アニ「……」

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いいぞアニ！
流石は俺の娘だ！！

ーーーーーーーーーーーーーーー

アニ「……」

エレン「しかし　どうだ？俺の蹴り技は？」

エレン「見よう見まねだけどうまく決まったよな」

アニ「は…」

アニ「全然駄目」

アニ「まったくなってない」

エレン「何だよ」

エレン「どこが悪いって言うんだ？」

アニ「……」

アニ「そんなにこの技が気に入ったんなら」



アニ「教えてやっても良いけど？」






エレン「え？やだよ」

エレン「蹴られんの痛いし」




ヒョォォォォォォォォォォォォォォォ







アニ「遠慮なんかしなくていいって」

ﾊﾞｼｯ
ｸﾞﾙ
ﾄﾞｻｯ

エレン「……」

アニ「……」

ジャン「オイオイオイ」

ジャン「なんてザマだよ　なぁ？おいエレン」

アニ「…」



ライナー「…」




ジャン「あぁそうか」

ジャン「昨日言ってた痛い目ってのがそれかよ？エレン」

ジャン「そんな格好にされてんだからなぁ」

ジャン「そりゃ格闘術の一つや二つ学ばねぇと割に合ねぇよなぁ！」

エレン「…」

エレン「オイ」

エレン「ジャン」

エレン「なんなら俺は今すぐ取っ組m」


ﾋｭｯ

ジャン「！？」ﾊﾟｼｯ

アニ「あんたさ」

アニ「昨日言われた言葉」

アニ「全然理解してないんだ？」

ジャン「はぁ？」

ジャン「なんだ？いきなり木剣投げつけてきて」

アニ「…」

ﾋｭｯ

ジャン「ﾓｶﾞｯ！？」

ﾊﾞｷｯ
ｸﾞﾙ
ﾄﾞｻｯ


ジャン「……」




コニー「なぁマルコ」

マルコ「ん？」

コニー「何でエレンとジャン二人そろって空にケツ向けてんだ？」

マルコ「…」

コニー「？」











ライナー「……」

エレン「っつ…」

アルミン「もっとゆっくり食べなよエレン」

エレン「あ　あぁ…」

サシャ「そうですよ」

サシャ「なんなら私がお手伝いしても」

ミカサ「…」

サシャ「や　やだなぁ冗談ですよミカサぁ……」

アルミン「でも意外だよね」

エレン「あ？」

アルミン「いや」

アルミン「アニの事さ」

アルミン「アニって普段あまり人と関わらないようにしてるでしょ？」

サシャ「そうですね」

サシャ「ここにきて少し経ちますけど殆ど話してるところとか見たことないです」

アルミン「だよね」

サシャ「はい」

アルミン「けど」

アルミン「昨日のエレンの話といい　今日に至っては偶然といえど」

アルミン「エレンの事を庇ったようにも見えたから」

ミカサ「…」


ﾊﾞﾝｯ


ユミル「そりゃあよ」

ユミル「もしかしてこいつにホの字なんじゃねぇのか？」

エレン「……は？」



















アニ「…」

アルミン「そ　それは流石に話が飛躍しすぎだよ」

ユミル「あぁ？」

ユミル「別に可能性がゼロって訳でもねぇだろ？」

エレン「あのなぁ」

エレン「そんな話する為にわざわざこっちの席まで来たのかよ？」

ユミル「あぁ？」

ユミル「あぁ　そうだ」

ユミル「おいサシャ」

サシャ「ハ　ハイ！」

ユミル「お前いつまで食べてるつもりだ？」

ユミル「水汲みはお前の仕事だろ？」

サシャ「今すぐやります　恩人様　神様…へへへ」

エレン「ったく」

エレン「大体」

エレン「あのアニにそんな感情あると思うかよ？」

アルミン「え？」






アニ「…」







アルミン「いや」

アルミン「彼女だって女の子なんだよ？」

エレン「俺やライナーやジャンを」

エレン「宙に浮かせて折りたたむ奴だぞ？」

エレン「そんな感情持ち合わせてねぇって」







アニ「……」

ﾄﾞｻｯ

エレン「いっ」



エレン「ってぇな……」

エレン「アニ…もう少しなぁ」

エレン「手心ってもんが人にはあんだろ…」


アニ「私も同じ事をあんたに言いたい」

エレン「は？」



アニ「あんたが力いっぱいぶつかってくるもんだから」

アニ「こっちもそれ相応の返し方をしなくちゃいけないんだよ」

アニ「単純に力じゃ叶わないんだ」

アニ「あんたも男ならさ…」

アニ「私の…このか弱い体をもっと労るべきなんじゃないの？」



エレン「は？…お前の冗談は面白くねぇな」

エレン「力で敵わなきゃなんで俺は倒れてお前は立ってるんだ」




アニ「…」

アニ「あぁ…」

アニ「私の使った技術ってのはここで教えられているもんとは違うんだよ」

アニ「力で投げたわけじゃないんだ」

エレン「…」

アニ「相手より力で劣る者が自分を守るための技術だったりするからね」

アニ「あんたも知ってて」

アニ「損はしないよ」

エレン「わかった」

エレン「少し休憩しよう」

ﾌﾞﾝ
エレン「うぉ！？」

ﾊﾞｯ
ｶﾞﾁｯ
エレン「ッー！？」

ﾄﾞｻｯ
ｷﾞｭ
エレン「ぐッ…」

エレン「…アニ」

エレン「降参だ……」

エレン「降参する…」



アニ「降参？」

アニ「降参なんかしてないで学習しなよ」

アニ「力の使い方と」

アニ「女の子との話し方を」


エレン「わ…わかった…」

エレン「覚えるから放せって！」

アニ「…そう」

アニ「そんなにもっと知りたいの？」

アニ「！？」

エレン「ぐぁっ！？」

ライナー「…」

エレン「な　なんでライナーが降ってくるんだよ…」


ミカサ「ねぇアニ」

ミカサ「私にもそれ」




ミカサ「教えて」



アニ「…」

アニ「どうかな…この技は人間用なんだ」

アニ「あんたに必要あるとは思えないけど」



アニ「ただ」

アニ「猛獣に通用するかどうかは興味はある」





エレン「ま…まじかよ…」

エレン「ついに…」

コニー「オイオイ…あいつらがやんのか？」

サシャ「夢のカードが…」

ダズ「ど…どっちだ？」

マルコ「やっぱりアニかな？」

ジャン「は？バカか！？」

ジャン「俺はミカサに晩飯全部だ！」

ライナー「お前はどっちだエレン…」

エレン「おれは…」




エレン「どっちだ…？」

区祖ほど放置してた

コニー「なんであそこで教官が来るかな～」

マルコ「でもあのまま続いていたらと思うとこれで良かったのかもね」

サシャ「幸い二人とも怪我はないみたいですしね」

サシャ「ジャン　お腹空いてないんですか？」

ジャン「…」

マルコ「その代わり晩御飯まで走らされてるけどね」

サシャ「二人とも　まだ走ってるんですかねー？」







ユミル「これで二度目だよな～」

クリスタ「ん？何が？」

ユミル「何ってそりゃ」

ユミル「…」

ユミル「っと　クリスタにはまだ早い話だな」

クリスタ「なんなのよ　子供扱いしないでよ！」

ミカサ「…」

アルミン「あ　ミカサやっと終わったんだね」

エレン「こってり絞られたみたいだな」

ミカサ「うん」

エレン「あれ？アニはいないのか？」

エレン「一緒に走ってたんだろ？」

ミカサ「…」

アルミン「と　とりあえず座りなよ」

ミカサ「エレン」

エレン「あ？」

ミカサ「あの時私が」

ミカサ「止めに入ってなかったら」

ミカサ「どうしてた？」

エレン「？」

ミカサ「そんなに」

ミカサ「女の子と…」

ミカサ「アニとの喋り方の学習したかったの？」

エレン「……は？」

アルミン「！？」

アルミン「ミ　ミカサほら！」

アルミン「お腹も空いただろ！取っておいたから！」

ミカサ「……」

ジャン「……」

サシャ「ジャン　もし晩御飯をミカサにかけたことを気にしているなら私が変わりに…」

コニー「あぁ～」

コニー「なぁ　おいジャン」

コニー「あそこで教官が来なかったらどうなってたと思う？」





ジャン「だからミカサだっつってんだろっ！！！」



コニー「え」



サシャ「ジャンの晩御飯は諦めます　ゴメンナサイ…！」

アニ「…」



ライナー「ここにいたのか」

アニ「…」

ライナー「飯はいいのか？」

アニ「食欲がないんだ」

ライナー「そうか…」

アニ「…」




ライナー「最近」

ライナー「お前少しおかしいぞ」

ライナー「今日だって怪我が無かったから良かったが…」



アニ「……」

アニ「それを言うならアンタだって…」

ライナー「ん？」



アニ「いや…」

アニ「悪かったよ…」

ライナー「べ　別に責めてるわけでもないんだが」

アニ「…」

エレン「いつまでふてくされてんだよ　おめーは」

ミカサ「別に」

エレン「別にじゃねーだろ」

アルミン「エ　エレン少し落ち着いて」



エレン「アルミンも思うだろ？」

エレン「今日のコイツは少しおかしいぞ」


アルミン「うーん…」

ミカサ「なんで最初にアニの事聞いたの…？」


エレン「あ？なんだって？」



ミカサ「最近」




ミカサ「エレンはアニの見る目が少しおかしい」





エレン「あ？」

アルミン「…」

エレン「おかしいってどういう事だよ？」




ミカサ「……ぃぃ…」

エレン「黙ってないでなんか言えよ」





ミカサ「もういい！！」

バン！

エレン「っっ！！？」

アルミン「っっ！！！」

エレン「あいつ」



エレン「片手で叩いただけでテーブル浮き上がったぞ」

アルミン「さすがにちょっとびっくりしたよ」

エレン「あのバカ力」



アルミン「…」

エレン「ん？」

エレン「なんだよ　お前まで怒ってるのか？」


アルミン「い　いや違うんだ」




アルミン「エレンにはさ」





アルミン「アニがどう見えてるのかなと思って」