佐久間まゆ「恋する乙女と誕生日」 (22)

P「まゆ、誕生日おめでとう」

まゆ「ありがとうございます♪Pさん」

P「というわけで俺の持てる全ての力を使って貸し切った高級ホテルのレストランで2人だけのディナーだ」

P「どうだまゆ、このホテル自慢の100万ドルの夜景は」

まゆ「とっても素敵です♪」

P「しかしどんな綺麗な夜景でも、今のまゆに敵うものなんていないよ」

まゆ「Pさん…♪」ポー

P「まゆ、誕生日おめでとう。でもこれが俺のプレゼントじゃないんだ」

まゆ「え…それって…」ドキドキ

P「まゆ、今日でお前もまた一つ大人になった」

まゆ「…」ドキドキ

P「…目をつぶってくれ」

まゆ「は、はい…」ドキドキ

P「…まゆ、誕生日おめでとう」

P「俺が、今夜まゆを大人にしてやるよ」

まゆ「Pさ――んっ」



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ピピピピピピピピピ


まゆ「…」ボー

まゆ「夢…」

まゆ「ふふ、うふふ」

まゆ「きゃー♪」ゴロゴロゴロゴロゴロ

まゆ「きゃー♪」ゴロゴロゴロゴロゴロ

まゆ「朝からPさんとキスする夢みちゃった♪」

まゆ「やっぱりこの子を抱いて寝たのが良かったのかしら?」ギュー

この子←1/10スケール あみぐるみPさん人形(作:佐久間まゆ)

まゆ「んー」CHU♪

まゆ「今日はまゆの誕生日、Pさんも2人っきりで祝ってくれるって約束してくれた」

まゆ「ああ、朝からなんて幸先の良い一日でしょう♪」

まゆ「さて今日のPさんの日程はーっと」

まゆ「…午前中は幸子ちゃんのロケについて行って、その帰りは営業回り」

まゆ「…他の子と一緒。これは仕事だから仕方ない、これは仕事だから仕方ない、これは仕事だから仕方ない…」ブツブツ

まゆ「そして17時頃にPさんが仕事を終わらせて、そこからまゆと誕生日デート♪」

まゆ「デート…うふ、うふふ♪」ニヘラ

まゆ「全部任せておけって言われたから凄く楽しみ…♪」

まゆ「今日は10時から予約しておいたヘアサロンに行って…」

まゆ「あぁ、早く時間が経たないかしらぁ…♪」ルンルン

まゆ「今日はきっと特別な日…♪」

まゆ「まゆにとっても、Pさんにとっても一生思い出に残る日になるでしょう…♪」

待ち合わせ場所

まゆ「~♪」

P「悪い、少し遅れた」

まゆ「あ、Pさん♪そんなことないですよ、まゆはPさんが来てくれただけで幸せです♪」

P「おうそうか、俺はなんて幸せ者なんだろうな」

P「今日はいつにも増して可愛らしい服装だな」

まゆ「はい♪Pさんのことだけを思ってがんばっておしゃれしてきたんです♪」

P「そりゃあうれしいねぇ」

まゆ「それで、Pさん。今日はまゆと何をしましょうか♪」

P「そうだな、ちょっと時間つぶすか。予約した時間までまだ少しあるしな」

まゆ「はいっ♪」ギュ

P「コラコラ、何自然に腕を組んできてるんだよ」

まゆ「ダメ、ですか?」

P「まったく、普段は聞き分けのいい子なのにどうした」

まゆ「誕生日位、甘えちゃダメですか?」

P「うっ…まぁ誕生日だし、ちゃんと変装してるし」

まゆ「…」シュン

P「…まぁいいか」

まゆ「うふふ、ありがとうございます♪」パアア

P「じゃあ行くか」

まゆ「はい♪」

街を散策中

まゆ「あ、このお洋服可愛らしい。どうですかPさん?」

P「お、あの子可愛い。アイドルに興味ないかな…」

まゆ「…あらPさん♪いまあの子見てませんでした?ねぇ?」

P「あースマンスマン、職業病みたいなもんでな、つい」

まゆ「もう…今日はまゆだけを見てくださいねぇ?」

P「おーし着いた着いた」

まゆ「ここですか、落ち着いた感じの雰囲気のよさそうなお店ですね」

P「小さいけどな。俺の知り合いが経営しててな、結構人気のある店なんだぞ」

まゆ「そうなんですか、知りませんでした」

P「まー、あんまりまゆのような年代の子達が来る店じゃないからなー」ガチャ

店員「いらっしゃいませ、何名様でしょうか」

P「予約したPと申しますが」

店員「P様ですね、こちらのお部屋へどうぞご案内いたします」

P「ありがとうございます」

店員「こちらのお部屋になります」

P「ふー、中々いい個室だな」

まゆ「ですねぇ」

店長「ようこそいらっしゃい、P君」

P「おお、わざわざ出て来てくれるとはスマンね」

店長「いやいや君の連れてくる女性の姿を一目見たくてね」

P「おいおい、勘弁してくれよ」

店長「可愛らしい女性と思ったらまさかアイドルの佐久間まゆさんとはね」

まゆ「はじめまして、本日はありがとうございます」ペコリ

店長「いえいえ、彼のとても大事な人とのディナーと聞いていたのでね」

P「あっ、こらっ要らんことをペラペラと」

まゆ「大事な、人…」ポー

店長「ふふ、それでは当店自慢の料理をごゆっくり愉しんでいってください」バタン

P「まったく、人のことをからかうのが好きな人なんだから」

まゆ「Pさんの大事な人…うふ、うふふ♪」

P「…やれやれ」

食事中

P「うーんやっぱ旨いなここの料理は」

まゆ「Pさんってよくここへいらっしゃるのですか?」

P「時々な、最近は中々忙しくて来れなかったけど」

まゆ「ですねぇ最近のPさんは忙しそうでしたね」

まゆ「ちゃんとお休み取ってます?」

P「取ってる取ってる」

まゆ「嘘はダメですよ、Pさん3週間前から取ってないでしょう」

P「まゆは何でも知ってるな」

まゆ「なんでもは知りませんよ、Pさんのことだけ♪」

P「ははは…」

まゆ「Pさんが身体壊したら、まゆが毎日お見舞いに来てお世話をしてあげますね」

P「それは中々魅力的な提案だな」

まゆ「Pさんが望むならまゆはいつでもOKですよ♪」

P「まぁまゆに迷惑をかけないように身体を壊さないように頑張るよ」

まゆ「絶対ですよ?」

P「善処します」

まゆ「…」ジトー

P「うっ…今度ちゃんと休み取ります」

まゆ「はい♪ゆっくり休んでくださいね」

P「今度ちひろさんに相談してみるか…」

P「ご馳走様でした」

まゆ「ご馳走様でした♪」

P「やっぱ旨いなここの料理は」

まゆ「はい、美味しかったですね」

店長「お気に召してもらえて光栄です」

P「いきなり現れるな」

店長「サービスのデザートを持ってきたのだよ、P君」

P「ほほう、気が利くではないか」

まゆ「ありがとうございます」

店長「どうでしたかな佐久間さん、当店自慢の料理は」

まゆ「はい、とっても美味しかったです♪」

店長「それはよかった」

P「よかったよかった」

まゆ「また一緒に来ましょうね、Pさん」

P「そうだな、また予定が空いた時にでも」

店長「期待しないで待ってるよ。なんせ君は突然来るからな」

P「だからすまなかったって言ってるだろ」

まゆ「…?」

店長「ふふ、では私はこの辺で失礼するよ」

P「今日はありがとうな」

まゆ「今夜はありがとうございました、とても素敵なディナーになりました」

店長「そう言われると店の経営者としての冥利に尽きるよ」

P「じゃあ、また今度」

店長「この後も2人の夜が素敵な思い出になる様に願っているよ」バタン

P「相変わらずクサイ奴め」

まゆ「ダンディーなお方でしたねぇ」

P「昔っからああいう奴なんだよ」

まゆ「Pさんの過去もまゆは知りたいですけどねぇ…♪」

P「俺の過去?そんな大層なモンは持ってないけどな…」

P「…さて、そろそろ出るか?」

まゆ「はい♪」

P「…ちょっと俺の行きたいところに行っていい?」

まゆ「Pさんの行くところならどこまでもついていきますよ♪」

P「ん、ありがとうまゆ。じゃあ車に乗るか」

まゆ「はい♪」


走行中


まゆ(Pさんと…このまま…時が止まればいいのに…)

まゆ「どちらへ行かれるんですか?」

P「んー?着いてからのお楽しみ」

まゆ「Pさんって時々イジワルですよね」

P「そうかな?まぁアレだな好きな子ほどなんとやらって奴だな」

まゆ「好きな子…うふふ♪」

P「そろそろ着くぞー」

まゆ「ここは…?」

P「寂れた高台の公園、ここから見える夜景が綺麗でさ、たまーに来るんだよ」

まゆ「凄い綺麗な夜景、ですねぇ…」

P「ここの場所を教えたのはまゆが初めてだな、どうよ俺のお気に入りスポットは」

まゆ「まゆが初めて…♪とっても素敵です♪」

P「お、そうか。気に入ってもらって良かったよ」

まゆ「はい♪」

まゆ「誰にも邪魔されない、Pさんとふたりだけの場所…」

P「それでちょっと渡したいものがあるんだけど」

まゆ「なんですかぁ?」ドキドキ

まゆ(もしかして、夢と同じ…?)ドキドキ

P「えーっと、あったあった」

P「まゆ、お誕生日おめでとう、これまゆが気に入るかわからないけど」

まゆ「ありがとうございます♪…わぁ、赤いハート型のペンダント♪」

P「一応そのハートはまゆの誕生石のヘソナイトガーネットっていう石らしい」

P「まぁ誕生石とかよくわかんないんだけど」

P「赤、好きだっただろ?これ見てまゆに似合いそうだなって思って」

まゆ「Pさん…ありがとうございます、いつも肌身離さず一生大事にします♪」

P「それとな、もう一つプレゼントがあるんだ」

まゆ「そんな、まゆは幸せすぎてどうにかなっちゃいそうです…♪」


P「まゆ、CDデビューだ」

まゆ「…え?」

P「昨日決まったんだ、おめでとうまゆ」

まゆ「まゆが、CDデビュー…?」

P「まさかまゆの誕生日の前日に決まるとは俺も思ってなかったけど」

P「俺的には最高のプレゼントだと思うんだが、どうだ?」

まゆ「…はい、ありがとう、ございます」ウルウル

P「うおっ!な、なんで泣いているんだっ!」アセアセ

まゆ「…Pさんっ!」

P「ちょ、いきなり抱きついてくるなって!」

まゆ「まゆ、Pさんのアイドルでよかったです、Pさんがプロデューサーで本当によかったです」グスッ

P「まゆ…よしよし」

まゆ「これからもPさんの為に頑張りますね、まゆをずっと見ていてくださいね」

P「ああ、分かってるよまゆ」

まゆ「もうまゆはPさんなしでは生きていきません、責任取ってくださいね…♪」

P「ああ、もうまゆと俺は一蓮托生だからな」

まゆ「まゆの人生はもうPさんのものなんですから、これからも…ずーっと貴方好みのまゆにプロデュースして下さいね♪」


まゆとPさんは運命の赤いリボンで結ばれていて、もう一生離れませんから…

まゆの心と身体は全部Pさんだけのものですよ♪…そして…あなたの心も身体も全部まゆだけのものだから…


終わり

佐久間まゆ(16)
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終わりです、ありがとうございました。

正直まゆのCD発表がまゆの誕生日の前日に来るなんて夢にも思いませんでした。

思わず叫びそうになり、無言でガッツポーズをしておりました。

お誕生日おめでとう&CD発売おめでとう!!

もう今日は感無量です。

>>16
画像ありがとうございます。
恋愛シンドロームまゆはやっぱりカワイイ

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