女「裸エプロンは、男の子のロマンだろう?」
女「無駄のない、素晴らしい着衣だよ」
いや、ちょっと待て。
男「お前なんつー格好してんだよ!?」
女「だから、裸エプロンだよ」
何軽く言っていやがる。
女「略して、裸エロ」
全然略せてねーじゃねえか。
男「むしろ悪い方向に行った気がするぞ」
女「そうかな? 安易で逆に萎えてしまうパターンかもしれないよ」
それよりもなによりも。
男「まず、服をどうにかしろ」
女「え、何か不都合でもあるのかい?」
ありすぎる。
男「大有りだ」
女「大蟻……どこにいるんだい?」
違う。
女「君の部屋には蟻がやってくるような不潔なイメージはないんだけれど」
キョロキョロと周りを見渡すのは勝手だが。
いや、お前さ。
なんで俺の家でそんな格好してんだ。
まずそこだろ。
男「どこで身につけた知恵かは知らんが、そういうのはやめろって」
女「んん、何か言ったかな?」
おい、近づくな。
女「ボク、最近耳が遠くてね。近くじゃないとよく聞こえないんだ」
嘘をついて、近づいてくる。
女「で、何かな?」
男「三分待ってやる。その間に着替えろ!」
と、捨て台詞のように言って、部屋を出た。
よく見えなかったが。
あいつ、本当に裸にエプロンだけなのか?
女「えーっと、とりあえず滅びの呪文を言えばいいのかな?」
部屋の中からそんな声がする。
男「服を着替えろ」
女「服は着ているけれど」
男「もっとだ。風邪引くぞ」
女「温めてくれたら嬉しいな、体で」
するかよ。
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