コナン「カルタグラ」 (41)
名探偵コナンとカルタグラ 〜ツキ狂イノ病〜のクロスオーバーです。
このssは推理編と回答編に分かれています。
皆様もぜひ、登場人物たちと一緒に事件を推理してみてください。
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推理編
米花町
小五郎「全く、何で俺がガキ共と一緒に遊園地になんぞ行かなきゃならん」
蘭「まあ、いいじゃない。せっかくオープンしたんだから」
光彦「いやぁ、楽しみですね」
元太「うな重、食いてえ」
歩美「哀ちゃんも、早く行こう」
哀「そんなに急がなくても遊園地は逃げないわ」
コナン「わーい、遊園地楽しみだー」
コナン(バーロー。早く、返って推理小説の続きが読みたいぜ)
園子「全く、ガキんちょ共は五月蠅いわねぇ」
小五郎「とりあえず、ここで俺は煙草買ってくるから」
小五郎「十分後に遊園地の前に集合な」
元太「えー、早く遊園地に行きたいぞ」
光彦「そうですよ」
歩美「歩美も行きたーい」
小五郎「うっせーぞ、ガキ共」
十分後
蘭「きゃああああああ!」
小五郎「どうした、蘭!」
コナン「蘭ねえちゃ……何!?」
そこでコナンたちが目にしたのは、遊園地の柵で目を潰され、串刺しにされた園子だった。
蘭「そ、園子、どうして!」
コナン「嘘だろ、おい」
小五郎「早く、救急車と警察を」
元太「な、なんかやべーぞ」
歩美「歩美、怖ーい」
哀「大丈夫よ」
光彦「……」
警察到着
高木「えー、捜査の結果、犯人はこの場にいた人間の可能性が高いことが判明しました」
目暮「この場にいたのは、7人」
『小五郎、コナン、蘭、光彦、元太、歩美、哀』
小五郎「ま、まさか、警部共」
目暮「そう、犯人は」
「この中にいるってわけだ」
目暮「ん? 誰だね、君は」
高木「ここは関係者以外立ち入り禁止のはずだが」
「僕は高城七七というものだよ」
七七「いや何、君たちは僕に構わず捜査を続けてくれたまえ」
目暮「いや、しかし、そういうわけには」
七七「僕は事件が起こった時、物音を聞いていてね」
七七「何か捜査の役に立つかもしれない」
高木「そういうことなら、いいんじゃないですか」
目暮「まあ、よかろう」
目暮「では、これより事情聴取を始める」
事情聴取
小五郎「私は煙草は買いにコンビニに言っていましたよ、警部殿」
小五郎「防犯カメラを確認してもらえば、証明できるかと」
コナン「僕もおじさんと一緒にコンビニに言ってたんだ」
歩美「私もコナン君と一緒にいたよ」
歩美「哀ちゃんも一緒だった」
哀「ええ、そうね。これでアリバイは成立かしら」
高木「そうですね」
元太「俺はうな重、売ってる店を探してたぞ」
高木「その時は誰かと一緒に行動してたかな」
元太「してねえけど、まさか俺を疑ってるのかよ、高木」
高木「元太君、落ち着いて」
高木「蘭さんはどうですか」
蘭「私は近くにあった洋服店にいました」
蘭「それで、戻ってきた時には、こんなことに」
高木「光彦君はどうだい」
光彦「ぼ、僕ですか」
光彦「僕は公園のトイレに行ってました」
高木「一人でかい」
光彦「……はい」
光彦「で、でも僕は犯人じゃありませんよ」
目暮「これで、一通り終わったか」
高木「一体、誰が犯人なんですかね」
小五郎(うーむ、この事件の真相、どうなっている)
小五郎「そうか、園子は遊園地の柵を使って自ら命を絶ったんだ」
小五郎「つまり、これは自殺、早くこの事を警部殿に」
コナン(相変わらず、的外れな推理だなおっちゃん)
コナン(犯人はアイツだよ)マスイジュウ
小五郎「くぇー」バタン
蘭「お、お父さん?」
目暮「お! 来たのかね、毛利君」
七七「へえ、これが噂に聞く眠りの小五郎か」
小五郎(コナン)「それでは、これより、この毛利小五郎の推理ショーを始めます」
回答編に続く
回答編
毛利(コナン)「犯人は貴方です――」
毛利(コナン)「光彦君!」
光彦「!」
毛利(コナン)「貴方にはアリバイがなく挙動不審」
毛利(コナン)「それが証拠です」
目暮「決まりだな」
高木「逮捕ですね」ガチャ
元太「光彦、おめー、何てことしてんだ」
歩美「最っ低!」
光彦「違うんです、僕はやってない!」
目暮「犯罪者がガタガタ喧しい!」
目暮「高木、早く手錠を」
「待ってくれないか、刑事さん」
七七「この坊やは犯人じゃないよ」
目暮「何だね、高城君。なら君は毛利君が間違っているとでも言うつもりかね」
コナン(バーロー、犯人は光彦に決まってんだろ)
コナン(素人がふざけた事と言ってんじゃねえ)
目暮「捜査に口を挟まれたら困るのだが」
高木「やっぱり、一般人にはお引き取りを」
七七「刑事さんはさ、さっきの事情聴取の時、一人だけおかしな言動をしていた人がいたことに気付いたかな」
高木「おかしな言動?」
高木「目暮警部は気づきましたか」
目暮「いや、これと言って特には」
目暮「強いて言えば毛利君が指摘した、光彦君の嘘がおかしな言動ではないのかね」
目暮「彼は犯行時刻、公園のトイレではなく、この場にいて園子君を殺害した」
七七「刑事さんはさ、さっきの事情聴取の時、一人だけおかしな言動をしていた人がいたことに気付いたかな」
高木「おかしな言動?」
高木「目暮警部は気づきましたか」
目暮「いや、これと言って特には」
目暮「強いて言えば毛利君が指摘した、光彦君の嘘がおかしな言動ではないのかね」
目暮「彼は犯行時刻、公園のトイレではなく、この場にいて園子君を殺害した」
七七「いや、それは違う」
七七「僕は公園にいた浮浪者に話を聞きに行ったのが」
七七「彼は犯行時刻に光彦君がトイレに入っていく所を目撃していた」
コナン(何だと!?)
目暮「じゃ、じゃあ真犯人は一体、誰なのかね!」
七七「落ち着きなよ、目暮警部」
七七「おかしな言動をしたのが誰か分かれば、おのずと犯人は見えてくる」
七七「目暮警部はさ、待ち合わせの時間が10分しかないのに洋服を見ようと思うかな」
七七「そりゃ、デパートの洋服コーナーの近くにいたとかなら、話は変わってくるんだろうけど、そうじゃなければまずあり得ない」
七七「ましてや行き返りに実質7分以上の時間をとられて、店内にいられるのが、3分以下というなら尚更だ」
目暮「一体、何の話をしているのかね」
高木「さっぱりですね」
七七「分からないかい。事情聴取で洋服店に行っていたという人が一人だけいた」
目暮「まさか……」
七七「そう。犯人は毛利蘭、君だ」
小五郎(コナン)「バァァァァァァァァァロォォォォォォォォォ!!!」
目暮「も、毛利君?」
小五郎(コナン)「い、いえすみません、警部殿」
小五郎(コナン)「しかし、蘭が犯人というのは、あり得な」
七七「証拠ならあるよ」
七七「現在の時刻を言ってくれるかな、目暮警部」
目暮「9時48分だが」
七七「僕が調べたところによると、洋服屋の開店時刻は10時」
七七「つまり、蘭君はそもそも洋服屋に入ることができなかった」
蘭「そ、それは」
七七「おっと、そこじゃない洋服屋なんて、言い逃れはやめてくれよ」
七七「この近くの洋服屋で10分で行って戻ってこれるところは一つしかない」
七七「何か言い逃れがあるかな」
蘭「……」
目暮「そういうこと、だったのか」
目暮「高木君、手錠を」
高木「残念です。蘭さん」ガチャ
沈黙する蘭に高木は手錠をかけようと近寄る。
だが、その瞬間、高木の体は宙を舞って壁に叩きつけられた。
コナン「ら、蘭、何をして?」
蘭「もういいや。お前ら死ね」
七七「自分の犯行だって認めるんだ」
蘭「そうよ、アイツが生意気言ってるから、空手で叩き殺して串刺しにしてやったの」
蘭「まあ、今から、ここにいる人間残らず、そうするんだけど」
蘭「それで完全犯罪、成立ってわけ!」
蘭の蹴り上げによって光彦は上空へと飛ばされ、そのまま遊園地の柵に落下し串刺しになる。
七七「成程。君はそうやって、被害者である鈴木園子君を短時間のうちに串刺しにしたのか」
七七「ようやく、最後の疑問が解消したよ」
目暮「た、高木、早く取り抑えたまえ!」
高木「む、無理ですよ。拳銃を使っていいならともかく」
目暮「ば、馬鹿を言うな。女子高生相手に発砲などしたらメディアが黙っておらん」
目暮「警察の面子があるのだ」
目暮「それに下手をすればわしの地位も危うい」
目暮「絶対に発砲は認めんぞ」
高木「そんな~」
蘭「馬鹿共が、てめえら纏めてぶっ殺して」
七七「じゃあ、この茶番もお開きにしようか」
蘭「あ……? 何言ってやがる」
七七「分からない? 串刺しの方法も分かった以上、君にもこの事件にも僕はもう何の興味もなくなった」
七七「だから、さっさと終わらせようと思って」
蘭「クソがっ! ふざけんじゃねえ!!」
蘭が七七に飛び掛かる。
しかし、七七はそれを軽くあしらって捻じ伏せた。
蘭「馬鹿な、空手の達人の私が、ぐへっ!」
七七「僕にはバリツの心得があるんだ」
七七「この程度の相手、敵じゃないよ」
目暮「今だ、高木。手錠を掛けろ」
高木「了解しました!」
こうして事件は解決。蘭は連行されていった。
目暮「いやぁ、高城君。君は素晴らしい。推理力、護身術ともに優秀」
目暮「警察で表彰状を進呈しよう」
目暮「それに引き替え、あそこで転がっている男は駄目!」
目暮「ふざけた捜査で冤罪を作りかけた」
目暮「今後、事件現場への立ち入りは禁止せねばな」
それから数カ月後、毛利探偵事務所は廃業し、コナンは黒の組織を追う手がかりを失った。
5年後
コナンは宗教団体、千里教へと入信していた。
コナン「おい、さっさと女を埋めちまうぞ」
信者A「しかし、やはりこれは、まずいのでは」
信者B「明らかに犯罪というか」
コナン「バーロー、俺達はな教祖様に従ってりゃいいんだよ」
コナンがスコップで穴を掘り、少女を埋めようとした時――
「そこまでにしてもらおうか!」
コナン「てめぇは……」
七七「久しぶりだね」
コナン「高城七七」
信者A「コナンさん、こいつ知り合いですか」
コナン「ああ、おい、てめぇら。この女をぶっ殺すぞ」
七七「やれやれ、やっぱりそうなるのか」
七七「僕としては和菜君を返してもらえればいいのだけれど」ハァ
コナン「余裕こいてんじゃねえぞ。高城ぉぉぉぉぉ!」
………………
………
…
上月家
事件解決後
七七「そう言えば信者の一人は僕の知り合いだった」
冬史「知り合い?」
七七「まあ、どうでもいいことだけどね」
七七「それよりも、秋五の様子を見に行かないと」
FIN
何か、オチはカルタグラの原作知っている人じゃないと分からないものになってしまいました。
とりあえず時代及び時間軸がおかしいだろ、というのは見逃してください。
どうせコナンは半サザエさん時空なので大差はないと思います。
前作
コナン「霧切響子……超高校生級の探偵?」
コナン「霧切響子……超高校生級の探偵?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1377406494/)
現在進行中
霧切「シークレットゲーム」
霧切「シークレットゲーム」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1377518438/)
後者はまだ完結していませんが、それを含めると三作品目となるこのss。
推理物を書こうと思ったが、途中からキチになってしまいました。
読んでくれた方には感謝します。
>>39
コナンの前に一つ投稿していたので、厳密には四作目でした。
すいません。
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