961プロ社長室
黒井「で、なぜ貴様が私の部屋にいるのだ」
高木「ふむ、961プロの方々とは顔見知りでね。心よく通してくれたよ」
黒井「で、一体何の用だ?」
高木「今日はホワイトデーだよ。私もバレンタインデーの時に皆からチョコ等をいただいてね」
黒井「……」
高木「だが、恥ずかしながらこういうのにはあまり慣れてなくて、ホワイトデーのお返しが思いつかんのだよ」
黒井「まさか……貴様」
高木「社交界にも顔の効くお前なら、皆が喜ぶ、気の利いたプレゼントを考えてくれると思ってな」
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黒井「くだらん! また、お前たち765プロの仲良しごっこか!」
高木「まぁ、そう言わずに、考えてもらえないか?」
黒井「断る! いちいちそんなことを聞くためにわざわざ私の所まで来たのか!」
高木「うむ。お前なら961プロの女性アイドルや社員、関係者各位から数多のチョコを貰って、そのお返しにも完璧なフォローをしてると思ったのだが……。どうやら私の見込み違いだったようだね」
黒井「そ、そんなことはないぞ! 貴様と違ってチョコなど3桁に達するほど贈られている!(はずだ!)」
高木「もちろん全員にお返しをするのだろう?」
黒井「当たり前だ! 私を誰だと思っている!」
高木「それならたかだか14人ぐらい考えるのは造作も無いだろう?」
黒井「ウィ。優柔不断な貴様とは違うのだよ!」
高木「おお、それでは一緒に考えてくれるな?」
黒井「フン! 765プロの三流アイドルにはもったいないぐらいのを考えてやろうじゃないか!」
高木(黒井……。相変わらず挑発には弱い男だな……)チョロ
高木「ではまず、元フェアリーの三人から。お前もよく知ってるこの面々なら、あっという間に思いつくだろう?」
黒井「美希ちゃ……星井美希、我那覇響、四条貴音か……」
高木「ではまず美希君から」
黒井「彼女は確かおにぎりが好きだったな。だがこれはプレゼントには向かないだろう。えーと、確か甘いものも好きだったな」
高木「ババロアとかキャラメルマキアートだったかな?」
黒井「そう! それだ。その辺りを贈れば単純に喜ぶだろうな」
高木「ふむふむ」メモメモ
黒井「響ちゃんは、動物好きだったな……。だが、生き物を贈るわけにはいくまい。現在飼っている動物たちとの相性もあるしな」
高木「そうだろうねぇ」
黒井「ここは、響ちゃんの隠れた趣味である、編み物や卓球に関するものがいいかもな。まぁ貴様なら夏物の編み物系の糸やグッズが妥当だろうな。私なら卓球台でも用意できるが」
高木「さすがにそこまではね。編み物だな」メモメモ
黒井「貴音ちゃんは、もうこれはラーメン一択だろうな」
高木「最高級カップ麺セットとかか?」
黒井「それだから貴様はダメなのだ! ここは生麺のセットだな。最近はいろいろな地域のラーメンもあるからな。あと量には気をつけろ! 常人の5倍は必要だぞ」
高木「心得ておくよ」メモメモ
黒井「私なら10倍用意するがな!」
高木「では続いて、竜宮小町の面々で」
黒井「水瀬伊織、三浦あずさ、双海亜美か……」
高木「水瀬君は難しいね。さて何を贈ったらいいものやら」
黒井「私なら、色々考えられるが、貴様の予算ではな。だが、水瀬伊織にも意外な嗜好があるだろう?」
高木「ほう」
黒井「確か炭酸飲料が苦手で、100%オレンジジュースが好きなのだろう? オレンジジュースの詰め合わせなどどうだ?」
高木「気づかなかったよ!」メモメモ
黒井「三浦あずさは……。迷いグセがあるんだったな」
高木「いつも、律子くんやプロデューサー君が大慌てしているが」
黒井「フン! 私なら強力なGPS発信器付きナビとかを用意できるが、まぁ、貴様ならダイエット用の万歩計当たりが無難じゃないか? 迷子のついでにいろいろ解析できるぞ」
高木「体重とか結構気にしているようだからね」メモメモ
黒井「双海亜美は、確かゲーム好きだったよな? 私ならPPS4あたりだが、まぁ、貴様は最近流行りのゲームソフトでいいだろう」
高木「結構好きだからね」メモメモ
黒井「だが、事前のリサーチは忘れるなよ! すでに所有しているゲームなぞ貰ってもゴミになるだけだからな! 昨日発売のブラックソウル2はオススメだぞ! これならまだ持っていないだろう」
高木「ほうほう」メモメモ
黒井「あと気をつけろ! 双子の片割れ、双海真美と同じものを用意するんじゃないぞ! 別々の贈り物にするんだ。そういうのが各々を気遣ってくれていると喜ばれるからな」
高木「真美君には別のゲーム。と」メモメモ
黒井「据置用よりもポータブル用のほうがいいぞ!」
高木「では、次は如月君行ってみよう」
黒井「如月千早か……。難しいところだな。以前なら音楽しか興味なかったので、ポータブルプレーヤーといったところだったが」
高木「やはりその辺りが無難かね?」
黒井「だが、ここはあえて新しい趣味を開拓してもらうようなものではどうかな?」
高木「ほほう。例えば?」
黒井「なるべく場所を選ばず、アウトドアでも使えるような……。そうだな、簡単操作のデジカメなどどうだ?」
高木「それなら彼女の趣味も広がるかもしれんな!」メモメモ
黒井「なるべくコンパクトで軽いもの。だが扱いやすさにも気をつけるんだぞ!」
高木「では、萩原君」
黒井「最高級スコップ……。は、冗談にしてはきついな……。お茶の急須とかはどうだ?」
高木「ふむ……。そんなものか?」
黒井「それだけで不安なら、お茶も一緒に用意すればよかろう」
高木「ふむふむ」メモメモ
黒井「あえてマイナーな産地のとかがいいかもな!」
高木「では、菊池君はどうだろう?」
黒井「なにか可愛らしいアクセサリーか、ぬいぐるみだな!」
高木「そうか? イメージに合わないが……」
黒井「これだから貴様はダメなのだ! 菊地真はかわいいもの! これは鉄板だ!」
高木「ぬいぐるみ。と」メモメモ
黒井「大きいやつだぞ!」
高木「やよい君には何がいいかねぇ?」
黒井「私なら、スーパーでも使えるギフト券だが……、ちょっと生々しいかもな。消費電力の少ないもやし祭り用ホットプレートとか、熱伝導率のいいフライパンなぞどうだ?」
高木「それはいいかもな!」メモメモ
黒井「実用的なものならなんでも喜んでくれると思うぞ!」
高木「では、プロデューサーの律子君」
黒井「ふーむ。あまり変なものは喜ばれないだろうな。無難に高級ボールペンなどの仕事にも使えるものがいいだろう」
高木「そうかそうか」メモメモ
黒井「お前だと、変に凝った色のペンとか選びそうだが、あくまで仕事で使うのを前提にな!」
高木「では、音無君には?」
黒井「音無小鳥か……。これは考えるまでもないんじゃないか?」
高木「そうだな」
黒井「まぁ、我々は彼女と長く関わっているからな……」
高木「最後に天海く……」
黒井「リボン!」
高木「即答か!?」
黒井「我々なら、黒いリボンがいいだろうな」
高木「それだけだと、物足りないからクッキー缶(ビッグサイズ)もつけておこう」
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765プロ事務所
高木「なんだかんだで、黒井の奴もノリノリで考えてくれたな」
高木「フム、ずいぶんと買い込んでしまった……。とても一人で事務所に運べない」
高木「みんなも上で集まっているみたいだし、プロデューサー君を呼んで一緒に運ぶの手伝ってもらおうか!」
高木「とりあえずクッキー缶(超ビッグサイズ)だけ持ってきたが……」
高木「おーい、キミィ! ちょっと」ガチャ
春香「あ、社長がきましたよ!」
律子「社長! ありがとうございます!」
高木「ん? あ、いや、ホワイトデーのプレゼント。そんなに期待してもらっていたのかな?」
やよい「凄いですよ~。ありがとうございました!」ガルーン
高木「?」
真「もうとぼけちゃってー」ツンツン
P「先ほど、事務所にみんなの分届きましたよ!」
高木「ん? んん?」
千早「こんな高級そうなカメラもらってもいいのでしょうか?」
美希「最高級おにぎりセットなの!」
律子「万年筆ありがとうございます」
貴音「らぁめん100食分と、びっぐさいずどんぶりかたじけのうございます」
やよい「スーパーのギフト券こんなにもらっちゃっていいんですかー?」
あずさ「私にはスーパー迷わあん君って高そうな機械ですね」アラアラ
伊織「これ、なかなかのブランド物じゃない、色が黒いのはちょっとだけど」
真「ボクのアクセサリーはお姫様みたいなので感動しちゃいましたよ!」
小鳥「いつもありがとうございます!」コウキュウハム
雪歩「このスコップ! 軽い!」ブンブン
亜美「PPS4……すごいYO!」
真美「PPSベータ2台も!」
響「卓球台……。うれしいけど置き場所ないぞ……」
春香「なんか高そうな宝石のついた黒リボン……。もらっちゃっていいんですか?」アワアワ
P「社長、みんな大喜びですよ!」
高木「……」
高木(黒井~~~!!)
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黒井「フフフ、高木の吠え面かく顔が目に浮かぶな、ハッハッハ!」
KUROI END
最後まで読んでいただき、ありがとうございました
黒井社長はできる社長
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