リヴァペトです。ペトハンではありません。
初のスレ立てなので、分からないこと多くて見づらいかもしれません。
捏造ありまくり。
初対面は最悪だった。
訓練兵時代に親友と二人で騎乗訓練の補修練習をしていた時、何故か鞍が外れて通りがかった彼に衝突してしまったのだ。
まさか、その人が人類最強と言われていると思わず、一瞬見ただけでは背が低かったので、同期の訓練兵だと思い「きゃーごめん!またやっちゃった!」といつもの軽い口調で謝ってしまったのだ。
泥がべっとりついた団服に顔をしかめているとは全く気づかず、「もーなんでだろうねーやっぱり取り付けが下手くそなのかなー?」と鞍を拾っていると
「ぺ、ペトラ…」と親友の震えた声が後ろから聞こえてきた。
「なぁにー?」と振り返れば、青ざめた顔で何か口パクをしている。
「おい、お前」
背後から聴こえた声に冷や汗が一気に溢れ出した。
…私、終了のお知らせ…。
*
「おい、ペトラ、茶もってこい」
「自分でやれ」
今日もオルオは兵長の真似をしている。うざい。本気でうざい。
「おい、声に出てるぞ」
「うん、うざい」
喚くオルオは放置して、不機嫌そうに座っている彼に近づく。
「兵長、お茶いかがですか?」
「あぁ」
「了解です!」
「…俺にm」
「黙れ」
こぽこぽと薫りのいい茶葉にお湯を注いでいく。
今日は内地の一部地域でしかとれない特産ハーブティーを入れてみた。
…少し、勇気を出すためにこの間街に行った時に奮発して買ったのだ。
明後日はリヴァイ班として初の壁画位調査の日。
明日は忙しいだろうから、今日が最後のチャンス。
……最後の告白のチャンス。
最後でも最期にはしたくない。でもこのリヴァイ班としていられるのは今回限りかもしれない。
ハンジさんに教えられた通り、兵長を後で聞きたいことがあるからと用事の予約を取り付けておいた。
その私たちの代で調査兵団に入ったのはたったの4人だった。
ペトラ・ラル
オルオ・ボザド
グルタ・シュルツ
エルド・ジン
後にリヴァイ班として一緒に行動する事になるその4人は、すぐに仲良くなった。
彼ら三人は10番以内で優秀だったが、私と同様憲兵団を選ばなかった。そして私を一度もいじめたり、それを無視したりしなかった。
調査兵団に入団する際に始めて話したが、三人とも感じがいい好青年だった。
私がされていたことに対して何度か教官に伝えた事があるという。教官にはとりあってもらえなかったらしいが、それでも何度か注意はしてくれていたらしい。
そんなこと、教えてもらえるまで全く気づかなかった。
裏切り者リストには入っていなかったのはわかっていたけれど、ここまでしてくれたなんて、少し申し訳ない思いがした。
「そんなことしたら自分たちもって思わなかったの?」
ありがとう、とか感謝の言葉の前にそんな事を言ってしまった。するとエルドが暗い顔をして答える。
「…うん、そりゃ思ったよ。だから今まで君に話しかけられなかった。怖かったからな。偽善者だって思われても仕方が無い。言い訳はできないよ」
ごめんな、そうグンタが続けて言ってオルオまでも悔しそうな顔をしていた。
私は何故かおかしくなって笑いがこみ上げてきた。あぁ、もういいや。
「いいのよ私はあなた達が私みたいにならなくてよかったって思ってるの。そりゃ男と女じゃ差があると思うけどさ、面倒臭いじゃないされるのもそれを防ぐのも。むしろあなた達に会えて嬉しいよ。ありがとう」
あの時彼らに知り合えなくても今知り合えたんだからもう何でもいい。
周りに調査兵団希望もいなかったからここに入団することにしたけど、これだけで報われた気がする。
その後はやっぱり大変だった。
私なんて入団の理由が調査兵団に関わる事じゃなかったから余計に巨人に対する覚悟は誰より劣っていたし、初めての壁外調査ではもらしてしまったほどだ。
まぁ、オルオももらしてたけど。
でも、ある時から巨人をあの子たちに見たてるようにしてからは討伐数、討伐補佐数も増えて行った。
爽快感と高揚感、そして背徳感にたまらなくなった。
その度に自分の心の黒さを思い知ることになったが。
*
リヴァイ兵長に再会したのは初めての壁外調査から帰った日の晩だった。
恐怖と恥ずかしさと何もできずに終わったことの申し訳なさと、もんもんと考えながらお風呂に入っていると、疲れたからか寝てしまっていた。
私、ここ選んで良かったと思うけど、役立てるのかなぁ…なんて湯船につかりながらうとうとしていたら、いつの間にか男性団員が入る時間になってしまっていたのだ。
「おい、お前」
頭上から聞こえてきた声に、耳が反応したが頭は全く回っていなかった。
なんか聞いたことがある声だなぁ…いい声だなぁ…なんてぼうっとしていると、軽く頭をはたかれた。
同時に「ペトラ・ラル」と呼ばれる。
ぱちっと目を覚まして「はいっ」と敬礼をすれば、目の前には顔をしかめたリヴァイ兵長の姿があった。
自分の格好が裸ということも忘れて固まっていると、タオルを思いっきり投げられる。
「てめぇは馬鹿か」
それを羽織れ。と指をさされ、
「ぎゃーーーーーーーーーー!」
うわ信じらんないまじでないこれは何したの馬鹿!嫁入り前に体晒すとかありえない!
「うっせぇ黙れ。もうすぐ他の団員が来るぞ。早く出ていけ」
「すみません!」
顔が真っ赤だ。鏡をみなくてもわかる。
脱衣所であたふた着替えながら頭は混乱したままで落ち着かない。
なに!?最初はぶつかってタメ口で話して泥まみれにさせて、二回目は裸をみられるとか、ほんとろくな出会い方をしていない*
脱衣所を出ようとしている時、浴室のドアがあいてまた声をかけられた。
「おい、胸のベルト跡、かぶれかかってるからハンジにでも薬塗ってもらえ」
まさかの追い打ち。胸って。そりゃ見えたでしょうけど、胸って。
兵長も腰にタオルを巻いただけの格好で、目のやり場も、とにかく脳内で整理ができない。
「りょ、了解です!」
そして逃げるように脱衣所を後にした。
私が部屋まで走る背後で沢山の声が風呂場に向かっていたからギリギリだったことがわかる。
……というか、背そんなに高くなかったな。
部屋に戻って心と体を落ち着かせながらゆっくりと考える。
目つきの悪さとかは噂通りだったけど、わざわざ私を起こしてくれたり、ベルト跡のことを気に掛けてくれたり、結構優しい。
……やばい、動機が収まらない。
顔が火照っているのは長風呂してしまったからか、それとも…?
ペトラ・ラル、そう呼んでくれたことが頭を過って少しにやつく。
覚えてくれたんだ、名前。
寝付くころには全て忘れて、ただ彼の声が頭の中で響いていた。
>>1 です。更新遅れてすみません
IDころころ変わっていますが、面倒なので放っておきます笑
読んでくれてる人いるのかなー…
応援ありがとうございます!
続きを書いて行こうと思います。
のろまですが、おつきあいください。
*
体全体が脈を打つ。
彼の腕の中でそんなことをぼうっと思い出していた。
未だ彼は返事をしてくれない。
気持ちいいな。
彼の分厚い筋肉が私の体を包んで、ただ抱きしめられているというのに、一つになったみたい。
「兵長?私は今すごく幸せです。
こんな、贅沢私なんかができるとは思っていませんでした。
明後日の壁外調査頑張れそうです」
もう、これでいい。告白しなくても彼には想いが伝わっていたし、別にそれを実らそうとは思わない。
私は兵士なのだから。
ゆっくりと彼の顔をみると、目があった。
ずっと見られていたのか、とびっくりしてまた顔が赤くなる。
「…俺はな、巨人を絶滅させるまで誰も囲うなど考えていなかった。
それは訓練の妨げにもなるし、俺自身も別に興味がなかった」
だからな、と彼の手が私の髪を優しく撫でる。少しくすぐったくて、恥ずかしい。
「お前の気持ちを知った時も断ろうと思っていた。
…………それでも無理だった。
理性より先に本能がお前を欲しいと叫んでいたんだ。」
「俺は兵士である以前に一人の人間だ。
人類の命を背負っておきながらこんな屁理屈を言うのは駄目かもしれねぇがな、
今だけは許してくれ」
こんな、柔らかい笑顔をする人なんだ。
近づいてくる唇を眺めながら、蜜に包まれるかのような甘い空気を味わっていた。
今だけ。
…今、だけ。
ぬるいですが、ここから絡み始まります。
苦手な方はどうぞお戻りくださいませ。
溶けるようなキスから、舌が絡みあうような激しいキス。
今いる場所がドアの近くだということも吹っ飛んで、私達はあまったるいキスに没頭した。
潔癖性の彼なら、互いの涎を交換するような真似など嫌に違いなかっただろう。
それでも熱い口付けは温度を増して行くばかりで、訓練で鍛えた腰が抜けそうになる。
力が入らなくなりそうになっても彼は私の肩と腰を支えて無理矢理私を立たせていた。
……ほんと、本能のまま、ね。
それから本当に腰が抜けて、床に崩れ落ちた私。
彼は「いいか」と声を投げて私を抱き起こす。
何が「いい」なんていい加減わかる。
ここを越えれば、もう後戻りは出来ない。
でも、彼の口元についた涎を拭う姿に、"きて" しまった。
「うけてたちますよ」
そう言い返すと、「そうか」とまた柔らかく頬笑む彼。
やばい、ぞくぞくする。
俗に言う「お姫様抱っこ」というものをされ、兵長の清潔すぎるベッドに運ばれる。
キスも止めぬまま、彼は私の服を脱がしていく。
お互い寝る直前で軽装だった為かすぐに裸になってしまう。
…お父さん、ごめんね?
されるがまま、なんて勿体無い。
私だって、と絡みついてキスをするとそれに対抗するように彼の舌が口内に入ってくる。
あぁ、気持ちいい。
こんな快感、巨人のうなじを削いでいても味わえなかった。
彼のキスがだんだん下におりていって、胸の上でふと止まる。
「…薬塗ってもらわなかったのか?」
かぶれている。そう言いながら彼は赤くなっているそこを優しく口づけした。
…覚えてくれているのね、全部。
嬉しくて嬉しくてたまらない。
こんな幸せな事が今まであったのだろうか。
恥ずかしくて怖くて気持ち良くて、少し痛くて。
体にかかる彼の熱い息がたまらなくくすぐったくて、びくりびくりと反応する身体に耐えきれず涙が出る。
無言で彼は鎖骨、胸、腰、太腿、足の裏と口づけし、舐めていく。
それにつれて私の息が荒くなって、心臓が苦しい。
「愛してる」
重なるとき、ただ一言だけ彼は呟いた。
それが脳内で反響して、強張っていた心が全て解放された気がした。
この人に一生ついていこう。
心にそう誓って、意識を手離す。
女の子らしくない、こんな身体でも彼は隅々まで愛してくれた。
今日はここまでにします。
また暇なときに更新しますね~
おやすみなさい
「お前ら、明日は壁外調査だ。点検し終わったらさっさと寝ろ」
「はい!」
彼女はまだ手紙を破り続けている。
俺はまだ彼女の想いを受け止めきれていない。
俺はまだ彼女への想いを認めていない。
「おい、ナナバ。ミケにこの資料を渡しといてくれ」
「ん、わかった」
明日の壁外調査も彼女を同じ班に指名した。
「ねーゲルガー、ミケにこれ渡しといて~」
「はぁ!?お前が渡しとけよ!兵長から渡されたんだろ!」
「私の酒一昨日飲み干したでしょ」
「あーもーわかりました!ったく、ミケのやつ寝るの早いからなぁ…」
「鼻で笑われるだけで済むといいね」
「くっ」
明日、彼女は生き残るだろうか。
「リヴァイ、もう寝るの?」
「あぁ」
結果は誰にもわからない。
「えー書類整理終わらないんだけどー」
「知るか。適当に終わらせろ。明日に響くぞ」
「そうだよねぇ~あぁ~明日は何体奇行種に会えるかなぁ~」
誰にも、わからない。
お久しぶりです。>>1です。
大変長い間更新をしておらず、申し訳ありません。多忙に多忙を重ね、また書いたものが全て消えるという事態になってしまい、年の瀬まで更新できずにおりました。
>>102の続きをまた再開したいと思います。
どうぞ生暖かい目で読んでいただけたら光栄です。
*
見事な壁外調査日和だ。
空は一つ二つ雲が浮かんでいるだけで、風もあまりない。
「見ろ、リヴァイ兵士長だ!」
沿道からの民衆がその声につられて一斉に俺を見る。
期待、尊敬、そんな眼差しが俺を貫いて行く。
「ちっ、うるせぇな」
俺は強い。わかっている。
だが、それでも全ての者を救える程ではない。
今日も、また親しい誰かを亡くすのは確実だ。
もしかすれば、彼女もその誰かになるのかもしれない。
砲撃の音が止んだ。
叫びながら伝達を行っていた部下たちが声を飲み込み、辺りが一瞬静まり返る。
もうすぐ、開門だ。
我々人類は、また壁外へと歩を進める。
「開門!」
エルヴィンの声と共に鐘が鳴り響き、生命の門が金属音と共に開いていった。
「第56回壁外調査を始める!」
破壊されたウォールマリア内の街を駆ける。
索敵の取りこぼしを処理しながらも、方々で転がっていく兵士たちの姿が嫌でも目に焼き付けられる。
進むに連れて巨人の数が増して行く。索敵の人数も大分減ってしまったか。
ちらりと彼女の姿を確認した。
今のところ大きな怪我も無く、今日も機敏にかつ正確に討伐、討伐補佐をして俺についてくる。
倒れている兵士を見れば、すぐに駆け寄り、息のあるものならば応急処置を手早くする。
優秀な兵士だ。素直に思える。
「生きて、生きて、お願い…!」
下半身を巨人に喰われかけ、瀕死の兵士に彼女が呼びかけながら血を止めようと必死に患部を抑えている。
「兵長、血が、止まりません…!」
細かく震える腕。
彼女の涙が頬をつたい、倒れる兵士の上に落ちていった。
俺は、何度も人を殺してきた。
生きていく為には仕方なかった、といえば真っ当な言い訳に出来るが、結局それは自分自身を納得させる為のものであり、事実には何も影響しない。
ただ、仲間を護りたかった。
結局その信念に当時は「殺す」という手段が一番手軽で、かつ最も有効的だった。
そして、今日も俺は巨人を「殺す」ことで仲間を護っていくしかできない。
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