ナックル｢ポットクリンはなぁ、ただオーラを破産させるための技じゃねぇ！
もう一つ、見えない攻撃があるんだぜコラァ｣

ゴン｢見えない……攻撃？｣

キルア｢(……まさか)｣

ナックル｢ゴン、おめぇ、トリタテンに憑かれて大分時間がたったが、どうだ？｣

ゴン｢うん？えっとね、よく喋る……かな？｣

キルア｢！！！！！｣

ナックル｢そうだろ？それがもう一つの攻撃！金朋地獄！
脳味噌を破壊する見えない攻撃ってやつよ！｣

ゴン｢えっ？でも俺の頭は壊れてないよ？｣

ナックル｢…まぁ効く奴と効かない奴がいるのは確かだ
ゴンはたまたま効かない奴だったんだろうなぁ｣

キルア｢……いや！ちょっと待てよ！
ポットクリンは無害だから無敵なんだろ？

脳味噌を破壊したら無害じゃないだろ！？｣

ナックル｢あぁ確かにポットクリンはな
だがなキルア、トリタテンはちげぇんだ

トリタテンになったのはそいつがオーラを返さなかったせいだ
だからトリタテンには少しだけ特殊能力を付けられるんだぜぇ｣

キルア｢……つまりトリタテンはそいつ自身のせい
破産したのは自業自得だから
無害じゃなくても良いって事か……｣

ナックル｢そうだ。トリタテンは憑いてる間、結構喋る
ポットクリンはただ利息をカウントするだけだがなぁ

それ以上の特殊能力付加は無理だったんだぜコラァ｣

ゴン｢んー、よく分からないや
俺は話し相手が出来て楽しかったし！｣

キルア｢……でもなんで金朋なんだよ！？
他の声でも良かったろ！？｣

ナックル｢そりゃあ、確かに他の声も考えたぜ？
この能力を発現させるために
一番時間を使って悩んだのはそこだからなぁ｣

キルア｢そこ一番時間使ったのかよ！｣

ゴン｢？｣

ナックル｢最初はよぉ、俺の好みでくぎゅにしようか？
それとも伊藤かな恵ちゃんか？かやのんにしようか？

もしくは俺がヤンキーだった頃の大先輩
ゴットゥーザ様にしようか迷ったんだぜ｣

ナックル｢だがよ、モラウ師匠が言ったんだ

『トリタテンは一ヶ月間そいつに憑くんだ
相手が喜ぶような声でどうする』

ってよ｣

ナックル｢確かに師匠の言う通りだ
だから俺は色々悩んだんだぜコラァ

威圧感を与えるために若本ボイスか？
それともキモい小野Dにしようかってなぁ｣

ゴン｢ねぇキルア、ワカモトボイスやオノディーって？｣

キルア｢おっ、俺が知るかよ(汗)｣

ナックル｢だがどれもいまいちピンとこねぇ
大体よぉ、若本ボイスのポットクリンなんて俺が聞きたくねぇ｣

ナックル｢それからトリタテンの時に精神的ダメージを与える声は誰なのか？
それだけで二週間も悩んだぜコラァ｣

キルア｢(こいつ馬鹿だろ)｣
ゴン｢へぇ、ナックルみたいな複雑な能力にするとやっぱり時間がかかるんだね！｣

ナックル｢当たりめぇだゴルアァ！！！！！！
必殺技ナメんじゃねぇぞゴルアァ！！！！！！！｣

キルア｢(キレすぎ、俺なら小倉唯ちゃんで即決だな)｣

ゴン｢それでそれで！？結局どうやって決めたの！？｣

ナックル｢ん？あぁ、そうだ
散々悩んだんだけどよぉ、もうBBAにしてやろうと思ったんだ
田中敦子(50)ちゃんとかよぉ
そしたらノヴさんが

『金朋が良いです。金朋にしなさい。相手の脳味噌を破壊できる。』

って言うんだ｣

ナックル｢まぁ確かにありっちゃありだ
最初の方にも言ったが、金朋地獄なんて言葉があるぐらいだからよ｣

ゴン｢ふーん。よく分かんないけどそれで決めたんだね？｣

ナックル｢あぁ、ノヴさんの一言で金朋に決めたってわけよ！｣

キルア｢(あのヤロー！)｣

ナックル｢おうそうだ！ちなみに会長は

『わしゃ赤崎千夏ちゃん！』

なんて言ってたっけなぁ｣
キルア｢！！！！(……じじい……)｣

ゴン｢へぇ！色々教えてくれてありがとナックル！｣

ナックル｢おう！いいってことよ！｣

ゴン｢あっ！そうだ！声は分かったけど……
なんでポットクリンやトリタテンをこんな見た目にしたかまだ聞いてないや｣

キルア｢そ、そうそう、金朋ボイスは分かったけどさぁ
見た目は別になんでもいいよな？｣

ナックル｢あぁ？んなの俺の趣味に決まってんだろゴラァ！！！！
文句があんならゴンに憑いてるトリタテン若本ボイスにすっぞゴラァ！！！！｣
ゴン｢えっ、あっ、ごめんナックル
別に文句があるわけじゃないよ｣

ナックル｢ならいいんだけどよ｣

ゴン｢俺、この声可愛くて好きだし、見た目も可愛いと思うよ！｣

ナックル｢さすがゴンだぜぇ。よく分かってるなぁおい｣

キルア｢……ねぇ……今、文句があるなら若本ボイスにするぞって言ったよね……｣

ナックル｢ん？なんだキルア｣

キルア｢ポットクリンの声ってさ……変えられるの？｣

ナックル｢うん？まぁ不可能じゃねぇが……｣

キルア｢本当に！？｣

ナックル｢あぁ、だがそれにはある程度リスクが必要だぞ｣

キルア｢リスク？｣

ナックル｢まず多額の金が必要だ
それに少し時間もいるなぁ
まぁでもそれぐらいかぁ？｣

キルア｢それだけ！？それだけでいいの！？
金なら俺が払うよ！だから声変えてくれ！｣

ナックル｢ん？まぁそんなに言うなら変えてもいいが……
どんな声にするんだ？｣

キルア｢そうだな……
(いざとなると迷う………
………あぁもう！
ナックルが二週間も悩んだ気持ちが分かるぜ！)｣

ナックル｢早く決めろよキルア、あと5日で作戦が始まるからなぁ｣

キルア｢ごめん！ちょっと時間くれ！｣


～考え中～

ナックル｢ふぁ～ﾑﾆｬﾑﾆｬ｣

ゴン｢(………キルア長いなぁ)｣




――――――

キルア｢………そうだ！じゃあ、金元寿子ちゃんで！｣

ナックル｢ん？イカ娘か？良い趣味してんなぁコラァ
いいぜ。2、3日待ってな｣

キルア｢サンキューナックル｣

ゴン｢ねぇキルア、その人誰なの？｣

キルア｢さ、さぁ？分からないでゲソ｣

ゴン｢？｣