小鷹「だから星奈とは付き合えない!」 (57)

あの日から隣人部は事実上の廃部状態だった。

もう夜空は一ヶ月以上学校を休んでいる。

もはや隣人部が形骸化した今、俺は星奈との放課後部室セックスが日課になっていた。

星奈「ぁあっ…小鷹ぁ……」(パンパン

小鷹「星奈……星奈……あぁ!」(パンパン

理科「いい加減にして下さい!」

突然、部室の扉が開き理科が入ってきた。

あれ以来、星奈以外の隣人部とは顔をあわせていなかった。

幸村にも昼飯を持ってくるのはやめさせた。

星奈「んんっ……小鷹ぁ」

小鷹「ちょっと待ってくれ理科」(パンバン

理科「いい加減にしろお! 夜空先輩がどうなってるのか知ってんのか!」

小鷹「夜空?」(パンパン

理科「夜空先輩は学校をやめたんだよ」

小鷹「夜空が?」

まさか不登校を通り越して退学していたとは知らなかった。

俺は腰を振るのを一旦やめる。

星奈「夜空やめちゃったんだ……」

小鷹「でももう関係ないだろ? 俺にどうしろ……」

理科「関係ないわけねえだろ!」

小鷹「じゃあ俺にどうしろって言うんだよ……」

理科「小鷹先輩には責任があります。小鷹先輩のせいで隣人部はバラバラになったんですから」

小鷹「……」

理科「まだ間に合うはずです。夜空先輩に会って来て下さい」

小鷹「もう今更話すことなんてねーよ」

星奈「小鷹、私からもお願い……」

小鷹「星奈……」

俺は夜空の家に行くことになった。




小鷹「小鳩、ちょっと出て来る。帰りは遅くなるかもしれないけど留守番できるよな?」

小鳩「こんな時間からうちをほっといてどこに行くんじゃ。またあの女のとこなん?」

バキッ

小鳩「うっ……」

小鷹「あの女なんて言うなって言ったろ?」

小鳩「うぅ……やっぱりあの女のせいじゃ! あの女と付き合いはじめてあんちゃんはおかしくなったんじゃ!」

小鷹「いい加減にしろよ」

俺は力いっぱい小鳩の腹を蹴り飛ばした。

正直俺は小鳩が邪魔に思えてきていた。

小鳩さえいなければより星奈と長い時間を過ごせるのに……。

小鳩はうずくまったままだったが俺は家を出て夜空の家に向かった。

小鷹「ここか……」

夜空は家を出て一人暮らしをはじめたらしい。

そこは蜘蛛の巣がかかったボロイアパートだった。

インターホンすらない。

仕方なく俺はドアを叩いた。

小鷹「夜空ー!」

反応がない。

俺は踵を返し、星奈を呼びつけて小鳩の前でセックスしようかなどと考えているとゆっくりドアが開く音がした。

夜空「……小鷹?」

夜空「まさか……私に会いに来てくれたのか?」

いやいやだったが違うと言うと面倒臭くなりそうだったので俺は頷いた。

夜空「ありがとう……。何もないが上がってくれ」

夜空を涙を目に浮かべていた。

小鷹「お邪魔しまーす」

夜空「気をつかわなくていい。どうせ私しかいないから」

俺「小鳩っ」

小鳩「うぅ…あんちゃんがぁ~」

俺「大丈夫、いつかきっとまた二人仲良く暮らせるようになるよ」

小鳩「ほんとか?」

俺「ああ本当だ」

小鳩「じ、じゃあ…あんちゃんが元に戻るまで頑張るっ」

俺「よし、その意気だ………チュッ」

小鳩「んっ……チュッチュルチュピ(///」

俺「部屋、入ろうか?」

小鳩「コクン…(///」

夜空が言うには夜空は学校をやめると言うと両親に家を追い出されたためにこのアパートで暮らすことになったらしい。

今は日雇いの仕事をしてその日暮らしの生活のようだ。

夜空「私のせいで本当にすまない。でもやっぱり小鷹は優しいな。自分のことより隣人部のことを優先してくれるなんて……」

夜空は現在の隣人部の有様を知らないようだった。

今まで通り部活が行われていると思っているらしい。

夜空「小鷹、私の頼みを聞いてくれないか?」

夜空「その……こ、小鷹のはじめてをわ、私にくれないか?」

小鷹「えっ」

夜空「わ、私のはじめても小鷹にあげる。駄目……か?」

俺は思わず吹き出しそうになった。

どうやら夜空は俺のことを純情な童貞だと思っているらしい。

まあたまには他の女とやるのも悪くない。

小鷹「俺なんかで……いいのか?」

俺は精一杯込み上げる笑いを噛み殺し、神妙そうな表情を作った。

夜空「ああ、小鷹とひとつになれるならこんなに幸せなことはない……」

俺達はその夜、身体を重ねた。

さすがに処女というだけあって締まりがよかった。

夜空は特に何も言わなかったし、ゴムもなかったので中に出した。

夜空が望んだんだから、万が一子供ができても俺には関係ない。

夜空「子鷹……私は本当に幸せだ。でも肉には悪いことをしてしまった……」

子鷹「気にすんなって。星奈はそういうの気にするタイプじゃないだろうし」

夜空「子鷹、はじめてが私でよかったか?」

子鷹「ああ」

夜空「そうか。私もだ……」

誰か見てる?

子鷹「じゃあまたな夜空」

夜空「ちょっと待ってくれ子鷹!」

子鷹「ん? なんだ?」

夜空「その一緒に暮らさないか?」

子鷹「は?」

夜空「掃除、洗濯、炊事全部私がやる。子鷹は居てくれるだけでいいんだ。妹も連れてきて構わない。……一人は寂し過ぎる……」

悪くない提案だった。

俺専用のお手伝いさんと肉便器のできあがりだ。

子鷹「いい……のか?」

夜空「もちろんだ」

それからの俺の性生活は充実したものだった。

昼間は学校で星奈と、夜は夜空と。

特に夜空は俺に依存しているようだったから星奈にはできないようなプレイをすることができた。

あれから家には一度も帰ってないため子鳩がどうなったのかは知らない。

一ヶ月が経つ頃、俺はさすがに夜空に飽きがきていた。

他の女を抱いてみたい。

そんな願望を抱きはじめていた。

子鷹「なあ夜空、金貸してくれないか?」

夜空「すまない……金だけは……」

子鷹「そうか。悪いな。ちょっとどうしても必要だったんだが……」

使えない肉便器だ。

夜空「……そんなに必要なのか?」

子鷹「ああ、ちょっと小鳩が塾に行きたいと言い出してな」

夜空「……分かった。バイトを増やすよ。小鷹と会える時間は少なくなってしまうけど……」

小鷹「悪い」

翌日、俺は夜空から三万円を受け取り風俗デビューを果たした。

一方小鳩は


小鳩「あんちゃん帰ってこーへん」

俺「冷却期間って奴さ」

小鳩「れーきゃく?」

俺「そう、一度頭を冷やしてリフレッシュしてまた元のあんちゃんに戻るってことさ」

小鳩「ホントかぁ?やったぁーっ、改心成功じゃあ」

俺「わかったら、さ……もう一ラウンド(サワッ」

小鳩「ひゃあ……もー、おかえしじゃー…パクッ、ジュプジュプ」

夜空「小鷹、最近帰りが遅いがどうしたんだ?」

小鷹「悪い。ちょっとバイトを探してたんだ」

夜空「バイト? 金なら私がどうにかする。小鷹は私と居てくれたらそれでいいんだ」

小鷹「いや、でも少しでも夜空の負担を減らしたいしな……」

夜空「小鷹……」

小鷹「それにまた小鳩の塾代が上がりそうなんだ」

夜空「そんなに金が必要なのか?」

小鷹「ああ」

俺が月に夜空に請求する金額は段々大きくなっていた。

夜空「小鷹、これ……」

ある日、夜空が今までにないぐらいの大金を渡してきた。

小鷹「夜空、どうしたんだよこんな大金……」

夜空「バ、バイトを増やしたんだ」

小鷹「大丈夫なのか?」

夜空「私は小鷹のためなら何でもできる」

小鷹「ありがとう夜空」

ありがとうATM。

夜空「その……今日は久しぶりにしないか?」

小鷹「あっ! 早速月謝を払ってこなくちゃな!」

俺はいつもよりワンランク高い風俗に向かった。

夜空とのセックスは敬遠気味だったが、星奈とのセックスは日課だった。

星奈の身体が極上なのもあるが、それ以上に将来への投資だった。

星奈と結婚してしまえば、俺の将来は安泰だ。

そのためには星奈を俺に依存させておく必要がある。

その一方でまた風俗にも足しげく通っていた。

俺は星奈とのセックスの後、その足で風俗街に向かった。

今日は夜空から金を貰ったばかりなのでいい店に入ることができる。

俺は今まで料金が高くて敬遠していた店に入ることにした。

店員「いらっしゃいませ」

俺は写真を見回した。顔は隠されている。

店員「あっ、この子は新人でオススメです。18歳になってますけど本当はまだ17歳なんですよ」

17歳と言えば俺と同い年だ。

女は若いのに限る。

子鷹「じゃあこの子で」

店員「では、こちらへ」

店員は俺を部屋に案内した。

その嬢はショートカットの黒髪美少女。

夜空「……子鷹?」

子鷹「夜空、どうしてお前が……」

夜空「子鷹……」

子鷹「ち、違う! これは!」

夜空はゆっくりと俺の衣服を脱がせはじめた。

夜空「全部、本当は分かってた」

子鷹「……」

夜空「でもいい。鷹が何をしても鷹が私の側にいてくれさえすれば……」

子鷹「ソラ……」

こいつ馬鹿だ。

夜空「鷹、今日は私とたくさんしような」

子鷹「ああ」

俺達は久しぶりに身体を重ねた。

夜空の家に転がり混んでから三ヶ月が経った。

俺の風俗通いはますますエスカレートしていた。

夜空は店で人気No.1になったらしい。

さすがプロと言うべきか夜空は急激に床上手になっていった。

小鷹「おおぁ……」

夜空「気持ちいい? 小鷹?」(ジュルジュルジュッポ

小鷹「ああ、最高だよ夜空」

こんな日々がいつまでも続けばいいと思っていた。



夜空「小鷹、話がある」

小鷹「どうしたんだ?」

夜空「非常に言いにくいんだが……」

小鷹「なんだよ。俺と夜空の仲だろ」

夜空「子供ができた」

小鷹「えっ? なんだって?」

夜空「子供ができたんだ……小鷹との……」

小鷹「どういうことだよ」

夜空「最近、調子がどこかへんで産婦人科に行ったらおめでただって……」

小鷹「……」

夜空「小鷹と私の子供が私のお腹にいる……。これからは支えあって……」

小鷹「ふざけんなよ」

夜空「えっ……」

小鷹「お前みたいな阿婆擦れ汚い肉便器の子供なんだから誰の子なんか分からねえだろ」

夜空「生でやったのはあの日の小鷹とだけだ。それに私、分かるんだ。お腹の子は小鷹の子だって」

小鷹「そんなもの信じられるかよ……」

夜空「小鷹が望むならDNA鑑定をしてもいい。どちらしろ私はもう少ししたら働けなくなる。実は小鷹には隠していたんだがこういうときのためにお金は貯めておいたんだ。だけど子供が生まれるまでの間、風俗は……」

小鷹「知らねーよ。お前が勝手に孕んだんだろ」

夜空「そ、それは小鷹が私の中に出したから……」

小鷹「うるせんだよ肉便器が」

小鷹「ならおろせよ」

夜空「そんな……この子は私と小鷹の愛の結晶なんだぞ? できるわけないだろ」

ここで俺は思わず吹き出してしまった。

夜空「小鷹?」

小鷹「自分の家の便器に愛着を持つ奴がいると思うか?」

夜空「でも小鷹はあのとき私のことを心配してここに来てくれたじゃないか」

小鷹「あれは理科に言われて無理矢理来させられただけだっつーの」

夜空「なら小鷹はこれっぽっちも私に愛情を抱いたことはなかったのか?」

小鷹「ないに決まってるだろ。自分の預金に愛情を抱く奴がいるか?」

夜空「……そうか。それは悲しいな。でもいいんだ。私は小鷹と一緒にいれさえすれば……」

小鷹「お前、気持ち悪いな」

夜空「ふふふ、小鷹の言葉なら私にとっては何でも褒め言葉だよ」

俺は立ち上って渾身の力で夜空の腹を蹴り飛ばした。

2発、3発、4発……

夜空「ごほっ……げほっ……がっ……」

小鷹「これで中絶費用の節約になったろ。その分俺の口座に振込んどけよ」

小虎「いつまでもそうしてるわけにはいかない」

その日だった 暗闇が明けたのは

夕空「でも…… それで本当にいいの?」

小虎「勘違いはやめてもらわなきゃないけないだろ?」

夕空「うん、そだね! シャーペン買ってくる!」

小走りで去っていく夕空の背中は、すこし元気を取り戻して見えた。

小虎「わかってるって……」

横道の影からの気配に俺はそう答えた。 そう、まだ何も始まってないのだ。

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