男「幸せポイント?」(432)

女「そう、人間には各自幸せポイントが振り分けられていて幸せポイントが無くなるとその人は死ぬのよ」

女「いわゆる寿命ってやつね。」

男「ふーん。じゃあ宝くじが当たったり結婚したり大きな幸せのあと人がよく死ぬはそのためか…」

女「そうなるわね。大きな幸せにはそれに見合ったポイントがいるの。
  ちなみにあなたはザッと幸せポイント1000万ってところね。今まで何ポイント使ったかまでは教えないけど。」

男「つーか1000万ってどうなんだ?」

女「……」

男「……」


男「そんな悲しそうな目で見ないでくれ。」

男「じゃあ、残りの幸せポイントによっては宝くじが当たったら幸せを使い果たして死ぬかもしれないって事か?」

女「少し誤解してるようだけど宝くじなんかで幸せを使い果たしてしまう人はそうなるべくして生まれてきてるの。」

女「逆に宝くじみたいな大きな幸せを受けるべくして生まれてきた人は
  宝くじに当たるだけの幸せポイントを持って生まれてきているはずだわ。」

男「意味わかんねえ。つまりどういう事だ?」

女「つまりあなたは宝くじには当たらないと言う事よ。」

男「なんか納得しちまった。」


男「で、一番気にかかることを聞きたいんだが、いいか?」

女「なに?」

男「お前は誰で何で俺の家にいるんだ?」

女「私はこの世界を創造し支配する神様で人間界の様子を見るために天から降りてきたの。感謝しなさい」フフン

男「突拍子もねえな。何で俺の家なんだよ…」

女「ダーツで決めたの。別にどこでもよかったのだけれど一ヶ月くらいお邪魔になるわね。」

男(どこの家出少女だよ…)ボソ

女「コーヒー」

男「は?」

女「コーヒーよ。早く持ってきなさい。」

女「天界でも評判がよいのだけれど私はまだ飲んだ事ないの。ぜひ一度飲んでみたいわ」ワクワク

男「天界(笑) まあいいけどコーヒー飲んだら帰れな」スタ

女「嫌よ、神様に家の外で寝ろっていうの?」

男「帰る家があるだろ?親が心配してるぞ」ジャー

女「ふん」

男「ほい、コーヒー」

女「ありがとう。これがコーヒーなのね?」クンクン

男「そんなに珍しいかコーヒー?言っとくけどインスタントだぞ」

女「インスタント?」

男「インスタントラーメンとかのインスタント」

女「まあいいわ、とりあえず一口いただくわね」ズズ ゴクゴク


男「…どうだ?うまいか?」

女「にぎゃい!!」ベー

男「……」


男「あ、いけね。もう家でねえと遅刻だ」スタ

女「学校?」

男「ああ、お前は家で待ってろ。すぐ帰って来るから」
 (そしたら速攻で警察に突き出してやるよww)

女「わかったわ。じゃあ気をつけてね」ヒラヒラ

男「おう、じゃあな」バタン

女「……」




女「警察ねえ……ふふ。愚かな男…」

家の外


幼馴染「おはよ、男君。今日は早かったね」(以下幼)

男「おっす、幼。ほら、さっさと自転車の後ろ乗らないと遅れるぞ」

幼「まだ大丈夫だよー。ゆっくり行こ。安全運転ね。」ストン

男「へいへい。しっかり捕まってろよ」

幼「えへへー。いつもありがとね、運転手さん。」ギュ

男「…ああ、それよりこないだの風邪はもう大丈夫なのか?」

幼「うん。たいしたこと無かったよ。」

幼「それよりさぁー……


こうして何気ない会話をしながら学校に通うのが俺達の日常だった。
幼を乗せて学校に通うようになったのはまだ俺達が中学生の時。
通学中に病弱な幼が倒れたことが始まりだったと思う。
まあ別に重病を患ってるわけではないのだがなんとなく心配なのだ




てか変な女が家に上がり込んでることは言わない方がいいよな……
心配かけちまうかもしんないし

学校

男「で、これは一体どういう事なんだろうか?」

女「ん、私も人間の学校というものを一度体験してみたかっただけよ」ニヤニヤ

男「しかも何で席が俺の隣なんだよ……」

女「馬鹿ね。同居者と仲を深めるのは当たり前のことでしょ?」

女「それにまだ何か疑われてるようだし」チラ

男「うっ、そりゃぁ…いきなり神様なんて言われて信じられるわけないだろ…」


女子A「あ、女ちゃんおはよー」

女「Aちゃんおはよ。」ニコ


男「何で馴染めてるんだよ……」

女「♪」

女「ふふ、私はこの学校に始めから在籍していた事になってるの。」
女「滅多なこと言うとあなたのほうが変人だと思われるわよ?」

男「…また、突拍子もねえな。」

女「驚かないの?」

男「ハナから全く信じてないしな」

女「人間ってどれだけ頭が悪いのかしら。現実を直視しようとしないのね。」ハァ

男「じゃあ証明して見ろよ。たまたま女子Aとは知り合いだっただけじゃないのか?」

女「何をしたら証明したことになるのかしら。もう今の状況だけで十分じゃない?」ヤレヤレ

男「……」(確かにこんな状況魔法でもないと作り出せないかも……)

女「ほら、言いなさいよ?何をしたら証明した事になるの?」

男「よし!じゃあ○○を▲▲にしてみろよ!!神様なら余裕だよな?え?」ニヤニヤ

女「ふん、そんなの朝飯前よ。見てなさい…」スッ


パッ!!


男「……」ぽかーん

女「ふふん。どうよ」

男「…お前は神か」ボソ

女「だからそう言ってるでしょ…って何で泣いてんのよ気持ち悪い」

男「いや、なんでだろうなぁ…。長年の夢がかなったからかな?ヘヘ…男ならだれでも見る夢だ……しかし永遠に叶わない夢…」

男「しかも、この状況の恐ろしさに気付けているのは俺だけみたいだな…。ふふ悪いな皆……」

女「……」スッ

パッ

男「あ、あれ?おい、もとに戻ったぞ?」

女「もう十分でしょ?あまりにもあなたが気持ち悪いから元に戻したわ」フゥー

男「……」

女「こっち見つめながら泣かないでよ…(人間ってわからないわ)」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

女友「ねえ幼、なんか最近女と男、妙に仲良くなってない?」

幼「そう?」

女友「うん。あいつらあんなに仲よかったっけ?」

幼「まあでも仲いいことは良いことだよ女友ちゃん。みんな仲良しが一番」ニコニコ

女友「ほう、気にならないの?」

幼「別に気にならないよ?」

女友「ふふ。そうよね。もう幼は男の妻みたいなもんだもんね!!誰と仲よくしてようが問題ないか…」ニヤニヤ

幼「ぜっんぜん妻なんかじゃないし///変なこと言わないでよね女友ちゃん!」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


男「いやーでも本当に幸せなヒトトキだったよ。…ありがとう神様」キラキラ

女「どういたしまして、幸せならよかったわね。あとここ(地球)では女って名前があるから」

男「ん、幸せ??……は!!」

女「ん、今度は何よ……」

男「お前が本物の神様って事は朝の幸せポイントって話も本当だよな!?」

女「ええまあ…」

男「…お、おおお、お前俺を殺す気か!!!幸せを使い果たさせて殺す気だな!!」ガクガク

女「ちょっ違っ、待って!!これから説明するからそんなに揺すらないでぇー!」クラクラ

女「えーとまず知っておいて欲しいのは寿命ってのは先天的に決まってるものなのです」コホン

男「うむ。」

女「仮にXという男がいたとしましょう。
まずXの寿命が決められます。これはランダムです。完璧運です。

その次にXには幸せポイントが与えられます。
これは前世に何を成したかで天の神々が決定します。
ポイントが高い人は前世の業績が高く評価されているということです。
もちろんその逆もあって、それは言わなくてもわかるわよね?
Xの前世は無差別快楽大量殺人犯でした。なので現世の幸せポイントはとても少ないです。

ちなみに前世と今の人間は殆ど別人だと思って貰って構いません。
容姿や能力はもちろん育つ環境によって人格も殆どの人が前世と現世では異なります。
例えばXが前世で大悪党でも現世では皆に慕われるヒーローになっているかもしれませんね。

次に生まれる地域と家庭が決定されます。
これは幸せポイントにあった地域と家庭がランダムで選ばれます。
Xの場合、ポイントが少ないので戦争が続いている国のとても貧しい家庭に決定したようです。
そして生を受けると寿命の中で幸せポイント分の幸せが起こります。
つまり
Xの寿命=幸せポイントが尽きた時
ということになります。自然と人生の中でうまく幸せポイントは使い切るようになっているのです。

ちなみに幸せの定義は人それぞれです。
金=幸せ という人もいれば 快楽=幸せ という人もいます。
とにかく心から幸せ、幸福だと思える事でポイントは計算されています。
なので宝くじが当たってもそんなにポイントが減らない人もいるし、
さっきあながが言っていた幸せレベルでは多分カウントされないでしょう。

女「何か質問は?」

男「…いや、特にはないけど…本当の話、だよな?」

女「本当の話よ」

男「じゃあ幸せポイントが高い奴の寿命が短かったら恐ろしいほどの濃い幸せが味わえるな」

女「そうね。」

男「…つーかお前にも幸せポイントはあるのか?」

女「まあ、あることはあるわね。人間とは比べ物にならないけど」

男「じゃあ神様も死ぬってこと?」

女「まあ天界にいるのは私だけじゃないしね。永遠なんて事はありえないの…」

男「ふーん。へー。」

女(本当は私って神様の使いの只の『天使』なんだけど面白いから黙ってよっと♪)


注:天使に寿命はありますが基本的に神々は寿命で死ぬことはありません。

男「ところで俺、幼馴染がいるんだけどさぁ」

女「うん。窓際のポニーテールの子ね」

男「わかるのか?」

女「まあね。私、神様だし」

男「なら話が早いと思うんだが…あいつ、凄い体弱くてさ。なんとかならないかな?
  重い病気にかかってるわけでもないんだけど貧血でよく倒れるし、少し心配なんだ。」

女「……残念だけど無理ね」

男「なんでだよ?」

女「そこまで人の人生にかかわる事に私の能力は使えないの。それだけよ。(そもそも天使だから力が足りないし)」

男「そっか…」

女「そういうこと。」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

男子A「なんかあいつらさっきからおかしな話してないか?たまに変なワードが聞こえてくるんだが…」ヒソヒソ
女子A「き、きっと漫画かゲームの話よ…漫画かゲーム!」ヒソヒソ

お昼。

友「おーっす男。一緒に昼飯食おうぜ!」

男「おう」

女「友君。今日は私もご一緒していいかしら?」ニコ

友「ああいいけど。女友と幼ちゃんも一緒だけど大丈夫だろ」

女「ありがと」

友「んじゃあ、先に屋上で待ってからすぐ来いよ?」

男「わかった」

男「そういえばお前って何食べるんだ?人間と一緒か?」

女「そうね。何食べればいいのかしら。天界ではお腹空かないから食べ物いらないよのね」

女「クッキーとかは一種の娯楽としていただくけど」

男「うーん、じゃあ500円貸すからそこの購買で何か適当に買ってこい。ほら手出せ」

女「わかったわ。おいしそうな物買って行く」スッ

男「ほい」ちゃりん

男「じゃあ先いってるな。」スタスタ

女「さて何を買おうかしら?」

屋上

友「あ、男こっちこっち」

女友「なにしてたの遅いよー」

男「おお悪い悪い。女は購買でなんか買ってから来るってさ」

友「なんかお前と女ちゃん今日仲いいよな、なんかあったか?」

男「別になんもねえよ」

幼「男君、今日のお弁当。はい」スッ

男「いつも悪いな、幼」

幼「いえいえ」ニコ

幼「コレはこっちのソースかけてソレはこっちのタレ」

男「うんうん」

幼「それでコレはソレと一緒に食べるとおいしいと思うの」

男「なるほど」


友「今日はいい天気だね」

女友「そうね。お茶がおいしいわ」ズズ


幼「はいおおしぼり」スッ

男「ありがと」

幼「はいお茶」スッ

男「うん、そこ置いといてくれ」

幼「あ、ここご飯粒ついてるよ?」


女友「毎度のことながら少しむかつくわね」

友「女ちゃん遅いなぁー…」

女友「で?何でアンタはお菓子ばっか買ってきてんの?」

女「ありゃ?これじゃあお昼にならないのかしら…」

友「まあ本人がいいんならいいんじゃないのか?w」

男「いや、それにしても何でグミとポテチなんだよ…」

幼「よかったら私のお弁当少しわけてあげようか?」

女「ありがとう。でも自分でやった事の責任は自分で取るわ」

女友「てゆうか、いつも何食って生きてんのよ。あんたは…」


幼「でもそんな偏った食生活してるのに女さんって凄い美人だよね」

女友「まあ確かに、髪もかなりロングだけどサラッサラよね。私なんか枝毛ばっかりなのに」

友「確かにそこらへんのアイドルより全然ランク上だよな」

女「ありがとう(あら、このグミなかなかおいしいわ!)」ニコッ

男「……」モグモグパクパク


放課後

男「で?俺はいつもどうり幼と一緒に帰るけどお前はどうする?」

女「そうねぇ。夜の10時くらいにまたお邪魔するわ。」

女「それまで人間の世界の事でも学習してるから」

男「つーかマジでおれん家泊るのかよ…そんなスペースねえぞ。」

女「まあなんとかなるでしょ?じゃね!」スタスタ

男「…勝手なやつ。」



幼「男君早く帰ろうよー」

どうでもいいが帰りは行きと違い、いつも自転車を押して歩いて帰っていた。
さすがに学校からいきなり男女が二人乗りしだすのも気持ち的に恥ずかしかったからなのかもしれない
それより、女は人間の世界の勉強と言っていたがどこに何をしに行くつもりなのだろうか?
まあ、本人いわく神様らしいから問題ないとは思うんだが……

幼「…ねえ、さっきから話聞いてる?」ムス

男「え、ああ聞いてる聞いてる」

幼「じゃあ私はさっき何の話をしてたでしょう?」

男「…えーと……」

幼「……」

男「……悪い、聞いてなかった。」

幼「ほら、聞いてないじゃない。男君のうそつき」プイ

男「すまん。ちょっと考え事しててさ」

幼「…あのさぁ、どんなの事考えてたの?」

男「ん?」

幼「ほら、もし悩みとかなら相談に乗るよ!」

幼「男君にはいつもお世話になってるし、私じゃあ役に立てないかもしれないけどさ……」

男「別にお前が心配するような事じゃあねえよ」

幼「…女さんの事?」

男「!?」

幼「……図星?好きなの、女さんの事?」

男「んなわけあるかよ、変な奴だなぁとは思うけど」

幼「うそ。」

男「嘘じゃねえよ。だいたい彼女なんて作るきないし」

幼「どうして?」

男「どうしてって…俺はお前とのこの関係が好きだし、俺が彼女作ったら今までどうりにはいかないだろ?」

男「それに、まあなんだかんだいってお前の事ほっとけないしな。危なっかしいって言うか…」

幼「!!」

幼「……そっか///じゃあ一生世話してもらっちゃおうかなぁ?」

男「あんまり調子のるなよな」

幼「うん。でもなんか嬉しいなぁ」ニマニマ

幼「そうだ!今日家にホットケーキの元があるんだけどホットケーキ作ってあげよっか?」

男「お、マジ?じゃあ頼むよ」

幼「えへへ、こないだお母さんが商店街の福引であてたんだ」

幼「それでさ、男君のお家で作ってもいいかな?」

男「ああ、今日は母さんも遅いしいいんじゃないか?」

幼「じゃあ決まりね♪」

ー男宅ー

男「うん。うまい!」

幼「ホント?よかったぁ。そうだ、紅茶とコーヒー持ってきたけどどっちがいい?」

男「うーんそうだなぁ…じゃあ」


男・幼「コーヒー!」


幼「へへ、当たりだ。男君、甘いもの食べるときはいつもコーヒーだもんね。」

男「そういうお前もコーヒーだろ?」

幼「あたり」

男「いつも俺と同じもん選ぶもんな幼は…たまには違うのにしてみたらどうだ?」

幼「いいの。だって同じもの選ばなきゃ男君と同じ感覚も味わえないし」

男「今はそんな事言ってるけど中学のときは凄い顔して飲んでたよなぁwコーヒー」
 「やめろって言っても全然聞かないし…本当なんだったんだろうな?」

幼「う、うるさいなぁ///」

夜 10:00

ガチャガチャ ガラ

女「よっこらしょっと」

男「普通に鍵かかってる窓から入ってくるな。びっくりするから」

女「ふう、とりあえず人間というのは酷く醜い生き物だということがわかったわ」ドサ

男「はぁ?てかお前今までどこいたんだ?」

女「適当に町をフラフラして人間を観察していたわ」

夕方 6:00

女「さて、とりあえず商店街のほうに行ってみようかしら?」

少年「……」キョロキョロ

女「ん?あの少年……」

少年「……」バッ

女「こら、お店の物を買ってにとっては駄目よ。」ガシッ

少年「!!」

女「人間界での教えにそうあるはずだわ。ここは見逃すからそれをキチンと返しなさい」

少年「なんだこのオバサン。邪魔だから離せよ。僕は急いでるんだ!!」ドカ

女「…お、おば…おばさん、ですって?」ピキピキ

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

男「ほう」

女「あんな屈辱を受けたのは初めてだったわ」ワナワナ

女「仮にも美を司る女神の娘である私をオバサン扱い、天界では何人の男に言い寄られたか数しれないこの私をオバサン扱いよ!?」

男「で、その少年をどうしたんだ?」

女「とりあえず思いっきり殴ってねじ失せたわ。」

女「でも話はまだ終わらないの」

男「あ、まだ続くのね…」

夕方 6:30

女「で、何であんな事をしようとしたの?ただのイタズラ?」

少年「ふん、お前みたいなババアに誰がいうもんか!」グス

女「ほう」ベキバキボキ

少年「ヒイ!!言いますごめんなさいごめんなさい。」

少年「実は小学校で同じクラスのガキ大将に命令されて仕方なく……」

女「そうだったのね。じゃあ私がさっそくこらしめに行ってくるわ。」

少年「で、でも僕が喋った事は絶対に言わないでくださいね!」

夜 7:00 空き地

ガキ大将「俺になんかようか?お姉さん」

女「ふっ、お姉さんとはさっきの少年よりわきまえているようね。」

女「いいわ、今回は忠告だけにしてあげる。もうこれ以上いたいけな少年を虐めるのは止めなさい」

ガキ大将「なんの話だ?俺はこいつらと仲よく野球していただけだが?」

取り巻き「そーだそーだ!」

女「嘘をいいなさい。さっき商店街で小さな少年が……」


ガキ大将「しょ、少年さん!!!!なんでこんなところに…」ガクガクブルブル

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

女「その時、私は後頭部に強い衝撃をうけたわ」

男「…まさか」ゴク

女「そう、そのまさかよ。少年は私に嘘をついていたの。もちろん後頭部から私を殴ったのも少年よ」

女「どうやらガキ大将よりもさらに地位が高かったようね」

男「でも、お前はもちろん大丈夫だったんだろう?」

女「当たり前じゃない。かすり傷一つないわ。」

男「まあ無事ならよかったじゃねえか」

女「あら、心配してくれたの?」

男「少しな、てかそんな話聞いたら心配するなってほうが無理だ」

女「しかし、本当にただの子どもと油断していたわ。」

女「私なら人間の嘘くらい簡単に見破れるのに……まさか人間の子供の心にこれほど邪心が宿っているとはね」

男「少年はそのあとどうなったんだ?」

女「とりあえず気絶するまで殴ってから警察に突き出したわ。」

男「お前っていろんな能力使えるくせに殴るんだな……」

女「ここでは能力が制限されてるから極力控えてるのよ。」

女「そして私の人間不信の話はあとほんの少しだけ続くの。」

男「言っておくけどそういうのってほんの一握りに人間だからな」

女「午後9時ごろかしら?私は路地裏に迷い混んでしまったの」

男「ああ、不良にからまれたとかそういう感じか?」

夜 9:00 dこかの細い路地

女「しまった。私としたことが帰り道が分からなくなってしまったわ…」

ザッザッザ

DQN1「お、こんなところに可愛い姉ちゃんがいるぜぇ相棒www」

DQN2「ヘイ嬢ちゃん。こんな真夜中にこんなところで何してんだい?」

DQN1「ヘヘ、家出中なら家に泊めてやってもいいぜ、その変わり報酬は体で払ってもらうけどなwww」

女(えーっとあっちが東だからこっちが西で……)

DQN2「おい、聞いてんのかガキこら」グイ

DQN1(それにしてもえらい美人だな、まるでこの世のものとは思えねーぜ。つい涎が出ちまう)グヘヘ

女「けがらわしい手で触らないでくれないかしら」バシッ

DQN2「おい、マジで調子のんなよ?ぶっ殺すぞコラァ!!!」

DQN1「こんな時間にこんなところで遊んでるやつはだいたいビッチでヤリマンだぜ。俺らにも一回くらいやらせろよwww」

女「!!」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
女「正直、かなりショックだったわ」ハァ

男「まあそれは確かに心に来るな」

女「頭に気すぎてつい雷を一発落としてしまったわ。」

男「おい、まさか殺してないだろうな!?」

女「多分大丈夫よ。それより力を使いすぎて今日はもう疲れちゃった…」

女「もう帰ってくるのにも凄い疲れたんだから……」

男「はいはい、それは御苦労さま」

きゅうけい

どさ

男「おい、そのまま寝るなって」ガシ

女「……」すーすー

男「おーい、女?」

女「……」すーすー

男「…まあ無理矢理おこすのもかわいそうだから」

男「このままいしといてやるか」

女「……」すーすー

男「…それにしても早くしないと理性がもたないな…」

次の日

女「あら、どうやら眠ってしまったようね…」

女「男ー。男はどこー」

がらっ

男「ここ」

女「何で押し入れで寝ているの?」

男「どう見ても俺が寝るスペースないだろ」

女「一緒の布団で寝ればよかったじゃない」

男「ふ、人間は欲深い生き物でしてね…」

学校

女「ねえ何か嫌な感じがしない?監視されてるような嫌な感じ」

男「ぜんぜんしない。勘違いじゃないのか?」

女「…いや、私達……どうやら監視されてるわよ」

男「はあ、誰が俺たちの事監視するっていうんだよ?」

女「鈍いわね。私達斜め後ろの席よ」

男「って男子Aの席じゃん。」バ

女「馬鹿!容易に振り返っちゃだめよ。敵に気づかれるわ!」

男「げっ確かにずっとこっちみてたなぁ。目あっちまった」

女「でしょ?何が目的かしら」

男「まあ、あいつ悪いやつじゃないから大丈夫だよ」

女「…人間は疑ってかかるくらいでちょうどいいのよ」

授業後

男子A「男ーちょっと付き合ってくんねえか?」

男「え?ああいいけど」

女「気をつけるのよ。敵が一人とは限らないわ」

男「敵じゃねえっつーの。俺の事も信用できないのかよ」

女「まあ、アナタの事は信用してるわよ……」ボソ

男「それならこのクラスの奴は少なくとも信用して大丈夫だ、じゃあ行ってくるから」スタスタ

男「はぁ?女の事が好きぃ?」

男子A「ああ、今までは何とも思わなかったんだけど今見るとすげえ可愛いなってさ、へへ」

男「やめとけ。性格はそんなにオススメ出来るものじゃあ無い」

男子A「そんなの付き合ってみないとわからないだろ?」

男子A「それとも……」

男「?」

男子A「お前…もしかして女の事好きなのか?」

男「それはないから安心してくれ!」

男子A「随分即答だなぁ…まあお前には幼ちゃんがいるもんな!」

男「……あいつも只の幼馴染だよ」

男子A「まあいいや。で、最近女ちゃんと仲のいいお前に聞きたいんだが」

男「うん。」

男子A「女ちゃんに彼氏はいるのかな?」

男「いない…いやまてよ……(天界にボーイフレンドがいたりするのかなぁ?)」

男「わからない。呼んで来てやるから自分で聞けよ」

男子A「おお、頼むぜ男ぉ!!」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

女「ごめんなさい。お断りします」ペコリ

男子A「そんなぁ、まだ彼氏の有無を聞いただけなのに」ガーン

男「おい、もう少し真剣に考えてやれよ」

女「私、遠いところに許嫁が居るんです。」

女「だから異性との交際は両親から禁止されているの。本当にごめんなさい」スタスタ


男子A「……」

男「……まあ傷が浅いうちに終わってよかったな」

男子A「なあ男」

男「ん?」


男子A「こういう境遇って逆に燃えるよな!」

男「悪いこと言わないからやめとけ」

男「なぁ?さっきの話って本当か?」

女「まあ、半分嘘で半分本当ってところよ。」

女「相手の気持ちもわかるんだけどあれくらい言わないとしつこい人が多くて…」

女「傷が浅いうちにおわるのが一番でしょ?」

男「ああ、まあな。うん確かに」



???「ククク、お前も落ちぶれたものだな」ザッ

女「ん?あ、あなたは悪子(あこ)?どうしてこんなところに」ワタワタ

悪子「ふふふ、どうしてってここの学生だからに決まってるでしょ?」フフン

悪子「そうよね男君?」

男「ああ、悪子ちゃんはクラスメートだよ。昨日も居ただろ?」

女「ち、違うわ、こいつは魔界の住民よ!!騙されないで!!」

男「はぁ?じゃあお前が使った魔法と同じ方法で学校に潜入したってことか?」

悪子「ふふふ」

悪子「そんな事はどうだっていいわ!」

悪子「わかってる?天界ではお前を探して大騒ぎになっているのよ。」

悪子「まあまさか地球の中のこんな辺鄙な地域に迷い混んでるとはだれも思ってないでしょうけど」フン

女「…何でここにいるってわかったの?」

悪子「たまたま他の用事で日本に来ていたの。本当はアナタの事なんかどうでもよかったのだけれど…」

悪子「昨日の夜。大きな能力を使用したでしょ?あれで気づくなっていうほうが無理だわ」

女「ちぃ、落雷を使ったのはやはり失敗だったようね」


男「おいおい、神様仲間ってやつか?全然話についていけないんだが」

悪子「神様?こいつが神様って自分でいったの?」プ

女「……」

男「あ?違うのか?」

悪子「あーはっはっはwwww。馬鹿ねえこいつなんか神様なんかなわけないじゃない、こは傑作だわ!!」

悪子「ふふ、本当は神様のランクから9つくらい落ちた下級天使よコイツ。」ビシィ

男「え?そうなの」

悪子「そうよ、両親の七光りで天使のランクまではこれたみたいだけど生涯、神になれるとは到底思えないけどね」

女「悪魔の分際で生意気な事言ってんじゃないわよ……」

女「ふん、天界にも行くことができないのに随分偉そうじゃない」

女「昔、大悪事を働いて一族揃って追放だもんね、いい気味だわ」フフ

悪魔「馬鹿ね。もう魔界だってそれなりの力はあるわ。」

悪魔「それに魔族からだって邪神様だけは天界に行くことを許されてるのよ?それで十分だわ。」

女「私のパパが邪神ごときの策略を見抜けないわけないじゃない」

悪魔「どうかしら?美の女神のせいで最近はそのカンも鈍ってきてるようだけど」

女「それ以上言うとマジで殺すわよ」ニコニコ

>>60
悪魔→悪子(あこ)

悪子「こ、ここは人間界よ?できるもんなら、や、やってみなさいよ」アセアセ

女「いいわ、消し炭にしてあげる」バチバチ

悪子「ば、ばか。冗談、冗談よ!!本気でやるやつがある??」

男「つか危なそうだから俺からも頼む、止めてくれ」アセアセ

女「……フン。人間に助けられたわね。」

悪子「ふぅ」

男「つーか結局お前何しに来たんだっけ?」

男「家出?」

女「そうよ、ちょっと頭に来ることがあったから逃げてきたの」ハァ

悪子「しかも、只の天使ならそこまで問題じゃないんだけど両親が両親だから問題なのよね」

男「えらいのか?女の両親って」

悪子「えらいなんてもんじゃないわよ。全ての頂点に君臨する神王と美を司る女神の娘よ」

悪子「しかも、これがまた親ばかで有名でね」

男「だったらその神王とやらが直接迎えにくりゃ一発じゃねえか」

悪子「地球まで降りてこれるのは天界と魔界含めて天使と悪魔だけなのよ」

女「天使の能力じゃあ人間に化けた私を見つけるのは難しいし、パパは多分公務でそれどころじゃないわ」

男「じゃあ、悪魔のお前が女を迎えに来たってことか?」

悪子「まあそうなるわね」

男「しかし、何で悪魔のお前がそんな事するんだ?」

悪子「今は天界と魔界はそんな敵対関係にないからね。邪神様がうまく関係を保ってくれているの」

悪子「だから天界からの命令はできるだけ聞いて今のうちに恩を売れるだけ売っておこうって話」

女「ふん。人を困らせるのが仕事みたいなやつが何いってるんだかww」

男「今のお前も似たようなもんじゃねえか」

女「私はまだ帰らないわよ。」

悪子「ふん勝手にすれば?ただ上には報告させて貰うから」

女「そう、残念ね。それなら悲しいけどアナタをここで消すしかないわ」

悪子「やっぱり報告とかどーでもいいわよね。所詮天界の問題だし」


男「どっちが悪魔だよ」

女「で、アナタは魔界に帰るのかしら?」

悪子「いや、うまく潜入できた事だしもう少しここに残ることにするわ」

女「そう、まあ勝手にすればいいわ。」


女「…あれ、そういえば男は?」

悪子「さっき女の子と一緒に屋上に行ったわよ」

女「そう。…暇だし私も行こうかしら?」

屋上

男「今日は友とか女友はいないのか?」

幼「うん。実はね、女友ちゃんが友君にお弁当作ってきたの。だから今日二人で食べるって」

男「ふーん。女友が弁当ねえ。でも何でまた?」

幼「知らないの?女友ちゃんって友君の事好きなんだよ?」

男「え、マジ?全然知らなかった。」

幼「男君って少し鈍いよね」

幼「だいたいお弁当を作ってくれる理由ってそれくらいしかないじゃない?」

男「お弁当を作ってくる理由……ねえ」

男「で、結局お前らもきたわけか…」

女「まあ他に行くところがないもので」モグモグ

幼「女ちゃんはまたお昼ご飯グミなの?」

女「うん。グレープがなかなか美味なの」モグモグ

悪子「わ、私にも一つ頂戴!!」

ごめん一時間寝てからまた来ます。
そしたらいっぱい書きます。ちょいと眠い

放課後

幼「男君、帰ろっか?」

男「おう」ガタガタ

女「ちょ、ちょっと待って!」

男「ん?なんだよ」

女「わ、私も一緒に帰っちゃダメかしら?」

男「ん、別にいいけど?いいよなぁ幼!」

幼「うん!もちろん」

女「あ、ありがとう」ニコ

幼「女ちゃんってどこに住んでるの?」

女「えーうーどこって言われると……ちょっとこっからは遠いの」

幼「えーでもいつも歩いて学校来てるんでしょ?」

女「えーとほら○×町の近くかな?」

幼「うわーそれは結構遠いねえ」

男(なんか突然しおらしくなったな。何かあったのかコイツ?)

女「ねえ、どっか遊びに行ってみたいんだけどうかしら?」

幼「うん。たまにはいいんじゃないかな?どう男君?」

男「別にいいけどどこいくんだ?ゲーセン、カラオケ、映画館、ボーリングetc...」

女「そうねぇ、ゲームセンターに行ってみたいわ。一度UFOキャッチャーというものを見てみたいの」ワクワク

男「ん、じゃあゲーセン行くか。」

幼「女ちゃんってもしかしてお嬢様だったりするの?」

ウィーン ガシャン 

幼「うーん、なかなか取れないね。リラックマ」

男「お前が下手なんだよ。流石に2000円使えば取れる」

女「う、うるさいわねー。初めてなんだから仕方ないでしょ///」

男「ちょっと貸してみ。もう少しで取れそうなところまで来てるから」

女「う、うん」

男「えーと、100円入れてと…」  ちゃりん

ウィーン

幼「そこそこ、ストップ!!」

うぃーん!

女「おお」


ウィーン  がしゃん  ストン!

男「ほらよ」

女「わー、ありがとう。なかなかやるじゃない」キラキラ

幼「……」ジー

男「ん?幼も欲しいのか?」

幼「え?いやぁそのぉ……ちょっとだけ」エヘヘ

男「あのちっちゃい奴ならすぐ取れると思うけど」

幼「あ、あのおっきいテディベアじゃ駄目?」

男「結構欲張りだな。でもちょっとあれは難しそうだし…」

幼「お願い!」ウルウル

男「……」

女「完全に尻に敷かれるタイプね。あなた」

男「うるせーよ。」

幼「ふふ、ありがとう、大事にするね」ギュ

男「おう」

女「実は私のパパもママには凄い甘くて困ってるのよ」

男「しらねーよ」

幼「そういえば女ちゃんのお父さんってどんな仕事してるの?」

女「パパ?私の??」

幼「うん。もしかして凄いお金持ちなんじゃない?」

男「……」

女「確かに凄い権力を持っている人だったけど……」

幼「やっぱり!!大企業の社長さんか何か?女さんって凄い箱入り娘って感じするし!」

女「しかし、去年死んだわ…」

幼「え!」


男「勝手に殺してやるな」



女「ふう、今日は楽しかったわ。」

男「ああ、俺もゲーセンとか久しぶりだったから楽しかったよ」

女「結構、人間の生活っていうのも楽しいのね」ふふ

男「あ!そういえば、何かあったかお前?昼あたりから突然おとなしくなった気がするんだが」

女「ん、私、友達が欲しかったの思い出しだの。人間界に来た理由の一つよ。友達作り」

女「流石にこのままだとロクな友達ができないと思って…」

男「天界には友達いねえのかよ?」

女「んーまあ居ないこともないわね。」

女「でも皆、妙にお上品っていうか堅苦しいっていうか」

女「そんな関係にちょっと嫌になってしまったの」

男「ふーん。天使って結構上流階級なのか?」

女「そうよ。なんたって神様の命令で下界まで降りてきて仕事できるのは天使だけだもの」

女「ある程度能力が高い人材じゃないとやっていけないわ。」

男「お前の場合職権乱用もいいとこだけどなww勝手に下界降りてきて何してるんだが」

女「うるさいわね。一か月くらいしたらちゃんと帰るわよ」

男「まぁでも友達できてよかったじゃねえか」

女「そうね。これであなたも含めて二人になったわ♪」

男「あ、ちゃんと俺もカウントされてるんだ」

女「違うの?」

男「いや、違くないけどさ。なんとなく」

女「それにしても暇になっちゃったわね」

男「ああ、母さんも今日は帰ってこない夕飯どうすっかなぁ?」


ピンポーン

幼「そういえば、今日って男君のお母さんいないのよね」

幼「様子見てまだ食べてないようだったら御飯作って上げよっと♪」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ぴんぽーん

幼「……」ワクワク

男「はい」ガチャ

男「お、幼?なんかあったか?」

幼「うん。もしまだ御飯食べてなかったら私が作ってあげようかなぁって思って」

男「いや、まだ食べてないけど今はちょっと…」

幼「なんで?誰かいるの?あれ、そういえば靴もいつもより多いね」

男「……」

女「ちょ、そのハメ技はせこいわよ」カチャカチャ

悪子「ふふ、簡単にはめられる方が悪いのよ!」



幼「…スマブラ?」

男「察してやってくれ寂しい奴らなんだ」

幼「女ちゃんはわかるけどなんで悪子ちゃんまでいるの?」

男「なんか暇だったんだって。あいつと女ってなんだかんだで仲いいらしいんだ」

幼「へー!」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ゲシゲシ  ドカ バキ

幼「ふふ、どうよ!」

女「くっ、3対1のチーム戦せすら負けるなんて。」

悪子「恐ろしい子。一体どれだけこのゲームをやりこんでいるのかしら」

男「…おい、ちょっとは手加減しろよ」

幼「でもまさか怪我や風邪で学校を休みまくった時期に滅茶苦茶やりこんだ成果がこんなところで現れるとわね」

男「あーそういえばそんな時期があったなぁ。」

悪い急用ができた。
残ってれば絶対明日の朝までにおわらせる

2~3日後の学校


男「ファンクラブ?お前の?」

女「そうなの。またおかしなものができてしまったわ」

男「まあほおっておけばいいんじゃね?どーせ奴らもすぐ飽きるよ」

女「だといいんだけれど、結構しつこいのよね。」はぁ

女「もう彼らは私と付き合うとかが目的じゃないみたいだし、何か怖いの」

男「ふーん。」

女「……」

女「守ってくれないの?」

男「はあ?なんで俺が、だいたい天使なんだから魔法でもなんでも使えばいいだろ?」

女「天界でも下界でも決まって男の子は女の子を守るものでしょ?」

女「魔法に関してはこの間の件もあるし郷に入っては郷に従えということで自重することにしたの」

男「……」

女「……」

男「…守るって具体的にどうやって」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
ファングラブ1「あ、女さん。実は自分達、この度、女さん公認のものにしたくて承諾を得にきたんですけど」ニコニコ

ファンクラブ2「人数も結構集まりましたよ、これだけ揃えれば女さんとファンクラブを名乗っても申し分ないかと」


女「ごめんなさい。申し訳ないけどそれは承諾でないわ」


ファンクラブ3「何故ですか!?女さんも知っての通り僕たちは誠心誠意活動を行っていますよ!!」ワナワナ

ファンクラブ4「朝の御出迎えに始まり、放課後の御見送りまで決して手を抜いていない、なのに何故??」


女「それは彼が説明してくれるわ」

男「……えーとですねえ」


ファンクラブ一同「……」ギロ

男「おい」ボソ

女「何?」

男「こんな大所帯で危ない連中なんて聞いてないぞ」

男「いつから、こんなやつらいたんだよ気付かなかったよ」

女「男ならごちゃごちゃ言ってないでさっさと要件を片付けてくれないかしら」

男「な…お前のためにやってやってんのにそれはないだろう!!」


ファンクラブ1「おいそこの男ォ!!」

男「は、はい」

ファンクラブ1「言いたいことがあるならさっさと言ってみてはどうだ?」

男「いや、私目があなたがたに意見するなど恐れ多くてできません」

女「ちょ、ちょっとぉ」アセアセ

男「……」

男「あえて言うとすればあんまり女さんにはあまり迷惑をかけないように活動してみては…」

ファンクラブ2「私達が女さんと迷惑になっているとでも?」

男「いえいえ、滅相もございません」ビクッ

男「みなさん健全で私もぜひ応援させていただきだいなと思いまして」ニコニコ

女「……」ムカムカ

ちょっと前に戻る!>>94~~~~~~~~~~~~~~~~

男「…守るって具体的にどうやって?」

女「さすがに彼でも私に彼氏がいれば解散してくれると思うの。」

男「なるほど。じゃあ架空の彼氏でもでっち上げればいいじゃねえか」

女「わかってないわね。彼らのあの勢いは本人さんに来ていただかないとおさまらないわ」

男「そんなに大規模なのか?」

女「んーまあ数人だとは思うけど…」

男「で、その役を俺にやれと?」

女「頼めるのはアナタしかいないのよ。お願い!」

男「まあ、その時だけ彼氏のふりしてればいいだけなら…一回くらいいいかな?」

女「ホント?じゃあ昼休みよろしく頼むわね」

男「ああ、じゃあ一回だけだからな(まあ幼も今日は風邪で休みだしそんなに事も大きくならないだろう)」

>>97の続き~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
女「……」

女「ダーリン!」ギュ

男「は?」

女「ごめんなさい。ちょっと恥ずかしがってるみたいだけれどこの人が私の彼氏なの」


ザワザワ!!!!


男「おい///」

ファンクラフ1「お、おいお前、女さんから離れろ!!無礼だぞ!!」

ファンクラブ2「男君ちょっとこっちにきてもらおうか?」ニコニコ

男「ば、バカ見てわかんねぇのか俺は無罪だ!!」アセアセ

女「やめて、男は何も悪くないの。…悪いとしたら私……」

ファンクラブ1「クッ、この男、か弱い女さんを立てにして私達を近寄らせない気だな。なんと非道な……」

ファンクラブ3「隊長。コイツ女さんに絶対催眠術かなんかかけてますぜ!!」

男「っ~!!教室に取りあえず逃げるぞ」ダッシュ

女「きゃっ!!ダーリン待ってよ~」タタ

ファンクラブ1「おい、あいつらを逃がすな野郎どもーーー!!」

ファンクラブ一同「おう!!」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
男「はん!所詮オタクの集合体みたいな奴らだぜ。誰もついてくる事ができないとはな!」ハッハッハ

女「そうだね。ダーリンの大勝利だね!」グッ

男「……」

女「なに?」

男「おいそれもうやめろ?おちょくってんのか?」

女「それって何の事?私わかんない」

男「……」

女「……」

男(この野郎、このままおちょくり通すきだな)

女(ふん。私を裏切った罰として一日おちょくり通してやるわ)

男「なぁ、さっきの事なら謝る。悪かった。」

男「確かに俺は奴らの気違いぶりに一瞬ビビッたけど、次来たときは絶対に追い返してやるから……」

女「ううん、いいの。ダーリンが無事なら私は大丈夫だよ」キラキラ

男「……///」ドキ

女「どうかした?」

男「い、いやなんでもない(不覚にも一瞬ドキっとしちまった。悔しいけど犯罪級の可愛さだからな…)」クラクラ

女「ホントに?保険室言ったほうがいいんじゃない?」

男「行かねえよ」

女「どうして?もし男が病気だったりしたら私はどうしたらいいの?」うるうる

男「だぁー!!お前自分で相当恥ずかしい事やってんのか気づいてんのか?」ビシ

女「そんなぁ、ひどい。私はダーリンのためを思ってやってるだけなのに」グスッ


生徒A「ねえねえ見てー。女の子泣かせてるよあいつ」ヒソヒソ

生徒B「ほんとだ。なんなのあいつ最低!」ヒソヒソ


男「……」

女「ダーリン…私の事嫌いになっちゃった?」グス

男「いや、俺が悪かった…」

女「じゃあ嫌いになってない?」

男「ああ」

女「よかったぁ」パァァ

男「……」

女(勝ったわww)

男「とりあえず教室に入ろうか?」ヒクヒク

女「うん。ダーリンが行くところなら私、どこにでもついていくよ!」

男(ふん馬鹿め。強がってられるのも今のうちだぜ。)

女はだんだんとクラスでも仲の良い友達を増やしつつある。
しかし、この人格破綻者のような女をクラスの者がみたらどう思うだろうか?
普通の友達と接してくれるだろうか? 

否!!!!!!!!!!!!

こんな姿を見られたが最後。クラス中ドン引きの嵐はもちろん、
後々も伝説として語り継がれこれから友達を作るのはより困難となることだろう……
女が天界から家出してきた理由の一つが友達作りというのは確認済み!
つまり下手な演技のこれ以上の続行は不可能!!

男(ふん、俺の勝ちだぜ)クックック

女「何してんの?早く入ろうよう」

ガラ

クラスメートA「お、バカップルのご登場だぜ!」ヒューヒュー

クラスメートB「手なんか繋いじゃってほんとムカつくくらいあんた達いつもラブラブよねぇー」

女「やだ、恥ずかしいよぅダーリン///」

男「え、どゆこと?」ポカーン

クラスメートC「さっき俺見たんだけど女のファンクラブのやつらも、お二人さんのアツアツ度に圧倒されてたぜww」

クラスメートD「まあ、このクラスではもう公認だけど他の人達が見たらびっくりするよねぇー(苦笑)」

男「公認?そんなまさか……は!」

男(こいつ、さては魔法を使って俺達はクラス公認のアツアツのカップルという設定を作りだしたのか!!)

女「どうしたの?ダーリン?」

男(くっ、恐ろしい女だぜ。これだけのためにあっさりと魔法は使わないという信念を折り曲げやがった!!)

男「おい、こんな事に魔法使うくらいなら、さっきのゴタゴタをなんとかするために使っとけよ!」

女「魔法、何言ってるの??やっぱり今日の男少しおかしいよ…」

男(クソッ、今のコイツには何を言っても無駄…か……)

女「ダーリン、ちょっとかがんで?」

男「ん?こうか」

女「んん、もうちょっと」

男「こんくらいか?」

女「うん!そのくらい。」

女「ハイ熱はありませんかぁー?」ピト

その瞬間、女の顔が一気に近づいてきて額に優しいぬくもりが伝わってきた。

その後は覚えてない。

男「ここは?保険室か??」

女「あ、よかったぁ目が覚めたのね」

男「ああ、俺あまりのショックに倒れたのか……」

女「ふふ、クラスの皆や先生に男君が倒れた理由言ったら『またかぁー』って笑われちゃった」エヘヘ

女「なんかちょっと恥ずかしかったような嬉しかったような……」クネクネ

男「止めろ」

女「でさぁ、もうお昼じゃない?」

男「ああ」

女「わたしお弁当作って持って来たんだ」ジャーン

男「毒が入ってるんじゃないだろうな?」

女「もう、入ってるわけないじゃない。ダーリンのいじわる」

男「はは」

女「はい、あーん」

男「いや、自分で食うからいいよ」

女「あーん」ニコニコ

男「……」

男「…本当に今回だけだからな」パク

女「ね、味どうかな?」ワクワク

男「う…まずぅ…人間の食いもんじゃねえぞこれ」

女「……ぇ、ごめんね。そうだよね。」グス

女「私の作ったお弁当なんかまずくて食べられないよね…」ウルウル

男「……」

女「余計の事しちゃったかな私。エヘヘ…今片付けるから……」カタカタ

男「ちょっとまったぁ!」

放課後~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

女「ダーリン!一緒に帰ろう?」

男「ああ、いいけどそろそろ本当に勘弁してくれ…」

女「んーどうしよっかなぁ♪」

男「やっぱり自覚ありか……」

女「やっぱりダメー。今日は許してあげなーい」

女「ほら、帰ろ!」

男「わかったからさりげなく腕を組もうとしないでくれ!」

ファンクラブ残党「ちくしょうあの野郎、女ちゃんと思いっきりイチャイチャしやがってぇ」ワナワナ

残党「マジでぶっ殺してやる!!」

そして俺は今日階段付近で待ち伏せする事にした。
俺の武器はこの分厚い辞書。
階段から降りる直前にやつの頭にHITさせてそのまま階段に落としてやるぜ
お、噂をすれば何とやらだ……

残党「へへへ、何も知らずにのこのこと現れやがったぜww」

残党「!!」

残党「あいつぅ、女ちゃんと腕までくんでやがる!!この野郎絶対ぶっ殺す……」


残党「階段を下りる直前階段を下りる直前……」ブツブツ



残党「いまだ!!くらえ!!」  ひゅん

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

女「ねえダーリン。このまま帰りは幼ちゃんの御見舞いこっか?」

男「行かねえよ。あいつの場合マジでびっくりして気絶しかねない」

女「ねえそれってどういう意味?」

男「そのままだよ」


その瞬間。たまたま後ろを振り返った俺は目を疑った。
もの凄い勢いで女の後頭部めがけて辞書が飛んで来ていたのだ。
俺たちは今正に階段を降りようとしているところだったので、このまま真っすぐ転落しかねない。

気が付いたら俺は咄嗟に体を半分女の前に出して女を守るような形になっていた。



スッコーン

ドンガラガッシャーン


女「いたたた、一体どうなってるのよ」

男「……いたい、」

女「あら、何であなたが私の下にいるの?」

男「何ででもねえよ。たまたまそうなったんだろ」ボソ

女「もしかして……守ってくれたのかしら?」

男「……いいから早くどいてくれ」



その後、無事俺たちはファンクラブ残党を発見しボコボコにした。

女「ねえ、本当に大丈夫?頭思いっきり打ったみたいだけど。」

男「ああ、まあ取りあえずこれでファンクラブの件とチャラな」

女「そんなのもうどうだっていいわよ。そういうのって後から腫れたりするんだから」

男「あれ?本気で心配してくれてるのか?」

女「あ、当たり前でしょ…一応体張って守ってくれたんだし……」

男「そんな大げさなもんじゃねえよ。」

男「それより俺はクラスの奴らが明日には元通りになってるかが心配だ。」

女「あ、大丈夫よ。今日の記憶は少しいじって変えてあるから誰も私達が狂ったなんて思わないわ♪」

男「あっそ、ならいいよ」

女「ねえ、実は結構怒ってる?」

男「怒ってねえけどちょっと疲れたかな。」

女「ふふ、そんなこと言って実はちょっと楽しかったりしたんじゃないのかしら?」

男「ふ、まあ少し夢的なものには浸れたよ」

女「何それ。よくわからないわ」

男「もうこの話はいいよ。ところで帰り幼の家行くけどお前も寄っていくか?」

女「うーん、私はちょっとそこの本屋で買いたいものがあるから少し遅れていくわ」

男「そうか、じゃあ俺は先行ってるな」

女「うん、じゃあ私もなるべくすぐ行くわね」タッタッタ

女「……」クル

女「実は私ね、恋人ごっこ、ちょっとだけ楽しかったわよ」ニコ

男「はあ?」

女「じゃあね」タッタッタ


男「いきなり何言ってんだか……」
男「……そういえばアイツ、最初来た時と比べると少し感じ変わったかな?」

ぴんぽーん

幼「はーい」がちゃ

男「おっす。寝てなくて大丈夫なのか?」

幼「エヘヘ…だってもしかしたら男君かもって思ったからさ」

男「うわ、お前顔真っ赤だな、ほら早く戻って寝てろ寝てろ」

幼「うぅ…そうします。へっくしゅ」クラクラ

男「ほら、運んでやるから肩貸せ」

幼「うん。でもあんまり近づくとうつっちゃうよ?」

男「お前みたいに体弱くないから大丈夫だ。よいしょ」

幼「ありがと……」

幼「ねえ、もしよかったら御粥つくってくれると嬉しいなぁ…」

男「ああ、つうかそのつもりできたんだよ。俺がつくんなきゃどうせ何にも食うもんないんだろ?」

幼「うん。ありがと…」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
男「ほら、御粥できたぞ」

幼「ありがたやありがたや」

幼「男君の御粥いつもおいしいから楽しみだなぁ。ふふっ」

男「まあ御粥作るの上手くなっちまったのもお前のせいだけどな。」

幼「やや、申し訳ないです」

男「起きられるか?」

幼「うん大丈夫」

男「じゃあ、よく冷まして食べろよ?今、水持ってくるから」

幼「ねえ男君。」

男「なんだ?」

幼「起きられたけど上手くスプーンが持てないよぅ」

男「で?」

幼「あーんして」ニコニコ

男「やだ。」

幼「なんでよ」ブーブー

男「恥ずかしいし今はちょっとトラウマなんだ」

男「いや待てよ…食べさせる側なら別に問題ないか……」ブツブツ

幼「どうしたの?」

男「いや、今回だけ仕方ないから食べさせてやってもいいかなって」

幼「本当?」

男「ああ。俺わかんねえから熱かったら言えよ?」ストン

幼「じゃあ、ふーふーってやって」

男「やらない。口元まで持って行ってやるから自分でやれ」

幼「ケチ!」

男「ほら、あーん」

幼「ちょ、ちょっとまって、ふーっふー」

 ぱく

男「どうだ、うまいか?」

幼「うん、おいしいよ。とってもおいしい」モグモグ

男「そっか。じゃあまだ食えるか?」

幼「うん、もうちょっとだけ」



あーん  ぱく   もぐもぐ 

あーん  ぱく   もぐもぐ 

あーん  ぱく   もぐもぐ  

男「もうこんくらいにしとくか?結構食ったしな」

幼「うん。おかげさまでお腹いっぱいだよー」ドサ

男「じゃあそのままゆっくり寝てろ。後片付けしたら帰るから」カチャカチャ

幼「うん……」

男「…本当は俺こういう家事みたな事すんの凄い苦手なんだよなー」カチャカチャ

男「幼みたいに上手くできねぇ」

幼「……」

幼「逆に男君がそんなの得意だったら私困っちゃうよ。」

男「なんで?」

幼「だって、それじゃあ男君の役に立てることがなくなっちゃうじゃない」ボソ

男「別に料理だけが取り柄じゃないだろ?成績も俺よりいいし!」

幼「…でも何故か勉強教わるのはいつも私だよね?」

男「はは、確かに。何でだろうな?教えるのが下手なだけじゃないのか?」

幼「それじゃあ…やっぱりダメなの…」

男「?」

幼「すこしでもいいから、あなたの役にたちたいの…」

男「なんでだよ?別にお前はお前なんだからそれでいいじゃねえか…」

幼「……怖いの…私って体も弱いし……いつも足手まといになっちゃうから……」

幼「ある日突然、必要とされなくなるのが怖いの」

男「お前、そんなこと心配してるのか?」

幼「……」

男「あのな、俺はお前の事が必要だし、絶対そんな事にはならねえよ」

幼「……」

男「それに……足でまといとか言ってるけど俺はお前がいなきゃ…何も…」

幼「……」

男「って、話きいてるか?」

幼「……」zzz zzz

男「……」

男「…寝てるなら寝てるって言えよな。なんか一人で恥ずかしいこといっちまった」カチャカチャ

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
女「あら、もう寝ちゃってるのね」

男「まあ、寝かせといてやろうぜ。高熱が出てるみたいだし疲れたんだろ?」

女「でもちょっと残念だわ。せっかく御見舞にリンゴを一つ買って来たのに……」

男「あれ、お前にしては随分まともだな。どーせグミとか言い出すんだろうなとか思ってたのに。」

女「ふん、馬鹿にしないでくれる?リンゴくらい天界にもあるし、こっちでは御見舞のとき良く送られるのも知っているわ」

男「天界ってお菓子のクッキーがあるだけじゃなかったのか?食べ物は」

女「あっちだとリンゴは食べないの。とっても縁起がいいのだけれど食すのは縁起が悪いんですって」

ちょっと休憩

女「ねえそれより、幼ちゃんは一人暮らしなのかしら?」

男「え、ああ。何でわかったんだ?」

女「わかるわよ、玄関にある靴も少ないし、そっちの部屋はまるまる使われてないみたいだしね」

女「…何か事情があるんでしょうけど?」

男「……」

女「まあ、私が口を挟む事じゃあないわね。人には知られたくないこともあるだろうし…」

休日~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

幼の風邪は無事直りとりあえずもう大丈夫ということだ。
アイツの場合直ってから数日休んでいないとすぐぶり返すのでとりあえず家で休んでいるとのことだ。

女「暇ね。」

男「暇なら勉強でもしてろ」

女「やだ」

男「じゃあそこら辺の漫画貸してやるから読んでろ」

女「もうだいたい読んでしまったわ。漫画という文化は非常に素晴らしいものね。」

男「……ああ、日本の文化でも最高の文化だよ」

女「ところであなたはさっきから何をしているの?

男「宿題だよ」

女「ふーん。数学?」

男「お前も一応授業出てたから知ってるだろ?」カキカキ

女「えぇ知ってるわ。内容も薄っぺらいからすぐに理解できたけど」

男「はん、言葉では何とでも言えるさ」カキカキ

女「……」

男「……」カキカキ

女「……」ジー

男「なあ、非常にやりずらいんだが?」

女「あ、そこ違うわよ。」

男「え?あれ、ホントだ。右辺と左辺が合わない…」

女「そこはその公式じゃなくて……あ、ペン貸してくれない?」

男「あ、ああ…」

女「えっと、この公式を使うの。それでこれをxに代入して……」サラサラ

男「なるほど」

一時間後~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

男「まじで助かったよ。初めてお前に心から感謝してるかもしれない」

女「別にいいわ。暇つぶしにもなったし…」

女「それより数日授業を受けただけの私に教わるなんてちょっとまずいんじゃない?」

男「…いや、お前が異常なんだよ」

女「まあいいわ。じゃあ宿題も終わったところだしどこかに遊びにいきましょ♪」

男「遊びに行くって、どっか行きたいところでもあるのか、お前?」

女「うーん。人間ってこういうとき普通どこに行くのかしら?」

男「俺の場合引きこもって漫画読んだりゲームだけど?」

女「一般論で聞いているのよ。ゲームも楽しいけどさすがに飽きちゃったわ」

男「そうだなぁ、普通どこに行くんだろうな?男友達とはゲーセンとかカラオケだけど」

女「…カラオケ…って具体的に何をするのかしら?」

男「歌を歌うんだよ。じゃあ行ってみるか?」

女「いや、遠慮しておくわ」

男「何でだよ?」

女「歌なら天界でも習ってるしこっちで歌える歌と言ったら国家くらいだわ」

男「国家は歌えるんだ」

女「そうだ、私、人間のオシャレに興味があるわ!」

男「俺はない」

女「私はあるの。ショッピングしに行きましょショッピング♪」

ちょっと書きためてから投下します。
そのほうが誤字修正もできるしやり直しもきくんで、

多分4時くらいにきます。

とあるデパート~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

女「ねえ、これなんてどうかしら?」

男「ああ、いいんじゃないのか?」

女「じゃあこれも買うわ。男、ちょっとこっち持っててくれない?」

男「なんで俺はさっきから荷物持ち状態なんだよ、俺はお前の執事じゃねえんだぞ?」

女「いいからいいから。きっといつか埋め合わせはするわ」

男「別にお前からんなもん期待してねーよ」

女「♪」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

女「ふう、結局こんなにたくさん買ってしまったわ」

女「下界って馬鹿にしてたけどなかなかいいセンスの物もいっぱいあるのね」ニコニコ

男「そんなのどうでもいいからお前が手ぶらな理由を小一時間問いつめたいよ俺は。」

女「あら、天界ではたくさんの男の人が喜んで荷物を持ってくれたけど?」

男「じゃあ天界に行ってそのプレイボーイ達に持たせてやってくれよ。」

男「きっとさぞ喜んで持ってくれるだろうなww」

女「なんかむかつくわね」


男「しかし、この大量の服を買った金はどこから出てきてるんだ??」

女「ないしょ。」

男「どーせ魔法かなんかで作ったもんなんだろ」

女「違うわよ。いちおう人間界の通貨は魔法で作るのを禁止されているの」

女「天界に『天界の通貨』と『人間界の通貨』を変えてくれる場所があるのよ」

男「へー、じゃあお前が使ってる金は一応お前が天界で稼いだ金って事か?」

女「まあ、そうなるわね」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

謎女(人間の男とデートをしているなんて…やはりあの話は本当だったんですね、お嬢様……)コソコソ

謎女(それよりあの男、どうやってお嬢様を誑かしたのかしら。きっとえげつない方法を使ったに決まってるわ!)ワナワナ

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

男「なあ」

女「何?」

男「なんかさっきから視線感じないか?背中がぞくぞくするんだけど」

女「んーそうかしら?私は別に何も感じないけど…」

男「気のせいか……」


謎の女(死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね)

帰宅途中~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

男「~それでさぁ、そのとき近くにいたオッサンがなw」

女「あ、男危ないわよ!前、前!!」

男「え?」


ガン!!


男「いってぇー!!」

女「馬鹿ねえ何やってるのよ、今時イヌだって電信柱なんかにぶつからないわよ?」

男「ああ、悪い??」

女「大丈夫?」

男「ああ、別になんとも無いけど…」

女「まったく、しっかりしなさいよね」

男「はは、まったくだ」スタスタ


ズボ  びっしゃーん


女「ちょ、ちょっとぉ、何で排水溝なんかに足つっこんでんのよ!」

男「い、いや……悪い」ビッショリ

女「足びしょびしょね」

男「…何かおかしい。さっき突然、排水溝の蓋がはずれた気がしたんだが」

女「そんな超常現象ここ(下界)で起こる分けないじゃない」

女「どうやらよっぽどついてないようね」

男「うーん??」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

そば屋「フンフンフーン♪」キコキコ


女「ねえ男、あの人はいったい何を運んでいるの?」

男「ああ、あれは蕎麦だな。店から頼まれた家に運んでるんだよ」

女「そば?」

男「ああ見たこと無いなら今度頼んでやるよ。意外と美味いぞ」

女「それにしてもよくあんなにたくさん手で持っててもバランス崩さないわね」

男「そうだな。まあたまにはバランス崩すこともあるんだろうけど…」


そば屋「!!しまった小石につまづいて!!」グラリ


ばしゃーん


男「ほらな?」ビショッリ

女「どうやらそうみたいね。幸運なことにソバも見ることができたわ」

男「不幸だ…」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

男「ふう、もう絶対今日は家の外にでねえ」

女「もしかしてあなた……悪魔に喧嘩売ったりでもした?」

男「売る訳ねえだろ。だいたい悪魔の知り合いなんて一人もいな……いや、一人いるか…」

女「悪魔は人に地味ないやがらせをするのが大好きなの。」

女「憑かれてると結構厄介よ、飽きられるまで地味な不幸にたくさん会うわ」

男「悪魔って結構しょぼいんだな」

女「あら、でも彼らにとっては食事と同じくらい大事なことなのよ」

女「悪魔と同じ魔族出身の邪神は天界でもスバ抜けた頭脳の持ち主らしいけど
  イタズラにしか才能を発揮しないってパパが頭を抱えていたわ」

男「ふーん。もしかして天界ってそんな奴らばっかりか?」

男「お前も相当変わってるし」

女「まあ変わり者だらけなのは認めるわ」

ぴんぽーん

男「ん、誰か来た?ちょっと見てくるな」スタ ガッ

どんがらがっしゃーん!!

女「どうやら本格的についてないようね。あなたに悪魔がついてないことを願うわ」

男「ちょっとは心配しろよ」イテテ


女「お客なら私が見てきてあげる」トテトテ

ガチャ

女「はい、どなた様でしょうか?」

謎女「な、何故お嬢様が出てこられるのですか?」

謎女「ここはあの汚らわしいオスの人間の家のはず。一緒に住んでいるのは存じておりますが何故あの汚らわしい男が出てこないでお嬢様が出てこられるのでしょうか?
もしや使いぱしりにでもされているのでしょうか?キーッ!!!お嬢様を使いぱしりにするなんてあの人間もう許せないあとでぐちゃぐちゃにひねりつぶしてやるわ!
ハっそれとももしかしてお嬢様はもう既にこの家の妻ということなのでしょうかだから何食わぬ顔であの男の家のものとして出てこられたのでしょうか!!??
い、いけませんぜっったいににいけませんお嬢様、せっかくの素晴らしい血が汚されてしまいますわ今ならまだまにあいますさあ私とともに天界にもどりましょうお父様とお母様も心配しt

バタン

女「……」

カチャ


女「うん、これで良しっと」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
男「あ、セールスかなんかだったか?」

女「ちょっとタチの悪いやつに見つかってしまったわ、この家に結界をはったから
 「何があってもドアや窓を開けないでちょうだい。結界が解けてしまうわ」

男「はあ?」

女「だからぁ、天界から来た天使に見つかったんだってば!」

女「どんな悪質な手を使ってくるかわからないわ」


ピンポーン

女「絶対に出ちゃダメよ?」

男「あ、ああ」

ピンポーン ピンポーン ピンポーン ピンポーン

ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポン
ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポンピンポン

ドンドンドンドンドンドン ガンガンガンガン

男「あ、開けた方がいいんじゃないのか?」

女「別にあけてもいいけど命の保証はしないわよ?」

男「……」


男「おい、お前説得してこい!」

女「いやよ、説得できる相手じゃないもの」

男「何で俺まで犠牲にならなきゃならん?いいから行って来い」

男「どうせいる場所までバレてるんだから捕まるのも時間の問題だろ?」

男「早く行って平和的に解決してきてくれ!!」

女「……」

女「うぅ、わかったわよ……」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
女「こちらは天使の天子さんです」

天子「初めまして。天使の天子です。」


男「で、何でこんな状況になってるわけ?」

天子「平和的解決がお望みとお嬢様からお聞きしましたので…話合いが一番かと」ニコ

女「とりあえず男にかかっている呪い的なものを解除してくれないかしら?」

男(何で天使が呪いなんて技使えるんだよ……)

天子「……どうしてもですか?」

女「当たり前でしょ」

天子「チィ」 バシュン

男「ずいぶん露骨に嫌がるんだね」

天子「ではいきなりですが本題に入らせて貰います。」コホン

男「はい」

天子「すでにご存じ頂いてると思いますが、お嬢様は天界でもエリート中のエリートです。」

女「まだ下級天使よ」ボソ

天子「!!それはお嬢様がいつも真面目にお仕事をおやりにならないからに決まっています」

天子「すぐに私の目を盗んではどこかに行ってしまわれて……私目はとても悲しいです」グス

天子「つい最近、魔界を視察しにお父様と出かけになった際も勝手に姿をくらませてしまい
危うく魔界の住人になってしまいそうになったばかりだったじゃないですかそれなのにまた今度は人間界などとまったく理解でk

男「その話まだ続くの?」

天子「お母様も自分の後を次ぐのは娘しかいないと毎日言っておられます」

男「あ、続くんだ」

女「残念だけどこのままじゃなれそうもないわね、私、下級天使だし」

天子「いいえ時間の問題でございます。」

天子「美の女神には天界で一番美しい者がなると代々決まっていますからね」ニコニコ

女「じゃあずっとママがやればいいんだわ、どうせあれ以上老けないだから」

天子「……」

男「まだー?」

天子「…まあこの話は後日、天界のほうでゆっくりといたしましょう」

女「いやよ」

天子「話を戻します。男さん、今の会話でお嬢様がだいたいどのような立場かわかりましたか?」

男「あ、まあだいたい」

天子「なら、後は話は簡単です。どうかお嬢様を解放していただけないでしょうか?」

男「はぁ?」

天子「お嬢様はこんな汚らわしい所(下界)に長くいていいお方ではないのです。」

天子「わかってください。」

男「解放も何もこいつが好きでいるんだろうが」

女「そうよ、私が好きでいるの、天界には帰らないわ」

天子「くっ何故なんですか?」

女「私は自由が欲しいの。天子みたいのが常に周りにうろちょろしてる天界なんてまっぴらゴメンだわ」

天子「…そ、それは申し訳ありませんが王の命令なもので……」

女「だいたいあなた上級天使のくせに私なんかにヘコヘコするのも気に入らないのよ」

女「今時、血統なんて気にしてるのなんかあなた達くらいだわ」

天子「し、しかしですね…」アセアセ

女「それにあなたはパパじゃなくて私に使えるように命令されてるんでしょ?」

女「だったら私の言うことをちゃんと聞いてちょうだい!私のことはそっとしといて」

天子「し、しかし……見てしまった以上黙って帰るわけには……」

女「とゆうか何でこの場所がわかったのよ?」

天子「夕べ悪魔の悪子さんが教えてくれました」ニコニコ

女(あいつ絶対殺すわ)

天子「……仕方ないですね。ただし、私もこっちに残ってたまに様子をみに来ます」

天子「そして一カ月したらキチンと天界に戻ってもらいますよ?それがこちらの妥協点です」

女「…え?ホントにいいの?」

天子「はい、ただし約束を守らない場合はこちらも手段を選びませんからね」ハア

女「わかった。私もそこまで駄々をこねるつまりもないわ」

男「とりあえずよかったな」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
男「つうか結局お前はこの家にいるのか?天子のとこいけばいいのに」

女「いいじゃない別に。それとも私がいたら迷惑?」

男「いや、迷惑ってわけじゃないけど…」

男「ばれたとき面倒だろ?母さんとか幼とかさぁ」

女「そんなの私の力があればなんとでもなるわよ……」

男「いや、ていうかそれ以前に一応俺たちは性別として考えれば男と女なわけだし…」

女「あなたが私に何かする?」クスッ

男「からかうなよ、意外と真面目な話なんだらな」

女「じゃあどういうことよ」

男「いや…まあいいよ。お前がここにいたいって言うなら一か月くらいいればいいさ」

女「うん。そうさせてもらうわ」

男「まあお前がいれば退屈はしないしな。疲れるけど」

女「……」ジー

男「ん、なんだよ?」

女「どんかん!」

ごめん読んでくれている人は9時ごろ投下するんでその頃きてくれると幸いです

把握

保守時間目安 (休日用)

00:00-02:00 40分以内                   __
02:00-04:00 90分以内            _□.--‐<´ヽ`、
04:00-09:00 180分以内         ,.-"`: :.|___\  ヽ、_ノ
09:00-16:00 80分以内         /: : : :,ヽ、\/l`ヽ、  \
16:00-19:00 60分以内         /::/: :〆、 ,×l/:l : l : ̄ヘ<
19:00-00:00 30分以内       |/|: :/●  ●|_!_l_l=:-:‐i´

                  .,-、  |: :|@   @|::|=|: : : : l
保守時間の目安 (平日用)  ;|!:::::::`ヽ、|!_ ⌒  _/:/ : : : : : l
00:00-02:00 60分以内    |!:::::::::::::::::∥r:‐t-t//::ヽ, : : : : : l

02:00-04:00 120分以内     ヾー──'‐(::|×|:::ト==l: : : : : : l
04:00-09:00 210分以内       ./: : : : :ノ:|×|:::|:::::::|: : : :l : : l
09:00-16:00 120分以内      /: :/: : :._}=ェ==|:::::::::ゝ、: :l : : :l

16:00-19:00 60分以内      /: :/|:.__/:::/:/:/ヘ|:::::::::::ノ: : l: : : l
19:00-00:00 30分以内.     /: :/,|/_/_/_/_/∧_l_lエ´ヘ、:l l: : : l
                  /: :/ゝ、/_/_/_/_/_l_l_ヘ_ヘ_ヘ,.ゝl : : :|
                   ̄      .|:×|:×|      ̄ ̄
                         .ヽ_人_ノ

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
学校、登校中

男「元気になって取りあえずよかったな」

幼「うん。でもまたいつ倒れるかわかんないけどね」ヘヘ

男「そしたら、また看病してやるよ」

幼「うん。でもうつっちゃうかもよ、風邪?」

男「うつらねえよ。お前みたいに体弱くねえんだから…」

幼「ごめんね?迷惑かけてるよね?」

男「別に好きでやってるんだからかかっていいんだよ」

幼「……」

幼「あーあ、男君にも風邪、うつっちゃえばいいのに」ボソ

男「……」

男「今さりげなく恐ろしいこと言っただろ?」

幼「だって…」

男「だって?」

幼「そうすれば私も看病してあげられるじゃない」

男「……はぁ?馬鹿かお前」

幼「男君に御粥作ってあげたり、頭のタオル取り替えてあげたり、御粥あーんして食べさせてあげたり///」

幼「地味にゆめなんだ。ふふ」

男「その夢、悪いけど絶対叶わないぞ?」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
お昼


友「あれ?今日は男いないのか??」モグモグ

幼「うん。なんか用事があるんだって」

女友「なんか1組の女子に呼ばれたらしいわよ、男」

幼「え?なんで??」

女友「バカね。男子が女子に呼ばれる理由なんか告白くらいしかないじゃない?」

友「まあ、男は地味に人気あるからな」

女友「幼も男の事好きだもんねぇ?」ニヤニヤ

幼「え///そんなことないよ、男君はただの幼馴染で…」ワタワタ

女友「はあ、あんた小学校の頃からずっとそれよね?いい加減誰かに取られちゃうかもよ?」

女友「男がアンタの世話してくれるのだって、もしかしたら異性としてより家族としてかもしれないし」

幼「……」

幼「……そうかもね。」

女友「な、なに弱気になってるのよ、冗談よ冗談。」アセアセ

幼「だって、確かに『危なっかしくてほっとけない』とか言ってくれるけど、最近いつも一緒にいるのは女ちゃんだし…」

幼「それに女ちゃんって、本当に同じ人間なのかなって思うほど可愛いし…」


女友「うーん。確かに最近男がいるところにはセットで女もいるわよね」

友「そうだなぁー。最近、何故かあいつら仲いいからなぁ」

友「あ、そういえば、女ちゃんって男どもを50人切りしたって噂で聞いたけど本当なのか?」

女友「ああ、それなら私も聞いたわ。誰か他に好きな人でもいるのかしら?」

友「まあ、いるとしたら、普通に考えれば男だよな?」

女友「うーん。その可能性は確かに高いわね」

幼「……」

女友「わ、私は幼の見方だからね!」アセアセ

幼「でもね、私、女ちゃんなら男君が好きになっても納得できるかな?」

女友「どうして?」

幼「だって、女ちゃんなら絶対男君を幸せにしてくれるし…」

幼「それに私、女ちゃんの親友でもあるから、恋の成就を素直に喜べるかなって…」

女友「ばーか、今からそんな弱気になってるんじゃないわよ」

友「つーか、俺は男は幼ちゃんの事が好きだと思ってるけどね。」

女友「いい、もっと積極的に行動しなきゃ駄目よ?私がついてて応援してあげるから!!」

幼「う、うん。でも女ちゃんは別についてなくていいから///」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
放課後

男「はぁ」

女「……?」

女「ため息なんかついてどうしたの?」

男「昼飯、食い損ねたから腹減った」

女「だったら、皆でどこか寄って帰りましょ?」

女「私、ファミレスって行ってみたかったの」ワクワク

男「お、いいね。とりあえず皆誘ってみるか!」

再開してた4円

ファミレス~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

女友「じゃあ席は幼と男が奥行きなよ。私達はこっち側に座るから。」

男「え、ああ。別にいいけど」

女友「ほら、幼もとっと座りな」

幼「う、うん」

友「じゃあ、俺と女友と女ちゃんが手前側か…」

女「じゃあ、私もこっちね。」

女友(ふふとりあえず順調ね。幼と男の距離大接近作戦!)

女友「ほらそっちもっと詰めなさいよ」ニヤニヤ

男「なんでだよ、十分スペース開いてんだからいいじゃねえか」

女友「まあ、それもそうね。(あ、焦りは禁物ね…)」


友「あ、女ちゃんは何にする?(なんか近いな……)」

女「うーん。どれがオススメなのかしら?」

女「実はファミレスってはじめてきたからよくわからないの」

友「初めて?ファミレス来たのが?」

女「ええそうよ。」

友「へー、まあ取りあえずドリンクバーが無難かな?」

女「どりんくばあ?」

友「ドリンクバーも知らないの?」

友「ドリンクバーってのは…」
女友「ドリンクバーってのは飲み物が飲み放題になるのよ。ほら、あそこから自分で取ってくるの」

友「……なぁ、何か怒ってる?」

女友「全然怒ってないわよ」

女友「どっかの馬鹿が鼻の下伸ばしてたって全然怒ってないし。むしろ関係ないし」フン

友「はあ?なんの話だよ?」

男「おいおい、こんなところで痴話げんかするなよw」

女友「痴話げんかなんかしてないわよ///ばっかじゃないの?」

女友「いいから早くドリンクバーでも頼んで幼と一緒に取ってきなさいよ!」


男「なんだぁアイツ?」

幼「まあ、ほっといてあげて(苦笑)」

またちょっとだけ書きためます。
次は23時くらいです。そろそろ終わらせたいんですけどどうも書くの遅いみたいです

待ってます

ほっしゅ

帰り~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

女友「はぁ、結局グダグダなまま何事もなく終わってしまったわ……」

女友「ごめんね、幼。」

幼「ううん。いいの。その気持ちだけで嬉しかったから」ニコ

幼「それに…これは自分の問題だし」


男「おーい、幼もう帰るぞ?」

幼「うん、今行く」トタトタ


女友「はあ、最高に空回りしてしまったわ」

友「アホ、お前は余計な事しなくていいんだよ」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

幼「あれ、女ちゃんは?」

男「ん?本屋よるから先帰ってろって。アイツ意外と本好きみたいなんだ」

幼「そうなんだ…知らなかったな」

幼「……」

幼「男君は…女ちゃんの事、詳しいんだね」

男「まあ、最近よく一緒にいるからな?」

幼「……」

幼「ねえ、ちょっと前に彼女は作る気ないって言ってたよね?」

男「ああ」

幼「…それは……今も同じ?」

男「…うーん、確かに言ったけど…やっぱり今思うと、少し欲しいかな?」

幼「……」

幼「…それって、やっぱり女ちゃん?」

男「ちげえよ…」

幼「うそ」


男「…なあ、お前また変な勘違いしてるだろ?」

幼「勘違い?」

男「ああ。」

男「今日さ、実は1組の女子に告白されたんだけど……」

幼「うん…」

男「断った。俺にはずっと好きな人がいるから」

幼「……」

幼「それって…誰?」ドキドキ

男「なあ…ここまで言ってわかんねえか?すげえ恥ずかしいんだけど。」

幼「い、言われなきゃわかんないよ」ドキドキドキドキ

男「……」

男「俺は、お前の…幼の事が好きだ!」

男「ずっとずっと好きだった。良かったら俺と、付き合ってくれないか?」

ギュ

幼「!!」

************************************

もちろん、私は男君の事が好きだ
それはもう疑う余地がないくらい、一片の曇りもなく世界で一番好きといえるくらい好きだ

でも、なんで?

告白され、抱きしめられた瞬間私がとった行動は彼を拒絶したに等しい行為だった。


************************************

ドン!!


男「え?」

幼「……」


言葉が喉の奥から出てこない。
今、あやまって自分の気持ちを素直に言葉にすればまだ間に合うのに…
代わりにあふれてきたのは涙だった…

ちゃんと書いてたのにここまでしか進まなかったゴメン
次は12時に投下予定。また書きためます

幼「…あ、違うの…これは」

男「いや、いいよ……ゴメンな」

男「…勘違いしてのは俺のほうみたいだな、はは。まいったな…」

男「今のは…忘れてくれ…また明日から普通でいたいからさ……」

幼「……」

男「じゃ、俺、帰るから。お前も気をつけて帰れよ?」タタッ

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ガチャガチャ  ガラン

女「ふう、ただいま。今日もたくさんの興味深い本が買えたわ」

男「…だから、平然と鍵のかかってる窓を開けて入ってくるな」

女「じゃあどこから入れっていうのよ。玄関にはあなたの母親がいるわけだし……」

女「……って目が赤いけどどうかしたの?」

男「……」

男「…俺、ふられちまった」

女「はあ?」

女「誰に?」

男「…幼」

女「うそ」

男「うそじゃねえよ…」

女「だって彼女はどう見てもあなたの事が好きじゃない?」

男「もしかしたら、家族として好きだったのかもな……」

女「家族?」

男「ああ。俺も自分でいうのもなんだが、多かれ少なかれ幼には好かれていたと思う」

男「でも、考えなかったわけじゃないんだ。」

男「その好意は異性としてじゃなくて家族としてじゃないかって……俺たち、近すぎたんだよな……」

女「……ちょっと難しいわね」

男「でも、家族として俺の事を見ていたんなら……あいつ、俺に告白なんかされてかなり傷ついてるだろうな…」

女「……」

女「でもそれは仕方ないじゃない。あなたは何も悪いことをいていないわ」

男「…ああ、わかってる。」

男「つーか、幼の心配する立場じゃねえよな。」

男「伊達に十数年好きだったけに俺も相当ショックだったわけだし……」

女「……つらいわね。」

男「あー、明日の朝あいつとどういう風に顔あわせりゃいいんだよ…俺の代わりをお前に頼みたいくらいだ……」

女「いやよ。それに、あの子にとって私じゃあなたの代わりにはならないわ」

男「はぁ?振られたんだぞ?」

女「それでもよ。きっと家族としてこれからもあなたの支えが必要だわ」

男「……だと嬉しいけどな」


男「つーか。何でこんな事お前に話してるんだろうな?」

男「笑っちまうよな。でもおかけでかなり楽になったよ…」

女「……」

女「もっと楽にしてあげようか?」スッ

男「は?」

ぎゅっ


男「!!」

女「……」

男「お、おい」アセアセ

女「私じゃああの子の代わりならないけど。あなたを慰めるくらいはできるでしょ?」クス

男「またからかってんのか?」

女「ふふ、どっちだと思う?」

男「そんな事言う時点でからかってんだろ…」

女「……」

女「本気よ」

男「!?」

女「私、あなたの事が好き…」



女「ねえ、ちょっとだけ、顔あげて……」

書きためオワタよー(・ー・)/
ゴメン次は一時に投下します。

何で俺が十数年間も秘めた思いを突然今日、幼に打ち明ける気になったかというと、

正直、コイツの存在が俺の中でかなり大きくなっていたからだと思う。

多分、自分の気持ちが揺らぐ前に幼に告白しようと思ったんだ。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

男「っ!」

女「んっ…ちゅ…ん…」





最初はもちろん驚いたが、俺はすぐに抵抗するのをやめてしまった。


男「ぷはぁ…」


男「おい、このタイミングで普通こんな事するか?」

女「……」

男「…ん?」



女「ねえ……まだ、答え貰ってないわよね?」

男「……」



男「俺は……」

****************************************
家に帰ってから、私はすぐに冷静になった。
早く男君のところに行って謝らなきゃ。
でも、また会いに行っても肝心の言いたいことが言葉にならないかもしれない。
きっと私は、このおだやかな今の関係が崩れてしまうのが少し怖いのだ…だから一歩踏み出せない

頭を切り替えて手紙を書くことにした。
メールでもいいんだけどこっちのほうがきっと気持ちが伝わるから

手紙をもって直接、家に行くことにした。
そして直接渡そう、手紙ならなんでも言えるから


ぴんぽーん

男母「はい、あ、幼ちゃん。男なら二階にいるから上がっていいわよ」

幼「はい、お邪魔します。」



この時はまだすぐ謝ればなんとかなると思っていた

しかし、男君の部屋を開けた時、見てしまった…
男君と女ちゃんがキスをしているのを見てしまったのだ。

自分が悪い。わかってはいるけど……なんだか裏切られた気がした
もちろん部屋に入ることは出来なかった。

駄目だぁ、滅茶苦茶寝むいんで寝ます。明日、早起きしないといけないんで……
続き楽しみにしてた人には本当に申し訳ないことをした。

あともう一ふんばりで終わるんですけど……

出かける前に自分でほ

翌日 朝~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

男(結局、いつもどおり幼を自転車の後ろにのっけて登校してるけど……)

男「……」チラ

幼「……」

男(さすがに気まずいな……朝からまだ一言もしゃべれてないし…)

幼「……」

男「……」キコキコ

幼「……」ギュ

学校~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

女「どう?幼ちゃんとは仲直りできた?」

男「いや、さすがにまだなんか気まずいよ……」

女「そう…」

男「だけどいいんだ、ちょっとずつで…」

男「さすがにアイツもまだ気持ちの整理がついてないみたいだし、急かす事はないよ」

女「ふふ、すぐ仲直りできるといいわね」

お昼~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

男「はぁ、今日昼飯どうしようかなー」

女「一緒に学食でも行く?付き合うわよ?」

男「…うーん、たまには学食も悪くはないかな」


幼「あ、男くーん。今日もお弁当作ってきたから一緒に食べよ?」トテトテ

男「あれ、幼?マジで??」

幼「あ……」

幼「…今日は作ってきてないんだった……ごめんね…」タッタッタ


男「……」

男「なんだアレ?軽く傷ついたんだが……」

女「きっとそういう習慣がついてしまってたんじゃないかしら?」

男「もしかして…アイツにとってはそんなに大したことじゃないのかな?」

女「いや、きっとあれは天然よ」

*************************************

幼「はあ、失敗しちゃった。」トボトボ

幼「さっきまでずっと男君の事考えてたから……」

幼「授業が終わってお昼だーって思ってたらつい男君のところまで行っちゃった……」

幼「…やっぱり……手紙渡そうかな…」

幼「でも、女ちゃんと仲よさそうだし…きっとあの後また何かあったんだろうなぁ……」

幼「……」

幼「……」グス

幼「お弁当、二個も食べられないよ……男君…」

ゴメンちょっと7時くらいまで書きためてくる

放課後~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

男「はあ、今日も学校終了っと」

男「さて、帰りますか……」ガタ

女「!」ビリビリ

男「おい…どうかしたか?」

女「ん、ちょっと待ってて。今天子からテレパシーが届いたの…何か急用みたい」

男「ふーん。天使っていろんなことができるんだな」


女「……」

女「ええ!?」

女「………わ、わかったわ……」

男「……」


女「…お、男、大変な事になったわよ!」ワタワタ

男「な、なんだ?」

男「はぁ?幸せ泥棒?」

女「そう、今天子からテレパシーで連絡がきたんだけど、」

女「この町周辺の人の幸せポイントがどんどん減っているの……」

女「今、私も確認したらこの学校の人たちも例外じゃなかったわ……」

男「減ってるのか?」

女「ええ、全員ではないけど……」

男「友と女友と幼は?」

女「友君と女友ちゃんは大丈夫みたいだけれど、幼ちゃんとアナタのポイントは多分減っているみたいね…」

女「あなたに関して言えばあとわずか数ポイント。このままだと死ぬまでろくな幸せがこないわよ」

男「ど、どうするんだよ?」

女「そうねぇ、取りあえず町に異常がないか見て回るつもりだけど…」

男「……」

男「お、俺も行っても良いかな?なんか大変なんだろ?」

男「もしかしたら俺でも手伝えることがあるかもしれないし…」

女「いいけど、足手まといにならないようにしてよね」クス

男「ああ…」


女「あ、そうだわ、町を見回る前にすることがあった!」

男「ん?なんだよ…急がないとやばいんだろ?」

女「いいからいいから。もしかしたらこの事件、あっという間に解決するかもしれないわ♪」

男「?」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

悪子「だからぁ、私は本当に何も知らないんだってば!!」

女「ああん?本当の事言わないともっと殴るわよ?」

男「……」

悪子「ば、ばか。それ以上やったら死んでしまうわよ!!」アセアセ

女「じゃあ、死ぬ前に言えばいいのよ。死にたくないのならね」

女「私、実は魔界に行ったとき聞いてしまったの。人間の幸せを奪ってどうたらこうたらしようって悪魔が話てたのをね!(ちゃんと思い出せない)」

悪子「ギクッ!違うわ!!私達は『人間の幸せを奪って自分達でっちゃおう。へへへ』なんて全然考えてないんだから!!」

女「ほう、あの時は幸せを奪うなんてできるわけない馬鹿馬鹿しいって思ってたけど、どうやら本当の事のようね。」キラン

悪子「ひいッ」ビク


一時間後~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

女「わかったわ、悪魔達は六時に人間界1053地区に集まる予定になっているのね?」

悪子「」シーン

女「あら、寝てしまったようね。六時って事はもうすぐだから早く天子に連絡しないと…」

男「……」



そのころ学校玄関************************************

幼「……」

幼「男君、遅いな…」

幼「靴はあるから……まだ学校内にはいるはずよね…」

女「ふぅ、これでもう大丈夫だわ。」

男「つーかコイツ(悪子)の言う事なんか信用して大丈夫なのか?」

女「ええ、嘘をついてる感じではなかったしね」

男「……」

男「悪魔達が集まる場所ってのも天子一人で行かせて平気なのかよ?」

女「大丈夫よ、コイツの話だとどうやら下級悪魔が集まっての犯行みたいだし。上級天使の敵じゃないわ」

男「ふーん、なら取りあえず六時までここで連絡を待つか?」

女「ええ、コイツの身柄も取り押さえといたほうがいいだろうし、賛成だわ」

女「ふふ、哀れな悪魔達にどんな罰がまっているか楽しみだわ」

男「…悪魔め」

18:10くらい~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

男「天子、なんだって?」

女「もう大丈夫だそうよ、みんな元通りですって」

女「下級悪魔13名の拘束と、幸せを奪ったと思われるごつい機会の押収に成功したらしいわ」

男「やったな!」

女「ええ、天子は口うるさいけどこういう時はホント役に立つのよね♪」

女「ちなみにあなたの幸せポイントも元に戻っているわよ」

男「ふう、最初はどうなるかと思ったけど大したことにならなくてよかったな」

女「ええ、まあ所詮下級悪魔の考えそうな浅知恵よ。コイツ(悪子)の身柄も天子がすぐ保護しにくるって」

男「そういえば、何で悪魔達はこの町をねらったんだ?」

女「どうやら他の地域より幸せ指数が高かったらしわよ。誇って良いことだわ」

男「へー、幸せ指数、ねえ…」

書きためヲワタ 
ご飯食べてくるんでスマンけど次は9時くらいになりそうです。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
天子「お嬢様、お手柄ですわ!」
「悪魔たちの策略をいち早く見抜くなんてやはりお父上の血を引いていらっしゃるんですね。」ニコニコ

女「たまたまよ。だって正に容疑者みたいなやつが近くにいたんだもの」

天子「いえいえ、それでもわたくしの評価は何も変わりませんわ!」
「今回の件は全てお嬢様の功績として報告しておきましたので、昇進間違いなしですよ!」ニコニコ

女「もう、余計な事しなくていいのに」

男「それで、こいつ(悪魔)達はどうなるんだ?」

天子「……」キッ

男「な、なんだよ」オドオド

女「それで、悪魔達の処分はどうなるのかしら?」

天子「はい。どうやら今回の件はあまり重くなくて済みそうです。」
「この事件は魔界全体というよりもこの少数の悪魔達の独断での犯行、更に特に事も大きくなりずに済みましたので。」
「まあそれでもやろうとした事はとても軽視できることではないのでそれなりの罰は下ると思いますが…」

女「ですって」

男「あっそ…」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
男「じゃあもう帰ろうぜ、なんか無駄に疲れちまったから家で休みたい」

女「そうね。帰りましょうか」



男「そういえば、悪魔の身柄ってどこに送られるんだ?悪魔は天界にはいけないんだろ??」

女「おそらく地獄ね。人間もあまりに大きな悪事を働くと連れて行かれるそうだから気をつけたほうがいいわよ」

男「そんなでかい悪事働くほど大きい人間じゃねえよ。だいたい天界から見て大きな事件なんて人間なんかに起こせるのか?」

女「パパから聞いたのだけど、実際に一度だけ天界や魔界を巻き込む大事件を起こして地獄に送られた人間がいるそうよ」

女「その人間の魂は来世に向かう事もできず、いまだに地獄を漂っているらしいわ…」

男「恐ろしい人間もいたもんだな……」

玄関~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

男「あれ、幼!?」

幼「……男君…?」グス

男「お、おい何でまだこんなところにいるんだよ?」

幼「…まってたの」

男「待ってたって誰を?」

幼「あなた以外に誰かいると思う?」

男「いや、あー……」

男「だって…もう一時間くらいたってるんだぞ?何で??」

幼「ど、どうしても、あなたに伝えたい事が、あるの……」

男「…?」




女「………どうして…」


男「伝えたい事って…なんだよ…」

幼「ちょ、ちょっと待って、、その前に聞きたいことがあるの」

男「?」

幼「……私の事は気にしないで……正直に答えて…ね?」

男「ああ、お前に嘘はつかねえよ」


女「……」

女「……わ、私は、どこかに行ってるわね。お邪魔だろうし……」


幼「お、女ちゃんにもいてほしいの!」

女「?」

幼「あ、あのね。聞きたいことっていうのは……」

幼「……」スー ハー

幼「……よしっ!」

男「…気になるから早く言ってくれ」

幼「…うん。」

幼「そのね……私、あの後、実は伝えたいことがあってね、男君の家に行ったんだけど…」

男「……」

幼「……」

幼「み、みちゃったんだ……二人が…そのぉ……」

幼「キスしているところ」


男・女「!!」


幼「それで、二人は付き合ってるのかなぁって……思って…」


男「ご、誤解だ、女とは付き合ってねえよ」アセアセ

幼「…誤解って言われても……だって私、見ちゃったんだよ……この目で……」

男「いや、キスは確かにした……けど…」

幼「……」

幼「私ね。男君と女ちゃんが付き合ってても責める気はぜんぜんないよ…」

幼「…だって私にとっては二人ともとってもとっても大事な人だから」

幼「でも…でもね……モヤモヤしたままは嫌なの。このままじゃあ前みたいに…仲良く一緒にいる事も出来ないから……」


女「あ、あのね幼ちゃん。ホントは全部私がいけないのよ…」

幼「……ぇ?」

書きためオワタ。次は10時くらい
なるべくいっぱい書いてくる。

女「私が勝手に家に押しかけて、勝手に告白して、勝手にキスしたの……」

幼「……」

女「もちろん、その日の少し前に男があなたに振られていたのも知っていたわ。でも、私はそこを狙ったの。チャンスだと思った」

女「もしかしたら、もしかしたらね…今告白すれば、あなたに向いている男の気持ちが、私に向くんじゃないかって思った」

男「……」


女「どう、凄い嫌な女でしょ?……でも結局振られっちゃったけどね」フフ

幼「え、男君、女ちゃんの事ふったの?ど、どうして?」

男「どうしてって……そんなの、お前の事が忘れられなかったからに決まってるだろ……」

幼「……」

幼「…う…グス…ヒック」ポロポロ

男「な、泣くなよ。つーか何で泣くんだよ?」ワタワタ

幼「わ…私のほうがね…ウック…ホントはね…嫌な女なの……ヒック」ポロポロ

女「どういうこと?」

男「……」

幼「…お、おかしいな…泣かないって決めたのに…ごめんね…」グス

男「別にいいよ。お前が泣き虫なのは知ってるし」

幼「……えへへ、ありがと」ニコ



幼「……」

幼「…私ね…ホントは男君の事が好き…大好きなの」

男「え?」


幼「ちっちゃい時から一人の男の子としてずっと好きだった」

男「じゃあ…なんで拒絶したんだよ」

幼「…それは……多分ね、怖かったの。」

幼「なんとなく、今までの心地よい雰囲気が壊れるのが怖かったんだ」

幼「自分で男君の彼女になりたいって思ってたのに何か矛盾してるよね?」

女「……」

男「……」

幼「それで、その怖さとか、嬉しさとか、他にも言葉にできない感情で胸がいっぱいなってね…何にも言えなくなっちゃったの」

幼「それに男君、いきなり抱きしめるんだもん…びっくりしちゃって」

男「…悪かったな」

幼「ふふ、いいの…」

幼「それでね……よかったら…よかったらね?」



幼「……」ドキドキ



幼「わ、私の彼氏になってくれませんか?(と、とうとう言っちゃったぁ~///)」

男「!!」

男「あ、ああ!」

男「…こ、こっちこそよろしくな!」

幼「う、うん!」パァー

女「ふふ、よかったわね。」ニコ


女「本当に……」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

幼「ご、ごめんね二人とも…なんか凄い迷惑かけっちゃったけど……」

幼「私、これしかまた皆で仲良くしていける方法が思いつかなくて……」

女「……」

女「いいのよ。実際、みんなでちゃんと話し合うしか無かったんじゃないかって私も思うし」

男「ああ、そうだな」

幼「うん、ありがとう」

女「あと、幼ちゃんは私の事全然気を使ったりしなくていいのよ?逆にそれって迷惑だからね」ニコ

幼「う、うん。本当にありがとう」ペコリ

女「ほら、またそうやって直ぐ謝るのね」フフ

女「それじゃあ、私。また本屋寄ってから帰りたいから二人は先に帰っててちょうだい」

男「ああ」

男「それと…わかってるとは思うけど、お前も俺たちに遠慮するのは逆に迷惑なんだからな?」

男「どーせ、俺達の関係なんか前とそんなに変わらないんだからさw」

幼「むっ。変わらないってどういうことよ」ボソ

女「わかったわ。じゃあ、また皆でいろんなところに遊び行きましょうね」ニコ

幼「うん!またゲームセンターとか行こうね」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


女「………」

女「………」ピリピリ

女「……あ、天子?そう、私」

女「うん、実はね、確認してほしいことがあるんだけど?」

女「実はカクカクシカジカでね?」

女「うん。そうよ、そう。頼むわね。」

女「……」

女「……うん…」

女「それは……間違いない?」

女「そ、そう……わかったわ……」

女「うん、ありがと…」プツン

女「……」


女「知らないほうが……いい事もあるわね」

書きためオワタヨー^^
一生懸命書いてるけどあんまり進まないや

次は11時20分くらいで

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
男「……」チラ

幼「……」


幼「……」チラ

男「……」

幼「……」

幼「…ねえ」

男「ん、なんだ?」


幼「今日さ、私の家…来る?」

男「え、今日?」

幼「うん。」

男「で、でも俺たち今日付き合ったばっかりだしそういうのはまだ早いっていうかなんていうか……」

幼「な、なんでそんな緊張してるのよ///」

幼「いつもなら普通に遊んで行くじゃない!」

男「う、確かに。」

男「じゃ、じゃあ行くよ…うん、遊ぶだけだしな!」

幼「もう、男の子なんだからもっとリードしてよね」クス

男「う、うるせえな。女の子と付き合ったのなんて初めてだし…」


幼「何よ」

幼「さっきはかっこつけて『俺たちの関係は何も変わらないー』とか言ってたじゃない」

男「うん、でもやっぱり何か違うな」

男「雰囲気っていうかなんていうかさ……」

幼「……」

幼「うん、なんか違う」


男「だろ?」

幼「うん。」

男「……」

男「だけど……そんなに悪くないよな?」

男「お前は、前の関係が壊れるのが怖いっていってたけど、こんな関係も悪くない」

幼「ふふ、そうだね。」

幼「でも、まだ付き合って30分くらいだし、こんな話するのは何かおかしいよ」クス

男「まあ、確かになw」


男「でも、ただの幼馴染の時間が長かったからこそ、こんなにも違いが感じられるんだよ。きっと。」

幼「うん。」

幼「わたし、今ね、凄い幸せだよ」

幼「生まれてから一番幸せかもしれない」

男「……ああ」

幼「男君は?」

男「俺もだよ。おかげさまで昨日は最悪の一日だったから余計な」

幼「いじわる」


男「なあ、手、つないでいいか?」

幼「う、うん。別にいいけど///」


きゅっ!


幼「……」

パッ

男「おい、何でいきなり離すんだよ。自分でいいっていったくせに」

幼「だ、だってえ…」

幼「恋人同士の繋ぎ方って…普通……こうじゃない?///」


ぎゅっ!!


男「……」

男「確かに、悪くはないな」

幼「えへへ、でしょ?」

幼宅~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

幼「ホットケーキできたよー♪」ジャン

男「おお、ありがとな」

幼「ね、ね、食べさせてあげよっか?」

男「やだ」

幼「なんでよー」

男「食べづらいし恥ずかしいから」

幼「恥ずかしいって私以外誰もいないよ?」

男「恥ずかしいもんは恥ずかしいんだよ」


幼「はい、あーん」ニコニコ


男「さっきの話聞いてた!?」


幼「あーん♪」ワクワク

男「なんか前にもこんな事あった気がする…」

幼「何してるの?早く早く!」

男「……」

男「……」パク モグモグ

幼「……」ジー

幼「…おいしいかな?」

男「うん、うまいよ!」

幼「よかったぁ、」

男「お前、料理だけは得意だもんな」モグモグ

幼「だけはってどうゆうことよ」ムッ

男「そういうことだよ」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

幼「はい、あーん。」ニコニコ

男「もう自分で食うって……」

幼「あーん」ニコニコ

男「……」


パク モグモグ


幼「はいもう一口あーん」ニコニコ

男「楽しそうだな」



幼「うん、だってなんかアーンってして食べさせてあげるなんてお嫁さんみたいじゃない?」ニコニコ

男「お前、お嫁さんって……気が早いのもほどがあるだろ!?」


幼「!!」

幼「ち、違うの!!」

幼「べ、別に今のは男君のお嫁さんに立候補したわけじゃなくてね?///」ワタワタ

男「どうでもいいけど、夫婦でも普通こんな風に食べさせたりしないからな?」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

男「なあ、次の日曜日、二人でどっかでかけないか?」

幼「ホントに?男君がどこか連れて行ってくれるの?」

男「ああ、お前は行きたいところとかあるか?」

幼「う~ん。行きたいところはいっぱいあるけどやっぱり一番は……」

幼「うん。私、遊園地に行きたい!」

男「遊園地っていうとすぐ近所にあるあそこか?よくいくじゃん。」

幼「でも、二人っきりで行ったことはないし……それに、恋人として行くのもわるくないかなって」

男「……うん、そうだな。じゃあ日曜は遊園地に行くか!」

幼「うふふ。楽しみだなぁー」

書きためオワタ
次は00:30くらいに投下予定です。

男宅~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

がちゃ がらがら

女「ただいま。よいしょっと」

男「ん?ああ、お帰り」

女「あら、窓から入ってきても驚かないのね?」

男「まあ、こんだけ毎日みてればな……そりゃあ慣れるだろ」

女「そうね……」


女「今日もたくさんの本が読めたわ♪」

男「そういえばお前っていつもどんな本読んでるんだ?」

女「そうねぇ、いつもジャンルはバラバラだけど今日は都市伝説の本とか読んできたわ」

女「いろいろ裏を知ってると笑っちゃうわよ」クスクス

女「あれって結構、悪魔の仕業だったりするのよねー。ホント天使の私も頑張るなぁって感心しちゃうわよ」

男「迷惑きわまりないな」


男「でも死人とか出てるのも中にはあるんだろ?」

男「それも全部悪魔の仕業なのか?」

女「うーん。さすがにそれは誇張してあるだけじゃない?」

女「普通に考えてより怖いほうがスリリングだしね」

男「まあ確かに。」

女「でも幽霊というのは興味深かったわ。理論上そんなもの居ないはずなのだけれどね。」

女「もしかしたらまれに幽体離脱みたいなことはあるかもしれないけど」

男「うん。すごいどーでもいい」


男「てかいつもそんなくだらない本読んでるのか?」

女「くだらなくはないわよ。日本の文化を知る重要な手掛かりになるわ。」

女「それに私はそういうのが好きってだけで旅雑誌から医学書まで幅広く読んでるわよ。」

女「おかげで人間界についてはかなり詳しくなったわ♪」

男「それはよかったな。」

女「ええ、天界に帰る約束の時間だってそんなに先の話じゃないしね」

女「悔いが残らないようにしなくちゃね」

日曜日~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


男「たくっ、家隣どうしなのに何で別々に待ち合わせ場所に行きたがるんだ?」

男「絶対面倒くさいだけだろ」ブツブツ


***********************************

幼「だって、そっちのほうがカップルらしいじゃない、」

男「なんでだよ」

幼「『まったぁ?』とか言ったり、
  本当は長い間待ってたのに『いや、今来たところだよ』とか言ってみたいじゃない」

男「それ今言ったら微妙じゃね?」

幼「別にいいのよ、一回やってみたいだけなんだから」ニコニコ

***************************************


男「それにしても遅いな」

男「まだ待ち合わせまで十分くらいあるけどアイツの事だからもういると思ったのに……」

男「……」

男「さては無駄に緊張して寝坊とか……」

男「……」チラ


チッ チッ チッ チッ チッ チッ カチ!


男「もう10時…か」

男「まあたまには遅れる事くらいあるよな?」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

女友『入院!?なんで?あんた達今日デートでしょ?』

男「だからぁ、幼が倒れちまったんだからそれどこじゃないだろ?」

女友『で、もちろんあんたはお見舞い行ったのよね?』

男「いや、俺も今女から電話で聞いたところだから……」

男「とりあえずアイツと仲のいいお前には電話しとこうと思って……」

女友『馬鹿!!そんなのどうだっていいから早く幼のとこ行ってやってよ』

女友『アイツにはアンタが必要なの。つーか……幼、大丈夫よね?』

男「入院は……今までも何度かした事あるし、多分大丈夫だと…思う。」

女友『私も後で行くから、アンタが励ましてあげてね……』

男「ああ」

*********************************

幼「あれ……女ちゃん?ここは??」

女「病院よ……あなた、自分の家のすぐ近くで倒れてたのよ」

幼「……」

女「どーせ気分が優れないのに無理したんでしょ?駄目よ安静にしてなきゃ」

幼「……」

幼「私……初デート……すっぽかしちゃった」グス

女「男には私が電話しておいたわ。」

女「別にあの人はあなたを責めたり怒ったりしないわよ」


幼「わかってるけど……」

幼「……でも、初デートだから」

幼「…すっごい楽しみだったのに……」ジワ

女「……」

女「デートなら……また、行けばいいわよ……」

幼「……そうだよね…」

幼「……倒れちゃったんだから…仕方ないか……」


幼「……!?」


幼「ねえ、もしかして……泣いてるの?」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

男「幼の様子は?」

女「なんだか熱で意識がボンヤリしているらいいの……」

女「一回目が覚めたのだけど…それっきりサッパリ目が覚めないわ…」

男「そうか……」

男「大丈夫……なんだよな?」

女「……」

男「なあ?」

女「私はわからないわよ」

女「お医者さんの話だと今はゆっくり休んでるしかないって……」


幼「おとこ……君?」


男「あ、ああ。大丈夫か?」

幼「ここは?……」 ボー

男「病院。今日お前倒れたんだよ、女が助けてくれたんだ」

女「……」

幼「女ちゃんが?…」

幼「……」

幼「あ、デート。デートは!?」ガバッ

男「あ…うん。デートはな……
女「あなたはデートの帰りに倒れたのよ。」

男「!?」

女「とっても楽しそうだったわ!私が嫉妬しちゃうくらい」ニコ

幼「そう……なら…よかった……」ドサ

男「……」

男「……」

女「……」

男「何で、嘘ついたんだよ」ボソ

女「こっちのほうが彼女が安心して寝れるでしょ?」

男「……」

男「…大丈夫だよな?つーか、俺たち、心配し過ぎなのかもしれない……」

男「そうだよ。こいつ、今までも高熱なんか何回も出してるんだぜ?今回だってきっと……」

女「……」

女「ねえ、大事な話があるの。やっぱりあなたには話しておくべきだわ……」

男「な、なんだよ?」

書きためオワター。次は2時で。
いつ終わるかは謎です。多分朝までには終わるかな?


女「このあいだの幸せ泥棒の事件……覚えてるわよね?」

男「ああ」

女「あのとき、私があなたと幼ちゃんのポイントが盗まれたって言ったのも覚えてる?」

男「……」

男「言っておくけど関係無い話なら俺は聞く気ないぞ?」

男「…それどころじゃないいんだ……わかってるだろ?」

女「いいから最後まで聞いて。」

女「私はあなたと幼ちゃんのポイントがとても少なかったから…安易にそう判断したわ」

女「でも……違ったの……」

男「?」


女「幼ちゃんのポイントは……悪魔を捕まえた後も戻らなかったの…」

男「おい……それって……」

女「幼ちゃんが持っていたポイントはあの時点であれが全部だったって事よ」

男「……」

男「でも…ポイントと寿命は関係ないはずだ!」

男「もともと幼は病弱だったり、小さい頃、母親に捨てられたり不幸ばかりだった。」

男「寿命が長く、元々のポイントが少ないことも考えられるんだろ?」

女「……そうね」

男「あいつは…きっと今までも少ない量の幸せを少しずつ使っていただけなんだ。だからこれからも……」

男「確かにこれから起こる幸せも少ないど……普通に、生きていけるはずなんだ……」

女「……」

女「……私もそう思いたいけど……それは、あなたの言った通り、ポイントの元の値が低くないとありえないわ」

女「彼女の元の値から考えると…それはありえないの……」


男「じゃあ、例の事件が解決した時、ポイントが戻りきらなかったんじゃないのか?」

男「もう一度悪魔の持っていた機械を調べればきっと…」


女「それは、私が既に天子にお願いしたわ……」

女「だけど、何も起こらなかったそうよ。」


男「……」

女「つまりね…はっきり言って寿命なの…私達天使は幸せポイントしか調べることができないけど…」

女「これだけの条件がそろっていれば確定的だわ……」


男「……」

男「…もう…駄目なのか?…コイツ、このまま死んじゃうのか?」

女「……」

女「…うん。……どうしようもないのよ……」

男「……」

男「…そっか」

女「か、かなしくないの?」

男「…悲しいけど……今すぐ、泣きだしたいけど……」

男「こんなところで泣いたって……仕方無いだろ?それに、幼はまだ生きてるんだぜ?」

男「まだいくらでもしてやれる事はある……俺たちが笑ってなくてどうするんだよ?」

女「……」ジワ

女「う…ぅぅ……ヒック…」グス

男「お、お前が…泣くなよな……」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

女「あなた、さっき幼ちゃんは今まで不幸だったっていったわよね?」

男「ん?ああ……」

女「でもね、元々の幸せポイントは人間の平均をかなり上回っていたわ」

男「……」

女「不幸だったのも確かでしょうけど、それをはるかに上回り彼女は幸せだったのよ」

女「きっと、あなたと一緒にいるのが幸せで仕方なかったんじゃないかしら?」

男「……」

女「あなたがちゃんとそれを理解してあげないと…あの子も報われないわよ……」

男「……ああ、そうだな…」

女「なかないの?」

男「……泣かねえよ、まだ泣かない……」

女「……」

女「いじっぱり」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
天子「て、天界にもどる?どういう心境の変化ですか一体……」

女「いいから、パパと話しがしたいの」

天子「お父様とですか?」

女「うん」

天子「でも王は公務で忙しくて多分それどころじゃあ…」

女「いいから連れて行って!!」

天子「は、はい!!では、取りあえず天使の羽根と頭のリングを出してもらえますか?」

天子「人間の姿のままでは天界へはいけませんから」

女「…わかってるわよ」

女「……」スゥ

 バサッ バサッ  キラーン


天子「おお、何度見てもお美しい……やはりありのままの姿が一番でございますよ」ニコ

???「急な用事なの。早く天界へ連れていって頂戴?」

天子「かしこましました」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

女「ふう、また人間界に降りてくるのに時間がかかってしまったわ……」

女「まったく、天子のやつがうるさいったらありゃしないんだから」

女「でも……あんな事いったら反対するのが普通よね?」

女「もしかしたら天子よりパパがどうかしてるのかも……ふふ。」

女「……」

女「早く幼ちゃんの病室に行かなきゃ」タタ

書きためがオワタよ^^
あとちょっとで終わる次は3時くらいで

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
医者が言うには熱が高過ぎて幼には体力がほとんど残っていないので
残念ながら薬を出すくらいしか手のくだしようがないということだった。
正直、もう人間の限界まで熱が上昇していて、命も危険らしい……
女が病室を出てから女友が見舞いに来たけど泣きじゃくりながらすぐ部屋を出て行ったっけ?
もうそれすら遠い記憶に思えてくる……


幼「ねえ、男君……」 

男「ん、なんだ?目が覚めたのか??」

幼「……」

幼「私、もうだめなの?…」

男「いや、今は熱が高いけどきっと熱も下がって良くなるさ」

幼「……」

幼「ううん……」

男「?」

幼「わかるの。何度も倒れたり病気になってるから……これはいつもとは違うって…」

男「そんな弱気になったら……治るもんもなおんねえよ……」

幼「……」


幼「ねえ男君……」

男「ん、なんだ?」

幼「……」

幼「……好き……だーい好き」

男「な、なんだよ突然……」

幼「……」

幼「……世界中で誰よりも…何よりもあなたの事が好き…」

男「……止めろよ…」

幼「……あのね、言いたいことが……もっといっぱいあるの」

幼「……今のうちに言っておかないと……言えなくなっちゃうかもしれないから……聞いてくれる?…」

男「…ば、ばかやろぅ…」


幼「…私の夢はね……男君のお嫁さんになることなんだ……」

男「……」

幼「同じ家に住んで毎日おはようって普通に言って……」

幼「朝御飯作って一緒に食べて、その後私があなたのネクタイを閉めて会社に送り出してあげるの……」

男「ああ…」

幼「ふふ、子供も普通に作っていっぱいいっぱい…私が受けられなかった分まで愛情を注いであげるの…」

幼「ああ、家族って暖かいなって思ってほしいんだ……私はずっと一人ぼっちだったから……」

男「…ああ、そんな家族を二人で作ろうな…!」

幼「うん。」


男「…そうだ、お前はどこに住みたいんだ?結婚したらどこか住みたい場所があるんだろ?」

幼「わ、私は……今の場所がいいよ……」

男「ん、そんなんで良いのかよ?」

男「……もっといいところがたくさんあるんじゃないか?海の近くとか……」

幼「……」

幼「だって…私にとって……ここがいちばん暖かいんだもん……」

幼「皆との思いでいっぱいが詰まってるから……女友ちゃんや友君や女ちゃん…」

幼「それに……ずっと男君と一緒に過ごした町だから……えへへ……やっぱりここがいいよ」

男「……」




幼「……ねえ?」


男「…なんだ?」

幼「……私ね、幸せだったよ?」

男「ああ…しってる…」

幼「……男君から……いっぱいわけてもらったから……ありがとう」

男「っ!!…それを言うなら……俺のほうこそ……」

幼「……」

男「おい…」

幼「……」

男「なあ、おい、幼?」ユサユサ

幼「……」

男「…なあ?起きてるんだろ?」

幼「……」


男「う…おきてくれよ……頼むから…」ポロ

これしか進まなかった
次は4時です。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

女「大丈夫よ……まだ眠っているだけだわ……」

男「でも、もう目は覚めないかもしれない……相当重症らしいんだ……」

女「息を引き取ってなければ大丈夫。そのために天界から戻ってきたの……」

男「……」

男「……もしかして……治るのか?」

女「ええ、というよりこの子の寿命と幸せポイントを増やすんだけどね。」

女「しかしこの能力、使えないことに何年寿命がのびるかはわからないんだけどね」

男「……そんな都合のいい技があるのかよ…」

女「………」

男「……なにか…代償が必要なんだろ?」

 私が天界に行ってパパに何を聞きたかったかというと人間の寿命を延ばす方法だった
天使にはそういう能力が使える事は知っていたけどその能力の使う方法まではしらなかったから。
同時に一生知らなくていいことだとも思っていたのだけれどね……
 何故このような能力が天使にそなわっているかというと、あまりにも人間の寿命は理不尽すぎるからだ。
どんなに優しく、人として価値がある人間でも寿命が短ければその一生はあまりにもあっさり終わってしまう。
 幸せポイントも同様。前世にいくら悪事を働いたものでも現世での姿が天使の目に留まればポイントを増やして貰うことも可能なのだ。
しかし、この能力を使用するには天使としての力の全てと寿命、幸せポイントが全て必要になるらしい。
つまり、天使側も生半可な覚悟でこの能力を使用できないのである。

女「ぜんぶ承知の上よ。それと……犠牲じゃないわ。私がこうしたいからするの……」

男「……」

男「だめだ。幼はそんなこと望んじゃいない……」

女「あなたが止めようが私は止めないわよ?」

男「力づくでも止めるさ…」

女「バカね……」

バチバチ!!

男「」ドサッ

女「ごめんなさいね……幼ちゃんと…幸せになってね…」

女「止めようとしてくれて嬉しかったわ」ニコ

幼「……」

女「……」スッ

女「はぁっ!!」

ズ ズ ズ ズ ズ ズ ズ ズ ズ ・・・

力が……どんどん抜け落ちていくのがわかる
……わたし……ホントに死ぬんだわ

……ていうか……なんで、私、こんなに一生懸命なのかしら?
友達なんかいなくても天界でお嬢様として楽に生きていけたのに……
人間となんか友達にならなければこんな思いなんかしなくて済んだのに……

……………

でも、皆にあえて楽しかったな。
初めての恋もした。天使の私が人間を好きになんて笑っちゃうわよね?ふふっ
しかも、間抜けな事に好きになりすぎて、彼に彼女ができても諦めきれない始末
更にその彼女の事も憎いどころか大好きなんだから手に負えないわよね……

まだ……みんなと……
いっしょにいたかったな……

あ…だんだんいしきが……なくなって………

……………

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

女「ここはどこ?なんだかとっても眩しいわ……」


そういえば…天使って死んだらどうなるんだっけ?
天国??



天子「あ、お、おおお嬢様!!!ついにお目ざめになられましたか?」

天子「…うっうっ……私目は本当にお嬢様の事を心から心配していたのですよ?」うるうる


女「へ?」


男「あ、起きたのか?ちょうどお見舞い来ててよかったよ」

男「今、幼もすぐに電話で呼ぶから待ってろ?」


女「どうなっているのかしら?」

女「えーっと……まず、ここはどこかしら?」

天子「人間界の病院でございます。」

女「なんで、私は生きてるの?幼ちゃんは??」

男「幼はお前のおかげで無事に助かったんだ。本当に感謝しても感謝しきれないよ……」

女「ホントに?それはとっても嬉しいわ」ニコニコ

天子「私は人間の事よりお嬢様の体が心配でなりませんわ。なんていったって三カ月も寝ていらしたんですから」

女「さ、三か月?というかだから何で生きてるのよ私。」

天子「……お父様があなたに告げた能力の使用条件は嘘だったのでございます。」

女「うそ?」

天子「はい、本当の条件は、人間に与えた分の寿命と幸せが減り、更に長期間天使の能力を失うというものです。」

女「そ、そうだったの?」

天子「お父様は本当はあなたにこんな能力使ってほしくなかった。」

天子「ただ、あなた様に本当に覚悟があるのならと考えた末の愛情ゆえの嘘でございます。どうかわかってあげてください」

女「うん。(パパ…ありがとう。)」

天子「ただ、お嬢様にはあと7カ月ほどこちらで暮らしていただくことになりそうですね」

天子「天使の力を完全に失っていますから……」

女「ほんとだ……何も力がだせないわ……」

男「しかし、相当お前も無茶したよな……わかってるのか?」

男「生きているとはいえ、人間一人分の寿命と幸せが減ってるんだぞ?」

女「わかってるわよ。彼女にはそれだけの価値があるわ……」

男「でも、幼も凄い怒ってたぞ?」

女「……もう、幼ちゃんも私が天使だって事知ってるのかしら?」

男「ああ、こんなことになっといて説明しないわけにもいかないだろう?」

女「ふふ、幼ちゃんと会ったら怒られちゃいそうね」

次は4時30分
多分これで簡潔するかもしれない

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

幼「よ…よかったぁ。」

幼「ずっと起きないから……ホントにしんじゃったのかと…」グス

女「だ、大丈夫よ。御覧の通りピンピンしているわ。」

幼「ふふっ。本当にいろいろありがとう」ニコ

幼「ただ、こんなに危ない事は……もう二度としないでね?」

女「ええ、大丈夫よ……もうしないわ……」

天子「それは是非、私にも誓って欲しいものですわ。」

男「ははっ」

7ヶ月後。渋々天子に連れられ私は天界に帰っていく事になった。
彼らにはまたきっと会いに来ると告げたが正直一生会うことはないだろう。
なぜなら、私は神様を目指すことに決めたから。
下界で暮らしているうちに、神様になっていろいろとやりたいことが山ほどできたから。

残念な事といえば一つ。
下界を去る時に彼らの私達にまつわる記憶を消さなければならなかったこと。
私はたくさんの掟を破ったのだから仕方がないといえば仕方がないのだが
これに関しては涙がでるほど悲しくて寂しかった。
私は彼らの記憶にすら残ることができないのだ……




でも、絶対に私は忘れないよ?

じゃあね。ずぅっとずぅっと天界から見守っています。

~5年後~

幼「あなた、今日も頑張ってね」ニコ

男「ああ。行ってくるよ」

幼「あっ、ちょっと待って。ネクタイが曲がってるわ」

幼「もうだらしないんだから……」クイ

男「なあ、あそこに飾ってあるリンゴさあ、食わないのか?」

幼「あ、うん…なんだか食べちゃうと縁起が悪い気がして食べられないの」

男「なんでだよwwリンゴなんか食ってなんぼだろ?」

幼「いいのいいの。ほら会社遅れちゃうわよ?」

男「ああ、じゃあ今度こそ行ってくるよ!」

幼「あっ、ちょと待って。」

男「今度はなんだよ?」

ちゅっ

幼「えへへ///忘れ物!」

~END~

オワタ^^
これで俺も寝られるぜ!

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