女「(逆ハーレムとか、やだなぁ……)」 (34)


※設定だけ造って、即興でのんびりだらだら書いていきます

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—— 学園 門前 ——


女「……ここが、今度転校する学園なんだ」


女「(すごく緊張するなぁー……)」


女「(と、とにかく書類手続きを終わらせるために、学園長室に行かなきゃ!)」


女「えっと……とりあえず、入ろうかな……」


女「うわぁ、門が大きい……」


女(誰もいなかったけど……勝手に門をくぐってよかったのかな……?)


女「……すごい」


女(大きな噴水、手入れの行き届いた花壇……数年前にできたから、綺麗……」


女「(あっと、……こんなことしている暇ないんだった)


女「……こ、こっちかな?」


女「あ、あれ……?」


女「つ、次はこっちかな……」


女(誰もいない……。誰かに道を尋ねられたらいいのに……)


女(……も、もしかして)


女「私、迷っちゃった……?」


?「もし」


女「え?」


?「君は見かけない顔ですね」


女「えっと……」


?「ここで何をしているのですか?」


女(伸長の高い男の人……。でも、普通いきなり話しかけるかな……?)


?「君は誰だと聞いているんですが。答えなさい」


女「わ、私はその……。今度、この学園に転入する女と言います……」


?「ああ。そういえば、学園長がそんなことを言っていた気がします」


女「あなたは……」


会長「私は、この学園の生徒会会長」


女(だからって、少し偉そうかな……。あと一人称が私って……なに?)


会長「では、ここで何をしているのか教えて下さい」


女「学園長室はどこかなと思って……」


会長「迷子ですね」


女「そ、そうです……」


女(……そうだけど、そういう言い方は失礼だと思わないのかなぁ)


会長「ふむ……」


女「あっ……」


女(どっか行っちゃう……。でも、別にいいかな。そこに学内図もあるし)


会長「何をしているのですか」


女「え?」


会長「道案内してあげると言っているのです。さっさと付いてきなさい」


女(ひ、一言も言ってない……)


会長「ぐずぐずしないで下さい。私も忙しいのですから」


女「ご、ごめんんさい……」


会長「まったく」


女(……何も言うまい)


会長「……」


女「……」


会長「……」


女「……」


会長「……」


女「……」


会長「……」


女「……」


会長「……」


女「……」


会長「……」


女「……」


会長「ここです」


女「あ、ありがとうございます……」


女(あれから一言も会話がなかった)


会長「入りますよ、学園長」


女「ちょ、ちょっと……」


バタン


—— 学園長室 ——


?「よお会長じゃないか!」


会長「こんにちわ」


女「こ、こんにちわ……」


女(誰だろう、この若い男の人……。先生かな……?)


学園長「俺がこの学園のトップ。学園長だ!」


女「……え」


学園長「意外って顔しているな! そりゃあそうだろう!」


学園長「なんせ俺ほど若い学園長なんてそういないからな!」


女(……色々と、駄目な人だ)


学園長「さてと、今日来て貰ったのは——」


女「はい。これが、書類です……。記入漏れはないと思いますが……」


学園長「おう。さてと、ちょっくら待っててくれや。すぐに確認するからよ」


女「……はい」


学園長「さてと、俺が書類を確認している間暇だろ? ながら作業でわりぃけど、この学園について説明させてもらうぜ」


女「お、お願いします」


学園長「それより先に、この学園について知っていることは何かあるか?」


女「えっと……。確か、部活動が盛んということくらいは……」


学園長「惜しいな。部活動は部活動なんだが、うちの学園は他とはちょぉっと違うんだよ」


女「ちょっと違う?」


学園長「うちは、いくつかの特殊部と呼ばれる部活があるんだ」


女「特殊部ですか。それは普通の部活とはどう違うのでしょうか……」


学園長「普通の部活ってのは、集団が一つなって青春を送るもんだろ?」


女(野球とか、演劇のことを言っているのかな……)


学園長「それに、美術部だって皆で教えあい、支えあっている」


女「……はい」


学園長「でも、集団っては良くも悪くも個々を平均化してしまうことがある」


女(……何を言ってるんだろう)


学園長「そこで我が学園は、何かで突き抜けて優れている個人に、部活と称して活動できる場所を提供しているんだ」


女「……一人のための部活?」


学園長「言うなればそうだな。それが特殊部。我が学園の特徴だ」


女「……わかりました」


学園長「いくつかあるんだが、まあそれはおいおい知っていけばいいだろう」


女「そうしたいと思います」


学園長「そうかそうか!」


女「はい」


学園長「さて、おい会長」


会長「はい」


女(……まだ、いたんだこの人)


学園長「この生徒に、うちの学園を案内してやってくれ」


女「っ!」


会長「これも生徒会の勤め。わかりました」


女「っ!?」


学園長「じゃあ頼んだからなー!」


会長「了解です」


女「……」


女(やだなぁ……。この人、苦手かも……)


会長「ではついてきて下さい」


女「ま、待って……」


会長「置いていかれたくなければ、早くしてください」


女「……」


—— ロボット工学部 ——


会長「……」


女「……」


会長「……」


女「……」


会長「……」


女(ここはロボット工学部って書いてあるけど、特に興味ないかな……)


—— 料理研究部 ——


女(ここは普通の部活かな……)


会長「……」


女「……」


会長「……」


女「……」


会長「……」


女(別に料理は研究しなくてもいいかも……)


—— 総合格闘部 ——


女(……ない)


会長「……」


女「……」


会長「……」


女「……」


会長「……」


女(この人、何で黙ってるのかな……)


—— 絵画幻想部 ——


女(なんだか、すごい名前……」


会長「何か言いましたか?」


女「あ、すみません。なんでもありません……」


会長「そうですか」


女「……」


女(そ、それだけ……?)


ドタドタドタ


女(誰かが廊下を走る音がする……」


会長「むっ」


?「待つんだーー!!」


?「やぁーだよー!」


?「それを返せーー!」


?「ちょこっとくらい貸してくらたっていいじゃんかー!」


会長「止まりなさい、そこの二人!」


?「か、会長!」


?「げげっ」


女(……誰だろ」


会長「確か君たちは——」


先輩「絵画幻想部の先輩だ」


ショタ「ロボット工学部のショタだよー!」


女(か、絵画幻想部!! こ、この人柄良さそうな人が……)


女(な、なんだか無性に可笑しくなってきた……!)


女「……くっ、ふっ……」


ショタ「ねーねー! そっちのお姉ちゃんは誰なのー!」


女「……え? あ、私は……女って言います……」


ショタ「そうなんだ! 僕はショタって言うんだ!」


女(……男の人なのに、伸長が低い)


会長「それで、二人はどうして走っていたのですか」


先輩「それはこいつが——!」


ショタ「だからって先輩がさー!!」




女(……いつになったら終わるかな)


女(家に帰って、寝たい……)






会長「とにかく、喧嘩両成敗です」


先輩「わかったよ……」


ショタ「はぁーい」


女(やっと終わった……)


会長「すみません。では行きましょう」


女(まだあるの!?)


—— 生徒会室 ——


会長「ここは生徒会室です」


女(なんでここだけ紹介するんだろう……)


会長「とりあえず、入りましょう」


女「……な、何故」


会長「早くなさい」


女(……何も言うまいよ)


会長「さて、今回は特殊部をメインに学園内を案内しました」


女(今日見て廻ったあれ全部が特殊部って呼ばれるものだったんだ……)


会長「では、君には生徒会に入ってもらおうか」


女「……へ?」


会長「そうすれば特殊部と交流を深めることができる」


女「あ、あのちょっと待って——」


会長「明日から君は生徒会のメンバーです。よろしくお願いしますね」


女(ひ、他人の話しを聞かない人だな……)


会長「もう今日は帰っていいですよ」


女「……」


会長「何か?」


女「私、生徒会には入りません」


会長「何故ですか」


女「それこそ、どうして……」


会長「君に拒否権はありません」


女(人権侵害だ……)


会長「今日は帰りなさい」


女「……」


会長「では、失礼」


女「……はい」


女(バカ、私のバカ! ここで強気にならなきゃ!)


会長「さようなら」


女「……さ、さようなら」


女「……」


—— 帰り道 ——


女(……明日からどうなるんだろ)


女(不安だな……)


女「……帰ったら、本でも読んで忘れよう」


女(折角、こっちの学園に通うことで一人暮らしできるんだし、優雅に音楽でも流しながら本を読もう!)


女(なんだか家に帰るのが楽しみになってきたぞー)


女「……はぁ」


DQN「おいおい、そこのかわい子ちゃん!」


DQN「いっしょに遊ぼうぜー!」


女「ひっ」


女(今日は厄日かも……)


DQN「ここら辺で見ない顔だねー! なになに、遊びに来たのー!?」


DQN「じゃあ案内してあげちゃうよぉー、ウェーイウェーイ!」


女(うぇーいって……)


DQN「ほらほら、おいでよ! そだ、メアドとか教えてよ!」


DQN「このままホテル直行しちゃう系?」


女「……」


女「……きゃ」


?「おいてめぇら、何してんだよ」


DQN「ああん?」

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