やっべいきなり誤字ってるやんか…

モノクマ「いや、だから誰か人が人を殺すと出られるんだよ？」

苗木「そうなんだ…」

大和田「人殺しか…」

舞園「怖い話ですよねぇ」

モノクマ「あのね、もうちょいビビってもよくね？」

不二咲「怖いよねぇ…」

葉隠「そうだな…」

霧切「人を殺すなんてあり得ない話ね…」

モノクマ「ですから誰かを殺せば外に」

十神「もういい分かった」

モノクマ「へ」

桑田「あり得ねーし…」

モノクマ「」

モノクマ「…とにかく！コロシアイ学園生活、スタートだからー！」

ひょーい



山田「しかしねぇ…コロシアイとか…」

セレス「その上、モノクマさんと言いました？」

苗木「あんな人形が喋るとか無いよね」

大神「ああ…あり得んな」

朝日奈「人形じゃないんじゃない？」

大和田「ああ…」

十神「大事なのはそこじゃないだろ…」

十神「さっきの話を誰が鵜呑みにするか、ってところだ」

「「「…………」」」


ボク達はお互いを見合った……


霧切「ねぇ」

腐川「な、何よ…」

霧切「いつまでこうしているつもり？」

霧切「誰かを信じないって、誰かを信じるのと同じくらい、危険だと思うから…」

江ノ島「ええ…」

石丸「うむ！確かにな！」

石丸「…ん？どうしたんだ？みんな…」

苗木「………」

舞園「……元気ですね」

石丸「当たり前だ！学生は体が資本だぞ！」

十神「うるさいヤツだな…プランクトンめ」

石丸「何っ？」

大和田「おいてめぇ…他人にプランクトンだとか何言ってんだ」

十神「……言い過ぎたな…」

大和田「…ああ…」

大和田「だがてめぇは一度殴るわ」

十神「ああ…そのくらい苛立たせたと言う事か…」

大和田「ああ…」

苗木「いや、止めた方がいいよ…」

大和田「………ああ…」

大和田「でもやっぱり殴るわ」

苗木「えっ」


殴られた…
人に初めて殴られた…
さすが大和田クン、暴走族なだけあるなぁ…
強いなぁ…

と思ってる内にボクは気を失い…

舞園「大丈夫ですか？」

苗木「舞園さん…」

舞園「あの後気絶した苗木君を部屋に運んだんですよ」

苗木「舞園さんが？」

舞園「いや、桑田君が」

苗木「…ああ…」

舞園「…はい…」

苗木「…後でお礼言わないとね」

舞園「…はい…」

苗木「…あとここどこかな」

舞園「苗木君の部屋です」

苗木「部屋あるってすごいね…」

舞園「…そうですね…」

苗木「…そう言えば舞園さんは何でこの部屋に？」

舞園「みんなで学園の探索してたんです…」

苗木「そうなんだ…」

舞園「はい…」

苗木「………」

舞園「………」

苗木「………えーと」

舞園「………食堂行きましょうか」

苗木「あ、…うん…」

苗木「あのさ、何でボクの部屋にいたのかの理由をちゃんと聞いてないんだけどさ…」

舞園「…苗木君が心配で…」

苗木「やっていい事と悪い事ってあるよね…」

舞園「…はい…」

苗木「分かってるよね…」

舞園「すいません…」

苗木「食堂、行こうか…」

舞園「はい…」

◆食堂

石丸「いいかね！これから皆で探索の結果を報告しあおうではないか！」

大神「窓に付いた鉄の板は取り外しは出来なかったな…」

大神「手を怪我してしまった…」

朝日奈「無茶しちゃダメだって言ったのに…」

大神「ああ…」

セレス「入口もどうしようもありませんでしたわね…」

葉隠「レクリエーションだろ、どーせ」

セレス「そうかもしれませんわね…」

十神「そうだな…」

石丸「そしてここには全員分の部屋が用意されていたぞ！」

桑田「うん…」

大和田「知ってた…」

苗木「と言うか部屋にいたよ…」

石丸「う、す…すまない…」

石丸「それじゃあ今日は解散して…」

セレス「お待ちください…」

セレス「ルールの追加を提案しますわ」

山田「ルールの追加…」

朝日奈「面倒じゃん…」

セレス「……そうですわね…」

山田「はい…」

セレス「しかしやはり、夜時間は出歩き禁止のルールを追加しませんこと？」

不二咲「夜はみんな寝るから出歩かないよぉ…」

腐川「シャワーが使えない位しか困る事ないしね…」

セレス「…そうですわね…」

十神「だがまあ、無いよりはあった方が皆安心するだろう…」

セレス「ええ…」

江ノ島「そう、かなぁ…」

十神「ああ…」

苗木「うん…」

夜も遅いのでボクは部屋に帰った…

苗木「そう言えばシャワーがどうとか言ってたな……」

苗木「………」

苗木「ここかなあ」

ガチャガチャ

苗木「？」

ガチャガチャ

苗木「…開かない」

ぴょーん！

モノクマ「うぷぷぷぷ、キミって本当に幸運なの？そこはね！」

苗木「人の部屋にいきなり出て来るとか怖くよ…」

モノクマ「…あ、あのね、そこは謝るけど！あのね、キミの部屋は」

苗木「シャワールームに鍵かけたのモノクマ？」

モノクマ「鍵じゃなくて立て付けが悪いの！キミの部屋だけ！」

苗木「………それはおかしいよ」

苗木「それってボクの部屋だけ手ぇ抜いて作られてるのかな…」

モノクマ「あ、いやそう言う事ではないと思」

苗木「この学園作ったのモノクマ？」

モノクマ「………」

苗木「………黙るんだ」

モノクマ「……今は言えないからね！」

苗木「そう…」

モノクマ「え？聞かないの？」

苗木「教えてくれなさそうだし……」

モノクマ「ああ、そう………」

苗木「うん………」

モノクマ「………」

苗木「……帰ってくれないかな…」

モノクマ「…うん…」

◆次の日

ぴんぽーん

苗木「…誰だろう？」

がちゃ

石丸「はっはっは！おはよう、苗木君！いい朝だな！」

苗木「………うん」

石丸「実はだな、これから皆で朝食会を開く予定なのだよ！」

苗木「そうなんだ…」

石丸「だから苗木君も一緒に」

苗木「行くよ…」

石丸「そうか、行ってくれるか！」

苗木「行かないって言ったら、何か怒りそうだし…」

石丸「いや、僕は怒ったりはしないが…」

苗木「ああ、そうなんだ…」

石丸「あ、ああ……」

苗木「………」

石丸「………では向かおうか、苗木君！」

苗木「…うん…」

◆食堂

食堂には大体みんなそろっていた…
十神君が来なかった…

眠いのかな…

まあだるいもんな…
朝だし…

◆昼

舞園さんが来た…
どんだけボクの部屋が好きなんだろう…
多分ここに来ても脱出出来ないのに…

知恵の輪とかも無いのに…


舞園「何があってもいいように、護身用の武器が欲しいんです！」

苗木「…武器なんてないと思うよ…」

舞園「…はい…」

苗木「何で武器があると思ったの？」

舞園「…すいません」

苗木「ＲＰＧのやりすぎだよ…」

舞園「…すいません」

苗木「…でも探索はしないとね…」

舞園「はい…」

苗木「…うん…」


体育館前に来たら模擬刀があった…
金ぴかだった


舞園「苗木君、これを護身用に持ち帰るといいんじゃないですか？」

苗木「うん…うわっ」

舞園「どうしたんですか？」

苗木「手に金箔付いたよ」

舞園「…あ」

苗木「金箔が手に付いたのは洗えば良いけど…」

苗木「模擬刀の金箔がハゲちゃったよ…」

舞園「…すいません」

苗木「…何でボクの言いたい事が」


舞園「エスパーですから」


苗木「…スベってるよ…」

舞園「…すいません」

苗木「高校デビューしたかったの？」

舞園「…すいません」

◆翌日


モノクマ「オマエラがコロシアイを始めないので、ＤＶＤを用意しました！」

腐川「でぃ、ＤＶＤ…？」

不二咲「ふぅん…」

大神「そうか…」

モノクマ「これを見たらやりたくなる事間違いなし！ひとり一枚あるからね！」

桑田「ああ…」

霧切「私は見なくてもいいんだけど…」

苗木「でも一応見ないとなんかされるかもしれないし…」

霧切「そうね…」

苗木「うん…」

モノクマ「さっさと視聴覚室に行きなよ！」

十神「視聴覚室か…まあ、学園だからあるか…」　

朝日奈「そうだね…」

◆視聴覚室


ＤＶＤを読み込ませる…
しばらくの沈黙の後…
それは始まった。


父『まあ、これを見てるのは誠か…』

母『そうね…』

妹『お兄ちゃんか…』

父『ああ…』

母『すごい学校に受かるなんて、すごいわね…』

父『ああ…』

妹『うん…』

母『学費払えるかしらねぇ…』

父『…ああ…』


そんな映像がしばらく流れていたが、
ふと、
それが乱れ、て、

次の瞬間。

そこには、荒れたボクの家が映っていた。

『苗木君の家がめちゃくちゃに！』
『一体、苗木君一家に何が起きたのでしょうか！』

『続きは卒業の後で！』


悪趣味な文字が浮かんで、
消えた。


苗木「…何だこれ…」

苗木「何なんだよこれっ！？」



葉隠「こんなもん捏造だべ…」

苗木「…ああ…捏造か…」

大神「ああ…」

十神「まあ捏造だろうな…」

江ノ島「パソコンでイジればこの位作れるしね…」

不二咲「すごい簡単だよね…」

大和田「ああ…」

けれど、舞園さんはそうはいかなかった。


舞園「どうして…」

舞園「どうして私にこんなもの見せるのッ？！」

苗木「ま、舞園さん…捏造だから大丈」

舞園「何で捏造って言い切れるんですかッ！？」

苗木「…舞園さん…」

苗木「大丈夫、キミはどんな事をしてでもボクが助ける」

舞園「な、えぎ…くん…」

苗木「………ふう」

◆その日の夜

ぴんぽーん

ぴんぽーん

ぴんぽんぴんぽんぴんぽんぴんぽんぴんぽん

がちゃ


苗木「…どうしたの？舞園さん…」

舞園「………」ｶﾞﾀｶﾞﾀ

苗木「と、とりあえず中に入りなよ…」

舞園「はあ…」

舞園「女性を簡単に部屋に招き入れるって危険ですね…」

苗木「え、あ、うん…」

舞園「だから男の子は下心だらけだって言われるんですよ…」

苗木「ご、ごめん…」

舞園「とにかく私の部屋に誰か来て怖いんです」

苗木「えっ？あの話がよく見えな」

舞園「ありがとうございます、部屋を交換してくれるんですね」

苗木「ちょっと待ってボクまだ何も」

舞園「エスパーですから」

苗木「う、うん…」

舞園「………」

苗木「………」

苗木「………舞園さん」

舞園「はい」

苗木「ちょっと強引すぎるよ」

舞園「…すいません」

苗木「怖いのは分かるけどさ」

舞園「…はい」

苗木「早いよ、話が」

舞園「…すいません」

苗木「じゃあボクは舞園さんの部屋で寝るしかないんだね」

舞園「…はい」

苗木「分かった。誰が来ても出ちゃだめだよ」

舞園「…はい、勿論です…」

◆翌日


石丸「おはよう、苗木君！今日もまたいい朝だな！太陽が見れないのは残念だが…」

苗木「ああ、うん…」

石丸「さあ、朝食会を行おう！」

苗木「うん…」


ボクは石丸クンに連れられて朝食会に行った…
次々と人が集まってくる…


葉隠「遅くなったべ…実際、バミューダトライアングルのせいだべ…」

朝日奈「そっか…」

桑田「そんならしょうがねぇか…」

大和田「バミューダトライアングルだからな…」

葉隠「ああ…」

大神「あとは舞園と十神だけだが…」

苗木「…舞園さんも寝坊かなぁ…」

不二咲「寝起きドッキリに慣れてて朝強そうなのにね…」

苗木「うん…」

苗木「ボクちょっと、舞園さんを見てくるね」


イヤな予感がした…
舞園さんと交換したボクの部屋に戻る…


苗木「…ああ…鍵が開いてる」

苗木「舞園さん、起きたのかな…」

苗木「…？」


部屋の中が…荒れている…
まるで誰かと争ったかのような…跡がたくさん…


苗木「…舞園さん？」


鼓動が早くなる。
不自然に壊れたシャワールームのドアノブを、引っ張るとーーー




いた。



腹に、刃物が刺さった、彼女が。


もう動かない、血塗れの彼女が。





苗木「ーーーーーー！！！」



声にならない声を上げて、ボクは気を失った…

◆体育館

苗木「…っう…ここは…」

大和田「体育館だ…」

苗木「…そうだね…」

十神「モノクマに呼ばれたから来てやったんだ…」

霧切「今は従うしかないと思うわ…」

苗木「そっか…」

霧切「ええ…」

セレス「…モノクマさん、私達に何の用なんでしょうか…」

葉隠「どっきりのネタばらしとかじゃねーか？」

桑田「ああ…そうかもな…」

不二咲「そっか…ネタばらしかぁ…」



ぴょーん！

モノクマ「そんなわけないでしょっ！」

苗木「モノクマ…お前が舞園さんを…」

モノクマ「それも違うよ、」

モノクマ「舞園さやかは、キミ達の内の誰かが殺したんだ」


ざわっ…！


十神「殺人も起きたしその犯人は外に出られるのか…」

大和田「犯罪者を外に出すのは物騒だろ…」

腐川「ふ、ふつうに考えたらあり得ないわね…」

モノクマ「うぷぷ…」

モノクマ「ギャーッハッハッハ！激甘だよ！それで出られる訳ないじゃん！」

モノクマ「いいかい？校則はこうだ。
誰にもバレないように誰かを殺せってあるでしょ？」

モノクマ「で、その条件を満たしているかどうか審査するために、学級裁判を行います！」

苗木「ああ…」

霧切「裁判ね…」

山田「裁判なんて見た事無いから分かりませんな…」

不二咲「確かに分かんないよぉ…」

モノクマ「とにかく！犯人＝クロを見つければクロがオシオキ、間違えたらクロ以外がオシオキだからね！」

十神「まあその位はやらないとな…」

苗木「危ない人を外に出す事になるからね…」

腐川「え、あ、ええ…」

江ノ島「…ちょっと、待ちなさいよ…」

モノクマ「ほぇ？」

江ノ島「待ちなさいって言ってんでしょ！あたしはそんなもん参加しねーよ！」

苗木「ちょっと江ノ島さん…」

モノクマ「そんな我が儘許さないよ！もしどうしても参加したくないならボクを倒し」

ぎゅむ

江ノ島「はい、頭を踏んづけてあげました。これで満足？」

モノクマ「そっちこそ」

江ノ島「…は？」

モノクマ「学園長への暴力を禁ずる。校則違反だね…助けて！グングニルの槍！！」

ヒュン

ドスドスドスッ

苗木「江ノ島…さん…」

江ノ島「なんで、あたしが…？」

腐川「血、血が…」ﾌﾗﾌﾗ

どたーん

朝日奈「江ノ島ちゃんを見て腐川ちゃんが倒れちゃったよ…」

大和田「ああ…これは衝撃だろうな…」

十神「江ノ島は死んでいる…完全に死んでいる」

モノクマ「やっぱ見せしめはひとり必要だったんだね！うぷぷ！まあせいぜい頑張ってよみんな！」

モノクマ「あ、あとモノクマファイルを渡しておくから、頑張って犯人であるクロを見つけてね！」


ひゅーん


葉隠「え？これレクリエーションじゃねーのか…」

大神「ああ…」

十神「現実だ…」

葉隠「…そうなんか…」

十神「そうだ…」

葉隠「現実なら仕方がねぇべ…」

霧切「江ノ島さんは死んでしまったけどね…」

石丸「う、うわああああ！江ノ島君っ？！それに腐川君？！」

霧切「腐川さんはまだ死んでないわ…」

石丸「イヤ、そうではなくてだな！」

セレス「お待ちください…現場が苗木君の部屋になっていますわ」

朝日奈「ああ…本当だ…」

大和田「じゃあ苗木が殺したんだろ…」

苗木「でも証拠が無いよ…ボクは舞園さんと部屋を取り替えただけだし…」

霧切「苗木君、捜査しましょう…」

霧切「この事件、あなたが解決しないと疑問が残るから」

苗木「ああ…う、うん…」

これ誰か見てるのかな…
まあ…誰かは見てるか…
眠いから寝るね…
お休み…

乙…
ちなみに石丸以外テンション低いのには理由があるの…？

イヤな夢を見て起きちゃった…
折角だから続きを書くよ…

たくさんの感想ありがとう…
…うん…

━捜　査　開　始━


◆苗木の部屋

大神「ああ…」

苗木「大神さんと大和田クン…」

大神「犯人が証拠隠滅せぬように見張りを頼まれたのだ」

苗木「見張りは大事だね…」

大和田「てめぇが犯人なのか？苗木…」

苗木「証拠が無いのに疑うなんてひどいよ…」

大和田「…ああ…すまねぇ…」

苗木「…うん…」

霧切「それにしても…部屋の中はすごく荒れてるわね…」

苗木「誰かが争ったんだね…」

苗木「ボクが…気づけてれば…」

霧切「部屋は防音になっているから無理だったと思うわ」

苗木「そっか…防音なんだ…」

大和田「気付いてやれなかったな…」

苗木「うん…」

苗木「現場に模擬刀があるね…」

霧切「模造刀ではないのね…」

苗木「模擬刀と模造刀ってどう違うのかな？」

霧切「さあ…」

苗木「………そっか…」

霧切「…ごめんなさい…」

苗木「…ううん、いいよ」

霧切「…そう言えば棚の中は見た？」

苗木「棚？」

霧切「女子には裁縫セット、男子には工具セットが配られてあるらしいわ…」

苗木「そうなんだ…」

大和田「俺は裁縫セットの方が助かるんだけどよ…」

苗木「…あ、う、うん…」

大和田「おお……」

苗木「…シャワールームには舞園さんがいる…」

霧切「諦めないで、苗木君…舞園さんを調べる事が彼女の未練を果たす事になるの…」

苗木「怖いよ…」

霧切「大丈夫よ、苗木君…」

苗木「その発想が怖い…」

霧切「あ………」

苗木「………」

霧切「…ごめんなさい…」

苗木「…うん…」



舞園さんは右手首を骨折していた…
痛そう…
手に金箔も付いていた…
実は舞園さん、模擬刀好きだったんだ…
へえ…

◆トラッシュルーム

証拠がないかどうか探しに来た…
すると…

苗木「…うわ、荒れてる…」

鉄格子が降りてるのに、
焼却炉の火が付いてて危なかった…

苗木「中もなんだか変だなあ…」

苗木「ここは開かないのかな…」



◆廊下

桑田「トラッシュルームの開け方？知らないぜ…」

苗木「そっか…」

桑田「つかさ…そう言うのは石丸が詳しい気がする…」

苗木「風紀委員だもんね…」

桑田「ああ…」

苗木「…うん…」

桑田「何つーか…うん…」

石丸「ああ、苗木君か…」

苗木「石丸クン…」

石丸「な、なにかね！僕はヒントを与えるつもりはないぞ！」

苗木「トラッシュルームの鍵って誰が持ってるのかな…」

石丸「それならば山田君だ！昨日、掃除当番を決めるように言われてな」

石丸「適当にあみだで決めたら山田君だったのだ！」

苗木「適当すぎるね…」

石丸「うう、すまない…」

苗木「山田君か…」

石丸「あ、ああ！しまった！犯人かもしれない君にヒントを与えてしまった！」

石丸「忘れろ！忘れろ！忘れろビーム！」

苗木「………」

石丸「………」

苗木「………うそでしょ？」

石丸「いや、ああ…うん…」

廊下を歩いていたら…
トラッシュルーム近くに山田クンがいた…
灯台下暗しだった…

山田「トラッシュルームの鍵？ああ…」

苗木「開けてもらえるかな…」

山田「証拠隠滅を謀ろうとしてるとか？」

苗木「…山田クン、証拠無いのに人を疑うなって教わらなかった？」

山田「…スミマセン」

苗木「…うん…」

山田「…あの、トラッシュルームの鍵…開けますぞ…」

苗木「うん…」

山田「開けゴマ！」

苗木「………」

山田「………」


トラッシュルームの鉄格子が上がった…
無言の時間が気まずいから早く開いて欲しい…

山田「うわあ…」

苗木「火が付けっぱなしだよ…」

山田「最低ですな…しかし…」

山田「火は確かに消したはずなんですが…」

山田「それに何ですか…このガラス…」

苗木「踏んで怪我したら危ないよね…」

山田「妖精さんの仕業ですかね…」

苗木「ああ、うん…」

山田「妖精さん…怖い…」

苗木「………ピンクのお薬飲んだ方がいいよ…」

山田「スミマセン…」

苗木「…良いけどさ…」

◆食堂

苗木「朝日奈さん…」

朝日奈「苗木……」

苗木「朝日奈さんは休憩してるの？」

朝日奈「と言うか…頭回らなくてずっと休憩してるの…」

苗木「そっか…」

朝日奈「うん…」

苗木「みんな何かしらやってるんだから手伝わないとダメだよ…」

朝日奈「…うん…」

苗木「朝日奈さんは知ってる事は無い？」

朝日奈「…確か厨房の包丁がひとつ無くなってたよ…」

苗木「物騒だね…」

朝日奈「怖いね…」

朝日奈「あと昨日の夜は食堂にいたけど、誰も来てないよ…」

苗木「そうなんだ…」

朝日奈「ずっといたから…」

苗木「寝不足は肌に悪いよ…」

朝日奈「ごめん…」

◆体育館

苗木「…思い出した事をいくつか聞こう…」

苗木「不二咲さん」

不二咲「…どうしたのぉ？」

苗木「舞園さんが…１１０３７って壁に書いてたらしいんだ…」

不二咲「血で？」

苗木「うん…」

不二咲「よく書けたね…」

苗木「すごいよね…」

不二咲「うん…でもその数字はどんな意味があるか分からないよ…」

苗木「…そうなんだ…」

不二咲「ごめんね…」

苗木「ううん…そうなんだ……」

不二咲「………」

苗木「葉隠クン」

葉隠「…おう、苗木っち…」

葉隠「俺はこっから早く出てーべ…神様が何とかしてくれねーかな…」

苗木「…なんともならないよ…」

葉隠「…そうだよな…」

苗木「それより聞きたい事が…」

葉隠「…ああ…、苗木っち…」

苗木「ん？」

葉隠「俺の水晶玉…知らねーか…？」

苗木「知らないよ…いらないし…」

葉隠「だよな…いらんよな…」

苗木「ないんだ…」

葉隠「うん…」

苗木「見つかるといいね…」

葉隠「おう…」

ぴーんぽーんぱーんぽーん

モノクマ「えー…待ちくたびれたので…」

モノクマ「そろそろやっていいっすか？やっちゃっていいっすか？」

モノクマ「ではでは皆様お待たせしました…」

モノクマ「校舎の赤い扉から進んで中にお入りください！」


赤い扉…ああ…
校舎に色が合ってなくて気持ち悪いなぁ…
って思ってたところか…

モノクマって…
色彩のセンスないんだな…

赤い扉の奥にはエレベーターがあった…
ここから学級裁判の場所に行くらしい…

めんどくさいから体育館の中とかに作ればいいのに…

そしてみんなボクを疑っている…
視線が痛い…

と思ったら本当に刺さっていた…

ガラスの破片が…
靴の裏に…

掃除が大変だからあの辺歩かなきゃ良かったな…

エレベーターに全員乗り込んで…
すぐに動き出す…

誰も何も喋らない…
みんな人見知りだからかな…

しばらくして…


ちーん


悪趣味な部屋に着いた…

なんか木の枠みたいなのがいっぱい置いてある…
壁の色がセンスがない…

モノクマ「さあ！オマエラ！自分の名前が書いてある場所に立ってください！」

苗木「ああ…うん」

霧切「ところで…あれはなに？」


霧切さんが指差す…
舞園さんと江ノ島さんの席に遺影が立てられていた…


不二咲「不謹慎だよぉ…」

十神「神経を疑うな…」

モノクマ「何とでもいいなよ、死んだからって仲間外れはかわいそうでしょ？友情は生死を飛び越えるんだよ！」

山田「せいしを飛び越える…」

山田「エロい…」

朝日奈「うわあ…最低…」

石丸「不謹慎だと言うなら霧切君！君も人の遺影を指差すとは何事だ！」

霧切「………」

苗木「ダメだよ霧切さん…」

霧切「…ごめんなさい」

モノクマ「今からみんなで討論して…」

モノクマ「怪しいと思ったクロをひとり決めてください！」

モノクマ「正解ならクロがオシオキ！」

モノクマ「不正解ならクロ以外がオシオキ！」

モノクマ「分かったね！」

苗木「ああ…うん…」

大和田「まあ…うん…」

霧切「ええ…そうね……」

モノクマ「じゃ始めてください！」



いよいよ始まる…
命がけの…
学級裁判…

　学　級　裁　判　
　　　開　始　　　

腐川「な、苗木が犯人に決まってるわよ…」

大神「証拠もなしに他人を疑うな…」

腐川「う、ご、…ごめん…なさい…」

苗木「ボクじゃないよ…」

大和田「それも証拠がねーよ…」

苗木「そうだね…うん…」

「「「……………」」」

霧切「ねえ…」

霧切「苗木君が犯人ではない理由はあるわよ…」

不二咲「あるんだ…」

桑田「まああるだろ…」

霧切「部屋は荒れていたのに床は丁寧に掃除されてたわ…」

葉隠「床が好きなんだな…」

石丸「うむ、部屋を片付けるのはいい事だ！」

セレス「そうですわね…うふふ…」

霧切「違うわ…」

葉隠「何だ、違うんか…」

セレス「まあ…違うのですか…」

霧切「犯人が、自分が部屋を訪れた証拠を消すために行ったのよ…」

不二咲「怖いね…」

十神「神経質だな…」

霧切「そうね…」

霧切「それに現場は苗木君の部屋なのに…シャワールームのドアノブは壊されていたわ…」

不二咲「壊すなんてひどいね…」

苗木「そうだよ、中に入れなくなるよね…」

大和田「ひでぇな…」

霧切「何故シャワールームのドアノブを壊したのか、それは…」

苗木「ボクの部屋を舞園さんの部屋と勘違いしてたから…？」

霧切「…ええ…」

苗木「当たったんだ…」

霧切「よかったわね…」

苗木「うん…」

霧切「何で分かったの？」

苗木「朝…ボクは舞園さんの部屋で寝たのに、石丸クンはボクの部屋だと思って起こしに来た…」

苗木「部屋の場所覚えて無いのはちょっと悲しかったけど…」

石丸「え、あ、す、すまない…」

苗木「でもそのおかげでネームプレートが入れ替わってるのに気付いたんだ…」

朝日奈「よく見てたね…」

大和田「すげぇな苗木…」

苗木「ありがとう…」

霧切「苗木君が犯行を起こすならこんな事はしないわ…」

苗木「だから犯人は、ボク達の部屋の入れ替わりを知らなかった人になる…」

腐川「それって…な、苗木以外の全員ね…」

十神「そうなるな…」

十神「まあ仕方がないな…」

大神「ああ、仕方がないな…」

苗木「舞園さんは、部屋に誰か来るのが怖いって言って、ボクの部屋に泊まったんだ…」

大和田「そうか…」

苗木「うん…」

大神「凶器は刃物だったな…」

大和田「舞園の部屋に行った犯人がナイフでぶっ刺したのか…」

不二咲「怖いね…」

葉隠「ああ…」

苗木「…それは違うよ…」

苗木「あれは包丁だったんだ…」

大和田「ああ、包丁だったのか…」

朝日奈「食堂の厨房から包丁が一本無くなってたよ…」

十神「なら苗木…お前にも持ち出せるはずだ…」

苗木「それは違うよ…」

十神「違うのか…」

苗木「うん…」

朝日奈「私は昨日食堂にしばらくいたけど、苗木は来なかった…」

桑田「だから苗木は包丁は持っていけないのか…」

朝日奈「…ただ…」

霧切「ただ？」

朝日奈「舞園ちゃんは来たよ…」

十神「ああ…舞園…」

セレス「では舞園さんが包丁を持って行ったのでは…」

朝日奈「そうかもしれない…」

桑田「待てよ…苗木と朝日奈がグルの可能性もあるだろ…」

朝日奈「人を疑ってばっかりの人は信用してもらえないよ？」

桑田「お、おう…すまねぇ…」

大神「それに昨夜は朝日奈と我は一緒に寝た…」

苗木「そうなんだ…」

石丸「待ちたまえ！男女が同じ部屋に泊まるなど言語道断だ！」

大神「…我は女だが…」

山田「石丸清多夏殿、ひどすぎるであります…」

朝日奈「うん、ひどい…」

石丸「し、失礼したッ！」

霧切「舞園さんが怯えていたのではなく…誰かを部屋に招いたとしたら？」

苗木「だから証拠が無いのに…」

霧切「あるわ…」

苗木「あるんだ…」

葉隠「ならそうなんだろうな…」

大和田「おう…」

霧切「苗木君の部屋のメモ帳をこすったら、その上のページに何て書かれているか浮かび上がったの…」

腐川「…やるじゃない」

霧切「この紙には…ネームプレートをよく見て私の部屋に来て、と書いてあるわ…」

苗木「そうか…舞園さんから誘ったのか…」

石丸「くっ…舞園君…君はそんな事をするニンゲンではないと思ったのに…」

大神「そう言えば、現場には模擬刀が落ちていたな…」

苗木「舞園さんが持って行けば？って言うから持って行ったんだ…」

大和田「いいもん持ってったな…」

苗木「うん…」

葉隠「じゃあこうだな…」

葉隠「あの部屋で争いが始まった時…犯人は模擬刀を手にしたんだ」

葉隠「そこで最初の一撃が繰り出されたんだ…」

葉隠「模擬刀の先制」

苗木「葉隠クン…そういうのいいよ…」

朝日奈「何て言うか…うん…」

葉隠「…すまん…」

苗木「いいよ…それに…模擬刀の先制攻撃は無かったと思うし…」

葉隠「おう…」

霧切「現場には鞘が落ちていたわ…」

不二咲「こっちにも傷があるんだね…」

大和田「おう…」

霧切「鞘に傷があると言う事は、先に攻撃されたのは犯人の方…」

石丸「では舞園君は殺人を試みたが…逆に殺されてしまったと言う事なのかッ？！」

苗木「そうか、舞園さん…人を殺すつもりだったんだ…」

不二咲「舞園さんも怖い事するんだね…」

セレス「アイドルもニンゲンですからね…」

苗木「うん…」

朝日奈「怖いよね…」

桑田「お、おう…」

腐川「…また振り出しじゃない…」

桑田「新しい証拠がないんじゃどうしようもないな…」

苗木「それは違うよ…」

桑田「…違うのか…」

苗木「うん…」

苗木「舞園さんの背後にはダイイングメッセージがあったんだ…」

葉隠「何？ダイ…？」

霧切「死に際に血文字を書いたと言う事よ…」

山田「口寄せ出来そうですね…」

セレス「黙っていてください…」

山田「はい」

苗木「ダイイングメッセージは１１０３７だった…」

苗木「と思いこんでた…」

大和田「思いこんでたのか…」

苗木「うん…」

苗木「ほんとは犯人の名前だった…」

苗木「LEON…レオン…」

苗木「桑田怜恩クン、君の名前だよね…」

桑田「…は？」

桑田「…な、何だよ…お、俺じゃねぇ！」

桑田「こんなん１１０３７っつー数字を反転させたら、ってこじつけだろーが！」

苗木「…いや、君しかいないんだよ…」

苗木「証拠隠滅が出来るのは…」

桑田「…俺じゃなくても…出来るだろ、そこのブーデーとかよ！」

山田「僕は鍵もらってから一度しかトラッシュルームに行ってませんしおすし…」

苗木「何より現場には割れたガラス玉が落ちてたんだ…」

葉隠「俺がランドリーに忘れた水晶玉だべ…」

朝日奈「大事なのにランドリーに忘れるんだね…」

苗木「あれただのガラス玉だったけど…いくらしたの？」

葉隠「一億」

山田「うわぁ」

霧切「…うん…」

苗木「桑田クンになら出来るんだよ…」

苗木「トラッシュルームの鍵が無くても…」

桑田「はあ？何でそうなるんだよっ！」

苗木「キミが…超高校級の野球選手だから…」

苗木「投げたんだ…鉄格子の隙間から…」

大和田「…今ひとりだから野球出来ないのに野球選手名乗ってたんだな…」

大神「そうだな…」

桑田「う…るせえ…！」

桑田「そんなの状況証拠だけでありもしねぇ事言ってるだけだろ！」

桑田「俺じゃねぇって言ってんだろ！このクソぼけうんこたれぇ！！」

苗木「じゃあさあ…」

霧切「桑田君、工具セットを見せて欲しいの…」

桑田「アホアホアホアホアホ！」

苗木「ボクの部屋のシャワールームは立て付けが悪くて開かなかった…それをキミは、鍵がかかっていると思い込んだ…」

桑田「アホアホアホアホアホアホ！」

苗木「自分の工具セットを使ってドアノブを外したんだよね…？」

桑田「アホアホアホ！アホ…」

桑田「あ……あ？」

十神「苗木始め、俺達男子は皆工具セットは使っていないからな…」

霧切「無くしたと言うのはなしよ…」

桑田「あ…」


桑田「アポ…？」

そして…
クロを予想する投票が行われた…
結果は…


モノクマ「大当たりー！」

モノクマ「そうです！舞園さやかを殺したのは、桑田怜恩でした！」

桑田「俺も…俺も殺されかけて…じゃあ、俺が殺されてれば良かったのかよ…！」

セレス「いいえ…あなたは部屋に帰って工具セットを取りに行っています…」

セレス「そこで冷静になっていればよかったのです…」

セレス「これは…正当防衛とは呼べませんわ…」

朝日奈「そうだね…」

大和田「ああ…」

石丸「く…桑田君っ…、キミは何て事を…！」

苗木「あと…あれかな、テンション上がったから…」

霧切「分かりやすかったわね…」

葉隠「そうだな…」

桑田「…アポ…」

モノクマ「さて！クロだった桑田君にはスペシャルなオシオキを用意しました！」

桑田「は？お、おい…待てよ、オシオキって何だよ…俺は死にたくねぇ…」

桑田「死にたくねぇよ！！！」




モノクマがスイッチを押すと…
桑田クンは首を捕まれて別の場所に連れて行かれた…
ボク達もまた、そこへ連れて行かれていた…

フェンスを隔てて…
体を拘束された桑田クンを見ていた…

用意されたピッチングマシーン…
そこから幾重にもボールが飛び出す…
これは…
こんなのは…


　　千　本　ノ　ッ　ク　　　

桑田クンは…

ボールを当てられ続けて…
ボク達の目の前で死んだ…

殺された…
モノクマに…

苗木「……桑田クン」

苗木「モノクマ…お前が桑田クンを…」

モノクマ「いやぁー、アドレナリンが染み渡るぅー！みんなも満足してくれた見たいで何よりだよ！」

霧切「みんな、って誰かしら…？」

モノクマ「…さぁて誰だろうね！うぷぷぷぷ！」

大神「誰であろうな…」

腐川「さあ…誰かしらね…」

石丸「っぐ…桑田君っ…すまない…！」

　学　級　裁　判　
　　　閉　廷　　

霧切「ねえ、苗木君…」

苗木「……舞園さんの話でしょ？」

霧切「！……ええ、そうなの…」

苗木「そうなんだ…」

霧切「舞園さんは最後…死ぬ間際まで悩んでいた…」

霧切「あなたを利用する事を…」

苗木「だからダイイングメッセージを…へえ…」

霧切「ええ…」

苗木「………」

霧切「………ねえ」

苗木「……なに？」

霧切「………何で舞園さんの話をするって分かったの？」

苗木「………エスパーだから」

霧切「そう……」

苗木「………うん」

一章終わった…
まだ続き見たい人…いるのかな…
淡々としてるけど…
大丈夫なのかなってちょっと思った…
今度こそ寝るよ…おやすみ…

これ魔改造の人？

みんなありがとう…

>>51
むしろ…石丸クンが高すぎるんだよ…清多夏だけに…
…………
………ごめん………

>>109
うん…前は魔改造スレ書いてた…
これ終わったら…また…やろうかな…
…うん…

続き…書いてみる…
うん…

あのあと悪趣味な部屋から帰ってきたら…
ボクの部屋が綺麗になっていた…

壁の傷とか綺麗になってた…
モノクマって実は器用なのかな…

シャワールームにいた舞園さんも…
舞園さんの血も…
１１０３７も…消えていた…

ボクは…
ふたりの死を引きずって行く…
ふたりの事を忘れない為に…
そう言ったら…霧切さんに驚かれた…何でだろ…


そう言えば舞園さんの部屋にあったＤＶＤを見てしまった…
舞園さんの所属するアイドルグループが解散した、と言う内容だった…
…まあ…
捏造だと思う…

◆裁判翌日、食堂

苗木「部屋はすっかり綺麗になってた…」

石丸「はっはっは、良かったではないか苗木君！死体なんかが無くなって！」

苗木「………！」

大和田「死体…なんか…？」

霧切「言い過ぎだわ、石丸君」

朝日奈「うわ…最低…」

不二咲「空気読んで欲しいなぁ…」

葉隠「ああ…最悪だべ…」

石丸「うぐっ……」

どうしよう…
石丸クンに対するみんなの印象が下がったみたいだ…
まあ…
ボクもちょっとイヤだなと思ったけど…

モノクマ「そう言う訳でオマエラが飽きないように校舎２階を開放しました！」

苗木「そっか…」

大和田「おう…」

腐川「よ、よかったわね…」

セレス「そこの浴場も開放されていましたわ…」

十神「風呂か…」

腐川「お、大きい風呂なんて…入った事無いわ…」

大神「…真か、それは…」

山田「…フェチの方は喜ぶかもしれませんな…」

モノクマ「あのさぁ、探索したら外に出られるかも？とか胸躍らせなよ！何でそんな冷静なの？ねぇ！」

不二咲「…まあ…そうだね…」

苗木「うん…」

モノクマ「学級裁判乗り越える度に、入れる場所増えるからね！」

葉隠「そう言えば倉庫も入れるようになってたべ…」

朝日奈「そっか…」

葉隠「おう…」

ボク達は…
校舎の２階を探索する事にした…

まずプールがあった…
室内プール…か…
なんか楽しそう…


朝日奈「プール…プール…」うずうず

セレス「朝日奈さんはプールを見ると泳ぎたくなるのですね…」

朝日奈「うん…プール大好き…泳いでるのも好きなんだ…」

不二咲「プール前の扉は男女で別れてるんだねぇ…」

苗木「うん…中はトレーニングルームだね…」

大神「我も鍛えて行こう…」

セレス「それぞれ異性の部屋に入ろうとすると…」

モノクマ「上のガトリング砲で蜂の巣になります…」

大神「そうか…」

苗木「うん…」

モノクマ「もうオマエラに合わせようかな、ボクも…」

続いて…図書室があった

十神「奥にも貴重な本がある…」

腐川「す、すごいわね…」

山田「しかし萌がありません…」

霧切「そう…」

山田「はい…」

苗木「これは何かな…」


図書室の机に手紙が置きっぱなしにされていた…
中には…
『希望ヶ峰学園閉鎖のお知らせ』…と言う紙が入っている…


苗木「閉鎖…？」

十神「そうか…」

霧切「そのようね…」

十神「閉鎖された希望ヶ峰学園を使って…モノクマは俺達を閉じこめたんだな…」

苗木「閉じこめられたんだ…」

十神「ああ…」

苗木「………」

苗木「机にはパソコンが…」

霧切「壊れているわ…」

苗木「そうなんだ…」

霧切「後で…不二咲さんにあげようと思うの…」

苗木「ああ…」

霧切「好きそうだし…」

苗木「そうだね…それがいいよ…」

霧切「ええ…」

苗木「………」

霧切「………」

十神「………」

◆次の日

また石丸クンが部屋に来た…
寝てるのに起こされる…

次は無視しようかなと思った…

食堂に行ったら何人かいなかった…
石丸クンが無視されてる…
そんな人が何人かいる…

ひどいけど…
どうしてもあげられないな…
頑張れ、石丸クン…

食堂で朝食も終わってぼーっとしていたら…
誰かが来た
舞園さん…じゃない事は確かだ…
って言うか舞園さんだったら怖い…
幽霊とか無いわぁ…


腐川「な、苗木…ちょっと付き合いなさい…」

苗木「どうしたの？」

腐川「と、と、と、…」

苗木「………」

腐川「………」

苗木「…もういい？」

腐川「図書室に…一緒に来てほしい…」

苗木「そっか…」

腐川「ええ…」

腐川「十神君と話がしたい…の…」

苗木「ひとりじゃ話してもらえないの？」

腐川「うん…」

苗木「そうなんだ…」

腐川「うん…」

◆図書室

図書室では十神クンがひとりで読書していた…
ひとりが好きなのかな…
それならそっとしておいてあげればいいのに…

扉の前でふたりで中を見てたら…
声をかけられた…


十神「覗き見か…」

苗木「…はい」

十神「趣味が悪いぞ…」

苗木「ごめん…」

十神「次はこんな事するなよ…」

苗木「…はい」

十神「あとそっちのお前」

腐川「…はい」

十神「臭う…」

腐川「…はい…」

十神「近寄るなよ…汚いし…」

腐川「…すいません…」

図書室を出たら…
腐川さんは何故か喜んでいた…

腐川「十神君…」

腐川「私の心配をしてくれた…」

苗木「そうだね…」

腐川「お風呂…はいる…」

苗木「普通の人は毎日お風呂入るよ…」

腐川「…そうなの？」

苗木「うん…」

苗木「むしろ入らないの？」

腐川「うん…」

苗木「引くわ…」

腐川「引くわよね…」

苗木「うん…」

しばらく何事も起こらない日が続いた…
そんなある日…

喉が乾いたボクは、夜時間になる前に食堂に向かった…
食堂は夜１０時を過ぎて『夜時間』になると閉鎖される…
多分モノクマが中に食料を入れてるんだと思う…
がんばるなぁ…

閉鎖される前に水でも飲もう、と思って扉を開けたら…

石丸クンと大和田クンが言い争っていた…

石丸「何なのだキミは！風紀のふの字もないその身なり！」

石丸「それに何より元気がない！何故みんなそのような死んだ魚の目をしているのだ！」

大和田「死んだ魚の目は…もっと濁ってんだろ…」

石丸「あ、いや、言葉の文ってヤツじゃないか！」

石丸「そもそも何故みんなそんなにテンションが低いのだ？学生は体が資本なんだぞ！」

石丸「それにキミは暴走族の族長とやらをしているようではないか！」

大和田「おう…」

石丸「対決だ！こうなったらボクとキミで対決をしよう！」

大和田「ああ…いいぜ…」

石丸「浴場にサウナがあったな！あそこで暑さ我慢と行こうではないか！」

大和田「じゃあハンデとして…俺は服着たままでやってやるよ…」

石丸「上等じゃないか！」

苗木「…ふたりともなにしてるの…」

大和田「おう、苗木…」

石丸「ちょうどいいところに！」

気が付いたら立会人をやらされてた…
ふたりの対決の立会人…
サウナで暑さ我慢対決だそうだ…

眠い…

石丸「ふふふ…ぼ…僕はまだまだいけるぞ…！」

大和田「俺もだ…」

石丸「あと何時間でも入っていられるな…！」

大和田「お前そんなにいるのか…」

石丸「…え…イヤ、君はいないのか！」

大和田「いや、いるけど…」

石丸「いるのか…」

大和田「おう…」

苗木「………」

それから…本当に時間が経っていく…
１０分…３０分…１時間…
ほんとに眠い…

石丸「や、やあ苗木君…」

大和田「お前…先に寝てていいぞ…」

苗木「ほんとに？」

大和田「おう…」

石丸「後は僕達で…決着をつける…！」

苗木「そうなんだ…」

大和田「ゆっくり寝ろ…」

苗木「うん…」

◆次の日、食堂

石丸「はっはっは、面白いな兄弟！」

大和田「何言ってやがんだ、兄弟！」


…ふたりが仲良くなっていた…
何かあったのかな…

苗木「おはよう…」

石丸「おお、おはよう苗木君！」

大和田「昨日はありがとな…」

苗木「あの後何かあったの？」

石丸「実はだな…」


要約すると、ふたりとも同じくらい粘って…
話をしてる内に仲良くなったらしい
…ふぅん…

苗木「良かったね…」

石丸「ああ！心の友、信頼出来る兄弟が出来た！」

大和田「俺も嬉しい気持ちだぜ、兄弟！」

苗木「そっか…」

大和田「おう…」

石丸「だが兄弟は…僕と話す時以外はまだ元気がないのだ…」

大和田「心配すんなって！俺はぴんぴんしてっからよ！」

石丸「…そうだな！」

苗木「そうだね…」

朝食会が終わってぼーっとしていた…
………やばい
ボクにも友達がいない気がする…

そんな事を考えてたら…

突然部屋のスピーカーから声がした。

モノクマ「あーあー…生徒のみなさん！至急体育館にお集まりください！」

モノクマからの呼び出しか…
動機がどーのこーのってやつだ…
面倒くさい…

◆体育館

霧切「…何かしら、モノクマ」

モノクマ「オマエラがまたしてもコロシアイしないので…動機を用意しました！」

苗木「大体分かってた…」

セレス「そんな頃だと思っておりましたわ…」

大和田「おう…」

モノクマ「オマエラの秘密を書いた封筒があります！ひとりひとつあるから読んでね！」


ボクの名前の封筒を渡されて…
中を開くと…


『苗木誠は　小学５年生までオネショをしていた』


うわ…
これはひどい…
これでボクがコロシアイをすると思われてるのが…ひどい…
しないし…

それにたまにオネショするし…

大神「うむ…」

山田「うっわ…」

葉隠「だべ…」

石丸「なっ…何なのだ、これはっ？！」

モノクマ「その秘密は…誰もコロシアイを始めないなら、２４時間後に外の世界に発表されます！！」

モノクマ「トレーラーとか借りちゃうんだからね！うきうきだけど予算嵩むからさっさとコロシアイしてね！」

ぴょーい

朝日奈「…秘密くらいでコロシアイなんか…しないよね…」

十神「どうかな…」

朝日奈「何が？」

十神「バラされたくない秘密があるヤツもいるかもしれない…」

不二咲「………」ｶﾞﾀｶﾞﾀ

苗木「不二咲さん…？」

不二咲「…あ…苗木…君」

苗木「大丈夫なの？」

不二咲「大丈夫だよ…」

苗木「大丈夫なんだ…」

不二咲「うん…」

苗木「………」

不二咲「あの…いつか秘密、みんなに言う…から…」

苗木「…うん…」

大和田「………」

石丸「兄弟…君は秘密を守る為なんかにコロシアイをする事はない…よな？」

大和田「…ったりめーじゃねーか！んな事すっかよ…！」

石丸「…それはよかった…」

その日はそれで解散になった…
そして…
次の日の朝…

すごくいい夢を見た…
可愛い子数人に囲まれてる夢だった…
細かくは言えないけどいい夢だった…
………ふう





モノクマ「もう誠！いつまで寝てるの！」

苗木「…モノクマ…」

モノクマ「そんなにぼーっとしてていいの？お仲間が大変な事になってるってのに」

苗木「…え…？」


鼓動が早くなる…
突然冷水をかけられたかのように、全身が冷たくなるのが分かった…

◆食堂

苗木「み、みんな…」

霧切「無事ね、苗木君…」

苗木「みんなもモノクマに起こされて…？」

石丸「仲間が大変な事になっている…だと？！一刻も早く皆を見つけなくては！」

十神「そうだな…」

十神「苗木…俺と一緒に校舎２階を探すぞ」

苗木「え？あ、ああ…うん…」

十神「…ああ…」


何か起きている…
イヤな予感が膨れ上がる…
十神クンに何かされるかもしれないし…
怖い…

◆プール前

十神「俺のカンが言っている…」

苗木「ここに…何かが…」

十神「まずは男子更衣室から調べるか…」

苗木「トレーニングルームじゃなかったんだ…」

十神「ん？ああ……ああ……違う…」

苗木「そうなんだ…ごめん…」

十神「………開けるぞ」


男子更衣室の鍵は何故か開いていた…
誰か開けたのかな…
不用心だな…

きいいい







そこに、ボクは見た。
磔にされた、ひとりの少女を。

あれは確か、昨日…

覚悟を決めた顔をした人…




頭から血を流した、不二咲千尋だった。

苗木「………？！」

十神「不二咲が…死んでいる…」

十神「どうしようもないほどに死んでいる…」

石丸「苗木君、そちらは見つかったか？！」

苗木「い、石丸、クン…不二咲さんが…」

石丸「何？……ウハハーッ！？」


♪ぴんぽんぱんぽん
『死体が発見されました！一定の捜査の後、学級裁判を開きます！』


何か流れた…
気持ち悪い…

とりあえずここまで…
腐川とサウナイベントの順番間違えた気がする…
でも事件まではこのくらい早かったんだね…
びっくり…

ぼーっとしてて時間があるから…
２章終わりまで書こうかなと思った…

みんなの感想ありがとう…うん…
ゲームまんまでごめん…ね…
…うん…

苗木「今の何？」

十神「知らないのか…」

苗木「知らない…」

十神「そうか…すまん…」

石丸「最初の時は、君は気絶していたからな…」

苗木「そうだね…」

十神「３人以上が死体を見ると、アナウンスが鳴るらしい…」

苗木「不謹慎だね…」

十神「そうか？」

苗木「そうだよ…人が死んでるんだから…」

十神「そうだな…」

石丸「皆…落ち込んでいる場合ではない…また…だ」

石丸「なぜ仲間同士でコロシアイなんか…！」

苗木「石丸クン…」

十神「お前は仲間じゃないからな…」

石丸「なっ…！」

苗木「ああ…うん…まぁ、そう…だね…」

その後すぐにみんな更衣室に集まった…
程なくして全員が不二咲さんの死体を見る…

朝日奈「うっ…」

山田「磔とかひどいですな…」

葉隠「不謹慎だべ…」

大神「ああ…この犯人は最低だな…」

大和田「お、おう…」

モノクマ「みんな集まった？今からみんなで捜査してもらうからね！」

モノクマ「ファイル渡すから！」

苗木「うん…」

霧切「そうなの…」

苗木「やらなくちゃいけないんだね…」

セレス「正直気が進みませんが…」

石丸「捜査…か…！」

━　捜　査　開　始　━

現場は…男子更衣室…

苗木「何で女子の不二咲さんが…男子更衣室に？」

霧切「不二咲さんは男の子よ…」

モノクマ「えっ」

大和田「えっ」

苗木「そうなんだ…」

大神「意外だな…」

苗木「何で分かったの？」

霧切「さわったから…」

苗木「えっ」

モノクマ「えっ」

大和田「えっ」

腐川「」ばたーん

くちゃっ

石丸「また腐川君が倒れたぞ！」

葉隠「何か変な音したけど大丈夫なん…？」

腐川？「はい、大丈夫です」

葉隠「おお…大丈夫か…」

十神「大丈夫なら黙っておけ」

腐川？「大丈夫ですが人がお亡くなりになられています」

腐川？「これは片腹が痛むほどの面白さを私にもたらします」

腐川？「ゲラゲラゲラ」

朝日奈「腐川ちゃんが変になった…」

腐川さんは朝日奈さんが部屋に連れて行った…
何か怖いし…
犯罪を犯してそうだから…
まぁ…うん…

不二咲さん…不二咲クン？の横にはダンベルが落ちてる…
完全にこれで殴られたんだろう…
痛そう…

大神「…ああ…」

十神「苗木…連れて行きたいところがある…」

苗木「何でボク…」

十神「何か…話しかけやすい…」

苗木「そっか…」

十神「ああ…」

◆図書室の奥

十神「壁に血文字が書いてあるのを見たな…」

苗木「チミドロフィーバー…」

十神「これを見ろ…」

十神クンが何か出してきた…
本だ…
捜査ファイル？

十神「警察の上層部しか見た事が無いファイルだ…」

十神「ジェノサイダー翔と言う殺人鬼の事が載っている…」


さらっと読んだ…
【鋏を凶器】にする【ジェノサイダー翔】…
萌える男子を鋏で殺し、【磔にした】あと…
壁に【チミドロフィーバー】の文字を書き残すらしい…

何て言うか…
未解決事件って怖い…
ヤバい…

十神「犯人はジェノサイダー翔だ…」

苗木「でもこれだけで決めつけるのは良くないよ…」

十神「…そうか…」

十神クンはそれを聞いてテンションが下がったのか…
どこかに行ってしまった…

そこからは１人で捜査になってしまった…

入り口のレターボックスの中に
今まで死んだ人の電子生徒手帳が入っていた…
舞園さん…江ノ島さん…
桑田ク…あれ、桑田クンの電子生徒手帳は動かない…

壊れたんだな…

モノクマはひどい…
人も殺して、モノも壊して…
最低だ…

◆倉庫

セレス「苗木君…」

苗木「セレスさん…」

セレス「はい…」

苗木「………」

苗木「あ、…不二咲さんを昨夜…」

セレス「ああ…みました…」

苗木「見たんだ…」

セレス「はい…」

苗木「夜は出歩き禁止のルーム作ったのは…」

セレス「わたくしですわ…」

苗木「ここで昨晩不二咲さんを見たのは…」

セレス「わたくしですわ…」

苗木「……ねえ、不二咲さんは何をしてたのかな…」

セレス「誰かと約束がある、と言って…慌てていましたわ」

セレス「確か…青い…ジャージを持って…」

苗木「セレスさん…」

セレス「はい…」

苗木「誰もルール守ってないよね…」

セレス「そうですわね…」

苗木「ルール作った本人が守ってないから、誰も守らないんだよ」

セレス「…すみません」

苗木「次から気をつけてね」

セレス「…すみません」

そんなこんな捜査していたら…
またモノクマが呼び出して来る…

モノクマ「もういいっすか？」

モノクマ「行っちゃっていいっすか？」

モノクマ「はい、みんな！例の扉の向こうに来てね！」


何か…すぐに終わりそう…
現場が女子更衣室じゃないから…
終わりそう…
命がけの…

学級裁判…！

　学　級　裁　判　
　　　開　廷　　　

十神「犯人はジェノサイダー…翔」

葉隠「ああ…世間で騒がれる殺人鬼な…」

朝日奈「殺人鬼がこの中にいるの？」

十神「いる…なぁ、腐川」

苗木「あ、腐川さん…元に戻ったんだ…」

腐川「…なんで…」

腐川「何で言うの？！」

腐川「あなたと私だけの秘密だったのに…！？」

十神「お前が勝手に言って来ただけだしな…」

腐川「…ああ…ええ…そう言えば…」

十神「とりあえず後の話はそいつに聞きたい…」

腐川「………」


腐川さんが…倒れた…

でも次の瞬間には…

そこに立ち上がっていた。

実に奇妙な表現だけど…
まるで膝だけで跳躍したかのような…

ジェノ「あらあらあらあらあら？」

ジェノ「この様子ではアタシの存在が露呈してしまったのではないかと想像します」

ジェノ「お呼びたてられまして、飛び出して、ジェノサイダー翔と申します」

ジェノ「本体は腐川冬子と言う現代の風潮からは浮き世離れしてしまった廃れた名前ですが」

苗木「これが…」

大神「ジェノサイダー翔…？」

十神「お前が今回の犯人だな」

ジェノ「いいえ、失礼ながらそれはいくばくかの間違いを犯されているかと存じます」

十神「…何？」

苗木「…そうか」

苗木「ジェノサイダー翔の事件と…今回の事件…ちょっと違うんだ…」

ジェノ「ええ、さようでございます」

ジェノ「まず私は犯人を鋏で刺殺しますので、このようなダンベルを持ち上げる事は万にひとつも有り得ません」

ジェノ「また、アタシはいつでも自分の嗜好に合致した男性を刺殺できるように鋏を常備しておりますので」

ジェノ「致し方なくダンベルで不二咲千尋を殺害する事も、この超高校級の殺人鬼の名前にかけて絶対にありません」

山田「既に装備済みでしたか…」

ジェノ「それに今回、不二咲千尋を磔にしているのは何かコードのようなものとお見受けいたしますので」

ジェノ「それはアタシの信念には反します、アタシは自らの手を下した人物は鋏で磔に致します」

苗木「じゃあジェノサイダーじゃないね…」

十神「しかし…チミドロフィーバーの事はどうする…」

苗木「………ねぇ、十神クン」

苗木「十神クンなら出来るんじゃないかな…」

苗木「確か十神クンは御曹司…極秘捜査ファイルも見た事があるんじゃない？」

十神「ああ…見た事がある…」

朝日奈「あるんだ…」

十神「そして磔にしたのも俺だ…」

苗木「そうなんだ…」

葉隠「ひでぇべ…鬼畜だべ…」

石丸「し、しかし何故こんな事を！」

十神「このゲームを面白くするためだ…」

苗木「殺人をゲーム扱いとか…」

山田「気持ち悪い…」

セレス「頭がおかしいとしか思えませんわ…」

ジェノ「それに同意です」

十神「……すまない…」

大和田「ああ…」

苗木「じゃあ犯人は誰なんだろう…」

十神「お前は俺が犯人だと思うか？」

苗木「………」

苗木「それは…違う」

十神「…何？」

ジェノ「つまり苗木誠は、この白夜様があまりにも余裕がありすぎるがために殺人を犯したとは考えにくいと推察しているようです」

苗木「ああ…そうだよ……うん…何で分かったのか知らないけど…」

セレス「そう言えば不二咲さん…不二咲君？は昨日…」

苗木「誰かと約束してたんだって…」

苗木「その時、ジャージを持っていたってセレスさんが言ってた…」

石丸「で、では、その時不二咲君と待ち合わせをしていた者が犯人なのだな！」

山田「しかしジャージですか…」

朝日奈「わ、私は…赤いジャージを持ってるよ…」

大和田「不二咲と同じ…青いジャージを持ってるヤツが犯人か…」

葉隠「俺は白いジャージを寝間着に使ってんべ…」

苗木「………」

霧切「墓穴を…掘ったわね…」

苗木「大和田君…君が犯人だ…」

大和田「なっ…！」

石丸「ま、待ちたまえ！何故兄弟が犯人なのだ？！」

苗木「ボクはまだ…ジャージの色まで言ってない…」

大和田「いや、言った…ッ！」

苗木「聞き間違いだよ…」

大和田「…そうか…聞き間違いか…ならしかたねぇな…」

霧切「不二咲君と待ち合わせていなければジャージの色は分からない…」

大神「むう…待ち合わせていたのが大和田と言う事は…」

石丸「兄弟が…ッ…」

大和田「………ああ」

苗木「そうなんだ…」

大和田「ああ…」

苗木「バラされると困る秘密があったんだね…」

大和田「ああ…そうだ…」

モノクマ「そんな会話パートどうでもいいんで投票してください！」

石丸「待て！まだ話し合いの必要があるはずだ！」

石丸「兄弟が！絶対にコロシアイなんかしないとボクに誓った兄弟が！！」

石丸「犯人なわけあるか！！！」

モノクマ「はーい投票スタート！」

石丸「待ってくれッ！！！」

投票の結果は…

モノクマ「はーい！またしても正解！不二咲千尋君を殺したのは、大和田紋土でした！」

大和田「…モノクマ…もういい、始めてくれ…」

石丸「何故だっ！何故こんな事をしたのだ！？何故！こんな事になったのだ！？」

石丸「君の秘密は他人を殺害してまで守らないとならないものなのか？！」

石丸「なぁ！！兄弟ッ！！！」

モノクマ「その辺はボクがざっくりと説明します」


モノクマは語り出した…
不二咲さんは性別を偽っていた事…
それをこの学園生活で止める決意をした事…
まずは体を鍛えようと大和田君と約束をした事…
そして…
大和田君が隠したかった秘密…

モノクマ「大和田紋土は兄を殺した」

モノクマ「それが彼の秘密だよ！」

昔、大和田兄弟が纏めるチームで…
お兄さんが引退する事があったらしい…
その時紋土クンは、お兄さんよりも強い事を証明するため…
お兄さんとレース対決をして…
そして…

大和田「無茶な走りをした俺は…トラックに引かれそうになった」

モノクマ「その時！兄が紋土君を助けてくれたのです！代わりに引かれる兄！」

苗木「そんな…」

大和田「この秘密は隠さないといけねぇんだ…」

大和田「チームが…俺の、そして兄貴のチームが…壊れないように…」

石丸「だからって！人を殺していいわけがない！」

石丸「人を殺して！その秘密を守るためにまた殺して！」

石丸「君は…君が…君が！！」

石丸「殺人をしてないんだよな！？なあ、そう言ってくれ！頼むよ！」

石丸「なあ！『兄弟』！！！」

モノクマ「燃えてるところ悪いけどオシオキ始めるよ！」

石丸「…待って…待ってくれ…！！」

大和田「いいんだ…兄弟…俺はもう…」

モノクマ「クロである大和田君にはスペシャルなオシオキを用意しました！」

大和田「…ああ…」







大和田クンはバイクに縛られていた…
モノクマがそのバイクを動かして…
猛スピードで走っていく…

そのバイクからモノクマは離脱して…
１人、残されたクロが走っていく…
止められない…
走っていく…
出口の無い籠の中へ…

　猛　多　亜　最　苦　
　婁　弟　酢　恵　慈　
　　ﾓｰﾀｰｻｲｸﾙ ﾃﾞｽｹｰｼﾞ

籠の中を回るのは、
威を刈る虎と言う名の暴走族のヘッド…

その昔聞いた事がある…
虎は木の周りを回ると…
バターになる…って…




大和田クンは…
体をパッケージにされて…
バターになって帰ってきた…


殺された…
モノクマに…

食べられた…モノクマに…

モノクマ「いくらなんでも自分の秘密の為に人を殺すなんてひどいよね！」

モノクマ「みんなも外の世界への未練とかさっさと断ち切って永遠に共同生活しなよ！」



苗木「…ひどい…」

霧切「ええ…ひどいわ…」

山田「死体で遊んでる十神白夜殿、最低です…」

朝日奈「見損なったわ…」

十神「ああ…すまない…」

苗木「謝って済む事と済まない事があるよね…」

十神「ああ…」

大神「それに…大和田…」

葉隠「ひどいべ…バター食えなくなったらどうすんだよ…」

セレス「それは…困りますわね…」

苗木「大和田クン…」

石丸「ああ…兄…弟…」

石丸「そん…な…」


石丸クンが…
その日を境に喋らなくなった…

オチが着かない…どうしよう…
そして…
とりあえずジェノさん書けたから…
これはここで終わろうかと思う…

○１・このまま続きを書く。うん…
○２・他のロンパＳＳにする。
○３・意見を募る。

さあどれかな…
でも…うん…ごめんねみんな…うん…