佐天「生肉が大丈夫になる能力かぁ・・・」 (103)

初春「ユッケです!!」

佐天「でりしゃす」モグモグ

初春「馬刺しです!!」

佐天「うましうまし」モグモグ

初春「生レバーです!!」

佐天「どんとこいや」モグモグ

初春「生鶏モモです!!」

佐天「いける」モグモグ

初春「すごい! すごいですよ佐天さん!」キラキラ

佐天「そうかなぁ・・・地味じゃない?」モグモグ

初春「れ、レベル1ですから・・・でもす、すごいです!」

佐天「まぁガス代は浮くかもね」

初春「便利な能力だと思いますよ・・・私より。はい生ブタバラ」

佐天「あぶらっこい」モグモグ

初春「なんでも食べられるようですね・・・体調はどうですか?」

佐天「うん、今のところは何もないよ。快調快調。おなかいっぱいだけど」

佐天「でもなぁ・・・なんか女の子っぽくない」

初春「うふふ、もりもり食べる佐天さんカワイイですよ」

佐天「も~そんなこと言って、初春のかわいさにはには適わないって~」ガバッ

初春「きゃ! ちょっと佐天さん!」

佐天「きゃわいいなぁ~初春は・・・もう、初春もモグモグ食べちゃうぞ~~」カプ

初春「痛ッ!」

佐天「え・・・」

初春「耳が・・・ウッ・・・」ポタポタ

佐天「ご、ごめん・・・歯立てたつもりはなかったんだけど・・・うわ、血が・・・」

初春「だ、大丈夫です・・・そんな深い傷じゃ・・・」

佐天「きゅ、救急箱とってくんね! 消毒しなきゃ・・・」ドタドタ

初春「・・・すみません」

佐天(なに・・・なんなのこれ・・・初春の血・・・)

初春(・・・甘い)ペロリ

~ 翌日 ~

御坂「え、佐天さん能力者出来たの? おめでどう!」

佐天「あ、ありがとうございます~」

御坂「それでどんな能力なの?」

佐天「はい、生肉が大丈夫なる・・・能力です」

御坂「生肉が?」

佐天「はい、鶏肉とか豚肉とかも生で食べられます」

御坂「・・・ガス代が浮きそうね」

佐天「ハハハ、どうも」

黒子「・・・まさかとは思いますが佐天さん、初春の耳はあなた・・・」

佐天「ふ、ふざけてただけです!!」

御坂「耳? そういえば初春さんは?」

黒子「授業のあと病院に行ってますわ。耳を怪我したとかで・・・冗談でしたのに」

佐天「ちょっとじゃれすぎちゃって・・・」

美琴「だいじょうぶなの?」

黒子「ええ、軽くすりむいた程度ですとか」

佐天「よかった・・・」

御坂「ひょ、ひょっとして人肉・・・」

佐天「じ、人肉は流石に無理ですって!」

佐天(多分・・・)

美琴「まぁ、とにかくおめでとう佐天さん。お祝いをかねてここはおごるわ」

佐天「い、いいですってそんなの!」

美琴「遠慮しないで。いいからいいから」

佐天「み、御坂さんの電撃とか黒子さんのテレポートに比べたらホント地味で・・・」

黒子「それでも能力には変わりありませんわ。前進ですことよ? 素直に喜ぶべきですの」

店員「パフェお待たせしましたー!」

美琴「きたきたー!」

美琴「ここのパフェすっごく美味しいのよね! さ、食べよ?」

黒子「お姉さまってばあまり糖分ばかり摂取されてはお肉が・・・」ワキワキ

美琴「いいじゃないたまには。うん、おいしー」

黒子「あら、ホントですの。今まで知りませんでしたわ、こんなお店」

佐天「えへへ、それじゃ遠慮なくあやかります」パク

佐天「ウッ!!」

美琴「どしたの佐天さん?」パクパク

黒子「舌でも噛みましたか?」パクパク

佐天「・・・いえ、お、美味しいですね~」ペロ

佐天(・・・・・・げ、下水みたいな味がする)

~ 病院 ~

初春「」ペロ

初春(・・・普通の血の味)

初春(なんで昨日は・・・)

医者「お待たせ~~、傷の方は一週間もすれば自然治癒で治る程度ね」

初春「ありがとうございます・・・」

医者「んで、血液検査の方だけど、こっちも問題なし。献血して欲しいくらいだわ~」

初春「どうも・・・」

初春「・・・糖分とかは?」

医者「ん? なに?」

初春「いえ、なんでもないです・・・」

ガタンゴトン

初春「・・・・・・ふぅ、オレンジジュース美味し~~」

初春「昨日のアレは気のせいだったのかな・・・」ピロピロ

初春「あ、佐天さんからメールだ、画像?」

初春「あ~ずるいです! 私のけものにしてお茶して!」

初春「佐天さんがふざけたせいなのにもぉ・・・すぐ行きますからね!!」

黒子「であるからしてですね、お姉さまにはもっと慎みある行動を・・・」

美琴「はいはい」ズズズ

佐天(うべ・・・食後の紅茶も・・・ひどい味がする)

黒子「どうしましたの佐天さん? お顔色が優れないようですが・・・」

佐天「あはは、大丈夫です」

美琴「能力の反動とか? 生肉ばっか食べるから・・・」

佐天「か、かもですね~~、ちょっと今日は早めに帰ります・・・」

黒子「あら、初春ももう来ると言ってますのに」

佐天「ごめんなさい、来たら謝ってたって言っといてください! それじゃ!」トタトタ

黒子「様子がおかしいですわね」

美琴「佐天さんのことだから、テンション上がって生肉食べ過ぎたとか?」

黒子「ああ、ありえますわね・・・」

佐天(・・・な、なんか妙に嫌な予感がする)ドキドキ

佐天(そういえば昨日、実験で生肉食べてから何も食べてなかったな・・・)

佐天(食べ過ぎてお腹すかなかったし・・・)

佐天「」ピク

佐天「いいにおい~~これたい焼きやさんだぁ~~」フラフラ

佐天「一個買った!」

店員「まいど!」

佐天「へへへ~~」ホカホカ

佐天「無理してパフェ食べちゃったから口の中二ガニガだよ」

佐天「これはいつも食べてるお店のたい焼きだし大丈夫っしょ!」

佐天「いっただっきま~~」カプッ

佐天「まずッッ!!」ブホォ

店員「」ピク

佐天「」ビクゥ!

佐天「あ、あ~~まずいとは言えないほど美味しいな~~」テクテク

店員「・・・・・・」

佐天「・・・・・・」

たい焼き「」ホカホカ

佐天「」ペロ

佐天「・・・・・・まずい」

佐天「・・・なんで? この前食べたときはあんな美味しかったのに・・・」

佐天「ひょ、ひょっとして、生肉が食べれる能力と関係が・・・」

~ 翌日 ~

キンコーンカンコーン

初春「・・・ハッ! 佐天さんの気配!」バッ

佐天「おはよーういはるー」

初春「さ、佐天さん・・・今日はスカートめくらないんですねって・・・」

佐天「おなかすいたー」グー

初春「佐天さん! 血色悪いですよ! ご飯食べてないんですか!」

佐天「なんかみんな美味しくないんだもん・・・」フラフラ

佐天「いろいろ家で調味料試してみたけど全部だめで・・・」シクシク

初春「そ、それまずいんじゃ・・・取り合えずお茶飲みます?」

佐天「のみものもぜんぶだめぇ・・・あ、そういや耳大丈夫? ごめんね?」シクシク

初春「私のことはいいですから!」

初春「焼きそばパンです!」

佐天「ゴムの味がする」ペッ

初春「コンビニ弁当です!」

佐天「プラスチック風味」ペッ

初春「シュークリームです!」

佐天「腐ってる味・・・」ペッ

初春「どれも買ってきたばかりなんですが・・・」

佐天「おなかすいた・・・」シクシク

初春「わ、私のお弁当の卵焼きです!」

佐天「」ピク

初春「」ゴク

佐天「初春の・・・手作り料理・・・これなら・・・」

佐天「これなら私の初春愛が勝つ!!」グッ

初春「いいから食べてくださいもぉ!」

佐天「いっただっきまぁす!」パク

佐天「・・・・う゛!」

初春「・・・ダメですか?」

佐天「ごめん・・・初春が悪いんじゃ・・・」ウルウル

初春「いえ、大丈夫です佐天さん・・・では、これを」

佐天「これは?」

初春「生合挽きミンチです」

佐天「たべやすい・・・おいし」モグモグ

初春「こっちは魚のお刺身です」

佐天「・・・生臭。これむり」

初春「魚はダメなんですか・・・野菜は?」

佐天「ごめんねそれもむり・・・」

初春「本当に生肉しか食べられないようですね・・・」

佐天「どうしよう初春・・・このままじゃ私野生動物だよ・・・」

初春「だ、大丈夫です! 何か方法があるはず! いろんな人に相談してみましょう!」

佐天「ういはる・・・」ウルウル

佐天「初春さすが私の嫁ぇ!」ガバッ

初春「きゃ! ちょっと佐天さん!」

佐天「えへへ初春・・・・・・」

佐天「・・・」

初春「離れてくださいもぉぉ」

佐天「」パッ

初春「わ、とと・・・素直ですね。いい子ですよ」

佐天「う、うん・・・・」

初春「それじゃ、場所を移動しましょうか、研究者のいるところへ行きましょう」

佐天「は~い」

佐天「・・・」

佐天(やばい今・・・)

佐天(すっごい初春から美味しそうなニオイが・・・)ジュル

佐天「」ハッ

佐天「にゃにを考えているんだ私は~~~!!」ガリガリガリ

初春「さ、佐天さん? どうしたんです?」

佐天「なんでもないよ? ささ、行こいこ・・・」

『ぎゃぁぁぁ!!!』

初春「!!!」

男「強盗だぁぁ! 誰か!」

佐天「うわまた物騒な・・・」

初春「待っててください佐天さん! ジャッジメント出動です!」バッ

佐天「ちょちょ、初春! 待ちなさいってぇ!」



強盗「どけぇ! じゃまだ!」

初春「黒子さんもいないしもぉぉ!」

初春「じゃ、ジャッジメントで・・・」

強盗「じゃまだクソガキ!」ドン

初春「きゃぁ!」

佐天「初春!」

初春「痛・・・うぐ・・・」

強盗「へ! 弱い癖にしゃしゃり出てくるからだ!」ドカッ

初春「あぅ!」

佐天「初春! 初春ぅ!」

強盗「ああ? なんだ手前も・・・」

佐天「初春に・・・なにすんのよぉ!」ガブッ

強盗「ぎゃぁぁぁぁぁ!!!」

佐天「」ブチ

強盗「あぁぁぁぁぁあ!! 手が! 手がぁ!!」

佐天「」モグモグ

佐天「・・・!!」

佐天「ガハッ!」ペッ

佐天「私・・・私いまなにを・・・」

強盗「手が・・・手の肉を喰われたぁ!」ガクガク

佐天「ちが・・・私は・・・」

強盗「た、助けてくれぇぇ!!」

黒子「ジャッジメントですの!」シュピン

黒子「・・・」

黒子「これはどういう状況ですの? 佐天さん?」

佐天「え、あ、はい・・・」

黒子「その、口周りの血は・・・」

佐天「え、あ・・・・」ペロ

佐天「おいし・・・」

~ 佐天さんハウス ~

佐天「」ガタガタガタガタ

佐天「ニンゲンを食べた・・・私ニンゲンを食べた・・・」ガタガタ

佐天「おいしかった」ボソ

佐天「!!」

佐天「にゃあぁぁぁ!!」バリバリ

佐天「はぁ・・・はぁ・・・落ち着こう、水でも飲んで・・・」

佐天「」ゴク

佐天「ニガッ!」ブフッ

佐天「そんな・・・水道水も?」ウルウル

佐天「」グゥゥ

佐天「おなかすいた・・・なんか買いに行こう・・・」

佐天「この前は正当防衛が認められたけど・・・気をつけなくちゃ・・・」グゥゥ

佐天「ああ~~、何食べよう・・・でも生肉しか食べられないからなぁ・・・」グゥゥ

佐天「結局、最近満足に食べられてないや・・・」

男「・・・いたぞ、あいつだ」

男2「あんなガキに・・・」

男3「腹が立つな、チクショウ・・・」

佐天「ほえ?」

男1「おい、ちょっと付き合ってくれやお姉ちゃん、そっちの路地まで・・・」

佐天「きゃ! ちょっと痛い!」

男2「仲間が世話になったみたいだな・・・落とし前つけさせてもらうぜ?」モミ

佐天「ひゃう! どこ触って・・・きゃ!」ドカ

男3「もう二度と男に逆らえない身体にしてやんぜ」バキバキ

佐天「あ・・・あぁ・・・く、黒子さん・・・初春たちに連絡を・・・」カタカタ

男1「やっちまえぇ!」

初春「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」

黒子「初春! 先に行きますわよ!」シュピン

初春「お、お願いします!」



黒子「ジャッジメントですの! 佐天さんお怪我は・・・」シュピン

黒子「」

黒子「」

男達『あぁ・・・あぁ・・・うぐ・・・』

男「食われ・・・食われた・・・ぁ・・・」

男2「い・・・ぐぅ・・・・」

男3「腕・・・俺の腕ぇ・・・」ガタガタ

佐天「」ポタポタ

黒子「・・・佐天さ・・・」

佐天「・・・だ、だって・・・だって・・・」ポタポタ

佐天「お、襲われたんだもん! お、お腹! お腹すごくすいてて!」

黒子「・・・」

佐天「しょうがないじゃないですか! じ、自己防衛ですよ! 正当です!」

黒子「・・・ああの、お聞きしますが・・・」

黒子「そちらの方の右腕は、どちらに?」

佐天「・・・・・・」

黒子「・・・・・・」

初春「お、追いつきましたァ・・・」トタトタ

初春「!!!」

初春「こ、これは・・・・」

初春「・・・ウッ」

初春「」オエェェ

黒子「初春・・・吐いている場合ではありませんことよ?」シャキン

佐天「な、なにを・・・」

黒子「佐天さん、あなたを危険人物として拘束いたしますの・・・お分かりになってください」

佐天「ちょ、ちょっと待って・・・こんな・・・こんなの・・・」ダッ

黒子「お待ちなさい!」

初春「ま、待って下さい白井さん!」ガバッ

黒子「初春! 離しなさい演算が狂います!」

初春「佐天さんなんですよ! アレは佐天さんなんですよ!」

黒子「わかっていますの! しかし・・・これはあまりにも・・・」

男「う・・・たすけ・・・」

初春「救急車の手配と応急処置が先です! さ、佐天さんなら大丈夫・・・」

黒子「ですか・・・」

初春「か、必ず・・・私がなんとかしますから・・・」

黒子「・・・・・・」

佐天「はぁ・・・はぁ・・・」タッタッタ

佐天「お、思わず逃げて来ちゃった・・・あんな怖い白井さん初めて・・・」

佐天「」ガクブル

佐天「・・・ウッ」

佐天「おえぇぇ・・・おえぇぇ」ビタビタ

佐天「へ・・・へへ・・・血とゲロでぐちゃぐちゃだ・・・あ」

佐天「これさっきの人の指・・・」

佐天「」

佐天「いやぁぁぁぁぁぁ!!」

初春「待って・・・待って下さい・・・」

黒子「決定事項ですの」

初春「しかし・・・」

黒子「犯罪者とはいえ、三人のスキルアウトを殺害」

黒子「その上逃亡ともあれば、それ相応の対応になりますわ」

アンチスキル『』ジャキン

初春「あれって・・・」

黒子「発見次第、射殺の許可も降りていますの」

初春「そんな・・・そんなことって・・・」

初春「ひどいです黒子さん! あんまりです!」

黒子「落ち着きなさい、初春・・・」

初春「これが・・・どうして落ち着いていられるんですか! 白井さんの鬼!」

黒子「私だって辛いんですのよ? 勘違いしないでくださいまし?」

初春「でも・・・」

黒子「・・・大丈夫、アンチスキルより先に佐天さんを発見できれば、手はありますの」

初春「手?」

黒子「今、お姉さまがそのために動いてくださっていますの」

初春「どうするんですか?」

黒子「佐天さんの能力を永久的に封印できるかはわかりませんが・・・」

黒子「希望があるとすれば・・・あの男」


ピンポーン


当麻「うほーい・・・って、なんだビリビリかよ・・・」

美琴「・・・」

~ 佐天さんハウス ~

佐天「・・・ふぅ、シャワー浴びたらすっきりした・・・」

佐天「あ、初春からものっそい着信着てる・・・当然か、なになに? 留守電もあるな」

初春『佐天さん! アンチスキルがそちらに向かっています!』

初春『お、落ち着いて! 絶対に抵抗しないでください! 両手を上げて地面に・・・・』

佐天「・・・」

ピンポーン ピンポピンポーン

佐天「・・・」

佐天「あ、はーい」ガチャ

アンチスキル「」ジャキン

初春「はぁはぁ・・・佐天さん、どうか無事で・・・」

『ぎゃぁぁぁ!!!』

初春「!!」

『こ、こいつ噛み・・・食いやがった!』

『に、逃がすな捕えろ! ギャァァ!!』

『構うな! 撃て! 撃てぇ!!』

初春「もぉぉ! なにしてるんですか佐天さん!」

初春「や、やめて下さい! 撃つのをやめて下さい! お願いします!」

~ 三日後 ~

TV『・・・少女は以前として逃亡中、アンチスキルにより捜索が行われていますが・・・』

黒子「まさか、ここまで難航しますとは・・・」

美琴「佐天さんの感は野生レベルね・・・」

初春「野生とか言わないでください!!」

美琴「ご、ごめ・・・」

初春「・・・」スタスタ

黒子「どこに行きますの?」

初春「佐天さんを探してきます」

黒子「危険ですの。初春。あなたは下がって・・・」

初春「なにが危険なんですか?」バタン

黒子「・・・やれやれですの」

アンチスキル『探せ! この近くにいるはずだ!』

佐天「はぁはぁ・・・しつこいなぁもぉ・・・」

佐天「捕まったら私・・・殺されちゃうよね・・・・」

佐天「どうしてこうなっちゃったんだろう・・・・」

佐天「」ぐぅぅ

佐天「おなかすいた・・・」

子猫「ミィ」

佐天「?」

子猫「ミィィ」

佐天「なんだお前、迷子になったのかい?」ヒョイ

子猫「ミィィ」ペロペロ

佐天「あはは、こらこら」

佐天「お腹すいてるのかな、ごめんね、なんにも食べるものないの」ぐぅぅ

佐天「あったら私が食べたいくらい・・・」グゥゥ

子猫「ミィィ」

佐天「・・・」

佐天「よしよし、大丈夫だよ」

子猫「ミィ」

佐天「よしよし・・・」

子猫「・・・」

佐天「・・・」グゥゥ

子猫「ミ~」

佐天「あ~、お腹すいたな・・・」

佐天「・・・」

アンチスキル「・・・いたぞ! こっちだ!」

佐天「やっば!」シュタ

アンチスキル「すばしっこいやつめ! 待て!」ダダダダ

佐天「もぉぉ! しつこいってばぁ!」

アンチスキル「集まれ! こっちだ! 追えぇ!!」ダダダダ

佐天「きゃぁぁぁ!!」

アンチスキル「はぁはぁ・・・なんつーガキだ全く」

アンチスキル「・・・はい、B地区の廃ビルにまで追い込んだのですが・・・本部」

アンチスキル「出入り口を塞げ、ここで叩くぞ!」

アンチスキル「なんとしてもあの食人鬼を捕らえるんだ」



佐天「好き放題言っちゃってるよ全く・・・」ハァハァ

佐天「あ~も~、疲れた~~」

佐天「もう三日もロクに食べてないし・・・お風呂も入ってないし・・・野ションだし・・・」

佐天「へへへ・・・動物だなもう・・・」

佐天「」ぐぅぅ

佐天「・・・」

佐天「疲れた・・・もうダメかな・・・」

佐天「初春・・・御坂さん、白井さん・・・」

佐天「おなかすいたよぉ・・・」ウルウル

初春「はい、生牛肉切り落としです!!」

佐天「うまい」モグモグ

佐天「・・・」

佐天「ういはるぅぅ!!」

初春「えへへ」

佐天「初春・・・どうしてここに?」

初春「佐天さんの行動パターンと逃亡ルートから計算して、今日ここに来るだろうと予め忍び込んでました」

佐天「初春スゲッ!」

初春「佐天さん・・・大丈夫ですか?」

佐天「うん、私は・・・」

佐天「・・・」

佐天「ううん? 大丈夫じゃないかも。もう終わりにするつもり」

初春「投降したら・・・確実に人生終了です」

佐天「うん」

初春「何らかの形で能力を封印することになると思いますから・・・そうなれば」

佐天「一生レベル0だね。それより、死刑になるかもしれないし」

初春「そんなことさせません!」

佐天「そうそれでいいよ・・・疲れちゃった」

初春「佐天さん!」

佐天「なんでこんなことになったんだろうって、ずっと考えてたんだけどさぁ、初春」

初春「なんですか?」

佐天「能無しのクセに、能力が欲しいなんて願っちゃったから、バチが当たったんだね」

初春「そんなことないです! 佐天さ・・・」

佐天「近づかない方がいいよ、初春・・・初春のことだって食べちゃうよ?」グゥゥ

初春「・・・いいです、食べてくださいよ!」ムギュ

佐天「初春・・・」

初春「佐天さんをちょっとでも助けられるなら・・・私・・・」

佐天「・・・」グゥゥ

初春「お腹なってますね、佐天さん」

佐天「うん、そだね・・・」

初春「・・・あの、参考にならないかもですけど」

佐天「・・・うん?」

初春「・・・ち、乳首は再生するらしいです・・・赤ちゃんが噛み切っちゃうから・・・」

佐天「初春はえっちだなぁ・・・」ナデナデ

初春「そ、そういう意味じゃないです!」

佐天「初春の乳首食べたところで、あんまお腹膨れないよ」

初春「ごめんなさい・・・」

ダダダダダ

佐天「入ってきたね、アンチスキル」

初春「逃げましょう、佐天さん」

佐天「ううん。投降するよ。もう私、レベル0にでも死刑囚にでもなる」

初春「佐天さん・・・」

佐天「シャバ最後にいいお肉食べれてよかったよ初春! ありがと!」

初春「いえ、そんな・・・痛ッ!」

佐天「どうしたの! 大丈夫?」

初春「床にガラス片が落ちてたみたいで、切っちゃいました・・・」

初春「へへへ、血が出てる」ジワ

佐天「」スンスン

佐天「・・・」ぐぅぅ

初春「・・・佐天さん?」

佐天「・・・」ジュル

佐天「・・・」

初春「佐天さ・・・ちょ、怖いです、そんなこっち見ないで・・・」

佐天「・・・初春!」

初春「!! きゃぁぁぁ!!」

アンチスキル「ここだ!!」バン!

アンチスキル「!!!」

黒子「失礼いたしますの!!」シュピン!

黒子「!」


佐天「」ポタポタ

黒子「・・・佐天さん?」

佐天「」ポタポタ

黒子「・・・佐天さん?」

佐天「」ポタポタ

黒子「・・・佐天さん? 初春が、来ていたはずなんですが・・・」

佐天「・・・ちが」

黒子「・・・初春は、どこ?」

佐天「・・・ち、ちが・・・食べてない! 食べてないよ!」

黒子「初春はどこに行ったと聞いていますの!!」

佐天「食べてない! 食べてないよ! 本当! 信じて白井さん!」

黒子「あなたって人は・・・」

アンチスキル「・・・どけ、射殺する!」

佐天「違う! やめて打たないで! 私食べてない! 初春なんか食べてない!」

アンチスキル「」ジャキ

佐天「やめ・・・」ドン

佐天「きゃ・・・」

アンチスキル「落ちた!」

黒子「佐天さん!!」

佐天「きゃぁぁぁ!!!」

当麻「でぇぇぇい!!」ガシッ

佐天「うぎゃ!」

美琴「ナイスキャッチ!!」

黒子「お、お姉さま・・・とあの男どこから・・・」

初春「白井さん!!」

黒子「う、初春! 無事でしたの!」

初春「す、スキルアウトが住み着いていて・・・急に襲ってきてそれで」

黒子「なんですと!」

初春「佐天さんが守ってくれて、私は白井さんを呼びに行こうと・・・」

黒子「そんなことが・・・」

佐天「うっぐ、ひぐっ・・・」

当麻「あ~、よしよし、大丈夫だぞ、怪我ないか?」ナデナデ

佐天「はなれてください・・・私食べちゃうから・・・」

当麻「なにをだ?」

佐天「・・・ん? アレ・・・汗臭い」

当麻「っ!」

美琴「佐天さん、怪我ない?」

佐天「御坂さん・・・・」

黒子「お姉さま!」シュピン

初春「佐天さん!」シュピン

佐天「初春! 白井さん!」

佐天「あぅぅ・・・」

当麻「」ナデナデ

アンチスキル「」ジャキジャキ

美琴「ちょっとの間だけ待っててよね・・・」パリパリ

初春「佐天さん、コレ・・・」ゴソゴソ

佐天「おにぎり?」

初春「お肉とは別に作ってきました、食べてください・・・」

佐天「でも私生肉しか・・・」

当麻「いいから、食べてみろよ」ナデナデ

佐天「・・・はい」

佐天「」スンスン

佐天「!!」

佐天「」パク

佐天「・・・おいひい・・・おひいよぉ・・・」ポロポロ

当麻「」ナデナデ

初春「良かった・・・佐天さん・・・」

佐天「初春・・・これすごい美味しいよぉ・・・」モグモグ

黒子「まったく、泣くのか食べるのかどちらかにしなさいな」

佐天「あぅぅ・・・」モグモグ

~ 数日後 ~

初春「結局、能力はそのまま残ることになったんですね・・・」

黒子「私やお姉さまのように、使わなければいいという訳でもありませんから」

美琴「んで生肉以外を食べたい時はアイツの手を借りると・・・」

黒子「一応、早くに帰って来れるみたいですけど、未成年ですし、殺した相手も犯罪者でしたし」

初春「・・・」

美琴「早く会えるといいわね、初春さん!」

初春「・・・はい、私、その時のためにお料理特訓します」グス

黒子「あの男参加確定ですか・・・」

初春「・・・佐天さん、頑張ってください・・・」



佐天「・・・あ~あ、お腹すいた。生肉しかダメだからって私のごはん少なすぎなのよね・・・」

佐天「やれやれ・・・いつここ出られるんだろうな・・・会いたいよ、初春」

カサコソ

佐天「!! ね、ネズミ!」

佐天「・・・」

ぐちゃ・・・じゅぷ・・・バキ・・・ぐちゅ・・・バキバキ

佐天「・・・」ゴクン

佐天「・・・」ペロ

佐天「」

佐天「・・・あ~あ」

佐天「おなかすいた」


終わる

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