九十九家・夜……
遊馬(今日も小鳥のスカートは短くて最高だった)
遊馬(デュエルの時のガガガガールの乳揺れも良かった)
遊馬(おかげで俺の下半身は今もビンビングだ)
遊馬(だけどアストラルがいるせいでせっかくビンビングなこいつを抜く事ができねえ……つかここ最近気兼ねなく抜けた記憶もねえ)
遊馬「(ボソッ)あーたまには気楽におなんビングしたいぜ」
アストラル「遊馬、何をブツブツ言っている?」
遊馬「別に何にも言ってねえよ」
アストラル「いや、私は聞いた。今君は確かに『おなんビング』という言葉を口にした」
アストラル「そもそも私と君は口を動かずとも心の中で会話もできるだろう?」
遊馬「そういやそんな設定あったな」
アストラル「それで『おなんビング』とは何なんだ? かっとビングとは違うのか?」
遊馬「そんなのオナニーの事に決まっていれだろ? まあある意味かっとビングだけどさ」
アストラル「そのオナニーとはどんな効果だ? 何時発動する?」
遊馬「あーうるせえなー」
アストラル「遊馬、私は真面目に聞いているんだ」
アストラル「私はすべてのナンバーズを集めなければならない。その為にはこの世界の事をよく知る必要があるのだ」
アストラル「もしかしたらそのオナニーがナンバーズを集める手がかりになるかもしれない」
アストラル「遊馬、頼む。私の為にオナニーを教えてくれ」
遊馬「アストラル……」
遊馬「ったく、仕方ねえな」フッ
遊馬「いいか。オナニーっていうのは英語ではマスターベーションって言うんだ。他にも『せんずり』や『シコる』とかいろんな呼び方もある」
アストラル「成る程、おなんビングもその呼び方の一つという訳か」
遊馬「そうだ。で、具体的に何をするかと言うと自分の手で性器を、男の俺の場合はチンコに刺激を与えて性的快感を味わう行為なんだ」
アストラル「なぜそんな事をする必要がある?」
遊馬「性的欲求を発散する為さ。人間は腹が減ったらメシを食う。眠たくなったら寝る。問題が起きればデュエルする」
遊馬「オナニーも同じさ。ムラムラしたらオナニーしてかっとぶんだ」
アストラル「なるほど」
アストラル「興味深いが君の話だけではイマイチよくイメージができない」
アストラル「遊馬、よければ私の前でオナニーをしてみてくれないか」
遊馬「……アストラル、悪いがそれはできねえ。できねえんだよ」
アストラル「なぜだ? まさか排泄行為と同じ様に他人に見られると死んでしまうのか?」
遊馬「確かに家族に見られたら死にたくなるけどそうじゃないんだ」
遊馬「オナニーは神聖な行為なんだ。誰にも邪魔されず、一人自らの切り札をドローし続ける」
遊馬「それこそがオナニーなんだ。他人に見せたらそれはオナニーじゃない……ただのプレイだ」
アストラル「オナニー……奥が深いな」
遊馬「まあ、鉄雄の受け売りだけどな」
アストラル「何だかもどかしいな。後少しでナンバーズを回収する為のヒントが得られるかもしれないというのに……」
遊馬「何そんな顔してんだよ、アストラル」
アストラル「遊馬……」
遊馬「オナニーを見せる事はできないが、やり方なら俺が手取りマラ取り教えてやるぜ!」
アストラル「いいのか?」
遊馬「ああ、しっかり俺がパクチーしてやるから安心しろよ!」
アストラル「遊馬、それを言うならレクチャーだ」
遊馬「あ、そうとも言うな」アハハ
アストラル「フッ……」
アストラル(私は良き共を持ったな……)
…………
遊馬「いくぜ、アストラル。まずはズボンとパンツを脱ぐんだ」
アストラル「私はすでに全裸だ」
遊馬「へっ、やる気満々じゃねーか。よし、なら次はチンポを立たせるんだ。方法は……」
アストラル「待て、私にそんなものはついてない」
遊馬「え、まさかお前女だったのか? なら俺より小鳥に聞いた方が……」
アストラル「いや、私にはそもそも性別の概念がない。故に性器というものは存在しない」
遊馬「そうか……ん?」
遊馬「おい、それじゃあオナニーできないぞ!」
アストラル「なっ!?」
アストラル「迂闊だった……オナニーとは性器を使って初めて発動される」
アストラル「だが私には発動条件が満たされない……故にオナニーはできない……」
遊馬「……諦めるもんかよ」
アストラル「遊馬?」
遊馬「俺はアストラルにオナニーを教えるって約束したんだ! こんなとこで諦めてたまるかよ!!」
遊馬「父ちゃんだってこんな時、絶対に諦めないはずだ!」
アストラル(……確かにそうだ。諦めてどうする)
アストラル(私はこの世界で諦めない大切さを学んだ)
アストラル(諦めなければ必ず奇跡は起こる……そうだ!)
アストラル「遊馬、勝利の方程式がみえたぞ!」
遊馬「本当か?」
アストラル「ゼアルだ!」
遊馬「!?」
アストラル「君と一つになれば身体も感覚も共有できる! 故にゼアルの力で、私はオナニーができる!!」
遊馬「でもそれだと俺もするからオナニーと呼べるのか……」
アストラル「一心同体なら問題あるまい。それに私は知っているぞ」
アストラル「遊馬、君もオナニーしたいんだろ?(ニコッ」
遊馬「……へっ、アストラルには敵わねえな」
アストラル「いくぞ、遊馬!」
遊馬「おう、アストラル!」
遊馬「俺は、俺自身とお前でオーバーレイ! 俺達2人でオーバーレイネットワークを構築!」
アストラル「遠き2つの魂が交わるとき、語り継がれし力が現れる……」
遊馬&アストラル「「エクシーズチェンジ! ZEXAL!」」
じゃきーん
アストラル「遊馬、このままいくぞ! オナニーだ!!」
遊馬「おう、アストラル!」
アストラル「まずはズボンを脱いで下半身を攻撃表示!」
遊馬「続いてオカズを召喚するぜ!」
アストラル「最強デュエリストのオナニーは全て必然……オカズさえもデュエリストが創造する!」
遊馬&アストラル「「シャイニングドロー!!」」
遊馬「よし、エロDVDを引き当てたぜ!」
アストラル「デッキにセットだ、遊馬!」
<イヤーンバカーン
アストラル「なんだ、この胸の高鳴りは……それになんだか下半身がムズムズリズム」
遊馬「それが勃起だぜ、アストラル! そのままチンポをシャイニングドローだ!!」
アストラル「わかった!ドロー!」シコッ!
遊馬「ドロー!」シコッ!
遊馬&アストラル「「ドロー!!」」シコシコッ!
遊馬「小鳥・・・小鳥・・・」シコシコシコ
シャーク「璃緒・・・璃緒・・・」シコシコシコ
カイト「・・・」シコシコシコ
アストラル「くっ!」ビクッ
遊馬「どうした、アストラル?」シコシコ
アストラル「なんだか熱いものが込み上げて……」シコシコ
遊馬「なっ、もう限界なのか? まあ初めてだしな……」シコシコ
遊馬(だが今は男優のアップだ。ここでかっ飛んだら後味悪すぎだぜ……なら)シコシコ
遊馬「新たな力で1番良いシーン変えるぞ!」シコシコ
アストラル「わかった! リ・コントラクト・ユニバース!!」シコシコ
遊馬「再生中のDVDを書き換えた! うひょーモザイクなしだ! なんか女優もさらに俺好みになったぜ!!」シコシコ
遊馬「これが俺と」シコシコ
アストラル「私の」シコシコ
遊馬&アストラル「「かっとビングだぁぁぁ!!」」
ドピュ
…………
アストラル「不思議な気分だ」
アストラル「心地よさもあるが僅かに虚しさもある」
アストラル「だが……悪くない気分だ」
遊馬「これがオナニーだぜ、アストラル……」
アストラル「この感覚を知れたのも君のおかげだ……礼を言う」
遊馬「へっ、良いって事よ」
アストラル「遊馬、これからも共に戦おう」
遊馬「おう、アストラル」
…………
…………
小鳥「……静かになりましたね」
明里「そうね。最近夜になると何時もこうなのよね」
明里「部屋に閉じこもってご飯も食べに来ないし……一人で何やってんだか」
小鳥「遊馬……」
明里「小鳥ちゃん、せっかく来てくれたのに本当にごめんね。さあ、今日はもう遅いから帰りなさい」
小鳥「明日も来ます」
小鳥(遊馬、やっぱりアストラルがいなくなってショックが大きいんだろうな……)
小鳥(私、こんな時に何もできないなんて……)グスッ
暗い部屋。
テレビから流れる妖艶な声。
そのテレビの前でズボンを脱いで倒れている少年。
部屋には少年一人。
そこに相棒はもう居ない。
遊馬「アストラル……またいろんな事、教えてやるからな」
微笑みながら、しかし虚ろな目で、少年は一人呟いた。
おわり
読んでくれた人、ありがとうございました。
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