野原家の未来が何か変だゾ (82)
野原家台所───
みさえ「しんちゃーん、しんのすけー」
しんのすけ「ん〜、ムニャムニャ………」
みさえ「あ…そうだった。ここからじゃ聞こえないんだった……。」
何やら拡声器のようなものを取り出すみさえ。
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みさえ「「「おんどりゃあ〜〜〜、おきんか〜〜〜いッッ!!」」」
しんのすけ「お?!」
しんのすけ「あれ…?ここどこ………?」
窓の風景を見るしんのすけ。
しんのすけ「ほーほー、春日部の風景が一望できますなあ。それに東京タワーも見えて…、スカイツリーも……」
しんのすけ「は…?!オラなんかでかくなってる?!!」
しんのすけは自分の股間を覗いて見た。
しんのすけ「う、うっひょー!!!オラの象さんがでかくなってるぅぅぅ!!!」
???「あーもー、お兄ちゃんったらうるさいなー…。朝からうるさいじゃない!!」ドタドタドタ
ガチャン!!
しんのすけ「?!」
???「私が下にいるの知ってるくせにうるさいじゃないの!!」
しんのすけの前に現れた少女は高校生ぽい服装をしていた。
しんのすけ「お、お姉さん……誰……?」
???「誰って……、ひどいわね…、ひまわり!野原ひまわりよ!」
しんのすけ「ええええええぇぇっ!!ひまわりぃ!!?」
野原ひまわり15歳
都内の私立高校に通う高校1年生。
容姿端麗・成績中の上、運動神経抜群。
ひまわり「そういえば昨日お兄ちゃんったら40階の部屋で頭を打っちゃったんだよね……」
しんのすけ「え………よ、40階………?」
ひまわり「そう、40階。」
しんのすけ「オラの家は確か2階建てだぞ………」
ひまわり「そっか…、頭打ったせいでちょっと記憶が飛んじゃったか……」
しんのすけ「まあある程度のことなら覚えてるぞ……」
ひまわり「お兄ちゃんったら40階の部屋で何してたの…?」
しんのすけ「なんか小さい男の子とアクション仮面ごっこをしてたぞ」
ひまわり「た、多分あいつらのせいだわ………」
しんのすけ「あいつら………?」
ひまわり「とりあえず、服着替えてね。私先に1階で待ってるから〜」
バタン
しんのすけ「………、あれが………ひま?」
しんのすけ「やれやれ、世の中変なことになってますな〜。」
………
……
…
服に着替えたしんのすけ。
しんのすけ「さすがオラ。服のセンスもいかしてる〜。」
しんのすけ「………、て背は高くなったのになんだか中身が安っぽいぞ……」
しんのすけ「ま、仕方ないから部屋を出ますか〜。」
ガチャ
しんのすけ「・・・・・、なんなの………、この………」
しんのすけ「何でオラの家にエレベーターがあるんだあああああ!!!」
『13F』
しんのすけ「オラの部屋は13階だったんだ…。」
しんのすけ「………ん?13階………?」
しんのすけはここで改めて冷や汗をかいた。
しんのすけ「オラの家、何がどうなってるんだ………?」
しんのすけ「でもでもー…、エレベーターに乗れば…、わかるぞ…。ポチッとな」
30秒後───
ガチャン
しんのすけ「えへ〜ん…。エレベーター開いたぞ〜」
しんのすけ「さてと、1階1階……ん?」
しんのすけ「さ、1階のボタンがなああああああぁぁぁいッ!!」
しんのすけ「3階から39階までのボタンしかないぞ……」
しんのすけ「とりあえず3階のボタンでもポチッとな」
………
ブオーン………チーン
………
『3F』
しんのすけ「………わかんない………。とりあえず1階に行こう………」
ダンダンダンダンダン………
しんのすけ「オラの家、39階も40階もなかったぞ……」
ダダダダダ……
『1F』
ワイワイガヤガヤ
しんのすけ「ほっほーい!ご飯ご飯……え………?」
みさえ「しんのすけ…遅かったじゃない!」
しんのすけ「あ、あれ………?お、オラがたくさんいる………?」
みさえ「バカね……、あんたの弟よ、お・と・う・と!!」
しんのすけ「………」ズドーン
みさえ「しんたろうにしんごろうにしんだゆうにしんべえにしんふじ」
しんのすけ「5人もいたら覚えられないぞ……」
みさえ「仕方ないじゃない…5つ子なんだから……」
しんたろう「にいちゃん、昨日はごめん。」
しんのすけ「ほうほう……」
ひまわり「昨日40階でお兄ちゃんとしんたろうが遊んでてお兄ちゃん頭打っちゃったんだから。」
しんのすけ「ほうほう……、て、え………?」
ひまわりの両隣にはひまわりに少し似ている少女が座っていた。
しんのすけ「ふ、二人とも………誰……?」
少女A「も、もう………」
少女B「お兄ちゃんったらひどい!」
しんのすけ「お兄ちゃん?」
ひまわり「私の妹のさくらとゆりよ」
さくら「いくら記憶が吹っ飛んだって言ってもひどいよ!」
ゆり「お兄ちゃんのバカ!」バシッ
しんのすけ「痛いぞ………」
説明しよう
しんのすけが20歳になった時の兄弟構成
しんのすけ20歳
ひまわり15歳
さくら12歳
ゆり10歳
しんたろう・しんごろう・しんだゆう・しんべえ・しんふじ5歳
男6人女3人の9人兄弟となってしまったのだ。
>しんのすけ「ほーほー、春日部の風景が一望できますなあ。それに東京タワーも見えて…、スカイツリーも……」
>しんのすけ「は…?!オラなんかでかくなってる?!!」
しんのすけが春日部を一望できるレベルででかくなったのかと思った
高い建物に住んでて二十歳の大きさになったってことね
しんのすけ「ほうほう………、つまりここにいるのは全部オラの兄弟なのか……」
みさえ「そういうことよ。わかった、この脳筋バカ息子ぉぉぉおおッ!」
しんのすけ「ところで母ちゃん…、何でオラの家こんなにでかい建物になってるの?」
みさえ「それはパパが頑張ったからよ…。」
しんのすけ「とうちゃんもなかなかやりますなあ…。」
みさえ「パパ頑張り過ぎたせいで………」
しんのすけ「そっか………、とうちゃん死んじゃったのか………」ショボーン
みさえ「いいえ!!お義父さん以上に禿が進行しちゃったのよ〜!!(涙)」
しんのすけ「やれやれ、とうちゃんもじいちゃんの遺伝には勝てませんな〜」
ひろし「悪かったな!!八千円もする育毛剤使ったけど意味なかったぞ!」
しんのすけ「とうちゃん!毛がないね……」
ひろし「お、俺の………毛が………」ポロポロ
みさえ「あ、あなた………、気にしない気にしない……」
ひろし「俺の毛………、親父より禿てる……、俺の毛………」
野原ひろし50歳
ハゲが悩みの五十路。
15年の間に部長へとランクが上昇。
近年双葉商事の発展は目覚しい。
正に彼らの力によって発展したと言っても過言ではない。
ちなみに部下の川口は香港支社で勤務している。
???「もうなんなのよ……、朝っぱらからうるさいわね……」
みさえ「むさえ……、ごめんごめん………」
むさえ「いやあ別にいいんだけどさ……、頼むよ………。」
しんのすけ「むさえおばさん………、しわ増えた………?」
むさえ「しんのすけぇぇええ!!人が気にしていることを!!」ゴゴゴゴゴ………
みさえ「ところで子供たちは大丈夫なの?」
むさえ「大丈夫大丈夫。あの子たちならちゃんとしてるから。」
しんのすけ「あの子たち……?」
ひまわり「ごちそうさまー!!むさえおばさんの子供のことだよー!」
しんのすけ「ええーッッ!!?むさえおばさん、子供いたのーッ?!」
むさえ「いたら悪いか………、これでも2児の母ですからね!」
結城むさえ41歳
旧姓は小山。カメラマンの仕事をしてるときに今の旦那・しらかわと知り合い結婚。
だらしない性格は今も引きずっているが、これでも2児の母。
10歳のみちのくという息子と5歳のむつという娘がいる。
しんのすけ「あのむさえおばさんがねえ………」
むさえ「あんただって知ってるだろうにぃ!!」
みさえ「むさえ、そう言えば仕事は…?」
むさえ「そうそう、土曜だって言うのに打ち合わせがあるのよね…。ごめんけど頼んだ。」
みさえ「了解。気をつけるのよ〜。」
むさえ「わかった〜」
タタタタ……
むさえは仕事現場へと家を飛び出していった。
しんのすけ「やれやれ………、慌しい人ですな〜。」
みさえ「しんのすけ、あんたもご飯を食べなさい!」
しんのすけ「ほーい!」
………
……
…
しんのすけ「いただきまーす!」
みさえ「ごちそうさまでしょ…、あんた20歳にもなってわざと言ってるでしょ……」
しんのすけ「バレた?」
みさえ「何年あんたの母親やってるのよ………」
しんのすけ「20年……」
みさえ「はぁ………」
さくら「ママ、ため息つかないで〜!」
みさえ「さくーありがと…、9人も子供育てるなんて夢にも思わなかったわ……」
さくら「じゃあ私、ゆりと一緒に100階に行って来るね〜」
みさえ「はいいってらっしゃい………」
さくらはゆりを連れると階段を登って行った。
五つ子たちもいつの間にか上へと登って行ったらしい。
しんのすけ「か、かあちゃん……。」
みさえ「ん………、なあに、しんのすけ……」
しんのすけ「い、今……、100階って言ったよね……」
みさえ「ええ、そうよ……、言わなかったかしら……我が家は108階建てなのよ……」
しんのすけ「108階………建て………?」
みさえ「ええ、そうよ!ここは108階建てよ!」
しんのすけ「うひょ〜〜〜〜〜!!!108階建て?!」
みさえ「108階建ての家になったのはいいものの……どいつもこいつも………」ゴゴゴゴゴ……
しんのすけ「か、かあ………ちゃん………?」
みさえ「しんのすけ……、何なら外を見てきなさい……。」
しんのすけ「わかったぞ………。」
しんのすけはわけもわからずに外に出てみた。
しんのすけ「いつの間にかお隣の家がなぁぁぁあああいいッ!!」
しんのすけ「しかも駐車場になってる!!」
しんのすけ「こんな狭い土地で立体………」
みさえ「そうよ………こんな狭い土地に色んなやつが住み始めて車の量も増えて今や20台よ…」
しんのすけ「よくこんなこと思いつきましたなあ………」
みさえ「まあ……、みんなで考えた結果よ……、ちなみにこの駐車場、地下もあるから………」
しんのすけ「ほうほう………、世の中何があるかわかりませんな……」
野原家の家にはお風呂が全部で22個ある。
1階、6階、11階、16階………96階、101階、106階という構造である。
しかも住んでいるのはしんのすけやむさえの一家だけではなかった。
『1階』
しんのすけ「え、秋田のじいちゃんや熊本のじいちゃんたちもこの家に住んでるの?」
みさえ「そう……、だから玄関が1つしかないと靴入れのスペースが足りないから、玄関の数5個も作っちゃったわよ……。」
しんのすけ「やれやれ……」
みさえ「1階にも玄関あって、2階も玄関あって…、3階にも4階にも玄関あって……、5階にも……」
しんのすけ「大変ですな………」
みさえ「しかも消防法のチェックが厳しかったから色々と大変なことに…」
しんのすけ「面倒なことは省くぞ………。ところでシロは?」
みさえ「シロ………?はあ………」
しんのすけ「も、もしかして………」
みさえ「名前だけに46階フロア全体がシロの家になってるわよ……」
しんのすけ「シロだけに46(しろ)、ですな……。」
みさえ「それ、あんたが言ったんだからね………。朝から動き過ぎたから眠くなってきちゃった……。」
しんのすけ「おやすみ、かあちゃん……。」
しんのすけ「さてと………、46階に行ってみますか〜。」
しんのすけ「確か3階に上らないとエレベーターがないんでしたな…。」
………
『3階』
しんのすけ「ポチッとな。」
………
しんのすけ「やっときたぞ…。そうだ、46階に行く前にオラの部屋から携帯電話を…」
………
『13階』
しんのすけ「とりあえず13階についたぞ。」
しんのすけ「急いで携帯を…」ダダダダ
しかし───
しんのすけ「思わず39のボタンも押してしまってたぞ……。」
しんのすけ「やれやれ……、階段でのぼるしかありませんな……」
………
『26階』
しんのすけ「あー…歩くのきついぞ………」
しんのすけ「仕方ない……エレベーターで行きますか」
………
『39階』
しんのすけ「オラの記憶では40階へと階段で上らないといけないみたいだったぞ…」
しんのすけ「えっほえっほ……」
『40階』
しんのすけ「40階………、ここが昨日オラがしん……しん……」
???「しんたろうくんとだよしんのすけくん。」
しんのすけ「ん………?おじさん………誰………?」
???「忘れてもらったら困るなあ……。」
しんのすけ「オラの知り合いにそんな人いなかったような……」
???「東京カスカビアン産業大学………」
しんのすけ「略して東大………、そんなこと言ってた人いましたなあ………」
???「よんろう………」
しんのすけ「確か大学受験を失敗しまくってて三浪してて自分と同じ名前と四浪になりそうだったという、あの四郎さんかい?」
四郎「そうだよ!!」
しんのすけ「で、今何してるの?」
四郎「ゲームデザイナーの仕事をしているんだよ。」
しんのすけ「でもオラの記憶ではもっと髪も長かったし、もっと太ってたようなあ?」
四郎「そりゃあ、カミさんのおかげだよ。」
しんのすけ「カミ………さん………?」
よつ子「あら、しんのすけくんこんにちは。」
四郎「これが僕の奥さんのよつ子だよ。」
しんのすけ「またアキバで見るような風貌をしてますなあ」
四郎「悪かったな……、秋葉原で知り合ったんだから仕方ないだろ……」
よつ子「だって私メイド喫茶で働いてたんだから仕方ないですよ。」
しんのすけ「まさか四郎さんが結婚してただなんて信じられないぞ…」
四郎「やっぱり、昨日の一件でちょっと記憶が飛んでるみたいだね。」
よつ子「そうみたいわね。」
???「ママー……」
よつ子「はっちゃん、どうしたの〜?」
???「やぎさんのぬいぐるみがー………」
しんのすけ「………、その子、四郎さんの子供………?」
四郎「そうだよ。娘のはつ子だ。」
はつ子「しんのすけおにいちゃん、こんにちは。」ペコリ
しんのすけ「んー、まだ朝だけどこんぬつはだぞ」
四郎「あははは……、僕ももう36歳。子供の1人や2人もってもいいだろ。」
しんのすけ「確かに……」
四郎「でも結局36の今でも野原さんにお世話になっちゃってるんだよな〜。」
よつ子「でもちゃんとパパをしてるんですから私は大丈夫だと思いますよ?」
しんのすけ「四郎さん、車の運転は上達したの?」
四郎「まあ……なんとか……」
よつ子「(私が主に運転してるなんて言えない…)」
はつ子「ママー、はやくー……」
よつ子「わかりました。ではあなたいってらっしゃい。」
四郎「いってきます!じゃ、しんのすけくん、また後でね。」
しんのすけ「わかったぞ。」
………
……
…
『46階』
ガチャ
しんのすけ「シロー………、ん?」
ワンワンワンワン………
しんのすけ「これは何………?シロがいっぱい……」
シロ「ワン!」
しんのすけ「シロ、わたあめ!」
シロ「」ワタアメ
しんのすけ「チンチンカイカイ!」
シロ「」チンチンカイカイ
しんのすけ「シロだ〜」
シロ「」ペロペロ
しんのすけ「何でこんなにシロが……」
ひまわり「あぁ、お兄ちゃん、来てたんだ。」
しんのすけ「ひま、ここにいたんだ。」
ひまわり「そうだよー。シロ以外にも犬がたくさんいてね。ねえ、シロ。」
シロ「わんわん!」
しんのすけ「ひまがいつも犬の世話をするんだー。」
ひまわり「うーうん、いつもはさくらやゆりとか他の人たちがしてくれるよ。」
ひまわり「けど、お兄ちゃんと、五つ子たちはしないけどね。」
ひまわり「しろうと、元気にしてる〜?」
しろうと「わん!」
しんのすけ「しろうとって変な名前……。」
ひまわり「これ、お兄ちゃんとしんべえが考えた名前………」
しんのすけ「オラが考えた名前なのね………」ガーン
ひまわり「そんなに落ち込まない。みんなでちゃんとしてるから部屋もくさくない。」
しんのすけ「みんなちゃんとやってますなあ。」
ひまわり「人の邪魔をするんだったら、出て行った。シッシッ」
しんのすけ「ほーい」
………
……
…
しんのすけ「しかし15年も経過すると町も変わってますなあ」
しんのすけ「噂話ばっかするあのおばさんは死にましたし」
しんのすけ「ななこおねいさんは結婚しちゃったし………」
しんのすけ「しかし、師匠が結婚してオラの家に住んでたのにはびっくりしましたなあ」
………
……
…
〜回想〜
『78階』
竜子『おお、しんのすけじゃないか〜。入れ入れ〜。』
しんのすけ『師匠、昔とかなり違う……』
竜子『それは当然、あたしは母親だからね!』
しんのすけ『でもなんで旦那さんいないの?逃げられたの?』
竜子『いや、剣太さんは今お義父さんのところにいるよ?』
しんのすけ『なーんだ。逃げられてなかったのか。つまんないのー。』
竜子『言っておくけど、あたしと剣太さんはラブラブです!』ビシッ
しんのすけ『ほうほう、それは本当なんですな?』
竜子『本当よ。それに、今お腹の中には5人目を妊娠してるんだからな。』ナデナデ
しんのすけ『お盛んですな〜』
竜子『こらこら、ちゃかすんじゃない』
しんのすけ『剣太さんって誰だったっけ?』
竜子『しんのすけ、前に剣道習ってただろう。「自分流剣道場」の館長してた人。あの人と結婚したんだよ。』
しんのすけ『あの人か。ちょっとむさ苦しい感じしたんだよなあ。』
竜子『人の旦那を悪く言ってほしくないなあ……。』
〜回想終了〜
………
……
…
しんのすけ「みんな色々とやってるんですなあ〜」
しんのすけ「オラは何をしてたっけ。まあ気にしない。気にしない。」
ボーちゃん「ボー」
しんのすけ「おお、ボーちゃん。」
ボーちゃん「しんちゃん、こんにちは。」
しんのすけ「ボーちゃん、こんなところで何してるの?」
ボーちゃん「大学の資料集め………、機械工学の勉強をしてる…。」
しんのすけ「ほーほー。そうだったっけ。」
ボーちゃん「しんちゃん、少し記憶を失っている。僕の技術からすれば思い出せるはず。」
しんのすけ「えー、いいよそんなこと。オラ地道に思い出すから。」
しんのすけ「そんなことよりみんなは?」
ボーちゃん「風間くんは………」
しんのすけ「風間くんはマザコンだし〜、おっぱいでもチューチューしてるんでしょ〜、いやあねえ〜」
ボーちゃん「風間くんはもえPと結婚した」
しんのすけ「またまた〜、アクション仮面のミミ子ちゃんと結婚するくらいだぞ」
ボーちゃん「本当に結婚した。これ本当の話。」
しんのすけ「え・・・・?」
ボーちゃん「風間くん、もえPの役してた女の子と本当に結婚した」
しんのすけ「うひょーーーぉ!!!オラというものがありながら、風間くんたら………」
ボーちゃん「ボー……」
しんのすけ「なんて、風間くんらしいや。」
ボーちゃん「他に聞くことはある?」
しんのすけ「でもぉ〜、風間くんたらもう子供とか作ってないでしょうね〜?」
ボーちゃん「風間くんに、子供既に産まれてる。」
しんのすけ「うそおおおぉぉぉ!!」
ボーちゃん「いわゆる、できちゃった結婚」
しんのすけ「ショックーーーーーッッッ!!」ガーン
ボーちゃん「ボー……」
しんのすけ「なんて気にしないけどね。」
ボーちゃん「ちなみに女の子」
しんのすけ「ほーほーほー…、ネネちゃんは?」
ボーちゃん「ネネちゃん、今保育系大学に行って勉強してる」
しんのすけ「やれやれ〜、風間くんが始めたリアルおままごとが人生を決めるとは」
ボーちゃん「ネネちゃんに妹がいる」
しんのすけ「それは初耳ですな〜。」
ボーちゃん「ちなみにさくらちゃんと同い年」
しんのすけ「さくら…?さくらさくら…。誰だっけ?」
さくら「もうお兄ちゃんったら私のことを忘れないでよ!」バシッ
しんのすけ「さくら、痛いぞ!」
ゆり「さくらお姉ちゃんに謝って!」
しんのすけ「オラ本当にわかんなかったぞ………」
ひまわり「お兄ちゃん、お兄ちゃんだって大切な人から名前を忘れられたら嫌だよね?」
しんのすけ「そうだけど………」
ひまわり「じゃあ、さくらに謝って。」
しんのすけ「ごめんよ、さくら。」
さくら「んー、お兄ちゃん、頭撫でてもらってもいい?」
しんのすけ「もー、わがままなんだから〜、しょうがないぞ。」ナデナデ
さくら「えへへ」
ゆり「あたしも!」
しんのすけ「もうゆりも子供だぞぉ〜」
ゆり「子供だもん!」
しんのすけ「もー、わがままなんだから〜。誰に似てきたのやら。」チラ
ひまわり「わ、私じゃないんだからね!」
しんのすけ「ゆり〜」ナデナデ
ゆり「えへへ」
ボーちゃん「まさに、美しき兄妹愛」
ひまわり「え、あ、うん…。ついでなんだけど、わ、私にもしてちょうだい。」
しんのすけ「へー、ひまにもそんな趣味が」ジロリ
ひまわり「な、何よ。」
しんのすけ「やっぱり姉妹なんですな〜」ナデナデ
ひまわり「えへ〜//」
さくら「お姉ちゃん、照れてる」
ゆり「ひまお姉ちゃん、やっぱりお兄ちゃんのこと大好きなんだね!」
ひまわり「それもあるかな〜、えへへ」
さくら「早く買い物いこ〜よ〜」
ひまわり「わかったから、じゃあお兄ちゃん行ってくるね。」
ゆり「またねー」
しんのすけ「かあちゃんを心配させるんじゃないぞー」
ひまわり「それ、お兄ちゃんのことだから!」アハハハ
しんのすけ「ムー………、ひまのバカ……」
ボーちゃん「やはり兄妹はいい。」
しんのすけ「やれやれ。オラは疲れるぞ…」
ボーちゃん「ネネちゃんの妹のノノちゃんもネネちゃんに可愛がってもらってた。」
しんのすけ「ほうほうほう。兄妹というのはそんなにいいものなんですなあ。」
ボーちゃん「マサオくんのことだけど………」
しんのすけ「あんな栗坊主のことなんかどうでもいいぞ〜」
ボーちゃん「しんちゃん………」
しんのすけ「なんて言うのは冗談くらいだよね〜。」ニンマリ
ボーちゃん「やっぱり、いつものしんちゃん。」
しんのすけ「マサオくん、今何してるの?」
ボーちゃん「漫画家なるために専門学校行って今絵コンテなどで働いている」
しんのすけ「ほーほー」
ボーちゃん「あいちゃんは………」
しんのすけ「あいちゃんがどうかしたの?」
ボーちゃん「あいちゃんは今大学生。ミスコンになった。」
しんのすけ「ミスタードーナツの略称」
ボーちゃん「それ、ミスド」
しんのすけ「中日の山本昌投手の趣味」
ボーちゃん「ラジコン」
しんのすけ「小さいな女の子を好むこと」
ボーちゃん「ロリコン」
しんのすけ「穴がボコボコある食べ物」
ボーちゃん「それは、レンコン」
しんのすけ「根、茎、葉の一部に養分がたまってふくらんだ貯蔵器官」
ボーちゃん「それ、キュウコン」
しんのすけ「結婚してー」
ボーちゃん「それもキュウコン」
しんのすけ「結婚の反対」
ボーちゃん「リコン」
しんのすけ「オスマン」
ボーちゃん「サンコン」
しんのすけ「そういうことですか。」
ボーちゃん「そういうこと」
しんのすけ「他に今の状況を知らなければいけない人誰かいたっけ」
ボーちゃん「ばら組にいた河村くん」
しんのすけ「あの金髪少年のことね。もう不良なんだから〜」
ボーちゃん「サッカー選手になった」
しんのすけ「ロアッソ熊本かしら?それともブラウブリッツ秋田?」
ボーちゃん「浦和レッドダイヤモンズ」
しんのすけ「大宮アルディージャでもないのね〜」
ボーちゃん「愛称“チーター”の如く足がとても速い」
しんのすけ「彼も頑張ってるのね〜」
ボーちゃん「彼もまた頑張ってる」
しんのすけ「じゃ、ボーちゃんまた会おう。」
ボーちゃん「しんちゃんも気をつけて」
しんのすけ「バイバイのブラジャー〜」
………
……
…
ふたば幼稚園───
しんのすけ「組長〜!組長〜!」
主婦「………」ハッ
主婦「」スタスタスタ……
しんのすけ「やれやれ……、組長ったら照れちゃって〜」
しんのすけ「おじゃましますよ〜」
園長「誰だ?!」
しんのすけ「よ、組長」
園長「ああ、これはしんのすけくん。私は組長ではありません、園長です。」
しんのすけ「どっちでもいいじゃな〜い」
園長「しんのすけくんの弟の五つ子たち、いますよね?」
しんのすけ「確かにいるぞ」
園長「ふたば幼稚園を盛り上げてくれてますよ〜」
しんのすけ「それはよかったぞ」
園長「でも、君たちのおかげで私はずっと組長呼ばわりされてるんですがねえ(涙)」
しんのすけ「まあそれで組長もみんなから愛されればいいじゃないですか〜」
園長「たまにヤクザと間違われるとこちらも困るんですよね。信用の問題に関わります」
しんのすけ「組長は組長だよ。この顔から変なおじさんを守ってるんだから。」
園長「ありがとうございます。何か召し上がっていきますか?」
しんのすけ「そうですな───」
………
……
…
しんのすけ「食った食ったー………お?」
みどり「どうもありがとうございました………」
しんのすけ「吉永せんせー!」
みどり「ん?あ、しんのすけくーん!」
しんのすけ「先生、何してたの?」
まつざか「吉永先生、幼稚園やめることになったのよ。」
しんのすけ「えええええぇぇええええッッ!!?」
まつざか「そりゃ仕方ないわよ。子供3人もいるんだから。」
みどり「うふふふふ………」
しんのすけ「オラのところが9人と比べると大変そうに見えないぞ………」
まつざか「今はしんのすけくんが5人みたいなのが幼稚園にいるから大変なんだけどね……」
しんのすけ「いやあそれほどでも〜」テレテレ
みどり&まつざか「ほめてない!」
まつざか「しかし、子供の名前は雛に菖蒲に菊って節句じゃないんだから。」
みどり「毎回毎回その話はやめてください!」
しんのすけ「先生、ところで上尾先生は?」
まつざか「上尾先生ならあいちゃんのところの付き人の黒磯さんと結婚したわよ。」
みどり「あの2人、相思相愛だったわよね〜」
しんのすけ「上尾先生のメガネでよく遊んだな〜」テレテレ
みどり&まつざか「照れなくていい!」
みどり「あの2人かなりラブラブだったからかなり子供を量産したって話よ?」
しんのすけ「イチャイチャラブラブのしすぎで汚らわしい〜、いやぁねぇ〜」
みどり「ところでしんちゃんのほうは?」
しんのすけ「お?」
まつざか「しんのすけくん、噂になってるんだけどな〜」
しんのすけ「どういうこと?」
みどり&まつざか「この好色一代男〜♪」
しんのすけ「どういうこと?」
まつざか「これよ、これ!!」
しんのすけ「週刊アクション大衆…?」
みどり「まつざか先生、週刊誌持ってきてよかったんですか?」
まつざか「園児たちがいないんだからいいんじゃない?」
まつざか「とりあえずこの記事を見て……」
しんのすけ「『野原しんのすけ、巨乳美女3人をはべらしながら夜の街へと消える……』なんだこれ?」
みどり「しんちゃんも罪な男だわよね〜」
まつざか「まったく…、しんのすけくん、あんたは綺麗な女性がいるとすぐナンパをしているわよね?」
しんのすけ「そりゃあもちろん、えへへへへ〜//」テレテレ
みどり「しんちゃん、こういうスキャンダル記事はあなたにとってマイナスになるの。」
しんのすけ「でも〜、そんなの大丈夫ですわよ〜?」
まつざか「やっぱり、昔から変わってない……、はー」
しんのすけ「でも今オラ何してるんだろ?」
みどり&まつざか「野球選手よ!!」
しんのすけ「おおおお!!」
みどり「おまけにそろそろ公式戦が始まる時期じゃないの?」
まつざか「ライオンズの一員ならシャキッとしなさい!」
みどり「埼玉酢乙女ライオンズの野原しんのすけ、行ってこい!!」
しんのすけ「ブ・ラジャー!!」
しんのすけ「…………吉永先生………」
みどり「なあに、しんのすけくん」
しんのすけ「い、今なんて………?」
みどり「埼玉酢乙女ライオンズよ?」
まつざか「あいちゃんが球団を買い取ったの!」ニコ
しんのすけ「やれやれ〜……」
ここでプロ野球選手、野原しんのすけについて補足しておこう。
春日部西高校で春夏甲子園ベスト8へと導いた走攻守の三拍子揃った選手である。
類まれな走塁センス、また運のよさ、女性からの人気もある。
そのことからも埼玉酢乙女ライオンズより1位指名を受けた。
契約金は1億円だった。
そのせいで更に野原家の増築費用に充てられたのは言うまでもない…。
1年目よりレギュラーに定着し活躍。打率3割9厘、56盗塁で新人王と盗塁王を獲得した。
1年目 打率.309(440-136) 6本塁打 40打点 56盗塁
2年目 打率.314(507-159) 8本塁打 53打点 63盗塁
ちなみに球団オーナーは酢乙女あいである。
野原家───
ひまわり「ママー、晩御飯できたわよー。」
みさえ「ありがとう、ひま」
さくら「今日もさくらとゆりも頑張ったよ!」
ゆり「えっへん!」
しんべえ「ひまねえちゃん、飯できたのー?」
しんたろう「はやくたべた〜い」
しんごろう「でもその前にカンタム〜」
しんだゆう「飯の前にカンタムいいですね〜」
しんふじ「エヘエヘエヘエヘ…」
みさえ「5人とも、テレビよし飯をくわんかぁい!!」バシ!!
しんべえ「妖怪飯食えババアだ!!」
ワー!!
しんごろう「逃げろーッッ!!」
みさえ「捕獲!」
しんだゆう「捕まったぞ……」
ひまわり「私も2人捕獲完了」
しんべえ「ひまねえちゃんも大人気ないぞ…」
しんごろう「もう…」
ひまわり「2人ともママの言うことを聞きなさい!」
しんべえ&しんごろう「ほーい」
さくら「しんふじ、まてー!!」
ゆり「しんたろうも良い子にしてなさい!」
しんふじ「やだよー!」
しんたろう「捕まってたまるかぁ!!」
さくら「えい!」
しんふじ「あう…」
ゆり「つかまえた〜♪」
しんたろう「捕まったぞ………」
みさえ「ちゃんとご飯を食べることよ」
五つ子「ほーい」
………
……
…
しんたろう「テレビをポチッとな」
テレビ実況『次のバッターは1番ショートの野原しんのすけです。』
しんごろう「お、お兄ちゃんだー。」
観客『しんのすけー!』
みさえ「ちゃんと球場に行ったじゃない〜」
さくら「でも野球道具はどこへ?」
ゆり「さあ?」
しんふじ「お兄ちゃんはまたずれ荘に野球道具を置いてるって聞いたことあるぞー」
しんごろう「それオラも聞いたことあるー」
しんべえ「オラもオラも!」
みさえ「はぁ……、本当に大人になっても適当な子ね……」
テレビ実況『ガツーン!レフトへ!!』
ひまわり「おおおお!!」
テレビ実況『フェンスダイレクトヒィィィイイイッット!!!』
さくら&ゆり「「はしれはしれー!!」」
みさえ「とばせとばせえええ!!!」
しんたろう&しんだゆう「がんばれ兄ちゃん!!」
テレビ実況『タイムリーツーベースヒィーッット!!』
みさえ「よっしゃあああ!!」
ひまわり「わーい!」
五つ子「エヘエヘエヘエヘ」
さくら「お兄ちゃんかっこいいー」
ゆり「やったー!!!」
しんのすけ『それほどでも〜//』
みさえ「あの子ったら照れてるんだから〜」
ガチャ
ひろし「ただいま〜」
五つ子「「とうちゃん、ただいまー!!」」
ひろし「それを言うならおかえり、だろ」
ひまわり「パパ!今さっきお兄ちゃんがタイムリーヒットを打ったよ!」
ひろし「本当か!」
ゆり「でもパパ、靴ちゃんとしてね。くさいんだから…」
ひろし「はいはい・・・」
さくら「靴下もくさいよ………」
ひろし「ああもう、しんごろう、俺の毛を抜くな!」
しんごろう「オラじゃないよ。しんだゆうだよ」
しんだゆう「それほどでも〜//」ヘラヘラ
ひろし「褒めてねえよ!!」
その場にいるひろし以外「(笑い声)」
………
……
…
まつざか先生の家───
まつざか「あ、そうだった。吉永先生の一番上の子の名前、雛じゃない桃だった。」
まつざか「まあいいか……」
………
吉永先生の家───
桃「誰が私の名前を雛と間違えたの?!」プンスカ
みどり「(しまった…、まつざか先生に違うって言うの忘れてた…。)」
桃「ママのバカ!」
みどり「はあ……」ガク
………
ロッカールーム───
しんのすけ「そう言えば……、吉永先生の一番上の子供の名前は桃ちゃんだったはず…。」
しんのすけ「ま、いっか。」
1週間後───
しんのすけ「千葉ノッテモエPには楽勝でしたな〜。」
ひまわり「ほんと、お兄ちゃんったら千葉ノッテ相手に容赦ないんだから〜」
しんのすけ「いやあそれほどでも〜」
さくら「でも、東北苦地グループ相手には苦戦してたよね。」
しんのすけ「それはまあオラをずっと見てましたからな。」
ひまわり「ずっとってどういうことよ…。」
しんのすけ「だから……ずっと小一時間くらい?」
ひまわり「あらあらお兄ちゃんったら。」
ゆり「私お兄ちゃんのそういう適当なところ嫌いじゃないよー!」
しんのすけ「ほうほう、ゆりもオラのことがやっぱり好きなんですな。」
ゆり「好きとは言ってないでしょ!」
しんのすけ「こらこら照れなくていいから。」
ゆり「むー。」
さくら「私もゆりと同じことされたことあるー。」
ひまわり「ま、私もかな。」
しんのすけ「オラはひまたちと兄妹でよかったぞ。」
しんのすけ「それで………オラ………」
………
……
…
しんのすけ「はっ!!はぁー………、夢か………。」
しんのすけ「お……!?」サワサワ
しんのすけ「ひげ………?」
しんのすけ「どういうこと?」
しんのすけ「声もなんかかすれてる……」
しんのすけ「手も何かシワシワ……」
しんのすけ「オラ、おじいさんになっちゃったの?!」
??「その通りだ。野原しんのすけさん」
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