ベルトルト「ハゲた」(52)
ベルトルト「どうしよう……」
※キャラ崩壊注意
※自分は ミカサ「ハゲてしまった」の作者様とは全くの無関係です
ベルトルト「やあ皆 おはこんばんちは!
僕の名前はベルトルト・フーバーって言うんだ」
ベルトルト「104期生の中でも3位という優秀な成績
高い身長に甘いマスク」
ベルトルト「影が薄いという声もあるけど僕にはそんなモノ聞こえない」
ベルトルト「兎も角僕は男なら誰もが羨むスペックを持っている」
ベルトルト「だけどそんな完璧な僕にも
悩みというものがある」
ベルトルト「……髪が薄くなってきているということだ」
ベルトルト「ハゲにも様々な種類があるけど
僕の場合は前から来た」
ベルトルト「現在も進行し続け
今では指5本が額に余裕で入る程になってしまった」
ベルトルト「この事が周りに知れてしまったら
ベルトルト・フーバーというブランドイメージが崩壊してしまう」
ベルトルト「それだけは何としても避けなければならない」
ベルトルト「他にこの事を知っているのはライナーだけ」
ベルトルト「その為 対人格闘訓練では
必ずライナーと組むようにしている」
ベルトルト「……そのせいか最近2人の仲について
あらぬ誤解を受けている気がする」
ベルトルト「他にも立体機動訓練では
誰よりも前を行くというその一心で臨んでいる」
ベルトルト「そうしていたらいつの間にか
立体機動でトップになってしまっていた」
ベルトルト「どうしてこうなってしまったかを考えてみると
心当たりはいくつか思い浮かぶ」
ベルトルト「まず頭髪の天敵と言われているのがストレスだ」
ベルトルト「皆知らないかもしれないけど
実は僕の正体は巨人なんだ」
ベルトルト「因みにライナー アニも同様で
僕達はある目的の為に行動している」
ベルトルト「だけどあの色ボケゴリラはいつも女の尻ばかり追いかけ回しているし」
ベルトルト「アニはアニでエレンと所構わずイチャコライチャコラしているし」
ベルトルト「……そういうわけで
真面目に事に当たっているのは僕だけという事になる」
ベルトルト「明らかに人選ミスだろコレ……!!」
ベルトルト「遅々として進まない計画に加え
兵団での訓練は厳しさを増すばかり」
ベルトルト「その上閉鎖的な空間に縛り付けられ
娯楽もロクに無い」
ベルトルト「健全な男子としてはストレス以外に色々と溜まるモノもある」
ベルトルト「僕の場合相手もいないので
発散する方法も限られる」
ベルトルト「……賢明な君達なら答えは言わなくても解るよね?」
ベルトルト「僕の場合は皆が寝静まった後 1日平均4回」
ベルトルト「これでも速度と回復の速さには自信があるんだ」
ベルトルト「昨日は調子に乗って7回もしてしまった」
ベルトルト「……もしかしたらこの事も
生え際の後退に拍車を掛けているのかもしれない」
ベルトルト「ついでに言うと
僕の正体は超大型巨人でね」
ベルトルト「高温の蒸気を噴出するという特技を持っているんだ」
ベルトルト「……巨人の時は髪が無いから気が付かなかったけれど」
ベルトルト「一度噴出すると暫くの間
頭皮が物凄く蒸れるんだ」
ベルトルト「不幸な事に人間の姿にに戻っても
その状態は継続される」
ベルトルト「変身を解除したら急いでその場を離脱しなければならないから
正直頭皮の事を気にしている暇なんてない」
ベルトルト「そうでなくても原作を見れば分かると思うけど
僕は常日頃から汗をかいている」
ベルトルト「つまり僕の頭皮は日常的にムレムレ状態だ」
ベルトルト「……もうこれ以上は
僕の口からは言わせないでくれるかな」
ベルトルト「……今は後ろから残り毛を持ってくる事で何とか対応しているけど
このままでは周りにバレるのも時間の問題だ」
ベルトルト「僕は自分の意思に続いて頭髪をも失ってしまうのか」グスッ
ベルトルト「ただ愚直に頑張っているだけなのに
この仕打ちは酷すぎる」ポロポロ
ベルトルト「この世に神はいないのか……」ポロポロ
キース「何をしている」
ベルトルト「!!」
すみませんお風呂に行ってきます
>>19の1行目 に が1つ余分でしたね
再開します
キース「何をしているのかと聞いている」
ベルトルト「教官!?」
キース「早く質問に答えるのだフーバー訓練兵よ
私は愚図が大嫌いだ」
ベルトルト「……すみません
いくら教官でも答える事は出来ません
罰則は甘んじて受け入れますので
今回の事についてはご容赦を……」
キース「……ふむ フーバーよ
貴様悩みを抱えているな」
ベルトルト「!!」
キース「それも頭髪についての悩みだ」
ベルトルト「!?」
ベルトルト「なっ 何故それを!?」
キース「見くびっているのか フーバーよ
私を誰だと思っている」
キース「兵士を鍛えるだけではない
兵士と共に悩みそして導くのも教官の務め」
キース「それを蔑ろにする者に教官は勤まらん」
キース「そして今がその時というだけだ」
ベルトルト「教官……!!」
キース「(……特に同じ悩みを持つ者に対しては……な)」
キース「……一つ話をしようか フーバーよ」
キース「私はかつて調査兵団を率いる立場にあった」
ベルトルト「えっ そうなんですか!?」
キース「そしてかつての部下の内の一人に
エルヴィン・スミスという男がいた」
ベルトルト「……確か 現在の調査兵団長ですよね?」
キース「奴はヅラだ」
ベルトルト「!?」
キース「奴は大義の為には
それ以外の何物をも切り捨てる事の出来る男だ」
キース「私は今になってもそれが出来ないでいる」
キース「奴はプライドを捨て
心の平穏(ヅラ)を手に入れた」
キース「……そして私は何の成果も得られなかった」
キース「……貴様が如何なる決断を下すのか」
キース「いずれにせよ貴様の選択だ」
キース「だがフーバーよ
結果には責任という物が付いて回る」
キース「私やスミスが陰で何と呼ばれているか
貴様も知らない訳ではあるまい」
キース「後悔する事の無い様 精々足掻くといい」
キース「……失礼する」
スタスタ
ベルトルト「……」
ベルトルト「……僕は……」
――結末から言おう
僕は頭の毛を全て剃り落とした
……流石に自分でやるのは踏ん切りが付かなかったのでライナーにやって貰ったが
今はまるで憑き物が落ちたかのような穏やかな心境だ
ライナーも前より雰囲気が良くなったと褒めてくれた
これで他の事もこれから上手く回る様になるだろう
……そう思っていた
だがここで深刻な問題が発生した
――コニーと見た目が被ってしまったのだ
ライナー以外は一切僕とコニーを見分ける事が出来なかった
というかライナーも何だかうろ覚えっぽかった
アニに「……あんた誰?」みたいな感じで愛想笑いされたのが一番心にキた
当のコニーも何故か混乱していた
こんな状況だから当然訓練にも支障を来した
事態を重く見た教官側は
緊急会議を開催
話し合いは三日三晩続いた
そして会議が暗礁に乗り上げかけた所で
アルミンが暫定案を提言
僕の方を大コニー
オリジナルコニーを小コニー と称する事で決着が付いた
どうしてコニーの方に寄せたんだよ……!!
ベルトルト「……こんな屈辱は初めてだよ
腸が煮えくり返りそうだ」
ベルトルト「怒髪天を衝くとは正にこの事か」
ベルトルト「もう故郷の事なんてどうでもいい」
ベルトルト「兎に角今は……」
ベルトルト「駆逐してやる!!」
ベルトルト「この世から……一匹……残らず!!」
ベルトルト「……コニーを!!!!」
終わり
御支援ありがとうございました
ベルトルト「今僕は仲間内で でっコニ(でっかいコニーの略)と呼ばれている」
の一文をどうしても入れたかったのですが無理でした
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