若林智香「落ち着いていきましょう☆」 (21)


申し訳ないのですが、いつものあの人ではありません。
思いついちゃったので、わきばやしさんでいきます。


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モバP「ああ……俺は何をやってるんだ……」

モバP「芸能界を支え、活躍することを夢見て……プロデューサーにまでなったのに……」

モバP「まるでうまくいかない! く……どうすれば……!」

???「フレーッ! フレーッ! お兄さん☆」

モバP「!?」


モバP「へえ……若林智香さん……チアリーディングをやってるのか……」

智香「はい! でも……今いる学校のチアリーディング部は部員数が足りなくて、廃部寸前で……」

モバP「……ちなみに、何人?」

智香「今、私一人です☆」

モバP「孤軍奮闘だな!?」


智香「なんか、学校の方針が変わったとかで……そこで、考えたのが無差別応援です!」

モバP「無差別応援!?」

智香「道往く応援が必要そうな人に、エールを送るんです!」

モバP「ああ、さっきの俺への応援も……それか」

智香「元気出ました?」

モバP「あ、ああ、びっくりはしたけど……確かに、気持ちは持ち直してるかも」

智香「それは何より☆」


智香「こうして応援を広げていけば、その素晴らしさを皆わかってくれると思ったんです!」

智香「そうすれば、学校の皆もわかってくれる! 応援をもらった人も元気になる! 一石二鳥なカンペキ作戦です☆」

モバP(なんて無謀な……逆ギレ気味に文句を言ってくる人だっているんじゃ……)

モバP(いや……でも、確かに嫌味な感じはしなかった……これ、は……スゴいぞ、ミラクルの予感がする!!)

モバP「若林智香さん! アイドルをやりませんか!?」

智香「へ!?」


智香「そうなんですか……芸能事務所のプロデューサーさんだったんですか……」

モバP「ええ! 貴方から……奇跡の可能性を感じました! 貴方ならきっとスゴいアイドルになれる!」

智香「う……で、でもアタシにはチアリーディング部が……」

モバP「そ、それを言われると弱いけど……でも! 俺はキミから可能性を感じた!」

智香「か、かのうせい?」


モバP「そう! 悲しみを吹き飛ばすような……奇跡の日々を始めれる様な!」

モバP「キミがアイドルになって、皆を応援していけば……皆の奇跡の可能性も、きっと高まっていく!」

モバP「終わらないミラクルの予感がする! 世界中に鳴り響かせる事だって、不可能じゃない!」

智香「せ、せかい……!」

モバP「頼む……ミラクルをキミとおこしたいんだ! アイドルを……やってくれ!」

智香「ア、アタシ……!」プシュー……

モバP「うわあ!? だ、大丈夫か!?」


モバP「ゴメン……ガッツキすぎたな……」

智香「す、すみません……アタシ、いろいろとビックリしちゃって……」

モバP「いや……むしろ、良く聞いててくれたよ。冷静に考えたら、通報されてもおかしくなかった……」

智香「あはは……そ、それでアイドルの事なんですけど……ちょっと……考える時間をもらえませんか……?」

モバP「そうだな……確かに急すぎた。そうだ、これ俺の名詞と……ウチの事務所のパンフ。よかったら、来てくれ。どんな形でもいいからさ」

智香「はい……それでは☆」

――その夜、モバP宅

モバP(今思い返せば、そうとうがっついてたな、俺……冷静さがまるでなかった……)

モバP(でも、思い返せばあそこまで後先考えず、突っ走ったことがあるだろうか……?)

モバP(あの娘に……智香さんに会って、全てが変わってしまったみたいだ)

モバP(彼女からは……なんていうか、希望が香ってきた)

モバP(そうだ……冷静とかいって、小さく縮こまってる俺は、もういらない)

モバP(苦しい夜を味わうのはもうたくさんだ……細胞から……いや、その奥の遺伝子から変わるつもりで……)

モバP「気合……いれていくか……!!」

――同時刻、智香宅

智香(ビックリしたな……アタシがアイドルなんて……考えもしなかった……)

智香(でも……あの人は、本気で言ってた……本気の言葉はジンジン伝わってくる……)

智香(世界の皆に響かす応援……はは、スゴイスケールだよ。想像もつかない……)

智香(でも、あの人の話した可能性……ミラクルってやつを……その意味を……教えてもらいたくなってきた……)

智香「それを歌って、踊る事ができたなら……!」

――次の日

モバP「ハァ……ハァ……彼女は……確かこの辺に……」

モバP(アレから彼女について調べて……こうやって走りまわって、探してるわけだ……)

モバP(はは……完璧にストーカーだ。だけど……膝を抱えて眺めてるだけより、ずっといい!)

智香「あ、お、お兄さん!」

モバP「と、智香さ……ん……ゼェ……ゼェ……み、みつけ……ゲホッ、ゲホッ!」

智香「ちょ、落ち着いてください! ほら、呼吸を整えて……」


モバP「はあ……す、すまない。みっともない所を見せたな……」

智香「いえ! 頑張ってる姿は、とっても素敵なモノなんです☆」

モバP「はは……ありがとう」

智香「……その、私を探してたのは……」

モバP「ああ……キミをまた勧誘しに来た……はは、しつこいかもしれないけど……俺はキミを、諦めきれない」

智香「はぅ……///」


モバP「でも……俺には確信がある! キミだけに起こせる奇跡があるって!」

智香「……でも、アタシも思ったんです。お兄さんだけに起こせる奇跡があるって」

モバP「智香……さん?」

智香「えへへ……お兄さんが、アタシを本気で求めてくれてるってことが、わかりましたから☆」

智香「だから……ここはアタシも、やらかして、踊っちゃって! お兄さんが言ってた、ミラクルをおこしちゃって!」

智香「えーと……そうだ! アレです! やるなら……今でしょ☆ ってやつです! アイドル……やります☆」

モバP(ああ……この笑顔! きっと、皆の元気になる! 奇跡の実感がする……きっと、すげーことが始まる!)

モバP「よし……ありがとう、受け入れてくれて! これからよろしく頼むよ、智香!」

 

――始めるよ 準備はいいかい? やらかすぜ そいつが可能性

――悲しむより 踊りまくって 奇跡の日々を始めようぜ!

 


智香「いよいよ、アタシのデビューライブ……うう、ドキドキします☆」

モバP「智香……大丈夫、キミは頑張ってきた! ここからミラクルは始まっていく……時はもうそこまで来ている!」

智香「……そうですね! 重い扉かもしれないけど……思い切って、カギあけちゃいます!」

モバP「うん、そのいきだ! 何度でも言うよ……今からキミが成す事、見る事、全てが奇跡の可能性だ!」

モバP「キミが応援したい気持ちも! 楽しむ気持ちも! 全部伝えるつもりで行っておいで!」

智香「……はい☆」


モバP&智香((そうだ……心の声が望んでる。この人と分かち合いながら……奇跡を起こしたいって!))

モバP&智香((だから、今までも、これからも! 2人ならやれる……きっと!!))


                               終わり

元ネタ:サンボマスターの「ミラクルをキミと起こしたいんです」です。
http://www.youtube.com/watch?v=5yEA5K1TFw8

そんなわけで智香さん、お誕生日おめでとうございます。
……参考動画では曲の途中が聞けない? なら、CDを買おう!(ステマ)

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