モブＡ『μ'sって、ホントみんなかわいいよね』

モブＢ『うん。UTXみたいに芸能科があったり、特別に集めたわけじゃないのにスゴイよね』

穂乃果（すっごく褒められてる！　なんか恥ずかしいよう）

モブＡ『Ｂは誰が好き？』

モブＢ『私は絢瀬絵里さん！　金髪碧眼でカッコいいから！』

穂乃果（絵里ちゃんのファンかあ。絵里ちゃんカッコいいもんね。わかる）

モブＢ『Ａは？』

モブＡ『うーん、私は園田海未さんかな。美人で凛としていて、つい見惚れちゃう』

穂乃果（こっちの子は海未ちゃんのファンかあ。海未ちゃんも美人だもんね。幼馴染として鼻が高いよ）

モブＢ『わかるなあ。しかも海未さんって武道と日舞の達人なんですって！』

モブＡ『本当！？　スゴイなあ』

モブＢ『売り切れる前に早く買っておこう』

モブＡ『うん、そうだね！』

穂乃果「って、そのまま絵里ちゃんと海未ちゃんのグッズだけ買っていったの」

海未「わ、私のファンですか……なんだか妙に気恥ずかしいです」///

ことり「うんうん、海未ちゃん、カッコいいもんね。わかるよ、その子たちの気持ち」

海未「ことり！」

ことり「それで、なんでそのことが穂乃果ちゃんが地味だって話と繋がるの？」

海未「そうです。穂乃果の話では売れたのは絵里のと、わ、私のだけというではないですか……」

海未「それでしたら、他のメンバーも地味ということになるのではありませんか？」

穂乃果「ううん、そのあともしばらくお店にいてね、μ'sのグッズを買っていった人は何人かいたんだけど、私のだけ一つも売れなかったんだよね」

海未・ことり「えええっ！？」

海未「穂乃果のだけ売れないって、そんなことがありえるんですか！？」

ことり「なにかの間違いじゃなくて？」

穂乃果「うん、店に入ったときから一個も減ってなかったし」

海未「そんな……」

穂乃果「これって穂乃果が人気ないってことだよね……」

ことり「そんなことないよ！　穂乃果ちゃんはかわいいよ！」

海未「そうです！　穂乃果は明るくて元気で、地味だなんて決してそんなことはありません！」

穂乃果「ありがとう……。でも実際一つも売れてないってことはそういうことだよね」

海未「穂乃果……」

ことり「穂乃果ちゃん……」

穂乃果「リーダーは海未ちゃんや絵里ちゃんみたいな人気な子にしたほうがいいのかもね」

海未「穂乃果、友人だからこういうのではなく、穂乃果は他のメンバーと比べても見劣りはしないと思います」

ことり「ことりもそう思う。逆に目立ってると思うよ」

海未「穂乃果の魅力は明るいところです。ですが、それがキチンとファンの方々に伝わっていないのかもしれません」

ことり「確かにそばにいないと伝わりにくいかもね。画面越しではちゃんと伝わってない可能性もあるかもしれない」

海未「私たちはいつもそばにいるからわかっていますが、ファンの方々はそうではありません。そこのところの食い違いが売れてない理由なのかもしれません」

穂乃果「なるほど……」

海未「ですが、その前にもう一度お店に行って確認してみましょう。ひょっとしたら何かの間違いということもあるかもしれません」

穂乃果「えっ？」

ことり「うん、ことりもその方がいいと思う」

海未「善は急げです。早速行きましょう」

穂乃果「ちょ、ちょっと待ってよー」

海未「お店に着きましたが、これは……」

ことり「穂乃果ちゃんのだけ置いてないよ！」

穂乃果「えっ！？」

海未「他のみんなのは置いてあるのに穂乃果のだけありません」

穂乃果「やっぱり穂乃果だけ人気ないから撤去されちゃったのかな……」

穂乃果「穂乃果、先に帰るね……」

店員「すいません、補充をするので、前ちょっと失礼します」

穂乃果「あ、すいません」

店員「──って、あ、高坂穂乃果さん！　それに園田海未さんと南ことりさんまで！」

穂乃果「えっ、穂乃果たちのこと知ってるんですか？」

店員「それはもう！　最近、μ'sさんのグッズはすごい勢いで売れるんですよ。今だってちょうど補充をするところで」

穂乃果「えっ！　ああ、穂乃果のグッズが出されてる！？」

海未「本当です！　穂乃果のは置いてないんじゃ……」

店員「とんでもない！　むしろ売れすぎてマメに補充しないといけないくらいで。特に高坂さんの一番人気で大変です」

穂乃果「えっ、でも昨日は……」

店員「昨日もいつもと変わらずよく売れてましたよ？」

ことり「どういうこと？」

穂乃果「穂乃果にもさっぱり」