訓練兵時代のアルミン、エレン、ジャン、コニー、ライナー、ベルトルトの六人が教官に取り上げられたエロ本取り返すために奮闘する話です。
アルミンは五人を懐柔する目的でじいちゃんの形見である大量のエロ本を兵舎に持ち込んでいます。
アルミンだけキャラ崩壊してます。ではよかったら見て行ってください。
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事の発端はアルミンが兵舎に持ち込んだ本の山からだった。
エレン「なぁ、なんだこれ?」
エレンは箱の中に頭を突っ込んだ後、飼い主に指笛を鳴らされた犬みたいにピンと僕の方に向き直る。
エレンの手には、
彼とここでの生活におよそ似つかわしくないピンクの本が握られている。
箱の中のうちの一冊だ
ライナーやベルトルトはそれについて自分たちは全く興味がないという態度をとっていた。
この本について何か知っているのだろう。
大男二人の感覚はきっちりこちらに向いているようで挙動や言葉の一つ一つに敏感に反応している。
アルミンはそれに気付いている。
エレン「なぁ、アルミン」
アルミンは神妙な面持ちでエレンの本をふんだくった。
エレン「?」
そしてそれを高らかに掲げる。
部屋にはジャンとコニーもいるが、本というワードを聞くなり退屈そうにベッドに戻っていった。
アルミン「これはじいちゃんの忘れ形見だ」
そして
大きく息を吸い込みこう告げた。
アルミン「これには女の裸がのってある……………とびっきり……………そそるやつだ………僕が厳選した…………」
この一室の人間がベッドから身を乗り出し一斉にアルミンの甲高い声に耳を貸し、そして、ピンク一色のその本に目をやった。
ジャンの目なんか血走ってる。
ベルトルトはそれを見て
呆れたとでも言いたげに首を左右にに振ったが、彼の一番近くでライナーが鼻息を荒げているのを見つけていよいよため息が漏れた。
エレン「……………女の裸?」
アルミン「そうだよ…………見たことあるかい?ミカサとカルラおばさんの以外で」
ジャン「エレン!!………お前!?」
ふいにジャンが大声を出したので
部屋の何人かは驚いた様子を見せた。
エレン「もう大昔のことだ!ガキの頃の話だよ!それと…………まだねぇよ」
アルミン「そうか………じゃあ見てみたくはないかい?」
アルミンはこの部屋の中に共犯者を求めている。
エレン「………!?なに言い出すんだアルミン?俺たち兵士だろ………こんなことにうつつを抜かしてるようでそんな…………」
責め立てるエレンの言葉にアルミンは何も言わず、ただ手にとった本のページをめくっている。
エレン「あんまりがっかりさせないでくれよアルミン………って聞いてるのか!?」
お目当てのページを探り当てると開いたままでエレンに渡して見せた。
アルミン「これなんかさ、ミカサそっくりだとは思わない?」
エレン「?………………………ヌッ!!!」
エレンなんかわけないよ。ほら、ご覧の通りさ
と言わんばかりの顔をして得意げに部屋の全員に視線を流した。
すぐさま反り立った陰茎の輪郭がズボン越しに明らかになる。
エレン「なんだよコレ!?なんだよ!!」
狼狽えるエレンにアルミンが諭すように言い聞かせる。
アルミン「勃起だよ」
ねっとりとした口調で教えてやる。勃起だよ。
ライナー「…………勃起だな」
ジャン「お、俺にも見せろ!よこせ!!」
ジャンが落ち着きを失い股間のチャックを何度も上下させているのをコニーが笑っている。
アルミン「どうぞ、ジャンにも」
ジャン「でゃ!!」
アルミンが渡した直後、ジャンは股間を抑えて背面からベッドに飛び込んだ。
アルミン「やはり僕の目は確かなようだね。本人をよく見てるはずの二人を唸らせるんだから」
ライナーは腹を括ったという様子で重たい腰をあげてベッドの上段から降りる。
ベルトルトとやっていたカードゲームの手札が山札の束の上でばらけ、どれがどれだかどちらのだか分からなくなる。
ライナー「ク…………クリスタのも………」
アルミン「なんだってぇ!?」
アルミンが思いっきり意地の悪そうな笑みを浮かべてライナーを見据える。
ライナーは自らの生殺与奪の権利を相手に渡してしまった上で怒鳴った。
一種の開き直りと言うやつだ。
ライナー「クリスタ似のも
もちろん用意してるんだろうなぁ!?」
恥も外聞も、
それに兵士としての名誉をもかなぐり捨てた男のその勇ましい声にベルトルトが自分の平手でピシャリと額を打った。
アルミン「もちろんあるさ。見たいかい…………?」
エレンは勃起したまま
突如現れたアルミンのもう一つの人格に怯えている。
ただ如何せん、股間が痛いようだ。特に先の方。未成熟な亀頭はおそらくパンツの中でそれは赤くなっていることだろう。
と、勇み足でズル剥けにしたコニーはエレンの亀頭のコンディションを冷静に分析している。
ライナー「見たい………さ」
ライナーの声色からは余裕の無さが伺って取れた。
アルミンはそれを見逃さない。
アルミン「ジャンとエレンのはデモンストレーションだ!!君らが見たかったら今から言う事に従ってもらう事になる!」
ライナー「なんだ!!教えろ!?」
ベルトルトがこの低俗なやり取り耐えきれずに横槍を入れる。
ベルトルト「もうやめろよライナー!みっともないぞ!」
アルミン「……………。」
ベルトルト「君もだアルミン、恥を知れ。」
アルミン「例えばさ…………」
ベルトルト「?」
アルミン「僕がこの兵団にいる目ぼしい女性のそっくりさんが載った本を全員分揃えて来たといったらさ…………」
ベルトルト「何が言いたい。……………何が言いたいんだ!!!」
アルミン(ここまで言ってやったらもう大方気付いてて内心ワクワクしてるクセに…………)
アルミン「想像してごらんよ。君が今も一途に想い続けているアニちゃんが股をひろげて君を誘っている画を」
ベルトルト「なんでそれを!?うっ!!!」
ベルトルトの頭の中ではアニがあられもない姿で彼を誘惑している。
ベルトルトの全身の血をせき止めてある何かが決壊して一気に股間
に流れ込む。
アルミン「こんな具合にね。へへ」
そのページが開かれた本が
膝から落ちたベルトルトの前に置かれた
。
アルミンからの餞別であり、
とどめだ。
ベルトルト「ぐわぁ!!!!」
ベルトルトの股間が盛り上がる。
立体機動を試道でふかした時のように彼は思いもよらぬ未知の事態に困惑している。
アルミン「言葉だけであのザマな純情君だからね。そんな君が視覚に訴えるものに耐えられるワケがないよね」
ベルトルトの股間のものが「図星だー参ったー」と言っているようでアルミンは気味が良い。
アルミン「逝ったか。」
アルミン「みんな!見ただろう!今、ここに誓え!僕に尽くすんだ!兵団で僕が成績を残すために一芝居興じて見せろ!相応のリターンを約束しよう!」
アルミン「もちろん返事は時間をおいた後でくれても結構だ。優秀な君らなら僕の成績のために効果的な働きをしてくれると信じている。」
ジャン「ミカサのだ」
アルミン「物分りが良くて助かるよ。君とは仲良くしたい。僕の選りすぐり中からの一冊だ。」
そう言うとアルミンは箱の中に手を伸ばした。
ようやく勃起が収まったエレンが中を見ると小さく仕切りが作られており、
そこには細かい字で「ミカサ、アニ、クリスタ、サシャ」そして端の方に追いやられ、見るからに申し訳程度に作られたであろう「ユミル」の文字があった。
ライナー「俺も乗りたいがな………」
アルミン「なんだい?」
アルミン「まだお望みの品が俺を満足させるか否かが分からないときてる。実物を見てないからな。そこでだ………」
アルミン「ほい」ペラッ
ライナー「乗った」
こうしてアルミン本人の予想を大きく上回るペースで交渉は進んだ。
説得の結果、最後の方まで渋っていたエレンやベルトルトを巻き込む事に成功した。
各々がそれぞれの幸福を掴み、
言葉通り目に見えて質を上げた自慰を楽しんだ。
ーーーーーーーー
エレン「ミ、ミカサ…………そんな………上で!上で!!うっ!!でりゅぅー/////」
フキフキ
エレン「ふぅ………アルミン、気持ち良かったぜ」
アルミン「感想言うにしても主語に僕の名前持ってくるのやめてよ。」
ーーーーーーーーーー
ライナー「はああああクリスタ!!!ケツに……………俺のケツにロウソク挿してどうしようってんだ………ヴォースゲー/////」
ベルトルト「黙れよライナー寝させてくれよ」
ーーーーーーーーーーー
コニー「サシャ////…………はぁ////…………いくぜ、ロデオだ////俺、馬…………暴れ馬。ブルヒヒぃん」
ジャン「どんなプレイなのか考えたくもねぇぜ」
しかし幸せなんてものはほんの一過性でそれを味わった後にはもう次の厄災が身構えたりしているものだ。
ーーーーーーーーー。
ある日コニーが夜更けの兵舎の庭で自慰にふけっているのが他の訓練兵に発見され、教官にこってりしぼられ、終いには全員の名前を滑らせたのだった。
泣きながら戻ってきて事情を告げたコニーがアルミンにひっぱたかれ、ジャンとエレンが何やら怒鳴りつけた後でベルトルトが泣き始めた。
そしてライナーは黙ったたままだった。
ここまででいったん寝ます。
読んでくれてる人いますかね?
まぁまぁそうおっしゃらずにwww
では続きあげます。
キース「お前らが持っていたこの本はどこから調達してきたんだ?」
ゆっくりした口調で特別うるさくも無いが厳格さを保ったまま教官がどっしりと言葉を飛ばす。
ジャンは百万回暗唱したセリフを言おうとする。
ジャン「慰安に訪れた……
コニー「同室のアルレルト訓練兵から受け取りました!!!」
ジャンが唇を噛んでコニーを睨みつける。
ジャン(みんなであれだけ打ち合わせしたのにこいつ、ものの十秒でパァにしやがった…………………)
見つかって教官室に呼ばれた共犯者は全部で六人。エレン、アルミン、ジャン、コニー、ライナー、ベルトルト。
それで二人ずつ審問を受けている
ジャン、コニーでトップバッター。
次にアルミン、エレンで、最後にライナー、ベルトルトだ。
トップからエンドまでみんなで口裏を合わせて最もらしい事を言い、罪を軽くしようと言うのが当面の目標で、そのためにアルミン監修による厳密なシナリオが設定されていた。
その偉大なシナリオライターの苦労をコニーは無に返した。
言葉の通り出鼻をくじいたのだった。
こうなると後に続く者がが何を言っても嘘になる。最悪だとジャンはこぼした。
キース「ほう、どういう理由で受け取ったのか教えてもらおうか、キルシュタイン」
ジャン「……………………。」
キース「キルシュタイン!!」
ドカッ!!
怒りの鉄槌がジャンの頬を打ち抜く。ジャンが力なく床に崩れる。
キース「立て!!」
倒しておいて立てとはなんだとジャンは考えているが、痛みの前にそんな気持ちも薄らいでいく。
代わりにこみ上げてくるのはコニーへの怒りだ。
キース「キルシュタイン!!」
この場を黙秘でやり通すという選択肢を教官は許さなかった。
ジャン「はっ!!アルレルト訓練兵からの図らいというか…………気の利いた差し入れであります!!」
ドカッ!!
今度は鼻に当たった。
ジャン(ちくしょう………)
キース「スプリンガー?」
コニー「はっ!!!」
キース「差し入れは嬉しかったか?」
コニー「はっ!!差し入れは最高でありました!!」
ドカッッ!!
先に倒れこんだジャンのすぐ隣にコニーが降った。
ジャンがうっ!と苦しげな声をあげる。
コニーは倒れた拍子に湿った屁が出たが、果たしてパンツは無事だろうか。と考えている。
キース「お前らは規律を無視して兵団で全体の風紀を乱した!!クズだ!!訓練の士気に関わる!!後の奴らもおそらくそうなるだろうが、先に脱走兵用の房で頭を冷やせ!!」
「はっ」
ーーーーーーーーーー
キース「話せる方から話せ、アルレルト、イェーガー。お前らがそれぞれ持っていたこの本はどこから調達してきたんだ。あの箱の本の山は誰のだ?」
アルミンは押収された箱の中身に思いを馳せる。あの本の中身があぁでとか、万が一つ燃やされでもしたらどうしよう、とかだ。
アルミン「はっ!!!基地周辺に住む兵団を支持する人間が我々の慰安にと贈ってくれた物であります!!」
キース「………………。」
言葉が足りなかったのかと思い
アルミンが慌てて付け加える。
アルミン「一時の気の迷いで兵士の本分を忘れた事を恥じ、どんな罰でも受ける覚悟であります」
キース「ほう。言いたい事はそれだけか?」
アルミン「?」
バキッ!!
アルミン(あれ?wwwちょっとぉ!?wwww)
キース「全員で口裏を合わせても無駄だアルレルト!先の二人が全て話した!イェーガー!お前は今回の不祥事をどう思う?」
エレンの方を向き直る。エレンは教官のアルミンへの恫喝にすっかり気を取られていて当初言うはずだった台詞を飛ばしていた。
エレン「へ、兵士としての本分を忘れた事をは、恥じて、どんな罰でも………」
バキっ!!
キース「わざわざ台詞の打ち合わせまでしてたのか?ご苦労な事だ。だがそれはさっきアルレルトがいった言葉だ!」
アルミンが
集中しとけ!と言いたそうな目でエレンを見たが、エレンは自分が殴られたという事実をまだ受け入れられないというように空言を呟いていた。
当然アルミンの目線には気づかない。
ーーーーーーーーーーーー
キース「お前らは運が良い。良い事を教えてやろう。先の二組は全ての真相を話した。変に嘘をつく必要はないぞ」
ライナーもベルトルトもこれが誘導尋問の類のはったりに思えた。
だからあえて当たり障りの無い事を言い、核心に迫るような返答を避けようと考えた。
ライナー「はっ!!!自分が兵士である以上このような事は許される物ではありません。民衆に心臓を捧げたこの身、相応の償いは覚悟しています!」
アルミンが、とか成績が、
とかを考えちゃだめだ。
二人とも慎重に言葉を選んだ。
キース「ブラウン。フーバー。先の何人かもそうだがお前らの兵団での成績は悪くない。むしろ兵士の模範と呼べる実力や適性を持っている。」
そんな説教で済ませてくれるのなら……………。
しかし次はどうくる………。
二人は教官から発せられる言葉一つからこの後の動向を逐一予想している。
キース「お前のこの本の女、こいつは心なしかレンズに似ている気がするな。」
ライナー「!?」
キース「レンズが好きか?やつは兵団で天使や女神なんて言われてるからな」
ライナー「……………」
キース「貴様天使で抜きやがったな!!!!罰当たりなゴリラ野郎が!!お前は群れのメスのケツでも嗅いでろ!!」
ライナー「(えぇ……………)」
ガッ!!
ベルトルト「(ライナーのこれは一体どんな怒られ方なんだろうな………)」
キース「フーバー」
ベルトルト「はっ!!!」
キース「レオンハートとは良い趣味をしている。だが規則を破った事には目をつぶれん。房に入ってもらうが異論はないな?」
ベルトルト「はっ!!」
キース「立て!!ブラウン!!」
バキッ!!!
ーーーーーーーーーーーーーーー
このように華々しくトップを飾ったジャンの読み通り事態は悪化した。
ジャンとコニーは先に房に入れられたがお互い口を聞いていない。
遅れて顔を腫らして不機嫌な顔をしたアルミンとエレンが房に入ってきた。
アルミン「ジャン、説明してよ。なにがどうなってるんだい」
ジャン「コニーだ」
エレン「は!?」
ジャン「だから、コニーだ!審問でヘマしたのはあいつのせいだ!」
アルミン「……………。」
すぐに後の二人も入ってきた。
ライナー「なんだよアルミン、話が違うじゃねぇか」
ベルトルト「教官の様子が明らかにおかしかった。何か話す度にすぐに殴られたよ。ライナーが」
入ってきたこちらの二人のうち、ライナーだけが顔を腫らしていた。左右から一発ずつ殴られたようだ。
ライナー「先の奴らだろうが、
何があったか説明してくれよ。ここまでひどいのは流石に予想してなかったぞ」
ジャン「さっきから言ってるだろ!審問でコニーが打ち合わせを無視して馬鹿正直に好き勝手話したんだ」
…………………。
コニー「悪い。俺嘘はつけねぇや!!!ははは!!!!」
バキッ!!
アルミン「お前のせいで僕ら全員ばれたのが分かってんのか!!!!!僕らに悪いって気持ちがあるならその芝居ぐらいやり通せよ!!!!この事態はお前が招いたんだぞ!!!」
ズボンとパンツをおろして下半身を晒したアルミン騒ぐ。
ライナー「なんで脱いでるんだ」
アルミン「脱がないとやってらんないよ」
エレン「アルミン、取り乱すな。イライラしてるのはみんな一緒だ」
アルミン「くそ………すまない。」
正気に戻ったアルミンがズボンをあげる。
アルミン「コニーのことはある程度予想してたんだけど甘かったのかな」
ジャン「そうじゃねぇ。コニーがどんな取り返しもつかねぇぐらいに斬り込んだ結果だ」
バキッ!!
アルミン「こん畜生が!!」
コニー「いってぇな!だから悪かったって言ってるだろ!」
アルミン(あれがないと困るんだ大バカ野郎!)
アルミン「それが謝ってるやつの態度か!!」
ベルトルト「もうやめよう!たった三日だろ?何も考えなくてもすぐに過ぎるさ」
アルミン「それもそうだけどさ!…………君らはあの本に未練はないのかい!?」
一同「…………………」
アルミンが付け加える。
アルミン「間違いなく処分されるよ?」
それぞれが意中の女性の裸なんかを頭の中以外では一生見る事がないであろう事を知っていた。
そこにあの本だ。
あれはこの時期の少年達の思い描く夢を手っ取り叶えた。
ここにいる誰もがそれに依存している。もう手放せない。手元に置いておかないと落ち着かない。
少年達は印刷された真っ平らな女にチンケな独占欲を抱くようになった。
本物の女を自分の物にしたみたいに。
ベルトルト「取り返さないか?」
思わぬ口火を切ったのはベルトルトだった。
ジャン「取り返すったってどうやって?忍び込んだりすればすぐに俺たちだって目星がついちまうぞ?」
ジャンは冷静だ。
ライナー「あぁ、教官用の兵舎は遠い。その上夜の見回りに守衛。取り戻すどころか近づけそうもないな」
ライナーの矢継ぎ早に事の深刻さを上塗りしていく。
言い出しっぺのベルトルトの顔にも落胆の二文字が浮かぶ。
アルミン「いや、不可能じゃない。…………できる!できるさ!」
ーーーーーーーーーーーー
この一言によって賽は投げられた。
彼らの反撃が始まる。
中断しますorz
またすぐに書きますんでよければ続きも見ていってください(^ ^)!
ありがとう。再開します!
この三日の間に彼らがやらなければならない事はとても多く、そのどれもが骨が折れる事ばかりだ。
まず守衛を人数を把握し、その動向を調べる必要があった。
普段使われる個人用の営倉と違い、六人が入っているここは元は馬舎かなにかだった物の使い回しだ。
幸い地下に作られた営倉と違い兵団駐屯地の中の構造のぐるりを見渡せる位置にある。
オイルランプを持って歩く守衛の光から人数や巡回経路を把握できた。
そしてコニー以外の全員がそれを頭に叩き込むことができた。
アルミンが置き去りにされていた十年前の馬の管理用紙にくたびれたペンで書き出していく。
ベルトルト「大したもんだよアルミン。ここまで正確だとは」
アルミンは特別奢った様子もへりくだって謙遜する様子も見せない。
出来上がった図をペン指していく。
アルミン「ここが現在地。そしてここが目的の場所だ。」
ライナー「行くべき場所は分かった。しかしここは一体何の用途に使われてる場所なんだ?」
アルミン「廃棄集積所。ゴミ捨て場だよ。ここの兵団駐屯地全体のゴミがここに集められる」
ライナー「本当に全部か?」
アルミン「あぁ。僕らの食べ残しや夢半ばで殉職した訓練兵のくたびれた制服までの一式、みんな一旦はここに集められる」
ベルトルト「じゃあさ、僕の読みに狂いがなければここには相当、それはもうバカみたいな量のゴミが集まるってことだよね?」
アルミン「まぁそうだね」
アルミンのあっけらかんとした返答に戸惑う。
ベルトルト「…………そんな中からどうやって僕らの目的の物を探すって言うの?」
アルミン「ご親切なことにここではゴミを細かく分別する決まりになっているんだ。」
ある見ん「だから"食べ残し"制服"ペン'程に細かく分けられてないにしても不燃、可燃、再利用ぐらいには分かれてるはずさ」
ベルトルト「僕らのはどれに該当するんだ?」
アルミン「紙と衣類は例外なく"再利用"さ。便所紙や背嚢になるんだ」
ジャン「ひでぇ話だな」
アルミン「あぁひどい話しさ」
ライナー「次の集積まで俺らの本が待ってくれてる保証は?」
アルミン「大丈夫、次は間違いなく日曜だ。」
ライナー「何故わかる?」
アルミン「キース教官が審問に使った部屋に貼ってあった"訓練兵団月報"に書いてあった。間違いない。分別のハウツーまで馬鹿丁寧に書かれてた。」
エレンは親友の底知れぬ抜け目のなさ、目ざとさに驚きを隠せない。
エレン「すごいなアルミンは……………」
アルミン「僕は審問中もあの本をどう取り返すか考えてたんだ。まぁもっとも殴られて現実に引き戻されるまでだけどね。」
エレンは感心しているがライナーやジャンはもしかすると自分の心がアルミンによって
ずっと見透かされていたような気がしてきて不安になっている
コニー「絶対そこにあるのか?」
アルミン「と言うと?」
コニー「だからその集積所とやらに教官が俺たちから取り上げたエロい本を捨てるのかって話だよ!気に入ったらどうする?とっておくぞ!あのハゲは!」
忠誠だとか敬意だとかを全く匂わせない口調でコニーががなった。
アルミン「大丈夫だ僕を信じろ。教官はもう年だ。閉経寸前のババアだと思えばいい。タマがくすぶっていたのはもう何十年も前の話さ。今更本なんかでなんとも思わないよ」
ベルトルトが性差別的だと指摘しようとしたのをライナーに制止される。
よしとけ。
アルミンは教官を口汚く罵りながらそれぞれの顔を見渡した。
全員に理由付で安心させようとしている。
五人は「だから、大丈夫だから。」
とでも言われているような気になった。
それに
「それぐらいの事でビビるなよ」とも。
コニー「そうか…………」
未知の分野だかアルミンがこれだけ自信を持って言っているのだからおそらくはそうなんだろう、
とコニーは安直な納得を示した。
ベルトルト「でも、本の事で、クリスタ似の女が載っているからとかアニに似ているのがいるとかで教官は何か言っていたよ?」
アルミン「審問も
もう三組目でうんざりしてたんだよ。それに僕らがガキだから少し茶化したんだ。忘れなよ。」
ベルトルト「そうか」
アルミン「今日は水曜だ。今日を入れてここで過ごすのが3日なら
土曜に用意を済ませるしかない。猶予は一日だ。日曜の決行までこの中で詰めれるところまで詰めておこう」
みんな口々に「あぁ」や「了解」や「分かった」と伝えた。
六人は3日のうちに全てのプランを練った。
所要時間は長くても十五分。
それより長いとたっぷり睡眠をとり、精力に満ちた湯気だつ見回りに追いかけ回される事になりかねない。
集積所とは教官室のすぐ後ろにある窓の無い石造りの小屋の事だ。
そこに向かうためにはまず訓練兵の宿舎と教官用の宿舎を隔てる中庭を通らなくてはならない。
そして運良くバレることなく中庭の抜けたとして、今度は一度教官用宿舎の中のキース教官の個人部屋を訪れなければならない。
寝室と別の場所だ。
あの老体が3時過ぎに起きて個人部屋で書
類をまとめていると思えない。とアルミンは言った。ジャンはそこまで老けてないと反論したが
君は意味もなく3時過ぎまで起きていようと思うのかい?と言われて押し黙った。
外から回って兵団全体を囲う壁沿いに行くとそこは守衛の巡回ルートだ。必ずぶち当たる。
だから中庭の真ん中を突っ切るしかない。
本を運び出すためにキース教官の部屋と集積所に向かう人数は三人。
後の二人は哨戒と陽動、後の一人は宿舎に残ってメンバーの帰りを不安げに待つ役。
要するに何があっても外に出た五人が口を滑らせない限りはお咎めを受ける事の無い役。
万が一見回りが部屋に来た時は用意しておいた口実を伝える役だ。
だが、そんな口実に納得する見回りはいないと六人は思っている。
だからもしもの時でも「どうしようもない。俺にはどうする事もできない」と割り切って体裁良く休むことができる役だ。
アルミンが厄介者のコニー向けの終身名誉職にと作ったが、くじの結果エレンがその役を勝ち取った。
集積所に向かうのはアルミン、コニー、ジャン。
哨戒をしながら必要に応じて陽動を仕掛けるのがベルトルト、ライナー。
くじなんかなくてもこの二人はきっと目立つから囮に任命しよう。とアルミンは考えていた。
幸運にもその通りになった。
ジャンは機転が効く。問題はコニーだ。みんなが不満の声をあげる。
ライナー「アルミン、コニーはな………その……」
ベルトルト「うん……前のがあるからね」
ジャン「三人仲良く営倉に逆戻りは嫌だぜ」
容赦ないバッシングにコニーはくじの結果なのにあんまりだと喚いたが誰も庇おうとはしなかった。
しかしアルミンだけは賛成な様子だった。
アルミン「もし、この三人のうち誰かが見つかったら……………コニー、君を残して逃げるつもりだ。」
コニー「はぁ!?」
アルミン「当たり前だよな。それとも何か?自分だけがなんでこんな仕打ちを!とか思ってるってのかい?」
コニー「それは…………」
アルミン「君は僕らの誰かが守衛に追いかけられそうになったらその場に留まってわざと捕まり、単独犯だと伝えるんだ。」
アルミン「いいかい?それが僕らへの誠意ってもんだろう?いざとなればそれぐらいの役には立つよね?」
ベルトルト「…………。」
コニー「くっ…………」
アルミン「なんて冗談だよ!見つかりっこないさ!あはは!」
アルミンが急に明るく取り繕ったような表情をつくってコニーをなだめる。
コニーの表情は険しいままだ。
コニーはいざそうなればそうするしかない事を刷り込まれたような錯覚を起こしている。
アルミン「みんなの協力があればきっとうまくいくさ!頑張ろう!」
微かに干し草の匂いが残る房の中に乾いた沈黙が漂った。
ベルトルト「まぁ…!コニーだって馬鹿じゃないさ!それに外の五人で頑張るしかないよな!もう一度あのお宝を拝みたいしね!」
ライナー「あ、あぁ!そうだよな」
アルミン「期待してるよ!みんな」
そう言うとみんな笑った。
アルミン以外の全員が全員、各々の出方を伺う卑屈な笑いを浮かべた。
ここで再び中断しますorz
すみません(T_T)またすぐに書きますんで!
再開します
ーーーーーーーーーー
懲罰房の中で過ごすのももう残り一日を残すだけとなった。
アルミンのしたたかさや冷酷さを目の当たりにしても六人は思いの外結束していた。
行程を箇条書きにしたものや
見取り図の完成版も出来上がった。
ジャン「ここに辿り着くまでに多くても錠前を三つはどうにかしなけりゃだめな事になるよな」
ライナー「あぁ。ナイフじゃどうにもならんし、木槌じゃ戸まで壊しちまう。それに何より目立つ。いい案はないものか………」
エレン「それなら問題ねぇよ?立体機動に使うガスを吹きつければどんな鉄でも凍って二つに割れる。タンク一つとノミの一本も用意できりゃそれでクリアだ。」
ジャン「アルミン、どうなんだ?」
アルミン「冴えてるねエレン。それで行こう。できると思うよ。問題は誰のを使うかだ。」
ベルトルト「こないだ訓練中に1人死んだやつがいたよね?」
ベルトルト「そいつの装置は血や肉やなんかがべっとりで気味悪がって誰も触らないし教官も腫れ物みたいに扱ってる」
ジャン「なくなってもまず誰も気にしないか……………」
ライナー「それでいいじゃないか。汚れに我慢出来ればだがな」
アルミン「誰も触りたがらなくても最悪僕が抱えて走るさ」
ライナー「決まりだな」
こうして計画は洗練されていく。
ライナー「あぁ。ナイフじゃどうにもならんし、木槌じゃ戸まで壊しちまうし何より目立つ。いい案はないものか………」
エレン「それなら問題ねぇよ?立体機動に使うガスを吹きつければどんな鉄でも凍って二つに割れる。タンク一つとノミの一本も用意できりゃそれでクリアだ。」
ジャン「アルミン、どうなんだ?」
アルミン「冴えてるねエレン。それで行こう。できると思うよ。問題は誰のを使うかだ。」
ベルトルト「こないだ訓練中に1人死んだやつがいたよね?」
ジャン「あぁ!そいつの装置は血や肉やなんかがべっとりで気味悪がって誰も触らないし教官も腫れ物みたいに扱ってる!」
エレン「なくなってもまず誰も気にしないか……………」
ライナー「それでいいじゃないか。汚れに我慢出来ればだがな」
アルミン「誰も触りたがらなくても最悪僕が抱えて走るさ」
ライナー「決まりだな」
こうして計画は洗練されていく。
また更新飛びます(T_T)最初に不定期更新って書いとけばよかったorz
ごめんなさい
再開です。まだ読んでくれてる方いますかね。あげてきます。
そして土曜、作戦のちょうど一日前。
やっと懲罰房から出ることができた六人を待っていたのは冷ややかな視線だった。
噂なんてすぐに広まる。
ここでは全員の生活と行動が細やかに管理されてしている。
隊列を組んだ時誰かが欠けていると兵団中のみんながそれを知ることになるし六人一気にともなれば誰しも理由を知りたがるだろう。
これにはいくらか応えたが、彼らにはやる事があった。
ライナー「あんなさみしそうな顔のクリスタ始めて見たよ」
ベルトルト「アニもだよ。目があったけどすぐに逸らされた。軽蔑されてるんだろうな」
コニー「サシャもだ。もう昼のスープ分けるようにせがまれた。どうかしてるぜ全く。」
ライナー、ベルトルト「…………。」
ジャン「ミカサに至っては!…………俺に気付こうともしねぇ!!どうなってやがんだよ…………ったく!」
ライナー、ベルトルト「………………。」
アルミン「みんな、強くあろう。僕らには目的があるんだ。そうだろう?」
兵士人生をかけてゴミ捨て場からエロ本を回収するという間抜けな作戦に身を投じようとする少年達の目には言い知れぬ力があった。
エレン「あぁ。負けたくねぇな」
そう言ってすぐだ。
エレンを探すミカサが近寄ってくる。そして見つけ出すと同時に腕を引く。
ミカサ「エレン。女の子の裸に興味があったの?」
エレン「………そうだよ」
ミカサ「なら、見せてあげた。なんなら触らせてあげた。
言ってくれたらよかった。」
エレン「え、ほんとかよ!?……………あっ………」
不意にエレンは背中をジリジリと焦がす五人の冷たい視線を感じる。
ジャン「前線の五人にさ、あいつ入ってなかったよな」
ライナー「あぁ。今からでも交代は効くか?人選組み直そうぜ。」
アルミン「それよか新たに役を作ろうよ。教官に頭下げて返してくれって言う役。それかもういっそ全てを、1人でやってもらおうか?」
エレンはミカサとの会話を切り上げる。
エレン「わ、悪いなミカサ!用事ができちまった!またいつか頼むよ!それじゃあな」
ミカサ「あ、エレン。…………行っちゃった」
一同「……………。」
ーーーーーーーーーーーー
アルミン「歯ぁ食いしばれェレン!!!!!!!」
メキョ
エレン「ぐあああああああああああああああああああああああああ」
アルミンはブーツのつま先でエレンの股間を蹴り上げた。
アルミン「こいつこんなに景気良くおっ勃てやがってなぁ?みんな、見ろよ」
アルミン「僕らは全てを失ったが君には保険があったのを忘れてたよ。それにミカサは体を好きにしてもいいとまで言っている。本なんか必要ないじゃないか?エレン?」
ライナー「万が一俺らがしくじってもお前は静かに朝を迎えてミカサのおっぱい触ってそれで幸せだもんな」
ジャン「くそったれ」
ジャンは勃起している。
アルミン「みんなに謝れ、エレン!軽率な行動だったと!本を取り返すまで雑念は捨てる!!いいね!?」
エレン「分かった………。悪かった…………。」
アルミン「良い子だ。君も、君のそれも、
これからが楽しい時だってのに去勢されて腑抜けるのは嫌だろ?」
エレンが蒼ざめる。
エレン「悪かった!!!!本当に反省してる!もうあんな事はしない!誓う!!」
アルミン「よし」
アルミン「みんな、道具集めにかかろう」
エレンはまだ立てそうにない。
五人が先に備品庫を後にする。
メモに書き出した必要なものを確認する。
機動装置に使うガスのタンクと噴射ノズル。それを腰から下げるベルトを一組。
技巧室から
ノミ、冷やタガネ。
そしてロープと草色のマント人数分。
野戦糧食の包み紙、軍手。
これらはガスを吹かした時に指先を凍傷から守る。
全てが誰も感心を寄せないガラクタばかりだ。特に疑われる事もなく揃った。
仲間が駐屯地を歩き回って道具を調達している間、コニーはずっとトイレでマスをかいていた。
便所の個室から満ち足りた顔をして出てきたコニーを
ジャンが捕まえ、殴りつけた。
いよいよ決戦の時が迫る。五人は少年心ながらに奮い立っている。
明日で全てが決まる……明日で。………
書き溜めが尽きましたwww
明日でラストまで一気に持って行こうと思っています。
結構な量になるかもですがよかったら読んでいってください!みんなありがとう(T_T)ごめんね!
よし、じゃあ(ラストまで)ぶち込んでやるぜ
ーそして日曜、決行当日。ー
エレンは先の失態を咎められて新たに哨戒員3に任命された。
ジャン「よし、後は夜を待つだけだな。訓練の疲れで寝ちまいそうだぜ。」
アルミン「時間は言うまでも無いね?仕事を終えようとしている守衛が次に交代する直前だ。疲れた守衛は注意が散漫になっている時を狙う。忘れるな。」
ライナー「それまでどうやって待つよ?」
アルミン「2人1組の交代制で寝よう」
エレン「了解」
ーーーーーーーーーーーーーーー
そして時間がやってきた。アルミンの案のおかげで各々が効果的に睡眠を取ることができた。それに寝過ごしたものもいない。
アルミン「手筈通りだ。念のために上着脱いで布団に詰めよう。見回りは12時以降には現れないが念のためだ。」
ジャン「なんだかワクワクするな………イタズラしてるみたいで童心に帰った気分だぜ」
エレン「………今もガキだろ?」
ジャン「あ!?」
アルミン「無駄口を叩くな。気を引き締めろ。もう十分もすれば動くんだ」
「すまん」
ベルトルト「行こう」
コニー「準備できたぜ。」
エレン「あ、ちょっと待てみんな。これをつけろ。」
アルミン「これは!?まさか!?」
エレン「あぁ。ミカサのパンストを六本調達してきた。みんなで被ろう」
一同「!?」
ジャン「お前、盗んだのか!?」
エレン「まさか。普通にパンストくれっていったらくれたぞ。必要だと思ったしな。」
ベルトルト「………。」
エレン「これが一番手っ取り早いと思ったんだ」
ライナー「どの辺りでどう手っ取り早いと思ったんだ…………」
エレン「うるせぇな…とにかく被れ。これだけで人相が変わる。犯人像がぼやけるぞ」
コニー「パンスト被るのか!?」
アルミン「効果の程をライナーで試すのはどうだい?」
ライナー「いいぞ」スッ
一同「(くっwww………)」
ライナー「おほっふぁふぉりわふふはいぞぉ(思ったより悪くないぞ)」
ライナー「ほふぇひいひひふぉひがふふ///(それにいい匂いがする)」ギンギン
アルミン「よし、良い感じだ」
一同(えぇwwwwwww………)
アルミン「強制はしないがみんな極力被った方がいいと思うな。」
ジャン「お、俺は被るぞ!」
ベルトルト「じゃあ僕も」
エレン「ひはうふぁ?(似合うか?)」
コニー「ばっひりふぁぜ!(ばっちりだぜ)」
ライナー「ひんぼうふぁままんひかは///(これは辛抱たまらん、ミカサ!///)」
アルミン(救いようのないバカ共だな)
【作戦決行を直前に控え、アルミンを除き全員が顔面にパンスト装備。】
見兼ねたアルミンの案で目元と口元に小さな切れ込みが入り、普通に話せるようになり、視界も確保された。
パンストの脚を通す部分は余剰となり、だらしなくダラりと垂れていたため、頭上で蝶結びにしてある。
アルミン「僕はこういう繊維のものに触るとかぶれちゃうんだ。だから僕の分はライナーが使いなよ。」
ライナー「いいのか?でもどう使うんだ?」
アルミン「本来の用途に従ってみてはどうかな?」
ライナー「名案だ」ヌギッ
普段の訓練服とよれたパンツを脱ぎ捨て、ライナーのさして大したことのない男性自身が露わになった。
ライナーは二度三度ミカサのパンストを左右に伸ばしたと思うと、それに一気に脚を通した。
コニー「思ったより伸びるんだな。すげぇや」
ジャン「あぁ………でも」
エレン「最悪の絵面だな。」
ジャン「あぁ。最悪だ」
ライナー「これも悪くないなぁ!ははは!いいじゃないか!似合うか?ははは!!」
よほどパンストがお気に召したのか、ブラウン嬢はその場でくるっと回った後で小躍りして見せた。
ベルトルト「?ぉおえ」
ドガッ
思いっきりえづくベルトルトにライナーが肘で制裁を加える。
アルミン「素敵だよライナー。ところで僕も衣装を用意したんだ。」
アルミンが白いサラサラとした生地の布を何枚か取り出した。
アルミン「レオタードだ。」
一同「!?wwww」
アルミン「哨戒員の三人の分しかないけど、使ってくれ。」
エレン「正気かよアルミン!?」
アルミン「正気ってなんだよ?これは陽動の時にマントの下から晒して、はしゃいで見回りの気を引くために使うんだ」
アルミン「ライナー、早速」
ライナー「俺はこういうのを待ってたのかもな」
ライナーがレオタードを伸ばしながら着込んで行く。
ライナー「どうだ?パンストにレオタードとは、こんなお洒落さん兵団でも見たことないだろう!?はははははははは」
意気揚々言い放つライナーを冷ややかな空気が包んだ。
エレンとベルトルトもレオタードを着たがすぐさま擦り切れたマントで隠した。
ライナーがレオタードの
尻の辺りの食い込みを直す仕草をして見せた時、ベルトルトがもう一度えずいた。
アルミンが何かを思い出したようでパンと手を打った。
アルミン「おっと。危うく渡し忘れるところだったよ。」
エレン「なんだ?」
アルミン「これさ。」
エレン「?」
アルミンの手元を覗き込む。
アルミン「こっちがヘリウムガス。タンクは脆いから落とさないでくれよ。
そしてこっちが小児用の神経麻酔の座薬だ。」
ライナー「麻酔って……そんなものしか用意できなかったのか?」
アルミン「これでも苦労したんだよ?廊下を抜けて中庭に出た直後の見回りとの対峙は避けられないからね。」
アルミン「当初の予定通り、哨戒の三人がこのヘリウムを吸って襲いかかり、座薬をぶち込む。」
アルミン「これが成功しない限り僕らの勝利とあの本は永遠ににお預けだと思った方がいい。」
ジャンが生唾を飲んだ音が全員に聞こえ渡る。
アルミン「さぁ練習しよう。ヘリウムを吸ってみな」
あぁ。
三人が一本のヘリウムボンベから
代わる代わる吸い込む。
エレン「どうだ?(一オクターブ高)」
ジャン「ぶっはwwww」
ライナー「あはは!かなり如実に変わるもんだなー!!(メゾソプラノ)」
エレン「あはははwwwどんだけ高くなってんだよwww(一オクターブ高)」
コニー「あははwwwすんげぇよwwwすんげぇよwww」
ベルトルト「僕はどうかなぁーッーララライアーッ!?(エコーのかかったバリトンボイス)」
ライナー「え、えぇ声///(メゾソプラノ)」
一同「だはははははははははwwwwwwww」
バンッ!!
アルミンが脇にあった机を蹴りつける。
突如張り詰めた空気が全員を包む。
アルミン「お前らふざけてる場合かよ!?」
………………。
ライナー「す、すまん。お調子がすぎたな(メゾソプラノ)」
ジャン(くっwwwなんでお前がしゃべるんだよwww)
アルミン「僕らが取り戻すべきもののために今から行う作戦がそんな、悪ふざけしながら成功させることが出来るものだと思っているのかい?」
一同(…………。)
アルミン「そうだよね。」
ライナー「あぁ。違う。何を狼狽えていたんだ、俺らは(メゾソプラノ)」
コニー(だからwww頼むからもう黙ってろよライナーwww)
アルミン「それでいい。みんな、行こう」
エレン「ランプの明かりを消せ!消すんだ」
暗闇の中で六人の手が中央に合わせられた。
アルミン「みんな、武運を。生きて帰ってもう一度笑い合おう。勝つのは僕たちだ。」
ギュッ
少年たちの手に力がこもり、その熱を、魂を、両隣の友に伝えた。
アルミン「始めよう」
25:20ー1160,2348
ー作戦開始ー
まばらにランプが灯る薄暗がりの廊下を抜けようとすると床の軋みが全員の緊張を誘った。
誰も喋らない。
工具を詰めた麻袋を背負ったコニーからカチャカチャという音がして、誰もが心の中で廊下の長さを嘆いた。
コニーは顔に流れる汗をパンストから垂れた足の部分で拭き取った。
そしてやっとの思いで中庭に到着するとようやくアルミンが口を開いた。
アルミン(見回りだ!哨戒班、ヘリウムを!)
哨戒班の三人がうなずく。
エレンとライナーは見回りの背中を睨みつけたままコニーの背中の麻袋からボンベを取り出しヘリウムを吸った。
ベルトルトは緊張からか上手くヘリウムで肺を満たせないようだ。
ベルトルト「ラ、ラ、……ウラーッ!!!(千年に一人のバリトンボイス)」
ベルトルト(コニー、出てる?僕、声?(バ))
コニー(出、出てるwwwさ、さっさといけ!www)
ライナー「いいか、二人とも?いくぞ!(メゾソプラノ)」
ああ!
皆が物陰から飛び出した勇敢な三人を固唾を飲んで見守る。
現在、中庭の見守りは一人だ。
ライナーたちは三人が互いに等しい距離を保ちながらジリジリと距離を詰めていく。
歩哨訓練なんかとは比べものにならない緊張感。
ここは戦場だ。
前線に飛び出した三人も
見守るしかない三人も、その事実を思い知らされている。
アルミン(いいぞ……………よし、そこだ!飛びかかれ)
ライナーが顎の動作で二人に指示を出す。
マントを脱ぎ捨て、白く輝くレオタードを身に纏った男たちが飛び出した。
背後から走った。
見回り「~♪(口笛)」
ライナー「いくぞ!!(メゾソプラノ)」
見守り(なんだッ!?)
異変に気づいた時にはすでに見守りの口にはライナーの履いていたパンツが押し込められていた。
見回り(臭え!!なんだ!!何がどうなってる!?)
ライナー「二人ともしっかり取り押さえてろよ~(メゾソプラノ)」
見回り(変態の追い剥ぎか!!!!なんて格好してやがる!てか声たけぇ!!!)
ベルトルト「ウララィーッ!アッ(えぇ声)」
ライナー「暴れると、後々始末の悪いことになるぜ?(メゾソプラノ)」
二人に取り押さえられながら、
這いつくばって怯える見守りを見下ろすライナー。
見回り「フガ………フガ!」
今だ抵抗の様子を見せる哀れな見回りにライナーが言い放つ。
ライナー「聞き分けのねぇ野郎だな(メゾソプラノ)」
ライナー「ケツからヘリウム飲ませてやる(メゾソプラノ)」
そう言うとライナーは見回りのズボンのちょうど干からびた肛門が一望出来る辺りに穴を作った。
ナイフでピンッと切れ目を入れる。
ライナー「後でヘリウムの味教えろよな(メゾソプラノ)」
ブス!
シュー!
見回り(なんだ!?こいつら何を?ッ!?腹が!!)
ピーーーーーヒョオーーーーー(ソプラノの屁)
三人「たぁwwwだははははwww」
アルミン(遊んでる場合かよ)
アルミンがコニーからパンストをふんだくって自分の顔につけた。そして物陰から出ていき、ライナーの頭を小突いた。
アルミン「さっさとやれ」
ライナー「…………悪い。」
笑った勢いでヘリウムが抜け、ライナーは地の声を取り戻しつつあった。
ライナーがベルトルトに
やれ!と促す。
ベルトルトは座薬を取り出した。
アルミン「いいかい。即効性といっても手前に入れたんじゃ力まれた時に押し戻されてしまう。」
アルミン「指を使って一番奥まで突っ込む。いいね?」
ベルトルト「!?」
…………………。
ライナー「早く!」
……………。
ベルトルト(本の中のちょっとエッチなアニ。…またすぐに会えるよね。今行くから。)
ズニュー!
見回り(痛っ!!何を入れてやがる!?怖い!!)
ニュー!
アルミン「もっと!もっと奥にだ!」ヘラヘラ
ベルトルトの中指の第二関節が見回りの肛門に飲み込まれていく。
見回り(痔に触れるなぁ!!)
ジタバタ
ベルトルト「……………。」
見回り(は!?意識が遠のいて)
見回りzzz
アルミン「また一歩どん底に近づいたね。行こう。」
涙を流し、空っぽの笑みを浮かべるベルトルトにアルミンはそう吐き捨てて、前線に戻って行った。
エレン「ベルトルト………よくやったよ……いくぞ?ほら、立てよ」
エレンの呼びかけにも反応しない。
ライナーは履いているパンストが深刻なレベルで伝線していることに気づいてそのことばかりを考えている。
すまんぬご飯行ってくるズラwww
いきます。これで最後です
アルミン「ここからは別行動だから散ろう。いいか、長くても十五分以内には部屋に戻る。今から計ろう。それじゃ健闘を。」
ライナー「健闘を」
エレン「頑張ろうぜ」
エレンはその場から動かない。そういう役だ。通ってきた廊下の出口のすぐ近くの傍に腰を下ろして辺りを見渡す。
エレンから見て直進した先にいるのがコニー、アルミン、ジャン。
中央を突き進む三人を覆うように左右に枝分かれした先がそれぞれライナー、ベルトルトだ。
あの一人以外守衛は姿を見せない。
エレン(ありえないと思うが寝てるのか?どこから来てもいいよう気を引き締めとかねぇとな
ライナー(よし、幸先はいいぞ、もう中庭の中腹。もうすぐ三人が教官の兵舎に着くだろう)
ベルトルト(最初の難関だな………それに集積所は兵舎が三つほど並んだ奥にある。それに一旦キース教官の机の付近を探してみなければならない。先は長いぞ)
ベルトルトはもう一度(本の中の)アニに会いたい一心のみで自分を保っていた。
ふと、汗を拭おうと顔に手を持ってきた時に糞のチップがこびりついた中指の臭いに気づき、
人知れず涙がこぼれた。
教官用兵舎の安っぽい錠前に前にして
アルミンがガスの噴射ノズルを取り出す。そしてコニーが麻袋から冷やタガネを取り出した。
ジャンは作業の間、辺りを見渡している。
ノズルから白い蒸気が噴き出す
ブシュー!
アルミン「あっつ!いやつめたっ!痛いなこれ」
ジャン「おい!静かにしろよ!」
アルミン「ジャン、任せた」
ジャン「俺かよ?どけ。軍手付けなかったのか?」
アルミン「忘れてたんだ」
ジャン「つけたら楽勝だろう」
アルミン「いいから」
渋々引き受けたジャンがまんべんなくガスを吹きかけていく。全体が白くなったところでアルミンが止めるよう指示を出した。
アルミン「コニー、タガネとノミをかしてよ」
コニー「おお?ほら」
アルミン「これにはコツがいるんだ。」
そう言うとアルミンは器用に鍵の中にをノミでかき回した後でタガネ先を使って錠前の縁を打ち付けた。
するとりんごの芯みたいな鍵の内部構造がするりと抜け落ちた。
アルミン「一丁上がりだ。外見を変えずに中を壊しただけなんだ。訓練兵がそんな手の混んだことやるとは思わないから教官は単に故障しただけと思うはずだよ」
ジャンとコニーが呆気に取られた表情をしている。
アルミン「後で芯は挿し戻しておくよ。ははは」
ライナーとベルトルトは三人の兵舎への侵攻を確認した後で前進した。
残り10分少々だ。
教官用の兵舎に侵入することに成功しててまもなく、コニーの様子がおかしくなった。脂汗にびっちょり額を濡らしている。
ジャン「おい、コニー、なんだ?どうした?」
コニー「な、なんでもねぇ」
アルミン「怖いのは僕らも一緒だよ?何かあったらすぐに言うんだ。」
コニー「その…………」
「ウンコがしたいんだ」
アルミン「ぷっwwwくっくっくっくっwww」
ジャン「しししししししししししwwwwきききききききwww」
ジャンとアルミンは地べたに這いつくばって笑いを堪えた。
笑ってはいけないと分かり切っている状況こそ笑いを誘うのもだ。
アルミンは今までの悲しい体験を単語にして並べた。
開拓地
じいちゃん
ガキ大将
口減らし
イジメ
カルラおばさん
そうするとようやく収まってきた。
後からジャンに聞くとジャンは
立体機動訓練で死んだ同じ班の仲間の最期を思い浮かべていたそうだ。
ジャンはコニーの頭を殴りつけてこんな悲惨な思いについて考えさせられた事を怒った。
コニーの腹のコンディションはみるみる悪化していった。
エレン、ベルトルト、ライナーの外の三人は何もする事のないまま不安をやり過ごす苦しさを思い知らされていた。
動いている方が気は紛れるものだ。
ライナー(思えばこの駐屯地は街や居住区からだいぶ離れた所にある。誰が攻め入ろうってんだバカバカしい。)
ベルトルト(時間も時間だ。もし、起きていたとしてもみんな仲良く宿営舎でカードがチェスだろうな)
そう思った矢先だった。
三人は見回り当番の兵士が使っている汚い宿営から出てきた新たな敵を発見する。
ライナー(?新手か!!)
エレン(なるほど、見回りにでた同僚がなかなか戻らないもんでおかしいと思ったんだろうな………)
ベルトルト(気づいているか!?二人とも!)
見回りの二人は中庭にでたものの、あろうことか、教官用の兵舎に向かおうとしているた。
ライナー(その方向にはアルミンたちが!!ちくしょう!!)
エレン(万事休す、だな。俺らでなんとかしねぇと)
各々、ヘリウムを吸い、マントを脱ぐ。
ベルトルトはふいに、自分が吸っているヘリウムのタンクがライナーの手によって見回りの尻に突っ込まれたものであることを思い出した。
ベルトルト(あっ…………)
ここで、一人の少年の頭にある哲学的な思念が浮かんだ。
(僕らはさ、生まれた瞬間から死
に向かって進んでさ、終いには腐った有機物になって堆肥になるんだよな。
死にゆくことを約束されているならさ、ゴールは一体なんなのかな。
アルミンは言っていたよね。
どん底にまた一歩近づいたねって。
そうだ、堕ちようか。徹底的に堕ちてみよう。
人間はさ、どん底にいるほど高く飛ぼうと思うし、
神様だってさ、自分から離れようとするやつほど近くに引き寄せようとするんだよね。)
【もう、何も怖いものなんてないよね。僕は自由だ。】
ヒュオッ
見回り「ん、なんだ!?グっ!!!」ドサっ
見回り「おい!ど、どうしたんだ!?ガハっ!」
腰を抜かした見回りの一人の前に立つのはいきり勃った逸物をレオタードの中でくすぶらせている大男だった。
ベルトルト「隣を見てみなよ」
見回り「!?………ひっ!!」
見回りの目に飛び込んだのは
さっきまで話していた同僚がぐったりと伸びている様。
そして白目を向いた同僚の尻にこれでもかとぶち込まれた小児用麻酔の座薬の束だった。
ズボンを突き破った座薬の穴が弾痕のように見える。
ベルトルト「全部で5錠はあったんだけどね。今は全部そいつの尻の中だ」
ベルトルトは自分の真っ白なレオタードの肩ひもを力いっぱい引きちぎった。
ブルルンと飛び出るベルトルト自身。
そして……
ベルトルト(見ててね。二人とも……………)
ベルトルトは着ていたレオタードを一人目の見回り同様、口に押し込むと、力一杯そいつの尻に腰を打ち付けた。
見回り「がっ!あっ!」
パンストの漆黒の艶が月明かりを跳ね返す。
それが肢体のラインを際立たせて美しい。
エレンは息を飲んでそれの眺めた。
ライナー「おいおいおいおい(メゾソプラノ)」
エレン(悪魔だ。)
ライナーが辺りを気にしながら中腰で飛び出してベルトルトの肩を掴む。
ライナー「もういい!やめろ!もうそいつは気を失ってる!(メゾソプラノ)」
ベルトルト「………………。」ジワッ
ベルトルト「グスっ……エグッ」
ベルトルトの目から大粒の涙がこぼれ落ちていく。
ライナー「お前は良くやったよ。形はどうであれ、お前のおかげでみんな助かったんだ。五人ともな。胸を張れ(メゾソプラノ)」
ベルトルト「ライナー………僕は……僕はぁ!!おどごをっ!!」
ライナー「はははっ涙をふけ!一仕事終えてから二人でたくさん泣こう!いや、みんな泣いてくれるしお前を褒めてくれるさ!(メゾソプラノ)」
そう言うとライナーは足を片方づつあげて伝線して穴だらけになったパンストを脱いでベルトルトに渡した。
ライナー「涙を拭きな。その…………こんな汚い布しかなくて………ごめん///」
彼の言葉からは気恥ずかしさが溢れ出ていた。
エレンは見るも無残な見回りの亡骸を中庭の植え込みの中に隠した。
エレン「よくやったベルトルト。さぁ気を引き締めよう。もう10分もすれば俺たちはいつも通り宿舎でふざけ合ってる。朝がくればみんなでメシをくってる」
ベルトルトの表情が明るくなる。
素晴らしい友を持った、
ベルトルトはそう思った。
外で繰り広げられた熱い友情のドラマの事など梅雨知らず、
前衛の三人はキース教官の個室に差し掛かっていた。
幸い施錠はされていない。というかはむしろ、鍵がついていなかった。
作業机に本棚。質素で無駄の無い作りだ。
アルミンは感心したようだ。
一通り部屋を見渡したがお目当ての物はなさそうだ。
部屋を出ようとしたその瞬間だ。
コニーがうずくまる。
コニー「限界だ。もう、出るぅ^~」
ジャン「我慢しろ。せめて外でするんだ。それも無理なのか?」
コニー「実を言うとだな、もう三分の一ぐらい出ちまってる」
ジャン「!?www」
アルミン「机の中にするんだwww」
ジャン、コニー「!?」
アルミン「バレやしないさ。さぁ」
ジャン「バレるに決まってんだろ?www」
アルミン「日頃の仕返しだよ。いい機会だ。それに糞があったとして教官室に忍び込んだことを真っ先に疑われるのは僕らだけどその証拠はない。いいからやるんだ。」
コニー「いいのか!?やるぞ?」
ジャン「……アルミンが言うなら………」
ジャン「でも音が立ちそうならすぐに止めるんだぞ……さすがにバレ…「ブリャッ!!ミチ!ブリ!ベチャ!プスー!ブディー」
アルミンとジャンは再び声を押し下げて大笑いしながら地べたに倒れこんだ。
そして糞を終えたコニーが
山積みになった訓練兵団月報から一枚をとって照れ臭そうに尻を吹く様を見てもう一度笑った。
エルヴィン指令の挿絵にはたっぷりの糞が塗りたくられた。
アルミン「とんだタイムロスだよ」
ジャン「ちくしょうwww進むぞwwwおそらく後五分少々しか残ってないwww」
コニーが机の引き出しを閉めて後に続いた。
そしていよいよ目的の場所についた。こちらは錠前こそ存在していたが、相変わらず施錠されていなかった。
緊張した面持ちで足を進める。
それは無機質な外観の建物で
全体が冷気で覆われているように気がした。
中に進む。狭くて臭い。
注意深く進む三人が奥で気だるそうに辺りを照らす薄明かりに気づく。
キース「……………………あ。」シコシコ
三人「あ。」
アルミン「予想通りだよ。」
とっさにアルミンカバンから取り出した箱からカシャッっという乾いた音が二度三度聞こえた。
目玉のようなものが自慰にふける教官に向けられている。
アルミン「コニー、これを持って兵舎に戻れ!外の陽動と合流しろ!そしてみんなで考えてそれを隠すんだ!見つかるな!」
コニーは半分も理解できてなさそうだったがその箱を持って走っていった。
キース教官の個室に用がない以上、木の床が張られた教官用宿舎を経由する必要はない。
コニーは周りの泥道まで迂回して思い切り地面を踏み鳴らしたながら走ったが大して目立つような音にはならなかった。
陽動と哨戒に飽き飽きした様子の三人が目にはいる。
コニーは大きく腕を回して
戻れ!戻れと合図する。
外の三人が動く。
キース「アルレルト。ここで何をしている」
厳格さもへったくれもない。
教官の下半身は丸出しだ。
だがこちらもパンストをかぶっているからして、負けず劣らずである。と、ジャンは考えている。
アルミン「あなたが今お楽しみのそれらを取り返しに来たんです。燃やされるのは癪ですからね」
顎を前に動かして箱を指す。
それを見たジャンがいくらなんでもナメすぎだろ、と教官の手痛い反撃を警戒した。
キース「こ、こんな時間に訓練兵が出歩いていて良い訳がないだろう?こ、今晩だけでい、いったい幾つの規則を破ったのか、か、勘定してやろうか?」
アルミンは一切動じる様子を見せない。それとは対照的に教官は見るからに取り乱している。
アルミン「この際関係ありませんよ教官。交渉しましょう」
アルミン「僕があなたに向けた黒い箱が何であるかはもうご存知ですね?」
アルミン「率直に言いましょう。僕らを見逃してあなたが楽しんでたその本を返してくれれば写真をばらまくような真似はしません。保証します。」
アルミン「しかし、万が一にでもこの場であなたが守衛や見回り、同僚なんかを呼んで事を荒立てた場合には」
アルミン「また、今日の事に対して捜査網を敷くなんてバカな事をすれば…………」
キース「ど、どうすると言うのだ?」
アルミン「僕らは除隊にあった後ででもあなたの名前付きで写真を本部に送り付けます。そして方々の出版社にも」
アルミン「キャリアと信用を失いたいですか?兵団の面目も丸つぶれですよ?それらの全てがあなたの責任になりますね」
キース「……………くそっ!」
アルミン「お分かりいただけましたね。僕らは兵舎に戻りますが最後に今から言う事を復唱していただけますか?」
アルミン「いいですか?いきますよ?」
アルミン「ぼくは、マスカ・キース。」
ジャンが吹き出す。
アルミン「[田島「チ○コ破裂するっ!」]、大好き」
アルミン「はいっ!」
キース「ぼ、ぼくは、マスカ……キース!」
ジャンは急に冷静になった。
もう見ていられなかったのだ。
アルミンが怖かった。
アルミン「続けてくださいよ!ほら!」
キース「オ、オ◯ニー…………大好き………」
アルミン「ご苦労様です。フィルムはすでに訓練兵の複数人に渡してあります」
アルミン「それを塀の外の協力者にも投げ渡す手筈で、今ちょうど外の味方が実行している最中でしょう。その事をお忘れなく。」
ジャンはアルミンが取り出したカメラを見たがフィルムの束を突っ込む孔はそんなに多くなかった。
むしろ一つそれが一つしかなかった事を思い出して戦慄した。
自分達の進退をかけた大博打をこんな不確かなカードではったりをかけつつもやりのけたアルミン。
ジャンはアルミンに言われるがままに本の詰まった箱を運んだ。
恨めしそうな目で睨みつける教官は極力見ないようにした。
そして兵舎に戻る。
五人は、快適なオ◯ニーライフが約束された事を喜んだしアルミンは外交の効果的なカードが戻った事で一安心した様子だった。
アルミンが
コニーの兵団の体制をひっくり返すような革命的排便の話をするとみんな涙が出るほど笑った。
ライナーがベルトルトの活躍と亀頭の周りについたウンコの話をするとみんな
コニーとベルトルトは英雄的な糞コンビだとはやしたてた。
ベルトルトはへへへっ
と中指で鼻をこすったがその指にはもれなくウンコがついていた。
アルミン曰く、キース教官が自慰を興じるタイミングはおそらくこの辺りだろうと予想しての事だったそうだ。
アルミン「当たれば儲け物ぐらいだったんだけどね。ははは」
嘘つけ白々しい。
と全員が思った。
まぁ外に見張りやなんかを設定していたから実際のところは分からない。
キース教官には
打ちひしがれた自尊心とぐったりと力尽きたコニーの糞だけが残った。
みんな[田島「チ○コ破裂するっ!」]を楽しんでいる。オ◯ニーは最高だ!ライナーは一日一回そう叫ぶのが日課になった。
ライナーは[田島「チ○コ破裂するっ!」]では飽き足らず今朝もダズを三回掘った。
エレンは五人の予想通りミカサと毎晩盛りあっている。
コニーは身の回りにありとあらゆるものを陰茎に巻きつけて自慰に励むにようになった。
ベルトルトは本の女性こそが自分の真の恋人だと思い込むようになった。
そして、あの夜の事を思い出す度に得体の知れない恐怖や高翌揚感に駆られて
ライナーの尻を激しく揉みしだくようになった。
ジャンはあのパンストを今も大事に保管している。
戦争は若者の心に暗い影を落とす。ベルトルトの有様を見たアルミンを除く四人が反戦主義者となった。
後に五人は訓練兵課程を終え、彼らが調査兵団に入った後も各々がそれらの本を手放さなかったと言われている。
アルミンはキース教官によるお計らいや大勢の仲間の協力の甲斐もあって、
素晴らしい成績を修めて憲兵団に入って内地で暮らしている。
例のフィルムは今でもアルミンが持っている。
若者たちは命を掛けた冒険に身を投じた事に胸を熱くした。
そしてここで生まれたかけがえのない戦友達について彼らが忘れる事はない。
ーおしまいー
ぬぅぅわぁぁぁん疲れたもぉぉぉん
(変に長くし過ぎて)今日すっげえきつかったゾ
感想なり批評なりなんでもお願いします!なんでもしますから!
はぇ^~みんな優しい。
そして117すっごい親切
sageって「つまんねぇからひっこめ!」みたいなことを作者に暗に伝えるための機能だと思ってたぜよwww
教えてくれてありがとうwww
誰もが煙たがる恒例のあとがきなのですが
始めて書いた進撃SSの
ジャン「平和だな」が思いの外ウケたから調子に乗ってコニー、アルミン、ユミルのそれぞれ後日談の「平和だな」書いたんですがこっちは全然伸びずに消滅したのでムカムカしてこれを作りました(半ギレ風宣伝)
今回は思いっきり馬鹿なコニーと腹黒アルミン書きたかったんですけど、どこかで間違ってみんな馬鹿で下品になりました。
根気良く読んでくれた人本当にありがとう。みんな下ネタ好きなんだなと思った。
そしてだれかhtmlの代理依頼して、どうぞ(哀願)
おk!!
sagaですねwww
ちゃんと覚えときます(赤っ恥)
このSSまとめへのコメント
なんだこれは…w
酷すぎて笑える