

携帯解除されたんかな?

あおい「くふふ…」

パワプロ「…?」

あおい「あははは! パワプロくんおもしろすぎ!」

パワプロ「え!?」

あおい「だって、パワプロくんのことビックリさせるんでしょ?」

パワプロ「…ああ!」

あおい「すっごい顔真っ赤だよ? あははは!」

パワプロ「うわー! だまされたー!」

もうすこしで好きだって言いそうだったじゃん!

あおい「パワプロくん顔真っ赤だよ~!」

パワプロ「う、うるさいなぁ!」

汗かいちゃったよ…。

あおい「ボクの演技、上手かった?」

なんか、色っぽかった。

パワプロ「正直驚いたよ。女優さんみたいだった」

あおい「えへへ、そうかな?」

パワプロ「野球より、合ってるかも…?」

あおい「ひ、ひどい!」

パワプロ「冗談だよ、冗談」

パワプロ「それじゃあ、そろそろ次いこっか」

あおい「うんっ」

パワプロ「ここは…」

あおい「あー! 鹿さんだー」

パワプロ「生ではじめて見たよ、可愛いね」

あおい「ねえ! パワプロくん!」

パワプロ「ん?」

あおい「鹿せんべいあげよ! ね!?」

テンション高いなぁ。可愛いからいいけど。

パワプロ「買ってきたよー」

あおい「あ、ごめんね! あとで返すよ」

パワプロ「いいよいいよ安かったし」

あおい「ありがとう、パワプロくん」

パワプロ「ほ~ら、お食べー」

ガブッ

パワプロ「ぎゃぁぁぁ!噛まれた!」

あおい「はは、パワプロくんどんくさいなぁ」

き、気をつけろあおいちゃん…!

あおい「はーい、どうぞー」

パクッ

あおい「ほら! 上手くできたよ!」

ちくしょう、あの鹿め!

あおい「ま、まだ欲しいの? はいっ」

ペロッ

あおい「ふわっ!?」

パワプロ「!」

あおい「手、舐められちゃった…」

あんの鹿ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!

あおい「ふわっ…」

ペロリペロリ

パワプロ「や、やめろ!」

ドスッ

パワプロ「ぐほぅ!」

体力が下がった。

あおい「ぱ、パワプロくん!?」

パワプロ「くそう…って、また!?」

ガシィ

あおい「鹿を受け止めた!?」

パワプロ「伊達に捕手やってないぜ!」

ブロックが上手くなった。

パワプロ「ふぅ」

あおい「パワプロくん凄いね!」

パワプロ「ありがとう!」

あおい「ちょっと、手を洗ってくるね…ベトベトだから」

パワプロ「うん」

べとべと…い、いやらしい

パワプロ「…」

こ、こんなことしちゃだめなのはわかってるけど…。

お守り、ちょっと確認してみようかな?

>>367
1あおいちゃんのバッグを漁る
2なにもしない

あさる

ゴソゴソ

パワプロ「あれ? やっぱりこれ…」

恋愛成就のお守りだ。

なんで、持ってるんだろう?

やっぱり、トイレの時に買ったのかな?

でも、それなら堂々と買えばいいのに…。

あおい「おまたせ…」

あおい「な、なにやってるの!?」

パワプロ「! こ、これは…」

あおい「勝手に人のバッグ漁らないでよ!」

期待

パワプロ「いや、虫がいたから…!」

あおい「え、そうだったの」

パワプロ「う、うん」

あおい「そ、そうだったんだ…ごめんね」

パワプロ「うん、多分出てったと思うよ」

よ、よかった…なんとかこれで…。

あおい「…ほんとに、ごめんね?」

う、うわ…顔近い…!

パワプロ「いや、いいって大丈夫」

キタ━━(゚∀゚)━━!!!

パワプロ「それより、お腹空いたね!」

あおい「え、あ、うんそうだね」

パワプロ「ここで食べちゃおう」

あおい「うん」

いきなり言っちゃったけど、食べるものなんてない。

あれ? 食べれるもんあるじゃん。

パワプロ「いただきまーす」パクッ

あおい「! パワプロくんそれ…!」

パワプロ「…?」

な、なんだこの味…?

ま、まずい…!

あおい「鹿せんべい食べちゃだめだよ…!」

パワプロ「うわあああ…」

あおい「まったく、そんなにお腹減ってるの?」

パワプロ「う、うん。そうなんだ」

あおい「実は今日、お弁当作ってきたんだ」

パワプロ「!?」

今日が俺の命日…なのか?

パワプロ「あ…うん…」

きっと命を落としてしまう。

あおい「ちょっと余分に持ってきたから…」

パワプロ「ああ、俺もおにぎりが…」

パクッ

パワプロ「あ…」

鹿「ニヤリ」

鹿ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!

パワプロのサクセスはあおいがいなきゃやらねー

パワポケやるわ

あおい「あらら…食べられちゃったね」

パワプロ「あ、あああ…」

そして、俺はあおいちゃんの弁当に命を食われるのか…。

パワプロ「で、でも悪いよ」

あおい「いいよ、ボクじゃ全部食べきれないし…」

食べて! 全部食べきって!!

あおい「あ、もしかして、ボクの弁当、食べたくなかった…?」シュン

そ、そんな悲しい顔しないでよ…!

パワプロ「そ、そんなことないよ!」

あおい「ほ、本当…?」

パワプロ「う、うん…」

あおい「よかった…今回はけっこう自信があるんだ!」

パワプロ「え?」

そう言われると、なんだかとてもおいしそう。

においもいい。

覚悟を決めろ…俺。

死ぬか死なないかだ。

もしかしたら、おいしいかもしれないぞ?

でも、前に食べたクッキーは…。

今回は見た目は凄くいいし香りもいい。

さて…どうしたものか。

>>394
1男らしくいただきます!
2や、やっぱり断る
3あーんして!

3

パワプロ「あ、あのさ…あおいちゃん」

あおい「なに?」

パワプロ「あーんしてくれない?」

あおい「え…?」

いつ死ぬかわからないんだ。

せめて、最後にあおいちゃんにあーんしてもらえるなら…。

我が人生に一片の悔いなし!

あおい「あう…/// あーん…?」

パワプロ「そう。あーん」

俺はいたって真面目な顔で言った。

あおいちゃんの顔は真っ赤。

パワプロ「わかった…普通に食べるよ」

俺は最後の幸せを手に入れることはできなかった。

どうやら俺はここまでのようだ。

あおい「ま、待って…」

パワプロ「?」

あおい「あ、あーんくらいなら…別に、いいよ?」

俺、これを食ったら結婚するんだ…。

パワプロ氏ね

パワプロ「ほんとにいいの?」

あおい「う、うん…」

パワプロ「それじゃあ…」

さっきまで真面目な顔をしていた俺は、このとき相当デレデレしていたんだろうな…。

あおい「…/// あーん」

パワプロ「あーん」

パクッ

――――――――――

あれ…。矢部くん…?

矢部[今日からここでオイラたちのレジェンドが生まれるんでやんすね!]

え…? 何言ってるんだ?

って、俺がいる…?

パワプロ[はは。おおげさだよ]

矢部[いや、オイラたちでこの高校を強豪にしてやるでやんす!]

パワプロ[うん、そうだね]

?[面白いこと言ってるね]

パワプロ[? 誰…?]

――――――――――

あおい「パワプロくん!?」

パワプロ「☆■¢%※↓○*§♀▽△¢÷$%」

あおい「だ、大丈夫!?」

パワプロ「はっ…ここは…?」

あおい「ど、どうしたの? さっき白目むいてたよ…?」

パワプロ「あ、ああ…らいじょうぶだよ」

舌が痺れて回らない…。

あおい「…まずかったかな?」

パワプロ「いやいや、白目をむいておいひさをかみ締めてたんらよ!」

あおい「そ、そうなの?」

パワプロ「すっごくおいひいよ!」

舌の感覚が…。

あおい「そ、そんなこと言われると…うれしいな」

さっき見えたものは一体…。

あおい「はい、あーん」

パワプロ「あーん」

しまった!

パクッ

パワプロ「…」

あれ? 平気だ…。

というか、美味しいなぁ。

あれ? 前に川が見えるぞ?

おじいさんが手を振ってる。

おじいさん「こっちゃこーい。こっちゃこーい」

おじいさんが手招きしてる。

でも、ごめん。俺はあおいちゃんのご飯を食べているんだ!

至福の時間を、楽しんでいるんだ!

パワプロ「至福の時間!」

あおい「ビクッ」

パワプロ「おいしいよ、あおいちゃん!」

あおい「なんか、顔色悪いよ? 大丈夫?」

パワプロ「大丈夫! トイレ行ってきます!」

あおい「…うん」

そのあとの記憶がない。

気がつけば、俺はバスに乗っていた。

あおい「…」

あおいちゃんは何もしゃべらず前をむいている。

パワプロ「…次は…あおいちゃんが行きたかった場所?」

あおい「う、うん…で、でも行かなくていいよ」

パワプロ「え、なんで?」

もうバスに乗ってるから行くことにはなるけど…。

あおい「え、えっとそれは…」

パワプロ「?」

あおい「…着いちゃったね」

パワプロ「ん、ここ?」

あおい「う、うん…」

そこには大きく、『縁結び』と書いてあった。

へえ、縁結び。

おむすびみたい…って…。

えええええええ!?

あおい「///」

あおいちゃんは顔を真っ赤にして、うつむいている…。

あおい「は、はるかが行きたいなって、前に、い、言ってたから…」

パワプロ「へ、へえ…」

あおい「ね? ぼ、ボクたちには関係ないでしょ?」

パワプロ「…」

>>425
1…関係あるよ
2そうだね帰ろう

1

パワプロ「…関係あるよ」

あおい「…」

あおい「え?」

パワプロ「だ、だって、あおいちゃんと俺って、バッテリーじゃない?」

パワプロ「だからさ、ここでより一層仲を深めるって言うか…なんて言うか…?」

あおい「そっか…」

パワプロ「う、うん」

あおい「これを聞いたら、矢部くん怒るだろうなー」

パワプロ「え!?」

俺と矢部くんってそんなに親密なの!?

あおい「ボクが親友になっても、いいの?」

パワプロ「…」

ああ、そういうことか。

パワプロ「…あおいちゃん…」

あおい「ん? なに?」

パワプロ「俺は…君の事を…」

>>435
1昔から親友だと思ってた。
2親友だとは思えない。

2

パワプロ「親友だとは思えないよ」

あおい「…」

パワプロ「俺にとってのあおいちゃんは…」

あおい「ふふ…」

パワプロ「?」

あおい「矢部くん以外に親友は作らないってこと?」

パワプロ「え…」

あおい(ボクには…言えないよ)

パワプロ「ち、ちがう!」

あおい「ははっ、早く行こうよー!」

パワプロ「ま、待って!」

パワプロ「はぁはぁ…俺は…」

あおい「んー? よくきこえなーい!」

パワプロ「あおいちゃんのことが…」


パワプロ「好きだーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」

あおい「…」

パワプロ「はぁはぁ…」

どうやら、止まってくれたみたいだ。

あおい「…///」

パワプロ「…はぁはぁ…俺は、あおいちゃんが好き」

パワプロ「友達としてでも親友としてでもない…女の子として、好きです」

あおい「…パワプロくん…」

パワプロ「…うん」

あおい「大声でそんなこと言わないでよ!」バシッ

パワプロ「ぐはっ!」

ごめん…睡魔が…。

物語はもうちょい続くんで、もう少し付き合っていただけるとうれしいです。

では…。すいません。

みずきもできたら書きたい。

カレンさんは…俺が持つかどうか…。

パワプロ「…」

あおい「はい、パワプロくん」

パワプロ「え?」

あおい「この鐘が、縁結びの鐘」

パワプロ「う、うん」

そう言って、あおいちゃんは俺の手をつかんで、ガシャガシャの振った。

パワプロ「…あの、あおいちゃん…」

あおい「かえろっか」

パワプロ「え…あ…」

あおい「…」

パワプロ「あおいちゃん…」

あおい「バス遅いね」

パワプロ「…」

目を合わせてくれない。

パワプロ「あ、あの…あおいちゃん?」

あおい「あ、バス来たよ」

パワプロ「…」

…なんで…。

あおいちゃんの顔はとっても笑顔だ。

でも、俺の話を一切聞いてくれない。

…フラれちゃった…か。

パワプロ「…」

それなら、俺だって、普通の話をした方がいいのかもな。

パワプロ「…今日は疲れたねー」

あおい「…」

む、無視…?

あおい「そろそろ旅館だね」

パワプロ「うん」

あおい「もう、どうしたの?」

パワプロ「え…あ…」

あおい「なんかボク変なことした?」

告白も無視したことも、無かったことにしようとしてる…。

部屋

パワプロ「ふぅ…」

「おつかれのようだな」

パワプロ「ああ…」

「早川とのデートはどうだった?」

パワプロ「…まぁ、よかったよ」

「そうか。俺たちも凄く良かったよ」

「へ、変なこと言うなよ…」

こいつらは上手くいったのか…。もっと悲しい。

パワプロ「いや、なんかさ、告白したんだよ」

ザコ見「ほう、それは凄い」

パワプロ「そしたら、告白ごと無かったことになってさ」

ザコ見「…へ?」

パワプロ「話を振ると、スルーなんだよ…」

ザコ橋「おいおい、そのままでいいのか?」

パワプロ「それは俺だって思ってるさ」

ザコ見「それだったらもう一回伝えるんだ。俺だって二度目の告白で…」

ザコ橋「は、恥ずかしいこと言うなよ…///」

ごめん、聞きたくないよ、その話は。

ザコ見「それで、どうするんだ? 告白するのか、しないのか?」

パワプロ「うう…」

どうしよう?

>>495
1今から行って告白する!
2あ、明日もあるし…

パワプロ「今から行って、告白してくる!」

ザコ見「そのいきだ、パワプロ!」

パワプロ「ありがとう、ザコ見、ザコ橋!」

ザコ橋「がんばれよー」

ガチャ バタン

ザコ見「それじゃあ…行くか」

ザコ橋「ああ」

パワプロ「えっと…女の子の部屋は…三階か」

俺はゆっくりと階段を上る。

正直、何も考えていない。

ただ漠然と、告白する。ということだけしか考えていないのだ。

パワプロ「どうすればいいだろう…」

ピタリと階段を上る足が止まる。

…動かない。

でも、俺はあおいちゃんに伝えたい。

パワプロ「行くしか、ない!」

そして上ろうとした瞬間。

ドンッ

あおい「いたっ」

柔らかい感触とともに、あおいちゃんが倒れる音。

パワプロ「あ、あおいちゃん!?」

いきなりの登場に驚きを隠せない。

あおい「もーどうしたの? そんなところで突っ立って…」

パワプロ「あおいちゃん」

言うしかない。

あおい「明日も早いからそこそこに寝ないと、先生とか来ちゃうよ?」

パワプロ「あおいちゃん!」

俺はあおいちゃんの肩をギュッと掴んだ。

あおい「…」

パワプロ「俺の話、無視しないでよ」

あおい「な、なんのこと…? パワプロくん、疲れてるんじゃ…」

パワプロ「俺はあおいちゃんのことが好きだ!」

あおい「…」

パワプロ「俺は、あおいちゃんの気持ちが聞きたいんだ」

これで、嫌われてもいい。

俺は自分の気持ちにうそはつけないから。

あおい「…パワプロくんには、もっといい女の子がいるよ」

パワプロ「…」

そんなことはない。

俺にとっての良い女の子は、

あおいちゃんに決まってる。

あおい「ボクとパワプロくんじゃ…全然釣り合わないよ」

パワプロ「俺はそう思わない!」

パワプロ「これまで練習してきて、あおいちゃんに勇気づけられたおかげで、頑張ってこれた」

パワプロ「昨日のことだって、一緒に回れてすっごく嬉しかったし…」

パワプロ「野球と同じくらい、あおいちゃんのことが好きだ!」

あおい「パワプロくん…」

あおい「…こっちに来て」グイッ

パワプロ「う、うん」


あおい「…」

パワプロ「あおいちゃん…」

あおい「もう、パワプロくんったら…」

いきなり顔の近くまで接近してくる。

あおい「声が大きすぎるよ」

たしかに、俺の声で女の子たちがドアを開けているのを見た。

パワプロ「ご、ごめん…」

あおい「…目をつぶって」

パワプロ「え!? なにするの?」

あおい「恥ずかしい目にあわせたから…罰を与えます」

そ、そんなぁ。

パワプロ「わ、わかったよ…」

何が来る…デコピンか? ビンタか…?

チュッ

唇をとっさに押さえる。

あおい「今度はこんなことしないようにね?」

パワプロ「…はい」

だけど、あおいちゃん。

俺、こんなことされるなら何度だってしちゃうよ…。

あおい「ふふ、ビックリした?」

パワプロ「うん」

あおい「私も自分がこんなことできるんだって、初めて知ったよ…」

パワプロ「…」

あおい「それもこれも、パワプロくんのおかげかな?」

パワプロ「そ、そんなことないよ」

パワプロ「それはあおいちゃんだから、できたことだよ」

あおい「パワプロくんが相手じゃなかったらできなかったと思う」

パワプロ「///」

やめてくれ、あおいちゃん。

胸がドキドキして…やばい!!!

あおい「パワプロくんだって、ボクだから、ああやって告白してくれたんでしょ?」

たしかに、そのとおりだ。

正直恐喝みたいな告白だったけど。

あおい「すっごく、嬉しいなぁ」

…ごめん、我慢できない。

パワプロ「あおいちゃん!」

俺は、我慢を通り越していた。

あおい「ひゃっ!?」

あおいちゃんを強く抱きしめたい欲望を、すぐに行動に移してしまった。

パワプロ「あおいちゃん…」

あおい「…パワプロくん、暖かいな…」

パワプロ「///」

あおいちゃんの吐息交じりの声が耳に伝う。

体の芯まで、熱くなる。

パワプロ「…」

あおい「さっきも手をつないでる時も思ってた」

あおい「パワプロくんは体も心も、暖かいんだね」

パワプロ「!」

あおいちゃんは強く抱きしめる…。

あおい「ん……苦しいよ」

パワプロ「…」

先生「就寝時間ですよー」

パワプロ「!」ビクッ

あおい「え!? まずいよ、パワプロくん…」

女の子の階にいるなんてバレたら…!

あおい「と、とりあえずボクの部屋に!」

パワプロ「う、うん!」


ガチャ バタン


パワプロ「ふぅ…」

あおい「…先生行ったかな?」

パワプロ「ふぅ…よかったぁ…」

あおい「うん…」

パワプロ「それじゃあそろそろ俺は…」

グイッ

パワプロ「!」

ユニフォームの袖を摘まれる。

あおい「…はるかが倒れて別室で寝てるんだ…」

パワプロ「う、うん」

あおい「だから、ボク、一人…なの」

パワプロ「…?」

あれ、なにこれ?

どうすればいいの?

あおい「だから…」

パワプロ「え、ちょ…」

あおい「…一緒に寝て?」

…ぐはっ

>>570
1俺も考えてみたら一人だ…
2や、やっぱり戻るよ

1

パワプロ「考えてみれば俺も、帰ったところで一人だ…」

あおい「え…」

あおい「あ、ああ…そうだね」

パワプロ「それに、嫌な予感がするし」

あおい「ボクも、帰って欲しくない…」

パワプロ「それじゃあ、ここにいてもいい?」

あおい「うんっ」

パワプロ「さて、布団敷いてっと」

あおい「え? …別の布団…?」

あおいちゃん、何を期待してるの!?

>>610
1あおいちゃんの布団で…!
2さ、さすがにそれは恥ずかしいよ…!

飯食うから長めの安価

パワプロ「さすがにそれは…ちょっと///」

危険な匂いがするよ…。

あおい「…そっか」

パワプロ「ご、ごめんね、あおいちゃん」

あおい「気にしないで、ただパワプロくん、暖かいから一緒に寝れたらなぁって思っただけ」

パワプロ「え…?」

一線を越えるつもりではなかったんですか…?

あおい「いーですよーだ! ボクは一人で寂しく寝るから!」

パワプロ「あ、うぅ…」

あおい「…ぐす」

パワプロ「な、泣かなくても…」

あおい「泣いてないよっ」

パワプロ「じゃ、じゃああおいちゃん…」

あおい「?」

ギュッ

パワプロ「手は…つないどこ?」

あおい「/// うん」

パワプロ「…明日も早いし、寝よっか」

あおい「うん」

パワプロ「おやすみ、あおいちゃん」

あおい「おやすみ、パワプロくん」

そして、俺は眠りについた。

あおいちゃんの手は柔らかくて、すこしヒンヤリしていて。

ドキドキしていた熱さにはちょうど良かった。

・ ・ ・

パワプロ「ん…」

起きると、小鳥の囀りが聞こえる。

俺にしてはとてもいい目覚め。

パワプロ「ふわぁぁ…まだねむいなぁ…」

あおい「すぅ…すぅ…」

パワプロ「…」

今でも、手はしっかりと握られている。

>>650
1もうすこしだけ一緒に寝る。
2イタズラする。

パワプロ「…あおいちゃん」

あおい「すぅすぅ…むにゃむにゃ…」

かわいい寝顔してるな…。

もうすこし、もうすこしだけ一緒に。

パワプロ「おやすみ…」

あおい「…すぅ…」

やる気が上がった
弾道が上がった

パワポケ11の浜野朱理のエロ画像を長年探しているが見つからない・・・

>>672
需要と供給(ry

あおい「ん…」

パワプロ「ぐぅ」

あおい「パワプロくん…おはよう」

パワプロ「…」

あおい「あは、まだ寝ちゃってるか…」

パワプロ「…」

あおい「今日もたくさんいろんなところに行こうね」

パワプロ「…うん」

あおい「え!? 起きてたの!?」

パワプロ「ご、ごめん、途中まで寝てたんだけど…」

あおい「は、はず、はず…」

パワプロ「可愛いっ!」バッ

あおい「ひあっ! いきなり押し倒さな―――――」

はるか「あおい! 貧血治っ…」

パワプロ&あおい「あ」

はるか「…ううん…」バタン

あおい「ちょ、はるか!?」

今日もはるかちゃんは行動不可能かも。

あおい「き、気絶してる…!」

パワプロ「は、早く運ぼう」

・ ・ ・

あおい「驚いた…まさかはるかがまた貧血なんて…」

パワプロ「うん、俺もビックリだよ」

あおい「ぱ、パワプロくんがいきなり押し倒したから…」

パワプロ「あおいちゃんが可愛すぎるからいけないんだろー」

あおい「か、可愛い…///」

ほら、そうやって顔赤らめちゃうところとか。

今日も俺とあおいちゃんで行動することになると思う。

今回の旅行で一番怖かったのは、部屋に戻ると、部屋にあったティッシュがすべて使われていたことである。

なにかを拭いたようだけど…これは正直に怖い。

ザコ見はやけに艶々していたし、ザコ橋は息が荒かった。

もうこいつらの近くにはいたくない。怖い。

弾道が下がった。
やる気が下がった。
牽制が上手くなった。

投手じゃないのに…。

紫杏で頼む

パワプロ「おまたせ」

あおい「ううん、待ってないよ」

パワプロ「そっか。じゃあ、いこっか」

あおい「うんっ」

パワプロ「あれ? 今日は髪結んでないんだね」

あおい「う、うん…ちょっと雰囲気変えてみたんだけど…」

パワプロ「可愛いよ」

あおい「あ、ありがと…」

ぴよんぴよんが無いのは残念だけど、あおいちゃんはすっごく可愛い。

パワプロ「自由行動だね」

あおい「うん」

パワプロ「どうしようかな…?」

>>710
1ぶらぶらする。
2近くの公園に行く
3お腹空いた!


風呂行ってきます。

2

パワプロ「あ、公園があるよ」

あおい「あ、ほんとだ」

パワプロ「あんまり遠くに行くのもなんだから、公園で時間をつぶそっか」

あおい「そうだね」

あおい「あ! でも…」

パワプロ「ん?」

あおい「矢部くんとかにお土産を買いに行かなきゃ」

パワプロ「ああ、そうだね。はるかちゃんにも」

あおい「うんっ」

パワプロ「ふぅ」

あおい「…」

パワプロ「こうやって、公園に行くと、あおいちゃんに夜呼び出された日のことを思い出すなぁ」

あおい「そう?」

パワプロ「なんで俺に聞くんだろって、思ってたよ」

あおい「それは…」

パワプロ「それは?」

あおい「内緒っ」

パワプロ「ちぇ」

あおい「それより、どこか行かない?」

パワプロ「え、もう?」

あおい「パワプロくんと一緒に歩きたいな…なんて」

パワプロ「行こう。すぐに行こう」

あおい「む、無理はしなくていいんだよ? 疲れてるんだったら公園でのんびりしててもボクは嬉しいよ?」

パワプロ「さっきのあおいちゃんの言葉で、すべて吹き飛んだよ」

疲れが取れた。

あおい「ほんとに? うれしいなー」

パワプロ「…」

もう歩いて数分経っているけど…。

恥ずかしくて手を握ることさえできない。

パワプロ「…」チラッ

あおい「?」

パワプロ「…」

あおい「今、チラッとボクを見たでしょ?」

パワプロ「み、見てないよ」

あおい「うそ、見たでしょ?」

パワプロ「!」

本当に。

本当に自然な流れで。

彼女は俺の腕に、絡みついてきた。

パワプロ「み、見ました…すいません」

あおい「謝ることなんかないよ。ボクはずっと君を見てたから」

パワプロ「///」

こんな言葉を言われて、胸を腕に押しつけられて…。

おかしくならないわけがない。

弾道が上がった。

あおい「あ! ここおもしろそうなもの売ってるよ! お土産に買っていこうよ!」

パワプロ「う、うん。そうだね」

あおいは無乳www

今気付いたけど弾道ってちんぽの角度かよww

>>733
やる気=ヤる気だったりパワプロの特殊能力って大抵下ネタじゃね?

あおい「うーん…いろんなものがあるねー」

パワプロ「そうだねー」

だいぶ慣れてきたぞ、もう怖くない!

あおい「はは、これなんてどう?」ヒョイッ

パワプロ「ウサ耳?」

あおい「ど、どう?」

ぐはっ…破壊力が…!

パワプロ「すごくいい…!」

あおい「は、恥ずかしいからもう取るね!」

俺の脳裏にしっかりはっきり鮮明に焼きつけたぞ!

パワプロ「これとか、よさそうじゃない?」

あおい「うわぁ、ご当地ガンダーロボ? こんなの売ってるんだねー」

パワプロ「きっと矢部くんはこれだけで旅行に行った気分になると思うよ」

あおい「感動のあまりなきそうでやんす~! とか言ってね」

パワプロ「…」

あおいちゃんのやんす…可愛い!

パワプロ「はるかちゃんはどんなのが好きなのかな?」

あおい「うーん…あ、これなんてどう?」

パワプロ「ピンクの鳥のキーホルダー?」

あおい「うん。可愛いし」

パワプロ「確かに、可愛いね」

あおい「パワプロくんもこういうの可愛いとか思うんだ~」

パワプロ「ま、まあそりゃあね。色も可愛いし」

あおい「じゃあそれで恋恋高校を選んだの?」

パワプロ「ち、違うよ!」

あおい「でも、ボク達も、次の大会が最後なんだよね…」

パワプロ「うん…いろいろ問題もあったけどね」

あおい「あのときは、ありがとうね、改めてお礼言っとくよ」

パワプロ「いいよいいよ。あおいちゃんがいなきゃ、野球部ができてたかすら危ういよ…」

あおい「でも、部員を集めたりがんばったのはパワプロくんだよ?」

パワプロ「それだってあおいちゃんと野球がしたかったからだよ」

あおい「え…?」

パワプロ「こんなに可愛くて、強くて、リードし甲斐のある子と、野球がしていって思うのは、普通のことだよ」

あおい「…ありがとう」

パワプロ「今は野球のことは忘れて、遊ぼうよ、ね?」

あおい「うん!」

そんなこんなで、俺とあおいちゃんはたくさん思い出を作った。


修学旅行がこんなに楽しくて、すぐに過ぎ去ってしまうものだったなんて、知らなかった。


ずっと好きな人といれる修学旅行なんて、滅多に味わえないだろう。


帰りのバス

パワプロ「あおいちゃん」

あおい「…」

パワプロ「修学旅行、楽しかったかな?」

あおい「…」

パワプロ「あおいちゃん?」

パワプロ「…ふふ、寝ちゃってたか」

パワプロ「…」

周りを見渡す。

はるかちゃんも寝ている。貧血、つらかったろうなぁ。

パワプロ「…あおいちゃん」

チュッ

あおいちゃんのおでこに小さくくちづけた。

パワプロ「…」

あおい「なーに勝手にやってるの?」

パワプロ「!」

パワプロ「起きてたの!?」

あおい「朝のお返しをしようと思ってね~」

パワプロ「くそう、してやられた!」

あおい「…でも、すっごく嬉しいな」

パワプロ「へ?」

あおい「パワプロくんが、本当にボクのことが好きだって、わかるからさ」

パワプロ「///」

あおいちゃんは力なく俺にもたれかかった。

あおい「明日から、また大会に向けて練習だよ」

パワプロ「うん」

あおい「…パワプロくんと、甲子園に行きたいな」

パワプロ「…違うよ、あおいちゃん」

あおい「え?」

パワプロ「俺もあおいちゃんと一緒に行きたい。でも、甲子園は、野球部全員で行くところなんだ!」

あおい「…そうだね!」

パワプロ「ただいまー」

楽しんだ分、どっと疲れた。

帰ってきて、まず最初に思い出したことがあった。

クリスマスだ!

パワプロ「そっかー、クリスマス…」

どこかにいいところとかあったかな?

ご飯とかより、プレゼントの方が良いかな?

…もしかしたら「そんなことより野球だよ!」って言われるかもなぁ…。

パワプロ「…さてと、どうしよう」

>>782
1誘う
2それより先にプレゼントを買ってからにする。
3そんなことより野球! 正月まで我慢我慢!

よし、まずはプレゼントを買うことにしよう。

でも、何を買おうかな…?

>>790
1くまのぬいぐるみ
2リストバンド
3髪留め

くまのぬいぐるみ。

そうだ、ぬいぐるみにしよう。

パワプロ「ちょっと遠くだけど、備えあれば憂いなし」

今日中に買いに行こう。

自転車でサッと行けばすぐだ。

パワプロ「ちょっと出かけるねー」

ほーいとやる気のなさそうな声が聞こえたと同時に、俺はドアを開けた。

シャー

パワプロ「さむ~!」

冷たい風が頬を叩く。

街灯が一定の間を作ってチラチラを光っている。

ここ曲がれば、到着…。

パワプロ「!」

目の前の光景を見て思わず急ブレーキ。

あおいちゃんがいる。

パワプロ「もしかして…」

あおいちゃんは、俺が目当てのものを買おうとしている店に入るか迷っているようだった。

パワプロ「…」

俺に、プレゼント?

なわけ、ないか…。

あおい「…んー」

あおいちゃんは一人、首を振っている。可愛い。

パワプロ「…」

できれば、出会いたくない。

こっそりプレゼントしたいから。

あおい「…!」

携帯を取り出した、あおいちゃん。いったいどうしたんだろう。

プルルルル プルルルル!

パワプロ「うわっ!」

やべ、いきなり鳴った!

パワプロ「ん…あおいちゃん?」

ピッ

パワプロ「もしもし?」

あおい「も、もしもし、パワプロくん?」

パワプロ「うん、どうしたの?」

あおい『そろそろ…アレじゃない?』

パワプロ「アレ?」

あおい『アレだよ、アレ…』

パワプロ「…?」

あおい『もうっ、クリスマス!』

わかってたよ、あおいちゃん。

ムキになって、かわいいなぁ。

パワプロ「あーそういえばそうだね」

あおい『だ、だからさ…』

あおい『クリスマスの日…会えない?』

パワプロ「あおいちゃんのことだから、野球野球! とか言うのかと思ってたよ」

あおい『ボクは、今は女の子だよ?』

パワプロ「そうだったね、ごめんごめん」

あおい『ボクは女の子だから、パワプロくんに会いたい』

パワプロ「嬉しいよ、あおいちゃん」

あおい『じゃ、じゃあ、明日、あの公園で』

パワプロ「うん」

あおい『おやすみ、パワプロくん』

パワプロ「おやすみ、あおいちゃん」

プツッ…。

すっごく幸せだ。

でも。

俺はまだ、何か物足りないものを感じている。

気のせいかな…?

「イラッシャイマセー!」

パワプロ「どれにしようかなー」

一番大きいのは…だめだ、高い。

小さいのは…これじゃあギュッてしてるあおいちゃん見れないから却下。

これ…まぁまぁ大きいけど…。

なに…俺の全財産じゃ足りない…?

パワプロ「やばい、どうしよう…」

「オカネ、ナインデスカ?」

パワプロ「! ま、まあ…」

なんだ? この店員…この店には会わないおじいさんだな…。

パワプロ「彼女にクリスマスプレゼントしたいんですよ」

「ナルホド…アナタハスバラシイカレシデース」

パワプロ「へ?」

「ドウデス?ワタシノテツダイヲチョコットシテクレレバ、タダデアゲマスヨ?」

パワプロ「え!! 本当ですか?」

「モチロンデスヨ。ウソハツキマセーン」

これは、ラッキーかもしれないぞ!

パワプロ「じゃあ、お願いします!」

「おーけーおーけー! ソレジャアコチラニキテクダサーイ」

パワプロ「? はい」

「ココニスワッテクダサーイ」

パワプロ「はい」

「げどークン、コテイ!」

「ギョギョ!」

パワプロ「!?」

パワプロ「ちょ!? なにするんですか!?」

「コレヲノムダケデース」

パワプロ「え、あ…」

「げどークン、カレノクチヲアケテクダサーイ」

パワプロ「ノー! ノー! ノォォォォォォォォォ!」

ゴクゴクゴク

パワプロ「…」ガクリ

「…オーウ、コレハセイコウデスカ? シッパイデスカ?」

「ヨクワカリマセーン」

パワプロ「いえす、まいろーど!」ガバッ

パワプロ「…あれ?」

ここは…家?

なんで、俺…?

…よく覚えてないや…。

パワプロ「あれ…? これって…!」

くまのぬいぐるみじゃないか!

体も軽いし…なんか最高の気分だ!

そして…

クリスマス当日。

あおい「ど、どうしよう…」

あおい「この服かな? こっちの服がいいのかな…」

あおい「ああ! 髪といてない!」

あおい「うーん…パワプロくんどんな服好きなのぉ~!?」

あおい「うぅ…もう、無難に…これでいいや!」

あおい「髪は…結んでっと」

あおい「この服には合ってないよぅ…で、でも…」

あおい(パワプロくんは、結んでるほうが好きなんだもん!)

あおい「あーもう時間が! いってきまーす!」

・ ・ ・

パワプロ「ふぅ…」

クリスマスはいつもロンリーナイトを過ごしていた俺だが、今年は違う。

あおい「パワプロくーん!」

パワプロ「! あおいちゃーん」

あおい「はぁはぁ…ごめん、待たせちゃったかな?」

パワプロ「ううん、全然」

あおい「よかった…ちょっと用意に手間取っちゃって…」

本当だ。髪の毛がところどころはねてる。

はねた箇所を何度も撫でながら顔を真っ赤にするあおいちゃん。

あおい「ご、ごめんね…みっともないよね…」

パワプロ「ふぅ…」


俺「…ふぅ」

パワプロ「気にしないで、それとあおいちゃん、これ」

あおい「え…? な、なに? これ…?」

パワプロ「開けてみて」

あおい「…うわぁ! おおきなぬいぐるみ…」

パワプロ「あおいちゃん好きかどうかわからないけど、買ったんだ」

あおい「嬉しい! ありがとう、パワプロくん!」

パワプロ「いやいや」

あおいちゃんはくまのぬいぐるみをギュッと抱きしめた。

俺が見たかった光景が、今目の前に広がっている。

それから、俺たちは町を一通り歩いた。

ぬいぐるみのオカネがチャラになったから、俺の財布には金がある。

あおいちゃんは俺がいろんなものを買うたび、悲しい顔をして。

あおい「ボクのためにお金出すなんて…」

とか、言っていたけど、そのシュンとした顔が可愛くて仕方なかった。

そして、また公園に戻ってきた。

俺はやはり、何か物足りないでいた。

あおい「今日は楽しかったよ…修学旅行の時みたいだった」

パワプロ「うん、俺も最高だった」

しかし、なにか抜けている。

俺はあおいちゃんになにか、求めている。

あおい「…? どうしたの?」

パワプロ「…」

ああ、そうだ。

わかったぞ。

パワプロ「そういえば、あおいちゃん」

あおい「なに?」

パワプロ「俺、君にまだ、『好き』って言われてない」

あおい「え…」

あおい「お、お寺で言ったよ…?」

パワプロ「あの時は演技だったじゃん。俺はまだ君の本当の気持ちを聞いてないよ」

あおい「…」

あおい「…意地悪」

お互い様さ。

あおいちゃんは、跳ねるようにベンチから立ち上がった。

あおい「…」

軽く深呼吸そして俺に体を向けて。

あおい「ボクは…パワプロくんのことが好きです。こんなボクでよかったら、これからも、よろしくおねがいしますっ」

顔は真っ赤。今はぬいぐるみで顔を隠している。

パワプロ「…こちらこそ」


-END-


あおい「そういえば今日たくさん料理作ってきたんだ!」

パワプロ「え!? 嘘!?」

この前の聖ちゃんのSSと同じく、パワプロを知らない人にも、パワプロの楽しさ(主にギャルゲ部分)
を知ってもらおうという試みで書かせていただきました。
結局は最後の最後まで自分の妄想を貫いたという結果になりました。
今日の晩にはまた、みずきちゃんで、終了とするつもりです。

あおいちゃん、いかがでしたでしょうか?
ボクを間違えて私と誤記して投下したりして、まことに申し訳ございませんでした。。
遅筆な自分に保守をしてくださった皆様、どうもありがとうございました。
そして、最後まで見ていただいて、本当にありがとうございました。

今からパワプロを始める方
あおいちゃんは、
7~10まで現役として、
11~12は指導者として、
13~14はちょいキャラ・アドバイスキャラとして登場いたします。

もう一度、誠意を込めて、ありがとうございました。

まだ残ってたwww

このスレが終わるまでは次立てられないのかな?

立った。

とりあえず貼っときます。
みずき「パワプロくんはS? M?」 - SSまとめ速報
(http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1270799669/)

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom