鎧「注文の多い」超大型「…104期生?」(115)
・注文の多い料理店を題材
・ネタバレ有
SS初投稿です。お見苦しい点等ご容赦ください。
<巨大樹の森>
アルミン「おーい!2人ともー」シュンシュン
鎧超大型「!?」
超大型「うわぁ。アルミンがものすごいスピードで迫ってきてる。どうしようライナー。」(体育座り)
鎧「作戦会議はいったんお預けだ。アルミンの出方をさぐるぞ。」(超大型の両手の上)
超大型「なんかこわい」ガクガク
鎧「その図体で震えるな。巨人酔いしそうだ…!」
超大型「だって僕、あんなに上手く操作してるアルミン、初めて見るよ。」ブルブル
鎧「…やめろ。……吐くぞ。」
超大型「なにを。」
鎧「人間。」
超大型「こんなときに冗談やめてライナー!半端者の君が人なんて食えるわけないだろ!!」
鎧「ぐすん」
アルミン「ふぅ」
アルミン「まさかとは思ったけどこんなところにいたなんて。みんな待ってるから早く行こう!ライナー!ベルトルト!」
鎧超大型(?)
アルミン「道案内は僕に任せてくれ!2人は安心して後ろを着いてきてくれればいいよ。…ま、放っておいてもいずれたどり着くんだけどね。」
鎧超大型(??)
アルミン「あれ?2人ともどうかした?」
鎧超大型(???)
鎧「いやーなんだアルミン。色々と聞きたいことがあって混乱してるんだが、俺達を捕まえないのか?」
アルミン「捕まえないよ。」
鎧「なぜだ?」
アルミン「その必要はもうないからね。」
超大型(えっなに。アルミンも頭やられちゃった系…?)
アルミン「だって僕らは…辛く厳しい訓練兵の日々を支え合った仲間じゃないか!!」
鎧超大型「!?」
鎧「何を言ってるんだ!過去はどうであれ、現に俺達はエレンとユミルを拐って逃げてる最中なんだぞ!アルミン、お前は立派な兵士だろ!しっかりしろ!!」
アルミン「立派な兵士は大切な仲間を捕まえたりはしない!ライナーこそしっかりしろ!僕らは仲間だろ!?」
鎧「俺は戦士にも兵士にもなり損ねた、ただの殺戮兵器だ。」
アルミン「うっせえ!仲間だろ!!仲間なんだよライナー。」
鎧「仲間」
アルミン「それに、エレンもユミルもここにはいないじゃないか。仲間のことを蔑ろにするなんて面倒見のいいライナーらしくないよ。」
鎧「(いない!?そんなはずが!……でも)仲間」
アルミン「そうだよライナー!僕らは仲間なんだ!仲間なら大人しく僕に着いてきてくれるよね」
鎧「おう!案内頼むぞアルミン!」
超大型「…君はもう、戻ってこないんだね(大損だと思ったよ)」
今回はここまで。導入部分でした。
次回から山猫亭にはいる予定です。
<~山猫亭~店前>
ユミル「すすきなんて久しぶりに見た。」ペシペシ
ユミル「あー腹減ったークリスタに会いてーなにか食べたいー。クリスタがだめならヒストリアに会いたいー。」
アルミン「相変わらずだね、ユミル。クリスタもヒストリアも同一人物だってば。」シュンシュン スタッ
ユミル「よぉ!知ってる笑ってくれるな、案内役サマ。いや、う―」
アルミン「ベルトルト~!!ここだよ~!!ここまできて~!!」ピョンピョン
超大型(あそこに座ってるのはユミル…?なぜそんなところに…?
……エレンは…?)ドシンドシン ピタリ
鎧「ユミル!無事だったか!」ピョン ドッシドッシ
ユミル「はぁ……ったくお前ら、もっと根性出せ粘れよ。」
超大型(どれのこと?)
アルミン「そんな険しい顔しないでユミル。道中、ライナーは君のこととても心配してたんだよ。」
ユミル「(冗談きついぜ、あの鎧野郎)」
鎧「…怪我はないようだな。無事でひと安心だ。お前のせいで、スクランブルエッグがトラウマになるところだったんだぞ。」
ユミル(おいおい。きついってレベルじゃねーぞ。)
鎧「再生能力が回復して良かったな。」
ユミル「まさに人体の神秘だわ。」
鎧「冗談のキレも戻ってるようだし、大丈夫そうだ。」
ユミル(?)
(違う、もっと……?もっと…あれ…。なにか忘れて??)グウウ
アルミン「僕お腹すいてきちゃった。空腹は思考をおかしくするから困りものだよ。」
ユミル「同感。クリスタに会いたい。」
鎧「クリスタだけは守る!」
超大型(やべー泣きそう。)
アルミン「それじゃ僕は先の部屋で待ってるね。ライナー、ベルトルト、またね!」スタスタ
鎧「あぁ。案内ありがとう。アルミン、また後でな!」
超大型(………ライナー……いいや…。そういえばこの建物なんだろう。)
(あ、看板がかかってる。なになに<104期料理店~山猫亭~>)
(料理店?104期って訓練兵団、に関わりが??お腹はすかないけど、少し休憩したい、かな。)フラフラ
鎧「ところで、ユミルもエレンも急にいなくなるからびっくりしたんだぞ。一体どうしたんだ?」
ユミル「そんなことより犬は…、
一緒じゃないようだな。」
鎧「犬?猟犬は一緒じゃないが、この通り地獄の番犬は連れてるぞ。それも超大型級のな。」
超大型「 」フラフラ
ユミル「ひゃっははっ!なんだあんたも案外大丈夫そーなのな、ちゃんと冗談言えるじゃねぇか!ひーっ地獄の番犬ベルトルトってか!最高に強そー!」
超大型(お望みならまとめて地獄におくるよ。)
鎧「当然だ!俺に次いで成績3位で卒業した仲間だぞ!こいつだってもちろん強いに決まってる!なぁ!?ベルトルトー!!」
ユミル「こりゃいい~~!!」
超大型(この際、外野は無視しよう。)
(…しかし、ずいぶん立派な造りをした建物だな。白いレンガに硝子の扉がきらきらして幻想的と言うべきか。物資難なんて言葉は嘘のように思える。そういえば、故郷にもこんな建物あったっけ。)
超大型(気になるのは、壁の中の人類用の料理店としては建物が大きすぎること。なんとも中途半端な印象だ。)
『どな で かんげ けっしてえん は ま ん』
超大型「ん?声?」
鎧「はっ!クリスタ!!!」ズダダ カチャッ
超大型(駄目だライナー、店が崩壊する!!)
『どなたでも歓迎』
鎧「うぉおおおおお」ズダダダダダ
超大型「ライナーァアア!」
超大型(壊れない、だと?馬鹿な、ふざけてやがるっ!)
『決して遠慮はありません』
超大型(そしてこの声、確かに彼女に似てるような気もする。)
ユミル「おいっ!その店、入るのか。」
超大型「うん、ライナー追わないと。ユミルは行かないの?」
ユミル「そうか。」
超大型「ユミル。」
ユミル「私は行けないんだ。」
超大型「お腹すいてるんだろ?」
ユミル「あぁ…ぺこぺこだよ。」
超大型「なら、」
ユミル「でも行けない。」
超大型「君の愛しの彼女がいるかも知れないのに?」
ユミル「私は守れなかった。ベルトルさん。」
超大型「やめてくれどうだっていいよ。」
ユミル「ベルトルトさん。お前はどう足掻いたってどう取り繕ったところで、意思をもち壁を破壊した超大型巨人だ。忘れるなよ。」
超大型「それは、注文?」
ユミル「私からのお願いだ。」
<~山猫亭~店前>
ユミル「どなたでも歓迎。決して遠慮はありません。…ねぇ。」ペシペシ
今回はここまで。
次はクリスタでてくるはず。
<~山猫亭~扉裏>
クリスタ「ようこそ、山猫亭へ。」ペコ
超大型「!?」
超大型(僕どうやって店の中に!?)
クリスタ「ベルトルト?」ジーィ
超大型(把握。女神の圧倒的影響力ってことにしておこう。)
超大型「こんにちはクリスタ。ライナー知らない?」
クリスタ「ライナーならたぶん、この先の部屋にいると思うよ。私が挨拶しようとした横を全力疾走していったから。声かけそびれちゃった。」
超大型「うん。なんかごめん。」
クリスタ「……ねぇ、あのね。ここは悩める人も人外の方でも誰だって大歓迎!…なんだけれど…その…」
超大型「なに。」
クリスタ「…いいの?」
超大型「なにが?」
クリスタ「秘密。」
超大型「それじゃ判断できないよ。」
クリスタ「だよね。
なら、ベルトルトは生きる意味ってなんだと思う?」ジーィ
超大型「君って実はけっこう…こう…惨いよね……。」(正座)
クリスタ「え?ほんと?そんなこと初めて言われたよ!嬉しいっ!」
超大型(大丈夫かな。)
クリスタ「ふふ!さぁベルトルト立って。次の部屋までお話ししましょう。こっちよ。」タタタッ ドテッ
超大型(大丈夫かな。)
<~山猫亭~廊下>
クリスタ「…」テクテク
(うわんどうしよう。)
超大型「…」ドシンドシン
(そりゃ色々気まずいよね。しょうがないよね。)
超大型(にしてもこの店)
超大型「(扉が多いなー)」
クリスタ「! うっうん。そうね!」
超大型(あっ、うぅ…一人言に反応された…!なにか…なにか…返さないと…。)
超大型「…へんてこな…造りだよ、ね。」
クリスタ「そうなの?宮殿式なのかなって思ってたけど…。」
超大型「へぇえそうなんだー。」
クリスタ「最初、ちょっと懐かしいなって感じたよ。」
<青い扉>
クリスタ「どなたでも歓迎。」テクテク
超大型(………不思議だなぁ……。)ドシンドシン
(しかし…なにを話せば……ここはやっぱり……)
超大型「…ね、あのさ。質問してもいいかな?」
クリスタ「! うん!いいよ、なに?」
超大型「ライナーのことどう思ってる?できたら正直に答えてほしいんだけど。」
クリスタ(!?)
(………ライナーのこと…)
(自分に正直に。戦士のライナー。兵士のライナー。ヒストリアの私。クリスタの私。…きっと…どれも本物だったよね。)
(よしっ!)
クリスタ「私はもう結婚できないし死にたがりでもなんでもないけれど、ライナー、…今はどうか安らかに逝けるといいねって思う。」
超大型「ひどいなぁ。」
クリスタ「そう彼に伝えてほしいの。」
超大型「それは、注文?」
クリスタ「私の遺言かも。」
超大型「……」ドシンドシン
クリスタ「……」テクテク
クリスタ「あのっ!ユミルはね、最後まで私を守ってくれた。ヒストリアとして生きろって言ってくれたの。」
超大型(やだな。聞かなきゃいけない雰囲気だ。)
クリスタ「ユミル、どうしてた?思い出せたかな。」
超大型「自分が何者か忘れるなって頼まれたよ。」
クリスタ「ふふ。そう。それもきっとユミルなんだね。」
超大型「ほんと参るよ。」
クリスタ「ふふふ。ねぇ、超大型巨人さん。」
超大型「聞かなきゃだめ?」
クリスタ「ユミルの言葉を信じてほしい。」
超大型「それは、注文?」
クリスタ「私の一生に一度のお願いだよ。」
超大型「……」ドシンドシン
クリスタ「……」テクテク
超大型「少し意外だった。」
クリスタ「意外?」
超大型「君がこんなにわがままだったなんて。」
クリスタ「むぅ。でも嬉しいっ!」
超大型「大丈夫かな?」
クリスタ「うーん。これくらいどうってことないと思うよ!この先はもっとすごいんだから!」
超大型(まぁ…いいか…。)
クリスタ「はっきり言えないけれど、たぶん最悪、みんないる。……のかも知れないね!」
超大型「えぇーやだなぁ。こわいなぁ。」
クリスタ「私なんて理解するひまもなかったよ!ユミルを助けなきゃって思った次の瞬間、ブラックアウトしちゃったの。」
超大型「なにそれ帰りたい。」
クリスタ「ベルトルト、」
超大型「君は思ったより普通の人間なんだね。」
クリスタ「どうだろう。それももう分からないよ。」
超大型「(ライナー)」
クリスタ「ユミルに、会いたいなぁ…!……っ私、守りたかった。」
超大型「……」ドシンドシン
クリスタ「……」テクテク
クリスタ「……」ピタリ
超大型「どうしたの?」ピタリ
クリスタ「私はここまでみたい。」
超大型「そっか。ありがとう。」
クリスタ「ううん。ばいばい。どうぞ安らかに。」
<~山猫亭~裏扉>
クリスタ「当店は注文が多いけれど、どうか辛抱してね。…なんてね。」
今回はここまで。
次はコニーの出番。
コメントありがとうございます嬉しいです!
確か元ネタは
森の中でお腹空いて猟犬と離れて定食屋行って注文が多くて油濡れとかも言われて最後に猫がきて死んだはずの犬が助けてくれた、だっけ?
<~山猫亭~扉裏>
クリスタ「ようこそ、」
鎧「うぉおおおおお」ズダダダ
クリスタ「山猫」
鎧「クリスタァアア」ダダダ
クリスタ(………。ベルトルト呼ぼ。)
<~山猫亭~部屋2>
コニー「えっと、紳士淑女の皆さん」
(紳士淑女って言いにくいよな。)
コニー「ここで髪の毛を整え、靴の泥は落とすように。」
(つまり身だしなみ大切ってことだろ。)
コニー「ひまだなー。」ダラ
――ダダ『どなたでも歓迎』ダダダ
コニー(ん?誰かきたのか?準備準備っと。しっかし、馬鹿なやつだなぁ。)
<赤い扉>カチャ
鎧「女神!(クリスタ!)」ズダッ
コニー「おっ!ライナーかよ!てことは、止められなかったのか。」
鎧「!?」
コニー「よお!元気だったか!」
鎧「コニー!?クリスタは!?」
コニー「あれ、クリスタから説明受けてねーの?だと、あれ?ここまで来れなくね??」
鎧「どういうことだ?」
コニー「んんん?天才の俺を唸らせるとは…クリスタ…やるな!」
鎧「お前も元気そうだな!」
コニー「おう!」
鎧「でだ、説明ってなんだ?」
コニー「良くぞ聞いてくれたライナー!」
コニー(やべぇ忘れるとこだった!)
鎧(ごくり)
コニー「人と巨人の身だしなみについて!!」
鎧(…意味が分からん。)
鎧「コニー、身だしなみについて。は分かった。が、その先はないのか?」
コニー「見た目って大切だよなー?」
鎧「同意。しかし、それが説明だと言葉が足りないように思うぞ?」
コニー「えっまじで!どうするライナー!?どうしよライナー!?」
鎧「訓練兵だったときの試験前を彷彿とさせるな。」
コニー「パン一個で頼む!」
鎧「どうすっかな。」
コニー「そこをどうにか!このとーり!」ガバリッ
鎧(変わらないな…面白い)
コニー「えぇいっ二個でどうだ!!」
鎧「うむ。説明ってことは、この部屋のどこかに説明書みたいな物があるんじゃないか?」
コニー「さっすがライナー!俺この部屋のどこかで読んだんだった。…たしか…赤い字だったぜ!」
鎧「そうと決まりゃ」
コニー「探索だな!!」
鎧(…引出しの中にはなかった。床にも落ちていない。)ウロウロ
コニー「でさー、ほんとびっくりだよなー」
鎧(壁はみごとに真っ白。絵画に細工を施した跡はなし。)ゴソッゴソッ
コニー「まさかの展開で正直いっぱいいっぱいだったわー。ジャンには悪いことしちまったけど、俺は俺のしたこと後悔してねぇし」
鎧(この鏡もありきたりな鏡だ。仕掛けがあるようには思えん。)コツンコツン
コニー「なにがいけなかったのか分からねぇし、誰が悪いかなんてそんなん興味もねーけど」
鎧「コニー、手も動かせー」
コニー「てか、ここに来たミカサとも話したんだけどよ、すげー大変だったらしいな?」
鎧(他に目ぼしいところは…)
コニー「てかアルミン!あれは騙されたわー。あんな手を隠してるんだもんよー。ほんと天才だよなー。なー?ライナー?」
鎧(ん?さっきまでブラシなんてかかってたか?)
コニー「アルミンもだけどよー、俺もなかなか機転利くよなー。天才だかんなー。」
鎧(コニー…がんばれ…!)
(そうだ…アルミンで思い出した。)
鎧「なぁコニー、ここってなんの建物か知ってるか?」
コニー「んなことも知らないのかよ、ここは料理店だぜ!!」
鎧「料理店?」
コニー「えっ!?本当に分かってないのか??ライナー…?もしかしてお前まだ……。」
鎧(? なんだどうした?珍しくおっかない顔だな?)
コニー「くっそ!どうなってんだ!!じゃあなんでここにいる…!
……を止められなかった。違うのか…?」
コニー(俺は見たんだ。2人の驚いた顔を。)
コニー「ライナー、お前戻れ。」
鎧「なんだいきなり?まだ説明書とやらは見つかってないぞ?」
コニー「いいからっ!」
鎧「仲間だろ?今さら遠慮したところでパンはもらうぞ!」
コニー「ライナー!!!ここにいちゃいけないんだっ!」
鎧「ほれほれいいから、続けるぞー」ウロウロ
鎧(こうしていたい。ここでこうやって、ふざけていたい。)
(そんな都合の良い話、ベルトルトならあきれ果ててくれるんだろう)
コニー「…………」
コニー「こんなこと言いたくねーけど、俺は巨人が憎いよ。村もめちゃくちゃでさ、家族は行方不明、らしい。ライナーは鎧の巨人だ。だけど!分からないけど!たぶん嫌いじゃねぇよ。」
鎧「…あぁ。すまん。分かってる。分かってて分からないふりをしている。」
コニー「それは、信頼か?」
鎧「俺の願望だ。」
部屋2の残りはまた深夜に投稿するかも。
>>28
最初に、森を案内してた猟師ともはぐれてしまったことを加えれば、その流れであってます!
設定を足したりしてますが、このSSもそんな展開になる模様。
ここまでの配役
若者・ライナー、ベルトルト
案内人・アルミン
店員・クリスタ、コニー、(ユミル)
<赤い扉>カチャ
超大型「ライナ~ァ!!」ダダダッ
鎧「ベルトルト?」
コニー「!?」
超大型「コニーも!!会いたかった!あの…その、なんて言ったらいいか言葉がみつ」
コニー「会いたかった?……最悪だ。」
超大型(最悪…?泣くぞ……。)
超大型「あっそうだ!ライナー、君にクリスタから伝言を預ってきたよ。」
鎧「(いや、そんな、まさか、心の準備が)」
超大型「結婚できないけど、安らかに死んでね。」(裏声)
鎧「 」
超大型「だって。良かったね!」
コニー「馬鹿か。お前ら揃って馬鹿だ!」
超大型「ひどっ!泣くよ!」
超大型(コニーもクリスタもいやにたくましくないか?うう複雑…。)
(でも、コニーはあのとき庇ってくれた。君のとった行動は理解しがたいけど、僕らに好意的感情があるかもって推察してた…。)
コニー「あああーー。俺いったいどうすりゃ!!どうすりゃ!!」
超大型「コニー?」
コニー「こうなったら俺が戻る?」
超大型(……どうやら勘違いみたいだ。)
鎧「落ち着け!深呼吸しよう!」
コニー「お前もな!」
鎧「伝言の伝言って可能性も。」
コニー「はなから聞いてねぇし!どうすんだこれー……。」
超大型「まぁまぁ。そんな悩まなくても。」
コニー「軽いな、もっと粘れよ!?」
鎧「それユミルにも言われたぞ。」
超大型「ねー。」
コニー「あああーー!」
超大型「コニー、いいんだ。粘っても結果は変わらない。と思う。」
コニー「はあ!?なにか方法あるだろ?なんの為に俺が庇ったと思ってる!?」
超大型「ごめん、」
コニー「謝んな!諦めるな!顔あげろ!」
超大型(!?)
(そう、だね……君の言う通りだ。)
超大型「……どっちにしろ僕らは、抑制する方法も力も持たない。あんな状態、僕だって初めて見たよ。
獣だ。本能だ。あんなのお手上げだよ。」
コニー「っ!それでもお前、超大型巨人なんか?なんとかなる!なんとかしろ!!おいっライナーなんか言ってやれ!」
鎧「どこかなどこかな~。」ウロウロ ガサガサ
コニー「そうだ!説明書!!赤文字!」ウロリ
超大型「(ぇえー)」
超大型(赤文字…?)
超大型「紳士淑女の皆さん。ここで髪の毛を整え、靴の泥は落とすように。」
コニー「! ベルトルト!それ!?」
超大型「扉の上に貼ってある紙を読んでみた。これが説明書?」
超大型(よく見ると、この文字ところどころ掠れてる。………うわ…これ…インク代わりに使ったのか。)
コニー「ずいぶん高い所にあったなぁ。」ノビッ
鎧「ありゃー見つからないわけだ。」
超大型「ちょっと待ってて。剥がしてみる。」
――ビュウウウウウ――
鎧「突風?」
超大型「一応確認するけど、ここ室内だよね?」
鎧「ぐっ……体が浮いて……っ!」
超大型「え?え?え?うそ?うそ?」
コニー「まずい!?2人とも行くな!!!」
――ビュウウウウウ――
鎧「コニー!!!」
超大型「理解はできないけど、嬉しかった!!」
鎧「楽しかったぜ!おかげで目も覚めた!」
鎧超大型「行ってくる!!」
<緑の扉>カチャ バタンッ
コニー「見た目と心は一致しない場合もある。…だな。」
今回はここまで。
だいたいの配役は決まってるが、次は誰にしようか迷ってる。キース教官もだしたい…。
<~山猫亭~部屋3>
超大型(とは言ったものの、こんな状況想定してない……。)(体育座り)
鎧「確かに偉い人…だな……。」(体育座り)
キース「いいか!今の貴様らは単なる巨人の餌だ!」
鎧「(エレンが一匹エレンが二匹エレンが三匹エレンが…)」
超大型(洒落になんねぇ。)
キース「おい貴様!貴様は何者だッ!!」
鳥「ヤルケル区出身、○○です!」ビシッ
キース「貴様が抱えているその鉄のゴミクズはなんだ!」
鳥「鉄砲です!」
キース「貴様のような軟弱者が、鉄砲だけであれに勝てるとでも…!!武器に頼るな!!素手でいけ!!」
キース「次だ!貴様は何者だ!!」
鹿「カラネス区出身、○○です!」モグモグ
キース「貴様…ァ!なぜ弾丸を食べている!!」
鹿「そこに…弾丸が、あったから……です!」ゴクン
キース「鉛中毒で死んでも苦しめ!!」
キース「分かったか…!今すぐ鉄砲と弾丸をこの台の上へ献上しろ!」
鳥鹿「はっ!」
<黄の扉>
<~山猫亭~部屋4>
キース「心臓を捧げよ!」
猪「はっ!」ビシッ
キース「おまけに帽子と靴も捧げよ!」
猪「いやそれは…ちょっと…。」
キース「捧げよ!」
猪「はっ!」ヌギッ
鎧超大型「…。」
<黒い扉>
<~山猫亭~部屋5>
キース「眼鏡、硬貨、貴重品等は金庫に入れろ!残さず全てだ!…とは言ったが、貴様らのような下賎の輩には無用の長物だったな、クソ巨人どもが!!」ツンツン
鎧「いって痛いっ!教官地味に痛いです!!」
キース「犠牲と成果は決してイコールなどではない!いいか!肝に命じておけ!鎧の巨人、いや、ライナーブラウン。」ガリガリ
超大型「…」(無心)
鎧「やめてやめてっ。」
キース(やはり硬いな)ナデナデ
鎧(ベルトルト…っ!……はどこか遠い目を…。しょうがねぇ!なにか注意を反らさないと。)
鎧「失礼ですが、なぜ教官は調査兵団に入団されたのですか?」
キース「ね。まさか団長になっちゃうなんてね…。」
超大型「…」(無心)
鎧「……。お答えいただき恐縮です!ではなぜ、訓練兵団の教官になろうと決意されたのですか!?」
キース「ね。まさか魑魅魍魎の集いだとは思わなかったよね。104期こわい。」
超大型「…」(無心)
鎧「実に心中お察しします。っていたい!刺さないで!!」
キース「やめてほしくば、その尖っているものを差し出すのだな!」ザクザクザク
鎧「違うんです!これは、その骨みたいなもので!付属品ではありません…!」
超大型(……。あの黒塗りの金庫、高そうだな…。)
キース「ふぅ」
鎧「(もういや)」
キース「ところで、ベルトルトフーバー!」
超大型「!?」
超大型(怖いというより、めんどくさそうな予感。……とりあえず無難に答えておこう。)
超大型「はっ!」
キース「この先に進むのか?」
超大型(思ったよりまともだ!?)
超大型「それが最善策であると、判断しております!」
キース「改めて問おう、貴様は何者だ。」
超大型「何者でもありません!ご存じのように、僕もライナーもこの有り様です!」
キース「そうか。
ではひとつ、貴様らに忠告してやろう!あれは知性的でも奇行種でもまして無知性でもないご大層な存在だ!心してかかるように…!」
鎧超大型「はっ!」
キース「以上だ…!この先への進行を許可しよう!!」
超大型「僭越ながら、なにか御礼をさせていただきたく思います。」
キース(………)
キース「であれば、この先の白い扉の前にて軟膏を奪取し、メインディッシュの帰りにここで勘定としよう。」
鎧「それは、注文ということでしょうか?」
キース「命令だ!!!」
鎧超大型「はっ!」
鎧「…教官職ってのもなかなか苦労しますね!」
キース「大きなお世話だ!さっさと行け!」
鎧超大型「はっ!」ズダズダズダッ
『あぁあ隠しておいたクリームがあああああ』
<白い扉>パタン
キース「はぁ」
動物だったもの「キース教官。質問よろしいでしょうか?」
キース「構わん、続けろ。」
動物だったもの(微笑って…?)
動物だったもの「………いえ、なんでもありません。」
今回はここまで。
さてコニーですが、仲間だとちょっとニュアンスが違うかも。葛藤しつつの若干巨人寄りの中立派というイメージで書いてます。
ただ、ある出来事の際にジャンとひと悶着+ライナー、ベルトルトを庇っていて、いまは2人が山猫亭の奥に進むことをよく思っていません。とだけ。
言いたい…!けどオチをばらし兼ねないのでこの辺で。
<白い扉前>
『わんっわんっがる』
『ガルルル』
『わん』
『ガルっがるる』
『がるぅー』
超大型(なんかどっと疲れた。………あれは…?サシャ??)ドシンドシン
鎧「扉の前にサシャがいるぞ!おーい!サシャー!!」ドシドシ
サシャ『わをーーん!』
鎧超大型「!」ピク
<白い扉前>
『わんっわんっがる』
『ガルルル』
『わん』
『ガルっがるる』
『がるぅー』
超大型(なんかどっと疲れた。………あれは…?サシャ??)ドシンドシン
鎧「扉の前にサシャがいるぞ!おーい!サシャー!!」ドシドシ
サシャ『わをーーん!』
鎧超大型「!」ピク
サシャ「おや?ライナーにベルトルトじゃないですか!久しぶりですね?元気でしたか!?」
鎧「今はそれなりに、な!」
超大型「同じく、だよ。……ところで、…サシャはどうしてここに?」
鎧「こっちの方で犬の遠吠えが聞こえたんだが…?」
サシャ「あ、それ私です!驚かせたならすみません!ちょっと訳ありでして…。」
超大型(訳あり?どうして犬の真似なんて…。)
(犬?)
鎧「はは!サシャが犬?」
サシャ「わんわん!」シュタッグルッ
鎧「っ!」
サシャ「えへへ、なかなかにキマってませんか?」
超大型(サシャの目が一瞬ギラついた……?)
鎧「あ…ぁあ。見事な身のこなしだったぞ…!?」
サシャ「えへん!…ふふ、ありがとうございます…!」
鎧「で、サシャはここでなにしてたんだ?」
鎧(希望的観測だが、もしかしたら俺達と似た状況なのかも知れん…)
超大型(…だとしたら僕らにとっても好都合なんだけど、妙に様子がおかしい気も…。)
サシャ「ちょっと2人とも~っ私をおいてテレパシっちゃうのやめてください~!こうやって誰かと会話するの、久しぶりなんですからぁあ!」
鎧超大型(……)ジーィ
サシャ「おしゃべりしましょーよぉお!」
鎧超大型(……)コソコソ
サシャ(!?)
サシャ(……)ジーィ
鎧超大型(??)
サシャ(そうですね。まずはなにをしてたか、ですが。)
鎧超大型(……めっちゃ見とる…。)
サシャ「(あれ?伝わってませんか…?)」
超大型「(いつまで続くのこれ)」
鎧「(さすがに照れるぞ)」
サシャ(いきなりテレパシーとは難易度が高いですねぇ……さっぱり分かりません!)ジーィ
鎧超大型(???)
鎧超大型(???)
サシャ「降参です!さすが2人は同郷出身なだけありますね!私には全然分かりませんでした…。」
鎧超大型「え。」
サシャ「私がここでなにをしていたか、ですが…少し長くなります。……ここは不届き者が多くて困ります。」
鎧超大型「え!?」
サシャ(あれ?通じませんか??)
サシャ「わん!わん!
わおん…!わん!
あ。すみません間違えました。
わーんっわん!」
鎧「サシャちょっと待てストップ!」
サシャ「? どうしました?軟膏の正体知りたくないですか?本当は私だって教えたくないんですよ!」
超大型「こわいこわいこわい。」
サシャ「ベルトルトしっかりしてください!頼りにしてるんですよお!恥ずかしながら、私一人で守り抜くには少々限界を感じてたところなんです…。」
鎧「サシャ、なにがあった?話してみろ。」
超大型「やめて!だめだって!」
サシャ「まぁ。それはさて置き、あんなたくさんの牛乳をどこから持ってくるのか…不思議ですよねー」
鎧「ここは料理店だろ?牛乳があるのは普通じゃないのか。グラタンでも腹いっぱい食べたい気分だ。」
サシャ「山猫も牛乳好きでしたっけ…?でも寄ってくるのは、鳥や鹿や猪、あっこの間は大きな馬とも格闘しました!」
超大型「格闘かーできれば避けたいけど、無理だよねぇ。」
鎧「しかしどうする?教官の命令は絶対だぞ!?」
サシャ「そういえば、クリームにお酢って美味しかったんでしょうか?最近、ミカサは塩を手に入れたようですよ?…ますます味覚が変みたいで心配です…。」
超大型「心配かぁ……。心に働きかけてみるのもよくある作戦のひとつだけど、僕は通用するとは思えないよ。」
鎧「サシャ、さっきは流されちまったが軟膏どこだ?持ってるよな?」
サシャ「軟膏?なんのことです?」
超大型「正体って……。……やっぱりそーいうこと、なんだよね…。」
鎧「今のベルトルトは、なに仕出かすか分からんぞ。」
サシャ「ひええ…!卑怯ですよライナー……!私は悪に屈しません!!」
超大型「悪とか正義とか。」
鎧「なぁサシャ、軟膏持ってるなら少しだけ分けてくれないか?」
サシャ「……軟膏の正体は牛乳のクリームでした!はぁ。とうとうばれてしまいましたね。」
超大型「やだな。やだな。あれともう一度対面するのか……?」
鎧「コニー、俺は負けない……。」
サシャ「その気持ち、よく分かりますよベルトルト。クリームはとても美味しいですからね、私も毎回追い払うのに必死です……。」
超大型「猫避け……?」
鎧「104期は上位陣以外も優秀な仲間ばかりだったからな!!」
サシャ「ふざけないでください…!私の報酬分が減ってしまうんですよ!」
超大型「報酬?」
鎧「今の俺ヤバかったー!あれ焦るなっ……!!」
サシャ「パンにクリーム最高です!!!」
『(このままじゃ収拾つかねーぞ)』
サシャ「おや?わんわん!!わん!」
『だから違うって、そうじゃなくてだな…』
サシャ「んん?なんでですか?もージャンもこっち来てくださいよ!」
鎧「…は」
超大型「…ジャン?」
サシャ「ふふっ素直じゃないですねー!一緒に話しましょうよー!!」
<白い扉 向こう側>
ジャン「あ~も~いい加減にしてくれ………。」
今回はここまで。
次も軟膏編、続きます。
鎧「ジャンがいるのか?」
サシャ「はい!次の部屋が持ち場らしいので!」
鎧超大型(……。)
超大型(そっか。君も。)
鎧(疑うわけではないが、ちゃんと確かめたい。)
鎧「お?なんだ開かないぞ?」ガチャガチャ
超大型「鍵、かな?…でも鍵穴が見当たらないや…。」キョロキョロ
サシャ「わん!わわん?こちらからはなぜかびくともしませんー…!」ググッ
サシャ「わんわん!わーん!ジャンっお願いですからー!わおんん!」バンバン
<白い扉 向こう側>
ジャン「…ウ…あ…」ゼエ
ジャン「…っ……!
…はっ…ガ…!……っ」ハア
ジャン「……ふっ…。……静かにしてくれ頭に響く。」
サシャ「開けてくださーい!!」
ジャン「サシャ、お前はなんでそこにいんだよ?ライナー、ベルトルト、お前らの目的はなんだ?」
ひとまずここまで。
>>1に書けばよかったのですが、ここからちょい鬱ちょいグロが加速していく予定!
苦手な方はご注意ください。
ご飯たべたら戻ってくる!
3人(それは)
サシャ「私はクリー…軟膏を獣達から守るようにと指示を受けました。」
鎧(山猫のことか?)
(…獣、達……?複数…?)
サシャ「狩りは得意ですからね!その報酬としてクリームも食べれます!」
超大型「…獣って、鳥や鹿や猪のこと?」
サシャ「そうですよー!むふん!」
鎧「お前……それ……狩りって…食べた…、のか……?」
超大型「やめなよ。そんなわけ…だって彼らは!
……サシャ…?」
サシャ「たんぱく質と鉄と牛乳の味。」
サシャ「美味しかった、かは分かりません。」
サシャ「ところどころ冷たく、どこか温かかった気がします。」
鎧超大型「うっわあ。」
サシャ「? 2人も塗ってみますか?」テテッ
超大型(サシャは気づいてないの?この部屋にいる獣達は…)
鎧(…同じ飯を食った、仲間だろ。)
サシャ「ふふ~ん!この後ろに隠してるんですよ~!」ダキッ テテテ
サシャ「うふふっ。このクリーム、とても癖になるんですよねー!」ペロリ
サシャ「さぁ2人とも。」
鎧超大型「(!? 泣いて……!)」
サシャ「この壺のわん膏を、顔、腕、脚…全身に塗っがるください!耳にもお忘れなく!!」ボロボロ
超大型「ひっ。」
サシャ「……うえっひっく…!」
超大型(泣きながら…食べてる…。)
鎧「残念だがその注文は、」
鎧超大型「聞けない注文だ。」
サシャ「私は。私はなにもできませんでした。ずびっ!壺も空っぽになっちゃいましたぁあ!」
鎧「おう。そうか。」
サシャ「私は、ただ混乱するばかりで。誰を助ければいいのか、どうするのが正しいのか、今でもよく分かっていません。」
超大型「うん。」
サシャ「だって!山猫もみんなも大好きでっ!」
サシャ「辛いことも多かったやけど、ぐすっ。うわあああん!っひっくっ、とても楽しかった、ですもん!」
鎧超大型(ちゃんと……聞こえた。)
――ガチャ ダッ
サシャ「へへ!私は不甲斐ないですね。」フッ バターン
鎧「!!」
超大型「へ!?」
―パタン
<白い扉前>
サシャ「あぁあ隠しておいたクリームがあああああ!…これでいいですかね。」
<~山猫亭~部屋6>
ジャン「でだ、お前らの目的はなんだ?」
鎧「いやその前に、なんでサシャにアッパー?」
超大型「きれいに極ったねー。」
ジャン「頼まれた、からだ。」
超大型「ちょっとヒクなー。」
鎧「人間にも色々事情があるんだ、ベルトルト。……試してみるか…?」
超大型「目的を果たすために情報が必要なんだ。ジャンが知ってること話してくれないかな?」
ジャン「高いぜ?」
超大型「それは期待できる。」
鎧(おいっ!今の俺がネタ仕込むのはかなりぎりぎりなんだぞ…!)
鎧「まぁいい。
俺は過度なプレッシャーがもたらした一時的な逃避行為だと推察してるんだが、どう思う?」
ジャン「んん。うーん。そもそも現時点においてあいつの行為の是非って重要事項なのか…?」
鎧「そこに原因があるとふんでいる。」
ジャン「どちらかといえば、お前らがどうしたいのか、をはっきりさせるべきだろ?」
超大型「なら、僕は君がここにきた経緯を知りたい。」
ジャン「………いいぜ。」
ジャン「悪食、だからだ。」
超大型「死体もってこと?」
ジャン「腹におさまれば種類生死は問わないらしい。」
鎧「(恐ろしいな。…意志の混濁もしくは欠如、か……?)」
超大型「ジャンは死んだの?」
ジャン「おいおい。巨人が弱気になってんじゃねぇーよ!??」
鎧「こりゃ手厳しい。」
ジャン「………そうだ、ついでに報告だ。」
超大型「なに?」
ジャン「………鉱物さえひとのみだ。
…まさに信じられない悪食っぷりだろ?」
超大型「……信じない。そんなの信じない……。」
鎧「………ベルトルト…。」
ジャン「現実だ。受け入れろ。」
超大型「それ以上は……容赦しないよ…?」
ジャン「ハッ!二回経験したから慣れたわ。」
超大型「慣れるの。」
ジャン「たぶんな。」
超大型「そっか。」
鎧「俺は嫌だぞ。」
ジャン「だろうな。」
鎧「まさかの同意!」
ジャン「すまねぇ。ライナーお前が言うな。」
鎧「うきき!」
超大型「がおう!」
ジャン「あ?」
鎧「痛く、ないのか?」
超大型「血まみれ傷だらけ。」
ジャン「いてぇよ。」
鎧「きゃんきゃん!」
超大型「ぴぴぴ!」
鎧「ばう!」
ジャン「うるせえ。」
超大型「がる!」
ジャン「………い……ぅ…」
鎧超大型「わをーん!」
鎧「なぁジャン?」
ジャン「怖いのは痛い。」
超大型「ねぇジャン?」
ジャン「痛いから怖い。」
ジャン「俺は。」
鎧「お前は、」
ジャン「違う。人間だ。」
超大型「犬なの?」
ジャン「………かも知れないなぁ。」
今回はここまで。
本人も訳分からん!状態なので、配役一覧はこちら
若者・ライナー、ベルトルト
案内人・アルミン
猟犬・ジャン 犬・サシャ
店員・クリスタ、コニー、キース、104期卒、ユミル
今月中に終わるといいな!
書きため分、少しだけですが投下
<~回想~>
ユミル「死んだはずの猟犬が部屋に飛び込んできて、料理店は蒸気のように消え去り、最後は静かな森の中で佇んでいるんだと。」
クリスタ「ふふ。私?私は一回でこりごりだよ。」
コニー「殴れ。いいから思いっきり殴れ。それでジャンと仲直り、したい!」
キース「貴様ら!この馬面は何者だ!」
猪「抜き身すぎる馬鹿正直者です!」
狐「悪人面だし、辛らつだし。」
蛇「噂通りの現実主義者か。どう打開するつもりだ?」
狸「でも、マルコも言ってたよ。ジャンなら大丈夫だって!」
鳥「武器要らずだな!」
サシャ「ジャン…私もう手が止まらわんです。もしものときは、頼わんしたよ?」
~回想~
ミカサ「ン………!」
(ミカサ…か…)
ミカサ「ジャン………ッ!!」
アルミン「………。」
ミカサ「そんな…どうして……?……」
ミカサ「…エレン、は、」
(おう。すまねぇ。頼む…。)
<~回想~>
ジャン「………よぉ。」
ミカサ「…………」
ジャン「本当に綺麗な黒髪だよな。」
ミカサ「………」
ジャン「俺なんかよりずうっと強ぇえし。」
ミカサ「……」
ジャン「甲斐甲斐しい一面もある。でも、ほどほどにしとけ。ありゃ度が過ぎる。」
ミカサ「…」
ジャン「嫌だぜ。嫌だ。なんなんだよ、諦めるのか。俺はまた、背中を見送るだけなのか。」
ミカサ「ジャン。」
ジャン「マルコもミカサも、あいつらだって、」
ミカサ「あなたは人の気持ちがよく分かる。人間らしい人間だ、と、私も評する。」
ジャン「(ただのクソ最低な最善野郎だ…)」
ミカサ「答えて。この先にいるのかを。」
ジャン「エレンがいる。」
ミカサ「そう。」
ジャン「行くのか。」
ミカサ「助ける。私は思い出したから。」
ジャン「行くな。」
ミカサ「それは注文と、とるべき?」
ジャン「告白だっつったら?」
ミカサ「そう。」
ジャン「ミカサ…ッ!!」
ミカサ「ありがとう。」パタン
ジャン「俺はどうするべきだった?」
以上です。おやすみ…!
鎧「俺には分からん。だが、安らかに逝けないことだけはよく分かった。」
ジャン「…はぁあ。
あの芋女はあれこれ食い散らかす山猫を攻撃しなかった。一方で、食われまいと必死に山猫に反撃する彼らを傷つけることができなかった。」
超大型「甘いね。」
ジャン「だな。激甘でヘドが出そうだ。…嫌いじゃねぇけど。」
超大型「君は相変わらずだ。」
ジャン「分かってると思うがあの軟膏は毒薬だ。サシャも獣の正体を正確に認識している。…いわば幻術にかかった状態に近い。」
鎧「余計きつくないかそれ…?」
超大型「えっと…安定剤みたいなもの…?副作用も半端ないみたいだけど。」
ジャン「続けるぞ、前提条件さえクリアすれば、この中で負った傷はすべてノーカウントになる。」
鎧「前提条件が難関すぎるだろ。」
ジャン「慣れろ。」
鎧「無理!」
超大型「…簡単に言えば不死の身ってこと?」
ジャン「そうだ。ただ問題があるとすれば、痛覚や恐怖心なんかの感覚はそのまま残ってる。痛いもんはいてぇし、怖いもんはこえー。」
>>1 です
いきなりですが、ご意見募集したいです!
じつはジャンのこの後の行動についてどうすんの?と悩んでます。
1、また痛い目みること必至だしすっげー怖いけど、ミカサいる+色々心配だから次の部屋に飛び込む
2、自分は人間だし仮に猟犬だったとしても、死んだやつが首突っ込んでいい問題の範疇をこえているので飛び込まない
果たして…!現状を正しく認識できるジャンは、どちらの選択をとるのだろうか…!
どちらに転んでもオチは変わらない、かな。
日付がかわった頃再開できればと思います。
鎧「なるほど。教官達はもろもろ把握した上で、サシャから軟膏を引き離そうとしたのか。」
鎧(とすると、あの命令は半分達成だな。)
ジャン「まったく厄介甚だしいぜ。サシャもいつの間にか骨抜きだったらしい。」
超大型「それでなけなしの理性を振り絞り『もしものときは』って、ジャンに託したんだね。」
鎧「罪悪感に苛まれた末……だろうな。」
ジャン「手荒だったが、とりあえず壺は空になったしあいつも心情を吐露できたしで、幻術も無事解けるだろーよ。」
鎧「多くの仲間が側にいるんだ。きっと大丈夫だろう。」
超大型「(なんだかなぁ………)」
鎧「いや、あの、ベルトルト!俺おかしくなってないから!!」
超大型「うん?分かってる!落ち着いてライナー。」
鎧「本当だぞ!平気!いたって正常だから!!」
超大型「うんうん。ちゃんと分かってるよ。」
ジャン(ライナー涙目…。ベルトルト真顔こぇえ。)
(しっかし罪悪感かぁぁ…。)
ジャン「ありったけの力で殴っちまった。」
超大型「……罵ってほしいのなら協力する。…悪趣味なんだね。」
ジャン「うわ巨人うぜー。」
超大型「殴ったの後悔してる?」
ジャン「いや。だが、他の方法もあった。」
超大型「それで?」
ジャン「咄嗟に体が反応した結果、殴って昏倒。」
超大型「これ不利だ。」
鎧「? ベルトルト?」
超大型「ベルトルトフーバーはあの日、超大型巨人と人類に認識された。」
ジャン「? まぁな。」
超大型「僕は、ジャンはジャンだと思う。」
ジャン「だな。」
超大型「それを忘れなければ、君の下した判断に文句はないよ。」
鎧「任せたぞ!馬面の犬人間ヤロウ!!」
ジャン「巨人うっぜえ!ここで食っちまうぞ!ガルル!」
超大型「猟犬、だよね?」
鎧「きゃあこわいー。」
ジャン「ほっとけ!」
鎧「拗ねるなって!いざとなったら飛び込んできてくれるんだろ?」
ジャン「どうすっかなー。お前らの態度次第じゃねえのお??」
鎧「がる!」
ジャン「ちょってめっ!」
鎧「がるるる!」
ジャン「頭痛く……ッ…はっ…なるから…ゥ……やめて…!」
超大型「(ふふ)…………。」
超大型「(ははは)……。」
超大型「……ライナー…
僕、」バッ ギュンッ
鎧「なんだいきなりしゃがん…」
鎧「!? ベルトルトやめろ!!!」
超大型「疲れてるんだよ。」ガシッグググ
ジャン「……っ……カハッ………」プラリ
超大型「でさ、ジャンはさ、」ギュウウ
ジャン「…ふ……ざ…け……な……よ……」
鎧「おいっ…ベル……ジャン……!」
超大型「僕らにはっきりしろとか言ってたけど。ジャン、君の目的はどれ?」ギュゥゥウ
ジャン「…さす…が…抜け目…ねぇ……な…」
超大型「山猫とかほんと、どうだっていい。」
超大型「ねぇ。分かってるんでしょ。……次の部屋でミカサが待ってる。」
ジャン「…離せ…っ!」
超大型「彼女が唯一としているのは。」
ジャン「…俺…だっ……て、なあ!……ッ……」
超大型「現状認識能力に長けているのが、こんな形で仇になるなんてね。どれを選択しても不正解なんて、とんだ皮肉だ。」
「…人類?猟犬?巨人?僕には心底どうだっていいんだよ。」
ジャン「……ガル……ぅ……ハッ!……言えよ……!」
超大型「君はミカサを殺れるの。」
鎧「駄目だベルトルト!」ガフッツプッ
超大型「ライナー君は、僕を殺せるの。」
鎧「………。」ツププ
超大型「周りがなにをしようと、僕が文句を言う資格はない。
でもね。僕には故郷に帰るっていう目的がある。」グゥゥウゥ
ジャン「……………。
俺は、」
今回はここまで。
すみません>>94 ですが、もう少し自分の中で煮詰めてみようと思います。
そろそろ食堂に突入したい。
続きの投下ではないのですが、ここで配役を整理したいと思います。
若者・ライナー、ベルトルト
案内人・アルミン
猟犬・ジャン 犬・サシャ
店員・ユミル、クリスタ、コニー、キース、104期卒など
残りの配役、山猫(2)と山猫親分(1)
残りの人物、ミカサ・アニ・エレン
となってます。
配役予想など、楽しんでいただければ…!
今日中に完結する予定です
鎧「グッ グググ プツ」
超大型「もうすぐ、あと少し、ほんのちょっとで噛みきれるよ、」
鎧「プツツ ズズ」
超大型「僕のうなじは………。血は……?肉は……?どんな味なのライナー。」
ジャン「……ゥ………俺はッ!……あ…………つ…!……」
超大型「さて、選択肢は3つ。」
超大型「ひとつ 飛び込んだ結果、殺される。
ふたつ 飛び込まないと宣言した結果、このまま僕に潰される。
みっつめは僕が力尽きる。」
超大型「ジャン、今、ここで選ぶんだ。」
ジャン「………、」
ジャン「ベルトルト!残念だったな!」
超大型「!!?」
鎧「じゅる…じゅる…」
ジャン「全部はずれだっ!!」
「ごめんマルコ!!!」
そして大きな大きな音が部屋に響きました。
残された二人は、ふき上げる生ぬるい液体を全身へびちゃびちゃ浴びました。
なんだかその液体は、どうも鉄のような匂いがするのでした。
超大型「どうしたんだろう。」
鎧「まちがえたんだろ。」
<金の扉>
<~山猫亭~部屋7>
鎧超大型「!?」
部屋に入った二人はいきなり、塩辛い液体をかけられました。
ミカサ「害はない。ただの塩水だから安心してほしい。」
なるほど青く美しい硝子の壺を彼女は持っていましたが、今度という今度は二人ともぎょっとしてお互いの赤に塗れた顔を見合せました。
ベルトルト「っ!! ミカサ…?塩水って…そんな、まさか…………」シュウウ
ミカサ「そう。エレンの夢がようやく叶った。」
ライナー「やめろやめろやめろ」シュウウ
しゅうしゅうしゅう、二人はにんげんの姿に戻ってしまいました。
ミカサ「海。海水。外の世界。流行病。巨人。人間。私は頭が痛い。私は思い出した。」
ミカサ「エレンは強い。誰よりも強い。ので、自分にだって負けない。巨人の力になんて屈しない。負けない。負けないのに。エレンは人間。まけない。つよい。つよい。」
しゅうしゅうしゅうしゅう。
ベルトルト「あの青はマリンブルー…って言うんだ………もう一度3人で見たかったなぁ。」
ライナー「やめろやめろやめろやめろ」
しゅうしゅうしゅうしゅう。
奥の方にはまだ一枚扉があって、剣・薔薇・一角獣・翼の証がたくさん貼りつき、銀色のホークとナイフの形が切りだしてあって、
「……やぁ、2人とも大丈夫?準備はととのったかな?」
ミカサ「じょうでき」
「お疲れさまミカサ。
さあさあふたりともおなかにはいってよ。」
と扉の中からくぐもった声がしました。
おまけに隙間からはぎょろぎょろ輝く目がこちらを覗いています。
鎧「なんだあるみん。」がたがたがた。
超大型「そっちだったんだね。」がたがたがた。
ひとまずここまでです
>>110 訂正
「……やぁ、2人とも大丈夫?準備はととのったかな?」
ミカサ「じょうでき」
「お疲れさまミカサ。
さあさあふたりともおなかにはいってよ。」
と扉の中からくぐもった声がしました。
おまけに隙間からはぎょろぎょろ輝く目がこちらを覗いています。
ライナー「なんだあるみん。」がたがたがた。
ベルトルト「そっちだったんだね。」がたがたがた。
すると扉の中では、こそこそこんなことを言っています。
『うわあ。気づかれちゃったぞ。』
『当たり前だよ。ここにくるまで色々注文もあったからね。』
『まぁどっちでもいいか。どうせ食っちまうし。』
アルミン「だそうだよ、2人とも。とりあえずはやくおいでよ。」
アルミン、ライナー、ベルトルトの三人は可笑しさのあまりお互いのその生涯を讃えて、ぶるぶるふるえ、転げまわりました。
そんなやりとりを見守っていた彼女も、ふっふっと笑っていきなり<最後の扉>を開きます。
『にゃあお、くゎあ、ごろごろごろ。』
ミカサ「いってらっしゃい、いってらっしゃい。そう、またしっぱいしたの。しんぱいしなくてもじきにまたはじまる。さあ、はやくいらっしゃい。」
アルミン「ところで、さっきから誰かが鳴いているね。」
開いた扉の真っ暗やみの中で、
女型「ライナー」
女型「ベルトルト」
アニ「なんだ、これでみんな、エレンの腹の中か。」
<注文の多い104期料理店~山猫亭~>
おわり
ここまで読んでくださった方、レスくださった方、ありがとうございました。
最終的な配役はこちら
若者・ライナー、ベルトルト
山猫案内人・アルミン
猟犬・ジャン 犬・サシャ
店員・ユミル、クリスタ、コニー、キース、104期卒など、アニ
山猫・ミカサ
山猫親分・エレン
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