淡「セーコ!戻ってきてよ!」誠子「…いやだ」」 (113)
こちらは
淡「タカミー、なに見てるの?」尭深「…牌譜」
淡「タカミと二人っきりで」尭深「…遠征」
の続きになります。はい
淡「なんで!私たちチーム虎姫じゃん!」
誠子「そうだよ!でも、もう無理だ…ついていけない」
淡「たしかに、いきなりはちょっと刺激が強かったかもしれないけど…」
淡「私だって、今はこんなに虜なんだからセーコだって」
誠子「そういう問題じゃないだろ!犯罪だよ!犯罪!」
淡「私たちを法で縛ることなんてできない!」
誠子「……」
淡「世間が私たちに何をしてくれるの?」
誠子「…それだよ」
淡「?」
誠子「その、無駄にカッコイイノリはなんなんだよ!」
淡「!!」
誠子「…私が間違ってる気分になっちゃうだろ…」
淡「セーコ…」
誠子「もう、構わないでくれ…」
淡「…あのね、私、セーコがいなくなってちょっと勝ち誇った気分になってたの…」
誠子「…?」
淡「タカミのことを分かってるのは私だけだって」
誠子「はぁ…」
淡「でもね、違かった。私はなんにも分かってなかった」
誠子「……」
淡「タカミはね、分かり合えないって悲しいね…って、そう言ったの」
淡「すごく、寂しそうな顔をしてた…」
誠子「っ…!」
淡「タカミにそんな思いをさせていいのかな…?私たち、チームメイトなんだよ!?」
誠子「くそっ!でも私は」
淡「セーコ!私たちの絆はまだ浅いかもしれない!」
誠子「やめろよ!」
淡「でも!これからの白糸台を支えていくのは…」
誠子「うるさい!」
淡「…私たちなんだよ?」
誠子「……うっ…」
淡「セーコ!」
誠子「なんなんだよ…本当なんなんだよ…」
淡「ねぇ、セーコ、もう一度だけ」
誠子「……」
淡「もう、一度だけ、付き合って欲しい」
誠子「……」
淡「……」
誠子「……」
淡「…セーk」
誠子「…分かったよ」
淡「!!」
誠子「一度だけ、な」
淡「…うん!」
淡「…と、言うことで、私たちは今、大阪のとある宿にきてまーす!」
尭深「もー誰に向かって言ってるの?淡ちゃん」
誠子「……」
淡「いやーやっぱ人が多いにこしたことはないよねー」
誠子(なんだろう…この騙された感…結局、カメラの設置も手伝わされたし…)
尭深「…誠子」
誠子「!?な、なに?」
尭深「きてくれて、ありがとう」
誠子「あ、う、うん」
誠子(調子狂うなぁ…)
淡「いいよーやっぱ3人がいいよー!」
尭深「ね///」
…バタン
淡「誰かきた!」
尭深「…おかしいな。まだ、この宿にには私たちしかいないはずなんだけど」
誠子「……」ゴクリ
浩子「……」カタン
浩子「…よっと」
淡「あ、千里山のセーコと戦った人じゃん!」
誠子「なんでこんなところに脚立…?」
尭深「…まさか!」
浩子「まぁ、この辺かな」
浩子「今日は姫松と阿知賀さんとの合同合宿」
浩子「こんなチャンスはなかなかあれへんで」
浩子「しっかりデータ取らな」ニヤニヤ
浩子「…おろ?」
浩子「先客がおる」
淡「やばっ!バレちゃったじゃん!タカミ!」
尭深「…こんなことは初めて」
淡「どうする?どうしようタカミ!」
尭深「…今は様子を見ることしか」
誠子(中止にならないかなぁ…)
浩子「…まさか、同じ考えのやつがおるとは」
浩子「トイレに監視カメラなんて相当のやり手やで」
浩子「姫松んとこの末原か?いや、阿知賀んとこの監督、あいつもなかなか曲者そうやったな」
浩子「ここは潰しとくか」カチャン
浩子「…いや」
浩子「それは、フェアやないな」
浩子「同じデータを取った上で」
浩子「ウチの方が分析力が上やいうことを見せつけたるわ」
浩子「…これは楽しくなってきたなぁ」メガネキラーン
淡「なんか、いい感じに勘違いしてくれたね」ホッ
尭深「助かった」ホッ
誠子(姫松の末原さん、阿知賀の監督さん、ごめんなさい!)
淡「でも本当驚いたよー」
尭深「おんなじことをしてる人がいるなんて」
淡「やっぱ世界は広いねー」
尭深「もう少ししたら、もっとメジャーになるかも」
淡「雑誌で特集されちゃったりしてねー」
尭深「『今年の秋は、覗き女子!』なんて」
淡「ヤバイー!なに着ようかなー?」
キャッキャ
誠子(なにを言ってるんだ…!)
誠子(いや、夜はまだ長い。体力を温存しておこう…)
尭深「…じゃあ、予想外のことがあったけど、夜まで自由時間で」
淡「わーい!たこ焼き食べに行こ!たこ焼き!」
尭深「うん」
淡「ほらほら!セーコも!」
誠子「え?えぇ!?」
淡「大阪観光だー!!」
誠子(結局、へとへとになるまで遊んでしまった…)
誠子(楽しかったな…これでおしまいなら、どれだけいいか…)
淡「じゃ、始めますか」
尭深「準備万端」
誠子(あぁ…)
淡「さっそく誰かきた!」
誠子(夜が始まる…)
バタン
漫「今日は他校との合同練習かぁ…緊張するなぁ…」
漫「いや、他校はええねんけど、先輩の目がなぁ」
漫「主将は絶対煽ってくるに決まってるし、末原先輩からもプレッシャーが…」
漫「代行もおるし、気が重…」
漫「って、うわぁ!」
漫「めっちゃ、血溢れとるやん!」
漫「今日はタンポンとナプキンの二重防壁にしたのに!」
漫「あかん…こんなことになると思わんかったから生理用品持ってきてへん…」
漫「どうしよ…」
漫「ったく!こんなとこで爆発してどうすんねん!」
??「…そりゃ、縁起がええやないか」
漫「!その声は!」
漫「末原先輩!」
恭子「帰りが遅いから心配したで、漫ちゃん」
漫「す、末原先輩、そ、そのっ!」
恭子「分かっとる。生理用品やな?」
漫「は、はい…」
恭子「布ナプキンからディーバカップまで、なんでも揃っとるで」
漫「ふ、普通のナプキンでお願いします…」
恭子「なんや、つまらんな」
漫「すみません…」
恭子「まぁええわ。こんなことでせっかくの試合に差し支えたらあかんからな」
漫「は、はい!頑張ります!」
恭子「おう、麻雀でも爆発見せたってや」
漫「あ、ありがとうございました!」
恭子「ん」
漫「末原先輩、すごいな…」
漫「うちが困ってるときにはいつも颯爽と現れて助けてくれる…」
漫「助けてくれる…」
漫「あれ?そういやなんで末原先輩あんなにいろいろ生理用品持ってたんやろ?」
漫「…まぁ、ええか」
バタン
誠子(あ、この感じなつかしい…)トオイメ
淡「お、プロローグっぽい感じで始まったねー」
尭深「順調な出だしだね」
淡「てか、ディーバカップってなにー?」
尭深「ディーバカップっていうのはシリコンでできたコップみたいなので、こう膣の中に挿入して経血を受け止める生理用品なんだよ」
淡「へー」
尭深「使い捨てじゃないから環境に優しいんだ」
淡「え、すごいじゃん!」
尭深「ちょっと使い方が分かりにくいから今度教えてあげるね」
淡「わーい!約束だよ」
尭深「うん///」
誠子(頑張れ私…内容さえ無視すれば微笑ましい先輩後輩じゃないか…)
尭深「あ、また誰か」
バタン
穏乃「いやー今日は楽しみだなー」
憧「すごいわよね。関西の名門高校の合宿に私たちみたいな無名校が呼ばれるなんて」
穏乃「それだけ私たちが全国で残した印象は大きかったってことだよ」
憧「ま、近いからってのもあるだろうけど」
穏乃「あはは、そっちのが大きいかもね」
憧「とにかく、こんな機会なかなか無いんだから、しっかり吸収しなきゃ!」
穏乃「おー!!」
憧「って、やば。生理きた…」
穏乃「うわータイミング悪いね」
憧「予定日より全然早いんだけど…」
穏乃「手が速いだけにね」
憧「他人事だと思って、茶化さないでよ!」
穏乃「う…ごめん」
憧「てか、生理用品持ってきてないし…最悪」
憧「しず、悪いんだけど買ってきてくれない?」
穏乃「え、待って待って買ってくるってなにを?」
憧「は?何聞いてんの?生理用品よ!ナプキンでもいいけど…あったらタンポンね」
穏乃「なにそれ…」
憧「………え」
穏乃「ごめん、どんなものか分かんないんだけど…」
憧「え?え?なんで分かんないの?…まさか、あんた高校生にもなって生理きてないとか…?」
穏乃「失礼な!中学のときにはきたよ!」
憧「じゃあなんで分かんないのよ!?」
穏乃「そんなの使ったことないもん!」
憧「……え」
穏乃「分からないものは分からないんだから仕方ないだろ…説明してくれよ」
憧「え?え?待ってじゃあしずは生理んとき血の処理はどうしてんのよ…」
穏乃「処理?普通にトイレで流すだけだろ?」
憧「そんな簡単な話じゃないでしょ!勝手に漏れてきちゃうじゃない…」
穏乃「漏れる…?なに言ってんの」
憧「…は!聞いたことがある!…生理用品なんてできる前の時代の女の人は生理んときは、膣を締めて貯めて、トイレのときに出してたって話を」
憧「まさか…しず、それができるの?」
穏乃「憧、さっきからなに言ってるんだよ。普通のことだろ」
憧「はぁーー」
穏乃「??」
憧「しずってときどき、すごいわよね」
穏乃「え、なにが…」
憧「こう、例えば私が2択で悩んでるとするじゃない?」
穏乃「はぁ…」
憧「そこを、第3の選択肢でさらっと切り抜けちゃうっていうか」
穏乃「よく分からないよ憧…」
憧「…分からなくていいわよ。なんかムカつくもん」
穏乃「はぁ!?なんだよ急に…」
憧「ま、要するに阿知賀に入ってよかったって話」
穏乃「え?あ、ありがとう?」
憧「あーなんか調子狂った。生理用品はハルエ辺りに聞いて、説明する体力残ってないわ」
穏乃「あ、あぁうん」
憧「はい!はやくはやく!」
穏乃「なんなんだよーもー」
バタン
淡「高鴨穏乃…やっぱあいつすごいわ…」
尭深「……」ムッ
淡「なんだよそれー!ちょー楽じゃん!ずっこい!」
尭深「……私もできる」
誠子(なに対抗心燃やしてんだよ!?)
淡「え!本当に!?」
尭深「うん、練習すれば淡ちゃんだってできるよ」
淡「やるやる!練習する!」
尭深「うん。次から特訓ね」
淡「おーし!やる気になってきたぞー!」
誠子(いい先輩後輩いい先輩後輩いい先輩後輩…)
尭深「…淡ちゃんが一番だよ」
淡「え?」
尭深「…なんでもない」
淡「えー気になるー!」
尭深「はら、誰かきたよ」
淡「え!」
バタン
絹恵「あかんあかん早くせんと『子宮姉妹』が始まってまう!」
尭深「!淡ちゃん!今何時!?」
淡「え?5時半…くらい」
尭深「すっかり忘れてた!」カチッ
ワンセグ「oh 生理がこーないー feel so moon」♪
誠子「なんだこれ!?」
淡「どっちを見ればいいか分かんないよー!」
尭深「」ショウトクタイシモード
絹恵「って、しかもこんなときに生理なるし!」
絹恵「あかん!なんも持ってきてへん!」
絹恵「あー始まってまう!」
絹恵「どないすればええねん!」
??「そんなに焦ったらあかんで、絹ちゃん」
絹恵「!その声は!」
絹恵「末原先輩!」
ワンセグ「つーきーのリーズームーでー」♪
ワンセグ「きーみーとーメーンスー」♪
誠子「!?ってこの声、奥田○生!?」
淡「ユニコ○ンって復活してこんな曲作ってるんだー!イケてんじゃん!」
尭深「」ショウトクタイシモード
恭子「うちら凡人はな、ピンチのときこそ焦ったらあかんねん」
絹恵「末原先輩、実は…」
恭子「分かっとる、生理やろ?」
絹恵「は、はい…」
恭子「布ナプキンからディーバカップまで、なんでも…」
絹恵「タンポンでお願いします!」
恭子「おぉ?肉食系女子やんn…」
絹恵「すみません!急いでるんで失礼します!」
恭子「お、おぅ…」
バタン
恭子「行ってもうた…」
恭子「試合では焦らんでくれよ、絹ちゃん…」
ワンセグ「『子宮姉妹』はご覧の提供でお送りいたします」
淡「なにこれ?なにこれ!」
尭深「知らない?『子宮姉妹』っていうアニメだよ。原作のコミックは大ヒット作で映画化もしてる」
淡「へーめっちゃタカミが好きそうなタイトルだね」
誠子「とてもこの時間にやっていいようなタイトルじゃないけど…」
尭深「タイトルだけじゃないよ。内容も面白い」
淡「へーどんなの?」
尭深「うーん、子宮の話も勉強になるし」
淡「えー難しそう」
尭深「なにより、それぞれの姉妹、家族、兄弟の関係が素敵なんだ」
淡「そうなんだー」
尭深「あ、始まった」
ワンセグ「お世話になってるシャロンが難病にかかってることを知った私たち。しかし、容赦なく試験の日は明日に迫っているのであった…」
淡「ふんふむ」
バタン
泉「あかん…あの人たちから和了れる気がしーひん」
泉「なんなんや…今まで私が持ってきた自信は…」
泉「くそっ!こんな弱気になったらツモまで悪なってまう」
泉「せめて…気持ちだけは前向きに…」
泉「って生理きてるやん!」
泉「あかん…なんも持ってきてへん…」
ワンセグ「シャロンおばさん…あんなに大好きだった麻雀も自力で打てないなんて…」
淡「うぅっ…シャロンー!」
尭深「」シンケン
泉「携帯…も置いてきてもうた」
泉「ってか、紙もない!?」
泉「八方塞がりやないか…」
泉「てか、なんなんやろ…この誰にも見てもらってない感じ…」
泉「泣きたい…」
ワンセグ「この姉妹は…本当にすごい!」
淡「うっ…ぐすっ…」
誠子「…うぅ…」
尭深「ね?面白いでしょ?」
淡「うん…こんなに泣けるなんて思ってなかったよ…」
誠子「タイトルで馬鹿にしてごめんなさい…」
尭深「さて、じゃあ覗きに戻ろうか」
バタン
由子「ふー阿知賀さんは個性的な打ち手が多いのよー」
由子「でも、それぞれ特徴がある…もう少し探れば…」
由子「やっぱり合同合宿はいいのよー」
由子「勉強になるのよー」
由子「…あら?」
由子「生理がきちゃったのよー」
由子「まぁ、対策はバッチリ…」
由子「……」
由子「置いてきちゃったのよー」
由子「……」
由子「困ったのよー…」
??「全く、ゆーこは詰めが甘いんや」
由子「!その声は!!」
由子「恭子!」
恭子「知っとるで、ゆーこはきっちり研究して対策たてるタイプやって」
由子「恭子…いいところに」
恭子「分かっとる、生理やろ?」
由子「さすが恭子、話が早いのよー」
恭子「布ナプキンからディーバカップまでなんでも揃っとるで」
由子「じゃあ布ナプキンでお願いするのよー」
恭子「お?さすがゆーこ、環境に優しいな」
由子「お肌にも優しいのよー」
恭子「ゆーこは昔っからそうやな。みんなに優しいようで、しっかり利害の計算ができてる」
由子「むっ、それじゃあ、私が性悪みたいなのよー」
恭子「違う違う。褒めてるんやて」
由子「分かってるのよー」
恭子「うちとはまた違ったタイプやからな。助かっとるで」
由子「洋榎がなにも考えなさすぎなのよー」
恭子「…それはあるな」
由子「ま、それがいいとこなのよー」
恭子「せやな」
由子「…私たち、バランスのとれたいい仲間なのよー」
恭子「はは、自分で言っちゃううんかい」
由子「もーすぐ卒業だからいいのよー」
恭子「…そうか、もう卒業か」
由子「あっという間だったのよー…」
恭子「そうやな…」
由子「……」
恭子「っと、なんだかしんみりしちゃったな、うちはもう行くで」
由子「私もすぐに行くのよー」
恭子「また、あとでな」
由子「のよー」
淡「そっかぁ…先輩たちはもうすぐ卒業かぁ…」
尭深「引退は、もっと早い」
淡「寂しくなっちゃうね…」
尭深「…でも、これからは私たちが白糸台を支えないと」
淡「うん!そうだね!」
尭深「3人で頑張ろう?」
淡「うん!」
誠子(やっぱこの3人って私も含まれちゃってるよな…)
尭深「…あ、あの人」
淡「千里山のテルと戦った人だ!」
パタン
怜「ふぅーやっぱこう1日に何試合もやるのは疲れるなぁ…」
怜「あーやっぱ生理きとる…」
怜「分かっとったけどな」
怜「しっかし、まいったなー」
怜「あの匂い…たぶん竜華もやな…」
怜「バレんようにせな」
怜「生理被ると竜華めっちゃ喜ぶからな」
竜華(cv怜)「怜、考えてみ。生理周期は28日、だいたい期間は5〜7日」
竜華(cv怜)「っていうことはやな、私たちの生理がズレたら最長14日間えっちできんねん」
竜華(cv怜)「しかも、28日周期、つまり2日に1日がえっちできんってことやろ?」
竜華(cv怜)「これはあかんで!女の子同士の最大の壁や!」
怜「…てアホか」
怜「数字持ち出してくんのは、フナQの影響やな…」
怜「竜華に変な知識与えんのやめてほしーわ」
怜「竜華なぁ…それさえなければなぁ…」
怜「ウチはもっと手繋いだりとか、抱きしめあったりとかそういうののがええんやけどなぁ…」
怜「…疲れるし」
怜「でも、竜華がえっち好きやからなぁ…」
怜「はぁ…ウチもはっきり言えばいいのかもしれんのけど」
怜「竜華、絶対落ち込むしなぁ…」
怜「しゃーない、もうちょい頑張るか」
怜「まったく、寿命が縮んでしまうで、ほんま」
パタン
淡「え…清水谷ってそういう人だったんだ…」
誠子「うわぁ…」
尭深「…まぁ本人たちが幸せそうなら」
淡「そっかー、でもこう考えるとあの準決勝の卓ってすごいメンバーだったんだなー」
誠子「…たしかに」
淡「なんか漠然と悔しかったけど、それぞれいろいろあるんだねー」
尭深「知るって面白いでしょ?」
淡「うん。なんかここ数ヶ月ですごく勉強になったよー」
尭深「淡ちゃんはエースなんだから、世界を広げなきゃね」
淡「うん!頑張る!」
誠子(この知識の活用法が分からない…)
バタン!
淡・誠子・尭深「!?」
淡「なんだよーうるさいなー」
洋榎「ふふーん♪やっぱうちの快勝やな〜」
洋榎「そして、この勢い。景気いいわ〜」
淡「なにこいつちょー下品」
誠子「淡に言われるとは相当だな」
淡「どーゆー意味ー!」
洋榎「って、あれ?」
洋榎「やば…」
洋榎「生理がきてもうた…」
洋榎「はっ!この流れまさか!?」
いちご「呼んだかの?」
洋榎「おまっ!なんでここにおんねん!」
いちご「いやーこっちでイベントがあってな、それにちゃちゃのんも出るんよ」
洋榎「はぁ…」
いちご「明日が本番じゃけぇ、チケットあげるわ。ここで会ったのもなにかの縁やしな」
洋榎「あ…どうも」
いちご「ま、恥ずかしながらチケット完売してないってのもあるんじゃけど」
洋榎「そうか…」
いちご「友達も誘ってきてな〜」
洋榎「あ…はい」
いちご「じゃあの〜」
洋榎「…って、待てや!」
いちご「ん?まだなにかあるんか?」
洋榎「実は…その、生理がきてしまってな」
いちご「ふんふん、それで?」
洋榎「生理用品持ってなくてな、困ってんねん」
いちご「なるほど!」
洋榎「ちょっと買ってきて…」
いちご「ちゃちゃのんに任しとき!」
洋榎「!!助かっ…」
いちご「」ズブッ
洋榎「!?」
いちご「ちゃちゃのんが塞いどいちゃる」
洋榎「あ…あぁ…」
いちご「ん?どうかしたかの?」
洋榎「もう嫌やーーー!」
洋榎「…は!今動揺のあまりすごい夢を見た気がする…」
洋榎「うっ…」
洋榎「思い出すのはやめとこ」
洋榎「」チラッ
洋榎「やっぱきとるな…」
洋榎「困った…」
??「主将…なに大声で一人言いってるんですか…」
洋榎「!その声は!!」
洋榎「恭子!」
恭子「帰りが遅いから来てみたら…」
洋榎「恭子!いいところに!」
恭子「分かってますって。生理でしょ?」
洋榎「やっぱ恭子は姫松の脳やで!」
恭子「調子ええな、まったく…」
洋榎「はよ!はよ!」
恭子「はいはい、布ナプキ…ってあれ?ディーバカップしかあらへん」
洋榎「…へ?」
恭子「仕方ないわ。主将、これで我慢したってください」
洋榎「待て待て!こんなんウチ使ったことあらへん!」
恭子「適当に挿入しときゃ大丈夫ですよ」
洋榎「いや…挿入ってそんな…///」
恭子「なに照れてるんですか、需要ないですよ」
洋榎「…恭子はなんかウチに恨みでもあんのか?」
恭子「いえ、全く」
洋榎「あ…はい」
恭子「そんなん言うなら、うちがやってあげますわ」
洋榎「助かるわー…て、は?」
恭子「力抜いてくださいねー」ズルッ
洋榎「アッーーー!!」
淡「アハハ!この人ちょー不憫じゃん!」
誠子「そんなに笑うなよ淡…」
尭深「…でも、関西人的にはおいしい」
淡「そうだよー!笑ってあげるのがマナーだよー!」
尭深「…誠子、マナー違反」
誠子「私!?私が悪いのか!?」
淡「はーしっかし、この末原って人なんだろうね?」
尭深「そういえば、さっきも名前あがってた」
淡「なんか面白そうだなー。この人もトイレ入んないかなー」
尭深「…お楽しみは最後だよ」
淡「だねー」
尭深「ほら、また誰かきた」
バタン
宥「うぅ…どうしたの?玄ちゃん、こんなとこに連れてきて」
玄「はぁ…はぁ…おねーちゃん…」
宥「…玄ちゃん?」
玄「お姉ちゃん!」
宥「ひぁっ!?」
玄「おねーちゃん…おねーちゃん…」
宥「あんっ…やだ…くろ…ちゃ…」
玄「おもち…おもち…」
宥「あっ!…ダメだよくろちゃ…」
玄「んっ…ちゅっ…」
宥「いたっ…痛いよ…くろちゃん…」
玄「んー…んむっ…」
宥「やめて!玄ちゃん!」
玄「…は!」
宥「ぐすっ…」
玄「私…今…なにを…」
宥「玄ちゃんの馬鹿!痛いよ!」
玄「ご…ごめんなさい…お姉ちゃん…」
宥「いつもだったら、まだいいけど…」
宥「今日は、その…あの日だから…張ってて…」
玄「あ…」
宥「玄ちゃん…急にどうしたの?」
玄「そっか…だから…」
宥「…?」
玄「だから…いつもより大きかったんだ…」
宥「えー…」
玄「ううん、それだけじゃない」
宥「玄ちゃん…?」
玄「なんだか、お乳の味がした」
宥「っ!///」
玄「それが…なんだかお母さんみたいで…」
宥「!!」
玄「そんなことあるわけないのに…私、どうかしちゃってたみたい…」
宥「玄ちゃん…」
玄「ごめん…ごめんね、おねーちゃん…」
宥「…ううん」ギュッ
玄「…おねーちゃん?」
宥「…玄ちゃん、今は私がお母さんだと思っていいよ」
玄「…へ?」
宥「なんて、頼りないかな?」
玄「そんなこと…」
宥「玄ちゃん…寂しかったよね…」
玄「うぅっ…それはっ…おねーちゃんも…」
宥「ううん。私は寂しくなかったよ」
玄「な…んで…?」
宥「だって、玄ちゃんがいたもの」
玄「あっ…」
宥「玄ちゃんにとっても、私がそうであればって思ってた」
玄「うぅっ…」
宥「だから、お母さんの代わりでもいいよ?」
玄「おねー…ちゃ…」
宥「痛いのはちょっと嫌だけど」
玄「おねーちゃん!」
宥「玄ちゃん…」
玄「ごめんなさい…私、自分のことばっかで…」
宥「そんなことないよ…」
玄「私も…私も!私もおねーちゃんがいるから寂しくない!」
宥「無理しなくていいよ…?」
玄「無理じゃないもん!寂しくないもん!」
宥「玄ちゃん…」
玄「」フンスッ
宥「…ありがとう」
玄「お礼を言うのは私の方だよ…」
宥「えへへ、じゃあ、どういたしまして」
玄「うん!」
宥「…じゃあ、戻ろっか」
玄「うん!」
宥「…あ、玄ちゃんももうすぐ生理くるから、お腹あったかくして。ね」
玄「??…分かった」
宥「〜♪」
玄「…おねーちゃん」
宥「なぁに?」
玄「なんで、そんなこと分かるの?」
宥「決まってるよ」
玄「?」
宥「…だって、私は玄ちゃんのおねーちゃんだもの」
パタン
淡「うぅ…おねーちゃん…」
誠子「お前は一人っ子だろー?」
淡「私もお姉ちゃんが欲しかったー!」
尭深「…私じゃダメ?」
淡「…え?」
誠子「…は?」
尭深「…ごめんね。言ってみただけ」
淡「いいの!?」
尭深「!?」
誠子「!?」
淡「尭深お姉ちゃんって…呼んでもいい?」
尭深「う、うん」
淡「…尭深お姉ちゃん」
尭深「な、なぁに?」
淡「えへへ、呼んでみただけー」
尭深「///」
誠子(なんなんだ…なにが起きてるんだ…)
淡「尭深お姉ちゃん」
尭深「…うん」
淡「尭深お姉ちゃん?」
尭深「うん」
淡「尭深お姉ちゃん!」
尭深「うん!」
淡「えへへー」
尭深「///」
誠子()チクン
誠子(!?)
誠子(なんなんだ…なんなんだこの気持ち…)
誠子(まさか私…)
誠子(嫉妬…してるのか?)
誠子(一体何に?)
淡「あ!」
誠子「!?」
淡「末原だ!」
バタン
恭子「今日のデータはすごかったなー」
恭子「うちが予想してたみんなの生理周期、見事にぴったりやった」
恭子「これは使える…」
恭子「卒業する前にきっちりまとめて、後輩に残さな」
恭子「…って、あー」
恭子「自分も生理きてしもうたか」
恭子「まぁ、ええわ。生理用品ならたくさん…」
恭子「って、せやった」
恭子「主将の渡したんが最後やった…」
恭子「あー…どないしよ」
恭子「ゆーこのこと笑えへんなぁ」
恭子「一番、詰めが甘いんはうちやないか…」
恭子「…いや、しっかりするんや末原恭子」
恭子「凡人こそピンチのときこそ頭回さなあかん」
恭子「そう言ったんはうちやろ」
恭子「考えろ…考えろ…」
??「もぉ〜そないときは私を呼んだらええやん〜」
恭子「う…この声は」
恭子「…代行」
郁乃「呼ばれて飛び出てじゃじゃじゃ〜ん」
恭子「…誰も呼んでません」
郁乃「つれないな〜末原ちゃん」
恭子「…なにか用ですか?」
郁乃「用がなかったらきちゃいけないん?」
恭子「用がないなら帰ってください」
郁乃「もぉ〜そんなこと言って〜。用があるのは末原ちゃんやろ〜?」
恭子「っ!…自分でどうにかします」
郁乃「意地張らんでええで?」
恭子「張ってません!」
郁乃「末原ちゃんはナプキン派かな〜?」
恭子「っ…」
郁乃「それとも〜タンポン派かな〜?」
恭子「……」
郁乃「はたまた〜ディーバ…」
恭子「………す」
郁乃「ん〜?聞こえへん〜?」
恭子「タンポン派です!」
郁乃「よくできました〜」
恭子「…言ったんだからくださいよ」
郁乃「あげるとは言うてへん〜」
恭子「……は?」
郁乃「いや、持っとるよ?でも、すぐあげたらつまらんやん〜」
恭子「これ以上…なにをさせるんですか…」
郁乃「いーや、末原ちゃんがすることはなんもあらへんよ?」
恭子「はぁ…」
郁乃「ただ、ちょこーっと、入れる手伝いをさせてくれたらな〜って」
恭子「……へ?」
郁乃「末原ちゃん〜力抜いてな〜」
恭子「え、ちょ、ま」
郁乃「よいしょ〜」
恭子「うぁああああああああああ!!!!」
誠子「こ、これは…」
淡「い、因果応報?」
誠子「別にこの人そんな悪いことしてないだろ…」
尭深「…天丼?」
誠子「あぁ…」
淡「関西人の鑑だね…」
尭深「…さて、思わぬ展開だったけど、メインディッシュがきたし」
淡「えー、もう終わりー?」
尭深「…うん、そうしようかなと」
誠子(よかった…)ホッ
誠子(心無しか前回より楽だった…は!)
誠子(まずい…慣れてきている自分がいる)
淡「じゃあ、今日も一緒に寝るよね?タカミ」
尭深「……」ムッ
淡「あっ!違った、尭深お姉ちゃん」
尭深「…うん」
誠子()チクン
誠子(やっぱり、また…)
誠子(まさか私、淡のお姉ちゃんになりたかったとか?)
淡「尭深お姉ちゃーん」ゴロゴロ
尭深「もー淡ちゃんは甘えん坊さんだなー」
誠子「……」
誠子(それは、ないな)
誠子(じゃあ何に…?)
淡「あ!また誰か!」
尭深「…え?」
バタン
晴絵「いやー今日の合宿は有意義だった」
晴絵「みんなもなにか掴んだみたいだ」
晴絵「しっかし、タイミング悪いな〜」
晴絵「こんなときに生理なんて」
晴絵「あーくそ、自分も打ちたかったのに」
晴絵「辛くて、無理だった…」
コンコン
晴絵「!?」
??「…ハルちゃん?」
晴絵「なんだ…灼か」
灼「ハルちゃん…大丈夫?」
晴絵「あぁちょっと頭が痛くてさ」
灼「今日、なんだか顔色も悪かったし…」
晴絵「いやー心配しなくていいよ。いつものことなんだ」
灼「でも…」
晴絵「言いにくいんだけどさ…生理で」
灼「……」
晴絵「あ、ごめん。聞きたくないよなぁ、こんな話」
灼「…知ってた」
晴絵「…へ?」
灼「知ってたよ!」
晴絵「え、私が生理だってこと?」
灼「」コクン
晴絵「そっか…」
灼「だって…だってハルちゃんのこと大好きだもん!」
晴絵「え?あぁ、ありがと」
灼「知らなかったのは…その重さ」
晴絵「あー…」
灼「だって、そんな風に全然見えない…」
晴絵「よく言われるよ…」
灼「もっと…もっと私たちを頼ってよ!」
晴絵「え…でも周りにどうこうできることじゃないし…」
灼「勝手に決めつけないで!」
晴絵「あ…ごめんなさい」
灼「そりゃ、生理痛にはなにもできないけど…」
灼「ハルちゃんの仕事を軽くしてあげることぐらいならできる!」
晴絵「灼…」
灼「だから…だから一人でどっかに行かないでよぉ…」
晴絵「おいおい、大袈裟だって…」
灼「大袈裟じゃないもん!」
晴絵「…どうした?」
灼「ハルちゃん、なにも言わず麻雀やめちゃったじゃん!」
晴絵「それは…」
灼「もっと…話してよ、大事なことも、下らないことも」
晴絵「灼…」
灼「ごめんね。なんか感情的になっちゃって」
晴絵「いや、私も悪かったよ」
灼「ハルちゃん…」
晴絵「灼がそんな風に思ってたなんて知らなかった」
灼「うん…」
晴絵「これじゃー監督失格だなー」
灼「そんなことない!」
晴絵「もっと、みんなと話さなきゃ、な」
灼「…うん」
晴絵「ありがとう、灼」
灼「…うん」
晴絵「よっし、みんなのとこに帰るぞー」
灼「うん!」
バタン
誠子(そっか…分かったぞ…)
淡「いやー灼ちゃん可愛かったねー」
尭深「うん…あらたそかわいい」
誠子(私もこの人と同じ)
誠子(置いてかれるのが嫌だったんだ…)
淡「じゃ、そろそろ寝よっかー?」
尭深「うん」
誠子(この趣味にはまだ慣れないけど…)
誠子(二人と、もっといたい!)
淡「あっ!そうだ忘れてた!」
尭深「??」
淡「ねぇ、セーコどうだった?もう一度だけ、は?」
誠子「!!」
淡「本当に一度でいいの?」ニヤニヤ
誠子「……」
淡「…セーコ?」
誠子「…なに言ってんだよ。当たり前だろ」
淡「え…」
誠子「続けるに決まってるさ!」
淡・尭深「!!」
誠子「改めて…よろしくお願いします」
淡「セーコ…」
尭深「誠子…」
淡・尭深「うん!」
カン
終わりです。需要もないのにダラダラと書き続けてごめんなさい
でも、これをきっかけに少しでも、女性の体や生理に目を向けてもらえたらと思います
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