エレン「燃える闘魂」ミカサ「改訂版」(105)
ミカサ「エレン!!
エレン「ん‥‥‥‥?
ミカサ「起きて
もう帰らないと日が暮れる」
エレン「‥‥‥?
‥‥あれ?
ミカサ‥‥‥お前‥‥
マスクはどうした‥‥?
ミカサ「そんなに寝ぼけるまで熟睡してたの?」
エレン「イヤッ‥‥猪木さんがなんかすっげーことを成し遂げたような気がするんだけど‥‥‥‥
ミカサ「‥‥‥!!
エレン「何だったっけ思い出せねぇな‥‥
ミカサ「エレン?
そのシャツの『一番』と言うのは何?」
エレン「え‥‥?
え‥‥!?
エレン「言うなよ‥‥誰にも
このシャツのこと‥‥」
ミカサ「‥‥‥言わない
でも‥‥知らないうちにシャツに文字がプリントされてるなんて
一度おじさんに相談してみたら?」
エレン「バカ言え!
親父に言えるか こんなこと
ハンネス「シャツが何だって エレン?」
エレン「!!
ハ‥‥ハンネスさん
ハンネス「ミカサに何かいたずらされたのか?」
エレン「は!?
なんでオレがやられるんだよ!
‥‥って
酒くさ!!
え‥‥‥‥!?
また‥‥ 飲んでる‥‥
ハンネス「お前らも一緒にどうだ?」
エレン「イヤ‥‥あの‥‥練習は?」
ハンネス「おう! 今日は腹筋だ!」
ハンネス「一日中やってるわけだから やがて腹が減り喉も渇く
飲み物の中に たまたま酒が混じっていたことは些細な問題にすぎねぇ」
エレン「そんなんでイザッて時に闘えんの!?」
ハンネス「‥‥‥
イザッって時って何だ?
エレン「‥‥‥‥!!
何言ってんだよ 決まってんだろ!
外敵がベルトを奪いに!!
リングに上がって来た時だよ!!」
ハンネス「おい エレン! 急に大声出すんじゃねぇよ‥‥
モブ中堅レスラー「ハハハ‥‥ 元気がいいな 役員のせがれ!!
外敵がベルトを奪いに来たら そらしっかりやるさ
しかしな そんなこと旗揚げ以来一度もないんだぜ」
エレン「で‥‥でも!
そーやって安心している時が危ないって父さんが言ってたんだ!!」
ハンネス「まぁ‥‥
確かにそうかもな
団体の旗揚げメンバーのイェーガー役員には頭が上がらねぇんだけど‥‥
でもなぁ‥‥
トップになればストーリー的な星の貸し借りとかでただデカイだけの色物外人なんかともやり合う機会があるんだが‥‥
ヤツらに団体の有するNWFのベルトをどうこう出来るとは思えねぇんだ」
エレン「じゃあ そもそもヤツらと闘う覚悟なんかねぇんだな!?」
ハンネス「ねぇな!」
エレン「なっ‥‥なんだよ!!
もう『中堅レスラー』なんて呼ばれてないで『ID腹筋団』にしろよ!!」
ハンネス「それも悪くねぇ!」
ハンネス「しかしな エレン‥‥
他団体にベルトが流出するってことはそれこそ最悪の時だ‥‥
オレ達中堅が役立たずの「給料泥棒」って馬鹿にされてる時の方が会社の経営的には上手く行ってるんだぞ?」
エレン「‥‥‥!!
モブ中堅レスラー「ハンネスの言う通りだ
まったく‥‥団体の垣根を越えて海外にも出ようって連中の気が知れねぇ‥‥
勝手にトップ争いごっこに興じてろってな!!」
エレン「一生トップレスラーになれなくても‥‥‥
会社のブックに従って演じてりゃ生きていけるよ‥‥
でも‥‥それじゃ‥‥
ただのサラリーマンじゃないか‥‥」
ハンネス「‥‥!!
まさかあいつ‥‥
海外遠征に出たいのか‥‥?」
ミカサ「‥‥エレン
新日本プロレスはやめた方がいい」
エレン「なんだよ‥‥‥
お前もプロレスが八百長だってバカにすんのか!?」
ミカサ「‥‥‥バカにするとか そういう問題じゃ
カンカンカン
カンカンカンカンカンカン
モブプロレスマスコミ「海外遠征組が帰って来たんだ!!
記者会見が開かれるぞ!!」
カンカンカン
エレン「‥‥英雄の凱旋だ‥‥!!
行くぞ ミカサ!」
エレン「クソー人垣で見えねー
モブプロレスマスコミ「これだけしか帰ってこれなかったのか‥‥
今回もひどいな‥‥
10人以上で遠征に向かったハズなのに‥‥
2人しかいないぞ‥‥
‥‥みんな‥‥逃げちまったのか‥‥」
ブラウン母「ブラウン!!ブラウン!!
あの‥‥息子が‥‥
ブラウンが見当たらないんですが‥‥
息子は‥‥どこでしょうか‥‥!?」
マサ斉藤「現地の悪徳プロモーターに騙されて‥‥行方不明に‥‥
ブラウン母「‥‥うぅ‥‥‥うぁ‥‥‥
うああああぁぁ
うぁああぁああ
うむ、
前回のところは思いつきで
適当に書き込み過ぎてね、
いささかグダグダになってサボっているうちに
恥ずかしながら落ちてしまった次第なのだがね。
ブラウン母「う‥‥うぅ‥‥
‥‥でも‥‥息子は‥‥
役に立ったのですよね‥‥‥
何か直接の手柄を立てたわけでなくても!!
息子の行方不明は!!
会社の確かな営業利益にかなったのですよね!!?」
マサ斉藤「もちろんー!
マサ斉藤「‥‥‥‥
‥‥‥
‥‥‥
‥‥‥
‥‥イヤ‥‥
今回の遠征で‥‥我が社は‥‥
‥‥今回も‥‥
‥‥‥‥!!
なんの成果も!!
得られませんでした!!
私が無能なばかりに‥‥‥!!
ただいたずらに新人を浪費し‥‥!!
有望なヤングライオンを‥‥!!
育て上げることができませんでした!!」
モブス株主「‥‥‥ひでぇもんだな」
モブ株主「それなりの国内巡業さえこなしてればに無難に稼げるのに‥‥
レスラーなんて経費の無駄遣いだ‥‥‥
エレン「‥‥‥!?
モブ株主「まったくだ‥‥
オレらの投資でヤツらにプロテインをやって太らせるようなもんだなぁ」
ミカサ「!!?
ゴッ
モブ株主「ホッ!?
なにすんだクソガキ!!」
エレン「オイ‥‥!!
もういいだろ!!
ミカサ「フッ!!」
エレン「何すんだよ!!
ヘビーウェイトが外れたじゃねぇか!」
ミカサ「‥‥エレン
新日本に入りたいって気持ちは‥‥変わった‥‥‥‥?」
エレン「!!
ミカサ「‥‥‥‥‥
エレン「手伝えよ 拾うの‥‥
エレン「ただいま」
グリシャ「おかえりなさい」
カルラ「遅かったのね 二人とも」
エレン「イヤ‥‥まぁ‥‥‥
色々あって‥‥
アレ? 父さん 今から出かけるのは?」
グリシャ「ああ 2つ上の街の親分さんに興行の挨拶にな」
ミカサ「‥‥エレンが‥‥
新日本プロレスに入りたいって‥‥」
エレン「ミ‥‥ミカサ!!
言うなって」
カルラ「エレン!!
何を考えているの!?
新日のかわいがりがどれだけ酷いか分かってるの!?」
エレン「わ‥‥分かってるよ!!」
グリシャ「‥‥‥
グリシャ「エレン どうして新日本に入りたいたいんだ?」
エレン「海外マットがどうなっているのか
何も知らずに無難に就職して一生サラリーマンで過ごすなんて嫌だ!!
それに‥‥
ここで誰も続く人がいなかったら
オレ達の子供や孫の世代の
ちびっこファン達の期待に誰が応えていくと言うんだ!」
グリシャ「‥‥そうか‥‥
バスの時間だ そろそろ行くよ」
カルラ「ちょっと‥‥あなた!
エレンを説得して!!」
グリシャ「カルラ‥‥
人間の探求心とは誰かに言われて抑えられるものではないよ」
エレン「!!」
グリシャ「‥‥‥‥
‥‥‥
‥‥エレン
帰ったら‥‥
ずっと秘密にしていた地下マットを‥‥
見せてやろう」
エレン「ほ‥‥本当に!?」
カルラ「‥‥エレン」
エレン「‥‥なに?」
カルラ「駄目だからね 新日本プロレスなんてバカなマネー
エレン「は!?
バカだって!?
オレには‥‥社畜でも平気でいられる人間の方がよっぽどマヌケに見えるね!」
カルラ「‥‥‥‥!!
‥‥エレン
ミカサ「‥‥‥
カルラ「ミカサ あの子はだいぶ危なっかしいから‥‥
困った時は二人で助け合うんだよ」
ミカサ「うん!」
アルミン「どないやねん
悔しいんやったら殴り返してみいや!」
モブ不良少年「く‥‥くそ
赤井さんがいてくれはったらこんなデカイだけの在日なんかに!!」
アルミン「何やて!?」
モブ不良少年「ワシらが言うとることをホンマやと認めとるから‥‥
言い返せんと殴ることしか出来へんねやろ?
そ‥‥それは!
ワシらに降参しとるんとちゃうんか!?」
アルミン「う‥‥‥うっさいんじゃ 屁理屈野郎!!」
エレン「やめろ!!
何やってんだ アルミン!!」
アルミン「エレンかいや!?
ちょっと待ったってくれや
今からこいつら二度としゃべられへんようにしたるさかい!!」
エレン「な‥‥何言ってんだ!?
早く逃げないと警察が来るぞ!!」
アルミン「ーそんで在日はすぐに半島に帰るべきやとかほざきよったから
少しばかり気合いを入れたっただけや」
エレン「くっそー 在日ってだけで何で白い目で見られるんだ」
アルミン「そりゃ‥‥
確かにオレらの中には戦後の混乱期のどさくさやとかに勝手にやって来といて自分らは強制連行されて来たんやとか言うとるような奴らもようけおるんやけどな
大木金太郎かてそうや
せやけど猪木さんや馬場やとか社会的に成功しとるようなもんを誰でも在日呼ばわりするんは少しちゃうんとちゃうか?」
エレン「つまり日本人 島国根性丸出しすぎっつーだけの話だ!」
アルミン「‥‥せやせや
しかもプロレスラーは弱いんやとか八百長やとかほざきよるやろ」
エレン「自分の命を懸けるんだ
オレらの勝手だろ!」
ミカサ「絶対 駄目」
エレン「‥‥‥
ミカサ「‥‥駄目」
エレン「そーいや お前 よくも親にバラしたな!!」
ミカサ「協力した覚えはない」
アルミン「で‥‥
どうやった‥‥
エレン「そりゃあ
ミカサ「喜ばれはしない‥‥
アルミン「‥‥そりゃそうやろな‥‥」
エレン「なっ なんだよ
オマエもやめろって言うのか!?」
アルミン「まぁ‥‥
それが‥‥親心ちゅうもんやろな
確かに 公務員や終身雇用制の大企業は未来永劫まで安泰やと信じきっとるもんはどうかと思うで
旗揚げ以来 団体の権威が脅かされへんかったからちゅうて
今日脅かされへん保証なんかどこにもあらへんのに‥‥
ドォ
ビリビリ
エレン「!!?
は‥‥‥!?
な‥‥何だ!?
地震ってやつか」
アルミン「‥‥は?
エレン「行ってみよう!!」
カランカラン
カランカラン
エレン「アルミン 一体 何が‥‥!?
オ‥‥オイ‥‥何が見えるってんだよ!?」
エレミカ「‥‥‥‥‥‥!?
アルミン「そんな‥‥アホな!!
あ‥あないにトップロープを‥‥か‥‥軽々と一跨ぎに‥‥するやなんて‥‥‥
エレン「‥‥あ‥‥‥
‥‥‥‥
‥‥ヤツだ‥‥‥
大巨人だ」
坂口征二「周知の通り今から10年前
一人のカリスマ‥‥我らがアントニオ猪木は日本プロレスを逐われ‥‥新日本プロレスを旗揚げした
その後 我々は団体独自となる異種格闘技路線を確立することによって
固定ファン層を獲得し 安定した視聴率を確保することに成功したが‥‥
それも5年前までの話‥‥
諸君らの中にはその場に居合わせた者も少なくないだろう
5年前 再び惨劇は起きた
アルミン「あ‥‥‥
ありえへん
外人がいくらデカイっちゅうても2mやそこらのはずや‥‥!
あないやみたいにトップロープを一跨ぎにするやなんてー
エレン「!?
動くぞ!!」
ゴォ
『二階からのヘッドバット』
ドッゴォォォ
エレン「‥‥‥あ‥‥‥
アルミン「‥‥‥‥
け‥‥健吾さんが‥‥‥
一撃でやて‥‥!?」
ザアアアアアアアア
アルミン「逃げるで 二人とも
早ようしたらんと次々と外敵が上がってくるで!!」
アルミカ「エレン!?」
エレン「ストロング小林が吹っ飛ばされた先に家が!!
母さんが!!」
ミカサ「!!」
アルミン「ミカサ!!
‥‥‥!
‥‥‥!
‥‥‥!!
うぅ‥‥‥!!
もう‥‥あかへん‥‥
このリングは‥‥もう‥‥
無数の外敵に蹂躙されてまう!!」
エレン『ストロング小林はゲイのはずだ
母さんを襲うはずはない
‥‥‥‥!!
小林だって新日の主力レスラーなんだ
きっと母さんを守ってくれているはず‥‥
あの角を曲がれば‥‥‥
いつもの家が‥‥
いつもの‥‥‥
エレン「ハッ‥‥‥!!
ー
‥‥クソ!!
母さん!!
母さん‥‥?」
カルラ「エレンかい?
エレン「ミカサ! そっちを持て!!
この長机をどかすぞ!!
行くぞ!!
せーの!!
ハタリハタマタハタリハタマタ
エレン「!!?
うッ‥‥!!
シンは確か全日に移籍したはずじゃ‥‥!?
馬之助の奴‥‥日本人のくせに!!」
ズシンズシン
ズシンズシン
エレン「ミカサ 急げ!!」
ミカサ「わかってる」
エレン「急ぐんだ!!」
カルラ「わ‥‥悪い外人が‥‥
場外で暴れてるんだろ?
エレン!! ミカサを連れて逃げなさい!!
早く!!」
エレン「‥‥に‥‥
逃げたいよオレも!!
早く出てくれよ!!
早く!!
一緒に逃げよう!!」
カルラ「母さんの足はロープに絡まって
この長机をどかしたとしても動けない‥‥
わかるだろ?」
エレン「オレがロープを振りほどくよ!!」
カルラ「‥‥‥!!」
カルラ「どうしていつも母さんの言うこと聞かないの!
最期くらい言うこと聞いてよ!!
ミカサ!!」
ミカサ「ヤダ‥‥
イヤダ‥‥
カルラ「‥‥‥!!
ズシンズシンズシン
カルラ「!!」
ズシンズシン
『皇帝戦士:ビッグバン・ベイダー』
ズシンズシンズシン
ズシン
カルラ「二人とも逃げて!!」
エレン「急げ ミカサ!!」
ミカサ「うん‥‥!」
うむ、
ところで酉とは南なのかね。
カルラ『このままじゃ
3人とも‥‥!!
ダッ
カルラ「!!
ハンネスさん!!
待って!!
戦ってはダメ!!
ハンネス「‥‥‥!?
カルラ「そんな腹回りのダブついた練習不足では‥‥
ベイダーには勝てないわ!!」
カルラ『このままじゃ
3人とも‥‥!!
ダッ
カルラ「!!
ハンネスさん!!
待って!!
戦ってはダメ!!
ハンネス「‥‥‥!?
カルラ「そんな腹回りのダブついた練習不足では‥‥
ベイダーには勝てないわ!!」
ハンネス「見くびってもらっちゃ困るぜ カルラ!!
オレは このデブをぶっ殺して きっちり3人とも助ける!
役員の家族を救って会社にもたっぷりと恩を着せるー
カルラ「ハンネスさん!
お願い!!
ベイダー「パゥ!パゥ!
ハンネス「‥‥‥‥‥‥!!
‥‥‥
ハンネス『確実に‥‥
確実に二人だけは助ける方を取るか‥‥
ベイダーと闘って全員助ける賭けに出るか‥‥
カルラの願いに応えるか‥‥
オレの恩返しを通すか‥‥!!
ベイダー「パゥ!パゥ!
ハンネス『オレはー!!
ベイダー「ガンバッテー!!(マスク脱ぎ捨て)
ハンネス『オレは‥‥
エレミカ「!?
カルラ「ありがとう‥‥
エレン「オ‥‥オイ!?
ハンネスさん!?
何やってんだよ!!
オイ‥‥母さんがまだっ
カルラ「エレン!! ミカサ!!
生き延びるのよ‥‥!!」
ベイダー「パゥ!パゥ!
カルラ「‥‥あ‥‥‥
‥‥い‥‥
行かないで‥‥
ベイダー「ガンバッテ!ガンバッテ!
エレン「やめろぉぉおおお
ベイダー「ガンバッテー!!
エレン「あ‥‥‥‥
ハンネス「ハァッ ハァッ ハァッ
ガシッ
ハンネス「いッ!?
エレン!? 何をー
ゴス
エレン「もう少しで母さんを助けられたのに!!
余計なことすんじゃねぇよ!!
ゴォ
ブン
グルン ドサッ
エレン「くッ‥‥!!
ハンネス「お前の母さんを助けられなかったのは‥‥
エレン「‥‥‥!
ハンネス「お前にブックがなかったからだ‥‥
オレが‥‥!
ベイダーにセメントを仕掛けられなかったのは‥‥
オレに実力がなかったからだ‥‥
エレン「‥‥‥!!
ハンネス「すまない‥‥
エレン「‥‥‥
‥‥‥うぅ
ハンネス「すまない‥‥
ズキズキ
ミカサ「‥‥あぁ
また これか‥‥
モブフロント「これ以上は危険だ
試合を止めろ!!」
モブ現場屋「何言ってんだ
まだこんなにお客さんが喜んでるんだぞ!!」
モブフロント「このタイトルが奪われたら団体の権威が外敵に蹂躙されたどころの話じゃない!!
スポンサーからはゴールデンタイム撤退の話すらあるんだぞ!?」
モブ現場屋「目の前のファンの期待に応えない理由はない!!」
ズンズンズンズンズン
モブフロント「試合を止めろ!! 急げ!!
ハンセンが放送席に突っ込んで来るぞ!!
阻止しろ*
!!
やはり若手のタックルなんかじゃ停まらないー!?
正にブレーキの壊れたダンプカーだ!?」
ドゴォ!!
ハンセン「ウィー!!」
モブフロント「タイトルが‥‥!!
NWAのベルトが‥‥‥!!
外敵に奪取された‥‥!?
おしまいだ‥‥
また‥‥
新日本プロレスは‥‥
ゴールデン枠撤退を余儀なくされる‥‥
エレン『もう‥‥あの枠は‥‥
二度と放送されない
どうして最後までロクでもない口げんかしか出来なかったんだ!!
もう‥‥母さんは映らない!!
ダイジェスト枠ですらない‥‥
どうしてこんな目に‥‥
視聴率が悪いから?
弱いヤツは泣き喚くしかないのか!?
エレン「一番になってやる!!
世界中のタイトルを‥‥
一つ‥‥
残らず*」
坂口征二「10年のぬるまの湯代償は惨劇によって支払われた
我々は一人のカリスマ‥‥アントニオ猪木に頼り過ぎていたのだ
当時の危機意識では突然の『大巨人:アンドレ・ザ・ジャイアント』の出現に対応できるはずもなかった‥‥
その結果‥‥団体の至宝『NWA世界ヘビー級王者』のタイトルを放棄
新日本プロレスの放送時間は『夕方5時代のダイジェスト枠』にまで後退している
今この瞬間にもあの『一人民族大移動』が全日本に引き抜かれようとしていたとしても不思議ではない
その時こそ諸君らはその職務として靴底を磨り減らす『営業部』に代わり
自らの肉弾を捧げて野球中継と言う難敵に立ち向かってゆくのだ!
心臓を捧げよ*」
モブ練習生達「ハッ!!!」
坂口征二「本日 諸君らは『練習生』を卒業する‥‥
その中で最も訓練成績が良かった上位10名を発表する
呼ばれた者は前へ
主席ミカサ・アッカーマン
得意技:旋回式ボディープレス
2番ライナー・ブラウン
得意技:ウエスタンラリアット
3番ベルトルト・フーバー
得意技:ボディープレス
4番アニ・レオンハート
得意技:ダイビングヘッドバット
5番エレン・イェーガー
得意技:ベアハッグ
坂口征二「6番ジャン・キルシュタイン
得意技:フィッシャーマンズスープレックス
7番マルコ・ボット
レフェリー志望
8番コニー・スプリンガー
得意技:シューティングスタープレス
9番サシャ・ブラウス
得意技:チョークスリーパー
10番クリスタ・レンズ
得意技:膝十字固め
以上10名ー
エレン『やっと ここまで辿り着いた‥‥
今度は新日の番だ
今度は新日が‥‥
世界中のタイトルを征してやる!!」
うむ、
ところで誰に断って終わらせてくれてるのかね。
坂口征二「本日を以て練習生を修了し無事プロテストに合格した諸君らには3つの選択肢がある
団体の屋台骨を支え有望な可能性となる『ヤングライオン』
犠牲を覚悟して海外マットの未知の強豪に挑む『海外遠征』
何時如何なる何時でも誰からの挑戦も受け格闘技世界一を目指す『異種格闘技路線』
無論 プロデビュー戦から異種格闘技路線に進出できるのは成績上位10名だけだ
後日 配属路線を問う
本日は これにて第10期『練習生』修了式を終える‥‥以上!」
モブ練習生達「ハッ!」
キャスト
エレン・イェーガー:ハルク・ホーガン
ミカサ・アッカーマン:タイガーマスク(佐山サトル)→スーパータイガー
アルミン・アルレルト:前田明→前田日明
グリシャ:豊登
ライナー・ブラウン:スタン・ハンセン
ベルトルト・フーバー:アンドレ・ザ・ジャイアント
アニ・レオンハート:ダイナマイト・キッド
ジャン・キルシュタイン:小林邦昭
マルコ・ボット:ミスター空中
コニー・スプリンガー:山田恵一
サシャ・ブラウス:船木優治
クリスタ・レンズ:木戸修
エルヴィン・スミス:長州力
リヴァイ:藤波辰巳
オルオ・ボザド:永源遙
ペトラ・ラル:越中詩郎
エルド・ジン:平田淳二
グンタ:シュルツ:ブラック・キャット
ハンジ・ゾエ:藤原喜明
ユミル:ビル・ロビンソン
ミケ・ザカリアス:荒川真
ナナバ:鶴見五郎
ゲルガー:高杉正彦
ドット・ピクシス:ラッシャー木村
ハンネス:北尾光司
ヒッチ:大仁田厚
マルロ:冬木弘道
リコ:グラン浜田
イアン:マッハ隼人
小鹿隊長:アニマル浜口
ミーナ・カロライナ:剛竜馬
トーマス・ワグナー:ジョージ高野→ザ・コブラ
サムエル:高野俊二
ハンナ:斎藤弘幸
フランツ:保永昇男
キース:山本小鉄
トーマスを食った奇行種:ザ・バンピート→デイビーボーイ・スミス
モブ練習生「いーよな お前らは10番以内に入れてよ!
どーせ異種格闘技路線に進むんだろ?」
小林邦昭「ハァ?
当たり前だろ
何のために10番内を目指したと思ってんだ」
マルコ「オレも異種格闘技路線にするよ
猪木さんの
近くで仕事ができるなんて‥‥光栄だ!!」
小林邦昭「まだ お利口さんをやってんのか マルコ‥‥
ガシッ
マルコ「ぶッ!!
小林邦昭「言えよ本音をテレビに映れるからだろ?
やっと このクッソ面倒臭い雑用暮らしから脱出できるからだ!!
テレビでの有名なゴールデンタイムスター街道がオレ達を待ってっからだろうが!!」
マルコ「なっ‥‥‥
お前‥‥‥
は‥‥恥を知れよ
少なくともオレはー
小林邦昭「あ~すまん
オレが悪かった
お前は優等生だったな
しかしお前らならどうする?
オレ達がテレビに映れる機会なんてそうそうないぜ!?
それでも「団体の屋台骨」とかいう美名のためにここで燻ってるのか?」
モブ練習生達「‥‥‥‥
‥‥‥‥
そりゃあ‥‥
好きでこんな不条理な練習生活に耐えてきたわけじゃないし
先輩方の陰湿なかわいがりに怯えなくて済むんなら‥‥
小林邦昭「だよなぁ‥‥
みんなテレビに映りたいよな‥‥
で‥‥お前らは」
ベルトルト「僕は異種格闘技路線に志願するよ」
アニ「私も‥‥だけど
あんたと一緒だとは思われたくないわ」
小林邦昭「ハハハッ!!
エレン「なぁ‥‥
テレビでゴールデンタイムとか言ったな‥‥
新日も5年前まで野球と同じ放送枠だったんだぞ
ジャン‥‥テレビに出てなくとも
お前の脳内は『ゴールデンタイム』だと思うぞ?」
ライナー「ブフーッ
アルミン「うああぁぁ
ライナー「す‥‥すまん!」
アルミン「うあぁ‥‥
ミカサ「エレン やめなさい」
小林邦昭「‥‥‥‥」
小林邦昭「オレが頭のめでたいヤツだとそう言いたいのか エレン?
‥‥‥‥
それは違うな‥‥
オレは誰よりも現実を見てる
4年前ー
全日に奪われた視聴率を奪還すべく‥‥会社の資本力の2割を投入して大規模な来日外国人の引き抜き合戦が行われた‥‥
そして その殆どがそっくりそのまま資本力に勝る全日の常連外国人として定着した
あと何割か足せばあのビジネスにシビアな連中を思うような条件で引き抜けたのか?
巨人戦中継の視聴率を上回るのに何人の猪木さんが必要なのか?
しかし このメディアを支配する読売新聞の資本力は新日の30倍ではすまないぞ
もう十分わかった
新日は‥‥
全日に勝てない‥‥」
小林邦昭「はぁ‥‥
見ろ‥‥
お前のせいでお通夜になっちまった」
エレン「それで?」
小林邦昭「はぁ?
話聞いてたか?」
エレン「『勝てないと思うから諦める』ってとこまで聞いた」
小林邦昭「‥‥
エレン「なぁ‥‥
諦めて良いことあるのか?
あえて希望を捨ててまで現実逃避する方が良いのか?」
剛竜馬「‥‥‥
エレン「そもそも 巨人戦中継に視聴率で挑んで負けるのは当たり前だ
4年前の敗因の1つは外人に対しての無知だ‥‥
負けはしたが得た情報は確実に次のビジネスチャンスに繋がる
お前は企業努力を放棄してまで大人しく業界の2番手に甘んじるのか?
‥‥‥冗談だろ?
オレは‥‥
オレには夢がある‥‥
国内のタイトルを統一して この狭い日本を出たら
‥‥海外マットを
すべてのタイトルを総なめするんだ」
小林邦昭「はッ!
何言ってんだお前!?
めでたい頭してんのはお前の方じゃねぇか!」
エレン「‥‥なんだと!!」
小林邦昭「見ろよ! 誰もお前に賛成なんかしねぇよ!」
エレン「‥‥‥
あぁ‥‥ そうだな‥‥
わかったら‥‥
さっさと出ろよテレビに‥‥
お前みてぇな敗北主義者がここにいちゃあ士気に関わんだよ」
小林邦昭「勿論そのつもりだが
お前こそ海外マットに行きてぇんだろ?
さっさと行けよ 大好きな外人がお前を待ってるぜ?」
エレン「‥‥めんどくせぇ」
小林邦昭「へっ‥‥‥
バキ
モブ練習生「うおおぉぉ!
また始まったぜ!!」
小林邦昭「オラ! エレン! どうした!
ジュニアのオレに手間取ってるようじゃ‥‥
ドォ
エレン「!?」
小林邦昭「大型外人の相手なんか務まんねぇぞ!!」
エレン「あたりめーだッ!!」
ドス
小林邦昭「!!」
グォ
小林邦昭「ぐ‥‥っ!!」
ヒュッ
エレン「フッ!!」
ドコッ
小林邦昭「グッ‥‥‥!!
‥‥‥!!
モブ練習生「オェッ‥‥‥
ライナー「オーイ! その辺にしとけ!
忘れたのか ジャン!?
エレンの対人格闘成績は
今期のトップだぞ!」
ドォッ
ドン
ヒュ
エレン「!!?
『カナディアンバックブリーカー』
ヒョイ
エレン「‥‥‥!?
ミカサ!!」
ライナー「いや‥‥ミカサに次いでだったっけ?」
エレン「お‥‥ 降ろせよ!!」
フランツ「ジャン これ以上騒いだら小鉄さんが来ちゃうよ!」
小林邦昭「オイ‥‥
フランツ‥‥!!
これは送別会の出し物だろ?
止めんなよ!!」
フランツ「イ‥‥イヤぁ‥‥
もう十分堪能したよ」
ハンナ「やめてよ!
新日同士で争うのは‥‥
エレン「オイ!
降ろせよ ミカサ‥‥!」
小林邦昭「チッ
よかったな エレン!
またそうやってミカサにおんぶに抱っこだ!
そのまま海外遠征にもミカサを巻き込むつもりだろ!」
『ハイジャックバックブリーカー』
ドサッ
エレン「うぉっ!!
いってーな!!」
ミカサ「熱くなるとすぐ衝動的に行動する‥‥
エレン「さっき あいつが何か言ってたが‥‥‥
お前‥‥配属路線の希望は?」
ミカサ「私は海外遠征にする」
エレン「‥‥‥
エレン「お前は首席だろうが‥‥‥
異種格闘技路線に行けよ
それも歴代の中でも逸材だとよ‥‥
きっと破格のデビュー戦を飾れるぞ」
ミカサ「あなたが異種格闘技路線に行くのなら私も異種格闘技路線に行こう
あなたがヤングライオンとして地道に団体の屋台骨を支えるのなら
私もそうしよう
エレンは私と一緒にいないと一番になれない」
エレン「頼んでねぇだろそんなことは!
いつまでこんなこと続けるつもりだ!?」
ミカサ「人生が続く限り‥‥
一度死んだ私を再び生き返らせた恩は忘れない
なにより‥‥
もうこれ以上家族を失いたくない‥‥
エレン「‥‥‥‥‥
アルミン「二人とも 今日はもうお開きやてな‥‥
寮に戻るで」
エレン「あぁ‥‥
なぁアルミン
お前‥‥配属路線の希望はどうするんだ?」
アルミン「‥‥‥
俺は海外遠征にしたる!」
エレン「!!
本気で言ってんのか?
お前はー
アルミン「あぁ わかっとるがな‥‥
俺はトンパチで人より学がない
プロテストを合格できたんも奇跡や‥‥
エレン「お前は読書家で勉強もしている
体格だっていいんだから本当は猪木も期待してるんだって小鉄さんも言ってたじゃねぇか!
会社の期待を裏切ってまで非効率な選択をするのは勇敢って言わねぇぞ」
アルミン「‥‥‥
死んでも足手まといにはならへんで!
それに俺は帰化したんや
前田日明の『日』は日本と言う意味なんや
俺には俺なりの愛国心ちゅうもんがあるんやで!」
エレミカ「‥‥‥
うむ、
誤って猪木さんに「さん」をつけ忘れているじゃないかね。
流石にこの脱字は不味いのだがね。
エレミカアル「!」
ハンネス「!
ではここで解散」
モブ若手レスラー「ハッ」
ハンネス「あー‥‥‥
治っていいぞ
上下関係は大事だがお前らが相手だとどうも慣れねぇ‥‥
久し振りだな‥‥!」
エレン「本当に慣れないよ‥‥‥
飲んだくれの練習嫌いでも今やセミファイナル枠だからね」
ハンネス「あぁ‥‥また大きくなったなお前ら
そうか‥‥もうゴールデン枠を退いて5年も経つのか‥‥
‥‥‥‥‥
すまねぇな‥‥
お前らのブックを破れなくて‥‥‥
エレン「その話はもういいよ
仕方なかったんだから」
ハンネス「‥‥‥‥‥
まだお前らが生まれてくる前ー
オレは些細なことからおかみさんに手をあげちまって‥
角界を干されて大相撲を廃業した‥‥
ところがある日
イェーガー役員が色物デブタレントに埋没仕掛けていたオレを‥‥
破格の待遇でプロレスに拾ってくれたんだ
オレはその恩返しがしたかったんだがついぞ叶わねぇまま‥‥
エレン「もう何回も聞いたよ‥‥」
ハンネス「その お前の父さんの行方だが‥‥
こっちは何もわからないままだ
頼りは最後に会ったお前の記憶なんだが‥‥
何か思い出したか?」
エレン「BSOになってしばらく経つのにいまだにノースリーとか言ってる奴」
エレン「ワイです」
ハンネス「これは変える必要あったのかわからん」
エレン「違反球に隠れとるけど加藤良三のやったことのひとつやで 」
ハンネス「加藤良三、無能 」
ミカサ「これに関しては有能やろ老害かよw 」
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