井之頭五郎「進撃の巨人…かあ」 (10)
五郎「ふう、腹が減ったなあ」
腹が減り過ぎている。
ここいらで何か一つドスンと入れて行きたいものだが…。
五郎「う~ん。何も無いなあここ」
辺鄙過ぎる。
いくら巨人との戦争中とはいえ、店の一軒くらいあってもいいだろうに。
五郎「おや?」
巨人の肉…だって?
おいおい、嘘だろ?巨人を食べるのか?
でも、興味は引かれる。
五郎「よし、いっちょ巨人狩りでもしますか」
気分は風車に立ち向かうドンキ・ホーテのようだ。
五郎「ごめんくださ~い」
店の主人、愛想悪し。
まあ仕方ない。
客商売とはいえ、こだわりみたいなのもあるんだろうし。
俺はそこまで店にすべては求めない。
五郎「巨人の肉ください」
注文を終えたら、すぐに来た。
この店は既に作ったものを置いているのだろうか?
五郎「いただきます」
とりあえず一口。
五郎「ん?」
これは…すごいな、色んな意味で。
臭みが凄い。
ラム肉とかそういうレベルじゃあない。
五郎「むしゃむしゃ」
正直、あまり美味しくない。
なんというか、筋っぽいというか。
これは…外れだ。
五郎「うう、もう食えないぞ」
大分残ってしまった。
味付け云々より、肉が不味過ぎる。
これは失敗だった。
俺の判断ミス。
轟沈。
五郎「ふう…」
とにかく、気分が悪い。
口直しにどこか別の店へ寄りたいところだ。
五郎「ううっ、吐きそう」
俺、こんなところで何やってんだろう?
完
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