モバP「小梅の目」 (38)

モバP「気になる」



みたいなの。
85kくらい投げて小梅ちゃん自引きできないわ、スマホじゃないからボイス聞けないわ次のマッチフェスで涼さん来るわでついカッとなって立てた反省はしていない


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ちひろ「何ですか藪から棒に」

モバP「ああちひろさん。いや、小梅の目のことなんですけどね」

ちひろ「小梅ちゃんがどうかしたんですか?」

モバP「いや、今更な疑問ではあるんですが……どうして小梅は、前髪で右目を隠してるんだろうか、と」

ちひろ「……本当に今更ですね。あの子のプロデュース始めてどれだけ経つと思ってるんですか」

モバP「いや、割と最初の方から疑問には思ってたんですよ?」

モバP「スカウトした直後の頃は、『これも個性だよな』くらいで流して深く突っ込まずにいたんですが……」

モバP「プロデュースしてるうちに段々気になってきて、でも、『やっと仕事にも慣れてきたところなのに、下手に踏み込むような質問をしたら引かれないだろうか、少しずつ築いてきたこの関係が壊れてしまわないだろうか……ああ……!』と考えるとなかなか聞けなくて」

ちひろ「台詞の内容にはもう突っ込みませんが、見ていて気持ち悪いので変なシナを作って言うのはやめてもらえませんか」

モバP「これは失敬」

モバP「とにかく、小梅の隠された右目の秘密が気になるわけですよ」

ちひろ「面倒くさいのでいきなり核心突きますけど、本人に直接聞けばいいじゃないですか。もう、実家帰りに誘われるくらい打ち解けてるんでしょう?」

モバP「ええまあ、有給取って次の週末に同伴することになってます。両親すっ飛ばして祖父母に挨拶とか今から緊張しまくりですよ」

ちひろ「くれぐれも粗相のないようにしてくださいね? 多少の問題なら担当を変えるなり海に……ゴニョゴニョ……なりで片が付きますけど、あんまり大事起こされるともみ消せなくなって、事務所全体に波及しかねませんから」

モバP「何かクビがどうこう以上に物騒な処理方法が聞こえた気がするんですが……」

ちひろ「気のせいです」ニコッ

モバP「そういうことにしておきましょう」

モバP「で、さっきの質問に答えますが……たしかにこのくらい打ち解けていれば、聞けば教えてくれそうな気はします」

ちひろ「ならそれでいいじゃないですか」

モバP「しかし……真実を知る前にあれこれ妄想するのもまた一興」

ちひろ「ああ、やっぱりそこからやるんですね」

モバP「勿論です。というわけでアレコレ考えてみましょう」

ちひろ「私の予想が当たったらエナチャージ買ってくださいね」

モバP「既に80k以上闇に飲まれてるんで勘弁してください」

モバP「さて、小梅はどうして右目を……というか、顔の右半分を隠すように前髪を伸ばしているのか」

ちひろ「単にそういう好みっていう理由では納得しないんですよね」

モバP「もちろんです。それならそれで、何故そんな好みを持つに至ったかという理由を考えてください」

ちひろ「プロデューサーさんはどう考えてるんですか」

モバP「うーん、そうですねー……小梅の性格から考えると、恥ずかしがって何かを隠そうとしてる、って線が濃厚なんですが……」

モバP「……あまり考えたくない候補としては、ピアスですね」

ちひろ「ピアス……ですか?」

モバP「見てわかる通り、既に耳には結構着けてますが、その延長で……」

ちひろ「まさか……」

モバP「そう、若さゆえの過ちで顔にまで開けてしまい、それを隠すために……という可能性です」

ちひろ「過ちを犯すにしたって若過ぎやしませんか」

モバP「ですよね。なので挙げはしましたが、自分でも可能性低いと思ってますよ。というかそんな可能性は無くていいです。あんな可愛い顔にピアスだなんてとんでもない」

ちひろ「耳なら良いんですか?」

モバP「ああ、以前確認しましたけど、あれ穴開けずに着けられるタイプのなんで大丈夫です」

ちひろ「開けないタイプならどう延長したって顔に付くわけないじゃないですか」

モバP「他に思い付かない苦しまぎれに出てきただけです」

モバP「というわけで俺の考えは、「『何か』を恥ずかしがって、それを隠すために伸ばしている」説です。その『何か』が何かは知りません」

ちひろ「予想って言うには曖昧すぎるでしょう」

モバP「いやぁ、距離が近くなると逆に見えなくなっちゃうものもあるんですねぇ」ハハハ

ちひろ(何を言ってるんだろうこの人)

モバP「で、ちひろさんは何だと思います? 片目を隠してる理由」

ちひろ「そうですね……」

ちひろ「あのくらいの年の子なら、好きなものとか、憧れの人を真似たがることも多いじゃないですか」

モバP「え、俺あんな髪型してませんけど」

ちひろ「…………」

モバP「すいませんでした、続けてください」

ちひろ「なので、小梅ちゃんのあのヘアスタイルも、好きな誰か……あるいはファンになった誰かの真似をしている、という説はどうですか?」

モバP「小梅の好きなジャンルでああいう髪型の人っていうと……お岩さんとか貞子とか?」

ちひろ「そ、それは……うーん…………」

ガチャッ
菜々「おっはようございまーす♪」

比奈「おはようございまース……」

モバP「おお、おはよう、二人とも」

ちひろ「はい、菜々さん、比奈さん、おはようございます」

菜々「い、いやですよぉちひろさん。ナナは花も恥じらう17歳なんですから、「菜々ちゃん」って、気軽に呼んでくれていいんですよっ?」

ちひろ「あ、そうでしたね。それで菜々さん、今日の予定なんですけど……」

菜々「ち、ちひろさん、ナナの言うことちゃんと聞いてくれてますか!?」

比奈「菜々さ……菜々ちゃんは朝からテンション高いっスねー……ところでプロデューサー、今、ちひろさんと何か話してたんじゃないんスか?」

モバP「ん? ああ、実はかくかくしかじかで」

菜々「ふむふむ……なるほど、たしかに言われてみれば気になりますね!」

比奈「んー……個人的にはあんまり気乗りしないっスねー……」

モバP「え、お前は見たいと思わないのか? 小梅の素顔」

ちひろ「誰も彼もプロデューサーさんと同じ趣味持ってると思わないでください」

モバP「えー」

比奈「いや、気にはなりまスよ? でも、実際に確かめたいかっていうとそうでもないっス」

比奈「個人的な意見っスけど、ああいうメカクレ属性の最大の魅力って、『隠れてる目元が決して見えない』って部分が大きいと思うんスよ。それが見えちゃうと、一番オイシイとこが薄れちゃうというか……」

モバP「あー、なるほど。分からなくはないが、それでもやっぱり俺は見たい派だな」

比奈「えー。『境法螺』のベルちゃんとか、『黒須マネジ』の双子ちゃんとか、見えない方が絶対可愛いじゃないっスかー」

モバP「いやいや、『夏戦争』のカズマきゅんとか、あとはほら、『南瓜鋏』のウェブナー中尉とか、普段隠れてる側の目がたまに見えるけど魅力的だろ」

比奈「ウェブナーさんはメカクレより姐御属性のが強いじゃないっスかー」

ちひろ「……この二人が何言ってるかわかります?」

菜々「うーん……ちょっとナナは何言ってるかわからないです」

比奈「まあ、そういうわけなんで、実際に確かめる気はないっスけど、アレコレ予想するだけなら混じるのもやぶさかではないっスよ」

モバP「では荒木比奈、君の意見を聞こうッ!」

比奈「何なんスかそのテンション……そうっスねぇ、漫画とかでよくあるのは、隠してる方の目だけ色が違うとか、そっちの目が魔眼とか邪眼になってるとか、そういうのっスかねー」

モバP「ああ、心を読む千年アイテムが埋め込まれてたりとか」

比奈「瞳孔が時計盤になってるとかっスね」

ちひろ「なんだか、蘭子ちゃんが好きそうなネタですね」

モバP「実際、魅了の魔眼とか持ってても不思議じゃない」

ちひろ「プロデューサーさんの態度を見てると、ありえないと言い切れないのがまた何とも」

モバP「でしょう?」

比奈(……これは遠まわしに、「魅了されてるからだ」って考えてようやく納得できるレベルのアレな言動だって言ってるんスかねー……)

比奈「あとは……もう少し現実的な方向で考えると、何かの傷とか、火傷の痕とかを隠してるってのも定番でスかね」

モバP「ああ、前髪かき上げて傷跡さらしたら、ゲスな本性全開になる大トロさんとか」

比奈「実写版映画のラストで何気に登場してたっスねー」

菜々「あ、そういう話ならナナもわかりますよ! こう、顔面蒼白プラス白目で……」

菜々「『小梅……恐ろしい子!』」カッ

菜々「……ってやつですね!」

比奈「菜々ちゃん……古いっスよ……」

菜々「えっ、やっ、そ、そんなことないですよぉ! ほら、有名な作品ですし! ねっ!?」

モバP「ああ、そうだな。そういうことにしておこう」

菜々「な、なんでそんな優しい目でナナを見るんですか! もう、怒っちゃいますよ、ぷんぷん!」

比奈「菜々ちゃん菜々ちゃん、そろそろ時間でスし、レッスン行きましょ。ね? ほらほら」

モバP「行ったか」

ちひろ「行きましたね」

モバP「……比奈のやつ、自分で自分のことコミュ障とか言うわりに、結構フォローとか上手くて頼りになるんですよね」

ちひろ「絵が上手いのを生かして、年少組の相手なんかもよくしてくれてますしね」

モバP「まあそれはそれとして小梅のことです」スパッ

ちひろ「本当に小梅ちゃんのことしか眼中にないんですね」

モバP「まあね」フッ

ちひろ「褒めてませんからね?」

モバP「アレコレ予想するのは終わりにして、ここからは実践的なアプローチに入ろうと思います」

ちひろ「その口ぶりからすると、素直に本人に聞こうという気は全くありませんね?」

モバP「さらさらありませんね」

ちひろ「そんなに気になるというなら、直接聞くのが一番早いと思うんですが」

モバP「確かに気にはなっています。しかしそれ以上に」

モバP「こちらからのアプローチに対する、小梅の可愛いリアクションが見たいのです」キリッ

ちひろ「本当に病気ですね」

モバP「ありがとうございます」

ちひろ「だから褒めてませんって」

モバP「というわけで行ってきます。今日もちょうどレッスンの送り迎えがありますからね」

ちひろ「くれぐれも問題起こさないで下さいよ? CDデビューもかなり現実的な話になってきてるんですから、こんなタイミングで問題起こしてご破算なんてことになったら大損害です」

モバP「相変わらず考え方がまっすぐで、そういうところはある意味尊敬します」

ちひろ「プロデューサーさんがいろいろねじ曲がりすぎてるだけなんじゃないですか?」

モバP「これは手厳しい。ともあれ、そろそろ時間なので行ってきますね」

ちひろ「いってらっしゃーい。……大丈夫かしら。まあ、滅多なことはしないと思いますけど……」

―レッスン場


――はい、ではもう一度最初からやってみましょう

 ――は……はい。……、~~~~……♪

――いいですね、それでは……あれ、どうかしましたか、姉さん?

ドタバタ
 ――おい、さっきここに不審者が来なかったか!?

――不審者? いえ、プロデューサーさんなら来ましたけど……

 ――ばっかもーん! そいつが不審者だ! 追えー!

――え、ええ~っ!?


< コッチニイタゾ! ニガスナー!
    ワー...! ドドドドド...

―レッスン終了


モバP「いやぁ、今日もいい汗かいたな」フゥ

小梅「お、お疲れ、さまです……?」

小梅(なんでいつも、プロデューサーさんも、汗かいてるんだろ……?)

モバP「小梅もお疲れ様。さて、事務所に戻るか」

小梅「は、はい……」

モバP(……さて、そろそろ小梅の目へのアプローチをしかけていくとしますか)

モバP「そういえば小梅、この前トレーナーさんが、最近ますます歌が上手くなってるって褒めてくれてたぞ」

小梅「え、そ、そう、ですか……?」

モバP「おう。それにベテトレさんからも、以前と比べて体力も付いて、パフォーマンスのレベルが上がってきてるって聞いてる。頑張ってるんだな」ヨシヨシ

小梅「ん、うん……ふ、ファンレターとか、もらえるようになってきたから……もっと頑張らないと、って、思ったの」

モバP「良い心がけだな。その調子だぞー小梅ー」ナデナデ

小梅「え、えへへ……」エヘヘ

モバP(可愛い)カワイイ

モバP(しかしまだだ。まだまだ作戦はここからよ……!)

モバP「本当に頑張ってるんだな。偉いぞー」ナデナデナデ

小梅「ぁ、ぁぅぅ……」テレテレ

モバP「あーもうホント可愛いな小梅は! そのうち絶対CDデビューさせてやるからなー!」ナデナデワシャワシャ

小梅「ゎ、ぁゎわわ……ぷ、プロデューサ、さん……ちょ、ちょっと……」ナデラレナデラレ

モバP(――そう、これぞ作戦その1!)ナデナデ

モバP(頭を撫でるのに乗じてさり気なく前髪をずらす! 右目へのアプローチついでになでなでもできるというまさに一石二鳥な作戦よ!!)ナデナデナデナデ

モバP(ああ……それにしても小梅の頭……思わず主目的を忘れそうになる程の撫で心地の良さよ……)ナデクリナデクリ

モバP(しかしヘブン状態になってるわけにもいかん。よし、もう少しで前髪がズレ……)ナデナデナデナデ...

小梅「ぁ、あの、プロデューサーさん、は……恥ずかし、から……そろそろ……」ササッ

モバP「ぬ」

モバP(くっ……頭をガードされてしまったか)

モバP(それだけならまだ良かったが、ぶら下がった袖がちょうど右目を隠す位置に……!)

小梅「は、早く、事務所に……戻ろ? ね?」カァ...

モバP(赤面小梅かっわええええええええええええ)カッワエェンジャァァア

小梅「?」

モバP「いや何でもない」

モバP(しかし機を逃したか! 嫌がられてるわけではないみたいだが、警戒されちゃったからこれ以上は手を出せないな……)

モバP(仕方ない、次の作戦に移るとするか)

小梅ちゃん、初期~冥土~ハロウィンの頃と比べると、招待~浴衣の衣装は大分雰囲気明るくなりましたよねー
あれはあれで綺麗で可愛くてディモールトディモールトベネなのですが、もっとホラー要素を前面に押し出して涼さんビビらせてくれてもいいのよ(いいのよ
とりま寝ます

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