卯月「花神」 (424)

島村卯月「・・・・・」ドキドキ

武内P「島村さん、どうかしましたか?」

卯月「沢山のファンが集まるこのライブ・・・・ちゃんと成功できるかどうか・・・・」

渋谷凛「卯月、私たちはこれまで頑張ってきた。大丈夫・・・頑張れる」

本田未央「そうそうしまむー、いつも通りで良いんだよ!!!!」

卯月「・・・・・・」

アイドル、ずっと憧れていた。そしてついに武道館・・・・私はアイドルとして一流になった

卯月「私、頑張ります!!!!!」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1492258151

ジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリ

ジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリ

卯月「うるさい!!!!」

バンッ

卯月「夢・・・・」

また夢を見ていた。私がアイドルをしている夢

卯月「そんなはずはないのに」

夢の中では幸せだった。現実も夢のように行けばいいのに

卯月「はぁ・・・・」

卯月「頂きます」

今日のご飯は納豆と焼き魚・・・・典型的な朝ごはん

卯月「・・・・・・」パクッ

ピッ

ニュースキャスター「本日のゲストは今乗りに乗っている、346プロダクションのアイドル本田未央ちゃんです」

未央「どうも~本田未央でーす。今日は映画の宣伝に来ました」

卯月「・・・・・・未央ちゃん」

私にとって未央ちゃんは一つ年下のアイドル・・・・夢の中では親友で一緒にアイドル活動もしている

卯月「ハァ・・・」

どうして夢が現実では無いのだろうと思う

卯月「・・・・・・」パクッパクッ

卯月「ご馳走様」

卯月「行ってきます」

嘆いても仕方ない、学校にでも行こう

原作 アイドルマスター シンデレラガールズ

出演

●悠哉
主人公。アイドルにも興味が無く普通の暮らしをしていたが島村卯月との出会いにより変化する
時には自分の犠牲も厭わない、優しさをもっているが本当は何を考えているのか分からない

●島村卯月
17歳の高校2年生。夢の中ではアイドル活動として成功しているが現実世界では・・・・
暗い性格で学校でも浮いている。夢はアイドルとして輝く事

●渋谷凛
346プロダクションのアイドル。売れっ子のアイドルで未央と美穂でニュージェネレーションというユニットを組んでいる
実家は花屋で愛犬の「ハナコ」と散歩に行くのが趣味

●本田未央
346プロダクションのアイドルでニュージェネレーションのリーダー。元気いっぱいの女の子
運動神経が良く学業も優秀。社交的で誰からも好かれる性格とさりげなくハイスペックだが、意外に繊細で小心者な一面も

●小日向美穂
346プロダクションのアイドル。卯月の夢の中とは違ってニュージェネレーションのユニットの一員となっている
非常に恥ずかしがり屋な女の子。しかし克服しつつある

●新田美波
346プロダクションのアイドル。19歳の現役大学生であり、勉強熱心で優等生
文武両道を心掛けているらしく、ラクロスと資格取得を趣味としている。
高校時代には生徒会に所属、大学1年次にはミスコンで優勝するなど、色々と経験豊富。
しかしその裏には、本当は何をやりたいのかという迷いもある。

●赤城みりあ
346プロダクションのアイドル。趣味に「おしゃべり」とある通り、社交的で明るく、好奇心旺盛
家族構成には両親と、最近生まれた0歳の妹がいる

●アナスタシア
346プロダクションのアイドル。ロシア人の父と日本人の母とのハーフで、愛称はアーニャ
非常に純粋で素直な性格をしており、疑うということを知らないので、
間違った情報や一般的な感覚からズレた情報であっても信じてしまい、周囲から心配される事も

●武内P
346プロの新企画、シンデレラプロジェクトを担当するプロデューサー。年齢は不詳
卯月とは接点が無いため登場回数も少ない

●千川ちひろ
346プロダクションの事務員。

●天海春香
765プロダクションのアイドル。性格は心優しく素直で前向きであり、
アイドルを目指したきっかけが「歌うことが好きなため」という

●如月千早
765プロダクションのアイドル。ストイックで真面目、謙虚で大人びている。
いつも周囲と一定の距離を置く。親しくなった人間にも他人行儀なところを見せることもある。
弟が居たが既に死別していて、今もそれを引きずっている

●四条貴音
765プロダクションのアイドル。まったくの素性の分からないお嬢様

●赤羽P
765プロダクションのプロデューサー

●音無小鳥
765プロダクションの事務員。昔はアイドルをやっていたらしく実力は高かったらしい

●玲音
961プロダクションのアイドル。アイドルの頂点に立つみんなの目標

●黒井崇男
961プロダクションの社長

●大河タケル
165cmと格闘家としては小柄である。口下手で人と話すのが苦手。施設育ち

●神楽麗
趣味はハンドクリームを塗ることで、特技は1回聞いた音楽を正確にヴァイオリンで奏でることができること。

●日高愛
876プロダクションのアイドル。有名なアイドルの娘

●水谷絵理
876プロダクションのアイドル。元ひきこもりで元ネットアイドル

●尾崎玲子
フリーランスのプロデューサー。素質のある人物のスカウトも行っている。
ネットアイドルとして活躍していた水谷絵理を見出し、876プロに所属させた人物

●近藤聡美
元アイドルで、かつて存在したアイドルデュオriolaのメンバー。尾崎玲子と一緒に活動していた

●かねしろ あいり
亜美とあずさのファンの女の子。亜美・真美にそっくり

●急原蛾次郎
アイドル等女性に対しセクハラ紛いの行為ばかりしているディレクター

登場作品

アイドルマスターシンデレラガールズ
アイドルマスター
アイドルマスター ディアリースターズ
アイドルマスター SideM
アイドルマスター ワンフォーオール
Neue Green
ドラマCD『Scene 04』

●里美

故人

夢の中というのは幸せだ。現実には起こらないことが起きるのだから

?「お兄様、見てください。高校の制服です!!!」

「里美、今日から高校生なのか・・・」

里美「何を言ってるんですかぁ~私は17歳ですよぉ~」

「じゅうななさい!!!!」

里美「それにアイドル活動もしているんです!!!!」

「アイドル?」

里美「既にプロデューサーさんと婚約して~」

「待て、婚約だと!!」

チャラ男「ちぃーす、里美の婚約者でーす」

「こ、これが婚約者!!!」

里美「来週には式をあげるつもりですぅ~」

「考え直せ、おい!!!」

「やめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」

チュンチュン

「ハァハァ・・・・あれ・・・夢・・・」

そうだった。今のは夢だったのか・・・・

「良かった。チャラ男と結婚する話も夢か」

それは嬉しいが少し悲しい気持ちにもなる・・・何故なら

チーン

「死んだ人間は戻ってこない。夢は夢・・・幻は幻に消える」

「よしっ、朝ごはんを作るか」

今日の朝はパン1枚と目玉焼きにベーコンを乗せる。非常にシンプルな料理

「うん、美味しい」パクハク゚

「ご馳走様」

「行ってきまーす」

学校

「着いた着いた、今日も楽しい授業の始まりだ」

「ん・・・ゴミ箱に上履きが捨ててある」

「名前は島村卯月・・・二年生の人のか。しかもボロボロじゃないか」

「勿体ないから後で修理して履こう」

「さてと・・・・教室には誰がいるかなぁ」

・・・・・・・・・

卯月「・・・・・上履きが無い。また無くなっている」

昨日新しく買ったのに・・・・また・・・・

卯月「どうせゴミ箱の中に・・・無い・・・」

いつもならゴミ箱に捨ててあるのに、手法を変えてきたか

ガラガラ

「おはようごさいます」

シーン

「誰もまだ来ていなかったか」

前川みく「・・・・・・・」

「前川学級委員、居たなら返事してくださいよ」

みく「・・・・・・貴方だけです。まだ部活申請書を提出していないのは」

「部活申請書か・・・・」

この学校では部活に入ることが当たり前だ。特別な理由でもない限り部活に入るのが原則だ

「まだピンとこないんだよね。なんていうか・・・・合わないっていうか」

みく「とにかく、早急に部活に入ってください」

「分かったよ。とにかくなんとかしてみる」

ガラガラ

卯月「・・・・・・・」

女子A「うわ・・・きた」

女子B「卯月が来たよ」

ヒソヒソ

卯月「・・・・・・・」

無視無視・・・相手にするだけ無駄。この学校には私の居場所は存在していない

女子A「なにアイツムカつく」

女子B「ねぇ何か面白いことしてあげようよ」

女子A「いいね」

女子B「まずは・・・・」

↓コンマレス 虐めの内容
1~20 教科書を切り刻む 21~40 弁当を捨てる 41~60 恥ずかしい写真を撮って脅す 61~80タバコを机の中に入れる 81~100 その他(指定)

先生「島村ちょっと来い」

卯月「はい・・・・」

女子A「よしっ、今のうちにタバコを入れてやろうぜ」

・・・・・・・・・

先生「毎年最も成績優秀な生徒を海外留学させているのだが、今年は島村が選ばれるのが高い」

卯月「私ですか・・・」

正直ありがたい話だった。この学校で私は虐められている・・・・環境が変われば少しはマシになる

先生「どうだ?」

卯月「是非参加させてください」

先生「そうか、島村なら適任だと思っている」

卯月「ありがとうごさいます」

先生「だが、大丈夫なのか?家族の事は・・・・」

卯月「心配ありません」

先生「なら早速、会議で伝えておくから」



卯月「海外留学・・・」

環境を離れての再出発、悪くない話だった

キーンコーンカーンコーン

国語教師「さぁ席について授業を始めるぞ」

卯月「・・・・・」

クシャッ

卯月「え・・・・タバコ」

男子A「おい、島村がタバコ持ってるぞ」

男子B「あの島村がタバコを吸うなんて・・・・」

ザワザワザワザワ

卯月「嘘・・・どうして・・・」

国語教師「島村!!!!今すぐ来い」

卯月「はい・・・・・・」

女子A「見たかあの顔wwwww」

女子B「受けるwwwwwww」

昼休み

キーンコーンカーンコーン

「確か今日は屋上での待ち合わせだな」

ガチャッ

如月千早「蒼い鳥~もし幸せ~近くへあっても~」

「・・・・・」

誰だか知らないけど、歌が美しい

千早「ハァハァ・・・」

「・・・・・素晴らしい」パチパチ

「こんな綺麗な歌声聞いたのは久しぶりだよ」

千早「優!!!!」

「・・・ゆう?」

悠哉「あっ、初めまして。自分の名前は悠哉、1年1組です」

悠哉「好きな食べ物はいっぱいあります。嫌いな食べ物は特にありません」

悠哉「好きな言葉は武士は食わねど高楊枝、やせ我慢というものも時には必要で」ペラペラ

千早「・・・・・・・」

聞いても無いことをベラベラと話して・・・・とても優とはかけ離れた存在

千早「私の名前は如月千早、2年生」

悠哉「それじゃあ先輩って事ですね!!!如月先輩、よろしくお願いします!!!!」

千早「えぇ、よろしく」

千早「それと良かったらこれ」

悠哉「チケット・・・・」

千早「今週末にライブがあるからもし良かったら」

悠哉「ライブ」

千早「それじゃあまた」

バタンッ

悠哉「チケットを貰ったのはいいけどあの人何者なんだろう。歌手?」


?「ねぇもしかしてさっきまで屋上に如月千早さんが居た?」

悠哉「如月先輩はさっきいたけど」

?「えぇー、そうだったの・・・・」

悠哉「なんか歌を歌っていた」

悠哉「蒼い鳥がもし幸せがどうたらって」

?「千早さんの代表曲だよ。もしかして知らない?」

悠哉「歌手か何かの人?」

?「アイドルだよ!!!凄く有名なアイドル!!!」

悠哉「アイドル・・・・まったく分からない」

?「今や10代では知らない人なんて居ないくらいのアイドルなのに・・・・」

悠哉「へぇーそうなんだ」

?「ちゃんとテレビとか見ている?」

悠哉「まったく見ていないな、帰っても運動してストレッチして・・・・写経して寝る」

?「写経・・・」

悠哉「結構落ち着いたりするんだよ。写経はいいぞ」

?「とにかく、もう少しアイドルの事くらいは知っておかないと話の話題に付いていけないよ」

悠哉「アイドルなんかよりも御朱印を集める方がよっぽどいいさ」

?「知らないよねクラスで浮いても」

悠哉「・・・・・・」

この子は夜空、本人曰くあだ名は『よっくん』らしい。中学時代から友達で今でもかけがえのない存在だ

夜空「昼ごはんの弁当は持ってきた?」

悠哉「それが忘れてきたんだよ」

夜空「少し分けてあげるから」

悠哉「ありがとう」

・・・・・・・・

悠哉「美味しい、やっぱり夜空の作った弁当は格別だ」ムシャムシャ

夜空「別にみんなと変わらないよ」

悠哉「そうかな、愛情がこもってる」

夜空「・・・・・・・」

夜空「そういえば、今日2年生の方でタバコを持ち運んでいた人が居たらしいよ」

悠哉「た、タバコだと。この学校にもとんだ不良が居たものだ」

夜空「でもそれが優等生だって」

悠哉「人は見かけによらないって訳か・・・」

悠哉(しかし、バレるなんて間抜けすぎる。詰めが甘いというか)

生徒指導室

体育教師「反省しているのか!!!!」

卯月「・・・・・・・・」

卯月「私のではありません。何かの間違いです」

国語教師「島村の机から落ちた。クラスのみんなも目撃している」

教頭「いい加減認めたらどうだ」

卯月「・・・・・・・」

何を言っても無駄。信じてくれない・・・・でもこのままじゃ留学の件が無くなってしまう

卯月「・・・・・・・」ポロポロ

体育教師「泣いたって何もならないぞ」

卯月「違うんです。信じてください」ポロポロ



放課後

キーンコーンカーンコーン

悠哉「終わった、終わった。さて帰るか」

みく「待ってください。部活の申請届を提出してから帰って」

悠哉「あっ・・・」

みく「今日中にお願いします」

悠哉「はい」

・・・・・・・

悠哉「はぁ・・・・部活かぁ。一体どの部活に入ろうかな」

悠哉「適当に見学して決めよう」

↓コンマレス
1~10 合唱部 11~20 手芸部 21~30 サッカー部 31~40 バスケ部 41~50 料理研究部 51~60 陸上部 61~70 アイドル研究部
71~80 弓道部 81~90 剣道部 91~100 茶道部

体育館

悠哉「バスケ部か・・・なかなか強いんだよね。ウチのバスケ部」

全国大会に出場してベスト4、それも2年連続

悠哉「それも・・・この先輩のおかげ」

愛野渚「休憩が終わったらもう1試合するよぉ」

悠哉「愛野渚先輩」

幾つもの大学が彼女の事を狙っているだろう。それほどまでのスーパースターなのだ

夜空「ふーん、愛野先輩を狙っているんだ」

悠哉「ユニホーム姿にポニーテール。スポーツ少女ときたら狙わない男子はいないはず」

悠哉「って夜空!!!」

夜空「バスケ部に入部するつもり?」

悠哉「ただの見学だよ。見学」

夜空「見学だったら、男子の方を見ないと。女子ばかり見ているのは変態だよ」

悠哉「スポーツ系はどうしても合わない。連帯行動とか嫌いなんだよ」

悠哉「次の部活に行く」

↓コンマレス
1~10 合唱部 11~20 手芸部 21~30 サッカー部 31~40 陶芸部 41~50 料理研究部 51~60 陸上部 61~70 アイドル研究部
71~80 弓道部 81~90 剣道部 91~100 茶道部

武道場

悠哉「剣道部か・・・・武道も堅苦しいから嫌だなぁ」

夜空「そうやってえり好みするのは良くないと思うよ」

悠哉「というか何で付いてきた」

夜空「だって面白いそうだったから」

悠哉「面白くないよ、適当に見学して帰るつもりだ」

夜空「あ・・来た」

脇山珠美「もしかして入部希望の方ですか!!!!」

悠哉「いや、ただ見に来ただけ」

夜空「もしかしたらこの男の人は入部するかも知れないよ」

悠哉「おい!!!」

珠美「本当ですか!!!是非見て下さい!!!」







脇山珠美・・・1年2組の元気で人気のある人物だ。
剣道の腕も確かなもので全国優勝が期待されている

珠美「やぁ、たぁ、でぁぁぁぁぁぁ」

ブンブンブンッ

夜空「これが二刀流・・・」

悠哉「二刀流なんて珍しい、普通はやらないからね」

珠美「高校生の大会では禁止されていますけど、珠美は大好きなんです」

珠美「二刀流で今まで負けたことはありません」

悠哉「負けたことが無いか・・・・」

悠哉「少し戦ってみたいね」

夜空「剣道の経験があるの?」

悠哉「無いけど、一度も負けたこと無い人に勝つ。楽しそうだ」

悠哉「・・・・・・」

悠哉「これが竹刀か・・・」

ブンッブンッ

悠哉「うんっしっくり来る」

珠美「準備は大丈夫ですか!!!!」

悠哉「大丈夫、問題ない」

悠哉「始めようか!!!」

珠美「はい!!!!」

夜空「・・・・・・・」ドキドキ

悠哉「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」

バンッ

ガシッ

珠美「・・・・・」

珠美(手を抜くと言うことは相手に対して失礼、ならば全力で行くまで)

ブンッ

ブンッ

ブンッ

ガシッ

悠哉(避けるだけで精一杯、まったく隙が無い。このままでは)

ガツンッ

悠哉「しまった・・・当たった・・・」

珠美「珠美の勝ちですね」

夜空「凄い・・・・脇山珠美さんの動きが華麗すぎて見とれてしまったよ」

悠哉「負けだ、やっぱり強い」

珠美「しかし驚きました。最初に阪東妻三郎の剣戟の動きをするんですから」

悠哉「バンツバ知ってるのか?」

珠美「勿論、雄呂血なんて何十回見たことですか!!!!」

悠哉「おぉ、それじゃあ七剣聖の映画とか見てた?」

珠美「はい!!!」

悠哉「良いね~それじゃあそれじゃあ・・・・」

夜空(バンツバ?七剣聖?)

卯月「・・・・・・」

終わった。反省文を書かされて罪を認めさせられた・・・・やってもいないことなのに

卯月「・・・・・」ポロポロ

卯月「うぁぁぁぁぁぁぁあん」ポロポロ

終わった・・・何もかも・・・・

卯月「この世は理不尽・・・どうして私だけがこんな目に遭うの?」

卯月「夢が現実だったら良いのに・・・夢が本当だった良いのに」

・・・・・・・

夜空「結局剣道部には入部しないの?」

悠哉「剣道もやはり、似合わない」

夜空「それじゃあ私の部活に入部してよ。人数が一人しか居ないから」

悠哉「それってもしかして」

夜空「ヨーヨー部です!!!」

悠哉「ヨーヨー部・・・実に夜空らしい」

夜空はヨーヨーが趣味で腕前は世界レベル

夜空「ヨーヨーこそが一番の娯楽・・・・フフフ」

悠哉「・・・・・まぁ次で最後にする」

↓コンマレス
1~10 合唱部 11~20 手芸部 21~30 サッカー部 31~40 陶芸部 41~50 料理研究部 51~60 陸上部 61~70 アイドル研究部
71~80 弓道部 81~90 ヨーヨー部 91~100 茶道部


家庭科教室

五十嵐響子「♪~♪~♪~」

響子「良い香りがしてきた。もうすぐ出来上がる」

ガラガラ

悠哉「良い臭いだ~」

夜空「響子、今日は何を作っているの?」

響子「よっくんに・・・えーっと」

悠哉「1年1組の悠哉です」

響子「よ、よろしくお願いします」

響子(よっくんの仲の良い親友だよね。会ったのは初めてだけど)

響子「今カレーを作っています。後でよっくんにも食べてもらいたいと思っていたところ」

悠哉「カレーか・・・良いね」

響子「えっと・・・悠哉さんも食べますか?」

悠哉「良いのですか!!!!」

響子「はい、よっくんの友達と言うことは信頼できる人です」

夜空「そんなこと言われたら照れるよ////」

響子「ですが振る舞う前に頼みたいことがあります。陸上部の人たちを呼んでください」

悠哉「陸上部?」

夜空「料理部は調理した料理を他の部活の人たちに振る舞うのが伝統になっている」

夜空「今回は陸上部ってこと」

悠哉「・・・・分かった。呼んでくるよ」

グランド

悠哉「運動部のみんなは絵になるなぁ・・・」

北川真尋「・・・・」ハァハア

陸上部員1「お疲れ様です」

陸上部員2「記録もまた縮まっています」

悠哉「陸上部副部長の北川先輩」

競争の激しい陸上の花形である短距離を得意とする、陸上戦士

真尋「そろそろ今日の部活動も終了、片付けに入る」

陸上部員1「はい!!!」

陸上部員2「分かりました!!!」




高坂海美「後片付けは面倒~、私が使ったわけでも無い道具も片付けるなんて・・・・」

大河タケル「一人では何も出来ない。協力し合うからスポーツは出来る」

海美「大河先輩・・・まぁそうですけど」

タケル「それが嫌なら1年間は我慢するんだな、来年になれば後輩に押しつけることも出来る」

海美「そっか・・・後輩に任せれば良いんだ!!!」

海美「よーし、今は耐えるぞー!!!!」

タケル「・・・・・・・」

悠哉「あの・・・・」

タケル「誰だ」

悠哉「1年1組、悠哉。料理部からの伝言です。カレーの準備が出来たと言うこと」

タケル「カレー?そうか今日は俺たち陸上部か・・・」

タケル「わざわざ伝えに来てくれて感謝する」



悠哉(大河タケル・・・男子陸上部のエース。中学まではボクシングをしていたと聞くが)

タケル「体つきがなかなか良い。鍛えているのか?」

悠哉「はい、一応は」

タケル「なら陸上部に入部する気は無いか。エースになれるかも知れない」

悠哉「検討しておきます」

タケル(是非陸上部に欲しいと思ったが・・・・)

?「大河君、真尋さんがよんでいましたよ」

タケル「雪菜部長、お疲れ様です」

雪菜(陸上部部長)「急いで下さい」

タケル「はい」

タッタッタッタ

悠哉「・・・・・・」

雪菜「・・・・・・」

悠哉「あ・・・」

雪菜「無理に話す必要はありません。では・・・」

家庭科室

陸上部員1「良い香りだぁ~」

陸上部員2「早く食べたい食べたい」

真尋「まだ全部員が集まっていないから我慢して!!!」

海美「えぇー」

ガラガラ

タケル「悪ぃ遅れた」

海美「大河先輩、もう・・・」

響子「それでは頂きましょう」

一同「頂きまーす」

悠哉「美味しい」パクッ

夜空「そうだね。とっても美味しい」パクッ

雪菜「・・・・・」パクッ

雪菜(この味・・・点数にするなら)

↓コンマレス
雪菜が評価する料理の点数

雪菜(81点。なかなか上手く料理している)

雪菜「・・・・」モグモグ

悠哉「美味しい美味しい」パクッパクッ

悠哉「これおかわりある?」

響子「沢山あります、どうぞ」

悠哉「よしっ、いっぱい食べるぞ~」

夜空「もっとゆっくり食べた方が」

悠哉「うぉぉぉぉぉぉぉ」パクッパクッ

それから沢山食べた。腹が一杯になるほど食べた



・・・・・・・

ガチャガチャガチャ

響子「皿を洗って・・・・」

響子「よいしょっ」

悠哉「片付け手伝います」

響子「いいのに、私が全部やっておくから」

悠哉「こんな美味しい料理をご馳走してくれたんだから、恩返しをするのは当たり前だよ」

悠哉「それに決めたんだ、料理部に入部する」

響子「にゅ、入部ですか!!!」

悠哉「陸上部の人たち、笑顔だった。」

悠哉「なんだか嬉しい気持ちになった・・・・料理で人を幸せにする。好きだなそういうの」

響子「あ・・・・ありがとうごさいます。男の部員は居ないので嬉しいです」

悠哉「名前を聞いていなかったけど」

響子「五十嵐響子です」

悠哉「五十嵐さん、よろしく」

・・・・・・

ガチャッ

卯月「ただいま」

今日は散々な一日だった。もう寝よう

卯月「変な臭いがする・・・・まさか・・・・」

ダッダッダッダ

バタンッ

むつみ「り、料理しようとしたら失敗しちゃった・・・ごめんなさい」

卯月「むつみ・・・」

むつみ・・・私の妹

卯月「そっか・・・むつみは頑張ったんだね」

むつみ「・・・・・」オドオド

卯月「!!!!!!」

ボコッ


全力でむつみを殴った。今日の溜まっていた怒りをぶつけた・・・少し吹き飛んだ

むつみ「あっ・・・ぁぁぁぁぁぁ」

卯月「黙れ」

ガンッ

倒れてわめき声を上げたからイライラしてお腹を蹴った

むつみ「ぅぅぅ・・・」

卯月「家に居るときは何もするなと言ったはず!!!なのにどうして・・・アンタは足を引っ張る事しかしない!!!」

ボコッ

卯月「どうしてお前みたいなゴミが生きている」

ボコッ

ボコッ

殴っていると段々スッキリする。だから殴り続ける・・・・そしてこれは教育だ。馬鹿な妹に対しての教育
言ってもわからないゴミには体で覚えさせる。痛みで覚えさせる

むつき「・・・・」ポロポロ

卯月「やりすぎたか・・・・血が出てる。まぁいい」

卯月「明日までに片付けないと今の倍殴るから」

バタンッ

卯月「泣きたいのはこっちなのに・・・・」

留学の件が無くなったり、タバコなんて持ち歩いていないのに責任取らされたり

・・・・・・・・

ガチャッ

悠哉「ただいま」

シーン

悠哉「あれ・・・誰も帰ってきていない」

悠哉「テレビでも見るか・・・・」

ピッ

司会者「次は346プロダクションのCINDERELLA PROJECTのメンバーです」

双葉杏「双葉杏・・・よ、よろしく」

神崎蘭子「くくく、我が名は神崎蘭子」

諸星きらり「諸星きらり、にょわ☆」

緒方智絵里「緒方智絵里です・・・・よろしくお願いします」

木村夏樹「木村夏樹だ。ロックに行くぜ」

城ヶ崎莉嘉「城ヶ崎の妹の方、莉嘉だよ!!!!」

三村かな子「三村かな子です。よろしくです」

アナスタシア「アナスタシア・・・アーニャと呼んでください」

赤城みりあ「赤城みりあ。小学生、よろしく」





悠哉「アイドルってこんなに居るんだ・・・まったく誰一人分からない」

悠哉「どうせ東豪寺の時代から進歩なんてしていないはず」

みく「みくにゃんだニャ☆」

悠哉「・・・・・・学級委員」

何しているんだ。真面目学級委員がこんな事をして

桐野アヤ「桐野アヤだ。今日も観客を楽しませるよ」

美穂「こ、小日向美穂です」

凛「渋谷凛・・・・よろしく」

悠哉「花屋で見たことがある。この人」

未央「本田未央、今日も張り切っていこう」

司会者「それではステージに立って下さい。1曲目はお願い!シンデレラ」

悠哉「・・・・・・」

・・・・・・

ここに女が居る。名前は新田美波、大学1年生
半年前に346プロダクションでアイドルを始めたが大した活躍は無い

新田美波「お疲れ様です」ペコリッ

346プロアイドル「アンタ誰?」

美波「新田美波です」

346プロアイドル「年齢は?」

美波「大学一年生で半年前に入りました」

346プロアイドル「半年して、テレビとか雑誌の取材は?」

美波「まだです」

346プロアイドル「ぷっ」

346プロアイドル「いい加減自覚しなよ、この世界にはアンタはいらないって事」

美波「え・・・」

346プロアイドル「アイドルっていうのは若い年齢でなるもの。大学生のババアは手遅れって事」

美波「・・・・・」

346プロアイドル「せいぜい無駄な人生を過ごしなさい」




美波「・・・・・・」

本当は今もアイドルになりたいかどうか分からない
何がやりたくて・・・何をするのかさえ・・・

プルルルルルルルルルル

美波「電話・・・」

ガチャッ

美波「はい」

?「もしもし、姉さん」

美波「竜胆」

新田竜胆・・・私の大切な弟

竜胆「今週末には東京に行こうと思うんだ。ずっと姉さんに会っていなかったから」

美波「本当に?お金とか大丈夫?」

竜胆「心配ないよ、ちゃんとお金はあるから」

竜胆「それよりもそっちはちゃんとアイドル活動している?」

美波「う、うん。今日もオーディションを受けたから・・・・そしたら選考に通った」

嘘を付いた、本当は通った事なんて一度も無い

竜胆「す、凄い。やっぱり姉さんは凄いよ」

美波「・・・・・・」

竜胆「どんなオーディションだったの?」

美波「!!!!!!」


美波(まずい・・・あんまり深く聞かれると嘘だとバレる)

美波「明日は早いからもう寝ないといけないの」

竜胆「あ、ごめん。電話まずかったよね」

美波「でも竜胆の声を久しぶりに聞けて良かった」

竜胆「僕もだよ姉さん・・・お休み」

美波「おやすみ」

ピッ

美波(ちょっと唐突すぎたかな)

美波「・・・・・」

これからアイドルとして続けようか続けないかは迷う・・・・でもあと一ヶ月くらいは頑張ってみよう



次の日

4月18日(火)

「朝です、起きてください」

悠哉「ん・・・・もう朝か・・・」

悠哉「おはよう美世さん」

この家は8人で暮らしている。家族構成は兄が1人、姉が1人、妹が2人・・・そして居候の使用人みたいな存在が3人

原田美世「先月までは早起きだったのに・・・今月は遅いですね」

悠哉「試しているんだ、早寝早起きか遅寝でギリギリ起きた方が良いかで」

美世「早寝早起きの方がいいですよ!!!朝に走るバイク・・・風が気持ちいいんです」

悠哉「今度バイクに乗ろうかな」

美世「まだ16歳になっていないから乗っては駄目だよ」

悠哉「・・・・・」

美世「教習所の費用なら出しますから我慢して」

悠哉「いやいや取るときは自分のお金で取るよ」


悠哉「今日の朝ご飯は何?」

美世「ごはんに味噌汁・・・・焼き魚です」

悠哉「そうか・・・それじゃあいただくよ」

美世「はい、それでは支度します」

悠哉「♪~」

悠哉「美世さんってアイドルって詳しいですか?」

美世「たまに曲を聴く程度です」

悠哉「346プロダクションのお願いシンデレラって曲知ってる?」

美世「今波に乗っていますからね、知らない人の方が少ないと思いますよ」

悠哉「凄く良い曲だった・・・歌っている人も歌詞も」

悠哉「CD買うよ」

美世「じゃあ買ったら私にも貸してくださいね」

悠哉(何か価値観が変わった。そんな気がした・・・・)

ジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリ

ジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリ

卯月「うるさい・・・・」

ガンッ

卯月「朝・・・また学校に行かなきゃ」

卯月(その前にあの馬鹿を起こさないと)

ガチャッ

卯月「相変わらず何も無い部屋」

妹の部屋には私物は何も無い、私が捨てたからだ
愚かな行為をしていくごとに一つずつ捨てた・・・・そしたら何も無くなった

むつみ「zzzzz」

卯月「起きて」

むつみ「zzzzz」

卯月「・・・・・・」イライラ

卯月「・・・・・そう言えば昨日は風呂に入らせていなかった」

卯月「入浴させてあげよう」

・・・・・・

卯月「・・・・・準備できた。よし」

むつみ「zzzzz」

卯月「起きなさい」

バシャャャン

むつみ「ひゃぁぁぁぁぁぁぁ」

むつみ「冷たいぃぃぃぃ」

卯月「ちゃんと浸かりなさい」

ガシッ

むつみ「ひゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

卯月「wwwwwww」

ストレスの解消になる。妹の価値はそこにある

むつみ「・・・・・」ガクガク

卯月「ちゃんと綺麗に洗えたね」

むつみ「はい、ありがとうごさいます」ガクガク

卯月「時間が無いから朝ご飯はさっさと食べて、1分以内に」

むつみ「はい!!」

むつみ「ガツガツ」ムシャムシャ

卯月「あと・・・・二十秒」

むつみ「!!!!」ムシャムシャ

卯月「5・・・・4・・・3」

むつみ「ご馳走様」ゴクンッ

卯月「1分で完食、流石妹だね」

ナデナデ

むつみ「・・・・・・」

ピーンポーン

卯月「来た」

ガチャッ

悠貴「おはようごさいます」ペコリッ

卯月「毎日来てくれてありがとう」

悠貴「いえ、友達として・・・親友として当たり前の事をしているだけです」

卯月「そう・・・」

カラカラカラ

むつみ「・・・・お待たせ」

悠貴「うん・・・いこっ」

バタンッ

卯月「・・・・・・」

卯月「やっと落ち着ける」

卯月(私は死ぬまで面倒を見なければいけないのだろうか)



3年前、交通事故が起きた。トラックが突っ込んできた
その時両親は亡くなり・・・・残ったのは歩けなくなった足手まといが1人・・・・

卯月「夢の中では今もお母さんとお父さんは生きているのに」

卯月(私もアイドルとして成功している、友達も沢山居る)

凛「今日の予定は・・・仕事が・・・」

卯月(凛ちゃんだ・・・夢の中では友達なのに)

凛「うーん、当分は友達と遊べそうに無い」

悠哉「・・・・・・」

悠哉(花屋の看板娘がアイドル・・・サインくださいって言えばくれるのかな)

悠哉(しかし、相手にしてくれなかったらどうしよう・・・・)ドキドキ

悠哉「行くか・・・やめるか・・・」

↓コンマレス
1~50 行く 51~100 行かない

悠哉(やはり迷惑だろうからやめておこう)

・・・・・・

学校

ガラガラガラ

悠哉「おはよう」

みく「・・・・・・」

悠哉「ちゃんと部活申請書は書いてきたよ。ほらっ」

みく「料理部・・・・・分かりました」

悠哉「昨日、学級委員テレビで見たよ。」

悠哉「みくの本気にゃー!って猫口調で頑張って」

みく「!!!!!」

悠哉「あんな一面があるなんて思わなかった」

みく「学校ではアイドルの話はしないで!!!!」

悠哉「え」

みく「今度話したら許さないから!!!」


キーンコーンカーンコーン

昼休み

夜空「それで怒られたんだ」

悠哉「ああ、無茶苦茶怒ってた」

夜空「前川みくちゃんって結構プライベートと仕事を分ける人で有名だからね」

夜空「仕事では猫耳と語尾にニャとつけてアピールしていますけど、それは仕事だけの話」

夜空「あのままのノリを学校に持ってきて貰っても浮くだけ」

悠哉「・・・・・・」

悠哉「そっか・・・そうだよな」

悠哉「後で謝っておこう・・・」

悠哉「しかし、アイドルって凄いよね。花屋の渋谷凛、学級委員の前川みく・・・・」

悠哉「あんなに楽しそうに歌って・・・」

夜空「シンデレラプロジェクトのメンバーは今大人気だからね」

夜空「346プロダクションには他にもいっぱいアイドルが居るんだよ・・・」

悠哉「へぇー」

夜空「例えば高垣楓さん。彼女の歌声は綺麗で見とれる」

夜空「城ヶ崎美嘉さんは女子高校生に人気のアイドル」

悠哉「男子高校生に人気のアイドルって誰かいる?」

夜空「及川雫さんですね。かなり男子高校生に人気です」

悠哉「及川雫・・・」

夜空「たぶん好きになると思うよ」

体育教師「島村!!!お前またタバコを持ってきたのか!!!!」

卯月「ちがいます・・・カバンの中に入れたのは私じゃないです」

数学教師「言い訳は生徒指導室で」

卯月「うぅぅ・・・・」

夜空「確かあの人だ。昨日言ったタバコを持ち歩いていた2年生」

悠哉「不良には見えないけど」

卯月「信じてください!!!!」

悠哉「それにしても美しい・・・」

悠哉(まるで天使のようだ。アイドルにでもなれば人気間違いなし)

夜空「悠哉君?」

悠哉「・・・・・」

生徒指導室

教頭「まったく、昨日の今日でまた同じ事を繰り替えして!!!!」

体育教師「こうなれば、停学処分も考えないといけません」

担任「まったく、どうしてこうなったんだ」

教頭「ちゃんと反省文をかけ。それまでここから出られないと思え」

ガラガラ

バタンッ

卯月「・・・・・・」

卯月「・・・・・・」ポロポロ

卯月(どうして私が・・・一体誰がこんな事を)

卯月「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」ポロポロ

泣いた・・・ひたすら泣いた

悠哉「はい、ハンカチ」

卯月「・・・・・・」ポロポロ

卯月「え・・・誰・・・」

悠哉「1年1組の悠哉です。よろしくお願いします先輩」

卯月「私の名前は島村卯月・・・」

誰だか知らないけど名前を名乗った。

悠哉「・・・・・・・」

悠哉「・・・・・・・」クンクン

悠哉「うーん・・・・」

卯月「・・・・」

卯月(何をしているの・・・この人・・・私の臭いや周りを見て。気持ち悪い)

悠哉「・・・・・なるほど」


悠哉「タバコ吸った事無いでしょ?」

卯月「!!!!!」

悠哉「臭いが無い・・・歯も綺麗だ・・・」

悠哉「家族もしくは彼氏のものと見る」

卯月「彼氏なんていません、それに家族も吸いません」

悠哉「じゃあどうしてタバコが・・・」

卯月「それは私も分からない」

悠哉「もしかしたら間違えて島村先輩カバンに誰かか入れたのかも」

卯月「・・・・・・」

卯月「そのせいで私は停学処分。いい迷惑」

卯月(正直言って胸くそ悪い・・・・留学の件も無くなったんだから)

卯月「反省文も書かないと行けないからそろそろ出て行って欲しいんだけど」

卯月「それにもうすぐ授業だよね」

悠哉「あ・・・・そうだった。次は体育の時間だ」

悠哉「それじゃあまた機会があれば・・・」

卯月(2度と会うことは無いと思うけど)

悠哉「・・・・・・」

体育館

男子生徒1「島村卯月?」

悠哉「うん、2年生の島村卯月先輩ってどんな人かなって」

男子生徒2「優等生だと聞いたことはある。毎年1人しか選ばれない海外留学にも選ばれてたみたいだし」

男子生徒1「でもタバコ持ってきて全てバァ。馬鹿だな」

悠哉「・・・・・」

男子生徒2「あと妹がいると聞いたな」

悠哉「妹?」

男子生徒2「中等部にいるらしい」

悠哉「中等部・・・・」



キーンコーンカーンコーン

・・・・・・

むつみ「・・・・・冒険の小説」

図書館は私にとっての知識を蓄える場所・・・・可能性を見出す場所

むつみ「面白い。今日の小説は面白い」ペラッペラッ

むつみ「・・・・・」

私もいつか色んなところへ行き、旅に出たいとは思う。
でもそれはかなわぬ夢、歩けない私には無理な話・・・・それにお姉ちゃんに迷惑も掛けられない

悠貴「いたいた、また図書室に居たんだ」

むつみ「どうしたの?」

悠貴「良くない情報が来たよ」

むつみ「良くない情報?」

悠貴「島村先輩が停学処分を食らったって」

むつみ「え・・・・」

中等部

悠哉「・・・・・」

数分前

響子「今日は中等部で料理ですか!!!」

悠哉「そう、今日は中等部の人に料理を食べてもらう」

響子「それは良いけど、どうして?」

悠哉「島村卯月先輩が停学処分になった。島村先輩には妹がいる・・・・たぶん心配しているはずだ」

悠哉「こういう時に出来ることは料理で癒す事」

響子「私も妹や弟が万引きしたりすると不安になります」

響子「料理で笑顔になれるならそれはいいこと。分かりました今日は中等部に行きましょう」



悠哉「・・・・・・」

悠哉(とは言ったものの)

響子「それで・・・誰なんですか?島村先輩の妹は」

悠哉「・・・・とりあえず。適当に話しかけたら分かるでしょ」

悠哉「おーいそこの人」

「は、はい」

悠哉「高等部1年1組、悠哉。よろしく」

「こ、高等部・・・」ガクガク

悠哉「島村っていう人は知らない?」

「知りません」

タッタッタッタ

悠哉「あ・・・・行っちゃった」

響子「うーん、それじゃあ次は私が行ってみる」







モバマスアンチだろ?こんな露骨にキャラ全員別人化させて吐き気覚えるレベルの糞言動取らせて

ラブライバー(笑)じゃねえの?

響子「私の名前は五十嵐響子です。高等部で料理部に所属しています」

栗原ネネ「栗原ネネといいます。よろしくお願いします先輩」

響子「島村っていう生徒知らないかな?」

ネネ「島村・・・さて私は知りません」

響子「そうですか。ありがとうごさいます」

悠哉「・・・・・」

悠哉「うらやましい。どうして逃げられなかったんだ」

響子「やっぱり男の子と女の子の違いです。私だって中学生の頃は高校生の男の人は怖かった」

悠哉「そういうものなのか」

響子「取り合えず、聞いて回りましょう」

>>110
ラブライブのキャラも今後出る予定です。楽しみにしてください

30分後

悠哉「うーん、全然だめだ」

響子「本当にいるのかな、島村先輩の妹」

悠哉「とにかく・・・・聞きまくる、そこの人」

「なんですか?」

悠哉「この学校に島村って人はいませんか?」

「・・・・・だとしたら何ですか?」

悠哉「あっ・・・高等部1年1組の悠哉です。料理部所属でその人に料理をご馳走したい」

「料理部・・・」

「・・・・・・・」ジー

悠哉「・・・・・」

「私の名前は金城藍里、おそらく先輩が探している島村むつきの友達です」

悠哉「金城・・・藍里」

藍里「さっそく案内するからついてきて」

悠哉「はい」

悠哉(やっとたどり着いた)


図書室

むつみ「・・・・・」

むつみ(お姉地ちゃんが停学処分、一体どうして?)

むつみ(どんな悪いことをすれば停学処分に・・・)

むつみ(帰ったら聞いてみよう。でももし殴られたら・・・)

ガラガラ

藍里「むつみ、アンタに会いたい人が来ている」

むつみ「会いたい人?」

悠哉「君が・・・島村先輩の妹。島村むつみだね」

むつみ「はい・・・」

悠哉(美しい・・・なんて綺麗な人だ。)

悠哉「自分の名前は悠哉、高等部1年1組。料理部所属」

響子「私の名前は五十嵐響子、同じく高等部の料理部所属」

むつみ「高等部・・・料理部・・・」

むつみ(どうして上級生が高等部の人が・・・・)

響子「今日はむつみちゃんの為に料理を作りに来ました」

悠哉「そう、絶品の料理を召し上がれ」

むつみ「私に料理ですか・・・」

藍里「変わっているよな、先輩たちがわざわざ中等部に来て料理を振舞うなんて」

藍里「何か企んでいるとしか思えない」

悠哉「いえいえ、そんな事はありません。我々は純粋に料理を楽しんでもらいたいだけです」

響子「でも迷惑だったらやめます」

むつみ「・・・・」

むつみ「せっかくの先輩のご厚意、受け取らないのは失礼です」

むつみ「楽しみにしています」

悠哉「それじゃあ早速準備する」

家庭科室

藍里「私も食べて良いのか?」

響子「はい、誰でもウェルカムです」

悠哉(料理はどうしようかな・・・・)

響子「料理は何にする?」

悠哉「そうだね~ここは一つ対決と行かないか?」

響子「対決ですか」

悠哉「どっちが美味しい料理を作れるか勝負。その方が楽しいじゃ無いか」

響子「まぁ確かにただ作るよりはその方が面白いです」

悠哉「よーし頑張るぞ」





むつみ「あの・・・藍里ちゃん。面接はどうだった?」

藍里「駄目だった・・・また落ちた。やっぱり病気が足枷になっている」

藍里「やっぱり残された時間は無いから・・・・」

むつみ「・・・・・」

藍里「歌なら自信があるんだけどな」

むつみ「藍里ちゃんの歌に勝てる人は居ない・・・絶対に天下取れるよ」

藍里「だけど最近は一曲歌えば疲れる・・・」

むつみ「・・・・・・」ポロポロ

むつみ(世界は残酷だ・・・生きて欲しいという人を生かしてくけない)

藍里「強い強い願い事が僕たちを導いてくれた~」

藍里「次は絶対ゆずれないよ~残された時間を握りしめて~」

藍里「ゴホッゴホッ」

藍里「やっぱり歌は辛い」ハァハァ

パチパチパチパチ

悠哉「凄い、なんだか引き込まれる。今の歌もしかしてオリジナル?」

響子「μ'sの曲」

悠哉「μ's?」

藍里「スクールアイドルを知らないのか」

悠哉「まったく知らない」

むつみ「スクールアイドルって言うのは芸能プロダクションを介さず一般高校の生徒を集めて結成されたアイドルのことです」

響子「一時期は凄いブームにもなったんだ」

響子「中でも伝説なのはμ'sというグループ。解散した今でも熱狂的なファンは多いです」

悠哉「μ's・・・」







コスモプロダクション

笹本(プロデューサー)「765プロダクションの連中がまた幅を効かしている」

笹本「くそっ」

天王寺うらら「・・・・・何か対策はあるのですか?」

笹本「それを今考えている。どうすれば良いのか」

大伴(社長)「心配ご無用。切り札は用意してある」

笹本「社長!!!!」

大伴「1年交渉し続けたある人物をここで投入する」

うらら「ある人物?」

大伴「名前は園田海未。伝説のスクールアイドル」

うらら「!!!!!!」

大伴「765プロや876プロ、346プロの時代は終わる。これからはコスモプロダクションの天下だ」

・・・・・

悠哉「完成した」

響子「こちらも終わりました」

悠哉「じゃあ早速召し上がって貰おう」

藍里「先輩達の料理楽しみだ」

むつみ「うん」

藍里「それじゃあまずは私から、どうぞ」

悠哉「これは・・・プリン」

響子「黒ごまプリン」

むつみ「頂きます」

藍里「頂まーす」

むつみ「・・・・・・・」モグモグ

藍里「・・・・・」モグモグ


悠哉「次は自分の作った料理を召し上がってください」

悠哉「♪~」

藍里「これは・・・ジュース?」

むつみ「白くてドロドロ・・・」

悠哉「ラッスィーというインドの飲み物です」

むつみ「ラッスィー?」

響子「飲むヨーグルトに近い感覚です」

藍里「美味しい・・・・」ゴクコグッ

悠哉「マンゴーラッスィーにするか迷ったが普通のにした」

むつみ「確かに濃厚で美味しい」

悠哉(簡単に調理できるものなので申し訳が無いが)

むつみ「・・・・」ニコニコ

悠哉(笑顔になったのは嬉しいことだ)





響子「それではどちらが美味しかったか」

悠哉「結果発表だな」

むつみ「うーん」

藍里「・・・・・・」

悠哉(さて・・・どちらが勝ったか)

↓コンマレス
響子の料理の点数

↓×2コンマレス
悠哉の料理の点数

響子 43点
悠哉 60点

悠哉「よしっ勝った」

響子「負けちゃった・・・・・」

むつみ「・・・・・」

むつみ「あの・・・」

悠哉「ん?」

むつみ「いえ・・・なんでもありません」

むつみ(お姉ちゃんの事を聞こうと思ったけど止めておこう)


・・・・・・

藍里「しかしあの先輩達は何のために来たんだ」

藍里「わざわざ中等部まで来て料理を振る舞うなんて」

むつみ「おそらく私の事を励まそうしていたと思います。あの悠哉先輩はずっと顔色を伺っていました」

藍里「へぇーそうなんだ」

むつみ「私のお姉ちゃんの事で思い悩んでいるのではないだろうかと思ってのことです」

藍里「まぁ停学と言ってもすぐ戻ってくるさ」

むつみ「・・・・」

藍里「そしてタバコを辞めさせるようにしないと」

むつみ「うん・・・」

藍里「ここからは1人で帰れる?」

むつみ「うん、段差が無いから私一人でも車いすで動ける」

藍里「それじゃあな」

むつみ「また明日学校で」

藍里「明日・・・私にはどれだけ残されているのだろうか」

藍里「今にも消えそうなこの命で・・・」

・・・・・

夢はアイドルになりたかった。その為には歌のトレーニングをした。しかし、二つの障害が立ちふさがっていた・・・・
一つは容姿である。容姿は765プロダクションの双海姉妹に似ていた・・・
その為受けに行ったアイドル事務所でも難色を示していた。仮にそこをクリアしても2つ目がある
2つ目は病気。不治の病で治る事はほぼ不可能。余命ももう無い・・・

病院

藍里「学校を通うのも無理をしているのに・・・」

ほとんどの時間は病院で過ごす・・・本来は外へ出るのも駄目なのだが無理を言って通っている
少しでも友達と長く過ごしたいからだ・・・・

藍里「はぁ・・・アイドルになりたい」

島村邸

むつみ「ただいま」

卯月「・・・・・・」

むつみ(このお姉ちゃんの顔は怒っている顔だ)

むつみ「あの・・・」

卯月「今日は夕飯は作らないから、冷蔵庫を勝手にいじらないこと」

むつみ「うん」

むつみ「いえ・・・はい」

卯月「・・・・・・」

バタンッ

むつみ(明日の朝ご飯も抜きになる)

おいおい……いくら誰も安価踏んでくれないからってここまで露骨に自演するか普通(笑)

・・・・・・

悠哉「飛びこむ前の愛しさは伝えたりしない…ひ・み・つ」

悠哉「話せば泡となるような」

悠哉「わたしは人魚なの」

悠哉「波が連れてきた夏の恋は二度とこない切ないフェスタ」

悠哉「波と踊るから激しく鳴らしてよ音の魔法今年のフェスタ」

悠哉「動揺してるの?緊張してるの?」

美世「μ'sの曲ですか」

悠哉「凄い良い曲だ。スクールアイドルってレベル高いな」

美世「だから人気があったんだ。当時の中でも螺武雷刃というファン層は過激敵で解散したとき暴れたんだ」

悠哉「螺武雷刃・・・・カッコいいな」

美世「そうならないでくださいよ」

悠哉「あくまでも曲だけだ。それに今この人達は二十歳過ぎた大人だろ・・・・・興味ないよ」

悠哉「だがもし・・・この中で選ぶとするなら」

悠哉「この人だ」

悠哉「この人には会いたいな」

↓コンマレス
1~10 高坂穂乃果 11~20 園田海未 21~30 南ことり 31~40 西木野真姫 41~50 星空凛 51~60 小泉花陽
61~70 絢瀬絵里 71~80 東條希 81~90 矢澤にこ 91~100 御堂優理

このキチガイ妄想落書きを擁護するなんて作者様以外絶対あり得ないもんな(笑)
次はどの「僕ちんの好きなアニメキャラ」が混ざるのかな?

今まで必死に叩かれても涙目で我慢してたのにとうとう安価無視までされて我慢できなくなっちゃったんだな(笑)いくら何でも同じIDで連投安踏むとか頭悪すぎだしその後の三歳児レベルの意味不明な負け惜しみもSSの内容と同じカスっぷりで自演白状してるようなもんだろw

せめて「ヘタクソ」レベルになってから投下しろよ知恵遅れ君

悠哉「西木野真姫さん、彼女がμ'sの曲の作曲をしている。核と言っても良いだろう」

悠哉「裏のリーダーだ。是非会ってみたい」

美世「なるほど」

悠哉「ちなみに美世さんは誰が好き?」

美世「私の世代はμ's直撃で同世代の星空凛を推しの人が多かった。だから私も星空凛ちゃん」

美世「逆に西木野真姫ちゃんは人気なかったなぁ。自意識過剰のウザい子だったから」

悠哉「えーそうだったのか」

悠哉(こういう当時の意見は貴重だ)

美世「結局はスクールアイドルって所詮は素人だから最終的にはプロの事務所所属のアイドルに行く」

美世「それを分かっていたから晩節を汚さないようにさっさと解散したんだと思うね」

悠哉「所詮は素人か・・・・」

>>150
あのね坊ちゃん、ネット初心者の君にわかりやすく説明してあげるね
SSってのは作者がどんなにイタかろうが、SSがどんなにキモかろうが、書いてる間は
誰にもとやかく言われる筋合いは無いんだよ。指摘?んなもんSSの個性を潰すただの害悪だよ?
最近は読者様のありがたい指摘(爆笑)にビビってる豆腐作者が多いからちょっと荒せば
すぐエタっちゃうけど、二次創作は「書けば正義・エタらせたら悪・荒らしは例外なく屑」だから
俺の可愛いむつみちゃんを車いすにしたこの作者は100レス以上罵倒してやりたいが、
まずは終わらせないことには話にならん
どっちみち風呂敷広げすぎてエタるだろうから、それまで黙って見とけよ

>>152
氏家むつみのファンの方ですか。これからも活躍するので期待してください

4月19日(水)

ジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリ

ジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリ

夜空「うーん・・・」

夜空「あ、朝!!!」

・・・・・・

夜空「いただきまーす」

夜空「うん・・・・美味しい」

夜空「今日の朝ご飯はトーストに目玉焼き・・・・」

夜空「私も響子みたいに料理が上手かったらなぁ・・・」モグモグ

夜空「ご馳走様」

夜空(一人暮らしって寂しい)

夜空「今は春・・・なんだか心地の良い温度」

人間の生涯には春夏秋冬があり、病床で死ぬ者にもそれなり春夏秋冬がある

夜空「私にも・・・」

つい半年前の事だった。医者からいきなり宣告された

夜空「な、難病・・・・」

医師「そうです。この病気には治る手段はほぼありません・・・」

夜空「・・・・・・・」

頭が真っ白になった。突然告げられた残りの時間。それは高校を卒業できるのも難しいと言われた
そうして考える。残された私には何が出来るのだろうと

夜空(半年経った今でも見つけられていない。私には何が出来るのだろうか)

藍里「夜空先輩、おはようごさいます」

夜空(金城藍里・・・彼女も病気で余命が少ない)

夜空「おはよう」

藍里「昨日の番組見ましたか?」

藍里「すっごい映像だった・・・・アイドルの天海春香さんと如月千早さんの作った料理美味しそうでした」

夜空「私は四条貴音さんの料理が面妖で面白かった」

藍里「アイドルって歌じゃ無くて料理とか色々こなさないといけないんだって改めて実感した」

夜空「そうだよね。今のアイドル時代には歌だけでは売れない」

藍里「今度の土曜日、一緒にアイドル事務所を受けてみません?」

夜空「アイドル事務所?」

藍里「有名なアイドル事務所は全て行って駄目だったんだ・・・次はまったく無名の事務所。コスモプロダクション」

藍里「もしかしたら危ない場所かもしれないので一人では・・・」

夜空「だったら男の人に頼んで貰った方が良いと思うよ。それも強い人に」

藍里「宛てがないです」

夜空「私は一人知っている。とても頼りになる人を・・・・」

悠哉「今週の土曜日にアイドル事務所に行くだと!!!」

夜空「そう、それで悠哉君にも付いていって欲しいのです」

悠哉「断る。今週は765プロダクションのライブがある」

悠哉「如月千早先輩の歌を聴く」

夜空「もしかしたら後輩がアイドルになるんだよ?」

悠哉「それがどうした、関係ないね」

夜空「有名になったら、その立役者として優遇されるかもしれないのに・・・・」

悠哉「・・・・・・」

悠哉(待てよ・・・もしここで恩を売っておけば)

・・・・・・・

後輩「せんぱーい、今日のライブの席です」

悠哉「ここは関係者の特等席じゃないか」

後輩「先輩は私にとっての1番の恩人です。当然じゃ無いですか」

後輩「それに今回のライブは有名アイドルが沢山でてます」

悠哉「うひょぉぉぉぉ」

・・・・・・・・

悠哉(って事になるかも知れない)

悠哉「いや、それでも如月千早先輩のライブが・・・・」

夜空「千早さんのライブなんてまた機会は訪れます。でも後輩に恩を売るチャンスは1度しか無いかもですよ」

悠哉「・・・・・分かった。ライブは諦める」

悠哉「ただし条件をつける」

夜空「条件?」

・・・・・・・

響子「昨日は負けた。もっと料理の修行をしないとな」

先生「五十嵐さん、お客さんが来てますよ」

響子「客?」

誰だろう昼休みに客だなんて

ガラガラ

響子「失礼します」

?「お久しぶり・・・最後にあったのはいつだったかな」

響子「riola・・・近藤聡美」

近藤聡美「元だけどね」

響子「何しに来たんですか、帰って」

聡美「昔はお姉ちゃんお姉ちゃんって慕っていたのに冷たい」

響子「・・・・・あの頃とは違う」

響子「私の父も祖父も死んだ」




響子「私の父、五十嵐雄太はアイドル事務所が倒産したときに貴方たちの仲間に殺された」

聡美「仕方ないことだと思う。貴方の父が原因なんだし」

響子「祖父である五十嵐幸夫は貴方の相方、尾崎の子飼い水谷絵里と765プロダクションの水瀬伊織によって辞職、その後自殺した」

聡美「・・・・まぁ色々あったから」

響子「今度は私でも殺すつもりですか?」

聡美「・・・・・・」

聡美「今日は頼みがあってきたの」

聡美「アイドルをやってみない?」

響子「断る」

聡美「きっと響子ちゃんなら良いアイドルになれると思うのに」

響子「父を殺した業界に片足を踏み入れるのは死んでも嫌」

響子「それでは」

ガラガラ

聡美「・・・・響子ちゃん」

現在のアイドル業界は4大勢力と呼ばれる事務所が大きく動かしている

346プロダクション
765プロダクション
876プロダクション
961プロダクション

だが十数年前は違っていた
東豪寺プロダクション
西園寺プロダクション
南海プロダクション
北家(五十嵐)プロダクション

現在ではこの4つのプロダクション全ては倒産している

聡美「どうにかして再興はしてみたいけど・・・難しいわね」

五十嵐響子・・・彼女にどうしたらアイドルになってもらえるか・・・

放課後

神楽麗「これが料理?」

悠哉「そう、今日の料理は竜田揚げです」

麗「ふーん」

麗「頂きます」

悠哉(天才ヴァイオリニストの口に合えばいいけど)

麗「そうだね・・・この味は」

↓コンマレス
1~50 口に合う 51~100 口に合わない

麗「・・・・・正直に言って美味しくない」

悠哉「あ・・・」

麗「もっと修行して」

・・・・・・・・・

夜空「神楽先輩に料理にはうるさいらしいですから」

悠哉「そうなんだ・・・」

夜空「私はそこまで不味くは無かったよ」

悠哉「でも次は負けない。美味しいって言わせてみせる」

夜空「そういえば響子は来なかったの?」

悠哉「今日は休むってさ。理由はよく分からないけど」

夜空「珍しい」

悠哉「誰だって行きたくない日はあるさ」

悠哉「そろそろ待ち合わせ場所だな」

藍子「こ、こんにち・・は・・・・」ペコリッ

悠貴「こんにちは、夜空さん」

夜空「こんにちは悠貴ちゃん・・・そして・・・・」

夜空「こんにちは藍子ちゃん」

手話でこんにちはの挨拶をする。

藍子「・・・・・」ニコッ

夜空「・・・・・・」

乙倉藍子と乙倉悠貴・・・中学生の姉妹である。藍子ちゃんは耳が聞こえず悠貴ちゃんは目が見えない
そして何より・・・・悠哉君の妹でもある。

悠哉「今日は夜空本を買ってくれる。何でも好きな本だ」

悠貴「本当ですか!!!」

悠哉「ああ、そうだ」

夜空「うん」

藍子「あり、がとぅ」



本屋

悠哉「それでどれを買うんだ?」

悠貴「何を選ぶか迷っています」

夜空「あんまり高いのは勘弁して欲しいなぁ」

夜空「点字の本ってこんなに沢山あるんだ」

悠哉「官能小説なんてのもある。見てみるか?」

夜空「え///」

悠哉「これなんかもの凄い過激な小説だ」

サッ

夜空「・・・・・なんていうタイトルなの?」ドキドキ

悠哉「夜のスクールアイドル性の」

夜空「やっぱり聞きたくない」







藍子「・・・・・」ジー

夜空「最新の読唇術」

藍子「もっと、学びたぃ。少し、でも覚えて会話を上手くしたぃ」

夜空「藍子ちゃん・・・」

藍子ちゃんも悠貴ちゃんも真面目だ。少しでも社会に不自由なく込めるようにと日々努力している

悠哉「・・・・・・」ジー

夜空「料理コーナー」

夜空(悠哉君も料理の勉強をしている)

悠哉「なるほど・・・これは使える」

悠哉「夜空、これを見てくれ」

夜空「何・・・」

悠哉「レズ必見、ノンヶ女子を堕とす料理10選」

夜空「え・・・」

悠哉「女の子を堕とす事が可能とこの本には書いてたある」

悠哉「好きな女の一人や二人いるだろ?」

悠哉「絶対役に立つって」

夜空(また始まった)

夜空(悠哉君の悪い癖、百合好きなのは分かるけど押しつけないで欲しい)

悠哉「あっ・・・そうだ今月の百合姫読んでない」

悠哉「読まなければ・・・・」

タッタッタッタ

夜空「はぁ・・・」

夜空(私も月刊ヨーヨーをまだ読んでないな)

1時間後

夜空「それで2人は何を買うか決めたかな」

藍子「わだしは、これで」

夜空「最新の読唇術にするんだね」

悠貴「これにしようかな」

夜空「点字の本だね。えーっとタイトルは」

夜空「はながみってタイトルだね」

「それはかしんと呼ぶのです夜空殿」

夜空「浜口あやめさん」

浜口あやめ・・・乙倉家に居候している。時代劇が大好きな女の子

浜口あやめ「名作ですよ。大村益次郎の生涯を書き記しています」

夜空「大村益次郎?かしん?」

あやめ「中国では花咲か爺の事を花神という」

あやめ「そしてその役目を背負ったのが大村益次郎です」

夜空「うーん・・・・」

あやめ「アイドルに例えるのならプロデューサーと言う立ち位置です」

あやめ「765プロダクションで言う赤羽根プロデューサー、346プロダクションで言うなら武内プロデューサー」

夜空「成る程、凄い人だね」

悠哉「その例えは正しいのか?」

あやめ「悠哉様、お疲れ様です」

悠哉「あやめさんが今日の夕飯当番だ。こんなところで油を売って良いのか」

悠哉「少しでも遅れると怒られると思うぜ」

あやめ「えぇ・・・どうしましょう」

悠哉「なんとかしておくから」

あやめ「か、かたじけない。迷惑を掛けてしまうなど」



悠哉「まったく・・・」

悠哉「夜空も夕飯はウチで食べて帰るか?」

夜空「良いの?」

悠哉「むしろその方がありがたい。絶対に怒られるのは必然だ・・・夜空が居た方がまだマシになる」

夜空「それじゃあ食べるよ」

悠貴「久しぶりですよね、一緒に食べるのは」

藍子「ひさしぶり、うれしい」

悠哉「・・・・・・」

悠哉(今日は全員揃うかもな)

乙倉邸

悠哉「・・・・・・・」

悠哉「ただいま~」

悠貴「ただいま」

藍子「ただ、ぃま」

夜空「お邪魔します」

美世「おかえりなさい、悠哉君に藍子ちゃん、悠貴ちゃんにそして・・・夜空さんまで」

夜空「美世さんお久しぶりー」

悠哉「それで姉さんの様子は?」

美世「非常にまずいですね」

美世「・・・・・」

美世「さっき夕美さんがまた怒らせていました」

悠哉「またあの人か・・・何しているんだ」

美世「仕方ないですよ」

相葉夕美「あっ・・・みなさんお帰りなさい」

悠哉「夕美さん、また怒らせたみたいですね」

相葉夕美・・・・良い意味でも悪い意味でも頭がお花畑の人だ。居候をしている

夕美「お花を部屋じゅうに飾ったら撤去しろと怒られてしまいました(´・ω・`)」

夕美「お花があればみんな幸せになれるのに・・・」

悠哉「姉さんは花が嫌いなんだから」

夕美「そんなことは無いです、花を嫌う人はいません」

夕美「いつか必ず振り向かせて見せます」

ガチャッ

乙倉敏哉「・・・・・」

悠哉「ただいま兄さん」

敏哉「ああ・・・おかえり」

悠哉「元気ないね」

敏哉「こっちは全然寝ていないって言うのに・・・・怒鳴り声だ。調子が狂う」

敏哉「おい、なんとかしろ」

悠哉「無茶言うなって」

敏哉「あーだるい」




これ何のSS?オリジナルならちゃんと書いておいてよ
モバマスキャラと同じ名前だから読んじまったじゃないか

三十分後

夕食が完成してみんな食卓に着いた

夜空「・・・・・・」

敏哉「・・・・・・」

悠哉「・・・・・・」

藍子「・・・・・・」

悠貴「・・・・・・」

美世「・・・・・・」

あやめ「で、出来ました」

夜空(あやめちゃんが焦っている・・・動揺している)

乙倉雪菜「・・・・・・・午後7時30分」

>>182
アイマスのキャラしか今は登場していませんよ

雪菜「夕食は午後7時に必ず間に合うようにしろと教えたはず」

雪菜「どうして遅れてしまった?」

雪菜「簡単な事すらも守れずによく生きていましたね」

雪菜「人として失格、いや生命としても失格」

あやめ「ごめんなさい・・・」ポロポロ

雪菜「泣いて済むと思うな!!!!」

あやめ「うぅぅぅぅぅう」ポロポロ

敏哉(面倒だな・・・早く食事をとりたいのに)

悠貴(お姉ちゃん・・・)

藍子(許してあげれば良いのに)

悠哉「まぁまぁ落ち着いて」

雪菜「貴方は黙ってなさい」

悠哉「・・・・」

雪菜「この家の現在の当主はこの私、乙倉雪菜」

雪菜「私が当主である限り居候である貴方たちは私の言うとおり従うのが掟」

雪菜「嫌なら今すぐ出て行きなさい。無論兄弟であっても」

悠哉「確かにそれは正しい、でもここで怒るのは良くない」

雪菜「何故?おの愚か者にはきつく言わないと効き目は無い」

あやめ「・・・・・」ポロポロ

悠哉「今回は客人も来ている。夜空はこの家とは関係ない・・・無関係の人がこんなを聞いて気持ちいいわけが無い」

悠哉「料理を楽しみに来ているんだから、楽しく行かないと」

雪菜「・・・・確かにその通りですね。客人の前で怒るのはよくありませんね」

雪菜「浜口あやめ・・・充分に反省しましたか?」

あやめ「はい。2度とこのような失態は犯しませぬと誓います」

雪菜「なら反省文10枚を明日の朝提出しなさい」

あやめ「はい・・・」

悠哉「・・・・・・・」ホッ

夜空(なるほど、だから私を今日呼んだんだ)

・・・・・・・・

夜空「うーん、美味しかった」

夜空「今日の晩ご飯は何て料理だったの?」

あやめ「柿の葉寿司、大和の国の郷土料理です」

夜空「大和の国って事は奈良県」

あやめ「その通り、我々から伊賀の者は大和の国とは良き隣人として古くから仲が良いのです」

夜空「三重って東海地方だから愛知と密接なんじゃあ・・・」

悠哉「そうでも無い。三重は近畿地方でもある・・・名張市や伊賀市なんて関西人だ」

夜空「へぇーそうなんだ。私は愛知より西は行ったこと無いから知らなかったよ」

悠哉「・・・・・・・・」




香川県 高校

「・・・・・・・」

パシュッ

ストンッ

「上手くいった」

僕の名前は新田竜胆・・・・姉はあの346プロダクションでアイドルをやっている新田美波だ

竜胆「今の時間は午後8時」

水野翠「もうすぐ施錠の時間ですから早く終わるように」

竜胆「水野部長。まだ居たんですか」

水野翠・・・・弓道部の部長である

翠「部員が残っているのに私が帰るわけにもいかないだろう」

竜胆「そうですよね」

翠「どうして今日はこんな時間まで練習を?」

竜胆「大会です。今週の土曜日に東京で弓道の大会があります・・・プレッシャーに弱いので」

翠「なるほど」

翠「しかし、やりすぎは良くない」

翠「過ぎたるは猶及ばざるが如し。体を壊さないように」

竜胆「はい」

竜胆「・・・・・・」

竜胆(姉さんはアイドルとして頑張っている。頑張らなければいけないのだ・・・僕も頑張っている姿を見せなければ)

竜胆(今頃姉さんは何をしているのだろうか・・・)

翠「しかし、やりすぎは良くない」

翠「過ぎたるは猶及ばざるが如し。体を壊さないように」

竜胆「はい」

竜胆「・・・・・・」

竜胆(姉さんはアイドルとして頑張っている。頑張らなければいけないのだ・・・僕も頑張っている姿を見せなければ)

竜胆(今頃姉さんは何をしているのだろうか・・・)

346プロダクション

千川ちひろ「ファンレターの仕分けをしてください」

美波「はい」

美波(売れていないアイドルは雑用の手伝いをさせられています)

若林智香「よーし頑張るぞー」

美波(こんなことをする為にアイドルになったわけでは無いのに)

智香「凄くいっぱい来てるね。私たちもいずれはそうなるのかな」

美波「ええ、いずれはそうなる。絶対に」

美波(このまま負け犬で終わりたくはない。野望の都市東京で売れて見せる)

4月20日(木)

凛「卯月、先週のライブは成功したね」

未央「そうそう、私たちニュージェネレーションズも765プロの人より有名になってきた」

卯月「まだ天海春香さん達765プロダクションには・・・」

凛「なに弱気になっているのよ。確実に勝っている」

未央「次は玲音さんを倒す」

卯月「玲音さんって無茶だよ。アイドル界のエースオブエースなのに」

凛「無理だと諦めてたら絶対に勝てない」

卯月「そ、そうだよね。諦めていたら勝てるものも勝てない」

卯月「島村卯月頑張ります。必ず玲音さんを倒して見せます!!!」

・・・・・・・

卯月「がんばり・・・あれ・・・」

卯月「夢・・・」

また夢だったのか、どうして夢なのか・・・

卯月「はぁ・・・・・朝ごはん作ろう」

嘆いても仕方がない、現実を生きるしかないのだ

卯月「来週まで停学処分。暇だなぁ」

早く終わって欲しい。私は無実なのに・・・

むつみの部屋

ガチャッ

むつみ「zzzzzzz」

卯月「ムカつく顔している。顔面を蹴り飛ばしたいくらい」

卯月「こいつ寝起きが悪いのよね。あれだけ時間通りに起きろと言い聞かせているのに」

卯月「ペナルティとして宿題を捨てる」

卯月「へぇー漢字のプリントね・・・・それをし破る」

ビリビリビリビリ

卯月「ん・・・・何これ。原稿用紙」

卯月「冒険もので・・・主人公は・・・・自由活発な中学1年生」

卯月「きもっ」

ビリビリ

卯月「スッキリした。むつみ起きなさい」

むつみ「朝・・・あぁ!!!」

むつみ(寝坊した寝坊した!!!時間以内に起きなきゃいけないのに・・・・)

むつみ「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい」

卯月「朝ご飯が冷めるから早く食べなさい」

むつみ「え・・・・」

むつみ(怒っていない)

女性記者「現在アイドル界の天下人、信長のような存在だとアイドルの方々は言っております」

玲音「天下人だなんて・・・・・大袈裟です」

女性記者「その玲音さんが尊敬するアイドルは誰ですか?」

玲音「尊敬するアイドルは沢山居ます。1人選ぶとすればこの人」

玲音「私がアイドル界の信長と呼ばれるならこの人はアイドル界の三好長慶」

女性記者「三好長慶?」

玲音「まぁ知らないならそれはさておき、名前は東豪寺麗華」

女性記者「東豪寺麗華さんですか。確かにあの方は素晴らしかったですね」

女性記者「最後は薬物に溺れて全てを失った・・・実に勿体ない」

玲音「果たしてそうですかね」

女性提督「え」

玲音「いや、なんでもありません」

卯月(玲音、アイドル界で頂点に立つエースオブエース)

卯月(やっぱりオーラが違う)

むつみ「三好長慶かぁ」

卯月「気になっていたんだけど誰その人」


むつみ「阿波国の大名で畿内を支配した人物。信長以前の天下人です・・・・でも評価はあまりよくありません」

卯月「ふーん」

むつみ「図書館に行けばいっぱい本があります。戦国時代もより詳しく勉強できます」

卯月「いい、私はむつみみいたに陰キャラじゃないから」

むつみ「・・・・・」

卯月「アンタはいつも本ばっかり読んでいるからね。だから友達もろくでもない人ばかり」

卯月「乙倉悠貴だっけ?あんな目の見えない社会不適正者しか寄ってこない」

むつみ「そ、」

むつみ「・・・・・・・」

むつみ(『そんな風に友達を悪く言わないで』と言いたかったが言えばどうなっていたか)

卯月「ま、中学卒業したら早く就職しなさい。むつみみたいな人なら枠があるから雇ってくれるでしょ」

むつみ(どうしてお姉ちゃんは・・・・)

乙倉邸

悠貴「頼みたいことがあります」

悠哉「なんだ言ってみろ」

悠貴「いつも友達を送り迎えしているんですけど、今日は代わりに行ってきてもらえませんか?」

悠哉「いいよ」

悠貴「あ、ありがとうごさいます」ペコリッ

悠哉「それで場所は?」

悠貴「えーっと・・・」

・・・・・・・・

悠哉「ここか・・・島村って家だな」

ピーンポーン

悠哉「迎えに来ました」

ガチャッ

卯月「はい」

悠哉「貴方は・・・・島村先輩」

卯月「ねぇ、犯人は見つかった?タバコのやつ」

悠哉「まったく分からない」

卯月「そう・・・・」

卯月(使えない人)

卯月「むつみ、早く来なさい」

むつみ「はい・・・」

卯月「それじゃあ妹をよろしくね」

悠哉「はい!!!」

・・・・・・

悠哉「・・・・・」

悠哉(すっかり忘れていた。島村先輩のタバコの件)

むつみ「そのこの前はありがとうごさいました。美味しかったです」

むつみ「なんて料理でしたか?」

悠哉「ラッスィーってインドの飲み物だ」

むつみ「今度作り方を教えて下さい」

悠哉「ああ、良いよ。ついでに他のインド料理も教えるよ」

むつみ「あ、ありがとうごさいます」

悠哉「・・・・・」

悠哉「それと島村卯月先輩、元気にしてる?」

むつみ「はい、お姉ちゃんは元気です」

悠哉「そうか・・・良かった。タバコの件はどうやら誰かが仕込んだみたいだ」

むつみ「そうなんですか」

悠哉「誰か心当たり無い?」



むつみ「うーん・・・・」

むつみ(考えてみても分からない。普段お姉ちゃんがどんな風に学校で生活しているかも)

むつみ「お姉ちゃんに限って誰かに恨みを買うようなことは無いと思います」

悠哉「だよな、あんな綺麗な人が恨みを買うなんて考えられない」

むつみ「でも・・・たまに独り言を呟いていました」

悠哉「独り言・・・」

むつみ「置いていかないで凛ちゃん、未央ちゃんって・・・」

悠哉「凛ちゃん・・・未央ちゃん・・・・」

悠哉(その人達が今回の事件に関係あるのか)

学校

夜空「凛ちゃん未央ちゃん?」

悠哉「そう、島村先輩に何か関係があるのかも」

夜空「島村先輩がタバコを吸ったんじゃ無くて?」

悠哉「臭いで分かるよ、島村先輩はタバコを吸わない」

夜空「臭いってもしかして・・・」

悠哉「普通に嗅いだよ」

夜空「きっ」

夜空(気持ち悪って言いそうになった)

悠哉「その人達を取りあえず探してみる」

夜空「まぁ・・・・頑張って」

昼休み 屋上

悠哉「うーん・・・この学校には誰も居ない。」

悠哉「りんって名前もみおって名前も」

千早「生徒の名簿なんて見てどうしたの?」

悠哉「き、如月先輩。」

悠哉「今、りんって名前の人とみおって名前の人を探しているんです」

悠哉「この学校には居なかった・・・・如月先輩は心当たりありますか?」

千早「りん?みお?さぁ?」

悠哉「そうですか・・・・」

千早「346プロダクションの渋谷凛さん、本田未央さん・・・それしか分からない」

悠哉「・・・・・・」

千早「アイドル、知らない?」

悠哉「アイドル」

悠哉(アイドルが島村先輩と関係があるのか?)

悠哉(一応346プロダクションに乗り込むか)

悠哉「ありがとうごさいます如月先輩」ニコッ

千早「!!!!!!」



千早(笑顔が優にそっくりだった。まったく似ていない)

悠哉「どうしたんですか?」

千早「何でも無い・・・気にしないで」

悠哉「・・・・・」

夜空「あぁ、如月千早さんだ!!!」

夜空「初めまして、1年の夜空と言います。千早さんのファンなんです!!!」

夜空「嬉しいなぁ」

千早「よろしく」

夜空「良かったらサインを書いてもらえませんか?」

千早「ええ」

・・・・・・

夜空「良かった~サインを貰えて」

悠哉「いきなり会ってサインを書いて貰うなんてやるな」

夜空「千早さんって仕事が忙しいですから、学校でも会える機会は少ない」

夜空「貰えるときに貰っておかないと」

悠哉「・・・・・でもヨーヨーにサインを書くとは」

夜空「色紙が無かったので仕方ありません」

夜空「サインがあると調子も良くなる・・・見て」

シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ

夜空「スパイダー・ベイビー」

悠哉「いつ見てもその技はカッコいい」

夜空「えへへ」

悠哉「おっ、あそこに前川みくさんがいる」

悠哉「前川さん」

みく「・・・・・・・」

悠哉「頼みたいことがあります。346プロダクションへ連れて行ってください」

夜空(凄い唐突に無茶ぶりを言った)

みく「はぁ?」

みく「何を言っているのか全然わからない」

悠哉「ほら、料理部所属じゃないか。料理部っていうのは人を料理で笑顔にする」

悠哉「346プロダクションのみんなを笑顔にするのが役目だと感じたんだ」

夜空(料理部はそこまでする必要ないよね)

みく「・・・・・」

みく「五十嵐さん」

響子「はい、何ですか」

みく「料理部の一員としてお願いします。この頭のおかしい人を料理で治してください」

響子「えっ・・・何かしたのですか?」

みく「詳しくは聞いてください。私は急いでいるので」




・・・・・・・・

響子「確かに怒られる。そんなことをいきなり言われたら」

夜空「どうして346プロダクションに行こうとしたの?」

悠哉「島村先輩はタバコを吸ったわけでは無い。誰かが意図的にカバンに仕込んだ」

悠哉「犯人を探すために346プロダクションへ行く」

夜空「・・・・・それでどうして346プロダクションなのかな」

悠哉「島村先輩の妹が言っていた。『寝言で置いていかないで凛ちゃん、未央ちゃん』と」

悠哉「渋谷凛と本田未央が何か関わっているかもしれない」

悠哉「年齢も近いしね。学外では知り合いなのかも」

響子「別に乗り込まなくてもいいのでは?」

悠哉「渋谷凛さんは花屋の看板娘だから、ずっと張り付いていれば会えるが本田未央さんはそうはいかない」

悠哉「ネットで調べればいずれは分かると思うけど、やはり確実なのは346プロダクションへ行くこと」

悠哉「って事で行ってくる」

響子「ちょっ」


346プロダクション前

悠哉「ついに来た、346プロダクション」

夜空「うーん、大きなビルだね」

響子「ガードも厳重そうだけど」

悠哉「なんで二人が付いてきた!!!」

夜空「だって346プロダクションへ1度行きたかったから」

響子「料理部部長として危ない真似はさせません」

悠哉「・・・・とりあえず、中に入ろう」

ウィーン

悠哉「すみません、346プロダクションのニュージェネレーションに会いたいのですが」

受付嬢「失礼ですがどちら様ですか?」

悠哉「高校生です」

受付嬢「・・・・・・」

受付嬢「失礼ですが関係者の方ですか?」

悠哉「関係ありません」キリッ

受付嬢「・・・・・・・」

・・・・・・

悠哉「追い出されてしまった」

夜空「当たり前だよ、何にも関係ないんだから」

響子「やはり無茶です」

悠哉「いや、侵入するよ。何とかして」

夜空「犯罪だけはダメだよ」

悠哉「分かってる分かってる・・・・そうだな・・・」

ウィーン

美波「ハガキをポストに入れてこないと」

悠哉「今出てきた人絶対アイドルだ」

悠哉「あの人を利用する」



美波「はぁ・・・雑用から卒業しないと」

悠哉「初めまして、346プロダクションのアイドルですよね?」

美波「はい、そうですけど」

悠哉「よしっ」

悠哉(やはり思った通りだ)

夜空(本当にアイドルだったんだ)

美波「どうしてアイドルだと分かったのですか!!」

美波(テレビにもイベントにも出たことない手というのに)

悠哉「ロックです。ロックを感じたからです」

美波「ロック?」

悠哉「ロックの魂が宿っている。そういう人って歌とか歌うのが好きなんだ」

悠哉「つまりアイドルをやっていると」

美波(よくわからない)

悠哉「頼みたいことがあります。346プロダクションの中に入れさせて下さい」

美波「えぇー」

美波(部外者は中に入れちゃ駄目だから・・・断らないと)

悠哉(流石に無理か・・・)

美波「・・・・・・」

美波「分かりました。良いですよ」

美波(本当はいけないことなのに・・・・)

何か変わると思った。違うことをやってみようと

悠哉「ありがとうごさいます」

夜空(ついに346プロダクションに潜入できる)

響子(アイドル事務所・・・今は昔とは違う雰囲気なのかな?)

346プロダクション

悠哉「広い、部屋がいっぱいある」

美波「あんまり騒がないで下さい。本来は駄目なんです」

悠哉「はい」

夜空(346プロダクションの有名なアイドルが沢山居る)

みりあ「明日の仕事の予定は?」

アナスタシア「えぇっと、明日の予定は・・・」

かな子「明日は朝からラジオの収録があります。それと・・・・・」

夜空(CINDERELLA PROJECTのメンバーも)

CINDERELLA PROJECT

小日向美穂
渋谷凛
本田未央
赤城みりあ
アナスタシア
緒方智絵里
神崎蘭子
城ヶ崎莉嘉
木村夏樹
桐野アヤ
双葉杏
前川みく
三村かな子
諸星きらり

夜空(悠哉君が会いたいのはこの中の渋谷凛さんと本田未央さん)

夜空(今のところ見当たらないけど)

アヤ「おい、美波。誰だそいつらは」

アヤ「誰だそいつら」

美波「作者の自己投影オリキャラ様です」

美波「えっと・・・」

アヤ「もしかして、部外者か?」

美波「・・・・・・」

みりあ「部外者を連れてくるのは違反だよ」

アナスタシア「美城専務に怒られても文句言えません」

美波(こうなるとは分かっていたけど)

悠哉「・・・・・・・」

悠哉「実は自分たち別の事務所のアイドルなんです」

夜空「!!!!!」

アヤ「じゃあどこのプロダクション所属」

悠哉「うっ・・・」

悠哉「・・・・・・・・」

夜空(悩んでる、絶対に悩んでいる)

悠哉「東豪寺プロダクション」

アヤ「もう少しまともな嘘をつけ」


悠哉(知ってるプロダクションは全然無い)

アヤ「東豪寺プロダクションは滅んだ。もう10年以上は経つ」

アヤ「もう少しマシな嘘を付くべきだった」

アナスタシア「美波・・・よそ者を連れてくるのは良くない」

美波「・・・・・・」

?「あれ、久しぶりだね響子ちゃん」

響子「あっ・・・」

三船美優「何年ぶりですか・・・10年以上前になりますか」

響子「・・・・」

アヤ「知り合いなのですか」

美優「北家プロダクションという事務所の社長令嬢です。」

アヤ「!!!!!!」

みりあ「北家プロダクション?」

アナスタシア「なんですかそれは?」

夜空(北家プロダクション・・・・伝説の四天王プロダクションの一角)

数々SランクとAランクアイドルを輩出してきた、その中でも最後の生き残りと言われるのが三船美優さん
現在は346プロダクションで活動をしている。

夜空(響子があの事務所の社長の娘だったなんて)




美優「今回は見逃してあげてくれませんか?」

アヤ「しかし・・・」

美優「お願いします」

アヤ(346プロダクションのベテランである美優さんに頼まれたら断るわけにもいかない)

アヤ「・・・・・・分かりました」

アヤ「その代わり、あんまり出歩くなよ。そしてSNSでアップしたりするな」

悠哉「はい」

響子「・・・・・・・」

美優(私は響子ちゃんの助けになれなかった。あの時社長を見放してしまった)

事務所を立ち上げる前の社長、五十嵐雄太は素行が悪かった。色んな問題を起こしていた
その為に北家プロダクションがのし上がると共にその時の事が明るみとなり、バッシングを受け失墜した
最後は仲間の1人に刺されて殺されるがそうなる前に助ける手段はあった。でも私は自信の保身のために
面倒をみてくれた事務所を捨ててしまった。

美優(ごめんなさい)

夜空「なんとか助かった~」

悠哉「ああ」

夜空「でも驚いたよ、響子があの北家プロダクションの社長の令嬢だなんて」

響子「その話はしないでください。もう昔の話です」

響子「それに良くない結末を迎えたのは知っているよね?」

夜空「・・・・・」

美波「この先に渋谷凛ちゃんと本田未央ちゃんは居ます」

悠哉「おぉ・・・この先か」

夜空「緊張する」

ガチャッ

悠哉「・・・・・・」

凛「今度のステージ曲は何にしよう」

美穂「Star!!が良いと思います」

未央「私は流れ星キセキが良いなぁ」

凛「あくまで346プロダクション全体のライブ・・・歌える曲は少ないから」

凛「ん・・・」

悠哉「・・・・・」

悠哉(花屋の看板娘もここでは違う雰囲気だな・・・・風格がある)

凛「何しに来てんのよ。ここが何処だか分かってきているの?」

未央「誰この人たち」

美穂「部外者・・・・」

凛「この男の人は何度か見たことがある」

悠哉「乙倉悠哉です」

凛「乙倉?ああ、あの家の人」

凛(あそこの家に住んでいる人が大量に花を買ってくれる。相場夕美さんだっけ)

悠哉「今日は渋谷凛さんと本田未央さんに会いたくて来ました」

悠哉「島村卯月さんをご存知ですか?」

凛「・・・・誰それ」

未央「知らない」

悠哉(見当違いだったか・・・)

悠哉「それでは・・・」

美城専務「・・・・・待ちなさい」


1時間後

悠哉「はぁ・・・なんとか見逃してもらえた」

夜空「最後に噂の専務に会えるとは思ってもみなかったよ」

響子「でも怒られただけで許してくれて良かった」

美波「ごめんなさい。やっぱりいけない事でした」

悠哉「いえ、無理を言ったのはこちらです」

悠哉「ありがとうごさいました」

夜空(結局何のために346プロダクションに来たんだっけ?)

響子(良く分からないです)

読者(結局何がしたいんだっけ?この作者)

読者(良く分からないです)

乙倉邸

悠哉「結局意味は無かった。島村先輩は何が言いたかったのだろうか」

悠哉「しかし、渋谷凛さん。花屋とは雰囲気が違っていた」

アイドルってやっぱり凄い。憧れる

トントンッ

ガチャッ

夕美「入るね」

悠哉「どうぞ」

夕美「今日もいっぱいお花買っちゃった」

悠哉「またか・・・姉さんに怒られても知らないよ」

夕美「だからこの部屋に飾らせて」

悠哉「手入れなんて嫌だぞ」

夕美「えー、お花さんが悲しむよ」

悠哉「自分でやりなよ」

夕美「・・・・・・」

夕美「そうだよね・・・・」ショボーン

夕美「悠哉君なら立派な花を咲かせてくれると思ったのに・・・・」

悠哉「立派な花が咲いたってすぐに枯れる。意味のないものだ」

夕美「意味はあるよ!!!一瞬でも綺麗に最多その瞬間、みんなが癒やされる。幸せになる」

悠哉「・・・・・・」

4月21日(金)

病院

藍里「・・・・・・」

藍里(辛い・・・全身が痛い・・・)

藍里(死期が近づいていると言うこと、もうあと一週間も持つかどうか)

藍里「死にたくない・・・まだ死にたくない」

藍里「アイドルになるまでは・・・・」

学校

響子「今日はちゃんと料理部を活動する!!」

悠哉「誰に料理を振る舞う?」

響子「今日は病院です。病院の子達に振る舞いたいと思ってます」

悠哉「病院か」

響子「場所は四季病院」

悠哉「四季病院」

悠哉「分かった。準備しておくよ」

四季病院・・・・別名『死期』病院と呼ばれている。余命の短い若い子達が入院する病院


悠哉(あの病院に入院したら最後は死を待つしか無い)

悠哉(退院できた人は50年近くでたった1人)

悠哉(あとはみんな退院できずに死んだ。ちなみに夜空もその病院へ通っている)

悠哉「はぁ・・・・嫌な空気だ」

みく「ねぇこれ、何とかしてくれない」

悠哉「これって・・・」

みく「ロッカーに置いてあったボロボロの上履き。こんなゴミを置くなんてどうかしている」

みく「どうかしているから346プロダクションにも勝手に侵入する」

生徒「え・・・・346プロに侵入した?」

生徒2「おかしい奴だと思っていたけどここまでとは」

ザワザワ

みく「片付けておいて下さい」

悠哉(前川さんにも知れ渡っていたか・・・・)




悠哉「ボロボロの上履き・・・そう言えば修理して使おうと思っていたんだ。」

悠哉「名前は島村卯月。」

悠哉「!!!!!!」

悠哉(島村ってあの島村先輩!!!!)

悠哉(そうだった・・・これ島村先輩の上履きだったんだ)

悠哉「とすれば、まさか・・・」

屋上

千早「島村卯月さん?」

悠哉「そうこれを見て・・・島村先輩の上履きなんだけど」

千早「酷い・・・ボロボロね」

悠哉「今回のタバコもこの上履きも同一人物の犯行と考えられる」

千早「誰がこんな真似をしたのかしら」

悠哉「そこで考えた結果、あれが原因だと考えた」

悠哉「海外留学」

千早「海外留学?確かに島村さんは海外留学の最有力候補だったけど」

悠哉「彼女を海外留学生候補から落とすために仕向けたとしたら」

千早「!!!!!!」

悠哉「それで現時点での海外留学生の有力候補は誰ですか?」

千早「日野茜さん」

悠哉「その人に会ってみるか」

2年生教室

日野茜「♪~♪」

茜「ゴールデンウィークが終われば海外留学」

「おめでとう」

「やっぱり海外留学は茜が行くべきだ」

茜「ありがとう、屑田さんに悪井さん」

茜(まったく島村も馬鹿なことをした。タバコを持っていなければ今頃は・・・)

悠哉「・・・・・」ジー

悠哉「明らかに悪そうな奴が2人いる。あれは怪しいぞ」

茜「もうすぐ授業が始まるからまた放課後」

屑田「バイバーイ」

悪井「またね」

悠哉「放課後か・・・」




キーンコーンカーンコーン

屑田「さて。今日は何して遊ぶかな」

悪井「そりゃカラオケだろ」

屑田「だけど金が無い」

悪井「決まっているだろ。金を取りに行く」

・・・・・・

男子生徒「えっと・・・あの・・・」

屑田「だからさ、お金をちょっとだけ貸してくれない?」

悪井「そうそう、ほんの一万円で良いからさ」

男子生徒「そ、そんな金」

屑田「仕方ないな、おい。ちょっと遊んでやれ」

不良1「ああ、久しぶりに」

ボコッ

男子生徒「ぐはっ」

不良2「おらっ!!!金出しやがれ!!!!」

ボコッ

男子生徒「ぐぁぁぁぁぁあ」

屑田「・・・・・」

カチカチッ

屑田「うん、このタバコは良い」スゥー



悪井「私もそのタバコをくれ。」

屑田「ほらよっ」

悪井「しかし、島村のあの顔は笑えたよな」

カチカチッ

スゥー

悪井「私達がタバコをカバンに仕込んだのも分からずにさ」

屑田「結局、留学もパーになって・・・・ざまぁみろ」

悪井「茜の方が適任だしな」

不良1「こいつ二万円も持っていやがった」

不良2「今日は豪遊できそうだな」

屑田「はははは、いいね」

男子生徒「がぇじでぐださい」

不良1「うるせー」

屑田「先生にチクったら。どうなるか分かるな?」

悪井「これよりも何倍も痛い目をみるからな」

男子生徒「うぅ・・・・」ポロポロ

不良1「早く茜も呼ぼう」

不良2「もりあがってきたぜ」

・・・・・・

カラオケ

茜「キルミーベイベー!」

茜「キルミーベイベー!」

茜「キルミーベイベー!!」

茜「決まった・・・・」ハァハァ

屑田「ますます上手くなっているな」

悪井「アイドルにでもなれそうなのに」

不良1「そしたら俺たちがファン1号だな」

茜「冗談はよしてよ~私はアイドルなんて興味ない。私は海外に視野を広げたい・・・」

茜「この狭い国日本で終わるような人じゃない」




茜(その為に必死で生きてきた。必死で頑張った)

茜「フフフ」

屑田「さぁ、次は私の番だ」

トントンッ

不良2「おっ、パフェが来たか」

ガチャッ

悠哉「随分と探した」

悠哉「上手く事を運んだと思ったか?だがな・・・・そうは問屋が卸さない」

茜「問屋が卸さない?」

悠哉「問屋とは、商品を買い入れ、小売店に卸売りする業者のことだよ」

悠哉「そんなことはどうでも良い、問題は悪事を働いた事への反省だ」

不良1「なんだと?」

悠哉「島村先輩にタバコを仕込んだ。件・・カツアゲ・・・」

屑田「へっ、証拠でもあんのか」

悠哉「来い」

男子生徒「うぅ・・・」

悪井「お前は!!!」

悠哉「この人が全部話してくれた。他にも何人か被害者がいる」

悠哉「最初は黙っていたけど、説得したら口を揃えて言ってくれた」

屑田「・・・・・・」

悠哉「自首しろ。そして罪を償え」

不良1「あ?誰がするかよ」

不良2「口封じだぁぁぁぁぁぁ」

ヒュッン

悠哉(殴りにかかってきたか・・・)

ボコッ

悠哉「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

悠哉「痛い痛い痛い痛いいいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ」

悠哉「誰かたすけてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」

ジタバタッ

不良1「黙れっ」

お客「なんだなんだ」

店員「どうかしましたか?」

ザワザワ

悪井「くっ人が集まってきた」

悠哉(大声で叫ぶ、オーバーリアクションに・・・これで人を集める)

悠哉(終わりだ・・・)

茜「ど、どういう事・・・・わけがわからない」

茜「とりあえず、なんとかしないと」オロオロ

こうして私の人生は終わった。何も知らなかったとはいえ仲間の起こした不祥事
停学処分にはならなかったが海外留学は取り消された。そして今年の海外留学は中止となった

香川県 弓道場

竜胆「・・・・・・・・」

パシュッ

ドスッ

竜胆「上手くいっている。調子が良い」

?「へぇー随分やるもんだな」

竜胆「結城晴」

結城晴「弓道の何が面白いのやら」

竜胆「別に楽しくないよ。普通」

竜胆「何しに来たんだ?」

晴「弓道がどんなことをするか見学しに来ただけ」

竜胆「・・・・・」

東郷あい「本当は弓道したいと思っているくせに」

晴「うるせぇ」

竜胆「東郷さん、アイドルの仕事は休みなんですか」



あい「たまには仕事を休むことも必要さ。961プロダクションにはちゃんと伝えてある」

あい「それに妹にも会いたい」

竜胆「妹か・・・」

晴「気持ち悪い、変な部活に入ったりして」

竜胆「晴の姉だって入っているだろ」

晴「だから迷惑している。早く解散してくれよ」

あい「そう?私は有意義な部活だと思っているけど」

竜胆(有意義かどうかは分からないがあって良いと思うよ)

竜胆(『勇者部』)

四季病院

悠哉「・・・・うーんだいぶ遅れたな」

悠哉「もう料理は終わったかな」

悠哉「しかし・・・」

女の子「わーい。新しいゲームだ!!!」

男の子「早速やろうぜ」

悠哉(あまりにも幼い子も居る。幼稚園児くらい)

その年で人生の終焉を迎えるなんてあまりも悲惨だ。だが現実はこうなのだ

悠哉「さて五十嵐さんを探さないと」

?「ねぇ、ちょっといい?」

悠哉「はい」

?「此花って人の病室知らない?」

悠哉「此花?さぁ」

?「確かにいるはずなんだけど」

夜空「その人なら先週亡くなったよ」

?「えっ・・・・」

夜空「346プロダクションの北条加蓮さんですよね」

悠哉「北条加蓮・・・・」

唯一この病院で退院できたという。アイドル

北条加蓮「そんな・・・死んだなんて・・・まだ15なのに」

夜空「そんなものですよ。死ぬ時なんて」

加蓮「それじゃあ藍里はどうなったの?」

藍里「おかげさまでまだ、生きているよ」

加蓮「藍里!!!!!」

ギュッ

藍里「なんだよ恥ずかしいぞ///」

加蓮「ごめんね・・・最近会わなくて」

藍里「仕事が忙しいから仕方ないよ」

加蓮「ううん、もっと仕事を抑えるべきだった」

加蓮「仕事なんて大切な人に比べたら価値は無い」

悠哉「いつもならアイドルに会ったら喜んでいるのに珍しいな」

夜空「ここではそんな気にはなれないよ」

夜空「知ってる?北条加蓮さんが何故アイドルを目指したか?」

悠哉「知らない」

夜空「金城藍里ちゃんだよ」

悠哉「あの子がか」

夜空「ここに入院していた当時の加蓮さんは絶望していて、死ぬことしか考えていなかったらしい」

夜空「でもそんな中出会った藍里ちゃんに勇気を貰った」

夜空「藍里ちゃんの決して諦めない心に次第に加蓮さんは元気を取り戻し、無事退院できた」

夜空「それで藍里ちゃんが目指しているアイドルになんとなく応募して、無事346プロで活躍」

悠哉「・・・・・・・」

悠哉「その金城藍里はどれくらいもつんだ?」

夜空「5月は迎えられないってさ」

悠哉「可哀想だな」

生きたくてアイドルになりたいと願っている人がアイドルになれず死に近づき
死ぬことを考えてアイドルにもそれほどなりたいとは思っていない人が生き延びてアイドルになっている


悠哉「そう言えば五十嵐さんは見なかった?」

夜空「もう帰ったよ。今日はパンを焼いてくれたんだ」

悠哉「あぁ・・・時間切れか。間に合わなかった」

夜空「明日は藍里ちゃんがアイドル事務所に行く・・・・おそらく最後のチャンス」

悠哉「明日か・・・」

金城藍里にとってそれは人生の集大成と言えるだろう。余命の少ない彼女にとって最後の機会

悠哉「全力で応援するよ」

夜空「うん」





病室

藍里「アタシなんかのために貴重な休みを使ってくれるなんてありがとう」

悠哉「別に予定は無かったから良いよ。自信のほどはどうだ」

悠哉(本当は765プロのライブに行きたかったけど)

藍里「自信はある。デビューが出来れば売れる自信はある」

藍里「玲音にだって負けない」

悠哉「・・・・」

藍里「ただ1つ問題がある」

悠哉「問題?」

藍里「オリジナルの曲が無い。オリジナルの曲でアピールした方が印象に残りやすい」

悠哉「オリジナルか・・・」

藍里「明日歌うのは洋楽。こう見えて発音には自信ある・・・一番得意だ」

悠哉「洋楽か・・・」

藍里「ちょっと聞いてくれても良いか?」

悠哉「ああ」

悠哉「・・・・・・」

藍里「ハァハァ・・・・どう?」

悠哉「良いと思うよ。どのアイドルにも負けない・・・・天下を取れる」

悠哉(お世辞抜きだ。これはアイドルに革命を引き起こす、もしオリジナル曲ならレジェンド級だ)

藍里「明日は早いからもう寝るよ」

悠哉「ああ、検討を祈る」

・・・・・

バタンッ

悠哉「明日・・・成功すると良いね」

4月22日(土)

藍里「うぐっぁぁぁぁ」

藍里「痛い・・・痛い・・・・」

藍里(こんな痛み初めて、起き上がるのが出来ない)

看護師「大丈夫?今日は外出したら・・・・・」

藍里「どっちみち同じ事・・・・死を待つだけなら。足掻くだけ足掻く」

藍里「外に出て・・・夢を叶える」

藍里「人間の生涯には春夏秋冬があり、短い生涯や病床で死ぬ者にもそれなり春夏秋冬がある」

藍里「まだあたしの季節は春、アイドルになるまでは死にたくない」

看護師「・・・・」

看護師(とっくに限界が来ているのにそれでも立ち上がろうとするのは、意思が強いから)

看護師「車で送ってあげる。」

藍里「ありがとう」


コスモプロダクション前

悠哉「346プロと比べる小さいな」

夜空「当たり前だよ。346プロダクションは大手なんだから」

悠哉「ちゃんと来るかな」

ブゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン

キィィィィィ

夜空「来たよ」

バタンッ

藍里「ハァハァ・・・来た」

悠哉「随分疲れている、本当に大丈夫か?」

藍里「大丈夫・・・ハァハァ・・・まだ・・・」

藍里「それよりも・・・・ハァハァ・・・行こう」

夜空「そ、そうだね。」

夜空(本当に大丈夫なのかな?)


笹本「ようこそ、コスモプロダクションへ」

笹本「プロデューサーの笹本だ」

笹本「それで・・・金城藍里さんは?」

藍里「ハァハァ・・・私・・・です・・・・」

笹本「・・・・・」

笹本(病気患っているとは聞いたが大丈夫か?)

悠哉(なかもあんまり良いとは言えない。ボロボロだ)

夜空「ねぇ悠哉君」ヒソヒソ

悠哉「何?」ヒソヒソ

夜空「あそこ・・・に」ヒソヒソ

夜空「あれ・・・・居ない」ヒソヒソ

悠哉「え・・・何かあるのか?」ヒソヒソ

夜空「さっき、μ'sが居た」ヒソヒソ

悠哉「幻覚だろ、こんなところにいるはずが」ヒソヒソ

夜空「そうかな・・・」ヒソヒソ


・・・・・・・

笹本(容姿は765プロの双海姉妹に似ている。と言うよりそっくりさんだな)

笹本(仮にデビューしても売れるかどうか)

笹本「取りあえず、何か歌を歌ってくれ」

藍里「はい!!!」

藍里「・・・・・・ハァハァ」

藍里(これが最後の・・・最後の・・・・)

藍里「・・・・」ドキドキ

悠哉「落ち着いて、昨日の歌ったとおりにすればいける」

藍里「分かった・・・・」

藍里「スゥー」

藍里「A western ranch is just a branch of Nowhere Junction to me」

藍里「Give me the city where living's pretty and gals wear finery」

笹本「!!!!!」

夜空「これって腰抜け二丁拳銃の・・・」

夜空(今の時代知っている人が何人居るのか)

悠哉「良い調子だ」

藍里「East is east and west is west And the wrong one I have chose Let's go where they keep on wearin' Those frills and flowers and buttons and bows」

藍里「Rings and things and buttons and bows」

笹本(よく分からないが素晴らしい・・・)

笹本(今はまだ甘いが、仕込めば凄いアイドルが誕生する)

藍里「ぐっ・・・ゴホッゴホッ」

藍里(駄目だ・・・意識が・・・・)

藍里(しっかりと保て!!!!最後の・・・・)

藍里「あ・・・ぁ・・・・」

バタンッ

夜空「藍里ちゃん!!!!」

悠哉「しっかりしろ!!!」

笹本「と、取りあえず横に寝かせよう」

悠哉(どうしてこんな時に・・・昨日は最後まで歌えたのに・・・・)

・・・・・・・・

大会 弓道場

竜胆「・・・・・・」

部員「頼む、あとは竜胆が成功すれば良いんだ」

部員2「お願い・・・・」

翠「・・・・」

竜胆「・・・・くっ」

パシュッ

スカッ

部員「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

部員2「外した」

部員3「なんで・・・・」

竜胆「・・・・・」

竜胆(自分は駄目だった・・・・本場に、精神が未熟だから)

・・・・・・

翠「お疲れ様」

竜胆「・・・・・」

翠「疲れが溜まっている・・・練習のしすぎだ」

竜胆「・・・・・」

翠「何を焦っているのかは知らないが」

竜胆「引っ越すんです。東京に・・・・・」

竜胆「住み慣れた香川県を離れて、野望の街東京に」

竜胆「だから今日の大会でなんとか勝とうとして」

翠「弓道と言うのは皆で1つになり、戦うスポーツ・・・・」

翠「いくら自分が最後の大会でもそれは君だけの話だ」

翠「仲間の事を考えるべきだったな」

・・・・・・・

藍里「ん・・・・」

藍里「ここは・・・・」

悠哉「気が付いたか・・・倒れていたんだ。歌っている途中に倒れた」

夜空「うん・・・」

藍里「そうか・・・倒れたんだ」

悠哉「でもあの笹本ってプロデューサーも評価していたみたいだ。もしかしたら」

ガチャッ

笹本「気が付いたようだね」

藍里「あの・・・あたし」

笹本「素晴らしかった。是非うちに所属してほしい」

藍里「!!!!!!」

笹本「よろしく頼むよ」

藍里(やったついに・・・アイドルになれる)

笹本「CDデビューは大体・・・そうだな6月くらいか」

藍里「ろ、6月!!!!」

藍里「そんなの遅すぎる!!!明日せめて1週間以内!!」

笹本「無茶を言うな、こっちも早くデビューさせたいのは山々だが色々ある」

藍里「・・・・・・・」

笹本「それが不服なら別の事務所にでも行くんだな、もっともそんな事務所は何処にもないが」

藍里(6月・・・)

自分の体でも分かっている。もう6月には持たないと・・・・もうすぐだと・・・・

人間の生涯には春夏秋冬があり、短い生涯や病床で死ぬ者にもそれなり春夏秋冬がある。
私の春がアイドルになることだとしたらそれを諦めるのが夏・・・そして・・・晩秋が訪れ・・・・冬がくる

藍里(諦める・・・もう諦めよう。)

藍里「本日はわざわざ、ありがとうごさいました。私にはアイドルは荷が重すぎました」

藍里「アイドルにはなりません」



夜空(諦める・・・それはもう藍里ちゃんは・・・)

藍里ちゃんの青春は終わったんだ。もう終末に向けて向き合い始めたという事

悠哉(お疲れ様)

最後はどうなるかは知らないが、足掻くことを止めた。無理だと感じたのだろう

悠哉(残念だが仕方がないことだ。病気も運という事・・・・)

藍里(今日はもう帰って寝よう)

後の事は考えていない・・・普通に生きて普通に死ぬ。それだけだ

・・・・・・・

?「勿体ない・・・」

765プロ コンサート会場

赤羽根P「準備がオーケーか?」

我那覇響「えっと・・・最初の曲がTHE IDOLM@STERでその次がGO MY WAY!!で・・・」

萩原雪歩「うぅ、緊張してきました~」

双海真美「うんうん、今日は今までの集大成たでからねぇー、頑張らないと」

菊地真「それなのに美希は寝ている」

星井美希「zzzzzzzzzz」

水瀬伊織「いつもの事じゃない、本当にマイペースね」

高槻やよい「うっうー、羨ましいです」

秋月律子「ほら美希、起きなさい」

ギュッ

美希「痛いっ、耳を引っ張らないでほしいの」

律子「少しは寝ないで手伝いなさい」

双海亜美「トイレってどこ?」

三浦あずさ「あそこにあるわよ。もしよかったら案内するけど」

天海春香「みんなそわそわしている。ドキドキしてきた」



四条貴音「小鳥嬢、何か手伝える事はありませんか?」

音無小鳥「うーん。取り合えずは無いです」

貴音「そうですか・・・」

貴音(何かできる事は・・・・)

千早「はぁ・・・」

貴音「千早、何をため息をついているのですか?」

千早「最近誰かが私の周りを張り込んでいるの」

貴音「・・・・・・」

貴音「961ぷろだくしょんの仕業ですか」

千早「まだ確証はないけど、可能性はある。少し前に週刊記事で私の過去についての記事を書いたりしていたから」

千早(仲間のおかげで立ち直れたけど、母や父・・・弟についてはもう触れてほしくない)

貴音「懲りないようなら私が退治します」

千早「ありがとう四条さん」





プルルルルルルルルルル

千早「スマホから電話、しかも非通知」

最新の携帯電話は使いづらい、昔の方が良かった

千早「使い方は・・・えっと・・・・使い方」

貴音「ここをすらいどさせるのです。」

貴音「しかし非通知なら出る必要もありません」

千早「一応は出る」

スゥッ

千早「はい、如月です」

●「・・・・・クキキキ、ヒヒヒヒ」

千早「・・・・・・」

千早(いたずら電話・・・・しかも悪質な)

●「やっと声が聴けた。何年ぶりだろう」

千早「誰ですか?」

●「忘れちゃったのかな・・・千早お姉ちゃん」

千早「!!!!!!!」


千早「・・・・・・」ガクカグ

●「ずっとずっとずっと話せる日。待ってた」

千早「あっ・・・・」

●「報いは必ず受けてもらう」

千早「・・・・」

●「いずれ目の前にも姿を見せるよ。今だってもう会場の目の前に来ている」

千早「!!!!」

タッタッタッタ

貴音「只ならぬ雰囲気・・・いったい何が」

・・・・・・

会場入り口

千早「・・・・・どこ。どこにいるの!!!」

●「さぁ、どこにいるかな?後ろかもしれないし前かもしれない」

千早「くっ・・・・」

千早(一体どこに・・・どこに・・・・)

悠哉「夕方からがライブだったのか」

夜空「うん、そうだよ。知らなかったの?」

悠哉「朝からだと思っていた・・・なんだ普通に大丈夫だったんだ」

夜空「私も入っていいんだよね」

悠哉「ああ、このチケットは2名まで入場できる」

夜空「ありがとう」

悠哉「いいよ。周りを見てみろ。カップルだらけだ・・・一人で行く方が恥ずかしい」

夜空「そうだね」

夜空「ん・・・あれって千早さん」

千早「どこにいるの!!!」

千早「居ない・・・いない・・・」

タッタッタッタ

悠哉「何か忙しいそうだね。やっぱりライブまで時間が無いからか」

夜空「まぁ会いたいなら終わってからにしたほうが良いね」

悠哉「・・・・」

夜空「悠哉君?」

悠哉「あっ・・・あ・・・・・」

悠哉「なんであいつがここに」

夜空「あいつ?」

悠哉「・・・・・」

タッタッタッタ

夜空「ちょっと悠哉君!!!!」

悠哉「アイツがここに居るはずが」

悠哉「似ている。凄く似ている」

悠哉「どこだ!!!」キョロキョロ

悠哉「見失ったか・・・・」

悠哉「くそっ」

ドンッ

?「きゃっ」

悠哉「ごめんなさい」

?「大丈夫か由愛!!!!」

由愛「うん・・・巴さん・・・平気」

巴「おい、気を付けろ」

悠哉「本当に悪かった不注意だった」

巴「まったく」

?「まったく過保護なんだから」

?「うん、そうだね」

巴「・・・・飛鳥、紗南。もうすぐライブが始まるけぇ、早くいくぞ」

飛鳥「了解」

紗南「楽しみだなぁ」

・・・・・・・

卯月「・・・・・いらっしゃいませ」

客「ちょっとこの前買ったシャープペンシル、不良品だったんだけど」

卯月「申し訳ごさいません」

客「分かってるの?」

卯月「すぐに新品と取り替えます」

卯月(なんで土曜日にバイトをしなきゃいけないんだろう)

一応妹の補助金は貰っているが生活をするだけで精一杯、娯楽品を購入するにはバイトをするしかない

卯月(夢の中では妹なんて存在しない・・・・それに親も生きている)

卯月(現実はアイドルにもなれない、親はいない・・・居るのはお荷物のゴミ)

卯月(一生面倒を見るのは嫌、適当に捨てたい。誰か引き取ってくれないかな)

・・・・・・・・

卯月「そろそろ休憩の時間」

卯月(でも休憩できた事はない)

先輩A「おーい、島村すまんがそのまま続けてくれ」

先輩B「よしっ今日は徹底的にモンスターを狩るぞ」

後輩A「良いんですか?島村さんに任せて」

先輩B「良いんだよ、そのおかげで俺たちは働かなくても給料をもらえる」

卯月(上の人に告げ口したいけど・・・問題を起こしたくない。給料は良い)

卯月(はぁ・・・765プロのライブに行きたいなぁ)

765プロ ライブ会場

ウァァァァァァァァァァァ

ガンバレェェェェェェェェェェェェ

悠哉(結局はアレは見間違えだったのか・・・)

夜空「さっきの曲良かったよね」

悠哉「あぁ」

夜空「次は千早さんだよ」

悠哉「何の曲を歌うんだろうね」

夜空「青い鳥じゃないかな」

千早「・・・・・・」

夜空「きたぁぁぁ」

悠哉「おぉぉぉぉぉぉぉ」

千早「今、ここで新曲を発表します」

観客「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉお」

観客「新曲だと」

ザワザワザワザワ

千早「曲名は『手紙を書くの』・・・・歌詞も私が考えました」

千早「聴いてください」

千早「・・・・・・・・」スゥー

千早「うまく言えない君に届けたい言葉があるのこの便箋にのせて~」

千早「書き直さないように気持ち丁寧に選ぶの」

千早「朝になって読み返しても 少し照れるけど大丈夫」

千早「季節が変わること心に響くこと」

千早「ひとつひとつ整理して綴った想いはどう伝わるかな?」

悠哉「良い歌詞じゃないか・・・凄い・・・」

千早「今何処にいてどんな表情して読むのかな」

千早「君は何を感じてるかな」

千早「言葉と言葉行間に秘めた本当の気持ち感じてほしいの」

千早「大切な君に届け~」

夜空「まさに名曲だね」

●「名曲・・・確かに名曲ですけど歌っている人が問題有り」

悠哉「ん?」

●「あの顔見てください。とても幸せな間抜けな顔・・・ヘラヘラしている・・・・人の犠牲の上に立っているくせに」

悠哉「・・・・・・」

悠哉(何を言っているんだコイツ。痛い人だなぁ)

夜空「・・・・・失礼だけど千早さんが犠牲の上に立っていてどこが悪いの?」

夜空「あんなに苦労しているのに、両親の問題・・・弟の死」

夜空「乗り越えて頑張っている人をそうやって悪く言うのは私は好きじゃない」

●「・・・・・・・」

●「一応はファンの方もいるって事ですか・・・」

●「不愉快にしたことは謝ります」

悠哉「まぁアンチがいるの仕方ないよ」

悠哉「それで君はどのアイドルが好きなんだ?」

●「北沢志保」

悠哉「北沢志保?」

夜空「765プロダクションに居る子だね」

夜空「あんまり売れてはいないけど」

●「彼女は765プロに2年もいる・・・・それなのに活躍は出来ていない」

●「765プロという大きな車輪の下に埋もれている」

悠哉「要するに底辺や負け組が好きって事か」

●「・・・・・・否定はしない」

●「下にいる人たちにも目を向けることも必要」

●「アイドル界には毎年何千、何万と新しいアイドルが来る」

●「有名になれるのは一握り」

悠哉「だけど下ばかり見ても良いことは無い、バランスが大事だ」

●「でも・・・それじゃあ切ないよ」

悠哉「・・・・・」

・・・・・・・・

夜空「何だったんだろうね悠哉君」

悠哉「おそらくは底辺の生活をしてきた、負け続けた人間」

悠哉「栄光を掴めたら変われると思う」

夜空「でもちょっと千早さんに似ていたような気も」

悠哉「だとしたら心の底では尊敬しているのかもね」

悠哉「次は我那覇響さんだ」

悠哉「そして四条貴音さん・・・・」

夜空「四条さんのソロは見逃せないね」



●「・・・・・・」

出しゃばりすぎたか。少しは反省しよう

聡美「へぇー来ていたんだ」

●「近藤聡美・・・」

聡美「やっぱりお姉ちゃんの事が気になるのかな」

●「・・・否定はしません」

●「今日は下見に来ただけです」

聡美「下見?」

●「私はアイドルとしてデビューして愚かな姉に勝利する事、そしてその後全てを公表する」

●「どんな事をしたのか」

聡美「だったらウチに来てよ」

●「もう決まっています、コスモプロダクションです」

聡美「あははは、またあそこか・・・いい人材を取る」

・・・・・・・

竜胆「やっと着いた・・・・東京って迷うよ」

竜胆(香川の田舎者が暮らしていけるかな)

美波「竜胆、もう待ったよ」

竜胆「ごめん、電車を間違えちゃって」

美波「765プロダクションのライブ。前半が終わった」

竜胆「えぇー」

美波「新曲もあったりして凄くよかったのに」

竜胆(もう少し予習してたから来るべきだった)

竜胆「ご飯も食べずにここに来たから、何か買ってくるよ」

美波「私もお腹が空いたからついでにお願い」

竜胆「うん」

・・・・・・

竜胆「何にしようかな」

「ウチはタコ焼きが食べたい!!!」

「美玲、こんなトコでたこ焼きを食べるのはコスパ悪いで」

美玲「なら亜子は何が食いたい?」

亜子「せやなぁ~ここは焼きそばがお得や」

「焼きそばですか・・・」

「むーりぃ」

亜子「何や小梅も乃々も食べたくないんか?」

美玲「タコ焼きで決まりだ」

亜子「・・・・・・」

竜胆「・・・・・僕もタコ焼きにしよう」

竜胆「はい、たこ焼き」

美波「ありがとう・・・」

竜胆「頂きます」

美波「いただきます」

竜胆「・・・・・・」モグモグ

竜胆「うまい」

美波「確かに美味しい」モグモグ

竜胆「今度部活のみんなにも紹介しよう・・これはおススメだね」

美波「今日の弓道大会はどうだったの?」

竜胆「負けた・・・ダメだった」

美波「そうなんだ」

竜胆「僕のせいだ・・・・僕が不甲斐ないから」

竜胆「・・・・・自分の事しか考えていなかった」

竜胆「僕は弓道に向いていないのかもしれない」

美波「そんなこと無いよ。竜胆はちゃんと頑張っている」

美波「私なんてすぐ辞めた。ラクロスだって長続きしなかったし・・・それに・・」

美波(アイドルだって辞めようと考えているのに)

美波(私には何がしたいのか分からない)

竜胆「いや、姉さんは凄いよ。アイドルで頑張っているのだから」

美波「それなりには・・・」

美波(勿論仕事なんて無いけど)

竜胆「そう言えば結城先輩はコスモプロダクションに入ったみたい」

美波「そうなの」

竜胆「そして妹の晴もアイドルとしてデビューするかも知れない」



美波「じゃあもう1人の・・・」

竜胆「いや、多分やらないと思うよ。部活で忙しいから」

美波「勇者部だっけ?」

竜胆「そう」

美波「まだ毎日清掃とかしているのかな」

竜胆「しているよ。この前も朝から溝掃除、川の清掃・・・」

竜胆「タバコのポイ捨てまで注意していた」

美波「東郷あいさんが961プロで結城家の姉がコスモプロダクションで・・・」

竜胆「乃木の家も確か姉が居たんだよね。会ったことは無いけど」

美波「私も近所付き合いはしていたけど会ったことは無い」

竜胆「1度は会ってみたいなぁ・・・・」

香川

ここに一人の女がいる。名は乃木若葉・・・今はまだ四国という辺境の土地で力を持て余している

乃木若葉「zzzzzzzzz」

若葉「20時!!!」

若葉「10分の睡眠が1時間も寝ていたとは・・・もっと精進せねばな」

若葉「さて風呂に入り、ストレッチをして寝よう」

若葉「四国」

私は生まれた時から一度も外の世界を見たことはない。四国という土地に縛られている
香川が嫌いということはない。むしろ好きだ・・・うどんは毎日食べても飽きない

若葉「もっと広く知りたい、この四国の先に広がっている世界を」

若葉「中学を卒業すれば上京する」

若葉「それまでは鍛える事、対応できるように」

・・・・・・

雪歩「言いたいことさえ言えない私だけれど」

雪歩「もし恋愛するなら第一候補はいるの」

悠哉「・・・・・」

悠哉「アイドル・・・」

悠哉「なぁ夜空、やっぱりこのままではいけないと思う」

夜空「何が?」

悠哉「金城藍里・・・・このまま死なせる訳にはいかない」

悠哉「ライブでも開催しようと思う」

夜空「ライブ?」

悠哉「大きな規模でやるわけじゃない。少人数でもいい。」

悠哉「金城藍里のライブやってみようよ」

悠哉「問題は最後まで歌えるかどうか・・・だけど・・・そんなのは関係ない少しだけでも良い」

夜空「・・・・・・」

悠哉「まずは観客集めだ。金城藍里と仲の良い人物はは?」

夜空「四季病院の患者さんたちとは仲が良いね。それと」

夜空「さっきも何人か友達が来ていたけど」

悠哉「その人たちに会ってみよう」

悠哉「行こう」

夜空「待って、次は最後に千早さんのソロがあるんだから」

悠哉「そうだ。まだライブは終わっていなかった」



観客「最後は絶対、蒼い鳥だな」

観客「それの為に来たんだから」

観客「もう待ちきれねぇ」

ザワザワザワザワ

千早「・・・・・・・」

千早(最後の時・・私が締めを飾る・・・失敗は許されない)

千早「よしっ」

悠哉「うぉぉぉ千早さん」

夜空「トリを飾るのは蒼い鳥だよね」

ザワザワザワザワ

美波(・・・・私もいつかは・・・)

竜胆(如月千早、初めて生で見る)

●「・・・・・・」

飛鳥「どんな景色を見せてくれるか」

巴「ちゃんと見ておけ。この姿」

由愛「うん」

紗南「おっ、そろそろガチャ引こう」

巴「ゲームせずにちゃんと見ろ!!!」



千早「・・・・・」スゥー

「おい!!!!誰か倒れているぞ」

「血を流している」

「救急車だ!!!!」

ザワザワザワ

悠哉「なんだよ。こんな時に・・・」

夜空「誰だろうね」

千早「・・・・・」

千早(一体だれが・・・・)

千早父「ぅぅ・ぁぁぁ」

千早父「」バタンっ

千早「お父さん!!!!!!」

観客「何!!!千早の親だと!!!」

赤羽根P「皆さん落ち着いてください」

小鳥「取り合えず留まってください」







・・・・・・・

悠哉「ナイフで刺されて、おそらくは死んだだろう」

夜空「死んだって、まだ分からないよ」

悠哉「深くまで刺さっていて助かる見込みは無い」

悠哉「明日のニュースのトップになるな」

悠哉(問題は誰が殺したか)

千早さんはライブが始まる前の様子がおかしかった

夜空「帰りは遅くなりそうだよね。色々警察の方の取り調べもあるし」

悠哉「のんびり待とう」

悠哉「待っている時間に金城藍里の友達と会おう」

夜空「でも人が多いから見つかるかどうか」

飛鳥「うーん。誰にしようかな」

悠哉「時間はたっぷりある」

飛鳥「うーん」

ドテッ

悠哉「おっとごめんなさい」

飛鳥「今度は僕とぶつかるとは」

悠哉「さっきの」

夜空「藍里ちゃんの友達の飛鳥ちゃんだよ」

悠哉「この人が」

飛鳥「丁度いい、ちょっと来てよ。今から勝負するんだ」

悠哉「勝負?」

飛鳥「そう、ただの暇つぶしにね」

・・・・・・

飛鳥「連れてきた。頼りになるかは分からないけど。身を任せることにする」

巴「お前はさっきの」

由愛「・・・・・」

紗南「もう10連ガチャを引くぞー」

夜空「藍里ちゃんは2つのグループに居るんだ。一つはここ。もう一つは・・・」

美玲「おい飛鳥!!!こっちも連れてきたぞ」

乃々「・・・・・」

小梅「勝てると思います・・・」

亜子「フフフ、今日は勝で」

竜胆「なんだ。いきなり連れられて」

美波「まぁ、どうせ待たないといけないから良いじゃない」

飛鳥「今からお兄さん達で腕相撲の勝負をしてもらいます」

美玲「勝った方には賞金がもらえる」

悠哉「なんだそりゃ」

夜空「新田美波さんだ」

悠哉「本当だ、この前はありかどうごさいました」

竜胆「この前?」

美波「えっと・・まぁ色々あったの」

竜胆「僕は弟の新田竜胆、よろしく」

悠哉「乙倉悠哉だ」

夜空「乃木夜空です」

美玲「悠哉というのか・・・・オマエは許さない。」

悠哉「面識あったっけ?」

美玲「何をしたか忘れたわけじゃないだろうな!!!」

悠哉「まったく覚えてない」

夜空「日野茜先輩の妹なんだ」ヒソヒソ

悠哉「!!!!!!!」

悠哉「あっ・・・・・(察し)」


美玲「人生が無茶苦茶になった。」

悠哉「悪いのはそっちだろ。」

美玲「お姉ちゃんは関係なかった!!!!」

悠哉「関係ないでは済まないこともある。つるむ仲間次第ではこうなる」

美玲「くっ・・・」

飛鳥「諦めな、天は味方をしなかったのさ」

美玲「うるさいうるさいうるさい」ポロポロ

飛鳥「さぁ、始めようよ。」

竜胆「・・・・・よくわからないけど。少女を泣かすのは良くないよ」

悠哉「自業自得だ」

竜胆「この勝負僕が勝つ。泣かせるような男には負けたくない」

悠哉(面倒な人がまたここに)

↓コンマレス
1~50 悠哉勝利 51~100 竜胆勝利

竜胆(くっ・・・強い。なんて力なんだろう)

悠哉「竜胆だっけ・・・弓兵だな。弓の経験者」

竜胆「どうしてそれを・・・」

悠哉「手で分かる」

竜胆「くぅぅぅぅぅぅ」

悠哉「そろそろ終わらせよう」

ガシッ

悠哉「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」

バンッ

竜胆「負けた・・・」

飛鳥「やっぱり僕が見込んだとおり、勝ったか」

悠哉「ふぅ・・・」

竜胆「負けてしまった・・・・ごめん」

亜子「いや、アタシらこそ無茶を言って」

小梅「・・・・・・」

乃々「・・・・・・」

美玲「ウチはお金を持ってない!!!」

巴「負けることも想定しないで勝負に挑むとは、タワケとしか言いようがけぇ」

紗南「そうそう、リスクを考えないと。ガチャを回すときも考えてやっている」

由愛「うん・・・・・・」

悠哉「そう言えば勝てば何が起こるんだ?」

飛鳥「明日、また連絡するよ。勝利の美酒は格別に美味しいから絶対に来てね」

悠哉「分かった」

腕相撲対決の報酬は明日判明することとなる





悠哉「なんか変わってるなあの人達」

夜空「ああやっていつも対決しているんだ。でも仲は悪くない」

悠哉「うん、百合百合してて良さそうじゃん」

夜空(また始まった)

悠哉「夜空はどの組み合わせにグッと来た?」

夜空「えっと・・・そうだね。うん」

?「あれ、乃木と乙倉じゃん」

悠哉「筮か」

筮・・・バスケ部所属の将来有望な選手だ

筮「ライブに来ていたんだ。こんな結末になるなんて正直驚いている」

悠哉「うん、確かに」

筮「・・・・2人で来たの?」

悠哉「ああ、そうだよ」

筮「もしかして付き合っている。」

悠哉「はははは、まさか」

夜空「うん、それは無いかな」

悠哉「如月千早さんにライブチケットを貰ったんだ。ペアだからさ・・・一人で行くのは寂しいからって誘っただけ」

悠哉「ほらっカップルとか多かっただろ?」

筮「本当にそれだけか~」

夜空「うん、恋愛感情は無いよ」

筮「まぁ、そういうことにしておこう」

悠哉「筮は一人で来たのか?」

筮「愛野先輩と行けば良かったけど」

筮「忙しくて叶わなかった」

?「ぷくくくく代わりに私が来た」

悠哉「誰・・・この人」

夜空「中等部の米徳奈々未。もの凄い性格が悪くて評判は悪い」

性悪女として嫌われている。友達も居ない

米徳奈々未「ぷっくくくく、最高のショーを見せて貰ったよ」

筮「最低な奴だとコイツは、刺された男を写メに残したり笑ったり・・・屑だ」

筮「噂通り性格が悪い。本当は違うと思っていたけど・・・」

悠哉「そんなに楽しかったのか?」

奈々未「当たり前じゃん、あんなに苦しそうに血を流して馬鹿みたい」

奈々未「それにあの如月千早の間抜けな顔もバッチリ撮れたし・・・今日は寝られない」

悠哉(この人は・・・・)

↓コンマレス

1~50 哀れだと思う 51~100 気の毒だと思う

悠哉(哀れだと思う。親は何を考えて育てたのか・・・それとも・・・・)

夜空「これから事情聴取が始まるみたいだよ」

悠哉「ああ・・そうか・・・」

結局帰れたのは夜遅くだった。如月千早さんの父親はの死亡が発表された

・・・・・・・・

四季病院

ニュースキャスター「会場で刺されて殺されたのはアイドルの如月千早の父親です」

藍里「・・・・・」

藍里「大変な事になってる」

▲「早く寝ないと体に毒です」

藍里「これ、アンタの犯行?」

▲「さぁどうでしょう」ニヤニヤ

藍里「復讐する気持ちは分からなくはない。でも・・・悲しすぎる」

▲「悲しいのは悪が生き延びる事。それが一番辛い」




4月23日(日)

チュンチュン

悠哉「zzzzzzzzzzzzz」

あやめ「起きてください。起きてください・・・・」

悠哉「まだ7時だ・・・・お休み・・・」

あやめ「布団を干すんです!!起きてください」

ユサユサ

悠哉「もう寝るじゃ、眠たいんじゃ」

悠哉「zzzzz」

あやめ「・・・・・」

あやめ「今すぐ起きないとベットの下にある本を処分しますよ」

悠哉「やめろぉぉぉぉぉ」

あやめ「やっと起きました」

悠哉「くっ・・・・」

あやめ「さぁ着替えて朝ごはんを食べてください」

悠哉「・・・・・」

あやめ「男の臭いがします」クンクン

悠哉「よく嗅ごうとするな・・・」

あやめ「悠哉殿、わたくしは乙倉家に奉公している身。何でもやれと言えばやります。今すぐ脱いで夜の相手も・・・」

悠哉「夜の相手かぁ・・・うーん。是非今夜してもらいたいな」

あやめ「えっ////」

悠哉「待っているよ。是非来てくれ」

あやめ「あの・・・えっと・・・・////」

あやめ「//////」

バタンッ

悠哉「さて・・・ベッドの下にある本・・・・」

悠哉「『男子禁制。百合百合天国』」

悠哉「の間に挟んでいる・・・・」

ペラッ


悠哉「これを使う。李衣菜・・・力を貸してくれ。」

・・・・・・・

数年前

李衣菜「うーん、作詞や作曲って大変だね」

悠哉「まだやっていたのか」

李衣菜「将来はアメリカでロックスターになる。その為には一人でなんでも出来ないと」

李衣菜「ロックで世界を救いたい。みんなに笑顔にしたい」

悠哉「無理だな、みんなに出来ない。音楽を聴くより明日の飯を確保するのに必死な人もいる」

李衣菜「だったらビックスターになってまずはその人達を養う。そして私の音楽を届ける」

悠哉「アメリカンドリームを掴むのは至難の業って聞く」

李衣菜「諦めることはよくない。絶対に出来ると思わなきゃ何だって出来ない」

李衣菜「私は絶対に成功させる」

悠哉「・・・・・・・・」

・・・・・・・・

悠哉「李衣菜、お前が今生きていたらどうなっていたのか。」

悠哉「時代と場所が悪かった」

悠哉「でも李衣菜の意思は生きている・・・・お前の残してくれたこの曲がある」

リビング

ガチャッ

悠哉「朝ご飯はなんだう」

悠貴「あっ、悠哉兄さんおはようごさいます」

悠哉「悠貴おはよう」

悠貴「今日の朝ご飯は私が作りました」

悠哉「悠貴が作ったのか!!!」

悠貴「はい」

悠哉「どれだ」

悠貴「これです!!!」

悠哉「・・・・・・これが料理なのか」

グチャグチャでめちゃくちゃだ

悠哉「頂きます」

悠哉「・・・・・・」

悠哉(味は悪くない・・・・)

悠貴「良かった・・・頑張った甲斐があります」

悠貴「痛っ」

悠哉「どうした」

悠貴「なんでもありません」

悠哉「見せてみろ」

悠哉「火傷じゃないか・・・あやめさん!!ちょっと来てくれ」

・・・・・・・・・

あやめ「火傷・・・」

悠哉「ああ、手当はしておいた」

あやめ「どうしよう・・・絶対にバレたら絶対に殺される・・・・」ガクガク

あやめ「私が居ながら、悠貴お嬢様の怪我をさせてしまった」

あゆめ「どうしよう・・・・・」ポロポロ

悠哉「落ち着け、誤魔化すしか無いだろ」

悠哉(乙倉家当主、乙倉雪菜は妹に対してもの凄く甘い。その為に少しの怪我でもすれば大騒ぎだ)

悠哉「何が何でも隠し通せ、悠貴にも秘密にして貰う」

あやめ「うぅ・・・」

悠哉「自分もできる限りは協力する」

あんまり怒られている現場は見たくない





ピンポーン

悠哉「誰か来た」

悠哉「はい!!!」

ガチャッ

飛鳥「随分探したよ。ここが君の居場所なんだね」

悠哉「君は・・・昨日の」

飛鳥「僕の名前は飛鳥だよ。運命の出会いをしたんだからもっと喜ばないと」

悠哉「何の用だ。こっちは忙しく」

飛鳥「昨日のお礼だよ。勝者には褒美が受け取れる」

悠哉「?」

飛鳥「君は選ばれた存在なんだから誇っても良い」

飛鳥「取りあえず来て」



島村邸

卯月「・・・・・・・」イライラ

卯月「まだ怒りが収まらない」

私の無実が証明されたが、ただ先生達は謝りに来ただけ

卯月「私の貴重な時間を返せ!!!!!」

むつみ「・・・・・・」モグモグ

むつみ(怒っている。もの凄く)

ポロッ

むつみ「あっ・・・」

卯月「ご飯を床に落とすなとあれほど言ったよね?」

むつみ「ごめんなさい、ごめんなさい」

卯月「自分の舌で綺麗にしろ!!!」

ボコッ

むつみ「ぁぁぁぁぁぁ」

卯月「いちいち大声を出すなとも教育したはずだけど?」

ガシッ

むつみ「ごべんなさいごべんなさい」ポロポロ

卯月(本当に無能で価値の無い人間だ。社会のお荷物という自覚が足りていない)

卯月(人の力を頼らなければ生きていけないのに)



千早のマンション

千早「父さん・・・・」ポロポロ

父が亡くなった。誰かに殺された・・・

千早「今日は仕事を休ませ貰った・・・」

千早「早く犯人を捕まえて」

プルルルルルルルルルルル

プルルルルルルルル

千早「電話・・・・」

ガチャッ

千早「はい」

●「グッドモーニング、お姉ちゃん」

千早「!!!!!!!」

千早「もしかして貴方が殺した・・・・」

●「くくくくっそう思いたいなら勝手に」

千早「自首して・・・いまならまだ間に合う」

●「何を言っているのかな。まだ2人残っているのに」

千早「2人・・・」

千早「まさか母を」

●「許さないから、アンタ達がやってきたことは」

千早「私はどうなっても良いから、母は殺さないで!!!」

千早「お願い」

●「・・・・・・」

●「遅いよ・・・後悔しても遅い」

●「それじゃあ」

ガチャリ

ツーツー

千早「なんとかしないと」

千早「母に連絡」

ピポパポ

プルルルルルルルルルルル

「ただいま電話に出ることが出来ません」

千早「どうしてこんな時に」

香川県

若葉「ゴホンッ、私を呼び出して何のつもりだ」

晴「今日は日曜日だぜ、別に良いじゃ無いか」

若葉「色々することがある。鍛錬や勉強・・・・そして部活動」

晴「だったら今日は姉貴達は遊園地に行っているのに行かないのか?」

若葉「・・・・」ピクッ

晴「知らなかったのか・・・可哀想に、ハブられているんだな」

若葉「遊園地などいつも行ける。それよりも体を作ることの方が大切だ」

晴「まぁ、今日は俺と一緒に買い物に付き合ってくれ」

若葉「買い物」

晴「そう・・・上の姉と同じくコスモプロダクションってアイドル事務所にところに入ることになった。」

晴「これからは女の子らしい服装を着るようにと強要されて」

若葉「女性らしさか・・・晴には似合っていると思うぞ」

晴「そうか?」

若葉「ああ、とても」


若葉「是非アイドルとして頑張ってくれ。応援している・・・ファン1号だ」

晴「・・・・・・」

晴(いつ見ても凜々しくてカッコいい。オレは若葉さんみたいな女性に憧れる)

若葉「時間が無い。買い物に行くならさっさと済ませよう」

晴「ああ・・・」

若葉(遊園地・・・私も行きたかった)

駄菓子屋

悠哉「ここはどこだ」

夜空「悠哉君も駄菓子屋来たんだ」

飛鳥「そう、ここはエデンの園・・・遠慮無く買っても良い」

巴「お代は昨日負けた奴らが払うけぇ、心配するな」

由愛「・・・・・」

紗南「大量に買うよ」

美玲「オマエら、少しは遠慮しろよ」

小梅「貯金が無くなります」

乃々「あぁ・・・せっかくゲーム買おうと思ったのに・・・」

亜子「負けたから仕方ないんやね」








悠哉「・・・・・・・・」

夜空「どうしたの?」

悠哉「駄餓死なんて食べているのか。みんな」

夜空「うん、小学校の帰りによく食べたよ」

悠哉「駄餓死を?」

夜空「そうだけど」

悠哉「そうなのか・・・・・・」

悠哉(駄餓死なんて簡単に食べるものじゃ無いはず)

由愛「・・・・・・」

夜空「私はうまい棒が好きだな」

悠哉「ちょっと待ってこれが駄餓死なのか」

悠哉(意味が違うのか)

どうやら勘違いをしていた。駄餓死じゃなくて駄菓子らしい

悠哉(びっくりした)

由愛「飛鳥さん」

飛鳥「どうしたんだい」

由愛「駄菓子って言葉に他に意味があるのですか?」ボソッ

飛鳥「大衆的な菓子って意味だけど、もう一つ漢字違いであるって聞いた」

飛鳥「無駄餓死者・・・略して駄餓死って使う国があるみたい」

飛鳥「よく分からない」

由愛「ふーん・・・・」

30分後

美玲「・・・・・・・お金が無くなった」

夜空「良いのかな。本当に私達も買っちゃって」

飛鳥「お姉さんは遠慮しすぎだよ。五〇〇円しか買っていない」

飛鳥「お兄さんなんてもっと買っているのに」

悠哉「5000円分買った。どれもこれも斬新すぎて面白い」

夜空「あはは・・・」

夜空(少しは限度と言うものを学ばないと)

紗南「お金があればある分だけガチャを回すタイプだね」

悠哉「自慢じゃないが貯金はしない!!!」キリッ

悠哉「待てよ・・・何か忘れている」

悠哉「あっ」

悠哉「こんな事をしている場合じゃない!!!!」

悠哉「みんなには力を貸してほしい。金城藍里の友達なんだろ?」

巴「力を貸せとはどういう事じゃ」

亜子「確かに重病なのはわかっているけど・・・」

悠哉「ライブを行うんだよ。金城藍里のライブコンサート」

悠哉「アイドルになりたがっていた金城藍里には悔いが残っているはず。だとしたらやはりライブくらいは開催しようよ」

小梅「・・・・・・・」

美玲「ふんっ、簡単に言うな。藍里の体調とかいろいろ考えろ」

悠哉「考えるのはそっちだと思うぜ」

美玲「何だと」

悠哉「金城藍里とは友達なのか?」

美玲「当たり前だ!!!病気になる前から遊んでいる」

小梅「美玲は一番付き合いが長い」

悠哉「ならアイドルになりたがっていることも知っているな」

美玲「結局はかなわなかった夢・・・応援はしていたけど」

悠哉「なら死ぬ前にステージ立たせる。夢を叶えさせなければ後悔する」

美玲「藍里がか・・・」

悠哉「どっちもだ」

悠哉「今はまだ良いかもしれないが10年・・・いや1年後には、やっておけば良かったと後悔する日は来る」

美玲「・・・・・」

悠哉「1人でもやる。今から四季病院へ行き・・・金城藍里と話し合う」

悠哉「駄菓子はありがとう」

悠哉「それじゃあ」

タッタッタッタ

夜空「・・・・・」

夜空「行っちゃった」

四季病院

医師「金城藍里、彼女はおそらく今日か明日が峠だろう」

看護師「!!!!」

医師「何を驚いているんだ」

看護師「あっさりと言うんですね」

医師「君は入ってきたばかりで金城藍里の担当になった」

医師「ここでは何人もの若い命が死ぬ。気にしていたらきりが無い」

看護師「・・・・・」

医師「それじゃあ任せたよ」

看護師「・・・・・・」

看護師「私も・・・・死に慣れるのかな」

ガチャッ

藍里「おはようごさいます」

看護師「どう?気分は・・・」

藍里「不思議と体が楽・・・・どこも痛くない」

看護師「本当に」

藍里「いよいよ死が近づいている。もう死ぬって」

看護師「そんなことないわ、きっとこれから」

藍里「両親も同じ病気だった・・・死ぬ前は体が痛くなくなる」

看護師「・・・・・・」

藍里「最後は伸び伸びと過ごさせ貰う」

ガチャッ

悠哉「金城藍里、死ぬのはまだ早い」

藍里「貴方は・・・」

悠哉「アイドルになるのは失敗した。残念だった」

藍里「何が言いたいの?」

悠哉「ライブを開催しようじゃないか」

藍里「ライブ・・・・」

悠哉「君はアイドルだ。これから乙倉プロダクションのライブを開催しようと思う」

悠哉「規模は・・・小さいがそれでもライブはライブ」

藍里「乙倉プロダクションって」

悠哉「たった今作った。アイドル今のところ君一人。エースだ」



藍里「・・・・・・」

悠哉「ちなみにもし承諾してくれるなら、この曲をプレゼントする」

悠哉「ほらよっ」

藍里「これって・・・・世に出回っていない曲だ」

悠哉「そう、まだ手回っていない」

藍里「先輩が作ったのですか?」

悠哉「ウチのプロダクションには優秀な人材がいてね。」

悠哉「やってみるか?」


藍里「・・・・」

藍里(アイドルになることは諦めていた)

藍里(歌うことも諦めていた)

藍里(だけどこの曲を見たとき、歌ってみたいと思った)

藍里「やってみたい。最初で最後のステージだけど」

悠哉「決まりだな、早速準備に掛かろう」

藍里「ステージで死ぬつもりで頑張る!!!」

看護師「藍里ちゃん・・・・」

悠哉「できる限り人は集めてくる」

乙倉邸

悠哉「ただいま~」

自分より交友関係の広い姉さん藍子たちに頼む方が良いな

あやめ「・・・・・クズンッ」

悠哉「どうしたんだあやめさん」

あやめ「うぁぁぁぁぁぁぁん」ポロポロ

悠哉「まさか」

雪菜「悠哉・・・ちょっと来なさい」

悠哉「ば、バレたのか」

悠哉(隠し通せるわけが無かったか)

雪菜「悠貴が火傷を負った。どうして?」

悠哉「料理をしたから」

雪菜「家には貴方とこのあやめが居たはず・・・なのにどうして」

雪菜「どうして?」

雪菜「・・・・・」ギロッ

悠哉「不注意でした。ちゃんと見ておくべきでした」

悠哉「これからはちゃんと見ておくので・・・・申し訳ごさいません」

悠哉(こういうのは早く謝った方がいい)

雪菜「・・・・・」

雪菜「藍子と悠貴は私達の天使。その天使は大切にしないといけない」

雪菜「今回は貴方は不問にします。でも次は無いと思って・・・・」

悠哉「それじゃあ、あやめさんも」



雪菜「あの子は別、反省文100枚書かせて出来るまで寝かせない」

悠哉「100枚って」

雪菜「乙倉家の面倒を見るためにここに居候させてあげているのに、問題を起こした」

雪菜「それだけの償いはして貰います」

悠哉(可哀想だけど・・・後で駄菓子をあげよう)

悠哉(ごめんあやめさん。助けられなくて)

リビング

敏哉「分かったか、方程式とはこういうことだ」

藍子「ぁりがとぅごさぃます」

敏哉「次は地理か・・・面倒だな」

ガチャッ

悠哉「あっ兄さん、家に居たんだ」

敏哉「たまには休みを家で過ごすのは悪くないかと思った。だが間違いだった」

敏哉「勉強を教える羽目になるとはな」

敏哉「早く寝たい」

悠哉(みんな忙しそうだな・・・頼るのは諦めよう)

悠哉「よしっ、自力で頑張るか」

・・・・・

バタンッ

悠哉「ふぅ・・・」

夜空「悠哉君」

乃々「・・・・・」

悠哉「夜空と・・・」

乃々「森久保乃々」

悠哉「どうしたんだ二人とも」

夜空「協力するよ。どうせ悠哉君だけじゃあ不安だし」

悠哉「ありがとう」

・・・・・・・

乃々「・・・・」

乃々「昔のもりくぼは引きこもりだった・・・」

乃々「友達も居なくて孤立していた。毎日がとても寂しかった」

乃々「金城藍里と出会って変われた」

・・・・・・

藍里「一人で居るときよりもみんなで居る方が楽しい」

藍里「だから一緒に外で遊ぼう」

乃々「・・・・・」

でもその時から彼女病に蝕まれていた

藍里「今は施設で暮らしているんだ」

藍里「親が亡くなっちゃってさ」

乃々「えっ・・・」

藍里「でも寂しくない。友達も一杯居る」

藍里「ぐぅっ、あぁぁぁぁぁぁぁぁ」

乃々「どうしたの?」

藍里「ちょっと痛みがきただけ」

藍里「あたしも親と同じ病気なんだ。桜紋病っていう不治の病・・・・」

乃々「!!!」

藍里「先も長くないんだ。その為には夢を叶える」

藍里「アイドルになるって言う夢を」

乃々(藍里には与えられてばかりだった)

乃々(友人関係・・・遊び・・・)

乃々(恩を返したことは無い。最低な人間だと思う・・・・だから)

乃々「最後に力になりたい・・・」

悠哉「できる限り人を集めよう、観客は沢山居た方が盛り上がる」

夜空「ステージはどこにするの?」

悠哉「ウチの学校で良いだろ(適当)」

夜空「無茶苦茶だ。許可が下りるかな」

悠哉「それをなんとかするんだ」

悠哉「よしっ、早速学校に連絡だ」

悠哉「・・・・誰に許可求めれば良いんだ?」

夜空「取りあえず、先生とか?」

悠哉「よしっ、早速行ってくる」

悠哉「二人はできる限り人を集めてくれ」

乃々「・・・・・・はい」

夜空「一人で大丈夫?」

悠哉「任せておけ」

夜空(心配だなぁ・・・)

トントンッ

悠哉「居るか、出てきてくれ」

トンットンッ

悠哉「一大事なんだ」

ガチャッ

志乃「何・・・せっかく飲んでいるのに」ヒック

悠哉「先生に頼みがあってきた」

志乃「明日にして、休みの日まで先生はやりたくないのよ」

悠哉「・・・・・」

志乃「また月曜日」

バタンッ

悠哉「このバッカスの生まれ変わりが!!」

悠哉「くっそぉ・・・・」

悠哉「学校を借りるのは諦めるか?」

悠哉「いや、諦めてたまるか」

ドンッドンッ

悠哉「どうしても頼みがある。聞かないなら勝手にする」

悠哉「学校のグランドを借りてアイドルライブを開催する!!!」

悠哉「歌うアイドルは金城藍里、乙倉プロダクションのアイドルだ」

悠哉「これを無視しても良いけど、勝手に始めるから」

ガチャッ

志乃「待ちなさい」

悠哉「きた」

志乃「何それ・・・アイドル?乙倉プロダクション」

悠哉「今日作ったアイドル事務所だ。柊先生も入るならどうぞ」

志乃「アイドルって言うのはそう簡単に作れるものでもないしなれるものでもない」

志乃「前川みくちゃんや如月千早ちゃんを知ってるでしょ?苦労して成り上がったことを」

悠哉「そんな事は分かっている。だから先生にお願いしているんだ」

悠哉「学校のグランドを借りてライブ活動をする」

志乃「したければ文化祭にでもやれば」

悠哉「先生、アンタは車輪の下に目を向けたことはあるか?」

志乃「・・・・・?」

悠哉「世の中には車輪の下に埋もれて日の目を見ない人だっている」

悠哉「そりゃあ全員が日の目を見るなんてことは不可能だ。全ては救えない。平等ではない」

悠哉「だけどさ。せめてうちの中等部の生徒の為に何かは出来るはずだ」

志乃「ヘルマンヘッセにでも影響されたのかしら」

志乃「病院へ行った方がいいわ」

悠哉「・・・・・・」


悠哉「・・・・・・・」

悠哉(先生の中でもこの人ならいけると思ったが無理か)

悠哉(学校が借りれないとなると短時間でライブが開催できそうな広い場所を借りるとなると・・・・)

悠哉(公園はゲートボール大会で使えない)

悠哉(体育館や公民館も使用中だ・・・・)

悠哉(・・・・・・)

悠哉(なら別の方法を考えるか)

四季病院

ガチャッ

悠哉「ようっ」

藍里「あっ・・・」

悠哉「場所は決まった。歌う場所はここだ」

藍里「ここ?」

悠哉「そう、中継を行う。動画共有サイトだっけ。それでライブ中継だ」

悠哉「広い場所は取れなかった。ごめん」

藍里「・・・・・」

藍里(そうか、動画共有サイトという手があったのだ)

藍里(サイネリアというネットアイドル。あたしもそれに見習えば・・・)

藍里(全てはもう遅い)

悠哉「早速準備しよう」

夜空「私だってやり方は良くわからないよ」

乃々「もりくぼに任せてください。昔少しだけゲーム実況をしていたから」

藍里「懐かしいね。その実況動画再生数一桁だった・・・あたし以外は見ていなかったのかな」

乃々「/////」

藍里「・・・・ふふ」

藍里「乙倉先輩」

悠哉「なんだ」

藍里「如月千早さんを助けてください」

悠哉「助ける?」

藍里「如月千早さんだけではありません」

藍里「いえ、如月家の人たちを」

藍里「本来ならあたしがなんとかしたいけど・・・」

悠哉「・・・・・・」

悠哉(如月家は今家族は三人だったはず。父と母と娘の如月千早)

悠哉(そして父親が死んだ)

悠哉(母と娘を助ける?何か支えになれという事か)

悠哉「分かった。なんとかしてみるよ」

藍里「・・・・・ありがとうごさいます」

四季病院 屋上

▲「はぁ・・・・」

●「ため息なんてついてどうしたの?」

▲「藍里亡くなるんだ。寂しいなぁ」

●「代わりにアイツが死ねばいいのに」

▲「簡単に死んだら困るよ。じわりじわり追い詰める」

●「そうだね。くくくく」

▲「そういえば病室が騒がしかったね」

●「コンサートやるみたい。金城藍里の」

▲「コンサート?」

●「気になるならちょっとだけ見に行こうよ」

・・・・・・

藍里「えっと・・・ゴホンッ」

藍里「今日は乙倉プロダクションのアイドル、金城藍里が最初で最後のコンサート」

藍里「聴いてください」

藍里「・・・・・・・」スゥー

藍里「どこまでも広がるグラデーション」

藍里「ゆっくりとオレンジが燃える」

藍里「光差す放課後続くエモーション」

藍里「いつまでも笑い声響いた」

藍里「Shooting the star 闇を切り裂いて進むよ」

藍里「Beating my heart それは止められないすべてを輝かすよ」

悠哉「・・・・・・」

悠哉「凄い、イメージどおり」

乃々「・・・・・・」

乃々(初めて歌っている姿をみた・・・)

藍里「無我夢中きらめいて 流れる星のストライド」

藍里「才色兼備いいけれど 三日月も綺麗だよね」

藍里「純真無垢に見えるけど 星の海翔けるグライド」

藍里「賛否両論いいじゃない 繋がって離れる 心を追いかけてく」

夜空(おしい人材だと思う。もっともっと見たい。アイドルとしての金城藍里ちゃんも)

●「・・・・・・」ポロポロ

▲「・・・・・・」ポロポロ

藍里「一度きりの旅だから 自分だけの旅だから」

藍里「ねぇ感じていたいんです」

藍里「連なって輝く」

藍里「止めても あふれる」

藍里「I love you because you are you」

藍里「・・・・・・」ハァハァ

藍里(気持ちいい、歌うってやっぱり)

藍里「聴いてくださってありがとうごさいます」

パチパチパチ

悠哉「最高だよ」

夜空「うん、歌詞もカッコいい。ロックって感じがする」

悠哉「それで何人くらい見ていたんだ?」

乃々「えっと・・・二十人くらい」

藍里「二十人も見てくれたんだ、二桁もいくなんて嬉しい」

悠哉「もっと見てくれてもいいと思うんだけどなぁ」

夜空「そうだね」

悠哉「そして乙倉プロダクションは解散する。みんなお疲れ様」

後にアイドル界のエース玲音は金城藍里のこの歌った曲を聴いたとき次のように答える

玲音「アイドル界もこんな逸材を放っておくとは堕ちたものだ」

金城藍里は伝説的な人になるが、それは死後の事である

765プロダクション

小鳥「・・・・・・・」

小鳥「凄い・・・」

律子「また仕事に動画を見ている」

小鳥「律子さんお疲れ様です」

律子「朝から大変なのよ。記者やファンや色々対応しないといけないし」

律子「・・・早く犯人も捕まると良いのに」

小鳥「ネットで情報を見つけました」

律子「情報?」

小鳥「犯人の手がかりがどうやら」

?「みゅーず」

貴音「みゅーずが犯人では無いかと言われています」

律子「みゅーずって、あのμ's?」

律子(私より少し年上の世代だけど人気があったのは覚えている)

貴音「千早の父上が殺された近くに落ちていたようです。みゅーず特製のはんかちが」

律子「嘘・・・」

貴音「持っているのはあの時の人達だけと」

春香「ちょっと意外ですよね。まさか犯人がμ'sなんて」

赤羽根P「いや、事実なものか。絶対に違う」

赤羽根P「犯人がμ'sであるはずが無い」

小鳥「プロデューサーはμ'sのファンでしたね」

赤羽根P「ファンなんてものじゃない。青春そのものだ!!!」

赤羽根P「学生時代の頃、親戚の子が国立音ノ木坂学院に在籍していた」

赤羽根P「色んな映像を見せて貰ってファンになった」

赤羽根P「そして実際にラブライブを見に行ったこともある」

赤羽根P「羅武雷刃呼ばれるメンバーにもなった」

赤羽根P「だから解散した時はショックだった・・・一週間寝込んだ」

赤羽根P「それが犯人だなんてぇ・・・あぁぁぁぁぁぁぁ」

春香「あははは」

春香(何にせよ、早く犯人は捕まって欲しい。千早ちゃんはせっかく弟や家族の事で立ち直れたのに・・・これじゃあ・・・)

乙倉邸

悠哉「μ'sが犯人だって!!!」

美世「現場に血のついたハンカチが落ちいて、そのハンカチはμ'sのメンバーしか持っていないオリジナル」

悠哉「・・・・・・」

美世「正直ショックですね」

悠哉「西木野真姫さんじゃないだろうな」

悠哉「取りあえずそれだけを祈っておこう」

美世「羅武雷刃の人達も暴れそうで怖いですよね」

悠哉「大体まだ9人が犯人だと決まったわけじゃ無い」

美世「そうですね。もしかするとμ'sから別の人に渡った可能性もありますし」

美世「例えば10人目の・・・・」

悠哉「まってμ'sって9人のグループじゃないのか?」

悠哉「3年生の絢瀬絵里、東條希、矢澤にこ」

悠哉「2年生の高坂穂乃果、園田海未、南ことり」

悠哉「1年生の星空凜、小泉花陽、西木野真姫」

悠哉「これで9人」

美世「悠哉君はアニメで入ったから知らないでしょ」

悠哉「そうだけど」

美世「実際のμ'sをモデルにしたアニメ『ラブライブ』は結構脚色している部分が多いから」

美世「いわゆる大衆向けの娯楽作品だからね」

美世「中でも1番は、メンバーの1人の存在を無かったことにしている点」

悠哉「いや、でもμ'sって希が言っていたじゃないか」

悠哉『占いで出てたんや。このグループは9人になった時、未来が開けるって。だから付けたん。9人の歌の女神『ミューズ』って』

美世「それも脚色だよ」

美世「本来は使用している薬用石鹸から決めたんだよ」

悠哉「薬用石鹸・・・」

美世「そして創設者はアニメでは語られていない幻のメンバー」

悠哉「穂乃果じゃないのか」

美世「御堂優理」

悠哉「御堂優理・・・・」

美世「残念なことに彼女が歌っている音声はほとんど残っていない」

美世「あったとしても断片的だったり、音質がかなり悪い」

美世「当時あの場所にいた人だけが彼女の凄さを知っている」

悠哉「へぇー」

早速ネットで調べて音声を聞いた

悠哉「だいぶ悪いなぁ、こんな音質じゃあどれだけ凄いのかわからない」

悠哉「美世さん、どうしてその御堂優理は語られていないんだ?」

美世「メディアミックスには出さないように遺族から言われているのよ」

悠哉「遺族?」

美世「とっくに亡くなったよ」

悠哉「亡くなった・・・ってどういう」

美世「私はあやめちゃんの様子を見に行ってきます」

悠哉「おい、肝心なところだろ」

美世「悠哉君が知る必要はありません。μ'sのファンで居たいなら」

悠哉「・・・・・・」

そう言われると気になる。だから調べた

悠哉「こんな事実があったのか・・・・」

スクールアイドルのμ's創設者は御堂優理。しかし人気はいま一つだった
スクールアイドルとは言えど、扱いはアイドルと同レベル。ファンも求めるのはアイドル性だ

だが御堂優理は違った、ファンには媚びず。クオリティを上げるために行動した

そして反発がメンバー内でも現れた・・・・高坂穂乃果が実権を握るようになり、μ'sの中心となっていった
メディアもファンも彼女を中心に盛り上がっていった

穂乃果「μ'sは解散します」

μ'sのメンバーの三年生卒業と同時に解散すると宣言した

そこで反発したのは御堂優理だった。

メンバーの投票が行われた。結果は8対2でμ'sは解散することになる

解散から一週間後、御堂優理は亡くなる。
ファンの間では解散を宣言した背景には御堂優理のせいだと言う憶測が広まり
暴走した連中によって包丁で滅多刺し・・・享年16

悠哉「死ぬ間際に話した言葉。『μ'sへ・・・』」

悠哉「これがμ'sの本当の物語」

死後、遺族は一切の事を語らず。メディアミックスの際も使わせなかった

悠哉「何を想い、死んだのか・・・今となっては謎のまま」

コスモプロダクション

大伴「今噂ではμ'sが疑われている。流れはいい方向に流れていると思わないかい?」

?「・・・・・」

?「迷惑です。仲間を侮辱するなんて」

大伴「一応聞くけど、殺してはいないわよね」

大伴「園田海未」

園田海未「当たり前です!!!殺人など犯すはずがありません!!」

海未「それにハンカチだってほらっ!!!」

大伴「冗談よ、殺さないなんて分かっているから」

海未「・・・・ふざけないでください」

海未(一応メンバーに聞いてみましょう)




4月24日(月)

ジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリ

卯月「・・・・・・凛ちゃん。未央ちゃん」

卯月「夢・・・・また・・・」

卯月(どうしてまた目が覚めたの?)

卯月「朝ごはんを作らなきゃ」

ガチャッ

卯月「なにこれ・・・・食器が割れている」

むつみ「お、お姉ちゃん」

むつみ「ごめんなさい、朝喉が渇いたからコップを取ろうとして・・・滑って」

卯月「ふーん」

↓コンマレス
1~50 殴る 51~99 蹴る 100 許す

卯月「・・・・・・」

私は全力で妹を蹴る

ガンッ

むつみ「えっ」

間抜けな妹は何が起こったのか分からない表情をした

ドンガラガッシャン

むつみ「うぅぅ・・・・」

ポトッポトッ

卯月「本当に使えない。お荷物ね・・・・これは教育よ・・・」

むつみ(痛い・・・・痛い痛い)

むつみ(声をだせばまた殴られる・・・我慢我慢)

卯月(血が出てる・・・・・少しやりすぎた?いや当然ね)



卯月

キーンコーンカーンコーン

学校

響子「今日はまた四季病院へ行こうと思います」

悠哉「四季病院にまた?」

響子「聞いたんです。金城藍里ちゃんが5月まで生きられないって」

悠哉「ああ・・・そうみたい」

響子「なら美味しい料理をご馳走して、少しでも楽になって欲しいです」

悠哉「それじゃあ自分も」

ピンポンパンポン

「如月千早の自宅訪問の件は締め切らせていただきます」

「抽選の発表は放課後に公表されます」

悠哉「なんだ如月千早の件って」

響子「生徒会が主導で如月先輩に取材しに行くのです。学校を盛り上げるためにと」

響子「それでその取材に7人だけ同行できるんです」

響子「それで競争率が激しく、抽選ということに」

悠哉「なるほどね」

悠哉(今日は学校に来ていないけど大丈夫なのか?)

放課後

卯月「はぁ・・・・」

卯月(私も千早さんの家に行きたかったなぁ)

卯月(募集していたのが私の謹慎中だなんて)

悠哉「島村先輩!!!」

卯月「ありがとう。私の無実を晴らしてくれて」

卯月(少しは役に立った。使えないと思っていたけど)

悠哉「でも結局は留学の件は・・・」

卯月(そう、海外留学の件は今年無くなることになった)

卯月「ちょっとショックだったけど仕方ないよ」

悠哉「それではまた」ペコリッ

卯月(アルバイトに行かないと)

夜空「いたいた」

悠哉「ご機嫌だな」

夜空「ふふん♪」

夜空「悠哉君、私受かっちゃった」

悠哉「本当か!!!千早さんの家に行けるのか!!!」

夜空「もちろん」

悠哉「おめでとう・・・・」

藍里「如月千早さんを助けてください」

悠哉「!!!」

昨日言われた言葉を思い出した。自分は金城藍里に頼まれたんだ

悠哉「実はそのことなんだが・・・代わってくれりはしないかな」

夜空「・・・・・・?」

悠哉「無理ならいいんだけど」

夜空(悠哉君が千早さんに熱が入っている?)

夜空(もしかして恋をしている!!!)

夜空(千早さんの家には行きたいけど・・・・親友の恋愛の方が大切だ)

夜空「いいよ」

悠哉「な、なに」

悠哉(あっさりとオーケーが出た。)

夜空「頑張って、応援しているから」

・・・・・・・・・

悠哉「ここが集合場所か」

美玲「げっ、オマエは」

悠哉「日野先輩の妹」

美玲「・・・・今日は学校を休んだ。何もかもオマエのせいだ!!!」

悠哉「いやいや、この前も言ったけど・・・」

筮「おや、悠哉も行くのか」

悠哉「四十九も選ばれたんだな」

筮「バスケの事で悩んでいてさ、気分転換に応募してみたら受かった」

筮「そこのお嬢ちゃんは?」

悠哉「日野先輩の妹」

筮「ああ、日野先輩ね」

筮「実に可哀想だった。海外留学も取り消しになって」

美玲「コイツのせいだからな」

筮「うん、私もそう思う。あんまり良くない対応だった」

悠哉「・・・・」

奈々未「ぷっくくく、確かに良くない対応だった」

悠哉(米徳・・・)

奈々未「絶望した顔を動画や写真で残しておかないと」

美玲「・・・・・・」

奈々未「きっと素晴らしかったはず。海外留学という栄光から落日に堕ちるなんて」

筮「もしかして行くのか?」

奈々未「当たり前じゃん、如月千早はどんな顔しているか見てみたい」

奈々未「それを残して楽しむ」

奈々未「今から楽しみだなぁ」

悠哉「余計な事はするな、絶対に」

奈々未「むしろアタシはリアルをみんなに届けたい。悲しいい顔をしているのをね・・・ぷっくくくく」

悠哉「これで4人。残りは3人だな」

奈々未「もう既に来ている。ほらっ」

?「フン、ろくな奴が来ていない・・・・別につるまないから関係ないけど」

悠哉「嘉音君か」

嘉音・・・福音の家という施設出身の男。なおアイドル玲音も出身である。女子にも人気

嘉音「・・・・・・」

?「わたくしもごいっしょさせていただきます」ペコリッ

筮「おぉ、幸村君か」

楠幸村、性同一障害を患っており本来は女性だが男子生徒の制服を着ている。

幸村「しんのおとことして、あいどるのけんきゅうはかかせません」

悠哉「男だからって全ての人がアイドル好きじゃ無いぞ」

幸村「しかし、だいたすうはこのんでいます」

悠哉「まぁそうだけどさ」

?「みなさん。今日は頑張りましょう!!!」

?「バナナをどうぞ!!!」

悠哉「最後はこの子か」

桐ノ小島アイネ・・・元気いっぱいのバナナ大好きっ子。巨乳だ

アイネ「うーん、バナナ美味しい」

夛里耶猶猶「生徒会の夛里耶猶猶です。今日は如月千早先輩の家に訪問したいと思います」

猶猶「訪問する前に1つ約束をお願いします。決して如月先輩に変なことや嫌なことをしないでください」

奈々未「ぷっくくく」

筮「米徳は私が監視しておく。危ない」

悠哉「頼んだよ」

猶猶「そう言えば乃木さんが居なくて代わりに何て貴方がいるんですか?」

悠哉「ああ、夜空と代わったんだ。まずかったか」

猶猶「いえ、本人が了承しているなら良いのですが勿体ないですね」

悠哉(確かにそうだな・・・アイスでも買っておくか)

幸村「ここからどれだけあるくのですか?」

猶猶「30分歩くよ」

美玲「えぇー」



30分後

美玲「疲れた・・・まだ到着しないのか!!!!」

悠哉「たかが30分くらい我慢しろよ。若いんだから」

筮「この前はバスケ部で5時間歩いた。部長がやる満々で凄かった」

悠哉「愛野先輩はバスケ命だからね」

奈々未「5時間も歩くとか馬鹿じゃん、やっぱ運動部って頭が沸いてる」

筮「なんだと」

奈々未「ぷっくくく、部活なんて将来何も役に立たないのに何故必死なるのか」

筮「お前は陰キャで性格が悪いから嫉妬しているだけだ」

奈々未「でも見てる分には楽しい。3年間必死になった奴が無様に散るざまは滑稽だからね」

筮(コイツに何を言っても無駄か)

嘉音「夛里耶猶猶」

猶猶「なんですか」

嘉音「如月千早の取材として具体的にどんなことを言う?」

猶猶「アイドルになるきっかけやこれから学校生活について色々と聞きます」

嘉音「なるほど」

幸村「あの・・・さいんはもらえますか?」

猶猶「貰えると思います」

アイネ「やったぁぁ」

幸村「うれしいです」

猶猶「もうすぐ到着しますよ。」

如月千種「・・・・」キョロキョロ

アイネ「あれは如月先輩のお母さん」

悠哉「よく分かるな」

アイネ「一時期話題でしたから、如月家の確執は」

アイネ「弟の死、両親の離婚。親子関係・・・・様々なスクープがあって」

幸村「765ぷろだくしょんのめんばーのおかげでたちなおれました」

※アニメアイドルマスター20話

悠哉「取りあえず挨拶しておくか」

悠哉「すみません」

千種「はい・・・」

悠哉「如月千早先輩の学校の者ですが」

悠哉「これから自分たちは如月千早先輩の家に行こうと思うのですが」

千種「はぁ

千種(千早は学校で上手くやっているのね)

千種(少し安心したわ・・・あの人があんな目に遭って千早は大丈夫かと思ってきたけど)

千種「これからも千早と仲良くしてあげてね」

?「・・・・・」ニヤッ

千種「えっ・・・・」

?(コイツと会うのは何年かぶりだが・・・変わっていないな)

千種「あっ・・・」

千種「なんで・・・貴方が・・・」

悠哉「えっ」

千種「っ!!!」

タッタッタッタ

アイネ「あっ、走って行きました」

猶猶「なんだったんですか」

嘉音「・・・・・・」

奈々未「ぷっくくくく」

千種「早く千早のところへ行かないと」

千種(もしかしてあの子が殺した?)

千種「なら警察も呼んで・・・」

千種「早くしないと・・・・」

グサッ

千種「あっ・・・」

バタンッ

千種(刺された・・・後ろから)

千種(痛い・・・たすけ)

グサッグサッグサッグサッグサッグサッグサッグサッ

グサッグサッグサッグサッグサッグサッグサッグサッ

グサッグサッグサッグサッグサッグサッグサッグサッ

筮(怪しい・・・今私達の誰かを見て逃げた。何に怯えていたのか)

筮「悠哉」

悠哉「何?」

筮「アンタは大丈夫だと思うから言う」

筮(悠哉が話していたときはなんともなかった。安全だと思って良い)

筮「この中の奴に何かある。如月家に関して」

悠哉「なっ!!!」

筮「声がデカい」ヒソヒソ

悠哉「・・・それで誰なんだ?」ヒソヒソ

筮「分からない。だが今は・・・如月千種を探す」

筮「危ない。何かが迫っている」

悠哉「・・・・・・」

悠哉「分かった。探そう」

悠哉「夛里耶さん、悪いけど自分と四十九は如月先輩の家には上がらない」

猶猶「えぇー」

筮「悪いな」

タッタッタッタ

猶猶「なんですか一体・・・」

嘉音「気にする必要は無い。さっさと行くぞ」

幸村「すくないほうがはなせるちゃんすもふえます」

美玲「・・・・・」

奈々未「ぷっくく、馬鹿だね」

アイネ「うーん・・・・」

・・・・・

悠哉「だけどさ・・・如月家の因縁のある人があの中に居たとすればさ。如月千早さんも危なくないか?」

筮「危ないな。確かに」

筮「だが如月千種も危ない。ああいう行動に出るって事はアニメとかゲームでは」

筮「死ぬ」

悠哉「ゲームと一緒にするな。これは現実だ」

筮「いや。ゲームだ」

筮「助けるが出来たらスターだ。私達は時の人になれる」

悠哉「・・・・・」

筮「さて、どこだ」

?「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁ」

筮「悲鳴!!!」

タッタッタッタ

通行人「人が倒れている」



千種「」

トクトクトクトク

筮「うっ・・・血だ」

悠哉「死んでる。この血の量じゃ確実に」

筮「遅かったか・・・・」

悠哉「・・・・・」

筮「救急車と警察に連絡」

悠哉「くそっ」

四季病院

夜空「今頃千早さんとどうなっているかなぁ・・・」

響子「まさか好きだなんて」

夜空「こんな時だからこそ、千早さんを支えてあげないと」

響子「ふふふ」

夜空「そして今日は金城藍里ちゃんにどんな料理を作るつもり?」

響子「少しでも元気になれるような料理を作ります」

夜空「うん」

響子「さてと・・・金城藍里の病室に・・・・」

カキカキ

夜空「先客が4人居るよ」

響子「4人?」

飛鳥「やぁお姉さん、また」

夜空「二宮飛鳥ちゃん」

飛鳥「親友と一緒に居たい。運命を共同したい」

聡美「響子ちゃんも来てくれたんだ」



響子「近藤聡美!!!」

夜空「響子の知り合い?」

聡美「姉貴分よ。昔のね」

響子「違います・・・」

飛鳥「争いはダメだよ。僕たちは謁見の間にいるんだから。静粛に」

聡美「そうね・・・確かにそうだわ」

聡美「アイドル界の女神に会うんだから」

夜空「アイドル界の女神?」

聡美「昨日の動画ライブ。凄かった・・・あんな子が埋もれていたなんて」

夜空「見ていたんですか!!!」

聡美「ええ、見ていたわ」

夜空「それでどうするんですか!!!」

聡美「是非、アイドル活動をしてほしい」

響子「・・・・・・・」

?「アイドル活動なんてしても間に合うんですか?」

?「五月まで持たないというのに」

夜空「嶺衣奈ちゃんにあきらちゃんだ」

2人とも中等部の生徒であきらちゃんは確か陸上部所属だったかな

あきら「もし本気でアイドルするとなれば今すぐでもレコーディングを始めるべき」

聡美「そこは承知よ。すぐに取り掛かるわ」

嶺衣奈「・・・・」

飛鳥「さぁ、中に入ろう」

ガチャ

看護師「・・・・・・」グスンッ

夜空「看護師の人が泣いている」

看護師「たった今・・・・金城藍里ちゃんが亡くなりました」ポロポロ

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom