シンジ「強くてニューゲーム」 (1000)

………

リツコ『ミサト、可能な限り迅速にね』

ミサト「りょーかい、きちんと連れてくるわよ」

リツコ『…ついさっき戦自の第一防衛線で会敵したそうよ、この意味判るわよね?』

ミサト「…急がないと死ぬ、かしら?」

リツコ『違うわ、急がないと人類が滅びると言ったのよ』

ミサト「いざとなったらN2兵器を使ってでも足止めするでしょ」

リツコ『なら、巻き添えに気を付けてね、3番目の少年の命だけは必ず死守して』

ミサト「ハイハイ、それじゃまた後でね」

リツコ『ええ、待ってるから』

ミサト「………」ピッ

ミサト「……よりによってアレの襲来とサードチルドレンの受け入れが被るなんてね、とんだダブルブッキングだわ」

ミサト「………戦自の兵器じゃ足止めすら難しい、か………ホントに急がないとヤバいわね」ブォン!!

ミサト「待ち合わせには早いけど…っ!!」ギャギャギャ!!

シンジ「…………」

ミサト「…碇…シンジくん…?」ガチャ

シンジ「…………」

ミサト(…ネルフ本部の車両出入り口にどうして…偶然?)

シンジ「………」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1377954505

ミサト「…あなた、どうしてここが?」

シンジ「……偶然です」

ミサト(……偶然で来れる場所じゃないわよ…?)

シンジ「行かないんですか?」

ミサト「え、ああそうね」

シンジ「…なら早く行きましょうミサトさん」

ミサト「…自己紹介はしなくて大丈夫みたいね、碇シンジくん」

シンジ「大丈夫です…写真に書いてありましたから」

ミサト「そう、ならさっそく行きましょ?お父さんの所へ」

シンジ「……………はい」

………

ミサト「シンジくん、お父さんの仕事…どういうものかは知ってる?」

シンジ「………」

ミサト「……シンジくん?」

シンジ「…知りません、興味もない」

ミサト「………そう」

シンジ「…………」

ミサト「…じゃ、じゃあ…あなたが呼ばれた理由は知ってるかしら?」

シンジ「必要だからですよね、それだけです」

ミサト「…………ええと」

シンジ「ミサトさん」

ミサト「え、なに?」

シンジ「そこ、右に行くと迷いますよ?左に行かないと」

ミサト「え?」

シンジ「急いでるんですよね?左ですってば」

ミサト「………あ、ああうん」

シンジ「…………」

ミサト(………案内図なんて渡した資料にあったかしら?)

………

リツコ「………ミサト!?なによ随分と早いわね?」

ミサト「…本部出てすぐの所に居てくれたからね、助かったわ」

シンジ「………」

リツコ「…そう、この子が碇司令の」

ミサト「そうよ、サードチルドレン」

シンジ「………父さんは?」

ミサト「今は立て込んでるからもう少ししたら会えるわ、ちょっち待っててね?」

シンジ「…いえ、別に会わなくても大丈夫です、今は」

ミサト「……えっと…シンジくん?」

リツコ「………」

シンジ「リツコさん、本題に早く入って下さい、僕を呼んだ事の」

リツコ「…っ…あなた…知ってるの?」

シンジ「……そんなの…どうでもいいじゃないですか…どうでも」

ミサト「………司令が事前に説明していたの?」

リツコ「まさか、機密事項を司令自ら漏らすなんてあり得ないわ」

シンジ「………」

………

冬月「…碇、お前の息子が到着したそうだ」

ゲンドウ「………そうか」

冬月「どうする?まだ指揮権はこちらに委譲されておらんが」

ゲンドウ「時間の問題だ、既に目標は最終防衛ライン付近まで接近してきている、奴に通常の兵器は通用しないからな」

冬月「ATフィールドか…」

ゲンドウ「……すぐに戻る、少しの間頼むぞ冬月」

冬月「ああ」

ゲンドウ「…………」スタスタ

冬月「…三年ぶりの対面か」

ー初号機格納庫ー

シンジ「………」

リツコ「これが汎用人型決戦兵器、人造人間エヴァンゲリオン…その雛型である初号機よ」

ミサト「これが私達ネルフの、あなたのお父さんの仕事よ、碇シンジくん」

シンジ「…………」

ミサト「…驚かないのねあなた」

シンジ「……驚く必要ないですから」

ミサト「…そう」

ゲンドウ『…久しぶりだな、シンジ』

シンジ「…父さん…」

リツコ「…………」

ゲンドウ「…ふ…出撃準備」

ミサト「出撃!?レイは負傷中でしょう!?誰が…」

シンジ「……解りました」

ミサト「っ!!まさか、碇司令!?」

ゲンドウ「………そうか、赤城博士…説明を」

リツコ「……まるでこうなる事をわかっていたかのようね…まあ、いいわシンジくん、簡単にだけれど説明するわ」

シンジ「要りません、これに乗って、使途を殲滅する、わかってますから」

ゲンドウ『…………』

ミサト「……使途まで知ってる?一体どういう事よ」

リツコ「…司令」ジィ

ミサト「……機密事項…」ジィ

ゲンドウ『………言ってないぞ』

シンジ「…………」

冬月『…碇、指揮権がこちらに委譲されたぞ』

ゲンドウ「…そうか、目標は」

冬月『戦自のN2地雷で動きは止まっているが健在だ、暫くは動けんだろうが』

ゲンドウ「そうか」

シンジ「………」

ゲンドウ「…戦略自衛隊から指揮権が委譲された、各員第一種戦闘配備、エヴァンゲリオン初号機は直ちに出撃、目標を殲滅しろ」

ミサト「…シンジくん、良いのね?」

シンジ「はい」

ミサト「………ホントに、妙な程落ち着いてるわねあなた」

シンジ「僕はこの為にここに来たから」

ミサト「………」

ゲンドウ「………………………」

シンジ「……だから、やります…僕が乗ります」

ミサト「シンジくん、良いのね?」

最後のミサトのセリフはミス、無しの方向で

使徒だよねすまぬ

………

『エヴァンゲリオン初号機発進用意、第一から第五までの拘束アーム排除…リニアカタパルトへ移行…発進シークエンススタンバイOK』

シンジ「………」

マヤ『エヴァ初号機、パイロットとの神経接続開始、パルス安定、システムオールグリーン』

リツコ『………』

マヤ『シンクロ率……っ!?』

リツコ『マヤ?』

マヤ『し、シンクロ率ひゃ、176.9%!!』

リツコ『』ブフォ!!

ゲンドウ『』ガタッ

冬月『…………間違いないのかね?』

マヤ『ま、間違いありません!!』

冬月『…………どういう事か分かるか碇?』

ゲンドウ『……わからん』

ミサト『…えと、碇司令…よろしいんですね?』

ゲンドウ『………構わん』

ミサト『…では、エヴァンゲリオン初号機、発進!!』


シンジ「……………行くよ、母さん」

ミサト『シンジくん、現在目標はN2地雷によるダメージを修復中のようで動きはないわ、この隙に慎重にで良いから攻撃を行って、良いわね?』

リツコ『………まずは歩いてみて、歩く事を考えるのよ』

シンジ「………」

ジャキッ!!


マヤ『初号機、プログレッシブナイフ装備!!』

リツコ『えっ』

シンジ「……フィールド全開…!!」

ゴッ!!

マヤ『初号機ATフィールド展開!!目標のフィールドを中和していきます!!』

リツコ『え?』

シンジ「………うああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」


初号機「ウオオオオオオオオオオオオオオッ!!」バクン

マヤ『が、顎部装甲破損!!シンクロ率更に上昇中…現在208.24%!!」

リツコ『まさか暴走!?』

マヤ『いえ、システムに異常ありません全て正常です!!』

リツコ『…あり得ないわ!!』

ミサト『…レイの軽く7?8倍のシンクロ率か』

冬月『…勝った、のか?』

ゲンドウ『…さあ』

サキエル「…っ!!」

カッ!!

シンジ「ッッ!!」

ドゴォン!!

初号機「ヴォッ!!」キィン

マヤ『目標活動再開、初号機に対して攻撃!!』

ミサト『初号機は!?』

日向『健在です、ダメージ皆無!!』

シンジ「……コイツっ…!!」

サキエル「…!!」ギュイン!!ギュインギュイン!!

初号機「ヴォァ!!」キィン!!

リツコ『光線の弾幕ね、これでは近づけない…!!』

ミサト『近づけさせないつもりか、ライフルは!?』

マヤ『無理です!戦闘区域付近の兵装は先程のN2地雷の影響で使用不能!!』

青葉『アンビリカルケーブルもこれ以上は無理です!!』

ミサト『…ちょっち不味いわね』

冬月『…碇、どうする?』

ゲンドウ『まだわからん』



サキエル「…っ!!っ!!」ギュイン!!ギュイン!!

シンジ「……ぐっ!!」

リツコ『初号機のATフィールドはかなり強力だけどいつまでも展開出来るかわからないわね』

ミサト『………』

シンジ「………っ…この!!」

ヒュゴッ!!

マヤ『初号機、プログレッシブナイフを投擲!!』

ガシュッ!!

サキエル「…っ!!?」

シンジ「今だ…!!」ブシュッ!!

マヤ『目標に命中!!続けて初号機アンビリカルケーブル排除、内部電源に切り替わります!!』

ミサト『シンジくん!?』

リツコ『無茶よ!?』

シンジ「……っ!!」ズダンッッ!!

……………

………

……

シンジ「……」ムクリ



シンジ「………ここにはやっぱり来るんだ」



ー病室ー


シンジ「……嫌いだな、この天井」


第一話


使
徒 襲来 終




………

プシュ

ミサト「…目が覚めたみたいね、気分はどうかしら?」スタスタ

シンジ「…別に、普通です」

ミサト「そう、悪くないのなら構わないわ、身体検査も異常は無かったし」

シンジ「………」

ミサト「……さて、どの辺りまで覚えているかしら?」

シンジ「使徒を倒すまでは覚えてます、その後は気を失って、気が付いたのがついさっきですよ」

ミサト「…気絶した原因に心当たりは?」

シンジ「…………さあ、知りません」

ミサト「きっと緊張の糸が切れたのね、いきなりの実戦だったんだし」

シンジ「………」

ミサト「……………」

シンジ「………」

ミサト(…しっかし無愛想ね、碇司令の息子なだけあるわ…はぁ…)

…………

………

……

ミサト『シンジくん!?』

リツコ『無茶よ!?』

シンジ「……っ!!」ズダンッッ!!

初号機「ヴォォォォォォォォォ!!!!」

サキエル「…!!!!」ズガッ!!

マヤ『目標腕部にエネルギー反応!!』

リツコ『いけない!!』

ミサト『シンジくん!?』

シンジ「……………ッッ!!」クンッ

サキエル「ッッ!!」

ズガンッッ!!

ミサト『…紙一重で避けて、コアを手刀で…』

リツコ『………レイはおろかセカンドでも無理よあんな動き、シンクロ率が高いだけじゃなくかなりの経験を積まないと』

マヤ『も、目標完全に沈黙しました!!』

サキエル「………」ゴボッ…ドボドボドボ…

ズズン…

初号機「……………」

シンジ「………」

冬月『…………予定外だな』

ゲンドウ『…ああ』


サキエル「」

シンジ「…………」




シンジ「…ごめんね」

第二話



た心

シンジ「…それじゃ、僕行きますから」

ミサト「行くって…シンジくん?」

シンジ「…僕の部屋、手配してくれているんですよね?」

ミサト「……ええ、本部に近い所にあるマンションを用意してるわ」

シンジ「地図、貰えますか?一人で行きたいんで」

ミサト「……シンジくん、子供なんだから少しは甘えても良いのよ?」

シンジ「大丈夫です、一人が好きなだけですから」

ミサト「………そう」

シンジ「…………それじゃあ」スタスタ

ミサト「…シンジくん、待ちなさい」

シンジ「………」

ミサト「…お父さんと同じ所には住まないで良いの?希望すれば…」

シンジ「必要ありません、父さんも僕とは暮らしたくないはずですから」スタスタ

ミサト「…………」

ー病院、通路ー

シンジ「…………」スタスタ

シンジ(…地図貰うの忘れちゃった…まあ良いか多分前と同じだから)

シンジ(…………ミサトさん、怯えた目をしてた、当たり前か…そうなるように戦ったんだから)

シンジ「…………っ!!」ピクッ

綾波「………」

シンジ「…綾波…」

綾波「あなた、だれ?」

シンジ「……っ……」スタスタ

綾波「待って」

シンジ「………」ビクッ

綾波「どうして泣いてるの?」

シンジ「…………どうだって良いだろ、綾波には関係ない…!!」タタタ

綾波「そう」



綾波「…………」

ゲンドウ「…………………」

………

シンジ「……ここで合ってるよな…」ガチャ

シンジ「………開いてる?」キィ


ミサト「あ、お帰りなさいシンジくん」

シンジ「…ミサトさん!?な、どうして?!」

ミサト「なんでって、引っ越し?」

シンジ「…はぁ!?何ですかそれ!?」

ミサト「やっぱりね、未成年の独り暮らしって、ちょっち不味いわよ、だから私がね」クスッ

シンジ「………ミサトさんがここに住むって事ですか?」

ミサト「ん?違う違う、逆よシンジくんが私のマンションに来るのよ?」

シンジ「………」

ミサト「あ、荷物はついさっき業者が運んだから♪じゃあ行きましょシンちゃん?」ニコリ

シンジ「行きませんよ」

ミサト「えーでも」

シンジ「………帰って下さい」

シンジ「余計な事しなくていいですから、迷惑です…!!」

ミサト「……けっこうはっきり言うわね、うーん」

シンジ「ミサトさんははっきり拒否しないと強引に話進めますからね」

ミサト「そうかしら?」

シンジ「しかし自覚無しで」

ミサト「…私の事よくわかるわね?」

シンジ「分かりますよそりゃ、いつもそうやって色々自分がめんどくさい事僕に……っ…」

ミサト「…面識あったかしら?記憶に無いけど」

シンジ「……いえ、なんでもありません」

ミサト「…ま、いっか♪それじゃ行きましょシンちゃん?」ニコリ

シンジ「……………」

しかし自覚無しで←×

しかも自覚無しで←○

-葛城宅-

ミサト「………手際良いわね、あっという間に家がピカピカに…」

シンジ「…慣れてますから」

ミサト「…しかもおつまみまで何も言わなくても出てくるとは…」ゴクリ

シンジ「慣れてますから」トクトク

ミサト「しかもお酌まで……やるわねシンジくん…!!」

シンジ「慣れてますから」

ミサト「ゴメン、割と本気で結婚して?」

シンジ「それも言われ慣れてますから、絶対嫌です」

ミサト「あ、やっぱり?そうよねぇシンちゃんぐらいパーペキならねぇ、女の子からモテモテよねぇ」ニヤニヤ

シンジ「…………」

ミサト「あら?どしたの?」

シンジ「…いえ、別に」

ミサト「………やっぱり迷惑だったかしら?ここに連れて来たの」

シンジ「いえ、それはもう良いですよ…なんだかんだで僕、ここ嫌いじゃありませんから」

ミサト「………そう、なら良かったわ」

…シンジの部屋


シンジ「………結局、来ちゃったか」

シンジ「………………だめ

途中で投下してしまった



シンジ(…………ダメだな、もう嫌な筈なのに、人と関わるの)


シンジ(あれだけ傷付いて、誰も信じられなくなって、嫌で嫌で仕方がない筈なのに…)


コンコン

ミサト「…シンジくん、まだ起きてる?」

シンジ「……はい」

ミサト「貴方にまだ伝えてなかった事があったから、そのままで良いから聞いてちょうだい」

シンジ「…………」

ミサト「ありがとうシンジくん、エヴァに乗ってくれて、この街を…世界を助けてくれて」

シンジ「…………………」

ミサト「…それじゃ、おやすみなさいシンジくん」

パタン



シンジ「…………」






シンジ「……どうして、僕はここにいるのかな?母さん」


翌日、ネルフ本部


ミサト「…どう?シンジくんの様子」

リツコ「…異常ね、やはり先日初めてエヴァに乗ったとは思えない練度よ、彼」

マヤ「これ、今日の射撃訓練のスコアです」

ミサト「……命中率92.8%回避率95.2%……判定A ……凄いわね」

リツコ「しかもそれ、難易度最高よ」

ミサト「…マジ?難易度最高ってあれでしょ?ガ○ダムに乗ったア○ロの戦闘シミュレーターばりに無茶苦茶な設定のやつ」

マヤ「先日ドイツにいるセカンドチルドレンが同設定で射撃訓練を行ったそうですけど…命中、回避率共に30%台で判定Aでしたね」

リツコ「20%すら取らせるつもりで作ってないもの、アスカでも十分な程よ」

ミサト「…こりゃホントに何かあるのかしら?」

リツコ「さあね、以前にエヴァの搭乗経験でもないと辻褄は合わないわね」

ミサト「…ま、シンジくんが強いのならそれに越したことないわ」

リツコ「…それは否定出来ないけどね」

ミサト「…なるようにしかならないわよ、どのみち私達は彼をあてにするしか生きる術がないんだからね」

リツコ「………そうね」

ミサト「…さて、シンジくんお疲れ様、上がって良いわよ?」

シンジ「……はい」

ねる


……学校

女子1「ねえねえ碇くん、あなたがあのロボット乗ってるってホント!?」

シンジ「……うん」

男子1「マジで!?すげぇ!!」

シンジ「別に、そんなに凄い事じゃないよ…」

ヒカリ「みんな騒ぎ過ぎよ!!碇くん困ってるじゃないの!!」

ケンスケ「聞く位良いじゃないか!!なあトウジ?」

トウジ「なんでこっちに振るんや、碇に聞け碇に」

シンジ「……別に、構わないよ」

シンジ(………サクラちゃんは怪我しなくて済んだみたいだ…あの使徒が動き出す前に倒せて正解だったかな)

カヲル「本当に迷惑じゃないかな?僕らとしては凄く興味をそそられる話題だから出来れば聞きたいのだけど?」

ケンスケ「渚のいう通り!!是が非でも詳しく聞きたいッッ!!」ドンッ!!

シンジ(…………カヲルくん…)

カヲル「…ん、どうしたのシンジくん?」

シンジ「……いや、なんでもないよ」


シンジ「…………」チラッ

綾波「…………」

シンジ(…綾波は、いつも通りか…)

ケンスケ「なぁ碇?、エヴァってどうやって操縦するんだ?後は最大戦速はどのくらいだとか全備重量は何トンだとか…あとそれから…」ペラペラ

シンジ「…………」ジー

トウジ「ケンスケ、碇の奴聞いとらんぞ」

カヲル「……彼女が気になるの?」

シンジ「…え、ああうん…少しね」

ケンスケ「…あー綾波か、何?やっぱり同じエヴァのパイロット同士何か感じるのか?」

シンジ「…どうだろ、わからないな…」

トウジ「………もしかしてセンセ…綾波みたいのがタイプとちゃうんか?」

シンジ「…………………………」フイッ

カヲル「顔を反らしたりしたら図星って言ってるようなものだよシンジくん?」

ケンスケ「顔は良いからなぁ、綾波って」

シンジ「……………はぁ、三人ともからかわないでよ」


piriri…

綾波「…………」ピッ

シンジ「……」カタッ

トウジ「なんや?どないしたんや?」

ケンスケ「もしかして徴集かなにか?」

シンジ「うん、行かないと」

綾波「碇くん、非常徴集…」

シンジ「…………」スタスタ

綾波「…………」

ケンスケ「………えーと」

トウジ「なんや碇の奴…無視するんかい」

カヲル「えと、気にしなくていいとおもうよ?多分恥ずかしがりなんだと思うから…」

綾波「…………」スタスタ

カヲル「…………」

トウジ「…今度は渚が綾波に無視されたのう」

カヲル「…君らもだろ?」ニコリ

ケンスケ「いやーんな感じ?!!」クネクネ

………

マヤ「目標の映像出ます!」

-Live-

シャムシエル『…………』



ミサト「……!!」

マヤ「解析結果出ました、パターン青、使徒です!!」

ミサト「…前回は15年、今回は僅か3週間でお出ましか、こっちの都合なんてお構い無しね」

ミサト「…女性に嫌われるタイプだわ」


ミサト「住民の避難状況は?」

日向「5分前に完全に終了してます、問題ありません」

ミサト「リツコ、エヴァの状態は?」

リツコ「初号機は万全よ、零号機は無理ね、再起動テストの前だしね」

ミサト「……そう、シンジくん聞こえる?」

シンジ『はい』

ミサト「…いくら訓練で上手くいっても実戦は違うわ、十分気をつけて」

シンジ『了解です』

ミサト「……それじゃ、お願いねシンジくん……エヴァ初号機、発進準備!!」

マヤ「了解、エヴァ初号機リニアカタパルトへ移動、発進シークエンス…スタンバイOK


青葉「第1から17までのハッチ解放、ルートA?4までの進路クリアー」

マヤ「エヴァ、パイロットとの神経接続完了、パルス安定システムオールグリーン……行けます!!」

ミサト「…エヴァンゲリオン初号機、発進!!」


グォォォッッ!!カゴンッ!!

シンジ「…………っ…!!」

初号機「………」

シャムシエル『…っ!!』ニョロニョロ

シンジ「…………」

初号機「……」ジャコッ

ダダダダダダダッッ!!

シンジ「…………」カチカチカチカチカチカチ

初号機「………」

ダダダダダダダッッ!!

シンジ「………」カチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチカチ

ミサト「バカ!?爆煙で敵が見えない!!」

シャムシエル『ッッ!!!?!?』バキンッ!!

キャァァァァァァァァ!!

ズズン…

マヤ「も、目標沈黙!!使徒、殲滅しました!!」

ミサト「えっ」

リツコ「」

日向「…えーと、状況確認しました、どうやらライフルの銃弾、全弾コアに命中させたようです」

青葉「すげっ…」

ゲンドウ「………こわい」ユサユサユサユサ

冬月「おちつけ」

……

ケンスケ「え、もう終わり?」

トウジ「…なんや雑魚やないけ、あれがホンマに人類の敵なんか?」

カヲル「…というかシンジくんが凄いんじゃないかな?マシンガンってあんなに命中率良いの?」

ケンスケ「…いや、連射式の銃ってぶっちゃけるとたくさん撃てば当たるってコンセプトだし、いや、エヴァの武器だから人間用とは違うかもしれないけど」

トウジ「はぁぁぁ…もうちょい迫力あるもん見れるかと思ったのにのぉ…」

カヲル「仕方ないよ、バレない内にシェルターに戻ろうよ」

ケンスケ「うーん…確かにちょっと物足りないかな…もっとこう、ぎりぎりの綱渡り的な戦いを、こうさ!?」

カヲル「まぁまぁ、また見にくれば良いさ、だろ?」

トウジ「渚もなんだかんだでノリノリやな、最初は止めた癖に」

カヲル「まあね、ふふっ」

………

シンジ「………結局僕が頼まれるんだよな、綾波のカード…」スタスタ

シンジ「…前にトウジに頼んだ時はホントに最低だった…ミサトさんリツコさんにビンタされてトウジは委員長にビンタされてちょっとした修羅場だったし」


シンジ「……はぁ、仕方ない…気をつけてればなんとかなる」

シンジ「………」

シンジ「………綾波ー?」ドンドン

シンジ「…………」

シンジ「……………」

シンジ「……………しばらく待ってるか」

シンジ「……はぁ」

シンジ「………


10分後

ガチャ

綾波「………碇くん?」

シンジ「………はい、新しいカード」スッ

綾波「………」ハシッ

シンジ「…………」スタスタ

綾波「…………」

シンジ「…………」スタスタ

綾波「…………」スタスタ

…………

……………

第三話



第三新東京市


ネルフ本部

マヤ「……パルス安定、実験成功です」

リツコ「了解よ、司令…零号機再機働実験、問題なく終了です」

ゲンドウ「そうか」

綾波『…………』

ゲンドウ「レイ、実験は成功だ、上がって良いぞ」

綾波『はい』

マヤ「……しかし、やはりと言いますか…シンジくんのシンクロ率に比べるとだいぶ…」

リツコ「…マヤ、シンジくんと比べたらダメよ」

ゲンドウ「……………」

冬月「………そうか、わかった」ガチャ

冬月「碇、使徒が現在進行中だ、どうするかね?」

ゲンドウ「…エヴァ初号機を発進させろ」

リツコ「零号機はどうしますか?」

ゲンドウ「まだ実戦には耐えん、それに初号機だけで対応出来るだろう」

冬月「…過信し過ぎるのも問題だぞ碇?」

ゲンドウ「…………」


………

ミサト「…という訳でシンジくん、行けるわね?」

初号機「………」

ミサト「…………あら?通信入ってないの?」

日向「いえ、その、シンジくんなんですが…」

ミサト「…ん?」

日向「ただこねてます…」

ミサト「…は?」

青葉「初号機格納庫の映像です」

………

シンジ『お断りします』

ネルフ職員『いや、命令だから、ね?』

シンジ『無策で行くと死にますからホントに、実際何回かここでアウトになってるんで嫌です』

ネルフ職員『……だめだ、司令室聞こえますかー私じゃ説得出来ませんなんとかしてー』

シンジ『いいから早くポジトロンSライフル持って来てって伝えて下さいよあれ無いなら僕エヴァ乗りませんからね』

ミサト「………どういうことなの」

ミサト「ちょっとシンジくん!?敵、敵が来てるのよ?!目の前まで!!」

シンジ「知ってますよ」

ミサト「じゃあ早く乗りなさい」

シンジ「嫌です」

ミサト「どうして?!あなたなら楽勝でしょ!?これまで無傷で使徒二体も倒したんだから!!」

シンジ「今回は無理です、だから嫌です」

ミサト「いいから乗りなさい!!わがまま言ってる場合じゃないのよ!!」

シンジ「…………」

ミサト「…ああもう!!何がダメなのよ!?」

マヤ「目標、第二防衛ライン突破!!あと7分32秒で本部直上に到達します!!」

ミサト「ちょっ!?シンジくん!!」

シンジ「…………」フイッ

ゲンドウ「…シンジ」

シンジ「…っ…」

ゲンドウ「何故エヴァに乗らない」

シンジ「…………」

ゲンドウ「………乗れ、命令だ」

シンジ「…………」

ゲンドウ「……どうしても拒否するのか、ならば良い…帰れ!!」

シンジ「……ミサトさん、戦自からポジトロンSライフル徴収してきて下さい、それまでは家に帰って掃除とかしてますから、じゃあ」スタスタ

ミサト「えっ?」

ゲンドウ「おい」

シンジ「父さんが帰れって言うから帰ります、急いで作戦立てて下さいね?」スタスタ

ゲンドウ「待て、おいシンジ!!」

シンジ「………」スタスタ

ゲンドウ「」

冬月「言い方を考えんか馬鹿者めが…」

ゲンドウ「…………」

ミサト「……仕方ないわね、レイ!!」

綾波『はい』

ミサト「……悪いけど出撃よ、シンジくんが駄々こねたから」

ゲンドウ「…葛城一尉」

ミサト「司令はシンジくん説得して下さいよ、ホントに帰っちゃいそうですよ?」

ゲンドウ「…………」

リツコ「ミサト、零号機は実戦使用の装備じゃないのよ?わかってる?」

ミサト「百も承知よ、無理はさせないわ」

レイ『…零号機、発進します』

シンジ「…っ!?綾波!?なんで!!」

ミサト「…なんでって、シンジくんがやらないならレイにやってもらうしかないでしょ!?」

シンジ(…まずい!!こんな事になった事なんかなかったのにどうして…!!)

ミサト「エヴァ零号機、発進!!」

シンジ「っ!!綾波!!」

綾波『……?』

マヤ「っ!!目標に高エネルギー反応!!」

シンジ「綾波!!リフト壊して!!早く!!」

ミサト「……!?レイ!!」

綾波『…っ!!』

ガッ!!ギャリリリリッッ!!

マヤ「来ます!!」



ラミエル『ラァー』ピキン

キュゴッ!!

……………

………

ねる

一応第5だが明確に決める必要ないと思ってる、じゃな

………

ミサト「状況は?」

日向「現在使徒はこのネルフ本部直上に停滞、直径17.5mのシールドにて地表、及び特殊装甲を掘削、貫通させながら侵攻しています」

マヤ「現時刻より10時間35分後には全ての装甲を突破し本部に到達する計算です」

ミサト「…敵の攻撃方法でわかった事は?」

日向「一定範囲内に侵入するば100%狙い撃ちですね、ダミー風船、自走式戦車砲、いずれも蒸発しました」

ミサト「ATフィールドは?」

マヤ「肉眼で確認出来るほど強力なものが展開されています」

青葉「現在ネルフで所有する狙撃翌用兵装での突破は不可能ですね…」

ミサト「…攻守共にパーペキか、まるで空中要塞ね」

日向「シンジくんが駄々捏ねるのも無理ありませんね、無策で出撃していたらいくら彼でもヤバかったですよ」

ミサト(………この使徒の事をどうして知ってたかは、今は置いときましょ、先にやることやんなきゃね)

ミサト「…リツコ、エヴァ及びパイロットの状況」

リツコ「零号機は戦闘不能よ、胸部に照射された粒子砲の影響で装甲は完全に融解、パイロットも意識不明の重体、生きてたのが奇跡ね」

マヤ「…間に合わなかったですからね」

日向「地表には出なかったけど周りごと消し飛ばされたからなぁ、ありゃ反則だよ」

青葉「最後は区画ブロックごと回収だしな、修復費用ヤバそうだ」

ミサト「………」

リツコ「ミサト、後で始末書来るから覚悟しといてね」

ミサト「今はやるべき事をやるだけよ、他は後回し!!」

マヤ「…司令、カンカンでしたね」ヒソヒソ

日向「仕方ないとはいえ零号機大破しちゃったからな…」ヒソヒソ

青葉「下手したら降格だな、葛城一尉…シンジくんの言動から察せたろうがって司令ぼやいてたし」ヒソヒソ

ミサト「そこぉ!!雑談禁止ぃ!!」ウルウル

リツコ「不様ね」


………

綾波「………」パチリ


綾波「…生きてる」

シンジ「………目が覚めた?」

綾波「碇くん…」

シンジ「綾波、ゴメン」

綾波「………?」

シンジ「ホントに、ゴメン…」

綾波「どうして謝るの?」

シンジ「……僕のせいだから」

綾波「どうして?」

シンジ「ちゃんと僕がいつも通り最初の的になっていれば綾波が酷い目に合わなくてすんだのに…」

綾波「………いつも?」

シンジ「うん、痛いから嫌だったんだ、痛かっただろ綾波も」

綾波「ええ、すごく」コクリ

シンジ「ちゃんと説明した事もあったけどダメだったから駄々こねたけど失敗だったよ、ホントごめん」

綾波「………」ジッ

シンジ「…なに?」

綾波「今まで、話し掛けても無視されてたから」

シンジ「……それは…」

綾波「でも、今は違う、どうして?」

シンジ「…………傷付くのが嫌だから、かな」

綾波「………」

シンジ「…綾波の事も、父さんの事も…ミサトさんやリツコさん…アスカ、みんながどうなるのか、知ってるから」

綾波「どういう事?」

シンジ「……その内、僕が望むような終わりに行けるようになったら話すよ」

綾波「…そう」

シンジ「…だから、綾波は休んでて、使徒は僕がなんとかする、一人でも」

………

ミサト「シンジくん、これが作戦の概要よ、オッケー?」

シンジ「…ポジトロンSライフルでの高火力による一点突破…やっぱりそうきますか」

リツコ「勝率は1.24%…零号機が運用出来れば防御面でもう少しなんとかなったんだけどね」

ミサト「…ぐ、仕方ないでしょ!?これでも今出来うる最善の対策よ!!大丈夫よシンジくんならなんとかしてくれるわ!!」

シンジ「無理です、射撃精度も連射性能も使徒の方が上です、一撃目の撃ち合いでライフル蒸発されてアウトですよ」

ミサト「外さないで、命令よ」

シンジ「無理ですってば」

ミサト「無理は承知よ、奇跡は自分達の手で起こすものよ!!」

シンジ「リツコさん、電磁コーティングされた盾って用意してあります?」

リツコ「あるわよ?念のために急造した物だけど…でも零号機が行動不能ではね…」

シンジ「残り8時間で同じものいくつ作れますか?」

リツコ「………せいぜい3つ、材料の調達不備があれば2つが限界ね」

シンジ「……合計3つか、ギリギリだな」

リツコ「……シンジくん…まさか接近戦に持ち込むつもり?いくらなんでも無茶苦茶よ!?」

シンジ「僕一人で砲撃するよりマシです、なんとかしますよ」

リツコ「……わかったわ、急いで調達するよう指示を出しておくわ」

シンジ「お願いします」

ミサト「…………」

…作戦開始時刻

シンジ「………それじゃあ、僕が指定したポイントに到達したらお願いします」

リツコ『ええ、わかっているわ』

日向「目標は今のところ動きはありません」

青葉「敵、掘削シールド、最後の装甲板に到達!!本部到達まで残り10分を切りました!!」

リツコ「時間がないわね…シンジくん!!」

シンジ「了解!!エヴァ初号機…ミッションスタート!!」グッ

ミサト「………」


ラミエル『ラァー』キィン

マヤ「目標に高エネルギー反応!!」

ミサト「一番射しゅt リツコ「シールド一番!!」

青葉「了解!!」

シンジ「……っ!!」グッ

初号機「…」ガシッ

…キュゴッ!!

マヤ「敵粒子砲初号機に命中!!」

ラミエル『ラァーーー』キィィィィン!!

シンジ「…く!!」ギリッ

初号機「……」

マヤ「初号機、予定通りポイントBへ最大戦速を維持しつつ移動開始!!シールド融解まで8……7……6……!!」

ミサト「…今よ!!2番しゃs…リツコ「2番!!今よ!!」

青葉「了解!!」

日向「一番シールド融解!!」

シンジ「…ッッ!!」

初号機「……」ガシッ

マヤ「初号機2番のシールド装備!!依然最大戦速のまま接近していきます!!」

リツコ「…行けるわ!!」

ミサト「…………」


ラミエル『ラァーーーーー!!』キィィィィン

シンジ「…うぐ…っ!!」

初号機「……」

ミs リツコ「三番!!」

青葉「ラストだ!!行けシンジくん!!」

シンジ「……!!」

初号機「……」ガシッ

マヤ「2番のシールド融解!!初号機3番シールド装備!!」

日向「目標までの距離、残り1500!!」

リツコ「ギリギリだわ!!シンジくん!!」

ラミエル『ラァーーーーーーー!!!!」ギュィィィィィィィ!!

マヤ「ッッ!!目標の粒子砲出力増大!!シールド持ちません!!」

み リツコ「なんですって!?」

ミサト「…………」

ラミエル『ラァーーーーー!!』キィィィィ!!

シンジ「…フィールド全開!!」

初号機「ヴォォォォォォォォォォォォォォォッッ!!」バクンッ

マヤ「っ?!し、初号機シンクロ率250%を突破!!目標の粒子砲をほぼ完全に遮断しています!!」

リツコ「」

日向「なんか羽出てる…」

シンジ「………ッッ!!」

初号機「グオォッッ!!」ブンッ

ガシュッ!!

マヤ「え、ATフィールド…初号機がATフィールドを目標に投げつけました!!」

ラミエル『ッッ!!?!ラァー!?』ブシャァァァァ

日向「目標からの粒子砲中断!!なんだこれ!?」

シンジ「…とどめ!!」グッ

初号機「ヴォォォォォォォォォォォォォォォッッ!!」バキャ!!

ビシィッ!!

ラミエル『キャアアアアアアアアアアアア!!!!??』ボゴンッッ!!

マヤ「も、目標沈黙、エヴァ初号機、使徒殲滅に成功しました…!!」

リツコ「…………」

ミサト「………ホントにごり押しでなんとかしちゃったわねあの子…」


シンジ「……ぐ…!?」

初号機「……グオォ」

シンジ(…これ以上はまずい…母さん、もう良いよ…)

初号機「…………………」ガクン

マヤ「…初号機活動停止、内部電源が切れたようです」

リツコ「…………」

ミサト「……エヴァ、それにシンジくんも…色々とわからない事ばかりね」

リツコ「……そうね」




シンジ「……………」

初号機「………」

シンジ「……大丈夫だよ、母さん……まだ大丈夫…」

初号機「……………………」

シンジ「きっと、今度は上手く行くから、心配…しないで……」ガクン

初号機「……………………」



予 告

テーンテテーテテーテテテテーテテーテーンテテーテテー♪

洋上を舞うエヴァンゲリオン弐号機、迫り来る巨大な使徒

会った瞬間にプライドをバッキバキにされた少女は何を思う

そして、ヤケクソになりつつあるミサトへの新たな試練とは?

次回第四話「アスカ来日」

この次もサービスサービスぅぅぅ!!(テーテン♪)

とりあえず終わり、続きはたぶん夜に

じゃあの

ポジトロンスナイパーライフルは急造の間に合わせ兵器だぞ、プログラムもクソもねーよ

でっかい銃にとりあえずトリガーとエヴァ用のセンサー類くっつけましたって代物、きちんと完成品作ったのならエヴァいらんかもね、電力消費凄すぎて現実的な兵器じゃないけど

…………

ケンスケ「…凄い凄すぎるうううううううう!!!!」

トウジ「騒がしいやっちゃのう」

カヲル「僕も嫌いじゃないよ、格好いいと思うしね」

シンジ「…………」

ミサト「喜んで貰えて何よりね」

トウジ「……ミサトさんとお出かけっちゅうから気合い入れて来たのにのぉ……」

ケンスケ「ありがとうございます!!凄く感動的です!!」

カヲル「シンジくん?どうかしたの?」

シンジ「…いや、なんでもない」

ケンスケ「凄い凄い凄い凄い凄すぎるうううううううう!!!!」

トウジ「五月蝿いのう…」

シンジ(…………さて、どうやって対応しよ…はぁ、気が重い…)

カヲル「でも良かったんですか?僕らが付いて来たりして?」

ミサト「問題無いわよ、それにシンジくんの友達だからね、特別よ?」ニコッ

ケンスケ「ああ!!持つべきものは友達だなぁ!!こんっっっっっな素晴らしい体験が出来るなんて!!」

トウジ「ただの船やないかい、大袈裟やな」

ひゅー…

トウジ「げぇ!?帽子!?帽子が!!」

シンジ「………」ハシッ

トウジ「おおっ?!流石センセ!!ナイスキャッチ!!」

シンジ「気をつけなよ、はい」

トウジ「すまん!!」

シンジ「…それとケンスケ、カメラちょっと禁止」

ケンスケ「なんで!?」

シンジ「良いから」ハシッ

ケンスケ「ちょっ!?碇説明くらいしてくれよ!?」

シンジ「…すぐ返すから、辛抱して」

カヲル「…?」

「へローミサト元気してたぁ?」ザッ

シンジ「………」ピクッ

ミサト「あらアスカ、大きくなったじゃない!!」

アスカ「ふふーん、大きくなったのは身長だけじゃないわよ?色々と大人の女になってるんだから」

ケンスケ「お、超絶美少女!!カメラカメラ……おい碇カメラ返して」

シンジ「今はダメ、壊されるよ?」

トウジ「なんやこのタカビーな女は?」ジト

バシン!!

アスカ「…なんか言った?」

トウジ「…………」ヒリヒリ

シンジ(…トウジだけは必ず殴られるんだよな…)

カヲル「…えーと、キミは?」

ミサト「ああ、紹介するわね?彼女は惣流.アスカ.ラングレー、エヴァンゲリオン弐号機専属パイロット…セカンドチルドレンよ」

アスカ「そういう事よ」





アスカ、来日


アスカ「…それでぇ?噂のサードチルドレンってどいつなのよ?」ふわっ

ケンスケ「っ!!」ガタッ!!

トウジ「……おー」

カヲル「………」

シンジ「…」フイッ

ビシッ!!バシッ!!パンッ!!

ケンスケ「…痛い」ヒリヒリ

トウジ「…二回もなんでしばかれなあかんのや」ヒリヒリ

カヲル「……女の子に殴られたのは初めてだ」ヒリヒリ

シンジ「……」

アスカ「…見たんでしょ?それくらいで済めば安いもんじゃないの」

トウジ「ああん!?そんなもんこっちもお返しに見せたるわ!!パンツくらいでギャーギャーと!!」ズルッ

シンジ「…ふんっ!!」どごぉ!!

トウジ「げごっ?!」

シンジ「…一応女の子なんだしさ、ダメだよトウジ?」

トウジ「」ピクッピクッ

アスカ「………一体何するつもりだったのかは聞かないわ、気分悪くなりそうだし」

トウジ「……ぉぉぅ」ビクビク

アスカ「……こいつかしら?サードチルドレン」

カヲル「え?僕?」

アスカ「アンタが一番それっぽい雰囲気だし」

シンジ「…………」

カヲル「…ええと、僕は違うかな?」

アスカ「む、なら誰よ…まさかこいつ?」

トウジ「…はぅぅ…」モゾモゾ

ミサト「違うわ、この子よ」

シンジ「…………」

アスカ「…………ふーん?」

シンジ「………」

アスカ「…冴えないやつー!!」プイッ

加持「そんな事言うもんじゃないぞアスカ」スタスタ

ミサト「っ!?」ビクッ

アスカ「加持さん!!」

ミサト「か、加持!?な、なななななんでアンタがここに!?」

加持「よ、しばらく♪」

シンジ「…………」

加持「…キミが碇シンジ君だね?噂は聞いてるよ」

シンジ「…どうも」ペコリ

アスカ「……ふんっ、どうせ大したことないんでしょ!!」

加持「シンクロ率200オーバーだっけ?りっちゃんがあわくってたぞ?」

アスカ「!?」

シンジ(…後で面倒だから言わないで欲しいな…)

アスカ「………」ギロッ

シンジ「………はぁ」ゲンナリ

……空母内、食堂

シンジ「…………」

ケンスケ「…………」

トウジ「…………」

カヲル「…………」

アスカ「…………」

加持「いや、やっぱり食事はみんなで食べるなが一番だな!!どうだ楽しいだろ?」

ミサト「…空気読みなさいよアンタは」

加持「そういや葛城、お前減俸だって?御愁傷様♪」ニヤリ

ミサト「………」

加持「あれか、まーた無茶な作戦立てたんだろ?お前強引で融通利かないからな?」ニコニコ

ミサト「うっさい黙んなさいよばかぁぁぁぁぁ!!!!」ウルウル

アスカ「…………」

ケンスケ「…あの二人仲良いな…」

トウジ「せやな…」

カヲル「…ははは」


加持「シンジくんは葛城と暮らしてるんだっけ?」

シンジ「はい」

加持「…どう?こいつの寝相悪いだろ?」

アスカ「」がーん

ケンスケ「」

トウジ「い、いやーんな感じ」

シンジ「悪いですよ、後、お酒飲んだ時の絡み癖がハンパじゃないです、絡むの教えたの加持さんですよね?」

加持「え、ああそうだな…」

ミサト「」

シンジ「僕にやられると迷惑なんで、加持さん責任取って引き取って下さいよ」

加持「……………ははは、そうだな、それがいい」

ミサト「何言ってんのアンタ!?シンジくんも!?」

シンジ「……加持さんの事嫌いじゃない癖に強がらないで下さいよミサトさん」

ミサト( ゜A゜)

加持「お、そうなの葛城?嬉しいね」

ミサト「……もうやだしにたい悪夢よ悪夢だわ…」ウルウル

アスカ「…………」


………

アスカ「…サードチルドレン!!ちょっと付き合いなさいよ!!」

シンジ「……はぁ」

アスカ「…なに?嫌なの?」

シンジ「そうじゃないけどさ…」

アスカ「……アンタ、ちょっとくらいシンクロ率高いからって見下してんじゃないわよ?」ギロッ

シンジ「………そっちこそ気にし過ぎなんだよ、アスカ」

アスカ「……言ったわね?なによ、アンタはあたしに僻むなって言いたいわけ?」

シンジ「違うよ、アスカは何も知らないから焦ってるだけだし」

アスカ「………なによ、それ」

シンジ「……アスカはまだリリンだから、それだけ」

アスカ「………はぁ?意味わかんない」

シンジ「………まあ良いや、弐号機の所に行くんだろ?早く行こう」スタスタ

アスカ「あ、ちょっと待ちなさいよ!?」

弐号機「…………」

アスカ「…どう?これがエヴァ弐号機、初の実戦型のエヴァンゲリオンよ!!」

シンジ「おばさんこんにちは」ペコリ

弐号機「……………………」

アスカ「…誰に言ってんのアンタ?」

シンジ「…いや、気にしないでアスカ」

アスカ「…まあいいか、とにかく、この弐号機こそが本物のエヴァンゲリオンなのよ!!所詮零号機と初号機はテストタイプとプロトタイプ、この弐号機の足元にも及ばないのよ!!」

シンジ「いえ、慣れてますから、大丈夫ですよ、仲良くやりますから」

アスカ「…だから誰に話しかけてんのよあたしの話聞きなさいよバカ!!」

シンジ「ああうん、気にしないでアスカ」

アスカ「…まったくもう、張り合いがないわね」

シンジ「…はい、ばれると多分ぷっつんしちゃうんで気付かれない程度で、はい」

弐号機「………………………………」

アスカ「………変なやつ」





ドォォォォォォォォォンッッ


シンジ「……!!」

アスカ「水中衝撃波…!!」タタタ

…………

……………


ガキエル『………』ざっぱぁぁぁん!!

アスカ「…あれは」

シンジ「使徒だよ、アスカ」

アスカ「あれが?」

シンジ「うん」

アスカ「……チャ??ンス…!!」

シンジ「………」

アスカ「…行くわよ!!」タタタ

シンジ「うん」タタタ

…………

波棒が化けてしまったな、

アスカ「…チャーーンス…!!」

………

艦長「なんなんだあれは!?撃て!!撃ち落とせ!!」

ミサト「ちわーっすネルフでーす、あの敵の情報いかがっすかー?」

艦長「素人は引っ込んでろ!!」

ミサト「これは私見なんですけどぉ、あれはどー見ても使徒なんですよねー?」

艦長「だからどうした!?この艦隊の最高責任者は私だ!!勝手は許さんぞ!!」

ミサト「んな事言ってる場合じゃないでしょうが!!良いからこっちの指示に従いなさいよ!!」ウガー

艦長「ふざけるなぁぁぁぁぁ!!指定の場所までは意地でも積み荷には触らせんぞ!!」

ミサト「こんの頑固親父ぃぃぃ!!」イライラ

船員「か、艦長ぉ!?積み荷が!!」


弐号機「……………」グググ…


艦長「…誰だぁ勝手に動かしてる奴はぁ!!今すぐ止めさせろ!!」

ミサト「ナイスアスカぁ!!やっちゃえやっちゃえ!!腹いせに私の減俸分暴れちゃってぇ!!」

加持『おーい葛城ー!!』

ミサト「ん?」

加持『俺急いでるから先行くわ、じゃーな』ニコリ

ミサト「はぁ!?なによそれ!?」

加持『ちなみにこの艦隊の損害分もお前に始末書行くぞー、俺がパスしたからな♪頑張れよ!!…いいぞ、出してくれ』

ヘリ操縦士『……了解』コクリ

ミサト「」

ケンスケ「………え」

トウジ「…1人だけ逃げおった」

カヲル「………えーと」


シンジ「………」

アスカ「……余計な事考えないで集中しなさいよね!!」

シンジ「わかってる、行くよ…アスカ」

アスカ「アンタが仕切るな!!わかってるわよ!!」

弐号機「…………」グッ

ダンッ!!

ガキエル『………』ざっぱぁぁぁん!!

アスカ「エヴァ弐号機着艦しまーーーーーーーーすっ!!」

ズダンッ!!

ミサト「始末書減俸始末書減俸車のローンが残り30回…」オロオロ

艦隊「飛行甲板が!?飛行甲板がああああああああああああ!?!?」

シンジ「…ミサトさんが壊れてる、ああもう何言ってんだよもう」

アスカ「作戦部長様が居なくてもなんとかする!!私なら出来る…!!」

シンジ「………」

シンジ(………力を貸して上げて下さい…)

アスカ「……行くわよ、アスカ…!!」キッ

ねる、じゃーな

最後のは

アスカ「
であってんの?

>>206
合ってるよ、言ってるタイミングはだいぶ違うがアニメでも言ってる


ガキエル『……!!』ばしゃっぁぁぁぁぁぁ!!

シンジ「来る!!」

アスカ「プログナイフ!!」

弐号機「……」ジャキン!!

アスカ「さあ、どっからでもかかって来なさい!!」

シンジ「アスカ、口が空いた瞬間に思いきって飛び込んで」

アスカ「はあ!?食べられちゃうじゃないのそれ!?」

シンジ「だってコアが口の中だし」

アスカ「嫌よべちゃべちゃしてそうだもん汚ならしい!!」

シンジ「ミサトさんは追い詰められ過ぎてまともな作戦立てられないから仕方ないんだよ、弐号機はB型装備だしろくな武器も今持ってないし」

ミサト「始末書減俸冠婚葬祭祝い金ローン税金スピード違反の罰金…」オロオロ

アスカ「……ああもう!!わかったわよ!!」

ガキエル『……!!』ぐぱああっ!!

シンジ「アスカぁ!!」

アスカ「こなくそぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」グイッ

弐号機「………っ!!」ビキィィィィン!!

ガキエル『……!!』がぶりっ


ミサト「…は!?アスカ!?シンジくん?!」

シンジ「まだ遠い!!もっと奥に!!」

アスカ「ぐぅぅぅぅぅぅっ!!」ギリッ

弐号機「………」モゾモゾ

シンジ「…!!目の前!!ナイフを!!」

アスカ「どぉぉぉぉぉぉぉりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

弐号機「……グォ!!」ズンッ!!

ガキエル『!!!!』ビギンっ!!

ざっぱぁぁぁん!!

ケンスケ「喰われたまま海に落ちたぞ!?大丈夫かよ?!」

カヲル「シンジくん!!」

トウジ「ヤバいんとちゃうかこれ!?」

ガキエル『…!!…!!』ガジガシ

シンジ「まだ浅いか…!!」

アスカ「…こんの!!とっととくたばれっつーの!!」グググ…

弐号機「………ォォォ!!」ギャリギャリギャリ!!

ガキエル『!!!!…っ!?!?』ジタバタ

アスカ「倒れろ倒れろ倒れろ倒れろたーおーれーろぉぉぉぉっ!!!!」

シンジ「…!!!!」

弐号機「ォォォォォォッッ!!!!」ビキィィィィン!!

バキンッッ!!

ガキエル『…!!!!』ビクン


ガキエル『』グッタリ

ガキエル『』

アスカ「……はあっ…はあっ!!どうなったの?」

シンジ「…倒したみたいだね、動かなくなった」

アスカ「………はぁぁぁ、なんとかなったわね…」クタッ

シンジ「お疲れ様、アスカ」

アスカ「…ふん、こんなのどうってこと無いわよ」プイッ

ミサト「シンジくん!?アスカ!!無事なの!?」

シンジ「あ、ミサトさん」

アスカ「無事よ、誰かさんが指揮してくれないからすっごい苦労したけどねぇー?」

ミサト「うぐっ!?」

シンジ「やめなよアスカ、ミサトさんこれからまた減俸食らうんだから優しくしてあげないと」

ミサト「まだわかんないもんっ!!」ウルウル

シンジ「いや、確定ですよ?この展開になった時は間違いなく三ヶ月15%の給与減俸です、前回と合わせて30%ですね」

ミサト「まだわかんないもんっ!!」ポロポロ

アスカ「…まあいいわ、ミサトの給料なんかどうでも良いし、さっさと出ましょこんな所」グイッ

シンジ「待ってアスカ」

アスカ「…なによ?」

シンジ「ミサトさん、減俸嫌ですか?」

ミサト「当たり前でしょ…」グスッ

シンジ「前回分も含めて減俸チャラになる方法ありますけど、どうします?」

ミサト「詳しく話なさい、今すぐによ」

アスカ「………」

シンジ「…じゃあ約束してくれます?帰ったらなんでも一つだけ言うこと聞いて下さい」

ケンスケ「…碇!?お前…!!」

トウジ「エロい事や、ミサトさんにエロい事して貰うつもりやアイツ!!」

カヲル「シンジくん…」

アスカ「…うわぁ」ジト

シンジ「…ゴホン…どうしますミサトさん?」

ミサト「……………良いわ、一つでいいのね?」

シンジ「はい」

ミサト「…わかった、おっぱいだろうがなんだろうが好きにしなさい、背に腹は変えられないもの…!!」

トウジ「シンジ、ご一緒させてくれ!!ホンマ頼む!!」ガタタッ

ケンスケ「撮影させて下さい」

カヲル「………凄い食い付きだね」

シンジ「………えーと、そういう訳だからアスカ、この使徒持って帰るから」

アスカ「……はあ?」

ミサト「良いわよ

最後
ミサト「良いわよ

これ無しで

シンジ「コア以外無傷のサンプル持って帰ればミサトさんの評価上がるんだよ、だから」

ミサト「なるほど…確かに貴重なサンプルだわ、第四使徒に続き第六使徒もサンプルに出来れば色々解析出来るし」

アスカ「…なぁんであたしがミサトなんかの為に!!しかもエロガキのお願い聞かなきゃならないのよ!?却下!!」グイッ

弐号機「………」

アスカ「……あれ?動かない」カシャカシャ

弐号機「………」シーン

シンジ「戦闘時、しかも一番集中してる局面と今とじゃシンクロ率違い過ぎるから動かないよ?ここ海中だしB型装備だし」

アスカ「え?」キョトン

シンジ「しばらくこのままって事、大丈夫、ほんの2時間位だから」

アスカ「…………なによそれぇぇぇぇぇぇ!!!!!???」

弐号機「………」ぷらーん

ガキエル『』ぷらーん

トウジ「…まるで釣りやな」

………

加持「……いやあ大変な船旅でしたよ、まさか使徒と出くわすとはね」

ゲンドウ「…………」

加持「…使徒が狙ってきたのはコレですか?」パシュ

カパッ…

加持「硬化ベークライトで固めてありますが生きています、わざわざ南極から危険を冒してまで運んで来たコレは…」

ゲンドウ「ああ、そうだ…最初の人間、アダムだよ」ニヤリ





※ケース中身『UCCコーヒー』



加持「えっ」

ゲンドウ「えっ」

ヒラリ


※メモ『これは父さんには渡せないので預かっておきます、シンジ』

加持「え?」

ゲンドウ「」


加持「………」

ゲンドウ「…………」

加持「………」

ゲンドウ「………」カシュ

加持「………」

ゲンドウ「…………」ゴクゴクゴク

加持「……………」

ゲンドウ「…ぶはっ、どういう事だ貴様?」

加持「…いや、してやられたとしか言えませんね、ははは…」

ゲンドウ「…笑うな、殺すぞ」

Prrrrr!

ゲンドウ「…もしもし、私だ」

シンジ『ちょっ電話してるんだから!?ペアルックって言わないでよ!?…もしもし父さん?』

ゲンドウ「………シンジ」

シンジ『加持さんに危害加えないでね父さん、もし殺したりとかしたら母さんに二度と会えなくするから、僕ならそれ出来るんだ…意味は分かるよね、じゃあ』

ブツッ

ゲンドウ「」

加持「…えーと司令?」

ゲンドウ「怖い怖い怖い怖い…」ガタガタブルブル

加持「………」

………

アスカ「という訳で、あたしもここに住むからアンタ用済みよ!!」

シンジ「ふーん?」

アスカ「…ぐ!!なによアンタ!!あたしだってこの前の戦闘の時はシンクロ率160%行ったんだから!!アンタがえらそーにふんぞりかえってるのも今の内よバカシンジ!!」

シンジ「おばさん頑張ったからなぁ、よかったねアスカ」

アスカ「おばさんって誰?まさかミサト?」

シンジ「それ、本人に言わないてね?泣くから」

アスカ「わかってるわよ…」

ミサト「………」グスッ

アスカ「ん?居たのミサト?」

シンジ「………はぁ」

ピンポーン

シンジ「はーい」スタスタ

ミサト「……ぐうぅ…私まだ二十代だもん…」ウルウル

アスカ「あー、うー…ああもう悪かったってば、いい大人がうじうじしないでよ!?」

シンジ「ミサトさーん」スタスタ

ミサト「…はぁい、なーにーだれだったのシンちゃん…?」

加持「よっ♪」

ミサト「げぇ!?加持!?」ガタン

アスカ「加持さん!!なに!?どうしたの!?」


ミサト「何しに来たのよアンタ!?」

加持「…えーとだな?」チラッ

シンジ「アスカの他のもう一人の同居人です」

アスカ「え?」

ミサト「は?」

加持「……どうやらそうらしい」

ミサト「………はぁぁぁぁぁぁ!?!?なにいっちゃってるのこのぶぁかは!?私が許す訳ないでしょーが!!」バンバンッッ!!

アスカ「えと、どういう事?」

加持「…いやな?仕事クビになって行くとこないんだよ俺」

ミサト「知らないわよそんなの!?どうして私の所に来るのか聞いてるの!!」

シンジ「ミサトさんミサトさん」

ミサト「なに!?ちょっと後にしてシンジくん!!」クワワッ

シンジ「僕との約束、加持さんを同居させて下さい」

ミサト「」

アスカ「え?」

加持「…悪いな、葛城」

ミサト「無理、悪いけど他のにしてシンジくん」

シンジ「………もしもし父さん?はい、ちょっとミサトさんに代わりますよ」

ミサト「え、何故碇司令?」

ゲンドウ『…葛城一尉』

ミサト「は、はいなんでしょうか?」

ゲンドウ『…今回は貴重なサンプルを入手した功績を評価して減俸を免除したが、初号機パイロットとの契約を破棄するならばそれも考え直さなくてはならん、意味は解るな?』

ミサト「」

ゲンドウ『返事はどうした葛城一尉、曹役からやり直したいのか?』

ミサト「…あい」ウルウル

アスカ「…うわぁ」

シンジ「ちなみに加持さん働けませんから、ミサトさん養って上げて下さいね?」

加持「働いたら負け(生命的な意味で)らしいな」

ミサト「…………」


ミサト「悪夢だわ」


予 告

テーンテテーテテーテテテテーテテーテーンテテーテテー♪

ヒモと化した加持

この状況が複雑過ぎるアスカの乙女心

シンジが恐くて仕方ないゲンドウ、そしてミサト…

そんな状況でも使徒は容赦なく迫り、人々から安息を奪う

次回「瞬間、心重ねて」

この次もサービスサービスゥ♪(テーテン♪)

ねる、じゃーな

>ゲンドウ「………」カシュ
>ゲンドウ「…………」ゴクゴクゴク
>ゲンドウ「…ぶはっ、どういう事だ貴様?」

飲んでんじゃねーよww


………

加持「…やれやれ、ヒモと言っても楽じゃあないな…家事全般俺だしなにより葛城に気を使う」

シンジ「でしょうね、加持さんの性格には合わないでしょうから」

加持「それを分かってるなら働かせて欲しいもんだ」

シンジ「だめです、加持さんはこの家からなるべく出ないで下さい」

加持「………それ、引きこもりになれって言ってる?」

シンジ「ネルフのSPが見張っていられる範囲なら自由にして良いですよ?散歩なんかも一キロ四方程度なら」

加持「………SPねぇ?ネルフの護衛が付くなら問題なさそうだがね」

シンジ「加持さんについてる訳じゃないですよ?僕とアスカの監視と護衛用の人員ですから」

加持「成る程、一緒に住んでればついでに俺も保護してくれるって寸法か、頼もしいねぇ」ハァ

シンジ「そういう事です、だからなるべくアスカか僕の近くに居て下さい、父さんは脅したけど加持さんの命狙う組織って沢山あってカバー仕切れないんで」

加持「…だから働いたら負けって事か、確かに単独行動がメインの俺は下手に動いたらいつ撃たれるかわかったもんじゃないな」

シンジ「まあ、加持さんの場合諜報活動以外の仕事に就いても死にますけどね、コンビニのバイトや刺身にタンポポ乗せる仕事ですら死んじゃいましたので」

加持「……ああ、そう…」

シンジ「それだけ危険な仕事だったって事ですよ」

加持「…そうだな、覚悟の上で就いていた物ではあるが」

シンジ「もうダメですよ、加持さんが知りたかった事は教えたんですから」

加持「………」

シンジ「………」

加持「……ああ、全てを知るキミの意見だ、尊重するさ」

シンジ「………お願いしますね」

加持「…さ、とっとと片付けよう、掃除が終わってないと葛城がうるさいからな」

シンジ「はい」



加持(……真実は知るだけじゃ意味がない、それを知ってどう進むのか、それが重要なんだぞシンジ君)

シンジ「……とか考えてますよね?ダメですからね?」ジト

加持「……いやはや…本当にかなわないなキミには…ははは…」

シンジ「何度か痛い目見てるんで」

第伍話





心、重ねて


…………

日向「移動中の目標を確認、パターン青、使徒です!!」

青葉「目標は海中を移動しつつ第三新東京市、こちらへと進行しています!!距離およそ15000!!」

ミサト「…来たわね、シンジくん!!アスカ聞こえる?」

シンジ『はい』

アスカ『聞こえてるわよ』

ミサト「予測通りこのルートで使徒が侵攻中、現在第三新東京市の迎撃システムは先の戦闘で稼働率が46.3%まで低下、戦闘に耐えうる状態ではないため、この場で迎撃、殲滅します、良いわね?」

シンジアスカ『『了解』』

マヤ「使徒接近!!海中から浮上します!!」


┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛!!

イスラフェル『…………』

ミサト「……エヴァ初号機、及び弐号機、発進!!」

アスカ「……ふふん、おっさきー!!」ニヤリ

弐号機「…………」ダンダンダンッ

シンジ「アスカ、危ないよ」

アスカ「黙ってなさいよ、あたし一人で十分なんだから!!あんたは援護!!」

弐号機「………」ダンダンダン!!

シンジ「はいはい、わかったよもう…」

初号機「………」ダダダダ…!!

イスラフェル『………』

アスカ「………決める!!」

弐号機「…………」ブンッ!!

アスカ「とぉぉぉりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

弐号機「………」グオッ!!

イスラフェル『………!!』

ズバンッ!!

シンジ「…ん、中々」パチパチ

アスカ「……ふふん♪どうシンジ?キレイに真っ二つよ?」ニヤリ

シンジ「アスカ、すぐ避けて」

アスカ「へっ?」キョトン

ぐりゅん!!

イスラフェル甲『………』
イスラフェル乙『………』

アスカ「え」

ミサト「…なんちゅうインチキ!!」バキッ

イスラフェル甲『……』ガシッ

イスラフェル乙『……』ガシッ

アスカ「う!?」

弐号機「………」

ポイッ

アスカ「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?」

弐号機「………」ヒュー…

シンジ「………」

初号機「………」ササッ

ズズン!!

アスカ「」グッタリ

マヤ「弐号機信号途絶!!パイロットが気絶した模様!!」

イスラフェル甲『……』ノシノシ

イスラフェル乙『……』ノシノシ

日向「使徒、初号機に接近します!!」

シンジ「ミサトさーん、撤退しましょうよ?」

ミサト「シンジくん!?」ガビーン

シンジ「僕一人だと倒せないんで撤退命令お願いします」

ミサト「……うぐ…仕方ないわね…」

………

冬月「…で、撤退の後、戦自によるN2爆雷により足止めか」

日向「再侵攻までは数日猶予が出来ました」

冬月「…また地図を書き直さねばならんな」

シンジ「………」

アスカ「………」

冬月「…パイロット両名、キミ達のやるべき事はなんだ」

アスカ「………えーと、エヴァに乗る事です」

冬月「違う、使徒に勝つ事だ」

アスカ「……ぐ…」

シンジ「………」

冬月「…あまり恥を掻かせるな」スタスタ

ミサト「………」

アスカ「………」

シンジ「………」

ミサト「……シンジくん、ちょっち良い?」

シンジ「なんですか?」

ミサト「…あなた、本当に使徒を倒せないの?」

シンジ「………」チラッ

アスカ「………」ムスッ

シンジ「………倒せないから撤退お願いしたんですけど?」

ミサト「………えー」ジト

リツコ「ミサト、損害報告やら諸々来てるわよ、早く処理しなくて良いの?」


ミサト「うぐっ」ビクッ

シンジ「早く処理しないとまた減俸じゃないですかミサトさん?」

ミサト「ひぃ?!やる!!すぐやるからもうその手の話題は止めて!!」ガタガタ

リツコ「なら早く行きなさいミサト」

ミサト「…うぅ…」トボトボ


アスカ「……ふん」スタスタ

シンジ「………」

リツコ「…シンジくん、貴方アスカに気を使ったわね?」

シンジ「……どうしてそう思うんですか?」

リツコ「女の勘…かしら?」クスッ

シンジ「……別に、そんな事する必要ないですから」

リツコ「そう、なら良いけどね」

シンジ(………派手にやるとアスカがなぁ……はぁ、めんどくさい)


……翌日。

アスカ「えぇぇぇぇっ!?こいつと同じ部屋にずっと居るって事!?」

シンジ「……」

ミサト「同じ部屋に居るだけじゃダメよ、食事から何から何まで全て一緒にね」

アスカ「ぜっっっっったいイヤ!!」

シンジ「わがまま言うなよアスカ、仕方ないだろ?」

アスカ「アンタは黙ってろ!!」

ミサト「これも作戦の一環よ、我慢してアスカ」

アスカ「…ぐっ!?で、でもこいつがもしムラムラしてあたしに襲いかかってきたらどうするのよ!?」

シンジ「……………………………………………ふっ………」

アスカ「…なによその反応、なんで鼻で笑いながらそっぽ向いてんのよ!?」

シンジ「…別に何でもないよ」

アスカ「…やっぱりヤダ、絶対こいつやらしい事考えてる!!」

ミサト「まあまあ、シンちゃんは大丈夫よどう見ても草食系だし」

アスカ「ミサトが気付いてないだけよ!!絶対ムッツリだわ、あーやだやだホント気持ち悪い!!」

シンジ「アスカが心配するような事なんてしないよ、だって夢中になりすぎるしアスカ」

アスカ「…は?何言ってんのアンタ?」

シンジ「あ、いや気にしないでアスカ、割りと初期の頃色々やっただけだから」

アスカ「んん?」

加持「………シンジくん、マジかそれ」

シンジ「試せる手段は何でもやりましたし」

アスカ「…?」

ミサト「ハイハイ異論があるのは分かるけどそうも言ってらんないの、分かるでしょ?」

アスカ「む…うぐぐ…」

加持「良いじゃないかアスカ、ちょっとの間だけだしシンジくんは悪い奴じゃないぞ?」

アスカ「……じゃあ加持さんも一緒が良い、どうせ一緒に住んでるんだしみんなで寝れば…」

ミサト「加持はダメよ?」

アスカ「なんでよ!!加持さんキッチンで寝てるんだし良いじゃないのよ!!」

加持「ふふん、俺が台所で寝てるのは葛城の部屋に近くて忍びこみやすいから……」

ミサト「あ゛?」ギロッ

加持「…っと、あれだ、ペンペンが添い寝しやすいようにしてるんだ、ペンギンと一緒に寝たいだろ?寝たくない?」

ペンペン「くぁ」プィ

アスカ「…………」

ミサト「…ったく、子供に何言おうとしてんのよ…!!」イライラ

加持「ははは、すまんすまん」

アスカ「………ふん!!」

アスカ「…………」ムスッ

シンジ「アスカ、ミサトさん夜は部屋に誰も入れないようにしてるから加持さんは入れないよ」

アスカ「…あたし知ってるもん、フスマは鍵掛からないでしょ!!」

シンジ「これがあるから開けられないんだよ」

アスカ「なにそれ」

シンジ「つっかえ棒」

アスカ「どう使うのよ」

シンジ「襖のスライドするところに置くと突っ掛かって開かなくなるんだよ」

アスカ「…ふーん?」

加持「…え、葛城ホントにやってるのか?」

ミサト「当たり前でしょ?」

加持「……ちょっとショックだな」

ミサト「誰かさんに襲われたくないですしー当然よねー?」

シンジ(……嘘つきだなミサトさん、素直になれば良いのに)



綾波「葛城一尉、セッティング完了しました」

加持「お、ご苦労さん♪ほら報酬のオレンジジュース」コト

綾波「いただきます」ペコリ

ミサト「……ちょっち待ちなさいよあんた、私はレイじゃなくてあんたに頼んだわよね?」

加持「ん?ああかわってくれるみたいだったから頼んだ」

綾波「………」チュー

ミサト「オイコラ働きなさいよニート!!」

加持「まあまあ、良いだろ別に、な、レイ?」ポンポン

綾波「………」コクリ

ミサト「…調子のんじゃないわよ出てけ馬鹿野郎」ギロッ

シンジ「綾波、ミサトさんの階級は?」

綾波「………曹長」ボソリ

ミサト「」ビクッ

シンジ「ミサトさん、加持さんがなんでしたっけ?」

ミサト「なんでもない」ウルウル

綾波「碇くん、これで良いの?」

シンジ「うん、ありがとう綾波」

加持「……えぐいな」

アスカ「……なんなの一体…」





ミサト「…ごほん、とりあえず話を進めるわよ、レイがセッティングしてくれた機械を使ってシンジくんとアスカにはユニゾンの特訓をして貰います、理由はリツコから聞いてるわよね?」

アスカ「二つあるコアを完全に同時に破壊しなきゃいけないからよね?」

ミサト「そ、だから特訓するのよん♪」

アスカ「…あたしはとにかくこいつ大丈夫なの?」ジト

ミサト「大丈夫じゃないかしら?シンちゃんだし」

アスカ「……まあいいわ、一度やれば分かるでしょ」

シンジ「うん」

…で、初練習後。

[Perfect!!]

ミサト「……一発成功…」

加持「…完全にユニゾンしてたな」

アスカ「…あ、あんたよくついてこれたわね」

シンジ「たいしたことないよ」

アスカ(…こいつに合わせるつもり一切なかったのに)

シンジ(アスカの事ならほぼ完璧に分かるからね、合わせるくらいなら余裕)

レイ「………」

ミサト「…一応何度かやってみて二人とも」

アスカ「う、うん」

シンジ「わかりました」

………

[Perfect!!]

……


[Perfect!!]



[Perfect!!]


ミサト「………」

加持「……凄いな」

レイ「………」

アスカ「…うーん」

シンジ「………」

ミサト「…決めた、作戦決行は明後日!!予定を繰り上げます!!」

加持「…まあ、妥当か」

アスカ「明後日?完璧なら明日で良いじゃないのよ!!」

シンジ「弐号機の修理がそのくらいなんだと思うよ」

ミサト「その通りよ、どんなに急いでもこれはどうにもならないからね」

アスカ「………じゃあ、同じ部屋で寝るってのは」

ミサト「変更無し、当たり前でしょ?」

アスカ「………わかったわよ、期間が短縮されただけマシって思うわよ」


…その日の夜

シンジ(……やっぱりアスカを良い状態に維持するのが一番大変だな…はぁ)

シンジ(…加持さんはとりあえずこれで問題ないかな、加持さんが居ればミサトさんも大丈夫だし…)

シンジ(……綾波も問題ない、今のところはだけど)

シンジ(…………後は、父さん………それとカヲルくんか)

シンジ(………まだ大きなミスはしてない、大丈夫だ、今度は…)

シャッ

アスカ「…あーサッパリした、おふろ良いわよ」スタスタ

シンジ(……頑張らなくちゃな)

アスカ「ねえ聞いてんの?ほら?」ウロウロ

シンジ「………」チラッ

アスカ「ふっふーん」クイッ

シンジ「………」

アスカ「なによじろじろ見てさ、どーしたのよ?」ニヤリ


※ガキエル戦前に加持からシンジのシンクロ率聞いてるので自分がNo.1というプライドはすでに折れてて若干突っつきやすくなっている。



アスカ「お風呂上がりって暑いわよね、はぁ」

シンジ「………」プイ

アスカ「…なによまさか恥ずかしいの?このくらいで?」ニヤニヤ

シンジ「早く服着なよアスカ」

アスカ「……ふーん?」ニヤッ

シンジ(………はぁ…)

アスカ「…ねーシンジ?見せてあげよっか?」

シンジ「下になにか付けてるだろどうせ」

アスカ「むっ…付けてないわよ?」

シンジ「ホントに?」

アスカ「あ、当たり前じゃないの」

シンジ「じゃあ、早く着替えなよアスカ」

アスカ「………」ムカッ

シンジ「………」

アスカ「………ちょっと待ってなさいよ!!覗かないでよね!!」タタタ

シンジ「………はいはい」



シャッ

アスカ「……待たせたわね」

シンジ「ん、別に待ってはないけど」

アスカ「…………で?あんたは見たいの?」

シンジ「うーん、どうだろ?」

アスカ「………」ムカッ

シンジ「お風呂入ってくるね?」スタスタ

アスカ「待ちなさいよ」ガシッ

シンジ「………見せたいの?」

アスカ「違うわよバカ!!」

シンジ「じゃあなんなのさ」

アスカ「あんたのその澄まし顔がムカつくのよ!!」

シンジ「だってアスカ、どっちにしろ怒るからさ」

アスカ「なによそれ、意味わかんない」

シンジ「そのままの意味だけど」

アスカ「…あーめんどくさい!!もう良いわよとにかく見たいの?!見たくないの?!どっちなのよ!!」

シンジ「……じゃあ見たい」

アスカ「よし、そうよねうん当たり前よね、ふっふーん」

シンジ「………で、見ていいの?」

アスカ「はぁ?あんたバカァ!?なんであんたなんかに見せなきゃなんないのよ変態」


シンジ「………はぁ」

アスカ「まああんたが土下座して見せて下さいってお願いするならちょっとは考えるけどー?」

シンジ「そこまでは嫌かな」

アスカ「あら良いの?二度とそんなチャンスないかもしれないのに」

シンジ「…………ふっ……」

アスカ「…だからなんで鼻で笑うのよ」

シンジ「だって強気なのいつも最初だけだったし」

アスカ「…はぁ?」

シンジ「…まあいいか、アスカ、とりあえずこの部屋監視されてるから早く服着なよ」

アスカ「え、うそホントに?何処にカメラが!?」キョロキョロ

シンジ「…お風呂入ろ」テクテク

翌日

トウジ「んー?イインチョやないかい」

ヒカリ「鈴原?それに相田くんに渚くん」

ケンスケ「委員長こんなとこでなにしてんの?」

ヒカリ「惣流さんのお見舞いよ、学校来てなかったでしょ?」

カヲル「へぇ、僕らもシンジくんの様子を見に来たんだけど」

トウジ「あいつら同じマンションなんか」

ケンスケ「エヴァのパイロットだし同じマンションのが都合良いんじゃない?」

カヲル「同じ部屋だったりしてね」

ヒカリ「まさか、男子と女子が一緒に住んでたら大問題よ」ピンポーン

トウジ「…なんでイインチョがミサトさんの部屋のインターホン押すんや」

ヒカリ「え、だってここが惣流さんのマンションでしょ?葛城さんって人が保護者になってるって聞いたもの」

ケンスケ「……それは」

カヲル「まさか、ははは」

シンジアスカ「「はーい」」ヒョコ

ヒカリ「」

トウジ「ほ、ほんまに同じ部屋から出てきよった!!」

ケンスケ「そしてペアルック…またしてもいやーんな感じ!?」

アスカ「違うこれは!?」

シンジ「命令だからね」

カヲル「…その服、もしかして葛城さんの趣味?」

アスカ「え、さあ?」

シンジ(実は加持さんの趣味なんだよなこれ)

カヲル「…なんか、セカンドインパクト前のセンスだね」

アスカ「……否定出来ないわね」

ヒカリ「そんな事より!!不潔よ二人とも!!学校休んで何してたのよ!?」



ヒカリ「なーんだ、それならそうと言ってくれれば良かったのに!!」

アスカ「命令じゃなかったらこんなのと一緒にいないわよ」

トウジ「…つか、お前ら仲良かったんか」

ヒカリ「うん、学校でもよくお話するわよ、ねー?」

アスカ「ねー」

カヲル「それで特訓って?今やってないみたいだけど」

シンジ「もう仕上がってるからね、だらだらしてる」

アスカ「シンジー、おかしな食べたーい」

シンジ「戸棚にポテトチップあるよアスカ」

アスカ「取ってきてよ」

シンジ「うん、みんなは何かいる?」

トウジ「飲み物貰えるかいなセンセ!」

ケンスケ「おれもー」

アスカ「あ、じゃああたしも」

シンジ「わかった、凄い待ってて、加持さーんオーダー!!」

加持「両側りょーかい、すぐ持ってくるな?」


遊んで過ごしまた夜(翌日決戦)

アスカ「あれ?ミサトは?」

シンジ「ミサトさんなら本部だよ、明日決戦だし色々やらなきゃダメ見たい」

アスカ「ふーん?」ゴソゴソ

シンジ「アスカ?」

アスカ「加持さんと寝るから覗かないでよね?」

シンジ「加持さんならペンペンと寝てるよ」

アスカ「…だったら何よ?」

シンジ「アスカはショック受けるから見ない方が良いと思う」

アスカ「なんで?」

シンジ「キャラ崩壊ってレベルじゃないんだよ…」

アスカ「……どういうふうに?」

シンジ「アスカはさ、子供の頃人形とかで遊んでたよね、女の子だし」

アスカ「…………あたしは遊んでないわよ」

シンジ「…ん、そっか」

アスカ「それで、その事が加持さんとどう関係あるのよ?」

シンジ「ペンペンをかわいいかわいいってぎゅーって抱きしめて頬擦りしてるの見た事あるんだよね、あの無精髭面をふにゃふにゃにとろけさせて」

アスカ「……………ウソだ」

シンジ「ホントだよ?どうしても加持さんと寝たいならそれ見るの覚悟して行ってねアスカ」

アスカ「……………」

『アスカちゃんはかわいいでちゅねー』

『アスカちゃんごはんたべましょうねー?』

『アスカちゃーんおねんねしよーねー?』

アスカ「」

『アスカちゃーん』『アスカちゃん』『アースカちゃーん』

アスカ「」ガタガタガタガタガタガタ

シンジ(…ごめんねアスカ、全部ウソなんだけどこうでも言わないと色々ダメになっちゃうから)

アスカ「……もうねる…おやすみ…」ノソノソ

シンジ「うん、おやすみアスカ」

アスカ「……うぅ…」

シンジ(…さじ加減難しいなぁ、今アスカを加持さんのとこに行かせると加持さんがミサトさんに追い出されて死亡フラグ立つしミサトさんとアスカの仲も最悪な状態になるし下手したら僕まで刺されるし、アスカのトラウマ掘り起こすのもヤバいけど正直仕方ないというかなんというか…)

アスカ「………」

シンジ(……作戦開始までに立ち直らせないとヤバいのは同じなんだけどね、あぁめんどくさい…)

……

シンジ「…っ!!」ガバッ



シンジ「……夢、か……クソ…」

アスカ「………ん…」モソッ

シンジ「………アスカ」

アスカ「……マ…マ……」

シンジ「………」ナデナデ

アスカ「…んん……」

シンジ「……ごめんアスカ、なんにも教えてあげられなくて」

…………

…決戦当日早朝

アスカ「………」ムクリ

アスカ「…朝か、最悪…」

シンジ「起きた、アスカ?」

アスカ「………見れば分かるでしょ」

シンジ「うん」

アスカ「ならつまんない事で話掛けないで」

シンジ「…アスカ、そろそろ時間だけど良く聞いて」

アスカ「…なによ」

シンジ「アスカはどうしてエヴァに乗るの?」

アスカ「…はん、そんなの世界中にあたしの事を認めさせる為よ、誰よりも優れてるってね」

シンジ「そっか」

アスカ「そーよ、だからあんたは邪魔なのよね、あたしよりちょっとだけシンクロ率高いからってえらそーにしてさ…!!」

シンジ「シンクロ率だけ高くてもエヴァのパイロットとして上とは決まってないよ」

アスカ「……だからなによ」

シンジ「アスカは強いよ、僕が認める」

アスカ「………」

シンジ「だからさ、今日は頑張ろうよ」

アスカ「……ふん」

シンジ「…………」

アスカ「…ちゃんと合わせなさいよね、バカシンジ」

シンジ「うん、わかってる」

アスカ「……ぐだぐだ言ってても仕方ないのはわかってる、ミスなんてしないよ、絶対にね」

………

イスラフェル甲『…………』

イスラフェル乙『…………』



マヤ「目標、依然動きなし、N2航空爆雷によるダメージを修復している最中の模様」

日向「敵さんの行動開始より早く準備が終わって良かったですね…」

ミサト「そうね、状況は有利だと思いたいわね」

青葉「初号機及び弐号機、スタンバイOKです」

ミサト「…了解よ、シンジくん、アスカ?」

シンジ『はい』

アスカ『ハイハイ』

ミサト「毎度の事だけど、作戦が失敗すれば全てが終わる、気を引き締めてね」

シンジ『了解』

アスカ『こっちも了解よ、あたしの実力見せてやるわ』

ミサト「…それじゃあ、お願いね二人とも」

マヤ「初号機及び弐号機、最終安全装置解除…リフトオフします』

アスカ『シンジ、カウントスタートと同時に最大出力最大戦速、いいわね?』

シンジ『了解、62秒でけりを付ける』

ミサト「…エヴァンゲリオン発進!!」

https://www.youtube.com/watch?v

あれ?

https://www.youtube.com/watch?v

ようつべの動画貼ろうしてもエラーになるお…

エヴァのユニゾンなんだが

まあいいか、今日はねる

http://m.youtube.com/watch?v=P5FAUYC4DvI
これ?

>>410
おおそれだありがてぇ、戦闘はまんまで構わんので貼りたかったんや


マヤ「目標沈黙!!使徒殲滅しました!!」

ミサト「っしゃー!!良くやったわ二人とも!!」

日向「爆発の影響での通信障害、回復します」

弐号機『…………』

初号機『』←犬神家の人々のポーズ

ミサト「………え?」

青葉「…初号機、見事に地面に刺さっています」

ミサト「見れば分かるわよ」

アスカ『………あんた、最後の最後で着地ミスったわね?』

シンジ『………』

アスカ『やだぁーだっさーい!!』

シンジ『…うるさいなぁ』

初号機『』

シンジ(…ごめんね母さん…情けない格好だけどアスカの為だから…)


アスカ『やっぱりダメねあんた、あたしを見なさいよ最後まで完璧よ?ふふん!!』

弐号機『………』ビシッ

シンジ『………』

初号機『』←刺さってる

アスカ『シンクロ率だけが全てじゃないって自ら証明してくれるなんてシンジやっさしー♪やっぱり操縦技能が上な方が頂点よねー』

シンジ『………』

アスカ『ま、型落ちの初号機でこれだけ出来れば上出来よね、あんたは良くやったわ、ダサい色のわりには』ニヤリ

シンジ『母さ…初号機は関係ないだろ!?』

アスカ『だって弐号機のほうがカッコいいもん』

シンジ『そんなのアスカだけかも知れないじゃないか!!どう考えても初号機の方が良いだろ!!』

アスカ『はぁー?あんたバカァ?赤いボディはいつの時代もメインなのよ!!微妙な中間色は黙っなさいよ!!』

シンジ『母さ…ゴホン、初号機をバカにしないでよ!!僕を悪く言うなら我慢するけど初号機バカにしたら許さないからなアスカ!!』

弐号機『………』

初号機『………………』

アスカ『なによバカシンジのくせに!!ナマイキ!!』

シンジ『生意気なのはアスカだろ!?僕の苦労も知らないでさ!!わりとチョロいくせに!!』

ミサト「…………」

青葉「……ぷっw」

日向「……ふふっ…w」

マヤ「仲良いのねあの子たち」クスッ

シンジ『なんだよ!!』

アスカ『なによ!!』

冬月「………また恥をかかせおって…」ハァ

弐号機『うちの娘がバカな事言ってすみません』

初号機『いえいえそんな、娘さんが悪い訳じゃありませんから』



こうか?

………

加持「……」ガサガサ

シンジ「加持さん?なにしてるんです?」

加持「ん、ちょっと内職をな」

シンジ「………加持さん」

加持「部屋からは出てないし良いだろ?」

シンジ「……その、あんまりやらないで欲しいかな」

加持「まさかこれでもダメなのか?おいおいホントに一生働けないのか俺?」

シンジ「……アスカがあんまりいい顔しないんで」

加持「…そうは言ってもな、最低限の自由は欲しいんだよ俺も、酒呑むくらいの自由は」

シンジ「加持さん貯金は?」

加持「葛城に全部渡したよ、大した金額じゃなかったけどな」

シンジ「それで酒呑むなって言われたんですか?」

加持「………ま、葛城の尻になら敷かれても良いかなってな」

シンジ「……そうですか」

ゲンドウ「…………」スタスタ

綾波「………」スタスタ

ゲンドウ「…レイ、最近調子はどうだ?」スタスタ

綾波「問題ありません」スタスタ

ゲンドウ「そうか、学校はどうだ?」スタスタ

シンジ「普通だよ父さん」ヒョコ

ゲンドウ「」ビクッ

綾波「碇くん?」

シンジ「綾波お疲れ様」

綾波「ええ、碇くんも」

ゲンドウ「…なんの用だ」

シンジ「父さん、これから暇?ちょっと話があるんだけど」

ゲンドウ「…これから視察が…」

シンジ「綾波は?」

綾波「これから碇司令と食事の予定」

シンジ「……」チラッ

ゲンドウ「…………」フイッ

シンジ「父さん、これから暇?ちょっと話があるんだけど?」

ゲンドウ「……良いだろう、私もお前には色々聞かねばならん」

シンジ「うん」

ゲンドウ「…レイ、食事はまた後でだ」

綾波「わかりました」

シンジ「綾波、良かったらミサトさん家においでよ、今日は加持さんがカレー作るって言ってたから」

綾波「…うん、わかった」コクリ



ゲンドウ「…それで、話とはなんだ」

シンジ「明日使徒来るから打ち合わせだよ父さん」

ゲンドウ「なんだと?何故分かる」

シンジ「薄々気付いてるんでしょ?」

ゲンドウ「………我々のシナリオの結末を知っているのかシンジ」

シンジ「嫌というほどね」

ゲンドウ「…お前の目的は?」

シンジ「父さんを殺して、二度と母さんに会えなくする事」

ゲンドウ「…っ!!」

シンジ「嘘だよ、無駄だし嫌な気分になるだけだし」

ゲンドウ「……お前は何者だ、答えろ」

シンジ「それを知ったってリリンには何も出来ないよ、アダムも僕が押さえてる、既にゼーレの老人達や父さんのシナリオは書き換えられてる、残念だったね」

ゲンドウ「…………」

ゲンドウ「…ならばお前の望みは」

シンジ「終わらない運命の環を断ち切る事」

ゲンドウ「……………シンジ」

シンジ「父さん達は僕らをこう呼ぶよね、運命を仕組まれた子供って」

ゲンドウ「………」

シンジ「…逆だよ、僕を含めた全ての生命体はその運命を仕組まれた存在なんだ、だから…」


シンジ「だから断ち切って、終わらない運命を改変する、運命を仕組んでやるんだよ、僕の手で」

シンジ「だから、協力してもらうよ父さん」


ゲンドウ「…………」

今日はおわり、あでゅー

翌日

マトリエル『…………』ノシノシ




アスカ「…うそ、ホントに来た!!学校早退させられて大量の電池と一緒に地上待機なんてわけわかんないと思ったのにホントに来た!?」

弐号機『………』

マトリエル『………』ピタリ

アスカ「ミサトー?戦闘開始で構わないのよね?バカシンジもファーストも居ないけど!!」





………………


アスカ「………通信出来ない、ホントに停電してるんだ…………」

マトリエル『………』ジー

マトリエル『…………』ジー

アスカ「…なに見てんのよ気持ち悪い!!」

弐号機『………』ジャコッ!!

ダダダダダダダダダダダダダッッ!!

マトリエル『!!』

アスカ「………なにこいつおもしろいくらいにライフルが貫通するわね」

弐号機『………』カチッカチッ

アスカ「…弾切れか」

マトリエル『』グッタリ

アスカ「………………弱っ…」

弐号機『………』


ネルフ司令室

ゲンドウ「………外の戦闘状況は確認出来るか?」

青葉「電源が復旧しないと無理ですね、第三新東京市の全ての観測機器が動いてませんから」

マヤ「オール電化も考え物って感じですね」

リツコ「地下にあるんだし仕方ないわよ、だいたいこのような事態そのものが完全に想定外だった訳だし」

青葉「慢心するべからず、まさにそんな感じですね、今後は対策を施さないと」

リツコ「………そうね」

リツコ(……的確な使徒の出現予告、ネルフ本部への第三者からの攻撃情報……それら全て、碇司令が直々に手に入れたモノ……何か、常人では思いも寄らないファクターが存在するというの?)

ゲンドウ「…………」

リツコ(………まさか、シンジくんかしら?)

青葉「そういえば日向のやつどこ行ったんだ?」

マヤ「さあ、非番だったし街じゃないかしら?」

青葉「…羨ましいな、こんな蒸し風呂みたいな所に居なくて良いとは」

マヤ「そうね…ホントやんなっちゃう…司令と副司令は流石って感じね、この暑さでも動じてないもの」

冬月「ぬるいな」

ゲンドウ「ああ」

ネルフ本部、エレベーター内部

ミサト「………かれこれここに閉じ込められて数時間、動く気配は無し」

ミサト「……………………」





ミサト「…………」



ガンガンガンガンッッ!!

ミサト「ちょっとぉ!?ホントになんなよぉ!?開けて出して閉じ込めないで!?いつまでこのままなのよぉ!!?」ウルウル

ミサト「だいたいここって正、副、予備 の3系統の電源あるんでしょぉ!?なんで停電なんかすんのよぉ!?」グシグシ

ミサト「あっ」ブルッ

ミサト「………もぉむり…漏れちゃう……」モジモジ



ミサト「…出して…ホントにだして…はぅ……も、漏れちゃ……」ポロポロ

ミサト「……あぅぅ…」プルプル

ミサト「…………………」









ミサト「」プチン


ミサト「……もういいや、誰も居ないもんね、仕方ないわよ、うん」ゴソゴソ

※ペットボトル(500ml)

ミサト「大丈夫大丈夫、ほんの1、2分だもんね、平気平気誰も居ないから」モゾモゾ

ミサト「そうよ、これは仕方ない事なのよ、漏らすより何百倍もマシなのよ、決して人としての尊厳を壊す行いじゃないのよ、ええ」スッ

ミサト「……んっ」

ガクンッッ!!

ミサト「!?」ビクッ

ゥゥゥゥゥ…

ミサト「え?え?直った?え?やっ!?」


ミサト「やっ、だめっ…もうとまらないのに、あ、やっ?!」


チーン


リツコ「…………」

マヤ「………」

ミサト「」ビチャ

リツコ「…なにしてるのミサト」

ミサト「…ふぇぇ」ウルウル

マヤ「……不潔」


…ミサトのマンション

シンジ「お帰りアスカ」

アスカ「…ただいま…ってあんた、本部来ないでそのまま帰って来てたの?」

シンジ「うん」

アスカ「あんたねぇ、使徒来てたのわかってたでしょ!?」

シンジ「アスカ一人で大丈夫だと思ったからね」

アスカ「…ん、まあ確かに大丈夫だったけどさ」

……ネルフ本部の何処か

綾波「………」キョロキョロ



綾波「………」


綾波「……知らない道」スタスタ


綾波「……私も知らない道」

綾波「……迷ったの、私?」



綾波「詳しい筈なのに、どうして」キョロキョロ


綾波「…電力は復旧した筈なのに、行けない所が多すぎでダメ、帰れない」

綾波「……どうすれば良いの?」

昨日あと予告だけだったのに寝落ちしてしまった

予 告

テーンテテーテテーテテテテーテテーテーンテテーテテー♪

友人からの白い眼差し、ヒモと化した元恋人、三十路前でまさかのお漏らし、それら全てから逃げ出して引きこもるミサト

上司からすら「問題無い、代わりはいくらでも居る」と見放されて、無職への扉が開く

だが、そんな出来事ですら迫りくる最大級の使徒の前では些細な出来事だった

次回「奇跡の価値は」

この次もっ!!サービスサービスっ!!(テーテン♪)


加持「……おーい、葛城ー」コンコン

「…………」

加持「……お前、無断欠勤三日目だぞ、良いのか?」

「……うっさい、れてけばかぁ…」

加持「………おい」

ガラッ

ミサト「らにぉ、はいってこにゃいれよー…ひっく…」

加持「…お前、酒呑んでどうすんだよ仕事は?」

ミサト「うっしゃいうっしゃいうっしゃいうっしゃい!!もぉやだやめてやる!!かわりにあんたがはたらけ!!」ポカポカ

加持「あーあー、もう良い歳なんだしだだこねるなよ?ほら、酔い止め飲んで」

ミサト「ふぇぇ」ウルウル

加持「いい女ってのは乱れっぱなしにはならないもんだぞ?葛城は違うのか?」

ミサト「………うー…なにいってんのよばーか…」プイッ

加持「ほら、葛城にはやらなくちゃならない事、あるんだろネルフに?なら、そら!!」グイッ

ミサト「ぶー」グダー




シンジ「…………」

アスカ「…ミサトも大概よねぇ、いらないんじゃないの?ネルフに」

シンジ「そんな事ないよ」

アスカ「…なに、庇うの?あのへべれけになってる物を」

シンジ「庇うとかじゃないけど」

アスカ「ま、どっちでも良いけど」

第七話



の価値は

ネルフ本部

リツコ「状況は?」

日向「2時間前に衛星起動上に出現した使徒は現在電波妨害により正確な位置は不明」

リツコ「……参ったわね、司令と副司令…ついでに葛城一尉も居ないのに」

青葉「あれ?葛城さん昇進したのでは?」

リツコ「無断欠勤する馬鹿が昇進なんて出来ると思う?」

マヤ「………」

日向「葛城さん…どうしちゃったんだろ」

リツコ「………」

マヤ「………」


シンジ「えっほえっほ!!」タタタッ

綾波「…えっほえっほ」タタタッ

ミサト「はーなぁーしーなーさーいぃぃー!!」ジタバタ

リツコ「え、なにアンタたち?」

日向「…葛城さんが簀巻きにされて担がれてる」

アスカ「………シンジってやっぱりなんかヘン、それに付き合うファーストもだけど」

シンジ「よいしょ」ポイ

綾波「ここで良いの?碇くん」ポイ

ミサト「ぐぇ」ビタン

シンジ「うん、ありがとう綾波、重かったでしょ」

ミサト「」グサッ

綾波「ええ」コクリ

ミサト「」ドスッ

アスカ「ひどい」

リツコ「……ミサト、いったいなんなのこれ?」

ミサト「ふぇぇ…」ウルウル

ミサト「ひぐっ……わたしかえるぅ…」モソモソ

リツコ「待ちなさい葛城一尉」

ミサト「……あによ」グスッ

日向「使徒出現ですよ、現在衛星軌道上でここを狙ってます」

ミサト「……っ!!」ピクッ

シンジ「ミサトさん、仕事ですよ」

ミサト「……ごめん、ちょっちこれ、外して?」

綾波「はい」シュル

リツコ「…マヤ、詳しい説明してあげて」

マヤ「はい、わかりました」

………


説明後

マヤ「以上です」

ミサト「…なるほど、ATフィールドを利用した超質量の爆弾ってわけね」

日向「第一射は太平洋に、そして第二射がここ、第三射は第三新東京市から南方約500km地点へ、どんどん近くなってますね」

リツコ「誤差修正しながら確実にここを狙い撃つつもりね」

ミサト「…次は来るわね、間違いなく本体がここに」

マヤ「…計算終わりました、このエリア内の何処に落ちてもジオフロントごとこの本部を吹き飛ばせる模様です」

アスカ「……なにこれ、こんなのどうやって倒すのよ?」

シンジ「……ミサトさん、作戦は」

ミサト「…………」



………

アスカ「えぇ!?手で受け止める!?」

ミサト「ええ、そうよ」

アスカ「成功確率は!?」

ミサト「神のみぞ知るって所かしら」

リツコ「………」チラッ

シンジ「………」

ミサト「………だってそのぐらいしか思い付かないし、どうせ私いらないでしょ…」ジワッ

リツコ「…ミサト、無茶苦茶な作戦を立てるくらいなら本当にいらないわよ?よく考えて」

ミサト「…うぐ…」

シンジ「リツコさん、良いんですこれで、多分これがベストですから」

リツコ「……そう、貴方がそういうならそうなのかも知れないわね」

シンジ「…………」

アスカ「え、ホントにやるの?」

リツコ「エヴァの配置は?落下予想エリアが広くて三機では到底カバー出来ないけど」

ミサト「……えっと、初号機がここ、弐号機がこっち、零号機がこのへんかしら」

リツコ「…………根拠は?」

ミサト「女の勘」

リツコ「葛城一尉!!」クワッ

ミサト「はぅ、だ、だって二次的データなんか役立たないし…」

シンジ「ミサトさん、これでOKなんですね?」

ミサト「OKかどうかわかんないけどビビってきたわ」

シンジ「分かりました、これで行きます」

アスカ「え、本気?」

リツコ「…………」

シンジ「あとは現場でなんとかなるんじゃないですか?多分」

ミサト「……シンジくん」

リツコ「…………」

………

日向「……!!目標、光学センサーで確認!!距離およそ15000!!」


サハクィエル『………』

ミサト「…来たわね、エヴァ全機スタート位置へ」


シンジ綾波アスカ『『『了解』』』

ミサト「……では、作戦開始…!!」

シンジ「…スタート!!」

初号機『……』ダンッ!!

アスカ「………やるしかないか!!」

弐号機『………』ダダッ!!

綾波「…行きます」

零号機『………』グオッ!!


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!

サハクィエル『………』



☆省略☆

ミサト「勝った」

シンジ「はい」


https://www.youtube.com/watch?v


何故だ、何故貼れない

https://www.youtube.com/watch?v

まあ、いいか、サハクィエルさんとの戦い程度貴様らならば脳内再生余裕だろう


マヤ「目標沈黙!!」

ミサト「っしゃあ!!」

リツコ(………決定的ね、勝率なんて0.000001%よ?それを掴み取るなんて普通はあり得ない)




リツコ(……ミサトに何かある訳ではないわね、やはり…シンジくんだわ、わざわざ勝率の低い作戦を強引に承諾していたのもなにか知っているから)


シンジ「…………ふぅ、なんとかなった」

アスカ「今回はちょっとヒヤヒヤしたわ、流石に」

綾波「でも、生きてる、私達も、他の人も」

アスカ「…そうね」

シンジ「ミサトさんのおかげだよ、あの人ギャンブルとかでも勘のみで億万長者になれるような人だから」

アスカ「なにそれ」

綾波「……?」

シンジ「あとはコンビニのクジとか引かせると一番良いの必ず引く、パチンコ行かせると夜までにその月の月給分稼いで来たり」

アスカ「なにそれ」

綾波「碇くん、例えが良くわからない」


………

リツコ「…シンジ君、ちょっと良いかしら?」

シンジ「はい?」

リツコ「……率直に言うわ、貴方…未来を知ってるわね?」

シンジ「……どうしてそう思うんですか?」

リツコ「貴方は私達、ネルフとエヴァを常に誘導している節がある、違うかしら?」

シンジ「はい、合ってますよ」

リツコ「…っ!!」

シンジ「そうでもしないと何も変わらないですから」

リツコ「……一体どんな方法で未来を知るのかしら?」

シンジ「ただの暗記ですよ、勉強だって繰り返して覚えるでしょ?」

リツコ「…成る程ね、だからミサトの無茶な作戦を聞き入れたの」

シンジ「はい、ミサトさん抜きじゃあ一度も倒せた事ない使徒でしたから」

リツコ「…ミサトの作戦採用時の勝率は?」

シンジ「……そうだな…だいたい7割弱っての所めすね」

リツコ「………どんな勘と強運なのよミサト」

シンジ「セカンドインパクトでも死なない程度の悪運ですね」

リツコ「……それは、凄まじいわね」

ねる

ばいばいきんノシ

最後のシンジのセリフミス

シンジ「セカンドインパクトの爆心地に居ても死なない程度の悪運ですね」

↑こっちで

リツコ「それでシンジ君、貴方はこの先何を行うつもり?貴方や私達、この世界の行く末は貴方の望む世界ではないのでしょう?」

シンジ「ええ、その通りです」

リツコ「……人は滅ぶの?」

シンジ「滅びとはちょっと違うんじゃないかな…ヒトと言う種の結末ではあるでしょうけど」

リツコ「………そう、つまりは委員会の望むものが待っているのね、私達には」

シンジ「だとしたら、どうします?」

リツコ「…………」

…南極

冬月「…ここがセカンドインパクトの中心、全ての始まりの地か」

ゲンドウ「ああ」

冬月「…こうして科学技術に守られねば人は立ち入る事も出来んとはな」

ゲンドウ「科学は人の力だよ」

冬月「生物が生きていけぬ死の世界、か…」

ゲンドウ「だが、罪が浄化された穢れの無い世界でもある」

冬月「……私は穢れていても人に溢れた世界を望むよ」


ゲンドウ「…………」

冬月(…ロンギヌスの槍か、果たしてこれのもたらす事象はどんな物なのだろうな…)

ゲンドウ「……どうやら第10の使徒を殲滅出来たようだな」

冬月「ふむ、通信が正常に戻っている所をみるとそのようだな」

ゲンドウ「本部に繋げ」

ネルフ職員「了解です」

冬月「たまには息子に労いの言葉でもかけてやったらどうだ?」

ゲンドウ「………………ああ」


ゲンドウ「私だ、報告を聞こう」

『碇司令…使徒との戦闘のさい、私の独断により初号機を損壊させてしまいました、申し訳ございません』

ゲンドウ「構わん、使徒殲滅が我々の目的なのだ、多少の損害ならば気に病む必要などない」

『……はっ、ありがとうございます』

ゲンドウ「……ところで初号機パイロットはいるか?」

『はい、近くに』

ゲンドウ「………………変わってくれ」

『はい、少々お待ち下さい』

ゲンドウ「…………」ウロウロ

冬月「落ち着け」

ゲンドウ「…なんと言えば良い、冬月」

冬月「…この男は…」

ゲンドウ「協力すると言った手前無視も出来んのだ…」

冬月「………父親ならばそのくらい自分で考えたらどうだ?」

ゲンドウ「…………」ソワソワ

冬月「…………よくやったな、とでも言えばよかろう」

ゲンドウ「……ああ」

『…父さん、なに?』

ゲンドウ「…話は葛城三佐から聞いた……………………………よくやったな、シンジ」

冬月「…世話の掛かる男だ」

『おだててもアダm…ゴホン、例の物は渡さないよ父さん?』

ゲンドウ「…………」

『ああそれと父さん』

ゲンドウ「………なんだ」

『ミサトさんの階級、聞き間違いじゃないよね?』

ゲンドウ「………ああ」

『ミサトさーん!!昇進ですって!!良かったでs…』ブツッ

ゲンドウ「おい、シンジ」

ゲンドウ「…もしもし?」

ゲンドウ「…………」

『』ツー、ツー…

ゲンドウ「おい冬月、ダメだったぞふざけるな貴様」

冬月「…他人のせいにするな馬鹿者め」

………

シンジ「僕ネギ味噌で」

アスカ「あたしチャーシュー麺油多め!!」

綾波「私、豚骨ラーメンチャーシュー抜きで」

ミサト「ホントにラーメンで良かったのあんた達?」

アスカ「給料日前のクセに大口叩かれてもねぇ?」

ミサト「お金なら平気よ?子供はそんな心配しないの」

アスカ「ふーん?まあでもファーストが肉嫌いって言うし、ラーメンなら来るっていっているから良いんじゃないの?」

シンジ「ミサトさん、加持さんのお金使い込んじゃダメですよ?」

ミサト「なんで加持の奴からお金預かってるの知ってんのシンジ君」

シンジ「本人から聞きましたし」

ミサト「……あの野郎」

アスカ「え…ミサト、加持さんからお金せびったの?」

ミサト「…人聞き悪いわねぇ、勝手に渡して来たのよ、迷惑料だって!!」

シンジ「加持さんの貯金ってかなりの額ですよね?」

ミサト「………あいつ、そういうの良いからちゃんとして欲しいのに、まったく…」

アスカ「で、使ってんの?」

ミサト「まさか、手付かずでそのままにしてるわよ」

シンジ「結婚資金としての備蓄ですか?」

ミサト「ぶふぉっ!?」

アスカ「…………」

綾波「………」フキフキ

シンジ「ああもう、いきなり吹き出すから綾波に被害が…」

ミサト「ないから!!あいつだけはないから!!」

シンジ「お似合いなのに」

アスカ「…………」

綾波「おしぼりください」

店主「はいよ!!」

予 告

テーンテテーテテーテテテテーテテーテーンテテーテテー♪

ネルフ本部へと侵入した使徒に対しエヴァ抜きで戦うネルフ、だが丸々はしょられるリツコの活躍、MAGIの出番

イロウル『』

そして、続く第十二使徒すら割愛。

シンジ「三機で影かこんでフィールド全開、それで倒せますから」

レリエル『』

次回「新たなる適格者」

この次もサービスサービス!!(テーテン♪)

寝る、あばよぉーとっつぁん

リツコ「」
MAGI「」

リツコ「……報告は以上です」

冬月「エヴァ3号機、及び4号機…まさかS2機関搭載型として完成するとはな」

ゲンドウ「………」

リツコ「……初号機パイロット、シンジ君からS2機関運用の注意事項を聞けた事が大きいですね」

冬月「……底が知れんな、少々危険ではないかね?」

リツコ「…それは、エヴァ3号機と4号機の事ですか?それともシンジ君の事で?」

冬月「両方だよ、我々には過ぎた力かもしれんぞ?」

ゲンドウ「危険は承知だ、今更後戻りなど出来ん」

リツコ「………」

…………

…時は少し遡り、第十使徒殲滅の翌日

シンジ「リツコさん、これ」

リツコ「…この書類は?」

シンジ「S2機関の運用マニュアルです」

リツコ「え?」キョトン

シンジ「ドイツの第二支部で4号機、アメリカでは3号機が建造中でしたよね?」

リツコ「……ええ、そうよ」

シンジ「そして、僕が倒した第四使徒のもの、アスカが倒した第六使徒のS2機関を実装させて、後日運用実験をすると」

リツコ「……その通りよ、既にS2機関の取り付けは完了、後は実験までの時間で細かな調整をする所までいっているわ」

シンジ「そのまま運用しようとしたら大事故が起きますよ」

リツコ「……貴方が言うならそうなのよね…何が問題なのかは?」

シンジ「そのマニュアルに記載されてますよ」

リツコ「……このマニュアル、何処で入手したの?」

シンジ「暗記した内容をPCのテキストで書き込みして印刷したんですけど」

リツコ「…あり得ないわ、どれだけ難解な物だと思ってるの」

シンジ「実際大変でしたよ?そのマニュアルを形にする為に軽く二十回はリツコさんとかマヤさんと勉強と研究漬けになりましたもん」

リツコ「…二十回?」

シンジ「はい、一回ごとにリツコさん達に説明しなきゃならないし苦労しましたよ」

リツコ「……無茶苦茶だわ」

……現在

リツコ(……シンジ君か、確かに底が知れないわね)

ゲンドウ「……3号機、及び4号機もこのネルフ本部での運用が決定している、赤木博士……パイロットは選定出来るか?」

リツコ「…現時点でパイロットとして起用可能な者は二名おりますが」

ゲンドウ「ならばマルドゥック機関を通して必要な手続きを済ませてくれ」

冬月「……委員会がよく五機ものエヴァの運用を許したものだな」

ゲンドウ「…連中も焦っているのだろう、既に例の計画のシナリオからは大きく逸脱している」

冬月「……たった一人を除き、誰にも予測出来ぬレールへと乗ってしまったと言う訳か」

ゲンドウ「なに、連中のシナリオから離れようと我々の目的は変わらない、問題など無い」

冬月「…ならば良いがな」


……

カヲル「ん、当たりだ」

トウジ「お?ええのぉツイとるやんけ」

シンジ「良かったねカヲルくん」

カヲル「明日の買い食い代が浮いたかな?」

トウジ「なんや、今交換すればええやないかい」

カヲル「今日はもういいよ、楽しみはとっておくタイプだからね、僕は」

トウジ「要らんのならワシによこせ渚!!」

カヲル「…いらないとは言ってないよ?」

シンジ「トウジは当たらなかった?」

トウジ「ハズレや」

シンジ「ふーん、残念だったね」


ケンスケ「………」

シンジ「…ケンスケ?」

トウジ「なんや?ケンスケ調子でも悪いんかい」

ケンスケ「…いや、ちょっと考え事」

カヲル「悩み事かな?」

ケンスケ「……まあ、そうかも」

シンジ「………」

ケンスケ「…なあ碇、新型のエヴァ、ここに来るって本当か?」

トウジ「新型ぁ?なんやまだ作っとんのか」

シンジ「………」

ケンスケ「パイロットって…もう決まってるのか?」

シンジ「……どうだろ?」

ケンスケ「はぁ…俺に乗らせてくれないかなぁ」

トウジ「そんな事でなやんどんのかい…アホらしいの」

カヲル「気持ちは少し分かるけど…なりたくてなれるものじゃないんじゃないかな?そうだろシンジくん?」

シンジ「…まあ、そうだね…僕も最初は乗りたくて乗った訳じゃないし」

ケンスケ「俺は半端な気持ちで乗りたいって思ってる訳じゃないぞ!!本気でパイロットになりたいんだよ!!」

シンジ「ケンスケ」

ケンスケ「…なんだよ?」

シンジ「憧れだけが動機じゃ、例えパイロットになっても辛い目に合うだけだよ、諦めて」

ケンスケ「…なんだよそれ、なんで碇がそんな事言うんだよ」

シンジ「僕だから言うんだよ、エヴァに乗っていても良かった事なんて一つも無いから」

ケンスケ「…………」


ケンスケ「…そんなの碇だけかもしれないだろ、綾波はよくわかんないけど惣流は喜んで乗ってるっぽいじゃないか」

シンジ「綾波もアスカもエヴァがあるから辛い目に合ってる、傍目にはわからないだろうけど」

ケンスケ「……別に少しぐらい辛くたって良いだろ、乗れるってだけで幸運なのに」

シンジ「ケンスケにはわからないよ」

ケンスケ「………もういい、お前に聞いたのが間違いだった」スタスタ

シンジ「…………」

トウジ「…先行ってもうたな、良かったんかいなセンセ?」

シンジ「……良くはないかな」

カヲル「ならどうしてあんな事を?シンジくんらしくなかった気がするけど」

シンジ「悪気は無いのは分かるけど、考えがあまりにも甘いから」

トウジ「…なんや、シンジ怒っとるのか?」

シンジ「怒ってなんかないよ」

トウジ「…怒っとるやん」

カヲル「やめなよ、シンジくんは僕らにはわからない苦労とか色々あるんだろうから」

シンジ「………」

………

シンジ「リツコさん、エヴァ3号機と4号機ってどうなりました?」

リツコ「現在両機ともこちらへ輸送中よ、数日後には松代の実験場で起動テストが出来るわね」

シンジ「パイロットは?」

リツコ「………フォースチルドレンは既に本部に到着しているわ」

シンジ「ん?既に?」

リツコ「ええ、直接会った方が話は早いわね、入って」

シンジ「え?」

マリ「はーい、こんにちは♪」

リツコ「紹介するわ、先日四人目の適格者として認定されたフォースチルドレン、真希波・マリ・イラストリアスよ」

マリ「よろしく、にゃ♪」

シンジ「誰だてめぇ」

第八話




る 適格者

シンジ「ホントに誰だよ」

マリ「え?初対面だしわからくても普通じゃない?」

シンジ「初対面なのが大問題なんだよホント誰だよ」

マリ「そんな事言われてもにゃ?」

リツコ「……初対面、なの?」

シンジ「はい」

リツコ「どういう事かしら?」

シンジ「とりあえず聞きますよ?どっから連れて来たんですかこのメガネ」

マリ「ちゃんとマリって呼んで欲しいんだけど?」

シンジ「ごめん黙ってて、というか話するからどっか行ってて」

マリ「えー」

リツコ「マリ、悪いけれど退室していて、お願い」

マリ「…はーい」


シンジ「……それで、どこから連れて来たんですか」

リツコ「海外よ、シンジ君の学校以外にも候補者を集めた学校施設があるのは知っているでしょう?」

シンジ「ほぼお飾りじゃなかったでしたっけ?それ」

リツコ「メインがこの第三新東京市にあるというだけよ、使徒との戦闘などで候補者が全員死亡したという事態も考えられるのだから世界各地に同じ目的の施設は複数あるべきでしょう?」

シンジ「……それはそうですけど」

リツコ「アスカだって初等部まではそういった目的の学校へ通っていたし、そう考えれば不可解では無いはずよ?」

シンジ「……てっきりトウジかケンスケになると思ってたのに、予想外だ」

シンジ「…せっかくケンスケのモチベーション上げるのに色々言っといたのに…」

リツコ「…ケンスケ?ああ…シンジ君の友達の…彼も最終候補にはリストアップされていたわよ、鈴原トウジくんもだけれど」

シンジ「それでなんであの娘なんです?」

リツコ「単純に適性が彼女の方が上だと判断したからよ、他意はないわ」

シンジ「………そうですか」

リツコ「…それと、4号機のパイロットとなるフィフスチルドレンなのだけれど」

シンジ「そっちは変わる事なんてないはずです」

シンジ「…カヲルくんですよね?」

リツコ「…ええ、そうよ」

てことはQの流れになるのか

リツコ「予定としては3日後に起動テストを行うわ」

シンジ「……ちょっと待って下さい、まだ準備が終わってません」

リツコ「準備?」

シンジ「はい、これ追加のマニュアルです」

リツコ「……なんの書類かしら?」

シンジ「ダミーシステムのバージョンアップ概要と調整マニュアルです」

リツコ「……ダミーシステムまで」

シンジ「起動テストはダミーシステムでやって下さいね、パイロットとのシンクロテストはそれ次第って事で」

数日後、松代

ミサト「S2機関搭載型のエヴァにダミーシステムでの起動実験、更にそれが2機か、不安になる内容ね」

リツコ「準備は万端よ、心配しなくて良いわ」

3号機『………』

4号機『………』

シンジ「………」

初号機『………』

ミサト「……初号機の配置、この場所とエヴァを隔てるようにしてるように見えるのよね」

リツコ「…そうね」

シンジ(………どっちにくる?)

リツコ「……時間ね、エヴァ3号機から実験開始、ダミーシステム起動させて」

「エヴァ3号機、起動実験を開始」

「ダミープラグとの接続開始……システムオールグリーン、問題無し」

リツコ「…よし、エヴァ3号機起動」

「了解、エヴァンゲリオン3号機、起動します」

ミサト「………」

3号機『…………』カッ

シンジ「………」

リツコ「……問題は?」

「今のところ何も、全て正常値です」

リツコ「……成功、か」

3号機『……ッッ』ギンッ!!

「っ!?ダミーシステムに異常発生、3号機への命令系統が拒否されています!!修正不能!!」

「3号機のシグナルパターンが変化!!パターンオレンジから青!!」

リツコ「なんですって!?」

ミサト「まさか、使徒!?」

バルディエル『ヴォォォッッ!!』

シンジ「ATフィールド全開!!」

初号機『………!!』キィィィィン!!

┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛ォォォ ッッ!!

ミサト「シンジくん!!」

リツコ「っ…!!初号機のATフィールドで爆発を防いでくれた!?」

シンジ「ミサトさん!!無事なら早く避難を!!」

ミサト「…!!わかったわ、頑張ってねシンジくん!!」

バルディエル『……ォォォ…』

リツコ「…まさか、使徒に乗っ取られるなんて」

ミサト「リツコ!!早く避難するわよ!!」

リツコ「え、ええ…」

シンジ「…さてと」

バルディエル『………ヴォォォ…』

シンジ「……再運用出来るぐらいに加減して倒すつもりだったけど、パイロットに不確定な要素が出たし…」クン

初号機『………っ…』ブンッ!!

バルディエル『』ぐしゃ

ミサト「総員退避急いで………って…あれ?」

シンジ「踵落とし、あっ、でもS2機関搭載してるから自己再生するんだ確か…なら!!」ブワッ

初号機『………』グッ

バルディエル『…ヴォ…』グラリ

シンジ「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ
オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァッ!!!!」

初号機『ヴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!』┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛ォォッ!!!!

肉片『』ぐしゃあっ

シンジ「ふぅ…」スッキリ

初号機『………』バーン!!

シンジ「あ、S2機関は潰しとかないと」

初号機『………』プチン

挽き肉『』ベチャ

ミサト「」

リツコ「」

マリ「私のエヴァ…」ガーン

ミサト「」

リツコ「」

シンジ「ミサトさーん!!リツコさーん!!無事ですかー?」

ミサト「あ、はい無事です」ガタガタ

リツコ「…ほ、北●百烈拳?」

シンジ「え?いやどっちかというとスター●ラチナのイメージで習得したんですけど」

リツコ「どっちにしろ非科学的な動きよ!?エヴァの総重量どのくらいだと思っているの!?無茶苦茶だわ!!」

シンジ「ちょっとコツ掴んで修行すれば出来ますって」

ミサト「……そのうちカメ●メ波も打ちそうね」

シンジ「ATフィールドを応用してそれっぽいものなら撃てますよ?前第五使徒に使ったやつに貫通力持たせるだけだし」

ミサト「……シンジくん一人で世界が滅ぼせる気がしてきた」

リツコ「…同感だわ」

……後日

「4号機とのシンクロ、安定…実験成功です」

カヲル「…………」

4号機『…………』

カヲル「…これが、エヴァの中、シンジくんが居る場所か」

リツコ「…実験は終了よ、上がって良いわ」

カヲル「…はい」

マリ「あの、私は?」

シンジ「帰っていいよ?乗るものないからいらないし」

マリ「…え…」

リツコ「……一応予備のパイロットとして在籍はさせるわ、エヴァはないけど」

マリ「…新しいの作ってよ」

ミサト「予算が無いのよ、諦めて」

マリ(´・ω・`)ショボーン




カヲル「………エヴァ、か…」

4号機『………』

カヲル「何故だろうね…初めて乗ったのに懐かしく感じる」

予 告

テーンテテーテテーテテテテーテテーテーンテテーテテー♪

保有するエヴァが4体となり、さらに守りが硬くなったネルフ

だが、それをもってしても太刀打ち出来ぬ最強の使徒の出現に戦慄するのだった

そした、シナリオから外れ始めた世界にシンジは何を思う

ネルフに取り憑くエヴァくれくれお化けとはなんなのか?

次回「男の戦い」

この次もサービスするわよんっ!!(テーテン♪)

ねる、ふっ…(ドヤ顔)


アスカ「…あーあ、使徒が出たってのに出番すらなかったなんて屈辱だわホント!!」スタスタ

綾波「………」スタスタ

アスカ「あんたはそう思わないわけ?」スタスタ

綾波「別に」スタスタ

アスカ「つまんない奴ね、ホント」スタスタ

綾波「…………」

アスカ「次の奴はあたしが倒してやるわ、絶対に、バカシンジなんかにいい顔されたくないんだから」

シンジ「今回はたまたまだよアスカ、実験に同伴してたのが僕ってだけなんだから」ヒョコ

アスカ「ひぅ?!」ビクッ

綾波「碇くん」

シンジ「ごめん、驚かせちゃった?」

綾波「大丈夫」フルフル

アスカ「…相変わらずいきなり出てくるわね」

シンジ「ごめんアスカ、ちょっと助けて欲しくて」

アスカ「助け?なによいきなり」

綾波「………?」

シンジ「……しつこくて困ってるんだ、なんとかならないかな、あれ」

マリ「みっけ!!まだ話終わってないのに逃げないでよ!!」

アスカ「……あれって確か」

綾波「フォース、4番目の子」

シンジ「…じゃ、あとよろしく」タタタ

アスカ「え?ちょっとバカシンジ!!」

綾波「………?」

マリ「わんこ君は逃げたか、まーいっか♪」

アスカ「……なに?」

綾波「…………」

マリ「エヴァちょーだい」

アスカ「はぁ?」

マリ「私どうしてもエヴァ乗りたいの、だからちょーだい?」

綾波「………」

マリ「だめ?」キョトン

アスカ「なにいってんのこいつ?」

綾波「さあ」

マリ「私のエヴァさ、使徒として処理されちゃったじゃん?だから私の乗るエヴァないのよね」

アスカ「あっそう、だから?」

マリ「ちょーだい?」

アスカ「ふざけんな」

マリ「ふざけてないよ?」

アスカ「ふざけてるわよ、なんであたしの弐号機をあんたなんかに渡さなきゃならないのよ!!」

マリ「む、そこは譲りあいの精神ってことでね?」

アスカ「お断り!!」

マリ「けち」

アスカ「そういう問題じゃないっての!!」

マリ「だってさぁ、司令に新しいエヴァ作ってってお願いしたら他のパイロットに貸して貰えって」

アスカ「無理、あたしは絶対イヤ、他当たって」

マリ「ぶー」

アスカ「……」イラッ

綾波「………」

マリ「じゃあ弐号機は一旦諦めるとして、零号機ちょーだい?」

綾波「どうして?」

マリ「私が乗りたいから♪」

綾波「エヴァに乗ってどうするの?」

マリ「…理由なんていらないよ、エヴァに乗る為に適格者としてここにいるのに乗らない方が不自然じゃないかにゃ?」

綾波「そう」

マリ「じゃあ、ちょーだい?」

綾波「だめ」

マリ「どうして?」

綾波「あなたが言った事が真実なら、私はエヴァに乗らないと不自然だから」

マリ「…む…」

綾波「だから渡せない、諦めて」

アスカ「というかパイロットは間に合ってるんだからどっか行きなさいよ」

マリ「…むぅー…」トボトボ

綾波「…………」

アスカ「…エヴァに乗らないと不自然、か…」

綾波「うん」

アスカ「ま、確かそうかもね、あんたもあたしも、バカシンジも」

綾波「…………」

第九話

男の戦い


カヲル「………」

シンジ「…どうかした?カヲルくん」

カヲル「…先日の僕のシンクロテストの結果、シンジくんは知ってる?」

シンジ「…知らない、聞いてないから」

カヲル「シンクロ率42.3%…シンジくん、惣流さんに次いで高いシンクロ率だって」

シンジ「…………」

カヲル「………どうして僕なんだろう、相田くんや他の人だって乗りたいって思っていた人はたくさん居たのに」

シンジ「…カヲルくん、カヲルくんはどうしてエヴァに乗るって決めたの?断る事だって出来たはずなのに」

カヲル「決まってるよ、キミの助けになるかもしれないって思ったからさ」

シンジ「………」

カヲル「だから乗る事にしたんだ、シンジくんが戦っているから」

シンジ「………そっか」

カヲル「……ちょっと気持ち悪いかな?」

シンジ「…なんで?」

カヲル「僕はさ、シンジくんが本当の友達だと思ってるんだ」

シンジ「うん」

カヲル「……でもさ、学校とかでちょっとね…」

シンジ「………あー、まさか…」

カヲル「……ちょっと前に隣のクラスの子にさ…付き合ってるの?って聞かれた…」

シンジ「なんて答えたの」

カヲル「…シンジくんとは友達だよとだけ…」

シンジ「そしたら?」

カヲル「………複数の女の子たちが好奇の目を向けてひそひそとどっちが受けでどっちが責めだの左側なのか右側なのかとか色々と…」

シンジ「……………」

カヲル「……僕って、そんな風に見えるのかな?」

シンジ「……えっと」

カヲル「…ごめん、シンジくんに話す内容じゃなかったよね…」

シンジ「………あんまり気にしない方が良いよ、仕方ない事の一つだから、それ」

カヲル「…うん、わかったよ」

シンジ(………この話題はもう触れないようにしなきゃ、何度か危険な状況になったことあるし)

リツコ「やめなさいシンジ君!ノンケに戻れなくなるわ!」

ミサト「イキなさいシンジ君!」

危険な状況か……


…数日後

ゼルエル『…………』

「目標依然進行中!!突破されます!!」

「自走式対空砲、自動迎撃ミサイル砲塔効果ありません!!」

ゼルエル『…………』

「…やはりネルフでないと対応出来んか!!」

「総員退却急げ!!第三新東京市へ連絡、対応させろ!!」

ゼルエル『…………』キュゴォッッ!!

「退r…

┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛…


ゼルエル『…………』


ネルフ本部

マヤ「旧小田原防衛線壊滅!!目標は依然進行中!!」

日向「戦自からの通信途絶、現地の状況は不明!!」

青葉「……!!観測レーダーに感!!目標の映像出ます!!」

-live-

ゼルエル『…………』


ゲンドウ「………来たか」

冬月「第十四の使徒、最強の拒絶タイプか…」

マヤ「目標の現在地、第三新東京市より距離およそ15000!!」

ミサト「エヴァ各機出撃準備急いで!!」

アスカ「ふん、使徒が来たってあたしがいればおちゃのこさいさいよ!!」タタタ

マリ「わっ!!」

アスカ「ひぅ?!」ビクッ

マリ「ちょっと気が引けるけど、ゴメンね?」グイッ

アスカ「んっ?!もがっ!?」

マリ「だいじょぶだいじょぶ、後遺症が残るような薬品じゃないから、安心して気絶しててね?」ギュ

アスカ「んー?!んんっ!?」ジタバタ



アスカ「ん………」クタッ

マリ「…流石即効性、よく効くにゃ?」

シンジ「…終わった?」

マリ「うん、きちんと気絶させたよ」

シンジ「よし、ならすぐに行こう、リツコさんが弐号機のコアの書き換えしてるはずだからすぐに出撃出来る」

マリ「りょーかい、でもホントに良かったの?」

シンジ「…うん、今回だけはアスカのご機嫌取ってる余裕、無いから」

マリ「………ま、わたしはエヴァに乗れればなんでもいいけどね、深くは関わらないよ」

シンジ「うん、そうしてくれると嬉しいかな」

アスカ「」グッタリ

シンジ(…アスカ、ごめんね…でも利用出来るものは利用しないとダメなんだホントに、アレと戦えばアスカは一気にプライドがズタズタにされるから)


ゼルエル『…………』キュゴォッッ!!

┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛┣゛!!!!

日向「っ!?特殊装甲が第一から十八まで崩壊!!」

ミサト「…二十二層もある装甲が一撃でここまで…!!」

青葉「攻撃翌力が桁違いだ!!なんて野郎だ!?」

ミサト「エヴァの地上迎撃は間に合わない!!エヴァ各機はジオフロント内に配置!!急いで!!」

マヤ「目標に再び高エネルギー反応!!第二波来ます!!」

ミサト「くっ!!」

ゼルエル『…………』キュゴォッッ!!

シンジ「…よし、綾波、カヲルくん、真希波、リフトオフと同時にフィールド展開、目標のATフィールドを全機で中和しつつ砲撃、全弾撃ち尽くしたら綾波は左、真希波は右、カヲルくんが背後から同時に攻撃するよ、いいね?」

綾波「了解」

カヲル「やってみるよ」

マリ「はいはい」

シンジ「……ミサトさん!!」

ミサト「…頼んだわよ、エヴァ全機リフトオフ!!」

初号機『…………』
零号機『…………』
3号機『…………』
弐号機『…………』

ガタンッ!!

ゼルエル『…………』

ミスった4号機だよねすまん

シンジ「フィールドっ!!」

初号機『………』ブァッ!!

綾波「ATフィールド、全開…!!」

零号機『………』ィィィィッ!!

カヲル「フィールド展開!!」

4号機『………』キィィィンッ!!

マリ「……あはっ♪」クンッ

弐号機『………』ダンッ!!

シンジ「真希波!?勝手に近づいちゃダメだ!!」

マリ「…じょーだんっ!!これだけおあずけ食らって我慢なんか出来ないっての!!」

シンジ「…っ!!」ギリッ

マリ「さあ行くよ弐号機!!ブチ殺せ!!」グッ

弐号機『………ッ!!』ビキィィィン!!


ゼルエル『…………』ヒュン

シンジ「ッ!!真希波!!」クンッ

初号機『………ッ』ジャコッ!!

マリ「うらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

弐号機『………』ブァッ!!

ゼルエルの側面から、猛々しく吠え、刃を向ける弐号機。

ゼルエルとの距離はおよそ50m…そこから跳躍しグレイブにて貫こうと殺意を込めて。

だが。

ゼルエル『…………』

使徒の腕、その折り畳まれた紙のような腕部が突然伸びる。

マリ「ッ!!?」

恐ろしく鋭利で、凄まじい速度の刃が弐号機の頭部を縦に割らんと迫る。

シンジ「ッ!!」

マリ「やばっ!?」

弐号機『………』

回避を試みようにも遅い、跳躍した弐号機、この至近距離ではどんな回避方法も無駄でしか無い。

マリ「…死っ…」


ザシュッ!!




マリ「…がっ、ぐっ!?」


ゼルエル『………っ…?』

しかし、使徒の腕、その刃は弐号機の頭部を割るには至らなかった。


刃の進行方向は途中から強引に曲げられ、狙いを外れて弐号機の肩を裂くに留まっている。

シンジ「……間に合った…!!」

初号機『………』

初号機の持つライフルの、銃身から上がる硝煙。

マリ「……さんきゅ、助かった」

シンジ「………だから勝手に動くなって言ったのに」

ライフルの銃弾を無数に当て、刃の進行方向をねじ曲げた、シンジが行ったのはそれである。

シンジ「…真希波は一旦後退、綾波、カヲルくん!!予定通り二人は銃撃!!」

綾波「わかったわ」

カヲル「…うかつに近づいたらヤバいのはわかったよ」

零号機はガトリンク砲、4号機はロケットランチャーで砲撃、たちまち使徒を中心に爆煙が立ちこめる。

ゼルエル『…………』

だが、その攻撃は通らない。

使徒の強力過ぎるATフィールド が全てを阻んでいる。

シンジ「……やっぱり通らないか、仕方ない!!」

初号機『…………』ダンッ!!

次は初号機が正面から突撃する。

綾波「碇くん!?」

カヲル「シンジくん!?危険過ぎる!!」

銃撃を止めぬまま、二人が静止する、が…聞き入れるつもりはない

シンジ「…至近距離まで行けば僕ならフィールドを中和出来る…!!」

初号機『………』ダンッ!!

ゼルエル『………っ…』シュン!!

繰り出される二つの刃、その隙間を縫うように初号機は使徒に接近する。

シンジ「おおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」

初号機『……ォォォッ!!』

ゼルエル『………!!』

ゼルエル『……!!』キュゴォッッ!!

刃を回避された使徒の次なる攻撃。

地上とジオフロントを隔てる装甲を一撃で大破せしめた光線。

それが間近まで接近していた初号機を襲う。

シンジ「フィールド全開!!」

初号機『…………』キィィィンッ!!

直後、激しい振動と光が初号機を襲う。

カヲル「シンジくん!!」

綾波「……!!」

シンジ「…ぐっ…!!今だ、綾波!!カヲルくん!!」

初号機『…ォォォッ!!』ブワッ!!

綾波「…っ!!わかった」

カヲル「自分を囮に…無茶をして!!」

初号機が囮となり、そしてフィールドを中和する。その隙に側面と背後から攻撃、シンジの戦術はこうだった。

だが。


ゼルエル『………』カッ!!

シンジ「っ!!?」

綾波「!!」

カヲル「ぐっ!?」

正面の初号機に光線の追撃。

側面、背後の二体にはそれぞれ、左右の刃を繰り出す使徒

自身への攻撃を防ぐのが限界の初号機。

胴体を貫かれる零号機。

右腕を裂かれ、頭部の一部を削られる4号機。

攻撃は何一つ届かなかった。

ミサト「零号機と4号機の神経接続解除!!早く!!」

マヤ「は、はい!!」

ミサト「同時に緊急回収!!あの二体はもう戦闘継続は無理よ!!」

ゲンドウ「………」

冬月「………手加減して倒せる使徒ではなかろうに」

ゲンドウ「…それがシンジの弱さだ、何かを決定的に恐れている」

冬月「どうする?」

ゲンドウ「任せるしかない、シンジと………ユイにな」

冬月「………そうか」

零号機『』

4号機『』

ゼルエル『………』

マリ「……やっばいにゃーこいつ、どんだけ強いの?」

シンジ「………………………………………………」

初号機『…………』

マリ「…弐号機は右腕動かないけどまだやれるよ、どうする?」

弐号機『………』グググ…

シンジ「……………」

マリ「……聞いてる?私一人じゃ負けは見えてるから協力したいんだけど、さっき勝手に動いた埋め合わせも含めて」

シンジ「………以前より強い…違う…動きが高度なんだ、前はここまで苦戦しなかった…」ブツブツ

マリ「…ちょっと、なに独り言言ってんの」

シンジ「……真希波、下がってて…僕がなんとかするしかないみたいだから…」

マリ「…え?」

シンジ「…………母さん、お願い」

初号機『………』

マリ「……母さん?」

ゼルエル『…………』

初号機『…グォ…ヴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!!』バクン

マヤ「っ!!初号機のシンクログラフに異常発生!!」

ミサト「なんですって!?」

マヤ「シンクロがどんどん上昇していきます!!…信じられませんシンクロ率が400%を越えています!!」

リツコ「まさか!?そんな!?」



初号機『ヴオォォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!!』

ゼルエル『…!!』キュゴォッッ!!

初号機『ガァッ!!』ビキィィィン!!

ミサト「あの使徒の光線を難なく弾き返した…!!」

初号機『……グルルルァ…!!』

冬月「………やはり、こうなるか」

ゲンドウ「…ああ、全てはこれからだ」

ゲンドウ「そして、アレの意思がとうだろうと、結末は変わらないのかもしれん」

アスカ「………う…」クラッ

アスカ「……くそ、あたし眠らされたの?使徒が来てるってのに…」フラフラ

アスカ「…使徒……そうだ、どうなったの使徒は!?」ノソノソ

アスカ「……畜生…あのメガネ…!!後でぶっ殺してやる…!!」ギリッ

アスカ「…………とりあえず…司令室ね…状況把握にはそこがいちばんだわ…」ヨロヨロ

アスカ「………………畜生…」


アスカ「……着いた」フラフラ

アスカ「………戦闘は……」

マリ『…聞いてる?私一人じゃ負けは見えてるから協力したいんだけど、さっき勝手に動いた埋め合わせも含めて』

アスカ「…っあのやろう!!あたしの弐号機を!!」ギリッ

シンジ『………母さん、お願い』

マリ「……母さん?」

アスカ「……………母さん?……ママ…バカシンジの……?」

初号機『…ヴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!!』

アスカ「……………え…?」

ゼルエル『……っ!!?』ガクン

初号機『…ガァ…!!』

グチャ

グチュ…ガジュ…

初号機『………ォォォォォォ…!!』

ミサト「使徒を…食ってる…?」

マヤ「うっ…!?」

リツコ「……S2機関を自ら取り込んでいると言うの!?初号機が…?」

初号機『ガァァァァァァァァァ!!!!』

ゼルエル『』

マリ「……なに、これ…」

アスカ「………これが…エヴァ…」

ゲンドウ「……………」

冬月「……果たして、この先救いが訪れてくれるかな、お前の息子には」

ゲンドウ「………さて、な」

予 告

テーンテテーテテーテテテテーテテーテーンテテーテテー♪

内部にシンジを残したまま凍結される初号機。

母親という言葉に揺れるアスカ、そして芽生える殺意。

惑う者達はそれぞれになにを思うのか?

次回「揺れ動く世界」

この次も、サービスサービス!!(テーテン♪)

こっからさきは完全に原作から外れる、じゃな


「…………………」



「…………またこうなっちゃたよ、母さん」

『………………………………………………………………』

「……うん、僕も母さんに会いたかった」

『………………』

「…ふふっ、そうだね…ずっと一緒か、エヴァに乗っていれば」

『……………』

「それでもさ、やっぱり言いたいんだ」



「会いたかった、お母さん…」

第拾話




く、世界


ミサト「凍結?!初号機を!?」

リツコ「…碇司令の決定よ」

ミサト「シンジくんはどうするのよ、初号機に取り込まれたままなのよ!?」

リツコ「……………わかっているわ」

ミサト「なんとかしなさいよ!!あんたが作った物でしょ!?」

リツコ「…………」


リツコ「……なんとか出来る可能性はあるわ」

ミサト「なら!!」

ゲンドウ「…駄目だ、初号機は現状のまま時期が来るまで凍結する」ツカツカ

ミサト「…碇司令!!」

リツコ「……司令、パイロット救出の可能性があるなら実施すべきです」

ゲンドウ「決定事項だ、変更は無い」

ミサト「………シンジくん…貴方の子供が大変な事になっているのですよ?それでもですか?」

ゲンドウ「………変更は無い、何度も言わせるな」ツカツカ

ミサト「………ッッ!!」ギリッ

………

冬月「…良いのか、碇よ」

ゲンドウ「問題ない」

冬月「………何を考えておる」

ゲンドウ「今の内にアダムを手に入れる、シンジが常に持ち歩いていた可能性は低い、無論エヴァの中へなど持っていくまい」

冬月「…協力すると言ったのではなかったのか?約束を反古すれば委員会の老人共より厄介かもしれんぞ」

ゲンドウ「だからこそだ、いつまでも子供に主導権を握らせておく訳にはいかん」

冬月「…居ないと随分強気だな」

ゲンドウ「…………」


冬月「…そういえばユイ君が居た頃もそうだったな?二人で居る時のお前は随分とヘコヘコしていたぞ」

ゲンドウ「…だまれ」

…病室

カヲル「………っ…ぐ…」

マリ「やっほ、目が覚めた?」

カヲル「………ここは…」

マリ「病院だよ」

カヲル「………そうか、僕は使徒にやられて…」

マリ「…キミだけじゃないけどね、ほら、わたしも包帯してるし」プラプラ

カヲル「……他の…シンジくん達は?」

マリ「……目に見える怪我ならキミが一番重症、私は見ての通り腕だけで済んだしファースト、レイにゃんも重症は重症だけどなんとか大丈夫」

カヲル「……そっか、みんな無事なんだね…無事って事は使徒も倒せた」

マリ「………まあね、使徒は倒せたよ、わんこ君が倒したから」

カヲル「……わんこ?」

マリ「犬っぽいじゃん?碇シンジくんって、撫でたら甘えてきそう♪」ニヤッ

カヲル「……あ、はは…どうだろ…」

マリ「…ま、そんな事出来ないかもしれないけどね、このままなら」

カヲル「……………え?」


………

綾波「…………」

初号機『……………』

綾波「………碇くん、そこにいるの?」

初号機『…………』

綾波「…………」

アスカ「……何してんのよあんた」

綾波「…………何、って…どうして?」

アスカ「…エヴァなんかに話し掛けたって意味ないって言ってんのよ」

綾波「……そんなこと、ないわ」フルフル

アスカ「………なんでそう思うわけ?」

綾波「エヴァには心がある、碇くんの心も、今エヴァの中にある」

アスカ「…………バカみたい、エヴァなんて兵器でしかないのに!!」

綾波「違う、あなたもわかってるはず」

アスカ「………………なら、聞くわ」

綾波「…なに?」

アスカ「……ママ…いや、シンジが言ってた母さんってなに?教えて」

綾波「……お母さん?」

アスカ「そうよ、知ってるでしょ、あんたなら何か!!」

綾波「………知らない」

アスカ「……なんでよ」

綾波「……私、親なんて居ないから、知らない…ごめんなさい」

アスカ「………親、居ないの?」

綾波「居ない、だからどんなものか分からないの」

アスカ「…………わかったわ、邪魔したわね」

綾波「…大丈夫」

アスカ「………ふん」スタスタ

青葉「……ん…これは?」

日向「どうした?」

青葉「…ちょっと待て、何かおかしいぞ…」カタカタ

ミサト「今度は何!?初号機の暴走で大変な時に!!」

青葉「……ッッ!!緊急事態発生!!何者かにMAGIのコントロールを奪取されました!!」

冬月「なに!?馬鹿な!!」

日向「…っ!?こちらでも確認しました!!この司令室のアクセス権限がロストしています!!」

リツコ「そんな!?あり得ないわ?!」

マヤ「メルキオール、バルタザール、カスパー!!ほぼ同時に占拠されています!!うそ!?どうして?!」

冬月「原因を調べろ!!外部からのハッキングが一瞬でMAGIを掌握するなど考えられん!!」

青葉「は、はい!!」カタカタ

日向「…が、外部からの侵入の痕跡ありません!!対ハッキング用の防御プログラムは正常に作動中!!」

マヤ「……っ!!アクセスルート発見しました!!これは…初号機!?」

ミサト「なっ!?」

ゲンドウ「」ビクッ

冬月「初号機だと?何故このような事が…」

リツコ「初号機…まさかシンジくんが!?」

ゲンドウ「手動で電源をカットしろ、急げ!!」

ミサト「……司令!!せめてシンジくんがなにをしたいのか見極めてから!!」

ゲンドウ「命令に従え…!!次は越権行為とみなすぞ葛城三佐…」ダンッ

ミサト「…くっ…!!」ギリッ

リツコ「…仕方ないわね」

マヤ「は、はい…手動での電源カット、開始します」

青葉「…よし、カウント頼む」チャキ

日向「…いくぞ、3…2…1…!!」カチリ

青葉「…!!」カチリ

日向「………駄目です!!電源切れません!!」

冬月「対応速度が尋常ではないな、MAGIとこちらの人員の挙動を知り尽くしている…」

ゲンドウ「」カタカタカタ

リツコ「…シンジくん…何をするつもり?」

マヤ「初号機のアクセスルートを検索、これは…サルベージプログラム?」

ミサト「…!!」

リツコ「…まさか…痺れを切らして自ら!?」

ゲンドウ「冬月」

冬月「なんだ」

ゲンドウ「後を頼む」スタスタ

冬月「おい、取り押さえておけ」

職員「…はい?」

職員2「構わないのですか?」

冬月「息子が父親に会いたがっているとして、お主達は父親が逃げようとしていたらどうする?」

職員「………司令、申し訳ありません!!」グイッ

職員2「会ってあげれはよいではないですか!!司令!!」

ゲンドウ「ふぐっ!?冬月貴様!!」

冬月「…ユイ君に嫌われるぞ碇」

ゲンドウ「…………覚えておけ…!!」

冬月「私も歳だからな、そうそう物を覚える事など出来んな」

マヤ「初号機からのアクセスによりサルベージプログラムが起動!!」

日向「それ以外には特にいじられた形跡はありません、本当にそのプログラムを起動する事だけが目的のようです」

青葉「…どうしますか?なんか問題起こそうとしてる訳じゃないみたいですが」

ミサト「放置するわ、いや…シンジくんが心配な職員は初号機格納庫へ集合、おかえりなさいって言ってあげましょ!!」ニコッ

リツコ「…司令、よろしいですね?」

ゲンドウ「…………好きにしろ」

冬月「貴様も行くのだ、おい…」クイッ

職員「さあ、歩いて下さいお父さん」グイッ

職員2「息子の生還なんて喜ぶべき事でしょうお父さん」グイッ

ゲンドウ「…………」ズルズル


………

リツコ「………みんな行ったわね」カタカタ

リツコ「……シンジくん、一体どうやってMAGIを掌握したの?」

リツコ「…母さんなら分かるかしら?」クスッ

ピッ

リツコ「…なにかしら?」

『離婚届け受理申請』

リツコ「………初号機から…よね?」

『審議』

メルキオール『否決』

バルタザール『否決』

カスパー『承認』

リツコ「…………」

『慰謝料請求申請』

メルキオール『条件付き可決』

バルタザール『否決』

カスパー『逆請求』

リツコ「なにこれ」

シンジ「………ふぅ」カパッ

ミサト「シンジくん!!」

シンジ「あ、ミサトさん…」

ミサト「よかった…ホントに無事で…」ギュ

シンジ「………すいません、心配かけて」

ミサト「いいの、良いのよ…」グスッ

シンジ「………ミサトさんは、泣いてくれるんですね」

ミサト「……当たり前、でしょ?」ニコリ

シンジ「……ただいま、でいいですよね?」

ミサト「ええ、おかえりなさい」

ゲンドウ「…………」

冬月「何か言わんのか?」

ゲンドウ「……私が掛ける言葉など無い、掛ける理由もな」

シンジ「あ、父さん」

ゲンドウ「……」ビクッ

シンジ「母さんが浮気者は許さないだって」

ゲンドウ「………………………………なんのことだ」

シンジ「………ふっ…」ニヤッ

ゲンドウ「」カタカタカタカタカタカタ

冬月「愚か者が」

アスカ「…………」

シンジ「早く謝ったほうが良いよ父さん…あ、父さん母さんに会えなかったっけ」

ゲンドウ「」

ミサト「……あの、シンジくん?」

シンジ「ミサトさん、浮気する男ってどう思います?」

ミサト「[ピーーー]ばいいのに」

シンジ「ですよね」

ゲンドウ「…………」

シンジ「サルベージプログラム作動させなかったのどうせ父さんでしょ?それも怒ってたよ」

ミサト「……話が見えないわね」

ゲンドウ「………」

シンジ「ミサトさんには近いうちに話します、話さなきゃならない事、結構あるから」

ミサト「…………真面目な話みたいね」

シンジ「はい、僕や父さん、そして…母さんの事を」

アスカ「……………」タタタ

シンジ「……?」クルッ

ミサト「シンジくんどうかしたの?」

シンジ「……いえ、誰かいたような気がして」

数日後

リツコ『全員揃ってのシンクロテストも久しぶりね…じゃあ、初めてちょうだい』

綾波「……はい」

カヲル「了解…」

シンジ「………ん…」

マリ『……わたしは?』

リツコ『エヴァが無いでしょ』

マリ『…………またおあずけかぁ…はぁ…』

アスカ(………………本当に、本当にそうなの?)



アスカ(…バカシンジの初号機にはあいつのママが居るの?なら、あたしは?あたしの弐号機には…誰がいるの?)


マヤ『………!!アスカのプラグ深度140まで下降、自ら下げている模様!!」

リツコ『アスカ?何をしてるの、危険よ!?』

アスカ「…うるさい、確めなきゃいけないのよ」

マヤ『プラグ深度さらに下降!!160!!」

リツコ『っ!!弐号機のプラグを業績排出、急いで!!』

マヤ『駄目です!!プラグ側からロックしています!!』

アスカ「………………………あ…?」

リツコ『アスカ!!』

『……………………………………………』

アスカ「……ウソ……」ジワッ


アスカ「…………ホントに…ママ…?」

強制排出が業績排出になってた、すまぬ


………

ミサト「………何故、あんな行動を取ったのか説明して貰える?」

アスカ「…………ふん」

ミサト「…アスカ!!貴女の行動は本当に危険な事だったのよ!?シンジくんの件、わかっていなかった訳が無いはずよ!!」

アスカ「五月蝿い…話掛けないで」

ミサト「…っ!!」パンッ!!

アスカ「っ…!!」ズキンッ

ミサト「……もう一度言うわ、訳を話しなさい…!!」

アスカ「……殴れば言う事聞くと思ってるの?子供扱いすんな」

ミサト「……アスカァ!!」

加持「止めろ葛城、お前が冷静にならないでどうする?」ガシッ

ミサト「………っ…!!」ギリッ


ミサト「………どうしても話さないつもりね?」

アスカ「………」

ミサト「…そう、わかったわ…ならもう聞かないわ、殴ってごめんなさい」

アスカ「………もう良い?あたし出かけるから」

加持「アスカ、こんな夜遅くに何処行く気だ?」

アスカ「……加持さんには関係ないでしょ」スタスタ

バタンッ

ミサト「…アスカ、何があったの?」

加持「…………」

第拾壱話

真実の代価


初号機『……………』

弐号機『……………』

シンジ「え?」キョトン

初号機『……………』

シンジ「うん、母さんはそうだろうけどさ?おばさんなんで浮かれてるの」

弐号機『……………』

シンジ「ちょっと待って?ホントに?」

初号機『…………』

シンジ「いや僕も母さんと話せるのは嬉しいけどさ、いやちょっとそれ本当に?」

弐号機『…………』コクリ

シンジ「動かないでよ!?怪しまれるから!!」

弐号機『………』ショボン

初号機『…………』オロオロ

シンジ「母さん?」キッ

初号機『………』ピタッ

シンジ「……………動いたのバレたかな?ちょっとだから大丈夫…だよね?」

初号機『………』

弐号機『………』

シンジ「…いや、ごめん謝らなくていいよ母さんとおばさん」

………

リツコ「」

マヤ「」

リツコ「」

マヤ「先輩、エヴァが…」

リツコ「え?」キョトン

マヤ「エヴァが動いてました…」

リツコ「そうかしら?」シレッ

マヤ「動いてました!!ほら、初号機がオロオロしてるような動きを!!」

リツコ「動いてないわよ」

マヤ「動いてますってば!!」オロオロ

リツコ「………」

マヤ「先輩!?」

リツコ「……マヤ…」ギュ

マヤ「え…っ…」ドキッ

リツコ「…動いてなんかないわ、マヤの見間違い…ね?」スリスリ

マヤ「…あぅ…は、はぃ…」ポー

リツコ(………シンジくん…一つ貸しだからね?)

初号機『………』

弐号機『………』

シンジ「話を戻すんだけどさ、その、おばさんがアスカと話をしたってホントに?」

弐号機『………』

シンジ「……………まずいな」

初号機『………?』

弐号機『………?』

シンジ「おばさんとアスカは話せるようにならない方が良かったんだ」

弐号機『………!!』ガーン

シンジ「あ、いや、ごめんおばさん…そうだよね、自分の子供と会話出来ないってすごい悲しいもんね、ごめんなさい」

初号機『………』コクコク

シンジ「母さんはいちいち頷かないでゲージ壊れる」

初号機『………』ショボン

弐号機『………』

シンジ「二人ともうかつずぎるよ…図体考えて」

初号機『………』ガーン

弐号機『………!!』

シンジ「元は痩せてるもんじゃなくて…」


アスカ「………あ」

初号機『………』

弐号機『………!』

シンジ「…アスカ?どうしてここに…」

アスカ「………来ちゃ悪い?」

シンジ「そんな事ないけど…」

アスカ「…ならいいでしょ?」

シンジ「………うん」

初号機『………』

弐号機『………』

アスカ「……………」

シンジ「……………」

アスカ「……………」

シンジ「……………」

初号機『…………』ソワソワ

弐号機『…………』ソワソワ

シンジ(………そわそわすんなよ…!!)

アスカ「………?」



アスカ「………バカシンジ、あんたあたしに言ってなかった事、あるわよね?」

シンジ「………えと」

初号機『…………』

弐号機『…………』

アスカ「…………」ジワッ

シンジ「…アスカ?」

アスカ「…なんで?なんで言ってくれなかったのよバカシンジ!!」

シンジ「…………」

アスカ「あんた知ってたんでしょ!?エヴァの事!!ママの事!!全部!!」

シンジ「…………やっぱり気づいたんだね、アスカ」

アスカ「もっと早くママと話したかったのに!!ちゃんとママが居てくれてるって早く気付きたかったのに!!なんでなんでなんでよバカシンジ!!」

シンジ「…ごめん」

初号機『…………』オロオロ

弐号機『………………』


アスカ「バカシンジ!!あんたなんかだいっきらい!!」

シンジ「…………ごめん」

初号機『…………』ガーン

弐号機『…………』

アスカ「…謝らないでよ、謝ったってなんにもならないんだから…!!」

シンジ「…………」

初号機『…………』

弐号機『………………』

アスカ「っ!!ママ!?」ピクッ

シンジ「………おばさん」

弐号機『………………』

アスカ「……………う…」ジワッ

シンジ「…………」

アスカ「だって、だってぇ!!」ポロポロ

弐号機『……………』

シンジ「おばさん、アスカは悪くないよ、だから怒らないで?」

初号機『……………』

シンジ「母さんはにやにやしないで」

アスカ「ぅ…うぇ…ひっぐ…ママぁ…ぅぅ……」ポロポロ

シンジ「……アスカ、そろそろ帰ろ?もう遅いし」

アスカ「……やだ、ママと居る」

初号機『…………』

シンジ「母さんかわいいとかいってないでちょっと黙ってて」

アスカ「ミサトなんかきらい、情けなくなった加持さんもみたくない、ママと一緒が良いもん…」

シンジ「……アスカ…」

アスカ「……シンジはママと一緒に居たくないの?あたしはずっと一緒にいたいからここに居る」

シンジ「…居たくない訳じゃないけどさ、ミサトさん達心配するよ?」

アスカ「そんなの知らないもん…ママが居れば良いもんあたしは」

シンジ「……おばさーん」

弐号機『……………』

アスカ「やだ!!」

シンジ「アスカ、おばさんの言う事聞きなよ、アスカはいい子なんでしょ?」

アスカ「………うぅ…だって…」

弐号機『……………』

シンジ「おばさんはずっとここに居るんだから、いつでも会えるでしょ、アスカ」

アスカ「……………わかった、言う通りにする…」グスッ

初号機『……………』

シンジ「…ああそう、女の子かわいいはわかったから、にやにやしないで母さん」

初号機『…………』ショボン

シンジ「……反抗期とかじゃないから」


………

シンジ「…ただいま…ミサトさーん?」

ミサト「あ…シンジくん…お帰りなさい」

アスカ「…………」

ミサト「…アスカも、お帰りなさい」

アスカ「…………」タタタ

バタンッ

シンジ「………」

ミサト「……アスカに付いててくれたのね、ありがとシンジくん」

シンジ「…たまたまです、偶然同じ所に来てたから」

ミサト「…そう」

シンジ「帰り、遅くなってごめんなさい」

ミサト「シンジくんが悪い事すると思ってないし、今回はなんにも言わないわ」

シンジ「………そうですか」

ミサト「……ごめんね、私じゃ保護者として力不足よね」

シンジ「ミサトさんは良くしてくれてますよ」

ミサト「………ありがと、でもね、やっぱり私は貴方達の本当の家族にはなれないのかなって…今さらながらね…」

シンジ「………ミサトさんがお母さんっていうのは、確かに変ですね」

ミサト「………そうね」

シンジ「はい」

ミサト「…………」

シンジ「………」

ミサト(………せめてお姉さんって言って欲しかった…)

シンジ(…ミサトさんはおだて過ぎると駄目になるから言いませんよ)


加持「…お、帰ったのかシンジくん」

シンジ「加持さん、はい、今帰ってきました」

ミサト「加持くん、おふろ沸いてる?シンジくんお風呂入らないと」

加持「沸いてるよ、シンジくん一緒に入る?」

シンジ「はい、良いですよ?」

加持「よし、ならさっそく入るか、男同士背中流しあってな♪」ポン

シンジ「じゃあ、タオル持ってきますから先入ってて下さい」

加持「ああ、そうするよ」

ミサト「…あんたもずいぶんとここに馴染んだわねぇー…びっくりするぐらい自然体で過ごしてんじゃないの」ジト

加持「郷に入れば郷に従えってね、無職ってのも悪くないさ」ニカッ

ミサト「そこは悪いって思いなさいよ」


…カポーン

ペンペン「……くぁ」バシャバシャ

加持「………ふぅ、いい気持ちだ」

シンジ「おじさん臭いですね」ゴシゴシ

加持「ま、この歳ならおじさんだろうな、確かに」

シンジ「ミサトさんが怒りますよそんな事言うと」ザパッ

加持「私までおばさんになるでしょ!?って?」

シンジ「違いますよ、加持さんが自分をおじさんって認めてるからですよ」

加持「………ん、女心ってやつか、良くわからんな、こればっかりは歳をとっても理解出来る気がしない」

シンジ「僕もですよ」

ペンペン「くーぁーくぅー」バシャバシャ

加持「…女心…か、シンジくんも苦労してるクチ?」

シンジ「………そうかもしれないです」

加持「アドバイス、いる?」

シンジ「いりません、そっち関連で加持さんのアドバイスが役にたった試しがないんで」

加持「…こりゃ手厳しいね」

シンジ「加持さんはミサトさんにどうやって婚姻届けにハンコ押させるかだけ考えてて下さい」

加持「それも無理難題って所だね、葛城はプー太郎が大嫌いらしいからな」

シンジ「………」ジッ

加持「…ん?なんだ?」

シンジ「ミサトさんじゃなくて加持さん自身が嫌なんでしょ?情けないって思ってるから」

加持「………やれやれ、的確過ぎて反論すら浮かばんな…」

シンジ「……すいません、無理言ってるの僕なのに」

加持「良いさ、葛城に泣かれるよりは怒られていた方がよっぽどな…」


シンジ「…正直に言いますとね、僕は加持さんがどうのこうのより、ミサトさんの為に加持さんに無職を強要してるだけです、加持さんが居なくなった後のミサトさんはあまり見たくないから」

加持「…わかってるよ」

シンジ「自分勝手なのはわかってるんです…でも、他にどうしようもないから」

加持「…シンジくん」

シンジ「………はい」

加持「どうしてもやり遂げなくちゃならないものがあるなら、男は犠牲なんて気にしたらいけない…俺も真実をつきとめようと命を掛けていたが、止められ、幸運にもあっさり真実を知る事が出来た今でもそれだけは間違っていなかったと思う」

シンジ「………」

加持「だから、後悔なんて今はしたら駄目だ、全て成し遂げてから、初めてすれば良い…後悔なんてした所で戻ってくるものなんて一度もないんだから」

シンジ「………はい」


加持「…真実に代価が必要なら、俺は喜んで払うよ、どんなに高くともね」

シンジ「……………」


加持「…ま、格好つけてもその代価が失職なら安いのかな、しかも三食昼寝付き」

シンジ「かっこよさも払ってますね、根こそぎ」

加持「大丈夫、自覚はある」ニカッ

シンジ「………ここだけはミサトさんにホント申し訳ないと思う」

ペンペン「くぁ!!」ザパァン!!

予 告

テーンテテーテテーテテテテーテテーテーンテテーテテー♪

真実に触れ、憎悪に支配されるアスカ

弐号機が憎しみの咆哮を上げるとき、その楔は解き放たれ…その力は未知の使徒すら寄せ付けなかった。

そして、シンジは…

次回「せめて、人間らしく」

この次も!!サービスサービス!!(テーテン♪)

ねる

そろそろ佳境ではあるが残りレス数で終わる気がしない、まあ、アルミサエルぐらいで区切れれはいいや次アラエルだけど

キョウコ『アスカちゃん!めっ!』

アスカ「弐号機が起動しないよぉ…」

こうなるのでは?

………

リツコ「…………」

マヤ「…凄いですね、シンジくんに匹敵するシンクロ率ですよ、アスカ…」

リツコ「ええ、そうね…」

アスカ『…………』

ミサト(………シンジくんに匹敵、か…アスカにもなにか、シンジくんと同じ領域に達するきっかけがあったようね…)

ミサト(……だとすれば、この前のテストの時の騒動か…)

リツコ「…他の子は問題点無しね、順調に上がっている」

シンジ『………』

綾波『…………』

カヲル『………』

マヤ「シンジくんが182.1%、アスカが181.9%…レイが45.3%で渚くんが63.7%…成長率で言うなら渚くんも優秀ですね、二ヶ月程でこれだけシンクロ率が伸びるなんて」

リツコ「確かにね、でも予想の範囲内の成長でしかないわ」

ミサト(…リツコも感覚マヒしてるわね、まあ仕方ないんでしょうけど)
マリ「…あの、わたしは?」

………

シンジ「……………」

カヲル「…シンジくん、どうかしたの?」

シンジ「…ちょっと考え事」

カヲル「困ってるなら相談にのるけど」

シンジ「……いや、大丈夫だよカヲルくん、心配してくれてありがとう」

カヲル「大丈夫ならいいけど…」

シンジ(………アスカ大丈夫かな…まずい方向に行かなければいいけど…)

カヲル「そういえば、惣流さん凄いね、短期間であそこまでシンクロ率が上がるなんて」

シンジ「え、ああ…そうだね…」

カヲル「…あんまり歓迎してないみたいだね?どうして?」

シンジ「…いろいろとね、難しいんだ」

カヲル「悩んでるのって惣流さんの事かな?言いたくないみたいだから詳しくは聞かないけどね」

シンジ「…ごめんカヲルくん」

カヲル「謝る必要なんてないよ、僕が関わったらダメな事なんだろうからね」

シンジ(…カヲルくんが知るにはほんの少し早いからね、ごめん)


シンジ(……今はアスカだ、アスカが最悪な方向に向かわないようになんとかしなくちゃ…)

シンジ(……聞く耳持ってくれないからかなりハードだけど)ゲンナリ

第拾弐話




、人間らしく


アスカ「………ん、ファースト」スタスタ

綾波「……なに?」

アスカ「別に、なんでもないわよ」

綾波「そう」

アスカ「そうよ」

綾波「…………」

アスカ「…………」

綾波「…………」

アスカ「…………」

綾波「…………」

アスカ「…………」

綾波「…………」

アスカ「あんたさ、何者?」

綾波「…どうして?」

アスカ「あんたからバカシンジと同じ匂いがすんのよ」

綾波「…碇くんと、同じ?」

アスカ「最近気付いたのよ、バカシンジとあんた、似た者同士だわ」

綾波「……よく、わからない」

アスカ「…あっそ、まあどうでも良い事だけど」

綾波「……碇くんと同じ…」

アスカ「…なに?なんか思う所でもあるわけ?」

綾波「……わからない、けど…私と碇くんは違う」

アスカ「なんでよ?」

綾波「碇くんは碇くんで、私は私だから」

アスカ「……ふーん?」

綾波「…………」

アスカ「…質問を変えるわ」

綾波「なに?」

アスカ「あんたはどこまで知ってる、エヴァの事、ネルフの事、あたし達が何故パイロットに選ばれたのかって事」

綾波「どうしてそんな事聞くの?」

アスカ「…良いから答えろ、殴るわよ?」グイッ

綾波「……私の知ってる事はあなたとあまり違いは無いと思う、碇司令や赤木博士から受けた説明と、配布されたマニュアルの知識だけ」

アスカ「……嘘じゃないわよね?」

綾波「嘘なんかつく理由、ないもの」

アスカ「…………そう、ならいいわ、悪かったわね」

綾波「別に、いい」


シンジ「…あれ、アスカ、それに綾波」

カヲル「こんな所で何してるんだい?」

アスカ「…別に」

綾波「セカンドと話をしていただけ」

カヲル「…君らが会話してるなんて珍しいね、どうかしたの?」

アスカ「うっさいわね、黙ってなさいよホモ面」

カヲル「ほっ!?なんだそれ!?」ガーン

シンジ「………アスカ、その呼び方は酷いよ」

アスカ「はい、バカシンジも庇ったからホモね」ビシッ

シンジ「怒るよ?」

アスカ「うっさい、同性愛菌がうつるから話しかけないで」

シンジ(………こ、このヤンデレ女…人が悩んでやってんのになんつう言いぐさだよ…)イラッ

綾波「…碇くん」クイクイ

シンジ「…なに、綾波?」

綾波「ホモって、なに?」

シンジ「………アスカ、見なよ綾波を、少しは見習えよ!!」

アスカ「しらなーい」

カヲル「……………」ドンヨリ

アスカ「まあいいわ、あんたら二人にも聞くわ、どこまで知ってる?」

シンジ「…良くないけど」

アスカ「話が先進まないからさっさと答えなさいよ、バカシンジはどこまで知ってるのよ」

シンジ「何に対して?」

アスカ「全部よ全部、洗いざらい吐きなさい」

シンジ「全部?」

アスカ「全部よ」

シンジ「……言わないとダメ?」

アスカ「当たり前よ」

シンジ「………ミサトさんがアスカのパンツ履いてたよ」

アスカ「そういう事じゃないわよ!!ミサトは後でとっちめるけど!!」

シンジ(…ちっ、誤魔化されないか)

綾波「あなたなら分かる?ホモって、なに?」

カヲル「僕に聞かないで…」


シンジ「……わかったよアスカ、言うからちょっと二人で話そっか」

アスカ「ここじゃダメなの?」

シンジ「…まあね………ねぇ、綾波」

綾波「なに?」

シンジ「………父さんに聞けば分かると思うよ、言ってきなよ」ニコリ

カヲル「…シンジくん?」

シンジ「カヲルくんも綾波に付き添ってあげてよ、綾波の説明じゃ誤解されるかもしれないから」

カヲル「…まあいいけど」

綾波「…じゃあ、碇司令に聴いてくるわ…ありがとう碇くん」

シンジ「うん、分かるといいね」

アスカ「まだ?早くしてよ」

シンジ「わかってるよ、僕らも行こう」


………

シンジ「…それでアスカ、具体的にどんな事が聞きたいの?」

アスカ「……そーね、これだけは聞いとかないとダメってのから言うわ」


アスカ「ママ、あたしのママやあんたのママに酷い事したのは誰?」

シンジ「やっぱりそれか…」

アスカ「…やっぱりって事はおおよその事情は知ってるってこよね?」

シンジ「まあね」

アスカ「なら……教えて」

シンジ「……………」

アスカ「はやく言いなさいよ!!」

シンジ(……どこでミスしたのかな、よりによって一番最悪なパターンだ)

アスカ「……ねぇ、聞いてんの?」

シンジ(……どうしよっかな…ぶっちゃけ堕とせばこの問題はうやむやになってアスカはある意味幸せになれるんだけど)

アスカ「………ねぇってば、ちょっとバカシンジ!!」

シンジ(…………いや、やっぱりダメだ、メンヘラからヤンデレになるだけで目先の問題しかどうにか出来ないし……飼うつもりがいつの間にか飼われてた(逆パターンもあり)ってオチも綾波やミサトさんやカヲルくんと会話しただけで刺されるか剃られるのパターンはもう僕は嫌だ…)


シンジ「……わかった、話すよ」

アスカ「ずいぶんと考え込んでたわね…そんなに言いづらいの?」

シンジ「……まあね」

シンジ(…仕方ない、普通に説得しても聞く耳持たないだろうし、流れに乗ってその場その場で判断して対応するしかない)

アスカ「……あんたが言いづらいってのはどうして?主犯格があたしの予想通り碇司令で、一応肉親だから売るのは憚れるから?」

シンジ「父さんは主犯じゃないよ、あとあんなの売っても返品されちゃうから売らないよ一応」

アスカ「……なら誰?リツコ?副司令?それともあたしの知らない他の誰か?」

シンジ「本人が主犯だよ」

アスカ「………は?なに、どういう意味?」

シンジ「母さん達は自らの意思でエヴァに留まったんだよ、おばさんの方は僕も詳しくないけど…おばさんをエヴァから救助しようとして、肉体だけサルベージされたって事実があるからまず間違ってないと思う」

アスカ「…………………ウソよ、そんなの信じない」

シンジ「…………」

アスカ「絶対違う!!あたしはそんなの信じない!!」タタタ

シンジ「アスカ!!」


シンジ「………なんとか出来るかな、自信無いや…」ハァ


シンジ「…………」

ビーッ!!ビーッ!!

シンジ「……使徒、か」


シンジ「次は……十五使徒、あいつか…」


……

マヤ「監視衛星から最大望遠で目標の存在を確認、距離、25000」

ミサト「動きは?」

日向「ありません、衛星軌道上に突然出現してから現時刻まで身動き一つ取ってません」

ミサト「…ポジトロンライフルは?」

青葉「射程距離外です、戦自の所有する陽電子砲も目標のATフィールドを突破するだけの出力を確保できずに狙撃に失敗しています」

ミサト「………そう、さて、どうしたもんかしら」


アスカ「………………」

弐号機『………』

ミサト「アスカ、目標に対して砲撃して、どうにかしてこちらに引き付けないとどうにもならないわ!!」

アスカ「………」

ミサト「……アスカ、返事は?」

アスカ「…聞こえてるわよ、一々確認してこないで」クンッ

弐号機『………』ガシャッ


ダンッ!!ダンッ!!

…………



アラエル『……………』


キィン!!


日向「ダメです、やはり距離がありすぎてATフィールドを突破できません」

ミサト「………向こうの出方を見るしかない、か…後手に回っても良いことないってのに」

青葉「…あの、初号機は出撃しないのですか?シンジくんならなんとか出来るんじゃ…」

ミサト「……初号機は凍結中よ、シンジくんは出てきたけど作戦には参加させられないの、碇司令の絶対命令でね」

マヤ「え、シンジくん司令の命令に従ってるんですか?」

日向「てっきり無視してやりたい放題すると思いましたよ」

青葉「だな、正直シンジくんって司令を顎で使うイメージがあるし」

ゲンドウ「………」

ミサト「………ゴホン、作戦中の私語は慎みなさい、みんな集中して」

ゲンドウ「…………」

冬月「……舐められているな、まあ、仕方なかろうがな」

アラエル『…………』

カッ!!

アスカ「……!!」

弐号機『…………!!』

日向「使徒から弐号機に対し正体不明の光源!!」

ミサト「…っ!!攻撃!?」

青葉「解りません!!各種センサーには感無し、肉眼のみでしか確認出来ません!!」

ミサト「弐号機への影響は!!」

マヤ「シンクログラフに若干の乱れがありますがそれ以外は…」

アスカ「……………あたしに触るな!!」

弐号機『……グォォォォッッ!!』ビキィィィン!!

マヤ「弐号機、肉眼で確認出来る程強力なATフィールドを展開!!シンクロ率も226.8%に上昇!!」

日向「正体不明の光源、尚も照射!!」

アラエル『…………!!』

ミサト「………どうなってるの、一体?」


アラエル『…………』


日向「…!!目標が衛星軌道上より降下開始、近づいてきます!!」

ミサト「……!!距離は!?」

青葉「現在高度24000…23950…23900……ダメです、未だ射程距離外!!目標が有効射程距離に到達するまで約3時間と5分17秒!」

アスカ「………っ!!」


マヤ「弐号機パイロット、シンクログラフの乱れが増大しています!!現状では支障は出ない程度ですがこれ以上増大すると危険です!!」

リツコ「……精神に触れているというの?あの光は?」

ミサト「……射程距離まで接近するまでアスカが無事な保証は無い、か……どうする…?」ギリッ


アラエル『…………!?』

弐号機『…ォォォ…!!』

ミサト「…状況は!!アスカはどうなったの!?」

マヤ「し、シンクロ率が350%に到達!!これは…先日の初号機の状況に酷似しています!!」

リツコ「なんですって!?何故…!?」

ミサト(………!!アスカまで…やっぱりエヴァには何か、あの子達に共通するものがあるの?)


シンジ「……!!」

初号機『……………』

シンジ「…うん、こうなるから…アスカには知られたくなかったんだ」

初号機『…………』

シンジ「………行こう母さん、アスカを止めなきゃならないから」



シンジ「綾波が…アスカを殺してしまう前に」

初号機『……ォォォ…ヴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!』バクン


ゲンドウ「……………」

冬月「…唯の駒に過ぎん弐号機が目覚めるか…完全にシナリオから外れた事態だな」

ゲンドウ「…………レイ、聞こえるか」

綾波「はい」

零号機『…………』

ゲンドウ「ドグマに降りて槍を準備しろ」

綾波「……はい」

零号機『…………』ズンッ

冬月「……ロンギヌスの槍を使うのか?老人達が黙っておらんぞ」

ゲンドウ「構わん、事態は急を要する」

冬月「…標的はどちらなのだ、使徒か、それとも…」

ゲンドウ「…………」


カヲル「………これは…」

4号機『………』



弐号機『ヴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!』


カヲル「………エヴァの暴走? これが…」

ミサト「渚くん!!弐号機から可能な限り距離を取って!!今の弐号機が敵味方の区別が付くか不明な以上近くに居るのは危険よ!!」

カヲル「…しかし!!使徒はどうすれば!?」

ミサト「………っ…!!わかってるわ、今碇司令に初号機の出撃を要請するから、なんとか持ちこたえて!!」

カヲル「…く…綾波も後退して僕一人…どうすれば…!!」

ミサト「…碇司令、状況は一刻を争います、初号機の出撃許可を!!」

ゲンドウ「駄目だ」

ミサト「司令!?弐号機が都合良く使徒を攻撃して、殲滅後活動を停止する保証などないのですよ!?」

ゲンドウ「命令に変更はない、初号機は現状のままだ」

ミサト「…………このままでは最悪の場合、使徒のセントラルドグマへの侵入を許してしまう可能性があったとしてもですか?」

ゲンドウ「…………」

ミサト「…………」

ミサト(………まるでそれだけは無いとでも言いたげね、なにか、現状を打破するものが存在するの?……レイを下がらせた理由はそれ?槍って何なの?)ギリッ

リツコ「……………ミサト、冷静になって…指揮に支障が出るわよ」

ミサト「…もう作戦指揮なんてあって無いようなものよ…!!私では解らない事が多すぎる…!!」

リツコ「………………」

ミサト(私には知る権利すらないの?何も知らないままで、あの子達に命令をしなくてはならないの?そんな事が許されて良いの!?)

ミサト(……誰か教えて、加持くん……お父さん…)ギュ


マヤ「……葛城三佐!!初号機が!!」

ミサト「……シンジくん!?」

ゲンドウ「……!!」ガタッ

初号機『ヴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!』バクン

マヤ「し、初号機が起動!!ゲージを破壊して射出カタパルトへ向かっています!!」

ミサト「……碇司令!!」

ゲンドウ「………シンジ、今すぐ初号機から降りろ、命令違反は許さんぞ」

シンジ「………父さん、ロンギヌスの槍は誰に向けさせるつもり?」

ゲンドウ「…………」

シンジ「綾波は父さんの道具じゃない、アスカも、カヲルくんも、ミサトさんもリツコさんもみんなそうだ、リリンが…人が人を道具として使うなんてそんなもの間違ってるんだよ」

ゲンドウ「…………シンジ、それは…」

シンジ「子供の意見だよ、わかってる、でも…間違ってるなんて言わせない」

冬月「……耳が痛いな」

リツコ「……………」

シンジ「結局父さんは変わらない、あんなに苦労して小さい頃からいびってビビらせて、僕に対しては産まれたての小鹿みたいな反応するようにしたのになにも…!!」

ゲンドウ「…やはり意図的にか、シンジ」

シンジ「……もういいよ父さん、父さんと話すことはもうない、アスカは殺させない…!!」

ミサト「…っ!!アスカを?」

ゲンドウ「……………」

冬月「……やはりか、碇…来るべき時、最後の敵と戦う手駒を今捨てるつもりか、間違いなく量産型と対峙する事となるのはお前も承知だったはずだぞ?」

ゲンドウ「既に我々のシナリオなど宛にはならん、今は最優先で障害となりうるものを排除する、それだけだ」


シンジ「ミサトさん、無理を承知でお願いします、僕を地上まで射出して下さい」

ミサト「……シンジくん」

ゲンドウ「…………」

マヤ「し、シンジくん!!碇司令の命令がなければあなたを出撃させる訳には!!」オドッ

リツコ「…マヤ、止めなさい、あなたの説得に応じるなら初めからこんな事しないわ、シンジくんは」

マヤ「で、でも…」

ミサト「………」

リツコ「ミサト、どうするの?」

ミサト「……シンジくん、命令違反は厳罰対象よ、わかってるわね?」

シンジ「ええ、もちろん」

ミサト「……ならいいわ、日向くん」

日向「…了解です、エヴァ初号機は直ちに拘束、緊急事態の為カタパルトデッキの予備リフトへ一時固定します、シンジくん、すまないが自力でリフトに上がってくれ」

シンジ「了解です」

初号機『…………』ズンッ

日向「…よし、セーフティレバー固定、一時的に初号機の拘束を行います」カタカタ

バシュゥゥゥゥ!!

日向「あ、間違えた」テヘ

青葉「…おいおい、そんなミスすんなよ?あーあ、戦闘区域直行ルートに設定してあるじゃないか」

日向「ヤバいな、こりゃ下手したら解雇だな…どうしましょう葛城さん?」

ミサト「間違いは誰でもするわ、気にしないで日向くん、ありがとう…」

日向「…いえ、処罰は受けますよ、けじめですから」

ミサト「……そうね、私も付き合うわ、責任者は責任を取るためにいるんだしね」ニコリ

青葉「…ヒュー、カッコイー!」

ゲンドウ「……………」

冬月「…こういった時、人望というのは必要だと感じるな碇よ」

ゲンドウ「…ああ」


…………

アラエル『………………』


弐号機『…ヴォォォォ…!!』


カヲル「…使徒には攻撃は届かず、弐号機はあの状態……僕に出来る事は何がある?」

4号機『……………』

カヲル「……お前も下手したらあんな風になるのかな?4号機…?」クスッ

弐号機『………ガァァァァ!!』

ガンッ!!

カヲル「見境なく暴れてる…どうしてだ?何をそんなに憎んでる?惣流さん」クンッ

4号機『……………』ダッ!!

カヲル「……使徒への対応は現時点で僕には出来ない、なら…せめて弐号機を止めなくては!!」

4号機『……………』ブンッ!!

弐号機『………ゥゥ…!!』

ズダンッ!!

カヲル「ッ!!早い!!」

4号機『…………』ズシャ!!

弐号機『ガァァァァ!!』キィィィン!!

カヲル「ATフィールド?!まずい!!」

4号機『…………!!』キィィィン!!

弐号機『………!!』

カヲル「ふぃ、フィールド全開!!」ギリッ

4号機『…………』キィィィン!!

カヲル「……な、なんとか耐えた…けど!!」ギギギ…

弐号機『…ガァァァァ…!!』グググ…

バァン!!

カヲル「っ!!突破され!?」

ガッ!!

カヲル「かはっ?!ぐ…!?」グググ…

4号機『………っ!!』ギチギチギチギチ…

弐号機『ォォォ!!!!』グググ

カヲル「い、息が……!!」


カヲル「ま…ず…」グググ…

4号機『………!?』ギチギチ

弐号機『…ォォォ…』


『……邪魔するな、殺すわよ?』

カヲル「…!?そ、惣流さん…?」

弐号機『………!!』ピクッ

カヲル「…?な、に…?」

ズズン…

4号機『』

弐号機『………………』

ガダンッ!!

初号機『……………』

カヲル「…!!初号機…シンジくん?」

シンジ「カヲルくん!?大丈夫!?」

カヲル「な、なんとか…」

シンジ「よかった、無事なんだね?」

カヲル「…うん、でも……僕より弐号機だ、暴走したまま暴れて手が付けられない」

シンジ「……わかってる、だから僕が来たんだ…どうにか出来るように」

初号機『……………』ズンッ

弐号機『…ォォォ!!!!』

シンジ「……使徒は…あそこか…」チラッ


アラエル『……………』

シンジ「…カヲルくん、頼みたい事がある、動ける?」

カヲル「……ああ、大丈夫だよシンジくん、何をすれば良いの?」

シンジ「アスカは僕が止める、だから…カヲルくんは使徒をお願い」

カヲル「使徒を?でも、どうやって…」

シンジ「…そろそろ綾波がドグマから槍を持ってくる、その槍を使えば使徒は一撃で消し飛ぶ」

カヲル「…槍?」

シンジ「…そう、槍だよ…綾波を説得しても良いし、無理なら奪ってでも使徒に槍を投げて欲しい」

カヲル「…奪う?よく理解出来ないな、そんな強力なものなら尚更使徒に対して使うはずじゃ」

シンジ「……綾波は、父さんの命令には逆らわない、弐号機を殲滅対象にしてるはずだ」

カヲル「……なんだって?何故…」

シンジ「説明してる時間は無い!!お願いカヲルくん!!」

カヲル「…わ、わかった!!」


弐号機『…ヴォォォォ!!』

シンジ「…アスカ!!」

初号機『…………ォォォ!!!!』

ガッ!!

弐号機『…ガァァァァ!!』グググ

初号機『…ォォォ…!!』ギチギチ

シンジ「……!!もうほとんど同化してる!?アスカぁ!!」

初号機『ヴォォォォ…!!』ブンッ!!

弐号機『…!!』ズダンッ!!

シンジ「アスカ!!やめろ、こんな事なんにもならない!!アスカ!!」

『…だまれ』

弐号機『ガァァァァ!!』キィィィン!!

シンジ「ぐっ!?がぁ!?」ズキン

初号機『……!!』ブシュッ

シンジ「…ぐ…肩が……くそ、アスカ!!」

『…うるさい、ウソつきの癖に』

『ママがこんな姿に自らなる訳なんかない』

シンジ「…ッ!!フィールド!!」

『あたしが一番ママに一緒に居て欲しかった時にママはあたしをひとりぼっちになんかしない』

初号機『グォォォ!!』キィィィン!!

『ママはあたしを利用する為に犠牲になったんだ、絶対にそうだ、間違ってなんか無い』

弐号機『……グォォォ!!』ダンッ!!

『だから、だから殺す、殺すのよみんな、ママを見殺しにしたパパも、ママからパパを取り上げたあの女も、ママとあたしを利用して裏で何かしてる連中も、ひどい事ばっかり言ってあたしとママをいじめるウソつきも全部全部全部全部!!』

シンジ「………!!くっ!!」

初号機『…………』

アスカ『消えろ!!みんなみんな!!嫌な奴みんな!!消えちゃえ!!』

弐号機『………!!』


………

綾波「…………」

零号機『…………』グググ…

綾波「……命令は、弐号機の暴走阻止、この槍を使って」

零号機『…………』

綾波「ロンギヌスの槍で貫けば停まる、でも、死ぬ」

綾波「……………セカンドは間違いなく死ぬ、弐号機の心と共に」

綾波「…ごめんなさい」クンッ

零号機『…………』ダンッ!!

カヲル「待ってくれ」

4号機『…………』ガシッ

綾波「……フィフス…渚くん」

カヲル「…本当に撃つの?仲間を」

綾波「………命令だから」

カヲル「命令なんて関係ない、僕が聞きたいのはキミの意思だ」

綾波「………私の、意思?」

カヲル「そう、キミの中の正直な思いを僕は聞きたい、綾波は惣流さんを本当に撃って良いと思うの?」

綾波「…でも、碇司令は」

カヲル「だから、違うんだよ、それは他人の意見に忠実なだけだ、キミの意思じゃない」

綾波「……私は…」

カヲル「…僕は聞いたよ、今、弐号機を討とうとしたキミは確かに言ったんだ」



カヲル「ごめんなさい、って…!!」

綾波「……………」


カヲル「その言葉の意味、わからない訳じゃないよね?」

綾波「………私は」

カヲル「惣流さんを殺したい?それとも、殺したくない、どっちなのか聞いてるんだ、僕は」

綾波「………でも、命令は従わなくちゃだめだから」

カヲル「キミは人形かな?命令に従うだけの操り人形」

綾波「……私は人形じゃない」フルフル

カヲル「なら、もっと考えて、従う事しかしないっていうのが正しいなんて誰言わないし、言ったらダメなんだ」

綾波「………自分の、意思…」

カヲル「そう、それが生きるって事だろ、きっと…」

綾波「…………」

カヲル「…それに」クルッ

綾波「………?」

カヲル「弐号機の暴走を止めるのが命令なら、シンジくんに任せた方が上手く行くよ、きっとね」

綾波「……碇くん…?」

カヲル「…そう、だから、僕らはその槍を別の標的に使うべきだ、ほら」

綾波「………!!」



アラエル『…………………』

カヲル「……あれ、放置は出来ないだろ、綾波」ニコリ

綾波「……………わかった…」コクリ


ガクンッ

アスカ『………!?なに…?』ガチガチ

弐号機『……………』

シンジ「…止まった?アスカ、おばさん…?」

初号機『…………』

アスカ「………ママ!?なんで動かないの!?あたしはママの為に!!」

弐号機『…………』

アスカ「…………え…?なんでママが謝るの?ママは悪くないんでしょ!?」

シンジ「………そっか、おばさんが止めてくれたんだ」

初号機『……………』

アスカ「違う、違う違う違う違うぜったいに違う!!どうしてそんな事言うの!?ママはそんな事なんかしないもん!!」

弐号機『……………』

シンジ「……アスカ、なら、アスカも直接会って、本当の事聞いてみなよ」

初号機『…………』

アスカ「……直接?どういう事?」

シンジ「僕と同じだよ、エヴァの中に溶け込むんだよ、僕はそこで母さんと会ってる、エヴァっていう殻ごしじゃない、本当の意味での母さんそのものと」

アスカ「……え」

シンジ「アスカなら出来るよ、大丈夫、サルベージは慣れてるから」

弐号機『…………』

アスカ「……ママ…わかった、やってみる」


シンジ「…じゃあ、行くよ、アスカ」

アスカ「…………ママ…!!」ギュ

弐号機『…………………』




アラエル『…………!!!!』


ググググ…グボォ!!


ボッ!!


カヲル「……本当に一撃か、なんて威力なんだ…」

綾波「……………」

カヲル「…この選択が正しいかどうかは、時間がたてば分かるよ、綾波」

綾波「……ええ、でも、少しだけ心が軽い」

カヲル「ホッとしたのさ、誰だって友達を殺せだなんて命令、嫌なんだからさ」

綾波「友達?」

カヲル「あれ?違った?」

綾波「わからない、考えた事、ないから…」


…………

……………

………………

アスカ「…………ここは…」


アスカ「………エントリープラグの中? 」


アスカ「…………!!」

『……………』

アスカ「……ママ…」




『ゴメンね、アスカちゃん』


……………

………


マヤ「………弐号機、完全に活動を停止しました」

ミサト「……シンジくん、なんとか出来たのね」

リツコ「マヤ、弐号機のプラグ内部の映像、出せる?」

マヤ「はい、メインモニターに映します」


『』


ミサト「…これは、シンジくんの時と同じ…」

リツコ「…活動停止の直前、シンクロ率があの時のシンジくんと同等の数値まで上昇していたわ、もしやと思ったけれど案の定ね」

ミサト「……サルベージプログラム、弐号機にも使えるわよね?」

リツコ「ええ、すぐに準備するわ」

シンジ「待って下さい」

ミサト「シンジくん、どうして?」

シンジ「ほんのすこしで良いんです、二人っきりにさせてあげて下さい」

ミサト「……二人?」

リツコ「……どのくらいの時間かしら?あまり悠長に待ってもいられないわよ?」

シンジ「…………数時間で構わないですよ、多分、それだけあれば自分なりに納得する答え、見つけられると思います」

リツコ「…そう、わかったわ」

ミサト「…私にも教えなさいよ、いい加減除け者は嫌よ私は」

マリ「そーだそーだ!」


ゲンドウ「……………」

冬月「これで良かったのか、碇よ」

ゲンドウ「………さあ、な………だが、邪魔な存在であったロンギヌスの槍、あれを回収不能にしただけでも良しとする他ないな」

冬月「シナリオ通りに事が運ぶのか?私はそこが疑問だよ」

ゲンドウ「………運ぶさ、多少筋書きが変わろうとも本筋は変わらん、今日ようやくその確信を得られた」ニヤリ

冬月「…弐号機の件か」

ゲンドウ「ああ、俺は自らのシナリオを一度破綻させる覚悟であれの処分を下した…だが」

冬月「結果は弐号機は残存…ロンギヌスの槍は貴様の本来の筋書き通り使徒の殲滅に使用され、誰の手も届かぬ空の彼方か…」

ゲンドウ「それを促したのは紛れもなくシンジだ、あれの意思はどうなのか知らんがな」

冬月「そして、アダムも手の内か…」

ゲンドウ「ああ、駒は揃いつつある」カシュ

カパッ


『UCCコーヒー(フィギュア付き)』

ヒラリ

「何回同じ手に引っ掛かるの父さん?」

ゲンドウ「………」

冬月「………」

ゲンドウ「………」カシュ、グビグヒ

ゲンドウ「我々の目指すものは後少しだ、冬月」ゲフ

冬月「…………そうか、そうだとよいな…」


……数日後

アスカ「………ん…ここは…?」

シンジ「アスカ、気が付いた?」

アスカ「…………ベッドの上、病院?」ムクリ

シンジ「うん、エヴァの中からサルベージされてもう2日過ぎてる、その間ここでずっと寝てたんだ」

アスカ「………そっか、そうね」キョロキョロ

シンジ「アスカ?キョロキョロしてどうしたの?」

アスカ「え、ああ…久しぶりだからね、つい」

シンジ「…確かにアスカはあんまり病院の世話にならないかな、そっか」

アスカ「いや、生身の身体が久しぶりだから?」

シンジ「え?」

アスカ「うん」

シンジ「どういうこと?」

アスカ「シンジくん気付いてくれないのね」

シンジ「はい?」

アスカ「ちなみにアスカちゃんはまだ寝てるわよ、一緒に居るけど」

シンジ「んん?」

アスカ「アスカちゃんが私がエヴァの中に居るのは可哀想だからって、無理矢理ね?」

シンジ「………………………………………………………………………………おばさん?」ダラダラ

アスカ「あ、やっとわかった?鈍感ねぇユイさんの言った通りだわ」ニコリ

シンジ「どうなってんだこれ」

アスカ「あ、そうそう」チョイチョイ

シンジ「………なんですか」

アスカ「おばさんはヤメテ」ジロリ

シンジ「………」


…………

リツコ「…ありえないわ」ゲンナリ

シンジ「ですよね、僕もこれは未経験です」

アスカ「そうかしら?一つの身体に魂が二つっていうのはそこまで珍しい事ではないわよ?二重人格とか精神疾患の類いではあるけれど稀にこんな感じの事例も…」

リツコ「聞いたことないわ、しかも貴女の場合後天的で人為的じゃないですか、科学と医学を馬鹿にしてるわ!!」

シンジ「…どうするんですかこれから」

アスカ「私がアスカちゃんの身体に引っ越ししちゃったからパイロットは無理ねぇ?とりあえず普通の中学生をアスカちゃんと楽しもうかしら?」

リツコ「……弐号機のコアがまっさらな状態になってたのはこれがげんい


リツコ「…弐号機のコアがまっさらな状態になってたのはこれが原因な訳ね……どうしてくれるのよ貴重な戦力を!!」

アスカ「アスカちゃんをエヴァに乗せるのはおしまい、だから諦めて」

シンジ「……それが理由ですか?」

アスカ「私はね、自分が誰に恨まれようと自らの進む道を変えようとなんて思わなかったの、だからあの実験の被験者にもなった、それが例え、誰かに仕組まれ、利用される為のものだったとしても」

アスカ「……でもね、この子は別、この子まで利用されるのは耐えられない」

シンジ「………」

アスカ「ずっと後悔してた、ずっとこの子に謝ってた、人として守る事が出来ない事に、母親である事を捨ててしまった事を…」

アスカ「…だからね、シンジくんには感謝してる、ありがとう」

シンジ「…おばさん」

アスカ「だからおばさんはヤメテ」ジロリ


-ゼーレの間-

『先の弐号機の件、もはや静観しうる事ではない』

『忌むべき存在であるエヴァ、その弐号機までもが単なる駒という範疇を越えた、由々しき事態だよ』

『問題は目覚めた事などではない…その先だ』

『魂の流動、よもやこんな簡単にしうるものか?』

『全てはエヴァ、その存在が我々の計画に影響を与えておる、今回の事態は我々の目指すものを不完全ながらも形にしたと言える』

『…だが、あまりにも歪過ぎる』

『なればこそ我々も対応を考えねばならないな』

『…全ては、人類補完計画の為に』

『まずは、シナリオを完遂させねばならない、ネルフはその為に存在する』

『残る使徒は二体』

『ダブリスよ』

「…………聞いていたよ」

『……貴様が何を知るのか、それは我々とて知り得ぬ…だが…』

『貴様は神などではない、それだけは心しておけ、よいな?』

シンジ「………神?」



シンジ「…知ってるよ、そんなこと」

×ダブリス
○タブリス
やで


次 ス レ 予 告

テーンテテーテテーテテテテーテテーテーンテテーテテー♪

繰り返す命、止まらぬ連鎖、その環の中で戦い続けた少年、碇シンジ。

何故繰り返すのか?

何故、自分なのか?

その答えのあるのは過ぎ去った過去なのか、それとも未だ見ぬ、結末の中か。

次回、次スレ
シンジ「強くてニューゲーム2」ーシ者、転生ー

http://ex14.vip2ch.com/i/responce.html?bbs

とりあえずこのスレはここまで、じゃな


>>981
間違ったすまん

すまん、うまく貼れんかった助かる

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年05月19日 (火) 21:26:12   ID: B2n0nzxl

みれない...

2 :  SS好きの774さん   2015年08月13日 (木) 20:57:59   ID: TsSOOlbP

↑エヴァ 完結 PV多い順で簡単に見つかるよ

3 :  SS好きの774さん   2016年03月19日 (土) 01:53:14   ID: LMxLlfoQ

…>621は物理的に消されたいのか?

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