上条「人の夢は、儚い」 (136)
俺はこの家の子供では無い
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「おとーさん、ただいま」
「おかえりとうま、ご飯出来てるわよ」
「なんだ、怪我してるじゃないか。また喧嘩か?」
「えへへ」
「あんまり無理しちゃダメだぞ」
「あらあら、男の子なんだから少しくらいはいいんじゃないかしら」
「さ、手を洗ってきなさい。みんなでご飯を食べよう」
幸せだ。とてもとても幸せだ。
でも、俺はこの家の子供では無い
真実から目を背けて楽しく生きることはとても楽だ
そんなこと僕でさえ分かる
「……ただいま」
「……」
「父さん…こんなくらいところでテレビ見てると目が悪くなるよ」
「……うるせぇよクソガキ。おい、テメェ酒買って来いよ」
「酒って…お金は?」
「万引きくらい出来んだろ?」
「……」
「殴られてぇのか…さっさと行ってこい!」
「母さん…」
「ほら、とうま出来たわよ~新しいお洋服よ~」
「ねぇ、母さん」
「あはははは、やっぱりあなたには赤い服が似合うわね」
「母さん」
「じゃあ、お出かけしましょっか」
「こっち見てよ……母さん」
「お酒下さい」
「ごめんね、未成年にお酒は売れないんだよ」
「でも、父さんが」
「法律で決まってることだから」
「……」
「なら、もういいや」
「もう、どうでもいいや」
「なぁ、父さん」
「何だよ、酒買って来たのか?」
「俺さ、今まで一生懸命やって来たよ。洗濯だって掃除だって料理だって、また家族があんな風な生活に戻れるって……信じてさ」
「……」
「母さんがおかしくなって、俺にはもう父さんしかいない」
「……」
「俺は家族が、母さんと父さんが大好きだ。だから、もしできるならもう一度……」
「……るせぇよ」
「……」
「うる、せぇよ!」
「お前に何が分かるんだよ!?信じてた上司から裏切られた俺の気持ちが!会社から見捨てられた俺の気持ちが!!」
「と……う、さ……ぐる………じっ」
「母さんだって、あんな風になって!」
「が……っ……」
「ガキの癖にガキの癖にガキの癖にガキの癖にガ
キの癖にガキの癖にガキの癖にガキの癖にガキ
の癖にガキの癖にガキの癖にガキの癖にガキの
癖にガキの癖にガキの癖にガキの癖にガキの癖
にガキの癖にガキの癖にガキの癖にガキの癖に」
「なぁ、当麻。こんな父さんの事なんて嫌いだろ?みすぼらしくてみっともない父さんのことなんて!!」
「………それでも…俺はアンタ達が……父さんが…好きだ…」
「……」
「がはっ、げほっげほっ!!…はぁ……はぁ……」
「やっぱりお前なんて生まれなければ良かった」
そうだ
俺なんて
生まれてこなければ良かったのに
俺の…本当の親は?
俺ノ…本物ノ親ハ?
俺ヲコノ世二産ミ落トシタ親ハ一体ダレダ?
楽シイ家族ガ欲シイダケナノニ何デコウナルノカナ?
「…昔、みんなで行ったファミレス」
『あはははは、とうま。キチンと野菜も食べるんだぞ!』
『分かってるよ!』
『あらあら』
「もう、あの時は帰って来ない」
「……学校に行こう」
「おい、上条ツラ貸せよ」
「……」
「お前ら、やっちまえ!」
どかっ!どかっ!どかっ!
「疫病神が、もう学校来るな!」
「死んじゃえ!」
「周りに迷惑なんだよ!」
「……」
「もうやめよう…本当に死んじゃうよ!」
「なんか文句あんのかよ!?」
「…ないけど」
「……」
「あっはは、左目見えねぇーや」
「おまけに雨まで降ってきやがって、つくづく俺はついてねーな」
くぅ~ん
「あ?なんだ」
わん!
「なんだ、犬か」
「可哀想に、お前も一人ぼっちか?」
わん
「そうか」
「俺はな、人は変われるって信じてる」
「どれだけ時間がかかろうと、人は必ずいい方に歩き直せるってな」
「だから、今は準備期間だ」
「いつかきっと、俺は頭のいいお医者さんになって、母さんを直す。そして、父さんと一緒にまた一家団欒するんだ」
「って、こんなこと犬に言っても仕方ないか」
「…ただいま!」
「父さん、少ないけど酒。貰ってきたよ」
「……」
「父さん?」
「……」
「……何だよ、これ」
当麻へ
父さんはもう限界です
母さんと先に行ってます
「何だよ…何だよ、何だよ!何だよ!!何だよコレ!!!」
「何で誰もいないんだよ!母さん、父さん、どこに行ったんだよ!?」
「ねぇ、おいてかないでよ、ぼくをひとりにしないでよ、さびしいよ」
「だれもいない」
「あはっ、あははははははははははははははは」
そうだ
「ふっひ、はっはあはははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは」
人間はいくら足掻いたところで
「はははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは」
変われない。
生まれてこなければ良かったクズは結局変わらずじまいなんだ
だったらこんな世界いらない
こんな、僕に、俺に優しくない世界なんていらない
全部壊して、粉々に砕いて破壊し尽くしてしまいたい
だから、これは復讐だ
理不尽で残酷なこの世界への報復だ
幸せな人間なんて全員
殺シテヤル。
「はぁはぁ、あいつ何なんだよ!?」
「チンタラチンタラ歩いてないで少しは走ったらどうでせうか?」
「……っ!」
「おぉ、間一髪で避けたか。中々やるな」
「……はぁ、はぁ、暗部舐めんなよ。こちとら天下のブロックだぜ!」
「そうか、じゃあ死ね」
「え?」
突如、男の肩口から現れる透明な龍
龍は相手を確認すると同時にその口を大きく開いた
「喰え」
呟く様に男は龍に命令する
「ひぃ、助け…」
龍はブロックを名乗った少年の身体に食らいつき
上半身を下半身から食い千切る
残された下半身がその場に倒れこむ
男はそれをつまらなそうに見つめる
不意に男の携帯が鳴った
「……」
『できれば、無言電話は辞めて欲しいのだが』
「片付いた」
『そうですか、ブロックの狙いは?』
「お前の考察通り、学園都市理事長の暗殺」
『…やはり、ですか』
「ま、俺には関係無いな。悪いが俺は帰るぞ、早く帰って見たい番組があるんだ」
『そうですか、ではまた』
男はパタンと携帯を閉じる
男の名前は上条当麻
至って『普通』の高校生だ。
>>27と>>28の間が抜けました
暗闇の中を走る人影が一つ
少年は後ろを確認しながら闇を駆け抜ける
少年を追うのは立った一人の男
白い夏用の制服に身を包んだその男は妙に目立つウニの様なツンツン頭をしていた。
1Kapitel -The start/とある暗部の幻想殺し-
投下終わり
おやすみ
サンタイ
うおっ…何でこんなレス付いてんだよ
まあぼちぼち進めて来ますね
上条「……朝か」
上条「相変わらず眩しいな、どうも朝は俺の性に合わねぇ」
上条「……今のセリフかなり中2臭いな。まあいい、気を取り直して布団でも干すか」
禁書「……お腹減った」
上条「……」
禁書「お腹減ったって言っているんだよ!」
上条「……」
禁書「お腹一杯ご飯を食べさせてくれると、嬉し………」
上条「……」
バタン
禁書「ちょっ! 無言で窓を閉めないで欲しいかも!」
禁書「私の名前は、インデックスって言うんだよ」
上条「そうか、それ食い終わったら出て行ってくれ」
禁書「むー、なんか君冷たいね」
上条「冷たくねーよ、これでも体温は人並みにはある」
禁書「心の温度がだよ!」
上条「よく言われる」
禁書「なんて言うか君、自発的に人との関わり合いを避けてない?」
上条「さあな?」
禁書「むー、またそうやって……まあ、ご飯を頂いた訳だし。お礼くらいは言わせてもらうよ、ご馳走様でした」
上条「お粗末様でした」
禁書「ま、関わって欲しくない人に無理に関わろうとは思わないけどね」
上条「そうかよ」
禁書「じゃ、私出てくね」
上条「早くしてくれると助かる。それと、その人にづかづか言いたい事言う性格は直した方がいいと思うぞ」
禁書「君はそう言う、人に冷たい所を直すといいと思うよ」
上条「……」
禁書「じゃあね、ばいばい」
『…もしもし、私ですが』
上条「何のようだ?」
『お仕事ですよ、いつものね』
上条「…分かった」
今書いてて思ったけど
地の文無いと淡白な文になるので地の文付け足す
朝日が差し込む
部屋は窓から入ってくる光によって照らされていた
部屋に光を遮る物は無く、有るのは木のテーブルと使い古しのソファーのみそれ以外は何も無い
朝日に包まれ、ソファーの上で目を覚ます上条
「……朝か」
光を遮るように手を顔の前にかざしながら上条は上半身を起こす
上相変わらず眩しいな、どうも朝は俺の性に合わねぇ」
カーテンでも付けとけば良かったか?と上条は口の中で呟く
そして、机の上のビンに入れてある錠剤を幾つか手に取り口に放り込む
「……今のセリフかなり中2臭かったか?」
彼はその錠剤を口の中で噛み砕く
精神安定剤
ビタミン剤
彼はその後も幾つかの薬を口に放り込んでは噛み砕く
しばらくすると、薬を飲み終わったのか彼はソファーから立ち上がる
だが、一種体制を崩したのかふらりと転びそうになる
「天気もいいし、布団でも干すか」
彼はそう言うと足元に落ちていたタオルケットを手に取る
その手には大きな火傷の後や手術痕が残っていた
明らかな気分転換。
何かから気をそらすように彼は
ゆっくりとベランダに向かう
外は上条が言った通り天気が良かった、快晴だった。
ふと、足取りが止まる
「……お腹減った」
ベランダには先客が一人いた
白いティーカップのような金の刺繍が印象的な修道着
外国人のようなビー玉のように澄んだ緑の目と透き通った銀の髪
上条「……」
それは、シスターさんだった
あまりに突然で非日常な出来事
その事態に上条の思考は少々停止していた
禁書「お腹減ったって言っているんだよ!」
出会った直後に腹減った宣言
まるでニートの鏡である
上条「……」
禁書「お腹一杯ご飯を食べさせてくれると、嬉し………」
上条「……」
窓と網戸を閉めた、無言で。
何と言うか、上条当麻という人間の人生は
生まれた時からずっと
禁書「ちょっ! 無言で窓を閉めないで欲しいかも!」
ツイていなかった。
禁書「私の名前は、インデックスって言うんだよ」
突然腹減った宣言をした彼女はどうやらインデックスというふざけたニートシスターらしい
特に興味はないがこの後ずっと腹減った腹減ったと言われ続けるのは癪に触れるので
取り敢えず防災リュックに入っていたカンパンをやる事にした
上条「そうか、それ食い終わったら出て行ってくれ」
とにかくこれ以上不幸な目に会うのはごめんだ
この少女には悪いがさっさと出て行って欲しい
禁書「むー、なんか君冷たいね」
拗ねた様子でこちらを見る
何と言うか幸せそうな顔だ
上条「冷たくねーよ、これでも体温は人並みにはある」
俺は飯を食っても味が分からないのに
禁書「心の温度がだよ!」
こいつはそれが当然のように分かって
それを当然のように食べてる
上条「よく言われる」
コイツの事が羨ましい
禁書「なんて言うか君、自発的に人との関わり合いを避けてない?」
ああ、本当に幸せそうな顔をしている
コイツにはきっと帰るべき家があって
コイツの帰りを待つ家族がいて、当然のようにコイツはそれを日常って読んでるんだろうな
上条「さあな?」
だから、俺はコイツが憎い
羨ましいんじゃなくて、俺が持ってない物を
どう足掻いても手に入らない物を持ってるコイツの事が憎い
禁書「むー、またそうやって……まあ、ご飯を頂いた訳だし。お礼くらいは言わせてもらうよ、ご馳走様でした」
とてもとても、トテモトテモトテモ憎イ
上条「お粗末様でした」
殺したいほどに
禁書「ま、関わって欲しくない人に無理に関わろうとは思わないけどね」
上条「そうかよ」
だったら一々言うなよ
虫酸が走るだろ
禁書「じゃ、私出てくね」
ああ、そうだそうしてくれるととても助かる
上条「早くしてくれると助かる。それと、その人にづかづか言いたい事言う性格は直した方がいいと思うぞ」
禁書「君はそう言う、人に冷たい所を直すといいと思うよ」
少女は楽しそうに笑った
俺はその笑顔を凄く不快に感じた
何故あんな顔が出来るのだろうか?俺には到底理解できない
上条「……」
本当、コイツは幸せそうだ
俺と違っていつもツイている、そんな感じがする
禁書「じゃあね、ばいばい」
俺のカンはよく当たるからな
彼女が出て行って少し時間が立った
部屋はコンクリ打ちっ放しなおかげか幾分かは涼しかった
その時不意に携帯が震える
バイブレーションの細かな振動
上条はすぐさまその携帯を開き、耳に押し当てる
『…もしもし、私ですが』
上条「何のようだ?」
電話の声
生気の無い、無機質な声が上条に用件を伝える
『お仕事ですよ、いつものね』
上条「…分かった」
パチリと、今時珍しい二つ折り携帯を二つに折り畳む
『いつもの仕事』
彼が受けた仕事はいつもと同じ人殺しの仕事だった
ごめんな、今日は寝る
明日暇だったら続き書く
レス返しとかした方がいいの?コレ
一ヵ月後といったな
あ れ は う そ だ 。
今週中に更新するで
まあ、例の更新するする詐欺になるかもしれないけど
まあじゃあ質問という安価
展開
1 面白くするためにまいど展開安価を取る(展開によってははっぴー)。
2 はっぴーいけいけ(なお上条さん以外は…)。
3 ばっと一択(なお上条さんは…)。
4 。
帰ってくるまでアンケート
あ、4の本文消えてる
4は193×194で
そう、普通ならばここは能力も弱くこれと言って才の無い者達がいる場所でありハデにドンパチなんて中々起こらない、比較的平和な場所なのだ。
上条「平和ねぇ……」
上条「だとしたら、これは一体どういう事なんだよ」
上条の目の前に広がっていたのは、いつもの薄暗い裏路地…では無く。
焦げ臭い香りとプラスチックが焼けた鼻につんとくる匂い。
そして、一面に薄気味悪いコピー用紙が張り巡らされていた。
あ、一個前に入れるの忘れてたorz
ちくせう
裏路地。
本格的に組織などが裏で使うには目立ち過ぎる場所である。
そのため、基本裏路地は能力も弱くこれと言って才の無い者達がいる場所であり、ハデにドンパチなんて中々起こらない比較的平和な場所。
だが、上条が見た裏路地はまるで平和とはかけ離れた物だった。
「平和ねぇ……」
「だとしたら、これは一体どういう事なんだよ」
上条の目の前に広がっていたのは、いつもの薄暗い裏路地…では無く。
焦げ臭い香りとプラスチックが焼けた鼻につんとくる匂い。
そして、一面に張り巡らされた薄気味悪いコピー用紙だった。
「……能力者か?」
焼け跡を確認しながら上条はふとつぶやく
だが、その考えはすぐに打ち消される
「…いや、能力者だったとしてもここまで派手にはやらないだろ」
そう、いくら能力者とはいえ自分の住処としている場所をここまで酷くする事は無いだろう
というか、これだけの事が起きてながら何故誰も大騒ぎをしていないんだ?
こんな火事が起きていたら、普通は風紀委員や警備員が来ていてもおかしく無いはずなんだけどな
このSSまとめへのコメント
お願いします!はまりました!更新を!