クリスタ「いいことをしよう」(101)
クリスタ「ユミルはよく私に、また『いいこと』してるって言う」
クリスタ「最近は、いいことしてないと思うんだけど…」
クリスタ「よし」
クリスタ「明日は久々に訓練がないよね。だからいいことをしよう」
クリスタ「ユミルにまた怒られちゃうかな」
クリスタ「ユミルが変なこと言うのが悪いんだよね。今日はもう寝よう」
--朝--
ユミル「おーい、もうすぐ朝食だぞ」ユサユサ
クリスタ「んーおはよう…」
サシャ「クリスタおはようございます!今日は珍しく遅く起きましたね」
クリスタ「ちょっと夜更かししちゃって…(あれ、昨日なに考えてたんだっけ)」
ユミル「ほら、起きたならすぐ着替えて食堂いくぞ」ペチペチ
クリスタ「うん…」
サシャ「いたたた」
ユミル「どうした芋女?」
サシャ「いや、えと、うまく髪がまとまらなくて」
ユミル「昨日寝るとき乾かさないからだろうが」
サシャ「はい…もうこれでいいです」ボサボサ
ユミル「…」
クリスタ「もうサシャちゃんととかさないとダメだよ。クシはある?」
サシャ「はい、ありますよ」
クリスタ「あるなら使うの。ほら後ろ向いて」クスクス
サシャ「はい!」
クリスタ「サシャの髪は細くてストレートだね。私は少し癖っ毛だから羨ましいな」
サシャ「んー?クリスタの髪も素敵ですよ。いつも美味しそうな匂いがします!」
ユミル「そこはいい匂いだろ…」
クリスタ「ありがとう、サシャ。あっもう動いちゃだめっ」
サシャ「すみませんっ早くご飯が食べたいんです!」
クリスタ「もうちょっとだからね」
ユミル「まだかー」
クリスタ「はいっできた!」
サシャ「クリスタありがとうございます!では早速ご飯を食べにいきましょう!」ダダダ
ユミル「はえーな!」
ユミル「てか、クリスタあの髪型って…」
クリスタ「いつも同じ髪型だから、たまにはいいかなっと思って」ニコニコ
ユミル「あー…、まぁいいんじゃねぇの。それよりクリスタはやく着替えろ」
クリスタ「あ、忘れてた!ユミル先行ってていいよ」
ユミル「ばか、待っててやるからはやくしろ」
クリスタ「はーい♪」
--食堂--
クリスタ「今日のご飯はなにかな?」
ユミル「折角の休みなんだから、たまにはご馳走でねぇかなー」
クリスタ「パンとスープだね…」
ユミル「いつも通りだな…」
コニー「お、サシャ今日なんかちがくね!?」
サシャ「え、なにがです?」モグモグ
コニー「んー食い気はいつも通りだな。でもなんか違うだろ」ジー
マルコ「(見たらわかるよコニー…)」
コニー「わかったぜ!髪がいつもとちがう!」
マルコ「(やっと気づいた…)珍しいねサシャ。今日はなにかあるの?」
ジャン「おいおい、芋女にもついに春が来ちまったか」ニヤニヤ
サシャ「(皆さんがなにを言ってるかわかりませんが、とりあえず今は食べることに集中しましょう)」モグモグ
マルコ「(無視された…)」
コニー「髪をちがくすると春がくる?」
ジャン「お前はいつも同じだろ」
マルコ「ハハッ。そのうちコニーにもわかるよ」
ーーー
クリスタ「うんうん、可愛い」ニコニコ
ユミル「芋女なんか見てないで早く食って遊ぼうぜ」
クリスタ「うん。そうだねっ」
ミーナ「おっ、サシャが三つ編みにしてる。珍しい」
クリスタ「おはよう、ミーナ」
ユミル「おはよー」
ミーナ「おはよう。二人ともちょっといいかな」
クリスタ「どうしたの?」
ミーナ「紐が茶色でリボンのモチーフがついた首飾り見なかった?」
クリスタ「首飾り?んーちょっと知らないかも」
ユミル「私も見てないな」
ミーナ「そっか…。今日はでかける予定だったから着けて行こうと思ったの…」ショボン
クリスタ「あっ、見つけたらすぐ知らせるよ」アセアセ
ミーナ「うん、ありがとう。じゃあ私は出かけてくるね」
クリスタ「うん、いってらっしゃい。楽しんできてね!」
ユミル「私たちもどっか行くか?」
クリスタ「そうしようかな」
ユミル「じゃあさ「あっ…」
ユミル「どうした?」
クリスタ「(そうだったいいことするんだった…)」
クリスタ「えっとね、ユミル」
ユミル「ん?」
クリスタ「今日はすることがあるから。ユミルと一緒にいれないの」
ユミル「…なにするんだ?」
クリスタ「(ユミルに言われたからって言うのちょっと恥ずかしいな)えっと、秘密」エヘヘ
ユミル「ひみつぅー?なんだそれ」
クリスタ「ごめんね、だから今日は別行動でいいかな?」
ユミル「クリスタがそう言うんじゃしょーがねぇな」
クリスタ「うん、ごめんね」
ユミル「謝るな。じゃあ私はちょっと街に行ってくるよ」
クリスタ「わかった。気を付けてね」ニコニコ
ユミル「(クソっ、かわいいんだよ)クリスタこそな。何するか知らないが無茶はするなよ」
クリスタ「うん」ニコニコ
ユミル「…」
--------
クリスタ「ユミルを送り出したし、いいことしようかな」
クリスタ「まずはあれだよね」
-----
---馬小屋--
ヒヒーン
クリスタ「みんなおはよう♪今日も元気かな」
ヒヒーン、ヒヒーン
クリスタ「うんうんっ。あれ餌がまだないね。今日の当番の人はどうしたのかな」
ヒヒーン、ブルル
クリスタ「お腹すいたよね。今あげるからね」ナデナデ
アニ「クリスタ?」
クリスタ「あっアニ!おはよう、今日の馬小屋の当番?」
アニ「まぁね、ちょっと寝過ごしたよ」
クリスタ「慌ててきたの?寝癖ついてる」クスクス
アニ「//」
アニ「そ、それよりクリスタは当番じゃないだろ?」
クリスタ「あ、うん。そうなんだけど今日は私も手伝うよ」
アニ「ほんとに馬が好きなんだね」
クリスタ「うん!いま餌をあげようとしていたとこだよ」
アニ「了解」
--ブラッシング中--
クリスタ「〜♪ここは気持ちいいかなー?」ゴシゴシ
ヒヒーン
クリスタ「フフッ」
アニ「…あんたさ」
クリスタ「?」
アニ「一頭にどんだけ時間かける気?いくらなんでも念入りすぎだろ」
クリスタ「そうかな?でもこの子すごい喜んでるよ」ナデナデ
ヒヒーン
アニ「ハァーわかったよ。あんたの好きなようにやって」
クリスタ「そんなこと言ってもアニが、動物好きなこと知ってるよ?」
アニ「え」
クリスタ「この前、野良猫にご飯の残りあげてるの見ちゃった」
アニ「あ、あれは違うよ//」
クリスタ「うん。今度は私にもお世話させてね」クスクス
アニ「…さっさと終わらせよう」
クリスタ「丁寧に素早くね。きっと馬たちも愛情かけられてるってわかるはずだよ」
アニ「まぁ実践の時ふてくされても困るからね。というかもう一人当番いるはずなんだけど」
クリスタ「一人じゃ大変だもんね。はい綺麗になった!」ナデナデ
ヒヒーン♪
アニ「…」
アニ「…」ナデナデ
ヒヒーン♪
アニ「//」
---馬小屋掃除中---
クリスタ「あと、もう少しだね」
アニ「クリスタがいてくれてよかったよ(あのアホめ)」
クリスタ「ううん、私がしたかっただけだから」ニコニコ
アニ「あんたあんまり対人格闘得意じゃないだろ?」
クリスタ「うん、どっちかっていうと苦手かな…」
アニ「今度教えてあげるよ」
クリスタ「いいの!?」
アニ「今回のお礼だね」
クリスタ「わーありがとうアニっ」
アニ「うん」ニコ
---
ライナー「おっ」
クリスタ「あ、ライナーおはよう。もうお昼だよ」クスクス
ライナー「えっそうだな(なぜクリスタがなぜ)」
アニ「あんた今起きたの?いい度胸してるね」
ライナー「わ、わるい。クリスタはなんでここにいるんだ?」
クリスタ「手伝いに来てるんだよ」ニコニコ
ライナー「(ああああよりにもよって寝坊したときにか!)」
アニ「」ギロ
ライナー「」ビクッ
クリスタ「でももう少しで終わりだよ。後は水を汲んでくるだけなんだ」
ライナー「(天使)」
ライナー「(じゃないな)俺がやる」
クリスタ「桶はたくさんあるから三人でいこ」ニコニコ
アニ「そうだね、途中参加の奴に最後のシメだけされたくないし」ギロ
ライナー「わるかったて…」
クリスタ「じゃあライナーには何かお詫びしてもらわなくちゃね」フフッ
ライナー「おう、なんでも言ってくれ」
クリスタ「んーなにがいいかなアニ?」
アニ「蹴り100発…」ボソ
ライナー「(俺の最後はここなのか!?)」
クリスタ「それはやりすぎだよ」アハハッ
ライナー「(違うだろ!ここじゃあねぇだろ!)」
クリスタ「じゃあライナーには立体機動教えてもらおうかな♪」
ライナー「お、おうもちろんいいぞ」
クリスタ「体重が軽いからどうしても傷が深くつけられない時があるんだよね」
ライナー「わかった。対策考えとく」
クリスタ「うん。お願いね」ニコニコ
アニ「…私は対人格闘教えてもらおうかな」
ライナー「おう…」
--馬小屋---
アニ「終わりだね」
ライナー「だな」
クリスタ「うん、みんな綺麗になってよかったね」ナデナデ
ヒヒーン
クリスタ「フフっ。これからもよろしくね」ナデナデ
アニ「じゃあ私は行くね。お疲れ様、クリスタ…アリガトネ」
クリスタ「うん。お疲れ様っ(お礼ちゃんと聞こえたよ)」バイバイ
アニ「」ニコ フリフリ
ライナー「クリスタ、遅れてごめんな」
クリスタ「謝るならアニにだよ」クスクス
ライナー「…そうだな。(というか…)」ジー
ライナー「馬と並ぶとほんとクリスタは小さいな。それでよく馬を操れるもんだ」
クリスタ「最初に馬を見たときは大きいからやっぱり怖かったよ。でも目を見たら怖くなくなったの」ナデナデ
ライナー「目をか?」
クリスタ「うん、ほら見て。黒くて細長くてすごく綺麗でしょ?全然怖くないなって」
ライナー「なるほどな」ナデナデ
クリスタ「馬は自分でかけないとこを撫でると喜ぶんだよ。首筋や腰の辺りだね」
ヒヒーン
ライナー「」ナデナデ
クリスタ「ほら、気持ち良さそうにしてる。よかったね」ニコニコ
ライナー「…(理性が…)」
ライナー「…あのな、クリスタ」
クリスタ「?」
ライナー「…あのな、今度、…馬術を教えてくれるか?」
クリスタ「うん、もちろんだよ」ニコ
ライナー「ありがと、な(顔熱いな…)」
クリスタ「あっ、私まだすることあるんだった。そろそろいくね」
ライナー「…おうまたな」
クリスタ「うん。みんなもまたね」ナデナデ
ライナー「(結婚しよ)」
----
クリスタ「次のいいことは」
クリスタ「やっぱりあれかな?」
--部屋--
クリスタ「部屋のお掃除!」
クリスタ「箒よし、雑巾よし、ハタキよし。準備完了!出撃!」
ガチャ
クリスタ「あれミカサ?部屋にいたんだね」
ミカサ「…クリスタ。その恰好はどうしたの…?」
クリスタ「掃除だよ!というか、ミカサ顔がすごく赤いよ!?」
ミカサ「気にしないで、…すぐなおる」ゴホっ
クリスタ「放っとけないよ!」
今日はここまでです。
続きは夕方くらいに。
クリスタ「(ミカサが体調悪いなんて…)医務室いこ?薬飲んで清潔なベッドで寝てなきゃだめだよ」
ミカサ「平気…」
クリスタ「ミカサはあまり風邪ひかないよね?だったら余計に心配だよ。ほらいこう」
ミカサ「わかった…」
クリスタ「そういえば朝食のときに見かけなかったもんね。気づいてあげられなくてごめんね」
ミカサ「平気…」
クリスタ「エレンは知ってるの?」
ミカサ「知らない…。外で遊んでいる…迷惑かけたくない…」
クリスタ「でも、エレンはきっとミカサが風邪だったらきっと知りたいと思うよ…」
ミカサ「エレンは私が守る…。風邪なんか引いたら弱いと思われる…」
クリスタ「そんなこと…ないよ…」
---医務室---
クリスタ「失礼します!クリスタ・レンズとミカサ・アッカーマンです」
クリスタ「…誰もいないね」
ミカサ「」ゴホッ
クリスタ「とりあえずベッドに寝ようか」
ミカサ「…うん」
クリスタ「はい、お水だよ。あとタオルも濡らしてきたよ」
ミカサ「うん…」
クリスタ「薬は先生いないとだめだよね…。ミカサへいき?」
ミカサ「少しは…よくなった」
クリスタ「嘘はだめ」
ミカサ「…」ゴホ
クリスタ「(といっても私がいても何もできないよね)」
クリスタ「あっそうだ。ミカサ、少しだけ待っててね」
ミカサ「…」
クリスタ「すぐ戻ってくるから」タタタ
---外---
クリスタ「いたっ。エレン!」
エレン「ん、クリスタ。どうした?汗すごいぞ」
コニー「おっクリスタ。お前も鬼ごっこするか?」
クリスタ「ハァハァ。探したよ…エレン医務室にちょっと来てくれるかな」
エレン「えっ医務室?」
マルコ「なにかあったの?」
クリスタ「ミカサが熱だしてね、そばにいてあげてほしいんだ」
エレン「ミカサが!?わかったいくぞ」
クリスタ「うん。みんなごめんね、エレン少しかりるね」
コニー「ミカサが風邪なんてなー。はやくいってやれよ」
マルコ「うん、心配だね」
エレン「クリスタいくぞ!」
クリスタ「うん!」
ジャン「…お前ら鬼が突っ立ててどうすんだよ」
マルコ「ミカサが風邪ひいたんだって」
ジャン「なに!?心配だから行ってくるぜ」
コニー「エレンが今いったぞ。それよりお前、鬼に近づくとかバカだろ。はいタッチな」ポン
ジャン「…」
---医務室---
ガラ
クリスタ「ミカサー…?」
ミカサ「…」
クリスタ「あっ、寝ちゃってるね」
エレン「ほんとに風邪だったのかよ。大丈夫か」
クリスタ「そのうち医務室の人が来ると思うよ。エレン、ミカサの手を握っててあげて」
エレン「こうか?」ギュ
クリスタ「うん。ミカサも安心すると思うから」
エレン「ミカサ早く治せよ」
クリスタ「(二人だけにしてあげよ)私はもう行くね。ミカサのこと頼んで平気?」
エレン「おう、任せとけ」
クリスタ「うんっ」バイバイ
---部屋---
クリスタ「(ミカサも心配だけど、今日はいいことしなきゃね)」
クリスタ「よし、掃除開始ー!」
クリスタ「まずはベッドの下をホウキではいて…」
クリスタ「…あれ、何かある?」
クリスタ「あっ首飾りだ。ミーナのベッドの下だしミーナが探してたものかな」
クリスタ「…かわいいなぁ。どこで買ったのか聞いてみよう」
--------
クリスタ「ふー少しは綺麗になったかな」
クリスタ「部屋が綺麗だと気持ちいいよね」ニコニコ
クリスタ「(そういえばミカサは平気かな?)」
クリスタ「(でもエレンがついてるし。任せとけって言われたからね)ミカサ起きたらびっくりしただろうなぁ」クスクス
クリスタ「(首飾りはミーナが戻ってからだね)」
クリスタ「じゃあ、次のいいことは………読書かな」
---資料室---
クリスタ「失礼します」ガラ
アルミン「あっクリスタ」
ベルトルト「何か探し物?」
クリスタ「アルミンにベルトルト。ううん、資料じゃなくて、本を読みにきたんだ。二人はなにしてるの?」
アルミン「エレン達と鬼ごっこしてたんだけど、疲れちゃってね」
ベルトルト「休んでたら、キース教官に資料室の片づけを頼まれたんだ」
クリスタ「じゃあ私も手伝うね」ニコ
アルミン「嬉しいけど、本を読みにきたんでしょ?」
クリスタ「夕飯まで時間あるし、片付けしてからでも本は読めるよ」
アルミン「そっか。じゃあクリスタの好意に甘えるよ」
ベルトルト「クリスタは高いとこの資料はやらなくていいからね」
クリスタ「うん、任せるね。ここにある資料を運べばいい?」
アルミン「それは薬草の資料だから、薬学の棚だね。あっちだよ」
クリスタ「わかった。埃がすごいね」ケホッ
アルミン「服が汚れるよ。あと、重いから少しづつでいいからね」
クリスタ「もうっ、アルミンは心配しすぎだよ。私だって兵士目指してるんだよ」
アルミン「…うん、そうだったね。じゃあそこの棚はクリスタに任せるよ」
クリスタ「了解です」ビシッ
アルミン「」ビシッ
ベルトルト「フフッ」ビシッ
-------
ベルトルト「…こんなものかな」
アルミン「始めた頃よりはずっと綺麗になったよ」
クリスタ「やっぱり三人ですると早かったね」ニコニコ
アルミン「そういえば何の本を読みにきたの?」
クリスタ「あっ。特に内容とか考えてなかった…。でもよく読んでいたのはおとぎ話かな」
ベルトルト「それならあっちの棚にあったよ。もってくるね」
アルミン「え、資料室なのになんでそんな本があるんだろう」
クリスタ「…そういえばそうだね?」
ベルトルト「はい」
ドサ
クリスタ「わーたくさんあるね」
アルミン「凄く古そうだ」
クリスタ「もしかしたらキース教官のかな?」
アルミン「え」
ベルトルト「え」
クリスタ「あ、そういう意味じゃなくてっ。自分の子供に読ませてたものとか」
アルミン「ああ、なるほどね。でも教官子供いるのかな」
ベルトルト「聞いたことないね」
クリスタ「…でももしいたら、子供をすごく甘やかしてそう。想像したら可愛いね」クスクス
アルミン「(あのキース教官をかわいいだって!?)」
ベルトルト「(女の子ってわかんない…)」
クリスタ「あ、この表紙は見たことあるよ」
アルミン「それなら僕も知ってる。女の子が主人公で不思議な世界に迷い込むんだよね」
クリスタ「うん。それで色々探検して、面白いものや不思議なことにたくさん出会うんだっ」
アルミン「世界を探検かぁ。早く僕も壁の外を見てみたいよ」
クリスタ「きっとできるよ。だって毎日皆が大変な訓練をしてるんだよ。私だって足でまといならないよう頑張るよ」
アルミン「そんなこと、思ったことないよ。クリスタならもしかしたらトップ10位以内に入れるかも」
クリスタ「私が?そんなわけないよ」アセアセ
アルミン「いや、馬術は完璧なはずだし、座学だって良いから入る確率は高いと思うな」
クリスタ「そ、それを言うならベルトルトだよ。ほとんどの訓練に無駄がないし、きっと上位に入ると思う」
ベルトルト「うーん。確かに上位に入らなくちゃ憲兵団を目指せないからね。でも成績が出るのはまだまだ先だしわからないよ」
アルミン「クリスタはもっと自信もっていいと思うよ?実力はあるんだからね」
クリスタ「…そうかな?うん、頑張ってみるよ。二人を抜かしたらごめんね」クスクス
ベルトルト「僕もそんな簡単には譲らないけどね」
アルミン「ハハッ、抜かれないようにがんばるよ」
クリスタ「そうだ。アルミンはミカサと仲いいよね?」
アルミン「うん、訓練兵になる前から友達だよ」
クリスタ「ミカサが風邪ひいたみたいなの。まだ治ってなければ医務室にいると思う」
アルミン「え、ミカサが風邪?」
クリスタ「うん。エレンもいるからお見舞いいってあげてね」
アルミン「わかった。後で様子みてくるよ」
クリスタ「…風邪のとき、誰かがそばにいてくれたらきっと嬉しいと思うんだ」
アルミン「うん、ミカサだって辛いときはあるからね」
ゴーン、ゴーーン
アルミン「あっ食事の鐘だ」
今日はここまでです
お昼に完成させます
ベルトルト「じゃあキース教官に終了報告して食堂行こうか」
クリスタ「時間の半分はお喋りしてたけどね」クスクス
アルミン「ハハ、言ったら今度は医務室の掃除かな」
クリスタ「私もなぜか仲間になってたり」
アルミン「それだけはさせないようにするよ」クス
アルミン「じゃあお腹もすいたし、行こうか」
クリスタ「あ、私はもう少しこの本読んでから行くね」
ベルトルト「教官に言えば貸し出してくれるかもね」
アルミン「じゃあ先に行ってるね」フリフリ
クリスタ「うん」ニコ
バタン
クリスタ「…懐かしいなぁ。何回も読んで話覚えちゃってるよ」
パラパラ…
---食堂---
コニー「あっちっぃー!!」
ジャン「お前ら体力ありすぎだろ!」
マルコ「…鬼ごっこに関してはコニーが天才だってわかったね」
ジャン「つかミカサが見当たらないな」
マルコ「まだ医務室じゃない?」
ジャン「よし、俺も食い終わったら行ってくる」
マルコ「(ジャンは諦めないなぁ…)」
----
ライナー「あいつらすばしっこすぎだろ…ほとんど俺が鬼だったぞ」
ベルトルト「かなり疲れたみたいだね」
ライナー「お前とアルミンは途中からいなくなったな」
ベルトルト「教官に頼まれて資料室の片づけしてたんだ」
ライナー「…不運だな。まだ吐くまで鬼ごっこしてたほうがましだったぞ」
ベルトルト「吐いたんだ…。(クリスタがいたことは可哀想だから黙ってよう)」
ライナー「そういや、そのアルミンがいねぇな」
ベルトルト「うん、ミカサが熱だしたらしくて食事届けにいったよ」
ライナー「…明日は雨で屋内訓練なるな」
ベルトルト「…」
---
ミーナ「みんなただいまー!」
アニ「おかえり」
ミーナ「ほら、今日は馬小屋当番ででかけられなかったアニにお土産だよー?」
アニ「なにこれ」
ミーナ「みればわかるでしょ。お菓子だよおかし。アニ食べたがってたでしょ」
アニ「一言も言ってないけど」
ミーナ「そんな、アニの為にわざわざ買ってきたのに…」
アニ「わ、わるかったよ。食べるよ」
サシャ「ミーナ食べないならご飯もらっていいですか?」
ミーナ「だーめ。あれ、サシャ髪型戻ってる」
サシャ「鬼ごっこしてるうちにとれてしまいました!」
ミーナ「えー残念。似合ってたのに」
ユミル「よっ。今帰ってきたんだけどクリスタ知らないか?」
ミーナ「私もついさっき帰ってきたばかりだから、見てないや」
サシャ「見てませんねぇ」モグモグ
アニ「知らないね」
ユミル「ちっ、折角渡すもんあるのに。クリスタがいないと飯もうまくねぇしな」
サシャ「な、なら私が代わりにいただきます!」
ユミル「させるか、バカ!」
ミーナ「少しなら私のあげるよ?」
サシャ「神イイイイイイ」
ユミル「(あいつなにしてんだよ…)」
---資料室---
クリスタ「…
クリスタ「…ん」
クリスタ「…いつの間にか寝てたんだ。もうこんな時間、そろそろいいよね」
クリスタ「次にするいいことは…」
クリスタ「もちろんお食事…」
---食堂---
ガラ
クリスタ「…やっぱり誰もいないよね。あ、でも夕食残ってる。サシャが食べちゃうと思ったけど」
クリスタ「サシャといえば初めて会ったときは驚いたなぁ」
クリスタ「あのあとの数日はサシャの近くでパンもてなかったよ」クスクス
クリスタ「そういえば、あのときユミルとも初めて話したんだ…」
クリスタ「…」モグモグ
クリスタ「やっぱり冷めてるとおいしくないね」
クリスタ「ごちそうさまでした…」
ガラ
ユミル「…今頃めしか?」
クリスタ「あ、ユミル…。うん、今日はそうしなくちゃいけなくて…」
ユミル「?」
クリスタ「あ、えっとね。あとのいいことは、静かに寝ることだけだから…」
ユミル「まてまて、言ってる意味がまったくわかんねぇぞ」
クリスタ「えっと、少し言いにくい…」
ユミル「ハァ…、お前のそんな顔見たくないんだよ。さっさと言え」
クリスタ「…」
ユミル「…」
クリスタ「…ユミルは」
クリスタ「…いつもいいことしてるって私に言うでしょ」
クリスタ「そんなことないって思って…」
ユミル「ああ?」
ユミル「いや確かに言ったぞ。お前は、自分がどうやって死んだら褒めてもらえると考えてると思うよ。実際訓練でもそういう無茶な行動したりするしな」
ユミル「…私がわかんないのは、どうして自己犠牲なしにしたいいことが、一人で飯食ったり、静かに寝なきゃいけないのかってことだ」
クリスタ「…え」
ユミル「なんかお前の考えてることは違う気がするな」
クリスタ「…」
ユミル「…今日は一日なにやってたんだ?」
クリスタ「…馬のお世話と、部屋の掃除、読書と、…一人でお食事」
ユミル「掃除とかはわかるが、一人で食事?なんでそれがいいことになるんだよ…」
クリスタ「だって…
…貴女様がしていいことは馬の世話とご自分のお部屋の片づけ。それが終わったら本でも読んでてください、食事は他の皆様が終わったあとで、食べたら静かにはやく寝てください」
ユミル「…なんだそれ」
クリスタ「訓練兵になる前にずっと言われてきたことだよ」
クリスタ「…していいこと、ってつまり、いいことでしょ」
ユミル「ハァァァァァ…、バカかお前は!」ゴンッ
クリスタ「いたっ。なんで叩くの!?」
ユミル「お前が言ってることは全然違うんだよ!」
ユミル「していいことと、いいことは、言葉が似てるだけだっ」ペチペチ
クリスタ「えっ…」
ユミル「あー…もうそれ全部忘れろ。ついでに訓練兵なる前のことも忘れちまえ」
クリスタ「??」
ユミル「あのな、いいことっつーのはしようと思ってやることじゃないんだよ」
クリスタ「そうなの…?」
ユミル「そうだ。なるほどねーわかったよ(育ちのせいか、基本的な知識がずれてるのか?死が関係ないときの普段のこいつのお人好しは天然だな)」
クリスタ「私はユミルが言ってることわかってないよ…?」
ユミル「いーから、ほらもう寝るぞ。あとこれから飯一人で食うの禁止。私が寂しい」
クリスタ「…フフッ、私もご飯はみんなで食べたほうが楽しいよ」
ユミル「だろ?もういいことしようなんてわざわざ考えるなよ?」
クリスタ「ユミルがそう言うなら、わかったよ」ニコニコ
ユミル「よし、今日は一晩中話すか」
クリスタ「ええっ。明日は訓練あるんだよ」
ユミル「静かになんか寝かせないよ、ほらいくぞ」
クリスタ「…うん!」
---部屋---
ミーナ「おかえりー。クリスタ見つかったんだね」
ユミル「私の勘は当たるからな。思った通りの場所にいた」
ミーナ「はい、クリスタもお菓子たべる?今日でかけて買ってきたんだよ」
クリスタ「あ、ありがとう。そうだミーナ」ゴソゴソ
ミーナ「ん?」
クリスタ「朝探してたのってこれかな?ベッドの下に落ちてたよ」
ミーナ「おおっ!これこれ!ありがとうクリスタ。やっぱこれつけないと気分が晴れなかったよ」
クリスタ「うん、よかった」ニコ
サシャ「クリスタ!今日してくれたの、明日もしてください!」
クリスタ「三つ編み?いいよ気に入ってくれたの?」
サシャ「はい!普段と違うことをするのもいいもんですね」
クリスタ「他にもいろんなのできるから、いっぱいしてあげるね」
サシャ「はい!」
ガチャ
クリスタ「あっミカサ!」
ユミル「おっ、風邪ひいたんだって?大丈夫かよ」
ミカサ「熱は下がった。明日には回復してると言われた」
ユミル「半日で下げるとはやっぱミカサだな」
ミーナ「よかったねー。ミカサもお菓子たべて。あ、でもまだ体調悪いなら」
ミカサ「もらう。それからクリスタ…」
クリスタ「?」
ミカサ「エレンに知らせてくれたのはクリスタだと聞いた」
クリスタ「…うん。ミカサは嫌がってたけど、私だったらやっぱり辛いときには大切な人にそばにいてもらいから」
ミカサ「目が覚めたら、エレンがいて手を握っててくれた。とても嬉しかった…」
クリスタ「よかった」ニコニコ
ミカサ「ありがとう」
クリスタ「まだ治ってないんだから、無理しちゃだめだよ」
ユミル「どうせ明日には元気になってるさ」
ミーナ「あ、サシャ!お菓子全部食べちゃったの!?私の分もあったのに!」
サシャ「えっすみません!とても美味しかったもので」
ミーナ「えぇ…」
アニ「私がさっきもらった残りがあるから。はい」
ミーナ「アニ、ありがとうー」
サシャ「すみません!今度は私もなにか買ってきますから!」
ミーナ「じゃあねー…」
ユミル「クリスタちょっとこい」
クリスタ「なにユミル?」
ユミル「ほら、私も土産」
クリスタ「え、なにかな」ガサガサ
ユミル「今日クリスタがサシャの髪いじるの見ててな、なんとなく思った」
クリスタ「…髪留めだ。かわいい…」
ユミル「いつも結んでないだろ?お前自身も少しはおしゃれしろ」
クリスタ「…ありがとう、ユミル。それでユミルの分は?」
ユミル「え?」
クリスタ「どうせならユミルとお揃いがよかったなぁ。今度出かけるときに買おうね」
ユミル「私には似合わないと思うけどね。…でもクリスタが言うんならつけるか」
クリスタ「うん!」
クリスタ「…あのね、ユミル」
ユミル「ん?」
クリスタ「ユミルは私と友達になりたかったでしょ」
ユミル「…別にそうは言ってないけどね」
クリスタ「フフッ、これだけ仲良くなっても素直じゃないのがユミルらしいなぁ」
クリスタ「…私もね、友達がほしかったんだ。だから今すごい楽しいよ」
ユミル「…私もこいつらとバカみたいに騒げて楽しいと思うよ」
クリスタ「これからもよろしくね」
ミーナ「ねぇねぇ二人とも私の話聞いてよ!今日街でかわいいお店みつけたんだけどさ…今度みんなで…」
ユミル「いい男でもいたか」
クリスタ「どんなおみせー?」
クリスタ「(そういえば、結局いいことはできなかったんだよね。私が思っていたことは違うみたいだし)」
クリスタ「(ユミルが言ういいことってなんなのかあとで聞いてみようかな)」
クリスタ「いいことをしよう」完
エロばっか読んでたからほのぼの書きたくなった
クリスタたんちゅっちゅペロペロ ゴリラのバナナはもげろ
読んでくれた方ありがとうございました
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